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まとめ→上条「食蜂って可愛いよな」御坂「え?」 まとめ
464:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 01:56:54.22 ID:pDKJ+8Two
―――
食蜂の寮 食堂
ワイワイッ キャッキャッ! ウフフ…
上条「うンまぁぁぁあああああいっっっ!!!」 モグモグ
食蜂「アハハ、大げさねぇ」
上条「いやいやほんとほんと。こんな美味いもん食ったことないよ。えーと……なんて言ったっけこの料理」
調理部の女生徒「こちらがフォアグラのロワイヤルとオゼイユのエキューム、
こちらは鯖のポッシェプティバトー仕立てヴァードゥヴァンとピキーヨ風味ケッパーで和えた大根を添えて、でございますわ」
上条「それそれ。何かよく分かんないけど」
縦ロール「殿方ですから、わたくし達と同じ量では足りないのではありませんか?
上条様にもう一品何かお出しして差し上げて」
調理部「ええ、そう思い、既にご用意しております」
上条「い、至れり尽くせりだ……」 ジーン
食蜂「学舎の園にはもっとすごいお嬢様学校もあるんだけどねぇ。
なかなか出来ない体験でしょぉ?」
上条「ほんと住む世界が違うな……ところで、いつもこんな時間に飯食ってるのか?
全員揃ってってとこは寮っぽいけど」
465:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 01:58:15.80 ID:pDKJ+8Two
縦ロール「女王がお帰りになるのをお待ち申し上げていたのですわ。
学舎の園の外へお探しに行こうとも思いましたが、警備の方に止められてしまいましたので……と、そう言えば女王、その包帯はどうなされたんですの?
大きなお怪我をされたのでは……」
食蜂「そうなんだけどぉ。上条さんが助けてくれたのよぉ☆」
上条「いや病院運んだだけで……」
縦ロール「か……上条様……!」
上条「はい……?」 ビクッ
縦ロール「女王のお命を救っていただいた方とこうして同じテーブルに着くことが出来るだなんて……
ありがとうございます! このご恩は一生忘れません!」
上条「そ、そこまでのことじゃないんじゃないでせうか……」
食蜂「しっかりおもてなししてあげてねぇ」
縦ロール「お任せください! 明日は休日ですし、常盤台の名に恥じぬもてなしをして御覧に入れましょう」 フンスッ!
食蜂「えー? ほんとにぃ? ですってよぉ上条さん。どう思う?」 チラッ
ショートカットの女生徒「!」
(女王がこちらを見てらっしゃる!? な、何か至らぬことが……)
ツインテールの女生徒「!」
(上条さんという方を少し素敵だと思ってしまったことが女王に知られてしまったのでしょうか……。
ど、どうしましょう……)
466:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 01:59:22.33 ID:pDKJ+8Two
上条「いやいや、ほんと俺操祈を送ってきただけだから、そんなのいいよ」
縦ロール「せっかく来て頂いたんですもの。そうは参りませんわ」
食蜂「クスクス……」 ソー… ピッ☆
上条「えー、でもなー……」
ショート(じ、女王を愉しませて差し上げなければ……ハッ) チラッ
ツイン(そ、そうだわ。女王は余興を望んでいらっしゃる。
上条様に見られないように……) チラッ
チュッ… チュプッ…
ショート「んっ……んぅ……ちゅっ」
ツイン「ちょっと……もっと上手にやって下さらない?……んぅ……」 チュプッ
食蜂「クスクスクスクス……」
食蜂(上条さんに気づかれるかもしれないこのスリル……たまらないわぁ。
やっぱりお家で遊ぶのが一番楽しいわねぇ……)
上条「操祈だって今日も疲れてるだろ?」
467:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:00:29.99 ID:pDKJ+8Two
食蜂「いいえぇ、今疲れを癒してる最中だもの」 クスクス…
上条「? ああ、みんなと一緒だからか。友達想いなんだな」
縦ロール「光栄です女王。わたくし達も、女王と食事を共に出来ることが一番の癒しですわ」
ショート「ちゅっ……貴女こそ……下手くそ過ぎて……ちゅぅっ……お話になりませんわ……」
ツイン「……んふぅ……ピチャッ……チュプッ……ぁんっ!」
上条「ん?」 クルッ
ショート「……」 カチャカチャ… モグモグ…
ツイン「……」 パクパク… カチャカチャ…
縦ロール「後ろの二人がどうかなさいまして?」
上条「ああいや、気の所為だな。ところでこの寮って何人くらい住んでるんだ?」
ツイン「なかなかやるわね……こっちもして下さらない? 女王に見て頂きましょう」
ショート「ええ……うふふ……んっ!」 ピクッ
食蜂「クスクスクス……」 モグモグ
468:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:01:33.59 ID:pDKJ+8Two
ツイン「ぁ……はぁ……すごい……っ、んぅっ、貴女、普段から練習してらっしゃるの……?」 クチュクチュ…
ショート「貴女こそ……こんなにして……淑女として恥ずかしくありませんの……?」 クチュクチュ…
縦ロール「その時の派閥に所属する子の数で代わりますが、本日は50名程でしょうか。
上条様はご自宅は学校の寮なのですか?」
ツイン「ぁっ……ぁっ! ……女王が見て下さってるわ……私達のこんな姿を見て……汚らわしいものを見るような視線を浴びせて下さってる……!」 ビクビクッ!
ショート「素敵っ……! 私……もうっ……あんっ!」 ビクンッ!
上条「ん?」 クルッ
ツイン「……」 カチャカチャ… モグモグ…
ショート「……」 パクパク… カチャカチャ…
縦ロール「何か?」
上条「ああごめんごめん。家は一応学生寮だけど一人暮らしだよ。
普通のアパートみたいなもんだな」
縦ロール「まあそうでしたの。自炊されているとはご立派ですわ。台所に立てる殿方だなんて素敵ですわね女王」
食蜂「えぇ……そうねぇ……ぷぷっ」 プルプルプルプル…
上条「?」
469:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:02:45.13 ID:pDKJ+8Two
ツイン「女王が笑って下さってる……私達の汚らわしい痴態で女王の笑顔が見られるなんて……
ぁあっ! ぁあっ……!」 ゾクゾクゾクッ!
ショート「私ももうダメぇ……! 女王に見られて……ぁはぁっ……!」 ビクビクビクビクッ!
ブルブルッ! ビクンビクンッ! ガクッ…
食蜂「クスクスクス……」
食蜂(食堂でご飯食べながら気持ちよくなっちゃうなんて、淑女にあるまじき痴態だわぁ。
貴女達、朝までお部屋で好きなだけまぐわってなさぁい。
で、お日様が登ったら急に相手の存在が許せない程憎くなってキャットファイトねぇ) ピッ☆
ガタンッ!
上条「ん?」
ツイン「……」
(朝までこの子の〇〇〇を●●●で×××の■■■しなくちゃしなくちゃしなくちゃしなくちゃ)
ショート「……」
(ベッドの中でこの子の☆☆☆を◆◆◆してめちゃめちゃに▲▲▲のうえ□□□したいしたいしたいしたしたい)
上条「どうしたんだあの二人、突然立ち上がって」
縦ロール「さあ……」
470:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:04:26.21 ID:pDKJ+8Two
スタスタスタ… バタンッ
上条「なんだ、飯が終わっただけか。にしても手なんか繋いじゃって、仲良いんだな」
食蜂「クスクス、そうみたいねぇ。お部屋で朝までお喋りじゃないかしらぁ」
縦ロール「明日はお休みですものね」
上条「そう言や二人も仲良さそうだよな」
縦ロール「ええ、それはもう。わたくし学年は一つ上なのですが、女王が入学された時見初めて頂いて……それっきりお傍に置いて頂いておりますの」
食蜂「この子可愛いでしょぉ? ほらぁ、おっぱいも大きいしぃ、抱き心地が一番良かったのぉ」 ギュッ!
縦ロール「じ、女王……上条様の前でそのようなお戯れは……」
上条「満更でも無さそうだな」
縦ロール「か、上条様まで……」 カァァ…
食蜂「上条さんもどう? いいわよねぇ?」
縦ロール「じ、女王……殿方に……は、はい。女王がおっしゃるなら、構いません……」 グッ
上条「い、いやいいよそんなの!」 アセッ
食蜂「そうよねぇ。そんなことしたらぁ、私拗ねちゃうゾ☆」
471:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:05:42.17 ID:pDKJ+8Two
上条「はは……」
食蜂「今夜は一緒に寝ようね、上条さん☆」
縦ロール「じ、女王……殿方と同衾だなどと……」
食蜂「上条さんはぁ、私と寝たい?」
上条「え……ね、寝たい……です」
食蜂「ふぅん……」 ニヤニヤ…
縦ロール「じ、女王……風紀を乱すようなことは……」
食蜂「あらぁ? 風紀が乱れるようなことってどんなことぉ?
操祈分かんなぁい☆ 詳しく教えてぇ、出来るだけ官能的にぃ」 ペロッ☆
縦ロール「で、ですからそれは……その……」 チラッ
上条「!」 ドキッ ソワソワ…
縦ロール「知りませんっ!」 プィッ
食蜂「上条さんはぁ、私とぉ、風紀の乱れるようなことしたいのぉ?」
上条「……えっ、お、俺に振るのか……?」 チラチラッ
縦ロール「……」 ジトッ
上条「えーと……」
食蜂「クスクス……可愛くおねだり出来たらぁ、私のお気に入りの下着着けてベッドで待っててあげようかなぁ☆」
472:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:07:13.20 ID:pDKJ+8Two
上条「お気に入りの……」 ゴクリ…
上条(どんなのだろう……って言うか操祈って何カップくらいなんだろう……意識しちまうとヤバいな) ドキドキ…
食蜂「そういうのもぉ……お布団の中で全部教えてあ・げ・る☆」 パチッ☆
上条「あふぅうんっ……」 ドッキンコッ!
上条(ああ……やっぱり可愛い……そ、そうだよな。か、彼女なんだから、いいんだよな……?)
食蜂「お風呂で身体、綺麗にしてきてねぇ。私もぉ……上条さんに見られて恥ずかしくないようにしておくからぁ……」 クスッ…
上条「!」
縦ロール「もうっ……お好きになさって」
食蜂「やーい、恥ずかしがり屋さぁん☆」 プニッ
縦ロール「し、知りませんわっ!」 プィッ
食蜂「クスクスクス……」
上条(アレ、財布の中にあったかな……上条さんの胸はもはや期待でいっぱいですのことよっ!
今までの妄想での特訓の成果を見せる時が来たようだな!)
食蜂(さてとぉ、どう調理してあげようかしらぁ。上手く調教しないとねぇ。あ、撮影の準備しとかなくっちゃ。
御坂さんどんな顔して泣いてくれるのかしらぁ……アハっ、出来るだけ強がって欲しいなぁ☆) ドキドキ…
食蜂(ドキドキ……?)
473:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:08:08.58 ID:pDKJ+8Two
―――
食蜂の寮 浴場
カポーン…
上条「ふぅ……風呂もすげぇ広いな……。なんか金かかってる感じでめちゃくちゃ綺麗で豪華だし。
あるところにはあるんだよなぁ、お金。
ま、上条さんには縁の無い話だ。
上条「にしても……」 ソワソワ…
上条(ここ、普段からあの子達が使ってるのか……。みんな可愛かったし、ってことは操祈も……。
そう思うと心なしかいい匂いがするしお湯も1.5倍くらい透き通ってる気がしてきたぞ……) バシャバシャ
上条「あ、ヤバイ……」 ムクムク…
上条(落ちつけ落ちつけー。寝るだけ、寝るだけだ……。
操祈は怪我人。上条さんとの激しい運動は禁物だ……なんて)
上条(むむむ……でも据え膳食わぬは何とやらだよな……操祈も期待しているなんつってたし……)ドキドキ…
ガララ…
上条「え……?」
縦ロール「失礼いたします……」
474:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:09:08.24 ID:pDKJ+8Two
上条「きゃぁああ! エッチぃぃい!」
縦ロール「は?」
上条「あ、つい何となく……。って! ご、ごめんすぐ出るから!
あれ? 水着姿……?」
上条(おおう……白井や御坂と同じ中学生とは思えないスタイル……。
操祈もすごいけど、この人もなかなか……) ゴクリ
縦ロール「どうぞ、そのままで……わたくし達は上条様にご奉仕するよう女王から仰せつかっておりますので……」
上条「……なんだって?」
縦ロール「貴女達、お入りなさい」
眼鏡「失礼いたします」 ペタペタ
ゆるふわ「し、失礼します……」 ペタペタ
女生徒A~Z「「「「「失礼いたします」」」」」
ゾロゾロゾロ… キャピッキャピッ! キャッキャッ!
上条「」
475:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:10:05.44 ID:pDKJ+8Two
縦ロール「で、では上条様……お背中流させて頂きますので……どうぞこちらへいらしてくださいまし」
上条「ハッ! えっ? ええっ!? な、何これ!?」
縦ロール「女王から、是非に女風呂というものを味わっていただけとのご命令です……。
その……性的なことは致しませんから、勘違いされませぬようお願い致しますわ……さあ、こちらへ」
上条「ぉお……」 ドキドキ… フラフラー
上条(大浴場一杯に水着の美少女達が……ゴクリ、しかもみんな清楚な御嬢様達なんだろ……。
あれ……上条さん夢を見てるのかな……?)
ゆるふわ「上条様、失礼いたします……」 ムニッ
上条「!」
眼鏡「失礼いたします」 ムニッ
上条「!?」
縦ロール「わたくしは……背中を……」 ムギュッ
上条「!!!!!??????」
上条(り、両腕と背中を胸でスリスリって……ど、どこのソ〇プですかここは!?
いいのか!? いいのか!? ああっ、駄目と分かっているのに、正直ずっとこのままがいいっ!)
ゆるふわ「んっ……ぁふっ……」 スリスリ
眼鏡「はぁ……ん……いかがですか……上条様……」 スリスリ
縦ロール「女王からよく体を洗って差し上げるようにと言われておりますので……辛抱してくださいましね……」 ムニムニ
上条(もう死んでもいい……)
476:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:11:35.78 ID:pDKJ+8Two
――――
食蜂の寮 寮監室
ピチャピチャ… ピチャピチャ…
ポニー「ハァ……ハァ……ペロペロ」
食蜂「クスクスクス……あらあら上条さんってば、だらしない顔ねぇ。
まあ手始めにうちの子達を使って骨抜きにしてあげるわぁ。
私がやってもいいけどぉ、さすがにそこまで奉仕するのは疲れるしぃ」
縦ロール『上条様……んっ、あまり動かないでくださいまし……』
上条『ぉ、ぉお……』 ピクピク…
食蜂「可愛い顔しちゃってぇ。いじめたくなっちゃうなぁ☆」 クスクス…
ポニー「……ペロペロ……ピチャピチャ……」
上条『な、なんか上手いっすね……』 アセッ
ゆるふわ『女王にいつもご奉仕させて頂いていますから……んっ!』
上条『はぁんっ……!』 デレー
食蜂「……」 ヒクッ
477:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:12:57.99 ID:pDKJ+8Two
眼鏡『あら上条様……こちらもお世話させて頂きましょうか?』
上条『あっ! そこはっ……!』 ピクンッ
食蜂「……」 ヒクヒクッ
縦ロール『上条様……わたくしも……何だか変な気分になってきてしまいましたわ……』
上条『あふぅ……上条さんとっくに変な気分ですぅ……はぁん』 ダラー
食蜂「……」 イラッ!
ガシッ グィッ!
ポニー「ピチャ……あっ! う……ぐ……」
食蜂「下手くそぉ」 ペッ
ポニー「も……申し訳ありません……あの……い、痛いです女王」
食蜂「クスッ……私の靴貸してあげるから舐める練習でもしてなさぁい」 スクッ
ポニー「あ……ど、どちらへ……?」
食蜂「別にぃ」
食蜂(何よぉ、デレデレしちゃってぇ。あの子達より私がやった方が絶対デレデレするわぁ。
……何か面白くなぁい)
食蜂(何なの……。上条さん見てたら、たまに心を見失うわぁ……)
478:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:13:57.54 ID:pDKJ+8Two
――――
食蜂の寮 サロン
キャッキャッウフフ… ワイワイワイ…
食蜂(次はサロンで宴会ねぇ。たくさんの女の子に囲まれてデレデレしてるムービーを御坂さんの目につく所で流すっていう悪戯だけどぉ……)
縦ロール「上条様、もう一杯いかがですか?」
上条「え? いやーはは……悪いなーなんか」
眼鏡「とんでもない。女王のご命令ですもの。ささ、グッとやってくださいな」
上条「よーし、上条さん今夜は飲んじゃうぞー! コーラだけど」 ゴキュッゴキュッゴキュッ
眼鏡「まぁ、素敵な飲みっぷり」
ゆるふわ「さすが、殿方は違いますわ」
上条「ははは、ほら、みんなも飲もうぜ。このおつまみの生ハムめちゃくちゃ美味いし」 モグモグ
食蜂「……」 イラッ
479:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:15:05.44 ID:pDKJ+8Two
縦ロール「いえ、わたくし達は……」
上条「まあそう言わず、そらそら」 トクトク…
縦ロール「ありがとうごz」
食蜂「……」 スッ ゴクゴクゴク…!
縦ロール「じ、女王……」 ゾクッ
上条「おう。今までどこ行ってたんだよ。ほら、操祈も座れよ」
食蜂「っぷはぁ。楽しそうね、上条さん☆」
上条「ああ……正直最高です。竜宮城にでも来た気分だよ……」
縦ロール「楽しんで頂けているようで何よりですわ。女王、喜ばしいことですわね」 ニコッ
食蜂「……」 ジロッ
縦ロール「う……差し出がましい真似を……申し訳ありませんでした」
食蜂「ねぇ上条さぁん……」 スッ ギュッ
上条「は、はい?」 ドキッ
上条(おお……操祈も風呂上りかな。シャンプーの香りがする……) ドキドキ…
480:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:17:27.80 ID:pDKJ+8Two
食蜂「もう遅いしぃ……お部屋で二人きりになりたいなぁ……」 ウルウル…
上条「え、でもまだ始まったばっかりだし、せっかく準備してくれたんだから……」 チラッ
縦ロール「お気になさらずともよろしいですわ」
食蜂「ほらぁ、こう言ってることだしぃ、ね?」
上条「ああ……じゃあ……」
縦ロール「あ、けれどどう致しましょう。この後デザートに女王のお好きなスターフルーツのジュレをご用意させて頂いたのですが……」
食蜂「……」 ピクッ
上条「操祈?」
食蜂「明日食べる」 プィッ
縦ロール「クスッ、かしこまりました」
食蜂「うん……」
上条「ぷっ、操祈にも好物とかあるんだな」
481:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:21:01.76 ID:pDKJ+8Two
食蜂「あ、あるわよぉ……いいでしょぉ」
上条「はは、ごめんごめん」
縦ロール「では女王、お部屋でお休みになられますか?」
食蜂「えぇ。誰も部屋には近づかないようにねぇ。ね? 上条さん☆」 ギュッ
上条「お、おう……」
縦ロール「じ、女王……」 カァァ…
食蜂「上条さん、今夜はぁ、寝かさないわよぉ☆」
上条「ま、マジですか……」 ゴクリ…
食蜂「楽しみにしててねぇ……」 スタスタスタ…
上条「まあ操祈と一緒ならいつでも楽しいけどな」
食蜂「!」 ドキッ
上条「ん?」
食蜂(突然そういうこと言うの止めて欲しいわぁ……。
でも、楽しいかぁ……。そう言えば私と会ってる時はいつも楽しそうよねぇ……。
私は……どんなデートをしたのかさえロクに覚えてないって言うのにぃ……)
上条「どうした? 行こう」
食蜂「うん……」
食蜂(どうしてそんなに私を信じられるのかしらねぇ……上条さん)
482:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:21:46.69 ID:pDKJ+8Two
――――
食蜂の寮 廊下
スタスタ… スタスタ…。*゚+.*.。☆ ゚+..。*゚+☆
食蜂「……」 スタスタ…。*゚+.*.。☆ ゚+..。*゚+☆
上条(いよいよだ……操祈の部屋で、同じベッドで……上条さんは大人の階段を昇るんですね)
食蜂「……」 スタスタ…。*゚+.*.。☆ ゚+..。*゚+☆
上条(部屋に入るなり抱き締めたりとかしていいかな……いやいや落ちつけ。
操祈は怪我人怪我人。優しく扱わないとな……寝るだけ寝るだけ……。
で、でも操祈も期待してるって言ってたし……いいよな?) ドッキンドッキン…
食蜂「……」 スタスタ…。*゚+.*.。☆ ゚+..。*゚+☆
上条(よぅし、毎晩枕を相手に練習したキスの成果を出す時が来たな……。
前は操祈から突然だったし、今回は俺から男らしく行くんだ。
そしてそのまま……)
食蜂「ねぇ、上条さぁん」
上条「ハッ! な、なんでしょうか!」
食蜂「随分とデレデレしてたのねぇ」
上条「えっ」 ギクッ
483:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:23:29.07 ID:pDKJ+8Two
食蜂「何かぁ、私と一緒の時よりも楽しく見えちゃったなぁ……」
上条「そ、そんなことないぞ! 操祈と一緒が一番に決まってるだろ!」
食蜂「……! そぉ? どうしてぇ……?」 ドキドキ…
上条「どうしてって……恋人だからな」
食蜂「……そうよねぇ。恋人だものねぇ。
……上条さんはぁ、私の事、愛してくれるぅ?」
上条「お、おう。もちろんだ!」 ドキドキ…
食蜂「……。えへへぇ☆ 嬉しいわぁ」
上条「はは、当たり前だろ。操祈は可愛い、宇宙一可愛い!」
食蜂「もぉ、褒め過ぎよぉ。でもぉ、私も好きだゾ☆」 ツンッ☆
上条「あ、ああ!」
上条(うっひょおぉ!! 焼き餅かわいい……! 食べちゃいたい! ……って落ちつけ。
操祈は確かに凄まじく可愛いけど中学生だ。ここは上条さんが大人として紳士的に……) チラッ
食蜂「うん?」 コテッ
上条(あはぁぁんっ! もう深夜のテンションの所為か上条さん今すぐ抱きしめたい!
ひぃひぃふぅっ! 駄目だ駄目だ……紳士、紳士……深呼吸しよう) バックンバックン…!
484:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:24:23.54 ID:pDKJ+8Two
食蜂「上条さぁん☆ 着いたよ、ここが私のお・部・屋☆」
上条「……へぇ、そうなんだ。女王って言うから他と違うのかと思ったけど、扉は一緒だな」
食蜂「一応寮だしねぇ。でも角部屋を使わせてもらってるわぁ。
さ、入ってぇ」
上条「……」 ゴクリ…
上条(さらば、童貞。上条さんは、大人になりますっ) フンスッ
ガチャッ
上条「お邪魔しまーす……」
食蜂「はぁい、どうぞぉ☆」
上条「おお、結構普通の部屋だな」
食蜂「もぉ、どんなの想像してたのよぉ」
上条「え? そりゃもうぬいぐるみとか一杯みたいな」
食蜂「アハハぁ、小学生じゃないのよぉ。ね、上条さん、座って座って」
上条「おう」 スタスタ…
食蜂「もう、そっちじゃないわぁ」
485:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:26:20.39 ID:pDKJ+8Two
上条「え? でも……ソファはこっちに……」
食蜂「お馬鹿さん……」 ウルッ…
上条「み、操祈……」
食蜂「上条さんとぉ……お布団の中でお話したいなぁ……」
上条「そ、それって……ゴクリ…」
食蜂「女の子にぃ……恥かかせちゃダメなんだゾ☆」
上条「操祈っ!」 ガバッ!
食蜂「あはっ!」 ボフッ
食蜂(クスクス……楽勝ねぇ。後は恥ずかしい写真いっぱいとって調教の始まり始まりぃ……)
上条「……い、いいのか……?」
食蜂「上条さんがぁ……したいなr」 ドキッ
食蜂(……あれ……?) ドキドキドキ…
上条「操祈……」 スッ
食蜂「あっ……」 ピクンッ
食蜂(な……何……? 何よこれぇ……この前まで何ともなかったじゃない……。
何で……? 何でこんなにドキドキしてるのぉ……さっきから、変よぉ……。
それに……) ドキドキドキ…
上条「好きだ、操祈……」 チュッ
食蜂「んっ……! ぁ……ぁあ……」 プルプル…
488:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:29:28.10 ID:pDKJ+8Two
食蜂(やだぁ……頭……ふわふわする……。違うでしょ……もっとこの人を翻弄しなくちゃいけないのよぉ……でも。
ああ……すごい……こんなの初めてぇ……。
何でなの……だ、駄目……御坂さんを虐めるためなんだから……本気になっちゃ……駄目なのにぃ……) ドキドキドキ… ピクピクッ…
上条「操祈……」 ムニュッ
食蜂「ぁっ! ち、ちょっと待ってぇ……!」 ピクンッ!
上条「あ……ごめん、痛かったか?」
食蜂「ち、違うの。違うのよぉ……あ、あのね……その……うーんと……」
食蜂(い、今のはヤバかったわぁ……本気で声出ちゃったぁ……そういうのも制御できるはずなのに……。
そっか……上条さんの右手、私の能力打ち消しちゃうんだっけ……。ってことは……今のは私の……)
上条(緊張してるのかな。やっぱ可愛いな……でも操祈から誘ってきたんだし、いいんだよな……)
食蜂「お、お風呂! シャワー浴びるわぁ!」
食蜂(と、とにかく一旦距離を置かないと、何か変よぉ……私)
上条「え? でもさっき風呂入ったし、操祈も入ったんじゃ……」
食蜂「あ……じ、じゃあ……」
上条「操祈っ」 ギュッ
食蜂「!」 ビクッ
上条「大丈夫だ。緊張しなくていいから、俺に任せとけ……」
食蜂「上条……さぁん……」 ホワァ…
490:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:32:45.17 ID:pDKJ+8Two
食蜂(そ、そうじゃないわよぉ……! 危ない、蕩けちゃいそうだったわぁ……。
駄目駄目、何かおかしいわぁ。自分の心を制御しきれてない……。
能力の問題じゃないわぁ、私が変……。こういう日は大体失敗するのよ……。
改竄しなくちゃ……ああでも……いいなぁ……これぇ)
上条「優しくするから……」
食蜂「んっ……ス、ストップ!」 グィッ!
上条「おっと……!」
食蜂「ハァ……ハァ……ち、ちょっと派閥の子達に伝え忘れたことを思い出したから……」
上条「え……や、やっぱ駄目だったか……?」 シュン…
食蜂「そ、そうじゃないのぉ……本当に本当だから……そんな顔しないでぇ……」
食蜂(何で私が気を遣うのよぉ……。頭が言う事を聞かないわぁ……。抑えても抑えても溢れてくるこの気持ちは何なの……。
何よぉ……精神系能力者でも無いくせにぃ……!)
上条「そ、そっか。嫌だったらいいからな?
ちゃんと言ってくれよ?」
食蜂「う、うん。ありがとぉ。大人しく待っててねぇ……!」
タッタッタッ! ガチャッバタンッ!
491:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:35:12.17 ID:pDKJ+8Two
食蜂「はぁ……」 ヘタッ…
食蜂(変な嘘まで吐いて部屋を飛び出るなんて……ああもぉ、意味が分からないわぁ)
食蜂(でも飛び出してどうするの? ……恥ずかしがってるフリして次回に伸ばした方がいいかしらぁ。
焦らすのはいつものことだけどぉ……)
食蜂(でもこの辺で御坂さんにまた爆弾投下したいし……キスも、良かったしぃ……) ドキ…
食蜂(だ、だから違うのぉ! 馬鹿じゃなぁい!
とにかく、このドキドキはそろそろ何とかしないと駄目だわぁ。
能力で抑え込んでるはずなのにすぐまた出てきちゃうんだから……元を断つ必要があるわねぇ……)
食蜂(じゃぁ元って何? ……上条さん? そんなはず無いわぁ……彼は、ただの対御坂さん用人型決戦兵器なんだからぁ)
食蜂「はぁ……まだ食堂で片付けでもしてるかしらぁ……水でも飲んで落ち着こう。
上条さんを上手い事言いくるめなくちゃ……。
ちょっと調子に乗って挑発しすぎちゃったぁ。失敗失敗」
食蜂「まあでも大丈夫よね、何てったって上条さんは私のこと大好」 ドキッ…
食蜂(……私の何がそんなに良いのかしらねぇ。真っ直ぐ過ぎて、見えないわぁ。
疑わない心って……厄介なのねぇ)
492:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:35:22.50 ID:NMLxCzF+P
ひゃああああああああああああああああああああああああ
493:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:37:30.36 ID:gmccDzDt0
服なんて着てる場合じゃねえ!!!
494:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:38:08.45 ID:pDKJ+8Two
―――
食蜂の寮 食堂
食蜂「はぁ……」 スタスタ…
クスクス… キャッキャッ…
食蜂「あらぁ……? 何か楽しそうな声が聞こえてくるわねぇ……」 コソッ
女生徒A「ねぇねぇ、御覧になって? 先ほどの女王」 ウフフ
女生徒B「ええ、『二人きりになりたい』だなんて、とてもいじらしかったですわ」 キャー
食蜂(私の……噂話ねぇ……)
女生徒A「そうですわね。まさか女王に恋人がいらっしゃるなんて、少しショックですけれど、殿方も優しそうな方ですし、
女王もそう言ったお人柄に惹かれたのかも知れませんわ」
女生徒B「きっとそうですわ。ああ、女王のあの視線。あれは恋をする乙女の視線です。」
食蜂(――――――――――ッ)
女生徒A「私も女王に焼き餅を妬いていただけたらどんなに喜ばしいか。うふふ、女王もやはり女の子ですのね」
クスクス… キャッキャッ
食蜂「こ……い……?」
495:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:40:25.47 ID:pDKJ+8Two
女生徒A「うふふ……あら? あっ」
女生徒B「どうなさったの? ……あっ」
食蜂「……恋……なのぉ? 私がぁ……?
この『心理掌握』が、恋愛感情なんていう最凶に訳の分からない感情に振り回されているというのぉ……?」 ブツブツ… ユラー…
女生徒A「じ、女王……もうお休みになられたのでは……」 ビクビク…
女生徒B「い、今のはその……女王を貶めていたのではありませんので、そこをご理解いただけたら……」 ビクビク…
食蜂「恋……そんなはずない。
もしそうだとして、『掌握』出来ない感情は全て不要よぉ。取り払う術があるのなら今すぐ教えてちょうだぁい……」
女生徒A「じ、女王。恋のお悩みですか? でしたらわたくし達が是非お力に!」
女生徒B「そうですわ! 女王のお気持ちはよく分かりますから……!」
食蜂「分かる……? 貴女にぃ……私のぉ……何が分かってるって言うの!!???」 スッ
女生徒A「ひっ! じ、女王……お許」
女生徒B「で出過ぎたことを……申し訳ありま」
ピッ☆
497:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:45:43.55 ID:pDKJ+8Two
食蜂「お喋りな子は嫌いよぉ。音でも心でも五月蠅い声を垂れ流しにして、締りの悪いそのお口を開く許可は与えないわぁ」
女生徒A「……! ……!!」 ブンブンブンッ!
(女王が……女王がお怒りに……! どうか、どうかお許しを……!)
女生徒B「…………!!」 ビクビクビク…
(怖い……怖い怖い……女王、ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……!)
食蜂「五月蠅い五月蠅い五月蠅いっ……! 私は全ての心を総べる能力者よぉ……。
その私が心を奪われる……? ありえない……許されない……そんなの……認めないわぁ!」
食蜂(恋……。それはとっくのとうに否定したでしょぉ。
なのに、かつてないほど心が揺らされている……捉えなくちゃ……私の心を私以外の誰かに支配されるなんて……駄目よぉ)
女生徒A「……! …………!!」
女生徒B「…………!!!」
上条「あ、いたいた」
食蜂「……!」 ピクッ
上条「あー……操祈が遅いから、もしかしたら俺が悪かったのかなって思って……。
もしアレだったら、部屋を別にしてくれてもいいんだぞって言おうと思ってさ」
食蜂(そうして貴方はまた私の心をかき乱すのねぇ……これ以上は、怖い……)
上条「ついでに俺も水でももらお……うかな? あれ?」
食蜂「貴方なんて遊びよ」
上条「……へ?」
500:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:50:54.79 ID:pDKJ+8Two
食蜂「いつまで勘違いしてるのかしらぁ、上条さん☆
いよいよ抱けると思って、調子に乗っちゃったぁ?」
食蜂(遠ざけなくちゃ……。私が崩れる……。心の距離が見えない……貴方の心が見えない……。
怖い怖い怖い怖い怖い……!)
上条「えーと……操祈?」
食蜂「貴方はぁ、御坂さんをズタボロに虐めて泣かせるための道具でしかなかったの。
御坂さん達から聞いてない?」
上条「……あー、でもそれはあいつらが勝手に」
食蜂「全部本当でぇす☆ あ、違うか。この場合はぁ、全部うっそでぇす☆
って言った方がいいのかなぁ」
食蜂(これ以上は危険……私の『心理掌握』としての根幹が揺らぐわぁ……)
上条「み、操祈……お前何言って……」
食蜂(なのに……)
食蜂「貴方って……間が悪いわねぇ。もう少し落ち着かせてくれれば、私も別の答えを出せたかも知れないけどぉ……」
上条「は……?」
食蜂(どうして貴方はそんなに……)
食蜂「ごめんねぇ、上条さぁん―――――」
上条「……」
食蜂「――――貴方騙されちゃったのぉ☆」
食蜂(悲しそうな顔をするの……?)
501:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:54:03.08 ID:pDKJ+8Two
デレ=みさきちの意図しないもの=制御できてないから駄目。
というお話。
今回はここまでで。いつも感想ありがとうございます。また近々。
あと2、3回で終れるかなぁ
503:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 02:55:11.99 ID:ini7c/XU0
乙
みさきちかわいいよみさきち
504:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 03:05:53.81 ID:8a/q1PNeo
なんなのこのお預け状態
506:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 03:41:42.78 ID:Qeu+k7gDO
みさきちって可愛いよな
ある意味スレタイ回収回
てか上条さんが夢中なのって珍しいな
みさきちが色々と吹っ切ってくれるのが楽しみ
え、ハッピーエンドだよな?
508:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 03:51:21.50 ID:Mfd1mBVDO
メンタル、アウトー!!
520:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 11:49:09.37 ID:Y6MWAM9IO
>>508
デデーン!
518:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/23(木) 09:09:12.66 ID:kzSAKvpz0
533:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2011/06/23(木) 22:05:23.65 ID:0po0+pIz0
みさきち可愛すぎだろ・・・
上条×食蜂スレ増えて欲しいな
580:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 17:28:51.24 ID:FTtNskMeo
―――
食蜂「へぇ、じゃぁ、御坂さんには街中で会うたびにビリビリされてるんだぁ」
「そうなんだよ。まぁ最近はあんまりないけどな。でもその代りなんやかんやゴチャゴチャ言われるようになってさ。
やれ携帯のストラップが欲しいからペア契約しろだの何だの。
あいつも暇なのかねぇ」
食蜂「そうなのぉ。クスクス……」
「そうそう。学校でもそんな感じなのか?」
食蜂「いいえぇ、どちらかと言えば浮いてるわねぇ」
「へぇ、あいつが。ああ、まあお嬢様って感じじゃないしな」
食蜂「うんうん。後輩には結構慕われてるみたいなんだけど」
「そういやそうだな。白井がいつも周りにいるし」
食蜂「ああ白井さんねぇ。御坂さんの取り巻きの」
「取巻きか。友達だろ?」
食蜂「常盤台には派閥ってものがあるから。友達と言っても少し違って見えてしまうのよ。
悪意は無いわぁ」
「ふぅん」
581:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 17:29:31.47 ID:FTtNskMeo
食蜂「御坂さんのこともっと詳しく聴きたいけどぉ。ねぇねぇ……」 スリスリ
「な……なんでせうか……」
食蜂「私ぃ……貴方に助けてもらって……ドキドキしちゃった」
「は、はぁ……」
食蜂「もっと、これからもぉ……貴方の隣でドキドキしたいなぁ……」 キュッ
「お、おお……」
食蜂「ねぇ……ここがドキドキしてるの、貴方に分かるぅ……?」 ムニッ
「っ!!」
食蜂「もしね……もし迷惑じゃなかったら……私とぉ……――――」
583:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 17:32:11.60 ID:FTtNskMeo
――――
食蜂の寮 食堂
上条「な、何の冗談だよ、操祈……」
食蜂「今回ばっかりは冗談じゃないわぁ。
いえ、今までが全て冗談だったと言うべきねぇ」
上条「え、だ、だってお前は……俺の」
食蜂「恋人って言う設定ねぇ。だからそれはそういう遊び。
貴方を上手くコントロールするための方便よぉ、分かるでしょぉ?
私の可愛さにまんまとハマっちゃったってワケ☆」
上条「そん……な……」
食蜂「ごめんねぇ。ついでに言うとぉ……」 ピッ☆ ピッ☆
女生徒A「! じ、女王……ハァ……ハァ……ピチャピチャ」
女生徒B「女王の……女王の靴を綺麗にしなくては……ピチャピチャ……」
食蜂「この寮の子達みぃんな私の玩具(おともだち)だから」
上条「……俺を、騙してたって……本当なのか」
584:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 17:34:44.77 ID:FTtNskMeo
食蜂「だからそう言ってるでしょぉ。貴方が悪いのよぉ。何も考えないただのワンちゃんになれたら、どんなに楽だったか。
貴方、私の改竄力が通じないんだモン」 ピッ☆
女生徒A「あ……あひゃっ……あぁぁぁああああああああああ!!!!!!!!!」 ビクビクビクッ
女生徒B「ら、らめぇぇええええ!!!!! 女王の靴ペロペロして気持ちよくなっちゃうぅぅううううううう!!!!!!!!!」 ビクンビクンッ!
上条「」
食蜂「こういうのも悪く無かったかも知れないのにねぇ、クスクス……。
一応言っておくけど、この子達に苦痛は無いわ。まあリクエストがあるなら発狂するくらいの痛みも与えられるけど?」
上条「やめろっ!」 グッ! ガシッ
女生徒A「きゃぁっ! 離してっ! 女王の……女王の御履き物をお浄めしなくては……ハァハァ……」
女生徒B「あは……アハハ……女王……女王……ご褒美ぃ……」
上条「待ってろ、今元に戻してやるから!」 ガシッ パキィィイインッ!
女生徒A「あ……あら……? わたくしは何を……」
女生徒B「食蜂さん? どうかなさいまして?」
食蜂「いいえ、何も」
586:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 17:36:26.54 ID:FTtNskMeo
上条「そのリモコンが問題なんだろ……!」 バッ!
食蜂「あ!」
上条「こんなものがあるからお前はっ!」 ガシャンッ!!
食蜂「……幻想殺しねぇ。しかもリモコンまで壊されちゃって、もう打つ手無しだわぁ……くすん」
上条「俺が騙されるのは良い。でもこいつらは関係n」
食蜂「なんてね☆」 ペロッ
上条「!?」
女生徒A「女王……お願いです……踏み殺して下さいませんか?」
女生徒B「女王……わたくしの前歯を全てへし折って頂けませんか?」
上条「どういうことだ……」
食蜂「あのねぇ上条さん。私ぃ、これでも超能力者なの。
リモコンはあくまで補強と効率化のために利用しているだけよぉ。
いちいち演算するのもめんどくさいじゃなぁい?
だから、レベル5の演算力を舐めないでもらいたいわぁ。
少なくとも、この部屋を埋め尽くす程の人間を同時に改竄することはぁ、
私には容易い事」
上条「っ……」
587:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 17:38:59.31 ID:FTtNskMeo
食蜂「で、どうするのぉ? その右腕一本で、寮の子全員を元に戻してみたらぁ?
その後5分でまた全員改竄してあげるけどねぇ。
それとも……私も殴り飛ばすぅ? あの第一位の人のように」
上条「!?」
食蜂「そろそろ学習してよぉ。私ぃ、心が読めるのよぉ。
例え貴方の心が読めなくたってぇ、例えば土御門さんとかぁ、色々と情報を垂れ流してくれる便利な心はたくさんあるわぁ」
上条「お前……御坂をどうする気だ……」
食蜂「……御坂さん? ああ……御坂さんね」
上条「は?」
食蜂「まぁ、最近は貴方と遊ぶのもちょっぴり楽しかったしぃ。今思えば正直どうでもよかったのかもねぇ。
けど、大失敗だわぁ。肝心なところで貴方が怖くなって突き放すことになるなんて、予想外」
上条「怖いって……。操祈……お前」
食蜂「……」
上条「おい!」
食蜂「帰ってくれるぅ?」
上条「ま、待て! お前本当は……!」
縦ロール「上条様、そこまでにしていただけませんこと? 殿方が声を荒げて、みっともなくてよ」
588:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 17:40:32.80 ID:FTtNskMeo
ゾロゾロゾロ…
眼鏡「……」
ゆるふわ「……」
ポニー「……」
女生徒C~Z「「「「「「…………」」」」」
上条「お前ら……」
縦ロール「女王に危害を加えると言うのなら、わたくし達全員でお相手いたしますが?」
食蜂「クスクス……そういうことよぉ。いくら貴方に能力が通じないと言っても、無関係なこの子達を何人殴り飛ばせるかしらぁ?
もう一度言うわぁ。帰ってくれないと……」 スッ
上条「!」 ビクッ
縦ロール「あ……あぁぁぁああぁあ……」 ガクガクガク…!
上条「っ!? な、何してんだ!?」
食蜂「まあ簡単に言うとぉ、脳内麻薬ドバドバ出しちゃってる状態かなぁ。
リモコンが無いと細かい調節がめんどくさいからぁ、いっぱい出しちゃったぁ☆」
縦ロール「あ……あはぁ……ひ……ひ……」 ドサ… ジワァァア…
食蜂「ほらほらぁ。ほっとくと全身の穴という穴から色んなものが垂れ流しになっちゃうわよぉ。
早く止めないと中毒になっちゃうかもねぇ」 クスクス…
589:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 17:42:43.17 ID:FTtNskMeo
上条「わ、分かった! 帰るから! やめてくれ!」
食蜂「別にいいのよぉ? 貴方の右手を使って戻してあげればいいじゃなぁい」
上条「っ! そ、そうか!」 ガシッ! パキィイイイイイイイイイイイン!
縦ロール「あ……あひゃ……あら? ここは……」
眼鏡「ああはああああぁあぁああ!!!!!」 ビクンビクンビクンッ!
ゆるふわ「あぁぁぁあああぁああああ!!!!!!」 ガクガクガクッ!
上条「!?」
縦ロール「な、何が……」
女生徒A~Z「「「「「んぁあぁぁぁあぁあああああ!!!!!!!!!」」」」」」 ビクビクッ!
ガクガクッ! ドサッ! バタンバタンッ!
食蜂「……っとまあこうなるだけなんだけどねぇ」
上条「やめろ!」
食蜂「帰りなさぁい。楽しかったわぁ、上条さん……でも、もう私を惑わせないでねぇ」 クスッ
上条「操祈……」
食蜂「帰って。貴方といると、私が壊れる……」
上条「……分かった」
クルッ… スタスタスタ…
バタンッ
食蜂「……」
591:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 17:44:25.55 ID:FTtNskMeo
食蜂「ぷっ……アハハハ……アハハハハハハハハハぁっ!」
縦ロール「女王……」
食蜂「あー……つまんなぁい」
縦ロール「……」
食蜂「つまんない。つまんないつまんないつまんない……何これぇ。
あーあ、何か冷めちゃったなぁ。……ねぇ、みんなぁ?」
女生徒達「「「「「そうですわね女王」」」」」
食蜂「貴女達ってぇ、自分が無いって言うかぁ、生きてて恥ずかしくないのぉ?」
眼鏡「……申し訳ありません。とても恥ずかしいですわ」
食蜂「本当に申し訳ないと思ってるところが哀れだこと。
クスクス……呼吸を止めなさぁい」
眼鏡「……ッ」
食蜂「苦しい?」
眼鏡「……」 プルプル…
食蜂「アハぁっ、顔真っ赤よぉ」
592:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 17:46:18.34 ID:FTtNskMeo
縦ロール「女王、死んでしまいます……それはお止めになったほうが」
食蜂「うるさいわねぇ。貴女最近ちょっと反抗的よねぇ。
学舎の園の外周1000万周して反省しなさぁい」
縦ロール「分かりました……」 タッタッタッ
眼鏡「……」
食蜂「っと、顔青くなってるわぁ。見苦しいから呼吸する許可をあげる」
眼鏡「ぶはっ! はぁっ! はぁっ! げほっげほっ!!」
食蜂「どぉ? 私のことが憎い?」
眼鏡「いえ……滅相もありませんわ女王。女王をお慕い申し上げております」
(女王は尊敬の対象ですもの。愛しく思いこそすれ、憎むだなんて)
食蜂「……」 スッ
眼鏡「……あら食蜂さん、申し訳ありませんが私貴女の顔なんて見たくもありませんので、失礼いたしますわね」
(この人、さっさと死んで頂けないかしら)
食蜂「待って」
眼鏡「はい? 私貴方となんて口も」
食蜂「足を舐めなさぁい」
594:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 17:50:27.31 ID:FTtNskMeo
眼鏡「は? 何故私がそんな……ハァ……ハァ……ことを……」
(そ、そんな……食蜂が憎くてたまらないのに……靴を、舐めたい……!)
食蜂「さぁ跪いて、犬のように涎を垂らして」
ピチャピチャ… ピチャピチャ…
眼鏡「く……ぅっ……ピチャピチャ……グスッ……」
(悔しい……食蜂なんかの靴を舐めさせられるなんて……。
なのに……なのにっ……!) ペロペロ
食蜂「クスクス……ねぇ貴女」
ゆるふわ「はい、何でしょう女王」
食蜂「うーん……やっぱいいわぁ」
ゆるふわ「はい」
食蜂「……ほんと、つまらない子達。
貴女達から響くものなんて何も無いわぁ。どこまでが私が作り出した心で、どこからが貴女達の本質なのぉ?」
食蜂(それならいっそ……見えないままの方がよかったのかしら……なんてね。
私は『心理掌握』。全ての心を操る私は……もう他人との距離の測り方なんて分からない。
人の心の本質なんて、どうにだって変わってしまうんだから、理解する必要すらない。
……でも)
食蜂「上条さぁん……貴方は、私が貴方を騙していると知った時、何を思っていたのかしらねぇ……。
クスッ……クスクスクス……笑えなぁい」
食蜂(ああ……自分の言葉で人を傷つけるのって……実は結構辛いのねぇ)
595:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 17:52:17.52 ID:FTtNskMeo
ガチャッ…
禁書「……うーん……むにゃむにゃ……。お腹減った……」 zzz…
スフィンクス「……zzz」
上条「……」 フラフラ…
禁書「んー……あれ……? とう……ま……?」 ムニャムニャ…
上条「……」 ドサッ
禁書「どう……したの……?」
上条「グスッ……」
禁書「……とうま?」
上条「うぐっ……ぐっ……」 ガシガシッ!
禁書「とうま、泣いてるの……? ねえ、何かあったの?」
上条「あ……な、何でも無い……。何でもないんだ……」
禁書「ちょ、ちょっととうま……?」
上条「グスッ……起こしちまったな……。
ごめん、ごめんな……インデックス。お前達の言う通りだったみたいだ……」
禁書「! みさきと何かあった……? 詳しく教えて欲しいかも」
上条「ああ……―――」
597:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 17:54:53.30 ID:FTtNskMeo
上条「ってことがあってな……俺、騙されてたんだって」
禁書「……そっか」 ギュッ
上条「好きだって言われて、嬉しかったんだ……」
禁書「うん……」
上条「彼女なんて出来たの、生まれて初めてでさ……俺、グスッ……すげぇ嬉しかったんだよっ……」
禁書「うん……」
上条「俺のことを特別な気持ちで見てくれるんだって思ったら、どう言っていいのか分からないけど……
何か大切なものが出来た気がして、毎日が楽しかったんだ……!」
禁書「とうま……」
上条「お前達が初め、操祈が俺を騙してるだけだって言ったのを聞いた時もさ……本当はちょっとそうかもなとも思ってたんだ。
あんな可愛くて優しい子が、俺なんかに良くしてくれるなんて夢か何かだって思ってたから……。
でも……俺はそれでもいいって思えるくらい操祈が好きだったし、あいつもそうだって言ってくれてるから……だから……!」
禁書「とうまは、みさきを信じたかったんだよね。
みさきのことが大好きだから」
上条「……っ」
599:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 17:59:09.50 ID:FTtNskMeo
禁書「とうま、大丈夫だよ。私は、何があってもとうまの味方だから。
とうまが私を信じてくれなくたって、私はとうまを信じるから。
だから、とうまがあの時みさきを疑うようなことを言った私達を怒ったのは、何も間違いなんかじゃなかったんだよ」
上条「……本当は……どうだったのか分からねぇよ……」
禁書「……?」
上条「俺は操祈を好きだったのか、俺を好きだって言ってくれるから、安心してあいつの言葉に甘えて好きになったのか……。
どっちだったんだろうな……」
禁書「とうま、相手が自分を好きだって言ってくれるから、自分も好きになることは、いけないことじゃないんだよ。
相手に優しくしてほしいから、自分も優しくするんだよ。
だからね、とうま。こんな風な言い方は、とうまを傷つけてしまうのかも知れないけど、聞いてとうま」
上条「……インデックス……」
禁書「とうまは、そうやって泣いているとうまは、やっぱりみさきのことが大好きだったんだよ。
それはね、すごいことなんだよ。
だって、とうまは私達があれだけみさきを悪く言ったって、みさきを疑わなかったんだもん。
そんな風に泣けるくらい、本気でみさきのことを大切に思ってたんだよ。
どうしてとうまがみさきを好きだったのかなんて、関係無い。
とうまがみさきを好きだったって事実は、確かにとうまの心の中にあったんだから。
だからとうまはね、すごいんだよ。それだけは分かっていて欲しいかも……」
上条「お前……慰めてくれてるのか……?」
禁書「迷える子羊を導くのはシスターの役目なんだよ。
それに、とうまがそんなんなっちゃうことなんて滅多に無いから、何かしなくちゃって思ったんだよ。
とうまはいつも、人のために勝手に突っ走っていっちゃうのに、自分の事になるとやっぱり普通の男の子なんだね」
上条「……い、いや……そうかな」
禁書「そうだよ! ちょっと安心したかも。
……ねぇ、とうまはこれからどうするの? みさきとはきっぱりお別れをするのかな?」
601:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 18:01:34.62 ID:FTtNskMeo
上条「それが……まだ分からないことがあるんだ」
禁書「……?」
上条「あいつは、俺に騙していたと言った時……今までと違う顔をしてた」
禁書「今までと、違う顔って……?」
上条「何て言うか……いつもみたいに笑ってなかったって言うか……必死っつーか……」
禁書「必死……」
上条「それに、俺に惑わせるなって……」
禁書「……どういうことか分からないかも」
上条「……うーん。俺にもよく分かんないよ。
って言うか、インデックスに恋愛相談なんてな。3年は早かったか」
禁書「むっ! それはご挨拶かも! シスターである私には恋愛相談だって朝飯前なんだよ!
朝ごはんの話したらお腹空いたんだよ!」
上条「朝飯の話なんてしてねぇよ。……ぷっ、ははは! あははははは!!
お前と喋ってると泣いてる暇もないな」 ワシワシ
禁書「むぅ……もう、とうまの馬鹿」 プゥッ
上条「はは、悪い悪い。ありがとなインデックス。吐き出したら、ちょっと楽になったし、心の中を整理出来たよ」
禁書「……そっか、ならいいんだよ!」
602:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 18:04:31.66 ID:FTtNskMeo
上条「とにかく、もう一回操祈に話を聞かないと。
今になって考えてみれば、やっぱり変だ……バラすにしたって、あのタイミングはおかしいんだよ。
あいつが御坂への嫌がらせのためって言うのが本当なら、御坂にもっとダメージを与えるような手段を取ったはずだ。
あれ……そういや何で俺と付き合うことが御坂への嫌がらせになるんだろうなー……未だに分からん」
禁書「そこは深く追求しない方がいいかも……。
……でもとうまって、一途なんだね。みさきが羨ましいんだよ……」 ボソッ
上条「ん? 何か言ったか?」
禁書「何でもない。それよりとうま! 泣いたらお腹空いたんじゃない? ご飯が食べたいんだよ!」
上条「おいおい、こんな時間からかよ。 太るぞ」
禁書「太らないんだよ!」
上条「カップラーメンがあってたと思うけど……」
禁書「どんと来いなんだよ!」
上条「分かった分かった。今作ってやるよ。腹が減っては戦は出来ないって言うしな」
禁書「うん!」
603:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 18:05:41.60 ID:FTtNskMeo
翌日
――――
学舎の園 ゲート前
上条「さて、どうやって中に入ったもんかな……昼間はやっぱ無理かなー」
御坂「……あ」
上条「ん? おう、御坂か。どうしたんだ、今日休みだろ」
御坂「うん、ちょっと……。何? まさかあいつのところに行く気?」
上条「そうだ」
御坂「ああそう、楽しそうでいいわねぇ……」
上条「あいつの話をちゃんと聞かないと駄目だからな」
御坂「……は?」
上条「御坂、ごめんな。俺、騙されてたんだってさ」
御坂「! あ、あんた……気付いたの!?」
上条「いや気付いたって言うか、突然あいつにそう言われた……」
御坂「ひどい……。ねぇ、大丈夫? あんた食蜂に結構夢中な感じだったし、ショックなんじゃ……」
604:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 18:07:18.82 ID:FTtNskMeo
上条「ああ、久しぶりに泣いた」
御坂「泣いた……。そう……なんだ。あ、じ、じゃあさ……気分転換に私と」
上条「でもたぶんそれはあいつの本音じゃないんだ」
御坂「は、はぁ!? あんた今度はストーカーにでもなるつもり? どんな発想よそれ!」
上条「違うって。けどそう思われるよなー実際……どうやってあいつに会いに行けばいいか困ってたとこでさ」
御坂「話が見えてこないんですけど……」
上条「操祈の様子が変だったんだよ」
御坂「あいつはいつも変よ。イカレてると言ってもいいわ」
上条「そうか? ちょっと変わってるけど可愛いだろ」
御坂「あーはいはい……。結局そこは変わってないわけねー。
で、どこが変だったわけ?」
上条「なんとなくな。昨日は俺も気が動転して飛び出してきちまったから、気の所為だったかもしれないし。
だからそれを確かめに行くんだよ」
御坂「あんたの都合の良い解釈って線は? 正直、あの女に関わるのはほんとにお勧めしないわよ。もう痛い程分かったと思うけど」
上条「どうだろうな。だけど操祈はああ見えて寂しがり屋だと思うんだ」
605:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 18:10:14.60 ID:FTtNskMeo
御坂「寂しがり屋……」
上条「あんなに大勢の友達侍らせてさ、そりゃやり方は間違ってんのかも知れないけど、
あんな能力を持っちまったら誰だって少しくらいそいつを自分の都合の良いように利用しようって思うんじゃないか?」
御坂「人の心の中を覗いてそれを弄りまわして遊ぶことが少しくらい?
悪戯のレベルを超えてるわね」
上条「まあな。でもお前にだって相手が何を考えてるか、知りたいって思う時はあるだろ」
御坂「あんたがそれ言うとは思わなかったわ……常に知りたいわよ」
上条「え、何が?」
御坂「なんでもない! それで?」
上条「そんな手段を持ってるのに使わずにいるなんてこと、誰にでも出来ることじゃねぇ。
そしてもし、相手の心の中を知っちまったとしたらどうだ?
普段何気なく接してる相手が、腹の中では自分に対して悪意を向けてるって知ってしまったら。
能力を使って改竄してしまおうって考えに至ってもおかしくはないだろ。
そりゃ体の良いストレス解消用の相手が欲しかっただけなのかもしれないけど、それならあんなにたくさんの友達を傍に置いておく必要なんて無いはずだ」
御坂「それと私に嫌がらせをすることにどんな関係があんのよ」
上条「それは……そんな積み重ねの結果ひねくれたあいつの趣味なのかも」
御坂「ふざけんな!」 ビリビリッ!
上条「うわっ! じ、冗談だって。
確かに褒められたことじゃないしな。だけど、理解出来ないわけでもないだろ」
御坂「……まあ、仮に私が黒子達の心の中で嫌われてること知っちゃったら、凹むし、人付き合いってもんが怖くなるかも知れないけど……」
607:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 18:11:59.06 ID:FTtNskMeo
上条「……だから俺は、あいつが本当に心の底で抱えているものが何なのか、確かめに行かなくちゃいけないんだ」
御坂「……」
上条「あいつが本当に俺の事を何とも思ってないならそれでいいさ。
その時はきっぱり諦める。俺は結局、あいつの心の中なんて読めないからさ。
最後はあいつの言葉を信じるしかないんだよな」
御坂「……馬鹿ね、あんたは」
上条「悪かったな。どうせ万年補習の無能力者ですよ」
御坂「あいつが、寂しがりやで、友達を傍に置いておきたかったって?あんたそりゃいくら何でも考え過ぎ。
好きな子を美化したくなるのは分かるけど、あいつは派閥の女王様として担ぎ上げられるのが気持ち良くて、
ついでに色々と学園都市へ顔が利くパイプラインが欲しかっただけよ」
上条「うーん、それも否定は出来ないんだよな……」
御坂「でも……あんたの話を聞いてたら、あいつの中で何か変わったのかもって思えた」
上条「御坂……」
御坂「心の読めない相手から、そんな風に素直にグイグイこられたら狼狽えるでしょ。
好きでもない相手だったらすっげー引くけどね」
上条「そ、そうなのか……もしかして引かれてたのか」
御坂「けど……少しでもいいなって思える相手だったら……まぁ、うん」
上条「何だよ」
御坂「分かりなさいよ馬鹿! 大体私があいつの立場だったら正直嬉ゴニョゴニョ……」
上条「?」
609:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 18:14:20.41 ID:FTtNskMeo
御坂「ったくもう……あれ?」
上条「ん? どうした?」
御坂「あそこにいるのって……」
縦ロール「ハッ……ハァッ……ハッハッ……!」 フラフラ…
上条「あ、操祈の友達の……」
御坂「何か様子が変じゃない?」
縦ロール「ゼェ……ゼェ……」 フラフラ…
上条「おーい、何してるんだ?」
縦ロール「ハァ……ハァ……」
御坂「顔色悪いですよ! ちょ、ちょっと。ストップストップ!」 ガシッ
縦ロール「は……離して下さいまし……! 女王のご命令で……ハァ……後999万9948周こなさなくては……
ハァ……ハァ……わたくしは寮に戻れないのですから……! うぐっ……」 ドサッ
上条「お、おい大丈夫か!?」
縦ロール「女王……まだしばらくお時間はかかりそうですが……必ずや1000万周のノルマを終えて見せます……」 モゾモゾ…
612:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 18:15:33.02 ID:FTtNskMeo
御坂「あんた、右手!」
上条「え? あ、ああ……そうか!」 スッ
パキィィィィイイイイイイイインッッ!
縦ロール「……え? ……うっ……うぉぇええええええ……」 ゲロゲロゲロゲロ…
御坂「……大丈夫ですか?
この様子だと飲まず食わずで走り続けてたみたいね。
足がパンパンだし」 サスリサスリ
上条「操祈がやらせたのか……」
縦ロール「うぅ……お、お手数をおかけし……げほっげほっ!」
御坂「いいですから……。ちょっと、水買ってきて」 チャリンッ
上条「あ……ああ」
614:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 18:16:45.92 ID:FTtNskMeo
上条「はい水」
御坂「ゆっくり飲んで下さい。胃がビックリしちゃうから」 キュッキュッ
縦ロール「ングッ……コクコク……ッハァッ! ハァ……ハァ……あ、ありがとう……御坂さん」
上条「大丈夫か?」
縦ロール「ふぅ……わ、わたくしは、何をしていたんですの……?
確か、女王に……」
御坂「操られてたんです。能力で。大体外周1000万周なんて、本当にしたら死んじゃいますよ」
縦ロール「女王に……?」
御坂「はい。他の子達も一緒に。ただもう派閥は無いけど」
上条「!?」
縦ロール「派閥が……無い?」
上条「どういうことだ御坂……?」
御坂「実は、今朝食蜂の派閥が解散になったらしいのよ」
縦ロール「!!」
上条「な、なんで?」
御坂「し、知らないわよ。寮で聞いて、今様子見に来たとこだったんだから……」
縦ロール「そ……んな。では、女王は今お一人で……?」
御坂「さぁ……」
上条「操祈は何のつもりなんだ……」
619:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 18:21:20.37 ID:FTtNskMeo
御坂「あいつの頭ん中なんて誰にも分かんないわよ」
縦ロール「……わたくし、女王に確認して参りますわ!」
御坂「えっ、でも……操作されてたのに、そんなわざわざ……」
縦ロール「……確かに、時折女王のお傍にいたときの記憶が無いことには気づいておりましたし、
身に覚えのない傷や痣が身体にあるのをおかしいと思っておりました。
しかし、それでも女王はわたくしのお友達ですから」
御坂「と、友達って……」
縦ロール「少なくとも、わたくしはそう思っておりますわよ?
仮に記憶を改竄し、心を操作されていようとも、女王がわたくし達をお傍に置いて下さっていたことには変わりありませんから。
その女王がわたくし達を必要無いと斬り捨てるのなら、わたくしは何故と問いましょう。
その答えに納得がいかないなら、異議不服の申し立ても致しましょう。
それが、友人と言うものではありませんの?」
上条「……」
御坂「……」
縦ロール「では、失礼いたしますわね。ごきげんよう御坂さん」
御坂「え……あ、はい……」
上条「待ってくれ、一緒に行こう」
縦ロール「え……どうしてですの?」
上条「まあ色々とあって」
縦ロール「御坂さん……?」
御坂「ごめんなさい。こいつもあの女に言いたいことがあるみたいで」
縦ロール「まあ、ゲートを通れるのならば構いませんが……」
上条「それなんだよなー……あとはどうやって入るか」
御坂「……仕方ないわね……じゃあせめて夜まで待ちなさい。そしたら、どうにかしてあんたも中に連れていってあげるから」
上条「御坂……ありがとな」
御坂「別に。私も、嫌がらせされっぱなしって訳にもいかないしね。
あの馬鹿を公正させないと駄目なんでしょ!」
620:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越):2011/06/25(土) 18:21:30.18 ID:2q0TclOAO
派閥を解散させたのか…
633:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 18:25:22.61 ID:FTtNskMeo
――――
食蜂の寮 食蜂の私室
全てが馬鹿らしくなった。
全てがつまらなくなった。
深夜、昼間女子学生で溢れていた街並みは嘘のように静まり返っている。
学舎の園内、常盤台中学に程近い一角にあるその洋館の中で、食蜂は今独りぼっちだった。
地中海沿岸風の街並みの中でも、とりわけ食蜂好みの瀟洒な館は元々常盤台の職員用の寮として建設されたものであった。
それを食蜂が常盤台の理事長に『お願い』して譲ってもらったのだ。
食蜂「……」
学生の個室にしてはいささか広い部屋のベッドに腰掛け、窓の外に見える月を見上げる。
こんなに静かな夜は久しぶりだった。
いつもならみんなで遅くまで遊んだり、ひと肌恋しい夜は取巻きの縦ロールを枕代わりにして眠ったりしているのに。
食蜂「……学舎の園の夜は、こんなに静かだったのねぇ……」
夜空を見つめる食蜂の瞳には虚無感。
他人の向ける感情の全てが自分の掌の中。その虚しさを、昨夜思い知らされた。
こんなはずではなかった。
たった一人の、心を読めない相手のために、ここまで精神をかき乱されるとは思いもよらなかったのだ。
彼を追い出した後、彼の心と向き合うことから逃げた自分が許せなくて、派閥の女生徒にひたすらに当り散らした。
いつもよりさらに傍若無人に振る舞った食蜂であったが、それも夜が明ける頃に飽きて、後に残ったのは虚しさだけ。
だから彼女らを解き放った。
もはや自分には必要ないと思ったから。彼女らを思うがままに操る自分が、とても滑稽に思えたから。
637:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 18:27:32.52 ID:FTtNskMeo
今にしてみれば、心の中が見えない彼とのコミュニケーションはあの退屈な日々の一服の清涼剤となっていたように思える。
心が見えないから、彼をいかにして夢中にさせるかを考えた。
自分の思惑が正しく相手に伝わったことを知った時、素直に嬉しかった。
食蜂(手の中で踊ってしまったのは、案外私の方だったのかもねぇ)
彼からの想いが真っ直ぐに伝えられることから目を逸らした。
全ては望みどおりに事が運んだと、どこか他人事のように自分を見下ろしていた。
だが、食蜂は理解した。
自分は、彼の真っ直ぐな気持ちに怖気づき、ただ敗北宣言をしただけなのだと。
それに気づいたとき、食蜂の心は折れた。
食蜂(何が『心理掌握』よぉ。私は、私の心に負けたのねぇ……。
あの人に捉われていく自分が許せなくて……ただ、逃げた……)
御坂美琴へのささやかな嫌がらせから、彼をただ夢中にさせたいという欲望へと変化していく己の心に気付いたのはいつだったのだろうか。
彼に抱き締められた時から?
それとも口づけた時から?
食蜂(結局何より度し難いのは、自分自身の心だったわぁ)
食蜂操祈を支えていた『自分だけの現実』。
彼に心を預ければ崩れ、彼から目を逸らしてもまた崩壊の道を辿る。
その心は、とうの前から『掌握』されていたのだ。
もはや恐れから名前すら呼べぬ彼によって。
食蜂(何も聞こえない……静かな夜……。今日はよく眠れそうねぇ)
世話を焼く彼女達はもういない。
広い屋敷に自分は独りぼっち。
しかし、もはや誰の胸中も気にする必要のないこの状況は彼女に安らぎを与えた。
二度と表へ出たいと思わぬ程に。
644:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 18:30:16.34 ID:FTtNskMeo
食蜂「ああ……静かだわぁ」
ポツリと呟く。
そのまま後ろへ倒れ込み、キングサイズのベッドへ体を預けた食蜂。
金糸の髪がふわりとシーツの上に広がって、大の字に沈み込む身体。
だが、彼女が微睡の中に落ちることは許されないようだった。
何故ならば
食蜂「で、何しにに来たの?」
淡々と告げられた言葉。
銀河のように煌めくはずの瞳の光は鈍い。
想いの宿らぬ無感情な言の葉は、ただ届けられる。
言葉も無く、静かにそこに佇む彼の元へ。
上条「お前が、寂しがってんじゃないかと思って」
ざわめく心、揺れる心、荒ぶる心。
天井を見つめた食蜂は、深く息を吸い瞼を閉じる。
食蜂「……お馬鹿さぁん」
彼が何を考えているのか分からない。
昨日は恐ろしかったそれも、今は少し心地よい。
心を動かされることを期待し、そして何より恐怖する自分がそこにいる。
心を持ち、生きた人間との対話が在る。
誰より心を揺らした相手とのコミュニケーションが生まれる。
ただその事実が、再度開かれた食蜂の瞳に銀河を宿した。
647:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 18:30:54.61 ID:FTtNskMeo
今日はここまでです。
多分次で終わります。それではまた近いうちに
650:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州):2011/06/25(土) 18:31:51.32 ID:biiS1JaAO
>>1 乙!
653:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越):2011/06/25(土) 18:32:24.26 ID:2q0TclOAO
超乙なんだよ!
これからの展開が気になってヤバい
820:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/25(土) 21:14:15.11 ID:gKsbtEwIO
インデックスが可愛いSSにハズレはないな
次→
上条「食蜂って可愛いよな」御坂「え?」その4
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