前→浜面「よう元童貞」一方通行「よォ現非童貞」上条「やあ、ありがとう」
最初から→上条・一方通行・浜面「カンパーイ」
156:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/08(水) 22:47:30.30 ID:Q5Ft1xZM0
吹寄「とりあえず料理は適当に並べてしまおう」
削板「うっほ~! すげぇな!! こりゃあ食い応えがありそうだ!」
姫神「私とふっきーと先輩で作った。褒められると嬉しい」テレテレ
雲川「コップを回すから皆ひとつずつ取っていってくれ」
御坂妹「了解です、とミサカは宴会御用達のプラスチックコップを時計回りに回します」
絹旗「大丈夫ですか? 私たち超飛び入りですけど数足りてます?」
雲川「かなり多めに買っておいたからな。問題はないと思うけど」
麦野「じゃ、遠慮なくもらおうかな」
滝壺「私たちだけ手ぶらじゃ失礼。はまづら、その辺の出店で何か買ってこよう?」
浜面「あー、そうだな。でも、もう乾杯の雰囲気だし、後でな?」
滝壺「む~。イカ焼きが私を呼び続けてるのに……」
浜面「気のきいた風なことを言っといて、さてはお前自分のことしか考えてねえな?」
157:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/08(水) 22:50:06.77 ID:Q5Ft1xZM0
番外個体「ほい、コップ。あの人にも回したげて」
打ち止め「りょーかい! ねえねえあなた! コップが回ってきたよ!!」
一方通行「おゥ…おら、三下。テメエとインデックスの分だ」
上条「おうさんきゅ。ほいインデックス」
インデックス「ありがとうなんだよとうま!!」
削板「先輩! もう全員にコップ行き渡ったみたいだぜ!!」
雲川「ふむ、では皆好きな飲み物を各自注いでくれ。お勧めとしては―――」
一方通行(おい…わかってンな?)チラッ
上条(ああ…協力頼むぜ、一方通行)チラッ
上条「取り出したるはさっきコンビニで調達したミネラルウォーター!!」スチャッ
上条「IN☆マイコップ!!」ドボボボッ
一方通行「そしてベクトル操作ァ!!」
上条「コップの中で水流が渦を巻き荒れ狂う!!」シュゴゴゴゴゴ!
上条「洗・浄・完・了!!!!」バッシャア!
インデックス「……なにしてるの?」キョトン
上条「なんでもないよ! なんにも気にしなくていいよ!!」
打ち止め「……なにしてるの?」
一方通行「アレだアレ。水芸だよ。いっちょ場を盛り上げてやろォと思ってなァ」
番外個体「何で今から乾杯って時にやんのさKY……ほら皆シーンってしちゃったじゃん」
一方通行「ハイハイめンごめンごォ」
美琴「…………」
雲川「…………」
158:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/08(水) 22:54:47.58 ID:Q5Ft1xZM0
雲川「…ん、こほん。気を取り直して乾杯の音頭を取らせてもらうけど」
雲川「まずは我がサークルに所属するメンバーよ、今日もまたこうして私の思いつきに付き合ってくれたことに感謝する」
雲川「そして招待されたゲスト達も、飛び入り参加の者達も、今日はよく来てくれた。今日はこの上ない花見日和だ。存分に桜を愛で、存分に笑ってくれ」
雲川「かつて幾たびも訪れた苦難・困難を越えて、これだけのメンバーが集い、これ程の絶景を共有出来る奇跡に祝杯をあげよう」
雲川「それでは皆、グラスを手に。―――かんぱ」
上条「ちょ、ちょっと待てぇぇぇええええええ!!!!!!」
雲川「……なんだ。いつものことではあるけど、さすがに今回はKYが過ぎるぞ」
上条「ちがーうちがーう!! 読むべきは空気より先に社会のルールブゥーーック!!!!」
上条「酒じゃん!! これアルコールじゃぁぁぁん!!!! しれっと何勧めてんの!?」
雲川「何か問題が?」キョトン
上条「目ぇ丸くすな!! ここにどんだけ未成年いると思ってんの!?」
番外個体「え!? 未成年!? どこどこ!?」
一方通行「コラ五歳児」
打ち止め「あはは~」
一方通行「テメエもしれっと酒ついでンじゃねェ。調子のンなガキども」
159:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/08(水) 22:58:14.05 ID:Q5Ft1xZM0
美琴「まあまあ、大目に見てあげなさいよ」
上条「お前もよく考えたらまだ未成年だろ!! 俺がギリギリ二十歳なんだから!!」
御坂妹「今さらですね、とミサカは嘆息します。無人島に行った時も飲んでたじゃないですか」
上条「あん時は正直旅先でテンション上がってたのと、無人島って事で俺もいいかな~って思っちゃったんだけど、後ですげえ反省したの!!」
雲川「おいおい、そのツンツンしたウニ頭は中身まで固いのか?」
上条「きょぉーーし!! 一応俺教師志望ですから!!」
雲川「しかしどうする、もう皆コップについでしまったぞ? まさか廃棄しろというのか? それこそ教師志望が言うことではないと思うけど」
美琴「じぃー」
御坂妹「じぃー、とミサカは粘つく視線をあなたに送ります」
上条「う、うぐぅ…」
麦野「ちょっとぉ~、どうでもいいから早く始めましょうよ」
上条「わ、わかったよ! 今未成年のところに注がれた酒は全部上条さんとこに持ってこい! 俺が全部飲むから!!」
一方通行「オイィィィ!!!! 何まンまと乗せられてンですかァァァァ!!!!?」
上条「だってしょうがねぇじゃんよぉぉぉ!!!! 他にやりようねぇじゃんよぉぉぉ!!!!」
一方通行「そこは浜面にでもふっとけよ!!」
浜面「俺かよ!? まあ頼まれりゃ飲むけど!!」
上条「う~…すまん浜面!! 手伝ってください!!」
削板「オレも飲むぞ上条! 考えてみりゃあ、お前の言うとおりだった。自分の体を張ってまで志を貫くその男気……そんなもん見せられて、燃え上がらなきゃ男じゃねぇ!!」
上条「軍覇……酒弱いくせに……でも、ありがとう…!」ウル…
一方通行「ったく、ホントメンドクセェ性格しやがって……オラ、コップこっちにも回せ」
上条「一方通行……!!」ウルウル…
インデックス「わ、私も手伝うんだよ!!」
上条「お前は未成年だろインデック、み、未成年ですよね?」
インデックス「た、多分?」
麦野「いいからさっさとしろいつまでコップ掲げさす気だこのやろう!!!!」
美琴(下ろしゃいいのに……)
160:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/08(水) 23:01:32.78 ID:Q5Ft1xZM0
雲川「やれやれ、それじゃ改めて―――乾杯ッ!!」
一同「カンパーーイ!!」
滝壺「さ、はまづら、行こう。北北西でイカ焼きが呼んでる」
浜面「おおい引っ張るな滝壺!! 何だ!? 何がお前をそんなにイカ焼きにかきたてるんだ!?」
絹旗「そういやなんか、この間テレビで超お祭り特集みたいなやつやってましたね。滝壺さんそれを超見てたんじゃないですか?」
麦野「浜面ー! りんご飴あったら買ってきてーー!」
絹旗「あ、私も超欲しいです!! 他に欲しい人います?」
打ち止め「はい!」
インデックス「欲しいんだよ!」
姫神「私も」
番外個体「ミサカも味わってみたいかな~」
麦野「浜面ー!! 四本追加ーー!!」
浜面「全部俺のポケットマネーで出すんですねわかります!!」 ハマヅラ ハヤク! >
浜面「はいはいわかりましたよ荷物持ちでも財布でも好きに使ってくださいよチクショー!!」
姫神「お金は。払う」
麦野「いーのいーの。あいつああ見えて社長やってるから。金はそこそこ持ってんのよ」
姫神「若社長…なんていい響き。結婚したい男性ランキング3位には入る逸材」
麦野「悪いけど、アレは私たちのものなのにゃーん」
絹旗「誰にも超あげません!」
姫神「お、おおう……まさかこんなにストレートに惚気られるとは思わなかった」
161:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/08(水) 23:06:25.02 ID:Q5Ft1xZM0
打ち止め「やっほーう! ってミサカはミサカは一際輝きを放つから揚げに箸を伸ばしてみたりー!!」
番外個体「あれ? そんな脂っこいもん食って大丈夫なの? 最近ウエストがどうとかもががが」
打ち止め「うわー! うわー!! うわー!!」チラッ…
一方通行「ガキがいっちょ前に色気づいてンじゃねェよ。食事制限なンざもォちょい体出来てからにしとけアンポンタン」
打ち止め「聞かれてるし! さり気に成長の遅いミサカの体を馬鹿にしてるし!! うあーんもうわーすとのばかぁー!!」
番外個体「ぎゃはっ☆ めんごめんご、悪気はいっぱいあったんだよ。ごめんね?」
打ち止め「うぅ~! いいもん! 今日は気にせず食べるもん!! ってミサカはミサカは―――」
番外個体「まっ、ダイエットとか大人なこと考えるのはまずその語尾が取れてからだよね~」
打ち止め「うっきーーーーー!!!!」
バードウェイ「しかし先ほどの発言。お前はこの娘の成長を望んでいると、つまりお前のストライクゾーンは幼女より少し上まで広がった、というか今の私こそがストレート直球ど真ん中なのだと解釈していいのだな?」
一方通行「ちょっと待てナチュラルすぎてリアクションすら出来ねェ。オマエ、なに?」
バードウェイ「なにと言われても、私は私で、お前もよく知るレイヴィニア=バードウェイお姉さんでしかないが?」
美琴(また一人増え……ってバードウェイ!? 何で!?)
164:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/08(水) 23:09:52.77 ID:Q5Ft1xZM0
一方通行「俺が言いてェのは何でテメエがここにいンのかってことだよ!」
バードウェイ「おいおい、分かりきったことを聞くなよ。お前がいるからに決まってるだろう」
一方通行「Why(何故)を聞いてンじゃねェよ!! 聞いてンのはHow(どうやって)だ!!」
バードウェイ「私の情報収集能力を舐めてくれるな。腐ってもいち組織を預かる身だぞ? お前の事務所の音声を拾うことなど朝飯前というものだ」
一方通行「ただの盗聴じゃねェか!! 今すぐ止めろボケェ!!」
バードウェイ「お前が今後こういったイベントに参加するとき、必ず私に一声かけると約束すればやめてやろう」
一方通行「テメエの耳を今ココで物理的に聞こえなくしてやろォかオイ」
バードウェイ「メールで一報するだけじゃないか。それがそんなに苦か? 私にメールするのはそんなに嫌か?」
バードウェイ「泣くぞ? 本気で泣くぞ? 一方通行のバカァー! って叫んで街中を駆け回ってやるぞ?」
一方通行「やりゃァいいンだろォがクソッタレがァ!!!!」
バードウェイ「やあ嬉しいな。嬉しくて泣いちゃいそうだ」ニコニコ
一方通行「こンのやろォ…!」イライラ
165:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/08(水) 23:14:02.14 ID:Q5Ft1xZM0
打ち止め「あ、あの…?」
バードウェイ「こうして面と向かって会うのは初めてだな、『打ち止め(ラストオーダー)』。私はレイヴィニア=バードウェイ。呼び方は好きにしてくれて構わん」
番外個体「じゃあ、ばーさん」
バードウェイ「死にたいのか番外個体」
打ち止め「知り合いなの?」
番外個体「昔、あちこちの戦場でちょっとねー。まあ今も仕事でたまに絡んだりするけど」
打ち止め「そ、そうなんだ。仕事って、あの人とのだよね? あ、あの、これからもあの人のこと、よろしくお願いします」
バードウェイ「そんなに気を使う必要はないよ打ち止め。お前が今私に対して抱いている警戒心はひどく正しい」
打ち止め「え?」
バードウェイ「私とお前はライバルだ、ということだ」
打ち止め「……ッ!!」
番外個体「いきなり宣戦布告? 恋も戦争も変わんないんだねアンタは」
バードウェイ「先手必勝というのは、全ての物事に共通する真理だよ番外個体」
打ち止め「ま、負けないよ!? ってミサカはミサカは最近ちょっとは成長した胸を張って宣言してみる!!」
バードウェイ「ハッ! そんな慎ましやかな胸を張っても惨めなだけだぞ打ち止め!!」
打ち止め「がーん。あ、あなただってミサカとそんなに変わんないじゃない!」
バードウェイ「だから私は全然胸を主張してなどいないだろうがぁ!! あ、やばい涙出てきた」
166:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/08(水) 23:18:36.69 ID:Q5Ft1xZM0
番外個体「女の魅力度ではミサカが六馬身差で大幅リードってとこだね~」ムギュウ
打ち止め「うぐぅ…これ見よがしに寄せて上げて……!」
バードウェイ「その女性として成熟した肉体は素直に羨ましくもあるが、しかし一方通行を相手にするとあってはそれは大きなハンデにしかならんぞ番外個体」
番外個体「ど、どういうことさ!!」
バードウェイ「私より長くヤツと時を共にしてきて気付いていないのか? アイツは大きな胸や尻に性欲を掻き立てられるタイプではない」
バードウェイ「むしろ逆!! ヤツは幼女の未成熟な肢体にそそられる真性のロリコンだ!!」
番外個体「そ、そんな…!?」ガーン!
打ち止め「そ、それじゃ今までミサカが重ねてきた努力はまったくの無駄……それどころか逆効果だったってこと……?」
一方通行「オイ、誰がロリコンだコラ……!」ゴゴゴゴゴ…!
バードウェイ「お前」
打ち止め「あなた」
番外個体「あんた」
一方通行「よしそこ並べ。グーで殴ってやらァ」
打ち止め「違うの?」
一方通行「キョトンとすンなボケ!! オマエ等全員マジで脳みそとろけてンじゃねェの!?」
浜面「そうだよなあ。お前の好みはむしろ逆だよな一方通行」
一方通行「いきなり出てきて何いらンことほざいてンだテメエはァァァ!!!! 何しにきやがったコノヤロウ!!」
浜面「打ち止めちゃんと番外個体ちゃんにりんご飴持ってきたんだよ。はい、二人とも」
打ち止め「わーい! ありがとう!!」
番外個体「ありがとう」
167:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/08(水) 23:22:39.54 ID:Q5Ft1xZM0
番外個体「で、さっき言ってたのはマジ?」
浜面「おうマジもマジ。その証拠に」
一方通行「内側からバァーンってなンのと外側からグシャァってなンのどっちがいいンだM面くゥン?」カチッ
浜面「マジすんませんっした調子に乗りました」ゲザー!
一方通行「行け」
浜面「はい!!」ピューッ
一方通行「…ったく、もう酔ってンのか? あのバカは」
バードウェイ「……ふむ、しかしそうか。お前の好みはロリロリ幼女ではないのか一方通行」
一方通行「当たり前だボケ」
バードウェイ「何てことだ…それではお前の需要に応えるつもりで装備してきたうさぎさんパンツは完全に逆効果ということではないか!!」
一方通行「ぶふッ!!」
バードウェイ「お前の好みがもっと大人な女だというなら、もっと大人なパンツをはいてくるべきだった……黒のスケスケとか!!」
打ち止め「じゃ、じゃあミサカの水玉パンツもアウトってこと!?」
番外個体「そういえばミサカこの間雑誌でこんな記事を見たよ……曰く、セレブで大人な女の人はそもそもパンツはかないんだってさ。下着のライン出ちゃうから」
バードウェイ「…………」
打ち止め「…………」
番外個体「…………」
バードウェイ・打ち止め・番外個体「「「ちょっとトイレに……」」」
一方通行「行かせねェよ!?」
バードウェイ「こ、ここで脱げと…?」モジモジ…
打ち止め「で、でも、あなたが望むなら……」モジモジ…
番外個体「応えてあげてもいいかな、なんて、ミサカは…」モジモジ…
一方通行「誰かァーー!! 近くに頭のお医者さンはいませンかァァーーッ!!!!」
168:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/08(水) 23:23:32.95 ID:Q5Ft1xZM0
とりあえず今日はここまで
あとはシコシコ書き溜めて 土曜の夜にまとめて投下する予定
169:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/02/08(水) 23:26:00.15 ID:SokEhfPsP
セロリ爆発しろ
175:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/02/08(水) 23:51:40.43 ID:PNeTQYFfo
乙
一方組いいな
176:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/02/09(木) 00:38:39.80 ID:Lj8iFHZDO
188:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 21:03:57.44 ID:H+Ka9CkQ0
御坂妹「どうしました? 先ほどから全然箸が進んでいませんが、とミサカはあなたに問いかけます」
上条「うぇ? あ、いや、食べるよ? おいしそうなのがいっぱいで、何から食べようか迷っちゃってさーあははー」
御坂妹「ではミサカがいくつか見繕ってあげましょう、と気のきいた良妻アピールに余念のないミサカです」
上条「い、いいよいいよ! 自分でやるって!!」
御坂妹「何を遠慮してるんです。ミサカとあなたの仲じゃないですか、とミサカは暗に二人はただならぬ関係であることをほのめかしつつ、料理をテキパキと皿に盛ります」
御坂妹「はい、あーん」
上条「はぁ!? ちょッ!!」
御坂妹「じぃ、とから揚げを差し出しつつミサカはあなたを見つめます」
上条(怖い! 食べるの怖い!! でもそんなこと言ったら料理を作った吹寄や姫神に何言われるかわからん!!)
上条(どうする…!? つっても逃げるしかないよね実際!!)シュバッ!
御坂妹「はい、あーん。とミサカは愛しのあなたに再度甘い声を囁きます」
削板「おぉ?」
御坂妹「……あれ?」
189:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 21:10:27.03 ID:H+Ka9CkQ0
削板「何かよくわからんがくれると言うならもらうぞ!! はむっ!」
御坂妹「ちょっ」
削板「うん、うまい! ありがとな御坂の妹さん!!」
削板「んお? そういやお前さっき愛しのあなたにとか言ってなかったか? ……まさか」
御坂妹「いやいや違いますよ何言ってやがりますかこの単細胞はとミサカは惜しげもなく毒を吐きつつ否定します」
削板「そうか、そうだったのか! 今まで気付いてやれなくて悪かった! お前のその気持ち、オレは嬉しく思うぞ!!」
御坂妹「いや違うっつってんだろ話きけよお前とミサカは荒くなる口調を隠せません」
削板「ツンデレってやつか!!」
御坂妹「大概にしろこの野郎」
上条「ところで軍覇くん何か体が変になったりしないかね?」
削板「オレはいつだって絶好調だぜ上条!!」
上条(から揚げは平気か…)
上条「よし、じゃあ俺もから揚げ食べようかな!」
御坂妹「ですからあなたの分はミサカがこうしてあーん、と」
削板「あむ。うまいッ!」
御坂妹「お前マジいい加減にしろマジさっさと酒でも飲んで酔っ払ってやがれとミサカは口に一升瓶突っ込んでぐりんぐりん回して渦作ってオラオラオラオラ」
削板「ずごごもがもがごきゅごきゅ」
190:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 21:13:32.25 ID:H+Ka9CkQ0
上条「軍覇! これもうまいらしいぞ!」
削板「んにゃあ~? お~くうくうくれくれ。むしゃ、びゃああうまいいいいいいい」ヒック
上条「よし、ウインナーもセーフ!」ムシャムシャ
美琴「………」ジィー…
美琴「……はぁ、悲しくなるくらい警戒されてるわね」
一方通行「前科があンだから当たり前だろォが」
美琴「ぐ…一方通行……! で、でも、あそこまで徹底する必要ないじゃない。これでも、薬の件は反省してるんだから……正直、ちょっとヘコむわよ」
一方通行「よく言うぜ。今までもこういうサークルとやらの活動でバンバン薬仕込ンできたくせに」
美琴「はぁ? 何言ってんのよ。薬使ったのは無人島の時の一回きりよ。あの時あれだけ大事になっちゃったんだから(※島がひとつ消えました)、さすがに懲りるわよ」
美琴「それに……あの時は必死だったからそれでもいいって思ってたけど、薬使って関係を持ったりしたら、きっと当麻は私を許さないと思うから……」
一方通行「あン? 嘘付いてンじゃねェよボケ」
美琴「う、嘘じゃないわよ! そ、そりゃ、スッポンとか、まむしとかそういうのはいっぱい食べさせたけど、それくらいはいいでしょ! 正攻法じゃない!!」
一方通行「……じゃあ、アイツが誰でもいいってくらいムラムラしてたってのはどォいう事なンだよ」
美琴「え?」
一方通行「あ」
美琴「ちょ、ちょぉーー!! せりりん! せりりーーーん!!」
雲川「どうしたみこっち」
美琴「凄い情報聞いちゃったわ!! 旅行いった時アイツね! やっぱりムラムラしてたんだって!! 誰でもいいってくらい興奮してたんだって!!」
雲川「ほう…それは旅行中乳尻太ももを殊更に強調した甲斐があったというものだけど。やはりあれだな、セックスの味を覚えた事で、確実にヤツの理性は緩くなってくれているらしい」
美琴「あ、ちょっとヤバイ私すごいテンション上がってきたんだけど」
一方通行「ヤッベェこれ完全にやぶへびった」
197:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 22:37:38.30 ID:H+Ka9CkQ0
姫神「や。こうして会うのは久しぶり」
インデックス「うん、そーだね。一年くらい会ってなかったのかな?」
姫神「うん。それくらいなるかも」
インデックス「あいさも前みたいにウチに遊びに来てくれたらいいのに」
姫神「……それは。さすがに」
吹寄「二人がラブラブで過ごしているところを邪魔なんて出来ないよなぁ?」
インデックス「あ、せいり。顔赤いよ? 酔ってる?」
吹寄「少しだけな。私はすぐ顔に出ちゃうんだよ」
姫神「ふっきー色っぽい」
吹寄「わっはっは、もっと褒めなさい」
姫神「ふっきーおっぱい大きい」
吹寄「わっはっは、マジでやめなさい」
インデックス「でも、本当におっきいんだよ。ちょっとうらやましいかも」
姫神「なん…」
吹寄「だと…?」
199:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 22:40:47.30 ID:H+Ka9CkQ0
インデックス「ど、どうしたの二人とも。急に目が怖くなったんだよ?」
吹寄「うらやましいとかどの口がぬかすかーー!!」ムギュウ!
インデックス「きゃあーー!!」
姫神「形よく突き出たバスト。ほっそりとくびれたウエスト。張りのあるヒップ……正直完璧すぎて嫉妬すら起こらないレベル」サワサワ…
インデックス「あ、ひゃ、く、くすぐったいんだよあいさ……あ!」
姫神「感度もいい…だと…?」
吹寄「どうやったらそんなにくびれることが出来るんだー! そのわがままボディで上条を虜にしたのかーー!!」
姫神「吐けー。吐くのだー」
吹寄「二人っきりのときとかどんな会話してるんだー!!」
インデックス「ふ、二人とも実はかなり酔ってるでしょ!?」
吹寄「にゃにおー! 逆にお前は全然酒が足りてないじゃないかー!」
インデックス「わ、私は(多分)未成年だからお酒は飲めないんだよ!」
姫神「良いではないか。良いではないか」
上条「こらー! 未成年に酒勧めんなーー!!」
姫神「ちっ。しっかり監視してる」
雲川「そんな君らにお勧めのものがあるのだけど」
雲川「これは私が開発した『不思議な水』という代物だ。これの何が不思議かというとだな、アルコールなど全く入っていないのに、まるで酒に酔ったようにふわふわした気分になれるのだ」
上条「いやアルコールより怖くね? ソレ」
雲川「しかし法律上全く問題は無い成分で出来ている。むしろアルコールよりよっぽど体に優しい代物だけど。二日酔いなどもないしな」
吹寄「いやそれ製品化したらひと財産築けるんじゃないですか?」
雲川「無理だな。コストが高すぎる。コレ一本作るのに千人以上の諭吉さんが私の懐から旅に出てしまった」
上条「この人馬鹿だ……頭いいけど馬鹿だ……」
200:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 22:44:18.43 ID:H+Ka9CkQ0
麦野「浜面ぁ~」
浜面「なんだよ」
麦野「つげ」
浜面「こ、この野郎、人を顎で使いやがって…」
麦野「あぁ~ん? 普段仕事先にニコニコしながら酌してやってんだぞぉ? こんな時くらい気持ちよく酒飲ませろよ浜面ぁ~」
浜面「あ、すんませんいつもお疲れ様です副社長!!」トポトポトポ…
絹旗「そんなこと言ったら能力フル活用して重機の費用超大幅削減してる私にも超ご褒美くれてもいいんじゃないですかぁ~?」
浜面「あ、肩お揉みしますよ現場監督!!」モミモミ
絹旗「うむうむ、くるしゅーない」
滝壺「はまづら」
浜面「あ、滝壺営業部長! 何をお申し付けでしょうか!?」
滝壺「ぎゅー」ムギュッ
浜面「もがっ」
麦野「ッ!?」ブホッ!
絹旗「ッ!?」ブフッ!
滝壺「……いつもお疲れ様。これは私からのご褒美……今日も一緒に居てくれてありがとう」
浜面「滝壺……」
麦野「ちょっと待たんかい!!」
絹旗「今のそういう流れじゃなかったでしょ! そこは滝壺さんも浜面をおちょくる流れでしょッ!!」
麦野「前々から思ってたけど、滝壺そういうところあるよねー。しれっといい女ポジションさらっていくってかさー、私たちを踏み台にするってかさー、一言で言うとマジずるい」
滝壺「大丈夫。今日のはまづら好感度を著しく下げた二人を、私は応援してる」ニヤリ
絹旗「言ったなこんにゃろッ!!」
麦野「こっち来い浜面! おっぱいさわらせてやる!!」
絹旗「こっち来なさい浜面! 太ももで挟んであげます!!」
滝壺「ぎゅ~~」
浜面「いたたた滝壺さん力強い息できない麦野やめて足引っ張んないで絹旗取れちゃう腕取れちゃう誰か助けてッ!!!!」
201:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 22:46:46.29 ID:H+Ka9CkQ0
インデックス「それでね~? それでね~?」ヒック
吹寄「いや、もういい……」
インデックス「なんでなんで~? まだまだいっぱいあるよ~? とうまのかっこいいところ~」
姫神「こちらから話ふっといてなんだけど。正直おなかいっぱい」
インデックス「ぶぅ~。……ごめんあいさ、トイレどこ?」
姫神「あっち行ってこう行ってそっち」
インデックス「ありがとなんだよ!」タタタタ…
吹寄「……いや~、なんというか……幸せ、なんだな」
姫神「うん」
吹寄「おめでたいこと……だな」
姫神「うん。……そう思えるようにならないと」
吹寄「よし、飲もう飲もう。祝杯だ祝杯だ」
姫神「てやんでえべらんめえ。もっと強い酒もってこいこんちくしょー」
202:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 22:50:09.36 ID:H+Ka9CkQ0
上条「ん? インデックスのやつ…トイレに行くのかな?」
美琴「………」トコトコトコ…
上条「……御坂も、トイレか?」
上条「……嫌な予感がする」
上条「………」
上条「ええい! 追っかけるか!!」
浜面「あ、上条さん上条さんちょっと助けてくんない!?」モガモガフガガ
上条「そのまま窒息死してしまえ!!」
雲川「待て待て、どこに行こうというのだ上条当麻」
上条「どこって…いや、その」
雲川「女子の小用の後をつけるとは、これ程下卑た真似も中々ないけど」
上条「いや、そういうつもりじゃ」
雲川「そんな真似をするヤツにはお仕置きだ。『精々男同士で濃密に絡み合っていろ』」
上条「何を言って…」
浜面「おうわぁッ!」ガバァ!
上条「おぉぉッ!?」
浜面「何コレ! 何コレ!?」ギュウゥゥゥ!
上条「俺の台詞だばっきゃろい!! 離せ浜面俺抱きしめて何がしたいのキミ!!」ジタバタジタバタ!
浜面「違う違う! 体が勝手に…!」
雲川「しばらくそうしてそこで遊んでいろ。女子には女子だけで話したいこともあるのだ……安心しろ。いずれにしろ、すぐに済むさ」
上条「離せ浜面ぁぁぁあああああああ!!!!!! やめろ乳首触んな殺すぞマジでぇぇぇぇえええええええ!!!!!!!」
浜面「違うんやーー!!!! これは断じて俺の意思じゃないんやーーー!!!!」
203:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 22:52:24.29 ID:H+Ka9CkQ0
インデックス「ふーんふふーん」
美琴「インデックス」
インデックス「あ、みこと。みこともトイレ?」
美琴「ううん。ちょっとアンタと話したいことがあってさ」
インデックス「私と?」
美琴「うん。少しだけ時間いいかな?」
インデックス「わかったんだよ」
美琴「あんまし人に聞かれたくない話だからさ…ちょっとそこの裏まで付き合ってくれるかしら」
インデックス「……うん」
一方通行「………」コソ…
バードウェイ「覗きとは随分な趣味をお持ちだな、一方通行」
一方通行「……音も無く後をつけてくるようなストーカーに言われたかァねェよ」
バードウェイ「ひとつ聞いていいか一方通行」
一方通行「なンだよ」
バードウェイ「お前は一体誰の味方なんだ?」
一方通行「……誰の味方でもねェよ。ただ行き過ぎた真似しねェように見張ってるだけだ」
バードウェイ「全く、面倒見の良いことだ。ますます惚れてしまうではないか」
一方通行「……ケッ」
204:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 22:55:36.56 ID:H+Ka9CkQ0
インデックス「……それで、話ってなに?」
美琴「うん……」
インデックス「………」
美琴「…………」
インデックス「…………」
美琴「あ~、なんだろ。聞きたい事、色々あったんだけど……たくさん、あるんだけど……シラフじゃ、やっぱり勇気でないわ。ごめんだけど、ちょっと待ってくれる?」
インデックス「お酒飲んだらとうまに怒られちゃうよ?」
美琴「大丈夫よ、これ飲むから…不思議な水。アンタも飲んでるんでしょ?」
インデックス「うん。ちょっとだけ」
美琴「ホントは一気飲みなんてしちゃいけないくらいお高いものなんだけどね……ん」ゴクゴクゴク
美琴「ぷは……ん、勢いついた。あのね、インデックス」
美琴「言うまでもないことだけど、わかりきってることだと思うけど」
美琴「私は、上条当麻のことが好き」
インデックス「……うん」
205:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 22:58:42.28 ID:H+Ka9CkQ0
美琴「そりゃ、知ってるわよね。無人島では、アンタの見てる前でアイツにモーションかけてたワケだし」
インデックス「そう…だね。あの時は本当にびっくりしたんだよ」
美琴「そう、アンタは私の気持ちを知っている。私がアイツを寝取ろうとしている最低な女だってことも知っている」
美琴「ねえ、アイツが今入ってるサークルに、私も飛び入り参加しているのは知ってるんだよね?」
インデックス「うん、とうまから聞いた」
美琴「でも、あんたはアイツを止めたりはしない。サークルを辞めるように言うこともしない。だよね?」
インデックス「……うん」
美琴「それってどうして? 不安じゃないの? 怖くないの? ……嫌じゃ、ないの?」
インデックス「不安だよ。怖いよ。……嫌だよ。だけど……でも、とうまの重荷になっちゃうのは、もっと嫌」
インデックス「……とうまは私と一緒に生活するためにずっとずっと遊ぶ暇も無くお仕事してた」
インデックス「街に出るとね、凄く楽しそうな人達をいっぱい見かけるの。多分、とうまと同じ大学生。本当は、とうまもあんな風に色んな友達と楽しく過ごせてたはずなんだよ」
インデックス「でも、私のせいでそれは出来なかった。私のために遊びの誘いもたくさん断って、だから、とうまには学部での友達があんまりいない」
インデックス「とうまは何も言わないけど……私にだって、それくらいはもう、わかる」
インデックス「だから、とうまがいいお仕事について、遊ぶ時間ができて、さーくるっていうのに入ったって聞いたときは嬉しかった」
インデックス「とうまには私のことを気にせず遊んで欲しかったから」
美琴「……あんた、ほんと馬鹿ね」
インデックス「うん。だよね」
美琴「ほんと……いい子すぎるわ」ボソ…
上条(やっと浜面振りほどいて、二人を見つけたはいいけど……)コソ…
上条(何話してんだ? もう少し近づいてみるか……)
206:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 23:01:45.42 ID:H+Ka9CkQ0
美琴「私は、当麻のことが好き」
インデックス「うん」
美琴「アンタのことも、嫌いになれない」
インデックス「ありがとう。私もみことのこと、好きだよ」
美琴「ありがとう……でも、ごめん。私はあなたの嫌なことをする。私はこれからも、アイツを誘惑し続ける」
インデックス「……うん」
美琴「止めないの?」
インデックス「止められるなんて思ってない」
美琴「…………」
美琴「……ねえ」
美琴「…………」
美琴「……駄目なのかな? 私たち、浜面さん達みたいな関係になれないのかな?」
インデックス「わからないよ。だけど、もしもとうまが……」
インデックス「とうまが、それを望むのなら……」
インデックス「私は、とうまの望むとおりにするだけだよ」
209:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 23:02:56.03 ID:H+Ka9CkQ0
雲川(救われた者特有の自己犠牲、救い主の絶対的優先……インデックスがこの結論に至ることは、自明の理であったわけだけど)
雲川(上条当麻はその答えを聞いた。私があれこれ手を加えられるのはここまでだ。あとは、奴がどの未来を掴み取るのか―――結果を待つしか、ないのだけど)
211:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 23:05:12.73 ID:H+Ka9CkQ0
絹旗「私達という超絶美少女を三人も侍らしていながら男に絡みつくとはどーゆー了見ですか超ボケ浜面ぁーー!!」ゲシ! ゲシ!
浜面「いたいいたい!! 違うのマジで俺もよくわからんのよ!! ホントに体が勝手に……」
麦野「体が私達よりアイツを求めたと、そう言うわけだ?」
浜面「なにその歪んだ解釈!!」
滝壺「でも、二人が絡みつく光景を見て、私の頭にビビッと、なんか、こう……きた」ホゥ…
浜面「いかーーん捨てて捨てて!! 滝壺さんそんな腐った電波受信しないで!!」
上条(………)
上条(……ったく、いつも浜面達は楽しそうだな…)
上条(…………)
―――私は、とうまの望むとおりにするだけだよ
上条(……もしも……もしも、俺が望めば…)
絹旗「罰としてダッコです! 私を超ダッコしなさい浜面!!」
浜面「ちょ、超ダッコ!? 何それハードルたけぇ!!」
麦野「なら私からの罰は24時間耐久腕まくらね。今夜から実施するわ」
浜面「腕棒になっちゃう!」
滝壺「私もそれ、したい」
浜面「まさかの両腕!?」
上条(……あるんだろうか。ああいう、未来が……)
212:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 23:07:22.18 ID:H+Ka9CkQ0
上条(ちょっと無理して広い部屋に引越しして、そこには御坂が居て、御坂妹が居て、五和や、もしかしたら神裂なんかも居たりして……)
上条は少しだけその未来を想像する。
御坂美琴は相変わらずビリビリと電気を飛ばしてきて、怒っているけど、笑っていて。
御坂妹は何故か当然のように常時裸エプロンで微笑んでいて。
五和と神裂がキッチンで作業をしながら、そんな光景に苦笑している。
望めば実現するかもしれない、そんな未来。
しばらく、上条はそんな未来予想図に思いを馳せて、ふと何かに気付き、笑って―――目の前に置かれていたコップを次々とあおった。
213:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 23:09:06.44 ID:H+Ka9CkQ0
インデックス「ただいまなんだよ」
インデックスが帰ってくる。
意図して時間をずらしたのだろう、美琴はもう随分早く帰ってきている。
上条は立ち上がった。
あれだけの酒を一気飲みしたというのに、その足取りはしっかりしたものだ。
思考もクリアで―――ただひとつの思いを胸に、上条はインデックスの前に立つ。
上条「インデックス」
インデックス「ふぇ? どうしたの? とうま」
上条「インデックス――――」
上条「――――ごめん」
214:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 23:11:20.88 ID:H+Ka9CkQ0
そう言って――――上条は、インデックスの体を思い切り抱きしめていた。
215:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 23:14:13.79 ID:H+Ka9CkQ0
インデックス「え? え? とうま? ええ?」
上条「ほんとゴメン。今まで色々不安にさせちまったよな」
インデックス「な、なんのこと?」
上条「誓うよ。インデックス―――俺はお前だけだ。ただお前だけを一生、死ぬまで愛し続ける」
インデックス「……とうま?」
上条「だから、いいんだ。俺を優先なんてしないでくれ。わがままを言ってくれ。俺を困らせてくれ」
上条「俺は―――お前の願いを叶えたい」
インデックス「………とうま」
ぽろぽろと、インデックスの瞳から大粒の涙がこぼれた。
やがて、ひっくひっくと、涙は嗚咽も伴って―――インデックスは子供のように泣きじゃくりながら、上条の顔を見上げる。
インデックス「おねがいします――ずっと、ずっと、いっしょにいてください! わたしだけのとうまでいてください!!」
上条「ああ。病める時も、健やかなる時も、ずっとずっと一緒だ、インデックス」
先ほど想像した未来予想図に、インデックスはいなかった。
ハーレムなんて枠組みにインデックスを当てはめることは不可能だった。
特別で。余りにも特別すぎて。
216:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 23:17:16.33 ID:H+Ka9CkQ0
ぱちぱちぱちと、拍手が聞こえた。
拍手を送っていたのは誰あらん、雲川芹亜と御坂美琴だった。
呆然と事の成り行きを見守っていた皆も、つられて手を叩き出す。
吹寄「なんというか、その、おめでとう」
姫神「まさかのプロポーズ。度肝を抜かれるとはこのこと」
番外個体「やぁー、なんか凄いもんみちゃったよ」
打ち止め「ミサカもらい泣きしちゃった、ってミサカはミサカはハンカチで目尻を押さえながら二人を祝福してみたり!!」
美琴「幸せになりなさいよ」
上条「御坂……」
インデックス「みこと……」
美琴「それがアンタの答えだってんなら、私はもう邪魔しない。今まで色々とごめんね」
上条「いや、俺のほうこそ……」
美琴「ただ、ね? あの、ひとつだけお願いがあるんだけど」
上条「なんだ?」
美琴「このサークルで皆で遊ぶの、ホントに楽しくてさ。これからも私、参加だけはさせてもらっていいかな?」
上条「もちろんだよ! そんなの当たり前じゃねーか!!」
美琴「ありがとう! それじゃこれから私とアンタは遊びの関係ってことでひとつよろしくね!!」
インデックス「ぶふッ!!」
上条「おかしくなーい!? 御坂さんそのニュアンスはなんかおかしくなーい!!!?」
美琴「あははは!」
217:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 23:20:31.32 ID:H+Ka9CkQ0
一方通行「………ふゥ」
バードウェイ「何を一人でたそがれている」
一方通行「ホンットテメエはどこにでも湧いてくンなァ」
バードウェイ「ゴキブリみたいな言い方をするな。傷つくだろうが」
一方通行「そンな殊勝なタマかよ」
バードウェイ「肩の荷が下りた、といった顔をしているな」
一方通行「まァ、アイツらのゴタゴタには今まで散々苦労かけられたからな。正直気は楽になったよ」
バードウェイ「最終的には収まるべきところに収まった、という感じなのかな?」
一方通行「元々アイツに複数の女と付き合うなンて器用な真似出来るわきゃなかったからな。当然っちゃ当然の帰結だ」
バードウェイ「しかし大したものだよ。あれだけの器量の女に、それも複数から言い寄られてなお一人への愛を貫けるとは」
バードウェイ「自身の血統の繁栄のために出来るだけ多くの種を残そうとするのが雄としての本能のはずなんだがな」
一方通行「本能のままに腰振ってりゃただのサルだろォが。理性で本能抑えてこその人間だ」
バードウェイ「ふむ、愛あるが故に人は人たりえると。いや、箴言だな」
一方通行「勝手にロマンチック全開に解釈してンじゃねェよボケナス」
バードウェイ「くふ、くふふ」
一方通行「……なンだよ」
バードウェイ「やはりお前との会話は楽しいな一方通行。何というか、痒いところに手が届く、というのかな。実に小気味良い」
一方通行「あっそォお褒めにあずかり光栄ですゥ」
バードウェイ「お前も私との会話をそういう風に感じてくれていたら、私はとても嬉しい」
一方通行「………」
バードウェイ「沈黙は肯定と見なすぞ」
一方通行「この間スーパーに買い物に行ったらさァ」
バードウェイ「黙らないのかよ……」
218:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 23:21:48.63 ID:H+Ka9CkQ0
バードウェイ「しかし先ほどの話からするとだ」
一方通行「どの話だよ」
バードウェイ「サルのくだり」
一方通行「あァ」
バードウェイ「お前は浜面仕上の、ああいった関係性についてはあまりいい感情を持ってはいないということか?」
一方通行「……いや、アイツらのアレは、またちょっと違ェだろ…」
221:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 23:24:33.79 ID:H+Ka9CkQ0
浜面(………)
浜面(上条は、インデックスちゃんを選んだ。インデックスちゃんだけを選んだ。他にも色んな女の子を自分の物にすることもできたのに)
浜面(いやあ、かっこよかったな。やっぱさすがだよ、上条)
浜面(………)
浜面(………俺は…)
絹旗「なんちゅー顔をしてるんですか浜面は」
浜面「うぇ? あ、いや…」
麦野「どうせあれでしょ? さっきの暑苦しいプロポーズ紛いの宣誓を目にして、何か自分と比較して勝手に凹んでんでしょ」
浜面「エ、エスパー!?」
麦野「あんたのことは何でもわかる」
浜面「む…ぐ……照れるやら情けないやら複雑な気持ちだぜ」
麦野「誇んなさい。私がこんなに考える男なんて、あんた以外にいない」
絹旗「まったく浜面は…ホントに超浜面ですね。くっだらないことで悩んじゃって」
浜面「くだらないって、お前なあ…」
絹旗「くだらねーですよ。上条当麻と浜面にどんな違いがあるってんです?」
絹旗「一緒ですよ。どちらも自分の人生を賭けて守るべきたったひとつのものを、自分の意思で選び取っている」
絹旗「上条当麻はインデックスを。そして浜面は私達『アイテム』を」
麦野「忘れるなよ浜面。私達は皆でひとつなんだ。そのあり方は確かに歪で、他の人間から見れば奇異に映るかもしれない」
麦野「それでいい。私達は唯一無二なんだ。他と比較なんて、そもそも出来るもんじゃないんだよ」
浜面「……そっか。そうだよな」
麦野「ま、確かにこの関係の始まりは浜面が滝壺居るのに私に手をだしちゃったことだから、浜面がああいう日本男児象に負い目を感じるのもわからなくはないけどにゃーん」
浜面「はう! 何なの!? お前らは俺を慰めに来たの!? トドメ刺しにきたの!? どっちなの!?」
麦野「ま、その辺のことについて、最初に浜面を落とした女である滝壺から何か一言ある?」
222:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 23:27:09.47 ID:H+Ka9CkQ0
滝壺「……はまづら」
浜面「は、はい!」
滝壺「私達が今のこの関係にたどり着くまでに、本当に色々あったよね。本当に、色々」
浜面「……あぁ」
滝壺「あれだけの苦労をして、あれだけ紆余曲折して、いっぱい喧嘩して、いっぱい泣いて、それでも『アイテム』に戻れた今の関係を、私はとてもとても大切に思ってる」
滝壺「だからはまづらが、そんな私達の関係を間違っていたのかもしれないと思ったことがとても悲しい」
浜面「……ごめん」
滝壺「これは簡単に許されることじゃないよ、はまづら。私達がまた『アイテム』としてやっていくためには、仲直りの儀式が必要だと思う」
浜面「ぎ、儀式といいますと?」
滝壺「……」チョイチョイ
麦野「ん?」
絹旗「何ですか?」
滝壺「ごにょごにょごにょ」
麦野「ほぉ~それはそれは」
絹旗「超大胆なことを考えましたねえ」
浜面「い、嫌な予感しかしない!!」
滝壺「ううん。とても簡単なことだよ、はまづら」
麦野「早い話、仲直りのキスをしましょうってこと」
絹旗「ただし、私達全員と同時にです!!」ニヒヒ
223:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 23:28:40.02 ID:H+Ka9CkQ0
浜面「は、はあ!? そ、そんなのどうやって!」
麦野「こうやって……ん」
滝壺「ん……」
絹旗「んはぁ……」
浜面は我が目を疑った。
麦野、滝壺、絹旗の三人が、密着するほど顔を寄せ合い、それぞれの舌を差し出している。
当然、三人の舌も触れあいそうな程近くに寄せ合っていて。
麦野「ほら…なにしてんのよ」
滝壺「はまづら……はやく」
絹旗「浜面もべろ出して…」
つまり、三人同時べろちゅー。
舌を出したまま喋ろうとしたものだから、三人の舌から唾液が垂れて地面に零れ落ちた。
浜面「じゃ、じゃあ……」
浜面もまた、三人の正面に陣取り、舌を差し出した。
麦野「ん…ふ…」
滝壺「あむ…ん…」
絹旗「ふぁ…む…」
麦野「あむ、ふ…んん…」
滝壺「むぎの、独占禁止……ふ、う、む…」
絹旗「浜面、こっちも、こっちもぉ……んむぁ、むぅ」
224:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州):2012/02/11(土) 23:33:18.79 ID:hkXfbiHAO
浜面爆発しろ
225:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 23:34:43.43 ID:H+Ka9CkQ0
226:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鳥取県):2012/02/11(土) 23:35:15.86 ID:XGJ2VKGpo
浜面爆発した
227:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/02/11(土) 23:35:50.38 ID:HwGdH3tSO
爆発させやがったwwwwww
228:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 23:36:54.69 ID:H+Ka9CkQ0
御坂妹「失恋したばかりの人間の目の前でちゅっこらちゅっこらしてんじゃねーよ、とミサカはミサカ式波動砲を再び放ちます」
削板「ふにゃー、すごいぱーんち」
ズ ド ギ ャ ァ !!!! ド ォ ーー ン !!!!!!
浜面「ごぶぁあ!! なんじゃあ! 何が起こってんだぁ!?」
御坂妹「ちっ、おい生きてんじゃねーか火力足んねーぞとミサカは波動砲のケツをひっぱたきます。おら、あそこに悪い奴がいるぞしゃきっとしろこのやろう」
削板「んむにゃあああ悪は許さんぞぉぉぉおおおおおおおすごぉぉぉいぱぁぁぁんち」
ド ギ ュ バ ァ !!!! あ ぼ ーー ん !!!!!!
絹旗「誰だァこの! 超ォ舐めた真似しくさりやがってェ!!」
麦野「ブ・チ・コ・ロ・シ確定だコラァ!!!!」
――――― 花 見 公 園 全 ☆ 壊 ―――――
※壊された公園は後で『よろず屋一方通行』が完璧に修繕しました。浜面の金で。
229:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank):2012/02/11(土) 23:37:04.49 ID:kxReGK0s0
その後、浜面の姿を見たものは、誰もいなかった………
~fin~
230:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県):2012/02/11(土) 23:37:39.37 ID:7nuuqO7Po
まさかの爆破オチである
231:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 23:39:30.06 ID:H+Ka9CkQ0
エピローグ 笑顔の裏で
美琴「……終わっちゃいましたね」
雲川「……まぁ、な。もっとも、わかりきった結末ではあったけど」
美琴「そう…ですね。あそこで、ハーレムを選択するなんて、アイツらしくないし」
雲川「一人への想いを貫く、そんな愚直なあの男だからこそ、我々はこれほど強く惹き付けられていたわけだしな」
美琴「ですよね~、あはは」
美琴「はは……」
雲川「…………」
美琴「…ぐす、うぇ、うぇぇ……!」
美琴「でも…ぐす、やっぱり、考えちゃう…! なんで、なんで私じゃ駄目なんだろう、インデックスのいるあの場所に、何で私は立てなかったんだろう、って……!」
雲川「めぐり合わせ、時の運……理由を探すことはいくらでもできるけど。そんなものは慰めにもならんよな」
美琴「うわぁ~~ん!!!!」
雲川「正直な、こうなることは初めから分かっていた。上条王国なんて、夢見がちなことを嘯いてはいたけど……私はただ、悪あがきをしていたにすぎん」
雲川「付き合わせてしまってすまなかったな、美琴」
美琴「ううん、ありがとう先輩。私、先輩と会えてよかった」
雲川「そう言ってもらえると私も救われるよ」
232:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 23:41:45.90 ID:H+Ka9CkQ0
雲川「しかし実際問題、私達はもう女として終わってしまっているよなぁ」
美琴「え?」
雲川「だってそうだろう。お前、今から上条以外の男を好きになれる気がするか?」
美琴「それはまあ、確かにしませんが」
雲川「恋をやめた女は女にあらず、だ。まいったな。どうだ? もういっそ百合にでも目覚めてみるか?」
美琴「はぁ~、それもいいかもしれませんねぇ~」
黒子「な、なにかとてつもなく幸せの予感がいたしますのッ!!!!!!」ガターン!
とある四年後の未来世界 ~花見変~ おすぃまい
233:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都):2012/02/11(土) 23:44:52.53 ID:Apk1eXvfo
おつかれ
234:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/02/11(土) 23:46:10.79 ID:HwGdH3tSO
乙
235:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/02/11(土) 23:47:05.00 ID:gfM8G6xEo
乙
まさかの爆発落ちだったww
238:
◆Wni6u7FiUxs6:2012/02/11(土) 23:47:45.06 ID:H+Ka9CkQ0
っちゅーことで今回の分はおしまい
楽しんでもらえたらこれ幸い
とりあえず上条さんの色恋沙汰に関してはこれで決着
今後の話
とりあえず今んとこ日常的な短編いくつかとシリアス一本考えてる
けどネタさえあればいくらでも話作れる設定ではあるんで 何か見てみたい話あればどんどん教えてくんろ
そこからネタが膨らむこともあるべさ
220:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/02/11(土) 23:24:14.82 ID:kuyItyNjo
やっとインデックス1つに絞ったか・・・
240:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/02/11(土) 23:49:06.50 ID:ZAl+RMa2o
乙!
嬉しいけどきれいに纏まっちゃってこれで終わりかと思うと寂しい
小ネタでも続けてくれたら超嬉しいけど無理は言わない!
一方通行さんサイドとか一方通行さんサイドとか!
242:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/02/11(土) 23:54:40.74 ID:OMDhNiXDO
黄泉川センセーが一方さんとのただれた性活が忘れられず一波乱起きて…みたいな話が読みたいです!!
243:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/02/11(土) 23:57:10.11 ID:kuyItyNjo
乙!
オチでワロタwwwwww
次回も楽しみにしてる!
一方さんサイドのその後も見てみたいな
245:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸):2012/02/12(日) 00:04:54.61 ID:VbLN8Q4AO
第三位が百合に目覚めただと、そして考えられる相手は…白井黒子。
白井御琴…興奮した、服を脱ぐ
249:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2012/02/12(日) 00:14:55.64 ID:U1+KTLQL0
なんか一方サイドが人気みたいだが
そっちよりも浜面とアイテムのイチャイチャネタを見ていたい
俺は異端か
それはともかく乙です
258:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方):2012/02/12(日) 01:28:31.50 ID:NcHM/WOgo
乙
浜面みたいな歪な関係な方が人間染みてていい
253:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州・沖縄):2012/02/12(日) 00:27:39.30 ID:81QwhUTAO
全部だ
全部見たい
255:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県):2012/02/12(日) 00:57:19.36 ID:J8NqcaYy0
乙!
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