さやか「さやかちゃんイージーモード」

2011-04-26 (火) 12:17  まどか☆マギカSS   6コメント  
1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 16:47:43.31 ID:CxPl+XYro
 魔法なんてどこにもなくて、変態がいて、働いて、時には笑い、時には泣く。そんなどこにでもある日常。
 コンビニアルバイター、美樹さやかは幼馴染の上条恭介と同棲生活をしながら、そんな日常の中で貧しく暮らす一人。
 ある日、彼女の隣の部屋に一人の女が引っ越してくる。
 最低の出会いだと、彼女は思うのだが…。
 それは、彼女の運命を変える出会い―
 それは、新たな労働者物語の始まり―

※これは架空の物語である。
 過去、あるいは現在において、たまたま実在する店舗、アニメキャラ、出来事と類似していても、それは偶然に過ぎない。

 さやかちゃんが上条と結ばれたら―そんなさやかちゃんイージーモードなSSです。
 出てくる男はすべてクズなのでクズオトコ耐性のない人やお子様は読まないほうが賢明だと思います。
 このSSからは労働に対する嫌悪のようなものがにじみ出ていると思います。働くのが好きな人は読まないほうが賢明だと思います。



2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 16:49:18.51 ID:CxPl+XYro
 衝撃と耳鳴り、次いで痛みだった。 平手打ちを食らったのだ。
 美樹さやかは痛む頬を押さえて、同棲相手である上条恭介を見上げた。

「これっぽっちじゃ足りないじゃないか」

 左手には、一万円札が握られている。
 彼女から手渡された金だ。

「ごめんね、今月はもうそれだけなんだ…」

 さやかは頬を押さえて、俯いたまま、

「バイト先で、給料の前借りを頼んでみるから」

 と言った後、頬を張られて尻餅をついた体勢から立ち上がって、
 アルバイト先のコンビニに行く準備を始めた。

 恭介にはその動作が酷くのろいものに感じられて、彼はまたこの従順な幼馴染を引っぱたきたくなった。
 最近、とにかくイライラする。相手が男だろうが女だろうが、人を殴りたくなるときは、いつも大抵、そういうどうでもいいような理由からだった。



3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 16:50:17.60 ID:CxPl+XYro
 どうでもいい理由。その言葉を反芻して、恭介は我に帰ったように自分の態度を取り繕った。

「さやか、酷いことしてごめんね。ちょっと気が立っていて…やっぱり僕はあのクスリが無いとダメなんだ…」

「分かってる。 恭介は、立派な音楽家になるんだもんね。 そのためなら、あたしも頑張っちゃうんだから!」

 さやかは、もう出勤する準備をすっかり終えていた。玄関まで進むと、恭介の方を振り返り、

「今日の晩ご飯は何がいい?」
 
 と聞いた。恭介にとっては、毎日繰り返される退屈な質問でしか無い。 
 いいからとっととバイトに行けよ、と心に呟きながら

「さやかの作るものなら、何でもいいよ」

 そう返した。本当は何でもいいわけではなく、
 彼女の作ることが出来る貧しいレパートリーの中から自分の食べたいものを考えることが面倒だっただけだ。



4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 16:51:05.14 ID:CxPl+XYro
 何でもいい、そういったときにさやかが作る夕食のパターンを脳内に羅列してみて、
 オムライスなんか作りやがったらまた殴ってやろう、恭介はそう思った。

 このアパートは古くて狭い。玄関と部屋の隅に居る二人が、何の苦も無くコミュニケーションを取れるくらいの広さだ。
 さやかはこの狭い空間に恭介と居る時間が好きだったが、恭介はさやかが居ると煩わしいと感じることが多い。

「恭介、愛してるからね! それじゃあいってきまーす!」
 
 元気の良いさやかの声を完全に無視し、恭介は玄関のドアが閉まるのを確認してから携帯電話を取り出し、電話帳を検索しだした。

 ヴァイオリニストとして将来を嘱望された恭介ではあったが、今や堕落して完全にクズのヒモニートだった。



5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 16:51:38.02 ID:CxPl+XYro
 アパートの階段を降りる。足音は金属音。
 錆びて老朽化した足元に、さやかは時々不安を感じる。足元を見て、崩れはしないか、と思いながら下っていく。

 漸く下りきった、と思ったとき、さやかの体が柔らかい何かにぶつかった。

足元から視線を正面に持ってくると、髪の赤い女が尻餅を付いた格好で、「イテテ…」と言っており、その周りには2,3個のりんごが散らばっていた。

「あ…ご…ごめん…」

 さやかは散らばったりんごを拾い集めながら、早く出勤しなければならないのにこんな事に時間を取られなければいけない自分を呪った。

「あ、いいからいいから。あんた急いでいるんだろ?」

 そう固辞する相手を無視して、さやかはりんごを拾い集め、その女に渡した。機械的な動作だった。
 女はそれを受け取ってから、落ちていないりんごを紙袋から取り出し、

「食うかい?」

と言って差し出したが、さやかはその時既に女に背を向けて、勤務先に向かって走りだしていた。

「このアパートの人…だよな。」

 その女、佐倉杏子は受け取ってもらえなかったりんごをかじりながら、そう呟いた。



6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 16:52:37.77 ID:CxPl+XYro
「あたしがしっかりしないと、恭介が夢を追うことが出来なくなるんだ…」

 そう自分に言い聞かせ、さやかは走った。

 恭介は、不幸な男だった。
 事故に遭って怪我をし、大好きなヴァイオリンが弾けなくなった。
 それでもヴァイオリンを諦めきれなかった恭介は、多額の費用がかかる治療とリハビリを続けていた。

 しかしその後、父親が病気になり裕福だった彼の実家は見る間に傾いてしまった。
 恭介は治療を続けられなくなって、代わりに働くように言われた。
 演奏のような細かい動きはできないけど、人並みには動く位に、恭介の手は回復していたのである。

 だけど恭介はヴァイオリンに固執した。そしてかなり激しい争いの末に家を追い出され、さやかと同棲することになったのである。
 そしてしばらくは、貧しいけれど二人で音楽について語り合う幸せな日々が続いた。

「うわっ! しまった! 遅かった!」

 出勤途中にある、開かずの踏切に捕まった。遅刻確定だ。
 さやかは足踏みをするたびに苛立ちが溜まってくる自分を持て余しながら、踏切が上がるのを待ち続けた。



7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 16:54:01.94 ID:CxPl+XYro
 ―ある日、バイトから帰ってくると、恭介の様子がおかしくなっていた。彼は天井を見て、よだれを垂らしながらなにやら呟いていた。

『大きな星が、点いたり消えたりしている…アハハハ…大きい!
彗星かな?いや違う、違うな…彗星はもっと、バァーって、動くもんな!』

『恭介、ねえ恭介、どうしたの!?』

 さやかが肩を抱き、揺さぶると恭介は気怠そうにさやかの方に向き直り、ああ、さやかか、おかえり。そう言った後、まるで別人のようにしゃべり始めた。

『さやか、僕は気付いたよ。音楽はね、生まれるんだ。図太いのが生まれる。生まれるんだよ、さやか。
 そしてそこからね、削り出すんだ。だけど難しいことじゃない。僕くらいになるとね、分かるんだ。ねえ聞いてる?分かるんだよ。
 どこをどうやって削り出せばちゃんとした音楽になるのか、僕なら分かる。僕は作曲家になるぞ!演奏は無理でも、僕なら素晴らしい音楽を削り出せる。
 いいかい?彫刻みたいにね。すべての芸術は、同じようにして生み出されるんだ。僕はやるぞ!この芸術家になるクスリを使って、僕はやるぞ!』

 さやかが唖然としてその様子を見ていると、恭介はポケットから赤や黄色の錠剤が入った瓶を取り出して蓋を開け、
 そこから三錠ほど取り出して、ラムネ菓子でも食うように噛み下した。

『キクゥ―――――っ!!』

 奇声を発して恭介が倒れた後、さやかは恐ろしくなってそのクスリをゴミ箱に捨てた。



8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 16:55:46.64 ID:CxPl+XYro
 恭介は体を痙攣させながら三日間眠り続け、起きた後クスリを捨てたさやかを責めた後殴りつけた。
 恭介に殴られたのはこの時が初めてだった。そして翌日恭介はまた同じクスリを買ってきた。

 今度は少しずつ飲むように言われたらしく、恭介は一日6錠までだよ、そう言って笑い、クスリが効いている分には平和な生活が戻ってきた。
  
 だけど今は、クスリが切れている状態だ。早くお金を持って帰らないと、また酷い事になる。

 そう思ったとき、踏切のすぐそばの駅からゆっくりと電車が発進し、通り過ぎた後にまたゆっくりと踏切が上がった。

 さやかはそれを恨めしそうに見やって、願い事が一つ叶うなら、そう思った。

 願い事が一つ叶うなら、恭介の腕を治してあげるのに。

 そうしたら、こんな風にイライラすることも無くなって、
 恭介も、あんな嫌なクスリを飲むのを止めて、
 あたしはこの煩わしい社会全体を、愛することだってできるようになるだろう。

 踏切に堰き止められていた人や車が一斉に動き出し、こちら側と向こう側が混じり合って交差し、遠ざかった。
 さやかのバイト先、マミリーマート見滝原店は、もうすぐそこだった。



9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 17:20:59.00 ID:MHj4gwI60
マミリーマート!?



10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 17:40:42.56 ID:CxPl+XYro
「美樹さん、遅かったじゃない」

 バイト先の頼れる先輩、巴マミに叱責されて、さやかはすみません、マミさん。と、力なく項垂れて謝罪した。

 最悪のスタートだ。普段は遅刻しても、マミはあまり部下を叱りつける方ではない。

「アルバイトの教育は君の責任だよ、マミ」
 
 色白の、冷たい目をした青年がレジに立っているマミの後ろから顔を出した。
 本社から時々様子を見に来る社員で、名前は久兵衛と言った。さやかはこの男が嫌いだった。

 こいつがいるから、マミさんもあたしのことをきつく叱ったんだ。さやかはそう思った。



11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 17:41:26.11 ID:CxPl+XYro
「すみません。私のせいで…」

「美樹さやかの勤務態度は、いつもこんな風なのかい?」

 マミが、いいえ…と言いかけたとき、さやかは割りこむように、

「すみませんでした。もう遅刻はしません」

 と、久兵衛に大きな声で謝罪した。話題を終結させるだけの、力のこもった謝罪だった。

久兵衛は、ふうん、と言ってレジを離れ、店の陳列棚を見回り始めた。

「今日一杯、久兵衛さんがこの店を点検なさるみたいだから、頑張ってお仕事しましょうね、美樹さん」

「はい!」

 優しくなったマミの声に元気づけられた一方、久兵衛が一日中この店に居ることを知って、さやかは暗澹とした気持ちになった。
 この男には、他に仕事が無いのだろうか?

 不意に、客が来たことを知らせるメロディーが鳴って、さやかは気持ちを切り替えて、

「いらっしゃいませ!」

 と、挨拶をした。
 その声は同じ言葉を発したマミのそれとハモって、二人は思わず顔を見合わせて笑ってしまった。



12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 17:42:18.27 ID:CxPl+XYro
「この街に来るのは、これで二度目か…三度目は無いと思わなきゃな」

 杏子は、越してきたばかりのアパートの一室に座り込んで見滝原の地図を広げ、ポテトチップスを食いながらそれに見入っていた。

「立地条件としては、第一にここ、そしてここ…後はここだな。後は現地偵察するしかねえか」

 安アパートである。隣の部屋からは、少し前から女の喘ぎ声が生々しく杏子の耳をくすぐっている。

「昼間っから、一体何やってんだか」

 杏子はそう言って地図をたたみ、ポテトチップスの袋と一緒にそれを持って立ち上がった。一刻も早くこの部屋から出たかったのである。

 玄関でブーツを履き、安っぽい扉を開けると、太陽の光が長方形の空間から溢れ、杏子は目を細めた。
 そしてそれに負けないように、思い切って杏子は光のなかに歩みだした。

 外に出ると、杏子は生まれ変わったような気分になった。鍵を閉め、鉄の階段に向かおうとしたとき、
 昼間からセックスなんぞをしている、隣の奴の名前でも見てやるか、と思い、杏子はちらりとインターホンの上に貼り付けられた表札を盗み見た。

「上条恭介、美樹さやか…ねえ…こりゃ救済が必要だな」

 吐き捨てるようにそう言って、杏子はポテトチップスを噛み砕いた。



13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 17:44:30.01 ID:CxPl+XYro
 アパートを出ると、地図を頼りに、予め決めておいた三つのポイントを偵察しようと思って、杏子は歩き出した。

 杏子の父は宗教団体の宗祖をやっている。
 教会から分派した頃はかなり苦労したが、そんな中でも、父は人助け(救済)をやめなかった。

 そしてある時救済した男の一人が事業で成功し、宗教団体に多額の寄付が入ってからは生活も幾分か楽になった。そして団体も膨れ上がった。
 
 そんな父の宗教団体が中心となった事業の一環として、杏子はコンビニエンスストア、サークル杏を立ち上げたのである。

 サークル杏は着々とその規模を広げ、一年前に見滝原に店舗を構えた。が、しかし、
 従業員を人とも思わない残虐極まりない経営をする悪のコンビニ、マミリーマートに惨敗し、サークル杏見滝原店は失敗に終わった。

 だが杏子は諦めなかった。
 サークル杏は仏教の一派の力を借り、組織力と資金力を拡充したサークル杏クウカイとして不死鳥のごとく蘇り、
 再びこの街に帰ってくるのだ。

 杏子がこの街に越してきたのは、その先行偵察のためであった。



14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 17:45:57.51 ID:CxPl+XYro
「おや、君は…」

 まずは敵情視察と、マミリーマート見滝原店に到着した杏子は、駐車場で背広を着た色白の、感情のない男に出くわした。

 久兵衛である。

「君のところはまた性懲りも無くこの街に進出する気かい?」

「うるせえ、今度こそ成功させるんだ。サークル杏クウカイをなめんなよ」

 それだけ言葉を交わし、突っ立っている久兵衛を通り抜けて、杏子は店舗の入口に向かった。

 後ろから久兵衛のせせら笑う声が聞こえた気がしたが、杏子は無視して店舗に入っていった。



15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 17:46:33.03 ID:CxPl+XYro
「いらっしゃいませ」

 入店のメロディーと共に、杏子を迎えてくれた声の主を見て、杏子は驚きを隠せなかった。

 そして何故か胸が高鳴ってくるのを感じる。

「あ…あんた朝の…!」

 朝、入居する際にアパートでぶつかった女だった。

 杏子の顔が火照ってきた。

「あ…あの時はごめんね。怪我、無かった?」

 そう言った女の胸に付けられたネームプレートを見て、杏子はまた更に固まってしまった。

「美樹…さやか…!?」

「はあ?」
 
 さやかは、ネームプレートを見て自分を呼び捨てにしたこの女を、この時はっきりと嫌いになった。



16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 17:47:39.58 ID:CxPl+XYro
「あっ…えっと…ゴメンな…何でも無いんだよ…ハハ…」

 杏子は考えていた。隣の部屋には、美樹さやかと、上条恭介ってのが住んでいて、あの部屋からは男女が交わる声がはっきりと聞こえていた。
 だけど美樹さやかは、あの時あたしとぶつかった後ここに向かったわけで、それからずっとここで働いていたんだろう。
 じゃあ、あの部屋にいたセックス女は一体…?

 ―浮気だ…!

 杏子はそう確信した。だけど目の前のこの女は、美樹さやかは、きっとそれを知らない…

「あの…お客様?」

 自分に吐きかけられたその言葉に目を向けると、眉を吊り上げて明らかに怒った表情のさやかが視界に入って、
 杏子は更に慌てふためいてしまった。

「あ…ああ…悪い悪い…えっと、これください!」

 杏子の手には、うんまい棒コーンポタージュ味が握られていた。

 10円の商品である。

 さやかはそれを見て、こいつは最悪の客だと思った。

「レジはあちらです」

 さやかの声の調子に責められて、杏子は力なく項垂れてレジまで歩き、会計を済ませて外に出た。



17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) :2011/04/17(日) 17:50:06.44 ID:9ZrClQG20
クズ過ぎワロタ



18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 17:52:36.68 ID:CxPl+XYro
「志筑さん、よかったよ」

 恭介は、ベッドの中で肌を合わせている女に、優しく語りかけた。
 だが、女はいたずらっぽくそっぽを向いてそれに答えようとしない。

「どうしたの、志筑さん?」

「仁美って呼んでくれないと、いやですわ」

 仁美は、そっぽを向いたままそう答えた。

「ごめんごめん、仁美、よかったよ」

「光栄ですわ」

 仁美は恭介に向き直ってからそう言って、ベッドから抜け出し、下着をつけ始めた。

「もう帰るの? さやかが帰ってくるまではまだ時間があるんだけど…」

「酷すぎます」

 恭介はこの、自分のさやかに対する後ろめたい状況を言われた気がして、え? と言ったきり言葉を切った。



19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 17:53:29.35 ID:CxPl+XYro
「ふふ…」

 仁美は振り返って恭介に自分の顔を半分だけ向け、怪しげな笑みを作って言った。

「酷いのは、さやかさんの方ですわ」

「ああ…そうだね。さやかは酷いよ」

 それを聞いた恭介の安心は口元の歪みとなって表面化した。
 恭介は、今、仁美と僕は同じ顔をしているのだろう、と思った。

 そして仁美と自分に共通のいやらしさがある事に気がついて、そこに仁美との絆を見出した。それはさやかには無いものだった。

「私、あなたと正式にお付き合いしてもよろしいかしら?」

 恭介はさらなる笑みが浮かぶのを必死で抑えこみ、生真面目な顔を作って、

「さやかは、面倒臭い性格だからなあ…」

と言った。



20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 17:54:14.59 ID:CxPl+XYro
「だからと言って、あなたがこんな酷いところで生活するのは、それこそ酷い事ですわ。
 あなたは芸術家の資質を持っているんですもの。
 あなたは、ここよりもずっといい所で、いい暮らしをするべきですの。 そうでなければ、質の高い芸術は生まれませんわ」

「そう思う。本当に、そう思うよ。 いやあ、仁美は本当に話がよくわかる。 やっぱり家柄は重要だよね」

 恭介は調子に乗って喋りすぎたのではないか、と思って仁美の顔を見たが、仁美はその表情をまるで変えていない。

 恭介はそれを見て深い安堵を感じた。

「でもね、さやかと別れるのは本当に骨が折れそうなんだ。 分かるだろ?真面目すぎるって言うかさ、重いんだよね。
 僕も後悔しているんだけど…」

 恭介はそう言って、仁美の唇が動くのを待った。



21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 17:55:07.10 ID:CxPl+XYro
「私に、秘策がありますわ。 さやかさんの件は、任せていただけます?」

 狙いすましていたその言葉が出て、恭介は思わず笑みが漏れそうになった。
 自分にとって面倒なことはこれで何も無い。

 仁美が動いてくれるなら、もし上手く行かなくてもすべてを仁美のせいにして、今まで通りの生活に戻ることができるし、
 何より上手く事が運んだら、こんな生活とはオサラバできるのである。 この話は、恭介にとってウマ味しか無いように思われた。

「任せるよ。 僕はもうさやかにはうんざりなんだ」

 仁美はここに来たときに身につけていた衣類を、もうすっかりとその身に纏ってしまっている。

「あなたも、トンだ貧乏くじを引いたものですわね」

「若気の至りだよ。 騙されたんだな。 さやかにじゃないよ、言葉にだ。 幼馴染って言う、魔性の言葉にさ。
 男の若い時って、そういうところがあるんだよな。 バカだったんだよ」

 そう言いながら恭介はベッドから上半身を起き上がらせ、「仁美」静かだが、芯のある語気でそう語りかけた。

 仁美はそれを聞いて振り返った。

「なんですの?」

「僕のことをさ、あなたって呼ぶのは、やめてほしいんだけど」

「うふふ…恭介」

 二人は、そろって同じ顔になった。



22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 17:55:35.45 ID:CxPl+XYro
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23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 17:58:28.81 ID:CxPl+XYro
 今日は本当に最悪だ。

 さやかはそう思いながら黙々と仕事を続けていた。
 まず恭介に叩かれ、あの赤い髪をした変な女にぶつかって遅刻をし、マミに叱られ、久兵衛がいて、
 気分が悪いと思っていたらまたあの赤毛の女が来て、人のネームプレートを勝手に見て、呼び捨てにされた。

 こんな最悪な日が他にあっただろうか?

 そんな風に考えながらモップをかけていると、久兵衛に、君はスマイルがたりないね。と言われて更に嫌な気分になった。

「すみません。久兵衛さん」

 謝ったさやかが、再び床に目を落とすと、客入りを示すメロディーが鳴り響くのが聞こえた。さやかは床を見ながら、

「いらっしゃいませ」

 と、挨拶をした。明るく発音できたかどうか不安だったが、言ってしまった後では悔やんでもしようがない。



24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 17:59:17.55 ID:CxPl+XYro
「さやかちゃん!」

 その声に、一気に店内が明るくなった。
 さやかはハッとして、声のする方に向き直る。
 見なくても分かる。その声の主は―

「まどか!」

 さやかの親友のまどかだった。まどかは毎日、こうしてさやかの様子を見に来てくれる。それは店中にとって癒しの時間だった。

「さやかちゃん。 今日もかっこいいね。制服、よく似合っているよ」

「エヘヘ…ありがとう。 まどか」

 さやかの、今までの鬱憤がすべて飛んでいったかのようだった。

「鹿目さん、今日も来てくれたの?」

 レジからマミも顔を出した。マミもまどかを気に入っているようだと、さやかは思っている。



25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 18:00:03.71 ID:CxPl+XYro
「マミさん、こんにちは。 これ、休憩時間にみんなで飲んでください。」

 まどかは従業員の数だけ、缶コーヒーを買ってくれた。

 マミはそれを受け取って、ありがとう、頂くわ。そう言ってまどかの頭を撫でた。

「みんなの役に立てて嬉しいな」

 満面の笑みを浮かべて嬉しそうなまどかに、久兵衛が信じられないくらいの笑顔で近づいて、懐から紙を出し、

「鹿目まどか。 やっぱり君は本当にいいね。 君なら最高のアルバイト店員になれるよ」

 と、勧誘を始めた。最近こいつがこの店によく来るようになったのは、これが狙いだったのか、さやかはそれを見てそう思った。



26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 18:00:57.70 ID:CxPl+XYro
「え…でも私…自慢できることなんて何も無いし…きっとみんなの役に立てないし…」

 久兵衛はそんなまどかにウンウンと相槌を打ちながら契約の書類を広げている。

「来ただけで店内の雰囲気を良くしてしまう君の噂はマミから聞いていたよ。 実際出会って本当に素晴らしいという事も分かった。
 僕と契約して、アルバイト店員になってよ。君もマミやさやかみたいに、かっこ良くなりたいとは思わないのかい?」

「それは…思うけど…」

「じゃあ決まりだね。ここに住所と名前、電話番号を書いて、拇印を押すだけで契約終了だ!」

 まどかは相変わらず書類を前にもじもじとしている。

「別に気負う必要はないんだよ。 週に何回かだけ出てくれればいいし、ちょっとしたお手伝い感覚みたいなものだよ。
 分からない事があったらマミやさやかに聞けばいいし、そうしているうちにすぐに慣れる。 そういうものさ。 君にもできるよ。」



27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 18:01:57.44 ID:CxPl+XYro
まどかはそれを聞いて、久兵衛からペンをもらい、慎重に住所から書き始めた。

「うん…そういう事なら私…いいよ。 こんな私でも…みんなの役に立てるなら…それはとっても嬉しいなって…」

 まどかは住所と電話番号を書き終わり、名前の欄に手を付け始めた。 

 いつの間にか久兵衛を始め、マミも、さやかも、他の従業員もまどかの書類作成を、固唾を飲んで見守っていた。

「私…契約を―」



28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 18:02:49.61 ID:CxPl+XYro
「それには及ばないわ」

 まどかの手元から書類が抜き取られ、破かれて一瞬で粉々になった。

 そんな事をする人間は、ただ一人―

「ほむらちゃん!」

 暁美ほむら―
 まどかの同棲相手であり、ガチレズの変態である。

 ほむらは、まどかを睨みつけ、

「あなたは働くべきではないと…私があなたを養うからともう散々言って聞かせたわよね!!
 いったい何度忠告させるの?どこまであなたは愚かなの?」

 と、ドスのきいた声で彼女を叱りつけたのである。

 彼女はヤンデレでもあったらしい。

「ごめんなさい…ほむらちゃん…」

 まどかは縮んだようになって、店舗内の雰囲気もそれに倣ったようだった。



29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 18:04:14.20 ID:CxPl+XYro
「ちょっとアンタ! まどかにバイトくらいさせてやってもいいじゃないのよ!」

 さやかは思わずほむらに食ってかかった。

 まどかはなんでこんな変態と一緒に暮らしているんだろう、とさやかはいつも思う。

「人の家の事に口出ししないで!」

 さやかは自分を睨みつけるほむらの冷たい視線に、なにも言えなくなってしまった。

 こいつは狂っている。下手にまどかを取り上げようとすると、何をするか分からない!

「私はこれから仕事に戻らないといけない。 あなたは家に真っ直ぐ帰ること。いいわね、まどか」

 そう命令するほむらに、まどかは黙って頷き、二人は連れ立って店舗を出てしまった。

 まどかは帰り際にうんまい棒コーンポタージュ味を買っていった。
 10円の商品ではあったが、さやかはまどかを最高の客だと思った。

 だけどほむらは最低だと思った。



30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 18:05:53.63 ID:CxPl+XYro
「あのね、ほむらちゃん…」

 別れ際、まどかはほむらに何か語りかけようとしたが、ほむらはそれに応じなかった。それがまどかを更に絶望させた。

 ほむらを怒らせたら、待っているものといえば―

「まどか、帰ったらお仕置きよ。いいわね。」

 まどかは恐怖に震えながら帰宅した。



31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 18:07:17.02 ID:CxPl+XYro
 さやかは漸く仕事から解放され、疲れた足を引きずって帰宅途中だった。

「よう、また会ったね」

 その声に振り返ったさやかはまたこいつか、と思って振り向いた事を後悔した。

 そこにいたのは杏子だった。
 
「食うかい?」

 たい焼きを差し出されたが、さやかはそれを完全に無視して正面を向き直り、歩き出した。

 杏子はなおも付いて来る。さやかは餌をほしがっている野良犬みたいだと不快に思い、足を早めた。勿論振り払うためだ。



32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 18:08:20.85 ID:CxPl+XYro
「ちょっとあんた! 何急いでんのさ!?」

「付いて来ないで」

 そう言われ、カッときた杏子は、思わずさやかの手を掴んでしまった。

 この娘は放っておいたらきっと不幸になってしまう。
 あたしがそれを止めないと…

 杏子の、聖職者としての血が騒いだ。

 いや、そう錯覚しただけで、本当は別の感情がたぎっていたのだが、杏子はそれにまだ気がついてはいない。

「離してよ!」

「ちょっと位待ってくれてもいいだろう? 何をそんなに急いでんのさ?」

「彼氏が待ってんのよ! 離して!」



33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 18:09:23.03 ID:CxPl+XYro
 それを聞いて、杏子はいたたまれなくなった。

 彼氏というのは、昼間から別の女とセックスをしている男だろう。

 そんな男を信じきっているさやかが更に放って置けなくなり、杏子は彼女をつなぎ止めている手に力を入れた。

「あのさ…あたし、佐倉杏子ってんだ」

「それが何だって言うのよ! 意味分かんない! 離してよ!」

「今日、あんたん家の隣に越してきたんだ。仲良くしようよ」

「嫌!!」

 さやかは、杏子の手を振りほどいて走り去った。

 杏子は、その時初めてさやかに嫌われているのかも知れないと思った。

 そしてその正確な現状把握は、杏子にとって予想以上に重たいものに感じられた。



34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 18:10:50.79 ID:CxPl+XYro
 マミは今、独り寂しく帰宅途中である。

 いつものことだ。

 仕事の後は帰って独りぼっちで紅茶を飲むのが彼女の毎日であった。
 だから、彼女はいつも仕事が終わるのが憂鬱である。

 その事実が、彼女を仕事人間に仕立て上げていた。

 しかし今日は、専門店で紅茶を買い、店を出たところで見知った人物の後ろ姿が映った。

 マミは、ほとんど反射的に駆け寄り、

「久兵衛さん?」

 そしてほとんど反射的に話しかけてしまった。

 ぼっちは知り合いに敏感なのだ。



35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 18:12:04.07 ID:CxPl+XYro
「マミじゃないか。今帰りかい?」

「ええ、久兵衛さんは?」

「僕も今帰りなんだ。本社の事務所に寄ろうと思ったんだけど明日でもいいかなと思ってね」

「いつもお疲れ様です」

 久兵衛は、マミが持っている紙袋を指さした。

「それは何だい?」

「紅茶です。いつもそこで買うんですよ」

 マミは、後ろを振り返って紅茶専門店に目をやった。

 おしゃれな店で、見ているだけでも楽しめる。そこは独りぼっちのマミの心を癒す秘密のスポットだった。



36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 18:12:43.85 ID:CxPl+XYro
「自分で淹れるのかい? 僕も一時期やってみようと思ったけど、なかなかうまく行かなくてね…」

 それを聞いて、マミの表情が明るくなる。

 久兵衛は、それを見逃さなかった。

「お湯の温度とか、色々あるんですよ! やり方さえ分かれば、久兵衛さんも美味しい紅茶が淹れられますよ。」

「そうかな? でも僕は自分で淹れるよりも…」

「?」

「マミの淹れる紅茶が、飲んでみたいな」

 久兵衛はそう言ってマミの表情を見た後、浮かんでくる笑いを噛み殺した。



37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 18:15:49.97 ID:CxPl+XYro
 さやかに嫌われたことが分かり、一時間以上もその場で放心していた杏子が漸く動けるようになって帰宅し、
 独りアパートのボロ階段を登っていると、なにやら言い争うような声が聞こえてきた。

「さやかは僕をいじめているのかい? なんでいつも僕の嫌いなオムライスばかりをつくるんだい?
嫌がらせのつもりなのか?」

「恭介! 止めて!!」

 ドキッとした。

 さやかだ!

 杏子が階段を駆け上がると、男がオムライスの盛りつけられた皿を手に振りあげており、その男にさやかがすがりついていた。

 こいつが恭介か、と、杏子は思った。

そして一瞬後、恭介の手が振り下ろされ、オムライスは皿から離れてアパートの庭に吸い込まれるように落下し、
下からベチャッ、と音が聞こえた。

杏子が庭を見ると、3匹のたぬきがどこからとも無く現れ、くちゃくちゃとオムライスを食べ始めた。



38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 18:18:26.93 ID:CxPl+XYro
「オムライスはたぬきどもの餌にくれてやったよ! 僕は一人でお寿司を食べに行くから、お金をだしてくれよ、さやか」

 男が吐き捨てるように言った。さやかは泣きながら財布を取り出している。

 そして一部始終を見ていた杏子の怒りは頂点に達した。

「てめえ!! 食いもんを粗末にするんじゃねえ!!」

 杏子は恭介に跳びかかり、その頬に強烈な平手打ちをお見舞いした。
 吹っ飛ばされた恭介は、頬を押さえてその場に尻餅を付いた。
 状況がつかめていないのか、やたらオドオドしている。

「そのオムライスのもとになった米や、卵や、その他もろもろを作るのに、農家の人達がどれだけ苦労したと思ってんだ!
 料理したてめえの彼女が、どれだけ頑張ったと思ってんだ!
 それをてめえは、口も付けずに捨てやがった!
 たぬきの餌だと? ふざけんじゃねえ!
 さやかに謝れ! 農家のみなさんに、謝れ! さもないと、あたしがてめえをたぬきの餌にしてやんぞ!!」



39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 18:19:27.05 ID:CxPl+XYro
「ひぃぃぃぃぃっ!!」

「恭介!!」

 なおも攻撃を続けようとした杏子の前に、恭介をかばうようにさやかが立ちはだかった。

「あんた、あたしの恭介に何すんのよ!!」 

 杏子は、さやかのその顔を見て凍りついた。

 アザだらけだったのだ。

 恭介はDV野郎でもあったのである。

 恭介は、さやかの顔を見ている杏子の隙をついて、さやかの財布をかすめ取り、走って階段を降りて行った。

「あの野郎!! マジで寿司食いにいくつもりか!?」



40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 18:20:36.80 ID:CxPl+XYro
 拳を固く握り締め、恭介を追おうとした杏子を、さやかは引き止めてその頬に平手打ちをお見舞いした。

「イテェ! なにすんだよ! さやか!!」

「あんたは何も分かっていないでしょ! あんたにあたしたちの何が分かるのよ? あたしは恭介を愛しているのよ! 
 あたしは恭介の役に立ちたいの! 偉そうなこと言って邪魔しないでよ! この疫病神! 帰ってよ! 邪魔だから帰ってよ!!」

さやかの強烈な思い込みから来るヒステリーが杏子に襲いかかる。

だが杏子は引かなかった。

ここで引いたら、負けだ。

これは、悪魔祓いの儀式なのだと、杏子は思った。

「さやかだって分かってねーじゃんか!! あの男はなあ…!」

 浮気してやがるんだぞ、という言葉が出なくて、杏子はそのまま言葉に詰まってしまった。

 それを言ってしまえば、恐ろしい結果になってしまう気がしたのである。

 そしてその予想は、決して的外れのものではなかった。



41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 18:21:24.59 ID:CxPl+XYro
「…恭介がなんなのよ?」

「…えっと……その…」

「言ってみなさいよ!! 恭介がなんなのよ!? 恭介の事何も知らないくせに適当な事言おうとしてんじゃ無いわよ!!」

 そう言ってさやかは杏子の頬を打ち、なおも思い込みを語り続けた。

「恭介はね、頑張っているんだよ! 音楽家になりたくて、あたしが仕事に行っている間、ずっと音楽の勉強を頑張っているんだよ!!  
 あんたはそれを知らないでしょ? 知っているはずないわよねえ!! じゃあ勝手な事言わないでよ!! 恭介を傷つけないでよ!!」

 杏子の視界が、痛みと共にまた横に飛び、ドアの閉まる音が聞こえた。
 もうそこにさやかの気配はない。

 杏子の視界の先では、三匹のたぬきが残り少なくなったオムライスを取り合って喧嘩をしていた。



42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) :2011/04/17(日) 18:23:03.40 ID:aulN3+eL0
さやかちゃんダメな女や・・・



43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 18:23:34.49 ID:CxPl+XYro
「凄く美味しいよ。 こんな美味しい紅茶は初めてだ。」

 それを聞いて、マミの顔がほころんだ。
 紅茶はマミの、独りぼっちの趣味だった。だから他人が喜んでくれるほどのものなのか、判断が付かなかったのである。

「よかった。 久兵衛さんに喜んでもらえて、私も嬉しいです。」

「いやあ、喜んでって、そんなレベルの話じゃないよ。 凄いよ。
 僕は今まで、午後ティーより美味しい紅茶があるなんて、思っても見なかったんだから。
 僕が淹れると、いっつも苦いだけの紅茶になるんだ。」

「紅茶は、温度管理と…」

「いや、言わなくていいよ。 聞きたくないんだ。」

 久兵衛は、それを聞いたマミの表情が陰るのを見やってから、

「僕はね、もう自分で淹れようなんて思わない。 だってこんなに素晴しい紅茶を淹れることが出来る人が身近に居るんだからね。
 だから自分で淹れる必要性がないじゃないか。」

と、繋いだ。



44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 18:24:38.48 ID:CxPl+XYro
 これは、半分嘘である。
 紅茶を美味いと思ったのは本当だが、マミの言葉を途中で遮ったのは、単に興味のない薀蓄を聞きたくなかったからである。

 それを知るよしもないマミの顔が晴れてくる。久兵衛は、自分の言葉にいちいち反応する表情に満足した。

 あまりプッシュしてもウザがられるだろうし、今日はここまでにしておくか。

「ごちそうさま。 美味しかったよ。 マミ。」

 と言って、立ち上がりながら一瞥するマミの顔に、寂しさが溢れてくるのを久兵衛は見逃さなかった。

「…って言って帰っちゃうのは失礼だよね。 夕食でもどうかな? 美味しい紅茶のお礼にね。 
君の好きなものを何でもご馳走しよう」

「え…でも…私そんなつもりじゃ…」

 マミは俯いて笑顔になりそうなのを必死でこらえているように見える。

 既に久兵衛の掌の上で踊っているのだ。



45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 18:25:23.43 ID:CxPl+XYro
「ご馳走させてくれ。 君の紅茶は、それだけの価値のある物だったよ。」

「でも…」

 マミは嬉しそうな顔を、相変わらずもじもじと俯かせている。
 俯くことで表情を隠すことができると思っているのだろう。
 久兵衛は、更に揺さぶりをかけてみようと思った。

「僕の誘い方がマズかったようだね。 言い方を変えるよ。 君と夕食がとりたいんだ。 
 素敵な女性と食事がしたいと思うのは、男にとって自然なことだからね」

 更に俯くマミに、久兵衛は近寄って、その肩に手を乗せた。

「一緒に来てくれるね? マミ」

 マミに選択肢は無かった。

 久兵衛は、自分の股間が充血し始めるのを心地良く感じていた。



46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 18:26:14.29 ID:CxPl+XYro
 私服警察官、暁美ほむらは定時に仕事を済ませ、真っ直ぐに帰宅した。

「ただいま」

 玄関に入ると、駆け寄る軽やかな足音が耳に響いてきた。
 ほむらは、この音を聞くといつも嬉しくてたまらなくなる。
 
「ほむらちゃん! おかえりなさい!」

「ただいま、まどか」

抱きついてくるまどかに、ほむらは満面の笑みを作ってしまいそうになったが、それもなんとか堪えた。

ほむらの顔は、冷たい無表情のままだ。

 まどかはそのほむらの無表情の意味を知っている。
 そしてそれを取り繕おうと、更に明るく振舞った。

「今日はほむらちゃんの大好きな、オムライスだよ!」

 ほむらは表情を少しも動かさずに、

「そう、じゃあ頂くわ」

 そう言って、食卓についた。



47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 18:27:15.55 ID:CxPl+XYro
「―ほむらちゃん、美味しい?」

 ほむらは無表情でオムライスを口に運び続けている。

「ええ、美味しいわ」

 ―沈黙。

 まどかはこの沈黙が痛かった。
 いつもなら、もっと楽しい食卓になるはずなのだ。

「…わたしね、ほむらちゃんがお仕事頑張ってくれるから、だからわたしも、一生懸命ご飯作ったんだよ…
 ねえ…ほむらちゃん…」

「ご馳走様」

 ほむらは、米の一粒も残しては居ない。彼女がまどかの作る食事を、残したことはなかった。

 だが、ほむらの沈黙は、徐々にまどかを絞めつけていく…

「…ほむらちゃん…ごめんなさい…勝手にアルバイト契約しようとしてごめんなさい…」

 まどかは、とうとう泣き出してしまった。

 ほむらは胸が苦しくなったが、ここで甘やかしてはいけない。
 そう思ってグッと堪えた。

「いいから食べなさい。 その話は後よ」

 まどかは、べそをかきながらオムライスを完食した。



48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 18:27:55.34 ID:CxPl+XYro
 食事が終わると、まどかは泣きながらのろのろと食器を洗いだした。

 食器を洗った後は、ほむらのお仕置きが待っている。

 まどかはそれが怖くて、なんとか先延ばしにしようとバレバレの牛歩戦術を行っていたのだ。

 それは皮肉にも、ほむらを更に逆上させる結果となった。

「まどか、私も手伝うわ」

 目が据わっている。怖いよ、ほむらちゃん。

「え…いいよいいよ…ほむらちゃんは休んでて」

 まどかがそう言っている間にも、ほむらは超スピードで食器を洗い続けている。
 
 あっという間に、ふたり分の食器は洗い終わってしまった。



49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 18:28:28.20 ID:CxPl+XYro
 ほむらはまどかの手を引き、寝室に向けて歩き出した。

「ほむらちゃん! 怖いよ! もう契約しようなんて思わないから! だから許してよ!」

 ほむらは聞く耳を持たない。

 彼女はまどかを寝室に引っ張り込むと、ろうそくの照明を着け、あくまで冷徹な口調で命令した。

「まどか、四つん這いになりなさい」



50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/17(日) 18:29:10.52 ID:CxPl+XYro
サザエさん観るので今日はこの辺で。

多分明日も来ます。


51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) :2011/04/17(日) 18:34:26.47 ID:9ZrClQG20

キュゥべえ邪悪すぎワロタ
感情の分原作よりタチが悪い



52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) :2011/04/17(日) 20:14:35.10 ID:aCI/z6AAO
おつ
どこがイージーなのかさっぱりだよ



54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛媛県) :2011/04/17(日) 22:54:21.64 ID:INruYY2U0
男はクズだが騙される女も女。しかし傍から見たら馬鹿みたいでも、それが男女の仲か。
まどかマギカを題材にこんな生々しいものを見るとは思わんかった



57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/04/18(月) 16:10:18.98 ID:z8m0W8L9o
なんだこの楽しそうなスレは
久兵衛さんが首から上だけQBさんな敏腕マネージャーで脳内再生されてキモスw



55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) :2011/04/18(月) 01:02:37.00 ID:EHvxB0+x0
イージー=ちょろいってことなのか
それともeasyではないなにか別のイージーなのか



59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 18:58:49.93 ID:eLVAAdWbo
>>55
タイトルは適当に付けたので別に深い意味はないです。

なんとなく、騙されて魔法少女になって自分がゾンビだと気付かされて好きな男を友人に取られるよりかは、
このSSのスタート時の状況はイージーモードだなと思っただけで…

まあ詰んでるんですけどね。

というわけで今日の分を投下します。



60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:00:00.30 ID:eLVAAdWbo
 杏子は、部屋に独りでうずくまって考え込んでいた。

 今日のあたしは、ちょっと変だ。
 なんで変なんだろう?
 ―あの、美樹さやかに出会ってから、変なんだ。

 杏子の脳内に、さやかの姿が鮮明に映し出される。
 すると、杏子の体の奥が、むずむずと疼いてくるのが分かった。

 このまま考え続けるのはヤバいと直感した杏子は、頭を振って仕事の資料を広げ、それに見入った。

 ―だが、一分半で挫折した。頭の中はさやかで一杯だった。
 資料を投げ出した杏子は、徐々に壁に近づいていく。その向こう側に、さやかの気配が感じ取れる。

 さやかの生活音が近づいてくる。



61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:00:44.39 ID:eLVAAdWbo
 ―水音。

 壁にぶつかった。
 二人を隔てるそれに耳を付けると音はかなり鮮明になり、想像力を掻き立てる。
 洗い物をしているのだろう。
 その後ろ姿を想像し、抱きしめたいと思っている自分に杏子は戸惑った。

 胸がドキドキする。
 その鼓動を確かめようと胸に手を当てたとき、乳房に予想以上の衝撃が走り、杏子は「ひっ」と言って痙攣した。

 おかしい。 体がおかしい。

 一番おかしい部分を確かめようとして、ホットパンツのジッパーに手を掛けると、杏子はまた小刻みに数度、痙攣した。

 ジッパーが降りていく。 その振動に、体も震える。

 息があがっていく。
 痙攣に、上手く体が動かない。

 ―やっとのことでホットパンツを脱ぎ終わった。

 杏子の下着は、やはりぐっしょりと濡れていた。



62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:01:47.62 ID:eLVAAdWbo
 壁の向こうでは、さやかが相変わらず水音を出している。
 杏子は濡れた股間に手を触れた。
 小さな水音と同時に、うっ、と声が漏れた。

 脱いだホットパンツで口をふさぐ。
 そしてまた湿って一番熱くなっている部分から水音を出してみる。

 壁の向こう、さやかが水音を出している。
 洗い物の、激しい水音。
 その音に近づけようと、杏子は更に自分の水回りをかき回した。

「ふうっ…ううっ…ひっ…」

 さやかが立てる水音に、自分の立てるそれをシンクロさせる。
 さやかが、あたしを攻めてる…。

 さやかっ! もっと…もっと!

 平手打ちの感触がフラッシュバックし、さやかの気の強そうな表情が杏子を責めた。
 水音が強くなる。
 壁の向こうの水音と、杏子の水音が同じになった気がした。

「ふううううっ!!」

 杏子は大きく痙攣し、動かなくなった。

 朦朧とした意識の中、壁の向こうで水道の蛇口を閉じる音が聞こえた。



63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:02:39.06 ID:eLVAAdWbo
 久兵衛は、色々と美味しいお酒を教えてくれた。
 ほんのちょっとずつ、それを味わっていた筈だった。
 だけど気がつくと耳が遠くなって、体は火照り、体の芯が溶けたようになってぐったりと久兵衛にもたれかかっていた。

 …大丈夫かい、マミ?

 その声は、遠い。 それが不安になって、マミは更に久兵衛にすがりついた。

「久兵衛、躰がおかしいの。 遠くに行かないで。 独りぼっちは、もう嫌なの。 おねがい、久兵衛」

 …もう帰ろう 飲みすぎたみたいだね マミ

「帰りたくないわ。 また独りぼっちになるもの…」

 …じゃあ、今夜は僕が一緒にいてあげるよ。

 久兵衛は口を歪めて笑ったが、マミにはそれが見えていない。

「今夜だけじゃイヤ。 ずっと一緒にいて」

「…」

 それはどうかな? 僕は君よりまどかのほうが好みだからね。
 久兵衛は、心のなかにそう呟いて、また口を歪めた。

 マミはその顔を見ていない。



64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:03:17.08 ID:eLVAAdWbo
 久兵衛にもたれかかりながら歩いている。

 もう店を出たのだろう。

 走る車のロードノイズと、それに連動するかのようなライトの明かりを感じる。
 足音はアスファルトだろうか? よく分からない。

「久兵衛、居るの?」

 感じる温もりさえも不安で、マミは何度も何度もそう呟いた。

「ここにいるじゃないか」

 久兵衛が13回目にそう言ったとき、そこはマミの部屋の前だった。



65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:04:13.12 ID:eLVAAdWbo
 杏子は泣いていた。
 自分のしたことがわからなくて、恐ろしくて、怖くなって気がついたら泣いていた。

 ―あたしは、あのさやかって娘の事が、好きなのか?
 でも、おかしいじゃないか。 相手は女の子だし、
 あたしも女の子だ。

 隣の部屋の音を聞いたりなんかして…もう止めよう、こんな事!

 そう思ってはみるものの、体は壁から離れようとはしなかった。

 さやかは鼻歌を歌っている。
 クラシックだろうか?

 杏子は妄想をした。

 さやかは今、自分の帰りを待っている…

 突然後ろから抱きしめると、どんな感触がするだろうか…?

 びっくりしたさやかはなんて言うだろうか…?

 だが隣の部屋の玄関の扉が開く音に、杏子の妄想は中断された。

 それはさやかが、本当に帰りを待っていた人間が帰宅した事を意味していた。



66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:05:02.46 ID:eLVAAdWbo
 恭介、おかえり。 お寿司美味しかった?

 …ねえ、恭介?

 …うるさいなあ、さやかは。疲れているんだからほっといてくれよ。
 
 …あはは、そうだよね、疲れているんだよね。 ごめんね、恭介。

 杏子の中に、どす黒い怒りが渦巻いてくるのが分かった。
 どうしてあんなに可愛いさやかがここまで邪険に扱われなければならないのかわからなかった。
 自分なら、絶対そんな事はしないのに、そう思う。

 杏子は何人もの人間を見てきている。
 そのなかでも頑張る人には、共通の何かがあった。
 それがなにかと言われれば、杏子は返答に詰まってしまうかも知れない。
 だけど、杏子は一生懸命な人間を、そうでない人間から、すぐに見分けることが出来た。それは事実だった。

 さやかは、そういう人間たちの中でも、とびっきりだった。

 それが、彼女のことを気になりだした理由かもしれない。



67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:05:34.62 ID:eLVAAdWbo
 痛い! ゴメン恭介! 痛い、痛い!

 どうしてお金を貰ってきてくれないんだい? やっぱりさやかは僕をいじめているじゃないか!

 明日はちゃんと貰ってくるから! ゴメン! 痛いよ!!

「…あの野郎、またさやかを傷めつけてやがる…」

 杏子が歯を食いしばり、震えていると、壁がゴン、と大きな音を立てて振動した。
 さやかが叩きつけられたのだと杏子は直感した。

「畜生! 許せねえ!!」

 次の瞬間杏子は、立ち上がって玄関を目指していた。



68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:07:34.46 ID:eLVAAdWbo
 まどかは、ろうそくの光が怪しく照らし出した寝室で、震えながら四つん這いになった。
 その耳元に、ほむらのドスの利いた声が響く。

「目を固く閉じて、歯を食いしばりなさい。 
 もし私がいいと言う前に目を開けたら、更に酷いお仕置きが待っているのは、分かっているわね?」

 まどかはその通りにした。彼女はお仕置き中もそうでない時も、ほむらの言うことに決して逆らったりはしない。
 
 ほむらは乱暴な手つきでまどかのスカートを剥ぎとり、パンツを脱がした。
 まどかはパンツを脱がされるとき、身を捩って脱げ易くした。

 そうしないと、ほむらのお仕置きはまた更に酷いものになるのだ。

 ほむらは、まどかが目をとじているのを確認してから、彼女のパンツをその頭に被った。



69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:08:02.38 ID:eLVAAdWbo
homupan.png



70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:09:09.65 ID:eLVAAdWbo
「ハアアアッ」

 ほむらは、おもむろにその平手に熱い吐息を吐きかけた。

 まどかはその気配を感じて、体が硬くなり、震えが更に酷くなる。

 ほむらは手を高く振りあげ―

 力強く―

 ―まどかの、むき出しの白い尻に叩きつけた!
 
 乾いた、それでいてしっとりとした弾力を感じさせる、澄んだ音。
 「ひぃっ!!」というまどかの悲鳴。

 それはほむらにとって、至高の音色。
 そして生命の源。
 明日への活力。

 ほむらは既に精神的な絶頂を感じている。
 そしてまどかを許してもいる。

 だがまだだ、まだ終わらんよ!

 見なさい! まどかの尻を!!

 白い肌に、私の手形だけが中途半端に付いている。
 これでは、まるでまどかを私が汚したみたいじゃない!
 私のいやらしい手形で、まどかを穢すわけには行かない!

 このまどかの、桃のようなお尻!!
 そう、桃!!



71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:09:53.29 ID:eLVAAdWbo
 風船が破裂するような、音。
 「痛い!!」というまどかの悲鳴。

 ほむらの手には、ヒリヒリとまどかの感じている痛みが跳ね返ってきている。

 ―もう一発!
「ごめんなさい! ほむらちゃん、ごめんなさい!」
 
 まどかの尻は、その半分がピンクに染まっている。
 さあ、もう半分よ、まどか!

 ―もう一発!
「もうしないから、許してよ、ほむらちゃん!!」

 ほむらの手のひらも、既に感覚がなくなってきている。
 
 だがここで止めるわけには行かない。

 この芸術を、完成させるまでは…!



72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:10:29.54 ID:eLVAAdWbo
「まどか、今日はどんな悪い事をしてしまったのか言いなさい!」

「久兵衛さんと、アルバイトの契約してしまいそうになりました!! ごめんなさい、ほむらちゃん!!」

「許せないわ!! そんな悪い娘には、あれをやるしかないわね!!」

「ひぃぃぃぃぃっ!! もう許してよ!!」

「ダメよ!! さあ…いくわよ!! まどか!!」

 まどかの尻を叩くほむらの手が、加速する!

「悪い娘!! 悪い娘!! 悪い娘!! 悪い娘!!」

 何度も、何度も打ち付けられるその音はまるで、夏の夜空を彩る花火大会の音だ!

「ごめんなさい!! ごめんなさい!! ごめんなさい!! ごめんなさい!!」

 そして泣き叫ぶまどかの声がそれに混じりあい、その複合した音色は人魚の唄声のようにほむらの精神を溶かしていく究極の音楽―

 ―これがお仕置きの最終奥義、連続尻叩き(ラストスパート)だ!!



73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:11:17.38 ID:eLVAAdWbo
 まどかは壊れたラジオのように、むせび泣きながら謝罪を続けている。

 それを聞く度に、罪悪感に炙られて踊り出すほむらの精神的快楽は留まるところを知らない!

「ごめんなさい!! ごめんなさい!! ほむらちゃん!! ごめんなさい!!」

 そして―

「悪い娘っ!!」

 ひと際大きな音と共に―

「ごめんなさああい!!」

 ―終結する。

 尻叩き、終了だ。



74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:12:21.70 ID:eLVAAdWbo
 まどかは、尻を高く突き出したまま、震えながら泣いている。
 
 その尻は、熟した桃のようにピンクに染まっている。

 完成だ! まどかの尻を、果実として完熟せしめたのだ!

 ほむらはそれを見ると、いつも神に出会ったかのような深い感銘と、喜びを感じる。
 そして、その裏に潜む罪悪感はほむらのすべてを内から溶かさんと燃え盛る炎のようだ。

 まどかへのお仕置きは、私へのご褒美…そんな薄汚い自分をほむらは嫌悪せずには居られない。

 しかし人は、進化の過程で意図せずに拡大してしまった「感性」を満足させるための行為を―

 ―ただ生きるためならば余剰とも言えるその行為を―

 ―すなわち「芸術」を止めることは出来ないのだ。

 美を追い求める罪―
 ほむらはそれに酔っていた。



75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:13:21.44 ID:eLVAAdWbo
 ほむらは、見事に熟した桃尻を見やりながら、ワインをクーラーから取り出して、グラスに注いだ。

 乾杯! 最高の時!

 ―でも、桃は観賞用の果物なのかしら?

 ―いいえ、食べるためのものよね…。

 ほむらは桃に顔を近づけ、まだ痛みが留まっているであろうその果皮に舌を這わせた。

「ひぃっ! ほむらちゃん!!」

 まだヒリヒリと痛み続けている尻は、ほむらの舌の感触を敏感に拾って、それを新たな痛みとしてまどかに伝え続けている。

「許して! もう許して!」

 桃に歯を立てると、痛々しい悲鳴。

 だが美味。 最高に、美味。

 が、まどかは痛みと屈辱にすすり泣く声を強めるばかりだ。

 そしてとうとう、火柱となって暴れ狂うほむらの中の罪悪感が、その震える泣き声に傷ついた恍惚の壁を溶かしてはじけ出した。



76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:14:18.83 ID:eLVAAdWbo
「まどか、ごめんね…痛かったでしょ?」

「…うん…でも私も…いけないことをしたから…」

 ほむらはまどかを四つん這いの屈辱から開放し、抱きしめてその頬にキスをし、
 舌を這わせてその涙の線と汗の粒とを交互に味わった。

「もう目を開けていいのよ。 お仕置きは終わったから。」

 目を開けたまどかは、ほむらを見つめたまま、固まってしまった。

「ほむら…ちゃん…?」

「何?」

「どうして、私のパンツを被っているの…?」

「ほむ…っ!?」

 ほむらは、シマッタ、と思った。

 興奮しすぎて、取るのを忘れていたのだ!

 もし、何か一つ願い事が叶うとしたなら、迷わず時間を巻き戻したいと願うだろう。 ほむらはそう思った。



77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:15:56.21 ID:eLVAAdWbo
「久兵衛! どこに居るの? 側に来て!」

 酔ったマミが、独り取り残された寝室で寂しさに泣いている。

 全く面倒な女だと、久兵衛は思った。

 一度食事をしただけで、自分の事を呼び捨てにして、まるで恋人気取りだ。
 こういう輩には、きっちりと自分の立ち位置というのを分からせてやらなくてはならないと、久兵衛は思う。

「一人にしてごめんよ。 水を持ってきてあげたんだ。 君はだいぶ酔っているみたいだからね。 さあ飲んで」

 マミは、差し出されたその水を一気に飲み干した。

「もうどこにも行かないで! 私を独りにしないで!!」

 久兵衛は、縋りつくマミを優しく抱きとめながら耳元で、

「君はすごい寂しがり屋なんだねえ…辛いだろ? その寂しさを、何とかしたくはないかい?」

 そう、呟いた。



78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:16:31.44 ID:eLVAAdWbo
「そうなの。寂しくなると自分が制御できないの。 一体どうすればいいの?」

 久兵衛は無言で、マミのブラウスのボタンを3つ外した。慣れた手つきだった。

「きゃっ! 嫌!」

 反射的に固く身を縮めて抵抗したマミの耳元に、すかさず久兵衛が囁いた。

「また、独りぼっちに戻りたいのかい?」

 脅すような、質量のある口調だった。

 それはマミの心に重くのしかかり、心がくじけた彼女は呆気無く抵抗をやめた。

「いい娘だね…僕を拒絶すると、また寂しい思いをすることになるって、すぐに分かったね。 偉いよ、マミ」



79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:17:10.42 ID:eLVAAdWbo
 久兵衛がそう言っている間に、ブラウスのボタンはすべて外されて、レースの下着に覆われた、マミの豊かなバストが顕になった。

 胸がはだけた時、ちらりと久兵衛を見やるマミの表情に、微かな期待が混じっていることを久兵衛は見逃さなかった。
 
 マミは、このバストにプライドを持っているに違いない。
 男は自分の胸を必ず揉みたがるものだと思っているに違いない。
 
 ブラジャーのホックを外すと、張りのある豊かな乳房がこぼれ出た。
 久兵衛はそれを無視して、スカートを脱がしにかかる。

 だが、マミの手がそれを遮った。
 また脅してやろうかと、久兵衛が思ったとき、

「私…初めてなの…だから…」
 
 マミの消え入りそうな声が耳に響いた。

 これは予想外の収穫だ…久兵衛は股間が更にいきり立つのを感じた。

 最高の夜になりそうだ。 



80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:17:43.89 ID:eLVAAdWbo
 優しくするよ、と、久兵衛が微笑むと、マミはスカートに当てた手を離してされるがままになった。

 スカートを脱がす。

 ストッキングもなかなかのアイテムではあるが、今回は処女を頂くことが先決だ。これも脱がしてやる。

 マミはすぐに股をきつく閉じたが、久兵衛はストッキングを脱がしている最中に、
 パンティにいやらしい染みが出来ているのを見逃してはいない。

 パンティの染みを隠すように股をぴっちりと閉じ、体を捩るマミの前で久兵衛は服を脱ぎ、マミと同じくパンツ一丁になった。



81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:18:38.81 ID:eLVAAdWbo
 マミの体に覆いかぶさり、十本の指をいやらしく這わせ、その体を撫で回す。

「ひっ!」

 肩から脇の下に手が伸びたとき、マミは体を硬直させ、期待に満ちた目で久兵衛を見やった。

 だが久兵衛の指は、マミの乳房を素通りして腰のくびれをなぞっている。

 乳房を無視されたマミの表情が曇る。

 だが久兵衛はあくまで無視し、太腿の内側や足の裏に指を這わせた。

 そうやって、敏感な場所にほど近い位置を撫で回していると、徐々にマミの呼吸が興奮に荒くなり、吐息の中に微かな喘ぎ声が混じり始めた。



82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:19:24.66 ID:eLVAAdWbo
「久兵衛、もっと上…」

 久兵衛は、無言で指をマミの上半身に這い上がらせた。
 だが責めるのは主に脇の下や首筋。 乳房はガン無視だ。

「胸を…胸を…っ!」

 乳房を無視される屈辱に耐えかねたマミは、ついにおねだりをしてしまった。

 いつも男の視線が集中し、無意識の優越感を与えてくれたマミのバスト…
 それが完全に敗北した瞬間である。

「ここだね」

 だが、それでもなお、この男の指は乳房の外周をなぞるに留まり、
 その魅力的なはずの柔らかな丘に登ることを頑なに拒んでいるようだった。

 敗北を通り越し、屈辱へと追い詰められたマミは、自らの両手に乳房を愛撫させようとしたが、
 それを見越していた久兵衛の両手にその動きを封じられてしまう。

「ひどいわ! ひどいわ!」

 マミは、発狂寸前である。



83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:20:23.45 ID:eLVAAdWbo
「君はもしかしておっぱいをいじって欲しいのかい?」

 耳元で囁く久兵衛にマミは泣きながら力強く、何度も何度も頷いた。

「じゃあお願いするんだ! このいやらしいおっぱいを、いじって下さいってね」

「私のいやらしいおっぱいをいじって下さい! お願いします!」

 溺れる者の息継ぎのような、危機感さえ感じ取れる即答であった。

 久兵衛は両手の指先で乳房を数度、ねっとりとした手つきで揉んだ後、乳首を指で軽く弾いた。

「きゅうん!!」

 マミの体が弓のように仰け反り、小刻みに震えた後、大きな溜息と共に脱力し、動かなくなった。

「おっぱいだけでイクなんて、君はとんだ淫乱処女だね」

 放心状態のマミは、ぼんやりと天井を見つめており、それが聞こえているかどうかも分からない。

「しっかりするんだ! ぼうっとしている暇はないんだよ!!」

 久兵衛の平手打ちがマミの頬に容赦なく襲いかかり、マミは絶頂の余韻から引きずり降ろされた。



84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:21:12.19 ID:eLVAAdWbo
 マミの意識が戻ったことを確認し、久兵衛は素早く彼女のパンティを下ろしにかかる。

「嫌っ! 見ないで!」
 
 平手打ちの衝撃に混乱していたマミは、久兵衛の素早い動きについていくことが出来ず、
 両方の掌で自分の目を塞ぐ事だけで精一杯だった。

「何だいこれは?」

 マミは目をふさいだ姿勢で固まって震え、掌で隠しきれないその顔はあまりの恥辱に耳まで紅潮している。

「びしょ濡れじゃないか? ええ? マミ、何とか言ったらどうなんだい? これはとても恥ずかしいことだよ!」

 下ろしたパンティは、興奮しきった女性器からの粘液で染まり、そこから糸を引いていた。

「僕は今、君が処女だということを完全に疑って掛かっているよ。 当然だよね。 
 セックスを始める前からこんなに濡らしている処女を、僕は見たことがないからね。 
 今なら嘘でしたって言っても許してあげるけど、どうかな?」



85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:22:03.12 ID:eLVAAdWbo
 マミは久兵衛の言葉攻めに耐え切れず、とうとうすすり泣きを始めてしまった。
 女の泣き声は、久兵衛にとって最高のご馳走である。

 この女を更に追い詰めようと、久兵衛はブリーフを脱いで天を仰いでいる性器をマミの眼前に晒した。

「よく見るんだ! これが今から君の膣内に入るんだよ!」

 目を覆っていた掌を離し、それを見た瞬間、マミは完全に酔いが覚め、その顔は恐怖に引きつった。

 こんなのが入るはずがない。
 
 その表情を見た久兵衛の性器は更に膨張し、それがまたマミを絶望にも似た恐怖に陥れた。

「痛っ!!」

 突如、マミの股間に鋭い痛みが走った。

「指一本でこれとは、流石に処女だって言うのは本当だったみたいだね。」

 指一本―
 それだけでこの痛み―

 マミは恐怖という感情の底が抜けたような気分になった。



86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:22:58.52 ID:eLVAAdWbo
「じゃ、そろそろ挿れるよ」

 久兵衛はマミの両腕を力強くベッドに押さえつけ、のしかかった。
 久兵衛の手に締め付けられる手首は痛みを訴えている。

 マミは、そこに優しさを欠片も感じることが出来なかった。

「いっ…嫌っ! 怖い!! やっぱり怖いわ!! やめて…お願い!! 今日は許して!!」

「ははっ…今更何を言っているんだか…」

 久兵衛は腰を動かして男性器の位置と方向とを調整している。
 マミは足をジタバタと動かしてそれを邪魔した。
 最後の抵抗。 無駄な足掻き。

「怖い! 怖い!」

「そんなに暴れてもねえ…」
 
 久兵衛は乱暴に腰を押し付けてマミの性器を突いた。
 挿入は出来なくても、乱暴な刺突の衝撃に敏感な女性器が痛む。

「ヒイィィッ! 痛い!!」

「暴れてもこうして痛い思いをするだけだよ。 もう観念するんだ、 マミ」

 諦念の浮かんだマミの顔は涙でぐしょぐしょになっている。

「お願い…優しくして…痛くしないで…お願い…お願い…」

 マミの涙の懇願を無視して、久兵衛は無言で腰を動かし、男性器の先で膣口を探り当てた
 マミは恐怖に体を強ばらせ、絶叫する。

「お願い! 痛くしないで―」



87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:24:19.47 ID:eLVAAdWbo
「うりゃっ!」  

「あああああっ!! 痛い!! 痛い!! 抜いて…抜いてっ!!」

 処女喪失の絶叫は久兵衛の残虐性をさらに呼び覚ました。
 こういった種類の声は、やはりこの男の大好物なのである。

「はっ はっ はっ はっ はっ さっ 最高だよ! ああー気持ちいい!」

 久兵衛は痛がるマミを更に痛めつけようと、最初から全力での高速ピストンを開始した。
 鬼畜。 あまりにも鬼畜。
 この男にとって優しさとは、目的を達成するための一つの手段でしか無かったのだ。

「あああああっ! やめて! やめてえええええっ! いたああああああああいっ! ああああっ! いやああああああああっ!」

 マミは狂ったように泣き叫んでいる。
 久兵衛はその声に更に、また更に興奮を募らせ、ピストンを早めていく。

「はあっ はあっ はふっ はふっ ああー気持ちいい! もう少しだからね~♪」

 久兵衛の腰使いはまるで、バランサーのない単気筒エンジンのレヴリミットように乱暴で、
 恍惚に歪むその表情は、マミのそれとは正反対だ。



88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:25:00.49 ID:eLVAAdWbo
「いやあああああ! 痛い! 痛い! 痛ああああああい! 早く終わってええええっ! 壊れるうううううっ!!」

 苦痛に泣き叫ぶマミを、快楽という別次元から見下ろす久兵衛。
 その優越に膨らんでいく欲望と快感。

 暴走する残虐性がマミの乳房をもぎ取らんばかりに鷲掴みしたとき、久兵衛の男性器も、電撃のような感覚に震えた。

「あー…イクッ! イクよマミ…膣内に出すよ…っ!」

「膣内はだめええええええっ!!」

 マミの上に覆いかぶさり、その深くまで入り込んだ久兵衛が動きを止め、

「ウッ…!! クッ…!!」

 間をおいた数度の痙攣を経た後、ふう、と溜息をついて男性器を引きぬいた。

 性器からの痛みが体中に染み渡っているマミにそれは感じ取ることが出来なかったが、
 久兵衛の様子から膣内射精をされてしまったことは容易に想像がついた。



89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:26:30.87 ID:eLVAAdWbo
 久兵衛は邪魔な布団を剥ぎとり、マミの女性器から漏れ出す血の混じった精液と、
 シーツを汚す破瓜の血とを交互に見やって満足した表情で立ち上がった。

 その時久兵衛はふと、自分を責める微かな視線を感じたような気がした。

 視線をたどると、そこには写真立てがあった。

 幼いマミと、彼女を挟むように立っている両親と思われる男女…。
 久兵衛は両親の前で愛娘を犯した気分になって、この上ない充実感に体を震わせた。

 君たちの娘を、散々に犯してあげたよ。 気分はどうだい?

 心のなかにそう呟いて視線を返すが、その先には相変わらず幸せそうに笑っているマミの両親が映っている。

 マミが幼い頃、事故死した両親だ。

 その視界に入る位置に、騙されて処女を乱暴に奪われた可哀相な娘が、仰向けになって放心状態で天井を見つめている。

 それでも笑顔を絶やすことのない写真。

 全く死人って言うのはおめでたいね。 君たちはそこで娘の痴態を見ながら永遠に笑っているがいいさ…久兵衛はそう思った。

 久兵衛は、うーん、と伸びをして、それら全ての存在を忘れたかのように部屋から出て行った。



90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:27:26.87 ID:eLVAAdWbo
今日はこれくらいで。

日曜日をめどに終わらせたいと思っているので、多分また明日も投下すると思います。


91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 19:43:41.14 ID:UTM5LTroo
カルト宗教絡みって一番アレそうなのに杏子はクズじゃないのか


93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空) :2011/04/18(月) 20:26:08.19 ID:6XmQaq+30
>>91
上条はアレだし、久兵衛は相変わらず外道だけど、杏子に限らず女性陣はクズじゃなくね?
それぞれに自分だけの苦しみや欲望、葛藤があるってだけで。それぞれ誰かを求めてるというか。行き過ぎなければ。
仁美は…まあサブキャラ愛人女になっちゃってるけど。
さやかがどう上条の所から離れるかが見物だね。



95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 22:17:36.95 ID:eLVAAdWbo
なんか色々ゴメン…

もともとこのSSは、オナ禁していた俺の邪悪なリビドーから生じたものなんだ。

だから正常なバランスを欠いている所があると思う。

基本的には杏さやの辛口なので、そういう見方をしてくれればいいと思う。

ほむらはまどかしか見えない変態というシチュなので行き過ぎがあると思うけど、そこはそう思って暖かく見守ってほしい。

そんな感じです。


96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) :2011/04/18(月) 22:32:20.79 ID:nNxcddOWo
ベリーハードじゃねえかww


97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 22:41:04.03 ID:YtbPtpPDO
ヘヴィだぜ…


98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/18(月) 23:48:05.19 ID:EHvxB0+x0
まあゾンビになった挙句魔女化するのに比べればイージーだな
それでも人生詰んでる感がすげぇけど



99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) :2011/04/19(火) 04:50:04.33 ID:0CaRKuqAO
マミさんを陵辱するQBで不覚にもおっきした



次→さやか「さやかちゃんイージーモード【中編】

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まどか☆マギカSS   コメント:6   このエントリーをはてなブックマークに追加
コメント一覧
6318. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/04/26(火) 18:42 ▼このコメントに返信する
リンクが中編に行きません。
直しといてくださいね
6321. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/04/26(火) 20:41 ▼このコメントに返信する
奇跡も、魔法も…ないのかよっ!
6891. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/05/12(木) 22:57 ▼このコメントに返信する
美味ですた
7138. 名前 : 名無しさん@ニュース2ちゃん◆- 投稿日 : 2011/05/21(土) 01:42 ▼このコメントに返信する
さやかみたいな奴に惚れる杏子もよほどのダメンズだと思うけどな。女だけど
8383. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/06/21(火) 13:30 ▼このコメントに返信する
このさやかちゃんを引き取って幸せにしたい
17340. 名前 : ホムベースみたいな顔しやがって…◆- 投稿日 : 2012/01/29(日) 01:03 ▼このコメントに返信する
本編は精神論的な意味で現実的な話だが、こっちはガチでリアルになってるwwww
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