上条「食蜂って可愛いよな」御坂「え?」その2

2012-01-20 (金) 18:23  禁書目録SS   12コメント  
前→上条「食蜂って可愛いよな」御坂「え?」
まとめ→上条「食蜂って可愛いよな」御坂「え?」 まとめ





242:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 19:25:28.58 ID:3/vYvnXno

―――


「え? お礼? いいよそんなの。よくあることだし」

食蜂「でもぉ、助けてもらったのは事実なのでぇ……一応後腐れの無いように」

「後腐れって……うーん、じゃあまあ何か飲み物でも買ってもらおうかな……」

食蜂「本当ですかぁ!? わぁ☆ 何がいいですかぁ?」

「んじゃそこの自販機で」

食蜂「はぁい」


スタスタスタ…


食蜂「この自動販売機でいいですよね」

「あ、ちょっと待った。こいつお札飲むから、小銭の方がいいぞ」

食蜂「へぇ、経験者は語る☆って感じですねぇ」

「はは、まあ俺も被害者だよ。んじゃこれを」

食蜂「あ、私が押しま……」 


ピトッ


「あ……」

食蜂「あ……」



243:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 19:28:23.69 ID:3/vYvnXno

「ご、ごめん」

食蜂(冴えない人ねぇ。まぁ、私にクラクラしちゃってるのは可愛いけどぉ)

食蜂「いえいえ、肩が密着したくらいでそんなそんなぁ。
    これがいいんですねぇ」 ポチッ…ガチャンッ!

「ありがたくもらっとくよ」

食蜂「こちらこそ助かりましたぁ☆」

「そういやそれって常盤台の制服だよな?」

食蜂「ええ、そうですけどぉ……何か?」

「実はさ、一人常盤台に知り合いがいて」

食蜂「あらぁ、そうなんですかぁ☆ 何て言う方ですかぁ?」

「御坂って言うんだけど、知ってるかな」

食蜂「……あらぁ」 

食蜂(やだぁ、面白そうな事みつけちゃった☆
    よぉし、もうちょっと情報を……あ、あれ? この人心の声が無い……? 
    特に何も考えてないのねぇ、お馬鹿さんかしら?)



244:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 19:29:52.16 ID:3/vYvnXno

「そいつがこの自販機よく蹴ってるんだよ。そんでたまに街中で喧嘩売って来たりして」

食蜂「うんうん、そうなんですかぁ☆」

食蜂(……あらあらぁ? これってひょっとして大当たりぃ?
    明日から楽しくなりそうな予感がするわぁ☆) キラキラ。*゚+.*.。☆ ゚+..。*゚+☆

「あ、何かすみません俺ばっか喋っちゃって」

食蜂「いえいえぇ、男の人とお話する機会はほとんどないのでぇ、とっても新鮮です☆」

「はは、さすが女子高。それじゃ俺はそろそろ……」

食蜂「あのぉ……」

「はい?」

食蜂「これも……何かのご縁だと思うのでぇ、よかったらメールでもぉ……」 ウルウル…

「えっ……で、でもいいのかな……?」 ドキッ

食蜂「私ぃ……貴方に助けられてドキッとしてしまって……。ここでお別れは、寂しいかなぁ……」 シュンッ…

「は、はぁ……それじゃあ……」 ドキドキッ

食蜂「ありがとうございますっ☆ あ、私食蜂操祈って言うんですけどぉ、貴方はぁ?」

「ああ、俺は――――」



245:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 19:30:51.71 ID:3/vYvnXno

―――


常盤台中学 女子寮208号室


御坂「はぁ……」 

白井「お姉様……どうかなさったんですの? 帰ってくるなり物憂げな御様子で……何かありまして?」

御坂「黒子……うん、まぁ色々とね」

白井「例の食蜂さんの件ですわね?」

御坂「うん……」

白井「黒子でよろしければ、いくらでも相談に乗りますわよ?」

御坂「ありがとね。まあこの前も相談に乗ってもらったし、結果報告だけしとこうかしら。
    実はね―――」



246:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 19:32:27.33 ID:3/vYvnXno

御坂「―――ってことになってんのよ」

白井「やはりそうでしたの……もう、この際お姉様の能力を用いてでもビシッと言って聞かせて差し上げればよろしいのに」

御坂「それが出来れば話も早いんだけどねー」

白井「どういうことですの?」

御坂「例えばあんたや初春さん達を操ってさ、私に喧嘩吹っかけてくるとかなら楽なのよ。
    私の友達に手を出してんだから、こっちも全力で相手出来るしあいつを正面から殴ったっていいわけ」

白井「そうですわね」

御坂「でも今回はそうじゃないのよね。
    能力無しであいつと付き合って、『たまたま』通りかかった私にそれを見られたり、『惚気話』をしているだけ。
    私が嫌がることを知ってるとは言え、それじゃ私は反撃できないでしょ」

白井「周りくどい事を。あの方もお暇なことですの」

御坂「私と真正面から事を構えるのは得策じゃないってあいつも分かってんのよ。
    だから今回みたいな手段に出てる。
    これでもし私が食蜂に喧嘩売ったら、悪いのはどう考えても私。
    そうなったらなったで、あの女の思う壺だわ」



247:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 19:34:29.15 ID:3/vYvnXno

白井「あの方は一応正攻法で上条さんとお付き合いしてらっしゃいますものね」

御坂「そう。さてどうしたもんかしらねー……」 ハァ…

白井「上条さんに気付いていただく他ありませんわね今のところは」

御坂「あの馬鹿が食蜂のぶりっこ見破れるとは思えないわね。
    ムカつくけど、食蜂は他人の転がし方だけはほんと上手いわよ」

白井「あら。あの殿方もお姉様と知り合って久しいですし、もっと信じて差し上げてはいかがですの?
    もしわたくしが同じ立場なら、きっとお姉様を信じ抜いてみせますわよ」

御坂「まぁね……信じるかぁ……もうそれしかないのよねー」

白井「お姉様、わたくしはお姉様を信じておりますから、きっと大丈夫ですの」

御坂「うん、ありがと……」

御坂(こうやって私が立ち直ったり凹んだりしてるのもあいつの思惑通りなんでしょうね……。
    ほんとあの馬鹿、さっさとあの女の本性に気付きなさいよね、取り返しがつかなくなっても知らないわよ……)



248:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 19:37:02.91 ID:3/vYvnXno

―――


とある高校前


ワイワイワイ… ガヤガヤガヤ…


食蜂「……」

学生A「おい見ろよあの子……」

学生B「常盤台の制服だな……超可愛い……」

食蜂「……クスッ☆」

学生A「あっ……」 サッ!

     (俺に笑いかけた!? うわ可愛い……! 声かけてみようかな……)

学生B「すげぇ……きっと性格も良いんだろうなぁ……」 スタスタ…

     (俺に笑いかけたっ!? すげー巨乳……まつ毛ふわふわ髪さらさら……あんな子と付き合いたいなぁ)

食蜂(うん、今日も私の悩殺力は完・璧☆
    上条さんも私が笑いかけただけであの人達みたいになっているはずよねぇ……。
    答え合わせが出来ないのって不安だわぁ……あ、駄目駄目。
    私の掌握力に問題なんて無いんだもの、いつも通りやるだけよぉ)



249:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 19:38:55.78 ID:3/vYvnXno

食蜂「にしても遅いわねぇ……また補習? まったく、私を待たせるなんて……これが派閥の子達なら裸マラソンの刑よぉ」 フゥ…

食蜂(我ながらマメよねぇ。いくら御坂さんに対する最大の武器だからって……健気だわぁ。
    改竄力が効くならリモコン一つなのにぃ……贅沢な人)


ワイワイワイ… キャッキャッ!


食蜂「あらぁ?」

上条「そもそも吹寄があんなこと言うから小萌先生が怒ったんだろ」

吹寄「人の所為にするな上条当麻! 元はと言えば貴様が訳のわかんないことを言うからでしょ!」

上条「訳の分かんないとは何だ! どう考えたってきのこの山だろうが!」

吹寄「馬鹿! たけのこの里こそ正義よ!」

姫神「まあまあ。そんな私はきこりの切株派」

食蜂「……」 ヒクッ

食蜂(何あれぇ……私のこと待たせておいて女の子と楽しそうに歩いて来るなんて馬鹿にしてるのぉ?
    温和な私でもちょっとイラッとくるわぁ……あの人の脳内が分かればこんな手間かけなくても済むのにぃ) プンプン…



250:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 19:40:43.70 ID:3/vYvnXno

吹寄「あら? 上条当麻、貴様の知り合いじゃない? 常盤台の子がいるわよ」

   (可愛い子ね、まさか上条当麻、中学生に手ぇ出してるとかじゃないでしょうね。
    もしそうなら粛清よ粛清)

上条「ん? おう、操祈か。来てくれてたのか」

姫神「操祈……?」

   (なんというヒロイン的容姿。私地味すぎて霞んでないかな?)

食蜂「上条さぁ~ん☆ 寂しかったぁっ」 ギュッ☆

食蜂(ヒロイン……?)

上条「おっと」

吹寄「っ!」

姫神「っ!?」

吹寄「ちょっと上条当麻、この子は?」

   (こんな往来で何してるんだか……。上条当麻の知り合いならやっぱりこういう相手なのね)

姫神「上条君。詳しく教えて。事細かに。いつの間に出会っていたのかとか。抜けがk……どういう経緯でそうなるのかとか」

    (ありえない。ありえない。私の陰ながらの地味な調査では上条君に彼女はいなかったはず。
     いつの間にこんなことに。ポッと出のくせにヒロインなんてうらやましい)



251:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 19:41:52.21 ID:3/vYvnXno

上条「どうした姫神……無表情なのにすごい剣幕だぞ」

食蜂「あっ、申し遅れましたぁ。私ぃ、常盤台中学に在籍している食蜂操祈です☆
   レベルは5です☆ そして上条さんのカノジョでぇす☆」 キラッ。*゚+.*.。☆ ゚+..。*゚+☆

吹寄「レ……レベル5……」

   (常盤台のレベル5。ますます接点が分からない。と言うか、レベル5なのにこのアホっぽい喋り方は何なの?)

姫神「何て輝かしいオーラ。少し光を分けて欲しい」

   (キラッ■ ……うん。私には星は出せない)

上条「そうそう。んでこっちがうちのクラスメイトの……」

食蜂「あっ、興味無いし紹介は結構よぉ」 ニコッ☆

吹寄「っ!」

   (何なのこの子……今確かに興味無いって言った?)

食蜂「えぇ、言いましたよぉ」

吹寄「えっ……」

   (い、今私口に出してた?)

食蜂「クスクスッ……」



252:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 19:43:35.74 ID:3/vYvnXno

姫神「よくも言ってくれた。地味なのは自覚してるけど人から言われるのは少し腹立つ。
    でも私も巫女服を着れば少しは輝くはず」

食蜂「貴女誰ですかぁ? 最初からいましたっけぇ?」

姫神「あまりに酷すぎる」 orz

上条「ま、まぁそう言わずにさ……紹介するよ操祈」 ハラハラ…

吹寄「紹介より先に上条当麻、この子一応年下なんだから、もう少し礼儀ってものを」

食蜂「うーん、でもぉ。お二人用事があるみたいだしぃ」 ピッ☆ ピッ☆

吹寄「は? 何勝手なことええ。貴様に付き合ってる時間は無いのよ。
    これから第七学区周遊マラソンをしなくちゃいけないんだから」

    (マラソン……マラソンがしたい。マラソンマラソンマラソンマラソン……!)

姫神「私は窓の無いビルに窓を作る作業があるから……」

    (まずは足場を組むところから。地道な作業。私には相応しいはずなのに。泣きそう)

上条「は?」



253:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 19:44:28.20 ID:3/vYvnXno

食蜂「クスクス……残念ねぇ」

上条「いやいや。お前ら言ってることおかしいぞ。どうしたんだよ」 ガシッ

吹寄「離して上条当麻。次の大覇星祭に向けて今から特訓しておかないといけないんだから」

上条「……」

姫神「私も。今からホームセンター行かなくちゃ」

上条「……まさか」 チラッ

食蜂「あら、なぁに上条さん☆」

上条「おい吹寄、姫神」

吹寄「何よ」

姫神「?」

上条「頭出せ」

食蜂「……」



254:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 19:46:38.54 ID:3/vYvnXno

――――

公園


上条「おい操祈、何であんなことしたんだ?」

食蜂「あんなことぉ?」 ペロッ☆

上条「とぼけるな。吹寄と姫神の頭ん中いじくっただろ」

食蜂「ひどぉい、上条さんたら何の証拠も無く私を疑うのねぇ……うぇーん」 シクシク…

上条「な、泣く事ないだろ。二人とも頭触ったら治ったんだ、
    状況から言えばお前以外には考えられねぇよ。うちの学校にあんなこと出来る高レベルの精神系能力者いないし」

食蜂「むぅ……」 プィッ

上条「何拗ねてんだ?」

食蜂「だってぇ……上条さんが……私以外の女の子と楽しそうに出てくるからぁ……グスッ。
    私ぃ、一人で校門前で上条さんのこと待ってたのにぃ……ヒグッ……上条さんは私のことなんて考えもせず……ふぇぇ……」 メソメソメソ…

上条「わ、分かった分かった。泣くなって、な? 別に怒ってはいないからさ」



255:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 19:48:43.03 ID:3/vYvnXno

食蜂「……ほんと?」 ウルッ

上条「あ……ああもちろん! でも友達にあんなことはもうしないでくれよ……?」

食蜂「上条さんが私のこと第一に考えてくれるんだったら……しないわぁ……」 クスンッ

上条「考える考える。でも彼女と友達は全然別だ。そこは分かってくれ」

食蜂「……」

食蜂(意外とめんどくさい人なのねぇ。そこは嘘でも私が一番大事って言っておけばいいのにぃ、嘘のつけない人。
    でも厄介だわぁ。能力が効かない上にこの性格。私だけしか愛せないようにするには少し時間がかかりそう……)

上条「聞いてんのか?」

食蜂「聞いてるわぁ。うん、ごめんねぇ上条さん。私ぃ、やきもち妬いちゃってただけなの……もうしないから許してね?」

上条「お、おう。それならいいんだよ。偉いぞ、分かってくれたんだな」

食蜂「えへへぇ、褒められちゃった☆」

食蜂(って喜ぶわけないでしょぉ。
    ま、このテのタイプ引いとけばあっさり転ぶものよねぇ。
    一先ず御坂さんをお手軽に泣かせるためのダシに出来ればいいわけだから、
    焦る必要は無いわぁ……現状でも使い勝手に問題は無いし)



256:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 19:51:02.13 ID:3/vYvnXno

上条「さてと、折角操祈が待っててくれたんだし、どっか移動して飯でも……」

食蜂「待ってぇ上条さん」 ムギュゥ

上条「おっと……な、何だよ?」 ドキドキ…

食蜂(日課の時間なのよねぇ……クスッ、そろそろあの辺に姿が……」

御坂「……あ」 

上条「あっ! 御坂昨日は……!」

御坂「……!」 ダッ!

上条「あ……やっぱ気まずいよな……」

食蜂(まさか二日連続で会ったりしないだろうという貴女の陳腐な期待なんてお見通しよぉ。
    通学路なら嫌でも目につくものねぇ。
    まあ明日からは道を変えるのでしょうけど、私達に会いたくないから帰り道を変更するなんて、
    どんな惨めな気分かしらぁ……ふふっ、想像しただけでわくわくしちゃうわぁ) ゾクゾクッ!

食蜂「クスクス……さ、上条さん。どこかで甘いものでもぉ……」

上条「悪い! 俺御坂追いかけるわ! 操祈は先にどっかの店入っててくれ! 飯は奢るから!」

食蜂「はぁっ!?」 ガタッ



257:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 19:52:23.99 ID:3/vYvnXno

食蜂(あ……私としたことがうっかりさん☆ 大きな声を出してしまったわぁ。
    ……で、どういうことぉ? どうして御坂さんなんかを追いかけるわけぇ?
    私が横にいるのよ? )

上条「さすがに知り合いのあんな現場目撃しちまったらショックだもんな。せめて謝ってくるよ!」 ダッ!

食蜂「ちょっ……ああもぉ……」

食蜂(こういう突飛な行動に対応できないのが心を読めないことの弊害よねぇ……。
    ま、いいけどぉ。貴方が御坂さんからの好意に気づいていない時点で、謝罪なんて傷口に塩を塗るようなものだものねぇ。
    私としては望むところよ……)


タッタッタッ…! ミサカー!


食蜂「……」

食蜂「ふん……何よ」 ゲシッ!



258:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 19:54:17.58 ID:3/vYvnXno

――――

学舎の園内 某所


トンッ!

ストッ!

サクッ!


食蜂「……」 シュッ!

縦ロール「じ、女王……お止めくださ……ひっ!」 


トスッ!


食蜂「……」 シュッ!

縦ロール「じ、女王……ひぅっ!」


サクッ!


ポニーテールの女生徒「あ、あの……女王は何をしていらっしゃるんですの……?」

眼鏡「あら、貴女は最近派閥に入られたから御存じ無いのね。ダーツですわ」

ポニー「ダーツ……」



259:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 19:56:18.14 ID:3/vYvnXno

食蜂「……」 シュッ!


トンッ!


縦ロール「じ、女王……あた、当たってしまいます……お許しを、お許しを……」


ポニー「で、でもあの磔にされているのは……」

ゆるふわ「ええ、お姉様ですわ。女王の『的』の御役目を仰せつかるだなんて、さすがはお姉様、私達も見習わなくてはいけませんわね」

眼鏡「的に『当てない』ダーツ。女王の娯楽用具になれるだなんて、この上ない誉よ。
    お姉様も目に涙を浮かべて喜んでいらっしゃるもの」

ポニー「そ、そんな……何かの間違いで当たってしまったら怪我をしてしまいますわ……。
     もし目なんかに当たったら……」


シュッ! サクッ!


縦ロール「ひっ! つぅっ……」 

食蜂「あーあ……ちょっと掠っちゃったわねぇ」 チラッ

ポニー「!」 ビクッ



260:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 19:58:06.35 ID:3/vYvnXno

食蜂「ねぇ貴方ぁ、新入りの子ねぇ。こちらにいらっしゃいよ」

ポニー「い、いえ私は……け、結構です」

食蜂「あらぁ? 私のお願い、聞いてくれないのぉ?」 シュン…

ポニー「! は、はい……! な、なんでしょうか、女王……?」 オソルオソル…

食蜂「はいこれぇ」 スッ…

ポニー「矢……ですか」
  
食蜂「ええ。貴女がさっきから不満げに見てたからぁ、代わってあげるわぁ☆」

ポニー「そ、そんな……お姉様にそんなこと……出来ません……!」

食蜂「……出来ない?」 ジッ…

ポニー「……!」 ゾクッ…!

食蜂「ふぅん、そっかぁ。でもぉ、貴女の身体はぁ、やりたくてやりたくて仕方がないって言ってるわぁ」 ピッ☆

ポニー「謹んで。わたくし、お姉様の身体に数千本の矢を突き刺すのが夢だったんですの!」

縦ロール「ひ……ひっ……!」 ブルブルッ…!

食蜂「アハぁっ、そうよねぇ、夢を存分に叶えなさぁい☆
    でもやり過ぎちゃダメよぉ。その子は一応私のお気に入りだから」



261:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 19:59:33.72 ID:3/vYvnXno

シュッ! サクッ!

シュッ! トスッ!

シュッ! トンッ!

キャッキャッ! ヒギィッ!


食蜂「はぁ……何かつまんなぁい」 ブラブラ

眼鏡「女王、チェスはいかがですか? 先日1年の子達でナイトの駒役を争ったばかりですし」

食蜂「私ぃ、最近パズルゲームにハマってるのよねぇ。テ〇リスとかやりたいわぁ」

ゆるふわ「まぁ、素敵ですわ。骨を上手く外さないといけませんわね」

食蜂「でもあんまり暴力的なのはちょっとねぇ。第四位のオバサンじゃあるまいし」 フゥ…

眼鏡「さすがは女王。お優しいですわ」

食蜂「まぁねぇ、よく言われるわぁ」 



262:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 20:01:21.89 ID:3/vYvnXno

眼鏡(大変、女王のお元気が無くていらっしゃるわ)

ゆるふわ(女王、何かお悩みでしょうか……いつも朗らかな笑顔を見せて下さる女王が、とても物憂げ……。
      お美しいけれど、心配です……)

食蜂「あ、そうだったわぁ。貴女達ぃ、ちょっと聞きたいことがあるんだけどぉ」

ゆるふわ「はっ、はい!」

眼鏡「なんなりと!」

ゆるふわ(女王のお悩みにお応え出来ればお部屋で可愛がっていただけるっ)

眼鏡(悩みを解決出来れば女王に座っていただけるっ)

食蜂「貴女達ってぇ、恋人いるのぉ?」

ゆるふわ「こ、恋人ですか……」

眼鏡「私はおりませんわ」

ゆるふわ「私も……」

食蜂「……まあ学舎の園から滅多に出ない貴女達ならそうよねぇ」

眼鏡「何かお困りですか?」



264:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 20:04:29.19 ID:3/vYvnXno

食蜂「うーんとぉ、どうすればあの人が私のことだけ見てくれるようになるのかなって……」 ハァ

ゆるふわ「女王……」
   
      (じ、女王が恋のお悩み……? どうにかお力になって……ああっ、でも私達は誰も殿方とお付き合いしたことなどありませんし……)

眼鏡「私達の中では女王がやはり一番経験がおありなのではないかと」

   (女王が溜息をつくほどに思い悩み、所有物として迎え入れようとしている殿方……どのような素敵な方なのでしょう。
    きっと背中に腰かけてもビクともしない屈強な方なのでしょうね……)

食蜂「私ぃ? やだなぁ、無いから困ってるんでしょぉ」

ゆるふわ「えっ」

眼鏡「えっ」

食蜂「まぁ観察のために何十人か誑かしてみたけどぉ、みんな同じ反応でつまんなかったのよねぇ。
   最後の方は私の可愛さでどこまで許してくれるかを試す実験みたいになってたわぁ」

ゆるふわ「さ、さすが女王です」

眼鏡「それで、どこまで許されたのですか?」

食蜂「うーん? 第一位の人に鼻フック出来たらキスしてあげるって言ってそれっきり見てない人いたわねぇ。
    あと第二位の人の羽で羽毛布団作りたいから、毟って来てくれたらおっぱい触らせてあげるって言ってそれっきり見てない人とか、
    第四位のオバサンにアンチエイジング勧めて来てくれたら好きなところ踏んであげるって言ってそれっきり見てない人とか」



266:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 20:10:11.93 ID:3/vYvnXno

ゆるふわ「……な、なるほど」

眼鏡「女王の魅力は殿方の心を狂わせるのですね」

食蜂「かなぁ。私って可愛い?」

ゆるふわ「それはもうっ! ミス学園都市永久1位の殿堂入りですっ!」

食蜂「そうよねぇ。困っちゃうわぁ」

眼鏡「女王がお美しいのは世界の理ですわ。その女王がお悩みになる程のお相手とは一体……」

縦ロール「女王っ、今の話は本当ですの!? 女王に想い人がいらっしゃるなんて……」 ボロ…

食蜂「あら、無事だったのね。
    まあちょっと違うんだけどぉ、それでいいわぁ、貴女お見合いとかしたことあるでしょぉ?
    何か男の人が私の虜になっちゃうような良い方法とか無い?」

縦ロール「いえ……申し訳ありませんが、わたくしも殿方とお付き合いしたことは無く……」

食蜂「なんだがっかりぃ」

縦ロール「し、しかし女王っ、絆というものは同じ時間を共有することによって深まるはずですわ。
      女王の深い愛を以てすれば虜にならない殿方などいらっしゃらないはずっ……!」

食蜂「愛情ねぇ……」

食蜂(愛情って何よぉ。やっぱり時間をかけて調教していくしかないってことぉ?
    やっぱり時間しかないのねぇ。あぁ面倒くさい……。
    でも久しぶりの難題、ちょっと高ぶるわぁ。
    貴方も御坂さんも、いずれまとめて私の足ふきマットにしてあげたくなっちゃった……) クスクスクスクス…

縦ロール「女王が燃えてらっしゃる……。
       女王をこんな風にさせてしまうなんて……一体どんな方が相手だと言うのでしょう……」



267:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 20:13:54.43 ID:3/vYvnXno

翌日

――――


公園


食蜂(とは言うもののぉ……することと言えば毎日代わり映えの無いデートくらいのもの。
    特別面白い人って訳でもないしぃ、何だかやってて馬鹿らしくなってきたわぁ……)

食蜂(恋愛なんてものは、所詮一種の精神病よ。
    『相手が自分のことを好きだったらどうか』っていう仮定があるから成り立つ関係だもの。
    心が見えてる私には土台無理な話よねぇ。
    最も効率的に、最も効果的に相手の心への最短距離を詰められるんだものぉ。
    回りくどいことなんてそもそも必要が無いわぁ)

食蜂(そういう相手との駆け引き、ある意味では心理戦こそが恋愛であり、人付き合いだものね。
    相手の手札が見えたカードゲームなんて勝ちが決まっているようなものだしぃ。
    あれ? でも……待って。じゃあ今のこの状況ってやっぱり恋愛……?
    私があの人の気を引こうとしているのはそういうことになるわよねぇ……)

食蜂「……」

食蜂(アハっ☆ 無い無い。あの人に心を動かされたことなんて無いものぉ。
    そもそも私の心が動くことなんて有り得ないわぁ。
    学園都市最高峰の心の能力者、心理掌握が自分の心一つ御せないなんて、笑えない。
    まあ私の目的の中に上条さんを調教するって言うのを入れてもいいけどぉ、それはそれ。
    独占欲と恋愛を一緒くたに考えるのは良くない傾向よ、自分の心を見失ってしまうもの)

食蜂(仕方ない。色仕掛けは下品で好きじゃないけどぉ、適当に既成事実でも作って御坂さんをズタズタにする詰めにかかりましょうか。
    これ以上あの人に関わると、私も疲れるし)

食蜂(あ☆ 上条さんと私がお部屋でいちゃいちゃしてるところをムービーに撮って御坂さんに送りつけるってどうかしら。
    わぁ素敵☆ 御坂さんきっとまた泣いちゃうわねぇ。よぉし、やるぞー!) クスクスッ



268:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 20:15:28.71 ID:3/vYvnXno

テクテクテク…


禁書「~♪」

スフィンクス「ナー」

食蜂「あらぁ?」

禁書「ん? あ……」 サッ

食蜂「ちょっとぉ、無視するなんて酷いじゃなぁい。こんにちわぁ☆」

禁書「う、うん……」

食蜂「へぇ、猫ちゃん飼ってたのねぇ、この前はいなかったけど」 ヨシヨシ

スフィンクス「ナー」

禁書「この前は……病院に預けてただけなんだよ」

食蜂「クスクス、私が怖いのぉ?」

禁書「こ、怖くなんて無いんだよ! でも、あなたは私の事が嫌いなんでしょ……?」

食蜂(正直特に何とも思ってないけどぉ……うーん、この子を懐かせておいた方が上条さんの心証は良いかなぁ)



269:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 20:17:01.85 ID:3/vYvnXno

食蜂「いいえぇ、別にぃ」

禁書「そ、そうなの……?」

食蜂「ええ。この前は怖がらせてごめんねぇ。上条さんから聞いたわぁ☆
    そんなつもりじゃなかったんだけどぉ、私も緊張してたのかな……」

禁書「う、うん……なら……いいけど」

食蜂「ええ、これからは仲良くしましょうね☆」 スッ

禁書「分かったんだよ……」 ガシッ

食蜂「ところでぇ、どうして貴女は上条さんのお家に住んでるのぉ?
    何かお家の事情?」

禁書「え、あ……うん、色々あって……」

食蜂「ふぅん……」

食蜂(まだ警戒されてるみたい……そう言えばこの子、上条さんの家に住んでるんだものぉ、何かあの人を夢中にさせる良い情報持ってるんじゃ無いかしらぁ)

禁書「?」

食蜂「クスッ☆」



270:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 20:18:19.04 ID:3/vYvnXno

食蜂(この子は後で適当に支配下に置くとして、上条さんが来る前に情報収集だけやっておこうっと) スッ クシャッ

禁書「わっ、な、何かな!?」

食蜂「綺麗な銀色の髪だなぁと思って、羨ましいわぁ☆」

禁書「そ、そうかな……」 テレッ

食蜂(ちょっとその頭の中、覗かせてもらうわねぇ……クスクス……)








――――警告――――







食蜂「……え?」



271:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 20:20:09.69 ID:3/vYvnXno

―――Index-Librorum-Prohibitorum―――




食蜂「禁書……目録……? あら? 血? どこから……え? 私の? えっ、えっ?」

禁書「……ザ……ザザ……『魔道図書館』への侵入者を確認。
    一〇万三千冊の『書庫』の保護を最優先……」

食蜂「な、何……何よぉ……」

上条「お、いたいた。おーい操祈、待たせ……」




禁書「警告、第十章七節。侵入者を敵性と判断し、これを―――」




食蜂「あぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!








―――迎撃します







ビシャァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!



ビチャチャッ…!



272:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 20:21:09.90 ID:3/vYvnXno

食蜂「は……ァハ……☆」

上条「操……祈……?」

食蜂「……ぁっ……あぁぁあ……」  ガクガク…



ドサッ…



食蜂「…………」

上条「操祈ぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいっ!!!!!!!!!!」



273:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 20:22:25.52 ID:3/vYvnXno

今日はこの辺で。
相変わらずみさきちがアレな感じですが、まだしばらくアレでソレだと思います。
ではまた近いうちに



274:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県):2011/06/18(土) 20:23:48.29 ID:JarDwgfOo

みさきちいいいいいいいいいいいいいいいいいいい



277:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 20:40:35.01 ID:cLBK9rJIO

やっちまった……ムチャシヤガッテ……。



286:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北):2011/06/18(土) 21:14:07.75 ID:FbIshsUAO

エンゼルフォールにはあっさりかかるのに能力相手だと防衛機能働くのか



287:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/18(土) 21:16:53.15 ID:RqXmMQHto

>>286
御使堕しは図書館に影響しないからじゃね
今回は覗いてるわけだし



290:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県):2011/06/18(土) 21:38:25.88 ID:dty1WYIH0

いい引きだ…
続きが気になるよぅ



382:今日はみさきちパートなので地の文入れさせて下さい:2011/06/21(火) 01:24:26.27 ID:Jgj+mcSKo

―――


静寂と薬品の匂いに包まれた空間の中で、病人着を着せられた食蜂操祈は目を覚ました。
窓の外から差し込む色は既に暗色。
日はとうに落ち、頭上を照らす薄暗い電灯の明かりさえ眩しく思える。


食蜂「ん……うん……」


うめき声をあげながら体を起こす。
その動きに素早く反応したのは、傍らにいた二人の人物。


上条「操祈っ! 大丈夫か!」

禁書「大丈夫なのかな!?」


上条とインデックスが、食蜂が寝かされていた真っ白いベッドに縋るように飛びついてくる。


食蜂「上条……さん……つっ!」


彼の名を確認するように呼んだ瞬間、頭部がズキリと痛みを訴える。
そっと触れたその場所、金色の髪の向こう側には、額から後頭部をグルリと一蹴するように包帯が巻かれていた。



384:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 01:26:48.19 ID:Jgj+mcSKo

食蜂「ここは……?」


意識ははっきりとしてきたが、再確認するように上条に問いかける。
心配げに顔を覗き込んでいた上条が、一瞬躊躇う様子を見せて応答した。


上条「病院だよ。お前が公園でインデックスと一緒にいたら、突然全身から血を吹きだして倒れたんだ」

食蜂「病院……あ、そうか…」

食蜂(確か私は、彼女の頭の中を覗こうとして……)


簡単な作業のはずだった。
いつも通り、脳内を解析し覗き見る。
そこにある情報を根こそぎ暴けばあとはお好みでいかようにも操作、改竄が出来る。
おまけにそれを相手に気づかれることも無い。

だが

食蜂が覗き見た彼女の脳内。
そこに貯えられていた知識の量はあまりにも膨大で、その海の底深さにまずは溺れそうになった。
続いてやってきたのは、自分でも制御しがたい程の知識欲。
彼女の中へ、もっと奥へ。その知識を手中に収めなければならない。
そう掻き立てられる魔性が、彼女の最奥から感じられた。
そして、彼女が手招きする常人ならざる知識の海の奥深く、そこにあった一つの扉の向こう側。
厳重と言えば厳重、しかし覗き見ようと思えば容易なその場所に触れた瞬間。
聞こえたのは無機質な声だった。


―――迎撃します



385:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 01:28:52.23 ID:Jgj+mcSKo

そこから先は記憶に無い。
気付けば身体から吹き出る血液の河の中に倒れていた。
その先に何があったのかも食蜂には分からない。
本のようなものだった気もするし、幾何学模様と数式の羅列だったような覚えもある。


食蜂(なるほどぉ、文字通り『迎撃』されたという訳ねぇ)


だが食蜂には分かっていた。
それは、きっと触れてはいけないもの。
精神系能力者が自らの心を守る術を身に着けるように、彼女もまた心になんらかの防壁を持っていた。
そこにまんまと引っかかったのだ。


禁書「みさきはどうして私の頭の中を覗こうとしたのかな……?
    もし魔道書を見ていたら、みさきは多分二度と目を覚まさなかったんだよ」


そして責めるような、だがどこか申し訳なさそうな視線でインデックスが問いかけてきた。
その言葉に上条も驚きを見せる。


食蜂(魔道書……?)

上条「えっ……操祈お前……それ本当なのか?」

禁書「うん。みさきが私の頭の中を覗こうとしたから、『書庫』の防御術式が勝手に働いたんだと思う」

上条「何でそんなこと……」



386:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 01:31:30.95 ID:Jgj+mcSKo

眉間に皺を寄せる上条。
妙な疑いを持たれるのは避けたかった。
だが、食蜂は彼らが思うよりも自分は冷静である確信があった。
既に状況の理解は終了し、痛む体の傷は学園都市の治療法を以てすれば命を危険に晒す程のものでないのは自分の事なので分かる。
だから食蜂は、ただいつものように、彼らを欺く。


食蜂「……ほんの……出来心だったの……」 


十八番とも言える涙声。
自分は出るところに出れば女優にだってなれると冗談抜きでそう自負している。
案の定、ぐじゅぐじゅと鼻を鳴らして唇を噛みしめた自分の姿を見た二人は狼狽え始めていた。


禁書「みさき……」

食蜂「私ぃ……インデックスちゃんに嫌われてると思ってたから、早く仲良くなりたくて……
    インデックスちゃんのこと、もっと知りたくてぇ……それでぇ……グスッ……」


もう後一押し。
彼らの心の動きなど手に取るように分かる。
これ以上は責められない。そう思わせれば良いだけのことなのだから。
いかにインデックスが心の中に化け物を飼い、上条が心の中を隠そうとも、彼らが心を持つ生き物である限り、『心理掌握』の前にその心は惑うのみ。


上条「そうだったのか……」

禁書「そ、それなら直接言ってくれればいいんだよ! どうしてそんな……」

食蜂「私ぃ……口下手だから……ごめんねぇ……グスンッ」 

禁書「わ、分かったんだよ。もういいから……泣かないでみさき」



387:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 01:34:15.66 ID:Jgj+mcSKo

上条が落ちればインデックスも容易かった。
例え腹の底からの信頼を得られずとも、この場で怪我人を責められる程彼女は冷酷な人間ではないのは既に分かっている。
まして、自分が何を目的として禁書目録の脳内へ侵入したのかなど、心を読めない彼らに知る由も無いのだから。


食蜂「でもぉ……」

上条「だ、だな。二人が仲良くなれるならそれでいいよ」


駄目押しの一言。上条がそう返してくるのは分かっていた。
彼が自らの言葉で場を収めることにより、この話はそこで終わる他無くなる。


食蜂「ありがとぉ……上条さん」


思い通りに動いてくれた彼の心に褒美とばかりに、食蜂は上条の手を取り実り豊かな胸に押し付けてやる。
ふわりと沈みこむその感触に、上条は照れくさそうに髪をかいて笑った。
自分でも今気づいたことだが、食蜂は下着を身に着けていなかった、恐らく血で汚れてしまったのだろう。
少しサービスし過ぎたかとすぐさま彼の手を引き離した。


上条「あ、ああ……はは」

禁書「とうまのエッチ……」


かくして病室には急ごしらえの平穏が訪れる。
全ては食蜂の望むままに場が動いた結果だった。



388:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 01:36:19.78 ID:Jgj+mcSKo

食蜂(……とりあえずこれでいいわねぇ。
    まだインデックスちゃんは私のこと完全に信用はしてないみたいだけどあまり関わらない方が良さそう。
    大体魔道書だか何だか知らないけどぉ……私の改竄力が通じないならもはや用は無いわぁ。
    何が『書庫』よ馬鹿馬鹿しいわねぇ……)


そして本来ならば、ここで自らが血の海に沈んだ原因を模索し、何故と考えを巡らせるのが常人の精神構造だ。
だが、食蜂はあえてそれをしない。
彼女の超能力者としての勘が告げている。
『あの場所』に踏み込むのは危険だと。
人の心はとても不可解で、学園都市の科学技術を以てしても全てを解明できていない。
それは精神系能力者の頂点である食蜂が他の誰よりも分かっている。
だからそれ以上踏み込まない。
その必要性すらない。
ましてや上条の時とは違い今回は実害を受けているのだ。迂闊に手を出していい相手では無いのは明白だった。


上条「どうした? 操祈?」


訝しむ上条が話かけてきたので、そちらに視線をやった瞬間食蜂の身体に激痛が走った。
皮膚を突き破るようにして吹き出た血の傷痕が、まだ塞がっていないのだ。


食蜂「うぐっ……!」

上条「大丈夫か!? どっか痛むのか!?」

食蜂(全身痛いわぁ……でも、この状況を利用しない手は無いわよねぇ……転んでもただでは起き上がらないわよ……クスクス)



389:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 01:38:32.98 ID:Jgj+mcSKo

慌てて声をかける上条。
彼は本気で自分を心配してくれているらしい。
実に扱いやすい相手だと食蜂は思った。


食蜂「う、うん……身体が痛くてぇ……」


正真正銘の傷である。そこに関しては全く演技ではない。


上条「そりゃそうだよな……出血の割には傷は深くないみたいだけど、どうしよう。何か薬もらってこようか?」


自分よりも辛そうな表情をする上条が何故か少しだけ印象に残った。


食蜂「上条さんにぃ……看て欲しいな、私の傷……」 


だからこれはサービスのつもりでもあった。
心底自分を信頼し、心配してくれる彼への褒美。
チラリと病人着胸元を引っ張り、隔たる下着すらないふっくら膨らんだ胸元を見せてやる。


上条「ッッッ!!!」


とても分かりやすい反応で、上条は恥ずかしそうに視線を逸らした。


禁書「ちょ、ちょっととうま。みさきは女の子なんだよ。それなら私が……」

食蜂「インデックスちゃんには見せられないわぁ。傷だらけでグロテスクになってると思うから……
    上条さぁん、悪くなってないか、看てもらってもいい?」



390:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 01:43:02.55 ID:Jgj+mcSKo

媚びるような甘ったるい声に狼狽える上条のその仕草を少しだけ可愛く思う食蜂。
すかさず入ったインデックスの横槍を難なくあしらい、今度は彼の瞳に訴えかけるようにねだるような目つきでおねだりをする。
かつて心の観察のために弄んだ数十人の男達の六割程度が、この辺りで食蜂の頼みを断れなかった。
上条は少し持っている方だが、陥落も時間の問題だと食蜂は踏んでいる。


上条「え、で、でも……あっ! じ、じゃあ先生か看護士さん今呼んでくるから!」

食蜂「上条さんに……見て欲しいのぉ……私の身体……」 


インデックスが見ているためか、上条は少しだけ慌てて病室を出て行こうとする。
食蜂は彼の手を引き寄せるように抱き締め、ムニュリと押し付けるようにもう一度胸を寄せた。
ここでいつもなら、馬鹿みたいな表情をして彼は顔を赤くする。
それで自分の言うことにはもう逆らわない。
そのはずだった。


上条「……なあ操祈、大丈夫か?」


しかし、返ってきた彼の声色は、いつもとどこか違う。
照れも恥じらいもどこにもない。
ただただ真剣そのものだった。


食蜂「だからぁ……それを上条さんに……」





上条「震えてるぞ、手」





食蜂の声を遮り告げた彼の言葉は、とても信じがたいもので





食蜂「え……?」 





言われ見やった彼の腕を抱く自らの両手は、カタカタと不気味な程に震えていた。



393:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 01:46:13.98 ID:Jgj+mcSKo

食蜂(や、やだ……何? 何でぇ……?)


じわりと。
心の奥底から何かが湧き上がってくる。
暗く深い色の感情の奔流。
蓋をしていた容器の底から絶えず溢れた水によってとうとう決壊してしまうように。
食蜂自身にも理解出来ない感情がその大きな輝く瞳から溢れだした。


上条「怖かったな、もう大丈夫だからな……」

食蜂「こ、怖い……?」 


驚くほどに、呟いた自分の声は震えていた。
上条に頭を撫でられ、サラリと零れる金色の髪の流動が心を揺らす。
そして脳内に投影されていくのは、赤い、とてつもなく赤い色。
皮膚を突き破る痛み。
その感触。
鼓膜を突き破りそうなほどの己の絶叫。
目が覚めて、綺麗さっぱり心の中にある箱へと押し込めた、そんな感情。


食蜂「や、やぁねぇ上条さんたらぁ……怖いだなんて……」


認めるものか。
食蜂は思う。


上条「操祈……お前、また泣いてるぞ……」

食蜂「……へ?」 



394:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 01:47:52.12 ID:Jgj+mcSKo

しかし、上条の告げた事実は残酷だった。
瞳から零れ落ちる涙。抑えきれぬ腕の震え。
それは紛れも無く、インデックスによって与えられた恐怖に他ならない。


禁書「みさき……ごめんね……ごめんね」


すがりつくように、インデックスが謝罪を述べる。
食蜂はそれを受け取らない。
受け取れば、認めてしまうことになるから。


食蜂「や、やだ。何でかしら。アハっ、違うわよぉ。これは怖いとかそんなんじゃなくてぇ」

食蜂(何……何これ……? 泣く? 震える? 私がぁ?
    ありえない……ありえないわぁ) 


自分の心が、人間の心を総べる能力者の心が、恐怖という感情で塗りつぶされることを、
認めてしまうことになるからだ。


上条「いいから。分かってるから……あんな目にあうのは誰だって怖いよ」


諭すように、慰めてくれる上条。
その言葉に、食蜂は安堵している自分がいることにさらに苛立った。


食蜂(分かってる? 分かってるって何ぃ? 貴方に私の何が分かるのぉ?
    私の心なんて読めないくせに……私がどれだけの打算と計算で貴方に近づいているのかなんて知りもしないくせに……)



395:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 01:51:38.68 ID:Jgj+mcSKo

食蜂にしては珍しい憤りだった。
自分のことを何一つ理解していないはずの他人が、分かったようなことを口にする。
それは本来鼻で笑い飛ばすような些末で陳腐な出来事。
なのに食蜂がそこに怒りを感じたのは、自分もまた、彼の心に何があるのか見えていないから。
互いが互いに分かり合えていないのに、何もかも見透かしたように理解を示す愚かさと厚かましさが腹立たしい。
なのに抱き締める彼の腕を振りほどく気になれない自分が、この腕を離した時に晒される抜き身の恐怖が、苛立たしい。


上条「……インデックス、悪いけど先生呼んできてくれないか? 操祈が目を覚ましたからさ」

禁書「う、うん……」


インデックスと自分、果たしてどちらに気を遣ったのか、上条がそう促すと、彼女はチラリと食蜂を一瞥して病室を出て行った。


上条「操祈……」


すぐさま名前を呼んで強く抱きしめてくる。
盛大な感情の吐露や号泣でも求めているのだろうか。
そんな三流芝居を自分に演じろとでも言うのか。
やはり彼は何も理解していない。
食蜂操祈が演じる魔性に誘惑されただけの哀れな一人の男。
なのに、その一切の迷いの無い信頼が、食蜂には今まで操作し支配してきた人間には無いものであるように思えた。


食蜂「……か、上条さん。勘違いしてるわぁ。私が、恐怖なんてものに心を支配されるなんてありえないの。
    わ、私は……学園都市最高の精神系能力者よぉ。この私が、自分の心に敗北するなんてそんなの……」


だから、食蜂は彼の期待に応えて、少しだけその胸のうちを吐き出してみることにした。
別に彼に特別な意識を向けたわけじゃない。これも一つの実験だ。
自分が繰り出した本音に、彼がどう対応し、状況をいかに変化させるのかを知りたくなった。
他人の心の動きの観察は、『心理掌握』の力をより確実なものへと昇華させるから。
そう、自分に言い聞かせた。
時折見失うこの心の在り処を確かめるように。



397:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 01:53:49.69 ID:Jgj+mcSKo

上条「操祈、たまには素直になったっていいだろ。誰も責めやしない。
    それに、言ったろ? 俺の右手はあらゆる異能を打ち消す力を持ってるって」


上条が力強い言葉を食蜂に向けてくる。
その言葉の先、彼の心から出でるものに興味が湧いた。


食蜂「だ、だから……?」


そして告げられた言葉。




上条「お前は今、ただの女の子なんだよ。学園都市最高の精神系能力者なんかじゃない。
    俺の彼女だ」


食蜂「――――――ッ」




そこに彼の心の中身を覗き見た気がした。


上条「だからそんな無理せず……」

食蜂「…………グスッ」



その続きなんていらない。
彼の心がどのようなものかを知るにはそれで十分だった。
『心理掌握』には、それで充分だった。



398:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 01:56:13.37 ID:Jgj+mcSKo

上条「あれ? 操祈?」


鼻をすすった食蜂は、彼に顔を見られないよう首元に埋めて囁くように言う。


食蜂「グスッ……上条さぁん、もうちょっと強く、ぎゅってしてぇ……」

上条「ああ……」


甘えねだるような言葉に応え、強く抱きしめてくる。
傷が痛むが、今はさほど気にならなかった。


食蜂「あのねぇ、上条さん」


そして、内緒の話をするように、食蜂はポツリと呟く。


上条「ああ……」

食蜂「『心理掌握』は……何度でも言うわぁ、学園都市最高の精神系能力者なの。
    何があったって、自分の心にだけは負けられないのよ……」 


食蜂操祈、『心理掌握』。
誰よりも人の心の動きを理解し、操る者。
食蜂にも譲れないものがある。
学園都市最高峰の学校、常盤台中学の女王。
その最大派閥の頂点。
あらゆる人心を掌握し、改竄し、操作する、レベル5の第五位。
それら全ては、後から着いてきたものだ。
彼女は、学園都市で最も心を制御できる超能力者としての矜持があった。
それは、自らの心もまた例外ではない。
そしてそれこそが、彼女を彼女たらしめている『自分だけの現実』だった。
だから自分自身が、この心に敗北するわけにはいかない。
恐怖すらも、苦痛すらも制御して、意図せぬ動きをする自らの心まで『掌握』する。
その本質は己を律するという、彼女の言動からは一見程遠いものであり、だがそれだけが彼女の守るべき唯一のプライドだった。



399:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 01:58:37.61 ID:Jgj+mcSKo

上条「ああ……」


分かっているのかいないのか、頷く上条に食蜂は独り言のように言葉を続ける。


食蜂「だからこれはぁ……恐怖なんかじゃなくて、他人の心の障壁の向こう側へ行けなかった自分への怒り。
    分かったわねぇ……?」 


もう一度鼻を啜って、確認を取る。
調教の基本は飴と鞭。
今日は少々飴を与えすぎかと食蜂は思ったが、彼の右手が触れているうちは、自分は『心理掌握』では無いらしい。
だから


上条「……分かってるよ」


食蜂は初めて、他人の前で感情の任せるがままに行動した。


食蜂「ふぇぇぇぇええ……」 

上条「よしよし……」


声を上げて泣く。
頭を撫でてくれる彼の腕の力強さが、少しだけ心地よく思えた。


食蜂(不覚だわぁ……私が、この人なんかに涙を見せるなんてぇ……。
    けどぉ、せっかくだからこれも利用するわぁ……じゃないと、私が心を曝け出してしまった価値がなくなるものぉ……)


忌々しい。
『心理掌握』たる自分が、よもや他人に心を曝け出すとは。
食蜂は自分の心を覗き見た彼を絶対に服従させてやるのだと心に誓った。



400:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 01:59:43.55 ID:Jgj+mcSKo

冥土帰し「んっんんっ! 」 ゴホッゴホッ!


と、そこで咳払いの声。
病室の入り口に立っているのはインデックスが連れてきた医者だった。どこかカエルに似ている。


上条「あ」

食蜂「きゃぁっ!」


思わず声をあげて上条を突き放す食蜂。


上条「きゃぁ?」

食蜂「あ……」

食蜂(きゃぁって何よぉ……きっとまだ動転してるのねぇ。
    私の心もリモコンで操れたらいいのに……)


自分でも驚くような声だった。
一体何がそうさせたのか、食蜂自身にもよく分からない。


食蜂「……ドキドキって……馬鹿じゃなぁい」 


そう自分に悪態をつき、乱れた胸元を直し髪を手櫛で整える。



401:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 02:00:29.76 ID:Jgj+mcSKo

上条「何ぶつくさ言ってるんだ?」

食蜂「何でも無いわぁ、上条さんに少し感心しただけよぉ」

上条「?」

冥土帰し「病室では自重してもらいたいが、その調子なら大丈夫そうだね? 一晩休んだら退院しても構わないが、どうするね?」


医者の問いかけに、食蜂はいつも通りの人を惑わす笑顔を浮かべて、少しだけ困ったように眉尻を下げる。


食蜂「うーんでもぉ……」

上条「?」

冥土帰し「はぁ……やれやれ」

そうして告げた言葉に、医者は呆れ返ったようにため息をういて首を横に振った。



402:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 02:02:23.33 ID:Jgj+mcSKo

―――
 
第七学区 住宅街     


スタスタスタ… スタスタスタ…。*゚+.*.。☆ ゚+..。*゚+☆


食蜂「~♪」

上条「いいのか? もう退院して」

食蜂「いいのよぉ。私がいないとあの子達心配しすぎて発狂しちゃうかもしれないから」

上条「発狂?」

上条(まあインデックスの話じゃ、全身の傷より魔術による昏睡とかの方が問題だって言ってたし、
    その点は俺がいれば心配は無いからいいか……)

食蜂「ううん、こっちの話ぃ」

食蜂(軽いパニックになって喧嘩でも起こされると面倒だしね……)

上条「ちゃんと病院通えよ」

食蜂「もちろん☆ 今も泣きそうなくらい痛いわぁ」

上条「それでも退院したいなんて、よっぽど寮に帰りたいんだな」

食蜂「んー……? あー……」

上条「あれ、違うのか?」



404:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 02:05:40.08 ID:Jgj+mcSKo

食蜂「それよりもぉ、上条さんと二人きりになりたかったの☆」

上条「あっ……そ、そうか……」 ドキッ

食蜂「インデックスちゃんは一緒じゃなくてよかったのぉ?」

食蜂(まあ一緒に来させないんだけどねぇ)

上条「もう遅いし、タクシーで先に帰したよ」

食蜂「ふぅん……」

食蜂(ちょっとは気が利くようになったのねぇ……私にメロメロな証だけど、何か思ってたのと違うわぁ。
    もっとこう……盲目的と言うか、私以外何も見えないのを想像してたのにぃ……これじゃただのカップルじゃなぁい……) チェッ

上条「学舎の園からは一人で大丈夫だよな? 上条さんじゃ中入れないし」

食蜂「うーん……」

上条「今度は何だ?」

食蜂「来る?」

上条「は?」

食蜂「私のぉ……お・部・屋☆」 ツンッ

上条「……え? で、でも……」 ドキドキドキ…

上条(夜の薄明りの所為か普段の2割増しくらい可愛い……) ドキーンッ!



405:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 02:08:09.13 ID:Jgj+mcSKo

食蜂「私くらいになるとぉ、ゲートは顔パスだからぁ……入ろうと思えば入れるわよぉ……?」

食蜂(なんて☆ ほんとはゲートの警備員さんも私の支配下なんだけど。じゃないとこんな時間に帰れないわぁ。
    でも能力使ってるって知られてあの右手で元に戻されても面倒だしぃ)

上条「お、おお……」 

上条(い、いよいよなのか……? いよいよその時が来たって言うんのか!?
    時刻は……夜12時。インデックスには近くのコンビニで買った飯を持たせてある。
    あいつは大体この時間には寝ちまうから、帰ったらどっちにしろ寝てるだろうし俺がいなくても問題ない……!
    しかも明日は土曜日、夜更かししても大丈夫! ってことは……) ホワワワワーン…


~~~~~


食蜂『上条さん……二人きりねぇ……』 ピトッ

上条『はっ、はいっ! そうっすね……!』

食蜂『寮監さんが見回りに来る前にぃ……済ませちゃいましょぉ……』 ウルウル…

上条『な、何をでしょうか……?』

食蜂『私ぃ……初めてなのぉ……優しくしてくれなきゃ、嫌だゾ☆』 ムギュッ

上条『み、操祈ぃ……! 本当にいいのか!?』 ガシッッ

食蜂『いいのぉ……! 上条さんじゃなきゃ嫌ぁっ……! 私のこと、「掌握」してぇ……』 

上条『ふぉぉおおお! 操祈ぃぃぃいいいいい!!!!!!』 ガバッ!


~~~~~


上条(って言う展開を期待してもいいんですかー!?)



406:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福島県):2011/06/21(火) 02:09:00.61 ID:Evl+nIKpo

いいんですかー?



407:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県):2011/06/21(火) 02:09:42.27 ID:n1Xwby6Zo

いいんだよー



408:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 02:09:57.67 ID:Jgj+mcSKo

上条(いかんいかん! 操祈は怪我してるんだぞ……そんなこと……) ドキドキ…

食蜂「……上条さん次第かなぁ」 クスッ

上条「えっ、い、今……」

食蜂「顔がいやらしいんだモン。分かるよ。でもぉ……私も、期待しちゃおうかなぁ……」 ジッ

上条「み、操祈……」 ゴクリ…

食蜂「行こっ☆」 キュッ

上条「あ、ああ……」

食蜂(やっぱりちょろいわねぇ。私のお部屋なら邪魔も入らないしぃ、上条さんを夢中にしてあげられるわぁ。クスクス……) ドキドキ…

食蜂(……だからドキドキって……勝手に動かないでよねぇ、私の心臓)

上条(すまん土御門、青髪! 上条さんは一足先に抜け駆けさせてもらいますよ!) ドキドキ…

食蜂「……クスッ」



409:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越):2011/06/21(火) 02:12:34.72 ID:kQfswhDAO

みさきち可愛い



410:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 02:12:37.86 ID:Jgj+mcSKo

――――

学舎の園 ゲート


スタスタスタ…


警備員「ん?」

食蜂「どうもぉ☆ ご苦労様でぇす」 ヒラヒラ

警備員「ああ……食蜂さん、おかえりなさい。
     随分と遅くまで……」

食蜂「ええ。まあいいじゃないですかぁ☆」

警備員「そうね。貴女なら問題ないでしょう。ちょっとお待ちなさい、そちらの男子学生は?」

上条「あ……い、いや俺は……」

食蜂「ここまで送ってくれたのぉ。私の顔に免じて、ねぇ?」

警備員「そうですか、お気をつけて」

食蜂「はぁい☆ 行きましょぉ、上条さん」 ギュッ

上条「ああ……す、すみません」

警備員「もう遅いから、静かにね」



411:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 02:15:32.48 ID:Jgj+mcSKo

食蜂「クスクス……」

上条「いやー、まさか本当に入れるとはな……」

食蜂「私と一緒ならねぇ。常盤台の警備は機密区域並の厳重さよぉ、間違っても一人で来ないようにね。
    少年院送りにされたくないなら」

上条「お前らそんなすごいところに住んでるのか……」

食蜂「世界に名だたる名家の娘とか、某国のお姫様なんかが留学してきたりもするわねぇ」

上条「上条さんみたいな一介の小市民が歩いててもいいのかな……」

食蜂「大丈夫よぉ、私からすればみんな同じだしぃ」

上条「は?」

食蜂「誰だって心の中は同じよ。喜怒哀楽に満ちているの。
    どんなに素晴らしい人格者だって怒りを覚えるし、どんなにプライドの高い子も哀しみを感じる。
    外見や肩書なんて、感情を吐き出す袋のデザインに過ぎないわぁ」

上条「デザインねぇ……」

食蜂「貴方だって、感情は人並にあるでしょぉ?」



412:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 02:17:23.16 ID:Jgj+mcSKo

上条「そりゃそうだろ」

食蜂「ならいいんだけどぉ」

上条「お前もそうだろ?」

食蜂「……どうかしら」

上条「って言うか、じゃあ操祈には他人がみんな同じに見えてるのか?」

食蜂「同じには見えないわぁ。でも、心の中は同じ。
    あるのは個性という名の誤差だけなの」

上条「じゃあやっぱり違うじゃねぇか」

食蜂「それを自由に操作出来るんだから、やっぱり同じでしょぉ」

上条「んー……そういう言い方しちまうとそうなのかもしれないけど」

食蜂「人は見た目じゃないってよく言うけどぉ、私にとっては外側の方が大事ねぇ。
    中身がほとんど同じなんだもの」

上条「……」

食蜂「ちなみにぃ、御坂さんは圧倒的に好みじゃないわぁ」

上条「そういやお前ら仲悪いんだっけ?」



413:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 02:21:39.31 ID:Jgj+mcSKo

食蜂「見た目もそうだけどぉ、ウマが合わない人っているでしょぉ?
    『私は学園都市第三位の超能力者だけどみんなと普通に接してあげてます』。
    『お嬢様学校に通ってるけど他の皆と違って私は結構普通です』。
    『派閥? うーん、悪いことじゃないと思うけどぉ、私はそういうのいいかなぁ』。
    そんなキャラ作りが透けて見えるのが腹立たしいのよねぇ……。私好みに作り変えられないのがなおさら」

上条「ぷっ、何だそりゃあいつの真似か?
    はは、でもあいつはそれが素だと思うけどな。悪い奴じゃないよ」

食蜂「あてつけられてるみたいで嫌なの。1年生の頃は一緒に頑張りましょぉって派閥に誘ったりもしたんだけどぉ、
    断られ続けて段々腹立っちゃった☆」

上条「レベル5でも色々あるんだな」

食蜂「そうよぉ。だからぁ、御坂さんと仲良くしないでねぇ」

上条「いやそれとこれとは……」

食蜂「上条さん……」 ギュッ

上条「み、操祈……」

食蜂「私ぃ……やきもち妬きだから……こういうこと言うの許して欲しいのぉ……」 ウルウル…

上条「あ、ああ……」 ドキッ

上条(かわいい……。けど操祈ってやっぱ超能力者だからかちょっと変わってるな。
    あ、でもこれって操祈が本音を話してくれてるってことなのか?
    今まであんまり自分のこと教えてくれなかったし……喜ぶべきなんだろうか) 



414:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 02:24:32.77 ID:Jgj+mcSKo

食蜂「あ、着いたわぁ」

上条「……え?」

食蜂「私のお家☆」

上条「待て、常盤台って全寮制じゃなかったのか?」

食蜂「うん、私の派閥の寮よぉ?」

上条「そ、そんなのあるの?」

食蜂「もともと職員用の寮だったらしいんだけどぉ、『理事長』に『おねだり』したらくれたのぉ☆
    ほらぁ、私ってぇ、こう見えて集団生活苦手だしぃ……女子寮でいじめにあったら怖いしぃ……」 シュン…
    
上条「いやいや、何だよ……この馬鹿でかい屋敷は……上条さんの家はうさぎ小屋か何かか。
    やっぱり操祈もお嬢様だったんだなー……」 シミジミ

食蜂「うぅん、私の両親は神奈川で海老の養殖やってるわぁ」

上条「海老?」

食蜂「海老」

上条「へぇ、そうなn」

食蜂「う・そ☆」

上条「リアルな嘘つくなよ……」

食蜂「ふふ、さ、行きましょぉ」 キュッ

上条「ああ……」 キュッ



416:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 02:26:32.22 ID:Jgj+mcSKo

―――


食蜂の寮 玄関ホール

ガチャッ…


食蜂「さ、どうぞぉ」

上条「お、お邪魔しまー……わっ!」 ビクッ


縦ロール「……」

女生徒A~Z「「「「「「「「……」」」」」」」


上条「あっ……え、えーと……」


食蜂「……クスッ」





縦ロール「女王、おかえりなさいませ!!」 ビシッ!

女生徒A~Z「「「「「「「「おかえりなさいませ!!!」」」」」」」 ビシィッ!




上条「っっ!?」 ビクビク…

上条(な、なんだここ……女の子がひいふうみい……数十人ずらっとお出迎え……何か上条さんが思ってた女子寮と違う)

食蜂「ただいまぁ」



417:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 02:28:48.28 ID:Jgj+mcSKo

縦ロール「女王、その怪我はどうなさいましたの? そ、それにそちらの殿方は一体……?」 ジッ

上条(めちゃめちゃ警戒されてる! そりゃそうだよな……ここは御坂の話じゃ生まれてから家族以外の男と喋ったこと無いって子もいるくらいのお嬢様王国だし)

上条「き、急におしかけてすみません、俺は上条t」


パンッ!!


縦ロール「うっ……!」

上条「!?」

上条(問答無用のビンタ!? さすがお嬢様、やっぱりそこはグーじゃないんだな!
    ってそうじゃねぇ! 操祈いきなり何してんだ!?) アセッ

上条「お、おい操祈……」

食蜂「あらあらぁ? いけない子ねぇ。貴女、今日まで常盤台で何を学んできたのかしらぁ?
    私が連れて帰ってきたのだから、お客さんに決まってるじゃなぁい。
    お客様にはどういう対応をすればいいのか、貴女中学生にもなって分からないのぉ?」

上条(正直上条さんもどう対応されればいいのか分かりません……)

縦ロール「ご指導ありがとうございます、女王。
      申し訳ありませんでしたわ……どうか、お許しを……」 スクッ ペコッ

上条「え? あ、ああ……そんな」

食蜂「ごめんねぇ、上条さん。男の子は見慣れていないからこの子達緊張してるのよぉ」 クスクス…



418:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 02:30:07.54 ID:Jgj+mcSKo

上条「そ、そうなんだ……」

上条(すごい世界だ……これがお嬢様学校か……)

食蜂「お腹空いたでしょぉ? すぐご飯にしましょ☆ 上条さんを食堂まで案内してくれるぅ?」

縦ロール「かしこまりました。どうぞ、上条様、こちらですわ」

上条「は、はい……」

食蜂「私着替えてから行くから先行っててねぇ」

上条「わかった……早く来てくれよ」

上条(怖いから)

食蜂「アハっ、寂しんぼさん☆」

上条「はは……」 スタスタ…

縦ロール「……」

上条(何か少女マンガみたいなとこだな……この人も縦ロールすごいし)

縦ロール「こちらの部屋になります。どうぞ」

上条「あ、ども」


スタスタ… バタンッ



419:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 02:33:10.95 ID:Jgj+mcSKo

食蜂「……」

眼鏡「さ、女王。お荷物をお預かりします」

食蜂「うーん……今夜は冷えちゃうなぁ……冷たい床からの底冷えが心配だなぁ」 ピッ☆


バッ バッ バッ!

シュルシュル… ゴソゴソ…


食蜂「クスクス……うーん? みんなどうしちゃったのぉ?
    急に下着姿になんかなったりしてぇ。はしたないゾッ☆」

眼鏡「女王、どうぞ、私達の上をお歩き下さい」

ゆるふわ「女王! お足の裏が冷えるといけませんわ、どうか私のお腹を踏んでください!」

ポニー「女王! 私は顔を!」


ジョオウ! キャー! ワタクシモー! キャッキャッ!


食蜂「クスクス……あらぁ、悪いわねぇ」

食蜂「みんなの優しさが身に染みるわぁ」 スタスタ…。*゚+.*.。☆ ゚+..。*゚+☆

眼鏡「あっ……!」 グッ

ゆるふわ「うぐっ……!」 グッ

ポニー「あはぁんっ!」 グッ


アッ! アアッ! ジョオウッ! イイッ! モットクダサイッ!! ワタクシノウエモアルイテェ!


食蜂「ぷっ……アハぁっ、アハハハハ!」 ゾクゾクッ

食蜂「じゃぁまた後でねぇ、上条さん」 クスッ




食蜂「今夜は楽しい夜にしましょうねぇ☆」 



420:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 02:34:23.85 ID:Jgj+mcSKo

みさきちは入院してるより派閥の子を踏む事の方が大事なようです。
もう矯正無理かも分からんね。
今日はここまでで。また近々お会いしましょう。



421:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 02:37:03.96 ID:ciz3TuFS0

一回の投下量が多くていいね、おもしろい



422:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越):2011/06/21(火) 02:37:37.19 ID:yu1pUUgAO





424:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都):2011/06/21(火) 02:43:21.89 ID:IQ8wzFlv0


なんつーか、上条さん並みに人を信じるって無理だわwww
あそこまで突き抜けててしかも止まることを知らないから心を開く人もいるんだろうけど

みさきちちょっとデレたけどブレないなーほんと



427:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 03:49:27.49 ID:WJJFxHjDO

魔性の女ってこういうのを言うんだろうな



434:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸):2011/06/21(火) 09:39:32.91 ID:Qk50o1rAO

踏まれたい罵られたいビンタされたい睨まれたい



435:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 11:53:59.20 ID:uTFeeAeeo

みさきちにソフトにいじめられたい



426:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/21(火) 03:07:18.46 ID:hShgvXGDO


原作もみさきちこんな感じがいい
台詞の☆とかでキャラ濃いし心理掌握ならこれくらい性格歪んでるのが丁度良い
あんまり暴力的じゃないとこも麦のんと差別化出来てるしな

超電磁砲とどれくらい齟齬が出るか分からんけど当たらずとも遠からずだったらある意味すごいSSになるな



460:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府):2011/06/22(水) 20:43:48.46 ID:it1lgzJn0

みさきちのキャラが絶妙だな。
性根腐ってるけど、何故か許せてしまう。
俺はどうやら精神操作されているようだ。



次→上条「食蜂って可愛いよな」御坂「え?」その3

関連記事

禁書目録SS   コメント:12   このエントリーをはてなブックマークに追加
コメント一覧
16904. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/01/20(金) 18:36 ▼このコメントに返信する
ひとけたゲット
16908. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/01/20(金) 19:12 ▼このコメントに返信する
にーさん…
16911. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/01/20(金) 19:45 ▼このコメントに返信する
なんだ可愛いじゃん
16912. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/01/20(金) 19:53 ▼このコメントに返信する
名前からして受け付けない
誰か暴走を止めてくれよ

この>>1は何も悪くはないんだけどさ
16913. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/01/20(金) 20:00 ▼このコメントに返信する
お前数ある禁書のネーミングを目にした上でなんで食蜂だけ受け付けないんだよふざけんなwww
16915. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/01/20(金) 20:37 ▼このコメントに返信する
いまさらだけど女子高じゃなくて女子校じゃね?
16925. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/01/21(土) 01:11 ▼このコメントに返信する
おっぱいは正義!!
16927. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/01/21(土) 02:29 ▼このコメントに返信する
>>16912

まぁ気持ちはわかる。
禁書には変な名前の奴たくさん出てくるが、コイツは極めつけだもんな。

俺も初めてみたとき「ないわー…養蜂業者かよ…」とか思ったし
16931. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/01/21(土) 07:28 ▼このコメントに返信する
海老じゃなくて蜂だよな
16942. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/01/21(土) 16:10 ▼このコメントに返信する
別にこの苗字はあの中では普通なんじゃね
いや、そりゃ上条とか御坂とか土御門とか最初の頃はまあ元ネタがあったりするにしても異常にセンス良かったのが、今は劣化してるけどさ

にしても1がきのこ派のようで助かった。これで安心して読み続けられるわ
17305. 名前 : 名無しさん◆- 投稿日 : 2012/01/28(土) 17:28 ▼このコメントに返信する
神裂さんがどうかしたか?
46498. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2015/12/20(日) 13:54 ▼このコメントに返信する
インデックスに手出そうとした時点でみさきちそげぶ確定なんですがそれは
コメントの投稿