836 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/26(土) 10:30:01.74
ID:2p8/piNu0原作三巻の鉄橋シーン、上条さんが美琴を説得するところを清杉でパロってみました。
上条「分かったんだ、実験を止める方法」
上条「実験は『一方通行』が最強って事を……(略)……俺が戦う」
美琴「むっ無理よっ! アイツは私なんかと次元が違う!」
美琴「それに、アイツを倒せてもそれで終わりなんかじゃないのよ!」
上条「……!」
上条「それって、どういう……?」
美琴「……」
美琴「あんな実験が昼間から屋外で行われているのよ。 そんなこと学園都市が見落とすはずが無い」
美琴「この実験は学園都市に認められている。 学園都市そのものが私たちの……妹達の敵なの」
上条「!!」
美琴「この実験に手を出せば、間違いなくアイツらが現れる。 ……学園都市が抱える暗部組織がね」
837 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/26(土) 10:30:35.31
ID:2p8/piNu0上条「暗部組織……!! そんな奴らがいるのか!?」
美琴「学園都市暗部『アイテム』……第四位を中心とした四人組。
第一位と戦うって事はこの四人とも戦うって事なのよ」
美琴「……その覚悟がなければ、今すぐ帰って」
上条「いいぜ。 例え五人がかりだろうと、俺は諦めねェ!!」
美琴「それだけじゃないのよ」
上条「!?」
美琴「暗部組織は一つじゃないわ。 『グループ』『ブロック』『メンバー』そして『スクール』
合計五つの組織があるわ」
上条「五つだって!! 一チーム四人として二十人もいるのか!?」
美琴「その中には学園都市第二位を始めとして強力な能力者が揃っているわ」
上条「く……ッ!」
上条「だが、例えどんな能力でも、俺の右手で打ち消してやるぜっ!!」
美琴「それだけじゃないのよ」
上条「!?」
838 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/26(土) 10:31:45.67
ID:2p8/piNu0美琴「暗部には能力に頼らない、科学兵器で武装した特殊部隊があるの。 それが『猟犬部隊』」
上条「『猟犬部隊』……!!
能力を使わないって、それじゃ『幻想殺し』も通用しない……ッ!!」
美琴「今こうしている間にも、多くの学生が暗部へその身を落としているわ。
より効率よく人を[ピーーー]事を目的とした駆動鎧や、それに付随したテクノロジーも開発されてる。
それらを実装した暗部組織が作られるのも、時間の問題ね」
美琴「日に日に暗部組織は大きくなって、その牙を尖らせる。 それだけ学園都市の闇は深い。
……あの第一位だって抗えない程に」
上条「!! どういう事なんだ御坂!?」
美琴「……」
美琴「第一位は九歳の頃まで、特力研に放り込まれてたの。
そこは多重能力者の研究実験施設で、今の実験と同じ、人権なんてまるで無視されたところよ」
美琴「敷地内に死体処分場があるくらいにね」
上条「!?」
美琴「それ以外にも、第一位は非合法研究所をたらい回しにされたわ。
極め付きは第一位が起こした能力暴走事件」
美琴「第一位の能力、反射が暴走して武装した警備隊が出動する騒ぎが起こったわ。
結果警備隊は壊滅。 第一位には傷一つつけられなかった……彼が十歳の事よ」
美琴「その時、彼を救おうとした人間はいなかった。
たった十歳の子どもが銃を突きつけられて、化物として嫌悪されたわ」
上条「そんな、助けようって人はいなかったのか?」
美琴「第一位の周りにいたのは、精々が彼を利用しようと考える人間だけ。
本当の意味で保護しようって人は、誰もいなかったの」
美琴「……第一位は憎悪を一身に受けて、一度も人間扱いされなかった」
上条「それが本当なら、一方通行も学園都市の闇の被害者……?」
上条「……ぐっ!!」
839 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/26(土) 10:33:37.34
ID:2p8/piNu0上条「今までは、首謀者一人をぶん殴ればそれで済んだ」
上条「でも今回はそんな単純なもんじゃない……。
どうやって戦えばいいのか、そもそも誰をぶん殴ればいいのかも分からねぇなんて……」
上条「ちくしょう……ッ!!」
美琴「……私も同じよ」
美琴「学園都市第三位。 そんな肩書きがあっても、私は所詮一介の中学生。
私たちじゃ闇を排除できない……」
上条「……ッ」
美琴「……でも、まだ手はあるわ」
上条「!!?」
美琴「どんなに頑張っても、私たち子どもだけじゃ闇を駆逐する事はできない。
なら大人の力を借りればいいのよ」
上条「大人の……力?」
美琴「アンタ、 親船最中って人知らない?」
上条「い、いや、知らない」
美琴「この学園都市統括理事会の理事の一人よ。
重要なのは、彼女が『学園都市の子供達に選挙権を与えようと訴える』って事」
上条「! それってまさか!?」
美琴「そう。 彼女は学園都市の闇を振り払おうと戦っているのよ」
上条「!!」
840 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/26(土) 10:34:15.78
ID:2p8/piNu0美琴「親船最中さんが中心になって学園都市を運営していけば、きっと闇は消える。
私たちのように苦しむ人たちを解放できるのよ」
上条「その時のために俺たちができる事……学園都市を良くするためにできる事は、
殴り合うことなんかじゃねぇ」
上条「キチンと勉強に励む事。 親船さんの活動を、サポートできるようになるために」
美琴「その通り」
美琴「特にアンタはただでさえ補修が多いんだから、もっとしっかりしなくちゃダメよ」
上条「うっ、耳が痛いです」
上条「でも……今からでもちゃんとしねぇとな」
美琴「そう」
美琴「私たちが大人になって、そして学園都市を変えていくのよ」
上条「慌てなくていい。 少しづつ前へ進んで行こう。 ……そして」
『学園都市から理不尽に潰される子どもがいなくなるまで、戦っていこう』
841 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/26(土) 10:35:23.85
ID:2p8/piNu0以上です
こうして、彼らは一歩、大人になったのです
途中までタイトル表記を忘れてしまい、失礼しました
842 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/26(土) 10:53:29.89 ID:67ned64Ro
美琴さんどんだけ物知りなんだwwwwwwww
だが能力的には可能……?
乙!843 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/26(土) 11:32:23.42 ID:4sTOLsQAO
乙
まさか清杉の名を目にするとは
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