佐天「いやいや、三角関係って何よ」

2011-03-08 (火) 00:37  禁書目録SS   20コメント  
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IS <インフィニット・ストラトス> 第1巻 [Blu-ray]

1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/12(土) 23:54:00.65 ID:JmSjLlxCo

・ほのぼの。

・特定のカップリングでのエンドはなし

・恋愛ネタ

・佐天さんと上条さんが冒頭の段階で知り合い

・一部キャラ崩壊あり?



2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/12(土) 23:54:24.84 ID:JmSjLlxCo

初春「でも佐天さん、最近その男の人の話ばっかりじゃないですか」

佐天「いやいや、だからって、三角関係とか……ねえ?」

初春「で、その男の人は御坂さんの知り合いで、白井さんが類人猿って呼んでる方なんですよね?」

佐天「いや聞けよ人の話」

御坂「わ、私は別に……」

白井「そうですの。お姉さまにも困ったものですわ」

初春「三角関係じゃないですか」

佐天「だ、だから違うってば!」

御坂「私だってその、別に……」



3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/12(土) 23:55:14.63 ID:JmSjLlxCo


初春「まあ実を言うと三角関係ではないんですけど」

佐天「そりゃそうでしょ。矢印がまったく繋がってないし」

初春「いえ。私も混ぜて四角関係って意味ですよ?」

佐天「はあッ?」

白井「実を言うと私もですから、五角関係になりますのね」

御坂「ちょっと黒子ッ?!」



4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/12(土) 23:55:46.54 ID:JmSjLlxCo

白井「嘘ですの」

御坂「えっ」

初春「まあ、嘘ですよね」

佐天「えっ」

初春「お二人はやけに焦ってたみたいですけど……」チラッ

佐天「……ッ!」カァァァ

佐天「もう知らない! 初春のばか! ばーか! ばーか!」

初春「小学生ですか佐天さん……」

白井「行ってしまいましたの」



5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/12(土) 23:56:10.75 ID:JmSjLlxCo


御坂「アンタたちねえ……」

初春「御坂さんは行かないんですか?」

御坂「私は別に……怒る理由がないでしょ。アイツのことなんてどうでもいいし」

白井「……聞くところによると」

初春「なんですか? 白井さん」

御坂「いやだから聞いてよ人の話」



6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/12(土) 23:57:00.35 ID:JmSjLlxCo


白井「あの殿方は犬が歩けば棒に当たる程度の確率で女性とのフラグを建築しては建築しては放置しているそうな……」

御坂「あのねえ、人の知り合いを女たらしみたいに言うのはやめなさいよ」

白井「今日は日曜ですし、ひょっとしたらその殿方もこの辺りを歩いているかも知れませんわね」

初春「つまり、今飛び出していった佐天さんがその人の毒牙にかかってるかも知れないってわけですねー」

御坂「いやだから、毒牙とか言うのやめなさいよ。いつ会っても女の子といることが多いのは事実だけど」

初春「佐天さんはつれない反応でしたけど、もしかしたら日曜をともに過ごすことで関係が急速に変化してしまうかも?」



7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/12(土) 23:57:28.81 ID:JmSjLlxCo

初春「さっきの話で佐天さんは話題の人を意識してしまっていたみたいですし……」

御坂「お願い、聞いて? 私の話」

初春「もし遭遇したら普段通りに接することができないでしょうね。胸がどきどきして」

白井「そうですわね。胸がどきどきして。あの大きな胸が」チラッ

御坂「……ッ!」イラッ

御坂「だから人の話を聞けえ!!!」ウガーッ!

初春「きゃー! 御坂さんが怒ったー!」



9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/12(土) 23:58:20.25 ID:JmSjLlxCo

御坂「はあ……はあッ……! 結局、どういうつもりなのよアンタたちは……!」

白井「別に。お姉さまが最近あの殿方に夢中でかまってくれないなんてこと、黒子は考えておりませんのよ」

初春「そうですね。御坂さんや佐天さんはからかうと面白いなあなんてこと考えてませんよ」

御坂「……わざとやってるのよね?」

初春「まあ、当然そうなりますね」

白井「もちろんですの」



10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/12(土) 23:58:59.10 ID:JmSjLlxCo

御坂「……はあ。もういいわ」

白井「そうですの。では佐天さんの恋の成就を祈って乾杯しましょうか」

御坂「どうして佐天さんが恋してることになってるのよ? 本人否定してたじゃない」

白井「そんなの決まってるじゃありませんの。あんなふうに顔を真っ赤にして否定するなんて恋する乙女そのものですの」

初春「私のセンサー的にも、明らかに恋愛的ゲージがフルスロットルでしたねー」

御坂「い、いやいやいや。何でそうなるのよ」



11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/12(土) 23:59:33.12 ID:JmSjLlxCo

初春「佐天さんだって年頃の女の子ですし」

白井「そうですの。あの年頃の年代の女の子は、恋のひとつやふたつしてて当たり前ではありませんか」

御坂「どうしてアンタたち二人はそんなに落ち着いてるのよ……」

初春「正直、自分の話より人の話を聞いてる方が楽しいです」

白井「私はちょっと拗ねているだけですけれど。お姉さまが構ってくれないかなぁ、なんて」

御坂「悪趣味よ、初春さん」

白井「…………」ショボーン



12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/12(土) 23:59:54.25 ID:JmSjLlxCo

初春「まあ、御坂さんがその類人猿さんを何とも思っていないなら、一緒に佐天さんをからかいましょうよ」

御坂「え?」

初春「だってあの佐天さん……めっちゃくっちゃ、かわいいじゃありませんか!」

御坂(……どうしちゃったのこの子……)

白井「そうですね……照れて恥ずかしがって真っ赤になるさまは、同性の私からみてもドキリとするものがありましたの」

御坂「アンタは同性の方が危ないじゃない」

白井「…………」ショボーン



13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:00:23.87 ID:E7yQZSdBo

初春「そんなわけで、御坂さんはどうするんですか?」

御坂「え?」

初春「佐天さん、あんなこと言ってるけど、たぶん本当にその人が気になってるんだと思いますよ」

初春「会っても話しても来る日も来る日もその人の話ばかり……」

初春「こないだなんて、その人がかまってくれないだとか態度が気にくわないだとか女の子と一緒にいただとか……」

初春「そんなことを電話で午前三時まで延々聞かされていたわけで……」

初春「まあ上手くいったところでそういった電話が来なくなるとは思えないんですが……」ブツブツ

御坂(……なんでこんなに黒いオーラが……)



14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:00:57.56 ID:E7yQZSdBo

御坂(でも……)

御坂(まさかあのふたりが付き合うことになるなんてことは……)

御坂(それはちょっといや……かも)

御坂(そりゃあ私だってアイツのこと……その……えっと……)

御坂(って、何考えてんだ私は……)カァァァ

白井「……………」



15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:01:24.48 ID:E7yQZSdBo

白井「お姉さま」

御坂「なっ、なによっ?」ドキッ

白井「時には自分に素直になることも必要ですのよ」

御坂「べ、別にそんなんじゃないって!」

白井「ですから」

白井「後悔は先にはできないんですのよ?」

白井「もしもあのふたりが付き合うなんてことになったら、お姉さまはベッドで泣き寝入りですの?」

御坂「そ、そんなこと言われたって……」



16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:01:55.48 ID:E7yQZSdBo

御坂「私、そういうの、よくわかんないし……」

御坂「アイツだって、私のこと相手にしてない感じで……」

御坂「……何言ってんだろ、私」カァァァ

白井「………………」

白井(垂涎モノですの)ニヤッ

初春(上手いですね白井さん)ニヤッ



17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:02:21.48 ID:E7yQZSdBo

御坂「わ、私!」

初春「はい?」

御坂「ちょっと用事思い出した! ……かも」

白井「そうですの」

初春「そうですか」

御坂「何よそのニヤニヤ笑いは! 本当に用事なんだからね!」



18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:02:50.39 ID:E7yQZSdBo

白井「用事じゃ仕方ありませんわね」

初春「そうですね、用事ならしょうがないです」

御坂「信じてないでしょっ?」

初春「いえ、信じてますよ、御坂さん。用事って、佐天さんを追いかけることなんですよね?」

御坂「ちがっ……」

白井「時には素直になることも大切ですの」

御坂「……ッ! 黒子のばか! もうしらない!」



19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:03:20.07 ID:E7yQZSdBo

白井「行ってしまいましたの」

初春「トトロに出てくるさつきちゃんみたいな反応でしたねー」

佐天「ただいまー。あれ? 御坂さんは?」

初春「おかえりなさーい」

白井「佐天さんを探しにいかれましたの」

佐天「え? どこに?」

初春「外に」

佐天「わ、私トイレ行ってただけだよっ?!」

初春「知ってますよ」

白井「気付いていましたの」

佐天「え、じゃあ何で……?」



20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:03:48.26 ID:E7yQZSdBo

初春「だって……」

初春(その方がおもしろそうだから……なんて言ったら怒られそうですね)

佐天「えー? どうしよう……電話しなきゃ。……あれ? なんで御坂さん電話してこなかったんだろう」

初春「御坂さんは、佐天さんと類人猿さんが遭遇しちゃうかもって考えたみたいですね」

佐天「アンタが煽ったのか! あと類人猿さんって何よ。上条せんぱいだってば」

初春「……せんぱい、ですか」

佐天「……な、なに?」

初春「アリですね」

白井「アリっていえばアリですの」

佐天「なんなのよもう……!」



21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:04:16.96 ID:E7yQZSdBo

初春「御坂さん、外に行っちゃいましたね」

初春「……佐天さんはトイレにいたから会わなくてあたりまえでしょうけど……外に出ちゃったら会うかもしれませんね」

佐天「だれに?」

初春「上条せんぱいに」

佐天「な、馴れ馴れしい!」

初春「えっ。なんで私怒られてるんですか?」

佐天「あ、あのね初春! 私が上条せんぱいの名前を聞き出すためにどれだけ苦労……――ッ!」

佐天「…………うぅ」カァァァ

初春(なにこのかわいい生き物)

白井「アリですの」

佐天「な、何いってるんですかっ!」



22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:05:09.01 ID:E7yQZSdBo

初春「まあ話を続けますよ」

佐天「もう終わっていいよ……ボロボロだし、私」

初春「顔真っ赤で涙目で、とってもかわいいですよ、佐天さん。上条せんぱいも悩殺できますよ、その姿でしなだれかかれば」

佐天「悩殺ってなに! しなだれかかるってなにー?! あと上条せんぱいっていうな!」

初春「まぁ、御坂さん、外に出ちゃいましたよね」

佐天「そうだね。初春が煽ったせいでね!」

白井「つまり、さきほどのお姉さまの状況と、佐天さんの今の状況は似通っているわけですわね」

佐天「……何が言いたいんですか?」



23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:05:38.80 ID:E7yQZSdBo

初春「ですから」

初春「友だちから、男の人との関係をからかわれて街に飛び出して……」

初春「『うぅ、まだどきどきしてる……』とか考えているときに」

初春「背後から『御坂?』と声がする」

初春「『えっ!?』『何やってんだ?』『あ、アンタこそ……!』」

初春「遭遇してなぜか一緒に行動することになった二人は……」

初春「結局一日をともに過ごし……」

初春「『今日は楽しかったよ。ありがとな』『……う、うん』別れる時間になって名残惜しそうにする御坂さんに……」

初春「『あ、あのさ!』『……え?』『こ、これからもさ! その……暇なとき、誘ってもいいかっ?』」

初春「みたいな状況になるかも知れませんね、御坂さん。ってことですけど」

佐天「……ぐぐぐ」

白井「完全に初春の妄想ですの」

初春「アリでしょ?」

白井「まぁ、ベタですけどアリですわね……」



24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:06:19.73 ID:E7yQZSdBo

初春「佐天さん、探しにいかなくていいんですか?」

佐天「だ、だって、せんぱいと会えるか分からないし……」

初春「えっ」

白井「えっ」

佐天「えっ」

佐天「あっ」カァァァ

佐天「ごめん今のナシ! ナシだから!」

初春(ひょっとして佐天さん……)

初春(今の妄想を自分にあてはめて考えてた……?)

白井(ていうか、会えれば別れ際に誘ってもらえると思ってるんですのね)

佐天「もう……っ!」



25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:06:46.45 ID:E7yQZSdBo

初春「友だちから、男の人との関係をからかわれて街に飛び出して……」

佐天「な、なんかはじまった……!」

初春「『うぅ、まだどきどきしてる……』とか考えているときに」

初春「背後から『佐天?』と声がする」

佐天「おい、おい初春」

初春「『えっ!?』『何やってんだ?』『せ、せんぱいこそ……!』」

佐天「や、やめて……お願いだから……」カァァァ



26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:07:19.44 ID:E7yQZSdBo

初春「遭遇してなぜか一緒に行動することになった二人は……」

初春「結局一日をともに過ごし……」

初春「『今日は楽しかったよ。ありがとな』『……わ、私も』別れる時間になって名残惜しそうにする佐天さんに……」

初春「『あ、あのさ!』『……え?』『こ、これからもさ! その……暇なとき、誘ってもいいかッ!?』」

初春「『は、はいっ!?』『だ、だめ……かな?』」

佐天「…………うぅう。初春ぅ……」

初春「『だ、ダメじゃないですよ! ぜんぜん! そ、そのっ、私は、いつでも……』」

佐天「うわあーん! 初春がいじめるー!!」ダッ

初春「あっ! 佐天さん?!」

白井「『男の人との関係を友だちにからかわれて街へ飛び出して』行きましたの」

初春「ナチュラルに才能のある人ですね……」



27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:07:46.24 ID:E7yQZSdBo

初春「どっちもかわいいですねえ……」

白井「見ているだけで癒されますの」

初春「そういえば、白井さんはないんですか? そういう色っぽい話」

白井「私はお姉さまの露払いで忙しいですから……初春こそ、浮いた話のひとつでもありませんの?」

初春「私はありませんけど、「忙しい」を理由にする女の人って暇になってもモテませんよねー」

白井「……」イラッ



28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:08:13.63 ID:E7yQZSdBo

白井「そうですわね、「今はそういう気分じゃない」とか、「別に慌てる必要を感じない」とか言う人は行き遅れますわね」

初春「……」イラッ

白井「……」

初春「……」

白井「初春? 私たち、そろそろ決めておかなければならないと思いますの……どちらが上でどちらが下か」

初春「そうですね……白井さんを尊敬していますけど……女としての魅力はそれとは違うと言いますか……」

白井「」イラッ

初春「」イラッ



29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:09:04.69 ID:E7yQZSdBo

「………………」

白井「上ォォォ等ォォォォですの! 貴方に私が負けるとでも思ってますの!?」

白井「磨きをかけた私の女としての魅力! 貴方に見せてあげますの!」

初春「白井さんこそ! 私がまさか本当にオシャレに興味がない野暮ったいだけの子だなんて思ってませんよね!?」

初春「私のこのキャラはそんなの折り込み済みなんですよッ! ちょっとダサいくらいの子に年頃の男の子は惹かれるもんです!」

初春「一見素朴な女の子がこまごまとしたオシャレに気を使って清楚を演出! その魅力に男性なんてイチコロです!」

白井「はっ! 勘違いも良いところですわね!」

白井「貴方みたいに中途半端に狙いを定める女なんて惹かれるどころか引かれるのがオチですの!」

御坂「いや、正直どっちもナイと思う」

白井・初春「アリでしょう!?」



30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:09:51.35 ID:E7yQZSdBo

御坂「ナシだってば……」

白井「……あら?」

初春「御坂さん?」

御坂「何してんのよアンタたちは……」

白井「止めないでくださいましお姉さま。私たちはいずれ雌雄を決する必要があったのです。それが少し早まっただけですわ」

初春「そうです御坂さん。邪魔翌立ては無用ですよ」

御坂「いや……アンタたちが決闘するのは別にいいんだけど、場所を考えなさいよ」

御坂「なんでファミレスで注目浴びてんのよ……」



31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:10:18.54 ID:E7yQZSdBo

白井「それよりお姉さま、どうして帰ってこられましたの?」

初春「佐天さんは勇気を振り絞って御坂さんを追いかけたというのに、まさか本当に用事でしたーってオチですか?」

白井「いえ、佐天さんは単純に逃げていっただけだったと思いますけど」

御坂「いや、途中まではなんだかドキドキしてボーっとしていろいろ大変だったんだけど」

御坂「暑かったから缶ジュース買って飲んだら頭冷えて……」

御坂「これってふたりの策略じゃない? って」

白井・初春「あー……」



32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:11:07.86 ID:E7yQZSdBo

御坂「な、なに?」

白井「褪めてしまいましたのね……」

初春「これは御坂さんの負けですね……状況を利用できる能力が致命的に欠けている気がします。恋愛面に関しては」

御坂「れ、恋愛って……」カァァァ

白井「そんな女性をも悩殺できる表情ができるなら、それをあの類人猿に見せてやればよろしいではないですか!」

御坂「なんで私、アンタに応援されてるのよ……あと悩殺される人がいるとしたらそれは間違いなくアンタだけだから」

白井「そんなことありませんの」

白井「初春もちょっと頬が赤くなってますよね?」



33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:11:40.29 ID:E7yQZSdBo

初春「えっ……わ、私は別にその……」

御坂「…………」キュン

御坂「初春さんって……」

御坂「かわいいわよね……」ボソッ

「………………!?」

御坂「えっ?」



34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:12:07.39 ID:E7yQZSdBo

白井「ま、まさか……」

初春「……ふふっ」

白井「……ぐっ!?」

初春「白井さん……私の勝ちですね」

白井「そ、そんな……バカな…………!」

御坂「えっ。えっ?」

白井「おね、お姉さまあ! 嘘だと言ってくださいましっ!!」

御坂「ちょ、え、なに!?」

初春「見苦しいですよ白井さん。敗者は何も言わず! 跪きなさい!」

白井「ぐ、ぐうう! ぐあああああ!!!」

佐天「……何やってんの?」

白井・初春「あ、おかえりなさい」

御坂「なにこれ……」



35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:12:43.17 ID:E7yQZSdBo

初春「なんで帰って来ちゃうんですか佐天さん!」

白井「そうですの! せっかくお姉さまが帰ってきて、最大のチャンスですのよ!?」

佐天「いやさ、走って御坂さん探してる間に気付いたんだけど……」

佐天「どう考えてもふたりに乗せられてるよなぁって……」

初春「…………」

白井「…………」

初春「どっちも似たようなこと考えてたわけですか……」

白井「初春くらい図々しくなってしまえばいいものを……」

初春「そうですね、白井さんくらい自分を勘違いしていれば……」

白井「……」ムカッ

初春「……」イラッ

御坂「やめなさいってばアンタたちはもう……!」



36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:13:18.20 ID:E7yQZSdBo

初春「やめなさいって言いますけどね、文句を言いたいのはこっちですよ御坂さん!」

御坂「えっ」

佐天「おお、珍しく初春が強気」

初春「何他人事みたいな顔してるんですか! あなたもですよ佐天さん、どういうつもりですか!」

佐天「えっ」

初春「どっちかが上条せんぱいに会ってくればいいものを……どうしてふたりとも帰って来ちゃうかなぁ!」



37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:13:55.05 ID:E7yQZSdBo

御坂「え? なに? 上条せんぱいって。初春さん知り合いなの?」

佐天「お願いだから……もうやめて初春……」カァァァ

御坂「え。なにこの生き物かわいい」

初春「?!」

白井「……フッ」

初春「……ッ!!」

御坂「なんでまた警戒しあってるのよアンタたちは……」

佐天「か、かわいいとか言わないでください! 御坂さんに言われると何か悔しいし!」



38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:14:30.85 ID:E7yQZSdBo

御坂「悔しい? なんで?」

佐天「な、なんでって……自分より明らかにかわいい人にかわいいって言われると……なんか……」

御坂「……え? なに? どういうこと?」

白井「なんかさっきから状況が混迷してますの……」

初春「このふたり、なんかもうほっといたらいいんじゃないですか」

御坂「え、なんで?」

白井「お姉さまがさっきから置いてけぼりですの。佐天さん、はっきり仰ってあげてくださいな」

佐天「これ……もしかして何かの罰ゲーム?」ドヨーン

初春「佐天さんが周りに振り回されるなんて珍しいですね」

佐天「ホントだよ……」

佐天「振り回してるのは主に初春だけどね!」



39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:14:58.75 ID:E7yQZSdBo

御坂「どういうこと? 佐天さん」

佐天「だ、だから!」

佐天「自分よりかわいい人にかわいいって言われると、なんか、悔しいじゃないですか!」

御坂「……え?」

初春(……御坂さん、もしかして誰のことを言ってるのか分かってないのかなぁ)

白井(……お姉さまってひょっとして、鈍感?)

御坂「待って。それは誰のことを言ってるの?」

初春(ここで聞き返しちゃうあたりが本当に鈍感なんですね……)

白井「アリですの」

御坂「え? なにが?」



40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:15:24.95 ID:E7yQZSdBo

佐天「だから……自分よりかわいい御坂さんにかわいいって言われると!」

佐天「負けた気がするというか、いやただでさえ負けてるのに同情されてる感じがするというか……!」

佐天「そういう自分の中の卑屈でいやな感じの気持ちがどんどんとこみ上げて……!」

初春「ホントに卑屈ですねえ」

佐天「……ッ!」キッ

初春「……」ピューピュー♪



41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:15:51.94 ID:E7yQZSdBo

御坂「ちょ、ちょっとまって」

初春「はい?」

御坂「ううん。初春さんじゃなくて。いや初春さんには最初からずっと待って欲しかったけど、今更だからひとまずいいわ」

初春「光栄ですの!」

白井「真似しないでくださいまし」

御坂「えっと……佐天さんは……今、誰が誰より……え?」

白井「本格的に混乱してきてますのね……」

初春「なんていうか分かり切ってるものを延々と見せられるってすごく醒めますね……」



42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:17:07.03 ID:E7yQZSdBo

初春「お楽しみのところ悪いんですけど」

白井「そうですわね」

御坂「え、なに?」

初春「このままだと「私なんかより!」「そんなことない!」」

初春「っていう本音と建前の最大公約数的なやりとりになってしまうのは明白なのでやめませんか?」

佐天「うぐ……」

御坂「え、どういうこと?」



43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:17:41.50 ID:E7yQZSdBo
書きため尽きた
寝よう


44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:21:09.03 ID:0YhYlsPho
なんという生殺し



45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/13(日) 00:22:06.29 ID:QeI4T/FAO
これはいいものだ


46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 00:43:29.95 ID:kkHErnaAO
佐天さんに「せんぱい」って呼ばれるのを想像したら何かこみ上げてきた



51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 12:19:30.35 ID:E7yQZSdBo

初春「御坂さんはとりあえずおいといて、です」

御坂「なんか置いておかれた……なにがなんだかまったくわかってないんだけど」

白井「お姉さまはかわいいですわね、というお話ですの」

初春「まぁ、そうですね」

御坂「今の話の流れ……そういうのだったかなぁ」

佐天「端的に言うと、そういう流れかも知れないです……」

御坂「あれ? 佐天さん、どうして疲れた顔してるの?」

佐天「初春のせい……」

佐天「って言いたいけど三人のせいですね!」

御坂「あれ? 私も!?」

白井「今の流れで自分が入っていないと思える方が不思議ですの」



52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 12:19:56.50 ID:E7yQZSdBo

初春「せっかくだからコイバナしましょう、コイバナ」

白井「さすが、話すことが何もない人は提案が気楽ですの」

初春「お互い様じゃないですか」イラッ

白井「……」ムカッ

佐天「どうしてこのふたり、こんなに殺伐としてるんですか……?」

御坂「私が帰ってきたときにはよくわからない喧嘩してたけど……正直私にもよく分からない」



53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 12:20:30.60 ID:E7yQZSdBo

初春「まあ、定番として馴れ初めでも聞いておきます? 基本ですよね?」

佐天「誰と誰の?」

白井「その質問、意味ありますの? 今の話の流れだとふたつしかパターンがないと思いますけど」

佐天「ですよね……」

御坂「わ、私は別に、話すまでのことじゃないわよ」

初春(馴れ初めっていう言葉を否定しなきゃ意味ないと思うけどなぁ……)

佐天「私だって別に……話すようなことは」

初春「え?」

佐天「えっ」

初春「いやいやいや。佐天さんは映画みたいな出会い方したって言ってましたよね、電話で」

佐天「えっ、言ったっけそんなこと」

初春「言ってましたよ初日に。王子様がどうのこうのとか」

佐天「もうやめてぇ……!」カァァァ

白井「アリかナシでいったらアリですわね」

御坂「何の話をしてるのよ黒子……」



54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 12:21:18.09 ID:E7yQZSdBo

佐天「話さなきゃだめ?」

白井「…………」

初春「…………」

御坂(なにこの空気……)

佐天「え? えっ?」

白井「はぁ……」

白井「佐天さん……そういうのはもうホント、いいですの」

佐天「え、何がですか?」

初春「話したくて話したくてしょうがないけど礼儀として一応遠慮しておく……」

初春「みたいなミサワ的な気の使い方はいいって言ってるんですよ」

初春「午前三時まで電話に付き合わせて話を聞かせたくせに、「言いたくないけどなぁ」みたいな空気出さなくていいです」

佐天「うぅ……」



55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 12:21:47.25 ID:E7yQZSdBo

御坂(初春さんちょっとこわい……)

御坂(でも……)

御坂「佐天さん、私も訊きたい」

初春(食いつきましたね……)

白井(あとはトントン拍子ですの)

佐天「わ、分かりました……御坂さんが言うなら……」

白井「そういう「仕方ない」っていう空気出さなくても誰も責めたりしませんの」

佐天「茶々いれないでくださいっ!」

御坂「それで? 佐天さん、アイツとはどこで会ったの?」

白井「……」

初春(……ちょっと食いつきすぎてる感じもありますけど)



56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 12:22:40.01 ID:E7yQZSdBo

佐天「平日の夕方に、初春と一緒に街を歩いてたら、初春が風紀委員の連絡で呼び出されたんですよ」

初春「やっぱりあの日だったんですよね……」

佐天「それで、ぶらぶらしながらそろそろ帰ろうかなーなんて考えてたら」

佐天「『不幸だーーー!』という声が耳に届いて……」

御坂「ああ……」

白井「もう誰だかすぐに分かりますわね……」

佐天「『不幸な目にあったからって不幸だって口に出すのはどうなのよ?』とか思いながら興味を持って近付いていくと……」

初春「結構辛辣なこと考えてたんですね、佐天さん……」

白井「まあ、それは私もそう思いますの」

佐天「そこには……」

白井「そこには?」



57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 12:23:11.01 ID:E7yQZSdBo

佐天「玉子二パックを無駄にしてしまっていた男の人の姿が……」

初春「買ったばかりなんでしょうし、まぁ不幸っちゃ不幸ですね」

佐天「それで……「ああなんだ、ただのドジな人か」と思って通り過ぎようとしたんですね」

初春「……あれ? フラグばっきばきじゃないですか」

白井「ていうか、ドジな人って……さっきから思ってることがやけに鋭い切り口ですわね」

佐天「まぁ、そのときになんか、ちょっと怖い男の人たちにからまれたと言いますか……」

初春「え、大丈夫だったんですか? って大丈夫だったんでしょうね。助けてもらったんですか、そうですか……」

白井「ベタですけど、まあアリですのね」



58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 12:24:05.44 ID:E7yQZSdBo

御坂「ふ、ふーん……」

佐天「いや、違うんですよ」

初春「え?」

白井「助けてもらわなかったんですの?」

佐天「いや、そういう意味でもなくてですね……」

佐天「そのときあの人が……」

初春「べつに上条せんぱいって言ってもいいんですよ?」

佐天「……せんぱいが、絡んできた男の人たちに割って入って私の腕を掴んでですね」

御坂「あー……」

佐天「『いやぁ、こんなところに居たのか。探したぞ、ほら、行こうぜ』って言うんですよ」

白井「……ベタですのね」

初春「微妙にヘタレな感じがしますね」

御坂「……ッ!」ギッ

初春「え、なんで私、睨まれてるんですか?」



59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 12:24:31.99 ID:E7yQZSdBo

初春「でもそれって、結局助けてもらってません?」

佐天「いや、まぁそうなんだけどね……」

白井「……つまり?」

佐天「そしたら絡んできた男の人に、『何コイツ知り合い?』って言われて……」

白井「……オチが見えた気がしますの」

佐天「咄嗟に『知りません』って答えたら空気が凍り付いちゃって……」

御坂「……不幸ね」

佐天「ホントに。でも一番戸惑ったのは多分、絡んできた男の人だと思いますよ……」



60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 12:25:05.70 ID:E7yQZSdBo

白井「それで一緒に逃走劇ですの?」

初春「吊り橋効果ですかー」

佐天「ううん。なんだかよく分からないけど、男の人たちはせんぱいの方を追いかけていっちゃって、私は置いてけぼりになって……」

白井「……なんだかよくわからない出会いなんですのね」

佐天「まぁ、こんなもんです。後は街で顔を合わせるようになって……」

白井「そうでしたの」

御坂「私のときと似てるなぁ」

初春「ちょっと待ってください御坂さん」

御坂「私のときは……えっ」

初春「御坂さんが上条せんぱいとの馴れ初めを語りたくてしょうがないのは分かってるつもりですけど、ちょっと待ってください」

御坂「そ、そんなんじゃ……!」



61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 12:25:36.29 ID:E7yQZSdBo

佐天「どうしたのよ初春」

白井「私は、初春の言いたいこと分かりますわよ」

御坂「黒子……?」

初春「そうです白井さん。今の佐天さんの証言には……決定的なムジュンがあります!」

佐天「え、む、ムジュンって……」

御坂「どこぞの法廷みたいな空気になったわね、唐突にも」

初春「私の推理によると佐天さんの今の証言には……大きな嘘と隠し事がなされています!」

白井「まさか……偽証ですの!?」

御坂「ごめん、この空気にはついていけない」

佐天「ムジュンってなによー、初春ー?」



62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 12:26:28.34 ID:E7yQZSdBo

初春「佐天さんの今の話では説明しきれない部分があります」

初春「まず佐天さんはさきほどのエピソードの後、『街で顔を合わせるようになった』と言いました」

佐天「それが……?」

初春「嘘ですよね?」

佐天「う、嘘じゃないよ!」

初春「嘘じゃないなら、隠し事って言うべきですか?」

佐天「……ッ!」

初春「実はカマかけただけなんですけど、アタリだったみたいですね」

御坂「初春さん……とんでもないわね、今日は」

白井「いつもこんな感じですの」



63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 12:27:07.81 ID:E7yQZSdBo

初春「一見、今の話の流れは違和感がないように見えますが……」

初春「私の知っている情報を合わせて考えると説明のつかない部分があります」

白井「そ、それは何だと言うのです?」

御坂「いつまで続けるのよ、逆転裁判ごっこ……」

佐天「そ、そんなのないよ! 私はホントのことしか言ってないもん!」

初春「…………」チッチッチッ

佐天「…………!」

御坂「ついていけない……」



64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 12:27:35.33 ID:E7yQZSdBo

初春「佐天さん、お忘れですか……?」

初春「あなたが上条せんぱいと初めて遭遇した日、私は風紀委員の呼び出しを受けて佐天さんと遊べなくなりました」

初春「悪いと思っていたんですよ。だから私は、あなたに謝罪の電話をした……」

初春「…………その日の、夜にね!」

佐天「…………!」

白井「飽きてきましたの」

御坂「おかえり、黒子」

初春「その際あなたはこう言いました……」

初春「王子様みたいな人に出会った、とね!」

白井「な、なんですってェェェ!!」

御坂「あー。いってらっしゃい」



65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 12:28:02.47 ID:E7yQZSdBo

佐天「そ、そんなのっ!」

佐天「私がその、妙な助け方をした人を王子様みたいだって感じたかも知れないじゃない!」

初春「はっきり言ってありえません!」

初春「ドジだのなんだの好き勝手言っておいて王子様みたいだなんてそんなの……」

初春「頭がお花畑な人でもない限りありえないです!」

御坂「……」イラッ

佐天「う……」

佐天「うわあああああああああああああ!!」

御坂「!?」ビクッ



66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 12:28:39.47 ID:E7yQZSdBo

初春「佐天さん……話してくれますよね?」

初春「あなたが上条せんぱいと初めて会った日、私が電話するまでの間に……何があったのか?」

佐天「……うう」

白井「……無駄に盛り上がってしまいましたわね」

御坂「本当に無駄ね」

佐天「実は……」

佐天「どうしようか迷ったんですけど、追いかけたって意味ないし、せんぱいの名前も知らなかったし……」

佐天「かと言って同じ場所に居続けるのもどうかと思ったんですけど、帰るのも薄情な気がして……」

白井「まさにどうしようもない状態だったんですのね」

佐天「だからとりあえず、近くの公園に行って休むことにしたんです」

佐天「ちょうど自販機があったのでジュースを買おうとしたら……」

白井「……」

初春「……」

佐天「千円札……飲まれて……」

御坂(……え、えええ――?)



67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 12:29:26.24 ID:E7yQZSdBo

佐天「思わず『不幸だ』と呟いたら、それに重なるみたいに『不幸だ』という男の人の声が聞こえたんです」

白井「類人猿ですのね」

佐天「類人猿じゃないですってば!」

白井「上条せんぱい、と呼んでもよろしいので?」

佐天「……そ、それはちょっと……」

佐天「そしたらその人が、さっき逃がしてくれた人だったんですね。満身創痍でしたけど」

御坂「え、そんなに大怪我してたの?」

佐天「ごめんなさい、ちょっと脚色しました。かすり傷は結構ありましたけど」

初春「肉体言語……ですかね」

佐天「たぶん……」



68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 12:30:00.14 ID:E7yQZSdBo

佐天「思わず声をかけると、『あれ、君はさっきの……』」

佐天「『あ、その……えっと……』『大丈夫だったか?』」

佐天「『えっ……』『怪我とか』『あ、は、はい!』」

佐天「みたいな感じでした」

初春「恥ずかしくないんですか?」

御坂(思っても言わないでいたことを……!)

白井「アリっちゃアリ……ですわね、たぶん」

佐天「人の思い出を勝手に評価しないでくださいっ! ホントにかっこよかったんですよ!?」カァァァ



69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 12:30:39.06 ID:E7yQZSdBo

初春「それで佐天さんが、上条せんぱいを見つけるたびに話しかけにいくストーカー行為をはじめたんですね」

白井「ストーカーって……さすがの佐天さんもそこまではしないでしょうに……」

佐天「…………」

初春・白井「えっ」

御坂(……私は何も言えない気がする)

佐天「べ、べつに家まで尾行したとか、そういうんじゃないよ……?」

佐天「ただ……ここらへんにいれば会えないかなぁ、みたいな……ね?」

初春「……」

白井「……」

白井(萌えか病みか、判断に迷うところですわね……)

初春(まぁ、アリ……ですね)

佐天「な、なんで黙るんですか!」



70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 12:31:07.10 ID:E7yQZSdBo
書きため尽きた
またためてくる


73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 14:36:16.75 ID:DDZh/iAAO

何この中学生レベルの恋愛ww
いいぞもっとやれ



74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 15:59:49.97 ID:avtJq7WFo
ほんとにファミレスにたむろってる中学生のノリだww


77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 18:13:49.65 ID:VQMQpSdH0
俺ダメだ。NIYANIYAが止まらない。俺得ど真ん中だよ。


80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 21:03:58.64 ID:VQMQpSdH0
アニメでひたすらこんな内容の回があってもいいよ



83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 21:57:29.15 ID:E7yQZSdBo

初春「佐天さんの話は一旦おいておきましょうか……」

白井「そうですわね……」

佐天「ちょ、私そんなマズいことしてます? いや、会えないかなって考えてるときに会えても偶然ですよねっ!?」

初春「そういう問題じゃないですよ、佐天さん」

初春「こういうのは言うなれば、精神的な問題ですから……」

白井「そう、ですわね……」

白井「名付けて精神的ストーキング……とでも申しましょうか?」

佐天「……うぅ、なんか今日の私、ずっとこんな感じ……」

初春「元気出して佐天さん、まだ午前中ですよ」

佐天「むしろ憂鬱になるよ! まだ午前中なの?!」



84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 21:57:56.01 ID:E7yQZSdBo

初春「佐天さんについては聞きたいことは山ほどあるんですけど」

白井「そうですわね。どういう経緯で名前を聞いたのかとか、どういう経緯で「せんぱい」と呼ぶようになったかとか」

佐天「……えっ、まさか本当に聞くつもりじゃないよね?」

初春「分かってますよ、佐天さん」

初春「本当は話したくてしょうがないんですよね?」

佐天「えっ……」

白井「私たちに興味あるそぶりを見せて欲しいんですわよね? 分かってますよ」

佐天「あ、あの……別にそんなんじゃ」

白井「それじゃあ、お姉さまの話でも……」

佐天「ごめんなさい嘘です話させてください誰かに聞いて欲しいの!」カァァァ



85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 21:58:27.45 ID:E7yQZSdBo

白井「素直になったところ悪いですけど、どちらにせよ御坂さんの番ですね」

御坂「え、わ、私?」

初春「御坂さん……」

白井「お姉さままで……」

御坂「な、なによ……」

初春「『まさか聞かれるとは思っていなかった』みたいなフリしなくていいですから、ホントに」

白井「今の流れで自分が聞かれると思ってなかったらちょっとおかしいですの」

御坂「……うぅ」カァァァ

初春「あと佐天さん、順番に聞いていくわけなんですけど、何安心してるんですか?」

佐天「今日の初春ちょっとひどいよっ?! 一息つくくらい、いいじゃん!」



86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 21:59:07.40 ID:E7yQZSdBo

初春「さて、それでは。御坂さんと上条せんぱいの馴れ初めでも聞きましょうか」

白井「ですわね。そういえば私も聞いたことありませんし」

御坂「で、でも」

初春「さっき佐天さんにも言いましたけど」

初春「そういうのはいいです」

御坂「……ちょっと恥ずかしいんだけど」カァァァ

初春「指で髪いじって照れ隠ししてないで、早く話してください。佐天さんが身を乗り出して待ってますよ」

佐天「わ、わたしはべつにっ!」

白井「そういう反応もまぁ、アリですわね」

佐天「なんなのこの状況……」

初春「第一、佐天さんの話を聞きたいって最後の一押しをしたのも御坂さんじゃないですか」

初春「御坂さんも話さないとフェアじゃないですよ?」

御坂「……! フェアじゃないのは、よくないわね……」

初春(なんにも話すことがない私が言うことじゃないでしょうけど)

白井(ていうか、どう考えても初春の誘導ですの)



87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 21:59:37.70 ID:E7yQZSdBo

御坂「……わ、私も佐天さんと似たような感じで……」

白井(やっとはじまりましたの……)

初春(今日ずっと静かだったから具合悪いのかと思ってたんですけど、佐天さんと上条せんぱいの関係が気になってただけですかね?)

佐天「私と……ですか?」

御坂「うん。町中で、柄の悪い連中に囲まれてるところを助けてもらって……」

初春「え? でも御坂さん、電撃で退治できますよね?」

初春「なんでそうしなかったんですか? 王子様でも待ってたんですか?」

御坂「ち、違うわよ! 佐天さんじゃあるまいし!」

佐天「待ってください! 王子様願望=私の方向で話を進めようとしないでえ!」

白井「騒がしいですの……」



88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 22:00:05.60 ID:E7yQZSdBo

初春「それからどうしたんですか?」

御坂「えっと……助けてもらったって言ったけど、語弊があるっていうか。正確に言うと違うのよね……」

佐天「誰も私の話を聞いてくれない……」グスッ

白井「よしよし、ですの」

御坂「ああいう奴らに絡まれるのって結構な頻度であって……」

初春「ちょっと待ってください」

初春「私はこれまで学園都市で住んでいてそんなこと一度もないんですけど」

初春「もしかして自慢ですか? 私モテるぜっていう?」

御坂「ち、違うって!」

白井「初春、嫉妬は見苦しいですわよ……」

初春「……すみません、話の腰折っちゃって。続けてください」



89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 22:00:32.44 ID:E7yQZSdBo

白井「さっきから初春が止めるせいで全然話が進みませんの。自重なさい、初春」

初春「は、はい……」

佐天(今日はじめてちょっとまともな初春を見た気がする……)グスッ

御坂「それでね……」

白井(お姉さまはマイペースな人ですの……)

御坂「絡まれてる途中で、まぁ電撃で追い返すのも面倒だなって思ってしばらく無視してたのよ」

佐天「余裕ありますね……」

初春「ちょっとくらい困ってみせるのもかわいいかも知れませんけど、まぁクールな印象も御坂さんの売りですからね」

御坂「待って、私クールなんて売りにした覚えないんだけど」

白井「初春」

初春「は、はい!」

御坂「あ、ごめん。で、続けるとね……」



90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 22:01:03.82 ID:E7yQZSdBo

御坂「それからちょっと経つと、佐天さんのときみたいに、私とその連中の間に割り入ってくる奴がいて……」

佐天(さっき御坂さんが納得したような反応をしてたのはこういう意味だったんですね……)

初春(知り合い同士がまったく同じ状況で同一人物に助けられる確率って……)

白井「すみません、チョコレートパフェ、追加でひとつお願いしますの」

佐天「あ、私の分もお願いします!」

初春「ずるいですよ白井さん! 私チョコレートケーキを!」

御坂「実はみんな私の話に興味なかったりする? 私モンブランで」

佐天「そ、そんなことないですよっ!」



91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 22:01:56.01 ID:E7yQZSdBo

御坂「それで……『あ、いたいた。こんなところにいたのか。探したぞ』って」

初春「うわあ……」

白井「ワンパターンなんですのね……」

佐天「せんぱい……しょっちゅうそんなことしてるのかなぁ……」

初春「なんだか寂しそうな感じですね、佐天さん?」

佐天「そ、そんなんじゃないやい! 初春のばか!」

白井(ないやい、って……)

初春「アリですかね」

白井「うーん……保留、ですの」

佐天「何評価してんのさ?!」



92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 22:02:21.92 ID:E7yQZSdBo

御坂「そんで、『世の中にはこんな奴もいるのか、捨てたもんじゃないな』って思ったんだけど……」

白井「その段階で既にハートキャッチされてたわけですの?」

御坂「ううん。そのときはちょっと感心したくらいで……って、何でハートキャッチされてることになってるのよ私!」

初春(『そのときは』って言ってる時点で言い訳できないと思いますけどね)

御坂「なんだか私を助けようとしているって思ったら腹が立ってきて、「誰よアンタ?」って言っちゃったの」

初春「……うわあ」

白井「言い方が違うだけで佐天さんとほとんど一緒ですの……」

佐天「しょっちゅう、なんだろうなぁ……」

初春「ふてくされてる佐天さんもかわいいですよ。独占欲まるだしで」

佐天「そんなんじゃないってば!」カァァァ



93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 22:02:49.94 ID:E7yQZSdBo

初春「それからどうなったんですか?」

御坂「絡んできた連中が敵意むき出しになってアイツに文句言い始めてね」

初春「そっちでも肉体言語ですか?」

御坂「ううん。問題だったのは普通の言語の方で」

初春「ふむ?」

白井「続けてくださいまし」

御坂「……そしたらアイツ、『おまえらが声かけた相手をよく見てみろよ』って」

白井「まさか、最初から超電磁砲だと知ってたんですの?」

初春「御坂さん有名ですもんね」

佐天「知り合いになる前から、せんぱい、御坂さんのこと知ってたんですね……」

初春「嫉妬する佐天さんもかわいいですよ」

佐天「ち、ちがう!」

御坂「そう、違うのよ」

白井「えっ?」

初春「違うんですか?」



94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 22:03:17.06 ID:E7yQZSdBo

御坂「アイツ……」

初春「……もったいぶらないでください」

御坂「『まだ子供じゃねーか』って」

初春「……それは」

白井「……反応に困るお話ですの」

佐天「せんぱいから見たら私も子供ってことですかね……?」

初春「佐天さんはさっきから上条せんぱいを気にしすぎですね」

佐天「そ、そんなことないっ!」



95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 22:03:43.10 ID:E7yQZSdBo

御坂「腹が立ったんで電撃飛ばしたのよ……」

初春「それがファーストコンタクトでありワーストコンタクトでもあったわけですか」

御坂「ワーストではないと信じたい……」

白井(好意持ってるの丸出しですの)

佐天「はあ……」

初春「どうしたんです? 佐天さん。自分だけが特別だと思ってたら別段そうじゃなかったってことに気付いたみたいな顔をして」

佐天「別に……」

佐天「初春の言葉が的確すぎて言うべきことが見当たらないよ!」



96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 22:04:23.04 ID:E7yQZSdBo

白井「まぁ、そうですわね……」

白井「お姉さまと佐天さんが、たまたま、件の類人猿さんに助けられたとしてですけど……」

白井「どう考えても二人だけが助けられたとは思えませんの」

初春「ですよねえ……」

佐天「……つまり?」

初春「人助けなんてしょっちゅうしてるんでしょうね、っていう話ですけど」

佐天「やっぱりそうなのかなぁ……」

御坂「……まぁ、そうでしょうね」



97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 22:04:50.75 ID:E7yQZSdBo

初春「さて」

白井「そうですわね」

佐天「なんでこのふたり意思疎通できてるの……?」

初春「お二人が明らかに上条せんぱいに好意を抱いていることは話を聞いて確定しましたし」

御坂「……あう!?」カァァァ

白井「そういう反応も、アリですわね」

初春「佐天さんとは違う感じですね。ゆでだこみたいと言いますか」

佐天「もう、好きにして……」

初春「ダメですよ佐天さん」

初春「その言葉は上条せんぱいの為にとっておかないと!」

佐天「もうやめてえ!!」カァァァ



98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 22:05:23.02 ID:E7yQZSdBo

初春「次は佐天さんのお話を聞きましょうか」

佐天「うう……」

初春「安心してください佐天さん」

初春「あなたが本当に話したくないことを無理に聞き出すつもりはありませんよ……あとそれと」

初春「時間はたっぷりあるので大丈夫ですよ」ニコッ

佐天「むしろそれが問題なんだけど!?」

初春「で、どういう経緯で「せんぱい」って呼ぶことになったんですか?」

白井「それより、名前を教えてもらう話がまだですの」

初春「あ、そうですね。名前を教え合うのは親密度があがるイベントですからはずせませんね」



99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/13(日) 22:05:50.43 ID:E7yQZSdBo

佐天「な、なまえ……?」

佐天「お、おぼえてないよそんなの……」

初春「嘘だッ!」

白井(……古いですわね)

初春「恋する乙女が! 相手との会話の内容を忘れるはずがありません!」

佐天「初春怖いよぉ!」

白井「いいからさっさと続けてください」

御坂「お願い、佐天さん」

佐天「四面楚歌?!」



104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 08:19:13.88 ID:fwo1jiDAO
恋する乙女って、世界で有数に可愛い生物だよね



107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 15:04:04.09 ID:KyW7cEH9o

佐天「……初めて会った日にね」

初春(……だんだん話すことに抵抗がなくなってきてますね)

白井(三角関係であることが立証されてることに対してはふたりともノーコメントですの)

佐天「なんだかよく分からないで別れちゃって、その日の夜、初春に電話したあとに……」

佐天「お礼、してなかったことに気付いて……」

初春「……王子様とか言ってたときには気付いてなかったわけですね」

佐天「王子様はもういいから!」カァァァ

佐天「それで、その日以来ずっと気になってたのよ。お礼、言えなかったなぁって」

佐天「その日からそれとなく、こう、街を歩く時に、ね?」

初春「だから最近、やたらときょろきょろしてることが多かったんですか?」

御坂「ああ、そういう理由だったのね」

白井(お姉さまも人のこと言えないと思いますけれど、佐天さんも佐天さんで全然「それとなく」ないですの)

佐天「……うぅ」カァァァ



108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 15:04:30.27 ID:KyW7cEH9o

白井「続けてくださいまし」

初春「そうです。続けてください」

佐天「そ、それで、三日後くらいに見つけたの。せんぱいのこと」

初春「どういった状況で?」

佐天「……」

白井「……」

初春「……」

御坂「……?」

佐天「……玉子二パック……無駄にしてるところを……」

御坂(え、えええ――?)

初春(言っちゃなんですけど……ホントにワンパターンな人ですね)



109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 15:05:07.73 ID:KyW7cEH9o

初春「それで、「不幸だー!」って叫んでたんですか?」

佐天「うん。その通りだけど、そういう振り方されるとどう話を続けるべきかすごい悩むね」

白井「好きなように続けてくださいの」

御坂「うん。……うん」

初春(御坂さん、興味津々ですね……)

佐天「それで、声をかけたの」

初春「積極的……ですね」

白井「……アリ、ですわね、そういうのも」

初春「そうですか? 玉子で台無しだと思うんですけど」

佐天「だから人の思い出を勝手に評価しないでってば!」



110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 15:05:34.27 ID:KyW7cEH9o

佐天「『あ、あの……』『ん? あ、君はこないだの……』」

佐天「『その、えっと……』」

初春「さっきも言いましたけど」

初春「恥ずかしくないんですか?」

御坂(聞いてるこっちが恥ずかしい……)カァァァ

佐天「う、うるさい!」カァァァ

佐天「で、声をかけたのはいいんですけど」

佐天「玉子割れてるし、不幸だーって言ってるし……どう見てもお礼を言える雰囲気じゃないんですよ」

白井「そうですの?」

佐天「そうだったんです!」

初春(まぁ、買い物の直後に玉子を失ってる人に「ありがとうございました」は変ですからね……)



111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 15:06:00.39 ID:KyW7cEH9o

佐天「それで咄嗟に、謝っちゃったんです」

初春「え?」

御坂「……ん?」

白井「すみません、メロンソーダ追加でひとつ」

初春「……なんで?」

佐天「だ、だから咄嗟になんだって! わかんないよそんなの!」カァァァ

御坂「……うーん?」

初春「……アリ、なんですかね、これは」

白井「一種のドジっ娘だと思えばありですわね」

佐天「なんなんですか白井さんはさっきから!」



112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 15:06:33.03 ID:KyW7cEH9o

佐天「まぁ、そうしたらさっきの皆さんと同じように、せんぱいがぽかんとしててですね」

初春「そりゃ、唐突に謝られたらわけわかりませんよね」

佐天「あわてて逃げだそうとしたら呼び止められて……」

御坂「……え、なんで?」

初春「どうしてなんでしょうね。話がまったく繋がってないように聞こえるんですけど」

佐天「わ、私も呼び止められた理由は分からないんだけど、なんか疲れてたって言ってた」

御坂「…………」

白井(……ナンパ、ですの?)

初春(……うーん。これはちょっと迷いどころですね)

御坂「……むう」



113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 15:06:59.01 ID:KyW7cEH9o

佐天「それで、ジュース奢るから休まないかって誘われたんです」

初春「佐天さんからすれば好都合だったわけですね。三日間ストーキングしててようやく会えたのに逃げ出しかけたわけですから」

佐天「ストーキングって言わないで……」

御坂「それで?」

白井「そろそろお昼ですわね……何食べましょう……」

佐天「白井さん話聞いてますか!?」

白井「聞いてますわよ。佐天さんがストーキングで標的をようやく発見したのですよね?」

佐天「ストーキングって言わないでってばあ!」



114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 15:07:24.95 ID:KyW7cEH9o

御坂「それで?」

初春「それからどうしたんですか?」

佐天「近くの公園に自販機があるからって誘われて……そしたら」

白井(……さすがに、まさか、ですわよね……?)

初春(これ以上はさすがに笑えない気がします……)

御坂(いや……アイツならむしろあり得る……)

佐天「千円札、飲まれて……」

初春「…………」

白井「…………」

御坂「…………なるほど、ね……」

佐天「どんな確率ですかね……連続で千円札飲まれるのって……」



115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 15:08:09.69 ID:KyW7cEH9o

佐天「申し訳なさそうに謝られたんですけど、こっちとしてはジュースが目的じゃなかったからどうでもいいんですよね」

初春(ぶっちゃけますね、佐天さん……)

白井(だんだん吹っ切れてきてますのね)

佐天「でもまあ、何もなしっていうのもアレなんで、逆に私が奢っちゃって。ヤシの実サイダー」

御坂「シュールな光景ね……」

佐天「で、ベンチで並んで座っておしゃべりしたんです。ヤシの実サイダー片手に」

佐天「しばらく会話がなくて、気まずくてですね……」

初春「気まずいっていうか……気まずいですよねそれは……」

佐天「なんか言わなきゃ、って思ったんだけど、何も思い出せなくて、頭がぐるぐるしてですね」

佐天「ぼーっとして緊張してどうしたものかと困っているときに」

白井「どこに行ったら会えますの? そのかわいらしい生き物には」

初春「目の前だと思いますよー」

佐天「せんぱいが、その……『大丈夫だったか?』って」

白井(……多分、心底心配したというよりは会話のきっかけのつもりだったんでしょうけど)

初春(佐天さん、心配されたり優しくされたりするのに弱そうですもんね……)



116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 15:08:36.69 ID:KyW7cEH9o

佐天「咄嗟に『はい!』って答えたら、話が続かなくなっちゃってですね……」

初春「そりゃそうですね」

白井「返事だけでは、まぁそうなりますわね」

佐天「あ、お礼言うタイミングここだ、って思って」

初春「言ったわけですね、お礼」

佐天「うん。『あのときはありがとうございました!』って。そしたら」

佐天「せんぱい、『いいっていいって』って、笑って言うんですね。心底嬉しそうな笑顔で」

初春(……たぶん補正かかってるんだと思いますけど)

白井(……これもまぁ、アリっちゃアリ、ですかね)

御坂「……いいなぁ」ボソッ

白井「……!!」



117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 15:09:09.68 ID:KyW7cEH9o

初春「それで一目惚れですか?」

佐天「そ、そんなんじゃないよ!」

初春「そうですよね」

初春「三日間その人を捜し続けてたんですから、もっと早い段階で惚れてましたよね。王子様に」

佐天「王子様はもういいってば!」カァァァ

佐天「そ、それで……その日はちょっとお喋りして別れて……」

御坂(……おしゃべり。いいなぁ……)

初春「……ん? 主題からずれてますよね? 名前教えてもらってなくないですか?」

佐天「そう、そこなのよ。すっかり忘れてたのよ。それどころか名乗るのも」

白井「緊張していたんですのね……」

佐天「もうほんとに。心臓破けるって思いました。いやほんとに」



118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 15:09:45.22 ID:KyW7cEH9o

初春「で、名前の話はいつなんですか?」

佐天「次の日だよ。その次の日、また街の中を歩いてたら……」

初春「『会えないかなぁ』って思いながら、ですか?」

佐天「……う、うん」カァァァ

白井「アリ、ですわね。これは断然」

初春「ですよね」

佐天「もう、さっきからホントになんなのよ!?」

御坂「それで、会えたわけなのね」

佐天「はい……」



119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 15:10:12.29 ID:KyW7cEH9o

佐天「今度は玉子割ってなくて、普通に友だちと遊んでた感じでしたね」

御坂「ああ、そういえばここまでの流れだと、佐天さんと会うたびに玉子割ってるのね、アイツ」

初春「せんぱい、って言うよりは玉子割ってる人って感じですか」

佐天「見かけたら声かけずにはいられなくて……」

白井「呼び止めたんですのね?」

佐天「はい……そしたら、せんぱいの友だちにからかわれちゃって……」

初春「『なになに? カノジョ? 隅におけねえなあ』的なアレですか……」

白井「正直ああいうからかい方が一番萎えますわよね……」

初春(白井さんは自分がやってることをかえりみるべきだと思いますけど)

初春「それで上条せんぱいに『そんなんじゃない!』って否定されて落ち込んだんですか?」

白井「さすがにそれはベタすぎますの」



120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 15:10:38.75 ID:KyW7cEH9o

佐天「ううん。恥ずかしくてそれどころじゃなかった」

白井「……」

初春「……」

佐天「何で黙るのよ!」

初春(想像するだけで涎が……)

白井(この方、ちょっと戦闘力高すぎですの……)

佐天「なんか言ってよぉ!」

御坂「佐天さん、続けて」

白井(お姉さま、ちょっと怖いですの……)



121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 15:11:04.99 ID:KyW7cEH9o

佐天「それで結局逃げ出しちゃって……」

初春「一向に距離が縮まりませんね……」

佐天「わ、私だっていっぱいいっぱいだったんだよ!」

白井(見てれば分かりますの……)

白井「その日はそれでおしまいですの?」

佐天「それが……せんぱいが逃げ出した私を追いかけてきたみたいで……」

初春「えっ」

白井「ん?」

御坂「…………」



122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 15:11:31.32 ID:KyW7cEH9o

佐天「な、なにその反応……」

初春「いや……たった二回しか会ったことない人に追いかけられたら普通に怖くないですか?」

白井「……です、わね」

御坂「……悩みどころね……」

佐天「こ、怖くないですよ! 私は嬉しかったんですから!」

白井(……ああ、その段階でもう好感度が天井突き破ってたんですのね)

初春(普段は現実主義者っぽいこと言ってるけど、佐天さんって割と夢見がちだからなぁ……)

御坂「まぁ、様子がおかしければ私も追いかける……かも」



123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 15:11:57.61 ID:KyW7cEH9o

佐天「で、ですよね? 変じゃないですよねっ?」

御坂「まぁ、佐天さんが変だと思ってないならいいんだと思うわよ」

御坂「追いかける側だって一番怖いのは「へんなひと」だと思われることだろうから」

佐天「そ、そうですよね……!」ホッ

白井「うーん……」

初春「まぁ、納得しておきましょう」

佐天「初春、なんか今日すっごい上から目線!」



124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 15:12:35.67 ID:KyW7cEH9o

初春「それで、せんぱいはなんて?」

佐天「『友だちはどうしたんですか?』って聞いたんですよ、最初。そしたら」

佐天「『そんなことはどうでもいいから』って言って……」

初春(……友だちが「どうでもいい」ですか、と受け取るよりは、佐天さんが気になったってことなんでしょうね)

白井(うーん……どちらかというとフラグを立ててるのはあの殿方ではなく佐天さんの方では……)

佐天「『どうしたんだ?』って逆に聞かれちゃったんですけど……」

佐天「別にどうもしてないんですよね……その流れで名前聞くって、変どころの話じゃないですし」

初春「まぁ、そこから自己紹介にはなりませんよね、当然」

佐天「というわけで、相談に乗ってもらうことにしたんです」

御坂「相談?」

佐天「いえ、口実ですけど。だから悩みとかないかなーとか思って」

白井「したたかですわね……緊張しまくってた割に」

初春「恋する乙女は雑草並の生命力ですから……」



125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 15:13:03.77 ID:KyW7cEH9o

佐天「でも相談ごととかないんですよね、はっきりいって」

初春「……なんか身も蓋もない話になってきましたね」

佐天「だから逆に、「私、なんか悩みとかないですかね?」って聞いたんです」

初春「えっ」

佐天「そしたら「いや、知らねーよ!」って」

佐天「それ以来なんだかんだで話すようになって……」

白井「えっ」

御坂「なんかその場のノリだけの関係みたいね……」

佐天「そ、その言い方なんか卑猥なんでやめてください!」

初春「どう考えても佐天さんが卑猥なこと考えてるだけですよ……」

佐天「まぁ、そのときに名前言ったんですね、「佐天涙子です! 名前教えてください!」って」

初春「上条せんぱいからしたらどう考えても唐突ですね」

佐天「そこはほら、まぁ、やるしかない、って空気だったから。多少強引でも。せんぱいもなんだかんだで笑ってくれましたし」



126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 15:14:04.27 ID:KyW7cEH9o

初春「なんだか突然、佐天さんが開き直っちゃったわけですね……」

佐天「そうだね。緊張しまくってると逃げ出しちゃうみたいだってことに気付いたから、軽いノリでね!」

初春「ああ、そういう精神的な事情があるなら、アリですかね。緊張ゆえの照れ隠しですか」

佐天「……ごめん、はっきり言わないで……」カァァァ

佐天「それ以来、なんやかんやで「時たま遭遇するちょっとやかましい後輩」くらいのポジションにはなったと思います」

初春「自己分析はいやに冷静ですね」

佐天「せんぱいの態度がそういう感じだからね……会うたびに『佐天かよ』とか言われて……」

初春「ああ、それが「かまってくれない!」って話に繋がるんですか」

佐天「だから言わないでよそういうこと!」

御坂「……いいなぁ」ボソッ

白井「……!」



127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 15:14:36.70 ID:KyW7cEH9o

佐天「まぁ、そんなところかな? あとは特筆すべきところはないよ」

白井「……そう、ですの?」

御坂「そっかぁ」

初春「いやいやいや。肝心のところがまだですよね」

佐天「え?」

白井「肝心なところ、ですわね、確かに」

佐天「だから、どうしてふたりは意思疎通できてるの?」

初春「肝心なところ、それすなわち……」

御坂「……」ゴクリ

白井「なんですの……この空気」

初春「どういう経緯で! 「せんぱい」と呼ぶことになったのか!」

佐天「……ッ!」

佐天「言わなきゃ……ダメ?」

初春「あ、言いたくないならいいです」

佐天「ごめんなさい聞いてくださいっ!」



128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 15:15:03.97 ID:KyW7cEH9o

白井「あの」

初春・佐天「はい?」

御坂「何よ黒子」

白井「そのお話、興味あるんですけれど」

白井「先にお昼にしません? お腹すきましたの」

初春「あ、もう正午ですか……」

御坂「ずっと座ってたせいか、身体がちょっと疲れてるかも……」

初春「じゃあ、話したくて話したくてしょうがない佐天さんには悪いですけど、一旦休憩してご飯食べましょうか」

佐天「……なんか私、さっきからこんなのばっかり……」

初春「まぁ、とりあえずご飯にしましょう。何食べます?」

佐天「メニュー見ますか……新しいのに挑戦してみようかな」

白井「チャレンジャーですわね……私は無難なので……」

初春「あ、すみません、注文追加したいんですけど」

白井「ちょ、初春、早すぎですの!」



134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 21:33:19.16 ID:4UmOm/5R0
ところどころで黒春が出てくるな


136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/14(月) 21:47:33.14 ID:r4yhiB+D0
初黒と佐美の温度差ワロタ



139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 22:35:45.52 ID:KyW7cEH9o

初春「……」モグモグ

白井「……」モグモグ

御坂「……」モグモグ

佐天「……」モグモグ

「…………」

初春「あ、そういえばなんですけど」

白井「何ですの?」

初春「上条せんぱいが御坂さんの電撃を無効化したっていう話はホントなんですか?」

佐天「え、そうなの?」



140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 22:36:12.87 ID:KyW7cEH9o

御坂「……」モグモグ

初春「……御坂さん?」

御坂「…………」モグモグ

初春「……御坂さーん?」

御坂「……ぐっ」

白井「はい、お水ですの」

御坂「……」ゴクゴク

御坂「飲み込むまで待ってよ!」

初春「もちろんわざとなんですけどね」



141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 22:36:38.22 ID:KyW7cEH9o

御坂「まぁ、そうね……ホントよ。一応」

白井「つまようじ使います?」

御坂「いらないわよ!」

初春「まぁ、恋する乙女はつまようじなんて使いませんよね」

御坂「恋してなくても使わないから、つまようじ」

佐天「せんぱいって能力者だったんですか?」

初春「佐天さん、知らなかったんですか?」

佐天「……いや、前に聞いたとき、無能力者だっていってたんだけど」

初春「嘘をつかれてショックを受けてる佐天さんもかわいいですよ」

佐天「……むう」

初春「……冗談が通じないほど拗ねてますね」

御坂「でも、無能力者っていうのも嘘とは言い切れないみたいだけど」

佐天「え?」

初春「今度は微妙に嬉しそうですね……」



142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 22:37:07.26 ID:KyW7cEH9o

御坂「身体検査だと、無能力者って扱いなんだって」

初春「……ん?」

佐天「……はあ」

黒子「……」モグモグ

初春「え、つまりどういうことですか?」

御坂「なんかね、アイツの右手、変なのよ。私の電撃とか打ち消しちゃうし、黒子もアイツは空間移動できなかったし」

初春「……右手?」

御坂「うん。詳しいことは知らないけど」

御坂「どんな能力も打ち消しちゃうらしいわよ、アイツ」

佐天「そういえばありましたね、そんな都市伝説」

佐天「どんな能力も打ち消しちゃう学生……って」

佐天「え? あれってせんぱいのことだったんですか?」

御坂「しらないけど、たぶんそうなんじゃないかなぁ……」



143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 22:37:51.46 ID:KyW7cEH9o

佐天「……隠してたんですかね?」

御坂「え?」

白井「ん?」

初春「……え、なんでそうなるんですか?」

佐天「え、なんですかこの空気」

白井「……佐天さん」

白井「名前を教え合って、「せんぱい」と呼ぶところまで距離を縮めたのはまぁすごいと思いますけれど……」

白井「『知り合い』に自分のことを全部話すひとっていないと思いますわよ?」



144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 22:38:26.30 ID:KyW7cEH9o

佐天「で、でも……」

佐天「……なんかズルくないですか?」

初春「……?」モグモグ

白井「……」モグモグ

御坂「そういわれても……機会もなかったみたいだし、何も聞いてないのに自分の能力語り出したら変な人じゃない?」

佐天「そ、そうですけどっ!」

佐天「……」モグモグ

御坂「……」モグモグ

白井「ごちそうさま、ですの」

佐天「マイペースな人ですね、白井さん!」



145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 22:38:52.93 ID:KyW7cEH9o

白井「そうおっしゃいますけど……」

白井「佐天さん、結局、自分がその殿方のことで知らないことがあったのが不満なだけじゃないんですの?」

佐天「……うぅ」

白井「恋愛時特有の独占欲に共感を持たれても困りますの……お姉さまがそれを知っていたことに対する嫉妬もあるんでしょうけど」

佐天「あ、あの! なんか今日、初春と白井さんの精神分析がやけに的確なんですけど!」

御坂「んー。っていっても、私が知ってたのは初対面のときに電撃ぶっ放したからだし……」

初春「御坂さんって、意外と気が短いんですか?」

御坂「初春さん、今日は私に対しても遠慮がないわよね」

初春「友情とは無遠慮の中に発生するものだと思うんです。真に許し合える関係こそが友だちです」

白井「何をしても謝ればいいやっていう考え方は友情ではないと思いますけれど」

佐天「……話の逸れ方が尋常じゃないです……」



146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 22:39:21.59 ID:KyW7cEH9o

白井「とにかく!」

白井「殿方が言ってくれなかったことが不満なら直接問いつめればいいんじゃありませんの?」

白井「『どうして私に教えてくれなかったんですか?!』って」

佐天「そんなこと突然言ったら、私変な子じゃないですか!」

初春「今でも十分変なこと言ってますから大丈夫ですよ……」

佐天「なんか今までと違って、反応がみんな冷たい……」

御坂「……いやぁ」

初春「そりゃそうですよ。どうしようもないですもん」

初春「今の一連の会話で分かったのは、佐天さんが上条せんぱいに異常なほど好意を抱いてるってことくらいですよ」

佐天「い、異常って……!」

白井「さすがに擁護できませんの」

佐天「何この包囲網ー!!」



147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 22:39:48.89 ID:KyW7cEH9o

初春「まぁ、かわいそうなのでそろそろ話題を戻しましょうか……」

佐天「その言い方だと私が可哀想な子みたいじゃない!」

初春「なかなか冷静な自己分析です」

白井(辛辣ですの……)

佐天「……うぅ……」

御坂「それで、佐天さんはどうしてアイツのこと「せんぱい」って呼ぶようになったの?」

佐天「今の流れでそれを聞きますかっ!?」

白井「お姉さま、だんだん楽しくなってきたんですのね」

御坂「うん。なんか今すごい楽しい」

佐天「逃げ場が失われていくぅ……」



148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 22:40:29.20 ID:KyW7cEH9o

初春「佐天さん。嫌なことをしなきゃならないとき、どうすればいいか分かりますか?」

佐天「え……?」

初春「最初に済ませちゃうんですよ。夏休みの宿題理論です」

佐天「……う、うん。それが?」

初春「張り切って続きをどうぞ」

白井「私たちは佐天さんを信じていますわよ」

御坂「佐天さん! はやくはやく!」

佐天「なにこの流れ……何でか分からないけど御坂さんのキラキラとした視線が一番つらい……」

御坂「……」ワクワク

白井「……キャラ変わってますわね、お姉さま。年下っぽくなってますの」

初春「さ、はやくはやく。御坂さんの為にも」

佐天「わ、わかったよぉ……」



149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 22:40:57.48 ID:KyW7cEH9o

佐天「私がなんでせんぱいを「せんぱい」って呼ぶようになったか、だっけ」

佐天「これも大した理由はないんだけど……」

白井「そもそも、最初はなんて呼んでたんですの?」

佐天「上条さん、ですよ。あの人、たまに一人称でそういうんです」

初春「一人称?」

初春「っていうと」

初春「『俺、もう我慢できない……!』が『上条さん、もう我慢できない……!』になるわけですか?」

白井「」ブッ

御坂「わ、笑わせようとしないで! 唐突に!」プルプル

佐天「そ、そんな変な使い方はしないよ! しないけど……まぁ、間違いとも言い切れない……かも?」

初春「想像以上に変な人みたいですね……上条さん」

白井(初春の中で呼び方が変わったみたいですの……)



150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 22:41:36.40 ID:KyW7cEH9o

初春「ご、ごめんなさい……続きをお願いします」

白井(……自分で言って自分で笑いこらえてますの……さっきまで普通だったのに)

佐天「うん。まぁ最初は上条さんって呼んでたんだけど……」

御坂「」ブッ

佐天「……」

御坂「ご、ごめんなさい。続けて……」

佐天「街で何度もあってるうちに、せんぱいの友だちと会う機会もあってですね……」

佐天「その中の、関西弁で髪が青くてピアスつけてる人が……」

佐天「『後輩キャラって……いいなぁカミやん』、って言ったんですよ」



151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 22:42:04.39 ID:KyW7cEH9o

佐天「そのとき試しに、「上条せんぱい?」って呼んでみたんです」

佐天「そしたら思いの外、せんぱいが照れはじめてですね……」

初春「…………」

佐天「その後も「せんぱい」「せんぱい」って呼んでからかってたら」

佐天「なんか楽しくなってそのまま定着しちゃいました」

白井「アリですの」

初春「異論はありませんよ」

御坂「アリ、ね」

佐天「御坂さんまでっ?」



152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 22:42:32.49 ID:KyW7cEH9o
意外と溜まってなかった
投下終わり


153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/14(月) 22:48:15.76 ID:nNSmWrZUo
御坂さん、あーたww


158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 00:13:28.49 ID:i/DkIOk1o
やっぱり俺の、佐天さんが振り返りながら「せーんぱいっ?」って読んでくれる妄想は間違ってなかったことが証明されたわけなだな


159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 01:51:59.45 ID:VhjroV2m0
個人的には美琴→上条をなんのかんのと許容する黒子に萌える


178 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 17:12:52.02 ID:VuCWYEBGo

御坂「……私もせんぱいって呼んでみようかな」

白井「……」

初春「……」

御坂「な、なんで黙るの……?」

佐天「あ、アリだと思いますよ! 私は!」

白井「……お姉さまが言うと、別人みたいになりそうですの」

初春「というか、御坂さんは今までなんて呼んでたんですか?」

御坂「えっ……」

御坂「……んー」



180 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 17:13:18.38 ID:VuCWYEBGo

御坂「……『アンタ』……?」

初春「なんだか長年連れ添った夫婦みたいですねー」

白井「たぶんニュアンスが違いますの」

佐天「……ふうふ」

初春「佐天さん、いちいち落ち込まなくてもいいですよ」

佐天「そ、そんなんじゃないから!」

白井(今日だけでそのセリフ、何度聞いたか分かりませんの)

御坂「……でも今更、「上条せんぱい」とか「上条さん」とか呼ぶのも変な気が」

白井「安心してください、お姉さま」

御坂「え、何を?」

白井「変な気っていうか」

白井「普通に変ですの」

御坂「だよねー」



181 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 17:13:45.32 ID:VuCWYEBGo

初春「でもせっかくなんで、ちょっとイメージトレーニングしてみましょうか」

御坂「イメージトレーニング?」

初春「想定問答みたいなもんですね。私を上条さんだと思って!」

御坂「……初春さんを?」

初春「御坂さん、何もそんな露骨に「無理がある」って顔しなくても、本格的に思い込めとは言ってませんから、誰も」

御坂「そ、そうよね」

初春「さあ、どんとこい!」

佐天「初春はいったいどうしちゃったんだろう……」

白井「前から、ですの。何か飲みます?」

佐天「さっきから白井さん、ずっと飲み食いしてますけど、大丈夫ですか……?」

白井「私の胃袋は宇宙ですから、たぶん」

佐天「私、それだけ食べたら体重計怖くなっちゃいますよ……」

白井「気にしたらいけませんわよ、そういうのは」

佐天(そういう問題かなぁ……)



182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 17:14:11.58 ID:VuCWYEBGo

御坂「えっと……『せ、せんぱい!』」

初春「……『ん?』」

御坂「『な、なにしてるの? こんなところで』」

初春「『やあ、御坂。上条さんは今帰るところだよ』」

佐天「」ブッ

白井「……人選ミス、ですの」

御坂「『そ、そうなんだ!』」

白井「お姉さまはなんでこんなに緊張してるんですの……?」



183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 17:14:38.91 ID:VuCWYEBGo

初春「よくよく考えたら私、上条さんと会ったことなかったんでした。上条さん役無理です。タッチ」

佐天「え、私?」

白井「為せば成る、ですの」

御坂「お願い、佐天さん!」

佐天「いったいどうしちゃったんですか、御坂さん……」

初春「いいからやってみましょう。面白そうですし」

佐天「え、ちょっと待って。今なんて――」

初春「いいからやってみましょう。御坂さんのためです」

白井(本音、でてましたの……)



184 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 17:15:05.61 ID:VuCWYEBGo

御坂「『せ、せんぱい!』」

佐天「えっと……『ん? ああ、御坂か』。……こんな感じですか? すごく恥ずかしいんですけど」

初春「いい感じですよー。私、似てるかどうか分かりませんけど」

白井(なんの意味があるんですの、この茶番……)

佐天「んーと……『どうしたんだよ、変な呼び方して』……こうかな?」

初春「佐天さん、余計なことは言わなくていいです。真に迫る感じで」

佐天「む、無茶いわないでよっ!」

御坂「『べ、べつになんでもいいでしょ! ただ、ちょっと変えてみようかなって思っただけよ!』」

初春「……ん?」

佐天「『へえ……まぁいいけど』」



185 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 17:15:33.36 ID:VuCWYEBGo

御坂「『……い、今帰り?』」

佐天「『ああ、そうだけど』」

御坂「『そ、そうなんだ……』」

初春「ストップ、です御坂さん」

御坂「えっ!?」

佐天「……つかれた」

初春「あの、御坂さん。いい感じでトランス入ってたところ悪いんですけど」

御坂「なによ、いったい」

初春「ドモりすぎです」

白井(ああ、そこでしたのね、気になったところ)

御坂「だ、だって恥ずかしいし!」

初春「照れなくていいですから、照れなくていいですから」

佐天(……二回言った……)

佐天(っていうか今の流れだと……真面目にやった私がバカみたいでは……)



186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 17:16:01.01 ID:VuCWYEBGo

初春「あと気になったところを列挙させていただくと」

初春「目を逸らしすぎ、髪いじりすぎ、顔真っ赤、照れすぎ、混乱しすぎ」

初春「あと「せんぱい」って最初しか言ってないじゃないですか。意味ないです」

佐天(……なぜか御坂さんをプロデュースするノリに……)

御坂「目、逸らしてる? 私」

初春「逸らしてます。すごく逸らしてます。あと髪もいじってます。かわいいって言えばかわいいんですけど」

御坂「……うぅ」

初春「もういっかいやってみますか、今言ったところをふまえて」



187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 17:16:26.80 ID:VuCWYEBGo

御坂「『せ、せんぱい!』」

佐天「……えーと……『ああ、御坂か。何してるんだ、こんなところで』」

御坂「えーっと……『私は今帰りだけど、せんぱいは?』」

白井「ドモらなくなりましたわね」

初春「雰囲気も出てきましたね」

初春「でも……」

佐天「『そうか。一緒に帰ろうか?』」

御坂「『えっ、え!? な、なんでアンタと!』……じゃない! うぅ……『せ、せんぱいがいいなら……』……?」

白井「……アリ、ですかね」

初春「……ちょっと待ってください」

佐天「え、今度はなんで?」

初春「なんで? じゃないですよ佐天さん。佐天さんですよ今度の問題は」

佐天「わ、私?」



188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 17:17:03.01 ID:VuCWYEBGo

初春「正直なところを話してもらいたいんですけど……」

佐天「な、なに?」

初春「上条さんって「一緒に帰ろうか?」とか言う人なんですか? 願望入ってません?」

佐天「……そ、そんなこと……!」

佐天「ないですよねっ? 御坂さん!」

御坂「……私、誘われたことないわよ」

白井「……」

佐天「……」

佐天「……私も、ないです」

初春「正直で大変よろしいです」

白井(……やっぱり茶番ですの……)



189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 17:17:29.39 ID:VuCWYEBGo

佐天「やめません? これ」

御坂「うん……」

初春「そもそも私たち、普段、御坂さんがどんなふうに上条さんに接してるか分かりませんしね……」

白井「困りましたわね……」

佐天「……」

御坂「……」

御坂「え、別に困ってないわよね? 必要なことってわけじゃないし」

初春「……!」

白井「盲点、ですの」



190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 17:17:56.80 ID:VuCWYEBGo

佐天「なんか無性に疲れた……」

初春「ちょっとテンションがおかしくなってましたね……落ち着きましょうか」

白井(おかしくなってたのもおかしくしてたのも初春なのですけれど)

御坂「……すごく緊張した……」

初春「ただのイメージトレーニングで緊張って、どういうことですか」

御坂「で、でも、そういう場面って想像するだけで緊張したりするわよね?」

白井「まぁ、そうですわね……佐天さんもそういうタチみたいですし」

佐天「わ、私は別にそんなことないですよっ?」



191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 17:18:26.17 ID:VuCWYEBGo

初春「さっき、緊張しすぎて逃げ出しちゃうとか言ってた気がしますけど」

佐天「私の場合は、ほら。直前までは「こうしてこうなって」みたいなのは考えてるんだけど……」

佐天「……本番になると……」

白井(難儀な方ですの……)

初春「それで照れ隠しですかー」

佐天「まぁ、そうなんだけど……」

御坂「その気持ちは分かるわね、確かに」



192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 17:18:53.17 ID:VuCWYEBGo

初春「馴れ初めは聞きましたし、次は近況でも聞いてみましょうか」

佐天「近況?」

初春「『最近カレとはどうなの?』ってお話です」

白井「そういう下世話な言い回しはやめてくださいまし」

初春「何言ってるんですか白井さん。下世話なことをしようとしてるんですよ」

佐天(自覚あったんだ……)

御坂「……近況、かぁ……」



193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 17:19:46.27 ID:VuCWYEBGo

初春「御坂さんはどうなんです? 上条さんとの関係、最近は」

御坂「わ、私?」

佐天「私もちょっと気になります」

白井(佐天さんの目が今までになく真剣ですの……)

御坂「……私はまぁ、いろいろあって」

初春「……いろいろ、ですか」

白井「いろいろ……そんな、まさか……」

佐天「……」カァァァ

御坂「いろいろって言ってもそういういろいろじゃなくて!」カァァァァ



194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 17:20:13.91 ID:VuCWYEBGo

御坂「まぁ、友だち……くらいの関係ではあると、思いたい」

佐天「ともだち……」

白井「……もうちょっと多めに見積もってもいいんじゃありませんの?」

御坂「……友だち以上?」

初春「恋愛っぽい響きですねー」

御坂「恋愛言わなくていいから!」

御坂「まぁなんだかんだで、初対面のときよりは、徐々に距離が縮まってる……と思う」

佐天「そう、なんですか」

御坂「佐天さんの方は?」



195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 17:20:40.18 ID:VuCWYEBGo

佐天「わ、私ですか」

佐天「近況って言っても……何を言えば」

初春「最近どんな話をしたとか、どんなときに会ったとか」

佐天「どんな話……」

佐天「といっても、実のある話なんてした記憶がないんですけど……」

佐天「いつも私が話しかけて、あとはもうその場のノリでいろんな話をして……」

佐天「あ、そういえば。こないだ、はじめてせんぱいの方から声を掛けてもらいましたね」

初春「自他ともに認める知人同士ってわけですか」

佐天「そうだね……それまではうっとうしがられてないかな、とか不安だったけど」

白井「まぁ、向こうから話しかけてもらったなら、それはないでしょうね」

佐天「で、ですよね!」



205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 22:12:32.72 ID:VuCWYEBGo

初春「とはいえ、御坂さんが「友だち以上」で佐天さんが「知り合い」となると、ちょっと差が出てますね」

御坂「あ、いや、私は別に」

佐天「うう……なんとかしなきゃ……」

御坂「どう反応すればいいの……私は……」

初春「落ち込んでる場合じゃないですよ佐天さん!」

白井「そうですわ。やるべきことはいくつもありませんの」

佐天「というと……?」



206 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 22:12:59.47 ID:VuCWYEBGo

初春「上条さんとの距離を縮めることですよ! 他に何がありますか?」

佐天「学校の課題、とか」

初春「そんなの全部後回しです!」

御坂「……さすがにそれはどうなのよ」

佐天「そうは言うけど、距離を縮めるったって思いつかないよ……?」

初春「んー。そうですね……」

初春「とりあえず、『友だち以上』までのし上がった御坂さんに話を聞いてみますか」

御坂「わ、私?」

白井(……『わ、私?』みたいなセリフも、今日何度目か分かりませんの)



207 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 22:13:27.80 ID:VuCWYEBGo

御坂「私は別に、特別なことはしてないけど……」

佐天「特別なことをしなくても、気付かないうちに「友だち以上」ですか?」

御坂「たぶん「友だち以上」の響きに騙されてるけど、「友だち」とも言い切れない立ち位置だと思うわよ、私」

白井「微妙な関係なんですのね」

御坂「うん、まぁ。距離は最初に比べれば、だけど……まだ少し、なんというか、ねえ?」

佐天「微妙な距離があるわけですね……」

御坂「だから話なんか聞いてると、私よりも佐天さんの方が仲が良いように聞こえるんだけど」

佐天「うえ、ええ? それはないですよ……!」

初春(……うえ、ええ? ってなんですか……)



208 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 22:13:53.31 ID:VuCWYEBGo

御坂「だって、私、アイツをからかったりしたことないし……」

白井「お姉さまの親密度の判断基準ってそこなんですの?」

御坂「だって、からかってみたいじゃない、一度くらい! 照れさせてみたいじゃない!」

佐天「た、確かにアレは良いものですが……」

初春「良いもの、なんですかー」

御坂「……いいなぁ」

佐天「で、でも、私だってせんぱいに電撃飛ばしてみたりしたいですよっ!?」

御坂「……」

初春「……」

白井「……」

佐天「……」

佐天「……ごめんなさい。嘘つきました」



209 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 22:14:19.77 ID:VuCWYEBGo

御坂「だよね……」

白井「……会うたびに電撃飛ばしてるわけではないですわよね?」

御坂「あ、あたりまえでしょ!」

御坂「その……咄嗟にやっちゃうことはあっても、私だって嫌われたいわけじゃないし」

御坂「何度も電撃飛ばしてたらさすがに、とか、考えるし……」

御坂(……ドデカい雷ぶつけようとしたことはあるけど。今思えば普通に危ないわよね、アレ……)

初春「なんだか世知辛い話になってきましたねー」

佐天「……結局、距離を詰める具体的な手段については……」

初春「あ、そっちでしたね、本題」



210 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 22:14:45.84 ID:VuCWYEBGo

初春「とはいえ、恋愛初心者であるところの私には、具体的な方法なんて思いつかないわけですけど……」

白井「恋愛初心者、ですの。その割にはえらそうなこと言ってましたけど。恋する乙女がどうのこうの」

初春「去年までランドセル背負ってたんですよ、何を期待してるんですか」

佐天「……んー。どうすればせんぱいに意識してもらえるかな?」

御坂「そこが問題よね……アイツ、なんか相当鈍感みたいだし」

佐天「そう……なんですか?」

御坂「うん。たぶん。見た感じね」

初春「鈍感ですか。だったら、あからさまな好意をぶつけてみたらどうです?」

佐天「あからさまな……というと?」

初春「スキンシップとか」

御坂「……すきんしっぷ」

佐天「……手を繋いでみたり、腕を組んでみたり、うしろから抱きついてみたり?」



211 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 22:15:12.82 ID:VuCWYEBGo

初春「なんだか具体案を挙げはじめた人がいますけど、だいたいそんな感じですね」

初春「『せーんぱい!』、と後ろから抱きついたり……」

初春「『せーんぱい!』、と横から腕を勝手に組んでみたり」

初春「『せーんぱい!』、とうしろから声をかけて振り向いたところにキスをしてみたり」

佐天「いや、最後のはどうだろう」

御坂「ていうか、『せーんぱい!』は必要なの?」

白井「私は必要だと思いますわよ」

初春「『せーんぱい!』って言いながらスカートめくるのもアリっていえばアリですかね?」

佐天「それは無理じゃないかなぁ……そっちは今度御坂さんにやってみるよ。常盤台、スカート短いし」

御坂「なんでそうなるのよ……」



212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 22:15:39.48 ID:VuCWYEBGo

佐天「うしろから抱きつく……かぁ」

御坂「……わ、私は無理」

白井(お姉さま、想像しただけで真っ赤になってますの)

佐天「……私ならいけそうな気がする! キャラ的にも違和感がないような気がする!」

初春「乗り気ですね! 佐天さん!」

佐天「うん! がんばる!」

御坂「……わ、私はどうすれば……」

初春「あ、そうですね。キスします?」

御坂「無理でしょ、さすがに。突拍子がなさすぎて冷静になっちゃうもん」

初春「じゃあどうします? スカートめくっときます?」

御坂「無理だってそれ……」



213 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 22:16:35.11 ID:VuCWYEBGo

初春「じゃあ他の手段を考えますか……いい方法だと思うんですけど。すきんしっぷ」

佐天「まぁ、今度試してみるよ」

初春「佐天さんが『うしろから抱きつく』を試してみるにしても」

初春「『あ、せんぱいだ! よし、今こそ好機! 前々から計画していたすきんしっぷを……!』」

初春「『……直前になって妙に緊張してきた……ど、どうしよう』」

初春「『あ、そうこうしてる内にせんぱいがいっちゃう……! ……や、やるしかないっ!』」

初春「『えいっ! せーんぱい!』」

初春「『……え、あ……佐天?』『……ぁ……』」

初春「『えっと……何してるんだ?』『……うぅ(カァァァァ)』」

初春「って感じにしかならないと思います」

白井「恥ずかしくないんですの?」

初春「はっきりいって恥ずかしいです」

佐天「具体的すぎて本当にそうなるような気がしてきた……」



214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 22:17:04.39 ID:VuCWYEBGo

御坂「私の場合は?」

初春「……御坂さんの場合は……」

初春「『胸、あたってるんだけど!』『……あててんのよ』」

初春「って感じじゃないですかね?」

白井「アリですの」

御坂「なんであててんのよ、私……」

白井「そもそも当たる胸があるのかという疑問が残りますけれど」

御坂「……ぐっ」



215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/15(火) 22:17:32.50 ID:VuCWYEBGo

初春「大丈夫ですよ」

初春「男の人はふくらみがなくても興奮するらしいです。少年漫画の知識的に」

白井「『女性の胸が触れていること』が重要なんですの?」

初春「……なんですかね?」

御坂「『あててんのよ』は多分、佐天さんがやった方が効果的なんじゃ……」

佐天「落ち着いてください、別に誰かが『あててんのよ』をやらなきゃいけないわけじゃないですから」

初春「でもちょっと試してみたいですよね?」

佐天「からかうのにも、限度ってものが……」

初春「……」

白井「……」

佐天「……ちょっとだけね」

御坂(……よくよく考えたら初春さん、「ふくらみがない」ってところは否定してないんじゃ……)



230 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:45:14.42 ID:ODUGTn1So

佐天「でも、胸って言えば……」

初春「どうしました?」

佐天「……」

佐天「い、いや、なんでもない……」

初春「何でもないなら、なぜそんなに動揺してるんですか?」

佐天「し、してないよ! 動揺なんて!」

御坂「ううん、してるわよ。明らかに」

白井「ですわね」

佐天「え、ええー?」



231 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:45:41.38 ID:ODUGTn1So

佐天「いや、その……」

佐天「せんぱいと顔見知りになって、話しかけるようになってから何度目かのことなんだけど……」

初春「……問題ありません。続けてください」

佐天「いや、別に大したことじゃなくて……ホントに」

白井「かまいませんの」

佐天「……うぅ」

佐天「一緒に歩いてたら、せんぱいが転んで……」

白井(……なんだか悪い予感が)

佐天「……転んだ先に私がいて……」

初春「もつれ合って倒れたわけですか?」

佐天「うん、まぁ」

初春「……胸、触られました?」

佐天「……うん……」カァァァ



232 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:46:07.68 ID:ODUGTn1So

初春「……ちょ、ちょっとまってください」

初春「『どういう体勢だよ』とか『一緒に歩いてたのに何で進行方向に佐天さんがいるんだよ』とか」

初春「疑問は山のようにあるわけなんですけど、ひとまず、触られたんですね?」

佐天「いや、あれは事故みたいなもので……」

初春「……」

佐天「……さわられました」

御坂「……喉渇いた」

白井「メロンソーダ、いります?」

御坂「もらうわ」



233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:46:34.26 ID:ODUGTn1So

初春「揉まれたんですか?」

佐天「えっ」

初春「揉まれたんですか? さわられただけですか? ここ重要なので正確に」

白井(……「さわられただけ」っていう表現もおかしいと思いますけれど)

佐天「さ、さわられただけ……」

初春「……」

佐天「……ちょ、ちょっとだけ、揉まれた……かも」

初春「……まじですか」

佐天「……たぶん」



234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:47:01.15 ID:ODUGTn1So

初春「待ってください。めちゃくちゃ「大したこと」じゃないですか」

佐天「……いや、そうなんだけど、事故だし」

初春「事故でもですよ。めちゃくちゃ大事件ですよ。もしも御坂さんだったら卒倒してますよ?」

御坂「え?」

白井「想像するのも放棄してますわね。メロンソーダいかがですの?」

御坂「うん。美味しいわよ」

白井「……そう、ですの」

初春(……なんか幸せそうですね、白井さん)



235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:47:27.20 ID:ODUGTn1So

佐天「い、いやでも服越しだし。事故だし、一瞬だし」

初春「……いや、もういいです。胸のことはいいです。とりあえずおいておきましょう」

佐天「ホントに事故なんだよっ?!」

白井「そんなに強調しなくてもみんな分かってますの」

御坂「……胸、かぁ。佐天さんはともかく、私には揉むほどもないわよね……」

初春「やっぱり大きい方がいいんですかね?」

御坂「そうなのかなぁ……」

白井「どうでしょうね……殿方のことは分かりません」



236 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:47:53.74 ID:ODUGTn1So

初春「もしもそうなら佐天さんの圧勝ということになりますが」

御坂「初春さん、お願い。悲しくなってくるからもうちょっとオブラートに包んで……」

初春「大丈夫ですよ御坂さん。胸の大きさの違いが戦力の決定的差ではないことを教えてあげてください」

御坂「……なんか自信喪失してきた」

白井「むしろ今まであったんですの?」

佐天「いやいや、白井さん、それなにげに酷いですよね?」



237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:48:19.47 ID:ODUGTn1So

白井「そうではなくて。話しかけるたびに素直になれずに落ち込んでいるのを見ていたら」

白井「自然とそういう疑問が出てくるわけなんですが……」

初春「『今度こそは!』という意気込みはあったのかも知れないですね」

佐天「正確に言えば意気消沈ってことですか?」

御坂「日本語のニュアンスの違いはどうでもいいから、ホントに」

白井「……もう一時半ですのね」

御坂「うぅ……」



238 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:48:47.36 ID:ODUGTn1So

初春「元気だしてください、御坂さん」

御坂「……」

初春「大丈夫ですよ、御坂さん。上条さんだって御坂さんのことを憎からず思っているはずです! 私の分析によれば!」

御坂「……そうかな」

初春「はい! そこに胸の大きさなんて些細なファクターが介在する隙間は針の先ほどもないはずです!」

佐天「……ふぁく、え、何?」

御坂「……そうだよね!」

御坂「ありがとう初春さん! なんか自信が出てきた!」

初春「そうですか? よかったです!」

白井「マッチポンプ、ですの」



239 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:49:13.87 ID:ODUGTn1So

御坂「よし、それじゃあ……」

白井「どこかへ?」

御坂「今のテンションのままでアイツを捜してくる。今ならなんかこう、何かをやれる気がする」

佐天「……大雑把な自信ですね……」

白井「いってらっしゃいまし。そういえば、おふたりは、あの殿方の連絡先、ご存じないんですの?」

佐天「わ、私は、会うときはいつも、偶然だったんで……」

初春「偶然を装っていた、が正解だと思いますよ?」

佐天「……その通りだよ」

御坂「そういえば私も知らない……」



240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:49:46.01 ID:ODUGTn1So

初春「じゃあ次の目標は、電話番号かメールアドレスの入手ですか……」

御坂「……意外と簡単そう?」

佐天「そう、ですね。「そういえば知らないから教えて」って言えば……」

初春「でも、常にノリと照れ隠しで会話をしているお二人が、自然にそれを切り出せるとは……」

御坂「それを言われると確かに自信はないけど……」

佐天「い、いや、できるよ、多分。そのくらいなら」

佐天「……たぶん。きっと?」

初春「……まぁ、がんばってください」



241 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:50:12.73 ID:ODUGTn1So

初春「ところでふたりとも、夏目漱石の「こころ」という小説を読んだことがありますか?」

佐天「何よ、藪から棒に。ないけど」

初春「もしくは「魔法先生ネギま!」でも可」

御坂「そのふたつのタイトルが並んでるとすごく不自然ね……」

佐天「どっちも読んだことないけど、それがどうしたの?」

初春「お二人とも忘れているみたいなので言わせてもらうと、三角関係って、取り合いですよ」

佐天「……!」

御坂「……!」



242 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:50:38.75 ID:ODUGTn1So

初春「「ネギま!」いわく……三角関係の末路……痴情のもつれの先には悲惨な結末しかないとか……」

白井(……引用が「ネギま!」だと緊迫感がありませんわね……)

初春「でもまあ、がんばってくださいね、ふたりとも!」

佐天「いやいやいや。何さわやかな笑顔で応援してるのよ。めちゃくちゃ不吉なこと言った直後に」

御坂「三角関係は取り合い、かぁ……」

佐天「ちょ、ちょっとまって。御坂さんが初春の言葉に変なふうに影響されちゃってるから」

御坂「佐天さん! 恨みっこなしよ!」

佐天「そんなジャンケンで罰当番決めるみたいな言い方されても!」

白井(……平和、ですの)



243 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:51:09.91 ID:ODUGTn1So

白井(……あら?)

佐天「あ……」

上条「ん?」

佐天「せんぱいっ?」

御坂「えっ」

白井「お久しぶりですの」

上条「あ、ああ。白井たちか」

佐天「……む」

上条「……どうしたんだよ、佐天」

佐天「ちょっと、せんぱい」

佐天「『白井たち』って言い方、おかしくありません?」



244 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:51:36.45 ID:ODUGTn1So

佐天「『佐天たち』って言うべきでしょう。『御坂たち』なら納得はできたんですけど」

上条「……それ、そんなに重要か?」

佐天「重要ですよ! 私にとっては!」

白井(……さっそく連絡先を訊ねる空気じゃなくなってますの)

上条「んで、佐天たちは何して……何してるもないか。ファミレスだしな」

佐天「そうですね、おしゃべりしてましたよ」

上条「おしゃべり! ファミレスでおしゃべりか……若いなぁ」

佐天「せいぜい三つしか違わないじゃないですか」

上条「三つ違えば異次元の生き物ですよ……」

御坂「あ、アンタ!」

上条「ん?」



245 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:52:02.40 ID:ODUGTn1So

御坂「あ、あの……!」

初春(……これは、ひょっとして御坂さんが優勢?)

御坂「その……!」

上条「……? どうした、御坂」

御坂「……さ」

初春(……えっ、『さ』ってなんですか?)

御坂「佐天さんの胸さわったって、ホント?」

佐天「ちょ」

上条「えっ」



246 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:52:29.01 ID:ODUGTn1So

佐天「……あ、あう……」チラッ

上条「……えっと……」チラッ

佐天「……!」カァァァァ

白井(……視線をぶつけあったり逸らしあったり、せわしないですわね)

上条「いや、あれは事故で……」

御坂「……本当、なんだ……」

初春(っていうか、反応薄いなぁって思ってたら、普通に気にしてたんですね)

上条「待て御坂! おまえが考えているような事実はない!」

御坂「わ、私が考えてるような事実ってなによっ?」

初春「あ、私ちょっとお手洗いに」



247 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:52:55.53 ID:ODUGTn1So

上条「い、いや……その、あれは別に、大したアレじゃなくて……」

上条「……何で言い訳してるんだ? 俺は……」

佐天「大したアレじゃない?」

佐天「……大したアレじゃない、ですか」

上条「……佐天?」

佐天「人の胸を揉みしだいておいて、大したことじゃない、ですか」

上条「待て! 脚色するな! 揉んでないから!」

佐天「触ったのは事実じゃないですか!」

上条「……ぐう」

佐天「べつにいいですけどねー……」

御坂「……揉んだんだ」

上条「何だろうこの危機感……!」



248 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:53:21.82 ID:ODUGTn1So

上条「あ、俺、知り合い待たせてるからもう行くな?」

佐天「ちょっと、せんぱいっ?」

御坂「ま、待ちなさいよ!」

初春「えっ」ドンッ

上条「うおっ」ドサッ

白井(……! これは……!)

初春「い、たた。な、なに……?」

上条「……な、なにが」



250 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:53:48.17 ID:ODUGTn1So

佐天「……」

御坂「……」

白井(……佐天さんとお姉さまから逃げだそうとした上条さんが、お手洗いから戻ってきた初春にぶつかりましたの……)

上条「す、すまん。大丈夫か? 初春さんだったよな」

白井(……手をさしのべてますの)

初春「……え、どうして私の名前……」

上条「あ、いや……話には聞いてたからさ。初春さんのこと」

初春「ど、どんなことですか!」

上条「ちっちゃくてかわいい友だちがいるって、ふたりに」

初春「……ち、ちっちゃ……」

上条「あ、ごめん。気を悪くしたか?」



251 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:54:15.63 ID:ODUGTn1So

初春「……べ、べつに、大丈夫です」

上条「そっか。悪かったな」

初春「……い、いえ」ドキドキ

白井(……なんですの、このラブコメ)

上条「それじゃ、俺、行くわ」

佐天「……あっ、は、はい!」

御坂「あ……あう……」

上条「……御坂はどうかしたのか?」

白井「気にしないであげてくださいまし」

上条「……? あ、ああ……。まぁ、それじゃあな」

佐天「ばいばいです、せんぱい!」



252 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:54:42.09 ID:ODUGTn1So

初春「……」ポー

白井「……初春?」

初春「……」

佐天「おーい、初春ー?」

初春「アリ、です」

佐天「えっ」

初春「……俄然、アリです!」

白井「え、ええー?」



253 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:55:11.93 ID:ODUGTn1So

翌日の放課後


上条「月曜日のつらさはいつになっても慣れない……」

上条「……あたたかい布団でゆっくりと休みたい」

上条「でも、家に帰ってもベッドは同居人が……」

上条「……不幸だ」

初春「あ、こんにちは!」

上条「……え、あれ? 君は……」

初春「初春飾利です、上条さん! ちょっと相談事があるので一緒に帰ってもいいですか?」

上条「え……え?」

初春「大丈夫! 何の心配もありません、私に全部任せて大船に乗った気でいてください!」

上条「はい……? いやいや、心配って言うか、え、何?」



254 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:55:40.06 ID:ODUGTn1So

初春「私もね、ちょっと考えたんですよ。このまま四角関係で居ていいものかと」

上条「しかく……え、なに?」

初春「おふたりのことを考えれば、私が身を引くべきなのは明白……一番後手ですからね。でもそれはちょっといやなので」

初春「かといってあのふたりとの関係が気まずくなるのもいやですし、悩みに悩み抜きましたよ、私も」

上条「……何の話してるんだ?」

初春「私たちの未来の話ですよ、上条さん」

上条「……『たち』って誰……?」

初春「それでですね上条さん!」

上条「は、はい?!」

初春「ハーレムルート、目指しません?」

上条「……は?」



255 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:56:06.53 ID:ODUGTn1So

初春「そうすればみんな平等ですし、私も佐天さんや御坂さんと気まずくならずに済みますし……」

上条「……ごめん、初春さん。ぜんぜん話が読めないんだけど」

上条「あなたはいったい何をいるのでせうか?」

初春「つまりですね、上条さん。私は上条さんに、一目惚れという奴をしてしまったらしいんです」

上条「……は、え? いやいやいや」

初春「愛か恋かと問われればラブです。ちなみにマジです」

上条「……冗談だよな?」

初春「大丈夫! 全部私に任せてください! 皆さん喜んでくれるはずです!」

上条「……え、えええー?」

初春「上条さん!」ギュッ

上条「腕を組むな、腕をッ!」



256 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:56:38.10 ID:ODUGTn1So

初春「……」フーッ

上条「い、息を吹きかけるな! 耳に!」

初春「……迷うことはありませんよ、上条さん。作りましょう……あなたの、ハーレムを」

上条「変な雰囲気とか作らなくていいから!」

初春「……」ギュー

上条「胸当たってるから!」

初春「あててんのよ、です」

上条「は、はあっ!?」

初春「……上条さん」

初春「良い匂いがしますよ……女の子の花園というモノは……」



end



257 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 15:59:20.45 ID:ODUGTn1So
おしまい



258 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/16(水) 16:00:19.47 ID:4rZOg3iAO
おい

おい



261 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 16:13:25.19 ID:Rv2hfxoiP
リア充は爆発


262 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 16:16:06.47 ID:uDGyamhIO
ラストに声優ネタが来るとは


266 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 17:44:23.68 ID:Z+bY+UgQo
toLoveる展開は?


268 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします2011/02/16(水) 19:04:09.37 ID:OzyT8son0
終わりか
もうちょっと読みたかった、残念



271 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 20:58:00.18 ID:OTjBVprIO
面白かった!
PSPの超電磁砲ゲームもこんな感じになんねえかなw



269 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/02/16(水) 19:22:00.10 ID:i9xKiCvDO
鮮やかな引き際ww
しかしよくしゃべる黒春である。
乙です





B0044WV3L0とある科学の超電磁砲(限定版「figma 白井黒子」同梱)


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禁書目録SS   コメント:20   このエントリーをはてなブックマークに追加
コメント一覧
4373. 名前 :  ◆- 投稿日 : 2011/03/08(火) 01:32 ▼このコメントに返信する
アリ…だな、うん
4380. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/03/08(火) 03:11 ▼このコメントに返信する
アリだな
4382. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/03/08(火) 05:48 ▼このコメントに返信する
アリですね
4387. 名前 : 名無しさん◆- 投稿日 : 2011/03/08(火) 11:08 ▼このコメントに返信する
「邪魔立て」を「邪魔翌立て」って書いてるのはなんでなんだぜ?
4388. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/03/08(火) 12:05 ▼このコメントに返信する
板の仕様
4391. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/03/08(火) 12:43 ▼このコメントに返信する
>>30
>御坂「いや……アンタたちが決闘するのは別にいいんだけど、場所を考えなさいよ」

お 前 が 言 う な
4395. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/03/08(火) 15:09 ▼このコメントに返信する
アリ…かな、うん
4400. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/03/08(火) 16:06 ▼このコメントに返信する
米No.4387
「魔力」も「魔翌力」になったりする。
特定の字の組み合わせを書き込むときに余計な字が混ざる、
一種の不具合と言っていいのか。
とにかく作者ではなく板の問題。
4401. 名前 : 名無しさん◆- 投稿日 : 2011/03/08(火) 16:38 ▼このコメントに返信する
*No.4388と*No.4400のおにいちゃんありがとう

4408. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/03/08(火) 18:12 ▼このコメントに返信する
なんだコレ・・・
まあアリだがね
4428. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/03/08(火) 22:03 ▼このコメントに返信する
アリだああああああああああああ!
4468. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/03/09(水) 01:41 ▼このコメントに返信する
アリかナシかの徹底的な二極論の元に作られたSSなのか…ッ!?
素晴らしい…全てにおいてアリだな。
4505. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/03/09(水) 14:52 ▼このコメントに返信する
なにはともあれアリだな。
4531. 名前 : 名無しさん◆- 投稿日 : 2011/03/09(水) 23:00 ▼このコメントに返信する
\アリだー!/
4562. 名前 : 名無し@SS好き◆QfU8/X0I 投稿日 : 2011/03/10(木) 14:29 ▼このコメントに返信する
結局私的にはアリな訳よ
4597. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/03/11(金) 08:49 ▼このコメントに返信する
アリで
13358. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/10/15(土) 19:38 ▼このコメントに返信する
面白いな、、アリだ
45981. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2015/08/09(日) 15:30 ▼このコメントに返信する
なしではないがありでもないな
なんと言うか微妙
46029. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2015/08/19(水) 05:57 ▼このコメントに返信する
何度も読み返したくなる名作ですね
アリです
47516. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2016/10/09(日) 14:56 ▼このコメントに返信する
恋する乙女はどうしてこんな可愛いのか
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