美琴「……レベル5になった時の話ねえ………どうだったかしら」【後編】

2010-11-26 (金) 19:21  禁書目録SS   38コメント  
201010091149045fc.jpg
マンガのしくみ―プロのマンガ家を目指す人のグラフィックバイブル[大型本]


前編→美琴「……レベル5になった時の話ねえ………どうだったかしら」

499 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/25(火) 23:52:31.18 ID:pU536.Q0
学園都市郊外

ポツポツ……

ザアアァーー……

通行人A「……あ、降り出してきたぞ」


通行人B「ああ、そういや予報で言ってたな、この時間帯から雨が降りだすって」


通行人C「まあ、この都市の天気予報は正確だからなー……」


…………………


ザァーーーー………

郊外をずぶ濡れのまま歩く美琴


美琴「……………」



501 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/25(火) 23:56:09.63 ID:pU536.Q0
…………

美琴「(レベル5に到達したとたん……友達も……信じてた人も失ってしまった……)」


美琴「(レベル5なんかになったばっかりに…
… 最後のハードルを飛び越えたばっかりに……特別な人間になったばっかりに)」


美琴「(今までずっとずっと必死で頑張ってきた…… その結果がこれだなんて…

…今まで、何であんなに必死に頑張ったんだろう…何のために…

…こんなことになるなら…… 私……)」


?「おーい、そこの小学生」


美琴「……?」



502 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/25(火) 23:57:56.60 ID:pU536.Q0
美琴「……なによ、誰よアンタ、なにか用?」


上条「いや……、用っていうかその、傘もささねえで歩いてるから
声かけただけなんだけど……

…ほら、そんなずぶ濡れじゃ風邪引くだろ?傘がないんだったら俺のを……」


美琴「はあ……うるさいわね、ほっといてよ……」


上条「いや、別にそんな遠慮しなくていいからさ……ほら」


美琴「ほっといて、っていってるでしょうが!!??」



504 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/26(水) 00:02:17.08 ID:8q.aPnc0
上条「んな……!!なんだよ!!人がせっかく心配してやってんのに…
…生意気なガキだな!!」


美琴「が、ガキですってぇ!!!じ、自分だってたかだか中学生のくせにっ!!
だいたいアンタ、私が誰だか分かっていってんの!!?」


上条「誰って……!!誰だよお前はよ!!
どこからどーみても普通の小学生じゃねえかよ!!」


美琴「……………!!ふ、普通の小学生なんかじゃじゃないわよ!!
っていうか、普通に戻れるもんなら戻りたいわよ!!!
なんか変に頑張りすぎて、そうじゃなくなったから困ってんでしょうが!??」


上条「………は、はああ??な、なんだよそれ、もう全っ然わけわかんねえ!!!」



505 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/26(水) 00:06:04.53 ID:8q.aPnc0
美琴「う、うるっさいわねえ!!!アンタなんかに
私の気持ちなんかわかりゃしないんだからっ!!!

私がこの短い期間のうちに、どんなつらい目にあったのか!!」


上条「し、知らねーよ、んなこと言われても…ってあれ……?
お、おいお前……もしかして泣いて…」


美琴「……な、泣いてなんかないわよ!!!この馬鹿!!!馬鹿あ!!!!」


上条「(な、何なんだ一体……な、なんかめんどくさいヤツに
話しかけちゃったなあ……)」



506 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/26(水) 00:09:20.31 ID:8q.aPnc0
美琴「…わ、私はねえ……今まで目の前に立ちふさがるハードルを頑張って頑張って……
それはもう必死の思いで飛び越えてきたの!!

それで、最近…とうとう最後のハードルまで飛び越えて、頂点にたったと思った瞬間!!
一気にいろんなものを失っちゃったんだから!!」


上条「…………え、ちょ、一体なんの話を……」


美琴「私、知らなかった!!何年も何年も努力して頑張って、ハードルを飛び越えて!!
せっかくゴールまで到達したのに……!!!その結果、こんなことになるなんて!!」


上条「(………だめだ、わけがわからん……ハードルがどうとか……



……あ、もしかしてコイツ…陸上かなんかやってんのかな……)」



507 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/26(水) 00:12:51.15 ID:8q.aPnc0
美琴「こんなことになるんだったからあんなに頑張らなきゃよかった!!
こんな辛い思いをするんだったら、最後のハードルを飛び越えなきゃよかった!!!
頂点になんか立たなきゃよかった!!!
だったら、普通の人間のままでいられたのにっっ!!!!

私が今までの人生、必死で頑張ってきたことなんて、苦しい思いをするだけで、
なんの意味もなかった!!意味なかったんだからあっ!!!」


上条「……お、おい……お、落ち着けって…
…お前の言ってることさあ……良く分かんないんだけど…

…そ、そんなに今までの自分の生き方を否定するような
言い方しなくてもいいんじゃないか……?」


美琴「な、な、なによ!!あんたなんかになにが分かんのよっ!?」



508 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/26(水) 00:24:24.66 ID:8q.aPnc0
上条「い、いやだからさあ……お前がいままで陸上選手として必死で必死で努力して……
その結果、頂点に立つまでに……つまり、第一位を獲るまでに成長したことってさ…

…なんか俺はすごく誇れることだと思うんだけど…
…だって、それって、到底普通の人間にはできないことだろ、絶対」


美琴「…………………は?…

…り、陸上……??あ、あんた何わけわかんないこと言って……」


上条「……そりゃ、な、なんかお前の話聞いてると、一等賞をとったとたん、
なんか辛いことがあったみたいだけど…

…けど……それでも、お前が今までの人生で、必死で頑張って走りこんだり、とか?
…なんというか、…一等賞を獲るまでに努力してきてた過程っていうか、その…
… そういうのはさ、すっごいお前が生きてきた人生の中で価値が
あるような、気がするんだけど……いや、もらえる金メダルもすごいんだろうけどさ…」


美琴「………………いやいやいやいやいや、だ、だからああぁぁぁーー!!!!
アンタは何わけなかんないことぐちぐち言ってんのよ!!!!
ぜんっぜんアンタの言ってること的を得てないんだけどっ!!!

なに!?走りこんだり、とか!一等賞とか!??金メダルとかあ!!???
アンタは!!一体、何のこと言ってるわけ!???」


美琴「(……あれ?……けど、コイツの言ってること…



… 全然的を得てないわけじゃないような………)」



509 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/26(水) 00:27:23.95 ID:8q.aPnc0
上条「……え?ち、違うのか……?俺はてっきりお前が
陸上の試合かなんかで一等賞をとって……」


美琴「全然違うわよ、ばかあ!!!っていうか、私、陸上部でもなんでもないわよっっ!!!」


美琴「(……私……今、なんか……心が軽くなった?)」


上条「え……だ、だってお前、さっきハードルがどうとか……」


美琴「ンな……!!!!ば、ば、ばっかじゃないのアンタはあ!!!それは比喩よ比喩!!
そんなことも分かんないの!??ホントにハードル飛び越えてるわけじゃないわよ!!!」

ギャーーーギャーーーー……


美琴「(私、なんか今……

 

…少しだけ………報われたような気が…………)



510 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/26(水) 00:38:07.02 ID:8q.aPnc0
美琴「…………」


上条「はあ……はあ……よーやく静かになったか…」


美琴「寒い…」


上条「へ?」


美琴「だ、だから寒いって言ったのよ!!さっきから雨にあたってんだからっ!!
さ、さっさとその傘借しなさいよ!!」


上条「って、ちょ……おい!!俺の傘をとんなよ!!
俺だって、それ1本しか持ってねえんだぞ!!!」


美琴「なによ!!傘、一本しか持ってないくせに、私に声かけてきたの!??
それじゃ、私に傘借したら、どうするつもりだったのよ!?」


上条「し、仕方ねーだろ!?最初、お前を見たときはなんかかわいそうだなって
思って……!!けど、話かけてこんな生意気な女だったとは」


美琴「あーーもう!!分かったわよ!!だったらもう、
アンタも一緒に入ればいいでしょ!!!」



515 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/26(水) 00:54:30.74 ID:8q.aPnc0
…………

ザアァァーー……

(相合傘をしながら歩く上条と美琴)


美琴「…それでさあ、私も悪かったと思うのよね……だって、
私のせいでクラスの友達を危険な目にあわせちゃったんだしさあ」


上条「……そーですね」


上条「(なんか……ホント、めんどくさいヤツにであっちまったな……
ああ……不幸だ……)」


美琴「けど、私だって、こんなに急に誰かにつけ狙われたりするなんて
思ってもみなかったんだもん……聞いてる?」


上条「……そーですね」


美琴「……紀元前221年、中国を統一した王朝といえば?」


上条「そーですね」


美琴「やっぱ聞いてないでしょうがああああ!!!!
テキトウに答えてんじゃないわよっ!!!!」


上条「どああ!!って、傘から追い出すなよ!!お、おれのなんだぞ!!
濡れちまうだろ……って………あ……」


美琴「え?」


上条「やんだみたいだぞ、雨」

…………



516 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/26(水) 00:59:54.73 ID:8q.aPnc0
上条「よし、これでもう傘がなくても帰れるだろ……それじゃあな」


美琴「あ……ちょ、ちょっと」


上条「?なんだよ、まだなにかあんのかよ?」


美琴「………あ、ありがとう」


上条「あ、ああ、気にすんなよ、傘くらい」


美琴「い、いや……傘もだけど………」


上条「……?まあ、いいや、それじゃーな!これからも陸上がんばれよー

……(なんだ、素直な時は素直なんだな……)」


美琴「……だから、違うっていってるのに……」


美琴「……………」



517 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/26(水) 01:32:48.29 ID:8q.aPnc0
……………


美琴「(レベル5なんて地位を得たばっかりに……いろんなものを失った……)」


美琴「(…だから、分かる
きっと、レベル5 なんていう肩書き自体に、大した価値はない……
…いや、むしろそんなものあったって、この先、生きていく上で
邪魔なだけなのかもしれない)」


美琴「(けど、レベル5になって、失ったものばかりじゃあない…

…そう、私がここまで到達するためにたどってきた道のりは
…ハードルを飛び越えるために…必死になって頑張ってきた今までの時間、
それだけは、私の今までの人生の中で、価値があるものと言いきれるはずだから……)


美琴「(私はもっと、そこに誇りを持っていいのかもしれない…

そして、これからも……この先も……誰になんと思われようが…

…今までと同じようにハードルを飛び越え続けてやる…!!

だって、それが私の性分なんだから!!!)」



529 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/05/27(木) 22:09:15.02 ID:YhwOu/g0

……………
その日の夜……


とある研究所


研究員B「………メインコンピュータは破壊されて………すべてが終わった……
… 私の………夢も……希望も………なにもかもが………」


研究員A「……………」


研究員B「…………くそっ!!くそっ!!!なんでこんなことにっ……!
あんなカスみてえな上層部と、モルモットのクソガキのおかげで……!!!
人生が台無しだわ!!!

あいつら……………絶対にゆるさない………ぶっ殺してやるわ、どいつもこいつも…………

復讐……してやるわ………!!!!!」


研究員A「ふ、復讐……??な………なにを言ってるんですか……!!?」



530 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/27(木) 22:12:28.60 ID:YhwOu/g0
研究員B「ぶっ殺す、って言ったのよ!!!上層部の連中も!!
あのクソガキも全員さああ!!!

……そうだ、アンタも一緒に来なさいよ!!!
たしか研究所の倉庫に駆動鎧があったでしょ!!!
それを使って2 人で不意をつけば………!!」


研究員A「も、もうやめてください!!復讐だなんて、何を馬鹿なことを………!!!」


?「……そのとおりだわ、復讐だなんて。馬鹿なことを言うのはやめなさいよ………
……っていうか、そんなこと絶対にできっこないわよ?」カツ…カツ…


研究員B「だ、誰よ、アンタ!!!!一体何者……」


?「だってアンタ、もうここで死ぬんだから」


研究員B「へ?」


ピッ



531 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/27(木) 22:16:26.52 ID:YhwOu/g0
研究員B「う、ぎゃああああーーーーーーーーーーー!!!!!」

ぐしゃああああああああああああああああ!!!!!

研究員 B「………………」ドサッ


研究員A「ひ、ひいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!」


麦野「全く……待ちに待った初任務がこんなのなんて……しけてるわねえ……!!」

カツカツ………


絹旗「……まあ、超仕方ありません。まだ私たちの実力が超信用されていない、
ってことでしょう……けど、これから超のしあがっていけば問題ないです、麦野」


麦野「それにしても、こんな下っ端の連中でもできるような
仕事を持ってきやがって……!!…
…ったく、上層部の糞どもが……『アイテム』をなんだとおもってんのよ…」


研究員A「……はあ……はあ……!!」



533 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/27(木) 22:23:53.39 ID:YhwOu/g0
フレンダ「麦野――、こっちはダメみたい。なんか、その御坂ってののデータ、
持ち帰ろうにも、ぜんぜんこの研究所に残ってないみたいだよ」

滝壺「メインコンピュータが……電撃で完全に壊されてた……」


麦野「はあ?そりゃ情報と違うけど……、まあ、それならデータのほうはもういいわ、
上層部も、あれば欲しい、って程度の言い方だったし、

……DNAマップさえあれば、計画は十分に実行できるはずだ、
とかなんとか話してたし、もういいでしょ」


フレンダ「……計画??計画ってなんのことさ、麦野」


麦野「はあ?知らないわよそんなこと!
どーせ、その御坂ってのをダシになんかたくらんでんでしょ、上層部は!!」


フレンダ「(な、なんか、麦野、機嫌悪くない、絹旗……?)」


絹旗「(そりゃあ、そうでしょフレンダ。
初任務が自分を第3位から引きづりおろしたヤツの研究所の
『後始末』なんて、超屈辱的に決まってます)」


フレンダ「(……命令を無視し、新しい第 3位に過剰な能力開発を強いた研究者の
『始末』と、そいつの研究所にあるデータの回収……なるほど、確かに屈辱的だわ…)」



535 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/27(木) 22:41:05.82 ID:YhwOu/g0
研究員A「はあ……はあ……な、何者なの……あ、あなたたちは……!!!!」


麦野「あらあら、そんなに怖がらなくてもいいじゃない…
…心配しなくても、あなたは
ターゲットとして、名前にのってなかったわよ?…

…良かったわねぇ、人についていくだけの下っ端中の下っ端研究員で」


研究員A「ま、ま、まさか……上層部からの命令で………!!!」


麦野「けど、なんていうか、研究者の中でもアンタみたいなタイプが、
一番したたかよねえ…
…自分は無理やり従わされただけ、みたいな感じでいられるからさあ?」


絹旗「確かに……能力開発の分野で、自分の手をよごさずに出世しようとする、
超典型的な研究者ですね」


研究員A「な、なにを言っているの……???」



536 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/27(木) 22:49:32.85 ID:YhwOu/g0
麦野「なにって……?そのままの意味じゃない??
独断専行で第3位の能力開発を実行するという、汚れ役は自分の上司にまかせて、

自分は、ただ後ろをついていくふりをして、甘い汁を吸おうとしてた
あなたのことを言ったんだけど?」


絹旗「……仮に失敗しても、リスクはかからない……まさに今の状況ですね」



研究員A「な……なにを言ってるの、あなたたち!!わ、私はこの人とは違う!!!
私は何度も反対して……!!!」


麦野「ぎゃははははは!こいつは傑作だわ!!!
なに言ってやがんだよ、テメエはああ!!!
そうやって、いい子ちゃんのふりして
火の粉がふりかからねえようにしてただけだろうがよおお!!!!!」


絹旗「まったく……今後におよんで超あきれた女ですね…
…それじゃ、あなたは上司の独断専行を本気で止めようとしたと、
自分も便乗しようと思う気持ちが全くなかったと、超本気でいえるんですかね」


研究員A「そ………!!!それは……!!!!」



537 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/27(木) 23:03:34.37 ID:YhwOu/g0
麦野「あーあ、ほんと、屑みたいな女ねえ?自分の気持ちをしたたかに隠しちゃって……
自分に正直だったという意味では、今殺した女の方が、まだマシよねえ」


絹旗「超そのとおりですね。基本的にそれがこの街の研究者のスタンダードな姿ですし……逆に、私たちもそういう研究者を利用してる感じですから、なんとも思いませんしね?

……むしろ、あなたみたいな研究者が一番、むかつきますかね」


研究員「そんな…そんな……違………私は……私は……!!!


美琴ちゃんのことを……」



538 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/27(木) 23:20:19.41 ID:YhwOu/g0
麦野「はん!!上っ面だけの偽善者野郎が!……ほら、みんなもう行くわよ」


フレンダ「あれー、ほんとにそいつ殺さなくていいの、麦野」


麦野「ターゲットに入っていない余計なヤツを殺して、
上からギャーギャーいわれちゃたまんないしねえ………ま、いいでしょ。

どっちみちソイツはもう、研究者として終わってる」


絹旗「そうですね、もう一生、チャンスが回ってくることは超ないでしょうね」



540 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/27(木) 23:29:44.14 ID:XBKtIsAO
麦野の言葉、胸に突き刺さるな



539 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/27(木) 23:27:56.26 ID:YhwOu/g0
フレンダ「ふーん………それにしても、
研究所もなくなっちゃって、その御坂って奴のブームもそろそろ終わりかしらねえ」


絹旗「最近、世間じゃもう、『原石』ってやつの話題に超移りそうな勢いらしいですよ」


フレンダ「あー、知ってる、そいつもレベル5 入りするかもってうわさがあるよねえ、
またそのうち、順位の変動とかあるのかなあ?」


麦野「」ぴくっ



541 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/27(木) 23:31:34.85 ID:YhwOu/g0
絹旗「(し、フレンダ!また、とかいっちゃだめです!!またとか!!
麦野に聞こえたら超どうするんですか)」ひそひそ……


フレンダ「(ああ、そ、そーだったわ、結局さ、この手の話を麦野の前でしちゃだめだって、思えば思うほどついつい……やっぱ、気にしてるんだね)」ひそひそ……


滝壺「(最近ずっと……イライラしてる……)」ひそひそ…


絹旗「(やっぱり同じ組織の人間として、超傷ついてる麦野に超気を使ってやらないと…)」


麦野「全部聞こえてんのよっっ!アンタ達ぃぃ!!!!!」



……………………




研究員A「私は…………私は、一体………」



542 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/27(木) 23:45:23.67 ID:YhwOu/g0
こうして………美琴の研究所は完全に閉鎖された。


この一件以来、美琴が、自分専用の研究所をもつことはなく、


学園都市上層部も美琴に深く干渉することはなかった…



549 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/28(金) 05:27:05.85 ID:0hCliS2o
地雷を踏むことに定評のあるフレンダ



551 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/28(金) 18:46:01.91 ID:ccIumkDO
むしろ地雷を仕掛けてるな



552 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/28(金) 19:03:29.72 ID:dAgP37Mo
こういうのがたまりにたまって15巻で切れちゃったんだろ



553 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 22:12:21.33 ID:UBK//iY0
どっちも切れちゃったからな



543 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/27(木) 23:48:24.13 ID:YhwOu/g0
…………


それから……


美琴がレベル5になって5か月後の冬……

美琴が通う学校

美琴「…………常盤台中学校?」



554 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 22:14:03.64 ID:HkzSF360
先生「……ああ、先生も教師のくせして、こういう話はうといんだがな。
お前の進学先に良い中学校はないかどうか、知り合いの先生に
相談してみたら、常盤台中学がいいんじゃないかって。

………お前も名前くらい聞いたことあるだろ?」


美琴「はい……学園都市でも5本の指に入る屈指の名門校で……

…あれ、けどあそこってお嬢様中学じゃなかったでしたっけ?
……私なんか入れるんですか??」


先生「ん……い、いやまあ、お前がお嬢様に見えるかどうかは置いといてだな……
常盤台中学は能力開発の分野でも非常に優秀な中学校らしいんだよ。
確か、レベル3以下の生徒は入学試験すら受けられないとかなんとか………」


美琴「………」



555 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/05/30(日) 22:21:25.81 ID:HkzSF360
先生「もし、お前がこれからも自分の能力を伸ばしていきたいと考えるんだったら、
常盤台中学に入るのがベストだと思うんだが…

……ほら、なんかお前、かよってた研究所も閉鎖しちゃったみたいなこと言ってたし」


美琴「………」


先生「あ、けど、別にそこを受けろって強要してるわけじゃないぞ?
…まあ…確かにそこの中学に進学すれば、
今のクラスのヤツらとも離れ離れになってしまうことになるだろうからな…

……最終的に決めるのはおまえだから…」


美琴「………」



556 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/30(日) 22:27:44.84 ID:HkzSF360
美琴「………………私、受けてみます、その常盤台中学の入学試験」


先生「え?ほ、本当か御坂!!」


美琴「はい、私ぜんぜんお嬢様じゃないから、
受かるかどうか分かんないけど…できる限り頑張ってみます!」


先生「………そうか……!!………えっと、それだったら、試験をうける為の
願書を提出しなきゃな……それから、試験は2月末にあってだな…
…まあ、お前なら落ちる心配はないわけだが……」


美琴「………………」


……………


美琴「(……正直、中学なんてもうどこでもいいと思っていたけど……
…私がこれからも実力を伸ばしていくのには、常盤台中学に入学するのは、
いいのかもしれないわ……!)」


先生「(……御坂のヤツ、……なんか夏ごろよりは少し元気になったみたいだな…
前向きになった、っていうか…

…まあ、いまだにクラスの奴らとは和解できてないみたいだが)」



557 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/30(日) 22:30:09.92 ID:HkzSF360
……………
その後

職員室

電話で誰かと話している美琴の先生


先生「……ええ、常盤台中学の入学試験を受けるみたいです。
アイツは名門だとかお嬢様だとか、そういうのに興味がないっていうか…
…そういうヤツだから、駄目かなって思ってたんですけど……
なんか、思ったよりやる気そうで…」


先生「けど、ありがとうございます、アイツの進路先について相談に乗ってくれて。
…いやあ、お恥ずかしながら、私は今までレベル2以上の子供を受け持った経験がなかったものですから
……どこの学校を進めたらいいか、ホントに悩んでいたんですよ……

小萌先生に相談してホントに良かったです」



558 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/30(日) 22:35:09.03 ID:HkzSF360
小萌『いえいえ、礼には及ばないんですよー!常盤台中学は、とってもとっても
素晴らしい中学校だから、きっと御坂ちゃんも気にいってくれると思うのです!

それに、常盤台中学なら、先生が気にかけてる御坂ちゃんの悩みも
きっと解消されると思いますよー?』


先生「ええ、そうですね、ありがとうございます…
…はい、それじゃあ、失礼いたします……」ガチャン


先生「………………」


先生「(……学園都市で暮らす生徒にとって、能力レベルは本人にとって
常について回る重要なスターテスだ…。
そういった環境の中で、今や御坂は学園都市の頂点、レベル5…

周りに羨まれたり、恨まれたり、妬まれたり……
常に特別な目で見られる存在にまで成長してしまった)」


先生「アイツがいずれ学校で浮く存在になることは、予想できていた…
…大半が自分の能力レベルに劣等感を持っているこの学校の生徒とは、
あまりにも住む世界が違いすぎる…

…この学校の生徒と同じ中学校に進学したんじゃ、アイツが孤独になってしまう!!)


先生「(だが、多くの高能力者が集う名門の常盤台中学なら、
きっと、アイツにも対等な友達ができるはず…

… アイツは孤独にならないで済むはずなんだ……!!)」



559 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/05/30(日) 22:36:36.54 ID:h02FMRko
先生…(´;ω;`)



560 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/30(日) 22:56:24.99 ID:HkzSF360

……………

一方、とある高校の職員室

黄泉川「一体、誰と電話で話してたんじゃん、小萌先生?」


小萌「御坂ちゃんを受け持ってる小学校の先生と話してたんですよー。
実は最近、ずっと御坂ちゃんの進路で相談を受けていたのです。
ホント、生徒想いな優しい先生なのです」


黄泉川「御坂……?御坂って、あの御坂美琴か?
今年の夏くらいに話題になったあのレベル5の……」


小萌「その通りですよー、ちなみに御坂ちゃんは
常盤台中学に進学することを決めたみたいなのです」


黄泉川「へー、常盤台か……まあ、レベル5なら常盤台の試験でも余裕なんだろうけどな」



561 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/30(日) 23:04:46.11 ID:HkzSF360
黄泉川「あ、そういえば常盤台中学っていえば」


小萌「…?どーしたんです、黄泉川先生?」


黄泉川「私、今年の試験の警備も兼ねて受け付け係に選ばれてるんだった。
もしかしたらそこで、噂の御坂美琴、見れるかもしれねーじゃん!?」


小萌「へー、そうなんですかー?
ちなみにクラスの先生によると、御坂ちゃんはレベル5なんてことを
鼻にかけていばったりしない、とっても正義感があるいい子らしいのですよー!!」


黄泉川「ふーん、まあ、前々から一目見たいと思ってたからな、

楽しみにしてるじゃん、御坂美琴」


……………



562 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/30(日) 23:13:13.10 ID:HkzSF360
そして……二か月後

2月

美琴の教室(授業中)

先生「(えー、……で、あるからしてー)」


美咲「(………今日、美琴ちゃん、学校に来てないね)」ひそひそ


女生徒A「(うん……なんか、噂によると今日、常盤台中学の試験を
受けに行ってるらしいよ?)」


女生徒B「(え!?常盤台中学!?御坂ちゃんって常盤台中学を受験するの!??)」


女生徒C「(わ、私たちと同じ中学に進学しないんだ……やっぱりすごい…)」


美咲「(…………)」



563 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/30(日) 23:23:30.29 ID:HkzSF360
美咲「(……ねえ、みんな……あ、あのさ……私たち)」


女生徒A「(う、うん……)」


女生徒B「(そうだね、分かってる……)」


女生徒C「(以前、御坂ちゃんに……ひどいことを言ってしまって……)」


美咲「(私たち、美琴ちゃんを傷つけてしまった…
レベル4だろうが5だろうが……美琴ちゃんは美琴ちゃんのままなのに……

…どうしよう、せめて、美琴ちゃんが常盤台中学に進学するまえまでに)」


ガラッ!!!(教室のドアが開く音)


覆面をした男「…………全員、手を挙げろ」


一同「……………え??」



564 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/30(日) 23:47:25.86 ID:HkzSF360
その頃…

常盤台中学校
試験の受付場

黄泉川「ほらほら、試験を受けるヤツはまず、こっちで受け付けを済ませるじゃん!?
受付を済ませたヤツから、指定された教室へ……」


美琴「あのー」


黄泉川「お、受験者か。それじゃ試験票をみせるじゃん」


美琴「あ、はい」


黄泉川「えっと、どれどれ…、……!」


黄泉川「(……ははーん、こいつがうわさのレベル5か……
確かに小萌先生が言ってた通り、なんかいい子そうだな…
…私がいつも検挙してる悪ガキどもと違って、真面目そうじゃん?)


美琴「…?あのー、何か??」


黄泉川「あ、ああ、ごめんごめん、それじゃ、指定された教室へ……」


?「…失礼、もしかして、あなたが御坂美琴さんかしら?」



565 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/31(月) 00:00:32.68 ID:MvwawAM0
美琴「そうですけど……あなたは?」


副理事長「私は今、この常盤台中学で副理事長をやっている者よ、
御坂美琴さん、ようこそ我が常盤台中学校へ!
あなたのような優秀な子に入学してもらえるなんて、とても光栄だわ!」


美琴「え、い、いやとんでもない……それに、まだ試験に受かったわけじゃないのに…」


副理事長「いえいえ、あなたの実力なら試験なんて確実に…」


黄泉川「(おーおー、某国のお嬢様さえ不合格にした、って噂がある、
あの常盤台中学校様が小学生相手におべっかかよ…

…まったく、ホント、見ていて情けなくなるじゃん?)……ん??」ぷるるる……


黄泉川「電話……?鉄装からじゃん……もしもし?」



566 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/31(月) 00:12:40.90 ID:MvwawAM0
黄泉川「…………な、なんだって!!?わ、分かった、すぐにそっちに向かうじゃん!!」


副理事長「……どうかしたんですか、黄泉川先生?」


黄泉川「ご、ごめん、悪いけど、受付は誰が他のヤツにやってもらうじゃん!!
な、なんか今連絡があって、第○学区の○○小学校が何者かによって、占拠されたって!!
私は急いで現場に応援に向かわないと……!!」


美琴「!!!!」



568 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/31(月) 00:17:38.08 ID:MvwawAM0
(急にダッシュで走り出す美琴)


副理事長「み、御坂さん!??」


黄泉川「お、おいお前!!どこに行くじゃん!??」


美琴「その占拠されたって小学校、私のかよってるとこなのよ!!助けに行かないと!!!」


黄泉川「た、助けにって……レベル5かなんだか知らないけど、
小学生が何言ってんじゃん!!
いいから、ここはアンチスキルにまかせて……!!」


美琴「そんなこと言ったって!!そんなこと聞いて、黙ってみてるわけにいかないでしょうがぁぁ!!!!
友達が!!友達が危険な目にあってんのよ!!!」


黄泉川「い、いやけど……お、おいお前!!それじゃ、試験!!!試験はどーすんじゃん!!!
今からある常盤台の試験は!!!お前、それを受けに来たんじゃ……!!」


美琴「あーーーーーもーーーーーーー!!!!うるっさいわね!!!!!!

ど ー だ っ て い い の よ そ ん な も ん!!!!!!!!!!!」


黄泉川「んな……………!!!!!!!!!」


副理事長「」





美琴「こんなときに私の力が役に立たないで、いつ役に立つっていうのよっっっ!!!」

(ダッシュで走りぬけ、常盤台中学を後にする美琴)



569 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/05/31(月) 00:27:14.10 ID:MvwawAM0
黄泉川「…………」


副理事長「…………」


黄泉川「…ど、どーだって、いい……どうだっていいだって………?…
名門の常盤台中学の試験が……
な、なんてめちゃくちゃなヤツなんだ……御坂美琴………」


副理事長「ど、ど、どうだっていい………どうだっていい……」ぶくぶくぶく……


試験官「ぎゃーーー!!だ、誰か、ふ、副理事長がぁ!!!
泡吹いて気を失ってます!!だれか、医務室に早くぅぅーーーー!!!」


黄泉川「(やれやれ……まあ確かに、どうだっていい、はまずいよなあ……)


黄泉川「……と、感心してる場合じゃない!!!
と、とにかく私も早く現場に向かわないと……!!!

御坂美琴……もっと、真面目なお嬢様かと思ってたけど…
…全然違うじゃねーかぁぁ!!!!

今のアイツ、何をしでかすか分からないじゃんっっ!!!早く行かないと!!!」



580 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/04(金) 01:07:10.82 ID:o67mtYA0
………………

美琴の教室では…

テロリスト1「おらおら!全員、一か所に集まっておとなしくしてろっ!!!
痛え目にあいてえのか!!!」

生徒1「ひいい…!!」

先生「く……み、みんな……ここはおとなしくするんだ…」

生徒2「せんせえ…こわいよお」

テロリスト2「…へへ……それにしても、びっくりするぐらい順調ですね…」



581 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/04(金) 01:16:44.32 ID:o67mtYA0
リーダー「そうだな……占拠する現場をこの学校にして正解だったよ……
…なんせ、この学校の教師はアンチスキルにも所属していない雑魚ばかり…
… 生徒にいたっては大半がレベル0の無能力者の集まりだからな」


テロリスト2「ええ……そして、この学校に唯一かよっている噂のレベル5は今日、
常盤台中学の試験で学校にいない、という情報はすでに調べ済み……」


リーダー「ああ…唯一問題の種だったレベル5はいねえ…
…つまり今、この学校には、何の力もない屑しかいない…
…作戦がスムーズにいって、当然だな」


テロリスト2「おい、てめえら、俺達を恨まねえでくれよ…?
恨むんなら、自分達の非力さを恨むんだな…
…この街で弱者、ってのはこの上ねえ罪なんだよ…」


テロリスト1「そうそう…てめえらが、これほどまでのカスでなけりゃあ、
俺達のターゲットにされることもなかったんだからなあ!!」



先生「(くっ……くそ、くそお!!!!こいつら……!!!)」


美咲「(…………美琴ちゃん……)」



582 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/04(金) 01:26:52.26 ID:LNQ3oaM0
………………


一方、学校の外では

ざわざわ… ざわざわ…

(学校の周りに集まり人だかり)


鉄装「こ、これ以上、近づかないでください!危険です、危険ですからっ!!
………って、あ!!よ、黄泉川先生!こっちです、こっち!!は、はやく!!!」


黄泉川「悪い!!遅くなってすまないじゃん!!
……って、なんなんだよ、この人だかりは!!!」


鉄装「す、すいません!!学校が襲撃されたことを聞きつけた野次馬達が
どんどん集まってきて…

……いまじゃ、テレビ局の人たちも集まってきて、
この状況を生放送で中継してるみたいなんです!!」


黄泉川「て、テレビ局まで集まって来てんのか!?
……ま、まあいい!!そんなことより、状況は!??
犯人の目的は一体なんなんじゃん!??」



583 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/04(金) 01:49:51.75 ID:LNQ3oaM0
鉄装「げ、現在、15人のテロリストが学校を占拠中です…
…犯行グループは、学園都市に対して、人質と引き換えに
現金500億円と逃走用のヘリを要求しています!

要求が満たされない場合は、一人残らず、人質を[ピーーー]って…」


黄泉川「要するに、目的は金か……」


鉄装「あ、け、けどさっき、犯行グループとの交渉の結果、
ヘリを学校の屋上に配置することで引き渡したんですけど…
…それと引き換えに、約束通り、人質の大半は解放してもらったんですよ!」


黄泉川「な……!あ、相手の要求の1つに、そんなあっさり答えちゃったのか!??」


鉄装「え……、け、けど、人質の命が最優先ですから……
た、確かに、まだ、6年生の1クラスは拘束されたままですけど…

…もしかしたら、交渉次第では、素直に人質を全員
解放してくれる、意外にいい連中なのかもしれないですよ!?」


黄泉川「馬鹿!おそらく、人質の大半を解放してくれたのは、ただ単に
少人数で動く犯行グループに対して、大人数の人質を扱うことが
不利になると感じただけじゃん…!

そりゃ、確かに人質の命が一番大事だけど…

…敵の事情の考えずに、あっさりそんな条件で逃走用のヘリを渡すなんて…
…もっと時間をかけながら交渉しないとダメじゃんか!!」


鉄装「ひ、ひいいん…そ、そうだったんですか……??ご、ごめんなさい………」



584 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/04(金) 01:55:23.58 ID:LNQ3oaM0
黄泉川「まったく、だいたいお前はいつも……
…って、あ!!!そ、そういえば、アイツは!?」


鉄装「あ、アイツ……??」


黄泉川「あ、い、いや……こ、ここに女の子が来なかったか、茶髪で短髪の!!」


鉄装「え、い、いや、さあ…?見てませんけど………??」


黄泉川「くっ……アイツ、どこに行ったんだ…
…この事件の間は無理やりにでも拘束しとかないと何をしでかすか…」


鉄装「……あ、あれ、なんか、あっちの方で別の隊員が誰かともめてるみたいだけど……」


黄泉川「なんだって……?」



585 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/04(金) 01:58:36.12 ID:LNQ3oaM0


………

アンチスキル1「ちょ……き、君、待ちなさいっっ!!……どこに行くつもりだ!!!!!!」


美琴「はな、はなしてったら……中に友達がいるのよ!!!!
離してって、いってるでしょ!!!!!」


アンチスキル2「あ、ちょ、ちょっと、君!!!!ま、待ちなさい!!」


(アンチスキルを振り切って、学校の敷地内へと走る美琴)


アンチスキル1「な、なんてこった……!!
お、おい、誰か!!!誰かあの子を止めてくれ!!!

女の子が……女の子が学校の敷地内に入っていったんだ!!!」


鉄装・黄泉川「!!!!」



587 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/04(金) 02:04:08.60 ID:LNQ3oaM0
鉄装「え、そ、そんな!!き、聞きましたか、た、隊長、大変です!!
ど、どーしましょう!??は、早く止めないと!!!!」


黄泉川「あ、あ、あの馬鹿ぁぁ!!!!中には人質もいるんだぞ!!!
分かってるのかっっ!???」

………………


そのころ……

とある暗部のアジト

(テレビから流れる音)
アナウンサー『……現在、犯行グループは6年生の1クラス…
…生徒と教師含む37名を人質に学校に立て籠ってる模様です!!』


アナウンサー『犯行グループは500億円の現金さえ用意すれば、
残りの人質もすべて解放すると言っていますが………』





垣根「…………レベル0やら1やらのガキどもを人質に学園都市と取引しようなんざ、
ずいぶんと的外れな連中だな、そんな連中、本当に人質の価値があると思ってんのかね」



588 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/04(金) 02:08:28.15 ID:LNQ3oaM0
ドレスの女「まあ、どうかしらね。学園都市も一応、体裁ってモンがあるし……
…とりあえず要求を呑むふりして、500億くらい、用意するくらいのことはするんじゃない?」


垣根「はん、わかってねーな、この都市の上層部なんか人でなしの連中ばっかりだぞ?
なんの能力もねえガキが何人死のうと何とも思ってねえ連中だ…

…ヘリはアンチスキルが手配してみてえだが、
はたして残りの要求に素直に学園都市が応じるかどうか…」


アナウンサー『あ!!い、今新たな情報が入りました!!!
が、学校の敷地内に誰かが侵入した模様です!!!…

…い、今、その映像が入りました……こ、これは……女…の子……???』


垣根「あん?なんだ、あのガキは……?」


ドレスの女「………あの子供………どこかで…………」



589 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/04(金) 02:14:22.42 ID:LNQ3oaM0
…………

ほぼ同時刻

とある喫茶店では

(喫茶店のテレビ中継を見るアイテムの面々)


絹旗「………第3位ですね、今、一瞬テレビに映ったヤツは」


麦野「………!」


フレンダ「え!?な、なんでわかるのさ、絹旗!?」


絹旗「初任務の時に渡された資料の中に、顔写真がありました。超間違いありません」


フレンダ「そ、そうなんだ……あんなのが、第3位かあ…
…さっきテレビに写った顔みる限りさ、ほんとガキだよね、

……アレが麦野を抜いて第3位だなんて、いまだに信じられ…」


絹旗「フ、フレンダ!!!」 



590 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/04(金) 02:17:21.07 ID:LNQ3oaM0
麦野「……………」


フレンダ「え……あああ!!!!
………ご、ごめ、麦野……!!!わ、私そんなつもりじゃ……!!!」


麦野「……………」


フレンダ「あ、あれ、む、麦野……??」


麦野「……………」



591 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/04(金) 02:22:24.58 ID:LNQ3oaM0
アナウンサー『た、確かにお、女の子……女の子です!!ちゃ、茶髪で短髪の……!!!
小学生くらいの女の子が学校の敷地内に入って行っています!!!
い、一体、どういうことなんでしょうか!!??』

(テレビにぼんやり写る美琴の姿)


麦野「…………」


麦野「………(アレが……第3位の…『電撃使い』か…)」



麦野「(どーいうつもりなんだ、あのクソガキ……もしかして人質を助けるつもりか……?
にしたって、単身で正面がつっこむなんて……何か作戦があるのか、
それともただ、何も考えていないだけの馬鹿なのか……)」


麦野「(まあ、正直、人質の命なんざどーだっていいが……
…やれるもんならせいぜい、やってみせるんだな『第3位』…

…まかりなりにも順位で私を追い抜いてたんだ……!!!
あの程度のテロリストごとき、一人で一掃できねえようじゃあ……


『第3位』の名が泣くぞ……!!!!)」



592 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/04(金) 02:28:16.58 ID:LNQ3oaM0

…………


とある研究所では


アナウンサー『い、いい今!!先ほど校内の敷地に入った女の子が!とうとう!
校舎の中へ入って行きました!!!

な、な、中は犯行グループが占拠してるはずなのに!!?い、一体……!!!』


木原「ははあ!!なんか、おもしれーやつじゃねーか、新参者の第3位はよお?
だが、この後どーするつもりなんだろうなあ?一方通行?」


一方通行「……………けっ………正義のヒーローでもきどってンのかァ?…
…くっだらねえヤツだなあオイ…!!」


……………



595 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/04(金) 02:39:00.18 ID:LNQ3oaM0
……………


黄泉川「あ、あの馬鹿!!!とうとう、校舎の中にまで入っていきやがった!!!」


鉄装「どどどどどうしましょう、黄泉川先生!!!こ、このままじゃあの子…
…も、もももう隊員全員で、強行制圧にのりきりますかっっ!!」


黄泉川「な、ばか言うんじゃねーじゃんっっ!!!こんなタイミングで全員で乗り込んだら、人質がどーなるかわかんねーじゃんかよっ!!!」


黄泉川「……しかたない……奴らに気づかれないように、私一人で校舎に侵入して、
アイツを連れ戻して来るじゃん!!!」


鉄装「え、えーーー!!よ、黄泉川先生一人で、ですか!?そ、そんな!!
き、、危険ですよ!!」


黄泉川「いいから!!他のアンチスキルはこのまま、学校外で待機するじゃん!!
私が戻ってくる間、犯行グループとの交渉は、なるべく慎重に、
時間を稼ぐようにやってくれよ!!!」



597 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/04(金) 02:41:13.85 ID:LNQ3oaM0
………………


美琴の教室


リーダー「……要求した現金はまだか…?アンチスキルはなんて言ってやがる…??」


テロリスト 1「…金は今現在、総括理事会が準備中だそうです……もう少し時間がかかると…」


リーダー「はん!アンチスキルの連中……時間稼ぎがみえみえなんだよ!!
そうやって、この教室に強行制圧に乗り込むタイミングでもうかがってんのかあ!?」


テロリスト 2「やっぱ、人質を一人くらい殺さないと分かんないんじゃないですかねえ…?
俺達が本気で人質を[ピーーー] わけないと、タカをくくられているのかも……」


リーダー「ああ、そうだな……これ以上、つまんねえ時間稼ぎされてもたまんねえしな…
見せしめに今、一人殺しとくか……」


生徒「ひ、ひいいい、そ、そんな……!!」



598 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage ]:2010/06/04(金) 02:43:22.93 ID:LNQ3oaM0
テロリスト1「ああ、そんで、それ以降は30分おきに、また一人ずつ殺していく、
っていう風にして………んん?」ピーピー…


テロリスト2「なんだ……一階で見張ってるやつらから通信がはいってやがる……
………おい!どーした、なんか用事か??」


『…… こ、こちら、ザー…ザー……なんか……へんなガ……が……ザー…ザー』


テロリスト2「おい、なんだ!!聞こえねーぞ!!
電波の調子が悪いぞ!!なんだって!??」



599 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage ]:2010/06/04(金) 02:45:15.15 ID:LNQ3oaM0
『変…… が、ガキが……な…ザー……ザー……こ、こ 能…者……電……
う、うわあ……!!!』ブツッ! ツーツー…

…………………

テロリスト2「……な、なんだ……?切れちまいやがった……」


リーダー「おいおい、なんだあ?どーなってんだよ?」


テロリスト2「い、いや良く分かりません……なんか、電波が悪くて聞き取れなくて…
…ガキがどうとか………おかしいな……さっきまで、こんなことなかったはずなのに…」

…………



600 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage ]:2010/06/04(金) 02:46:52.16 ID:LNQ3oaM0
女生徒A「(な、なに??なんか、犯人の奴ら、何かあったの??)」


女生徒B「(さ、さあ?よくわかんないけど……なんか一階であったのかな?)」


先生「(なんだ……通信トラブルか………?……い、いや、まてよ…
…ガキ……?……電波の調子が悪い…………?)」


美咲「(……ま、まさか………)」



601 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage ]:2010/06/04(金) 02:51:04.37 ID:LNQ3oaM0
テロリスト1「……ジャミングか……??アンチスキルの仕業じゃねえのか、
もしかして奴ら、強行制圧に踏み出したのかも…」


リーダー「まさかあ、ありえねえ……こんなタイミングで侵入してくるなんて……
おい、お前、ちょっと一階の様子見て来いよ」


テロリスト1「は、はあ、わかりました……」ガラッ


バリバリバリバリバリバリぃィィィィィィィィィ!!!!!!!!!!!!!!!!


テロリスト1「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああ!!!!!!!」


リーダー「な、なんだあ!!!!?お、おい!!な、なにがおこったんだああ!!?」




美琴「……はあ……はあ…………み、みんな……!!大丈夫!???怪我はない!??」


先生「な………み……御坂……!!!!!!!!!???」


美咲「み、美琴ちゃんっっっ!!!!!!!!!!」



609 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage ]:2010/06/04(金) 23:27:23.78 ID:JFTbnM.0
テロリスト3「な、なんだてめえは!!一体どこから入ってきやがった!!」


テロリスト4「い、一階の奴らはどーしたってんだ!!!」


美琴「おりゃあああああああああああ!!!!」


バリバリバリバリィィィ!!!!!


テロリスト3・4「ぐあああああああああ!!!!!!」ドサッ


テロリスト2「な………な……」



610 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/04(金) 23:29:21.27 ID:JFTbnM.0
美琴「アンタ達……よくも私のクラスの皆にこんなひどい目に……
許さない……絶対に、許さないんだから………!!!!!!!!!」


リーダー「お、お、おい!!誰か!応答しろ!!教室にへ、変なガキが侵入してきやがった!!
至急、応援を……!!!」シーン


リーダー「(お、応答なし……!!!ま、まさか、全員やられた、っていうのか…!!!)」



611 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/04(金) 23:35:10.21 ID:JFTbnM.0
テロリスト2「り、リーダー!!!い、一体どうしたら……!!!」


リーダー「お、お、落ち着け!!!こ、こっちには人質がいるんだぞ!!!
人質を盾にすれば、このガキも手だしは……!!!」


美琴「」ギロリ……!!!!


リーダー「~~~~~~~~~!!!!!」


リーダー「(だ、駄目だ……!!コイツ、完全にキれてやがる……!!!
人質がどうこうじゃない………このままじゃ……確実に……

こ、殺される………!!!!!)」


美琴「」ジリッ


リーダー「………!!て、撤退だ!!!!!!さ、作戦は失敗だ!!!
は、早く屋上へ!!!!屋上のヘリで脱出するぞ!!!」

テロリスト2「は、はい!!!!」

(教室から急いで出ていく2人のテロリスト)


美琴「待ちなさいよ!!!!!!この私から、逃げれるとでも思ってんの!!!!!」


リーダー「ひ、ひいい!!い、急ぐぞ!!!は、早く!!!!」



612 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/04(金) 23:38:14.69 ID:JFTbnM.0
………………

そのころ……

美琴を追って校内に侵入した黄泉川は…


校内の廊下


黄泉川「なんてこった……!!」


黄泉川「……校内にいたテロリスト達……全員倒されてやがる…
…もしかしなくてもアイツがやったんだろうけど…」


黄泉川「何も考えもなしにこんなことして…人質は…人質は無事なんだろうな……?

……ん??」



613 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/04(金) 23:43:26.43 ID:JFTbnM.0
先生「……あ!!」ぞろぞろ…


黄泉川「って、あ、あれ!?な、なんで人質になってたアンタ達がこんなとこに!?」


女生徒A「あ、アンチスキルの人だ!!た、助けに来てくれたの!!??」


女生徒B「よ、よかったあ!!これで助かったのね!!
…… う、うええん、こわかったよお」


黄泉川「あ、ああ、もう、心配ないぞお前ら……!!
け、けど、なんでこんなとこに……まさか……」


女生徒C「美琴ちゃんが助けにきてくれたの……!!
いきなり教室に現れて、犯人を次々に倒しちゃったんだから!!」


黄泉川「や、やっぱりか……って、ていうか、正面から突入したのか、アイツ…!!
そ、それで、!!アイツはどこいったんじゃん!??」



614 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/04(金) 23:45:38.10 ID:JFTbnM.0
美咲「美琴ちゃんは……逃げた残りの犯人達を追っていっちゃって…
…犯人達は、屋上に逃げるとかなんとか言ってたから…
…もしかしたら、美琴ちゃんも一緒に、屋上に向かったのかも……!!」


黄泉川「なんだって……!?」


先生「あ、あの……!!お願いです、御坂がこれ以上無茶しないように、後を追ってくれませんか!?
アイツに助けてもらってなんですが、アイツは……レベル5かなんだか知らないけど…

…とにかくまだまだ子供で、いろいろと危なっかしいヤツなんです……!!!

……ここにいる生徒達は、私が外まで先導しますから……!!!
だから、あなたは御坂のことを、お願いします!!」


黄泉川「分かってる!!言われなくてもそうするじゃん!!」

………………



615 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/04(金) 23:53:11.36 ID:JFTbnM.0


…………

学校の屋上


リーダー「はあ……はあ……が、ガキは……!?ま、まだ、追ってきてるのか……!?」


テロリスト2「わ、分かりません……け、けど、おそらくは……」


美琴「こらあああーーーーーーーー!!!!!!!!!!!
待て、っていってんでしょうがああああああーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」


テロリスト2「ひいいいい!!!!」


リーダー「は、はやく!!!はやくヘリに乗り込むぞ!!!!」


テロリスト2「は、はいいい!!!」


(屋上のヘリコプターに乗り込むテロリスト達)



616 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/04(金) 23:59:36.11 ID:JFTbnM.0
ババババババババ……


美琴「……!!!ヘリコプター!??な、なんで学校の屋上にこんなものが……!!!」


リーダー「ったく、てめえみてえなクソガキに計画が
めちゃくちゃにされるとはな……!!!!

だが、この落とし前は、そのうち必ずつけさせてもらうからな……!!!!
あばよ、クソガキ!!!」


バババババババ……(少しずつ、上空へと上がっていくヘリコプター)


美琴「……………!!」



618 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/05(土) 00:08:57.90 ID:GWgksrw0
黄泉川「はあ……はあ……やっと、追いついたじゃん……おい、お前!!
怪我はないか!??……ったく無茶しやがって……」


美琴「わ、私は大丈夫!!け、けど、犯人達が!!!」


黄泉川「ああ、あいつらは、もういいじゃん!!とりあえず、人質は全員解放されたし
……あの犯人達もあのヘリじゃそう遠くへは行けないはず…

……時期に他のアンチスキルが…」


美琴「んな…!!ここまで来て犯人を見逃せっての!?
アンタ、アンチスキルの癖に何いってんのよ!!!」


黄泉川「い、いやけど、あの距離じゃあもう、私らじゃ攻撃の仕様が…」


美琴「…………ったく、仕方ないわね……」





(ゆっくりと、一枚のコインを取り出す美琴)



619 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/05(土) 00:16:46.70 ID:GWgksrw0
美琴「……正直、まだイメージトレーニングだけで、
実際に撃ったことないから、ちょっと不安だけど…
…あの距離のヘリを攻撃するにはこれしか方法はない…!!!」


黄泉川「う、撃つ……撃つって、お前、一体、何を…
何をする気じゃん……!!!!???」


美琴「なに、って……『必殺技』を撃つのよ……この御坂美琴が、
長年かけて編み出した必殺技をね……!!!!」


黄泉川「ひ、必殺技、って……!??お、お前……それどういう」


美琴「おおりゃあああああーーーーー!!!!!!!!!!!!!

いっけええぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーー!!!!!!!」


ドゴオオオオオオオオーーーー!!!!!!!!


……………



620 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/05(土) 00:18:39.69 ID:GWgksrw0
……………

ヘリコプター機内では


リーダー「ちくしょう……せっかく上手くいきかけてたのに…
…なんなんだあのガキは……」


テロリスト2「能力を見た限りでは『電撃使い』だったようですが…
…あれは並みの能力者ではなかったですね……レベル3か4か……いや…

…… ん?」


リーダー「……待てよ……『電撃使い』、だと……?……ま、まさかアイツ」


テロリスト2「り、リーダァァー!!!!!!!!!!!」


リーダー「あん、一体どうし」


どぎゃああああああああああああああああああああん!!!!!!!!!!!!!!


(一瞬にしてヘリコプターのメインローターを貫く白い閃光)



621 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/05(土) 00:22:15.03 ID:GWgksrw0
リーダー「どあああああああああーーーーーーー!!!!!!!!!
な、なんだ!??い、一体どうなって……!??い、今、一瞬、白い光が……」


テロリスト2「ヘリの……!!!ヘリのコントロールが効かない……!!
や、やばい、お、落ちる……!!!ヘリが……墜落する……!!!!」


リーダー「ひ、ひいいいい!!!!!!そ、そんな……そんな……!!
せっかく……せっかく、逃げ切れたと……」


テロリスト達「うわああああああああああああああああああーーーー」


どがああああああーーん………


………………



622 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/05(土) 00:25:07.16 ID:GWgksrw0
………………

学校の屋上


黄泉川「……………」


美琴「………初めて撃ったにしてはまあまあかしら…
…もうちょっと威力があるかと思ったけど……まだまだ改良の余地ありかしらね…」


黄泉川「………な……な………!!!」



623 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/05(土) 00:28:53.18 ID:GWgksrw0

……………

学校の外

鉄装「…………な、なに……今の……光みたいなの…
…一瞬にして、敵のヘリコプターを墜落させちゃった……」



ざわざわ………ざわざわ……

野次馬A「なんだ、あれ……一体、何が起きたんだ……??」


野次馬B「わ、わかんねえけど……い、一瞬……白い光のラインが見えたと思ったら…
ヘリを貫いて………」


野次馬C「なんなんだあの光は……??アンチスキルがやったのか……??」


野次馬D「なんか、光が通ったラインに沿って、空が放電してるような……」


野次馬E「た、確かに……そ、それじゃ、今の光って……電撃…??」


…………


先生「ま、まさか、今の光………み、御坂、か………??」


美咲「美琴ちゃん……すごい……すごすぎる…」


……………



624 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/05(土) 00:33:06.87 ID:GWgksrw0
とある喫茶店

アナウンサー『……み、みなさん、ご、ご、ご覧になられましたでしょうか……!??
い、今、犯行グループのヘリコプターめがけて

し、白い、白い光の閃光が見えたと思ったら…
…一瞬にしてヘリコプターを墜落させてしまいました……!!これは一体…??』


アイテムの面々「……………」


フレンダ「な……なによ、アレ……アンチスキルの新兵器……なわけないわよね……

もしかして………」


絹旗「……もしかしなくても、さっきの第3位の仕業に超間違いありません…」


フレンダ「え、け、けど、第3位って『電撃使い』なんでしょ?
……い、いくらレベル5だからって、今の戦艦の主砲みたいなヤツ、
『電撃使い』に撃てるもんなの!??」



625 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/05(土) 00:40:18.58 ID:GWgksrw0
麦野「……おそらく、電流と磁力をコントロールして、何らかの物体を
弾丸として射出させたんでしょ……俗にいう、超電磁砲、ってやつかしらね」


フレンダ「え……な、何それ…
…ぜんっぜん分かんないんだけど、麦野………!??」


麦野「ああもう、分かんなくていいわよ、めんどくさいから」


麦野「…………」


麦野「(にしても、あのクソガキ………一体、どうやって、テロリスト共を
一掃するのかと思ってみてみれば…
…人前であんなに堂々とあんな能力ぶっ放すとは………)」


麦野「(なんて………なんて無茶苦茶なやつ………!!!!)」


……………



626 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/05(土) 00:47:56.79 ID:GWgksrw0
とあるアジト

ドレスの女「な、なによ今の攻撃は………あんなの、『電撃使い』の常識を超えてるわ
………なんて子供なの………!!」


垣根「あはははは!!!こいつはいい!!超電磁砲でヘリを撃墜させるなんて、
おもしれー奴じゃねーか、第3位は!!!」


ドレスの女「…………楽しそうね……そんなに後輩の活躍がうれしいのかしら?」


垣根「いやあ、こんなにぶっ飛んだ奴だとはおもわなくてさ。
なるほど、こりゃ麦野より上だわ…ははは」


ドレスの女「…………」


ドレスの女「(…第 3位といい、この彼といい……やっぱりレベル5は
とんでもないやつばっかりね……ホント、格が……違いすぎるわ)



627 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/05(土) 00:48:58.79 ID:GWgksrw0
とある研究所では


木原「ははあ、超電磁砲とは考えやがったなあ第3位様はよお!!なかなかイキが
いいやつじゃねーか!!」


一方通行「………けっ……くっだらねェ」


一方通行「(……………)」


一方通行「(あれが…………あれが、第3位か…)」



………………



629 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/05(土) 01:27:43.91 ID:GWgksrw0

………………

その後

鉄装「……墜落したヘリに乗っていた奴らも含めて、
犯人は全員検挙しました。人質も全員無事みたいです」


黄泉川「そっか、これで一件落着……

……といいたいところだけど……おい!!お前!!!」


美琴「………え?」


黄泉川「………悪く思うなよ」


美琴「……??」


バシッ!!!

(美琴の頬をたたく黄泉川)



630 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/05(土) 01:30:31.98 ID:GWgksrw0
美琴「な、なにするのよ!!!」


黄泉川「何するのよ、じゃないじゃん!!!!
何の考えもなしに敵に突っ込んで行きやがって!!!
人質に何かあったらどーするつもりだったんだ!!!」


美琴「……け、けど結果的にみんな無事だったわけだし……」


黄泉川「それは、たまたま上手くいっただけの話じゃん!!?
もし、お前が教室に踏み込んだ時、人質を盾に取られたら!?

お前の短絡的な行動で、逆にクラスの皆を危険な目にあわすかも、って
思わなかったのか!??」


美琴「それは……………」




美琴「…………………ご、ごめんなさい…………」



631 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/05(土) 01:37:23.61 ID:GWgksrw0
黄泉川「ったく……レベル5って言っても…まだまだ子供じゃん…

…けど」


美琴「…え?」


黄泉川「まあ、確かに……お前の言うとおり、結果的に事件を解決することができたのは
お前のおかげだし……それは、お礼を言っとかなきゃいけないじゃん?」


美琴「あ……えっと」


黄泉川「……ありがとう、御坂美琴……危なっかしかったけど…
… 私はお前の行動、高く評価するじゃん?」


美琴「あ……い、いやその……////」



632 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/05(土) 01:38:57.14 ID:GWgksrw0
黄泉川「ああ……それはそうと、早く、行ったほうがいいんじゃないか??」


美琴「ええ?……行くってどこに…??」


黄泉川「試験だよ、試験!!常盤台中学の試験、お前受けに行かなくていいのか!?」


美琴「え……け、けど、もう行っても、試験は終わってるんじゃあ…」



633 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/05(土) 01:43:01.07 ID:GWgksrw0
黄泉川「午前の筆記試験はな………けど、試験は午後からもあるじゃん?
ちなみに午後の試験は、能力の実技試験とほんのちょっとも面接だ。

…… お前なら、まだ巻き返すチャンスはあるじゃん!?」


美琴「そ、そうなんだ、まだ、試験は終わってないんだ…!」


黄泉川「ほら、分かったら、とっとと行くじゃん!!後のことは私達にまかせて!!」


美琴「え、ええ!!」



…………

黄泉川「……まったく……」


黄泉川「学園都市第3位、御坂美琴、か………今はまだまだ荒削りだけど………
将来が楽しみなヤツだ…

……アイツとは、いずれまたどこかで会うかもしれないじゃん…」

……………



635 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/05(土) 02:50:20.60 ID:NSq0KYA0
………


美琴「(…………)」


美琴「(……今まで必死で努力してきて、ハードルを飛び越えた末に手に入れた力は、
今日みたいに、困っている他の誰かの為に使っていけばそれでいい……

誰かを助けるために……誰かを守るために…」

…そうすれば、私が持つレベル5としての力にも…
…価値があるって、思えるから……)」

……………





それから一カ月後…

3月 卒業式



655 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 19:23:25.50 ID:BiksN7Y0

……………


先生「……卒業おめでとう御坂、これで4月から晴れて、常盤台中学の生徒だな!!」


美琴「あ、ありがとうございます!」


先生「……それにしても、やっぱ流石だな……!
午後の試験の点数だけで巻き返して、見事試験に合格するなんて!」


美琴「い、いやあ……そんなことは…」


先生「けど御坂、常盤台中学は学園都市でも5本の指に入る名門校だ!
……これから、今以上に頑張っていかないとなっ!」


美琴「はい……!………

……あ、あの、先生」


先生「ん、なんだ??」



656 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 19:28:05.13 ID:BiksN7Y0
美琴「………今まで、ありがとうございます…
…いろいろと気にかけてくれて…その………進路のこととか」


先生「なーに言ってんだ御坂、俺は教師だぞ。
教師が生徒を気にかけるなんて当然のことだぞ?礼なんて無用だ」


美琴「先生……」


先生「それじゃ御坂、元気でな………たまにはこの小学校にも遊びに来いよ!」


美琴「はい……!それじゃ、私そろそろ……」


?「美琴ちゃん!!」


美琴「……え?」



657 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 19:31:51.06 ID:BiksN7Y0
美琴「……美咲ちゃん……?そ、それにみんなもっ!!……一体……どうして……」


女生徒A「美琴ちゃん……私たち……」


女生徒B「きょ、去年の夏……美琴ちゃんにひどいこと言ってしまって……」


女生徒C「ずっと、ずっと、謝りたかった……」


美咲「レベル5になったって、美琴ちゃんは美琴ちゃんのままなのに…
…美琴ちゃんは何も悪くなかったのに………!!……それに…

… あんなにひどいことを言った私たちでも、美琴ちゃんは学校が占拠された時、
必死で助けてくれた………それなのに…

…私たち……まともにお礼の一言も言えないままで……!!!」


美琴「み、みんな………」



659 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 19:35:38.64 ID:BiksN7Y0
美咲「美琴ちゃん……今まで、ホントにごめんなさい……!!
美琴ちゃんをあんなに深く傷つけて、
いまさら謝って許されることじゃないかもしれないけど……!!」


女生徒A「うん……御坂ちゃん、今までのけものにしてホントにごめん…
…けど、私たち…ずっと仲直りする機会をうかがってたんだよ……!!」


女生徒B「御坂ちゃんが常盤台中学を受験する、って聞いた時…
…私たち、すごくショックで……」


女生徒C「私たちのせいで御坂ちゃんが、他の中学に行くことにしたんじゃないか、
って思ったら、いてもたってもいられなくなって……!!」


美咲「美琴ちゃん……あんなひどいことを言った奴らがいまさら何を言うんだ、
って思うかもしれないけど………!!

それでも、私たち……美琴ちゃんと前みたいな関係に戻りたい……!!!
ずっと、美琴ちゃんと、友達のままでいたい……!!!」


美琴「美咲ちゃん……みんな……!!」ポロ……ポロ……



660 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 19:39:11.77 ID:BiksN7Y0
美琴「…みんな……わ、私のほうこそ…
…あの時、私のせいで、皆を危険な目にあわしてしまって……ほんとにごめん…

…学校が占拠されたときだって……
なんも考えもなしに突っ走って…
…一歩間違えたら、皆をもっと危険な目にあわせていたのかもしれないのに……!!!」


美咲「そんなことない……美琴ちゃんは…
…いつだって私たちを守ってくれた……ほんとに……ありがとう……」


女生徒A 「そ、そうだよ……何にも御坂ちゃんは悪くないんだから……!!!!」


女生徒B「常盤台に行っても、私たちのこと忘れないでね、御坂ちゃん……!!」


女生徒C「また今度、一緒に遊ぼうね…!絶対だよ、御坂ちゃん……!!」


美琴「みんな………ほんとにありがとう…
……私、常盤台中学に行ってもがんばるから……!!

皆のこと、忘れないから…!!」



先生「……………」



661 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 19:44:33.19 ID:BiksN7Y0
先生「(……俺は、間違っていたのかもしれない……)」


先生「(……俺は、ずっと、御坂がこのまま学校の皆と一緒にいたんじゃ、
孤独になっていくとばかり思っていた…

…なぜなら、御坂は今や学園都市の頂点、レベル5…
この学校の生徒とは、あまりにも住む世界が違うと思っていたからだ……


……けど、ほんとはそうじゃなかったのかもしれない……)」



先生 (アイツは…御坂美琴は…

とにかく目の前のハードルを飛び越えずにはいられない……そんなまっすぐな性格で……

それでいて、決して自分の力を誇示せず、過信せず…
…その力を他の誰かの為に使うことができる人間……


そんなアイツの周りには、自然と人が集まってくる…
…例えそれが、常盤台中学だろうが他の学校だろうが…

…どこだろうと……きっと、御坂美琴っていう人間はそういうヤツなんだ…

…俺が心配することなんて……何もなかったのかもしれない……)」


先生「(もう、大丈夫だ…きっと、アイツは、どこに行ったとしても……


上手くやっていけるはず……)」



……………



662 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 19:55:34.39 ID:BiksN7Y0



……………

こうして、御坂美琴の小学校生活は幕を閉じた……


そして、それから、約一カ月後…


…学園都市のバンクのデータに美琴の『能力名』が、正式に登録された。


だが、果たしてその能力の名を登録したのは、一体誰なのか………


彼女の能力開発に携わった研究者なのか…


…テロリスト事件の時、ヘリコプターを撃ち落とした白い閃光を見た誰かなのか…


… それとも御坂美琴本人なのか……それは定かではない……


だが、その能力名は、登録後ほどなくして、


彼女の二つ名となるまで、世間に知れ渡ることになり……


美琴が常盤台中学に入学して数カ月が立ったころには、


彼女は、学園都市に住む人々にこう呼ばれるようになる……



常盤台中学のエース、『超電磁砲』 御坂美琴、と。



665 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 20:01:16.18 ID:BiksN7Y0




……………



そして……再び2年後の現在

………………



佐天「……坂さん、御坂さん!!」


美琴「……え、あ、ああ」


佐天「どーしたんですか、急に黙りこんじゃって…」


美琴「ご、ごめんごめん、ちょっと、昔のことを思い出しちゃってて……」


佐天「え、そうだったんですか、けど、それならちょうどいいです!
さっそく、教えてくださいよ!レベル5になった時の心境を!!」



666 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 20:04:47.02 ID:BiksN7Y0
美琴「う、うーん、そうねえ……



…けど…………もう忘れちゃった」


佐天「え、ええ~~!!なんですかそれ!

忘れたって……今さっき、昔のことを思い出してた、っていった
ばかりじゃないですか…!」


初春「えー、私も、御坂さんの昔の話、聞きたかったのに……なんで隠すんですかあ??」


美琴「あはは……ごめんごめん……けど、レベル5になった時の気持ちとか、
いろいろありすぎて……なんか、一言じゃ言い表せないし……

………良く分かんないや、あはは……」


黒子「…………」



667 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 20:08:14.13 ID:BiksN7Y0
黒子「……まあまあ、お二人とも。もう良いではありませんか…
…お姉さまだって一人の女性…
…人には言えない秘密の一つや二つ、あってもいいと、ワタクシは思いますの」


佐天「えー、白井さん、けど…」


黒子「それに、お姉さまがレベル5になった時のことなんて今や昔の話……
過去の話ですの……過去を振り返ることよりも今……!

重要なのは今!!!この瞬間が大事ですのよ!!」


初春「ま、まあそれはそうかもしれませんけど……」


美琴「黒子……」



668 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 20:11:45.14 ID:BiksN7Y0
黒子「…………」


黒子「(……よく考えてみたら、レベル5になる、っていうことは、
決していいことばかりではないはずですの…

…きっと、お姉さまもレベル5になったことで
過去に、いろいろな苦労や、辛い経験をされたに違いないですわ……)」


黒子「(けど、お姉さまはそんなことをわざわざ、ワタクシたちに言ったりはしない…
…ワタクシたちもそれを聞かない。


それで良いんですの……)」



669 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 20:19:23.30 ID:BiksN7Y0
黒子「(………それにしても……)」


黒子「(ああ……!こんな判断ができるのは、お姉さまをよく分かってる、
この黒子だからこそ……!!

お姉さま、黒子は、黒子は聞かなくたって、お姉さまのこと、
こんなにもよく分かっておりますのよぉぉぉぉーーー!!!!
お姉さまぁぁ、そんな黒子を、黒子のことを、どうか褒めてくださいましぃぃぃーー!!)」


初春「御坂さーーん、なんか、白井さんが急にもだえはじめたんですけど……」


美琴「ああ、もうほっといていいわよ初春さん、そんなやつ……」


佐天「あ、そういえば、初春!!今日、午後から皆で映画
見に行く予定だったじゃない!!なんの映画見るか、決めとかないと……」


初春「あ、ああそういえばそうでしたね……ちょっと待ってください、
今、何の映画をやってるのか調べますから……」


美琴「(……………)」


美琴「(…………そういえば、みんな、今、どうしてるのかしらね………)」



671 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 20:47:14.69 ID:BiksN7Y0




……………



とあるアンチスキルの支部


鉄装「………え、ええ!!そ、それじゃ、
あの時のテロリスト事件の時の女の子が御坂さんだったんですか!?」


黄泉川「……そーだよ、ってか、お前もあの時いたくせに…
…全然気づいてなかったのかよ……」


鉄装「え……ってことは、黄泉川先生、昔から御坂さんのこと、
知ってたってことですよね?」


黄泉川「ああ、最も、あっちはもう私のことなんか全然、覚えてないみたいだけどな」


鉄装「へ、へーー、そうだったんだあ…」


黄泉川「それにしても、アイツ……相変わらず危なっかしいところはあるけど…
…昔に比べたらずいぶん成長したみたいじゃん…

…レベルアッパー事件といい、ポルターガイスト事件といい、
アイツがいなけりゃ解決できなかったかもしれないしな…」


黄泉川「御坂美琴……これから先、一体どこまでいくのか…
…どこまで成長するのか、ホント楽しみな奴じゃん……」


……………



673 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 20:53:52.91 ID:BiksN7Y0

……………

とある中学校

生徒1「………ねえ、知ってる?こないだ3組の女の子、不良に絡まれたときさあ
あの常盤台中学のエース、御坂美琴に助けられたらしいよ!」


生徒2「えええ!!御坂……ってあの『超電磁砲』!?いいなあ~~!!」


生徒3 「うんうん、ホントかっこいいよね、御坂美琴!!
……あ、けど、私も一回見たことあるよ!」


生徒1「ええ!い、一体どこで見たの!?」


生徒3「確か、ゲームセンターで……」


……………


美咲「……………」


生徒4「………あれ、美咲?どうしたの、ボーッとして」


美咲「え、あ、ああ……ごめんごめん、なんでもない」


美咲「(………美琴ちゃん、相変わらずだなあ……)」


美咲「(………元気にしてるんだ、美琴ちゃん…


……また、会いたいなあ………)」

……………



676 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 20:57:04.21 ID:BiksN7Y0
……………

とある小学校


生徒A「………それで先生、そのあとどーなったの!??」


先生「ああ、教室にアイツが入って来てからは、あっという間に
犯人達を倒してしまってだな…

…あげくの果てにヘリコプターを撃ち落とすという、
今思い出すとめちゃくちゃなことをやってのけたんだよ…」


生徒B「えーーー能力でヘリを……??やっぱ御坂美琴すげーーーー!!!」


生徒C「けど、先生、やっぱりそんな人がこの学校の卒業生なんて、
全然信じられないんだけど……!!」


先生「な……ほんとだ……本当だぞ!!じ、実際に先生が受け持ってたんだから……!」


生徒D「えー、絶対嘘だよ、嘘」


生徒 E「うん、嘘だよな、先生がそんなすごい生徒、扱えるわけねーじゃんか!!」


先生「んな……、お、お前らなあ……だから、本当に……!!!!」


…………………



677 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 20:59:16.85 ID:BiksN7Y0
…………………



そして………

学園都市のはずれにある、小さな小さな研究所




……………



若手研究員1「……やっぱ『一方通行』だろ、『一方通行』……!
第1位なんだから間違いないだろ?」


若手研究員2「いや……順位が一位だからってそうとは限らないだろ……!!
『未元物質』だって、バンクのデータ見る限りじゃ、とんでもない化け物だぞ!!!」


所長「おいおい、お前ら、何をもめてるんだ、仕事をさぼって……一体、何の話だ?」



678 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 21:02:14.29 ID:BiksN7Y0
若手研究員1「あ、しょ、所長……い、いやあ実は……」


若手研究員2「学園都市のレベル5の能力者の中で、最強の能力者は誰だ、
っていうのを議論してたんですよ!!」


所長「最強、ねえ……」




女研究員A 「…………………」



681 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 21:08:23.31 ID:BiksN7Y0
若手研究員1「やっぱ『一方通行』ですよね、所長!!
なんせ学園都市一位なんだから!!!
そんなのあたりまえのことなのに、コイツが……」


若手研究員2「ばっかだなあお前……能力の順位は別に戦闘力で
決まるわけじゃねえんだぞ!!実際に戦えば、やっぱ『未元物質』だよ、最強は」


所長「おいおい、最強ってのはそういうことか………??
あのなあ……お前らは一応、まかりなりにも研究者なんだから…
…戦ったらどっちが勝つだとか……そんな中学生が遊びで話し合うような観点で

最強の能力者を決めるなんてこと、やめたらどうなんだ…?」


若手研究員1「えーー、けど……それだったら、所長はどう思うんです…?」



682 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 21:11:49.03 ID:BiksN7Y0
所長「私か……?う、うーーん……そりゃ、一概に、
誰が最強とはっきり決めることはできんなあ……」


所長「……例えば…… 確かにお前らがさっき、議論してたように…
…単純な戦闘力だけで最強を決めるとしたら、それは『一方通行』だろうな、間違いなく」


若手研究員1「ほら、見たことか!」


若手研究員2「うう……」


所長「だが……この世に存在しない物質を生み出すという…
…未知なる可能性がある能力者という意味では、
『未元物質』が最強という研究者もいるし……

…心理学に精通している研究者の間では『心理掌握』、

今後、無限の可能性を秘めた能力者、という意味では、
『ナンバーセブン』をあげる研究者も多い」



683 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 21:15:18.26 ID:BiksN7Y0
若手研究員1「えええ~~、け、けど所長、そんなに最強がいたんじゃあ、
一体だれが、学園都市で最強の能力者か決められないじゃないですか」


所長「いや、だから、そんな単純なモンじゃないんだってば…

……あ、いや、けどな……

学園都市のレベル5の中で最も、自分の中に確固たる『パーソナルリアリティ』を秘めた、

真に強い超能力者は誰であるか、という質問を研究者の間ですると、
意外に回答で挙がるのが

『超電磁砲』であると……そういう話を聞いたことがある」



684 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 21:20:25.86 ID:BiksN7Y0
女研究員A「……………、」


若手研究員2「へー、『超電磁砲』ですかあ、確かに彼女は評価高いですよね」


若手研究員1「なんせ数多くいる『電撃使い』の中の頂点ですからねえ…
…けど、なんで彼女が真に強い超能力者、って言われているんですか??」


所長「彼女は今でこそレベル5の第3位として有名だが…
…彼女が小学校一年生の頃、彼女の能力はレベル1だったんだ…

…それが、たかだか数年の間にここまで、成長するなんて…
…これは誰にも予想できなかったことだそうだ」


若手研究員1「ええ、『超電磁砲』ってそうだったんですか!!??
ぜ、全然知らなかった…
…てっきり『一方通行』みたいにもともと高い能力レベルだったのかと…」



685 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 21:23:41.49 ID:BiksN7Y0
所長「そう……彼女は途方もない努力をし続けて、
第3位のレベル5にまで到達したそうだ…

……そんな彼女の成長っぷりを、
ツリーダイヤグラムでさえ予測しきれなかった、という話があるくらいだ」


若手研究員2「へ、へえ………そうなんですか…」


所長「そんな彼女のエピソードを聞いた研究者が言いだしたんだろうな………

『超電磁砲』御坂美琴は、どんなことがあっても決してあきらめない、
鋼のような強い心を持った能力者…

…そう、自分の中に確固たる『自分だけの現実』をもった

真に強い超能力者、ってね」


若手研究員1「へええ、そんな話があったなんて……初耳だなあ…」



686 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 21:31:34.09 ID:BiksN7Y0
所長「まあ…こんな偉そうなこと言っても、俺は実際にレベル5の能力者なんか、
開発に携わるどころか、会ったことすら一回もないんだけどな!!!

…… でなけりゃ、こんな街はずれにある小さな研究所で所長やっとらんよ、
わっはっは!!!」


若手研究員1「しょ、所長~~~!!」


若手研究員2「そ、それを言われると俺達も悲しくなるんでやめてください…」


研究員A 「……………」


所長「……ん?あれ、そういえば、君は昔、『超電磁砲』の能力開発に
携わっていたんじゃなかったっけ……?」


研究員A「……え、……ええ……まあ」


若手研究員1「ええええ!!!!せ、先輩!そうだったんですかあ!!?」


若手研究員2「う、うそ!!俺達の研究所にそんな経歴の人がいるなんて!!!」


女研究員A「…………」



687 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 21:43:08.19 ID:BiksN7Y0
所長「……君の眼から見てどうだった、『超電磁砲』は……?
他の研究者が言うように…強い心を持った能力者だったかね??」


研究員A「…………」


研究員A「……ええ……確かに………ホントに強い子でした……
…どんなに辛いカリキュラムにも、必死で耐え抜いて…

…私も学園都市最強の能力者は……彼女だと思います」


所長「やっぱりそうか……!」


若手研究員1「(け、けど、先輩って……それほどの経歴がありながら、
なんでこんな小さな研究所で働いてんだ……??)」


若手研究員2「(さ、さあ……けどまあ……いろいろわけありなんだろ?)」



688 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 21:44:38.43 ID:BiksN7Y0
研究員A「……………」


研究員A「(……けど……その強い心をもったはずの彼女を…

…私たちは……

深く、深く傷つけた……あんなにも、簡単に……)」


研究員A「(美琴ちゃん……………できることなら……


…… もう一度だけ会いたい…


もう一度会って……あの時のことを…


……謝りたい……)」



689 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 21:46:42.24 ID:BiksN7Y0




……………



美琴「…………」


美琴「………(元気にしてるかなあ…みんな……元気にしてるかな…

……お姉ちゃん………)」



佐天「………御坂さーーん、おーい」


美琴「……え、ああ、ごめんごめん、何?」


佐天「んもう、またボーっとして!!何って、映画ですよ映画!!
いいかげん、今から皆で見にいく映画、何にするか決めるましょうよ」


初春「それじゃあ、今やってる映画のタイトルを読み上げますね……えっとお…

『昼ドラ☆パラダイス』『世界の中心で恋を叫ぶ』『子供向けアニメ☆誕生2周年記念!それいけゲコ太の冒険』
『アリリス・イン・ザ・ワールド』………どれにしましょう??」


美琴「………、」ピクッ



691 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 21:50:00.40 ID:BiksN7Y0
黒子「やっぱりワタクシは、ドロドロとした大人の恋物語が好味ですから……
ここは『昼ドラ☆パラダイス』ですかねえ…」


佐天「ええーーー、そ、そんなの中学生から観てちゃだめですよ、白井さん!!
ここは、やっぱり純愛の『世界の中心で恋を叫ぶ』、でしょう!!」


初春「いやあ、私はやっぱり、今話題の『アリリス・イン・ザ・ワールド』ですかねえ…
主役の俳優さんが、とってもかっこいいんですよ!!」


佐天「なによ、全然皆意見がばらばらじゃない…
…仕方ない、それじゃ、ここは御坂さんに決めてもらうしかないですね……」


美琴「え!?わ、わたし!???」



693 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 21:54:40.69 ID:BiksN7Y0
佐天「…御坂さん!!やっぱ『世界の中心で恋を叫ぶ』ですよね!!」


黒子「『昼ドラ☆パラダイス』ですわよね、お姉さま」


初春「話題の『アリリス・イン・ザ・ワールド』ですよね、御坂さん!!」


美琴「う、う、うーーんと、なんていうかあ…その…… なーーんか、違うのよねえ…
…なんか、最近、普通の映画に飽きてきたっていうか………えっとその…

…まあ、普通っていうか……実写?に飽きたってことなのかしら…

……だ、だから、私は、まあ、たまには、二次元的な映画でもいいかなっていうか…

…まあ、二次元的っていうかアニメ的っていうか…」


どんがらがっしゃああああああーーーーーーーーーん!!!!!!


美琴「って、く、黒子!!?な、なにアンタ、盛大にずっこけてるのよっt!!!」


黒子「わ、わかりやすっ!!!わ、分かりやす過ぎですのお姉さまぁぁぁぁ!!!!!!
初春が映画タイトルを読み上げた瞬間から嫌な予感がしておりましたけど……、

そ、そんなにも『子供向けアニメ☆誕生2周年記念!それいけゲコ太の冒険』
が観たいんですのぉぉーーーーー!!!!!!!!!???」



694 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 22:07:22.20 ID:BiksN7Y0
美琴「な、な、な、ち、ちちち違うわよ馬鹿!!私はただ、
たまにはアニメ的な映画でもいいかなって……///////////////」


黒子「な、なんですの、そのアニメ的な映画っていうのはあ!!!
該当する映画が『子供向けアニメ☆誕生2周年記念!それいけゲコ太の冒険』
しかないではありませんのお!!

そ、そんなにもゲコ太が織りなすはちゃめちゃな冒険にご興味がぁぁ!???」


初春「ま、まあまあ白井さん……べ、別にいいじゃありませんか、ゲコ太の冒険でも」


佐天「そ、そうですよ、白井さん!こういう一面も御坂さんの良いところなんですから……
なんていうか、レベル5なのに、気取ってないっていうか……」



695 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 22:11:30.03 ID:BiksN7Y0
黒子「な、な、なに言ってますの二人とも!!

ちゅ、中学生にもなって対象年齢3歳以上のアニメ映画を好むなどと……お姉さま…!!
いつもいつも言っておりますけど、お姉さまは常盤台中学のエース、『超電磁砲』御坂美琴ですのよっ!!

そんなお方が、映画館でゲコ太の冒険を観ているところを街ゆく人に観られでもしたら……!!!!」


美琴「い、い、いや、わ、私は別にそ、そんなゲコ太の冒険が観たいとか言ってないじゃない…
…た、ただ私は、たまにはアニメ的な緑色の両生類が活躍する、冒険のような映画が観たいな、って」


黒子「だからそれ完全にゲコ太の冒険のことですのよお姉さまぁぁぁぁあーーーーーーー!!!!!
なんで、その手の感性については完っ全にレベル0なんですのよぉぉぉ-^――――――――――!!!!」



697 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 22:20:53.32 ID:BiksN7Y0


ギャーーー… ギャーーーー…

…………

佐天「……あれ、そういえば初春、誕生2周年記念、ってことは、ゲコ太って2年前にできたの??
ちょうど、御坂さんがレベル5になった時と同時期なんだ」


初春「ええ、実はそうらしいんですよ、元々、ゲコ太の始まりは
ケータイのストラップ商品だったんですって、新規でケータイを
変えた人にサービスで渡してたヤツらしくて……」


佐天「へーー、そうなんだ……って、初春、なんでそんなに詳しいのよ……」


初春「以前、御坂さんが話してくれたんです、
なんか、古いゲコ太のストラップ見せられながら……」


佐天「へ、へえーー、御坂さんってその時からゲコ太が好きなんだあ…

… それにしても、ゲコ太にしても御坂さんにしても…
…誰にでも過去ってあるんだねえ、初春」


初春「そうですねぇ、まさに『人に歴史あり』って感じですよね…」


………



『超電磁砲』御坂美琴……今は昔の小学校時代のお話

おしまい



698 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [ ]:2010/06/06(日) 22:23:29.02 ID:eO90mX.0
乙!時間がかかっただけに大作だった

この後映画館にゲコ太THEムービーを見に行った美琴一行と美琴を懐かしんで見にきたAが遭遇するかと思ったがそんな事はなかったぜ!




699 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/06(日) 22:28:07.22 ID:9nB.5N60

結局なんだかんだで御坂はお姉ちゃんからもらったゲコ太を大事に持ってたってことか

なんか感動した





700 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/06/06(日) 22:32:14.38 ID:BiksN7Y0
今まで読んでくれた人、ありがとう!!
なんか好き勝手、美琴の過去を書けて楽しかったwwwwww



701 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/06(日) 22:36:51.52 ID:Urkewac0
美琴がホントに強い「自分だけの現実」を持った レベル5っていう見解は正しいと思う



704 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06/06(日) 23:55:54.22 ID:jUmArVwo
GJ!  良い余韻が残る作品だった。



706 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/06/07(月) 00:32:43.96 ID:97vlMMo0
長編だけど、行き辺りばったりで書いてないのがよく分かる良い作品



711 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします :2010/06 /07(月) 05:37:50.08 ID:RzlcXRA0
>>706 いや、確かに書き始めから、だいたいの話の流れは考えていたつもりだったけど、
なんか書いてるうちにどんどん気が変わり始めて、結構、行きあたりばったりになって
ました………

当初はもっと、美琴にとって、苦い思い出話にする予定だったのに…
…なんか書いてるうちに胸糞悪くなってきて…
…急きょ、級友と仲直りさせたりしてました。 



744 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします 2010/06/07(月) 23:42:16.39 ID:v4s4IrQ0
個人的には、アイテムの活躍のさせ方がうまいと思う

御坂の研究所の後始末がアイテムの初任務っていう設定は正直面白いと思った





作者まとめ→『マヒャデドス・美琴が可愛い人』のSS一覧

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禁書目録SS   コメント:38   このエントリーをはてなブックマークに追加
コメント一覧
1094. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2010/11/26(金) 22:31 ▼このコメントに返信する
しかし、研究所の別ラインでは妹をはじめとする数々の非道なプロジェクトが進行していたのである。
1095. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2010/11/26(金) 23:00 ▼このコメントに返信する
すげえ面白かった!読み終わった後の爽快感がすごいw
1096. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2010/11/26(金) 23:36 ▼このコメントに返信する
satenさんは中学から学園都市に来たんじゃないの?
1097. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2010/11/26(金) 23:38 ▼このコメントに返信する
鎌池乙
1098. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2010/11/27(土) 00:23 ▼このコメントに返信する
これほどはっきり美琴の過去を書いたSSはみたことないな
1099. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2010/11/27(土) 00:49 ▼このコメントに返信する
やるじゃん
感動したじゃん
1162. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2010/11/30(火) 21:54 ▼このコメントに返信する


もうこれ本編で良いじゃん
1164. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2010/11/30(火) 22:48 ▼このコメントに返信する
美琴がレベル5になった当時はそりゃあ注目の的だったんだろうな
当然、一方さんやていとくんの耳にも届いてたんだろう
1474. 名前 : 名無し@SS好き◆GIu29ikI 投稿日 : 2010/12/13(月) 12:21 ▼このコメントに返信する
「人に歴史あり」か……
感動した!
1715. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2010/12/23(木) 12:00 ▼このコメントに返信する
泣いた

ありがとう
2088. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/01/06(木) 05:48 ▼このコメントに返信する
完成度たかいなー、久しぶりにまともな二次創作を読んだわ
何よりもキャラの動かしかたが圧倒的に上手いね
科学サイドを人物含めよく活かせてる、アニメもこの人が脚本やった方がいいんじゃない?
2256. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/01/11(火) 00:17 ▼このコメントに返信する
元スレのレスに書かれてて気がついたけど、
最初、御坂の友達がスキルアウトに襲われたのはレベル5だった御坂のせいだったんだけど、
後半で学校がテロリストに襲われたのは、友達(というか、御坂をのぞく学校の生徒)が無能力者~低能力者だったせいだったんだよな。
作者がそれを意図してたかどうか知らないけど、上手く対になってて上手だとおもった。
2600. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/01/21(金) 22:35 ▼このコメントに返信する
よく考えたら研究員Aって割り喰っただけじゃね?
2690. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/01/24(月) 23:25 ▼このコメントに返信する
最後の若手研究員のくだりがなんか泣けたぜ

3127. 名前 : ストレレッツ◆- 投稿日 : 2011/02/06(日) 21:48 ▼このコメントに返信する
メインはもちろん端役の研究員まで、キャラクターが凄く活かされてるな。
こんな作品が埋もれてるからSS探しはやめられないな。
3302. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/02/10(木) 20:31 ▼このコメントに返信する
素晴らしい!!
3605. 名前 : とある西のイラストレーター◆7qotuGEQ 投稿日 : 2011/02/18(金) 02:08 ▼このコメントに返信する
これは、面白かった。2期とかで過去編とかないかなーと思った。すばらしい
4365. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/03/07(月) 23:35 ▼このコメントに返信する
このSSに基づくと、レベル5になった順番って
一方・垣根・麦野>心理・現6位>美琴>軍覇とかそんなのなのかな

5475. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/04/01(金) 18:49 ▼このコメントに返信する
名作だな
6998. 名前 : 名無しさん@ニュース2ちゃん◆- 投稿日 : 2011/05/16(月) 02:56 ▼このコメントに返信する
これ公式でいいんじゃないの
7784. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/06/08(水) 01:12 ▼このコメントに返信する
この作者の他の作品みたけど、ホント美琴好きなんだなって思うww
8970. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/07/06(水) 20:31 ▼このコメントに返信する
この作者シリアスもいけるのか
けどこの作者が書く美琴像はシリアスでも
ギャグでもぶれがないな
9641. 名前 : ホ ラ イ ゾ ン 信 者  ヽ(*゚∀゚)ノシ=33 ハァハァ♪◆mYbggkm6 投稿日 : 2011/07/21(木) 18:58 ▼このコメントに返信する
皆のお勧めの欄に燦然と輝くだけはある・・・うん素晴らしい☆
今夏の読書感想文はコレに決めたッ!!
v-22v-254v-20v-21v-20v-254v-22
12637. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/09/26(月) 00:45 ▼このコメントに返信する
いつもおすすめ欄にあったけど長そうだから、今まで食わず嫌いで読んだことなかったけど
今一気に読んだら、おもしろいなこのSS。

個人的には、美琴より脇役が光ってる話だと思う。
特にアイテムの役割は逸材。素直に感心しました。
13212. 名前 : 名無しさん◆- 投稿日 : 2011/10/12(水) 02:28 ▼このコメントに返信する
たしか一方通行はこの美琴がダークサイドに落ちた後も
そのまま救われなかったタイプって話あったよな

子どもと喧嘩する ボコボコにする
相手の親が出てくる 返り討ちにする
周りの大人が出てくる 返り討ちにする
警察が・・・
軍隊が・・・

で、結局地獄の研究所(処分場?)にぶち込まれる

って感じの話
コミックスだったかな
15137. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2011/12/06(火) 03:39 ▼このコメントに返信する
ありがとう。
今はこれしか言えない。
今後の活躍を期待してるんだよ!
17012. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/01/22(日) 18:10 ▼このコメントに返信する
この作者、美琴板で新作書いてたな。
面白いから、できたらそれもまとめて欲しい…
19966. 名前 : 暇人◆- 投稿日 : 2012/03/30(金) 10:16 ▼このコメントに返信する
これ神SSだな!!!
すげぇよ、この作品
公式で超電磁砲2期にアニメ化しないかなぁ
支援するぞ!!!
21040. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/04/26(木) 19:04 ▼このコメントに返信する
もう公式にしろよこれ
22799. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/06/17(日) 00:29 ▼このコメントに返信する
美琴がレベル5になった当時、アイテムは結成したてで、垣根はアイテムより前にスクールを結成してて、一方通行さんは木原の能力開発をうけていた、と…

なかなかありそうな話で、二次創作な割に、うまく学園都市の過去をかけてると思う。
軍覇や食蜂は言及ないけど、当時はなにしてたんだろうなぁ
25233. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/08/14(火) 21:59 ▼このコメントに返信する
ちょっと泣きたくなった
26597. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/09/17(月) 11:30 ▼このコメントに返信する
レールガン使いたかったんだろうけど
飛んでるヘリにぶっぱとか危険過ぎる
28359. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/11/03(土) 08:59 ▼このコメントに返信する
…きっと、お姉さまもレベル5になったことで
過去に、いろいろな苦労や、辛い経験をされたに違いないですわ……)」

黒子「(けど、お姉さまはそんなことをわざわざ、ワタクシたちに言ったりはしない…
…ワタクシたちもそれを聞かない。

それで良いんですの……)」

最後のこの黒子のセリフがいいな
二期も決まったし、美琴の過去編やって欲しい
30181. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/12/27(木) 08:28 ▼このコメントに返信する
おもしろい!

美咲が操祈だったらなんか逆に奇跡だった
31423. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2013/02/12(火) 12:32 ▼このコメントに返信する
はあ・・・
またいつものやつだよ
37544. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2013/08/17(土) 22:11 ▼このコメントに返信する
もうこれ準公式でいいじゃん。

そしてヘリをレールガンで撃ち落とす時と、最後のエピローグ(?)でonly my railgunがずっと頭の中で流れっぱなしやわ・・・。
47001. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2016/04/05(火) 23:30 ▼このコメントに返信する
この二次創作SSが作られたのはだいぶ前なんだけど、
実はレベル5の中でも美琴が新参者の方に入っている、という部分は本当に公式だった
47513. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2016/10/08(土) 15:11 ▼このコメントに返信する
今見てもこれすごい名作だと思う
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