789 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/08(水) 01:38:01.18 ID:
aT23Dc6e0 土御門「ねーちん、落ち込んでるみたいだがまた何かあったのかにゃー?」
神裂「土御門ですか……実は、寮の方で出た食事にあたってほぼ全員がお腹を壊してしまったのです」
土御門「あらら……ねーちんは無事だったのか?」
神裂「その日に限って、アンジェレネが猛烈にお腹が空いていると言っていたので、私の分をあげたのです」
土御門「それで助かったって事か」
神裂「……また、私以外の人だけが苦しむのを見て、少し……」
土御門「全然気にする必要ないと思うんだが……まっ、ねーちんのソレは何とも言えないぜよ」
神裂「土御門……私は……いえ、このまま私だけ幸福なままなのでしょうか? 何か変わるきっかけは無いのでしょうか?」
土御門「そう言われても困るぜよ……うーん。――あっ、良いコト思いついたぜい!」
神裂「……本当ですか!? 土御門、早く教えなさい!」
土御門「焦るなねーちん。その方法とは……」
神裂「その方法とは……?」
土御門「カミやんと四六時中一緒に居れば良いんだにゃー!」
神裂「……はい?」
790 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/08(水) 01:38:51.91 ID:
aT23Dc6e0 神裂「土御門……またそうやって私をからかうつもりですね。……失望しました」
土御門「おいおい、俺は真面目だぜい? カミやんの右手、それに不幸体質については十分理解してるよな?」
神裂「ええ……それが何か関係あるのですか?」
土御門「つまり、その右手に触れればねーちんの『幸運』もマシになるって訳だにゃー」
神裂「……そんな事、出来るのでしょうか?」
土御門「やってみなきゃ分かんない事もあるぜよ。それに、これでカミやんの不幸も改善されたら良い事ずくめ。
カミやんにも恩を返せるって事になるんじゃないかにゃー?」
神裂「なるほど……その発想はありませんでした」
土御門「そ・れ・に、カミやんと一緒に居れるってのは……なかなか楽しいと思いますぜい?」
神裂「上条当麻と一緒に過ごす……」
――ねーちんの妄想タイム――
公園
上条『ほら、神裂。ちゃんと手を繋ごうぜ?』
神裂『し、しかし……他の人の目が……』
上条『そんなの気にするな、見せびらかしてやれば良いんだよ。それに……』
神裂『それに……何ですか?』
上条『俺は……神裂と手を繋いで歩きたいんだ。……駄目か?』
神裂『だ、駄目ではありません! 私も……その……』
上条『なら良いじゃねえか……ほら!』
土御門「そう言いながら上条は照れくさそうに神裂の手を握った。傷の目立つその右手は少し汗ばんでおり、
それが一層神裂の心をくすぐる。こんな幸せな時間を過ごせるなんて、やはり神裂は幸福なのかもしれない」
神裂「ひ、人の妄想に勝手にナレーションを付けないでください!」
791 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/08(水) 01:39:40.56 ID:
aT23Dc6e0 土御門「どうだ、ねーちん。なかなか良いもんだろ?」
神裂「確かに、悪くはありません。しかし、そんな事を私ができる訳が……」
土御門「……禁書目録、吸血殺し、超電磁砲、妹達、五和」
神裂「……!? 急に何を?」
土御門「予備軍としてオルソラ、アニェーゼ、オリアナ……その他大勢。これがカミやんを取り巻く現状だ」
神裂「まさか……そんな事が……」
土御門「……神裂火織、お前は何を求める? 素直に生きようとは思わないのか?」
神裂「くっ……ですが……」
土御門「良いのかにゃー? 誰かとくっついたカミやんを見て『上条当麻が幸せそうな顔をしている……私はそれだけで』
みたいな見守りENDにこのままだとまっしぐらだぜい?」
神裂「それなら……上条当麻が幸せならば良いではないですか……」
土御門「でも、その隣にはねーちんは居ない。居るのは笑顔の他の女……さあ、想像してみ?」
神裂「……他の、女性」
――ねーちん妄想タイム――
上条『改めて紹介するよ、神裂。俺の妻になる五和だ』
五和『女教皇様……私、今とても幸せです! どうか、私達を祝福してくださいね?』
神裂『え、ええ……もちろん、です……よ……』ビキビキ
上条『よーし、五和! 今から二人で史跡巡りだ!』
五和『さすが上条さん! 渋い趣味ですね!』
上条『こら、そうじゃないだろ?』
五和『あっ……ごめんなさい。……当麻さん』
神裂「ふ、ふふふふふ……なるほど、これは少々腹が立ちますね……」チャキ
土御門「ねーちん、とりあえず刀から手を離すぜよ」
792 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/08(水) 01:40:17.37 ID:
aT23Dc6e0 土御門「という訳で、ねーちんはカミやんの所に行く事が決定しました」
神裂「か、勝手に決めないでください!」
土御門「えー、じゃあ……同じ話を五和にもしてみようかにゃー?」
神裂「なっ……! 五和に、ですか……?」
土御門「おうよ! きっと五和なら喜んで応じてくれるぜよ。オレも出来ればやる気のある人に協力したいしな」
神裂「くっ……土御門!」
土御門「なーんでーすかーい?」
神裂「……上条当麻の所に……向かいます!」
土御門「ねーちん……良く言ったぜよ! この土御門さんも全面協力させてもらいますぜい!」
神裂「……上手く乗せられた気がしないでも無いですが、それでも構いません!」
土御門「よし、今から色々手回ししとくから、ねーちんはその間に準備でもしてると良いにゃー」
神裂「……分かりました。土御門、よろしくお願いします」
土御門「了解ですたい! さーて……まずは許可を取って……」
神裂(待っててください上条当麻……今、私の『幸運』を分け与えに行きます!)
793 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/08(水) 01:41:00.22 ID:
aT23Dc6e0 土御門「あっ、ねーちんに一つだけ聞きたいんだけど」
神裂「何でしょうか?」
土御門「禁書目録はどうするよ? 今はカミやんの部屋に居候中だが、ねーちんが行ったらややこしくなるかもにゃー」
神裂「私としてはあの子と一緒に過ごすのも悪くないのですが……」
土御門「禁書目録は結構嫉妬深いぜい? 邪魔に思うかもしれないぜよ」
神裂「あの子を邪魔になんて思いません! 私にとっては二人とも大切な存在なのです!」
土御門「でも、もしねーちんがカミやんと手を繋ごうものなら……」
神裂「…………」
――ねーちん妄想タイム――
神裂『か、上条当麻……その、手を……』
上条『お、おう……こうで良いか?」』ギュッ
神裂『ええ……。あなたの温もりを……感じます』
上条『神裂……』
神裂『……はい』
インデックス『とーうーまー……?』
上条『ひいっ!? インデックスさん、そのギラリと光る歯はどうされるおつもりで!?』
インデックス『許さないんだよとうま!!』ガブッ
上条『不幸だあああああ!!!』
神裂「……土御門」
土御門「ステイルにも協力してもらうように言っときますかい?」
神裂「ええ……よろしくお願いします」
土御門「ねーちん……お主もなかなか悪ですにゃー?」
神裂「あなたほどではないと思います。……ごめんなさい、インデックス」
794 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/08(水) 01:41:52.43 ID:
aT23Dc6e0 土御門「さて、ねーちんの覚悟も決まった訳だし……次は作戦会議と行きますか」
神裂「作戦会議……いったい何を話し合うのですか?」
土御門「そりゃ決まってるぜい。どうやってカミやんをねーちんにメロメロにさせるか、って事についてぜよ」
神裂「メロメロ……そんな事、出来ません!」
土御門それが嫌ならエロエロで攻めてみますかにゃー?」
神裂「つ、土御門!」
土御門「冗談、冗談……と言いたいところだが、カミやんも高校生。性についてはかなり興味があると思うぜい?」
神裂「なっ……! それは……確かに……」
土御門「ねーちんがそんな感じだと、こういう時困るかもしれないからにゃー」
神裂「こういう時、と言うのはどういう時なのでしょうか……」
土御門「それは――」
795 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/08(水) 01:42:36.57 ID:
aT23Dc6e0 ――ねーちん妄想タイム――
上条の部屋
神裂『うん……いい煮物が出来ました』
上条『悪いな神裂、せっかく来てくれたのに料理作ってもらっちゃって』
神裂『いえ、その……あなたのためですから……』
上条『神裂……ありがとな。ところで、そのエプロンなんだけど……』
神裂『や、やはり私にはちょっと似合いませんか……? 建宮に渡されたものを持ってきたのですが……』
上条『いや、その……正直、たまりません!』
神裂『えっ? 急に立ち上がってどうしたのですか? な、何故こちらに!?』
上条『……俺にも限界ってもんがあるんだよ! 神裂!!』
神裂『ああっ……だ、駄目です……! そんな、まだ、料理が……』
土御門「なーんて事になりかねませんぜい?」
神裂「……ある程度の覚悟は、しておいた方が良いかもしれませんね」
土御門「その意気だぜねーちん! それならこの堕天使エロメイドを……」
神裂「それは絶対に着ません!」
土御門「ちえー」
796 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/08(水) 01:43:12.39 ID:
aT23Dc6e0 数日後 上条の部屋の前
神裂「ついにこの日が来ました……話は土御門から聞いているとの事」
神裂「で、では……上条当麻とついに……! まずは呼び鈴を……」
ピンポーン
神裂「……留守でしょうか。仕方ありませんね、まずは夕飯の材料を……おや? 電話……もしもし」
土御門「ねーちん! 大変だぜい!」
神裂「土御門……? どうかしたのですか?」
土御門「カミやんが……カミやんが……」
神裂「上条当麻が……!? いったい何があったのですか!? まさか……また魔術師が……!」
土御門「いや、違うぜよ。カミやんが――」
797 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/08(水) 01:43:51.92 ID:
aT23Dc6e0 病院
神裂「車に轢かれて全治一週間……まったく、あなたという人は」
上条「いやー……最近こういう露骨な不幸は無かったから油断していたというか……」
神裂「……せっかく時間を作ってここまで来たというのに……はあ」
冥土帰し「うんうん、まさか交通事故の方が入院が長くなるなんて君も不思議だね?
僕としては、刀か何かで斬られた跡が無くて安心と言えば安心かな?」
神裂「……どうしても一週間入院しなければいけないのでしょうか」
冥土帰し「そればかりは僕にも変えられない。まあ、きちんと治すから心配はしなくて良いからね?」
神裂「はい……そうですよね」
冥土帰し「あっ、そうだそうだ。実はこの時期病院全体が忙しくてね?
看護師も大忙しで、君にまで手が回らないかもしれないから自分で何とかしてもらうよ?」
上条「何と!? 怪我しているのに自分で自分の世話なんて……不幸だ……」
神裂「……! 上条当麻、良ければ私が一週間身の回りのお世話をしましょうか?」
上条「えっ、マジですか!? それは凄く助かる!」
神裂「では、拙いところもあると思いますが責任をもってお世話します」
冥土帰し「それはこちらとしても助かるよ。 では、君は自由に出入りできるようにしておくからね?」
神裂「ええ、分かりました……感謝します」
冥土帰し「では、僕は失礼するからね? ゆっくり休むんだよ?」
798 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/08(水) 01:44:45.60 ID:
aT23Dc6e0 冥土帰し「……これで良かったのかな?」
土御門「完璧だぜい。無理を言ってすいませんにゃー」
冥土帰し「彼の不幸が改善されるかどうかというのは、僕も興味があるからね?」
土御門「しかし、カミやんも気づかないんだから笑えるぜよ」
冥土帰し「交通事故の怪我くらい、僕にかかれば半日で完治が可能だ。もっと酷い怪我をしてもすぐ退院しているのに、
この長期入院を疑わないとは……別の意味でちょっと心配かもしれないね?」
土御門「……お主も悪ですにゃー」
冥土帰し「君には敵わないかもね?」
―――――――――――
上条「……刀でりんごを剥くってのはどうなんだろうか」
神裂「いけませんでしたか?」
上条「いや、器用っつうか……まあ良いんだけどさ」
神裂「そうですか……よし。剥けました、どうぞ」
上条「あー、悪い。包帯が巻かれててフォークが持てないんだ」
神裂「あっ……すいません。では……口を開けてください」
上条「なっ!? それはかなり恥ずかしいというかなんと言うか!」
神裂「早くしないと痛んでしまいます……勿体ないですよ」
上条「確かに色んな意味で勿体ない……で、では……」
神裂「はい、あーん……」
上条(……何かよく分かんないけど、幸福だあああああ!!)
799 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/08(水) 01:45:54.28 ID:
aT23Dc6e0 本当に残念なのはこんなの書いた俺の頭っていうね
どうも失礼しました
800 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/06/08(水) 01:54:40.81 ID:5GMcg+8ro
続きが無いのが一番残念なんだよ!
乙!
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