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以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/18(木) 18:07:41.84 ID:
v1nLvYhW0
ライトノベル「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」のSSです
11巻の続きを妄想したもので、終盤にヒロイン2人のルート分岐あり
アニメしか知らん&原作全部読んでねーって人でもたぶん読めます
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以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/04/18(木) 18:08:35.40 ID:
v1nLvYhW0
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俺こと高坂京介は受験生である。
来る一月中旬にセンター試験を控え、一に勉強二に勉強、
三四がなくて五に勉強の心意気で机にかじりつく毎日だが、
大晦日の夜くらいは、家族団欒のひとときを過ごしたっていいだろう?
そんなわけで、俺は久々に夕食後も一階に留まり、だらだらしていた。
お袋が台所で洗い物をして、親父がおちょこ片手に晩酌を愉しんで、
桐乃がソファに俯せになってテレビを眺めて――高坂家の日常がここにある。
「さぁて、次の問題です。街頭の正答率85パーセント。
この四字熟語の意味はなんでしょうか?」
テレビ画面に表示されたのは『才色兼備』の四文字。
「ぷっ、こんなの簡単すぎだっつーの」
誇らしげに回答したのは桐乃。
ティーン誌の誌面を飾るほどに優れた容姿と、県内で五指に入る頭の良さ、
陸上大会でいくつも賞を獲得する並外れた運動神経を併せ持つ、
まさに『才色兼備』な俺の妹だ。俺とは三つ年が離れてて、今は中三である。
俺たちは三年前、ある事件がきっかけで冷戦状態に突入し、
長いこと互いを無視し合っていた。
しかし去年の春、俺が桐乃のエロゲー趣味を偶然知ってしまったことから、
徐々に関係は改善されていき……。
「京介、あんた今の問題分かった?」
「おう」
「見栄張らなくていいよ。どうせ分かんなかったんでしょ?」
俺の妹がこんなに可愛いわけがない (12) (電撃文庫)