ハニー・ポッター「スリザリンの継承者?なんなの、それ」【後編】

2012-11-14 (水) 00:01  その他二次創作SS ハリー・ポッター   19コメント  
最初→ハニー・ポッター「スリザリンの継承者?なんなの、それ」
前→ハニー・ポッター「スリザリンの継承者?なんなの、それ」【中編】
まとめ→ハニー・ポッター シリーズ まとめ





636:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 02:46:11.23 ID:x1/uRykr0

ハグリッド「とにかくな、俺ぁスリなんとかの継承者だのなんだのじゃねぇ!あったりまえだろう、俺がそんな大層なもんできると思うか?」

ロン「あぁ、せいぜい伝説の樵の弟子くらいだよな」

ハニー「それじゃ、あなたの育てていたのは、スリザリンの怪物じゃないのね?」

ハグリッド「もちの」

ロン「僕さ!」

ハニー「豚同士息が合うわね。それで、じゃぁハグリッド。何かヒントは知らない?あなたの時代に部屋は開かれたのでしょう?」

ハグリッド「あー、うーん……実は、怪物ーっちゅうのにはちょびーっと興味があったんだが」

ロン「おい」

ハグリッド「きょ、興味!そんだけだ!うんで、聞いてみたんだがな。どうにもその怪物っちゅうんと、俺の育ててたあいつは馬があわねぇみたいで。知ってる風なのに教えちゃくんなかった。あいつ、アラゴグっちゅう、アクロ……」

コンコンッ

ハグリッド「っ!?だ、誰だ!?」

ロン「なぁハグリッド、だから石弓はやめとけって……」

 ダンブルドア「こんばんわ、ハグリッド。わしじゃ……それに、魔法省大臣のファッジも一緒なのじゃがのう」



640:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 02:52:19.47 ID:x1/uRykr0

ハグリッド「っ!ダンブルドア先生様!そ、それに……ファッジ!?」

 ファッジ「あー、こんばんわ。ここを開けてくれますかな。すこーし、その。お話を」

 ダンブルドア「おぉうコーネリウス、あまりせかすでない。ハグリッドにも身支度というものがあろうて、ほれ、あのカボチャをみてみぃ。大きいじゃろう、まるで子供二人をゆうにすみのほうにやってマントで隠せてしまいそうじゃ」

 ファッジ「はぁ、確かに……どこからマントが?」

ハニー「……あの人って」

ロン「最高だよな、あぁ……さぁハニー、こっちの床、に寝そべった僕の背中に!」

ハニー「えぇ……いいわよ、ハグリッド」

ハグリッド「すまねぇ、じっとしといてくれな……お、遅くなりましたダンブルドア先生!」

ダンブルドア「いいや、いや。すこぶる順調じゃよハグリッド」



646:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 03:03:23.62 ID:x1/uRykr0

ハグリッド「お、俺を、アズカバン送り……だって!?」

ダンブルドア「……ファッジ、何度も言うたがの。この森番を繋いだところで、此度の事態は何も変わらんぞ」

ファッジ「そ、そう大声を出さないでくれハグリッド。そう凄まんでくれダンブルドア、分かってくれ。魔法省にも、立場というものがある」

ダンブルドア「なるほど、魔法省として何かしたという印象を与えねば、と」

ファッジ「そう、そうなのだ。それにこれは、ハグリッド。君を守るためでもある。他の誰かが捕まれば、ハグリッド。君はむしろ前よりもだね……」

ハグリッド「お、おめぇさんの手柄のために、俺はあの牢獄に入るっちゅうんか!?あのアズカバンに!?」

ファッジ「あぁ、だが、たった少しの……」

コンコンッガチャッ

ルシウス「失礼……おや、ファッジ。もう来ていたか。結構結構」

ハグリッド「!ルシウス・マルフォイ!おめぇみたいなのが俺の家になんのようだ!」

ルシウス「黙れ。私とてこの、なんとまぁ汚い小屋だ。これが家と呼べるのですかな……ここにいることは本意ではない。緊急に伝えねば、とね。校長、あなたの用事だ」

ダンブルドア「どうしたのかのう、ルシウス。ホグワーツの理事が一人、ルシウスよ」

ルシウス「そう、その理事の代表としてあなたに命じる。ダンブルドア、あなたは退くときがきたようだ。ここに理事十二人全員分の署名が入った『停職命令』がある。確かに、届けましたぞ」



653:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 03:11:43.58 ID:x1/uRykr0

ハニー「!」

ロン「おいおい、おい」

ハグリッド「そんな、まさか!こんな時に、ダンブルドア先生がいなっくなっちまうだと!?」

ファッジ「あー、ルシウス、まずい、それはひじょーーーーにまずい。ダンブルドアでさえ食い止められなかったものを、あー、つまり、他にだれが止められるというのだね?」

ルシウス「それを決めるのは我々理事の役目ですな。とにかく、現状として、ダンブルドア。あなたは学校に迫る――とてつもない脅威を、払えていない、そうですな?今日の午前にもまた二人

ルシウス「おやおや、このままではこの学校からマグル出身者、それどころかマグルびいきの魔法使いまで全員いなくなってしまうのでは?」

ハニー「……」

ロン「……こんの野郎」

ルシウス「それがどれだけ、あー、じゅうだいなそんしつか、分からないわけではないでしょう、ダンブルドア」

ハグリッド「お前、お前!白々しい、そんなこと思ってもねぇくせに!それで、え!?理事の何人を脅しよった!?え!?いくら金を積んだんだ!言ってみろ!」

ルシウス「勇ましいねぇ、アズカバンの看守にも、せいぜい吼えるがいい。もっとも、連中に言葉が分かるとは思えんがな」

ダンブルドア「……ハグリッド、落ち着くのじゃ。理事がわしの退陣を求めるのなら、もちろんわしは退こう

ハニー・ロン「「ダメ!!」」ハグリッド「ダメだ!」ファッジ「勘弁して!」

ダンブルドア「ほっほ、少し耳が遠なったかの。とにかく……ハグリッド、すまん。わしには友人たるお前を守る権限もなくなってもうた」

ハグリッド「そんな、先生様。謝らねぇでくだせぇ、俺にとっちゃいつでも先生は先生様でさぁ」



657:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 03:20:00.74 ID:x1/uRykr0

ダンブルドア「ほっほ、嬉しいのう。そうじゃ、ハグリッド。お前のように思っている者がいるかぎり、つまり」

ハニー「……こっちを、見てるわ」

ダンブルドア「わしがこの学校から本当に離れるのは、わしのことを信じる者が、わしに忠実な者が、ここに一人もいなくなったときだけなのじゃ。覚えておくがよい。この学び舎では、助けるものには必ずそれが与えられる」

ハニー「……」

ロン「……」

ルシウス「あー、なんとまぁ心に染みるお言葉で。それでは、私はこれで失礼しよう。ファッジ、また会食で。森番、アズカバンでも元気で暮らすのだな。ダンブルドア、余生をどうぞお楽しみに。では」

ガチャッバフォイッ



658:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 03:20:52.85 ID:x1/uRykr0

ダンブルドア「わしも行くとするかのう。さぁて、第何の人生じゃろうか。ニコラスには負けるが」

ファッジ「ハグリッド、あー、行こうか。できるだけ穏便に済ませよう、悪いようにはしない」

ハグリッド「……そうさな、俺ぁきっとここの子らがやってくれるって信じてる、あー、おほん!俺の、あの、あー!飼っちょったもんが、なんなのか知りたきゃ……蜘蛛を追え!そういうこっちゃな!うん!」

ハニー「……」

ロン「……うげぇ」

ファッジ「?何かの謎かけかい?」

ダンブルドア「問いかけかものう」

ハニー「もうあの人、普通にこっちを凝視してるわね」



662:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 03:23:56.08 ID:dfeOMXgsP

透明になってもハニーの溢れんばかりの魅力に釘付けなんだね、ヒンヒン!



664:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 03:30:07.62 ID:x1/uRykr0

禁じられた森

ハニー「さぁ、ファング。帰り道は頼むわよ、いい犬ねあなたは。可愛い豚だわ」

ファング「ッバゥ!」

ロン「あぁ、そいつは優秀だよな。まさか外に出て即刻蜘蛛を見つけるなんてさぁ……それに、ズンズン禁じられた森に入っていくなんて、さぁ」

ハニー「ハグリッドとよく森を歩いていたんだものね……ほら、ロン。私の豚。そんなことじゃファングに追い抜かれるわよ」

ロン「ヒンヒン!ヒン!待てよファング!一番の豚は僕だぞ!ヒン!あれ、なんで急に止まって、あぁ、僕を認めたんだねなるhワァーーーッ!?!?」

ファング「グルルルルルルルッ!!」

ハニー「ろ、ロン!?あれ、あれって、リドルの記憶にでてきた、あの怪物のはさmあぁーっ!?」

ロン「は、ハニー!?ちっくしょうなんで僕の杖はおんぼろのまんまなんだハニーへの忠誠心で復活してみろこのやろう僕の持ち物のくせに!」

ハニー「いった、だ、大丈夫よ、ロン。あなたもだけど、この、なんだか鋏をもってる化け物、私たちを切るわけじゃなくて……」

ガサガサガサッザザザッ

ハニー「……どこかに、運んでいっている?」

キャインキャインキャイン!キャイン!

ロン「……あぁ、ファング。君が勇ましいのって割と見た目だけだよな、知ってたよ……あぁ、嫌な予感があたりませんように。あぁ、なんだかチラっとみえる胴体が、くm、あぁいやだ」



713:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 06:13:51.11 ID:x1/uRykr0

ハニー「……あなたの予感、大当たりのようよ、ロン。出来る、豚ね」

ロン「あっは、あっはは……ひん、ひん……光栄さ、ハニー……あー……」

ファング「キューン、キューン」

ロン「君、すっかり怯えきっちまってるな……当然か。周りを……馬車馬くらいでかい、お、大蜘蛛に囲まれちゃぁね」

ハニー「ここ、林が切れて月光が入っているから、連中がよく見えるわ……蜘蛛の化け物、アクロマンチュラ。そういうことね」

ロン「君の博識具合にはハーマイオニーも真っ青さ、あぁ……それで、この円陣の真ん中の、あれだけど」

ハニー「……ドームのような、繭のような。そうね、ロンの背中に座るこの私と同じように特別な、きっとあれが……」

アラゴグ! カシャンカシャン! アラゴグ!

ロン「うわっ、周りの連中がなにか……ウッワ、よく見たらその足元にありえないくらい普通の蜘蛛もいるぅぅぁああ……」

ハニー「……怖いなら目を瞑ってなさい、ロン。ドームから、出てきたわ……なに、あれ。小ぶりの象くらい、あるじゃない……」



717:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 06:21:38.50 ID:x1/uRykr0

アラゴグ「なんの用だ……?」

ロン「おいおい冗談よしてくれ、蜘蛛が喋られるなんて、そんなのありかよ」

ハニー「蜘蛛じゃなくて、アクロマンチュラ。魔法生物よ、ロン」

大蜘蛛「人間です、アラゴグ。ハグリッドでない人間です。いつもの犬を連れていたので、とりあえずここに」

アラゴグ「殺せ。その程度のことはお前たちだけで判断しろ……眠っていたのに」

ハニー「ま、待って!待ちなさい!私たち、ハグリッドの友人よ!」

カシャンカシャンガシャンガシャン!

アラゴグ「……興奮するな、お前たち。ハグリッドは、この窪地に人をよこしたことなどない。どうやってそれ証明する」

ハニー「あぁ、ファングを連れているのを見て分からないなら、あなたって私の期待してたアクロマンチュラ像以下みたいね」

アラゴグ「……いいだろう、ハグリッドの友人だとして。何故、ハグリッド本人は来ない。見張りの蜘蛛は、お前たちが森の端に来たときから、お前たちきりだった、と言っているが」

ハニー「それは。そう、それが問題なの。ハグリッドが大変で、とてもここには来られないから……」

アラゴグ「……大変?ハグリッドが、か?」

ハニー「……どうやら、本当にあの蜘蛛とハグリッドはとっても親しい友人のようよ、ロン」ヒソヒソ

ロン「あぁ、僕ぁハグリッドを心底尊敬するね、見習いたくはないけどさ絶対」



720:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 06:37:13.88 ID:x1/uRykr0

アラゴグ「ハグリッドに、何があった。去年、ドラゴンを飼おうとしたのは聞いたが。まったく、奴は変わらない。そう、五十年たっても……」

ハニー「……それよ。五十年前……あなたがスリザリンの怪物だと誤解されたことで」

ハニー「ハグリッドは今の事件でも疑われて、掴まってしまったの。つい、さっき」

アラゴグ「なんだと……なんだと!!」

ガシャンガシャンガシャンガシャン!!

ロン「ひぃっ、鋏を打ち鳴らして、なんなんだよもぉおお!一々リアクションそれかよ!」

アラゴグ「人間どもめ、また同じ過ちを繰り返す気か……!わしが、『秘密の部屋』の怪物!?なにを。そもそも、わしはここの生まれですらない。遠い地から卵を旅人に運ばれ、ハグリッドに与えられたのだ」

ハニー「あの豚は、もう。学生の頃からそんなだったのね……それで、城であなたの面倒を?」

アラゴグ「……そうだ。食事の残りを集めて食べさせてくれた。ハグリッドは、奴は、わしの親友だ。女の子を殺した罪を被せられたときも、ハグリッドが庇ってくれたおかげでわしはこの森に住むことができた。そして、みろ」

ガシャンガシャンガシャン!

アラゴグ「モクザを、妻も連れて来てくれたおかげで。わしの家族はこんなに大きくなった……全て、ハグリッドのおかげだ。あれは優しい人間だ。あれに誓って、わしが城で人間を襲うはずなんてないのに。誰も理解しなかった……」

ハニー「……悲しい話ね。女の子、そう、女の子なのね……その子を、殺したのは?」

アラゴグ「わしらは、その生き物の話しをしない。あれはわしら蜘蛛の仲間が何よりも恐れる太古の生き物だ。トイレでその女の子が殺されるずっと前から、わしは城中を動き回っている気配を感じていた。何度、ハグリッドに外に出してくれと頼んだことか……」

ハニー「……そう。これ以上聞いても、お教えくださる気はないようね」



721:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 06:38:10.49 ID:x1/uRykr0

アラゴグ「引き際をわきまえているな、人間」

ハニー「そうね、諦めは悪いほうだけれど……それじゃ、私たちは、帰るわ。さっ、ロン。立って……あなたまで立てないなんて言わないわよね」

ロン「は、っはは!大丈夫、たとえ僕の腰が抜けててもハニーのためにね……!」

アラゴグ「帰る?……それはなるまい」

ガシャンガシャンガシャンガシャン!

ハニー「……え?」

ロン「……ほぁ?」



722:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 06:45:25.78 ID:x1/uRykr0

アラゴグ「わしの命令で、わしの子供たちはハグリッドを傷つけはしない。だが、わしらの真っ只中にノコノコとやってきた新鮮な肉をおあずけにはできまい……さらばだ、ハグリッドの友人」

ハニー「っ、まち、待ちなさい!!あなた、そんなの!ハグリッドを、裏切ることに……!」

アラゴグ「わしは、城では絶対に殺さない。そう約束したまでだ。ここはわしの巣、好きにさせてもらう」

ハニー「そんな屁理屈が……っ!あぁ、もう!ほんと、こういう時に役に立たないんだから、私の脚!曲線美くらいじゃないの!」

ロン「それだけで世の男は虜だけどね!っ、ハニー、さぁ、僕の背中に!は、っはは、僕のが震えてるかもしれないけど、見逃してよね!ヒンヒン!」

ハニー「えぇ、出来る豚ね、ロン……でも、これじゃ」

ガシャンガシャンガシャンガシャン ジリジリ、ジリ

ハニー「……どこに、逃げるって言うの?」

ロン「見渡す限り大蜘蛛の群れ、あぁ、僕らの未来は明るいねまったく、ちょうどあっちに出てきたなんだか強い光みたいに……なんだ、ありゃ。二つ、こっちに、近づいて……あ!」

ブルルンッ!!ザザァァァ!

ハニー「! ロン、あれ!!」

ロン「おったまげー!ハニー、あれ!僕らが乗ってきた、空飛ぶ車だ!!」



725:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 06:53:34.65 ID:x1/uRykr0

ロン「こいつ、すっごいや。なにがどうなってるのか分からないけど、野生化してる。僕がハンドルもアクセルも踏んでないのに動いてるよ」

ハニー「意思が宿ったのかしら、でも、どうして……あぁ、そうね。あなたは最後にそういえば、私の言葉に答えてたわね……私の豚?」

ブルルルンヒンヒンブルンッ!

ロン「やったねハニー、無生物もついに制覇さ!」

ハニー「えぇ、私の魅力は留まらないみたいね、知ってたけど」

ロン「あぁ、だってそれって机に零したカボチャジュースが一面に広がるくらい当然のことだもんな……ハグリッドの小屋が、見えてきたよ」

ハニー「……蜘蛛を探せ、だなんて。とんだ提案だったわね」

ロン「まったくだよ。アラゴグなら、自分の親友なら僕らを傷つけない、って思ったんだろうけどね。人間の基準で考えちゃダメだってのに!怪物はどうしたって怪物なんだ、うん。蜘蛛ってのはそんなもんさ」

ハニー「……そうかしら。アラゴグの目が見えていたら、結果はもう少し変わっていたかもしれないわ」



726:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 06:55:43.24 ID:x1/uRykr0

ロン「え?あいつ、盲ていたのかい?」

ハニー「えぇ。とにかく、今日は散々だったけど……収穫がなかったわけじゃないわ。ハグリッドは完全に無実だった」

ロン「あぁ、リドルの奴め、お世話様さ」

ハニー「えぇ、それに、殺されたのは女の子で」

ロン「トイレで、ってね。うん」

ハニー「……五十年前殺された女の子?」

ロン「……トイレ?」


ハニー・ロン「「嘆きのマートル!?!?」」



729:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 07:00:37.23 ID:x1/uRykr0

ロン「僕ら、あぁ。何度もあのトイレに行ってたってのにさ、ちくしょう、マーリンの髭!」

ハニー「ここのところは、授業間の移動は教授が引率しての集団移動だもの……豚の誰かに頼もうかしら」

ロン「あぁハニー、なんだか教員豚は総意で『ハニーを絶対に守り隊!』ってモットーを決定したみたいだよ。血の涙を流す決定をしてでも、君を守る選択肢を選ぶってさ」

ハニー「……見上げた豚たちね」

ロン「あぁ、漢だね、漢。豚の中の。それでさ、ハニー……信じられないことといえば、もう一つ。君の信じられないくらいの美しさは別として」

ハニー「空前絶後ね、えぇ。なぁに?」

ロン「……なんでこんな状況で、テストなんてするんだろうねちくしょう!ちくしょうマーリンの髭!髭!!!」

ハニー「……可能な限り普通通りの学校運営をする、っていうのがマクゴナガル校長代理の方針なのでしょう。諦めなさい」



730:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 07:04:35.80 ID:x1/uRykr0

ロン「こんな状況で、しっかり復習なんて出来ると思うかい?」

ハニー「さぁ、心持次第かしら。ハーマイオニーが最後に残してくれた復習予定表はしっかり守りなさい、ロン?私の豚?」フーッ

ロン「うひゃぁヒンヒン!そ、そうしたいけどね。ほら、僕の杖はこんなんだし……あぁ、今年こそ進級できるかどうか……そういや、ジニーは平気かな」

ハニー「なぁに?ジニーは、成績があまりよくないの?」

ロン「そういうことじゃないんだけど……ハーマイオニーが石になってから、またすごく塞ぎこんでるって話だ。フレッドジョージが笑えないギリギリの身をていしたギャグをしても、全然なんだって」

ハニー「それはやりすぎなのよただ単に」



735:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 07:11:15.53 ID:x1/uRykr0

テスト三日前

マクゴナガル「みなさん、おはよう!おはようございます!良い知らせです!」

ザワザワ ザワザワガヤガヤ
ネビル「ダンブルドアが戻ってくるんですか!」
ラベンダー「スリザリンの継承者を捕まえたんですね!?」
オリバー「クィディッチが再開されるんですね!?ウォーーー!」
ロックハート「僕の新作が明日発売なんですよね☆」キャー!カッチャウカッチャウー!
ガヤガヤザワザワ

ロン「ハニー記念日が制定されたのかな」

ハニー「毎日じゃない、それ」

ロン「そうだった」

マクゴナガル「スプラウト先生の報告で、マンドレイクがついに収穫とあいなったそうです!すなわち、今夜にも!石になった生徒は、元に戻るでしょう!」

ワァアアアアアアアアアアア!!!
 パチパチパチパチパチ!!

ロン「! やった!やったね、ハニー。それじゃ、マートルに聞きそびれたことはどうでもよくなった。ハーマイオニーが元に戻れば全部教えてくれるだろうし、あぁ、彼女、テスト三日前って聞いたら泣いちゃうんじゃないかな……ハニー?」

ハニー「……なぁに、ロン♪」

ロン「あぁハニー!上機嫌な君もとってもステキだよ!いつもだけどね!ヒンヒン、ヒーン!」


ジニー「……おはよう、おねぇさま」



736:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 07:17:57.36 ID:x1/uRykr0

ハニー「ハァイ、ジニー♪」

ジニー「あぁ、優しい笑顔のおねぇさまステキ……そうだよね、マンドレイクが……」

ロン「はは、なんだいジニー。やっぱりちょっと複雑かい?でも喜んでくれよ、ハニーもこれ以上ないくらいご機嫌さ」

ハニー「私はいつだってご機嫌よ、ロン♪」

ロン「そうだね、君をわずらわせるものはこの僕が全力で阻止するし……ジニー?どうした?もじもじして……君がそういう時は、何か言いたいことがあってしかたない、って時なんだよなぁ」

ジニー「っ、あの、私……」

ハニー「どうしたの、ジニー?……私に、聞かせてくれる?」ツツーッ

ジニー「あぁ、お、おねぇさま……あのね。私……私、あの、『部屋』の……」

パーシー「やぁ、おはようみんな。報せを聞いたかい?とても嬉しいね。おはよう、ジニー。ご飯を食べないなら、そこに座っていいかな」

ジニー「っ!!ど、どうぞ!私、用事があるから!」

ロン「あっ、おいジニー!……パース、空気読めよ!!!」



737:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 07:22:38.16 ID:x1/uRykr0

ロン「ジニーは何か僕らに相談しかけてたんだぞ!?」

パーシー「あー、そうだったのかい?そうは、とても。なんだか、黙っていたし……」

ロン「知ってるだろ、あの感じのジニーは言い出したくても言い出せないって面倒くさい状態なんだ、って!それに、『部屋』って!『秘密の部屋』に関することかもしれなかったのに!」

パーシー「ブフッ、ゴホッ、ゴホッ。あー、あの子がそう言ってたのかい?あー、いや、違うよ。それはきっとだね、僕の……あー、口止めはしたんだけどなぁ」

ハニー「あなたのこと?」

パーシー「そうさ、うん。たまたまね、僕がある部屋で、あー、ちょっとあの、そこにたまたま、ジニーが……」

ロン「……なぁにしてたのさ、パーシー。さぁ、吐けよ。笑わないから」

パーシー「……ニヤニヤしながら兄をからかうんじゃない! さぁ、テストは頑張りたまえよ。ハニー、君の成績にはとても期待している。ロン、君は……うん、がんばれ」

ロン「うるさいな!」

ハニー「あなたも、首席を目指してね、パーシー」



738:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 07:29:27.79 ID:x1/uRykr0

ロン「明日になれば、ハーマイオニーは戻ってくる。けどさ」

ハニー「マートルのところに行って話しをするチャンスがあれば、見逃さないわ」

ロン「それで、それはきっとこのボンクラ教師が引率のこの時間なんだろうけど……」

ロックハート「ふぅ、ファー。あぁ、すまないね諸君。少し寝不足で。新作のための情報操sゲフン執筆に追われていまして……」

キャー!ロックハートセンセーツカレタスガタモステキー!

ロックハート「ありがとう、ありがとう。それにしても、ここまでする必要があるのか甚だ疑問ですよ。だって、明日には犠牲者みんなが口をそろえるのですから。『ハグリッドでした』って、ね。そうでしょう?」

ハニー「その通りだわ、先生」

ロン「まったく、彼には困りっぱなしですよね、せんせー」

ロックハート「あぁ、ありがとうハニー、それにもてない君」

ハニー「先生、もうそこの廊下までなのですから、引率はここまででいいのではないでしょうか。もう事態も終結するんですもの」

ロックハート「えぇ、実を言えば私もそう言おうと思っていましたよ!HAHAHA!気が合いますね、ハニー。また、どこかで二人きりで。それでは!HAHAHAHAHAHAHAHAHA」

ロン「……ほんとに行っちまった。底抜けのバカだな」

ハニー「おかげで助かったわね。さぁ、行きましょう」



741:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 07:37:07.50 ID:x1/uRykr0

ロン「……」

ハニー「……」

マクゴナガル「……」

ハニー「……違うんです」

マクゴナガル「違う、なるほど?本来『魔法史』の教室にいるべきあなたたちが、なるほど!?こんなところにいつのはそれ相応の理由がある、そう仰りたいのですね!?」

ロン「こっぇー……あぁ、どうしよう。あー、先生。僕達、ただ、様子を見にいこうって。その……」

ハニー「……ハーマイオニーの」

マクゴナガル「……ミス・グレンジャー、の?」

ハニー「先生、もう随分長いこと、ハーマイオニーに会っていませんわ。面会しようにも、話せないのに会ってもしょうがないでしょうって、通してくれないんですもの」

マクゴナガル「それは、えぇ、まぁ……絶対に安静ですから……」

ハニー「先生、私、だから……あぁ、こっそり医務室に忍び込んで。それで、ハーマイオニーの……っ、手を、握って、あげて。もうすぐ戻れるわよ、って……言って、あげたく、っ!」

ロン「あぁハニー、僕の胸をお使いよ。そうだね、うんうん。さぁ、マクゴナガル先生?気丈なハニーのこんな姿をみて、あなたは?」

マクゴナガル「なんと、なんて美しい友情でしょう、ポッター!グリフィンドールに三十点!」

ロン「あぁ……今更だけど、ホグワーツの先生って割りとちょろいよね、ハニー」ヒソヒソ

ハニー「そうね、マクゴナガル先生に限ってはとっても純粋な面もあるということだわ」



744:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 07:45:12.11 ID:x1/uRykr0

医務室

ロン「あぁいって、送り出された手前。来ないわけにはいかなかったけどさぁ」

ハニー「……あの時のままね。ハーマイオニーは」

ロン「そりゃそうだよね……石がそう簡単に形変えてちゃおかしいもんな」

ハニー「……それも、今夜までだわ。ねぇ、眠り姫さん?ふふっ、そういえばこの方法も試してみる価値が……あら?」

ロン「ハニーに唇をなでられるハーマイオニー羨ましすぎてハニーの下で僕は悔し涙を……どうしたんだい、ハニー?」

ハニー「……」

ロン「!?っちょ、は、ハニー!そんな、あの、流石に僕もマジで目の前でそんな光景が繰り広げられるとあのどうすればいいのかわからあのちょっとトイレにいかせてもらって……!」

ハニー「プハッ……こぇ、よ。コホッ。……ハーマイオニーの、口の中に。これが入ってたわ……見越してたのね、ハーマイオニー。私が、眠り続けるあなたに何をするかまで」

ロン「な、なんだい、これ。ハニーの唾液なんていう聖水に包まれたこれ……古い本の、切れ端……?」



748:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 07:50:28.81 ID:x1/uRykr0

『我らが世界で徘徊する多くの怪獣、怪物の中でも、最も珍しく、最も破壊的であるという点で、バジリスクの右に出る者はいない――』

ハニー「……バジリスク……あぁ、そうだわ!そう、そうよ!どうして、今まで気づかなかったのかしら!」

『――バジリスクとは 別名『毒蛇の王』とも呼ばれる巨大で、何百年も生きながらえる“蛇”であり――』

ロン「蛇、何百年も生きる毒蛇……あぁ!だから、だから君にしか、例の声は!」

『――毒牙のほかに、この蛇の一睨みはその眼を覗いてしまった者を即死させる』

ロン「うん?でも、待ってくれよ。覗いてしまった者を即死……でも、誰も死んじゃいない。そうだよね?」

ハニー「……きっと、誰も。みんながみんな、奇跡的に、こいつの眼を『直接』見ていないから、だわ!」



751:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 07:58:24.70 ID:x1/uRykr0

ハニー「あの猫は、水浸しの廊下に反射したこの蛇の目を」

ロン「そうか!コリンはカメラ越し!ジャスティンは透けたニックの身体越し!ニックは直接見ちゃったろうけど、二度は死ねないもんな」

ハニー「そして、全部に気づいたハーマイオニーは……道行く女生徒に、角を曲がるときは鏡で先を確認してからにして、って教えたんだわ!だから、二人とも鏡を!」

『蜘蛛が逃げ出すのはバジリスクが来る前触れであり、彼らは天敵同士であると考えられている。バジリスクをとめる唯一の方法は雄鶏の鳴き声であり、バジリスクはその一鳴きを聞いただけで逃げ出してしまう』

ハニー「ハグリッドの雄鶏が殺されてた。全部、全部辻褄があう。きっと、この……」

ロン「あー、ハニー。君がいう事は全部正しい。でも、ちょっと一つだけ。こんな、きっとものすごく大きい蛇が、さ。どうやって城中を移動してたんだろう」

ハニー「その答えも、ここに書いてあるわ。みて、ここ。ハーマイオニーの筆跡で、走り書きが……」

ロン「……『あぁハニー、きっとこれを読むときあなたはとても悲しんでいるでしょうね分かるわあなたのことをずっと思っているものだってわt』」

ハニー「そこじゃなくて」

ロン「こんなもん書いてる暇があるなら……言うだけ野暮か。えぇっと、最後の最後に詰め込み気味で、一言……『パイプ』」

ハニー「この城中に張り巡らされてる、床下や壁に通った配管。そこを、移動してたのよ。ねぇ、ロン。そんな配管が集中してる場所が、『秘密の部屋』の入り口だとしたら?そこで五十年前出くわした可哀想な子が、犠牲になっていたとしたら!?」

ロン「! 『秘密の部屋』の入り口は、マートルんとこ、ってことか!」

ハニー「正解よ!褒めてあげるわ、私の豚!」



754:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 08:07:17.06 ID:x1/uRykr0

職員室

ロン「先生方に報告しよう、ってことで、滅多に来ないこの部屋で待機しているけどさ、ハニー。あぁ、座りごごちはどうだい?」

ハニー「相変わらず最適よ……そうね、もう終業のはずなのに、どうしてベルがならないのかしら。それに、先生方も、誰も……」

『緊急連絡です』

ロン「あれ?終業のベルでもなく、マクゴナガルの声?」

『生徒は今すぐ寮へお戻りなさい。教師は全員、職員室へ大至急お集まりください』

ハニー「……まさか、また、誰か?」

ロン「そんな、嘘だろ!?こんな最後の最後で……あー、ハニー?どうする?寮に戻るかい?」

ハニー「……いいえ。この中に入って、何があったのかを聞きましょう。それで、その後に先生方の前で私たちの気づいたことを報告すればいいわ」

ロン「あぁ、そうしよう……って、その、狭い、洋箪笥の中にかいハニー!?ヒンヒン!」



756:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 08:13:52.39 ID:x1/uRykr0

ハニー「……」

ロン「あぁハニーの匂いハニーの感触これだから僕はハニーを膝に乗せるのはなるべく避けていたんだあぁこれはまずいまずいよロニーキャノンズが一五三失点キャノンズが……」

マクゴナガル「……全員、お集まりですね」

スネイプ「あの優男がいないようですが、確かに。頭数にはいれないほうがよいでしょうな」

マクゴナガル「えぇ、急いでいますから、端的に。とうとう、起こってしまいました。生徒が一人、怪物に連れ去られました。『秘密の部屋』の中にです」

ザワザワ ザワ

スネイプ「……っ。どうして、そうはっきりと言えるのですかな?目撃者でも?その者も、無事であるはずが」

マクゴナガル「『継承者』はまた、伝言を書き残しました。最初の事件の時に残されたものの横に、はっきりと。『彼女の骨は永遠に『秘密の部屋』に横たわるであろう』と」

フーチ「……誰です?どの子ですか?」

マクゴナガル「……ジニー・ウィーズリー」

ハニー「な……」

ロン「」



757:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 08:19:53.14 ID:x1/uRykr0

マクゴナガル「全校生徒を、明日までにすぐに返さなくてはなりません。この学校はもうお終いです……ダンブルドアは、いつもおっしゃっていました。彼が――」

バターン!

マクゴナガル「! あ、アルバス!?今までどこに……」

ロックハート「やぁやぁ、HAHAHAHAHAHA!遅れてしまって申し訳ありませんね、春のうららかな日和が僕の春眠を暁にフォーゲットしてしまいましてねっ☆でもまぁ、主役は遅れてくるものです!」

マクゴナガル「……」

スネイプ「……」

マクゴナガル「……『異形変身拷問の呪い』を……」

スネイプ「気持ちは非常によく分かりますぞ、マクゴナガル。ですが杖をお下げくださいますかな……これは、これは。ロックハート。まさに適任の登場だ。流石ですな?」



760:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 08:26:06.43 ID:x1/uRykr0

ロックハート「HAHAHA!どうしました、スネイプ先生!ようやく僕を認めてくださいましたかえぇ、何せ僕は……」

スネイプ「あぁ、ロックハート。数々の偉業をなしとげ、冒険し、人々を救った。正に英雄と呼んでいいほどの働きぶり、そうだな?」

ロックハート「HAHAHA!そんなに褒めても私のサイン本しかでませんよ!明日発売ですけどね、気分がいいので、お渡しして……」

スネイプ「いや、いや。受け取るのは次に出る本にしてもらいたい。あなたが見事『秘密の部屋』より生徒を助け出した際の冒険談を書き綴った本を、ね」

ロックハート「HAHAHA!お任せ……は?」

スネイプ「つい今しがた、生徒が『秘密の部屋』に連れさらわれた。おぉっと、野暮なことを言って申し訳ない」

スネイプ「一連の事件で毎度毎度『その兆候はとっくに気がついていたのに!』っておっしゃっていたあなたには、無用の情報ですかな?男子生徒の身柄の安否も、すでにご存知に違いない」

ロックハート「あ、あぁ、は、はは。あの、そうですね!その彼は、今……」

スネイプ「これは、これは。重ね重ね申し訳ないロックハート。我輩のミスに付き合ってもらってありがたい。連れさらわれたのは女生徒でしたな?え?」

ロックハート「あ、あは、は……そう、でした、ね」



761:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 08:27:56.57 ID:KBs/WCxL0

スネイプが輝いているな



763:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 08:28:38.93 ID:LQRntdYJO

ドSすなぁ



765:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 08:33:35.74 ID:x1/uRykr0

スネイプ「それでは、ロックハート。あとのことは頼みましたぞ」

ロックハート「は、はは?えぇっと、あと、あとのこと、という、のは、どういう」

スネイプ「もちろん、昨晩の会議でも散々『秘密の部屋の場所はあばいていますよ!とっくにね☆』とおっしゃっていたのを忘れはしませんぞ?」

ロックハート「あー、あの、あれは」

スネイプ「『部屋の中の怪物が何か、先生方、本当に分からないのですか?HAHAHA!』などとも」

ロックハート「そ、そんなことを言いましたかな?あの、覚えが……」

スネイプ「我輩は、たしかに、覚えていますぞ。『ハグリッドが掴まる前に自分が怪物と対決するチャンスがなかったのは残念だ』と?」

ロックハート「あ、あの、は、はは、スネイプ教授、誰かにその、記憶でもいじられ、あの」

スネイプ「何もかも不手際だった最初から自分に任せてほしかったそうすれば即座に解決できた」

スネイプ「いや自分はすでに此処から解決にみちびくための手札をとっくに持っている!」

スネイプ「そう仰っていましたな魔法界一の探検家英雄この城一番の教師たるロックハート!」

スネイプ「さぁ、それでは我々残された教師は。拍手で、君をお送りするとしましょう。勇敢なる、我輩たちの英雄を」

パチパチパチパチ

ロックハート「あ……は、はは、ハハハハハ!あの、そうですね!それでは、こ、これで!失礼!」

バタンッ!



766:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 08:40:21.09 ID:x1/uRykr0

スネイプ「……」

マクゴナガル「……やりすぎですよ、セブルス」

スネイプ「まだ足りんくらいですな。厄介払いには丁度良いでしょう」

マクゴナガル「えぇ、まあ。さぁ、寮監の先生方はすぐに寮へお戻りになって、生徒達に説明を。明日一番のホグワーツ特急で、皆を帰すと。伝えてください」

マクゴナガル「他の先生方は見回りを。もう、もう誰も。どの子も、犠牲にしてはいけないのです。では」

ザワザワ ガチャッ ザワザワザワ  バタンッ

ハニー「……」

ロン「……」

ハニー「ロン?私の……わたしの、ロン?」

ロン「は、にー。あぁ、あぁ、ごめんよ。僕。あぁ」

ハニー「……いいのよ。たまには、わたしがあなたのクッションになってあげる。だから、ほら……もう誰もいないわ。声も、聞こえない。ね?」

ロン「あぁ、あぁ……ジニー、ジニーぃ、僕が話しを聞いてやるべきだった、僕が、僕は、あの子の、お兄ちゃんなのに……!」

ハニー「……誰もあなたを責めないわ……いいこ、いいこ」



769:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 08:46:33.02 ID:x1/uRykr0

ロン「……っふー。ごめんよハニー、僕のハニー!見苦しかったね。僕は君の一番の豚なのに」

ハニー「いいのよ、豚の衛生管理も私の役目でしょ」

ロン「君がいればいつだって僕の心は晴れやかさ!……ジニーは、まだ死んだって決まったわけじゃない」

ハニー「そうね。それが決まるのは、私たちが彼女を見つけたその時だけだわ」

ロン「……あぁ。行こう、ハニー。ハーマイオニーの分、ジニーの分。他の同胞の分、全部ひっくるめて」

ハニー「えぇ、秘密の部屋でドヤ顔してる、継承者様を。ひっぱたいてやるのよ。いいわね?」

ロン「もちのロンさ!マーリンの髭を食わしてやろう!!」



772:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 08:57:34.44 ID:x1/uRykr0

ロックハートの部屋前

ロン「で、ロックハートに教えちまうのかい、ハニー?」

ハニー「えぇ。強制とはいえ、あの人はいまからフリでも『部屋』を探さなくちゃいけないでしょ?豚にはしたくないけれど、使えそうならつれていくわ」

ロン「ヒンヒン!抜け目ないねハニー!君は史上一の策士さ!」

ハニー「割とあなたに出し抜かれてる気もするのだけれど……」

コンコンッ

 ロックハート「あー、はい?私はいま忙しくて、あの……」

ハニー「ロックハート先生。ハニー・ポッターです。ここを開けて」

 ロックハート「あぁ、ハニー……あー、そうしたいのは山々ですがね、その」

ハニー「……是非に、お話したいことがあるの。私たちの、大切なこと。ねぇ、せんせ……?」

ガチャッ!

ロックハート「おまたせしましたねハニー!HAHAHA……は?なんだ、もてない君も一緒かい……?」

ロン「当たり前だろ僕はいつだってハニーんとこにいるようるさいな」



773:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 08:58:09.78 ID:x1/uRykr0

ハニー「入ってもいいかしら、先生。すこしお教えしたいこと……って、なぁに、この荷物」

ロン「……あー、先生?引越しでもなさるんですか?壁中のポスターもはがして、そこらじゅうひっかきまわして……」

ロックハート「あー、えぇ。その、そのようなものですかね。緊急の、呼び出しでして……はは」

ロン「……僕の、妹はどうなるんです」

ロックハート「あぁ、そのこと、そうですね、誰よりも私が一番残念に思っている。しかしなにせ、緊急で……」

ロン「逃げ出すって言うのかよ!あれだけ、自分の手柄を本やらなんやらで自慢してるくせに!」

ロックハート「あぁ、ハハ……ねぇ、君。本は誤解を招く。そうでしょう?」

ハニー「……ご自分が書かれたものは、全部嘘八百だった。そう言っているの?」



776:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 09:05:37.82 ID:x1/uRykr0

ロックハート「まぁ、まぁ。あの……まだまだお子様の子供たち、よーく考えてほしい」

ロックハート「簡単なことだ。私の本があんなにたくさん売れるのは、本に書かれたハラハラドキドキな出来事を、全部このイケメンでしくよろな僕がやった、とみんなが思うから。そうでしょう?」

ロックハート「これが、片田舎のやぼったい魔法騎士のお話だったとしましょうか」

ロックハート「救われた人々が最初のうちは感謝こそせど、本にして売り出してベストセラーになると思うかい?いいや、いや。断言しましょう、売り上げは十分の一以下でしょう。ファッションというのはそういうものです」

ロックハート「まぁ、つまり……世の中というのは、そういうものなのですよ。子供たち。ハハハ」

ハニー「……」

ロン「じゃぁつまり、あんたは……人の活躍を勝手に本にして、って。そういう?」

ロックハート「あぁ、ハハハ。もてない君、いいや。そんなに簡単なことじゃない。仕事はしますよ、ちゃーんとね。主に取材、そして情報操作」

ロックハート「『忘却術』というのはご存知かな?ハハハ。私のとりえはこれだけでしてね」



777:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 09:12:15.03 ID:x1/uRykr0

ロックハート「まずはそうった逸話を探し出す、これが以外に難しい。有名すぎても地味すぎてもいけない」

ロックハート「そして、当事者たちに話しを聞いていくのです。私は、有名になる、前は男性からも好印象な良き青年でしたからね!みなさん快く話してくれましたよ」

ロックハート「それから、『忘却術』でもって。事件のあらましも、何もかも。そして僕と言う存在、これが中々難しいけど、それを忘れていただく。なにも後遺症は残らない、いつもの日々」

ロックハート「そして私は苦労の対価としてお話とその栄誉を得る。大変な仕事ですよ、あぁ、ハニー。私はいつかあなたに言いましたね?」

ハニー「……」

ロックハート「有名になりたければ、倦まず弛まず長く辛い道のりを歩く必要がある……君のような女の子に、それがわかりますか?いいえ、無理でしょうねぇ」

ロックハート「さぁ、これで全部だ。私はここを後にする……おぉっと失敬、はは、HAHAHAHAHA!忘れ物ですよ」

ロックハート「君たちの記憶を、いただかないといけませんねっ」パチンッ☆



781:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 09:19:29.27 ID:x1/uRykr0

ロックハート「ずびばぜんでしだ……」ボロッ

ロン「残念だったね、僕の杖は今使えないから、呪文唱えるより先に手と足が出るんだよこの優男この野郎ハニーに杖を向けやがって」

ハニー「まぁその杖も、私が『武装解除呪文』で取っておいたのだけれど……さぁ、先生。私に酷いことしようとした代償は高いわよ?」

ロックハート「私に、グスッ、何をさせようというんです。『秘密の部屋』のことなんてなにも、グスッ、ひどいや。パパにも殴られたことないのに。うぅ」

ロン「黙れよ気持ち悪いな」

ハニー「運がいいわね、私たちはそれがどこにあるか知ってるわ……さ、行きましょう、ロン」

ロン「えっ、こ、こいつも連れていくのかいハニー!?君の決定なら僕に逆らう選択肢はないけどさぁ」

ハニー「あのね、ロン。これまでの会話でこの人がどんな奴だか分かるでしょ。この人、私たちがどこにいくかコソコソ着いていったあげく、部屋の入り口のことだけを他の人にべらべら喋って保身に使うわよ、放っておいたら」

ロックハート「な、なん、のことだか、分かりませんね」



782:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 09:23:34.16 ID:kX+uUDT80

レベルを上げて物理で殴るとは漢だな、豚の中の。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/408870701X/




783:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 09:26:13.32 ID:x1/uRykr0

三階女子トイレ

ハニー『開け』シューシューッ

ガガガガガガガガガコンッ

ロン「ワァーオ、流し台が引っ込んで、でっかい穴に……これが入り口ってわけだね」

マートル「うん、そうね。私が死んだ時にみた二つの眼みたいなもの、確かにそのあたりだったかも」

ハニー「えぇ、ありがとマートル。さぁ、この下ね……どれくらいあるのかしら」

ロン「パイプみたいだし、きっと途中でカーブするから安心かな。それか、また去年のあれがあるといいけど」

ハニー「『悪魔の罠』ね、えぇ。あのかわいいの」

ロックハート「か、可愛い要素ないよね名前にね!?あの、あー、お二人?ハハ、やっぱり私が手伝えることは、ほら、ないようですから」

ロン「あるぜ?うってつけのが、さ。ほら、行くぞ!先に降りて二人分のハニーの着地マットになるんだ!っああああぁぁぁぁぁぁァァァァァァ……」

ロックハート「うわぁああああああんままぁあああああああああああぁぁぁぁぁぁァァァァァァァ……」

ハニー「……大丈夫かしら」

マートル「頭はダメだとおもう」

ハニー「そうね、着地に失敗しないといいけど」

マートル「そうじゃなくて」



785:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 09:32:54.96 ID:x1/uRykr0

秘密の部屋

ロン「おぅふ!ありがとうヒンヒン!ハニー、怪我ないかい?」

ハニー「えぇ、あなたのおかげでね。滑ってきて身体中ヌメヌメだけれど……ロックハートは?」

ロン「あぁ、そこの伸びてるよ。まったく使えない奴だよな、豚にはなれそうもない」

ハニー「そうね、そうわしないわ。先生、おきなさい」

ロックハート「うーん、うーん、こんなの、スターな僕のやることじゃ、うーん」

ハニー「文字通り地に落ちたのだから、もう覚悟しなさいよ」

ロン「落ちたどころか潜っちまったけどね」



790:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 09:39:59.62 ID:x1/uRykr0

ポチャン、ポチャン

ハニー「……長そうね、この通路は」

ロン「そうだね。あぁハニー、本当におぶらなくてもいいのかい?僕はいつだって君のために背中をあけてるよ」

ハニー「いいのよ。何かあったとき、動けたほうが。ほら、忘れた?これでも私、反射神経はいいほうなのよ」

ロン「あぁ、何せ今世紀最年少シーカーだものな」

ロックハート「なんで僕が、私が、僕がこんな目に、あぁ、暗い、ジメジメする、こんなの、しくよろじゃない」

ロン「うるさいなあんたは……あれ?ハニー、このカーブの先、何かあるよ。行き止まりかな……」

ハニー「私の杖灯りでしか見られないから、ゆっくり近くにいきましょう……あっ、あぁ……こ、これ」

ロックハート「ひゃ、う、ひゃあ……ぬけ、がら。は、はははは。抜け殻で、このサイズ。は、ははは、ハハハハハハハ」

ロン「……へたっちまったよ、こいつ」

ハニー「……そうね、私も蛇じゃなければ、危なかったかも」



791:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 09:42:53.68 ID:oI1cyYaD0

本当、ロックハート使えないなぁ!



792:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 09:44:54.30 ID:x0PWy4cji

忘却呪文誤爆したあとのロックハートのうざかわいさは異常



793:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 09:47:15.56 ID:x1/uRykr0

ロン「ほら、立てよ。まったく豚以下だな」

ロックハート「いたっ、うぅ、ぅう……」

ロックハート「……今だぁああああ!!」

ロン「!?う、っわ!?なんだ、こいつ、いきなり!っああ!杖が!」

ハニー「!ロン!」

ロックハート「ははは、あっはは、HAHAHAHAHAHAHAHAHA!言ったでしょう、お嬢さん!スターになるには、どれだけ苦しくても耐え忍び、チャンスを待つ!こういうことですよ、さぁ!君のご友人を無事でいさせたければ、杖にかけた手をおろしなさい!」

ハニー「……っ」

ロン「こんの、おり、ろ!僕の上に乗っていいのはハニーだけだぞ!こんちくしょう!マーリンの髭!」

ロックハート「HAHAHAHAHA!さぁ、私はいまからお二人の記憶を消すことにしましょう!そうして、この蛇の抜け殻をもちかえり!あの子は無残な姿だった、それをみて君たちはおかしくなった、そう報告しましょう!」

ロックハート「HAHA!安心しなさいお嬢さん!誰もここでは見ていない、すこーしお楽しみもしてあげますからね!あなたには記憶の欠片も残りませんが!さぁ!お別れです!」

ハニー「……」

ロン「……」

ロックハート「『オブリビエイト!忘れよぉおおおおっわぁああああああああ!?!?!?!?」バーーーーンッ!!

ロン「……逆噴射どころか、杖が爆発して奴さんがぶっ飛んでいっちまった」

ハニー「いいざまだわ」



794:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 09:48:32.36 ID:g8OYzvV10

うざい上にロリコンで下衆野郎とか救えないな



796:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 09:55:54.25 ID:x1/uRykr0

ズズズガラガラガラッガラガラゴゴゴゴゴゴ

ロン「……な、なんだ?もしかして、今の爆発で、この通路のどっかにヒビでも……うわ!」

ハニー「!崩れてきているわ……走りましょう、ロン!っ!私たちの、真上!」

ガラガラガラッ!!!

ロン「ハニーぃいいいいいいい!!!」

ドンッ

ハニー「……え?」

ガシャァアアアアアアアアアアア!!



797:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 09:56:36.35 ID:x1/uRykr0

ハニー「……そんな。嘘、嘘でしょ。そんな……あぁ、こんな重い瓦礫……うそ、うそよ!」

ハニー「ロン、ロン!返事、して!返事なさい!ロン!無事だって、言って……よ!ロン!私、わたしの!大切、たいせつな……!!」

ロン「あぁ、h、は、にー」

ロン「返事なんて、できないよ!普通に瓦礫の向こう側で無傷でいられるだなんて!君のその悲痛な叫び声の前じゃ無様もいいとこじゃないかぁ!」

ハニー「……」

ロン「……」

ハニー「ニヤニヤしないっ!!!!!」

ロン「あぁハニー、僕の姿が見えなくてもお見通し、ってね!さすがだねハニー!ヒンヒン!」



800:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 10:05:06.91 ID:x1/uRykr0

ハニー「私は、先に進むわ。こうしてる間にも、ジニーが……その、大変なことになっているかもしれない」

ロン「あぁ、頼むよ。僕も出来るだけはやく、っしょ、っと。そっちに、いけるようにする。杖がないって大変だなぁ」

ハニー「あなたこの一年ほとんどそうだった気もするけれど……ロン。一時間たって、戻らなかったら」

ロン「君のとこに行く」

ハニー「……ロン、聞きなさい。その時は」

ロン「僕は君の一番の豚だ。何があっても、どんな場所でも、どんな結末でもね。そうだろ。ヒンヒン!でもね、ハニー。僕は信じてるよ。僕がヒンヒン掘ったこの穴に、君とジニーが二人で帰ってきてくれる、ってね」

ハニー「……立派なのをこしらえなさい。半端だったら、承知しないんだから」

ロン「あぁ、もちのロンさ!  いってらっしゃい、ハニー。僕の、ハニー」



802:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 10:08:36.58 ID:x1/uRykr0

ポチャン、ポチャン

ハニー「……」

ハニー「……また、一人ぼっち」

ハニー「……なんて、思ってやらないわ」

ハニー「……ハーマイオニーのおかげで、ここまで来られた。ロンが助けてくれたから、前に進めた」

ハニー「……それに、ジニーだって。待ってる。そうよ。待ってるに、決まってる」

ハニー「一人じゃない。ちっぽけで弱いわたしは何の力にもなれないけど……私一人じゃないのなら」

ハニー「……絶対絶対、救ってみせるんだから。何もかも」

ハニー「……」

ハニー『開け』シューシューッ

ガコンッガガガガガガコンッガガガガッ

ハニー「……ここが、際奥の部屋ね。さぁ……行くわよ、わたし」



804:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 10:13:01.42 ID:x1/uRykr0

ハニー「……あれ、なにかしら。人の像……もしかして、スリザリン?」

ハニー「ふぅん……あまりいい顔とは呼べないみたい。これは、私の祖先説は却下ね、えぇ」

ハニー「すごく大きい……頭の先から足元まで何メートルあるのかしら。足、足の……!ジニー!」

ジニー「」

ハニー「ジニー、ジニー!あぁ、こんな硬いところに寝そべって!あなたのお兄様がいればよかったのに、あぁジニー、私の妹……ねぇ」

ジニー「」

ハニー「返事を、して……」


リドル「その子は、目を覚ましはしないよ」

ハニー「っ!?誰!?……えっ」

リドル「やぁ、ハニー・ポッター。会いたかった」

ハニー「……トム?トム・リドル?あの、日記の?」



810:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 10:23:45.65 ID:x1/uRykr0

ハニー「……ゴースト?いいえ、輪郭がなんだかぼやけているけれど、透けていない……どうなってるの?」

リドル「あぁ、僕はゴーストなんかじゃない。君も触れたじゃないか。『記憶』だよ。あの日記の中にあった、この僕のね」

ハニー「あぁ、ジニーの足元に……ねぇ、どういうこと?起きはしない、って、まさか」

リドル「まだ生きてるよ。ごらん、息だってある。だがかろじて、だ」

リドル「おチビさんは、僕に力を注ぎすぎたのさ。今に彼女は生きたえ、僕が彼女の生を得る」

ハニー「どういう、こと……あなたは、なんなの!?ジニーに何をしたの!?!?」

リドル「おやおや、なにも酷いことはしていないさ。ただ少し、おチビさんの悩みを聞いてやって。アドバイスしてやって……」

リドル「そして、彼女の中の衝動を自由にさせる、手助けをした。それだけだよ、ハニー・ポッター。さぁ、その子を助けるなんて無駄なまねはやめようじゃないか」

リドル「話しをしよう。僕はずっと待っていたんだ、君に逢える、この瞬間をね」



813:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 10:28:34.09 ID:x1/uRykr0

ハニー「……私のことを、私が話した以上によく知っているようだけれど」

リドル「あぁ、もちろんさ。この一年、そこのおチビさんから君のことばかり聞かされていた」

リドル「ハニーが、ハニーを、ハニーの……ハニーハニーハニー。あぁ、よっぽど胸焼けがしそうだったね」

リドル「ただ、僕はやろうと思えばいくらでも社交的になれる。ジニーの弱音に根気強く付き合ってやった。優しい、友を演じたのさ。おチビさんはどんどん僕にのめりこんでいったけど」

リドル「どうして彼女がこうなったか、さっきそう聞いたね?それはもう、おチビさんの自業自得さ」

リドル「誰なのかわからない目に見えない人物に心を開き、自分の秘密をさらけ出しすぎた。魔法使いとして、それは致命的だ」

リドル「そう、特に。僕のような、得体の知れない相手にはね」



817:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 10:35:51.86 ID:x1/uRykr0

リドル「ジニーはどんどん、僕を信用していった。『まるでポケットにいれて運べる友人みたい!』」

リドル「はっは、あっはははは!僕は日記の中で腹を抱えて笑ったね!」

リドル「僕に心を打ち明けることで、自分の魂を僕に注ぎ込んでいることも知らずに!」

リドル「これが友情というのなら、やはりそんなものは必要のないものなのだろうさ。僕には検討もつかないがね」

ハニー「……残念な人ね」

リドル「なんとでも言いたまえ。そして、僕はおチビさんの心の深くも、暗い秘密も餌食にして段々と強くなっていった。おチビさんとは比べられないほど、強くなれたころ……あれは、ハロウィーンの前あたりかな?」

リドル「今度は僕の秘密をこの娘に、少しだけ渡して。僕の魂をこの娘に注ぎこんだんだ」

ハニー「……どういうこと?それは、まるで……嘘、そんな……」

リドル「あぁ、そうだ。やっと気づいたかい?君は綺麗で可憐で、おまけに成績も優秀だと聞いていたけどね?見込み違いだったかな?」

リドル「秘密の部屋』を開けたのは、この娘だ。この一年この城でおきた事件の全てに手を下したのは、ここに無様に横たわるジニー・ウィーズリーなのさ」



819:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 10:40:50.94 ID:x1/uRykr0

ハニー「全部、あなたじゃないの!あなたがやらせたんでしょ!ジニー、ジニーは、悪くないわ!」

リドル「あぁ、そうだろうね。最初は自分が何をしているか自覚がなかったようだもの。でも段々、気づいてきたみたいだ。一度は僕を手放した」

リドル「あぁ、そこで一度君に会えたときは心が躍ったね!まさに目標の君に逢えたのだから!大盤振る舞いで、僕がハグリッドのグズをとっつかまえた名場面をお見せしたのさ」

ハニー「じゃあ、あなた!分かってて、ハグリッドが無実だ、って……いいえ!それどころか!あなた、あなたが……!」

リドル「そうだ。どいつもこいつも馬鹿ばかりだった。ハグリッドみたいな奴に、偉大なるサラザール・スリザリンの意志がつげるわけがあるか!」

リドル「この、僕が!スリザリンの継承者だ!そして、この娘もね」



822:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 10:47:06.52 ID:x1/uRykr0

ハニー「ジニーは、違うわ!」

リドル「違わないさ。この子は後半になるにつれ、意識も十分にあったはずだ」

リドル「それなのにこの子は誰にも打ち明けなかった。僕の存在を知らせなかった。共犯だよ、この子もね」

リドル「僕には言ってくれなかったけれど、本当は、君のご友人をやったときも精々したのではないかな。それで、この子は……」

ハニー「黙りなさい!ジニーはそんな子じゃないわ!ただ、ただ怖かっただけ……」

リドル「そう、この子は自らの保身のために大勢を犠牲にした。卑しい人間の弱さに付け入るのは、僕の特技でね」

ハニー「っ、この……」

リドル「あぁ、そうだ。もうおチビさんのことなんてどうだっていい。さぁ、ハニー。ハニー・ポッター。今ここにいるのは僕と、君だ!君のことを教えてくれ、ずっと会いたかったんだよ、ハニー・ポッター」

ハニー「……ふんっ、私の魅力に気づいたところで、あなたなんて、豚の価値もないわ」

リドル「あぁ、そうだね。ある意味では、そうかもしれない……偉大なるヴォルデモート卿を、君が倒したのだと聞いたときなんて。久しく感じない感情が僕の中を駆け巡ったよ、あぁ。おかげでジニーの鞄の中はインクまみれになった」



825:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 10:54:29.05 ID:x1/uRykr0

ハニー「……どうしてあなたが、ヴォルデモートのことを気にするわけ?」

リドル「うん?どうして、とは?」

ハニー「知ってるわ。ヴォルデモートは、あなたより後に出てきた人でしょう。なのに、どうして五十年前の記憶にすぎないあなたが、あの黒豚を……」

リドル「あぁ、ハニー。ヴォルデモート卿は、僕の過去であり、現在であり、そして未来なのさ……黒豚はどこにもいないけれど」

スゥゥゥッ

TOM MARVOLO RIDDLE

スイッスイッスイッ

I AM LORD VOLDEMORT

ハニー「!」

リドル「この僕が汚らしいマグルの父親から譲り受けた名前をいつまでも使うと思うかい?ノーだ!!」

リドル「母方にスリザリンの血を確かに引いているこの僕が!!あのクズの姓をぶら下げておくわけがないだろう」

リドル「さぁ、教えてもらう。ハニー、君はどうして彼の、そして未来の僕の手から逃れられた?お話をしている時間が長くなれば、奴ももしかすれば眠ってしまうかもね?」



828:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 11:02:24.32 ID:x1/uRykr0

ハニー「……未来の、あなた」

リドル「そうだ。世界一偉大な魔法使い、ヴォルデモート。僕は自分で自身の名をつけたのさ」

ハニー「……違うわ」

リドル「……なんだい?あぁ、偉大なのはダンブルドアとか、そういう御託はいい。あの何を考えてるのだかわからないあいつは……あ、あいつはまだ生きてるのではないだろうね」

ハニー「しぶとく元気よ。そうじゃないって言ってるの、ヴォルデモート。この黒豚!あなたは今、誰の目の前にいると思っているの!?」


ハニー「世界一偉大な魔法使いは、私よ!あんたから身をなげうって守ってくれたいっちばんステキな魔法使いのママ、パパ、それで四番目くらいね、あの腹黒豚は」

リドル「……この僕を、さしおいて、だと」

ハニー「うるさいわよ!どこまで行っても発想がお子様ね、あなた!去年会ったあなたと変わってないじゃない!」



829:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 11:05:34.18 ID:KBs/WCxL0

ハニーは世界一偉大な高貴で可憐で儚げな魔法使いです!ヒーン!ヒンヒン!



832:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 11:10:58.70 ID:x1/uRykr0

リドル「ふ、ふんっ。粋がっているといい。そう、僕は記憶にすぎないが、ね。その記憶にすぎないものによって君は今から消されるし、それにダンブルドアも……この学校から追放された」

ハニー「あら。気をつけたほうがいいわよ?あの腹黒は……思ったほど遠くに行ってはいないわよ。あなたが恐れた唯一の人はね。私は二人目になるけど」

リドル「ほざけ、小娘。もういい、君は……なっ!?」

ハニー「……これ、なぁに?鳴き声……歌のような。まさか」

フォークス「フィ~~~~ピィ~~~~♪」

リドル「これ、は。ダンブルドアの鳥!?そして、そいつがもってるのは……古い、組み分け帽子か!?」

組み分け「やぁ、ハニー。おや、サラザールの姿が見える。なつかしいなぁ」

ハニー「ハァイ、組み分け……百人力ね。あなたがいれば」

リドル「は、っは。ハッハハハハハハ!!冗談はよせ、ハニー・ポッター。君が信頼やら軽い苛立ちやら覚えるあのダンブルドアがよこしたのは、歌う鳥とボロ帽子っきりかい?どうやら君も見捨てられたらしい!」

リドル「さぁ、もはや君は用済みだ。僕を倒したからくりも分かった。あとは……その頼もしい援軍の数々と、サラザール・スリザリン卿の継承者、ヴォルデモート卿の力とを、お手合わせ願おうか」

リドル『スリザリンよ ホグワーツ四強で最強の者よ 我に話したまえ』シューシューッ



835:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 11:19:45.26 ID:x1/uRykr0

スリザリン像 ガパッ ズルズルズルズルッ

『殺す ――殺してやる――もう千年も――』

ハニー「っ、スリザリン像の口から……長い影が」

リドル「ハッハハハハハハ!ポッター、ハニー・ポッター!君はこの力の前になす術もなく敗れ去る!そうだな、そのぼろ帽子は君の死装束にふさわしいかもしれない。赤毛に映えているじゃないか!ハハハハハハハ!」

ハニー「私だって、そんなに被りたいわけじゃないわよ。ねぇ、組み分け。聞きたいことがあるわ。いいえ、私のことじゃない」

ハニー「これは質問ですらない。答え合わせよ。答えなさい、組み分け……」

リドル「ハハハハハ!帽子に、『たすけて!』とでも言っているのかい、ハニー・ポッター!」

『殺す!殺す!絶対に――八つ裂きにして!!』

リドル「さぁ、こいつもやる気のようだ。おや、自らをやる獲物を見なくていいのかな?そうか、君は一瞬で死ぬよりも……苦痛をともなう牙を選ぶか。それもいいだろう、僕もその方が見ていて面白い!!」



837:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 11:27:24.31 ID:x1/uRykr0

フォークス「ピィ~~~!」

リドル「! しまった、不死鳥にあの目の力は……そうか!あの鳥に、目を潰させるつもりで……」

ハニー「……やめなさい赤豚!!余計なことはしない!!」

フォークス「フィピィ!?」

リドル「!?」

ハニー「あなたは後詰よ!下がってヒンヒン鳴いていればいいわ!」

フォークス「……」

赤豚「フィピィ~ヒンヒィ~ン♪」

リドル「な、ば、馬鹿か君は!?いや、僕としては好都合だが!いったい何をしたいんだ!?まさか、そう簡単に死ぬつもりなんて」

ハニー「えぇ、もちろん死んでやるつもりなんかないわ。当たり前じゃない」

『殺す!』

グワァアアアアア!

組み分け「左に三歩だ、ハニー!」
ハニー「っ!」

リドル「!?そ、そうか、組み分け、奴には生物の目にあたる機関はない……くっそ!なんなんだ、調子を狂わせてくれる……」



840:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 11:32:45.24 ID:x1/uRykr0

ハニー「そもそもあなたのあいてをするつもりなんて毛頭ないわ、黒豚!少し黙ってなさい……」

『逃げるな――戦え!  殺す! 次は 殺す!!!』

ハニー「私の相手は、こっち。最初から、ずっとずっと最初っから!」

ハニー「……全部救うって、決めたんだもの!」

『 殺  す ! ! ! 』

ハニー『サラザール・スリザリン!!』

『!?』

リドル「……なんだ?なぜ、蛇語でわざわざスリザリン卿の名を……そうすればあの像がなにか反応するとでも思っているのか?」

ハニー『いいえ、あんなツクリモノじゃない!私はあなたに話しかけてる!スリザリン卿!あなた自身に!』

ハニー『バジリスクの中に残されてる、スリザリン卿!!!あなた自身に!!!』

リドル「!?!?」

『……っ、ころ、す!!殺す!!』

ハニー『あら、数世紀ぶりに名前を呼ばれてうろたえているのね!動きが鈍ったわよ、見えてないけど!』



848:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 11:39:46.01 ID:x1/uRykr0

ハニー『そもそも最初からおかしかった。どうして私が、っ!あなたの声を蛇のそれだと、気づけなかったか!』

『殺す! ころ、 殺す!!』

ハニー『蛇はとっても淡白だわ!話しが出来ても、感情を露見したりしない!喜びはままあっても!』

ハニー『餌への『殺意』なんてものはない!彼らにとってそれは生きるための手段だから!!』

ハニー『だから、あんな言葉を吐くのが蛇だなんて思わなかった……でも、そうよ。蛇じゃなかった』

ハニー『組み分けを見て、リドルを見て、思ったの。死んでしまっても意思を残すことが可能なのではないかって!』

ハニー『その蛇の中で!!この城の行く末を見つめ続けたのね!スリザリン卿!』

ハニー『……たった一人の!!たいせつな友達の!!未来の姿を!!!』

『っ、ころ、っ!!ちが、っ!!!』

リドル「なんだ、なにを言っている……スリザリン卿の友人?何を言っているんだ……グリフィンドールとスリザリンは、互いの主張がぶつかりあい!そして死闘のすえにスリザリンが破れた!そんなことは、どの本にだってかいている!それが事実だ!」



852:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 11:47:43.67 ID:x1/uRykr0

ハニー『事実!!へぇ!!』

ハニー『魔法書の類には、四人の創設者の略歴や!ホグワーツでの顛末は書かれていても!詳しい人となりについては書かれていなかった!』

ハニー『スリザリン卿のことなんて、極端にね!グリフィンドールは反対にたっくさん、各地での英雄譚も色々出てきたわ!』

ハニー『……当然よね。いつだって語られるのは勝者の歴史!そんなもの分かりきってる!』

ハニー『スリザリン!あなたの主張がもはやどんなものだったのかなんて、後世には伝わっていない!誰一人として理解していない!そこのドヤ顔で継承者だといっている人も!』

ハニー『あなたとグリフィンドールの主張が!本来ならば決してぶつかり合うはずじゃなかったってことも!』

ハニー『それは、どこにも残ってなかった!どの本にも!図書館にも!誰の知識にも!』

ハニー『そう!』

ハニー『“魔法使い”の書物には!“生きている”人の知識には!残っていなかった!』

リドル「……なん、だと」

ハニー『……ここに、私の友人の両親が調べてくれたものがあるわ。そこには、ある人のことが書かれてる』

ハニー『聖ゴドリック!マグル社会で、聖人として名前を残した人の記録が!』

『……』



858:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 11:54:19.17 ID:x1/uRykr0

ハニー『この人は大商人で、勇猛果敢に各地を旅して大成功を収めて、そして晩年は聖人として教会で、数々の聖歌を作りながら暮らしてた』

ハニー『組み分けが歌馬鹿のきらいがあるのはこの人のせいよね。それで……』

ハニー『ここまで調べても、あなたたちの人となりは見えてこなかった。楽譜ばかりがたまって……でもね』

ハニー『ジニーが、教えてくれた!ヴォルデモート、あんたはその子が怖くて何もいえなかった、そういったでしょ!いいえ!その子は私に、ヒントをくれたわ!』

ハニー『グリフィンドールの残した、この歌の全てに……!魔法史に隠された本当の、あなたたちの姿がある、って!』



860:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 11:55:59.66 ID:D/DN/pWf0

なんと・・・



861:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 11:56:58.64 ID:Ob6DR0Hb0

ヒンヒン



862:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 11:58:06.76 ID:3DelLEX+0

なんかもうホント金取っていいレベルに思えてきた
まぁ2次創作ではあるんだけどさ



863:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 11:58:30.30 ID:ibYRR/+30

歌も伏線だったのか・・・



865:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 12:03:06.98 ID:x1/uRykr0

ハニー『あなたの純血主義は本来、マグル生まれを差別するためのものじゃない!純血であることの誇りを、己を律するために!誇りあれ、魔法使い、って!教えるためのものだった!』

ハニー『グリフィンドールの勇気は!騎士道は!そんなあなたの主義をも受け入れたはずだったわ!』

ハニー『……変わったのは、あなたなの?スリザリン。それとも、グリフィンドール?いいえ!』

ハニー『あなたたちを取り巻く環境が!あなたたちを対立させた!』

ハニー『英雄として、騎士道として!理想の社会の体現者として支持されていくグリフィンドール!』

ハニー『真の魔法使いとして!純血以外を貶める人に崇拝されていったあなた、スリザリン!』

ハニー『そこまで、きて……あぁ!あなたは、後悔したでしょうね!自らの主張が生徒達にちゃんと伝わっていなかったことを!』

ハニー『でも、あなたは、っ、そこで、諦めた!』

ハニー『あなたは!!!貴方は!!!!!!』

ハニー『グリフィンドールのなしとげる、世界のために!!!!わざと!!!敵になったのね!?!?!?』



869:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 12:10:47.19 ID:x1/uRykr0

ハニー『グリフィンドールも分かっていたようだわ!全く情けない!歌の中で何度も何度も、あなたへの謝罪を溢れさせていた!』

『……』

ハニー『そしてあなたは!この世界が、グリフィンドールの世界がどう回っていくのかを見守るために!その蛇に自分の意志を残した。いいえ、それだけじゃない……!』

ハニー『“自分の意思を継いで”この部屋を訪れる人に!自らの力を貸すために!そこまで徹底して、この世界の敵になるために!!』

『……ち、が……わt、わたし、わたs』

ハニー『……えぇ、そうね。もう、何がなんだか分からないんでしょう。いいわ、教えてあげる』

パサッ

リドル「!帽子を、とった!は、っはは!結局は、君は自ら……なっ、何故だ!?どうして、あの蛇の目をみて、平気でいられる!?!?」

ハニー『あなた、バジリスクのことさえ、何も知らないのね。ヴォルデモート』

ハニー『バジリスクは古代の生き物。その目は、人間の原初的な“恐怖”を沸き起こらせて、死に至らしめる』

ハニー『そういう、ことよ』



ハニー『この私が、わたしの愛を注ぐ相手を。怖がる必要なんて、ないんだもの。そうでしょ?』



874:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 12:16:00.49 ID:x1/uRykr0

『あぁ…アァ……』

組み分け「あぁ、お嬢さん。そうさ。去年の私の組み分けは、一世一代の出来だった」

『あの、目……』

組み分け「君はスリザリンに入れば偉大になれる。それは違わない。しかし。君がグリフィンドールに入ることで、開ける道がある」

『あの、髪……』

組み分け「そう、それはきみの道だけでない。君が関わる全ての道を開く、素晴らしい行き先……さぁ、とりたまえ」

シャランッ

組み分け「どこまでも強く、どこまでも弱く、どこまでも理想家で、どこまでも諦めの悪い大馬鹿者。今は君にこそ、これがふさわしい!」

『あの、剣……』


『ゴド、リック……?』



876:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 12:19:34.50 ID:x1/uRykr0

ハニー『この剣の向かう先は、もう二度と、あなたじゃない』

ハニー『本当の、あなたなんかじゃない』

ハニー『居場所がないなら作ってあげる。グリフィンドールの逸話にあったわ。あなたを焚き火よりも暖かなもので、包んであげる』

ハニー『スリザリン!私はあなたを恐れない!』

ハニー『わたしはあなたを傷つけない!』

ハニー『私はあなたを守ってあげる!』

ハニー『わたしはあなたを、諦めない!』

ハニー『全部全部、わたしが救う!!』

ハニー『だから!!!』

ハニー『だから!!!!!!』



877:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 12:20:58.87 ID:x1/uRykr0

ハニー『サラザール!!跪きなさい!このわたしの可愛い豚として、ヒンヒンお鳴き!!」






サラザール『ヒンヒン、ヒーーーーーーーーーーン!!!』



878:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 12:22:06.08 ID:YVMPvpV10

ワロタ



879:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 12:22:18.18 ID:Iwqc1AcE0

歴史さえも友とするか…



880:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 12:22:42.95 ID:z7s3O4Ip0

ヒンヒーーーーーーーン!



881:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 12:22:57.21 ID:LQRntdYJO

また一人仲間が…



882:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 12:23:19.49 ID:OluR46Qd0

ワロタwwww



883:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 12:24:12.71 ID:3DelLEX+0

無生物の次は歴史上の偉人か…



887:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 12:27:10.45 ID:9FVnbwTy0

歓迎しよう、盛大にな



889:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 12:27:42.13 ID:ibYRR/+30

熱 烈 歓 迎



890:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 12:28:05.67 ID:QQiB85FWO

女神に愛されたらそらヒンヒン鳴いちゃうよ



892:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 12:29:14.91 ID:x1/uRykr0

リドル「なんて……ことだ……そんな、そん、な」

ハニー「あなたの負けよ、ヴォルデモート。あなたはあなたのよりどころである“スリザリン”のことさえ、理解していなかった」

ハニー「ひとの弱みや心を笑うあなたには、そもそも無理だったでしょうけど」

リドル「っ、あぁ、どうやら君はとことん僕を否定するつもりらしい……いいだろう、今度は、僕自身の手で……」

ハニー「あら、無駄よ。あなた、ジニーが死んでしまうまで、魔法も使えない。そうでしょ?」

リドル「……」

ハニー「私の杖を持っていても、それで何もしてこないから分かったの。あまり私を甘くみないことね、黒子豚」

リドル「そんな名で、呼ぶな!僕はヴォルデモートだ!世界で、世界で一番……!」

赤豚「フィヒィ~ン♪」バサッ ポトッ

ハニー「あら赤豚、よしよし、日記をとってこれたのね」

リドル「あっ、っちょ、ま」

ハニー『サラザール!お食べ!』

サラザール『ヒンヒン!あぁ、ハニー!造作もない!ヒンヒーン!』

ブシャァアアアアアアアアアア!

リドル「うわああああああああああ!!!!こんな、こんなことが、あって、た、たまるかああああああああ!!!」



893:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 12:30:23.20 ID:+UReXLTh0

お美しい



894:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 12:31:20.59 ID:t+v6Gj9W0

さすが俺たちのハニーだぜ



895:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 12:31:56.09 ID:bP6tyzh40

リドル不憫www



898:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 12:34:28.79 ID:x1/uRykr0

ジニー「……うぅ、うぅん……ハッ!うーん、ここ、ここって、なんだか、頭の後ろがあったかくてやわらか……」

ハニー「ハァイ、ジニー。お目覚めはいかが?」

ジニー「はわっ!?お、おねぇさま!?あわわ、こ、ここおねぇさまの膝、膝枕そんなあぁなんてやわらぁあああ」

ハニー「いいの、いいの。大変だったでしょ、ジニー。よく頑張ったわね、褒めてあげるわ」

ジニー「あっ、あぁ、ここ、秘密の部屋で……それじゃあおねぇさま、私がなにをしたのかも、全部……」

ハニー「えぇ、ヴォルデモートのクソッタレがあなたをそそのかした、ってね。あなたは何も悪くない。誰あろう、私がそう言っているのよ?もう泣かないの。ね?」

ジニー「あ、あぁ、おねぇさま、なんて、美しいの……あぁ、おねぇさ、ま……」

ジニー「一生、ついていくわ!ヒン、ヒンヒン!ヒーン!」

ハニー「……うぅん、あなたがそういう関係性を求めるならそうしてあげるけれど。雌豚一号、ね」



909:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 12:42:06.60 ID:x1/uRykr0

ハニー「ジニー、目、つぶった?」

ジニー「は、はい、おねぇさま!」

ハニー『サラザール、出てきていいわよ』

サラザール『すまないね、私のせいで団欒を邪魔してしまって』シューシューッ

ハニー『いいのよ。それでね、あなた、ここ以外でいいねぐらがある?私が飼うとしたら、そこで……』

サラザール『あぁ、あぁハニー。私の光、ハニー。ヒンヒン……そう、私の光は、君だけでいい。もう外の光はいいのさ』

ハニー『……どういう意味?』

サラザール『私の居場所、それはここで、今度こそ永遠の眠りにつくことだ。寿命の尽きるまで。あと何百年かは、分からないが……あぁ、ハニー。そんな顔をするな』

サラザール『私はもう、孤独ではない。あのロケットの中身を捨てたあの日から感じていた孤独は、君によって癒された。もう、我を失うこともない……ハニー、君がいた、たったそれだけで私の命も輝くのだから』

ハニー『ロケット……?』

サラザール『そう。ヘルガが絵を描き、ロウェナがロケットに入るよう細工をし、あの、バカ、ゴドが歌を流すようにした、あのロケット……あれは今頃、どこにあるのやら』

サラザール『例を言う、ハニー。私の、ハニー。ヒンヒン!』

ハニー『……そっ。あなたが満足なら、それが一番だわ……じゃぁね、サラザール。でもきっと、また会うわ。絶対ね。それまで、忠実な豚でありなさい』

サラザール『あぁ、君に誓って!ヒンヒン!ヒン!』



917:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 12:47:33.26 ID:x1/uRykr0

ロン「……おったまげー。いや、もうおったまげるどころじゃないよ、ハニー!君はどこまで策士なんだいハニー!さすがだよ!流石すぎだよハニー!ヒンヒン!」

ジニー「ヒンヒン!」

ハニー「言ったでしょ。豚にする人はとことんまで調べ上げるって。もともとね、グリフィンドールの持ち上げられすぎな『英雄英雄』感が少し気になってたのよ」

ロン「いやーもう、おったまげるもんもひっこんじまうくらいの……ほら、お前もなんか言えよ。この方がハニーだよ」

ロックハート「こんにちわ、暗いところですね?ここに住んでヒンヒンるんですか?」

ハニー「……あー、この人、どうしちゃったの?」

ロン「忘却呪文があたったろ?それで、あー、なーんもかんも忘れっちまったんだとさ。ざまぁないけど、こっちのが無害でいいよな」



925:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 12:51:31.59 ID:x1/uRykr0

ロン「それで、ハニー。そのカッコイイ剣はなに?とっても似合ってるけどさ」

ハニー「あぁ、これ。私の戦利品……あぁ、そうだわ。あとこれね」

ロン「? 紫色の鱗?」

ハニー「えぇ、蛇の抜け殻に入れて気をつけてもっておけ、って。サラザールも豆よね、割とオカンキャラな気がするわ」

ロン「それはよくわからないけど。えーっと、ここ、どうやって登ろうか」

赤豚「フィピヒィ~ン♪」

ハニー「赤豚が、少しは活躍させて、って」

ロン「君、君のように美しくて綺麗で高貴な鳥をどこで見つけたの?あぁ、君のがバジリスク一匹分上だけどね」



928:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 12:56:22.55 ID:x1/uRykr0

校長室

ダンブルドア「ようやってくれたのう、ハニー。ロン。あぁ、ジニー。親御さんと医務室に行ってよい。処罰はなし。もっと大人の賢い魔法使いにさえ、奴に騙されるのじゃ」

アーサー「あぁハニー、なんとお礼を言えばいいのか!君はすごい、あぁ!知ってたけど!」

モリー「ジニー!良かった、良かったわ!あぁそれにハニー、それに、ロン!見直したわ!ロン!わたしのかわいこちゃん!」

ロン「や、やめろよママ!うれしかないよ!もう!マーリンの髭!」

ハニー「……それで、なんであなた。ふつーに校長室にいるのかしら」

ルシウス「っはぁ、はぁ。それを私も、聞きたいですな?校長?」

ドビー「ご主人様!おまち、おまちを!  あぁ!」

ハニー「ドビー。やっぱりあなた」

ロン「マルフォイんとこのだったんだなぁ」



930:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 13:00:52.42 ID:x1/uRykr0

ダンブルドア「おぉう、ルシウス。何故かのう、アーサーの娘が襲われたと聞いて、あなた以外の理事から学校に戻るよう頼まれたのじゃ」

ダンブルドア「あー、なんだったかの。何人か、は。あなたに脅された、と思っているようじゃ」

ルシウス「!あぁ、それで、あなたがわざわざ戻ってきて、犯人は捕まったというのですかな!?」

アーサー「やぁ、ルシウス。名族の高貴な雰囲気が台無しじゃないか。娘は戻ったよ、無事にね」

ルシウス「んなっ、ウィーズリー!それに……このチビ」

アーサー「私の娘を睨むのはやめてもらおうか。あぁそうそう、あなたの家の、応接間の地下について、は。睨みをきかせてもらいますよ?」

ルシウス「!?!?」

ロン「いいぞ、パパ」

ハニー「ここぞって時までとっておいたのね、やり手だわ」



931:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 13:07:06.50 ID:x1/uRykr0

ダンブルドア「ルシウスよ。アーサーがいなくなったから、言うがの。ヴォルデモートの関係品をばら撒くのはやめることじゃ。次は、ないぞ?」

ルシウス「っ、なんの、なんのことですかな、校長!証拠も無しに!」

ハニー「……あぁ、なるほど。あの時、この日記をジニーの教科書を取り上げたときに滑り込ませたのね」

ロン「あぁ、日記ね。この、僕のドロドロの布に入れて持ってきたこれ。毒ついてるし。ハニーの?そんな聖なる品を使うわけないだろ」

ルシウス「っ、なんだこの布は……だから、証拠もなしに!」ビリビリッ

ドビー「あぁ、旦那様。ゴミはドビーめが、ど、ドビーめ、が……あぁ」

ルシウス「ものを言うと言うんだ。ポッター、どうやら君は両親と同じ道を進むらしいですな……ふんっ。いくぞ、ドビー。そのゴミはちゃんと……」

ドビー「ゴミはどっちですか、マルフォイ様!ドビーめは、もうあなた様に命令される筋合いはないのでございます!」

ルシウス「な、なに!?なにを……なっ!?その布、靴下!?!?」

ドビー「ドビーは、ドビーめはこれで、自由!!!」

ハニー「よくやったわ、ロン」フーッ

ロン「もちのrうひゃぁ!ヒンヒン!ヒン!」



932:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 13:12:25.29 ID:x1/uRykr0

ルシウス「きさまぁあああ!!よくも、我が家の屋敷しもべを……」

ドビー「ハリー・ポッターに、手を、触れるなああああああああ!!」

ロン「うわーぉ、杖もないのにすっごいよね妖精の魔法って。父フォイが校長室階段までぶっとんじまった」

ハニー「ようやく、よーーーやく、あなたも出来る豚に昇格ね。ドビー」フーッ

ドビー「ヒンヒン!ヒン!ありがとうございますハニー・ポッター!ドビーめのヒントが役立ったようで、嬉しく思います!ヒンヒン!」

ハニー「……ヒント?だってあなた、あれだけ『ヴォルデモートじゃない』って」

ドビー「闇の帝王が闇の帝王になる前でしたから!ですから、あれがヒントだったのでございますよ!ハニー・ポッター!」

ロン「……このドヤ顔だよ」

ハニー「あぁ……ふふっ、ねぇドビー。これからあなたには何度か世話をするでしょうけど、一つだけ約束なさい?」

ドビー「なんでしょう!ハニー・ポッター!ヒンヒン!」

ハニー「もう二度と、私の命を救おう、なんて思わないこと。いいわね?」

ドビー「ヒンヒン!ヒンにございますぅううううう!!!」



938:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 13:18:40.97 ID:x1/uRykr0

ダンブルドア「さて、ようやくわしと話せるかの」

ハニー「あなたに話すことがあるとは思えないわ。どーせ、全部知ってたでしょう」

ロン「えっ、そうなんですか、ダンブルドア先生」

ダンブルドア「ほっほ、かいかぶりすぎじゃよ、ハニー。ぜーんぶ、というわけじゃない。あっちをちょこちょこ、こっちをちょこちょこじゃ」

ハニー「で、全部を推察するのよね。ハイハイ……まぁ。私も少し、また。成長できたから、許してあげる」

ロン「ヒンヒン!君は加速度的に美しく高貴で可憐になっていくもんねハニー!ヒンヒン!」

ダンブルドア「ほっほ、わしも楽しみじゃて。高貴で可憐な君の……」

ハニー「あなたからはお褒めの言葉はいらないわ、腹黒豚。『ホグワーツ特別功労賞』で受け取ってあげる。いいわね?」

ダンブルドア「ヒンヒン!ふたりともに、じゃ!おまけに一人二〇〇点ももってけぇーい!さぁ、君の豚たちが優勝パーティで大はしゃぎじゃろうて。お行き!チッチチ!」



942:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 13:20:10.87 ID:QqvNi0Ov0

ダンブルドアの得体の知れなさがマッハ



944:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 13:22:54.44 ID:x1/uRykr0

ガチャッ

ハニー「……校長先生?」

ダンブルドア「うむ?どうしたかね、ハニー」

ハニー「……わたし、この学校に来て、よかった」

ダンブルドア「……そうか。それはとてもとても、嬉しい」

ハニー「……リドルは、どうして私と同じようになれなかったのかしら。これが、スリザリンとグリフィンドールの残してしまった、負の連鎖の形なの?」

ダンブルドア「……」

ハニー「だったら、わたしがどっちも引き継いで。絶対に、この学校も、魔法界だって。なんとかしてやるんだから」

ダンブルドア「っ!」

ハニー「グリフィンドールだけじゃない。スリザリンの継承者、本当の彼の継承者として。わたしが、ね。じゃあね!」

バタンッ

ダンブルドア「……おぉ、ハニー。君はなんと、聡い子じゃろう。ヒンヒン、ヒン」



947:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 13:26:28.62 ID:x1/uRykr0

大広間

ワーーーーーワーーーー!!
 ヒンヒンヒーーーーン!
ハニーーーーーーーーーー!!あとローーーーン!

ロン「あぁ!僕はハニーのおまけさ!もちのロンでね!」

ハニー「ふふっ、みんなパジャマのまんまだわ。さて、ジャスティン。そろそろ倒立土下座も疲れたでしょ?やめても、いいのよ?」

ジャスティン「や、やめません!僕はなんてことをあなたに!ヒンヒン、ヒンヒンいうだけじゃ足りませんハニー!ヒンヒン!ヒーン!」

ロン「あぁ、君、中々やるね。豚の中じゃまだまだ下だけど……おっ?」

ハーマイオニー「っはぁ、はぁ、っ!ハニー!!!」

ハニー「ぁ……!」

ロン「僕はスルーだよ!当たり前さ!ハニーの下だからね!ヒンヒン!」



950:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 13:30:04.90 ID:x1/uRykr0

ハーマイオニー「あぁハニー、ハニー。あなたが全部解決したのね!よかった、本当に、良かった!」

ハニー「えぇ、ハーマイオニー。ふふっ、あなたの残してくれたメモのおかげで、ね」

ハーマイオニー「あっ、あぅ、あなたなら、あなたならきっとああいうことをするって思ったから……嫌だった、かsふわっ!?」

ハニー「嫌なものですか。でも、そうね。あなた、少し硬すぎたもの。ね?今度はもっともっとリラックスして、去年より、もっと……ね……?」

ハーマイオニー「あぁ、あぁハニー、あなたって、あなてって綺麗……ねぇ、あなたって、涙まで綺麗よ、ハニー……」


ロン「よーし豚ども!ちゃんと二人を外の視線から守る壁を作ったな!よくやった!え?僕が下から二人をみれてうらやましい?そこかわれ?HAHAHA!!!!!やだねっ!!!!



956:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 13:38:39.86 ID:x1/uRykr0

ハニー「(わたしの大好きなもの。わたしの大好きな人)」

ハニー「(全部全部守る、っていったけれど。そうよ、わたしなんかじゃきっと守りきれないわ)」

ハニー「(ちっぽけで弱い、わたしきりじゃ)」

ハニー「(だからね、サラザール。わたし、あなたたち四人みたいに、みんなで助け合って、支えあって。そんな力を手に入れたいの)」

ハニー「(いつか、きっときっと。あなたを誰もが怖がらない世の中になる)」

ハニー「(それまで……)」



957:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 13:40:09.89 ID:x1/uRykr0

ハニー「さぁ、私の豚たち。学年末パーティはまだまだ続くみたいだけれど、私の愛を受け取る準備はいいかしら?」

ロン「うぉおおおお!!ハニーーーーー!!!ヒンヒンヒーン!」

ジニー「きゃああああ!おねぇさまああああ!ヒンヒンヒーン!」

ロックハート「なんだか僕って首っていわれたけどよくわからヒーン!」

ヒンヒンヒーーーーン!

ハーマイオニー「ね、ねぇハニー?あれから私、あなたにずっと抱きしめられっぱなしなんだけど。い、いつになったら、離してくれるの?」

ハニー「ずっと、ずっとよ。当たり前じゃない。そうでしょ?」



ハグリッド「うるせえええええ!おめぇさんにハニーはやらねぇええええ!!この人ごろし!!ひとでなし!!どの面さげてハニーのことを聞きよるんだああああ!」

「えぇい黙れよハグリッド!君があの子を向かえるときにオートバイ貸した仲だろ!くそぉおおお!私は、私はあの子の後見人なのにぃいいいい!!」

クィリナス「ヒンヒン!ヒーン!おや、ハグリッド。君は釈放のようですよ」

ハグリッド「!はっはぁ、待っちょれハニー!ヒンヒン!ヒーン!」

「ま、まて!おい!私も連れて行け!おい!くっそぉヒンヒンとはなんなんだあああああ!!」

今度こそ、完



958:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 13:41:09.78 ID:3DelLEX+0



シリウスwwwwwwww



960: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) :2012/11/12(月) 13:42:14.65 ID:IBpHFUec0

シリウスおいたん…
もう手遅れでした



961:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 13:42:15.93 ID:r1dL7Y0b0

アズカバンとは思えない和気あいあいっぷりじゃねーかwwwww
乙!



963:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 13:42:42.90 ID:uwvRdrNX0

長丁場乙! 最高だったぜヒンヒン!



965:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 13:43:18.60 ID:6scL7rP30

乙!
個人的にはまだまだ続けて欲しいけど、これで完全に完結なのかな?



966:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 13:43:23.89 ID:AE1FaBSyO


次も期待してるぜ



975:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 13:45:24.46 ID:Aof1AdgR0

いい予告だね
楽しみにしてる



976:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 13:45:38.35 ID:tlYfb05H0

乙!ヒンヒーン!



977:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 13:45:51.09 ID:Ny67hY3z0

乙!
ハニーシリーズ安定して面白いな
次回も期待!



978:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 13:45:56.56 ID:x1/uRykr0

長いな!付き合ってもろうてありがとう!
保守・支援絵もほんとにありがとう!
次もまたやりたいけど、色々他にも書きたいのあるよって未定ってことで!
でもまぁ、分かっての通り犬が出るんで書かないという選択肢はないで!
ラドクリフお大事に!
じゃあの!

じゃあの!


 ハリー・ポッター シリーズ

 一巻~七巻まで

 世界的大ヒット発売中!


 2014年後半 USJにて

 ハリー・ポッターアトラクション建設決定!!



979:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 13:46:18.50 ID:oYWMxbUQO

楽しかったよ!
お疲れ様!!



980:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 13:46:27.03 ID:zlOezsYEO

大長編完結乙ヒンヒン!!!



981:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 13:46:55.79 ID:Iwqc1AcE0

期待してるぜ



985:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 13:48:21.09 ID:oI1cyYaD0

乙ヒンヒン!
シリウス楽しみすぎる!!



989:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 13:52:48.96 ID:1eXqf1g+0

おつおつ

犬おいたんを楽しみにしてるぜ



997:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 14:00:34.90 ID:kX+uUDT80

なんかアズカバンがおかしなことにwww

さてシリウスもリーマスもキャラ的に大丈夫なんだろうか



1000:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/12(月) 14:01:56.39 ID:+UReXLTh0
4915512401ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 (3)

静山社; 第1版 (2001/07) J.K.ローリング, J.K.Rowling, 松岡 佑子 2001/07

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コメント一覧
28731. 名前 : ネル◆- 投稿日 : 2012/11/14(水) 02:33 ▼このコメントに返信する
ああ、ハニー!僕らの太陽!ヒンヒン!
28733. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/11/14(水) 06:05 ▼このコメントに返信する
一気に読んだ
ハニーが博愛素晴らしすぎてもうヒンヒン!ヒンヒン!ヒンヒン!
28734. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/11/14(水) 06:18 ▼このコメントに返信する
物凄く読み込んでるのが伝わった。アズカバンもぜひ!ヒンヒン!
28737. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/11/14(水) 07:56 ▼このコメントに返信する
ロケットって死の秘宝で出るんだっけ?何にせよアズカバンも楽しみだ!
28738. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/11/14(水) 08:43 ▼このコメントに返信する
映画で不死鳥がイメージと違って愕然としたなあ…懐かしい
まさかバジリスク生存とは、さすがだハニー!ヒンヒン!
28743. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/11/14(水) 17:18 ▼このコメントに返信する
クオリティが毎度毎度素晴らしい
28747. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/11/14(水) 18:35 ▼このコメントに返信する
考察やべぇ。二次創作として傑作
28755. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/11/14(水) 20:23 ▼このコメントに返信する
今まで読んだ中で一番作り込まれたSSだわ
すごい
28762. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/11/14(水) 21:48 ▼このコメントに返信する
GJだ!!!ヒンヒン
28783. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/11/15(木) 01:48 ▼このコメントに返信する
ロンが相変わらずの漢ぶりが最高だな。もちロン 豚の中のね。
28789. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/11/15(木) 07:51 ▼このコメントに返信する
長かったが、それに見合う最高のラストだった
28793. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/11/15(木) 09:33 ▼このコメントに返信する
アズカバンにも希望を与える女神、それが彼女さ
28826. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/11/15(木) 23:31 ▼このコメントに返信する
ダンブルドアのミステリアスな感じ
マルフォイをただの嫌なやつとしないで面倒見のいい魅力を出す
スネイプがロックハートに対しての行為で株を上げさせて
ロックハート最低
フレッドとジョージはまた違う魅力を出していて
ロンはいい豚
ハーマイオニーは目覚めちゃった感じで、どうぞ、続けて
ハニーはもう最高さっ!ヒンヒン
一人一人に愛を感じるよ!本当に乙!
28836. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/11/16(金) 03:16 ▼このコメントに返信する
他の人が書いてるようなことを書きに来たら既に出尽くしてたな

ロンはたまーにホントイケメン過ぎるぜ
原作があっての二次創作とはいえ全てを掬いあげた上で悪者すら中身に肉付けをしていくこの作りこみの深さ、マジな話お金取れるレベルの考察だと思ったし最後の方のサラザールへのやりとりはほんまにぞくぞくして鳥肌が立ちましたわ

口調とかキャラの再現度も完璧に近い上に独自の解釈と着地点がありそこへの道程も滑らかで鮮やか
面白い下ネタや笑いを逐一挟んでいるのに決してシリアスさを損なわないディテールの深さにも感嘆するし、浅ましくない重厚なベースがあるからこその感動がある
この作者さんのSSは今まででもトップクラスのレベルだと思うし、何より原作自体が世紀の名作であることを再確認させられた

ハーミーがハニーの枕をあそこに擦り付け過ぎて証拠隠滅のために洗ったくだりは捗りましたよ、えぇ
ヒンヒンッ
アルバスの理知的で底が見えない感じの偉大さの中で人間味にも溢れていて無邪気な子供のようにさえ見えてくる深みをこんだけ再現するってあり得ないわー
28839. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/11/16(金) 06:21 ▼このコメントに返信する
難しいことはどうでもいい!とにかく豚はヒンヒンだ!ヒンヒン!ヒンヒン!
28852. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/11/16(金) 16:45 ▼このコメントに返信する
クィリナスまだ処刑されてないのかww
ジェームズの友人sは速攻で落ちそうだな
とくにシリウス
29163. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/11/24(土) 07:37 ▼このコメントに返信する
バジリスク殺さないとグリフィンドールの剣にバジリスクの力が宿らずに分霊箱壊せないんじゃ・・・?
29284. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/11/28(水) 14:40 ▼このコメントに返信する
わざわざ原作にない鱗持たせてんだろよく読め
34868. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2013/06/01(土) 01:48 ▼このコメントに返信する
※29284
なるほど、「鱗」も伏線か…

ホント、良くできてるな…
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