1:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 15:57:55.07 ID:
XDKAbd7l0
TV『ブラックは武器を所持している恐れがあり大変危険ですので、不用意に近づかないように――』
ペチュニア「怖いわ、バーノン。あの顔を見て……見るからに極悪人だわ」
バーノン「長ったらしい髪に汚らしい顔をしておるな、まったく」
ハニー「ふぅん、大変危険、ねぇ。豚以下に私が恐れる道理なんてないわ。私が恐れるのは退屈と体重計だけで十分よ」
バーノン「……」
ハニー「そうよね、ダドリー?」
ダドリー「ブヒィー!ブヒィー!ハニー!」
バーノン「息子の頭を踏みつけながら紅茶をすするお前も同じ道だろうがな小娘!やめんか!朝からダドリーに何をさせよるか!!やめんか!!!」
ハニー「あら、これはダドリー自らの意思で跪いているのよ?ブラック、ね。この人は跪いたところで豚にしてあげる価値もないようだけれど」
ペチュニア「ダッドちゃんを豚と呼ぶんじゃありません!!」
ハニー「私の可愛い豚の中でも一番見た目的に豚なのに何を言っているのかしら」
ダドリー「光栄だよハニー!ブヒィー!」
ハニー「あら、ダドリー。豚はヒンヒン鳴くように教えたわよね?……ふふっ、しっかり待てはできたかしら?」
ダドリー「ヒンヒン!ヒン!もちの同胞だ!ヒンヒーン!」
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2:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 15:58:05.99 ID:Bk9lpwST0
ヒンヒン!
6:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 16:00:37.31 ID:MQ10ZyTQ0
待ってたよヒンヒン
7:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 16:02:18.30 ID:
XDKAbd7l0
バーノン「何度やめろと言えば気が済むんだ小娘!まったく……マージがおる間に同じことをすればただじゃおかんぞ!」
ハニー「……マージって、まさかとは思うけれど」
バーノン「あぁ、お前を心底嫌っておる妹のマージだ!わしも同じだがな!」
ハニー「こちらこそ、よ。呆れた、私に話を通さないなんてどういうつもり?」
バーノン「わしら家族が貴様にお伺いを立てることなど一切ないに決まっておるだろうが!ふん!ペチュニア、わしはマージの迎えに行ってくる」
マージ「行ってらっしゃい、あなた。あぁ、もしもあなたが留守の間にブラックが我が家にやってきたらどうしましょう」
ハニー「私の足元がさらに柔らかくなるわ」
ダドリー「ヒンヒン!」
バーノン「だから踏むのをやめんか!!」
14:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 16:06:53.21 ID:
XDKAbd7l0
玄関
ハニー「……ちょっと待ちなさい」
バーノン「なんだ、わしは急いでおるんだ。行っておくが迎えに着いてこさせなどせんぞ」
ハニー「こっちだって願い下げよ。違うわ。そうね、私、マージおばさんがいる間、ダドリーを一時的に豚扱いしないであげてもいいわ」
バーノン「何様だ小娘!」
ハニー「ハニー様、よ。それで。でも、私にとってはもうこれって染み付いてしまった習慣なの。忘れるのは容易ではないわ、この私でもね」
バーノン「ふんっ!小さい頃はダドリーを怖がっておったくs」
ハニー「然るべき所に今すぐ訴えかけてもいいのよ?児童相談所なんてどうかしら」
バーノン「……用件をさっさと言わんか」
ハニー「頭が回る豚は好きよ。あなたは私の豚じゃないから嫌いだけれど」
17:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 16:14:17.67 ID:
XDKAbd7l0
ハニー「それで。この許可証にサインをくれると約束するのなら、絶対にダドリーを豚扱いしないと約束するわ。彼にも大人しくするよう命令してあげる」
バーノン「許可証?何の許可証だ。貴様が好き勝手できるようなものなど絶対許さんぞ」
ハニー「割ととっくにそうさせてもらっているわ。あなたには関係ないけれど、学期中に城の外にある村で過ごすための許可証よ」
バーノン「外出許可証、なるほどな。ふんっ、貴様の通う魔のつくあれの学校も甘っちょろいもんだ。わしの通っておったスメルティングズ校なんぞ、休みなど……」
ハニー「あなたの苦労話はどうだっていいの。返事は?」
バーノン「わしに指図するな!……本当に、絶対にと約束するな?」
ハニー「えぇ、そうしてあげるわ」
バーノン「だから何様なんだ貴様は!」
ハニー「ハニー様だってば、当然じゃない。そうでしょ?」
19:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 16:24:29.40 ID:
XDKAbd7l0
ハニー「なんとか、マージおばさんが帰ったあとにサインをもらう約束をとりつけたわね」
ハニー「……休日に、みんなでお出かけ……ふふっ」
白豚「……」
ハニー「……なにをニヤニヤしているの白豚。色々なところから手紙を持ってきたのは褒めてあげるけれど、フクロウの分際で私を茶化すならただじゃおかないわよ、白豚!」
白豚「ピヒィーヒンヒン!」
ハニー「それでいいのよ、もう……でもほんと、よくやったわ。マージおばさんが来るだなんて最悪も最悪だけれど……みんなからの手紙が、こんなに」
ハニー「……まぁ、無理もないわね。高貴で可憐で儚げで至高な、この私の……誕生日なんだもの」
白豚「ピヒィンヒン!ヒン!」
24:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 16:33:29.39 ID:
XDKAbd7l0
ハニー「学校からの手紙以外は、昨晩は宿題で疲れていてまだ読んでいないのよね……この包みは、ロンだわ」
ロン『あぁハニー!僕のハニー!誕生日おめでとう!ヒンヒン!』
ロン『直に言えなくてごめん。あぁなんで僕って二つに分かれて感覚が共有できたりしないんだちくしょう、マーリンの髭!』
ハニー「流石の私も人の枠を超えられると少し困るわ」
ロン『前に送った手紙でも言ったけど、パパがすっごいもんに当たったから、僕たち今、家族みんなで長男のビルが働いてるエジプトにいるんだ』
ロン『あぁ、家族同然いやそれ以上の君なのに一緒に連れていけなくてごめんよ!』
ハニー「同封した新聞の切り抜き、これね。ガリオンくじグランプリ大当たりのウィーズリー氏、七百ガリオンで家族旅行を満喫……さすがだわ、おじさま」
ロン『エジプトってすっごいよ!熱いけど、太古の魔法使いの建造物なんかハーマイオニーが見たら目を輝かせるだろうさ』
ロン『まぁ君の愛は太陽の億倍熱くて日差しよりも光り輝いてるけどね!』
ハニー「えぇ、知ってるわ」
ロン『もちのロンさ!』
25:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 16:41:15.82 ID:
XDKAbd7l0
ハニー「ふふっ、みんな楽しそうに私に向かって手を振ってるわ……あっ、ジニーったら写真を乗り越えてきそうな勢いじゃない。よくできた雌豚一号ね」
ロン『本当に申し訳ないし豚失格なんだけど、学期が始まる一週間前にはそっちに帰るよ。僕はもう今からすでにハニーに会えなくて死にそうさ、当たり前だけど』
ハニー「そうね、豚は飼い主がいないと、そうでしょうね。私はなんともないけれど……」
ロン『あぁハニー、君がなんだか言いようのない気分を全部宿題を片付けるのにぶつけていると思うと申し訳なくてほんと涙がでるね!あぁ!』
ハニー「……」
ロン『……』
ハニー「ニヤニヤしない!!!」
ロン『ヒンヒン!ヒン!』
29:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 16:49:33.53 ID:
XDKAbd7l0
ロン『プレゼントなんだけど、それ、『隠れん防止器<スニーコスコープ>っていって、怪しい奴が近づくと回りながら光るんだ。まぁ、ハニーの安全と安眠のために日夜目を光らせてる君の一番の豚な僕がいるからほとんど不要だろうけど』
ハニー「へぇ……透明な、独楽みたいな物ね。ふぅん……ふふっ。中々しゃれているじゃない?」
ロン『綺麗だからインテリアにでもしてよ。あっ!綺麗っていっても高貴で可憐で儚げで至高な君には遠く及ばないけどね!』
ハニー「えぇ、むしろ並べていたら光るものも光らないんじゃないかしら。私がまぶしすぎて」
ロン『また手紙を出すよ、ハニー!同胞によろしく!』
ハニー「えぇ、あなたたちいつの間にか知り合っていたのね、まったく。出来る豚だわ」
31:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 16:53:19.82 ID:
XDKAbd7l0
ハニー「で、こっちはハーマイオニーね……包み、すごく重いわ」
ハニー「何かしら、プレゼントにとっても重いものでも……あら?どうしてハーマイオニーからは小包が二つ……」
ハニー「……こっちのこれ、全部、手紙だわ」
ハニー「……」
ハニー「……///」
白豚「フィピヒン、ヒンヒン」
33:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 16:57:25.42 ID:
XDKAbd7l0
ハニー「もう、家族でフランスに行くのは仕方ないことじゃない……それは、この私を放っておくなんて何事よ、とは思うけれど」
ハニー「手紙だと本当に素直よねハーマイオニーは……日頃私に良いようにされている仕返しのつもりかしら」
ハニー「ふふっ、ほんと、直に会うときが楽しみね」
白豚「フィピィ」
ハニー「それで、こっちはプレゼントと言うわけね。この重さ、彼女のことだから……本かしら」
ハニー「……まぁ」
最高級箒磨きセット
ハニー「あぁ、ハーマイオニー……本当に、夏の終わりには覚悟していて、ね……私、止まってあげないんだから」
白豚「フィピィン、ヒンヒン、ヒン」
35:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 17:04:30.75 ID:
XDKAbd7l0
ハニー「箒も二年のりっぱなしで、この私が乗るのにふさわしくなくなってきていたものね」
ハニー「よく分かってるわ、ハーマイオニーは。一緒に入っていたケーキもノンシュガーだもの」
ハニー「さて、と……あとは、この無骨な包み。きっと……ハグリッドね」
ハニー「……」
包み バタンバタンッ!ブルブルバタンッ!ガリガリガリ
ハニー「……破れた包みの一部から見るに本のようね。でもどうして暴れているのかしら……」
ハニー「全くあの豚は。私へのプレゼントを選んで舞い上がる気持ちはよく分かるけれど」
ハニー「そうね、少し大人しくしなさい……そうしたら、いいことをしてあげるわよ?」ツツーッ
包み ブルブルッピタッ
ハニー「……動くのが止まったわ。意思あるもの万物全て私の豚、そういうことよね」
白豚「フィピン!ヒンヒン!」
ハニー「えぇ、ありがと」
36:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 17:12:40.25 ID:
XDKAbd7l0
ハニー「『怪物的な怪物の本』……ハグリッドらしいわ」
ハニー「体裁も毛皮のようだし、名前の通りね……」
ハグリッド『ようハニー!俺たちのハニー!ヒンヒン!誕生日おめでとう!あぁ、おめぇさんが生まれたっちゅう奇跡から十三年も経っちまったなんてまるで夢のようだおめぇさんの存在と同じくな!』
ハニー「そうね、夢のように儚げな美しさ、よく言われるわ」
ハグリッド『一緒に送った本は読んだかい?それは来学期、絶対に役に立つ!今はこれ以上言えねぇ!すまん!すまねぇだハニー!ヒンヒン!』
ハニー「ふぅん、豚の分際で私に隠し事……いいわ。会ったらすぐに問い詰めてあげるんだから」
ハニー「……ステキな手紙に、ステキな贈り物……そうね。ここ数年で一番の、誕生日だわ」
白豚「フィピィ」
ハニー「えぇ……さっ、こんな気分を、忘れないうちに」
「ダッドリー!?あたしのかーわいぃダドリーボウヤはどぉこだーーぁい!?」
ハニー「……あのおばの嫌味を、乗り越えてしまいましょうか」
37:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 17:20:42.05 ID:
XDKAbd7l0
マージ「ダドリー坊や、いい男に育ったあぁ可愛いあたしの甥っ子ダッダー!」
バーノン「ハッハッハ、マージや。会ってそうそう抱きしめてやるな、ダドリーが窒息してしまうだろう」
マージ「随分と男前に、それに逞しくなったみたいだからねぇ。このくらいへっちゃらさ、そうだろうダドリー?それで……おんや?お前まだいたのかい」
ハニー「えぇ、こんにちわマージおばさん」
マージ「……へぇ、すこーしは前を向いて話せるようになったじゃないか」
ハニー「おかげさまで」
マージ「ヘラヘラするんじゃないよ!ふんっ、媚の売り方でも身につけたのかねまったく」
バーノン「まぁまぁ、マージ。ほら、ペチュニアが料理を用意している!早くリビングへ、さぁさぁ!小娘、おばさんのコートをお預かりせんか!」
ハニー「どうしてこの私……はいはい(許可証、許可証のためよ)」
41:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 17:29:06.63 ID:
XDKAbd7l0
マージ「あぁ、なんていい晩餐さね!ペチュニア、やっぱりあんたの料理はいつだって最高さ」
ペチュニア「嬉しいわ、マージ。たくさん食べてね」
マージ「そりゃもうそうさせてもらおうか。そんで、ダドリー?学校はどうだい?え?」
ダドリー「ハニーに踏まれなくてものたりn上々だよおばさん」
マージ「うん?そうか、そりゃよかった……そんで?ダドリーがバーノンと同じスメルティングズでエリートへの道を歩んでる間、あんたはなぁにしてんだい?」
ハニー「それは、そうね。私も普通に、学校で……」
マージ「普通に!学校で!ハンッ!聞いて呆れるよこの極潰し!いいかいバーノン、何度も言うけどこの子は施設に預けりゃよかったのさ、全くあんたたち夫婦は人がいい」
ハニー「私だってその方がどれだけマシだったか……」
マージ「なぁにか言ったかい!?」
ハニー「よく食べるわね、マージおばさん」
マージ「分かってるならあんたの分もよこしな!」
48:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 17:38:55.76 ID:
XDKAbd7l0
マージ「あぁ、よく食ったよく食った。お、このワインは年代物だねバーノン?」
バーノン「あぁ、うちの一番とびっきりのやつさ。さっ、一杯」
マージ「ありがとう、あんたは優しいねまったく。しかしまぁお人よしさ、話は戻るけどこんな小娘を律儀に育ててやるんだから」
マージ「そりゃ周りの目が気になるっていうのは分かるけどねぇ」
マージ「今すぐ私が追い出してやったっていいんだよ。どうだいダドリー?またこの子をボールにしてサッカーでもするかね?」
ハニー「……」
ダドリー「は、はっは、ははっ、おば、おばさん、今時サッカーなんて流行らないよ。テレビゲームをしようよ」
49:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 17:43:52.53 ID:
XDKAbd7l0
マージ「いんや、遠慮するよ。それにしても、この子は昔からグズでとんまだったねぇ」
ハニー「……」
マージ「あたしゃ犬のブリーダーをやってるからね、よぉく分かるんだよ。性根の腐ったのは親から受け継ぐのさ」
マージ「あぁペチュニア、あんたのお家を馬鹿にするつもりはない。たまーにいるのさ、立派な家系にヒョッコリ生まれる、出来損ない。それがこの子の……」
パリィイイイン!!
マージ「」
ハニー「っ……ぁ」
ペチュニア「ま、マージのワイングラスが突然、砕けたわ!?」
バーノン「……小娘!」
マージ「あぁ、いや。バーノン。こないだファブスター大佐んとこでも同じことがあったさ、騒ぎたてないでおくれ恥ずかしい。あたしゃ握力が強すぎんのさ」
ハニー「……ごちそうさま。もう寝るわ」
マージ「はんっ、食うだけ食ってそれかい!いいご身分だね!」
ダドリー「ヒンヒン!ヒーン!」
マージ「どうしたいダドちゃん……そうかい、おばさんが可愛がってやろうかねぇ」
ダドリー「」
52:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 17:47:53.16 ID:
XDKAbd7l0
ハニー「ふーっ……ふーーっ」
ハニー「……落ち着きなさい、わたし。あんな挑発に乗らない。ダメよ」
ハニー「許可証がかかってるだけじゃない……下手をしたら退学だわ」
ハニー「去年、この家でドビーが魔法を使った。それだけで警告文が来ているっていうのに」
ハニー「落ち着いて、わたし……たった三日間じゃないの」
白豚「フィピィ……」
ハニー「……えぇ、ありがと。白豚……でも、ちょっとだけ。おいで」
ギューッ
白豚「フィィピッ!ヒンヒン!」パタパタ
ハニー「……あの頃のわたしじゃ、ないわ。私はあんな意地悪に、もう、負けたりしないんだから」
57:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 17:56:11.11 ID:
XDKAbd7l0
三日後
マージ「あっという間だったねぇ、あぁペチュニア。明日からあんたのメシが食べれないなんてぞっとしないさ」
ペチュニア「残念だわ、マージ」
マージ「バーノンも久しぶりに会えて嬉しかったよ、あぁ。ダッドちゃんの可愛いところも見られて最高だったさ。まぁ、すこーしだけ不快な奴もいたけどねぇ」
ハニー「(許可証、許可証……正しい箒の磨き方、まずは磨き粉を専用のグロスに……)」
マージ「腑抜けた顔さね。まったく……こないだも言ったけどようするに血統さ。親が悪いんだよこういうのは。だから二人とも、自分たちの事を責めんじゃないよ?え?問題はこの子自身なのさ」
ハニー「(後退を拒む箒を治す呪文……柄をしっかり……持って)」
マージ「ペチュニアみたいないい娘の姉妹のくせにこいつの母親はろくでもない女だった、そういうことさ。そんでろくでなしと駆け落ちして、結果がこの娘さ。あぁ、まったく」
ハニー「(違うわ……柄じゃない、尾の方を、しっかり持って……この私が間違うなんて、なんて……)」
マージ「そのポッターとやらは……そういえば聞いたことがなかったねぇ?ポッターって男は、何をしてたんだい?」
バーノン「あー……?」
ペチュニア「…………無職よ」
バーノン「無職、あぁそうだ。無職だ、働いていなかった」
マージ「そんなこったろうと思った!!文無しの、役立たずの、ごくつぶしで――」
ハニー「黙りなさいよこの豚」
59:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 18:06:02.40 ID:
XDKAbd7l0
マージ「あぁ!?なぁにか聞こえたねぇ小娘!あたしの耳はいいんだよ!今なんていtt」
ハニー「あら、ならもっと聴かせてあげる。黙れというのが聞こえないのかしらこの豚、いいえ鈍重な豚以下の家畜さん?」
バーノン「こ、小娘!おばさんになんて口を……!」
マージ「いんや、バーノン!結構!続けてもらおうじゃないか!臆病者のあんたでも、親の事を馬鹿にされると黙っちゃいられないってかい!?はっ!出来損ないの親が誇りってわけだ!」
ハニー「出来損ないなんかじゃないわ。よく知りもしないくせによくそれだけ人を馬鹿にできたものね。残念すぎて可哀想に思えてくるわ、あなた」
マージ「よぉく知ってるさ!自動車事故でかってにおっちんじまったんだろう!あんたの親は世間様にもバーノンペチュニアにも迷惑をかけたとんでもない出来損ないの……うっ」
ハニー「この私を散々馬鹿にするだけじゃ飽き足らず。私のパパとママまで愚弄するなんて。いい度胸じゃないの……あら?どうしたの?」
マージ「な、なに、これ。なによ、あたしの身体、重い……」
ハニー「あら、鏡を見たことがなかったの?あなたが重いのなんて今に始まったことじゃないでしょう」
マージ「ちがっ、な、あぁあああああ!?」
バキバキバキッ メキメキッ!
バーノン「!?ま、マージの椅子が支柱ごとひん曲がったぁああ!?」
ペチュニア「ど、どんどんマージが膨らんでいって、地面にめり込んでいくわ!?ま、マージ!?マージ!?」
ハニー「跪きなさい、この豚ぁああああああああああああああああ!!!!」
ダドリー「ヒンヒン!ヒーン!!」
62:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 18:11:42.74 ID:
XDKAbd7l0
・
・
・
・
・
・
ハニー「フーッ、フーッ、フーッ……ふぅ」
ハニー「……あのまま地面にどんどん飲まれていくマージおばさんを放って……飛び出してしまったけれど」
白豚「フィピィヒン……」
ハニー「……やってしまったわ。文句なし、退学決定よね……これから、どうしようかしら。ロンもハーマイオニーも、外国にいるもの」
ハニー「……いいえ、どちらにせよ二人には頼れないわ。ここからは、逃亡の身だもの」
ハニー「……あなたはわたしに、着いて来てくれる?白豚?私の、可愛い豚?」
白豚「フィピヒィン!ヒンヒン!」
ハニー「ふふっ、そうよね、当たり前よね……さっ、暗い顔なんてしてられないわ」
ハニー「ダイアゴンに行ってみましょう。そうすれば、金庫からお金をおろしてどこかに逃げて……そうね、小さな教会のある村で、静かに絵本……」
???「……」ジーーーッ
ハニー「……?」
65:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 18:14:45.06 ID:
XDKAbd7l0
ハニー「何かしら……あそこのガレージとガレージの間に、何か……」
ハニー「……大きな、獣かなにか……?」
???「……」
???「……ハッハッ、ハッハ」
ハニー「……」
???「ハッハハッハッハッハッハッハ」ブンブンブンブンブン!!
ハニー「……犬なのかしら?尻尾を振るような音がするもの」
白豚「フィピィ……」
66:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 18:15:18.00 ID:iQyP+p0fP
遂に犬豚が…
壊れるなぁ…
68:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 18:17:43.46 ID:TFqTnJRj0
忠犬きたひんひん!
71:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 18:22:48.64 ID:
XDKAbd7l0
ハニー「でも暗いからよく分からないわ……杖灯りをともせば」
ハニー「もう魔法を一回使うのも二回使うのも一緒だもの……っと」
ハニー「あのあたりだったかしら……『ルーモ……」
???「!!」バッ!!
ハニー「えっ、きゃっ!?!?!?」
キキィイイイイイイイイ!!!ギャリギャリギャリギャリ!!!!
プシューーッ
ハニー「!?あの大きな影に突き飛ばされたと思ったら、今度はなに!?……え?こんな、三階建てなんて大きなバス、さっきまで、どこにも……」
スタン「夜の騎士<ナイト>バスがお出迎えに参りました。迷子の魔法使い・魔女のお助けバスとして杖腕を差し出せばどこであろうと停車いたします」
ハニー「……ナイトバス??」
73:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 18:24:00.28 ID:
XDKAbd7l0
スタン「わたくし車掌のスタン・シャンパイク。お客様におきましてはどうぞなんなりとあの世からわたくしめのベッドの上までどこへなりとご注文を……」
ハニー「……」
スタン「……おめぇーさん、スカートん中おっぴろげてそーんなとこでなーにしちょるんだー?」
ハニー「っ!?」バッ
スタン「あっははは!おせぇおせぇ!いーもんみさせてもrうわっ!?なんだこのふくろうおいやめおうわぁあああ!!」
白豚「フィビィイイイヒンヒン!ヒンヒン!」
ハニー「出来る豚、ね……目んたまくりぬいてやりなさい!!!」
77:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 18:28:26.52 ID:
XDKAbd7l0
ブロロロロロッ
スタン「すみませんで、ハーミーの姐御……」
ハニー「ハーマイオニーよ。間違えないで……それで、このバスはどこへだって行く、そう言ったわね?私の出来そこないの豚」
スタン「その通り、お望みどおりでぇ!ヒンヒン!」
ハニー「そう。この私をロンドンまで運ばせてあげるけど、いくら払わせる気かしら」
スタン「滅相もねぇ!あんなえぇもん見させてもろうたのに滅相もねぇよハーミーの姐御!タダでようがす!」
ハニー「忘れなさい忘れさせられたくなければ!」
スタン「ヒンヒン!!」
79:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 18:34:07.22 ID:
XDKAbd7l0
ハニー「魔法界にこんなものがあるなんてこと、初めて知ったわ……空は飛べなくても、道にあるあらゆるものを押しのけて走るのね」
スタン「そーかい?ハーミー、おめぇさんあーんまり外にでねぇのかい?え?そんじゃこのことも知らねぇかもな、ほら」
ハニー「私を馬鹿にしようなんていい度胸じゃないのあなたつくづく……新聞ね。あ、この顔」
スタン「シリウス・ブラック、聞いたことくれぇあるだろ?こいつぁとーんでもねぇ悪党だぁなぁ?アーン?」
アーニー・プラング「あぁ」
スタン「愛想ねぇけどよ、運転の腕は確かでぇ。あんたを確かに送り届けるぜハーミー!ヒンヒン!」
ハニー「えぇ、そうしなさい。それで、この人だけれど……えぇっと、何をしたんだったかしら」
スタン「そりゃおめぇ、例のあのしとの右腕だったからアズカバンにぶっこまれたんさ」
ハニー「あぁ、あの黒豚の……へぇ。益々もって豚以下のようね」
シリウス『…………』
82:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 18:43:51.52 ID:
XDKAbd7l0
スタン「確か例のあのしとがぶっ倒されちまってから、ほとんどの手下はしょっぴかれるか降参したけんどよぉ。こいつぁ筋金入りの悪だったのさ」
ハニー「何をしたの?回りくどいのは嫌いよ」
スタン「ヒンヒン!なぁに、単純なこった。奴さんを追い詰めた魔法使いと、マグル十二人を巻き込んで。たった一つの呪文で十三人もぶっ殺しっちまったのさ」
ハニー「……それは、酷いわね」
スタン「しでぇだろ?そんで奴さん、何をしたと思う?その場で、高笑いしやがった!狂ってぇのはあいつのための言葉さなぁ、アーン?」
アーニー「アズカバンに入れられる前は違っても、今は間違いなく狂っているな」
ハニー「アズカバン……魔法界最大の牢獄ね。そう、この人はそこから……クィリナスは元気にしてるかしら」
スタン「あんなとこに入れられっちまうなら、俺ならそのばでおっちんじまう方がえぇ。あの看守、あいつらには勝ち目がねぇな、アーン?」
アーニー「スタン、なんか違うこと話せ。あの気味の悪い連中のことを考えると俺ぁ腹を下しそうだ」
ハニー「吸魂鬼、だったかしら。見たことはないけれど」
スタン「あーぁ、それがいいぜハーミー。せいぜい俺たちゃ真面目に堅実に生きようさなぁ」
85:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 18:47:59.16 ID:
XDKAbd7l0
ハニー「……そんなところから、このブラックって人は逃げおおせたのね」
スタン「おうさ。俺たちが思いもよらねぇ闇のまほぉってのを使ったんじゃねぇのかな」
ハニー「……教えてくれてありがとう。少しは出来る豚のようね」フーッ
スタン「ヒンヒン!ありがてぇでさぁ!ヒンヒン!」
アーニー「……」
ハニー「遠慮しなくていいのよ?ふふっ、無口な豚も可愛いわね」フーッ
アーニー「!!ヒン、ヒン!」
キキィイイイイキャリキャリキャリキャリ!
ハニー「えぇ、喜んでいるのは分かったから安全運転でお願いしてあげるわ。今目の前のお家、丸々一件分飛びのいちゃったもの」
88:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 18:53:04.77 ID:
XDKAbd7l0
パブ『漏れ鍋』
スタン「ナイトバス始まって以来の安全運転だったぜハーミー!アーンはよくやる豚だろ!ヒンヒン!」
ハニー「そうね、降りる客みんなが『いつもこのくらい揺れずに運転できるんじゃないか!』って苦情を言っていたわね。私が微笑んであげたらすぐに黙ってヒンヒン言っていたけれど」
スタン「そりゃおめぇさんのそんなもん吊るした生首が喋りだすレベルだもんなぁ」
ハニー「よくわからないわ。っと。トランクもこれでよし……お世話様、スタン、アーニー。私の可愛い豚」
スタン「ヒンヒン!まぁたなんかあったら呼んでくれやハーミー……ぅぉわ」
アーニー「……どこででも駆けつけ……!?」
ハニー「? なぁに、今更私に見惚れて……」
ファッジ「あぁ、ハニー!やっと見つけた!!方々を探し回ったよ!」
ハニー「!?こ、コーネリウス・ファッジ魔法省大臣!?」
ファッジ「あぁ、知っているのかい?光栄だね!」
89:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 18:57:25.97 ID:
XDKAbd7l0
スタン「大臣さんよぉ!今ハーミーをなーぁんて呼んだかい!?」
ファッジ「ハーミー?この子はハニー・ポッターだが?」
スタン「ちげぇねぇ!ちげぇねぇ!アーン、見ろよ!このしと、生き残った女の子だぜ!額に傷が見えんぜあぁ下に目が行ってて気づかなかった!」
ハニー「私の豚?」
スタン「ヒンヒン!荷物を運ぶぜ俺らのハニー!」
ハニー「えぇ、そうしなさい……大臣?もう逃げも隠れもしないから、安心して」
ファッジ「あぁ、そうしてもらえるとありがたいね。中に入ろう、ここは人の目もある。さぁ、中に」
ハニー「……?やけに優しいわ……それは、私があらゆる人へ向ける愛が優しさとして還って来るのは当然だけれど」
91:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 19:04:18.06 ID:
XDKAbd7l0
ファッジ「さて、ハニー。改めて自己紹介しよう。コーネリウス・オズワルド・ファッジ。魔法省大臣を務めさせていただいているよ」
ハニー「……えぇ、初めまして」
ファッジ「さて、さて、さて。ハニー、遠慮なしに、言わせてもらおう。君のおかげで大変な騒ぎになった」
ハニー「……えぇ、もちろんだわ。私、とんでもないことを……」
ファッジ「あんな風におじ、おばの家からいなくなってしまうとは……我々としては、君はあすこにからは離れまいと確信していたせいで、尚更に」
ハニー「……? あー、話は……私が、あのおばを埋めてしまったことに問題があるのでは?」
ファッジ「?あぁ、そのことか。安心したまえ、不幸な陥没事件は我々の手で解決済みだ」
ファッジ「もっとも、あの体型では遅かれ早かれあぁなっていただろうさ!ハハハ!」
ハニー「違いありませんわ……え?えぇっと?」
ファッジ「魔法事故巻戻し局』が事にあたった。ミス・マージ・ダースリーはパンクして元通り。記憶は修正されて何一つ覚えていない。一件落着、実害無しの楽な事件さ」
95:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 19:09:14.41 ID:
XDKAbd7l0
ハニー「……」
ファッジ「あぁ、君のおじおばはとても怒っていた。もしかすれば、残りの夏休みはあすこに戻れないかもしれない」
ハニー「そんなの、そんなの全然残念ではないけれど……」
ファッジ「だが、安心してほしい。魔法省はそういった未成年魔法使いのために補助をできる。君はここの一室で新学期が始まるまでの期間を過ごせばいいだろう。それで……」
ハニー「ちょっと待って、待ちなさい!おかしいでしょう!?」
ファッジ「ここでは不満かい?ならば、マグルの方の宿泊施設……とはいっても、それだと警備の方法gゲフンゲフン」
ハニー「そうじゃなくて!私の豚のトムの旅籠のここで満足いかないわけがないじゃない!」
トム「ヒンヒン!」
ハニー「『未成年魔法使いの制限事項令』を破ったことへの処罰を!まだ、聞いて……」
ファッジ「? 処罰も何も、君は全くの無罪放免だが?」
ハニー「……」
97:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 19:15:07.64 ID:
XDKAbd7l0
ファッジ「あぁ、なるほど。ポッター、ポッター君。ハニー。魔法省は、あんなちっぽけなことで君を罰したりはせんよ」
ハニー「ちっぽけ、って」
ファッジ「あれは事故だった、そうだろう?おばを埋もれさせた、たったそれだけで君を、よりによってアズカbゲフン!とにかく罰したりはせんよ」
ハニー「……去年私は、あの家で屋敷しもべが魔法を行使した。それだけで警告をそちらから受けたわ」
ファッジ「……あー、ハニー。状況は変わるものなのだ、うん。我々が考慮すべきなのは現状において……なにより彼奴の行方と、君の……ゴホン!」
ファッジ「なにも君は望んで罰せられたいわけではないだろう?なぁに、簡単に言えば、みながみな、君のことが心配でたまらないということさ。なんだったかな?ブヒィブヒィ?」
ハニー「……還って来る優しさが不自然すぎて納得いかないわ。あと、あなたは立場を考えて教えないであげる。まったく……」
98:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 19:17:30.15 ID:ABZfhqUx0
ファッジ調子に乗るなよ
99:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 19:19:28.79 ID:xQ7m4f5m0
調子に乗っていいのはハニーだけさ!ヒンヒン!
101:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 19:22:16.61 ID:75GAQ6CV0
このそれっぽい翻訳調はなんで再現できるのか不思議でならない
103:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 19:23:33.32 ID:cQpdNHA80
>>101
読み込んでるんじゃね?
104:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 19:26:40.83 ID:ABZfhqUx0
>>101
愛だよ
102:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 19:23:26.66 ID:
XDKAbd7l0
ファッジ「それでは、ハニー。私も忙しいのでね。あぁ、一つ約束してくれたまえ。この夏はダイアゴン横丁でのみ過ごしてくれよ?いいかい?間違ってもフラッとよそにいかないでくれ、いいかい?」
ハニー「指図はされたくないけれど、いいわ。そうしてあげる……忙しいっていうのは、ブラックのことで?」
ファッジ「あー、そうか、マグルのニュースにも流していたね。あー、知っていたかね、うん。そうだ、主にそういうことで、あぁ」
ハニー「……それなのにわざわざ、私を探しに魔法省大臣が??」
ファッジ「うぉっほん!さぁ、もう寝なさい。トム、彼女を部屋に案内してあげてくれ。ハニー、おやすみ」バタンッ
ハニー「……分かりやすいわね、あの人」
トム「さぁさぁ、ポッター様。我らのハニー。ヒンヒン!このトムめがご案内いたします……このような古びた場所にお泊めさせるなど私としては豚の風上にもおけぬ所存なのですが……」
ハニー「味のあって、いいところじゃない。私の豚?あなたはあなたに出来る精一杯で私をもてなせばいいの。しっかりやりなさい?」フーッ
トム「ヒンヒン!ヒン!」
106:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 19:28:52.84 ID:
XDKAbd7l0
11号室
ハニー「……いい部屋ね。あの階段下の物置に比べればずっとずっとステキよ……ふぅ」
白豚「フィピィー?」
ハニー「あぁ、白豚。ううん、なんだかね。色々覚悟してあそこを飛び出して、変な犬?やバスと出会って」
ハニー「かと思えばお咎め無しで肩透かしで、あの家に帰らずにここでゆっくり過ごせるなんて」
ハニー「なんだか、信じられないことの連続だわ。この私が……わたしだから、か。ちょっと、疲れちゃった」
白豚「フィピィー」
ハニー「えぇ、そうね。寝ましょうか……ロンの腕枕も、ハーマイオニーの柔らかいものもないけれど」
ハニー「明日からの、とってもステキな夏休みを楽しみに……おやすみ、ヘドウィグ。わたしの可愛い、お友達……スーッ」
ヘドウィグ「……フィピーッ」
107:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 19:31:05.53 ID:cQpdNHA80
ちゃんとヘドウィグって名前はつけてんのな
108:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 19:31:44.56 ID:Vmo9PXhN0
白豚は和名だから
109:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 19:32:44.45 ID:
XDKAbd7l0
ちょい飯やらなんやら。8時には戻る
ちなアズカバンは秘密の部屋より伏線とか重要イベント少ないから前回より短くいける
というか犬の本格登場遅いからなるべくテンポよくいくわ
110:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 19:32:52.39 ID:xQ7m4f5m0
僕がハニーの枕さ!!ヒンヒン!
112:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 19:34:20.73 ID:iQyP+p0fP
普段ちゃんと名前を呼ばない人がいきなり名前を呼んでくれると物凄く感動するの法則
心得てる
143:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 20:16:23.82 ID:
XDKAbd7l0
数週間後
ハニー「ハァイ、おはよう」
ハニー!ハニー!おはようハニー!
僕らのハニー!
ヒンヒンヒーン!
ハニー「えぇ、みんな元気な豚さんたちね。トム?お店が繁盛しているようで良かったわ」
トム「ヒンヒン!貴女様のおかげでこの夏の予約は満杯ですしパブにもお客さんがひっきりなしですヒンヒン我らがハニーヒンヒーン!」
ハニー「えぇ、だって私を見られるのは四大天使が一同に介するところを拝むことができるほどありがたいもの、そうでしょ?」
そのとおりですハニー!
高貴で可憐で儚げで至高ですハニー!ヒンヒーン!
ハニー「よく言われるわ」
149:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 20:23:05.42 ID:
XDKAbd7l0
ガヤガヤガヤ ガヤガヤ
ハニー「ふぅ。パブで可愛い豚たちの相手をするのもいいけれど、そろそろ色々と買い出しもしないといけないわ」
ハニー「この数週間でこの横丁にも随分なれたわね……まぁ、この私が慣れ親しめないところなんて存在しないけれど」
フォーテスキュー「そりゃそうですハニーヒンヒン!今日は私のアイスクリームパーラーによってくかい?君限定メニューの生乳百%アイスハチミツかけも用意して……」
ハニー「ハァイ、フォーテスキュー。気持ちはとっても嬉しいし出来る豚だけれど、今日は他に用事があるの。ありがと」ツツーッ
フォーテスキュー「うひゃあヒンヒン!……あぁ、ハニーが店に来てくれないなんて、今日は店じまいだちくしょう!」
ハニー「……後で寄ってあげるから、しっかりなさい」
フォーテスキュー「!ヒンヒーン!」
ハニー「まったく……宿題をするだけなのに食べたくなるからあそこは問題なのよね……もう体重計にでかい顔させたりしないわ、えぇ、私を誰だと思ってるのよ」
152:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 20:27:53.19 ID:
XDKAbd7l0
ネビル「ヒンヒンハニー!僕らのハニー!」
ハニー「ハァイネビル、久しぶりね。あなたも買出し?」
ネビル「うん!ばあちゃんとね!君はやっぱりロンやハーマイオニーと一緒かい?」
ハニー「そうであったらどんなにいいかしら、えぇ。でも、そうね。可愛い豚のあなたがいるから満足よ」フーッ
ネビル「うひゃぁヒンヒン!ヒン!あ!ハニー、君、高級クィディッチ用具店はもう見た!?すっごいのがあるよ!」
ハニー「すっごい……?」
ネビル「うん、君には遠く及ばないし隣に並べたらそんなのも枯れ枝以下なんだけどさ!もちの一番豚で!」
ハニー「ロンを豚と呼んでいいのは私だけよ」
ネビル「ごめんよヒンヒン!ヒーン!」
154:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 20:33:39.31 ID:
XDKAbd7l0
高級クィディッチ用具店
ハニー「……わぁ」
ネビル「『炎の雷ファイアボルト』、世界最速の競技用箒、だって!」
ハニー「……なんて、これ……すっごくステキだわ。値段は……お問い合わせください」
ネビル「きっとおったまげちゃう値段なんだろうなぁ……でも君の価値には遠く及ばないよ、うん、きっと!」
ハニー「むしろ比べるのもおこがましい、そうよね?」
ネビル「だよね!あ、僕もう行かなくっちゃ……ごめんよハニー!また新学期に!ヒンヒーン!」
ハニー「えぇ、またね……おったまげちゃう値段、ね……パパの残してくれた遺産があれば、足りるかしら……」
ハニー「……いいえ、ダメよ。私にはちゃんと、今まで負け知らずの立派な箒が。『ニンバス2000』があるじゃない。それに、ハーマイオニーのくれた箒の手入れセットまで」
ハニー「……我慢、我慢よ私……あぁ、でもとっても、とってもステキ……」
店員「店長、僕の給料一生分をかけていいのでこいつをあの子にあげてきていいですか」
店長「はやまるな、気持ちはよくわかる」
156:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 20:39:35.41 ID:
XDKAbd7l0
フローリシュ・アンド・ブロッツ書店
ハニー「……そうよ。私には色々と買うものがあるんだもの。あんなところで一文無しになんてなっていられないわ」
ハニー「えぇっと、必要な新しい教科書は……あら?」
ハニー「……ショーウインドウの本が、あの怪物本に変わってるわ。暴れまわって、本同士で取っ組み合いに……」
ハニー「……『魔法生物飼育学 指定教科書:怪物的な怪物の本』」
ハニー「あら……ハグリットったら、このこと……ふふっ。本人が私の前で得意げに語るまでは、言わないでおいてあげましょうか」
ハニー「さて、っと……ハァイ、店員さん。カサンドラ・バブラツキーの『未来の霧を晴らす』は、どこかしら」フーッ
店員「後ろから耳にうひゃぁヒンヒン!ヒーーーン!!」
157:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 20:43:16.83 ID:aeK99oKq0
羨ましいな店員!
158:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 20:45:07.75 ID:
XDKAbd7l0
店員「この『未来の霧を晴らす』はですね!ヒンヒン!基本的な占い学の教科書としては最適な~~~」ペチャクチャペチャクチャ
ハニー「……」
店員「~~~~~~」ペチャクチャ
ハニー「……なにかしら、あっちにある……あの本。『死の前兆――最悪の事態が来ると知ったとき、あなたはどうするか』……?」
ハニー「いいえ、題名よりも……あの表紙。大きな犬のようなものの絵……あれって、まさか」
店員「~~~~っと、そういうわけでその占いの通りにした結果、私は長靴一丁になりながらも今の嫁さんと……あぁ、あの本はあまりお勧めしませんよ、えぇ。死の前兆がそこかしこに見えて、人生迷子になってしまいます」
ハニー「そうなの……あなたの話のほうも随分迷子になっていたみたいだけれどね」
159:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 20:45:30.74 ID:lRZTM92nO
ハニーにフーってされたいよ!ヒンヒン!ヒン!
161:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 20:48:05.08 ID:gBGTxRTe0
ハニーへの溢れる愛が止まらないよ!ああ、ハニー!ヒンヒン!
164:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 20:57:12.20 ID:
XDKAbd7l0
ガヤガヤ ガヤ
ハニー「……」
ハニー「……らしくないわ、私。あんなのが何よ……たかが犬じゃない。この私が犬を怖がる道理なんて、ないわ」
ハニー「……怖がったりなんて、しないんだから」
ハニー「だって私、今」
ロン「おいハーマイオニー!その猫をスキャバーズに近づけないでくれよ!エジプトの水に弱っちまってんだから!もう!マーリンの髭!!」
ハーマイオニー「猫がネズミを追いかけてしまうのは本能でしょ!?あなたこそ普段ほとんど出していないのだからしっかりポケットにしまっておけばいいじゃない!」
ロン「なんだよもう!大体ね、君、ふくろうを買うとか言っていたのにどうして猫なんて……あー、そうかそういうことかいへぇー!」
ハーマイオニー「なっ、ちっ、ちがうわ!夏休みの間ハニーに会えないから寂しくて同じような赤毛のこの猫を飼い始めたわけじゃないわよ!違うったら!!!」
ハニー「ふふっ……とっても、幸せな気分なんだもの」
165:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 20:58:40.37 ID:
XDKAbd7l0
ハニー「ハァイ、ロン、私の豚……それに」
ロン「!ハニー!僕のハニー!」
ハーマイオニー「!あっ、はnきゃぁ!?あっ、ちょっと、あなたいきなりこんな、アイスクリームパーラーのテーブルで、なに……」
ハニー「ハァイ、ハーマイオニー。ふふっ。私そっくりな猫さんを飼ってどうするつもりだったの?……ネコは、どちらかしらね」
ハーマイオニー「あっ、そんな、あぁ、私別に、あぁ、ハニー、あなたってこんな、私の記憶よりずっと綺麗だなんてこんなのありえるの、あぁ、あなたって、夢……?」
ロン「つづけて」
フォーテスキュー「どうぞ」
168:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 21:05:39.98 ID:iQyP+p0fP
ヒンヒン!
170:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 21:06:38.87 ID:
XDKAbd7l0
ハーマイオニー「ふーっ、ふーっ、なに、何が夢よ!実体ありまくりのいつものあなたじゃない!もう!」
ハニー「夢だろうと幻だろうと誰にでも希望をあたえる、それが私だものね」
ロン「あぁ、だって君って全ての幸福の根源的存在と言っても過言じゃないどころかむしろ的確だもんな」
ハーマイオニー「……あなたはあなたで流れるようにハニーのマットになるわけね」
ロン「もちのロンさ!ヒンヒン!ハニー、座り心地はどうだい!」
ハニー「えぇ、この一月ちょっと痛くて敵わなかったわ。まったくあなたは出来る豚ね、ロン」フーッ
ロン「うひゃぁ!ヒンヒン、ヒーン!」
ハーマイオニー「すぐこれなんだから……っと、ハニー!そういえばあなた……おばさんを埋めてしまったって。本当の事なの?」
174:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 21:13:22.88 ID:
XDKAbd7l0
ハニー「色々と、この私に物理的にも態度的にも大きい口を利いてくれたものだから、ね」
ロン「あぁ、そんなの万死にあたいするよな全く、ちょっと待っててよ僕今からそのおばさんってのを埋めっちまってくるから」
ハーマイオニー「もう掘り起こされた後でしょ」
ハニー「そう、それよ。魔法省はおばさんを元に戻して……どうして私に何も責任を負わせなかったのかしら」
ロン「だってハニー、君にそんなことしたら僕達豚が魔法省にクーデターを起こしっちまうだろ……?」
ハニー「冗談はいいの」
ハーマイオニー「割と冗談じゃないと思えるのが怖いわ……」
179:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 21:18:26.24 ID:
XDKAbd7l0
ロン「いいじゃないか、ハニー。君の素晴らしさを魔法省も認めたってことさ、あぁ、僕はずっとずっと前から知ってるけどね!」
ハニー「そうね、まぁ、去年私にあんなまねをしてくれた魔法省にしては成長したと褒めてあげるべきなのかしら」
ハーマイオニー「ともあれおばさんにしたことは反省しなきゃダメよ、もう……ねぇ、はnゴホン、クルックシャンクス?あなたはとても賢いそうだし、寝室でハニーが悪いことをしようとしたらしっかり見張って頂戴ね?」
クルックシャンクス「ナーゴ」
ロン「今君、ちょっとそのネコを別の素晴らしい名前で呼ぼうとしなかった?」
ハーマイオニー「何のことだか全然全くこれっぽちも存じませんわ」
182:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 21:23:03.12 ID:
XDKAbd7l0
ハニー「悪いこと、ねぇ。ふふっ、それじゃあこの子は私とハーマイオニーをほとんど毎晩監視しないといけないんじゃない?」
ハーマイオニー「なっ、ま、毎晩だなんてそんなことないじゃない!せいぜい二日に……」
ロン「あー、ほんとなんで僕は女の子じゃなかったんだろう。せめて猫になりたい、猫になっていればハニーの寝室についていけたのかぁ」
ハニー「どちらにしろ城以外ではそうさせてあげるし、あなたは私の可愛い豚でしょ?ロン、それで満足できないっていうのかしら」
ロン「ヒンヒン!満足すぎて来世がいらないね僕ぁ!ヒンヒーン!」
ハーマイオニー「まぁ確かに悟りの境地を飛び越しているわよねあなた……」
ロン「ハニーと一緒ならそんなのチョコの一踏みでぶっ飛ばせるよ」
ハニー「えぇ、たった一度のしつけでね」
185:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 21:32:10.67 ID:
XDKAbd7l0
ハニー「二人は、もう新学期の買い物は済ませたのかしら」
ロン「うん、君と『漏れなべ』で合流できなかったっていう悲劇の後、僕らもそれを済ませつつ君を探してたのさ」
ハーマイオニー「本気で泣いていたし鳴いていたものねあなた……それで、一通り済ませたあとにここの店主がハニーならここで待てば来る、って言うから」
ハニー「待っていてくれたのね。フォーテスキュー、あなたはほんと出来る豚ね。褒めてあげる」
フォーテスキュー「ヒンヒン!」
ロン「それで、ハニー。夏休みの間会えなくってごめんよ!豚失格だ僕は!でも残りの間、僕の家族も含めてみーんな『漏れなべ』に泊まるんだ!あぁ!僕の夏がやっと始まるよヒンヒン!」
ハーマイオニー「もちろん、私もね。学期まで残り少ないけれど……その」
ハニー「……トム!」
トム「ヒンヒン!グレンジャーさんの荷物は貴女様の部屋に運んでございます!」
ハーマイオニー「!?」
ロン「もはやここってハニーの豚だらけでハニー横丁だよな」
ハニー「本気でそう改名するか検討中だそうだわ」
ロン「君は地理をも変えさせるねハニー!ヒンヒン!ヒーン!」
191:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 21:39:05.12 ID:
XDKAbd7l0
『漏れなべ』
ジニー「おねぇさま!ヒンヒン!あえてうれしい!」
ハニー「ハァイジニー。それにおばさま、お久しぶり。嬉しいニュースが聞けてよかったわ」
モリー「ありがとうハニー。ガリオンくじのお金は旅行とロンの新しい杖にほとんど使ったけどとっても幸せだったわ、えぇ。でもね、それだけじゃないの!」
ハニー「なにかしら。ジニーがお姉さんにでもなるの?」
ロン「男ならハニーの豚候補としてしっかり鍛えないと」
ハーマイオニー「そんなことしなくてもあなたと同じ血が流れてるなら確定だわ」
モリー「実はね、パーシーが!首席になったの!我が家からビルに次いで二人目よ!」
ハニー「まぁ、それは……ハァイ、パーシー」
パーシー「おや……ハニー!やぁ、やぁ!お目にかかれて真に真に嬉しい!お変わりはないでしょうね?」
ロン「なんだよそのオーバーなリアクション」
ハーマイオニー「あなた他ハニーの豚は全くもってその発言は逆噴射よ」
194:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 21:48:09.14 ID:
XDKAbd7l0
フレッド「やぁ、やぁ、やぁハニー!お目通りかない某なぞは恐悦至極存じてたてまつり!」
ジョージ「貴殿の活躍あるや!遠きものにも音にも聞けんほどのまっこと素晴らしきかな!」
モリー「あんまり茶化すんじゃありません、フレッド!ジョージ!パーシーはとっても偉かったのだかr」
フレッド「お母上!我らがウィーズリー家の暖かな君!ご機嫌麗しゅうございます……」
ジョージ「えぇ、パースはそれはそれは立派に候、それ故にクリアウォーター嬢も……」
パーシー「ぺ、ぺネロピーは関係ないだろう!」
ハニー「ぺネロピーというのは?」
ロン「パーシーのガールフレンドだってさ、この夏奴さんに届いた手紙を二人が発見して発覚したんだ」
ジニー「おねぇさま、私が去年、パーシーのことで隠してることがあるってこと、覚えてる?このことだったの」
ハニー「あぁ、そういえばそんなことも……パーシーは豚にしていなくて正解だったわね」
ハーマイオニー「……その理論でいくと、ロンは……」
ロン「え?なんだい?よく聞こえないよ、マーリンの髭が耳につまっていてね」
196:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 21:55:56.52 ID:
XDKAbd7l0
フレッド「ハニー、おふくろはこの夏ちょびっと僕らに当たりが強いだろうけど気にしないでくれよな、あぁ」
ジョージ「ママンは僕らが監督生に選ばれなかったことでおかんむりなのさ、兄貴達は通った道だからってね」
モリー「そうでなくとも騒動ばかりなのだから、少しでもジニーのお手本になりなさい!」
パーシー「母さん、ジニーのお手本には他の兄達がいますよ。大丈夫さ」
ロン「あぁ、がり勉路線一直線な堅物になりたきゃ、いいお手本だろうね」
ハーマイオニー「まるでそれが悪いかのような言い草に聞こえるわ」
ハニー「ロン、身内を蔑ろにするのは……」
ロン「パーシー大好きさ!みろよジニー、あの眼鏡!いかしてるよな!」
ジニー「えっ、うーん、おねぇさまがかけたらいいとは思うけど、ちょっと……額縁は」
パーシー「……夕食前に着替えてきます」
フレッド「パースパース、ヘイ。今のトレンドは星型眼鏡だぜ」
ジョージ「そうすりゃジニーも君を頼れる兄目線まっしぐらさ」
200:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 22:02:21.27 ID:
XDKAbd7l0
夕食時
アーサー「遅れてごめんよ、みんな。やぁハニー、ハーマイオニー。久しぶり……パーシー、どうした?君にしては随分と、あー、カジュアルな眼鏡だね?」
ハニー「こんばんわ、おじさま……遅くなったのは、やっぱりブラックのこと?」
アーサー「うっ、あ、あぁ。君は鋭いね。魔法省が総出で、通常業務を返上してでも探し回っているのだがね……まだ吉報がない」
ロン「? そう言いつつ、パパは今ゆっくりしてるじゃないか」
アーサー「そりゃそうさ、ロン。私が家族やその友人と過ごす時間をわざわざ仕事に返上すると思うかい?」
フレッジョ「「流石だぜパパ!」」
モリー「も、もうアーサーはこれだから困るわ……さぁハニー?もっとお食べなさい?」
ハニー「えぇ……ふぅん。なんだか魔法省も、色々と、大変みたいね」
ハーマイオニー「……何か考えがおあり?」
ハニー「あとでね。はい、ロン。マットの役目ご苦労様、あーん」
ロン「もひのモグモグモグモグロンさ!!ヒンヒン!」
204:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 22:07:26.03 ID:
XDKAbd7l0
ロン「ハニーのマット代わりなんてこの上なく幸せだし光栄だし最高だけど」
ハニー「えぇ、生まれたことにこの上なく感謝するのね」
ロン「そんなの君という存在を感知した瞬間からずっとしてるよ? それでさ、でもエジプトもとってもよかったな」
ロン「……ねぇパパ、例えばさぁ。ブラックを捕まえたら賞金がもらえたりするのかな。そうすりゃそれで、今度はハニーも」
アーサー「バカな考えはやめなさい、ロン。十三歳の魔法使いにブラックが手に負えるはずがないだろう」
ロン「ハニーに命令されれば生け捕りだってやってみせるね僕ぁ」
ハニー「そんな危ないこと、させるわけがないじゃない」
ハーマイオニー「雪面に城の三階から飛び降らせるのは危険じゃないのかしら……」
205:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 22:15:09.10 ID:
XDKAbd7l0
アーサー「とにかく、ブラックを捕まえられるのはアズカバンの看守だけ、よーく肝に銘じておきなさい。いいね?」
モリー「はい、このお話はおしまい!みんなよく食べたわね?そろそろ眠りましょうか。明日は早くに、魔法省からお車が二台回されますからね。寝坊しないように!」
フレッド「へぇー?お役所がうちにそんなもんを貸し出してくれたのかい、パパ」
ジョージ「どういう風の吹き回しだろうね、パパの貸しの一つでも使ったかい?」
アーサー「それはもっといい局面で使うさ……あー、それはだね。うちには今、車がないことだし、ご好意で……」
パーシー「? 去年、役所からその車のことで処分を受けた父さんへ、ですか?」
アーサー「あー……」
ロン「パパ、代わりに言うよ。マーリンの髭!」
モリー「い、色々とお父さんにも付き合いがあるの!ほら、みんな寝ますよ!はい!あぁハニー、あなたはハーマイオニーと同じ部屋だったのよね。仲良くね?」
ハニー「えぇ、トムにはしっかり防音の呪文もしてもらったことだもの……ねぇハーマイオニー?あの誕生日のお手紙のこと、ゆっくり一晩かけて聴かせてもらえる……」
ハーマイオニー「んなっ、なんでそんなものが施してあ、あぁハニー、別にあれは、あなたへのお祝い以上の意味は、あぁ、あ、ハニー、だってあなたの誕生日なんて、私の誕生日も同じだもの……」
ロン「つづけて」
ジニー「どうぞ」
207:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 22:20:22.62 ID:
XDKAbd7l0
深夜
ハニー「……ハーマイオニーの猫、クルックシャンクス(仮)が乱入してくるだなんて……」
ハニー「ロン曰く、ロンの飼っているネズミのスキャバーズを追いかけていたそうだけれど……それってつまりスキャバーズも勝手に出歩いていたということ?」
ハニー「まったくもう、ロンにはきちんと世話をするように言わないと……また二人が言い争いを始めてしまったから、この私がスキャバーズ探しにいくはめになったじゃないの
ハニー「喧嘩するほど、なのかしら……スキャバーズ、出てらっしゃーい」
ハニー「……あら?」
アーサー「~~~っ!っ!」
モリー「っ!~~~っ!!」
ハニー「……こっちでも、言い争い?」
208:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 22:26:06.92 ID:
XDKAbd7l0
アーサー「ハニーに教えないだなんて、そんなバカな話があるか!彼女には、知る権利がある!」
ハニー「……私のこと?」
アーサー「ファッジにももう何度も言ったんがだ、彼は譲らない!あの子を子共扱いしているんだ、もう十三歳なのn」
モリー「まだ13歳、よ!あなた、あの子はま だ十三歳なの!ジェームズじゃあるまいし!あんなことを知ったまま学校に行っても、怖がるだけだわ!」
アーサー「ならば知らない方が幸せだとでも!?違う!私は惨めにさせたいわけじゃない!自分自身で警戒させてやりたいだけだ!」
アーサー「いいかい、母さん!あの子達がどういう子か知っているだろう!もう何度も寮を抜け出して、夜中にフラフラ出歩いて……今学期、あの子は絶対にそんなことをしてはいけないんだ!」
アーサー「断言するよ!もしも運よくナイトバスが現れなかったら……ハニーは、殺されていた!ブラックの奴に!」
ハニー「……やっぱり、あの豚以下が関わっていたのね」
213:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 22:31:43.76 ID:
XDKAbd7l0
ハニー「……それで、ファッジは私に甘かったんだわ。おじさまが今日ここにいるのも、明日、魔法省から車が出されるのも……」
ハニー「……私の護衛のため、そういうことね」
モリー「でも、あなた……ホグワーツに行けば、そんな心配いらないはずじゃない。あそこは、絶対安全で――」
アーサー「アズカバンだって、我々は絶対に間違いないと思っていたんだ。奴は、われわれの想像を容易く超える」
モリー「でも、でも……!ハニーは、それは生き残った女の子だけど、だからといってブラックがハニーを狙うという根拠は……!」
アーサー「……ファッジが、二年ほど前にアズカバンに視察に行ったそうだ。驚くほど正気を保っていたブラックに唖然としたようだよ。あの看守の群れの中で、だ」
アーサー「それに、看守の報告によると……ブラックは、二年前から。あの子がホグワーツに入学した、その年から。度々こう叫んでいたそうだ」
アーサー「『私をホグワーツに連れていけぇええええ!!あの子、あの子にあわせろぉおおおおおお!!!』とね」
216:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 22:33:00.18 ID:U3DjGuqW0
ワロタ
226:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 22:41:01.53 ID:
XDKAbd7l0
モリー「……ダンブルドアがいらっしゃるわ。あの方がいれば、ブラックと言っても……」
アーサー「あぁ、あの方は偉大さ……だが学校付近に看守の連中を配備させることにしぶしぶながらも同意したところを見ると、思うところがあるらしい」
モリー「!?あの、吸魂鬼を!あんな嫌なものを、どうして……あぁ、でも」
アーサー「そう、この十三年年、ブラックを一番よく見ていたのは奴らだ……なに、私もあれは嫌いだよ。でも彼女や子供達を連中が救ってくれたのなら、キスしてやってもお釣りがくるさ」
モリー「……冗談じゃないわ」
アーサー「あぁ、冗談ですまされない。さぁ、もう遅いから休もう……最後に、君からのキスは本気で所望したいね、かわいいモリウォブル……」
ハニー「……あぁ、色んな意味で気まずいわ。離れ、ないと……っ」
ハニー「……これだから、やよ……なんでこう、私の腰って……もう」
231:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 22:49:43.61 ID:
XDKAbd7l0
ロン「あぁハニー、僕のハニー。だからこそ、階段下には常に僕が構えているんだけどね!」
ハニー「……いつから」
ロン「そうだね、僕達が『ハニーの素敵なところ千選』を言い合っててふと我に返って君を探した後」
ハーマイオニー「おじさまの言葉で、あなたがブルブル震えて……あぁ、ハニー」
ハニー「……武者震いよ、なによ……こんなの、平気なんだから。でも、そうね。ねぇ、二人とも」
ロン「なんだい、僕のハニー!」
ハニー「……今日って、夏なのに。とっても……寒く、ないかしら」
ハーマイオニー「……回りくどいのは、あなたらしくないわ」
ハニー「……い、一緒に……寝てあげる!感謝、しなさいよ!」
ロン「ヒンヒン!そりゃもう違う意味で僕ぁ寝れないね、もちのロンで!!!!!」
233:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 22:55:48.44 ID:
XDKAbd7l0
翌日
キングズ・クロス駅
ガヤガヤガヤガヤ
ヒンヒン!ヒーン!
ロン死ねーーーー!そこ代われーーーーー!!
ロン「HAHAHA、やだねっ!!!!
ネビル「お、おはよう三人とも。何で今年は最初からロンはハニーを背負うっていう豚得スタイルなんだい?」
ハニー「ハァイ、ネビル。あら、豚の分際で私のすることに文句があるの?」
ネビル「ヒンヒン!滅相もないよハニー!」
ハーマイオニー「ホームにもあちらこちらにブラックの手配書が張り出されているわね。『ディフィンド、裂けよ』、『ディフィンド、裂けよ』」
ロン「あぁ、それをかたっぱしから引き裂いていく君の手際ったらないよハーマイオニー。流石さ」
ハニー「どうしてかしらね、検討もつかないわ。ところでロン、私、少しずりおちかけているのだけれど」
ロン「ごめんよハニー!さぁ、しっかりしがみつきなおりなよ!ぜーんぶ僕も一緒に背負ってやるんだからね!」
アーサー「……あー、ハニー。出発前に、ちょっといいかい?いや、ロン。お前は乗っておきなさい。ハニーと二人で話がしたいんだ」
240:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 23:06:47.36 ID:
XDKAbd7l0
物陰
ハニー「……おじさま、流石の私もおばさまに悪いからおじさまを豚にするのはちょっと」
アーサー「いや、いや、違うんだ。ホントだよ?あのだね……」
ハニー「養子のお誘いなら喜んで受けますけれど」
アーサー「あー、それはモリーが本気で悩んでたからそういってあげると喜ぶよ。あのね……」
ハニー「ブラックのことなら、お気になさらないで。私、知ってるわ」
アーサー「いや、そうじゃ……えっ!?」
ハニー「……ごめんなさい。昨日、おじさまたちが言い合っているのを聞いてしまったの」
アーサー「……どこまで?」
ハニー「……かわいい、モリ……」
アーサー「……忘れてあげてくれ」
245:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 23:13:09.76 ID:
XDKAbd7l0
アーサー「ハニー、そんな形で君に教えることになってしまって、本当にすまない」
ハニー「いいの。おじさまはファッジとの約束を守れるし、私も、何が起こっているかわかった。そうでしょう?」
アーサー「ハニー……怖いだろうね」
ハニー「いいえ、全然。怖い?おじさまでも、あまり冗談はやめてほしいわ。私が恐れるのは……」
ハニー「……結構、あるけれど。でも……二人がいるから」
アーサー「……あぁ、うちの息子もそう言ってもらえれば豚冥利に尽きるだろう」
ハニー「私の豚を豚呼ばわりしていいのは私だけ、よ。それに、おじさま。真面目に考えて、ブラックがあの黒豚より強いはずない、そうでしょう?」
アーサー「……あー、私が想像する黒豚というのがあの人のことなら、そうだろうね」
ハニー「所詮は、お子様発想の手下だわ。えぇ、恐れるに足らず、よ」
アーサー「君はほんと……本当に逞しいなぁ」
ハニー「やめて頂戴。賞賛の言葉は高貴で可憐から受け付けるわ」
247:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 23:15:15.34 ID:xQ7m4f5m0
ヒンヒン!ハニーは高貴で可憐だな!!ヒンヒン!!
250:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 23:18:26.37 ID:
XDKAbd7l0
ポーーーッ!
ハニー「! 発車の合図だわ!私、行かないと!」
アーサー「ハニー、お願いだ!これだけは約束してくれ!」
ハニー「私が今学期、城の中で大人しくしろということ?えぇ、許可証にサインをもらえなかったし、そうなるでしょうね。約束してあげ……」
アーサー「いいや、それだけじゃない。いいかい、ハニー。君が何を知ろうとも、ブラックを探したりなんかしてはいけないよ!いいかい!?」
ハニー「……え?私が、探す?」
アーサー「誓ってくれ、ハニー!君が誰に、何を聞こうと……!」
ハニー「私のことを狙っている相手を、どうして私の方から探すなんて道理が……」
モリー「アーサー!列車は動きだしてしまいましたよ!ハニー!さぁ、さぁ!お行きなさい!」
ガタンゴトンガタンゴトンガタン……
254:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 23:27:26.79 ID:
XDKAbd7l0
車内
ハニー「……と、いうことがあったの」
ロン「ふぅん、パパもなんだか煮え切らないなぁ。僕は君の下に敷かれてすごくしっくりきているけど」
ハーマイオニー「いい加減見慣れてきてしまった自分が嫌だわ……でも、本当よね。どうしてそんなことをわざわざ約束させるのかしら」
ハニー「私が自分からトラブルに突っ込んでいかないように、ってことかしら。いつもトラブルの方から私に跪いてくるというのに」
ロン「あぁ、君の前じゃどんな障害もひれ伏すよな、そりゃもう歴史上の偉人だってなんのそのさ」
ハーマイオニー「つくづく凄い人とお友達になったものだわ私も……ねぇ、あまり大きな声で喋るのはよしましょう?内容が内容だし、それに……そこの人を起こしてしまうかもしれないわ」
ロン「あー、トランクにR・J・ルーピン教授って箔押しされてる、この人ね」
ハニー「ロックハートに代わる先生ということね……残念だったわね、ハーマイオニー?」
ハーマイオニー「な、何がかしら。でも、そうね。あの人より随分と痩せておいでだし、大丈夫かしら。ルーピン先生」
ロン「白目向いてたってロックハートよりはマシだろうさ、残念だけどね」
ルーピン「スーッ、スーッ」
260:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 23:35:50.29 ID:
XDKAbd7l0
ロン「ブラックって、アズカバンでも一番の監視を受けてたんだよ。ほら、例のあのおっそろしいアズカバンの看守に」
ハニー「吸魂鬼、だったわね」
ハーマイオニー「そんなところから逃げおおせた人でも……きっとすぐに掴まるわよ、ハニー。大丈夫、マグルまで毎日その人のニュースを流していたじゃない」
ハニー「えぇ、それに随分と目立つ顔立ちのようだったもの、ね……変装しててもきっとバレるはずだわ」
ロン「へぇ、そう見えたかい?僕ぁフレッドとジョージが落書きしまくったおっかしい顔しか覚えてないや」
ハーマイオニー「言いたくないけど豚失格よあなた」
ハニー「私以外は豚と呼んじゃダメだったら。えぇ、随分と髪は伸び放題だったし、顔は汚れていたけれど、よく見たら……あら?」
ロン「うん?あれ、なんだいこの音……」
ハーマイオニー「? ハニー、あなたのトランクからだわ」
ハニー「流石の私もトランクを豚にはしていないわよ?」
ハーマイオニー「車の前科があるから油断できないわ、あなたに限っては」
264:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 23:43:29.09 ID:
XDKAbd7l0
ハニー「あぁ、これだわ。ロンからの贈り物」
隠れん防止器 ビーーーッ!ビーーーッ!! グルグルグルグル!
ロン「うわっ、そっかこの音か……あれ?これが反応してるってことは、なんだかうさんくさいのが近づいてるってことなんだけどなぁ」
ハーマイオニー「まぁ、スニーコスコープ?すごい、初めてみるわ!ねぇ、これって精度はどの程度なの?」
ロン「さぁ……僕のお小遣いで出せるギリギリのものを買ってみたけど、ビルは『こんなのを買うのはお上りさんだけだぞ、ロン』って言ってた」
ハニー「私の豚になんて言い草かしら」
ロン「あぁ、その後スープにかぶと虫入れてやったよ……ハニー、それ、僕のおなかの下にでも敷いておこうか?うるさいしね」
ハーマイオニー「そうね……でも残念、とっても興味があったそれが、あんまり役に立たなかったなんて……」
ガラッ!
ドラコ「おやおや、誰かと思えば!」
ハニー「ロン、これ、とっても大事にするわ」
ロン「嬉しいよハニー!ヒンヒン!やるじゃないかこいつ、さてはハニーの豚だな」
ハーマイオニー「しっかりこの上ない証明になってくれたわね」
ドラコ「フォイ!いや、おい!!無視をするなよお前達!」
268:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 23:51:09.78 ID:
XDKAbd7l0
ドラコ「ポッター!ポッティーのイカレポンチと!ウィーズリー!ウィーゼルのコソコソいたちじゃないか!」
ハニー「ねぇ、そろそろお腹がすいたわね。完璧で究極な私はお腹なんて鳴かないけれどね」
ロン「そうだねそんな音がしたら全部僕のもんだと思ってくれていいぜハーマイオニー」
ハーマイオニー「もちのあなただわ。さっ、はnゴホンクルックシャンクス?狭いケージに入れていてごめんなさいね?」
ドラコ「……う、ウィーズリー!君の家がやっと小金を手に入れたと聞いたよ!良かったじゃないか!母親はショックで死ななかったかい!?」
ロン「おいハーマイオニー!その毛並みと本当の名前だけは高貴で可憐な猫公を放すなよ!マーリンの髭!」
ハーマイオニー「なによ!クルックシャンクスはいい子だから暴れたりなんかしないわ!」
ロン「スキャバーズの精神衛生的に良くないんだよ!かけた親指が生えっちまうくらい驚いたらどうするのさ!」
ハーマイオニー「喜ばしいことじゃないの!」
ドラコ「……聞けよ!!」
クラップ「……ドラコ」
ドラコ「うん?」
ゴイル「……聞いてる」
ドラコ「……あぁ、うん。そうだな、お前たちはそこで聞いておけ、うん」
272:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 23:57:47.92 ID:
XDKAbd7l0
ドラコ「そ、それと、君んとこの額縁眼鏡が首席になったそうじゃないか!ハッ!手に入れた小金はそういう根回しに使ったってわけかい!?」
ロン「うちの額縁眼鏡?誰のことを言ってるんだろうね、ハーマイオニー」
ハーマイオニー「そうね。あなたの兄弟で唯一眼鏡をかけているパーシーの眼鏡の縁は今星型だものね」
ドラコ「星!?」
ハニー「さっきからうるさいわよフォイフォイ。私っていう至高な存在に合間見えられて高ぶってしまうのは分かるけれど」
ロン「あぁ、だってそれって高度一万メートルから急降下しちまうくらいハラハラドキドキだもんね」
ドラコ「何を言ってるんだ君らは!くっそ、どこまでも僕がかませで納まるフォイしてると思ったら大間違いで……」
ルーピン「うーん……」
ドラコ「っ!?……そいつは、誰だ?」
ハーマイオニー「ルーピン先生よ。新しいホグワーツの先生」
ハニー「それで、マルフォイ?あなたがかませでなく、どんなことをしてくるというの?先生の前で?」
ドラコ「……ふんっ!今日はこのくらいにしておいてやる!次はないぞ、ポッター!」
ロン「どこまでもそういう台詞が似合うよな、君って」
273:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 23:59:02.61 ID:
XDKAbd7l0
×ドラコ「星!?」
○ドラコ「フォしィ!?」
274:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/09(日) 23:59:52.38 ID:xQ7m4f5m0
そこは別に訂正しなくてもいいよwwww
277:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 00:02:50.29 ID:sUv/zJgv0
フォイ!?
280:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 00:03:32.25 ID:
EFhwrWIG0
ロン「早速この数時間だけでロックハートよりよっぽど役に立ってくれたぜ、ルーピン先生って」
ハーマイオニー「そんなことないわよ!あの人だっていろいろ教えてくれたじゃない、えーっと、歌とか!」
ハニー「私は寧ろジニーからそれは教わったわね……あ、車内販売が来たわ」
「ぼっちゃん、お嬢ちゃん。お菓子はいかが?」
ハニー「全部よこしなさい」
「!?」
ロン「知ってるけど、ハニーって最高だよな本当に」
ハーマイオニー「自分はほとんど食べないのにね」
ハニー「この私に食べてほしかったらもっと砂糖無しのものを増やすべきだわ」
281:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 00:03:51.50 ID:zUYT11l10
なんという心意気
285:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 00:09:25.13 ID:+J7PnhYh0
そういえば賢者では10~11歳、秘密では11~12歳、アズカバンでは12~13なんだよなハニーって
ヒンヒン
314:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 00:48:29.49 ID:IowI0dA30
287:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 00:10:53.17 ID:
EFhwrWIG0
ロン「君の好みの、ノンシュガーのお菓子も!ハニーデュークスに行けばきっとたくさん見つかるよ、ハニー!あぁ、色んな意味ですっごくいい店だよな!ハニー!デュークスだなんて!」
ハーマイオニー「あー、ホグズミート村にあるお菓子屋さん?だったかしら」
ハニー「……」
ロン「あぁ!魔法界のお菓子でないものはないむしろ作る!くらいの店なのさ!あぁハニー!君の名前を冠してるだけあるよね流石だよハニー君は最高さ!」
ハニー「えぇ、知ってるわ……私としても、一目見ておきたいところだったけれど。お土産を頼むわね」
ロン「うん?どういうことだい、ハニー?」
ハーマイオニー「あー、大丈夫よハニー!英国一呪われた屋敷の『叫びの屋敷』は、ほら!イマイチ怖さが伝わらないションボリスポットって有名だからあえて行くことも……」
ハニー「そういうことを言っているんじゃないの。ほら、私、おばさんを埋めてしまったでしょう?」
ハニー「……許可証にサイン、もらえなかったのよ」
ロン「ちょっと僕生まれなおしてハニーの保護者になってくる」
ハーマイオニー「あなたには荷が重いわ。私に任せて」
ハニー「色々違うわ」
289:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 00:17:21.06 ID:
EFhwrWIG0
ロン「……ポリジュース薬で僕か君がハニーになっておく」
ハーマイオニー「あなたをハニーに変身させたらナニをするか分からないけど、あなたとハニーを二人でホグズミートに行かせるなんて血の涙を流してでもいやだわ」
ロン「右に同じさマーリンの髭!じゃぁ、僕がノッポを生かしてローブの下にハニーを……畏れ多くて歩けないだろ!」
ハーマイオニー「歩けないのは別に理由がおありなんじゃないかしら!!」
ハニー「もういいのよ、二人とも。私はあの家から飛び出した時から諦めがついているもの」
ロン「うーん、でもさぁ……マクゴナガルあたりを何とか説得できないかなぁ」
ハーマイオニー「私達を一番想ってくれてそして一番厳しいマクゴナガル先生を?冗談もほどほどにしなさいよ」
ロン「あー、ほら。ホグズミートにいる間中、僕らがしっかりハニーについておくから、ってさぁ。そうでなくとも寝室以外は四六時中ハニーに首っ丈だけどさぁ僕は」
293:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 00:26:13.26 ID:
EFhwrWIG0
ハーマイオニー「ロン、おじさまが言ったことを忘れたの?ブラックは私達がついていたところで尻込みなんてしないわよ」
ハニー「私の前に跪くことはあるかもね」
ロン「あぁ、だってそれって脊髄反射レベルで人間にとって当然のことだもんな」
ハーマイオニー「いつだってそう簡単にいくと思わないの!もう!とにかくハニーの言う通り、ここは諦めるしか……とってもとっても、残念だけど」
ハニー「そうね……私も同じよ、ハーマイオニー?せっかくたくさん調べたのに……マダム・パディフットのお店とか、色々、ね?」
ハーマイオニー「っ!?そ、そこって、だってそこはカップル限定、あぁ、ハニー、そんな、そんなダメよ、私、そんな誘惑、出て行く生徒を監視するであろうフィルチさんに錯乱の呪文をかけてしまいたい誘惑になんて私、あぁ……」
ロン「つづけて」
白豚「フィピヒン」
295:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 00:28:21.53 ID:GHuheTcB0
ヒンヒン!
300:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 00:34:04.87 ID:
EFhwrWIG0
ザァァァッザァァァァッ
ロン「雨が降ってきたね……もうすぐ着くころかな。ご馳走が楽しみだねハニー!君に逢いたかったこの夏の気分に比べりゃ軽いものだけど!」
ハニー「そうね、私に会えるならば断食も辞さない、そうでしょ?」
ロン「骨と皮になっても僕ぁ君の豚さ!ヒンヒン!」
ハーマイオニー「お友達ではあってほしくないわ……それに、着くにはまだ早いと思うわ?ほら、まだこんな時間だもの」
ロン「うん?じゃあなんでだって、減速しているんだい?」
ハニー「? 私の高貴すぎる存在に耐えられなくなったのかしら」
ロン「根性ない奴だな、それでもハニーの豚かよ」
ハーマイオニー「それは車掌という意味?」
ロン「いや、この列車だけど」
ハニー「あなたの前世かもしれないわね……っと。本当に、停車してしまったわ」
パッ
ハーマイオニー「雨音が強く……あっ!灯りが……消えてしまったわ」
ロン「あー、ハニー?僕ってちょっとバランス感覚がないからさぁ。こんな暗闇だと参っちまうんだ。手を繋いでくれるかい?出来の悪い豚で悪いね」
ハニー「……ええ、そうしてあげる」
301:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 00:35:35.48 ID:+J7PnhYh0
流石出来の良い豚だなあヒンヒン
303:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 00:35:50.46 ID:gJhbuh/N0
ロン出来る豚!カッコいい!
308:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 00:41:01.69 ID:
EFhwrWIG0
ロン「うーんと、窓も曇ってよく見えないけど……あれ。なんだか後ろの車両に誰かが乗り込むみたいだ」
ハーマイオニー「? こんな、中途半端なところで?」
ガラガラッ
ネビル「ねぇ、何があったか分かるかい!?あいた!ごめんよ!足を踏んじゃった!」
ハニー「っ、えぇネビル。今のが誰の足かは、あなたを思って言わないであげる」
ロン「ネビル、ハニーの優しさに免じてやるけど、君、僕の心の中で豚の中の漢から豚に格下げだぜ」
ネビル「ご、ごめん!ごめんよ!ヒンヒン!ヒン!」
ハーマイオニー「あー、ネビル。私達も何がなんだか……先頭車両にでも言って、事情を聞いてこようかしら」
ネビル「あ!入り口に一番近いのは僕だし、僕がいくよ!ヒンヒ……あいた!」
ジニー「きゃぁ!?だ、誰!?」
ネビル「そっちこそ誰だい!?ヒンヒン!」
ジニー「! ヒンヒン!」
ネビル「なんだ、ジニーか!」
ハーマイオニー「……あなたの豚ってどんどん進化していくのね」
ハニー「加速度的に美しくなる私と同じにね、えぇ。当然じゃない」
311:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 00:43:55.62 ID:baN1gml/P
独自言語だと…
312:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 00:44:42.65 ID:IuI7IOa00
豚語ができてるwwww
俺たちも見習わないとな…
313:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 00:46:34.37 ID:j7yi0zDw0
訓練されてるなぁ
315:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 00:50:06.04 ID:
EFhwrWIG0
ジニー「おねぇさま!あの、これ、どうなってるの?」
ハニー「そうね、私の美しさに自信を無くした光を司る女神が引きこもったのかしら」
ハーマイオニー「どこの国の逸話を引っ張ってくるの、もう」
ロン「いいかいネビル、君がやった行為は豚定例会議にかけるよ。二階級は下がっちまうことを覚悟してほしいね」
ネビル「ひ、ひぃ!勘弁してよぉ!」
ハーマイオニー「そっちもそっちであるんだかないんだか不安なものの話をしないの!なぁにそれ!私を特別顧問にするべきだわ!」
ギャーギャーヒンヒン!ヒン!
「静かに!」
カチッ パァァッ
ハニー「!灯りが……ルーピン先生の、手の中から?」
ルーピン「……よりによってここにいるのが君とは、まったく、ダンブルドアも人が悪い……みんな動かないで、静かにするんだ。いいね?」
327:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 01:03:22.33 ID:
EFhwrWIG0
ハーマイオニー「あー、せ、先生?一体なにが起きて……」
ルーピン「覚えの無い寒気はしないかい?さっきまで、私が惰眠を貪るほどの陽気だったというのに……」
ジニー「そ、そういえば、不自然に寒くなってるわ……まだ九月なのに」
ネビル「窓が凍ってる!?な、なんなんですか、これ!ばあちゃんたすけて!!」
ルーピン「落ち着くんだ。大丈夫、私が外を見てこよう。君達はここで大人しくしておくんだ。いいね?」
ハニー「……先生とはいえ、私に指図するのは」
ルーピン「あぁ、私はまだ正式には先生じゃない。だからこれは指導でも指図でもなく、お願いだ。聞いてくれるね?」
ハニー「……お願いなら、そうしてさしあげるわ」
ルーピン「あぁ、そうしてほしい……っ!」
ガラガラッ
ルーピン「……おやおや。君達に人間の『敵意』なんてものを吸い取る能は無かったと思うがね……吸魂鬼」
吸魂鬼「――――」
335:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 01:17:08.21 ID:
EFhwrWIG0
ハニー「これが……吸魂鬼……大きい影みたいな……突き出た腕が灰色の……まるで、死体、のような……」
吸魂鬼「――――」スゥゥゥゥッ
ルーピン「!よせ!!」
ハニー「なぁに?深呼吸のような動きを……」
ハニー「……寒、い……なによ、これ……私、この、わたしが……ぁ」
――逃げろ!君は――絶対に見つかっては――!
ハニー「これ……パ……」
――この子だけは――!お願い――この子の――命だけは!――
ハニー「マm……なんで、こん、な……」
ハニー「」フラッ
ロン「!?は、ハニー!!こっなくそ、ハニーが倒れるの下に僕がいないなんて許しちゃいけないんだあああ!」ズシャァアアア!
ハーマイオニー「ハニー……ハニー!?あなた、どうして、あぁ!意識が、ハニー!」
337:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 01:18:13.75 ID:y9yZkqhB0
ロンはぶれないな
338:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 01:18:37.77 ID:IowI0dA30
ロンは豚の鏡だな
339:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 01:18:45.95 ID:
EFhwrWIG0
ルーピン「……シリウス・ブラックをマントの下に匿っている者はいない。去れ。怒りや妄執も、君らには扱えない感情だろう」
吸魂鬼「――――」
ルーピン「言葉で言ってもわからないのか。犬以下だな、君ら種族は……『~~~~っ』!」
吸魂鬼「っ!――――」サッ
ネビル「あっ、あぁ、あれ、なんだか先生の杖から出た光るもので……は、ハニー!?僕らのハニー!?」
ジニー「あぁ、うぅ、なんであの日記のことなんて……おねぇさま!?」
341:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 01:27:25.33 ID:
EFhwrWIG0
ガタンガタンッ、ガタンガタンッ
ハニー「うーん……うん……電車が動いてる?これ……」
ロン「起きたかい、ハニー!僕のハニー!あぁ良かった、このまま君が目を覚まさなかったら豚どもと屠殺場直行だったよ!ヒンヒン!」
ハーマイオニー「いやなたとえをしないの!ハニー、大丈夫?ハニー、あぁ、本当に良かったわ……!」
ネビル「ヒンヒン!ハニー!」
ジニー「膝枕はハーマイオニーに譲ったけど扇ぐのは私の役目だわ!ヒンヒン!」
ハニー「……なによ、そんな心配そうな顔、して。私を見つめる時は熱に浮かされた目か羨望の眼差しか気になる目線だけをよこしなさい。いいわね?」
ロン「あぁ!いつだって君に熱をあげっぱなしさ!」
ハーマイオニー「あなたの身体は冷えすぎているけどね、ハニー……本当に大丈夫?」
343:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 01:32:08.26 ID:
EFhwrWIG0
パキッ!
ハニー「きゃぁっ!?」
ロン「!?なんだよ!マーリンの髭!」
ハーマイオニー「また何か来たの!?今度こそ追い払ってやるわそうよ私に出来ない呪文はないってハニーのお墨付きが……!」
ルーピン「……あー、すまない。そんなに驚かせるつもりはなかったんだ。板チョコを割っただけだよ」
ハニー「……」
ネビル「な、なんだ、びっくりした。あれ?ジニー、最初になんだか悲鳴をあげたかい?」
ジニー「? 私じゃないわ……あれ?でも、ハーマイオニーの声でもなかったような……」
ハーマイオニー「……スキャバーズね」
ロン「あぁ、スキャバーズだな。君の猫を怖がって、僕のネズミがね。そうともさ」
ハニー「……まったく、スキャバーズは怖がりな豚ね」
ルーピン「うん、よく分からないがそういうことにしておこうか。しかしネズミで豚とは……聞き覚えがありすぎて困る」
345:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 01:34:10.52 ID:baN1gml/P
まったくスキャバーズめ
346:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 01:34:27.62 ID:IowI0dA30
ルーピン先生気付いて!
349:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 01:37:45.46 ID:
EFhwrWIG0
ルーピン「さぁ、このチョコを食べなさい。気分がよくなるよ」
ハニー「……生憎だけれど、私」
ルーピン「あぁ、砂糖無しは持ち合わせていないんだ。そんなものはチョコじゃないしね。君の体調のためを思うなら、ちゃんと食べるんだ。いいね?」
ハニー「……専門家のあなたが、そう言うなら」
ルーピン「よろしい。さぁ、私は運転手と話してこなければ。それじゃ」
ロン「……というかあの人、こんな大きな板チョコをどこにしまってたんだろ」
ハーマイオニー「さぁ……えっと、ハニー。魔法障害の一部に甘いものが効くっていうのは確かなはずだから、食べましょう?ね?」
ハニー「……なんだかやりにくいわ、あの先生。ロックハートとは別の意味で」
353:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 01:43:56.94 ID:
EFhwrWIG0
ハニー「あれから、何が起こったの?つまり私が……」
ロン「あぁ、君がちょっと暗がりの何かに躓いて僕が出遅れっちまったせいで気を失うなんてことになっちまったあの後だねハニー!ゴメンよハニー!僕は豚失格だ三階級降格だ!ヒンヒン!」
ハーマイオニー「あの後、ルーピン先生が吸魂鬼に向かってなんだか呪文を……あれに効くのはなんだったかしら、えぇっと……」
ネビル「と、とにかく先生がおっぱらってくれたんだよ、ハニー!あの人、君の豚になるかな!ヒンヒン!」
ハニー「……便利でしょうけれど、気が進まないわ」
ロン「苦手っていうのとは違うよね、うん。分かるよハニー、君のことならなんでもね」
ジニー「おねぇさまが躓いてしまうのも、分かるわ。私、なんだかとっても……とっても変な気分になって、嫌な、こと。思い出して、もう二度と、楽しい思いはできないんじゃないか、って。そんな気分になったもの」
ハニー「……倒れ、コホン。他に、転んでしまったのは?」
ハーマイオニー「あー……あなた、だけね」
ロン「ドジっこなんて最高さ、ハニー!君の魅力は際限ないねまったく!ヒンヒン!ヒン!」
357:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 01:51:31.33 ID:
EFhwrWIG0
ガラガラッ
ルーピン「やぁ、参ったよ先頭車両は人でごった返していてね。あと十分で着くそうだ……おやおや。チョコに毒なんて入っていないし、ドッグフードも混ぜていないよ」
ハニー「その二択はなんなの……いただくわ。んっ……まぁ」
ハーマイオニー「なんだか、あったかさが身体中に……すごい」
ロン「ハニーを想えば僕ぁ体中とろけたバターもんだけどね!」
ルーピン「甘いチョコは何物にも変えがたい元気の源さ。ハニー、平気かい?」
ハニー「えぇ……私の名前をどうしてご存知なのか、は。今更聞くまでもないわね」
ロン「あぁ、だってそれって『ヒト』って名詞が『ハニー』に取って代わっていいくらい当たり前の知識だしね」
ルーピン「誰かさんがその名前を考えるのに何ヶ月も付き合ったのは……コホン」
ハニー「?」
ルーピン「大人の話さ。つまらない、昔のね」
358:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 01:55:33.32 ID:on6/juZiO
世話焼きなルーピンらしい話だw
359:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/12/10(月) 01:56:09.62 ID:EGCSOKBh0
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