黒井白子「当麻お兄様ーーーーーーーっ」

2012-05-13 (日) 12:17  禁書目録SS   24コメント  
25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 00:17:23.68 ID:JPb+lR8a0

お兄様ー!

上条「ん? この声……」

黒子「当麻お兄様ー!」 だきっ

上条「し、白井!?」

黒子「ああお兄様お兄様」 すりすり

上条「な、なんだ! なんの冗談だ!」

黒子「冗談などではありませんの。わたくし、心からお兄様を慕っているんですのよ!」 すりすり

上条「は、離せよ白井……」

黒子「もうっ。名前を間違えるなんてお兄様はいじわるですの」

上条「は?」

黒子「白井ではなく黒井ですの。黒・井・白・子」

上条「え?」

黒子「白子とお呼びしてくださいましー」 すりすり

上条「……?」


eval.gifお兄ちゃんと兄様、好き好き大好き好き好き (美少女文庫)




30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 00:24:57.47 ID:JPb+lR8a0

上条「どういうことだ? ……あ」

美琴「あ」

上条「御坂! いい所に来てくれた。白井がなんか変なんだ」

黒子「く・ろ・い、ですのー」

上条「な? お前からも悪ふざけはやめるように言ってくれよ」

美琴「ぺっ」

上条「え? み、御坂……?」

美琴「気安く話しかけないでくれる? ただでさえあんたが視界に入って不愉快なんだから」

上条「み、御坂さん?」



34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 00:36:11.94 ID:JPb+lR8a0

黒子「あらあら。それはこちらの台詞ですの。不愉快でしたらさっさと失せてくださりません? 美坂御琴さん」

上条「白井……?」

美琴「言われなくてもそうするわよ。二度と会わないことを願うわ。……同室だからそうもいかないか。
 あー、やんなっちゃう。なんでこんなのと一緒の部屋なのかしら」

黒子「ふん。負け犬の遠吠えってやつですの」

上条「な、なぁ、どうしたんだ? お前らケンカでもしたのか?」

黒子「いいえ? どうしてそんなことを訊くんですの?」

上条「だって、お前、あんなに御坂のこと慕ってたのに……」

黒子「わたくしが? 美坂さんを? まさか。出会って以来ずーっと毛嫌いしてますのに」

上条「? ? ?」



38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 00:43:55.29 ID:JPb+lR8a0

上条(一体何が起きて……まさか魔術?)

「か、上条」

上条「? お前……」

ステイル「や、やぁ」

上条「! お前が俺の所に来たってことは、やっぱり魔術か!?」

ステイル「? なんのことだい?」

上条「違うのか? じゃあ、何の用だよ」

ステイル「い、いや、その、休みがとれたものでね、それで……」

上条「ああ、インデックスに会いに来たのか」

ステイル「インデッスク……? よしてくれ。アレに会いに行くなどと。怖気がする」

上条「? それも違うのか。じゃあ、なんで」

ステイル「そ、それは、その……君の顔を見に……」 もじもじ

上条「!?」 ぞわわっ



40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 00:50:48.52 ID:FUWJX5zH0

クソワロタ



41: 忍法帖【Lv=28,xxxPT】 :2012/05/12(土) 00:51:11.92 ID:lmFcOB/m0

すているさんじゅうよんさい



42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 00:58:16.72 ID:JPb+lR8a0

黒子「……お兄様。こちら、お兄様とどういった関係の方ですの?」

ステイル「君こそ、上条とどういう関係だ」

黒子「黒井白子と申しますの。親愛なる当麻お兄様の妹分ですの。以後お見知りおきを」

ステイル「僕はステイヌ=マグルス。上条の親友だ。親! 友! だ。どうぞよろしく」

上条「妹分……? 親友……!?」 ぞわぞわ

ステイル「上条、この後予定はあるかい? も、もしよかったら食事でもどうかな。奢るよ」

黒子「あら、残念ながらそれはなりませんの。お兄様はわたくしと一緒に過ごすことになってますの。
 ねー? お兄様」 ぎゅっ

上条「い、いや……」

ステイル「おいっ! 上条にべたべたと触るな! 嫌がってるじゃないか!」

黒子「照れているだけですの。ねー?」



43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 00:59:34.90 ID:Jrjr40FCO

好感度逆転か



48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 01:04:25.07 ID:JPb+lR8a0

ステイル「放せと言っているんだ!」

黒子「ほほほほほ! もしかして妬いてますの? そういったアブノーマルな趣味の方ですの? 変態ですの!」

ステイル「ち、違う! ぼ、僕は上条の友人だ。それ以上の感情は決して……」 ちらっ

上条「?」

ステイル「け、決して……」 ぽっ

上条「……っ」 ぞわわわわっ

黒子「あ、鳥肌。寒いんですの? 暖かい所へ行きましょうか」

上条(よ、よくわからんが、これはたぶん不幸だ)

ステイル「寒いのかい? よし、火をおこすよ」 ボッ

ステイル「さ、さぁ、僕の近くに寄るといいっ」

上条「不幸だ」 ボソッ

黒子「お兄様?」

ステイル「上条?」

上条「不幸以外の何物であってたまるかぁぁぁぁぁぁぁ!」 ダッ



52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 01:17:55.02 ID:JPb+lR8a0

……

御坂妹「声をかけるのはやめてくれませんか、とミサカは虫を見るような目であなたにお願いします」

……

上条「不幸だ……」

……

小萌『上条ちゃーん、今日の補習は来なくていいです。というかもう学校来なくていいですよ』

……

上条「不幸だ……!」

……

上条「ただいまっ! インデックスッ!」

インデックス「あ゛ー?」 じろっ

上条「……!」

インデックス「何? 大した用じゃないなら呼ばないでほしいんだよ」

上条「あ……ああ……!」



55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 01:22:51.08 ID:TGUmOs3X0

神裂ちゃんにも嫌われてこれは確実に不幸



57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 01:25:53.77 ID:JPb+lR8a0

上条「……お、お前も俺のことが嫌いなのか……?」

インデックス「はぁ? 何言ってんの、とうま」

上条「! お、お前はいつも通り――」

インデックス「とうまだけじゃないよ」

上条「え……?」

インデックス「私はこの世の全てが嫌い。大っ嫌い。みんな死ねばいいんだよ」

上条(あ、あの博愛主義のインデックスが……!)

上条「うわあああああああ!」 ダッ

インデックス「うっさい。……あー、隕石が落ちてきて人類滅べばいいのに」

スフィンクス「フシャーッ!」

インデックス「あっち行け、駄猫。目障り」



64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 01:46:20.65 ID:JPb+lR8a0

……

上条(……何も考えず走ってたら、学校に来てしまってた……)

上条(いじめらるんじゃないかと怖くて、教室に入れないが――)

小萌「えー、ここの化学式はこう変化して……後は自習でいいです?
 先生、頭の悪いみなさんに勉強教えるのだるいです」

青髪「女なんぞに上から目線されるこっちがだるいっちゅーねん……」

小萌「青髪ちゃーん、何か言ったですかー?」

青髪「なんも言うてませんよー。耳鼻科行った方がええんちゃいますの?」

「うぜえ」 「死ね」 「お前が死ね」 ざわざわ…

吹寄「うっさいわね、あんたたち! 勉強の邪魔よ! やる気がないなら帰りなさい!」

姫神「はぁ……」

上条(――学級崩壊してる……。みんな仲のいいクラスだったのに。本当に……いいクラスだったのに……!) ぐすっ



70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 01:59:10.71 ID:JPb+lR8a0

上条(……どうやら俺が好かれた嫌われたじゃなくて、みんなの好き嫌いが逆転してるみたいだな。
 ということはやっぱり魔術……?)

「カミやん」

上条「! 土御門」

土御門「土……? まぁ、いいや。カミやん、オレのこと嫌いか?」

上条「いや、別に……って、そんなことを訊くってことは、お前もステイルみたいに……!?」

土御門「その様子だとカミやんは無事みたいだにゃー」

上条「お、お前はいつも通りなのか!?」

土御門「いや、どうやらオレも影響されちまってるみたいだぜよ。いつもと変わらんのは、たぶんカミやんだけだぜい」

上条「え? でも、お前、俺を嫌ってるようには見えないけど……」

土御門「オレ、特別カミやんに好意を抱いてるわけじゃないからにゃー。ちょっと気に食わないとは今感じてるけど」

上条「そ、そうか。なんか喜んでいいのか悪いのか複雑だな」



71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 02:08:43.29 ID:JPb+lR8a0

土御門「もう気づいてるみたいだけど、これは魔術による現象だ。
 世界中の人間の好意と悪意が反転しちまってるんだぜい。カミやんは右手のおかげで無事って訳だにゃー」

上条「やっぱりそうだったのか。……あ、名前は?」

土御門「ああ、姓名も一部混濁してるらしいぜよ。カミやん、さっきオレを土御門って呼んだろ。
 オレ自身の認識では、オレの名前は元御門土春ってことになってる」

上条「も、もとみかど……?」

土御門「土御門がオレの本来の名前かにゃー……。うーん、しっくりこないぜよ。ま、そんな話はどうでもいい。
 この現象を解決するように上から言われてるんだ。カミやんにもその手伝いをさせろって」

上条「お、おう! 俺はこんな世界は嫌だ! 一緒にがんばろう!」



73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 02:13:59.72 ID:nfUj6bAD0

だがちょっと待ってほしい、元に戻ったらまた黒子に嫌われてしまうのではないだろうか



75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 02:16:01.55 ID:BGRCwEcg0

>>73
じゃあ戻さないほうがいいな



77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 02:17:34.42 ID:JPb+lR8a0

土御門「……」

上条「……土御門?」

土御門「すまん。なーんかやる気出ないんだにゃー」

上条「は? 何言ってんだ、お前!」

土御門「というか、なんでオレがこんなことしなくちゃいけないんだ?
 複数の組織の多重スパイなんて危ない真似、なんのためにやってたんだっけ……?」

上条「しっかりしろ! お前はお前の妹のために……あ」

土御門「妹ぉ? ああ、アレのことか。別にアレがどうなろうがオレの知ったことじゃないぜよ」

上条(俺は別に禁断の兄妹愛を応援してる訳じゃなかった。なかったが! こんな土御門を見たくもなかった!) ぐすっ

土御門「まぁ、仕事は仕事。やる気の問題じゃないな。行くぞ、カミやん」

上条「あ、ああ……」



79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 02:19:55.65 ID:SpB5rs1n0

一戦越えた兄妹が好感度逆転するとヤバそうだな
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4894655152/




82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 02:31:15.13 ID:JPb+lR8a0

……

土御門「さてと」 ピッ

上条「電話? 誰に……」

土御門「もしもし? ステイヌ、元御門だぜよ」

上条「!」

ステイル『なんだ!? 僕は今上条を探すのに忙しいんだ! 手短に頼む!』

土御門「カミやんなら今オレのそばにいるにゃー。仕事――」

ステイル『か、上条がお前のそばに!? それはどういう意味だ元御門ぉ! どこだ!? どこにいる!?』

黒子『お兄様!? お兄様ですの!? ええい、あなた、代わりなさい!』

ステイル『邪魔するな! 元御門、場所を言え! 変な真似はするなよ!』

黒子『お兄様! すぐに白子が会いに行きますの! 待ってらしてぇ!』

……

土御門「ふぅ。ステイヌのやつ、なんであんな興奮してたんだ?」

上条「……」 ガタガタガタ…

土御門「? カミやん、酷い顔色だぜい。大丈夫か?」



84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 02:46:22.60 ID:JPb+lR8a0

……

シュン!

黒子「おっ兄っ様ー!」 ガバッ!

上条「うわっ!」

土御門「お?」

黒子「お兄様、お兄様、お兄様! わたくし、寂しかったですのー!」 ぎゅー

上条「や、やめろ、白井!」

黒子「黒井だと何度も言ってますのに、お兄様のいじわる。でも、そんな所も素敵ですのー」 すりすり



86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 02:59:45.33 ID:JPb+lR8a0

上条「い、いいかげんにしないと……殴るぞ!」

黒子「え……?」 ピタッ

上条「お、俺は殴ると決めたら女だって殴るからな。わかったら、離れ――」

黒子「お兄様は、わたくしのことが嫌いなんですの……?」

上条「え? いや……」

黒子「……」 じわっ

上条(な、涙!?) ギクッ

黒子「……」 ぽろ ぽろ

土御門「うっわ、カミやん、さいってー」

上条「あ、あの、その……」 おろおろ

黒子「……ひっく……っく……」 ぽろぽろ

上条「しら……じゃなかった、黒井、ごめん! 殴るなんて言って悪かった。……本当に最低だよな。ごめん……」



88:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 03:07:52.51 ID:JPb+lR8a0

黒子「……お兄様……ひっく……わたくしのこと、怒ってませんの……?」 ぐすっ

上条「あ、ああ。怒ってない」

黒子「わたくしのこと、お嫌いですの……?」

上条「き、嫌いじゃねえよ」

黒子「ほ、本当ですの!?」 ぱぁっ

上条「!」 どきっ

上条(な、なんだ? 白井の笑顔がすごくかわいく感じ……待て。落ち着け。冷静になれ) どきどき

黒子「お兄様ー!」 だきっ

上条「こ、こら!」

黒子「えへへ、お兄様ー」 ぎゅー

上条「っ……」 どきどき

ダダダダダ…

上条「? 何の音――」

ステイル「うおおおおおおお!」 ダダダダダ

上条「うわ……うわあああああああ!?」



91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 03:18:14.39 ID:JPb+lR8a0

ズザー!

ステイル「ぜー……ぜー……」

土御門「やっと来たかにゃー」

上条「ス、ステイル……」

ステイル「上条! 探した――!?」

黒子「お兄様ー。お兄様ー」 ごろごろ

ステイル「……」

黒子「お兄様っ。お兄様っ」 にゃんにゃん

ステイル「……に」

上条「ステイル……?」

ステイル「灰は灰に……塵は塵にっ! 吸血殺しのっ! 紅十字ぃ!」 ゴォッ!

黒子「ほへ?」



94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 03:29:26.96 ID:JPb+lR8a0

上条「なっ!? くっ……!」 バキン!

黒子「炎がお兄様の前で弾けて……はっ! 身を呈してわたくしを守ってくださいましたの!?」 じーん…

上条「なんの真似だ、ステイル!」

ステイル「どけぇっ、上条! そいつ殺せない!」

黒子「お兄様ー!」 だきっ

上条「わっ」

ステイル「……! 世界を構築する五代元素の一つ! 偉大なる始まりの――」

土御門「いいかげんにしろ」 ガンッ!

ステイル「がっ……」 バタッ



99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 04:20:21.19 ID:JPb+lR8a0

……

土御門「――という訳だにゃー。把握したか?」

ステイル「ああ、理解した。だからさっさとこの縄を解け」

黒子「お兄様。お兄様ぁ」 べったり

上条「ははは……」

ステイル「ふぎぎぎぎ……!」 ギリギリ…

土御門「カミやん、その子をどうにかしてくれ。今ステイヌを自由にしたら同じことを繰り返さなきゃならん」

上条「あ、ああ。しら、黒井、ちょっと大人しくしててくれ」

黒子「はいっ、お兄様っ」



100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 04:21:21.36 ID:JPb+lR8a0

土御門「よし」 シュル…

ステイル「ふー……。……いい気になるなよ、発情犬」

黒子「あーら、狂犬が何か吠えてますの」

ステイル「……」 ゴゴゴゴゴ…

黒子「……」 ゴゴゴゴゴ…

土御門「もてる男は辛いにゃー?」

上条「はは……はぁ……」



103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 04:30:59.40 ID:JPb+lR8a0

プルルルル…

土御門「ん? もしもし、どちらさま?」

土御門「……。ああ、わかったぜよ。……。うん、それじゃ」 ピッ

上条「どうした?」

土御門「別働してたやつらが目標の位置を突き止めた。今から合流することになったぜよ」

上条「別働……誰が?」

土御門「天草式だ。ねーちんとお供が一名」



106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 04:44:16.70 ID:JPb+lR8a0

……

佐天「泣き虫! もやし! ちんちくりん!」

初春「無能! マヌケ! 性犯罪者!」

上条「……」

一方通行「殺す! 一人残らずぶっ殺す!」

打ち止め「できるものならやってみればぁ? ってミサカはミサカはまたまた演算補助をボッシュート!」

一方通行「かっ……あ……が……」 ぴくぴく

打ち止め「あははっ、芋虫みたいだよ、ってミサカはミサカは笑い転げてみたり!」

一方通行「くそったれがァ……!」

上条「……」

土御門「カミやん、何してる。急ぐぞ」

上条「あ、ああ」

上条(街中が全部こんなだ……。一刻も早く、元に戻さなきゃ……!)



108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 04:57:39.33 ID:JPb+lR8a0

……

土御門「ねーちん、待たせたな」

神裂「元御門。ステイヌも。それに……」

上条「よ、よぉ」

神裂「……」

上条(露骨に嫌な顔してる……)

神裂「……こちらの少女は?」

黒子「黒井白子と申しますの。当麻お兄様の妹分、そして将来は……ぐふ、ぬふふ」

ステイル「未来永劫ただの妹分の黒井くんだ。仲良くしてやってくれ」

黒子「あぁん?」

ステイル「おぉ?」

神裂「まさか一般人を連れてきたのですか!? 元御門!」

土御門「カミやんにぴったりついてきて、振り切れなかったんだにゃー」

神裂「つまり、あなたの責任ですか、上条当麻」 じろっ

上条「う……」



109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 05:07:14.78 ID:JPb+lR8a0

上条「お、俺は、危険だから来るなって何度も……」

黒子「お兄様ある所わたくしありですの。危険が伴うというならなおさら。わたくし、風紀委員ですから」

土御門「まぁ、この際だから協力してもらおうぜい。優秀な能力者だしにゃー」

神裂「し、しかし、秘匿しなければならない情報が……」

土御門「それなら大丈夫だにゃー」

黒子「お兄様。ああ、お兄様。お兄様」

土御門「あの通り、こっちの話は右から左だから」

神裂「……わかりました。黒井白子と言いましたね。私は火裂神織と申します」

上条(かざきかんおり……!? 語呂わるっ)

上条「そういえばもう一人って……」

神裂「ああ。来なさい、和五」

五和「……はいはい、女教皇様ー」

上条(わいつって五和!? もっと語呂悪い! そして態度悪い!)



111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 05:26:50.96 ID:JPb+lR8a0

五和「……」

上条「よ、よぉ」

五和「……。……」 ぼそぼそ

上条(聞き取れなかったけど悪口だ。絶対そうだ。……あ、やべ、泣きそう、俺……)

土御門「それじゃ、作戦を説明するぜよ」



112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 05:29:07.47 ID:JPb+lR8a0

……

土御門「――で、カミやんにはこのポイントに向かってもらい、例の術式を破壊してもらう」

上条「わかった」

土御門「だが、当然、敵はここを重点的に守っているはずだ。そこで、三人を陽動に回す。
 残りの二人はカミやんの護衛だ」

ステイル「ふむ。ということはもちろん……」

黒子「お兄様と一緒に行くのは……」

土御門「ねーちんと和五に頼む」

ステイル・黒子「「!?」」

神裂「嫌です」

五和「お断りします」

上条(泣いていいよね……?)



114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 05:52:54.56 ID:JPb+lR8a0

ステイル「二人とも乗り気じゃないみたいだし、やはり僕がやるべきだな。
 なんと言っても僕と上条のコンビネーションは完璧。
 ザウレオルス=イアードを倒したのも、トリアナ=オムソンを捕らえたのも、僕と上条の絆の力によるものだ」

上条(チームワークなんて記憶にございません)

黒子「あらあら、あなたの出る幕じゃありませんの。わたくしとお兄様は一心同体、以心伝心。
 土人形を使う侵入者を撃退したのも、淡標結希らの計画を阻止したのも、わたくしとお兄様の愛の力あってこそ」

上条(どっちも一回会っただけのはずだよな)

土御門「却下だ。色々無効化しちまうカミやんの護衛だからな。素で強いねーちんと和五が適任だぜい。
 二人とも、死ぬほど嫌だろうと割り切ってもらうぜよ」

神裂「……仕方ありませんね」

五和「……わかりました」

上条「よ、よろしくな」

神裂「……」

五和「……」

上条「はは……」

土御門「それじゃ、行動開始だにゃー」



115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 06:09:25.36 ID:JPb+lR8a0

上条「よし……」

黒子「お兄様っ」 だきっ

上条「お、おい」

ステイル「おいっ!」

上条「黒井、こんなときにふざけるのは……」

黒子「……」

上条「黒井?」

黒子「わたくしはお兄様を信頼してますの。ですが、くれぐれも無茶はなさらないように。
 お兄様に何かあったら、わたくしは……っ」 ぎゅっ

上条「……」

黒子「……きっと、無事に帰ってくると約束してくださいまし」

上条「……ああ、約束する。お前も無茶するなよ」

黒子「はいっ」



119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 06:20:46.83 ID:JPb+lR8a0

ステイル「行、く、ぞっ」 グイッ

黒子「ああん。お兄様、わたくし、お兄様との再会を心待ちにしてますから!」

上条「ああ」

黒子「勝負下着を穿いて待ってますから、楽しみにしてくださいましねー!」

上条「ぶっ!?」

ステイル「こっ、この淫乱!」

黒子「あら、純愛でしてよ?」

上条「……よ、よし、俺たちも行こう」

神裂「戦場で惚気るとは恥知らずな」 ぼそっ

五和「不潔……」 ぼそっ

上条「……」



121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 06:28:42.86 ID:JPb+lR8a0

……

土御門「頼むぜい、瞬間移動能力者」

黒子「お任せあれ」

……

シュンッ!

「!? ど、どこから――」

ステイル「炎よ……巨人に苦痛の贈り物を!」 ボッ!

……

ドガンッ!

神裂「好機ですね。行きましょう」

五和「遅れないでくださいよ」

上条「おう!」



122:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 06:41:53.55 ID:JPb+lR8a0

……

神裂「七閃」 ガガガガガガガッ!

「「うわあああああああ!」」

上条「す、すごいな。……あれ喰らってよく生きてたな、俺」

五和「よそ見しないでください!」 ブンッ!

「ぎゃっ!」

上条「あ、ありがとな」

五和「不本意ながら、仕事ですので」

……

黒子「少し火力を抑えてくださいまし! わたくしの前で人死には許しませんの!」

ステイル「チッ、やりづらい――! 魔女狩りの王!」

イノケンティウス「オオオオオオオオ!」

「ぐわっ!」

黒子(! 背後に敵……気づきませんでしたの)



123:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 06:53:18.06 ID:JPb+lR8a0

黒子「……もしかして、助けてくださいましたの?」

ステイル「くだらないことを言ってる暇があるなら働け!」

黒子「その通りですわね。失礼いたしました」

イノケンティウス「オオオオオオオオ!」

黒子(それにしてもすごい能力ですの。発火能力ってこんなこともできるんですの?)

土御門「ふ、二人ともー! オレ、ピンチだぜい。助けてくれにゃー! うわっ!」

黒子「はいはい、今行きますのー!」 シュンッ

……

神裂(……近い。そろそろですね)

神裂「上条当麻! 和五と共に先へ。道を開きます」

上条「お前は!?」

神裂「敵の足をここで止めます。問題ありません」

上条「……わかった!」

神裂「七閃!」 ガガガガガガガッ!



124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 07:07:42.06 ID:JPb+lR8a0

五和「やっ! せいっ!」 ブンッ! ブンッ!

「ぐえっ!」 「がはっ!」

上条「うおおっ!」 バキン!

「な、何故魔術が消え――ぶっ!」 ドサッ

五和「……ふー……」

上条「はぁ……はぁ……。ここが……?」

五和「術式の中心のようですね。さっさと済ませてください」

上条「ああ」

ゴオオオオオオオ…

上条(これに触れば、全部元に戻せる。クラスのみんな……インデックス……。……白井も……)

五和「?」

――お兄様――

上条(……未練か。現金なやつだなぁ、俺って)



126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 07:26:42.15 ID:JPb+lR8a0

五和「どうかしたんですか? 早く……」

上条「わかってる。この幻想は、もう終わりにしよう」

ゴオオオオオオオ…

上条(……じゃあな。……黒井白子) パシッ

パキン…

……

美琴「ん……?」

……

御坂妹「ははははは。もっといじめてやりなさい、最終信号、と……ミサカ、は……。……?」

……

インデックス「嫌い。嫌い。みんな大嫌……あれ?」

……

小萌「子供なんて顔を見るのも……ふえ?」

青髪「やっぱりボクを癒してくれるんは男だけ……なんやて?」



128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 07:37:47.67 ID:JPb+lR8a0

……

佐天「この腹黒……え?」

初春「私、今まで何を言って……」

一方通行「……どォいうことだ、これは……」

打ち止め「ミサカは……ミサカは……!」

……

神裂「……終わったようですね」

……

土御門「……」

ステイル「……」

黒子「……」

土御門「う……!」 わなわな

土御門「うおおおおおおおお! 舞夏あああああああ! 好きだあああああああ! 愛してるううううううう!」



129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 07:40:10.49 ID:8urv26tyi

記憶は残るのか
こら上条ハーレムさん達は生き地獄やで



130:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 07:44:54.12 ID:JPb+lR8a0

ステイル「し……死にたい……!」 ガクッ

ステイル「死にたい。死にたい。死にたい」 ゴンッ ゴンッ ゴンッ

ステイル「死にたいぃぃぃ!」 ゴンッ! ゴンッ! ゴンッ!

黒子「わ、、わたっ、わわわたくし、わたくし……!」 ボッ

黒子「わー! わー! わー!」 ぶんぶん

土御門「舞夏あああああああああああああああ!」

ステイル「殺してくれえええええええ!」

黒子「わー! きゃー! きゃー!」



131:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 07:55:18.81 ID:JPb+lR8a0

……

上条「……終わったのか? 五和、お前はどうだ?」

五和「……」

上条「五和?」

五和「……っ」 ぽろぽろ

上条(泣いてる!?)

上条「ど、どうした? 怪我したのか?」

五和「わた、し……ひっ……上条さんに、酷いこと……いっぱい……っく……」

上条「あ、ああ! 気にするな! お前のせいじゃないし、俺、全然気にしてないから!」

五和「ごめん、なさい……。ごめ……なさい……ううっ……」

上条「……おかえり、五和」

五和「! うわあああああああん!」 ひしっ

上条「お、おう……」 どきどき



132:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 07:56:22.89 ID:nvNugjCw0

白子かわええええ



133:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 07:56:48.35 ID:wgkSkt1h0

五和かわいいよおおおおお



135:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 08:06:46.81 ID:JPb+lR8a0

……

五和「……ぐすっ」

上条「落ち着いたか?」

五和「はい……。ご迷惑、おかけしました……」

上条「じゃ、戻るか」

五和「はい……」

……

神裂「二人とも、ご苦労様でした」

五和「女教皇様……! ごめんなさいぃ! うわあああああああん!」

神裂「いいのです。こちらこそ、すみませんでした」 よしよし

神裂「上条当麻……あなたにも、酷な仕打ちをしてしまいました。すみません」 ぺこり

上条「頭下げるなんてやめてくれよ。気にしてねえからさ」

神裂「……こ、この借りは、必ず返しますから……! あなたが望むなら、あの衣装を着て……!」

上条「き、気にしてねえってば! この話は終わりにしよう! な!?」



139:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 08:19:14.47 ID:JPb+lR8a0

上条(そろそろ土御門たちの所かな。……どうしよう。会うのが怖いぞ。
 土御門はともかく、ステイルと白井は反動でどうなってるか……)

黒子『よくもわたくしを辱めてくださいましたねぇ! 命で償っていただきますの!』 シャキーン!

上条「……」 ブルッ

上条「はぁ……」

……

土御門「舞夏あああああああ! ……ん? 足音。カミやんたちかにゃー?」

ステイル・黒子「「!?」」

土御門「こっちだにゃー!」

ステイル「くっ……」

黒子「わ、わたくし……! て……!」

土御門「て?」

黒子「て……て、て……空間移動!」 シュンッ!

土御門「……逃げた……」

ステイル「ひ、卑怯だぞ能力者ぁ! せめて僕も連れていけよぉ!」



142:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 08:35:39.08 ID:JPb+lR8a0

上条「あ、いたいた」

土御門「お疲れだにゃー」

上条「ああ、お疲れ」

ステイル「……」

上条「……あー、ステイル、その……」

ステイル「忘れろ」

上条「え」

ステイル「全て忘れろ。一かけらたりともその脳細胞に残すな」

上条「お、おう」

ステイル「もし口外でもしてみろ。殊にあの子に知られるようなことがあったら、
 焼き殺して地獄に落として、その後もう一度焼き殺してやる……」

上条「わ、わかった。絶対言わねえよ」

上条(言いたくもねえよ、こんなこと)

上条「……あれ? 白井は?」

土御門「あー……なんと言えばいいかにゃー……」



145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 08:53:37.29 ID:JPb+lR8a0

インデックス「おいで、スフィンクス」

スフィンクス「にゃー」 ごろごろ

インデックス「えへへ」 なでなで

……

小萌「ふえ、みなしゃん……ごめんなさいですぅー! うわあああああああん! 先生、子供が好きです!
 生徒が好きです! みなさんのことは大好きですぅー!」

「泣かないでー!」 「俺たちも好きだー!」 「大好きだー!」

青髪「小萌ちゃん、愛してるでー!」

小萌「みなさん……! ぐすっ、先生どうかしてたです。こんないい子たちを嫌いになっちゃうなんて」

青髪(そ、そうや、どうかしてたんや。言いかけたアレは一時の気の迷いや!)

青髪「ボクは女の子が好きなんやあああああああ!」

小萌「うわあああああああん!」

吹寄「騒いでないで授業を……ま、たまにはいいか」

姫神「ふふっ」



148:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 09:03:42.96 ID:JPb+lR8a0

……

初春「ごめんなさいっ! 私……私、心にもないことを……っ」

佐天「……あたしはさ、心にもない……訳じゃなかったりして……」

初春「えっ!?」

佐天「心にもないことなら口に出ないもん」

初春「……。……私も、そうだったかもしれません」

佐天「でもさ、たまにはこういうのもいいんじゃない?」

初春「え?」

佐天「本音をぶつけ合うのもさ。その後ちゃんと仲直りできるなら。……友達なんだから」

初春「佐天さん……」 じわっ

佐天「仲直りしよっ」

初春「佐天さんっ!」 だきっ

佐天「初春ー!」 ぎゅっ



151:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 09:19:39.02 ID:JPb+lR8a0

打ち止め「ごめんね……。ごめんねって……ミサカは……ミサカはぁ……」 ぐすぐす

一方通行「だァから謝ンなっつってンだろ! ぶちこ……ぶち転がされてェか!」

打ち止め「だって……だって……!」 ぐすぐす

一方通行「だから……! くそっ!」

打ち止め「ひっく……ひっく……」

一方通行「……帰るぞ。……ほら」

打ち止め「え……?」

一方通行「そンなに悪いと思ってンなら、手ェ引っ張って歩行の補助しろっつってンだよ!」

打ち止め「……! う、うん! ミサカに任せて、ってミサカはミサカはあなたの隣に立って、手を握る!」

一方通行「……ケッ……」

……

御坂妹(ファイトですよ、最終信号、とミサカは他の個体たちを代表して、謝罪の気持ちと共にエールを送ります)



155:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 09:27:25.89 ID:JPb+lR8a0

……

シュンッ

黒子「……」

美琴「あ……く、黒子、おかえり」

黒子「お、お姉様……」

美琴「その……ごめん! 酷いこと言って! どうかしてたわ。本当にごめん」

黒子「そ、そんな……! わたくしの方こそ、お姉様に暴言を……」

美琴「仲直り……してくれる?」

黒子「お姉様……! お姉様あああああああ!」 だきっ

美琴「……うん」 ぎゅっ

黒子「ああ、お姉様、お姉様、お姉様ー!」 すりすり

美琴「うん」



156:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 09:36:13.20 ID:JPb+lR8a0

黒子「お姉様……うひ、ふひひ……」 さわっ

美琴「!」

黒子「お姉様、ふひ、心が通じ合った今こそ、次のステージへうへへへへ……」 さわさわ

美琴(……ま、たまには許してやるか)

美琴「な訳ないでしょ、ゴラアアア!」 ビリビリビリビリ!

黒子「ああああああああん! し、あ、わ、せぇー!」 ビビビビビビビ

美琴「まったく、すぐ調子に乗るんだから」

黒子(ああ、やっぱりこれですの。わたくしは、白井黒子はこうでなくては……)

美琴「あ、ところでさ……」

黒子「なんですの?」

美琴「あ、あいつと、随分仲良さそうだったけど、何かあったの?」

黒子「え」

美琴「ほら、あいつのこと、お、お兄様、なんて呼んでたじゃない」

黒子『お兄様ー。きゃはは、うふふ』

黒子「きゃああああああああああああ!?」



160:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 09:46:55.17 ID:JPb+lR8a0

黒子「うわー! うわー! うわー!」 だだだだだ…ぴょんっ ぼふっ

美琴「ちょっと、黒子……?」

黒子「ううううう……!」 むぎゅううう…

美琴「そんなに枕に顔押しつけたら窒息するわよ!」

黒子「それでも構いませんの! このままでは……は……は……!」

美琴「歯……?」

黒子「……恥ずかしさで……死んで、しまいますの……っ」 カァァ…

美琴「うわっ! 顔真っ赤! な、何!? あいつと何があったの? ねえ!」

黒子「思い出させないでくださいましー!」 ばたばた



161:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 09:57:53.01 ID:JPb+lR8a0

……

上条「ただいま」

インデックス「あ……とうま、おかえり……。……ごめんね……」

上条「今日は謝られてばっかりだな」

インデックス「え?」

上条「もう、気にしてない。もう終わったんだ」

インデックス「……?」

上条「よし、飯作るか。何かリクエストあるか?」

インデックス「う、ううん。えっと、私も手伝う」

上条「なんだよ、珍しいな。別にいいよ。テレビでも見て――」

インデックス「手伝うのっ」

上条「……わかった。じゃ、頼む」

インデックス「うんっ」



164:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 10:01:55.55 ID:JPb+lR8a0

「舞夏あああああああ!」

「兄貴いいいいいいい!」

インデックス「な、何? 今の声……」

上条「お隣さん、取り戻した愛を確かめ合ってるのか」

「舞夏あああああああ!」

「兄貴いいいいいいい!」

上条「こりゃしばらく続きそうだ」

……

「舞夏あああああああ!」

「兄貴いいいいいいい!」

上条「うるせえぞっ! 今何時だと思ってんだ!」



169:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 10:13:41.44 ID:JPb+lR8a0

……

小萌「上条ちゃん、昨日は……」

上条「いいんです。ほんと、気にしてません」

上条(この台詞もう何回言ったんだろうか……)

小萌「……今日は学校来てくれて嬉しいのです! 先生、上条ちゃんのこと大好きです!」

上条「ど、どうも」

青髪「小萌せんせー! ボクはー!?」

小萌「はい! 青髪ちゃんも他のみんなも大好きです!」

「「うおおおおおおおおおおお!」」

上条(クラスもすっかり元通り……元通りか?)



174:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 10:26:10.69 ID:JPb+lR8a0

……

土御門「事後報告だにゃー。事後処理は全て問題なく終了したぜい」

上条「そうか」

土御門「……ただ、あの一日で破局した夫婦やカップルは数えきれないほどいるらしいぜよ」

上条「だろうなー……」

土御門「た、だ、し。術式が破壊され、元に戻ったことでみーんなよりを戻したそうだにゃー。前よりも熱々になって!」

上条「……親父から電話が来たよ」

刀夜『なぁ、当麻。弟がいい? それとも妹がいい!? 父さんは娘が――』

上条「途中で切ったけど」

土御門「愛は試練によって激しく燃え上がるんだにゃー!」

上条「……義妹とはほどほどにな」

土御門「やだー、カミやんってば、盗み聞きしてたの?」

上条「耳塞いでも聞こえてくるんだよ、馬鹿!」



179:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 10:51:19.18 ID:JPb+lR8a0

……

黒子「はぁ……」

黒子(わたくし、昨日はどうしてあんなことを……。……気の迷いですの。そうに決まってますの)

黒子「うー……」

黒子(気の迷いですのに……どうしてあのとき逃げたりしちゃいましたの。
 残って、一言言って、堂々と帰ればよかったのに。……これではまるで、照れ――)

黒子「いや。いやいやいやいや。違いますの。ありえませんの。そんな訳……」 ブツブツ

黒子「そうですの! 絶対にありえませんの! だから堂々とすればいいんですの! ふふははははは!
 白井黒子は逃げも隠れもしませんの! 今度会ったら毅然とした態度で――」

上条「白井?」

黒子「わひゃ!?」 ビクッ

上条「一人で大きな声出して、どうかしたのか……?」

土御門「こんな所で会うとは奇遇だにゃー」

黒子「え、あ、や、そのっ……」



180:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 10:53:22.05 ID:Hzmz8Y55O

ここからが本番だな



183:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 11:00:50.75 ID:JPb+lR8a0

黒子(ど、堂々と! 毅然とした態度で!)

黒子「お、おに……」

上条「……鬼?」

黒子「こほん。ごきげんよう、上条さん、土御門さん」 にこり

上条「あ、ああ」

土御門「ごきげんにゃー」

黒子(いける! いけますの! 完璧ですの!)

黒子「昨日は大変お世話に……」

黒子『お兄様ー』

黒子「……昨日は……」

黒子『お兄様ー』

黒子「大変……お世話、に……」 カァァ…

上条「?」

土御門(これは……)



184:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 11:02:31.71 ID:7zfm0uMn0

こいや!



185:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 11:02:38.20 ID:KxkjX1CI0

よし…



190:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 11:14:28.56 ID:JPb+lR8a0

黒子(何してますの、白井黒子! クール! クール! クールですのぉ……!)

上条「白井?」

黒子(言うんですの! 「昨日は大変お見苦しい所をお見せしました。しかしあれはただのおふざけ。
 わたくしが本気であなたを相手にするなどありえませんの。くれぐれも勘違いなどなさらぬように」と!)

黒子「き、きの……は……」

上条「ああ」

黒子(言え、白井黒子!)

黒子「か、か、勘違いしないでくださいましね! あ、ああ、あなたのことなんかこれっぽっちも、これっっぽっちも!
 気にかけてなどい、いないんですのよ!」

上条「……あ、ああ、そうか」

黒子(よし! 言えた! ミッションコンプリートッ!)

黒子「ほ、本当にっ、なんとも思ってないんですからねっ!」

土御門「くく……くくく……っ」 ぷるぷる



193:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 11:24:09.90 ID:JPb+lR8a0

上条「御坂とは仲直りできたのか?」

黒子「へ? あ、当たり前ですの。わたくしとお姉様は堅い絆で結ばれてますの。
 あ、あなたが心配するようなことじゃないんですのよ」

上条「そっか。よかったな」

黒子「……! わ、わたくし、私用がありますのでこれで失礼させていただきますの」

上条「ああ。またな」

「それー! 仲直りのスカートめくりー!」

「やめてくださいー!」

「待てー!」

黒子「? この声……」

佐天「あ、白井さん。よーし、ついでだ! 白井さんにも友情のスカートめくり!」 バサッ!

黒子「え――」

上条・土御門「「!?」」



194:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 11:25:08.67 ID:tvMYhKbD0

サテンサン!



195:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 11:33:45.64 ID:JPb+lR8a0

ふわ…ふわ…

黒子「……」

上条・土御門「「……!」」

佐天「おおっ、これは……! さすが白井さん。初春のとは色気の次元が違いますなー」

黒子「……!? っいやあああああああっ!」 はしっ

初春「佐天さんっ!」

黒子「さ……さ、佐天んんんんんんんっ!」

佐天「あ、あれ? 怒ってる。白井さんって下着見せどんと来いって人じゃなかったの?」

黒子「ひ、人をなんだと思ってますのっ!」

佐天「あはは……ごめんなさい」



196:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 11:34:59.86 ID:1zyDbIUv0

アレイスター、写真はまだか



198:ハゲ山 ◆4C0NxiTxdRZT :2012/05/12(土) 11:39:52.38 ID:lhGME3bI0

>>196
アレイスター「すまない。カメラの調子が悪くてな」

058883c4e1ba7b3ebea4c8561807870f.jpg


いや、これしかないんですよ



200:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 11:41:44.36 ID:JPb+lR8a0

黒子「! み、見ましたの……!?」

上条「いっ、いや……」

土御門「ばっちり」

上条「おいっ」

黒子「っ……」

上条「……えっと……もしかして、今のがアレ?」

黒子「アレ?」

上条「勝負下着」

黒子「なっ……! ち、違いますの! こ、こんなのっ、普段から穿いてるやつですの!」

上条「ふ、普段からそれを……」

黒子「わたくしの勝負下着は、もっと……」

上条「も、もっと……?」

黒子「! な、何を言わせますの、何想像してますの、この変態っ!」 バキッ

上条「ぐはっ!」



202:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 11:53:31.38 ID:JPb+lR8a0

黒子「今日のところはこれで勘弁して差し上げますの! 今度こそ本当に、失礼いたしますのっ」

上条「お、おう……」

黒子「それではごきげんよう、お兄様」

上条「え?」

初春「お兄様?」

佐天「お兄様?」

黒子「……あれ? ……!?」

上条「お前、今――」

黒子「っっ……!」 シュンッ

上条「あ……」

土御門「また逃げられたにゃー」



211:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 12:08:53.45 ID:JPb+lR8a0

佐天「さよなら、白井さんのお兄様ー」

初春「失礼しますー」

上条「……なんだったんだ」

土御門「よかったにゃー、カミやん、かわいい妹分がまだ慕ってくれてるようで」

上条「何言ってんだ。魔術の影響で俺にあれだけ懐いてたってことは、今はもう心底嫌われてるに決まってるだろ」

土御門「わからんぜい。そのときの気持ちが偽物でも、過ごした時間は本物だからにゃー。
 勘違いから始まる何かってのもあるんじゃないかにゃー」

上条「……」



216:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 12:16:44.18 ID:JPb+lR8a0

土御門「いやー、それにしても、いいものたくさん見せてもらったぜよ!」

「ほーう? 随分と楽しそうだなー、兄貴ぃ」

土御門「え」

舞夏「こんなにかわいい義妹をつかまえておいて、別の女の下着にご執心とは……まったく、兄貴は大した器だなー」

土御門「あれー……?」

舞夏「これは教育が必要だなー」

土御門「誤解だよ、舞夏。お兄ちゃんは、この鈍感が服を着てるような友人のためにキューピッドを買って出ただけで、
 やましい気持ちは一つも――」

舞夏「言い訳は署で聞こう」

土御門「ま、舞夏あああああああ!」 ずるずるずる…

上条「……俺も帰るか」 ぽたっ

上条「……今になって鼻血が……」



220:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 12:23:15.48 ID:eC0xOsyn0

俺も鼻血が、



224:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 12:38:10.16 ID:MruicCRx0

どんな教育なのか興味がありますねぇ



226:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 12:39:46.70 ID:JPb+lR8a0

……

黒子「――! ――!」 ばたばた

美琴「え? 何? 帰るなりまたそれってどういうこと?」

黒子(不覚! 一生の不覚! 最後の最後でお兄様だなんて……お兄様、だなんて……) ボッ

黒子「――!」 ぼふっ ぼふっ

美琴「ま、枕壊れちゃうわよ? ……あいつ絡みなの? な、何があったの?」

美琴(黒子に限ってそんな……いや、まさか……あああああ、気になるうううう!)

黒子(下着を見られた。見られた! くうぅ……屈辱ぅ……!) むぎゅううう…

黒子(つ、次はこうはいきませんの。次に会ったときは……! 次に会うときは――)

黒子(どんな下着を穿いておくべきですの?)

黒子「は……!?」 ボッ

黒子「――! ――!」 ぼふっ ぼふっ ぼふっ



おしまい



232:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 12:43:23.03 ID:ePaTCROy0

うん…?



235:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 12:43:59.15 ID:wNWJBeXe0

第二章 ツンデレ黒子とお兄様
ですねわかります



242:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 12:54:41.95 ID:KxkjX1CI0

おつ
黒子が本気でデレるところまで見たかった



267:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/12(土) 14:33:02.71 ID:K8XwIZgL0

おつ



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禁書目録SS   コメント:24   このエントリーをはてなブックマークに追加
コメント一覧
21603. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/05/13(日) 12:45 ▼このコメントに返信する
おかしいな、続きが見当たらないぞ?
21604. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/05/13(日) 13:29 ▼このコメントに返信する
続きは?
21606. 名前 : 賽子◆- 投稿日 : 2012/05/13(日) 15:37 ▼このコメントに返信する
んー?どういう事だね?続きを所望せざるを得んな・・・
21608. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/05/13(日) 16:06 ▼このコメントに返信する
黒子かわいいいいいいいい
21609. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/05/13(日) 17:02 ▼このコメントに返信する
黒子可愛いよ黒子
21610. 名前 : (´・ω・`)◆- 投稿日 : 2012/05/13(日) 17:08 ▼このコメントに返信する
文だけ見ると面白いが
アニメでBBAな声だと思うと…((( ;゚Д゚)))

ロリBBAはこy…うわなんですかあなたはやめなs
21611. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/05/13(日) 17:18 ▼このコメントに返信する
きっと一週間もすれば続編がまとめられてるさ
それまでは待ってようや
空腹は最高の調味料って誰かが言ってたし
21614. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/05/13(日) 21:39 ▼このコメントに返信する
21610
ちょっと屋上こいや俺とぶつかり稽古しようぜ
21616. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/05/13(日) 22:14 ▼このコメントに返信する
番外個体は大丈夫なんだろうか?
怨んでないどころか、感謝する奴すらいる妹達の好感度が逆転したら…
21619. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/05/13(日) 23:38 ▼このコメントに返信する
BBA声なのは禁書初期だけで、1期後半や超電磁砲、禁書2期は違和感なかったぞ。聞き慣れただけかもしれんが。
21624. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/05/14(月) 01:45 ▼このコメントに返信する
※21616
俺には弱気&引きこもりがち&恥ずかしがり屋なミサワが見えたな
21626. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/05/14(月) 02:30 ▼このコメントに返信する
続きはよ( ´・ω・`)・・・はよ。
21641. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/05/14(月) 19:04 ▼このコメントに返信する
黒子って13才だよね・・・
21653. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/05/14(月) 21:30 ▼このコメントに返信する
おw兄w様wwwきめぇwwwww
21654. 名前 : 名無しのフィール◆- 投稿日 : 2012/05/14(月) 22:06 ▼このコメントに返信する
*21641 余計なこと言うな。一気に冷めちまったぞ
21793. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/05/18(金) 21:14 ▼このコメントに返信する
上条さん一人勝ちじゃないですか
21877. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/05/21(月) 14:27 ▼このコメントに返信する
やはり黒子さんの破壊力は超弩級ですの!
24626. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/08/01(水) 04:55 ▼このコメントに返信する
こんなssが書けるとは…
作者、天才か
34959. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2013/06/04(火) 11:35 ▼このコメントに返信する
黒子おおおおおおおおおおおおおおお
かわいいよおおおおおおおおおおおおお
34971. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2013/06/04(火) 20:33 ▼このコメントに返信する
本編も良かったが、一方通行が打ち止めをぶち転がす姿想像してほっこりした。
35337. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2013/06/15(土) 17:53 ▼このコメントに返信する
すばら ですの
35338. 名前 : 名無しの語り屋◆- 投稿日 : 2013/06/15(土) 18:21 ▼このコメントに返信する
おい、続き作るゆうてもう2013年も6月なんだが…。
37925. 名前 : 名無し@禁書好き◆- 投稿日 : 2013/08/30(金) 14:26 ▼このコメントに返信する
いかにも禁書ぽくっていい
40905. 名前 : 仏蘭西◆- 投稿日 : 2014/01/12(日) 21:38 ▼このコメントに返信する
素晴らしい!!
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