前→太公望「ここは桃源郷ではないのか?」佐天「学園都市ですけど…」
298:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 19:13:29.73 ID:
qyWD3Owu0
太公望「さてと、確かにお主に渡したからな」
ヒドイッスー
太公望「せいぜい、さっさと事件を鎮静化させてくれよ」
木山「……分かっている」
太公望「それと……早くお主も笑えるようになれ」
木山「!?」
太公望「大切な者の為にしておる事なのだろう?」
木山「……ああ」
太公望「では、失礼する」ペコリ
299:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 19:16:15.63 ID:
qyWD3Owu0
木山「待ってくれ」
太公望「うん?」
木山「君の名前を、教えてくれないか?」
太公望「……太公望だ」
木山「…太公望」
太公望「そうだ」
木山「太公望、感謝する」ペコリ
太公望「……ゆくぞ、スープー」
四不象「はっ?はいッス!」
300:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 19:24:10.31 ID:
qyWD3Owu0
四不象「……」フヨフヨ
太公望「……」テクテク
四不象「……ねえ、ご主人」
太公望「なんだ?」
四不象「もしかしてあの竜巻って、木山さんに発見してもらいやすくする為に
ワザとあんなに大きくしたッスか?」
太公望「……」
四不象「万が一、ご主人じゃ佐天ちゃんを無傷で救出できそうに無かった時の
保険として木山さんに知らせるために……」
太公望「…………考えすぎだ、スープー」
四不象「……」
太公望「考えすぎだよ」
302:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 19:25:45.58 ID:X4QDscjg0
この下りものすごい原作っぽい
ちょっと感動してしまった
303:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 19:26:50.44 ID:DQ1ExoCZ0
いいね
304:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 19:27:48.22 ID:
qyWD3Owu0
そう言って、ご主人は佐天ちゃんを抱きかかえてホテルまで戻ったッス……。
佐天ちゃんを抱きかかえて帰るご主人の顔は、どこか思いつめた物があって、
ついにホテルにつくまで、ボクは声をかける事が出来なかったスよ。
306:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 19:28:39.40 ID:NL43EGre0
ホテルだと...!
307:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 19:30:09.38 ID:
qyWD3Owu0
~~~翌日~~~
太公望「なぜだ」
四不象「またッスね」
太公望「なぜホテルで寝ておっただけで、ワシらは牢に入れられておるのだ」 ガシャガシャガシャ
四不象「分かり切ってるッス!女の子をホテルに連れ込んだからッスよ!!!」
311:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 19:32:24.51 ID:
qyWD3Owu0
太公望「ぐぬぬぬぬぬうううう」
太公望「まさか、またもや牢に入る事になろうとは……」ギリギリギリ
四不象「ご主人、ボクは情けなくって涙も出ないッス」
太公望「え~~~い、わしは無実だ!」
太公望「それは昨日いっしょにおったお主も知っておるであろう?」
313:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 19:35:06.19 ID:
qyWD3Owu0
四不象「それはそうっスけど……」
太公望「だいたい、あのような少女に間違った気など起こさぬわ!!!」
四不象「けど最近は、あぶない趣味の人もいるっスからねぇ」
四不象「きっと変態の類と間違われたんスよ…」シクシクシク
太公望「だああああああああああ!!!!!」
315:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 19:39:22.08 ID:
qyWD3Owu0
看守B「こら、静かにしろ!」
太公望「ぐぅ」
看守B「まったく、このあいだ小学校を卒業したばかりの子供をホテルに
連れ込むなんざ、なんて奴だ。根性が腐ってる」
太公望「誤解だぁぁぁぁぁ!!!」
太公望「おい、スープー!お主もなんとか言え!このままだとわしが変態と
いうことになってしまう!!!」
326:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 19:57:03.98 ID:
qyWD3Owu0
四不象「もう諦めてもいいんじゃないッスか?」ハァ
太公望「お主!?」
看守B「そうだ、諦めろ」
看守B「それにどっちにしろ、そこの空飛ぶカバの証言など誰も聞く耳持たん」
四不象「カバ!?」ガーン
329:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 20:01:31.78 ID:
qyWD3Owu0
四不象「カバとはなんスか、カバとは!?」
看守B「カバはカバだろう」
看守B「人語を操り、空を飛ぶ白いカバ以外お前をどう表現すればいいのだ」
四不象「ボクは四不象ってちゃんとした名前があるッスよ!カバじゃないッス!」
看守B「分かった分かった、四不象という名前のカバなのだな」
四不象「だからカバじゃないッス~~~!!!」
331:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 20:03:52.38 ID:
qyWD3Owu0
太公望「よせ、スープー」ガシッ
四不象「ご主人~~~」ウルウルウル
太公望「あ奴の言うとおり、お主はどこからどう見てもカバだ」
太公望「受け入れろ」
四不象「ケ~~~~~~!!!!」ドゲシ
太公望「ぶふう」ドバッ
333:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 20:05:51.60 ID:wa8Gk+5d0
スースマジスース
334:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 20:06:23.89 ID:cu/Apr5b0
>>333
スースはスースさ
335:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 20:09:23.63 ID:YgN55SEM0
それマジスース全力
332:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 20:05:36.07 ID:
qyWD3Owu0
四不象「ひどいッス!あんまりッス!!!」
太公望「お、お主……本気でぶつかってくるとは……」
四不象「知らないッス!」プンプン
太公望「やれやれ……ところで看守よ」
看守B「ん?」
336:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 20:11:12.85 ID:
qyWD3Owu0
太公望「昨日までの看守はドコに行ったのだ?」
看守B「昨日まで?」
看守B「おかしなこと言う奴だな。昨日もその前の日も、ここの看守はずっと私だ」
太公望「……本当か?」
看守B「こんなのでウソをついてどうする」
太公望「あいや、すまん。どうやらわしの勘違いだったようだ、忘れてくれ」
看守B「へんな奴…」
太公望「ふ~~~む」
337:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 20:17:51.15 ID:
qyWD3Owu0
四不象「ご主人」ヒソヒソ
太公望「うむ、どうやら昨日の看守はここの看守ではなかったようだのう」ヒソヒソ
四不象「怪しいッスね、もしかしてあの人が木山さんの造ったレベルアッパー
を改造した人だったスか?」ヒソヒソ
太公望「それは分からぬ……だが、こんな所でわざわざ看守として潜り込んで
おったからには無関係でもなさそうだが…」ヒソヒソ
太公望「それに、やたらレベルアッパーについても詳しかったしのう」ヒソヒソ
339:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 20:21:03.17 ID:
qyWD3Owu0
太公望「まあ、どちらにせよ。ここから出なければ話になるまい」
太公望「おい、看守よ」
看守B「今度はなんだ?」
太公望「わしはいつ出られるのだ?」
看守B「はあ?」
太公望「だから、いつ出られるのかと聞いておる」
看守「そんなの私が知る筈ないだろ!」
340:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 20:23:55.74 ID:
qyWD3Owu0
太公望「本当だな?」
看守B「くどい!」
太公望「やえやれ、仕方ないのう」スッ
四不象「あっ、ご主人?」
太公望「スープー、下がっておれ」
看守B「?」
看守B「なにするつもり…」
太公望「疾っ~~~~~~」
ドカアアアアアアアアアンンンンン!!!!!
四不象「わあああぁぁぁぁぁ~~~~~!?」
342:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 20:26:31.39 ID:
qyWD3Owu0
太公望「よしっ!」
四不象「なにがよしッスか、ご主人!!!これじゃ脱獄っスよ!?」
太公望「仕方なかろう、こうせねば、いつまでも外に出られぬのだから」
四不象「それはそうっスけど…」
太公望「え~い、なにをボサッとしておる!ゆくぞ、スープー!」
四不象「あぁぁぁ~~~!!!もう、どうなっても知らないッス!!!」
344:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 20:32:27.73 ID:
qyWD3Owu0
看守B「こら、待てお前ら!!!」
太公望「待た~ぬ」ヒラリ
看守「くっ?」
太公望「かっかっか。では、さらばだ。もう会う事もあるまい」
四不象「!!!」ビクッ
四不象「やめるっス、ご主人。その台詞はフラグの予感っす!」
太公望「そうか?では、またのう看守!」
四不象「ああ!それはそれでまた会うフラグになりそうで怖いッス!」
太公望「どないせーちゅーんじゃ」
346:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 20:36:36.56 ID:
qyWD3Owu0
太公望「いいから行くぞ!全速前進!!!」
四不象「ラジャーっす!」ピルルルルルルル
看守B「くっ」
看守B「アンチスキルに連絡!脱獄したヤツが居る!」
看守B「至急、応援を頼む!!!」
354:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 21:09:56.09 ID:
qyWD3Owu0
それから
太公望「さてと、脱獄に成功したはいいが、どうするか」
四不象「う~~~ん、ボクは佐天ちゃんがあれからどうなったか気になるッス」
太公望「佐天か……しかし、彼女は今どこにいるかも…」
太公望「第一、家が何処にあるかも知らぬしのう」
四不象「まあ、彼女の家を知ってたら、きのうわざわざホテルまで連れて帰ることもなかったスからねえ」
太公望「うむ」
355:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 21:13:14.41 ID:
qyWD3Owu0
太公望「しかし佐天のことも気がかりだが今は……」
四不象「あっ!ご、ご主人!」
太公望「どうした、スープー?」
四不象「あそこ!佐天ちゃんがいるッスよ!」
佐天「……」テクテクテク
太公望「おりょ?本当だ」
356:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 21:20:38.04 ID:
qyWD3Owu0
四不象「お~~~~~い、佐て……」ブンブン
太公望「待て」ガシッ
四不象「ふごっ!?ふごふご~~~~!?」ジタジタ
太公望「…………佐天のヤツが昨日のダメージも残っておるであろうに、
こんな所を出歩いておるのは不自然だ」ヒソヒソヒソ
四不象「ふごっ!?」
太公望(昨日、ホテルに連れ帰った後まるで死んだように眠っておった)
太公望(それなのに、もう目覚めて出歩けるようになっておるとは考えにくい)
太公望(もしや……)
太公望「スープー、あとをつけるぞ」ヒソヒソ
四不象「本気ッスか、ご主人?」
太公望「ああ、上手くいけば一連の犯人を押えられるやもしれぬぞ」
358:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 21:24:57.60 ID:
qyWD3Owu0
佐天「……」テクテク
太公望「…」コソコソ
四不象「…」コソコソ
佐天「……」テクテク
太公望「…」コソコソ
四不象「…」コソコソ
佐天「……」テクテク
太公望「…」コソコソ
四不象「…ご主人」コソコソ
太公望「なんだ?」コソコソ
四不象「どうしてボクらっていつもこんな主人公っぽくない行動ばっかりなんすかね?」シクシクシク
太公望「泣くな、スープー。気付かれる」
360:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 21:27:44.47 ID:YGzqEq8KO
だが、それがいい
この頃のジャンプ面白かったな…
361:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 21:28:52.85 ID:2nF9wvDJ0
359:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 21:27:17.69 ID:
qyWD3Owu0
佐天「……」ピタ
太公望「おりょ?」
四不象「止まったッス」
佐天「……」スッ
四不象「あ、あれは!!!」
太公望「レべルアッパー!?不味い!!!」バッ
四不象「ご主人!?」
363:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 21:29:53.37 ID:
qyWD3Owu0
太公望「やめよ、佐天!!!」
佐天「!!!」ビクッ
太公望「そんなもので力を手に入れたとしても、それはお主の力ではない!」
太公望「お主の力ではないどころか、その力は酷くお主を傷つける!!!」
太公望「わしの声が聞こえておるのなら、やめるのだ!」
佐天「……」プルプルプル
367:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 21:33:44.75 ID:
qyWD3Owu0
佐天「あ…た…は……い…」
太公望「?」
佐天「あなたには、分からないわ!!!」ゴゥ
太公望「ぬ!」
太公望(風?まさか…?)
太公望「お主!!!」
佐天「あたしは、手に入れたの……ひぐ……やっと、やっと!!!!」
太公望(泣いて…)
369:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 21:37:01.02 ID:
qyWD3Owu0
太公望「やめろ、佐天!この力は!!!」
佐天「あたしは、もう無能力者じゃないんだから~~~~~~~~~~!!!!!」
ゴォオオォォォォォォォオオオオオオオオオ
太公望「いかん!」
太公望「疾っ!!!」
ギュルルルルルルルルルルルルルルルル
太公望「くぅっ!」
四不象「ご主人!」
371:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 21:40:02.91 ID:
qyWD3Owu0
四不象「や、やめるッス、佐天ちゃん!」
四不象「ご主人はあなたと戦うつもりは!!!」
太公望「…無駄だ、スープー」
四不象「え?」
太公望「彼女の耳には聞こえておらぬ」
四不象「そんなハズは無いッス!彼女はレベルアッパーを聞いてないッスよ?」
四不象「操られてるわけ…」
太公望「依存症というやつだ」
四不象「…依存、症?」
太公望「うむ」
375:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 21:48:43.76 ID:
qyWD3Owu0
太公望「わしとした事が抜かったわ」
太公望「最初に佐天と会ったときに風がおかしかったのに、もっと注意を
凝らすべきだった。あのとき、佐天は別にレベルアッパーを聞いて
おった訳ではなかった」
太公望「にも関わらず、彼女を取り巻く風がおかしかったのだ」
四不象「そういえば、そんなこと言ってたっスね」
太公望「うむ、つまり佐天はあのときから既に、たとえあの機械を耳から
外しても、常に音を聞いておるのと変わらぬレベルまで洗脳されて
おったという事だ」
376:
忍法帖【Lv=5,xxxP】 :2011/07/26(火) 21:50:22.94 ID:4O/tY4pIO
どうやって洗脳を解く気だ
三姉妹の衝撃映像しか思いつかない
381:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 22:00:30.11 ID:9mGjBxUG0
386:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 22:20:38.07 ID:
qyWD3Owu0
四不象「どうするっすか、ご主人?」
太公望「う~~~む、まいったのう…」
太公望「アヤツを無傷で元に戻す方法がまったく思い浮かばぬわ…」
四不象「そんな…」
四不象「そ、そうだ!きのうみたいに竜巻を起こすっスよ!」
四不象「そうすれば真空状態で呼吸できなくなって、能力も止まるッス!」
太公望「だめだ」
四不象「え?」
388:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 22:25:48.74 ID:
qyWD3Owu0
太公望「そんなことをしても無意味だ」
太公望「なぜなら佐天は今まさに夢の中、気絶しておるのにわしに向かってきておる
ようなものだからのう」
太公望「初めから気絶しておるような奴が、簡単に能力を止めるとは思えぬ」
四不象「けど…」
太公望「それどころか、本当に死んでしまうまで能力を使い続けるであろう」
四不象「そんな、そんなの嫌っス!」
390:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 22:27:53.94 ID:
qyWD3Owu0
太公望「それになにより……」
四不象「!?」
ごぉぉぉぉおおおおおぉぉぉぉぉおおおおおおお!!!!!
太公望「昨日の佐天の風よりはるかに強力だ」
四不象「竜巻!?」
394:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 22:32:45.77 ID:
qyWD3Owu0
太公望「参ったのう、これほどの風を操るとは想定外だ」
太公望「佐天のヤツ、これほどまでに隠れた力を持っておったとは…」
四不象「感心してる場合ッスか?」
太公望「すまんすまん。だがこうも巨大な竜巻を作られては……む?」
佐天「……」トロー
太公望「……鼻血」
太公望「やはり、どんなに潜在能力が高くとも、今はまだ使いこなすだけの器が…」
396:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 22:38:20.64 ID:
qyWD3Owu0
太公望「時間稼ぎにしかならぬやもしれぬが……」
太公望「疾っ!!!」
ゴゴォォッォォオオオオオオォォォォォオオオオオ!!!
四不象「ご主人も竜巻を?」
四不象「ご主人!佐天ちゃんを殺す気ッスか?」
太公望「まあ、見ておれ」
太公望「疾っ!!!」
ギュルルルルルルルルルルルルル
397:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 22:42:17.58 ID:
qyWD3Owu0
サァァァァァァアアアアアア
四不象「竜巻が二つとも消えたっス…」
太公望「佐天の竜巻と逆回転の竜巻を無理やり作り出し相殺したのだ」
太公望「完璧に相殺できるような回転数にせねばならなかった故、出来るかは不安だったが」
四不象「でも。やったすよ、ご主人!」
四不象「これで佐天ちゃんも!」
太公望「まだだ」
398:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 22:45:14.19 ID:
qyWD3Owu0
四不象「へ?」
太公望「まだ終わってはおらぬ」
ギュルルルルルルルルルルルルルルルルルンンンンンン!!!!
四不象「また竜巻が…」
太公望「やはり元を叩かねば無駄か」
太公望「それにさっきの竜巻よりも強力になっておるな」
太公望「回転数もランダムに変化させたようだし、学習しておるわ」
400:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 22:54:43.59 ID:
qyWD3Owu0
四不象「うわぁぁああああ、もうダメっす!」
太公望「うるさいのう」
四不象「未来の教科書には、ご主人がまだ小さな女の子を竜巻で切り刻んで
殺したって一文が絶対に書かれるッスよ!」
太公望「なんとも嫌な教科書だのう…」
四不象「決定ッス!もうボクらに打つ手はないッス!」
太公望「まあ待て。そう結論を急ぐ必要もあるまい」
四不象「?」
太公望「たとえ可能性が1パーセントしかなくとも、可能性がるのなら
それにかけてみようではないか」
407:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 22:58:56.97 ID:
qyWD3Owu0
四不象「な、なんか思いついたッスか、ご主人?」
太公望「いや、思いついたと言うほどではないが…」
四不象「なんでも良いッス!教えて欲しいッス!」
太公望「…うむ」
太公望「ではスープーよ、木山を呼んでくるのだ」
四不象「木山さんを?」
409:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 23:08:36.33 ID:
qyWD3Owu0
太公望「そうだ」
太公望「昨日の今日でレベルアッパーに仕組まれた改造をどうにか出来ておる
とは到底思えぬが…」
太公望「あやつなら依存症に対する対策を知っておるやもしれぬ。元々の設計者だからのう」
四不象「ようは全くの他人を当てにする訳っすね?」
太公望「……平たく言えばそうなる」
四不象「……けど、現状、佐天ちゃんを救う方法がそれしかないならやるッス!」
太公望「うむ、頼んだぞ。スープー」
太公望「それまではわしが……」
太公望「時間を稼ぐ!!!疾っ!!!!!」
412:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 23:13:28.31 ID:
qyWD3Owu0
四不象「任せるッスよ、ご主人!!!きっと木山さんを連れてくるッス!!!」ピルルルルルルルル
太公望「うむ!」
佐天「……」ツツー
太公望「だが急いでくれよ。スープー」
太公望「佐天の身体がいつまで持つかはハッキリ言ってわしにも分からぬからな」
415:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 23:18:11.58 ID:
qyWD3Owu0
~~~学園都市・上空~~~
四不象「う~~~~、とは言ったものの木山さんが何処にいるかなんて
分からないッスよ」
四不象「せめて住所くらい聞いておけば良かったっス」
四不象「それにこの街も来て日が浅い……というよりほとんど牢とホテル周辺
しかうろついてなかったスから街の構造自体も分からないッス」
四不象「あぁぁ~~~、佐天ちゃんが危ないのってのに困ったスよ~~~!!!」
418:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 23:21:54.84 ID:
qyWD3Owu0
四不象「とにかく、降りて聞き込みするしかないッスか…」ピルルルルルル
子供「あ~~~カバだ~~~!」ビシッ
四不象「カバじゃないッス」クルッ
子供「カバが喋った!」
四不象「だからカバじゃないって……いや、もうカバでいいッス」
子供「?」
子供「ね~ね~、どうしたの~?」
420:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 23:26:11.53 ID:
qyWD3Owu0
カバ「こんな子供に聞いても知ってるはず無いっすよね…はぁ」
子供「ね~ね~どうしたの、カバさん?」
カバ「一応聞くけど、木山さんって知ってるスか?知ってたら何処にいるか
教えて欲しいんスけど」
子供「うん、い~よ~」
カバ「やっぱり知ってる訳ないッスよね。ありが……え?」
子供「?」
カバ「い、今なんと?」
子供「木山先生でしょ。ボク知ってるよ」
カバ「ほ、ホントッスか?」
子供「うん!」
422:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 23:28:40.67 ID:
qyWD3Owu0
カバ「ウソじゃないっすよね?」
子供「だったら一緒に来なよ。案内したげるからさ」
カバ「い、行くッス!お願いするッスよ!」
カバ(待っててください、ご主人!すぐに木山さんを連れていくっスからね!!!)
~~~同時刻~~~
太公望「ぐぬぬぬぬぬぬ」
佐天「……」ボタボタボタボタ
430:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 23:36:21.40 ID:
qyWD3Owu0
太公望「佐天!わしの声が聞こえておるか?」
佐天「……」ボタボタボタ
太公望「いや、おぬしは聞こえておったとしても、聞こえておらぬふりを
しておるだけだな」
太公望「レベルアッパーを耳につけていない事からも、まだお主の心が完全に
狂った訳でなさそうだしのう」
佐天「……」ボタボタ
太公望「よいか、よく聞け佐天!」
太公望「お主の心がまだ残っておるのなら、洗脳に対して抵抗するのだ!」
432:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 23:42:27.53 ID:
qyWD3Owu0
太公望「心を強く持て!さすれば洗脳から抜け出せるはずだ!」
太公望「かつて、わしも洗脳の術にかかりそうになった事がある」
太公望「だが、同時にそこで常に洗脳されるような状況下であっても全く
物怖じせずに堂々としておった男と出会ったのだ!」
佐天「……」
太公望「その男は言った。洗脳にかからぬには、ようは気合!心の持ちようだと」
太公望「わしもその通りだと思う!!!」
434:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 23:46:08.36 ID:
qyWD3Owu0
太公望「心を強く持て!」
太公望「会ってまだ間もないが…お主なら出来るとわしは思う!」
佐天「……」ボタボタ
太公望「なぜなら、こんなにも風を操れるお主の心が、弱いとは到底思えぬからだ!」
佐天「!!!」ピクッ
太公望(反応した?)
437:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 23:54:11.93 ID:
qyWD3Owu0
太公望「頑張れ、佐天!!!」
太公望「お主ならやれる!洗脳なんかに心を許すな!」
佐天「……」ボタボタ
太公望「……」
太公望(もしや……)
「確かなのは、この娘には人には実現不可能な力が宿っておるくらいだな」
「人にあんな事言ってもらったの初めてで……あたし、嬉しくて…」
「あたしは、もう無能力者じゃないんだから~~~~~~~~~~!!!!!」
太公望(なるほど……これがこの娘のトラウマの正体か!)
440:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/26(火) 23:57:03.51 ID:
qyWD3Owu0
太公望「ならば……」ザザザザ
佐天「……」ボタボタボタボタ
太公望「佐天!お主は無能力者なんかではないぞ!」
佐天「!!!」
太公望「自分をよく見てみろ!今わしと戦っておるのは誰だ?」
太公望「お主であろう?」
太公望「ただの一般人にこんな芸当が出来ると思うか?」
佐天「……」
443:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/27(水) 00:00:59.43 ID:
iSjbdx/H0
太公望「出来るはずはないのう」
太公望「こんな巨大な竜巻の中に飛び込んでくるなんて自殺志願者か特殊な
能力を持った者だけだ」
太公望「お主はどっちだ?」
佐天「あ、た、しは…」
太公望「!!!」
佐天「あたしは!!!」
太公望(もう一息か!?)
444:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/27(水) 00:03:30.49 ID:
iSjbdx/H0
カバ「ご主人~~~~!!!」ピルルルルルル
太公望「スープー!いい所へ!木山は?」
カバ「連れてきたッス!」
太公望「でかした!」
木山「ま、まさかこんな事になっているとは……すまない。すべて私のせいだ」
太公望「御託は後にせい!それより!!!」
木山「分かっている」
445:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/27(水) 00:06:20.22 ID:
iSjbdx/H0
木山「キャパシティダウンとレベルアッパーのアンインスール複合機…」
木山「始動!!!」ポチッ
オーレーハジャイアーン ガーキダーイショー
太公望「ぐう!なんとひどい歌なのだ!?」
カバ「み、耳が痛いッス」
446:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/27(水) 00:07:08.43 ID:YJuunpWp0
死人が出るぞ!
450:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/27(水) 00:07:45.73 ID:5vvVEns10
その歌はッッッ!!
452:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/27(水) 00:10:05.76 ID:
iSjbdx/H0
太公望「佐天は!?」
佐天「…」ピクピク
太公望「やった!効いておる!」
カバ「で、でも別の意味で死にそうになってるッス…」
太公望「せっかくのラストなのに、それを言うでない」
453:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/27(水) 00:13:11.55 ID:
iSjbdx/H0
太公望「とにもかくにも……終わったみたいだのう」
カバ「疲れったス、もうくたくたっスよ~~~」グデー
太公望「ま、佐天も無事で良かった良かった!」
木山「……」
太公望「どうした、浮かない顔をして?」
木山「いや……」
455:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/27(水) 00:17:11.00 ID:
iSjbdx/H0
木山「当初の私の予定では、こんな被害を出すだなんて思ってなくてな」
木山「誰も犠牲に出さずに、目的を達成できると思っていたのに…」
太公望「ふむ」
木山「それが御覧のありさまだ」
木山「私は、私が望んだ代償の事なんて、まるで考えてなかった…」
木山「それが腹立たしい…!!!」
太公望「木山…」
460:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/27(水) 00:21:05.33 ID:
iSjbdx/H0
木山「レベルアッパーによる奪還法は諦める事にする」
太公望「いいのか?何を犠牲にしても守りたいものがあったのだろう?」
木山「こんなんじゃ、あの子たちに怒られてしまいそうだからね」
木山「先生、何やってんのって…」
太公望「そうか…」
463:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/27(水) 00:26:20.12 ID:
iSjbdx/H0
木山「それに、私が造ったレベルアッパーの改悪品が造られてこんな騒動起こしてるんじゃ、
どっちにしろ私の目標とする演算結果が出せるとも思えないしね」
太公望「なるほどのう。システム内に入り込むバグの可能性を危惧をしておるのか」
木山「ああ。どこかで誰かが不正アクセスする可能性がこうして現実味を
帯びてしまったからな」
木山「まったく……自分でもとんだ失敗作を作ってしまったよ」
太公望「……だが、そこまで卑下にする物でもあるまい」
木山「……」
466:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/27(水) 00:30:41.86 ID:
iSjbdx/H0
太公望「それに、きっとこ奴はお主に感謝しておるさ」
佐天「むびゃむにゃ」クテー
木山「気休めはよしてくれ。私はその子に…!!!」
太公望「お主はそう思っておるだろうが、こ奴は無能力者としての自分を恥じておった」
木山「……」
太公望「そんな佐天に、お主は夢を与えたのだ」
木山「それはきっと悪夢さ」
太公望「それでも……感謝しておると、わしは思うぞ?」
木山「……」
467:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/27(水) 00:34:19.95 ID:
iSjbdx/H0
太公望「まあ良い」
太公望「お主がどう思おうが、これからどんな行動をとろうが、それは
お主の自由だ。好きにせい」
木山「……ああ」
太公望「だが、可能ならば、一人で抱え込まずに、誰かに助けを求めるが
解決への一番の近道だとわしは思う」
木山「……」
太公望「でわの」
469:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/27(水) 00:39:08.03 ID:
iSjbdx/H0
木山「ま、待ってくれ!!!」
太公望「なんだ?」
木山「も、もし私が君に助けを求めたら、助けて…くれるか?」
太公望「そうだのう……条件にもよるが……」
太公望「桃、百個といったところかの?」
カバ「ご主人!?」
木山「……」
太公望「ぬ?数が多すぎたか?それなら別に50個でも…」
木山「いや、桃、百個で良いんだな?」
太公望「最高級の桃だぞ?」
木山「分かってる!!!」
473:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/27(水) 00:45:22.06 ID:
iSjbdx/H0
太公望「よし、交渉成立だ!スープー、もうしばらくこの街に留まるぞ!」
カバ「ご、ご主人。太上老君探しはどうする気ッスか?」
太公望「か~~~かっかっか、その内なんとかなる!」
カバ「あぁぁぁぁぁ~~~、ボクは楊戩さんに叱られる姿が目に浮かぶッス!!!」
太公望「ま、気楽に行こうではないか!のう!」
木山「ははははは、……そうだな!」
太公望「うむ!!!」
カバ「そんなぁぁぁ~~~~~!!!」
こうして、この一連の騒動は一応の幕を閉じた。
しかし、きっとこの先も、しばらくこの街での騒動はやみそうになかったのである まる
太公望「ここは桃源郷ではないのか?」佐天「学園都市ですけど…」 完
475:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/27(水) 00:46:25.48 ID:v+cyN6l5O
乙
476:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/27(水) 00:46:29.06 ID:ZGGfhguu0
おつロリ☆
477:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/27(水) 00:46:28.85 ID:FuXeCz3E0
お疲れ様。キャラ崩れしてなくて面白かった。またなにか書いてほしい
478:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/27(水) 00:46:33.11 ID:PnRhPAH90
本当にスースっぽかった
482:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/27(水) 00:47:08.06 ID:
iSjbdx/H0
終わりです
最後の最後のレスで脱字をしてしまう自分が憎いですが
呼んで下さった方、保守して下さった方、支援して下さった方、ありがとうございました
484:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/27(水) 00:47:45.00 ID:wHK48+jb0
乙
封神しか知らなかったけど楽しめた
487:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/27(水) 00:48:51.30 ID:97+q0IFwO
乙!久し振りに封神読み返すか
491:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/27(水) 00:53:27.46 ID:FsCaJM9rO
おつ
セリフほんとにうまかった
495:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/27(水) 01:05:16.74 ID:xqg8k6yr0
懐かし過ぎて泣けてきた。
496:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/27(水) 01:06:55.82 ID:/jfd7kxk0
乙
望ちゃん久しぶりで凄いワクワクしたわ
497:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/07/27(水) 01:06:58.36 ID:Aoenh/0o0
乙
面白かった
なんか続きがありそうな終わり方だな
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