293 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/16(水) 10:29:18.71
ID:YNWO8VNqo ~ 上条の部屋 ~
上条「さてと、そろそろ飯にするかインデックス」
禁書「うん! スフィンクスもこっちおいでー」
スフィ「シャー!」
禁書「す、スフィンクス? とうま、なんかスフィンクスの様子が変なんだよ」
上条「殺気立って、どうしたんだよ? ……ん?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!
上条「う、っと、おおおおお?!」
禁書「なななななななにこれ!」
上条「地震だ、それもかなりデカいぞ! テーブルの下に潜れインデックス!」
禁書「うん!」
グラグラグラグラ
ガタガタガタガタガタ…………
…………シーン
上条「おさまった、のか?」ドッコイショ
禁書「とうま大丈夫?」ヨッコラセ
上条「俺は大丈夫だ。インデックスとスフィンクスも大丈夫そうだな」
スフィ「ニャー」
禁書「でも、真っ暗になっちゃったね」
上条「……電気と水も出ねえ。こりゃあ、いったん外に出た方が良さそうだな」
上条「インデックス、ガスの元栓を閉めてきてくれ。俺はブレーカー落としてくる」
禁書「了解なんだよ!」
※地震の後に家を出るときは、火事などの二次災害を防ぐためにガスの元栓やブレーカーなどをきっちり確認しましょう。
294 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/16(水) 10:30:21.40
ID:YNWO8VNqo ~ 寮の廊下 ~
上条「土御門! 大丈夫か?」
土御門「あぁ、ちょっと部屋のものが崩れた程度で大事はないぜい。ただ……」
禁書「ただ?」
土御門「舞夏に連絡が取れんぜよ! ああ舞夏無事でいてくれええええ! いや、今から舞夏の寮まで行って――」
上条「……ふんっ」
土御門「そげぶっ?!」バキッ
上条「落ち着け、土御門。慌てて行動して余計な怪我や二次災害が起きちまったらどうすんだ!」
土御門「そ、それもそうだにゃー。すまん」
禁書「……でも殴ることはないんじゃないかな」
※地震直後は電話回線がつながりにくくなったりします。知り合いと連絡が取れなくても、慌てず落ち着いて行動を。
295 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/16(水) 10:31:44.52
ID:YNWO8VNqo ~ 第七学区公園 ~
上条「さて、避難場所の公園まで来たわけだが」
ザワザワ
ガヤガヤ
マイカーアイタカッタゼヨー
ヒッツクナヨアニキ
禁書「人がいっぱいいるね」
御坂「あっ、アンタ!」
上条「こんな時にまでいやなのに会った……」
御坂「なんですって!? 心配してやってんのにこの――」ビリビリ
上条「待て落ち着け御坂俺が悪かったすいません。なんだ、俺達のことを心配しててくれたのか?」
御坂「べっ、別にそういうわけじゃ……で? アンタん所は大丈夫だったわけ?」
上条「まあなんとかな。だけど電気とか全部止まっちまって……」グスン
禁書「こんな時に携帯の充電できてないなんて、相変わらずのとうまなんだよ……」ハァ
御坂「ったく、どうしようもないわねアンタは。ほら、貸してみなさい」
禁書「どうするの?」
御坂「こう――すんのよ」パリッ
上条「おおっ、バッテリーが復活した! さすが御坂センセー!」
禁書「ただのビリビリ女だと思ってたけど、見直したんだよ短髪!」
御坂「一言余計だっつの!」
※携帯電話・ラジオなど、逐一情報を得られるものを持ち出すのも忘れずに。
学園都市の外に美琴のような便利な人はいないと思うので、充電もしっかりしておきましょう。
296 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/16(水) 10:33:17.37
ID:YNWO8VNqo 白井「お姉さま!」シュン「大変ですの!」
御坂「黒子?」
白井「げっ、類人猿がなぜここに。まさかまたお姉さまにちょっかいを……いえ、それどころではありませんわね」
禁書「どうかしたの?」
白井「先ほどの地震の影響で、この近辺の住宅で大規模な火災が発生しましたわ」
上条「火事か!」
禁書「あっ、ホントだ。向こうの方から煙が出てるんだよ!」
白井「消防や警備員が到着するまでの間、風紀委員総出で消火と救出活動に当たっています」
御坂「他の場所でも地震で倒れたものの下敷きになった人とかもいるだろうから、大変そうね……」
白井「ええ、明らかに人手が足りていません」
白井「つきましては、一般人であるお姉さまにも、この公園でのけが人の手当や、電気で困っている人たちの指導をお願いしたいんですの」
御坂「えぇ、わかったわ。こっちの方は任せて」
禁書「私も何か手伝うんだよ!」
上条「白井、俺は火災現場まで行ってみる。何か男手が役に立つかもしれねえしな」
白井「よろしくお願いしますわ。では、先に行っています」シュン
禁書「とうま、気をつけてね」
御坂「くたばったりしたら許さないわよ!」
上条「あぁ!」ダッ
※震災の現場では、助け合いの精神を常に持ちましょう。また、消防隊や自衛隊の人たちの言うことは、しっかり聞くように。
297 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/16(水) 10:34:48.88
ID:YNWO8VNqo ~ 火災現場 ~
上条「うおっ……こりゃずいぶん派手に燃えてるな」
白井「水流操作系能力者のみなさんにも協力してもらっていますが、やはり消防が来ないことには……」
芳川「助けて!」
上条「どうかしたんですか?」
芳川「この建物の中に、まだ子供がいるの! 一緒に出てきたと思ったんだけど、気づいたら……」
上条「なんだって!」
白井「まずいですわね……消防も警備員も、どうやら地震で倒壊した建物や道に阻まれて到着が遅れていますの」
上条「くそっ……こうなったら、俺が」バッ
白井「お待ちなさい! 今普通に建物に入るのは危険すぎますわ!」
白井「ここは、私の空間移動で――」
??「それこそ危険だろォが。空間移動ってのは、精神状態の平衡を保たねェといけないンだろうがよ」
??「この大火災の中でうまくいく保証はねェ」
白井「あ、あなたは?」
上条「一方通行じゃねえか!」
一通「ったく、心配してこっち来てみりゃ案の定逃げ遅れてやがる。黄泉川はどォした」
芳川「愛穂なら、ちょうど警備員の仕事で出てしまってるわ」
一通「チッ……世話の焼けるガキだ」カチッ「お前等、後は俺がやるから下がってろ」スタスタ
白井「ちょっ、いったい何を……あなただって危険ですわ!」
上条「いや、心配ない。あいつはああ見えて学園都市の第1位だ」
白井「えっ?!」ウッソー
※よく映画などで、水をかぶって火が上がっている建物に突っ込む人がいます。
(当たり前ですが)素人がこれをやるのは非常に危険なので、特殊な訓練を受けた人・技能を持った人の到着を待つのが賢明です。
298 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/16(水) 10:36:43.69
ID:YNWO8VNqo ~ 建物内部 ~
一通「打ち止めァァァァ! どこだ、返事をしろ!」
ゴウゴウ
ジリリリリリリ
バキバキッ
一通「……ハッ」キュイーン ドーン
一通「チッ……炎や崩れてくるものは反射ですべて防げるが……酸素がなくなるとまずい」
打止「はぁ、はぁ……けほっ」
一通「打ち止め! おい、しっかりしやがれクソガキ!」
打止「はぁ、はぁ、あなた……助けに来てくれたんだね、ってミサカはミサカは……げほげほっ」
一通「それ以上しゃべるンじゃねェ! チッ、すでに酸欠状態か……」
一通「本当に世話が焼けるガキだ」スッ
一通「(酸素が体内に行き渡るように血流のベクトルを操作……よし)」
打止「はぁ……はぁ」
一通「動けるか、打ち止め」
打止「うん、なんとか、ってミサカはミサカは大丈夫なことをアピール!」
一通「袖口を口に当てて、屈みながら移動するンだ。俺が道を空けるからしっかりついてこい」
打止「了解! ってミサカはミサカは素直に言うことを聞いてみる!」
※火災が発生したとき、やけどや家屋の倒壊ももちろん気をつけるべきですが、炎による酸欠も怖いものです。
煙は上の方に行くので、屈んで吸い込まないようにしましょう。
299 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/16(水) 10:38:22.81
ID:YNWO8VNqo ~ ロンドン ~
TV「――現在、必死の救助活動が続いており――火災などの被害も拡大――」
五和「ど、どうしましょう……」
建宮「落ち着くのよな、五和。我々が慌てても仕方ないだろう」
五和「ですが、上条さん達が心配で……やっぱり私、ジェット機で学園都市に行ってきます!」
建宮「おいおい……」
神裂「待ちなさい、五和」
五和「教皇!」
神裂「救助活動のプロでもない私たちが被災地に赴いても、なんの役にも立てません」
建宮「むしろ、ただでさえ混乱してるのに邪魔になっちまうのよな」
五和「うっ……」
神裂「今、私たちにできることをしましょう」サッ
五和「それは?」
神裂「募金箱です。イギリス清教の上層にもかけあって、学園都市を支援するよう頼んであります」
建宮「あいつ等なら、きっと大丈夫なのよな」
五和「……はい!」
※よかれと思って、現地に押しかけボランティア活動を行う人がいますが……。
本当に深刻な震災では、むしろそのような人たちが救助活動・避難の邪魔になってしまうことすらあります。
募金や節電など、小さいことでも自分ができることをやりましょう。
300 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします:2011/03/16(水) 10:40:16.56
ID:YNWO8VNqo ~ 後日、上条の部屋 ~
上条「はぁ、ようやく街も落ち着いてきたみたいだな」
禁書「らすとおーだーも軽傷で済んだし、安心したんだよ!」
スフィ「ニャー」
禁書「でも……知識として知ってたけど、地震を実際に体験したのは今回が初めてかも。とっても怖かった……」
上条「あぁ、地震はとっても怖いんだ。しかも日本にいる以上、絶対に安全な場所なんてない」
禁書「そんなぁ……」
上条「だけど、心配しすぎることもないぞ、インデックス。今回だって、誰も不幸にならずにすんだろ?」
上条「いろいろな事態を想定して冷静に対処し、周囲の人たちみんなと力を合わせれば、必ず乗り越えられるはずなんだ」
上条「だから……もし、地震災害で絶望しかしていない人たちがいるのなら……まずはその幻想をぶち殺す!」
禁書「おー!」
スフィ「ニャー」
禁書「じゃあとうま、さっそく次の震災に備えてごはんやお菓子をいっぱいため込んでおくんだよ!」
上条「そ、そうだな……(んなこと言って、お前のことだからすぐ食っちまうんだろ)」
禁書「……とうまー? 今何かすごーく失礼なことを思ったよね?」
上条「(心読まれた?!)な、何を言い出すんですかインデックスさん?」
禁書「問答無用なんだよ!」ガブッ
上条「不幸だー!」ギャー
おしまい
以上です。
学園都市の技術力やアレイスターにかかれば、地震なんて楽勝なんじゃないかとか。
そもそも消防なんて組織が学園都市にあるのかとか。
予知能力者はなにやってんだとか。
天草式は救助活動のプロではないけど役には立つだろうとか。
細かい突っ込みは置いておいてみなさんも小銭を募金箱に突っ込みましょう。
みなさんもお気をつけて。
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