1:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 21:31:04.20
ID:vOoUGzF80
ガタンゴトン~ガタンゴトン~
「満員電車」という現象は観光対象となるほどの東京を代表するものとなった。
発展途上国では東京同様に満員電車が現れ始めると、国の発展を実感する者が多いという。
しかし残念なことに満員電車、はたまた満員バスの増加に比例して増加する現象がある。
そう、痴漢行為だ。
悲しきかな。若き日本女性の半数は痴漢被害にあったことがあるとのことだ。
もちろん国や自治区、鉄道会社、女性自身が危険意識を持ったり、対応策を練るが被
害数は減少するどころか増加の傾向にある。
小型カメラのハイテク化、普及により盗撮被害も増加している点も見逃せない。
このSSはそんな満員電車・バスという密室空間に潜む犯罪の一部始終と痴漢犯罪の不安定さを記したものである。
2:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 21:32:32.36
ID:vOoUGzF80
女子高生A「今日も学校マジダルい。オモシロいこと起きないかな」
女子高生B「彼氏と別れたんよ。浮気されてたのマジムカつく」
女子高生A「マジで」
女子校生B「もー誰か男紹介してー」
女子高生A「えー」
女子高生B「最近、新しい彼氏見つけたんでしょ。その彼氏の友達とかさー」
女子高生A「どうしっかなー」
女子高生B「頼むって」
女子高生A(しつこいなー)
女子高生A(ん。尻に何か当たってる? いやこれ痴漢じゃん)
女子高生A(一応顔確認しとくか)チラ
女子高生A(チッ、ハゲデブの典型的なおっさんじゃん。どうせ痴漢されるならイケメンが良かったわ。まぁ慰謝料ガッポリ貰おうかな。臨時収入臨時収入♪)
女子高生A「おい、おっさん。人のケツ勝手に触ってんじゃねぇよ」
おっさん「ん? 何か勘違いしてないか」
3:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 21:38:17.65
ID:vOoUGzF80
女子高生A「何が勘違いだよ。人のもん触っといて勘違いはないだろ。痴漢したんだよ痴漢。わかってんの」
ザワザワざわざわザワザワざわざわ
女子高生B「なになに、痴漢したのこのおっさん。やべーじゃん逮捕するしかないっしょ」
女子高生A「次の駅で降りるよ。おっさん」
おっさん「待ってくれ。私が痴漢をした証拠はあるのか」
女子高生A「この目で見たんだよ。お前の手が私の尻を触ってんのよをー」
女子高生B「おっさん観念しなって。人生終了お疲れ様でーす」
おっさん「一ついいかな」
女子高生A「なんだよ」
おっさん「両手に鞄を持っているこの状態で、どうやって痴漢行為をしたというのかな」
ざわざわザワザワざわざわザワザワ
女子高生A「はぁ? はぁ? 意味わかんないし。……わかった! 鞄の角で尻をなぞったんでしょ。直接触ってなくてもこれも立派な痴漢だろ!」
女子高生B「A……」
おっさん「さっき君は、私の『手』が触っているのを見たと言ったよね。情報が一致しないんだけど」
女子高生A「はぁ? はぁ? はぁぁぁあぁ?」
5:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 21:50:46.42
ID:vOoUGzF80
女子高生A「!! B……B! Bもこのおっさんが私の尻を触ってるのを見たよね。見たよねぇ!?」
女子高生B「えっ」
女子高生A「見たよぉねぇえ。Bも見たよねぇええぇ」
女子高生B「う、うん。私もこのおっさんがAのお尻を触っているのを見た」
おっさん「本当かい?」
女子高生B「ああ」
おっさん「本当に見たのかい?」
女子高生B「見たっつてんだろ!」
女子高生A(B。ナイス)
おっさん「じゃあ話は変わるけど一ついいかな」
女子高生A「なんだよ」
6:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 21:56:00.71
ID:vOoUGzF80
おっさん「盗み聞くつもりじゃなかったんだけど、君たちの声が大きかったから聞こえただけなんだけど」
女子高生B「気持ちわりぃな。人の話聞くなよ」
おっさん「ごめんね。っでBちゃんだっけ。君、最近彼氏と別れたんだってね」
女子高生B「それが何だってんだよ。今の状況と関係ないだろ」
おっさん「確かにそうなんだけどさ。彼氏に浮気されたんでしょ。かわいそうだなと思って。彼氏や浮気相手の子には仕返しとかはしたの?」
女子高生B「してねぇよ。そもそもいきなりラインで、『前からお前の他にもう一人付き合ってた彼女がいたんでけどさ、そいつと真剣に付き合いたいからお前と別れるわ。じゃあな』って一方的にフられてたんだよ。連絡も付かないし家に行ってもいないから仕返ししたくてもできないんだよ」
女子高生B「変なことしゃべらすんじゃねぇよ」
おっさん「じゃあ浮気相手が誰なのか知らないわけだ。らしいけど、Aちゃん何かしらないの」
女子高生A「はぁ? し、知ってるわけないじゃん」
おっさん「こう見えても私ね、メンタリズムを少しかじってるんだ。だからAちゃんが真実を言ってるかわかるんだ。もう一度聞くよ。本当にAちゃんはBちゃんの元彼の浮気相手を知らないかい」
女子高生A「知らないよ……」
おっさん「本当に?」
女子高生A「本当だよ……」
7:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 21:58:24.34
ID:vOoUGzF80
女子高生A「……」
女子高生B「……あんた、もしかしてさ」
女子高生A「……」
女子高生B「私の彼氏の浮気相手ってさ……」
女子高生A「……」
女子高生B「あんたのことじゃないよね……」
女子高生A「……」
女子高生B「ねぇ……何か言ったら」
女子高生A「……うん」
女子高生B「浮気相手はあんたなの?」
女子高生A「……うん」
女子高生B「ふぅぅうぅうざけんじゃ、ねぇぇぇぇええよぉぉおぉぉ」
9:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 22:06:07.06
ID:vOoUGzF80
女子高生A「」ビクッ
女子高生B「私の彼氏を奪いやがって。ふざけんなよふざけんなよ」
女子高生A「……ごめん」
女子高生B「ごめんで済んだら警察いらねぇんだよ」
女子高生A「……ごめんなさい」グスッ
女子高生B「お前なぁ―――」
おっさん「Bちゃん。落ち着いて。怒っていたら何も解決しないよ。それにここは電車内だから」
女子高生B「ふぅ、ふぅ」
おっさん「Bちゃん。改めて聞きたいんだけど、私がAちゃんのお尻触っているのを見たのは本当?」
女子高生B「嘘だよ。見てねぇよ。全部嘘だよ!」
女子高生A「えっ!?」
10:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 22:07:05.46 ID:6BvDdGC/0
おっさんの掌の上すなあww
11:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 22:18:24.58 ID:9bMugTcBo
なんだこの展開wwwwww期待wwwwww
12:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 22:19:11.63
ID:vOoUGzF80
おっさん「らしいけどAちゃんどうする? 冤罪で知ってるよね。犯罪を犯してない人に罪を負わせようとすることを言うんだけどね、無実の人に罪を負わせた人は犯罪に問われるんだ。もし私がAちゃんのお尻を触ったのなら大人しく捕まるよ」
おっさん「でもね、私は痴漢をしていない。私がAちゃんに冤罪をかけられようとしたことを警察に言ったらAちゃんが捕まることになるけど、私はそんなことしたくない」
おっさん「わかるよね」
女子高生A「……」コクン
おっさん「じゃあ何もなかった。それでいいね」
女子高生A「……はい」
運転手「次はー〇〇、〇〇。お降りのお客様は忘れ物のないようご注意くだぁさい」
おっさん「お、そろそろ着くけど、降りるかい?」
女子高生B「はい。おいA降りるぞ。話があるっからなぁぁぁ」
13:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 22:28:18.81
ID:vOoUGzF80
運転手「左側の扉が開きまぁす。お気を付けてお降りくださぁい」
プシュウー
女子高生B「おじさん。お騒がせしてすんませんした。Aさっさと歩け、おらぁ」
シュウ、ドゥン
ガタンゴトン~ガタンゴトン~
おじさん「……」
留年が決まった大学生「……」
痴女「……」
変態「……」
会社をクビになったサラリーマン「……」
ロリコン「……」
痴漢という犯罪は、真実を証明しにくい犯罪です。
加害者も被害者も傍観者も十分に気を付けましょう。
そして痴漢行為がしたくてしたくて、たまらないという方は、約10000前後で痴漢行為専用の風俗があるので、そこで発散しましょう。では
21:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 22:41:48.55 ID:6BvDdGC/0
乙乙
なんか色々と煙に巻かれた気分だぜ、おっさんにも>>1にもww
16:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 22:31:19.22 ID:pKqFDeH9O
こんな車内だとおじさん本当は何かしてたんじゃないかと疑いたくなってくる
14:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/25(金) 22:29:48.79 ID:DRuCFCxAO
この車内魔境過ぎる
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