紬「唯ちゃん澪ちゃんりっちゃん、楽しいバイトがあるの!」

2013-01-18 (金) 19:07  けいおん!SS   0コメント  
1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 18:23:52.40 ID:OCNa0aWei

けいおん!×ドラクエⅠ実況

唯「ムギちゃん、楽しいバイトって何?」

律「バイトってどんなのだ?時給は良いのか?」

澪「ま、まさか変なことするバイトじゃないよな…」

紬「大丈夫よ澪ちゃん、詳細は私も知らないんだけど、ゲームのテストプレイをしてもらうの。

  そしてテストプレイについてレポートを作ってもらうの」


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2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 18:28:10.48 ID:OCNa0aWei

律「げ、レポート…。レポートには講義で散々苦しめられているし…」

唯「わ、私も…その日は予定があるし、レポート作成ならパスしよっかなー」

澪「お前ら、レポートと聞いたとたんその反応か?それに、まだ日にちも何も出てないだろうが!」

紬「唯ちゃん、りっちゃん、大丈夫よ。大学の講義のレポートとは違うものだから」



6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 18:32:41.38 ID:OCNa0aWei

紬「レポートといっても、どちらかと言うとアンケートに近いものなの。

  実際にプレイしてもらって、この部分はどうだとか、参考になる意見を出してもらいたいの。

  それと、実際にプレイしている人(プレイヤー)のレポートと、

  外からプレイの様子をモニターで見ている人(プレイモニター)のレポートが欲しいらしいの」

澪「へー。じゃあ、少なくとも二人以上の人が必要ってことなのか」

紬「そうなの。それで、テストプレイしてくれる年齢層を幅広く取る必要があって、

  二十歳前後、学生、女性の意見が欲しいってことで、私のところにも依頼が来たの」



9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 18:37:34.44 ID:OCNa0aWei

唯「なーんだぁ、レポートと聞いたからてっきり『1,200字以上書きなさい』とか、

  そんなのだと思ったよ」

律「私もそう思った。レポートなんてどこが楽しいバイトなんだよって。

  それならそうと早く言ってくれよな、ムギぃ」

澪「お前らが早合点しただけだろうが!」

紬「まぁまぁ…ともかく、まずは日にちを決めて欲しいの。このテストプレイは社外秘のものだから、

  テストプレイとレポートが完成したら、速やかに機器を会社に返却しないといけないから」



11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 18:38:52.02 ID:1xUSZAy60

ファミコン版?



13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 18:40:48.77 ID:OCNa0aWei

澪「社外秘って、その会社というのはひょっとして…」

紬「うち(琴吹グループ)の系列の会社なの。ゲーム機のハードを今開発していて、

  それでプレイすると、今までとは根本的に違う、よりリアリティのあるゲームが楽しめるらしいの。

  でもまだ試作の段階だし、特許申請もまだらしいから…」

澪「じゃあ、このことを外でしゃべっちゃまずいんだな?」

紬「できるだけね。だからテストプレイも身内の関係者だけなのよ。

  テストプレイも、寮の私の部屋でしてもらうの」



14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 18:43:50.73 ID:OCNa0aWei

澪「テストプレイは結構時間がかかるのか?」

紬「テスト用ソフトは、試作段階だから元の容量が小さい昔のソフトをリメイクしているらしいの。

  だからそこまで時間はかからないはずなんだけど、どのソフトでテストプレイするかも

  私も実はまだ知らないの。あとで聞いてみるわね」

律「とりあえず日にちを決めようぜ。私は今週はこの日とこの日以外はOKだ」

唯「私はこの日とこの日とこの日以外OK」

澪「私はこの日とこの日とこの日ならOKだ」

紬「うーん、今週は無理そうね。来週はどう?」



15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 18:47:45.23 ID:OCNa0aWei

翌週

寮管理人「琴吹さん、お荷物がダンボール三箱届いてますよ」

紬「はーい、すぐ行きまーす」


唯「ムギちゃんムギちゃん、その大きいダンボールの中身が、こないだ言ってたゲーム?」

紬「そうなの。ゴメンネ唯ちゃん、ちょっと道を開けてねー。しゃらんらしゃらんら~」


律「ムギだから軽々と持っているけど、絶対重そうだよな、あのダンボール」

澪「フルダブルのベッドでも入っているのかって思う大きさだぞ」



16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 18:48:21.56 ID:rTnFruXF0

マジででかいな



17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 18:51:19.30 ID:OCNa0aWei

翌日午後

唯「ムギちゃーん、おじゃましまーす!」

紬「いらっしゃーい。みんな、もう準備は出来ているから」

澪「えーっと、ディスプレイが二つと、本体らしき茶色い箱と…

  何だ?あの手すりに囲まれた土俵みたいな台は?」

律「あのフルダブルベットが入りそうな大きい箱に入っていたのが、あの台なんだな」



18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 18:55:05.85 ID:OCNa0aWei

紬「それでは、これよりテストプレイのバイトをはじめまーす」

唯「いえーい!」

澪「そういえば、テストプレイするゲームの中身を聞いていなかったけど、何をするんだ?」

紬「ドラクエなの。ドラクエⅠね」

律「ドラクエか。Ⅰはアプリで何度もやったことがあるから、私は自信があるぞ!」

唯「おぉー、りっちゃんたのもしい!」



21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 18:59:08.31 ID:OCNa0aWei

澪「それはそうと、このゲームのコントローラーってどれだ?まさか、あの台だけ?」

紬「このゴーグル付きヘッドホンと、両手首足首にそれぞれ専用リストバンドをつけて、

  あの台の上で歩いたり動いたりすることでプレイするのよ。全部ワイヤレスになっているの。

  あの台はプレイベースという名前で、簡単に言うと360°動くルームランナーみたいな感じなの。

  プレイベースの手すりに超小型CCDカメラが埋め込まれてて、プレイヤーの動きを撮影して

  4つのリストバンドが、それぞれプレイヤーの筋肉と神経の微弱電流をキャッチして、

  プレイベースが連動して動いて、実際にマップを歩いているような感じになるの」

唯「おぉー、なんだかハイテク!」

律「唯、もう頭から湯気が出ているぞ」



22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 19:03:21.44 ID:OCNa0aWei

紬「それと、特定の行為を行うと、バンドから逆に微弱電流が流れてきて、筋肉・神経に作用して

  あたかもモノを握っているような感覚になったり、階段の上り下りも擬似体験できちゃうのよ。

  でも、走ると手すりにぶつかっちゃうから、そこは気を付けないといけないの」

澪「こっちのゴーグル付きのヘッドホンで、画面を見るような感じなのか?

紬「そうなの。このゴーグル付きヘッドホンがプレイヤー用モニター兼音声探知機になっていて、

  ゲームキャラクターの視点でプレイすることができるの。会話のセリフも音声で聞こえるのよ。

  もちろんコマンド表示もされて、指差しでコマンド操作ができるし、

  音声でコマンド操作だってできるのよ」

唯「仕組みはよくわかんないけど、やってみたらなんとかなるよね」

律「唯、安心しろ。私も仕組みはよくわからなかった」



24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 19:07:51.59 ID:OCNa0aWei

澪「でも、途中でトイレに行きたくなったりしたらどうするんだ?

  それにドラクエのようなRPGなら、結構時間がかかるんじゃないか」

紬「学生さんが一番時間に余裕があるって話になったみたいで、

  長時間プレイ用のモニターとして、私たちがドラクエをプレイするようにって依頼されたの。

  それに、『冒険の書』機能だけじゃなくって、ちゃんと『中断書』機能もついているから、

  急におトイレに行きたくなっても大丈夫よ。途中交代もできるし。

  それに、ゴーグルで見るから結構目が疲れるのよ。だから、交代しながらしましょ」

唯「じゃあ途中でお腹がすいても大丈夫だね!」

律「っていうか、ドラクエⅠならその気になれば数時間でクリアできるんだから、余裕余裕!」



25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 19:12:38.32 ID:OCNa0aWei

唯「ムギちゃん、こっちの二つのディスプレイには何が映るの?」

紬「それが外部モニター用で、左のディスプレイにはプレイヤーの視線が表示されて、

  右のディスプレイには全体が表示されるの」

律「DSみたい感じだな」

澪「なるほど、それをモニターする人が一人は必要なわけか」

紬「そうなの。プレイする様子を見て楽しむことができるかどうかも、重要なのよ。

  一応家庭用ゲーム機として開発されているから」

澪「プレイ中にプレイヤーに声をかけたいときはどうするんだ?」

紬「茶色い箱の本体にもマイクが内蔵されていて、このボタンを押しながら話すと

  直接プレイヤーに聞こえるようになっているの」



29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 19:17:43.44 ID:OCNa0aWei

澪「でも、これは一家に一台ってものじゃないんじゃないのか?

  あの台も大きいから場所も取るだろうし、値段も高そうだし…」

紬「うーん、そのへんはよくわからないけど、意見としてレポートには書いておきましょう」

律「(やっぱり金持ちの感覚はそうなのか…)」

澪「(庶民にはまだなりきれないか…)」

唯「よくわかんないけど、ともかくやってみようよぉ」



31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 19:21:12.98 ID:OCNa0aWei

紬「テストプレイはプレイヤーとプレイモニターの二人以上で一組で行うことになってるんだけど、

  機器は一人ずつしかプレイできないから、まずはプレイヤーを決めよっ。誰がやりたい?」

唯「はい!はい!私やりたい!」

律「唯はドラクエⅠをやったことあんのか?」

唯「Ⅰはないけど、ドラクエは何個かしたことあるよ!

  それに、りっちゃんにできるんだったら、私にだって!」

律「なにー、唯のクセに!」

紬「澪ちゃんはどう?」

澪「私は……いい。モニターをする…」



32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 19:24:32.16 ID:OCNa0aWei

唯「あれっ?澪ちゃんはプレイヤーしたくないの?」

律「ははーん、さては怖いんだな。ゴーストとか骸骨とかをリーアルに見ることになるからな」

澪「わ…私は、モニター役がいないとテストプレイが成り立たないから、そっちに回るだけだ!

  もう大学生なんだから、別に怖いからなんかじゃないぞ!」

紬「(ウフフ、澪ちゃんも相変わらずね…)」



33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 19:26:39.41 ID:wS+lEJdT0

ドラクエのゴーストって少しかわいい気がしないでもない



34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 19:28:23.15 ID:OCNa0aWei

紬「はい、これが専用レポート用紙」

唯「バインダーもついていて、なんか本格的って感じ」

律「でも、プレイ中にいちいち中断してこれを書くのか?」

紬「プレイ中に言葉で喋ってもらったら、それがディスプレイに字幕として表示されていくの。

  音声言語化機能もついているのよ。それを私が拾っていくから安心して」

澪「でも、それだったらムギもプレイできないぞ」

紬「いいのよ。私はまたプレイできる機会があるはずだから。

  それに、昨日動作確認の為に少しプレイしてみたのよ。

  そうしたら、プレイに一生懸命になっちゃって。だから、そのほうがいいかなって思ったの」



35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 19:32:18.43 ID:OCNa0aWei

紬「とりあえず、唯ちゃんが始めのプレイヤーになって、疲れたら途中でりっちゃんに交代。

  モニターは澪ちゃんがメインで、私がプレイヤーの発言を拾っていく担当ね。

唯「頑張るぞー!」

律「唯、途中で死なないように気をつけろよ」

澪「そういえば、このプレイのドラクエⅠはオリジナルそのままなのか?」

紬「何もしなければWii(SFC)版って仕様なんだけど、いくつか変えることができるの」



36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 19:34:03.54 ID:rTnFruXF0

世界の半分が楽しみ



37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 19:36:34.11 ID:OCNa0aWei

澪「例えば?」

紬「マニュアルには、途中でのプレイヤーの名前(平仮名片仮名のみ)及び性別の変更、

  プレイヤーの容姿(固定又は装備品ごとのビジュアル変更)の設定、

  ローラ姫のビジュアルの設定、特定のアイテムの出現場所の変更、

  宝箱等のグレードの設定(1~3)、出現モンスターのグレードの設定(1~3)ができるみたい。

  デフォルト設定では、容姿やビジュアルは固定、特定アイテムはオリジナル通り、

  宝箱等のグレードは3(豊富)、モンスターグレードは1(標準)になっているみたいね。

  これらをランダムに設定する『お任せ設定』もできるみたいよ」

律「せっかくだから、その『お任せ設定』にしようぜ。そうしないと私には簡単すぎるからな」

紬「じゃあ、『お任せ設定』でセットするから、唯ちゃん準備をして!」

唯「了解です!ふんす!」



40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 19:41:41.88 ID:OCNa0aWei

パーンッパパッパッパッパッパッパッパッパッパッパッパッパッパッパ…

唯「あれっ、私違う格好になってる。でも、なんか勇者って感じじゃないよね。

  これじゃあ村人って感じだ…」

ナレーション(以下「ナ」と略)「ようこそドラゴンクエストの世界へ!」

唯「わっ!いきなり声が聞こえた。そっか、こんな感じなんだ」

ナ「それではゲームを開始します。あなたのお名前を教えてください」

唯「唯です(へーっ、全部コマンドと字幕が出ているよ)」

ナ「お名前は『ゆい』さんでよろしいですか?」

唯「はい(おぉー!認識してる!)」



41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 19:42:44.56 ID:OCNa0aWei

ナ「あなたの性別を教えてください」

唯「女性です」

ナ「『女性』ですね」

唯「はい」

ナ「その他、おまかせ設定となっていますが、これでよろしいですか?」

唯「はい」

ナ「それでは冒険を開始します」



43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 19:46:01.94 ID:OCNa0aWei

澪「右のモニターに、二頭身の小さい唯が表示されてる。ちゃんと頭にヘアピンがついてるぞ」

  でも、鎧兜の格好じゃないな」

紬「プレイベースには小型CCDカメラが埋め込まれていて、自動的に画像認識して、

  プレイヤーの3Dのキャラクター像が作成されるの。唯ちゃんがこの姿ってことは、

  容姿は装備品ごとに変わる設定になったのね」

律「すげぇ、唯の言葉も全部字幕になっている。なぁムギ、ここで曖昧な返事をしたら、

  機械はどんな反応をするんだ?」

紬「試してはないけど、マニュアルには『認識できませんでした。もう一度教えてください』

  って出るみたい」

澪「ところで、これは直接しゃべらなくても名前や性別の設定もできるのか」

紬「もちろんよ。ディスプレイに映っているとおり、下の部分に選択肢が出ているでしょ。

  『はい』なら右手を動かす。『いいえ』なら左手を動かすとか。

  名前のときにも『タッチパネル』の選択肢があったでしょ。

  それで、指で差し示して設定できるの」

澪「へーっ。いろいろ考えてあるんだな」



44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 19:49:56.95 ID:OCNa0aWei

ラダトーム城

王「おお、ゆい!勇者ロトの血をひきし者よ!そなたが来るのを待っておった。その昔…」

唯「(おぉーっ!王様って感じの人だ。BGMもちゃんと流れているよ)」

王「勇者ゆいよ!竜王をたおしその手からひかりの玉を取りもどしてくれ!

  わしからのおくり物じゃ!そこにある宝箱を開けるがよい。

  そなたの役に立つ物が入っておるはずじゃ。そしてこの部屋にいる者にたずねれば

  旅の心得を教えてくれよう。ではまた会おう!勇者ゆいよ!」


唯「えーっと、宝箱は…後ろにあるこれかな。よいしょっと」


ゆいは宝箱を開けた。120ゴールドを手に入れた。


唯「コインがいっぱいだ。あっ、お金を触ったとたん消えちゃった。

  ちゃんと手に入れているのかなぁ?あれ?腰のあたりに感触が…

  そっか、腰のベルトについてるGって書いてある袋の中に移動しているんだ。

  よーし、なんとなくわかってきたぞー」



47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 19:53:27.59 ID:OCNa0aWei

澪「左のディスプレイの画面は、唯の視線そのままなんだな。首を傾げたら画面も傾くし。

  表示されている他のキャラも3Dなんだな。唯の手が映って、実際に宝箱を開けて、

  中身に触れるモーションも表現されてて…結構すごいな」

律「台の上の唯は、まるでパントマイムをしているみたいだな。

  唯が歩くと床が同時に動いて、常に唯が中央にいる。これはこれで見てて面白いぜ」

紬「りっちゃん、後でやってみたらわかるけど、ほんとに箱を開けてる感触がするのよ。

  ビックリするわよ。もちろん直接動かなくっても、コマンド操作で自動的に開けることもできるの」



50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 19:58:02.17 ID:OCNa0aWei

ゆいは宝箱を開けた。なんと!たいまつを見つけた!唯はたいまつを手に入れた。

ゆいは宝箱を開けた。なんと!魔法の鍵を見つけた!唯は魔法の鍵を手に入れた。

唯「たいまつも腰のベルトについている大きな袋に勝手に入っていったみたいだね。

  鍵は輪っかみたいなところにぶら下がっているよ。これって取り出せるのかなぁ?

  せっかくだし、いろんな人に話しかけてみよう。まずはあの立派そうな人にしてみよう」


澪「アイテムやゴールドは、触ると消えてアイテム欄に移動する仕様なんだな」

紬「さすがに袋に入れたり出したりまでは、再現は難しいみたいなの」

律「ところでさぁ、たいまつって『なんと!』って驚くものなのかなぁ」

澪「こういう文章ってプログラム上の定型文だろ。こんなことにケチつけるなよ」

紬「でも、これも一応意見だから、『たいまつ程度のアイテムなら驚かないのが自然』

  ってレポートに書いておくわ」

澪「そういうのでも良いのか…」



51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 20:01:59.32 ID:OCNa0aWei

唯「あのー、すいませ…」

大臣「ゆい殿は、ローラ姫のことを、ご存じか?」

唯「(わっ、いきなり会話になっちゃった)ローラ姫?」

大臣「ローラ姫は、王さまの大切なひとり娘じゃ。王妃さまが亡くなられてからは

  ローラ姫が王さまの心の支えになっておられたのだが…

  その姫さまが、まものたちにさらわれて半年になる。

  王さまは何もおっしゃらないが、心の中ではどれほど苦しんでおられることか…。

  ゆいどの!どうかローラ姫を助け出してくだされ!」

唯「ローラ姫かぁ。…ってあれ?あの人話すだけ話して別の場所に移動しちゃったよ」



52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 20:06:25.90 ID:OCNa0aWei

律「声をかけると会話がスタートするんだな」

紬「もしくは、コマンドで『話す』を選択するのよ」

澪「疑問形で返事すると、いいえと認識するんだな。なかなかすごいな」

律「でも、会話のやり取りじゃないな。聞き出すだけって感じ。話が終わったら相手は移動して

  会話から逃げてる感じだしな」

紬「さすがに任意のことについて話しかけて、それに応答するプログラムではないのよ」

律「でもさぁ、それがあったら面白いじゃん。『今日はいい天気ですよねー』とか」

澪「ゲームには関係ないけど、登場人物と世間話できたら、たしかにすごいな」

紬「こういうことも全部レポートに書いておきましょう」



53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 20:10:14.87 ID:OCNa0aWei

右兵士「宝箱をすべて調べたなら、その中に『魔法の鍵』が入っていたはずです。

     鍵は一度使うとなくなりますが、その鍵で扉を開けた時…あなたの旅が始まるでしょう」


唯「へーっ。扉って、あの扉のこと?えーっと、さっき腰の輪っかについた鍵で開けるのかな?

  あっ!鍵を触ったら、鍵が手に移動した!それで、この扉の鍵穴に入れるんだね」


ゆいは魔法の鍵を使った。


唯「わっ!鍵を差し込んで回したら扉が消えた!でも鍵も消えちゃった!

  こんな感じになるんだぁ」



54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 20:14:17.25 ID:OCNa0aWei

律「唯、いちいちリアクション大きすぎ!」

紬「でも楽しそうだし、いいじゃない」

澪「こう見比べてみると、左のディスプレイの唯視点と右のディスプレイでは、全然画像が違うな。

  左はキャラが等身大って感じだけど、右は二頭身だな」

紬「澪ちゃん、左の方はこういうこともできるのよ。こういうふうにすると…」

律「あっ!唯が正面に映った!」

澪「なんか、Miku Miku Danceのキャラっぽいな」

紬「プレイベースの小型CCDカメラは8つ埋め込まれてて、

  それぞれの方向からプレイヤーのキャラクター像を、画面に表示することができるの」

澪「なるほど。そうやってプレイヤーのゲーム上のビジュアルも楽しむことができるんだな」

紬「そうなの。装備品ごとのビジュアル変更を選択すると、装備ごとにビジュアルが変わるのよ」

律「唯も自分で言ってたけど、今の唯の格好は、ホントただの村人って感じだよな。

  装備が増えていけば、マシになってくってことだな」



55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 20:18:21.45 ID:OCNa0aWei

左兵士「この城を出ると、隣に町が見えます。そこで、まず武器や防具を買いそろえると

   いいですよ。戦いでキズついたときは、町にもどり宿屋に泊まれば、キズが回復するでしょう」

唯「フム、了解です。Ⅰの場合は、はじめに宝箱の中にあったゴールドで買いそろえるんだね。

  装備は何も持っていないんだ。えーっと、階段を下りて…と。

  ふーん、お城の下の階はこんな感じなんだ。思ったより広くないんだね」



56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 20:23:00.77 ID:OCNa0aWei

澪「なぁムギ、唯は画面では自然に階段を降りているようだけど、

  実際の唯は台の上で小股で上下に揺れながらゆっくり歩いているようにしか見えないんだ。

  ほんとにこれで階段を降りている感じになるのか?」

紬「本人に聞いてみればいいのよ。(マイクボタンを押しながら)唯ちゃん、聞こえる?」

唯「あっ、ムギちゃん?聞こえるよ!」

律「うは、ディスプレイ上の唯が喋ってて、まるでテレビの中継画面みたいだ」

唯「えっ?りっちゃん、私映ってるの?イエーイ!みんな見てるぅ?」

紬「唯ちゃん、今階段を降りてたところだったけど、どんな感じだった?」

唯「へ?普通に階段降りている感じだよ。どうしたの?」

律「唯、今お前はさっきの台の上で動いているだけなのに、階段を降りたことになっているんだぜ」

唯「あっ、そっかぁ。そう考えるとスゴイよね。自然自然。ほら、こんな感じで階段も登れるよ」

紬「さっきも話したけど、昨日私も少しやってみて、すごく自然に階段の上り下りができているから

  ビックリしたのよ。澪ちゃんも、ちょっとやりたくなったでしょ?」

唯「澪ちゃんも後でやってみようよ。面白いよ!」

澪「う…うん。考えとく…」



58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 20:29:14.70 ID:OCNa0aWei

律「唯、いいことを教えてやる。城の中にあるツボの中を調べてみろ」

唯「ツボ?ねぇりっちゃん、ツボってあそこにあるツボのこと?」

律「そうだ。この中の一つにいい物が入っている」

唯「わかった。じゃあ手前のツボから調べてみよう」


ゆいはツボの中をのぞきこんだ。しかし何もみつからなかった。

唯「空っぽだ。真ん中のツボはどうかな?」

ゆいはツボの中をのぞきこんだ。しかし何もみつからなかった。

唯「こっちも空っぽ。じゃあ奥のツボにあるんだね」

ゆいはツボの中をのぞきこんだ。しかし何もみつからなかった。



60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 20:33:20.18 ID:OCNa0aWei

唯「りっちゃーん、何も入ってなかったよー」

律「おかしいなぁ、確か手前のツボの中に薬草が…」

澪「律の勘違いじゃないのか」

紬「私がプレイしたときは入っていたわよ。多分『宝箱等のグレード設定』で『3豊富』じゃなくって、

  『1質素』か『2そこそこ』のどちらかだと思うの」

澪「『1質素』と『3豊富』でどのくらい違うんだ?」

紬「マニュアルには『1質素』がオリジナルのFC版程度で、『3豊富』がSFC版程度って

  書いてあるわ。『1質素』の場合、タンスやツボには何も入っていませんですって」

律「オリジナルのFC版程度ってことは、ひょっとしてステータスを上げる種もないってことか?」

紬「『1質素』ではステータスを上げる種は出現しませんって書いてあるわ」

  とりあえず今の設定を確認してみるわね。(ピッ、ピピピピッ)」



61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 20:37:21.09 ID:OCNa0aWei

  プレイヤーの名前:『ゆい』、性別:『女性』、プレイヤーの容姿:『装備品ごとのビジュアル変更』、

  ローラ姫のビジュアル:『タイプB』、特定のアイテムの出現場所の変更:『ランダム』、

  宝箱等のグレードの設定:『1質素』、出現モンスターのグレードの設定:『1標準』

紬「みんなの予想通り、『1質素』になってるみたいね」

唯「ねえねえ、結局どういうこと?」

澪「このプレイは、本来よりクリアが難しい設定になってるってことじゃないのか」

律「そういうことだ。プレイし慣れた私には、モンスターのグレードが『1標準』だからまだ簡単、

  しかし初心者の唯には厳しいってことだ。

  私もアドバイスするけど、半分ぐらいしか効果がないと思うけどな」

唯「そんなぁ…」

紬「大丈夫よ、唯ちゃん。あくまでもテストプレイが目的なんだから。クリアしなくったっていいのよ」



63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 20:41:15.78 ID:OCNa0aWei

律「とりあえず、城から出て東にある町に行こう。そこで装備を買いそろえるんだ」

唯「りっちゃん、東ってどっち?」

紬「唯ちゃん、右上に方位を示すマークが浮かんでいるでしょ?それを目印にしてね」

唯「あっ、これかぁ!わかったー。じゃあお城を出て左だね。ありがとう、ムギちゃん!」



64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 20:45:10.84 ID:OCNa0aWei

フィールド


唯「わっ、お城を出たとたん景色が変わった。BGMも変わった。後ろのお城も急に小さくなった。

  目の前に海があって、その向こう側の島のガケの上にもお城がある。

  あそこが竜王の城なのかなぁ。とりあえず町は左側に…あったあった。

  結構近くにあるんだね」


澪「フィールドに出ると、城が急に縮小したな」

紬「リアルな大きさだと、マップの移動も大変だからじゃないかしら。たぶん町も同じだと思うわ」

律「こう見ると、マップもそこまで広く作ってないみたいだな。これなら楽勝そうだ」

澪「でも、全体が映ってる右のディスプレイの唯は、動きが遅いな」

紬「右の表示では一つのマスが5m四方みたいなの。だから、5m分進んで一マス移動するのよ」



68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 20:53:02.75 ID:OCNa0aWei

ラダトームの町

唯「わっ、町の目の前に来たら急に大きくなった!BGMも変わったね。とりあえず中に入ろう」

町人「ラダトームの町にようこそ」

唯「いやいやどうもどうも…。装備って武器防具だから、武器屋さんを見つければ…

  あの剣と盾のマークのお店だよね」

女性「いらっしゃいませ。中に進んでカウンターごしに話しかけてくださいな」

唯「はーい。あのー…」

武器屋「ここは武器と防具の店だ。どんな用だね?」

唯「武器と防具を買いに来たんですけど」

武器屋「(店の後ろに飾ってあるものを指して)どれにするかね?」

唯「竹ざお10G、こん棒が60G、銅の剣が180G、布の服が20G、革の服が70G、

  革の盾が90G…うーん、どれを買えばいいかなぁ?」



69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 20:54:35.15 ID:OCNa0aWei

唯「あのー、オススメってありますか?

武器屋「ちょっとよく聞こえなかったな。何を買うかね?」

唯「ちぇっ、質問には答えてくれないんだ。えーっと、どうしよう…

  あれ、アイテムを指さしたらコマンドが出てきた。竹ざおで攻撃力が7→9、こん棒で7→11、

  銅の剣で7→17!銅の剣が一番強いね。すいません、これください!」

武器屋「銅の剣だな。しかし、こいつを買うにはお金が足りないようだぞ。

     他にも何か用はあるかね」

唯「120Gしかお金なかったんだった。これは買えないや。でも…これが良いなぁ…」



70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 20:58:45.42 ID:OCNa0aWei

律「120Gしか所持金がないのに、唯は何をやっているんだ…」

紬「まぁまぁ、唯ちゃんもⅠは初挑戦なんだから、いろいろ試行錯誤するのもいいんじゃないかしら」

澪「なぁ律、この場合竹ざお10Gと布の服20Gと革の盾90Gで、ちょうど120Gになるけど、

  この選択がベストなんじゃないのか?攻撃力は+2しかならないけど、守備力が+6になって

  今の唯なら攻撃力9、守備力8でバランスもいいと思うんだけど」

律「チッチッ、甘いな澪。もっと良い選択があるんだよ」



71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 21:03:03.44 ID:OCNa0aWei

唯「うーん、こん棒と革の服…だったらお金が足らないし、竹ざおと革の服…こん棒と布の服…。

  もしもし、りっちゃん隊長、応答願います、ドーゾ!」

律「おっ、唯から呼び出しだ。こちら律、唯隊員、どうかしましたかドーゾ!」

唯「結局始めに何を買えばいいの?」

律「人によって違うんだけどな、私のやり方では、武器屋で『こん棒』だけを買うんだ。

  その後、道具屋で『竜のうろこ』を買って、装備するんだ」

唯「防具は買わなくていいの?」

律「『竜のうろこ』が防具の替わりになるからな。次の防具はお金が貯まってからでいい。

  それと、次に買う場合は革の盾が先だぜ」

唯「わかった。そうしてみるよ。ありがとうございます、りっちゃん隊長!」



72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 21:04:20.34 ID:ZgwwpXo4P

Ⅰ結構忘れてるな…



73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 21:07:10.42 ID:OCNa0aWei

澪「律、防具はなくても本当に大丈夫なのか?」

律「『竜のうろこ』は20Gで買える道具だけど、守備力が+5あるんだ。これを装備すれば十分。 
 
  弱っちい防具よりはるかにお得だぜ。それに、はじめはラダトーム城周辺のスライム退治で

  経験値を稼ぐんだけど、こん棒ならレベル1でも一撃でスライムを倒せるからな。

  スライムの攻撃も強くないから、『竜のうろこ』だけで問題ないんだ」

澪「なるほど、攻撃は最大の防御っていうわけだ」

紬「さすがりっちゃん、手慣れてるのね」

律「まぁ、私の手にかかればドラクエなんて余裕余裕!」



74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 21:11:07.11 ID:OCNa0aWei

唯「こん棒を下さい!」

武器屋「こん棒だな。さっそく装備するかい?」

唯「はい!」

武器屋「せっかく買ったんだから装備しなきゃなっ!」


ゆいはこん棒を装備させてもらった。


唯「おおっ、右手にこん棒が出てきた!なんかずっしりと重いや」

武器屋「他にも何か用はあるかね?」

唯「もういいです。ありがとうございましたー」

武器屋「また来てくれよ!」


唯「えーっと、次は道具屋さんっと…どこにあるのかなぁ。あっちの大きな建物かな?」



76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 21:15:58.01 ID:OCNa0aWei

澪「唯のグラフィックの右腕に、こん棒がでてきたな」

紬「武器・防具を身に付けると、それに応じてグラフィックが変わるのよ」

律「そういえばFCの初代ドラクエⅠも、武器や盾を手に入れるまで、

  グラフィックには表示されなかったはずだよな」

紬「さすがりっちゃん、よく知ってるわね」



78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 21:19:56.69 ID:OCNa0aWei

宿屋「旅人の宿屋へようこそ。ひと晩3ゴールドですが、お泊りになりますか?」

唯「(あっ、ここじゃなかったんだ)ゴメンナサイ、間違えました…」

宿屋「さようなら旅の人。あまり無理をなさいませぬように…」


唯「あれ、宿屋さんの中にも入れるんだ。こっちの扉は鍵がかかってるよ。

  こっちの部屋ではお爺ちゃんが寝ているし。えーっと、あの奥のカウンターは…」


預かり所「ここは、お金と持ち物の預かり所です。どんなご用でしょうか?」

唯「お店じゃなかったんだ。すいません、用はありませんでしたぁ」



79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 21:22:55.84 ID:rTnFruXF0

初々しいな



80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 21:24:00.79 ID:OCNa0aWei

唯「道具屋さんはどれだろう。あの二つの部屋がある建物かな?えーっと、すいませーん」


男「あなた、知ってますか?」

唯「え?な、何のこと?」

男「ウワサでは、どこかに魔法の鍵を売っている店があるらしいですよ」


唯「魔法の鍵って、さっき王様の部屋を出るときに使った鍵のことだよね。

  ドラクエⅠって鍵を売ってるんだね。なくなるって事は、使い捨てなのかな?

  とりあえず覚えておこう。隣の部屋はなんだろう」


老人「わしは呪いをとく魔法を研究しておる。もしそなたが呪われたなら、ここに来るがよい。

   きっと力になってやるぞ」

唯「へー、教会みたいな感じなのかぁ。ねぇお爺さん、それってタダでやってくれるの?」

老人「わしは呪いをとく魔法を研究しておる。もし…」

唯「ダメだ、同じことしか話さないや」



81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 21:28:16.11 ID:OCNa0aWei

唯「じゃあ、この後ろの建物かな?あれ、ここも扉に鍵がかかってる。

  鍵はもう使っちゃってなくなってるから入れないし、ここじゃないのかな?」


律「おーい!唯、聞こえるかー?」

唯「あっ、りっちゃん?ねぇりっちゃん、道具屋さんってどこ?」

律「南側の橋がかかってる島にある建物だよ」

唯「了解!ありがとう!」



82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 21:32:22.03 ID:OCNa0aWei

律「まったく、唯のプレイを見ているとイライラしてくるなぁ。もっとサクサクと進めればいいのに」

澪「律、いろいろ言いたく気持ちはわからないでもないが、さっきムギも言ってたけど、

  これはテストプレイなんだ。初プレイの試行錯誤の様子から、

  貴重な意見が出るかもしれないだろ。初心者の意見も重要だろ」

紬「唯ちゃんのプレイから、私もいろいろ気づきが出ているから、結構助かるわよ。

  唯ちゃん自身も、迷いながらも結構楽しんでいるみたいだしね。

  りっちゃん、必要そうな時だけアドバイスすればいいんじゃないかな」

律「私の番になったら、サクサク進めてやるんだからな」



83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 21:33:15.92 ID:iIjyOKr+0

ガンガンいこうぜ



84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 21:36:48.02 ID:OCNa0aWei

入口の商人「これはいらっしゃいませ!どうぞ中へお入りください」

唯「外から見てたら、中が真っ暗だ。こんな怪しい感じのところが道具屋さんなの?

  あっ!中に入ったら明るくなった」

道具屋「いらっしゃいませ!ここは道具屋です。どんなご用でしょう?」

唯「『竜のうろこ』ってありますか?」

道具屋「(後ろに飾ってある道具を指して)お買い上げですね。どれにいたしましょう?」

唯「商品名言っても、すぐに購入にはならないんだ…あれ(竜のうろこ)をください」

道具屋「『竜のうろこ』ですね。かしこまりました。はいどうぞ、ゆいさん。

     他にも何かご用は?」

唯「ないでーす」

道具屋「ありがとうございました!今後ともごひいきに!」



85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 21:40:57.82 ID:OCNa0aWei

澪「お店で、目的のものがはじめから決まっていて、○○下さいと言ったら、

  セリフがショートカットできるといいな」

紬「そうね。でも、値段がわからずに買っちゃうケースになるかもしれないから、

  そこは設定に工夫が必要かしらね」


律「おーい唯、聞こえるかー?」

唯「あっ、りっちゃん?竜のうろこ買ったよー」

律「必要なものも買えたんだし、さっさと進めようぜ!まずは町の外に出て、

  しばらくは城の周りでスライムやスライムベスを倒して経験値を積むんだ。

  おっとその前に竜のうろこを装備しろよ」

唯「りょーかい!」


唯は竜のうろこを身につけた。



86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 21:45:05.00 ID:OCNa0aWei

フィールド

唯「町の北に林や山地があるんだね。その奥に高い岩山が見えるよ。

  とりあえず林の中に入って…ふーん、林っていっても、ちゃんと通り道があるんだね。

  木がいっぱい生えててあんまり見渡せないから、今自分がどこにいるか全然わからないや。

  とりあえず先に進んでみよっと…うわ!目の前が光った!」


スライムがあらわれた!コマンド?



88:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 21:49:30.35 ID:OCNa0aWei

唯「スライムはドラクエのおなじみキャラだね。なんかカワイイ。

  えーっと、ここで戦えばいいんだよね。こん棒で叩けばいいのかな?えい!」


ゆいのこうげき!

ポコン!

スライムに5ポイントのダメージ!!

スライムを倒した!

スライムをやっつけた。

1ポイントの経験値をかくとく!2ゴールドを手に入れた!


唯「へーっ。倒したらモンスターが薄くなって消えるんだぁ」



89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 21:53:43.38 ID:OCNa0aWei

澪「スライムを攻撃した時に、スライムの目が『×』になるんだな。ちょっとカワイイな」

紬「ほとんどのモンスターもそういう設定になっているのよ」

澪「林のフィールドも、結構リアルに作ってあるんだな。いかにもモンスターが出そうな感じだし」

律「モンスターとのエンカウントはこんな感じなんだな。普通のランダムエンカウントか。

  これがシンボルエンカウントだと、モンスターを発見しやすくなって、

  逃げやすくもなるんじゃないのか」

紬「シンボルエンカウントね。確かにその方がリアルな感じよね。モンスターを区別して、

  戦うこともできるわね。でも、そうしたらどうしても走って逃げようとしちゃうじゃない。

  プレイベースでは『走る』ことにはまだついていけないの」

澪「ふーん、あっちが立てばこっちは立たずか」



91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 21:58:14.86 ID:OCNa0aWei

唯「林を抜けたら、山みたいな、丘みたいな、でもって何にもないところに出ちゃった。

  ここは坂道だね。とりあえず登ってみよう…って、わっ!また光った!」


スライムベスがあらわれた!コマンド?


唯「さっきと違う赤っぽい色のスライムだ。とりあえず戦おう。えいっ…て、うわっ!」


スライムベスのこうげき!

バシン!

ゆいは1ポイントのダメージをうけた!



92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 22:02:20.03 ID:OCNa0aWei

澪「なぁムギ、唯が今「痛っ!」って叫んだみたいだけど…これって痛いゲームなのか?

  ダメージまで体感できるようになっているのか?」

紬「そうなの。マニュアルにはダメージを受けると、脳や脊髄へ微弱電気が走るようになっているの。

  ゴーグル付きヘッドホンから、特殊な微弱電流が脊髄まで届いて、脳が体に痛みを受けた

  と錯覚するようにできているみたいなの。痛みは何かが当たったような鈍い痛みだから、

  心配するような痛みじゃないわよ。ダメージの強さは最大HPに対する割合で大きくなるみたい」

律「へーっ。じゃあ、例えば最大HPが30で、15ポイントのダメージなら、どのくらいの痛みがくるんだ?」

紬「昨日の私のテストプレイでは、操作確認がメインだったからでそんなに長くプレイしていないし

  よくわからないんだけど、ゲームだから激痛ってことはないでしょ。他にも、炎攻撃のときに

  熱の感覚も体感できるの。ビックリするわよ」

澪「でも…痛い話はやめてくれ…ガクガク」



95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 22:06:37.40 ID:OCNa0aWei

唯「痛~い!先に体当たりして来たよ。ちょっと痛かったけど、でも大丈夫!

  よーし、お返しだぁ!」


ゆいのこうげき!

ポコン!

スライムベスに4ポイントのダメージ!!

スライムベスを倒した!


スライムベスをやっつけた!

2ポイントの経験値をかくとく!4ゴールドを手に入れた!



96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 22:10:55.71 ID:OCNa0aWei

唯「坂道もそんなに長くなかったね。この位置からなら、さっき通った林もお城も町も見えるよ。

  この先はどうなって…あれ?岩山は高いガケになってるんだ。こんなの登れないよ。

  ここで行き止まりっぽいや。とりあえずこの辺をウロウロしてモンスターをつかまえて…

  わっ、また光った!」


スライムベスがあらわれた!コマンド!

唯「今度は先にやられないよ!えい!」


ゆいのこうげき!

ポコン!

スライムベスに3ポイントのダメージ!!



97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 22:15:00.74 ID:OCNa0aWei

唯「あれっ?倒れなかった。ダメージが足らなかったのかな?」


スライムベスのこうげき!

ミス!ゆいはダメージを受けない!


唯「あれ?今度は痛くない。当たってこられても痛くないのがミスなんだね。よーし、もう1回!」


ゆいのこうげき!

スライムベスに4ポイントのダメージ!!

スライムベスを倒した!



98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 22:19:25.70 ID:OCNa0aWei

律「攻撃した時の音が、なんかマヌケな感じだな。ポコンって音でさ」

紬「こん棒だからじゃない?私は竹ざおでスタートしたけど、いかにも竹って感じの

  バシッって音がしたわよ」

澪「それってひょっとして、竹ざおじゃなくって竹刀の音なんじゃないか?」

紬「そう、それ!剣道の竹刀の音よ!」

澪「竹は竹だけど、それは竹ざおの音じゃなくないか。竹ざおって、硬いけど中は空洞だし…」

紬「そう言われればそうね。レポートに書いておきましょう」



100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 22:24:17.87 ID:OCNa0aWei

唯「山地って言っても、草の生えていない丘みたいな感じだね。今は下り坂だし、

  このまま歩いたら平地に出ちゃうね。目の前は海だけど、海には入れないのかなぁ?

  わっ、また光った!」


スライムベスがあらわれた!しかし、スライムベスは気づいていない!

コマンド?


唯「スライムベスの後ろ姿なのかな?形が同じだからよくわかんないけど、

  私には気づいていないみたいだね。チャンス!そーっと近づいて…、えい!」


ゆいのこうげき!

ポコン!

スライムベスに4ポイントのダメージ!!

スライムベスを倒した!



101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 22:28:34.31 ID:OCNa0aWei

スライムベスをやっつけた!

2ポイントの経験値をかくとく!


パパパパッパッパッパーン♪


ゆいはレベル2に上がった!

力が2ポイント上がった!最大HPが6ポイント増えた!

4ゴールドを手に入れた!


唯「よーし、レベルアップだぁ!」



103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 22:32:36.76 ID:OCNa0aWei

唯「りっちゃん隊長、応答願います、ドーゾ!」

律「唯、とりあえず順調にレベル2だな。レベル2なら少しだけ行動範囲を広げても大丈夫だぜ。

  ドラキーとゴーストまでなら、2ターンかかったり先制されるが、なんとかなる。

  ただし、遠出したいなら先に宿屋に泊まっておけ!橋が見えたら、引き返すんだぞ」

唯「ラージャー!」


律「まだホイミも覚えていないから、本当はラダトーム周辺がいいんだけどな。

  橋を渡らない範囲なら、せいぜいゴーストまでしか出ないし、大丈夫だろ」

澪「でも、先制されたらたくさんダメージを受けるだろ。唯のHPが持てばいいんだが」

律「澪は相変わらず心配性だな。ほら、ここにドラクエの得意な私が唯をモニターしているんだ。

  危なくなったら、すかさずアドバイスするさ」

紬「りっちゃん、頼もしいわ」



104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 22:36:52.87 ID:OCNa0aWei

唯「りっちゃんも言っていたし、少しだけ遠くへ行ってみよう。

  とりあえず、海ぞいにたどっていってみよう…」


スライムベスがあらわれた!コマンド?


  (中略)


唯「あれー、せっかく山の上まで登ったのに、何もない。

  ここから先は高い岩山がガケのようになってるし、とても先には進めないや。

  今度は、山ぞいに伝って行ってみよう」


ドラキーがあらわれた!コマンド?



106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 22:41:17.06 ID:OCNa0aWei

唯「このモンスターも見たことある!空を浮かんでいるから、そこにめがけて攻撃だね。いくぞー」

ドラキーのこうげき!
ゆいは3ポイントのダメージをうけた!

唯「痛っ、先にやられたよ。向こうは空飛んでるから動きが早いんだね。ずるいよ。
  よーし、お返しだ!」

ゆいのこうげき!

ポコン!

ドラキーに5ポイントのダメージ!!
ドラキーを倒した!

唯「りっちゃんは大丈夫って言ってたけど、やっぱりお城の回りのスライムの方が気が楽だね」



107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 22:45:18.27 ID:OCNa0aWei

紬「唯ちゃん、お城の方に引き返していったわね」

律「まぁ、唯にはまだそっちのほうがいいかもな。私だったらサクサク倒して、

  経験値を早く稼いでレベルアップを早くするんだけどな」

澪「回復手段もないうちにか?」

律「そこは、実際にやってみせないとうまく説明できないんだけどなー。

  (そういえば、薬草もなかったし、さっきのアドバイスは、唯には少し無茶だったかなー?)」



109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 22:49:32.71 ID:OCNa0aWei

スライムベスをやっつけた!

2ポイントの経験値をかくとく!


パパパパッパッパッパーン♪


ゆいはレベル3に上がった!

力が2ポイント上がった!素早さが2ポイント上がった!身の守りが1ポイント上がった!

最大HPが2ポイント増えた!最大MPが4ポイント増えた!

ホイミの呪文を覚えた!

4ゴールドを手に入れた!


唯「よーし、レベル3だぁ!ホイミも覚えたよ!」



110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 22:54:06.47 ID:OCNa0aWei

律「おーい唯、聞こえるかぁ?」

唯「あっ、りっちゃん?レベル3に上がったよ!」

律「そうだな。呪文も覚えたことだし、とりあえずラダトーム城に戻ろうか」

唯「その前に宿屋に行かせてよ。私のHPは8しか残ってないんだよ」

律「その必要はない!」

唯「え?どうして?」

律「レベルが上がって回復呪文のホイミを覚えただろ、だから大丈夫なんだよ」

唯「ホイミっていっても、今MPは0だよー」

律「大丈夫な理由は後でわかるから、とりあえず行ってみ!」

唯「うん、わかった!」



112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 22:58:19.26 ID:OCNa0aWei

澪「なんで宿屋で回復させなくても大丈夫なんだ?」

律「ドラクエⅠだから出来る方法があるからさ」

紬「『光あれ』よね」

律「そう、『光あれ』だ」

澪「?」



114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 23:02:22.97 ID:OCNa0aWei

ラダトーム城

唯「りっちゃん隊長、お城に戻ってきました!」

律「じゃあ入って右側のほうに進んでくれ」

唯「何も入っていなかったツボのある方だよね」

律「それはもう言うなよ…」

唯「進んでいったら、カウンターにお爺さんが座っているけど、話かければいいの?」

律「そういうことだ」


唯「あのー…」

老人「闇の竜、つばさ広げる時、ロトの血をひく者来たりて、闇を照らす光とならん。

   おお神よ!古き言い伝えの勇者ゆいに光あれ!!」

唯「わわっ、光った!」



115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 23:03:35.61 ID:MoeMuVIe0

スレタイに不穏なものを感じて開いてみたら至って平和で安心した



116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 23:06:26.13 ID:OCNa0aWei

澪「画面がピカピカ光ったな。セリフにも『光あれ』って書いてあるけど、これでどうなるんだ?」

律「唯のMPを見てみろよ」

澪「MPは…4になってる」

唯「おぉー、ほんとだ!」

律「この『光あれ』を使えば、MPが全回復するんだ。何回でもできるから、

  HPをホイミで回復させてから、もう1回『光あれ』を受ければ宿代もいらないのさ」

澪「なるほどな」

唯「じゃあ今から自分にホイミをかけて、もう一回お爺さんに『光あれ』をしてもらえばいいんだね」

紬「そうなのよ。ラダトームは宿代も安いから、後半になればあんまり変わらない感じだけど、

  一応こういう方法もあるのよ」



117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 23:11:28.97 ID:OCNa0aWei

唯「了解です。じゃあさっそく、ホイミ!」


ゆいはホイミを唱えた!

ゆいの傷が回復した!


唯「そうして、またお爺さんに話しかけるんだね…」

老人「闇の竜、つばさ広げる時、ロトの血をひく者来たりて、闇を照らす光とならん。

   おお神よ!古き言い伝えの勇者ゆいに光あれ!!」

唯「よし!MPも元に戻って、全回復だね」

律「唯、この時点で冒険の書に記録してもらっておけよ」

澪「そうだな、マメなセーブはRPGの基本だからな」

唯「そうだね。でも、ドラクエⅠではどうすればいいの?教会ってどこ?」

紬「セーブは王様に話しかけたらOKだから」

唯「王様なんだね、了解です!」



119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 23:14:51.17 ID:SUvYZoBI0

これは良スレ



120:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 23:15:35.40 ID:OCNa0aWei

王「おお、ゆい!よくぞもどって来た!わしはとてもうれしいぞ。

  そなたが次のレベルになるには、あと22ポイントの経験が必要じゃ。

  そなたのこれまでの旅を、冒険の書に記録してよいな?」

唯「はい、お願いします!」

王「では、何番の冒険の書に記録しておくのじゃ?」

唯「(1番に『つむぎ Lv.7』って書いてあるけど、これはムギちゃんがプレイした分だね)

  2番の『ゆい Lv.1』でお願いします!」

王「確かに書きとめておいたぞ!まだ休まずに冒険を続けるつもりか?

唯「はい!」

王「では、また会おう!勇者ゆいよ!」



121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 23:19:54.58 ID:OCNa0aWei

フィールド

唯「ねぇりっちゃん、この後はどうするの?」

律「そうだな…唯、今所持金はいくらだ?」

唯「えーっと…86Gだよ!」

律「とりあえず、スライム2匹かスライムベス1匹を倒して、所持金を90Gにしよう。

  そして、ラダトームの町で革の盾を買って装備して、防御力を上げてくれ。

  これで橋を渡らなくても行ける範囲内なら、だいたい問題なく行き来できるようになるぜ」

唯「りょーかい!」


唯「とりあえず、お城から離れてスライムを捕まえないと…あっ!」


スライムベスがあらわれた!コマンド?


唯「グッドタイミングだね!ごっつあんです!」



122:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 23:24:06.47 ID:OCNa0aWei

ラダトームの町

ゆいは革の盾を装備させてもらった。

唯「おぉー、左手に盾が出てきた。なんだか戦士って感じだね」

武器屋「他にも何か用はあるかね?」

唯「もうお金は0Gだし、何も買えないでーす」

武器屋「また来てくれよ!」

唯「これで守備力も上がったし、ドラキーも怖くないね」



124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 23:28:03.50 ID:OCNa0aWei

澪「ビジュアルに盾がついてきて、多少まともな感じの格好になったな」

律「でも、まだしょぼいよな。武器がこん棒だから仕方ないけどさ」

紬「これから装備がグレードアップしていくと、容姿も格好良くなっていくんじゃないかしら」

澪「そうだな。こうやって武器防具がグレードアップしていくのを見るのも、

  楽しみになるんじゃないかな」



125:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 23:32:09.93 ID:OCNa0aWei

フィールド

唯「よーし、さっき行ったところから、北に進んでみよっと」


ドラキーがあらわれた!コマンド?


唯「もう怖くないよ!えい!」


ゆいのこうげき!

ドラキーに5ポイントのダメージ!!

ドラキーを倒した!


唯「ふんす!」



126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 23:36:33.14 ID:OCNa0aWei

澪「ところで律、さっき唯に革の盾を買わせてたけど、同じ守備力だし、

  革の服でも良かったんじゃないのか?」

律「そこがポイントなんだよ。ドラクエⅠは盾は3種類しかないんだ。鎧は7種類ぐらいある。

  革の服を買うより、少し高くても革の盾にした方が、長く使えるし、実際に使うことになるからな。

  それに、鎧をその都度買い換えるとゴールドが余分にかかるだろ。

  ドラクエⅠは売値が買値の1/2にしかならないからな。守備力上昇の数値に合わせて

  必要なものだけ買うようにすると、ゴールドの節約になるし、クリアする時間も短縮できるのさ」

紬「さすがりっちゃん、手慣れているわね」

澪「ゲームとはいえ、律がここまで戦略的に考えているとは思わなかったな…」

律「なんだよう、悪いか!」



128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 23:40:42.86 ID:OCNa0aWei

唯「平地が続いて、左側はずっと林になってる。平地って全然モンスターが出てこないね。

  あれ、林の奥に砂地みたいなのが見える。あっちに行ってみよう…」


ゴーストがあらわれた!

ゴーストは、いきなりおそいかかってきた!


唯「えっ、ちょっと待っうわっ!」


ゴーストのこうげき!

ゆいは2ポイントのダメージをうけた!

コマンド?


唯「不意打ちなんてズルいよ。とにかく倒さないと。えーい!」



131:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 23:44:46.96 ID:OCNa0aWei

ゴーストのこうげき!

ゆいは2ポイントのダメージをうけた!

ゆいのこうげき!

ゴーストに5ポイントのダメージ!!


唯「ゴーストに先に攻撃されちゃうよ。こりゃ手ごわいねー。もう一撃必要だね」


ゆいのこうげき!

ゴーストに4ポイントのダメージ!!

ゴーストを倒した!


唯「よし、今度は先に攻撃できたよ!」



133:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 23:49:54.79 ID:OCNa0aWei

澪「ゴーストといっても、こんなビジュアルなんだな。これなら全然怖くないぞ」

律「でも、他のモンスターはどうかなー?がいこつは結構生々しいんだぜ。

  骨が服を着て歩いてるみたいな感じでさぁ…」

澪「りつぅ~…そういう話はやめろよ…」

紬「澪ちゃん、大丈夫よ。子どもにも楽しめるように設定してあるんだから。

  昨日私も見たけど、苦情が出るようなおどろおどろしいグラフイックじゃなかったわ」

律「暗闇の中からカタカタ音をさせながら迫ってきて…ヒビが入った頭蓋骨の目の奥が不気味に光って…

  わーっ!」

澪「ひぃ!」

パチン!

律「…痛い。ビンタされた…」



134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 23:53:51.78 ID:OCNa0aWei

唯「りっちゃん隊長、応答願います、ドーゾ!」

律「おー痛ぇ…何だ、唯?」

唯「砂地の真ん中に、洞窟の入口みたいなものを発見しました!」

律「それがロトの洞窟だ。行かなくてもクリアには関係ないんだけど、ダンジョンに慣れるために

  行ってみるか。ちなみに、この洞窟はモンスターが出ないから安心しろ」

唯「さっそく洞窟に入ってみます、りっちゃん隊長!」


律「Ⅰはダンジョンが暗いから、面倒なんだよな」

紬「このプレイでは、プレイヤーからはマップ全体を見渡せないから、ダンジョンは結構大変だわ」

澪「まぁ私たちも、日常生活でゲームのように常に上からマップをのぞくことはないからな。

  せいぜいカーナビとか、携帯・スマホのGPS機能で現在位置を表示させるぐらいだよな。

  フィールドなら視界の範囲は見渡せるんだけどな」

紬「こういうことも、レポートに書いておくわね」



136:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/14(月) 23:58:10.96 ID:OCNa0aWei

ロトの洞窟

唯「りっちゃん隊長、真っ暗で先が何も見えません!BGMもなんか怪しいのに変わりました!」

律「真っ暗なら周りを明るくしないとな。たいまつがあっただろ。それを使うんだ」

唯「たいまつって、ここで使うんだね。えーっとたいまつは…

  わっ!こん棒が消えて手元にたいまつが出てきた!ん?なにか説明書きが書いてあるよ。

  『先端を、付属の黒い棒でこすりつけると点火します』だって。とりあえずやってみよう」


ゆいはたいまつに火をともした。

ボッ!


唯「おぉー、たいまつに火がついて、周りが見えるようになった。でも右手のこん棒は消えたままだ。

  こん棒はどこに行ったのかなぁ?もしモンスターが出てきたらどうするんだろ?

  えーっと、とりあえず道なりに…って、さっそく分かれ道だよ」



137:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 00:02:12.55 ID:2oWaiXFji

唯「ねえりっちゃん、どっち行けばいいの?」

律「階段は確か右下だったから…とりあえず奥へ奥へ進めそうな方向に行けばたどり着くはずだ」

澪「右下じゃなくて、南東だろ。唯から見たら右下は床なんだから」

律「そうだった、悪い悪い!右上に浮かんでいる方位マークの南東の方向だ」

唯「南東に向かって奥へ奥へだね。りょーかい!」



139:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 00:06:20.58 ID:ew5aB/AMi

唯「あれ?ここだけ灯がある。ロウソクが燃えてる。何で?あっ、階段発見!下に降りるよ」

律「あとはほぼ一本道だからな。石碑が到着地点だ」

唯「えーっと、こっちは行き止まりだから、こっちに行って…あった!これが石碑だ!」

ゆいは石板を読んだ。石板にはこう書かれている。


私の名はロト。私の血を引きし者よ。

ラダトームから見える魔の島に渡るには、3つのものが必要だった。

私はそれらを集め、魔の島に渡り、魔王を倒した。

そして今、その3つの神秘なるものを3人の賢者に託す。

彼らの子孫が、それらを守ってゆくだろう。

再び魔の島に悪がよみがえったとき、それらを集め戦うが良い。

3人の賢者は、この地のどこかでそなたの来るのを待っていることだろう。

行け!私の血を引きし者よ!


唯「竜王と戦うには、3つのものを集めないといけないんだね。

  とりあえず外に出よう。来た道を戻れば帰れるよね」



140:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 00:10:24.84 ID:ew5aB/AMi

唯「1階に戻ってきたけど、えーっと…ここまでどうやって来たっけ?」

律「唯、さっきと逆だ。左上…じゃなくって北西の方向に向かっていけばいいんだ」

唯「ラージャー!」


律「なんか、どうしても十字キー感覚で言ってしまうんだよな」

澪「実生活では、上といえば天井や空、下といえば床や地面だろ。

  私たちは3次元の世界で生きているんだから」

紬「でも、地図で説明するときに北を上、南を下、東を右、西を左って言っちゃう人もいるんだし、

  りっちゃんだけじゃないから」

澪「そういえばムギ、さっき左の画像の向きを180°変えてたよな。

  右の画像も同じ様に変えることって、できるのか?」

紬「できるわよ。オートムーブとマニュアルムーブがあって、

  オートムーブだったら常にプレイヤーの視界の向きになって、

  マニュアルムーブだと純粋に特定の方角に変更できるの」

律「でも、マップ全体が見にくくなりそうだな。ムギ、試しにオートムーブにしてみてくれ」

紬「ちょっと待ってね」



141:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 00:14:30.51 ID:ew5aB/AMi

フィールド

唯「ふー、外に出てきたよ。ってあれ?たいまつが消えて、またこん棒が出てきた。

  自動的に消えるんだね。さーて、とりあえず北の方に行ってみよう。探検探検♪」


律「うわっ!唯が振り向いたら右の画面がひっくり返った感じだ」

澪「左のディスプレイではそうは感じなかったけど、右の全体が動くと、結構見にくいな」

紬「これ、思ったより細かく動くわね。ずっと見ていると酔ってしまいそう」

澪「体の向きにだけ反応するとか、4方向にだけ変更するとかの方がいいかもな。

  レポートに書いておこう」



142:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 00:19:00.20 ID:ew5aB/AMi

唯「林を抜けたら海が見えてきた。でも、これ以上北には行けそうにないね。向こう岸も見えないし。

  今度は海ぞいに西に行ってみよう!」


紬「唯ちゃん、すっかり探検家気分ね」

律「まぁ、レベルが上がってギラを覚えないと楽に進めないし、この辺のモンスターだと

  経験値もゴールドも低いからな。レベルが上がるまで時間がかかりそうだし、

  しばらくは唯の好きにさせとくか。なんか、腹減ってきたな。ムギ、何か食べるものないか?」

澪「律、ここはムギの部屋だが、今は一応バイト中だろ」

紬「まぁまぁ…。りっちゃん、昨日コンビニで新作のお菓子、発見したの♪」

律「おっ、どんなのだ?持ってきてくれ!」

澪「まったく律は…。私は今のうちに気づきをレポートに追加して書いておくか」



144:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 00:23:53.79 ID:ew5aB/AMi

唯「りっちゃん隊長!応答願います、ドーゾ!」

律「バリバリ…ん?唯からだ。どうしたー唯?モグモグ…」

唯「あーっ、なんか食べてる!りっちゃんずるーい!」

紬「大丈夫よ、ちゃんと唯ちゃんの分は取っておいてあるし」

律「んで、今度はなんだー?」

唯「ここに新しい町を発見しました!」

律「ガライの町か。小さい町だけど、いろいろ重要なんだよな」

唯「とりあえず中に入ってみます!」



145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 00:28:16.82 ID:ew5aB/AMi

ガライの町

女性「昔語りの町、ガライへようこそ!」

唯「へーっ、ラダトームよりだいぶ狭いね、大きな建物の近くにお店がいくつかあるだけって感じ。

  大きな建物の入口は…扉があって鍵がかかってるよ。

  魔法の鍵を手に入れないと、中に入れないんだね」


詩人「唄はどうです?旅の人」

唯「えっ、歌ってくれるの?じゃあ、お願いします!」

詩人「では…コホン。  『ホゲー!』『ボエー!』」


唯「うわぁ…(あんまりどころか、全然うまくないや)」

詩人「ありがとうございました。実はボク、伝説の詩人ガライを目指して修行中なんですよ」


唯「なんか気分悪くなってきた…。ガライって人も、こんな感じの唄なのかな」



147:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 00:32:19.80 ID:ew5aB/AMi

澪「今のはハッキリ言って、かなりヒドイ唄だったな」

律「これなら私が歌ったほうがはるかにうまいぞ。こんなとこまでリアルに再現する必要あんのか?」

紬「うーん、これは…ちょっと困りものね…」

澪「プレイヤーが会う都度に、だんだんうまくなってくれると面白いんだけどな」

紬「それっ!レポートに書いておきましょう!」



148:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 00:36:23.09 ID:ew5aB/AMi

フィールド

唯「とりあえず、また海ぞいにたどって行こう。もう西には行けそうにないから、今度は南だね」

(中略)

唯「山地の高台から見下ろすと、南の方にずっと林が広がって見えるよ。

  川の向こうに平地が見えるから、そこまで行ってみよう。まだHPもいっぱいあるし」

(中略)

唯「川に到着!林って結構長いよね。向こう岸は山地になってるよ。とりあえず川ぞいに…」



149:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 00:40:42.66 ID:ew5aB/AMi

澪「律、さっき『橋を渡らなくても』って言ってたよな。唯が橋の近くまで来ているぞ…ってお前、

  今ここで漫画を読むな!」

律「いいじゃん、退屈なんだし。唯のレベルアップまで、もうちょっと時間がかかるだろー」

澪「ゲームとは言え、今は一応バイト中だろ」

紬「まぁまぁ、りっちゃんには後で活躍してもらうし、少しぐらいは…」

澪「ムギは甘いんだ!」



150:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 00:44:54.17 ID:ew5aB/AMi

唯「あっ、東方向に橋を発見!とりあえずそこまで行ってみよう」

澪「ゆいー!聞こえる?」

唯「あっ、澪ちゃん?」

澪「橋から向こうはまだ行かないほうがいいんじゃなのか?さっき律も言ってただろ。

  引き返したほうがいいんじゃないのか?」

唯「えっ、そうだっけ?でもほら、橋の上に今来たけど、なんともないよー。

  渡ったらすぐに山道だけど。ここならモンスターもいなさそうだし」

律「唯、橋を境い目に、出てくるモンスターのレベルが上がるんだぜ。

  橋の周辺でも出現するかもしれないんだ。まだレベル3だからいったん引き返そうぜ」

紬「そうよ、唯ちゃん。いったん引き返そ」

唯「そんなに危険なのかな?みんなも言っているから、とりあえず引き返すよ…って、わっ!」


メイジドラキーがあらわれた!コマンド?



151:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 00:46:28.94 ID:KvF1xjmT0

オワタ



152:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 00:49:02.66 ID:ew5aB/AMi

唯「紫色のドラキーだ!りっちゃん、このモンスターは強いの?」

律「そうでもないけど、ギラを唱えられたら厄介だから、今は逃げようぜ」

唯「了解です!」


ゆいは逃げ出した!

しかし、回り込まれてしまった!


唯「うわ、回り込んできた!」


メイジドラキーはギラを唱えた!

ゆいは9ポイントのダメージをうけた!コマンド?



153:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 00:52:12.21 ID:B1IokqMP0

メイジさんマジ鬼畜



154:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 00:53:17.57 ID:ew5aB/AMi

唯「あちっ!…火の玉が飛んできたよ。わっ、まずいよ。HPはあと7しか残っていないよ」

律「唯、今戦っても与えるダメージはせいぜい4ポイントだ。もう一発ギラを喰らったら死亡だ。

  イチかバチかだ。ホイミで回復させて、それから逃げよう」

唯「りょーかい!えーっと、ホイ…」

メイジドラキーはギラを唱えた!

ゆいは8ポイントのダメージをうけた!

ボオォォ…!

唯「うわ、急に体の力が抜けてくぅ…」


チャラララチャラララチャラララララララ、ラララー

あなたは、死にました。



157:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 00:57:40.59 ID:ew5aB/AMi

澪「うわー、ダメージを受けたとたん画面が揺れて、ディスプレイの文字が真っ赤になって、

  背景が薄らいでいってブラックアウトか。なかなかショッキングな演出だな」

律「唯のやつ、台の上にヘタリこんでるな」

澪「唯、大丈夫なのか…」

紬「大丈夫よ、澪ちゃん。HPが0になると、特殊な微弱電流が数秒間プレイヤーに流れて、

  両手足に力が入らなくなるの。だから、その場にヘタリこんじゃうの。

  でも、電流はすぐに流れなくなるから、すぐに立ち上がれるのよ」


唯「お、お…」

紬「唯ちゃん、立ち上がれる?」

唯「お、お…」

律「ゆ、唯!」

唯「お、お腹がすいて力が出ないよぉ…」

律「こらーっ、さっさと立ち上がれぇ!」



158:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 01:01:48.08 ID:ew5aB/AMi

王「おお、ゆい!死んでしまうとは何事だ!仕方のないやつじゃな。そなたにもう一度、

  機会を与えよう!戦いでキズついたときは町に戻り、宿屋に泊まってキズを回復させるのだぞ。

  再びこのような事が起こらぬよう、わしは祈っておる!

  そなたが次のレベルになるには、あと3ポイントの経験が必要じゃ。

  そなたのこれまでの旅を、冒険の書に記録してよいな?」


唯「りっちゃーん、そろそろ交代しなーい?私、お腹すいたー」

律「仕方のないやつじゃな」

紬「唯ちゃん、どちらにしても、王様との会話を終了させないといけないから」

唯「りっちゃーん、このままセーブしていい?」



159:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 01:06:01.54 ID:ew5aB/AMi

律「もうすぐレベルアップだし、今の段階ならゴールドが半分でも大して変わらないな。

  よし、このままセーブして、そのまま終了させよう」

唯「ラージャー!」


王「では、何番の冒険の書に記録しておくのじゃ?」

唯「2番の『ゆい Lv.3』でお願いします!

王「確かに書きとめておいたぞ!まだ休まずに冒険を続けるつもりか?」

唯「いいえ、終了します!」

王「疲れた時には無理をせず、休むのも戦士の心得のひとつ。ゆっくり休息をとるがよい。

  では、ゆいよ!そなたが戻るのを待っておるぞ」



160:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 01:10:11.66 ID:ew5aB/AMi

唯「ふーっ、終わったぁ」

紬「唯ちゃん、お疲れ様」

律「最後のは仕方ないとして、初プレイにしては、唯はなかなかだったんじゃないか?」

澪「そうだな」

紬「みんな、お茶入れるから待っててね」



唯「このスナック美味しいね」

紬「新作みたいなの」

澪「で、この後は律のプレイでいいのか」

律「OK,OK!唯のプレイの様子で、なんとなくわかったし、今度は私がプレイするぜ。

  サクサク進めていくから、みんなついてこいよ!」

澪「これはテストプレイなんだから、くれぐれも無茶はするなよ」

律「大丈夫だって。ドラクエⅠは何度もプレイしているからな」



162:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 01:14:21.49 ID:ew5aB/AMi

律「じゃあ私のプレイを始めようぜ。唯、ヘッドホンやリストバンドをかしてくれ。

  ムギは本体での設定変更を頼む」

唯「ラージャー!」

紬「ちょっと準備して待っててね、すぐ済むから」

澪「私は今のうちにトイレにでも行っておこうか…」


どの設定を変更しますか?

紬「(プレイヤーの名前及び性別、プレイヤーの容姿、以上プレイベースで再設定。

  それと…ローラ姫のビジュアルを…)」



163:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 01:18:24.45 ID:ew5aB/AMi

ナ「それでは名前を変更します。あなたのお名前を教えてください」

律「律です」

ナ「お名前は『りつ』さんでよろしいですか?」

律「はい!」

ナ「あなたの性別を教えてください」

律「女性です!」

ナ「『女性』ですね」

律「はい!」

ナ「その他、先ほどの変更された設定と同じとなっていますが、これでよろしいですか?」

律「はい!」

ナ「それでは冒険を開始します」



165:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 01:22:37.72 ID:ew5aB/AMi

王「おお、りつ!よくぞ戻って来た!わしはとてもうれしいぞ…」

律「へー、画面で見る以上に立体的でリアルだな。これは面白そうだ」

王「ではまた会おう!勇者りつよ!」


律「とりあえずレベルを上げてギラを覚えないとな。まずはレベル4にレベルアップだ。

  これはラダトーム周辺で十分だな」



166:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 01:27:36.88 ID:ew5aB/AMi

唯「おぉー、ちゃんと画像がりっちゃんだよ!オデコから胸の大きさまで、全部りっちゃんだよ!」

澪「すごいな。二頭身画像も、ちゃんと律の特徴を捉えている」

紬「似顔絵でも、本人の特徴を捉えた絵だと、形が違っていても『似てる』って言われるでしょ。

  画像認識の中でも、この部分は企業秘密なのよ」

澪「技術の進歩はめざましいな」



167:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 01:31:05.76 ID:BzmMO8O50

胸・・・



168:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 01:31:44.23 ID:ew5aB/AMi

フィールド

ドラキーをやっつけた!

3ポイントの経験値をかくとく!


パパパパッパッパッパーン♪


りつはレベル4に上がった!

力が1ポイント上がった!素早さが2ポイント上がった!みのまもりが1ポイント上がった!

最大HPが6ポイント増えた!最大MPが6ポイント増えた!

ギラの呪文を覚えた!


律「おっ?レベル4なのにギラを覚えたぞ。アプリと違うのか?ともかく、こりゃ好都合だ。

  もっとサクサク進められるな。さて、ホイミをかけて『光あれ』だ!」



169:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 01:35:52.15 ID:ew5aB/AMi

老人「闇の竜、つばさ広げる時、ロトの血をひく者来たりて、闇を照らす光とならん。

   おお神よ!古き言い伝えの勇者りつに光あれ!!」

律「うわっ!まぶしい!」


唯「あっ!『光あれ』の瞬間、りっちゃんのオデコも一緒に光ったよ!」

澪「ぷっ!…ムギ、この演出面白いな」

紬「これはすごいわね。唯ちゃんも、オデコを出せばこんな感じになったんじゃないかしら?」

唯「オデコだけは勘弁して~!」

紬「あっ、オデコ禁止だったわね」



171:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 01:40:02.84 ID:ew5aB/AMi

律「さて、これで橋を渡っても全然問題ないぞ。さっき唯が死んだ場所に行ってみるか」

 (中略)

律「林は見渡せないから、結構厄介だな…おっ、橋が見えたぞ。この先の山地付近にいれば

  どんどんモンスターが出てくるだろうな」

メイジドラキーがあらわれた!コマンド?


律「早速お出ましだな。唯、よく見ておけよ。こうするといいんだぜ。ギラ!」

りつはギラを唱えた!

メイジドラキーに20ポイントのダメージ!!

メイジドラキーを倒した!

律「すごいな、モンスターが燃えて黒焦げになって、地面に落ちて消えたぞ」



172:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 01:44:41.69 ID:ew5aB/AMi

唯「おぉ、りっちゃんスゴイ!さっきの紫のドラキーを一撃で倒している。ドラキーが丸焼けだよ!」

紬「ギラは炎の攻撃呪文なの。16~20ぐらいダメージを与えられるのよ」

澪「そうなんだ。律がギラを唱える都度、モンスターが次々に黒焦げになってるな。

  面白い演出だよな」

紬「相手を倒す最後の攻撃がギラやベギラマだと、黒焦げになるみたいね」

澪「それにしても、律がどんどん倒していくから、新しく見るモンスターの特徴が

  どんなものなのか全然わからないな。魔法使いは名前のとおり呪文を使いそうだけど、

  大さそりはどんな感じなんだろう?経験値やゴールドはこの中では一番多いようだけど」

紬「守備力が高かったと思うわ。ほら、サソリって殻に覆われているじゃない」

澪「それと、律視線のディスプレイに映るモンスター画像も、結構大きめだよな。

  さっきまでのスライムとかドラキーとかは割と小さかったけど、今映っている大さそりは、

  名前の通り結構大きく映っているな」

紬「そのあたりも、モンスターによって大きさ変えて、リアリティを出しているんだと思うわ」



173:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 01:49:00.94 ID:ew5aB/AMi

大さそりをやっつけた!

16ポイントの経験値をかくとく!


パパパパッパッパッパーン♪


りつはレベル5に上がった!

力が4ポイント上がった!素早さが2ポイント上がった!みのまもりが1ポイント上がった!

最大HPが4ポイント増えた!最大MPが4ポイント増えた!

25ゴールドを手に入れた!


律「よーし、順調だ。とりあえずMPも使い切ったし、距離的にガライの方が近そうだから、

  ガライに向かうか」



175:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 01:53:11.18 ID:ew5aB/AMi

唯「えーっ!もうレベルアップ?」

紬「早いわ…」

澪「あっという間にレベル5か。律が自分で言うだけのことはあるな」

紬「ゴースト以外、武器攻撃なしで全部ギラで倒してるわ。HPもあまり減っていないし。

  りっちゃんさすがね」



176:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 01:58:08.09 ID:ew5aB/AMi

ガライの町

宿屋「旅人の宿屋へようこそ。ひと晩6ゴールドですが、お泊りになりますか?」

律「はい」

宿屋「それでは、お部屋はそちらでございます。ごゆっくりお休みください」

律「あれ、まだ自由に動けるぞ。HPもMPも回復していないし。

  どうやったら泊まったことになるんだ?ベッドに寝ろってことか?

  とりあえずベッドに横になってみるか。って言うかベッド低いなー。床に布団敷いてるみたいだ」

チャララララッチャッチャーン♪

律「お、一瞬暗くなって、雀の鳴き声がする。HPとMPも回復している。こういう事なんだな。

  外に出てみるか」

宿屋「おはようございます。では、いってらっしゃいませ」

律「カウンター前で話しかけられるんだな。なるほど、宿屋に泊まるのはこんな感じか。

  ベッドに横になって、暗転したらHPとMPが回復するってことだな。

  さて、さっきの場所でさっさとレベル6に上げるぜ!」



178:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 02:02:20.61 ID:ew5aB/AMi

唯「宿屋に泊まると、こんな感じなんだね。武器や盾も持ったままベッドに横になるんだ」

澪「台の上の律は、その場に座って寝転んで、すぐ起きるって感じだな」

紬「今の時点のうちの技術では、これが限界みたいなの。ベッドをわざと低くしているのも、

  プレイヤーを一度座らせるためみたい。座らせたら、そこから寝転ぶのも危険じゃないし、

  ベッドに寝ている感覚も表現できるみたい」

澪「苦肉の策ってことだな。でも、いろいろ考えてあるんだな」



179:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 02:06:39.35 ID:ew5aB/AMi

パパパパッパッパッパーン♪

りつはレベル6に上がった!

力が4ポイント上がった!最大HPが4ポイント増えた!最大MPが3ポイント増えた!

20ゴールドを手に入れた!

律「OK!ゴールドもある程度たまったし、ようやく鎧が買えるな。さぁ、買い物と宿屋の為に、

  もう一度ガライだ」



180:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 02:11:13.07 ID:ew5aB/AMi

唯「りっちゃん早ーい!もうレベル6だよ」

澪「っていうか、ホントにギラばっかり使っていたな」

紬「りっちゃんの今の装備って、唯ちゃんがそろえた装備のままなのよね。鎧はまだ無装備だし。

  普通の攻撃で戦ったら、ゴーストしか一撃でしとめられないから、ギラを多用してるみたいね。

  2ターン目になったのはゴースト戦だけだったし、それ以外は全部1ターンで終わらせてたわ」

澪「これこそ、攻撃は最大の防御っていうことかな。貧弱な装備をギラでカバーしている感じだな」



181:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 02:15:30.03 ID:ew5aB/AMi

ガライの町

りつは鎖かたびらを装備させてもらった。

律「よし、これでようやく鎧系も装備できた。次は妖精の笛だな」

唯「りっちゃん隊長、応答願います、ドーゾ」

律「唯か?どーだ、私はサクサク進めるだろ?」

唯「すごく、早いです!っていうかなんで?」

律「ギラの呪文を覚えたら、少し上のレベルのモンスターも一撃で倒せるからな。

  ランクが上だから、経験値やゴールドもその分多いのさ。

  だから効率良く経験値やゴールドを稼げて、レベルアップも早いんだ。

  上のランクのモンスターはギラで戦うから、武器はこん棒のままでもいい。

  先に鎧系で守備を固めて、ゴールドがたまってから武器を買い換えるんだ」



182:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 02:20:17.11 ID:ew5aB/AMi

澪「なるほどな。ホント、律とは思えないぐらい戦略的だな」

律「何だよ、悪いかぁ!」

紬「りっちゃんの姿、様になってるわ。なんか忍者みたいな感じよね」

律「鎖かたびらだからな。でも、忍者っぽいのに盾やこん棒はおかしいんだけどな」

澪「これから、どうするんだ」

律「今度はマイラに向かうぜ。マイラ周辺もさっきのレベルのモンスターが出るからな。

  そしてレベルが上がったら、鍵を買いにリムルダールに行く」



184:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 02:24:59.05 ID:ew5aB/AMi

フィールド

律「マイラまでちょっと距離があるんだよな。えーっと、平地をたどっていけば橋に着くはずだ」


 (中略)


律「よし、一つ目の橋通過。このへんは平地をたどるだけだから楽だな」


 (中略)


律「二つ目の橋通過。ここから北上だな」


がいこつがあらわれた!コマンド?


律「おーっと、ちょっと強いのが出てきたな」



185:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 02:29:09.51 ID:ew5aB/AMi

澪「ほわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

唯「み、澪ちゃん!」

澪「見えない聞こえないミエナイキコエナイミエナイキコエナイ…」

紬「澪ちゃん、大丈夫だから」

唯「そうだよ、そんなに怖くないよ!」

澪「ホント…に?」

紬「ほら、服を着ているから、そんなに骨っぽさもないし」

唯「りっちゃんに攻撃されて、目が×になってて、けっこうカワイイよ」

澪「ソーッ…う…うん、なんとか…でも、結構大きく映っているし…」

紬「そうこうしているうちに、りっちゃんが倒しちゃったわね」



186:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 02:33:36.01 ID:ew5aB/AMi

がいこつをやっつけた!

25ポイントの経験値をかくとく!42ゴールド手に入れた!


律「がいこつはギラだけだと、どうしても2ターンかかるからな。まあ仕方ないんだよな。

  ともかく、北上するか」


 (中略)


律「マイラの村が…見えない。あの林の中の真ん中辺りだろうけど、ここからじゃさっぱりだ。

  どこか見渡せる…あった。西の山地からなら見えるかもしれないな」


 (中略)


律「この位の高さなら、向こうの海まで見えるな。マイラは…あった!ちっちぇな。

  温泉の湯気がたってるけど、林に入ったら見えないよな。ともかく、目指してみるか」



187:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 02:37:44.08 ID:ew5aB/AMi

マイラの村

男「こんにちはっ。ここはマイラの村です」

律「うへー、ようやく到着。林の中にあるから、たどり着くまでに迷うな。こりゃ大変だー。

  とりあえず、目的物の妖精の笛をとっておくか」


女性「いらっしゃいませ。ここは露天風呂でございます」

律「温泉から南に4歩だったよな。えーっとこの辺に…ない。おかしいな?場所が違うのか?」



188:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 02:41:59.50 ID:ew5aB/AMi

澪「律のやつは何をしているんだ?お風呂の南側をずっと調べているが」

唯「りっちゃん隊長、応答願います、ドーゾ!」

律「唯か?今探しものをしているんだよ」

澪「何を探しているんだ?」

律「妖精の笛さ。ゴーレム戦で必要なんだよ。たしかこの辺に落ちているはずなんだけどな?

  おーい、ムギぃ。地面を掘ることってできるのか」

紬「それはできないわ。りっちゃん、設定で隠し場所が変更されているんじゃないかしら」

律「そうかもしれないな。とりあえず思い当たるところを探してみるか。まずは温泉の脱衣所のタンスだな」



190:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2013/01/15(火) 02:46:09.36 ID:ew5aB/AMi

律「だめだ、温泉周辺にはなにもない…毒の沼も調べたのに…」

澪「律、マイラの村にはないんじゃないのか?」

紬「そうかもしれないわね」

律「まあ、あっさり見つかったら私にとって簡単すぎることになるからな。とりあえずここを拠点にして

  経験値とゴールドを稼いで、レベルが上がったらリムルダールに行くか。MPもなくなってるし、

  続きはここに泊ってからにするぜ」



後編→紬「唯ちゃん澪ちゃんりっちゃん、楽しいバイトがあるの!」【後編】


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