ほむら「仲間になってくれる魔法少女が……」【後編】

2012-11-08 (木) 18:01  まどか☆マギカSS   6コメント  
前→ほむら「仲間になってくれる魔法少女が……」




268:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 04:29:34.47 ID:+psLcEQp0

さやか「自分も恭介のこと好きなのに、あたしに発破かけてくれて……。
    その、本当にほむらには、なんて言ったら良いか……」

ほむら「待って。何を勘違いしてるの?私は別に上条くんのことはなんとも思っていないわ」

さやか「へっ?い、いや、だって。“誰かに取られたくなければ早く告白しろ”って……」

ほむら「“誰か”とは言ったけど、私だなんて一言も言ってないじゃない。
    それに、転校してきたばかりで上条くんとは初対面なのよ」

さやか「で、でもあれはどう考えても……」

ほむら「…………」

さやか「ほ、本当に?本当に、ほむらは恭介のことなんとも思ってないの?」

ほむら「だからそう言ってるじゃない」

さやか「じ、じゃあ、あたしの、勘違い……?は、恥ずかしいなぁ!もう!
    いくら美人だからって転校生なんかに取られてたまるかーって、すごく焦っちゃったんだよ!
    それなのに全部勘違いかよ!バカ!あたしって、ほんとバカ!恥ずかしい!」



270:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 04:32:38.40 ID:+psLcEQp0

放課後

まどか「わっ!やっぱりそうだったんだぁ!おめでとう、さやかちゃん!」

仁美「本当に……おめでとうございますわ」

ほむら「…………」

さやか「えへへへ……ありがと」

仁美「それにしても、お2人は付き合ってはいなかったですのね。
    口では否定していても、本当は付き合っているものとばかり……」

まどか「そう言えば、みんな“やっぱり付き合ってたんだ”って言ってたような……。
    確かに、ずーっと噂されてたもんね。
    “本人たちは否定してるけど付き合ってるようにしか見えない”って」

さやか「えっ、マジで?な、なんか恥ずかしいなぁ……。
    で、でも本当に、昨日までは付き合ってなかったんだよ!」

仁美「……そうと知っていれば……」



271:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 04:33:23.24 ID:dEsMYuiI0

ワカメ…



273:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 04:34:56.89 ID:+psLcEQp0

さやか「……へ?なに、仁美。何か言った?」

仁美「……ふふっ。なんでもありませんわ。……さやかさん」

さやか「ん、何?」

仁美「私、心から祝福いたしますわ。幸せに、なってくださいね」

さやか「いやぁー、あはは……て、照れるなぁ。でもありがとう、仁美!」

まどか「ねぇねぇさやかちゃん!どうやって付き合うようになったのか教えてよ!」

さやか「ウェッ!?」



274:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 04:38:14.73 ID:+psLcEQp0

まどか「なんて言って、告白したの?」

さやか「や、やだよ!言わないよ!恥ずかしいもん!」

仁美「そうですわね、私も知りたいですわ。
   さやかさんが上条くんのハートをどのように射止めたのか、ぜひ!」

さやか「い、いいい良いってそんなの!」

ほむら「…………」

美樹さやかが上条恭介と付き合って、
志筑仁美がどう反応するか少し気になっていたけれど……。
思ったより普通で安心したわ。
やっぱり、元々あの2人が仲が良かった分、志筑仁美も諦めやすかったということかしら。



276:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 04:40:24.72 ID:+psLcEQp0

仁美「あら、もうこんな時間……。ごめんなさい、お先に失礼しますわ」

まどか「あれ、今日もお稽古?」

仁美「えぇ、今日はピアノですの」

ほむら「私も、そろそろ帰らないと」

さやか「なんかほむらも結構忙しいねぇ。やっぱ、転校したばっかだから色々あるわけ?」

ほむら「えぇ、まぁ」

さやか「そんじゃ、バイバイ2人とも!」

まどか「また明日ね!」



279:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 04:44:32.16 ID:+psLcEQp0

ほむホーム

ほむら「今日は大丈夫なの?」

織莉子「えぇ。“魔法少女狩り”が印象付いた以上、何も毎日事件を起こす必要はないわ。
     それに、この子にあまり負担をかけたくないもの」

キリカ「私は全然なんてことないよ!」

織莉子「もちろんそれだけじゃないわ。
     何か起きた時にすぐ対処できるよう、あまり見滝原を離れない方が良いでしょう?」

キリカ「あ。そっか、確かに」

ほむら「考えあってのことなら良いの。それじゃあ、早速対策会議を始めましょう」



280:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 04:47:14.56 ID:+psLcEQp0




ほむら「それから、この魔女は……聞いてるの?」

キリカ「んあっ?あー。大丈夫大丈夫、聞いてたよ」

織莉子「ごめんなさい。この子、最近頑張りすぎて寝不足気味で……」

ほむら「だからと言って居眠りはやめて欲しいわ」

キリカ「だから聞いてたって!寝てなんかない!ただちょっとウトウトとしてただけじゃないか!」

ほむら「それを居眠りと言うのよ。子どもみたいな言い訳はやめなさい」

キリカ「!だ、れ、が、こっここ、子どもだァ!!」

ほむら「そうやってすぐ感情に任せて行動するところよ」

キリカ「この!このこのこのこの!私が感情ならキミは体型だ!
    体型が子どもだ!子ども体型のくせに!子ども体型のくせして!」

ほむら「なんですって……?」



281:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 04:48:42.56 ID:dEsMYuiI0
283:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 04:49:42.30 ID:+psLcEQp0

織莉子「2人とも、落ち着きなさい」

ほむら「私は落ち着いているわ。落ち着きがないのはそこの子どもだけよ」

キリカ「あァア!また言った!織莉子!私は暁美ほむらのことが嫌いだ!」

織莉子「もう、昨日言ったでしょう?暁美さんのこと信用して、協力しないと駄目だって」

キリカ「織莉子が言ったから信用はする!協力もする!でも嫌いだ!」

ほむら「別に好きになってもらう必要はないわ。信用と協力さえ得られれば、私はそれで構わない」

キリカ「そういうところが嫌いだ!このッ……」

織莉子「2人とも!黙って!」

キリカ「えっ。やだやだ!怒っちゃ嫌だよ!謝るよ!だから怒らないで!」

織莉子「今すぐ廃工場に向かって!急いで!」

ほむら「廃工場……?まさか!」



284:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 04:52:08.87 ID:+psLcEQp0




まどか「さやかちゃんと2人で寄り道なんて、久し振りじゃない?」

さやか「あー、そういやそうだね。ほむらが転校してきてから、2人でってのはあんまり……あれ?」

まどか「さやかちゃん?どうしたの?」

さやか「あそこ歩いてるの、ほら。仁美じゃない?」

まどか「えっ?あ、ほんとだ。お稽古どうしたのかな?」

さやか「さては……サボりですな!優等生の仁美もついにワルの道へと走り出しちゃいましたか!
    なんてね。おーい、仁美ー!何やってんのー?」

仁美「……?」

まどか「仁美ちゃん、今日お稽古じゃなかったの?」

さやか「ひっひっひ!サボりとはお主もワルよのぉ!」

仁美「あらぁ……?鹿目さん、美樹さん、ごきげんよう……!」



287:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 04:54:35.98 ID:+psLcEQp0

さやか「?仁美……?」

まどか「仁美ちゃ……あっ、ま、待って!どこに行くの?」

仁美「どこって……ここよりもずーっと素晴らしい場所、ですわぁ……」

まどか「ひ、仁美ちゃん……?」

さやか「なんだかわかんないけどさ……や、やめといた方が良いんじゃない?仁美……。
    素晴らしい場所って、あんまり良い予感がしないって言うか。
    お稽古サボるくらいなら良いと思うけどさ、そういうのはあんまり……」

仁美「あぁ、そうですわ……お2人もぜひ、ご一緒に……。
   えぇそうですわ、それが素晴らしいですわぁ……!」

さやか「ちょ、ちょっと、待ちなって……!」

まどか「ひ、仁美ちゃん、どうしちゃったの?ねぇ、仁美ちゃん!」



288:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 04:58:10.58 ID:dEsMYuiI0

二人いるから腹パンも二発かな



289:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 05:01:36.54 ID:+psLcEQp0




男「こんな工場ひとつ、満足に切り盛りできなかった……。俺はもう、駄目なんだ……」

女「…………」

まどか「えっ……あの人が持ってるの、あれって……」

さやか「あの洗剤……や、やばいやつじゃん!やめさせなきゃ……うわっ!?」

仁美「邪魔をしてはいけません、あれは神聖な儀式ですのよ?」

まどか「な、何言って……」

さやか「っ……離せ!!」

まどか「あっ、さやかちゃん!?」



291:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 05:07:58.28 ID:+psLcEQp0

さやか「お、りゃぁあああ!!」

さやかちゃんは仁美ちゃんの制止を振り切って、バケツのところまで走って行って、
そのままバケツを投げ捨てた。
良かった、これで……

まどか「……!?」

な、何?
みんな、さやかちゃんの方を見て……。

さやか「っ……く、来るな!来るなぁ!」

わたしなんか無視して、さやかちゃんの方に……!

まどか「や、やめて……!逃げて、さやかちゃあん!!」



294:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 05:10:26.58 ID:+psLcEQp0

まどか「ど、どうしよう、どうしよう……!」

さやかちゃんは、たまたま開いてた部屋の1つになんとか逃げ込んだ。
わたしはただ、部屋に群がる人たちを遠くから眺めていることしかできていない……。

駄目、早く、なんとかしなきゃ、あんなたくさんの人……いつ扉が壊されちゃうか……!

だ、誰か……警察、警察に、電話を……!

まどか「……そんな……!」

繋がらない、どうして……!?
走って誰か呼びに行っても、そんなの……。
このままじゃ、さやかちゃんが、さやかちゃんが……!

 「彼女を助けたいかい?それなら、僕が力になってあげられるよ」



295:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 05:12:29.14 ID:+psLcEQp0

まどか「えっ……?」

QB「初めまして、僕の名前はキュゥべえ!
   今あそこに居る人たちは、魔女の呪いを受けておかしくなってしまっているんだ」

まどか「ま、魔女!?そんな……」

QB「おや……君は魔女を知っているのかい?だったら話は早い。
   あの人たちを、そして君の友達を救えるのは、魔法少女だけだ」

まどか「魔法少女、だけ……」

QB「そして君には、そのための力が備わっているんだよ。
   人々を魔女の呪いから救い出すための力がね」

まどか「っ!わ、わたしに、助けられるの?さやかちゃんを、仁美ちゃんを、助けられるの!?」

QB「もちろんさ!だから僕と契約して、魔法少女に……」

ほむら「その必要はないわ……!」



298:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 05:15:06.24 ID:+psLcEQp0

QB「!暁美ほむら……」

まどか「ほむらちゃん……!た、大変なの、さやかちゃんが、仁美ちゃんが、魔女に!
    は、早く助けてあげないと……!」

ほむら「心配しないで、鹿目さん。あの子たちなら大丈夫だから」

まどか「えっ……?」

さやか「ま、まどかぁ!」

まどか「さやかちゃん!だ、大丈夫だった?なんともなかった!?」

さやか「う、うん。変なおばけが出てきて、周りの景色が変わって、
    もう駄目だと思ったら、この人たちが……」

まどか「お、織莉子さん、キリカさん!あの、ありがとうございます!」

キリカ「礼には及ばないよ。それより……」

織莉子「……キュゥべえ……」



300:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 05:21:37.27 ID:+psLcEQp0

QB「まさか君たちとほむらが手を組んでいたなんてね。意外だったよ」

織莉子「あら、そうかしら?魔法少女同士でチームを組むのはいけないこと?」

QB「そうは言ってないさ。ただ、あまり多いケースでもないからね。
   それより、僕から1つ提案があるんだけど」

ほむら「…………」

QB「チームを組むということは、仲間を欲しているということだろう?
  それなら、ここに居る2人が仲間になってくれるかも知れないよ。鹿目まどかと、美樹さやかがね」

キリカ「必要ない。3人も居れば十分だ。十分すぎる」

QB「そうかい?まぁ、チームを組むかどうかと、まどかとさやかが契約するかどうかはまた別の問題だけどね」

ほむら「……言いたいことは分かったわ。もう行って良いわよ」

QB「2人に魔法少女について説明くらいはしておきたいんだけど」

ほむら「説明なら私たちでしておくわ。だからもう、消えなさい」

QB「やれやれ、わかったよ」



301:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 05:23:50.77 ID:+psLcEQp0

仁美「ん……あら、私……?」

さやか「ひ、仁美!」

仁美「……?私、どうして……?」

まどか「……!」

さやか「え……な、何も覚えてないの?」

仁美「えぇ……なんだか、頭がぼんやりして……」

さやか「な、なんだかわかんないけど、元に戻ったんだよね……?
    良かった……良かったぁ……ぐすっ」

仁美「……何か、心配をかけてしまったようですわね……」



324:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 09:13:06.10 ID:+psLcEQp0

ほむら「きっと集団幻覚か何かでも見たんでしょうね。
    救急車を呼んでおいたから、検査を受けてきた方が良いわ」

仁美「集団、幻覚……。私、一体どうしてしまったのか……。
    ごめんなさい、みなさんに迷惑をかけてしまったみたいで……」

さやか「そんな、迷惑だなんて……。とにかく、仁美が無事で良かったよ、ほんと!」

仁美「さやかさん……」

さやか「ん、何?」

仁美「……いえ。なんでも、ありませんわ……ぐすっ……」

さやか「ひ、仁美!?大丈夫、どこか具合悪いの!?寝てた方が良いよ、ほら、横になって!」

仁美「っ……ひぐっ……ぐすっ……」



328:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 09:17:18.00 ID:+psLcEQp0




さやか「……本当に寝ちゃった」

ほむら「ちょうど良かった。志筑さんは寝かせておいて、早くここから離れましょう」

さやか「えっ!な、なんで?」

ほむら「じきに救急車やパトカーが来る。そうなれば私たちまで無駄に時間を取られることになるわ」

まどか「えっと、仁美ちゃん、本当になんとも……?」

織莉子「えぇ、大丈夫。魔女はもう倒したから、今は本当にただ寝ているだけだわ」

さやか「ま、魔女って、さっきのおばけのこと……?」

キリカ「……サイレンの音が聞こえてきた。行くなら早く行こう」

ほむら「そうね、行きましょう。説明はまた、その後でするわ」

さやか「う、うん……。ごめん、仁美。また明日ね!」



330:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 09:19:27.75 ID:+psLcEQp0




ほむら「――この説明で、理解できたかしら」

さやか「ま、まぁ……。ていうか、まどかは知ってたんだ?」

まどか「うん……前に一度、魔女に襲われたことがあって。
    その時に助けてくれたのが、織莉子さんとキリカさんなの。
    あ、でも実際にキュゥべえを見たのは、今日が初めてだよ」

さやか「そっか……。それにしても、魔法少女ねぇ……。
    悪い魔女からみんなを守る正義の魔法少女って言うと、
    確かにかっこいい気もするけど……でも命がけかぁ……。
    それはちょっとなぁ。別に叶えたい願い事があるわけでもないし……」

織莉子「その考え方で正しいわ。命がけて叶えたい願いごとがないのなら、契約なんてする必要はない」

さやか「契約って、あのキュゥべえってやつがして回ってるんですよね?
    それじゃあ、あいつも正義の味方なわけ?」

ほむら「いいえ。あいつは正義のためだとか、人々を守るだとか、そんなことは一切考えてないわ」

さやか「えっ、マジ?」

まどか「そ、そうなの?」



331:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 09:21:02.59 ID:dEsMYuiI0

ただの営業マンだもんな



332:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 09:21:50.18 ID:+psLcEQp0

さやか「じゃあなんで契約なんか……」

まどか「な、何か目的があって、契約するんだよね……?」

ほむら「……1つだけ言えることは、あいつは私たちを利用しようとしているということ。
    奇跡をチラつかせて魔法少女を生み出し、自分たちの目的のために利用してるの。
    そのためには魔法少女がどうなろうと関係ない。
実際にあいつに利用されたおかげで不幸になった魔法少女を、私はたくさん見てきた」

まどか「そ、そんな……!」

さやか「な、何よ。それじゃあいつ、ものすごく悪い奴じゃん。そんなの、放っておいて良いわけ……?」

ほむら「キュゥべえを殺したところで、何の解決にもならないわ。
    それに、あいつは自分のしていることが悪いことだとも思っていないから。
    魔法少女が不幸になろうとどうなろうと、奇跡の正当な対価だと言い張るだけ。
    人類とはまったく違う価値観を持った生き物なの」



333:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 09:24:39.75 ID:+psLcEQp0

まどか「そう、なんだ……。だからみんな、魔法少女になっちゃ駄目だって……」

さやか「……なんか、すごくブラックな話だね。
ちょっと前までの魔法少女のイメージが完全に崩れ去っちゃったって言うか……」

ほむら「それで良いわ。あなたたちは魔法少女になる必要なんてない。
    ……きっとキュゥべえは、これから何度もあなたたちの元へ現れる。
    そして言葉巧みに契約を迫ってくるわ。
でも絶対にあいつの言葉に耳を貸しては駄目よ」

さやか「う……うん、わかった。ありがとう、ほむら。
    えっと……織莉子さんと、キリカさんも、ありがとう」

キリカ「ん。恩人の友人は礼儀正しいね」

織莉子「今度からは何かおかしいと思ったらすぐに暁美さんに連絡を取った方が良いわ。
     まどかさん、あなたもね」

まどか「は、はい、気をつけます……」

ほむら「それじゃあ、帰りましょうか。念のため家まで送るわね」



335:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 09:32:18.61 ID:+psLcEQp0




キリカ「それにしてもキミ、ずいぶん喋ったね」

ほむら「何のこと?」

キリカ「キュゥべえのこと。契約もしてないただの人間にあそこまで話すとは思わなかった。
    流石に魔女化のことは伏せてたみたいだけど」

ほむら「キュゥべえがあの子たちに接触した以上、ああするのが一番効果的だと思ったから」

キリカ「ま、そうだね。効果はあると思うよ。
それにしても……なんでいきなり未来が変わったのかなぁ。
私たちが止めないと、恩人は今日契約してしまってたんだよね?
“ワルプルギスの夜がやって来た時に契約する”っていうのが恩人の未来だったはずなのにさ」

ほむら「……きっと、私のせい」

キリカ「キミの……?どういうこと?」



336:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 09:36:20.51 ID:+psLcEQp0

ほむら「志筑仁美が魔女に魅入られた原因は、失恋なの。
    そしてその失恋は、私の一言が原因で起きたわ」

キリカ「……あーあ……。あのね。キミは恩人を守りたいんでしょ?
    それなのにキミが引っ掻き回してどうするの?気をつけてよね。まったく」

織莉子「違うわ……」

キリカ「え?」

織莉子「私が視た未来は、私が干渉しなければ変えられない。
     変わったと言うことは、私が干渉したということ。
     つまり、キュゥべえと彼女との接触が早まったのは……私のせいだわ」

キリカ「えっ、でも、でもさ。織莉子は何もしてないよ。
    未来が変わるようなこと、織莉子は何もしてないよ!」

ほむら「……直接関わらなくても、多くの因果関係が連なって……。
    そうして最終的な結果が変わってしまうこともある。……そういうこと?」



339:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 09:39:39.33 ID:+psLcEQp0

考えてみれば確かに、私が美樹さやかにあの発言をしたのは美国織莉子の件で焦っていたから。
そしてその結果、まどかの契約の時期が早まってしまった……?

美国織莉子の魔法、自分が少しでも干渉する物事に対してはここまで脆いものなのね。
もちろん、今回のようなケースはごく稀でしょうけど……。

自分自身の未来を視ようとしないのも、その脆さを少なからず自覚しているからということかしら。
いえ、そもそも視ることができないのか……。

織莉子「……ごめんなさい、私のせいで」

ほむら「…………」

織莉子「未来を変えてしまったとしても、それにもう少し早く気付いていれば、
     あいつとまどかさんとの接触を防げたはずなのに……間に合わなかった……」

ほむら「……済んだことを嘆いても仕方がないわ。それに、きっとこれが最良の結果よ」



340:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 09:42:37.27 ID:+psLcEQp0

ほむら「あなたの予知がなければ確実にまどかは契約していたでしょうし、
     あなたたちが今日は魔法少女狩りをせずに見滝原に居てくれたおかげで、
     契約を止めることができた。そういう意味では、間に合っていたのよ」

織莉子「暁美さん……」

ほむら「それに、違う時間軸の人間の私は、きっとこの世界ではイレギュラー。
    こんな間接的とも言えない程度のあなたの干渉で未来が変わってしまった原因は、
    やっぱり私にあると思う。あなたが気に病む必要はないわ」

織莉子「もしかして……励ましてくれてるの?」

ほむら「私は事実を述べているだけよ」

織莉子「……そうね。済んだことを悔やんでいても、仕方がないわね。
    今は契約を防げたことを喜んでおきましょう」



342:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 09:48:14.41 ID:+psLcEQp0

キリカ「そ、そうだよ!きみのおかげで恩人をまた救えたんだ!落ち込むことなんてない!」

織莉子「ふふっ……ありがとう、キリカ」

キリカ「良かった……。元気になってくれた」

織莉子「これからは未来が変わってもすぐ動けるように常に構えておかないといけないわね。
     特にまどかさんの未来に関しては注意して……」

キリカ『……ねぇ、暁美ほむら』

ほむら『何かしら』

キリカ『礼を言うよ……。キミのおかげで織莉子は元気になった』

ほむら『お礼には及ばないわ。さっきも言ったけど、私は事実を述べただけ』

キリカ『それでも結果的に織莉子は救われた。ありがとう』

ほむら『……どういたしまして』

ほむら「今日はもう時間も遅いし、そろそろ解散にしましょう。それじゃあ、また」



345:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 09:56:19.06 ID:+psLcEQp0

翌日、学校

さやか「いやしかし、集団で夢遊病とは。珍しいこともあるもんだねぇ」

仁美「本当に……。こんなこと、今までなかったのに」

まどか「体はどこか具合悪いとことかないの?大丈夫?」

仁美「自分では大丈夫のつもりだけど……。今日も精密検査ですから、その結果次第ですわ」

ほむら「体はきっと異常なしだから、心配することはないわ」

仁美「ふふっ、ありがとうございますわ、暁美さん」

そう……体は何の心配もない。
問題は心の方だ。
魔女に付け込まれたタイミングから考えて、きっかけは恐らく、失恋。
もう何もなければ良いのだけど……。

……一応、確認しておいた方が良いかもしれないわね。



388:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 14:56:34.88 ID:+psLcEQp0

昼休み

仁美「それで、話というのは……?」

ほむら「単刀直入に訊くわ。志筑さんあなた……もう、立ち直ったの?」

仁美「……何のこと……いえ。ごまかしても、無意味ですわね。
   上手く隠していたつもりですけど……鋭い方ですのね、暁美さん」

ほむら「……少なくとも、昨日の夜までは……」

仁美「えぇ。昨日みなさんと別れてから、家に帰って……部屋でずっと、泣いていました。
   さやかさんが上条くんと付き合っていないと知っていたなら、
   もしかしたら、私にもチャンスがあったかも知れないと、そう思うと……。
   悔しくて、妬ましくて……。そしたら、いつの間にか、あの工場に倒れていて……。
   あの時私は、心の病気になってしまったのかも知れませんわね」



389:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 15:00:34.82 ID:+psLcEQp0

仁美「でも……目を覚まして、さやかさんの顔を見た時……。
   不思議と悔しさも妬ましさもなくなってしまいましたの。
   私を本気で心配してくれているさやかさんの顔を見て、
   “この人には、幸せになって欲しい”と……。そう、思えました」

ほむら「…………」

仁美「今私にあるのはただただ、親友への心からの祝福と、ほんの少しの切なさだけですわ」

ほむら「……すごいわね。失恋をそんなに早く乗り越えるなんて。
    どこかの誰かにも見習わせたいわ」

仁美「ふふっ、ほむらさんにそう言っていただけると嬉しいですわね」

ほむら「とにかく、安心したわ。ごめんなさい、休み時間を削らせてしまって」

仁美「いえ、構いませんわ。私も言葉にして口に出すことで、自分の気持ちを再確認できましたから。
   ほんの少し残った切なさを糧に、また新しい恋を探すことにしますわ」

本当に、あの子には志筑仁美を見習って欲しいわね。
いえ、失恋で魔女に魅入られてしまう辺り、もしかしたら似たもの同士なのかも知れない。
まぁ、とにかく……私の杞憂に終わって良かったわ。
今度こそ、この子は大丈夫ね。



392:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 15:06:20.92 ID:+psLcEQp0




ほむホーム

ほむら「1つ確認だけど……もう魔法少女狩りはしないということで良いのかしら」

織莉子「えぇ、そのつもりよ」

キリカ「もうやる意味もあんまりないしね」

織莉子「ただ、このタイミングでやめれば、あいつは事件の犯人とその目的に気付くでしょうね。
     尤も、私たちの仕業だということくらいは薄々気付いてたかもしれないけれど」

ほむら「確かにその通りね……。だけど、キュゥべえは既にまどかの素質に気付いてる。
    私たちがあの子の契約を阻止しようとしていることを知ろうと知るまいと、
    あいつが手を尽くして契約を迫ることには変わりないわ。
    それに、いつまでも隠しきれるものでもないしね」

キリカ「なるほどね……。どっちにしろ恩人が契約を迫られるのなら、
    守る方に集中した方が良いってことか」

ほむら「そういうこと。その方が魔力の消費も少なくて済むし、
    ワルプルギスの夜の対策にかける時間も多く取れるわ」



393:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 15:10:50.01 ID:+psLcEQp0

数日後、ほむホーム

QB「やれやれ……やってくれたね、3人とも」

ほむら「……何のことかしら」

QB「まどかとさやかに何を言ったんだい?
  あの日から何度も話をしに言ってるんだけど、まるで取り付く島もないよ」

キリカ「あははッ、それは残念だね」

QB「今なら確信を持てるけど、魔法少女狩りなんて騒ぎを起こしたのは君たちだね?
  そうやってまどかから僕の目を逸らそうとしていたんだろう?」

織莉子「さぁ、どうかしら」



395:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 15:17:22.38 ID:+psLcEQp0

QB「まったく……それに君たちはワルプルギスの夜の襲来まで知っているみたいじゃないか。
  しかもこれはほむら、君が1人で調べ上げたんだろう?
  織莉子の手を借りたわけでもなく、1人で。
  前にも同じ質問をしたけれど、君は一体何者だい?」

ほむら「何度訊かれようと答えは同じよ。私はあなたと契約した魔法少女」

QB「やれやれ……君みたいな子は初めてだ。
  君が現れてから色々おかしくなったような気さえするよ」

ほむら「用はもう済んだかしら。それなら消えなさい」

QB「まぁ、僕はまどかと契約するためにチャンスを待つとするよ。
  それからワルプルギスの夜との戦い、君たちがどこまでやれるのか見届けさせてもらうよ。じゃあね」



396:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 15:23:01.07 ID:+psLcEQp0

キリカ「……ま、とにかく。恩人はちゃんとあいつのこと疑ってるみたいだし、
    このままなら恩人が契約する心配はないんじゃない?
    少なくともワルプルギスの夜が来るまではさ」

ほむら「そうね……でも油断は禁物よ。
    また以前のように、何かがきっかけで未来が変わるかも知れない。
    美国さん、あなたには今まで通り、まどかの未来を頻繁に視続けてもらう必要があるわ」

織莉子「えぇ、わかっているわ。
     その代わり、グリーフシードの回収も今まで通りよろしくね。
     今でもそれなりの量が集まってるけど、まだまだ心もとないわ」

キリカ「任せてよ!すぐに織莉子の家がいっぱいになるくらい集めてやる!」



397:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 15:24:06.86 ID:dEsMYuiI0

上手くいってはいるけど綱渡りっぽくて危なっかしい感じがするな



398:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 15:28:59.66 ID:+psLcEQp0

織莉子「ふふっ、頼もしいわね」

ほむら「…………」

……準備はほぼ整った。
武器は十分。
呉キリカとは何度か共闘して魔女を倒し、2人での戦い方にもかなり慣れてきた。
あとは、ワルプルギスの夜が来るまでに可能な限り対策を練り上げる。

戦いの最中にまどかが契約してしまうことも、
美国織莉子が居る以上あり得ないと言って良いだろう。
あいつを倒すことだけに集中できる。
そして今度こそ、運命を変えてみせる……!



399:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 15:32:27.47 ID:sFceSKTT0

安心したいのにまったく出来ない



400:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 15:34:56.09 ID:+psLcEQp0

当日

ほむら「……いよいよね」

キリカ「それじゃ、行って来るよ。恩人のことよろしくね、織莉子!」

織莉子「えぇ……」

キリカ「え、あれ、織莉子。顔色が悪いよ。大丈夫?」

織莉子「……大丈夫よ。少し、不安なだけ」

キリカ「不安なんて感じる必要はないよ。きみは絶対に世界を救うんだって言ってたじゃないか。
    きみがそう言ったんだから間違いない。
    きみは世界を救えるんだ。私たちの目的は、必ず達成される!」

織莉子「そうね……。きっとその通りね」



401:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 15:38:06.33 ID:+psLcEQp0

ほむら「時間がないわ、そろそろ行くわよ」

キリカ「じゃあね、織莉子!またあとで!」

織莉子「えぇ、またあとで」

……確かに貴方の言う通りだわ、キリカ。
確かに、私には世界を救える。
世界を救う絶対確実な唯一の方法を私は知っている。
それは私もわかってる。

でも、違うの。
私が心配なのは……キリカ、貴方よ。

何故なら私は……貴方たちの戦いの結末を、知っているから。
視てしまったから。



405:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 15:46:47.20 ID:+psLcEQp0

暁美ほむらと手を組むと決めてから、何度も戦いの結末を視た。
2人の戦いの結末を視た。
視るたびに、少しずつ少しずつ視える光景は変わった。
でも……最終的な結末だけは、とうとう変わらなかった。

そう、暁美ほむらは失敗する。
今回もまた、失敗する。
視るたび、対策会議を重ねるたび、少しずつ形を変えていった未来も、
結局この結末だけは変わらなかった。

……それなのに私は、期待している。
また以前のように、何かがきっかけで突然未来が変わることを期待してしまっている。
だから私は、この未来を誰にも教えていない。
自分の中だけに隠して……ほんの少しだけ、信じて待っていてあげるわ。

だからお願い。
未来を変えて、暁美ほむら……。



407:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 15:50:56.85 ID:+psLcEQp0




ほむら「もうすぐね……。作戦は頭に入ってる?」

キリカ「作戦?……ああ。うん。入ってる。大丈夫。入ってるよ」

ほむら「……あなた……」

キリカ「なに、その目。入ってるってば!ホントに!」

ほむら「覚えていないなら変な見栄を張らずに正直に言いなさい。子どもじゃないんでしょう?」

キリカ「うっ……。こ、細かいとこは危ないかも知れない」

ほむら「……まぁ良いわ。基本さえ抑えていれば問題ないから。元々あまり期待していなかったし」

キリカ「あのさ!キミいちいち一言多いんじゃないの!?」

ほむら「あなたを悪く言ったわけじゃないわ。
    短期間で全てを覚えることがそもそも難しすぎたということ」



409:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 16:01:57.65 ID:+psLcEQp0

ほむら「戦いに関してはむしろ頼りにしてるくらいよ」

キリカ「えっ。へー、へー。意外だね。頼りにしてるなんて。意外だ」

ほむら「お喋りはそろそろおしまいにしましょう。……来るわよ」



キリカ「やっとか。待ちくたびれたよ」



ほむら「戦闘中でも、分からないことがあったらすぐに訊くのよ」



キリカ「はいはい。まあ安心してよ。作戦、キミが想像してる以上には覚えてると思うからさ」



ほむら「だと良いわね」



キリカ「さて……即行で片付けちゃうよ!」

ワルプルギス「アハハハハハ!ウフフフ、アハハ、アハハ、アハハハハハハハハ!」



411:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 16:06:31.65 ID:+psLcEQp0

避難所

織莉子「……こんにちは、まどかさん」

まどか「織莉子さん!え、えっと……」

織莉子「その様子……キュゥべえから何か聞いたのね」

まどか「は、はい……。この台風が、魔女の仕業だって。
    今ほむらちゃんとキリカさんが戦ってるんだって……」

織莉子「…………」

まどか「そ、その……すごく強い魔女なんですよね?
    2人がかりでも勝てるかどうかわからないくらい……。
    お、織莉子さんは行かなくて良いんですか?」

織莉子「私の役目はここに残ることなの。
     それにあの2人なら大丈夫。だから心配しなくても良いわ」



412:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 16:11:18.46 ID:+psLcEQp0

まどか「で、でも……」

織莉子「……まどかさんには教えてあげるわね。私の魔法のこと」

まどか「えっ?」

織莉子「私の魔法はね、予知なの。私には、未来が視える。
     だから、2人の戦いの結末も知っているわ。
     2人なら大丈夫。ワルプルギスの夜に勝って、この町を守ってくれるから」

まどか「ほ、本当ですか!」

織莉子「えぇ、本当よ。だから貴方は安心して、ここで待っていて」

まどか「よ、良かったぁ……」

織莉子「…………」



413:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 16:18:54.25 ID:+psLcEQp0




キリカ「はいはいはいはいはい邪魔しないでよッ!」

使い魔「キャァア!」

キリカ「私が用があるのはそこのでっかい奴だけだからさ!」

ワルプルギス「アハハハハハ!アハハハ、ウフ、アハハハハハ!」

キリカ「あははははッ!バカみたいに笑っちゃってさ!面白バカみたい!でも、ちょっとうるさいよッ!!」

ほむら「……流石ね」



415:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 16:22:51.16 ID:+psLcEQp0

キリカ「暁美ほむら!そっちに行ったよッ!」

ほむら「えぇ、わかってる」

使い魔「キャァア!」

呉キリカは、速度低下を上手く使ってる。
魔女と使い魔の速度だけを落としているから、
私も時間停止に頼りすぎることなく攻撃を回避できる。

彼女の一撃の攻撃力は高くはないけれど、速さと手数で補っている。
今のところ、こちらにダメージはない。
対して、ワルプルギスの夜には少しずつだけど確実にダメージが蓄積されている。

残りのグリーフシードの数から考えてギリギリの勝負にはなるでしょうけど……。
でも、勝機は十分にある……!



419:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 16:28:42.81 ID:+psLcEQp0




織莉子「……駄目ね」

まどか「?織莉子さん?」

織莉子「いえ、ごめんなさい。なんでもないわ」

……駄目だ。
やっぱり、駄目だった。
2人がどんな戦いをしてるのかは分からない。
でも、結果だけは分かる。
やっぱり……駄目だった。

最後にもう一度だけ……そう思って、少しの期待を込めて未来を視た。
でも、変わらなかった。
変わっていなかった。
結局、最後まで、結末は変わらなかった……。

そう遠くない未来。
あと1時間も経たないうちに……2人は負ける。



421:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 16:33:57.30 ID:+psLcEQp0

……もうこれ以上は待てない。
覚悟は決めた。
やるしかない。
周りに人は居ない。
今なら……

まどか「あの、織莉子さん」

織莉子「っ!……何かしら?」

まどか「えっと……ほむらちゃんとキリカさん、無事に帰ってこられるんですよね?」

織莉子「……えぇ、もちろん。どうして?」



426:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 16:39:29.01 ID:+psLcEQp0

まどか「その……魔女に勝って帰ってきても、
    怪我とかたくさんしてたらどうしようって、やっぱりちょっと心配で……」

織莉子「っ……」

まどか「大丈夫ですよね?無事にっていうことは、怪我もあんまりしないんですよね?」

この子は……優しすぎる……。
どうして、この子が……。
どうしてこの子があんな恐ろしい力を持ってしまったんだろう……?
こんなに優しくて、他人のことを思いやれる、すばらしい少女なのに……。
どうしてこの子が……どうして……!

まどか「織莉子さん……?」



428:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 16:44:37.57 ID:+psLcEQp0

織莉子「……もちろんよ。2人とも、大きな怪我もせずに帰ってくるわ」

声が震えるのを抑えて、最後の嘘をついた。
せめて、最後のこの瞬間まで幸せでいてもらおう。
何の不安もなく、幸せな未来だけを信じたままで、苦痛も感じずに、逝ってもらおう。
流れる涙を見られる前に。
漏れる嗚咽を聞かれる前に。

織莉子「まどかさん……少しだけ、目を瞑ってもらえる?」

まどか「?はい、瞑りました」

まるで疑いもせずに……この子は……

織莉子「……本当に、優しい子ね」

まどか「えへへ、どうしたんですか?突然そんなこ」



430:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 16:51:19.82 ID:+psLcEQp0




ワルプルギス「ウフフフ……アハハハハハハ……!」

キリカ「だめだめ当たらないよッ!そんな攻撃、かすったりもするもんか!」

ほむら「少し、ペースが悪いわ……!グリーフシードもずいぶん消費した。
    もうあまり悠長に戦っている暇はないわよ……!」

このペースだと、私の時間停止が使えなくなる可能性がある。
それだけはなんとかして避けないといけないわ……。

キリカ「ちぇっ……。分かったよ。なら少しだけでっかい攻撃して、さっさと終わらちゃうよッ!」

ほむら「ッ!爪が増えた!」

呉キリカは攻撃力を上げて、早めに終わらせるつもりだ。
高速でワルプルギスの夜に詰め寄り、そして……ッ!?

ほむら「呉さん!駄目!!」

 カチッ



431:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 16:55:22.64 ID:+psLcEQp0

時間を止めて、呉キリカの元へ急ぐ。

彼女がワルプルギスの夜へ接近し、今まさに爪で切り裂こうとした、その瞬間。
今までにない広範囲の攻撃が彼女を襲った。
いくら速度を落としていると言っても、あの至近距離で避けられる攻撃じゃない。
時間を止めて、彼女を安全な場所まで……。

けど……彼女と私との距離が離れすぎていた。
そのせいで余計な時間がかかって……!
駄目だ、これ以上時間を止めてはいられない。
十分に安全な距離ではないけれど、時間停止を解除するしか……!

 カチッ

キリカ「っ!」

ほむら「攻撃に備えて!魔力で防御を!」



433:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 16:59:19.18 ID:+psLcEQp0




ほむら「っ……はぁ、はぁ、はぁ……!」

なんとか、防ぎきった……。
でも、ダメージは少なくない。
魔力もかなり消費してしまった……。

ワルプルギス「アハハハハハ!アハハハハハハハ!」

まずい、行ってしまう……追いかけないと……!

織莉子「……残念だわ」

ほむら「!」

その声に振り向くと、そこには美国織莉子と、彼女に抱きかかえられた呉キリカの姿があった。

ほむら「美国さん……!呉さんは無事なの?」

織莉子「……この子はもう、戦えない」



436:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 17:03:45.55 ID:+psLcEQp0

織莉子「貴方なら未来を変えてくれるかと思ったけれど……本当に、残念だわ」

ほむら「え……」

初めは、加勢に来てくれたのだと思った。
でも、彼女の目を見てすぐにそれは違うと感じた。

ほむら「あなた、何を……。そ、それより、あなたの役目はどうしたの!?まどかは……」

織莉子「私の役目は、もう終わったわ」

ほむら「え……?」

織莉子「私たちはここを離れるわ。貴方も離れたらどうかしら。
     その様子では長くは戦えないでしょう?勝ち目はない。それに、戦う理由もない」



438:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 17:04:23.24 ID:DWQOwIjI0

( ゚д゚)


(゚д゚)



439:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 17:04:32.79 ID:sFceSKTT0

嘘だと言ってよ



441:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 17:10:03.01 ID:+psLcEQp0

ほむら「な、何を言ってるの……?戦う理由なら……」

織莉子「……そうね、貴方にはまだ、次の世界があるんだったわね。
    きっと、もう二度と会うこともないでしょう。さようなら、暁美ほむらさん」

ほむら「何を、言って……そんなはずない、そんなはず……」

QB「やれやれ……やってくれたね、織莉子は。
   せっかくの素質を潰してしまうなんて、どうかしてるよ」

ほむら「キュゥ、べえ……?な、何、どういうこと……」

QB「君ももう気付いているだろ?美国織莉子は、鹿目まどかを殺してしまったのさ。
  そうやってまどかが魔女になるのを防ぎ、世界を救ったということだろうね」



442:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 17:11:51.23 ID:sFceSKTT0

やはりそうなってしまったのか・・・



443:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 17:12:03.62 ID:dEsMYuiI0

oh…



444:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 17:12:19.65 ID:kgxY5yea0

ワルプルギスどうすんだよ



445:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 17:13:56.01 ID:DWQOwIjI0

こんなのってないよ



446:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 17:14:02.29 ID:+psLcEQp0

ほむら「…………そんな」

QB「どうしてそんなにショックを受けているんだい?織莉子と君の目的は一緒のはずだろう?
  まどかが魔女になるのを阻止し、人類を救う。織莉子は見事にその目的を果たしたじゃないか」

ほむら「違うわ……私は、私は……」

QB「もっとも、まどかを殺したことで織莉子のソウルジェムは
  かなりの穢れを溜め込んでしまっている。
  彼女が魔女になるのも、時間の問題じゃないかな。
  まぁ、織莉子の場合はそうなる前に自分でソウルジェムを砕く可能性もあるけどね。
  まったく……穢れを溜め込むくらいなら殺さなければ良いのに。わけがわからないよ」



448:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 17:19:03.65 ID:+psLcEQp0

ほむら「…………」

結局、そうなのね……。
“全て協力するわけではない”
薄々は、気付いていた。
でも、仲間だと思って、信用しようと思って、気付かないふりをしていた……。

でもあいつは、あの女は……まどかを殺すことしか考えていなかった……。
私には結局……仲間なんて、居なかった。

QB「ところで、ワルプルギスの夜を追わなくても良いのかい?」

ほむら「……私の戦場はここじゃない」

 カシャン





  おしまい



449:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 17:19:48.61 ID:dEsMYuiI0

バッドエンドか…



451:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 17:20:49.29 ID:mY1thogTO





452:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 17:22:00.61 ID:+psLcEQp0

とりあえずおしまい

別エンドも一応準備してあるから今からそっち行くお



454:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 17:22:39.34 ID:Q4eL8pji0

できる奴だった



456:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 17:23:03.36 ID:dEsMYuiI0

なんだ、先にバッドを持ってきただけなのか



460:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 17:26:37.50 ID:e3WpUlz+0

TRUEENDあるんだろ!



461:>>415の次から分岐ってことで:2012/11/01(木) 17:27:09.53 ID:+psLcEQp0




まどか「それにしても……未来予知だなんて、すごいですね」

織莉子「ありがとう。でも、あまり便利なものでもないわ。意外と簡単に、未来は変わってしまうから」

そう、未来は些細なことで変わる。
でも……私が繰り返し視たあの結末だけは、何度視ても変わらない。

……今は、どうなっているだろう。
何か変わっただろうか。
そろそろ……覚悟を決めなければいけない。

もう一度だけ視て、そして決めよう。
これが最後の望み。
これで、やはり同じ結末であるようなら……

まどか「……キリカさん、大きな怪我とかしないと良いですけど。
    初めて会った時みたいに、周りが見えなくなったりしてたらと思うとやっぱり心配で……」

織莉子「え…………ッ!?」

未来を視ようとしたその時、キリカの名前が耳に入り……そして、何かが視えた。



462:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 17:32:25.18 ID:+psLcEQp0

はっきりと視えた。
それは戦いの結末ではなく……キリカの未来。
ワルプルギスの夜の大きな攻撃がキリカを襲う未来。

織莉子「……キリカ……!」

どうする、どうする……!
このままでは、キリカがあの攻撃を受けてしまう。
そうなれば、きっとただでは済まない。
悪くすれば、死んでしまうかもしれない……!

覚悟はしていたはずだった。
戦いの結末が絶望である以上、キリカの無事はあり得ない。
そう覚悟していたはずだった。
だけど……!



466:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 17:37:20.21 ID:+psLcEQp0

はっきりと視てしまった。
キリカがおぞましい魔力の塊に飲み込まれてしまうところを……!

もしかして……この攻撃が原因で、2人はワルプルギスの夜に負ける……?
あの攻撃はキリカだけじゃない、暁美ほむらも飲み込んでいた……。
あの攻撃を受けてしまうことで、2人は負ける……?
それなら、この攻撃さえ凌げば……。
勝てるかも、知れない……?

……いいえ、そんなことは分からない。
そんな願望に似た推測なんて、する意味がない!
私には、ここに残って、やるべきことが……!



467:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 17:41:00.50 ID:+psLcEQp0

……やるべきこと……?
それは何?
まどかさんを殺すこと?

そうだ、まどかさんを殺す。
そうすれば、世界を救える。

キリカを見殺しにして?
大切な人を、2人も殺すの?

キリカを殺して、まどかさんを殺す、それが本当に、私の、やるべき……

まどか「あの、織莉子さん……?“キリカ”って、どうしたんですか……?」

織莉子「っ……え、っと……」

まどか「もしかして……キリカさんに、何かあるんですか!?
    何か、視えたんですか!?き、キリカさん、大丈夫なんですか!?」

この子は……本気でキリカを心配してくれている……。
じゃあ、私は……?
キリカを救えるのに、見殺しにしようとして、その上、キリカのお友達を……殺そうと……。



469:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 17:46:25.27 ID:+psLcEQp0




ワルプルギス「ウフフフ……アハハハハハハ……!」

キリカ「だめだめ当たらないよッ!そんな攻撃、かすったりもするもんか!」

ほむら「少し、ペースが悪いわ……!グリーフシードもずいぶん消費した。
    もうあまり悠長に戦っている暇はないわよ……!」

このペースだと、私の時間停止が使えなくなる可能性がある。
それだけはなんとかして避けないといけないわ……。

キリカ「ちぇっ……。分かったよ。それなら少しだけでっかい攻撃して、さっさと終わらせ……」

織莉子「駄目よ、キリカ!!」

キリカ「え?え、あれ、あれ?え!?織莉子!?」

ほむら「っ!?あなたどうして……!」



471:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 17:51:05.91 ID:+psLcEQp0

織莉子「あいつから距離を取って!大きい攻撃が来るわ!その位置では巻き込まれる!!」

キリカ「あ、え、う、うん!わかった!!」

織莉子「……来た……!」

ワルプルギス「アハハハハハハハハハハ!!」

ほむら「……あんな、広範囲を……!」

キリカ「っ……もし突っ込んでたら直撃だったね。
   ありがとう、織莉子。でもどうしてここに?恩人は?」

織莉子「……視えたの。貴方たちが今の攻撃を受ける未来が。
    まどかさんには最後の警告をして、避難所に残ってもらったわ」

ほむら「……さっきの攻撃さえ凌いでしまえば、ワルプルギスの夜に勝てるということ?」

織莉子「わからないわ……。この戦いの結末は、もう私にはわからない。
    ……少なくともさっきまでは絶望的だったけれど」



473:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 17:55:17.94 ID:+psLcEQp0

ほむら「そう……絶望的だったとすれば、それはあなたが居なかったからでしょうね。
    正直、さっきまでかなり危なかったから。あのままだと勝てなかったかも知れない」

キリカ「つまり織莉子が加わった今!私たちの勝ちは確定したってことだよ!」

織莉子「……そうね。そういうことにしておきましょうか」

ワルプルギス「アハハハ……ウフフ……!」

ほむら「早く片付けましょう。まどかの不安にキュゥべえが付け込む前にね」

キリカ「さてと。織莉子が増えたけど、作戦の基本は一緒で良いんだね?」

ほむら「えぇ。美国さんが増えても問題ない作戦にしておいたから、大丈夫」

織莉子「あら、気が利くのね」

……お父様、私は今、新しい救世への一歩を踏み出そうとしています。
どうか、力をお貸しください……!



475:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 17:58:56.02 ID:+psLcEQp0

避難所

まどか「…………」

QB「ようやく話ができるね、まどか」

まどか「キュゥべえ……話って?」

QB「君は、一応は僕の話を聞いてくれるから助かるよ。
  さっきまでさやかの所に居たんだけど、あの子はまったく聞く耳を持とうとしない。
  一度思い込むとなかなか聞かない子みたいだね。
  まぁ、君も僕のことを信用してないことには変わりないみたいだけど」

まどか「…………」

QB「さて、本題に入ろう。君は本当にあの3人がワルプルギスの夜に勝てると思っているのかい?」

まどか「思ってるよ」

QB「へぇ、ずいぶん自身ありげに言い切るね。それは何か根拠があってのことかな?」



477:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 18:01:32.76 ID:+psLcEQp0

まどか「根拠はないけど……。でも、わたしはみんなを信じることに決めたの」

QB「その根拠のない信用で、3人が命を落とすとしても?」

まどか「…………」

QB「本当は君も不安で仕方ないはずだよ。織莉子の慌てようを見ただろう?
  彼女の魔法が予知だというのは本当だ。
  そして織莉子は、きっと何か恐ろしい光景を視たんだろうね。
  普段あれだけ落ち着いている織莉子があそこまで動揺するんだから」

まどか「っ……」

QB「君が魔法少女になれば、ワルプルギスの夜を倒すことなんて造作もない。
  それだけの力が君には備わっているんだ。
  それなのに君は僕を疑うあまり、友達を救うチャンスを自ら放棄しようとしてる。
  そもそも僕を疑う理由も、ただ単に彼女たちにそう言われただけであって、
  根拠のあるものじゃないだろう?」



479:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 18:05:41.58 ID:+psLcEQp0

まどか「……それでもわたしは、みんなを信じるって決めたの……!」

QB「やれやれ……。君の考えはまったく論理的じゃない。
  感情に支配されすぎだ。わけがわからないよ」

さやか「おーい、まどかー!」

まどか「!さやかちゃん!」

さやか「あっ……こいつ!やっぱりまどかのとこに居た!」

QB「僕がまどかと一緒に居たらいけないのかい?」

さやか「まどかにちょっかい出すんじゃないわよ!
    何企んでるのか知らないけど、あたしたちは魔法少女になんてならないって言ってるでしょ!
    あっち行った!しっしっ!」

QB「やれやれ……。まぁ契約したくなったらいつでも言ってくれ。
  戦いが終わってからでも間に合うからね。待ってるよ」

さやか「はぁ?戦いが終わったら契約なんてするわけないじゃん!」

QB「まぁ、契約する必要の無い結末を迎えることを祈ると良いよ」



482:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 18:10:29.99 ID:+psLcEQp0




織莉子「っ……!また大きいのが来るわ!2人とも下がって……!!」

キリカ「わかった!」

ワルプルギス「アハハハハハハハハ……!」

ほむら「……でも、最初ほどの威力も範囲もない……!
    もうあいつの力もあまり残っていないわ……!」

織莉子「こっちも……そんなに余裕はないけれどね」

キリカ「あのさ!そろそろ良いんじゃないの。決めちゃっても!」

ほむら「そうね……!2人とも、手を!」

 カチッ



483:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 18:13:57.22 ID:+psLcEQp0

キリカ「へー!すごいね。これが時間停止か」

織莉子「当たり前だけど本当に何もかも止まっているのね」

ほむら「驚いている暇はないわ。呉さん、お願い」

キリカ「はいはい。……速度低下!」

呉キリカは時間の止まった世界で、自分と美国織莉子以外の速度を落とした。
もちろん、私の速度も落ちる。
それはつまり……時間停止の効果時間が延びるということ。

魔女結界の持続時間を速度低下で延ばしたという話を聞いた時に思い付いた案だけど、
これなら時間の止まった世界を、いつもよりずっと長く持続させられる。
ただし私の動きは遅くなっているから、これから攻撃するのは……

キリカ「片手だけで攻撃するなんて初めてだけど……。
    でも手が1本減った分!“手数”を増やさせてもらうよ!ついでに威力もね!」

織莉子「暁美さん、私たちの動きはかなり速く感じると思うわ。
     振り切られないよう、しっかり手を握っていてね」



487:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 18:17:14.94 ID:+psLcEQp0

キリカ「あははははははッ!!なかなか新鮮で良いね!動けない相手を攻撃するのもさ!」

織莉子「キリカったら。趣味が悪いわ」

ほむら「っ……!」

動きの速い相手に、手を繋いだまま動き回られるというのは、思ったより大変ね……。
でも、こんなに長く時間を止めているのに魔力をあまり消費していない。
速度低下の効果は十分のようね。

キリカ「ふー……。流石にそろそろ疲れたよ。これ以上は魔女化する」

ほむら「……さらっと恐ろしいことを言わないでくれるかしら」

織莉子「でも、かなりの攻撃を加えることができたわ。
     私も予知の必要がないから攻撃に専念できたし」

ほむら「それじゃあ……少し離れましょう。残りの時間は私が自分で使うわ」



489:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 18:21:13.57 ID:+psLcEQp0

ワルプルギスの夜から少し距離を取り……2人から手を離す。
そして……

ほむら「喰らいなさい……私の残った、全ての火力を」

重火器、小火器を問わず、持てる全ての力を。
今までよりも多くの時間をかけて集めた全ての兵器を。
時間を止めていられる残りわずかな時間に、全て注ぎ込み、
そして……時間を動かす。

 カチッ

ワルプルギス「ッ…………!」

キリカ「すごい!すごいすごい面白い!見てよ織莉子!あの爆発!」

織莉子「あの攻撃の全てが一瞬に集約されると、あれほどまでになるのね……」

爆発が収まり、煙の中から現れたワルプルギスの夜の姿は……

ワルプルギス「ア……ハ……ア、ハ……」



490:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 18:23:33.05 ID:+psLcEQp0

織莉子「……驚いたわ。あれだけの攻撃を受けて原形を少しでも保っているなんて……」

キリカ「でもま、流石に……平気なわけはなかったみたいだね」

ワルプルギス「……ア……ハ……」

ほむら「……ワルプルギスの夜が……消えていく……!」

織莉子「……視たことがない……。この光景は、初めて見るわ……!」

キリカ「ふー。ま、大したことなかったね。結局あいつの攻撃は全部避けたわけだし。
    魔力は空っぽ、だけど、さ……」

織莉子「キリカ!!」

キリカ「あは……ごめん。ちょっと、疲れちゃったみたいだ」



494:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 18:28:05.11 ID:+psLcEQp0

ほむら「無理もないわ……。戦いの初めから速度低下を使い続けていたのだから。
    このグリーフシードを使いなさい。もうずいぶん穢れを溜め込んでいるから
    気休め程度にしか回復できないけれど、少しはマシになるはず」

キリカ「ん……ありが、と……すぅ……すぅ……」

織莉子「寝てしまったわ……。本当に、頑張ってくれたのね。ありがとう、キリカ。
    …………ねぇ、暁美さん?」

ほむら「何かしら」

織莉子「私は……運命を変えられたのかしら?世界を、救えたのだと思う……?」

ほむら「未来の視えるあなたが、どうしてそんな質問を?」

織莉子「……私の役目は、もう終わったのよね……」

ほむら「待って。あなた……どこへ行くつもり?」

織莉子「私は……たくさんの命を奪ったわ」



496:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 18:32:00.36 ID:+psLcEQp0

織莉子「必要な犠牲だったと自分に言い聞かせてきたけれど、本当は……」

ほむら「あなた、まさか……」

織莉子「その犠牲を本当に無駄にしないために、私は今まで生きて、役目を果たそうと努力した。
     そして……見ての通り、ワルプルギスの夜はもう倒した。
     まどかさんが契約に追い込まれる理由は、もうない……。
     私は役目を果たしたわ。だから、最後に私の罪を償わなければならない」

ほむら「……残された呉さんはどうするの?
    この子は、あなたの居る世界を望んでいたんじゃないの?」

織莉子「キリカなら、わかってくれるわ。この子は、私のことを心から信じてくれている。
     私と一緒に死んでと言えば、きっと一緒に死んでくれるほどに、信じてくれている。
     でも、この子に罪はない。大勢の命を奪うよう指示したのは、私。すべては私の責任だから。
     それにキリカには、私でなくてももう友達が居るわ。
     まどかさんに……それに、きっと貴方も良い友達になってくれると私は思う」

ほむら「……本気なの?」

織莉子「えぇ、もちろん」



499:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 18:37:18.29 ID:+psLcEQp0

ほむら「本気で……死者のために命を捨てるつもり?」

織莉子「……それが私の責任だから」

ほむら「死んだ人間のために命を捨てたって、何の意味も持たないわ。
    それこそ、ただ無駄に命を捨てているだけ。無駄な死を1つ増やしただけよ」

織莉子「なら……どうしろと言うの……?私に死ぬなと言うの……!?
    たくさんの人を殺しておきながら、のうのうと生きろと言うの!?」

ほむら「そうは言っていないわ。自分の罪を、死を以て償うという考え方は、理解できる。
    だけど……本当に今死ぬの?」

織莉子「……どういうこと……」

ほむら「確かにあなたはその命を捧げて罪を償わなければならないかも知れない。
    でもどうせなら死んだ過去の人間にではなく、
    生きている未来の人間に、その命を捧げなさい。
    魔女に殺されるはずの命を1つでも多く救ってから死になさい」

織莉子「……綺麗事ね……」



500:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 18:40:39.54 ID:+psLcEQp0

織莉子「貴方の考え方も、きっと正しいわ……。でも、私はもう、生きていることなんて……!」

ほむら「綺麗事では納得できないかしら。それなら……本音を言うわ」

織莉子「え……」

ほむら「私は、まだあなたを許していない。
    私の目の前でまどかの命を奪ったあなたを許していない。
    確かに今までは仲間として協力し、信用もしてきた。
    だけど……心の底から許せていない……」

織莉子「っ……」

ほむら「もしあなたが死を選んでも、私は許せない。
    あなたは死ぬことで罪を償うつもりでしょうけど、
    まどかを殺した罪は死では償えない……。私が、許さない……!」



502:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 18:44:00.22 ID:+psLcEQp0

ほむら「あなたは1つの時間軸でまどかの命を奪った……!
    それならこの時間軸では!最後までまどかを守りぬきなさい!
    まどかを殺した罪を、まどかを守りぬくことで償いなさい!
    まどかの命を奪ったあなたが、今度はその命を、まどかに捧げなさい!!」

織莉子「……まどかさん、を……」

ほむら「言っておくけど……私は呉キリカも許していない。
    あなたは私に、彼女と友達になってくれと言ったけれど……断るわ。
    あなたが死ねば、私はまどかと呉キリカを引き離す。
    呉キリカを孤立させる。一生、まどかをあの女に関わらせない。
    それでもまだ……あなたは今、死ぬつもりかしら」

織莉子「……死んでも罪は償えない、キリカも不幸にしてしまう……。
     そんなの……死ねるわけが、ないじゃない……」

ほむら「えぇ、そうよ。あなたの罪は、今死ぬことでは償えない。死ねば、私が許さない」



503:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 18:47:17.62 ID:+psLcEQp0

織莉子「……辛いわね、とても。
     1人罪を背負ったまま、生き続けなければならないと言うのは……」

キリカ「……あれ。あ、寝ちゃってたのか」

織莉子「!キリカ……」

キリカ「ん、え?どうしたの、織莉子。座り込んだりして。疲れたの?」

織莉子「……えぇ……背負ったものが多すぎるの。重くて重くて、立ち上がれないの……」

キリカ「?よくわかんないけど、何かでっかい荷物を持ってきたから疲れたってこと?
    よし、じゃあ!私が半分持ってあげよう!」

織莉子「……!」

キリカ「あ、そっか。疲れて立てないのか。だったら私が支えるよ!
    織莉子が疲れたなら、私が支える!荷物も半分持ってあげる!」

ほむら「……だそうよ、美国さん?」

織莉子「…………ありがとう、キリカ……。ごめんなさい、ありがとう、ありがとう……!」



505:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 18:51:09.71 ID:+psLcEQp0




ほむら「……やっぱり見滝原に比べると、ここは平和ね」

杏子「あれ?よぉ、今日も精が出るね」

ほむら「!佐倉さん……どうしたの?」

杏子「お使いだよ。協会の手伝いの一環でね」

ほむら「そう。あなたも頑張ってるのね」

杏子「へへっ、まぁね。ところでさ、聞いたよ。
   あんた、でっかい魔女倒して見滝原守ったんでしょ?すごいじゃん」

ほむら「もしかして……あなたのところにもあいつが?」

杏子「あぁ、うん。あたしなんかが行っても力になれるなんて到底思えなかったから、
   流石に契約はしなかったけどさ。でも、無事で良かった。祈りが神様に通じたみたいだね」

ほむら「……祈ってくれてたの?」



507:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 19:00:32.71 ID:+psLcEQp0

杏子「まぁね。結構本気で祈ってたんだよ?教会に篭もってさ。
   おかげで家族には何があったんだーってちょっと心配されちゃったけど」

ほむら「そう……ありがとう」

杏子「お礼を言うのはこっちだよ。いつもこの町のみんなを守ってくれてありがとう。
   あんたは裏方だから誰にもわかんないと思うけどさ、あたしは覚えておくよ」

ほむら「!」

杏子「そんで、あたしもいつか父さんみたいに表からみんなを救えるようになる。
   あんたとあたしで、裏と表からみんなを救うんだ。悪くないでしょ?」

ほむら「えぇ……そうね、悪くないわ」

杏子「だから、魔女にやられたりなんかしないでよ?毎日祈っててあげるからさ」

ほむら「えぇ、約束するわ。……それじゃ、私はそろそろ行くわね。用事もあるし」

杏子「用事?まさかまだ魔女退治かい?」

ほむら「いいえ、違うわ。ちょっと……先輩の家で、お茶会を」



508:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 19:03:32.73 ID:+psLcEQp0




織莉子「うーん……どのケーキにしようかしら。このお店初めてだから、よくわからないわね……」

キリカ「わ。わ、わ!見て見て織莉子!この貼り紙のケーキ!すっごく美味しそう!!」

店員「申し訳ありません。そちらのケーキ、数に限りがございまして……。
   今残っているものは既に予約されているお客様のものばかりで……」

キリカ「え……つまりもう売り切れたってこと!?私たちはこのケーキを買えないの!?
    あんまりだよ!そんなのってないよ!絶対おかしいよ!」

店員「も、申し訳ありません……」

織莉子「キリカ、わがままを言わないの。他のケーキにしましょう?
     ほら、他にも美味しそうなものたくさんあるわ?」

キリカ「くすん……どれも今の私にはかすんで見えるよ……」

マミ「あ、あのー……。良かったら、お譲りしましょうか?」



509:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 19:04:56.49 ID:sFceSKTT0

マミさん(゜∀゜)!



510:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 19:08:32.54 ID:dEsMYuiI0

ケーキ提供係マミさん



511:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 19:09:58.08 ID:+psLcEQp0

キリカ「え?えェ!?」

マミ「私、あのケーキ予約してるので……もし良ければ、ですけど」

織莉子「そんな、悪いです。せっかく予約までしてるのに……」

マミ「いえ、遠慮なさらないでください。……すみません、予約してたものをお願いします」

店員「あ……はい、こちらになります」

マミ「ありがとうございます。……はい、どうぞ」

キリカ「うわぁー!ありがとう!ありがとう!ケーキだァ!」

店員「えっと、それじゃあマミちゃん、何か違うものを買って行く?」

マミ「そうですね……それじゃあ、このモンブランをお願いします」

店員「ふふっ、はい。かしこまりました」



513:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 19:12:09.65 ID:+psLcEQp0

織莉子「本当に、ありがとうございます。あの……こちらのお店には、よく?」

マミ「えぇ。一度ここで買ってから気に入ってしまって……。
   いつの間にか、顔と名前まで覚えられちゃって。ちょっと、恥ずかしいですけど」

織莉子「その、もし迷惑でなければ、いくつかケーキを選んでもらえませんか?
     どれが良いのか、よくわからなくて……」

マミ「構いませんけど……でも、私なんかで良いんですか?」

織莉子「はい、ぜひ」

キリカ「キミのセンスならきっと間違いないよ。キミならきっと、美味しいケーキを選んでくれる!」

マミ「え、っと……それじゃあ、一緒に選びましょうか」

キリカ「うん!」



514:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 19:12:54.57 ID:sFceSKTT0

ええ子や



516:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 19:15:14.81 ID:+psLcEQp0




まどか「わぁ!このタルト、すっごく可愛いですね!」

さやか「このモンブランも!」

キリカ「味も良いはずだよ!なんてったって、選んでもらったんだからさ!」

ほむら「選んでもらった……お店の人に?」

織莉子「いいえ、お客さんよ。常連の人がたまたま居て。
     ケーキも選んでくれたし、キリカに自分のケーキを譲ってくれたの」

さやか「へぇー!それはまた太っ腹な」

織莉子「そう言えば見滝原中学の制服を着ていたわ。たぶん3年生だと思うけれど」



519:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 19:18:55.12 ID:+psLcEQp0

まどか「えっ、そうなんですか?そんなに優しい人なら、一度会ってみたいなぁ」

織莉子「もしかしたらもうすぐ会えるかも知れないわ。
     その人もお茶やケーキが好きだって言っていたから、
     すっかり意気投合してしまって。一緒にお茶会をしようという話も出ているし」

ほむら「……そう。それは楽しみね」

キリカ「それより!早くお茶会始めようよ!私のお腹はもうお茶会モードだよ!」

織莉子「はいはい。それじゃあ、お茶をいれるわね。キリカ、砂糖は何個?」

キリカ「3個!あとジャムも3個!」

ほむら「まるでシロップね……」

キリカ「あァッ!今バカにしたでしょ!」

さやか「あちゃー……また始まったよ」



521:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 19:22:33.82 ID:+psLcEQp0

キリカ「織莉子は良いけどね!キミなんかには子ども扱いされたくないよ!」

ほむら「別に悪いことじゃないわ。味覚が子どもであっても困ることはないもの」

キリカ「子どもって言った!子どもって言ったァ!
    すぐ私を子ども扱いするんだ!!ほむらなんかほむらなんか!!」

ほむら「大嫌い?」

キリカ「……好きじゃない!!」

ほむら「そう」

まどか「ほっ……良かったぁ」

さやか「この2人すぐケンカするから、こっちもだんだん慣れてきたよ」

織莉子「さぁ、キリカもほむらさんも席に座って。お茶の準備が出来たわよ」

キリカ「わーい!いただきまぁす!」



523:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 19:24:38.16 ID:+psLcEQp0




QB「……思ったより上手くやっているようだね。
  ワルプルギスの夜と言い、あの子たちには驚かされてばかりだ。
  それに、杏子やマミとの繋がり……上手く契約に利用できれば良いんだけど」

ほむら「させると思う?」

QB「おっと。君は僕以上に神出鬼没だね」

ほむら「あの2人と知り合ったと言うのは、やっぱり巴マミだったのね。
    確かに魔法少女と知り合ってしまったのはあまり良くないかも知れないけれど、
    でも絶対にあなたの思い通りにはさせないわ。
    まどかもさやかも杏子も巴さんも、魔法少女にはさせない」

QB「果たしてそんなことが可能なのかな。かなりの長期戦になると思うよ」

ほむら「私だけなら難しいでしょうね。
    でも、そうじゃないわ。私には……仲間が居るもの」





  おしまい



524:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 19:26:04.14 ID:oqft2qo90





526:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 19:26:48.86 ID:DWQOwIjI0

イイハナシダナー
長時間乙



528:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 19:26:57.52 ID:+psLcEQp0

付き合ってくれた人ありがとう、お疲れ



529:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 19:28:18.44 ID:nq7OrTrFO

乙!
すげえ面白かった

もうちょい余韻のある終わりかたならなおよかったけど好みの問題だしな



530:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 19:28:24.67 ID:dEsMYuiI0

お疲れ様でした
キリカが可愛くてよかった



533:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 19:29:06.19 ID:HyVol5NqI

>>1おつ
良かったよ



537:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 19:32:59.49 ID:KAUjqPkeO

マミやさやかや杏子の契約原因がなくなったのは前の時間軸のまどかの願いなの?偶然が重なっただけなの?



544:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 19:41:51.66 ID:+psLcEQp0

>>537
偶然やで



541:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 19:35:52.37 ID:aBdS1EFK0


みんな良い子だなぁ



550:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 19:54:17.20 ID:tIHgMVCN0

すげー乙

おりこしらんかったけどおもろかった



577:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 21:36:59.34 ID:iG/UXMho0

オリマギ読んでみようかな
おつ



548:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 19:53:01.16 ID:dv2oct7T0

乙乙
久々に面白いの読めた



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まどか☆マギカSS   コメント:6   このエントリーをはてなブックマークに追加
コメント一覧
28544. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/11/08(木) 20:52 ▼このコメントに返信する
いいね。
魔法少女システムはあっても
全員が契約していなかった時間軸か。
魔法少女システム自体無いのはいくつかあったけど
意外と無かった設定だ
28556. 名前 : 名無しさん◆- 投稿日 : 2012/11/09(金) 01:59 ▼このコメントに返信する
おりこキリカでハッピーエンドって意外とない気がするから貴重。
ほむら含めて3人しかいない魔法少女ものは珍しい。
1か月しか巻き戻せないからマミ杏子は魔法少女じゃなきゃおかしい!って前提はポイーで。
28557. 名前 : 名無し◆- 投稿日 : 2012/11/09(金) 08:10 ▼このコメントに返信する
一ヶ月しかって言ってもほむらのあれが正確には時間移動なのか本当の巻き戻しなのかで変わってくるんだけどねー原作だとどうなってたっけ…まっ細かいことはどうでもいいか

バットエンドじゃなくてあれも予知で見た映像でしたって感じで繋げても面白かったかも
28565. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/11/09(金) 15:57 ▼このコメントに返信する
10話のオクタヴィアの周回なんかは「恭介がギタリストの時間軸」だったらしいし、
「マミさんと杏子が契約してない時間軸」があってもおかしくない……って考えることもできるかもね
28606. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/11/10(土) 18:20 ▼このコメントに返信する
こりゃ面白かった
最後のあんこが可愛くてやばかったけど
28629. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/11/11(日) 05:29 ▼このコメントに返信する
これは素晴ら
ゆまっちも元気でやってるかな
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