ほむら「仲間になってくれる魔法少女が……」

2012-11-08 (木) 18:01  まどか☆マギカSS   0コメント  
1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 20:49:09.42 ID:HeMzZRo00

女生徒1「ねぇねぇ暁美さんって、前はどんな学校に通ってたの?」

女生徒2「部活とかやってた?運動系?文科系?」

ほむら「…………」

女生徒3「えっと、暁美さん?」

ほむら「あ……何かしら。少し、ボーっとしてしまって……」

中沢「……なぁ、今あの子こっち見てなかったか?
   もしかして気があったりして……っと、お前にゃ美樹が居るから関係ねーか」

恭介「もう、からかわないでくれよ。さやかはそんなんじゃないって」

ほむら「…………」

どういうこと……。
どうしてこの時期に、上条恭介が……?



eval.gif劇場版 魔法少女まどか☆マギカ カレンダー 2013年




3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 20:53:47.73 ID:HeMzZRo00

ほむら「……ごめんなさい。緊張しすぎたみたいで、気分が……。
    保健室に行かせてもらえるかしら」

まどか「……へっ?」

ほむら「保健係の鹿目まどかさん。連れて行ってくれる?保健室」

まどか「え、っと……う、うん」

本当はここでまどかに忠告するつもりだったけれど……
まず訊かなければいけないことができてしまったわね。

まどか「…………」

ほむら「…………」

まどか「…………」

ほむら「……鹿目さん」

まどか「!な、なに?」

ほむら「上条恭介くんは、いつ退院したの?」



5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 21:00:45.79 ID:HeMzZRo00

まどか「え?」

ほむら「彼の左手と足は、もう治ったの?」

まどか「左手と、足……?え、っと、ごめんね。
    上条くんって、昔入院してたこと、あったのかな……?」

ほむら「え……?」

まさか、この時間軸は……。
上条恭介が事故に遭わなかった時間軸……!?

まどか「少なくともわたしが知り合ってからはそんなこと、なかったはずだけど……」

ほむら「そう……。ごめんなさい、ちょっと、勘違いしてしまったみたい。
    私が入院していた病院に、似た人が居たから……」



7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 21:03:46.88 ID:HeMzZRo00

上条恭介が事故に遭わなかった時間軸……。

確かに今までの時間軸も、全てが同じだったわけじゃない。
毎回少しずつ違っていたし、イレギュラーもあった。
でも、彼が事故に遭わないなんて、そんなの……。

いえ、パラレルワールドは無限にあるんだもの。
中にはそんな時間軸があっても、不思議なことじゃないのかも知れない……。

……それなら、確認を取っておくべきことがあるわね。




放課後

さやか「それじゃ、バイバイ。まどか!」

まどか「うん、バイバイさやかちゃん。また明日ね!」



8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 21:06:19.39 ID:HeMzZRo00

さやか「さてと…………ん?あんた、転校生の……」

ほむら「……こんにちは」

さやか「どーしたの、そんなところで突っ立っちゃって。あ、もしかして道に迷っちゃったとか?」

ほむら「そういうわけではないけど……少し訊きたいことがあるの。
    付き合ってもらえるかしら。歩きながらで良いから」

さやか「ほほう、既にこのさやかちゃんは転校生に頼られる程の風格を持ち合わせていたと。
    良かろう、なんでも訊いてくれたまえ!
    何?学校のこと?町のこと?美味しい喫茶店とかなら……」

ほむら「上条恭介くんのことなんだけど」

さやか「はい?」



9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 21:09:15.64 ID:HeMzZRo00

ほむら「彼は、今までに大きな事故で入院したりしたことは、あった?」

さやか「?いや、別にないと思うけど……なんで?」

ほむら「それじゃあ、上条くんは今、何か楽器をやってる?ヴァイオリンか何か……」

さやか「あぁ、うん。ヴァイオリンやってるよ。っていうか、やっぱ恭介結構有名なんだ?
    転校してきたばっかの子まで知ってるだなんてさ。
    あんま実感なかったけど、やっぱすごいんだね、あいつ」

ほむら「そう……」

さやか「で、なんでこんな質問を……」

ほむら「それじゃあ、次の質問だけど」

さやか「って、まだ続くのか」

ほむら「これで最後よ。……上条くん、今誰かと付き合ってるの?」

さやか「でっ!?」



11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 21:12:00.49 ID:fJh24Dhr0

ほう、続けて



12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 21:12:24.75 ID:HeMzZRo00

さやか「な、なんでそんなこと……」

ほむら「別に、ただの興味本位よ。それで、どうなの?」

さやか「べっ、別に誰とも付き合ったりはしてないんじゃないかなぁー。
    あたし結構一緒に居るけど、そういう話聞かないし……」

ほむら「そう……。それじゃあ、あなたとも?」

さやか「はっ、はいぃ!? あたしと恭介が!?
    い、いやぁー、よくそう言われるんだけどさぁー……。
    別に恭介とはそんなんじゃないっていうか?ただの幼馴染っていうか?」

ほむら「…………」

さやか「ま、まぁ確かに?恭介とはだいぶ仲良いし、2人で遊んだり出かけたりとかもよくするから、
    付き合ってるとか思われるのも無理はないと思うけど?
    で、でも別にそんなの意識してるわけじゃないし?
    っていうか恭介は友達だし?別に好きとかそんなんじゃないし?」



13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 21:16:50.37 ID:HeMzZRo00

ほむら「……相変わらずね」

さやか「は、はい?」

ほむら「まぁ良いわ。質問に答えてくれてありがとう。それじゃ、さようなら」

さやか「あ、う、うん。じゃあね、ばいばい……」

これで確定した。
上条恭介は、この時間軸では事故に遭っていない。
ということは……美樹さやかが契約する危険性は、この時間軸ではかなり低いと言える。
2人の関係もかなり良好なようだし。

イレギュラーだけど、喜ぶべきでしょうね。
余計なことに気を回さず、まどかだけを守れるわ。

ただ……今日までずっと、キュゥべえがまどか達に接触する気配がまるでないのが気になる。
それはそれで良いことのはずだけど……。



15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 21:24:56.42 ID:HeMzZRo00

翌日

女生徒「あれ。あなた、2年生の子?どうしたの?」

ほむら「はい。少し、用事があって。巴マミさんを呼んでいただけますか?」

女生徒「あぁうん、良いよ。ちょっと待っててね」

ほむら「…………」

早めに巴マミに会い、そして、協力を得る。
こちらから会いに行けば、少なくとも話くらいは聞いてくれるはず。
変に敵対しようとしてこなければ良いんだけど……。

女生徒「マミちゃーん!2年生の子が呼んでるよー!」

マミ「?2年生の子?誰かしら」



18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 21:29:05.49 ID:HeMzZRo00

女生徒A「おー、流石マミ!部活もやってないのに後輩にも慕われてるんだねぇ!」

マミ「うーん、心当たりはないんだけど……」

女生徒B「マミの隠れファンとかじゃないの?あはは!」

女生徒C「あり得るから困るよ、マミの場合!」

マミ「もう、みんなして……。それじゃ、ごめんね。ちょっと行って来るね」

ほむら「…………」

巴マミ……意外と友達が居たのね。
知らなかったわ。



19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 21:32:37.93 ID:HeMzZRo00

マミ「ごめんなさい、お待たせ。それで、私に用事ってなぁに?」

ほむら「……これを見てもらえれば、大体の予想はつくと思うわ」

マミ「これは……宝石?」

ほむら「え?」

マミ「とても綺麗だとは思うけど……でも、これがどうしたの?」

ほむら「あなた、これが何かわからないの……!?」

マミ「えっと……ごめんなさい。ちょっと見覚えがないわね……」

ほむら「そんな……!」

マミ「……?」



22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 21:41:51.01 ID:HeMzZRo00

ソウルジェムを、知らない……?
まさか、この時間軸の巴マミは……!

マミ「……あの、もう戻っても良いかしら?私、友達を待たせちゃってるから……」

ほむら「っ……えぇ。ごめんなさい、おかしなことを訊いて……。私の、勘違いだったみたい」

マミ「そう……?それじゃあ、失礼するわね」

女生徒1「おっ、帰ってきた。何の用だったの?」

マミ「それが、なんだか勘違いだったみたい」

女生徒2「あはは、なんだそりゃ。それよりさ、放課後の話の続きだよ!」

女生徒3「そうそう、新作パフェ、みんなで食べに行くんでしょ?すっごく楽しみー!」

マミ「ふふっ、でも最近ちょっと遊びに行きすぎて、
   お小遣いが危ないかも。お母さんに怒られちゃうわ」



25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 21:46:34.25 ID:HeMzZRo00

ほむら「……!」

“お母さん”……。
やっぱり、そうとしか考えられない。
この時間軸の巴マミは、事故で両親を失っていないんだ……。

事故に遭っていないから当然契約もしていないし、
魔女退治に時間を割かないから友人も多く居る。
こんな可能性も、あるのね……。

巴マミが、魔法少女じゃない。
だとすると、ワルプルギスの夜に対抗するための戦力が……。

……それなら、あの子は……。



27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 21:48:26.20 ID:ScJE/W430

ひぐらしの賽殺し的な



28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 21:50:09.49 ID:HeMzZRo00

風見野

ほむら「…………」

まさか杏子に会いにわざわざ隣町まで来ることになるなんて。

確か、あの子の教会はこの辺りにあったはず……。

ほむら「……え」

確かに、記憶の通りに教会はあった。
場所は私の知ってるところと変わらなかった。
でも、その見た目は……。

杏子「あのー、何か用ですか?」

ほむら「っ!」



31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 21:52:44.37 ID:HeMzZRo00

ほむら「……佐倉、杏子?」

杏子「えっ?あ、うん、そうですけど……。えっと、信者の人?」

ほむら「……私は……」

モモ「あっ、お姉ちゃんお帰りー!」

ほむら「!」

杏子「モモ!ただいま」

ほむら「……あなたの、妹?」

杏子「うん。ほらモモ、挨拶して」

モモ「こんにちは、佐倉モモです!」



33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 21:54:58.38 ID:xjNTKwqdO

未契約あんこちゃん言葉遣いが良いね



34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 21:55:26.73 ID:HeMzZRo00

ほむら「え、っと、それじゃあ、あなたのご両親は……?」

杏子「あっ、父さんと母さんに用事?だったら、今呼んで来ましょうか?」

ほむら「……その必要はないわ。私が用があるのは、あなただから」

杏子「へっ?あたし?」

ほむら「ごめんなさい、あなたのお姉さんと話がしたいから、2人にしてもらえるかしら」

モモ「はーい。じゃあ先に戻ってるね、お姉ちゃん。おやつ準備してるから、早くねー!」

ほむら「…………」

杏子「えっと……あたしに話って?」

ほむら「あなた、家族は元気なの?」

杏子「?あぁ、うん。元気だけど……」



36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 21:57:52.04 ID:HeMzZRo00

ほむら「昔、貧しかったことは……?」

杏子「……うん、昔は、ちょっと。
   一時期、父さんの話を信者の人たちが全然話聞いてくれなかった時があって……」

ほむら「!だったら……」

杏子「でも、1人だけ聞いてくれた人が居たんだ。たった1人、父さんの話に耳を傾けてくれた。
   そしたら分かってくれたよ。父さんの言ってることは正しいんだって。
   怪しい新興宗教なんかじゃ、絶対ないんだって」

ほむら「…………」

杏子「それからちょっとずつ、ちょっとずつ、父さんの話を聞いてくれる人が増えて……。
   希望を持っていればいつかは救われるんだって、父さんの言ってた通りだったんだ」



39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 22:00:20.93 ID:HeMzZRo00

ほむら「……この宝石に、見覚えは……?」

杏子「ん?へえ、すっごい綺麗じゃん。高そうだねコレ」

ほむら「……見覚え、ないのね」

杏子「うん。初めて見たよ、こんな宝石」

ほむら「そう……」

杏子「ん……なんか、悪いね。困ってるみたいだけど、あたしじゃ役に立てそうにないよ……。
   あ、もし良かったら、父さんの話だけでも聞いていかない?
   それだけでもちょっとは楽になるかも知れないし……」

ほむら「いいえ、遠慮しておくわ。それじゃあ、私はもう行くわね」



41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 22:03:11.30 ID:HeMzZRo00

杏子「え、あ、うん……」

ほむら「そうだわ。一応忠告しておくけど、これから先……。
    もしあなたに奇跡を約束して取り入ろうとするものが現れたなら、よく考えることね」

杏子「え……?」

ほむら「さもなければ、あなたは今の幸せな暮らしも、大切な家族も、すべて失うことになるから。
    それじゃあ、さようなら。佐倉杏子」

杏子「ちょ、ちょっと待って!」

ほむら「……?何かしら」

杏子「あ、あんたまさか、何か知ってるの……?
   け、契約のこととか、魔法、少女のこととか……」



46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 22:06:27.36 ID:HeMzZRo00

ほむら「ッ!?あなた、どうして……!?」

杏子「うわっ!お、落ち着きなよ!そんな急に……!」

ほむら「っ……ごめんなさい。その……確認するけど、あなたはまだ、契約はしていないのよね?」

杏子「う、うん。あんた、やっぱ知ってるんだね……」

ほむら「……あいつが、現れたのね。あなたのもとに……キュゥべえが」

杏子「うん……その通りだよ。初めて会ったのはずいぶん昔の話だけどね」

杏子は既に、キュゥべえと接触していた……。
だったら、巴マミは?
まさか、私が勝手に無関係だと思い込んでいただけで、本当は巴マミも……?



47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 22:06:43.20 ID:P8/NqUkP0

QBが営業はしてるけど実を結んでない世界か
ざまあ



49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 22:09:13.23 ID:HeMzZRo00

考えてみれば、ソウルジェムを知らないから魔法少女とは何の関係もないというわけじゃない。
キュゥべえと接触していてもソウルジェムを見たことがなければ、
彼女のあの反応も納得がいく……。

杏子「で、断り続けたらぱったり出なくなったんだけど、最近また出始めて……」

QB「出るだとか出ないだとか、そんな言い方はないんじゃないかな」

杏子「うわ!出た!」

ほむら「キュゥべえ……!」

QB「やぁ、杏子。契約のこと、考えてくれたか……あれ?」

ほむら「ッ……」

QB「君は……もしかして、魔法少女かい?」



52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 22:12:10.32 ID:HeMzZRo00

QB「おかしいな……。僕には君と契約した記憶どころか、
  出会った記憶すらない。君は一体何者だい?」

ほむら「……魔法少女よ。あなたと契約した、ただの魔法少女。
    私のことはどうでも良いわ。それより、ここに何しに来たの?
    今のこの子は数年前と違って、もう契約する理由なんてないはずよ」

QB「うん、僕もそう思って風見野は他の魔法少女に任せてたんだけど、事情が変わったんだ。
  つい最近、ここの魔法少女が居なくなってしまってね。代わりが必要なんだよ」

ほむら「それなら私がこの町を縄張りにするわ。それで問題ないでしょう?」

QB「確かに縄張りの問題はそれで解決にはなるけど……」

ほむら「佐倉杏子」

杏子「へっ?な、なに?」



53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 22:15:06.31 ID:HeMzZRo00

ほむら「さっき言ったこと、覚えてるわね」

杏子「う、うん……」

ほむら「そのことを絶対に忘れないで。良いわね」

杏子「あ、ちょっと……!」

ほむら「それじゃあ、さようなら。来なさい、キュゥべえ。私はあなたにもう少し話があるの」

QB「やれやれ……まぁ良い。僕も君と少し話がしたいと思ってたところだ。
  じゃあね、杏子。契約のこと、一応考えておいてくれればありがたいよ」

杏子「いや、契約はしないけど……何だったんだ一体」



54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 22:18:04.43 ID:HeMzZRo00




QB「それで?暁美ほむらと言ったね。話というのはなんだい?」

ほむら「今の見滝原の状況について教えてちょうだい」

QB「見滝原?君は見滝原から来たのかい?」

ほむら「良いから。質問に答えて」

QB「見滝原の状況と言われても、質問が漠然とし過ぎてて答えようがないよ。
  もう少し具体的にしてもらえるかな」

ほむら「……さっき風見野には魔法少女が居ないと言っていたけれど、
    見滝原はどうなの?今の見滝原に、魔法少女か魔法少女候補の子は居るのかしら」



56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 22:20:58.73 ID:HeMzZRo00

……この質問なら、今のキュゥべえの状況もわかる。
まどか、美樹さやか、巴マミの存在に気付いていないのか、
それとも気付いた上で接触していないのか……。

QB「魔法少女候補は、居ることには居るよ。
  ただ、ずいぶん前に契約をお願いしたけど断られてしまったんだ」

ほむら「…………」

QB「せっかく少し乗り気だったのに、戦いの危険性について
   少し詳しく説明したらすっかりその気をなくしてしまった。
   訊かれたから答えただけなのに、訳がわからないよ。
   まぁ、特に契約する理由もないような子だったから仕方がないとは思うけどね」

……きっとこれが、巴マミのことでしょうね。
やっぱり彼女は既にキュゥべえの接触を受けていたんだ。



57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 22:21:35.07 ID:t8MbDK7v0

織莉子・キリカ・ゆまが仲間になればかなりの戦力になると思うんだけど
ほむほむループ開始地点じゃあの3人ってもう契約済みなの?



58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 22:23:51.89 ID:a5wLvG020

>>57
キリカはほむら転入後に契約
ゆまはキリカよりさらに後に契約
織莉子は不明



64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 22:28:32.52 ID:t8MbDK7v0

>>58
なるほど
時期的には三人とも契約阻止や味方化は不可能ではないのか



59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 22:23:54.29 ID:HeMzZRo00

ほむら「それにしても、あなたも契約を諦めたりするのね」

QB「もちろん、それなりには粘ったさ。でもその子1人に固執する理由も特になかったからね」

ほむら「……じゃあ、現時点で、見滝原に魔法少女は?」

QB「あの町を縄張りにしてる魔法少女は今は居ないよ」

ほむら「……そう、分かったわ」

QB「あれ、もう良いのかい?」

ほむら「えぇ、用は済んだわ。さよなら」

QB「やれやれ……」



65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 22:29:53.45 ID:HeMzZRo00

帰り道

ほむら「…………」

巴マミも佐倉杏子も、契約していない。
見滝原や風見野に、他に魔法少女が居るわけでもない……。
ワルプルギスの夜を倒す仲間が、居ない……?

どうすれば良い?
他の町から協力してくれる魔法少女を探す?
でも、自分とは関係ない町を命を張ってまで守ろうとする魔法少女なんて居るだろうか……。

それじゃあ……巴マミと佐倉杏子に、契約してもらう……?
魔法少女になって、見滝原を救ってくれと、頼んで……。

ほむら「っ!あれは……」



67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 22:35:23.62 ID:HeMzZRo00

マミ父「どうだマミ、最近学校の方は?勉強はちゃんとやってるか?」

マミ「もう、お父さんったらすぐ勉強の話ばっかり。この前のテストの点数、見せたでしょ!」

マミ母「ふふっ、そうよねぇ。お勉強の話ばっかりして、嫌なお父さんよねー」

マミ父「あははっ、ごめんごめん。でも友達とも仲良くやってるみたいだしなぁ。
    今年は受験だからつい勉強の方ばっかり心配しちゃってな」

マミ母「それより私は、お小遣いの使い方の方が心配だけどなー。
    最近ちょーっとお金の減りが早いんじゃない?」

マミ「うっ……は、反省してます……」

マミ父「あははは!マミはまだまだ心配されてばっかりだなぁ」

マミ「も、もう、お父さんもお母さんも……ふふっ」



69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 22:39:45.91 ID:HeMzZRo00

彼女のあんな表情、初めて見たわ……。

そうか、今まではたった1人で誰にも頼らず戦って、知り合いも年下ばかりだから、
先輩として振舞わなければいけなくて……。
でも本来なら巴マミもあんな風に、両親に普通に叱られて、普通に甘えて、
普通に幸せに生活するはずの、普通の少女なんだ……。

その彼女に、魔法少女として戦ってくれとお願いする?
辛い戦いの日々と、過酷な運命を背負わせる?

ほむら「…………」

……そんなこと、出来るはずがない。
やって良い、はずがない……。

ほとんどの時間軸で、彼女は例外なく魔法少女の運命を背負っている。
だからせめて、この時間軸だけでも、普通の女の子として、幸せになって欲しい。
それは佐倉杏子にも言えること。

だから私は……他の方法を探そう。



70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 22:40:53.30 ID:PZnzsqXk0

このQBなら助けてくれそう



72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 22:45:31.68 ID:HeMzZRo00




ほむら「……武器は、これで十分ね」

巴マミと佐倉杏子には頼らない。
そう決めてから数日、今まで以上の日数をかけて今までで以上に武器を手に入れた。
これで、武器は量・質ともに十分。

あとは……やっぱり、仲間が欲しい。
わざわざ関係ない町を守ろうとしてくれる魔法少女が居るかどうかは分からない。
それでも、仲間を集めるという選択肢を除外するわけにはいかない。
……やれるだけ、やってみるしかない。



75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 22:50:40.88 ID:HeMzZRo00




今日は朝から、見滝原周辺の町を探し回っている。
目的はもちろん、協力してくれる仲間を探すこと。
色々と考えたけれど、やっぱり戦力を探すという選択肢は除外できない。

……なのに、いくら町を探し回っても……。

ほむら「どこにも、魔法少女が居ない……」

仲間どころか、1人の魔法少女にも出会わない。
いくつの町、いくつの結界を探したか分からない。
なのにこれだけ探して、ただの1人も見付からないなんて……。

QB「朝から随分忙しそうだね、暁美ほむら。誰か人を探しているようだけど」

ほむら「キュゥべえ……」

QB「もしかして、魔法少女でも探しているのかな?」

ほむら「ッ!あなた、何か知っているの……!?」



79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 22:54:33.30 ID:HeMzZRo00

QB「何かというのは?」

ほむら「これだけ探しても魔法少女が見付からないのには、理由があるはずよ。
    まさか、あなたが何か……」

QB「僕の仕業だって言うのかい?とんでもない。僕だって、今この状況には困ってるんだ」

ほむら「……どういうこと?」

QB「君が今日1日探して回った町には、本当なら魔法少女が居るはずなんだよ。
  でも、つい最近次々と居なくなってしまった。正確に言うと、殺されてしまったんだ」

ほむら「殺された……どういうこと?魔女にやられてしまったの?」

QB「それについて僕の方から君に訊こうと思ってたのさ。
  暁美ほむら、君は……“魔法少女狩り”について何か知ってることはないかな?」



80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 22:56:53.57 ID:ARCd+FtlP

キリカさんがアップを始めました



81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 22:58:28.49 ID:uOhzRyf30

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!



84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 22:58:44.64 ID:HeMzZRo00

ほむら「魔法少女狩り、ですって……?」

QB「ここ2、3日、近辺の魔法少女が次々と殺されていってるんだよ。
  初めは魔女の仕業かと思ったけど、どうやら違うらしい。
  犯人は恐らく、同じ魔法少女だ。
  そしてこの事件は、君が現れて数日後に起き始めた」

ほむら「……私を疑っているの?」

QB「そこまでは言わないよ。ただ、何か関係しているんじゃないかと思ってね。
  こんな事態は僕としても喜ばしくないから色々と調べてはいるんだけど、
  どうにも手がかりが掴めないんだ。それで、どうだい?何か知らないかい、ほむら」



85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 23:02:51.27 ID:HeMzZRo00

ほむら「……今日の私の様子を見ていたのなら分かるでしょう。何も知らないわ」

QB「そのようだね。一応訊いてみただけさ。まぁ、何か分かれば教えてくれると助かるよ」

魔法少女狩り……なんだろう、聞いたことがある。
いや、聞いたことがあるんじゃない。
私は、この事件を知ってる……。

まさか、そんな……。
いや、こんなにイレギュラーの多い時間軸だ。
あの程度のイレギュラー、ここで再び起こっていてもおかしくはない……!

この事件の犯人は確か……!



87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 23:06:11.93 ID:HeMzZRo00




織莉子「ちょっとだけ、面倒なことになったわね」

キリカ「私のせい!?私のせいなの!?私がしっかりトドメを刺さなかったせいで!」

織莉子「いいえ、あなたは悪くないわ。いつかは魔法少女の仕業だと気付かれることだもの。
     それに、むしろ気付かれた方が好都合でしょう?
     その方が、私たちの目的からあいつの目を逸らしやすくなるわ」

キリカ「そ、そう?だったら良いんだけど……」

織莉子「今のところは順調に行っているわ。
     あいつは今、魔法少女狩りの犯人探しに夢中だから」

キリカ「そっか!良かったよ、安心した!」

織莉子「あら、立ち直りが早いのね」

キリカ「きみに嫌われてないことと、きみが落ち込んでないことがわかったからさ!
    それだけ分かれば私はいつだって元気でいられるよ」



90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 23:09:34.92 ID:HeMzZRo00

キリカ「ところで、きみが視たあれの正体はまだわからないの?」

織莉子「えぇ、もう少しでわかりそうなんだけど……。
    今はまだ、誰かがあれになるということくらいしか。ごめんなさい、キリカ。
    あれの正体がわかるまで、もう少しだけあなたには働いてもらわないといけないわ」

キリカ「ヤダなあ、謝らないで欲しいな。 私と織莉子の世界を守るためだ。
    きみと一緒に居るためなら、私は何だってするよ」

織莉子「……ありがとう、キリカ。大丈夫、きっともうすぐだから。
     私たちの世界を守れるまで、きっと、あと少しよ」



91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 23:10:43.08 ID:uJnQ4+d+0

あ、やべぇ、俺おりマギ読んでない。



94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 23:14:26.40 ID:ARCd+FtlP

>>91
後ろでふんぞりかえってるのがオリコ
オリコLOVEのヤンデレがキリカ
二人に騙された天使がゆま



101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 23:20:20.81 ID:uJnQ4+d+0

ありがとう、とりあえず大体わかった。



92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 23:12:55.21 ID:HeMzZRo00

学校、放課後

さやか「いやー、今日も1日勉強したなーっと!んじゃ、帰りますか!」

ほむら「……ちょっと良いかしら」

まどか「え?ほむらちゃん……?」

仁美「どうかされましたか?」

ほむら「その……私も、一緒に帰っても良いかしら」

まどか「えっ!ほむらちゃんが、私たちと一緒に?」

仁美「まぁ、嬉しいですわ。転校生の方から声をかけていただけるなんて。
   もちろん、大歓迎ですわ!」



97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 23:17:00.13 ID:HeMzZRo00

ほむら「ごめんなさい。急にこんなことを言い出して、迷惑でなければ良いのだけど」

まどか「迷惑だなんて……そんなことないよ!
    ちょっとびっくりはしちゃったけど……ね、さやかちゃん?」

さやか「へっ?あ、あぁ、うん!もっちろん、大歓迎!」

まどか「?」

さやか「それよりまどかぁ!“ほむらちゃん”ですとー?
    まどか、あんた暁美さんといつの間にそんな仲になったのよ!」

まどか「えっ?あ、いや、これはほむらちゃんが……」

仁美「はっ!まさかお2人とも、既にただならぬ関係に……!」

さやか「いや、そりゃねーわ流石に」



102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 23:20:51.76 ID:HeMzZRo00

さやか「そうだ、まどかが名前で呼ぶんなら、あたしも呼んじゃおっかな!ほーむら!」

ほむら「…………」

さやか「え、何その反応」

仁美「なら私もほむらさんと呼んでもよろしいでしょうか?」

ほむら「えぇ、構わないわ」

さやか「うぉおおおおい!差別か!転校後数日にしてあたしを差別する気か!」

ほむら「……冗談よ。よろしくね、美樹さん」



105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 23:24:06.49 ID:HeMzZRo00

さやか「まったく……。でも、あんたも冗談とか言う子なんだ。ちょっと意外かも。
    ま、何はともあれよろしくね、ほむら!」

まどか「わ、わたしも、改めてよろしくね!ほむらちゃん!」

ほむら「えぇ、よろしく」

魔法少女狩りの犯人は、ほぼ間違いなく美国織莉子……それと、恐らく仲間が居る。
目的はキュゥべえの目を逸らすため……。

美国織莉子の予知にどの程度の精度があるのか分からないけれど、
まどかに辿り着くのも、時間の問題だろう。

それなら、いつでもまどかを守れる立場になっておくべき。
本来は必要以上にまどかと親しくするのは良くないけど、この場合は仕方ない。



107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 23:26:42.60 ID:HeMzZRo00

現時点でまどかが殺されていないということは、まだまどかの存在には辿り着いていないはず。
出来ればその前に、美国織莉子を……。

まどか「……ほむらちゃん?どうしたの?」

ほむら「あ……ごめんなさい。何かしら」

さやか「なんか怖い顔しちゃって……急にどうしたのさ」

ほむら「……友達と寄り道なんて久し振りだから、ちょっと緊張してるのかも知れないわ」

仁美「まぁ……。ふふっ、暁美さんって案外可愛らしいところもありますのね」

さやか「……はっは~ん……。さてはあれですな?
    普段のクールっぷりも、実は緊張でガチガチになっちゃってるだけ、と。
    良いねぇそれ!ギャップ萌えってやつだね!どんどんキャラが立っていくじゃん!」

まどか「さやかちゃんの言ってることはよくわかんないけど……。
    でも、ほむらちゃんも緊張してるんだって聞いてちょっと安心しちゃった」

さやか「ほほう、まどかもほむらを相手にして緊張していたと!」

仁美「はっ!やっぱり2人は相思相愛……」

さやか「いや、そりゃねーわ流石に」



111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 23:29:55.26 ID:HeMzZRo00




まどか「じゃあね、さやかちゃん、ほむらちゃん。また明日ね!」

さやか「うん、バイバイまどか!」

ほむら「また明日」

さやか「…………あのさ、ほむら。ちょっと訊いて良い?」

ほむら「何かしら、急に改まって……。大切な話?」

さやか「大切って言うか……まぁ、ちょっとね」

ほむら「私はこれから用事があるから、手短に済ませてもらえるとありがたいのだけど……」

さやか「あーごめんごめん、すぐ終わるからさ!え、っとね。
    こないださ、あたしに恭介のこと訊いたじゃん?あれって、なんで……?」

ほむら「……?知りたかったから訊いただけよ」



114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 23:32:54.28 ID:HeMzZRo00

さやか「いやさ、だからなんであたしが恭介と付き合ってるかとか、そんなこと……」

……長引きそうね。
出来るだけ早く、美国織莉子の家を探し出したい。
少し強引だけど、この話題は早めに切り上げさせてもらいましょう……。

ほむら「1つだけ言っておいてあげるわ。あなた、早めに上条くんに告白した方が良いわよ」

さやか「なっ!?あ、あんた何を……」

ほむら「誰かに、彼を取られたくなければね」

さやか「っ……!?だ、誰か、って?」

ほむら「さぁ。意外に身近な人物かもしれないわよ。
    話はそれだけかしら?それじゃあ、私は行くわね。また明日、美樹さん」

さやか「あ、ちょっと……!そんな、まさか……」



115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 23:34:09.31 ID:8Myu/2sk0

あー…これはイカンな



116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 23:34:19.97 ID:a5wLvG020

暁美さん、話をややこしくしてるだけじゃないですか



117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 23:35:35.01 ID:HeMzZRo00




まどか「ただいまー!」

知久「ただいま、まどか。……うーん、確かに買ってきたと思ったんだけどなぁ……」

まどか「……?パパ、どうしたの?」

知久「いや、それがちょっと買い忘れちゃったものがあってね。
   今日の夕飯に使おうと思ってたんだけど……」

まどか「あ、だったらわたし買ってくるよ!すぐ出られる格好だし」

知久「そうかい?だったら、お願いしても良いかな」

まどか「うん、任せて!」



121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 23:38:58.47 ID:HeMzZRo00




まどか「えーっと、これと、これと……うん。全部買えたよね」

ちょっとのんびりしすぎたかな、思ったより遅くなっちゃった。
暗くなる前には帰りたいんだけど……。
あれ?

まどか「……あの人、どうしたんだろ」

何か、すごく困ってるような、慌ててるような……。

  「ぅあぁあああーっ!ないよ!ないよぅー!」

……もしかして、探し物かな?



125:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 23:41:59.36 ID:HeMzZRo00

キリカ「どうしよう!どうしよう!ないよ!ないよー!」

あんなに一生懸命探すなんて、何を……手伝ってあげた方が……。

キリカ「……あっ!!」

まどか「へっ?」

キリカ「見つけた!きっとあれだ!」

まどか「えっ、あ、えぇっ?」

こ、こっちに走ってくる!?
わたしに何か……じゃなくて、よく見たらわたしの後ろの、車道の方を見て……。

まどか「……あっ……!」

く、車が来てる……!
あの人、車道に飛び出そうとしてる……このままじゃ、もしかして……!



126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 23:44:11.43 ID:HeMzZRo00

まどか「だ、だめ!車が来てます!止まってください!」

キリカ「あれだよ、きっとあれだ!」

まどか「っ……!」

そんな、聞こえてない!?
それにあの様子じゃ、車も見えてない……!

も、もう、迷ってる暇なんて!

まどか「だ、駄目ぇ!!」

キリカ「あうっ!?」



127:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 23:46:32.10 ID:HeMzZRo00

わたしは、すぐ横を走り抜けようとしたその人に、後ろから飛びついた。
その勢いで2人とも転んじゃって……。

キリカ「い、たたた……。キミ!なにするの!」

まどか「えっ、だ、だって、車が……」

キリカ「いきなり飛びついたりして!痛いじゃないか!ひざを擦り剥いちゃったよ!
    それに私のジャマをするなんてどういうつもりなの!?私の愛が死んじゃっても良いの!?」

まどか「あっ、え、えっと、その……」

キリカ「邪魔するんだったら、私はキミを……」

織莉子「キリカ!」

キリカ「!織莉子!」



129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 23:49:42.00 ID:HeMzZRo00

キリカ「聞いてよ織莉子!この子が私の愛を……」

織莉子「謝りなさい、キリカ!それから、お礼も言いなさい!」

キリカ「えっ……?」

織莉子「この人はキリカを助けてくれたのよ!
     貴方が車道に飛び出そうとしたのがみえたわ。
     あのままだと貴方、きっと車にはねられてた。それを体を張って助けてくれたの!」

キリカ「え。え?え!?そうだったの!?キミは恩人だったの!?」

まどか「お、恩人?えっと……そう、なるんですかね?」

キリカ「うわぁー!ご、ごめんね!そうとは知らず、キミに酷いこと言っちゃったよ!
    キミは私と織莉子の世界を守ってくれたんだね!
    ホントにごめんね!私は恩人に何をしたら良い!?
    何をしたら恩人に報いることができるの!?」



130:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 23:53:09.34 ID:HeMzZRo00

まどか「あ、いえ、そんな……。それより、探し物っていうのは……」

キリカ「あァア!そうだよ!ないんだよ!
    あれがないと、私は死ななくても愛が死んじゃうよ!」

織莉子「……?」

キリカ「あぁー!さっき見つけたの、よく見たら全然違うやつだ……。
    どうしよう、どうしよう!ないよー!」

まどか「えっと、もしかして……そっちじゃなくて、あそこに落ちてるのがそうじゃないかなー、って」

キリカ「えっ……?う、ウワァー!ほんとだ!会いたかった!もう離さない!」

まどか「よ、よく分かんないけど、良かったの、かな?」



132:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 23:55:23.79 ID:HeMzZRo00

織莉子「何を探してたのかと思ったら……」

キリカ「ありがとう!本当にありがとう!キミは私の、二重の恩人だったんだね!
    キミのおかげで世界も愛も死ななくて済んだよ!」

まどか「あ、その……ど、どういたしまして」

織莉子「でも、本当に良かったわ。ありがとう、キリカを助けてくれて」

まどか「あ、いえ……」

織莉子「そうだわ、ぜひ何かお礼……っ!」

まどか「……?」

織莉子「……貴方、右足首を少し捻ってないかしら?」



134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/31(水) 23:58:01.94 ID:HeMzZRo00

まどか「あ……さっきこけた時にちょっと」

キリカ「え!恩人は私のせいで怪我を!?」

まどか「えっと、大丈夫です!頑張ればなんとか歩けるので……きゃっ!」

織莉子「危ない!無理をしては駄目よ。ほら、掴まって」

キリカ「あ、私が支えるよ!織莉子はそんなに力が強い方じゃないんだから。
    ほらキミ、私に掴まって!」

まどか「あ、その……す、すみません……」

キリカ「遠慮なんかしないで。恩人には礼をしたいんだから」



135:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 00:00:36.18 ID:+psLcEQp0

キリカ「恩人は愛だけじゃなくて、私と織莉子の世界も守ってくれたんだ。
    まだまだこのくらいじゃ足りないくらいだよ!」

まどか「せ、世界だなんてそんな……」

キリカ「私を守ったっていうことは、織莉子の居る私の世界を守ってくれたのと一緒だ。違うの?」

織莉子「ふふっ……そうね。キリカの言う通りだわ。
    もし良かったら今から私たちの家に来てはくれないかしら?
    あなたさえ良ければ、ぜひそこで足の治療とお礼をさせて欲しいわ」

まどか「えっ?でもわたし……」

キリカ「恩人はまだ遠慮するの?礼を拒否なの!?」

まどか「あ、えっと……そ、それじゃあ、ちょっとだけお邪魔しても良いですか?」

織莉子「えぇ、もちろん」



137:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 00:03:09.77 ID:+psLcEQp0




織莉子「これでどうかしら?痛くない?」

まどか「ん……はい!大丈夫です!」

織莉子「そう、良かった。包帯、上手く巻けたみたいね」

キリカ『上手く治療できた?恩人の怪我は治った?』

織莉子『えぇ。きちんと出来たわ。……貴方の怪我も大丈夫ね?』

キリカ『うん、大丈夫。ソウルジェムも大丈夫』

織莉子『良かった……。でも本当に、次からは気を付けるのよ。
     もし、ソウルジェムが傷付いたりすれば……』

キリカ『……うん。ごめん。本当にごめん。気を付けるよ……』



142:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 00:14:31.92 ID:+psLcEQp0

キリカ「……とにかく恩人が無事で良かった。
    恩人、もう怪我なんてしないように気をつけてね!
    私にとって恩人は、織莉子の次に大切なんだから!」

織莉子「もう、お客様の前でわざわざそんなことを言わないの」

キリカ「だって本当のことだよ。私が一番大切なのは、いつだって織莉子だよ!」

織莉子「まったく……。ごめんなさい、この子が変なこと言ってしまって」

まどか「あ、いえ!キリカさんと織莉子さん、とっても仲良しなんですね」

織莉子「!」

キリカ「あれ?ん?あれれ?私たち、恩人に自己紹介したっけ?」

まどか「えっと、会話の中に名前、何回も出てきたから……あ、合ってます、よね?」

織莉子「……えぇ、合ってるわ。私は織莉子、この子はキリカ。
    そう言えば、私たちは貴方の名前を聞いていないわね」

キリカ「ほんとだ!恩人の名前を教えてよ。私は恩人の名前を知りたい!」



146:なんか不規則にさるさん食らう:2012/11/01(木) 00:25:15.55 ID:+psLcEQp0

まどか「あ、えっと。見滝原中学の2年生の、鹿目まどかって言います。
    ごめんなさい、すっかり紹介が遅れちゃって……」

キリカ「恩人は鹿目まどかって言うんだね。覚えておくよ!」

織莉子「よろしくね、鹿目さ……いえ、まどかさん」

キリカ「それじゃ、自己紹介も済んだところでお茶を飲もう!
    織莉子のお茶をご馳走するよ!すっごく美味しいお茶だよ!」

織莉子「ふふっ、待っててね。すぐに準備するわ」

まどか「あっ、あの、そのことなんですけど……。
    実はわたしお使いの途中で、夕飯の材料を買ったところだったんです。
    だから、えっと……。気持ちは嬉しいんですけど、早く帰らなきゃ……」

キリカ「え!恩人はお使いの帰りだったの?」



147:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 00:28:37.18 ID:+psLcEQp0

織莉子「まぁ……だったら、仕方がないわね」

まどか「ごめんなさい、言いそびれちゃって……」

織莉子「いいえ、こっちも強引だったわ。ごめんなさい、無理に連れて来てしまって。
     ご家族が待っているのなら、早く帰った方が良いわね」

まどか「そんな、無理にだなんて……。とても嬉しかったです。
    誰かにあんなに感謝されるなんて、今までなかったから。だから、気持ちだけで十分……」

キリカ「私と織莉子の世界が、感謝の気持ちなんかと同等だと思って欲しくないよ!
    ……そうだ、恩人。キミ、またここにおいでよ!」

まどか「えっ?」

キリカ「礼はまたその時に改めてすることにする。
    キミが守ってくれたのが、私たちの世界が、愛が、
    どれだけすごいものか恩人に知っていてもらいたい。ね、織莉子!」



148:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 00:31:18.01 ID:+psLcEQp0

織莉子「キリカ……ふふっ。えぇ、そうね。
     私だって、この感謝の気持ちを気持ちだけで表すなんてできないわ。
     だから、まどかさん。貴方さえ良ければ、今度改めてお茶会を開かせてもらいたいのだけど」

まどか「えっ、そんな、そこまでしてもらえるなんて……」

キリカ「また遠慮!恩人は遠慮しかしないの?」

まどか「その……す、すごく嬉しいです。ありがとうございます!」

織莉子「あらあら。お礼をするのはこちらの方なのよ」

まどか「あっ……そ、そっか。えへへ……」

織莉子「それじゃあ、都合の良い日は――」



150:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 00:33:57.16 ID:+psLcEQp0




さやか「えっ、用事?」

まどか「ごめんね。今日はちょっと……」

仁美「そうですの……それなら仕方ありませんわね」

まどか「うん。だから今日はわたしは先に帰るね」

ほむら「……実は私も、今日は用事があって。鹿目さんと一緒に帰るわ」

さやか「!そ、それって何の用事?」

ほむら「ちょっと、用のある人が居て」

さやか「用のある人って……?」

ほむら「?あなたは知らない人よ」



152:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 00:36:11.85 ID:+psLcEQp0

さやか「ほ、本当?」

まどか「……?さやかちゃん?」

さやか「えっ?あ、あー、ごめん。なんでもないよ!
    えーっと、2人とも用事って言うんなら、仁美どうする?
    あたしたちだけで喫茶店寄っちゃう?」

仁美「あ、その……私も今日はお稽古事がありますの。
   ですから、せっかく行ってもすぐに帰らないと……」

さやか「あらら。なーんだ、じゃ仕方ないね。今日はみんなで仲良く直帰しますかー!」

ほむら「……えぇそうね。そうしましょう」



154:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 00:39:42.89 ID:+psLcEQp0




キリカ「まだかな。恩人まだかなー」

織莉子「見滝原中学も下校時刻はもう過ぎてるはずだから、きっともうすぐ来るわ。
    それにしても、ずいぶん楽しそうに待つのね。そんなにまどかさんが気に入ったのかしら?」

キリカ「?織莉子もしかして嫉妬してるの?私が恩人と仲良くしたそうだから?」

織莉子「ふふっ、私だってまどかさんを大切に思ってるわ。
    だって彼女は、キリカを守ってくれたんだもの。
    それはつまり、私たちの救世の道を守ってくれたということに他ならないわ。
    でも……そうね。貴方があんまりまどかさんと仲良くすると、嫉妬してしまうかも知れないわね」

キリカ「なーんだ。そんなの心配いらないよ!私の一番はいつだって織莉子だ。
    私が恩人を大切に思ってるのは、一番大切なきみとの世界を守ってくれたからだよ!」



155:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 00:42:11.79 ID:+psLcEQp0

キリカ「だから私は、全てにおいて恩人より織莉子を優先するよ!わかってるくせに!」

織莉子「ッ……!」

キリカ「えっ。えぇ!ヤダヤダ、どうして怖い顔をするの!
    私は何か変なこと言っちゃったの!?
    嫌いになっちゃイヤだよ!きみに嫌われたら私は腐って果てるよ!」

織莉子「キリカ、行くわよ」

キリカ「?行くって……もしかして、魔女?」

織莉子「私たちの恩人が、危ないわ」

キリカ「え!?」



156:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 00:44:31.27 ID:+psLcEQp0




まどか「えーっと、ここを曲がって……あれ?」

お、おかしいな。
もしかして、道、間違えちゃった?
そんなぁ……。
地図も貰ったし、そんなに難しい道でもないから迷うことなんてないと思ったんだけど……。

まどか「……ま、待って。変だよ、おかしいよ……。こんなの、地図に載ってない……」

……ううん、それだけじゃない。
道が、どんどん変わってる……!?

使い魔「ケケケケケケ!」

まどか「ひっ!?な、なに?何なの!?な、何か居る……!?」



158:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 00:47:11.45 ID:+psLcEQp0

使い魔「ケケケケケケ!」

まどか「や、やだっ!来ないで!誰か、誰か助け……」

キリカ「恩人、伏せて!」

使い魔「グギャァ!」

まどか「えっ……?」

織莉子「良かった……間に合ったわね」

まどか「お、織莉子さん、キリカさん!?」

キリカ「使い魔まで私たちの礼の邪魔してくれちゃってさ!さっさとやっちゃうよ!
    そして恩人に織莉子のお茶をご馳走する!」

織莉子「えぇ……。早く片付けてしまいましょう」



159:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 00:50:34.32 ID:dv2oct7T0

拗れそうですな



160:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 00:51:32.16 ID:DzDT3l3mO

おもしろい。しえん



162:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 00:56:30.28 ID:+psLcEQp0




使い魔「ギャァアアアアアアア……!」

織莉子「今ので、最後だったみたいね」

キリカ「あははッ!使い魔が何匹居ようと余裕余裕!」

まどか「あ、あの、えっと……」

織莉子「大丈夫だったかしら、まどかさん。怪我はない?」

まどか「は、はい。え、っと……さ、さっきのは……」

織莉子「少し、長い話になってしまうわね。
     場所を移しましょう。せっかくお茶の準備もしているんだもの」



163:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 00:59:51.04 ID:DzDT3l3mO

質問なんだが、いろんな町を探して魔法少女いなかったのに、いきなりオリコとかをほむらは疑いだしたの?名前がいきなり出た感じがしたんだが…



165:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 01:06:56.75 ID:JINd4MvXP

魔法少女狩りの話になったからだろ
以前の時間軸でもそういう話があったって事だろうよ



166:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 01:07:01.53 ID:+psLcEQp0




まどか「ま、魔女に、魔法少女……」

織莉子「黙ってるつもりはなかったのだけど、わざわざ言うようなことでもないから……」

まどか「その……怖くないんですか?あんなのと戦ってて……」

キリカ「怖い?怖いだって!あはははは!そんなはずないよ!あんなののどこか怖いもんか。
    私が怖いのは、織莉子が怒ることと、織莉子が悲しむことと、織莉子に嫌われることと、
    織莉子との愛が死んじゃうことと、織莉子との世界が終わっちゃうことと……」

織莉子「もう、キリカったら。でも、そうね。私たちには魔女なんかを恐れている暇はないわ。
    だって、魔女を殺すことなんかより、もっと大きな……救世を成し遂げる使命があるから」

まどか「……!」

織莉子「あ……ごめんなさい。少し怖い顔になってしまったかしら」



167: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(-1+0:15) :2012/11/01(木) 01:10:52.02 ID:PBU/w65L0

いい展開だ



168:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 01:12:10.02 ID:+psLcEQp0

まどか「あ、いえ……。ちょっと、びっくりしちゃっただけです、すみません……。
    でもなんていうか……かっこいいですね!
    魔法少女になって、悪い魔女を倒して、世界を救うために頑張ってるなんて!
    そういうのって、わたし、ちょっと憧れ……」

キリカ「駄目」

まどか「えっ……?」

キリカ「だめだめだめだめ。絶対だめ。恩人は魔法少女になんかなっちゃだめ。
    キミは恩人なんだからだめ。恩人はだめ。契約なんかしちゃだめ。
    魔法少女になっちゃだめ。あいつに騙されちゃだめ。魔女になんかなっ……」

織莉子「ストップ、キリカ。それ以上は言うべきでないわ」



170:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 01:16:40.61 ID:+psLcEQp0

まどか「あ、あの……」

織莉子「まどかさん……私から1つ、お願いがあるわ」

まどか「は、はい」

織莉子「まず訊くけれど……貴方は今、幸せかしら?」

まどか「え、っと……はい。たぶん、幸せなんだと思います」

織莉子「そう……だったら、絶対に魔法少女になんてなっては駄目。
     魔法少女になった者は、みな例外なく、辛く苦しい運命を背負うことになるわ。
     そうなれば、今のあなたの幸せな生活をすべて失うことになる」

まどか「っ……!」



171:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 01:21:04.83 ID:+psLcEQp0

織莉子「あなたを魔法少女にしようとするものが現れても、
     決してそいつの言いなりになってはいけないわ。
     自分の人生が大切なら、魔法少女になんて絶対にならないで。
     あなたは、私たちの恩人。私たちにとっても、大切な人。
     だから、お願い。あなたは決して、魔法少女になんてならないで」

まどか「……は、はい。わかりました……」

織莉子「もし何かあったら、少しでも奇跡に頼りたいなんて思ってしまったら……。
     まず私たちに相談して欲しいの。きっと力になれるわ」

キリカ「そうだよ!あいつなんかに頼らないで、私たちを頼ってよ!」

まどか「あ、ありがとうございます」

織莉子「ふふっ……それじゃ、堅苦しい話はこのくらいにして、お喋りを楽しみましょう?」



172:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 01:21:58.48 ID:T4nvh+NG0

すっかり仲よさげだけど後々のことを考えると…



174:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 01:25:09.95 ID:pbKU7Nln0

キリカちゃんかわいいよキリカちゃん



175:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 01:26:21.09 ID:+psLcEQp0




まどか「あの、今日はありがとうございました。
    助けてもらった上に、お茶とお菓子までご馳走になって……」

キリカ「それもこれも全部礼だよ。これでわかったくれた?
    キミが守ったものが私たちにとってどれだけ大切なものだったか、わかってくれた?」

まどか「あ、はい!とってもよくわかりました!」

キリカ「よろしい、恩人は合格だね!」

織莉子「私たちも、とても楽しかったわ。お客様を招いてお茶会なんて、本当に久し振りだったから。
    ぜひまたやりましょう?」

まどか「はい!わたしも先輩とこんなにお話することなんてあんまりなかったから、
    とっても楽しかったです!ぜひまたお願いしますっ」

織莉子「えぇ。それじゃあ、気を付けて帰ってね」



177:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 01:32:19.52 ID:+psLcEQp0




織莉子「まどかさん、やっぱりとても良い子だったわね。
     最初は緊張してたみたいだけど、途中からはぎこちなさも取れて。
     楽しそうにしてくれて良かったわ」

キリカ「ちぇっ。なんだい織莉子ったら。
    私に嫉妬しちゃうなんて言って、織莉子のが楽しそうだったじゃないか。
    私が嫉妬しちゃっても織莉子は良いの?」

織莉子「あらあら、ごめんなさい。
     貴方以外に名前で呼んでくれる子が居て、つい嬉しくなってしまったみたいね」

キリカ「名前で呼ばれるのか嬉しいなら何回だって呼んであげるよ!
    織莉子織莉子織莉子織莉子!
    ほらほら私の方が恩人よりたくさん名前で呼んでるよ!」



178:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 01:34:52.96 ID:+psLcEQp0

織莉子「もう、またそんな子どもみたいなことを言って」

キリカ「なんだいなんだい!きみはすぐそうやって私を子ども扱いするんだ!
    子どもって言うなら、恩人の方がずっと子どもっぽいじゃないか」

織莉子「あら、まどかさんは見た目が少し幼いだけで中身はしっかりした子だわ」

キリカ「アァ!織莉子はやっぱり恩人のことが好きなんだ!
    ふんだ!織莉子なんか織莉子なんか!」

織莉子「嫌い?」

キリカ「だいっ好き!」

織莉子「そう、良かった」



180:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 01:38:48.51 ID:+psLcEQp0




まどか「えへへ……先輩と一緒にお茶会って、なんだか良いな」

キリカさんは元気で面白いし、織莉子さんはおしとやかで優しいし。
2人ともとっても良い先輩。

そうだ、今度みんなも連れてきて良いか訊いてみよう!
さやかちゃんに、仁美ちゃんに、ほむらちゃん。
みんなで一緒にお茶が飲めたら、それはとっても嬉しいな、って……ん?
あれ、もしかして……。

まどか「ほむらちゃん?こんなところで偶然だね!」

ほむら「鹿目さん……!あなた、家に帰ったんじゃ……」



182:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 01:43:08.17 ID:+psLcEQp0

まどか「うん。実は、先輩と一緒にお茶会してたんだ!
    ほむらちゃんこそ、こんなとこでどうしたの?」

ほむら「私も、この近くに用事があって。それより、先輩とお茶会って……」

まさか、巴マミ?
この時間軸でも、私の知らないところで2人は接触を……?
でも巴マミの家はこの辺りとは全然……。

まどか「えーっと、多分ほむらちゃんは知らない人じゃないかなぁ。
    1人は見滝原中の人だけど、もう1人は違う学校の人だし。
    確か白女の人だったかなぁ?あ、白女っていうのはね、すごいお嬢様学校で……」

白女、ですって?
それって確か……。
いえ、まさか。
そんな偶然、あるはずが……。

ほむら「……その先輩の、名前は?」

まどか「うん、美国織莉子さんって言うの。それから、見滝原中の人は呉キリカさん」



184:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 01:46:20.31 ID:+psLcEQp0

ほむら「ッ……!?」

まどかと美国織莉子が、既に接触を!?
そんな……!

いえ、でも……不幸中の幸いかもしれない。
もし美国織莉子がまどかの結末を知っていたなら、
きっともうとっくにこの子は殺されていたはずなのだから。

……むしろ、これはチャンス。
美国織莉子がまどかに好意を抱いているのだとすれば……。

まどか「ほむらちゃん……?」

ほむら「……もうすぐ日が暮れるわ。あなたは早く帰りなさい。ご家族が心配するわよ」

まどか「えっ?う、うん、でもほむらちゃんは……」

ほむら「私はこれから用事があるから。それじゃ、気をつけて帰ってね。さようなら」



185:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 01:52:35.54 ID:SHASyFpki

(アカン)



187:さるった:2012/11/01(木) 02:02:33.21 ID:+psLcEQp0




ほむら「…………」

“美国”……この家で間違いないわね。
もう覚悟は決まった。
最悪の事態に備えて、グリーフシードも準備している。

……出来れば戦いは避けたい。
このグリーフシードを使わないことを祈るわ。

インターホンを押す。
数秒待ち、住人がインターホン超し……ではなく、直接出てきた。

キリカ「あははッ!忘れ物なんて、やっぱり恩人は子どもだね!」

ほむら「……!」



188:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 02:05:49.34 ID:+psLcEQp0

呉キリカ……!
そうだ、覚えてる。
以前もこの子は、美国織莉子と一緒に居た……!

キリカ「ん?あれ?んー……。キミ、織莉子に用事のお客?」

ほむら「……えぇ、そうよ。美国織莉子さんを呼んでもらえるかしら」

キリカ「わかった。ちょっと待ってて」

……呉キリカは、私のことを知らないようね。
でもきっと、美国織莉子はそうでないはず。
あの光景を視たのだとすれば、私のこともきっと……。

織莉子「ごめんなさい、お待たせしました。私に何かご用……ッ!」

ほむら「……こんにちは。美国織莉子さん」



190:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 02:10:06.58 ID:+psLcEQp0

キリカ「?織莉子?」

織莉子「貴方は……あの時あの場所に居た……」

キリカ「あの時あの場所にって……まさか!」

ほむら「…………」

織莉子「その様子……。私のことを、知っているのね?」

ほむら「……えぇ」

織莉子「私たちの目的も、これから為そうとしていることも、全て?」

ほむら「えぇ。そこまでわかっているのなら、私がここに来た理由もわかるわね」

織莉子「わからないわ。貴方はここに、話をしに来たの?戦いに来たの?」



191:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 02:17:26.43 ID:+psLcEQp0

キリカ「織莉子、下がって」

織莉子「キリカ……」

キリカ「よく分からないけど、この女は危険だ。
    織莉子に危険を及ぼす可能性が少しでもあれば、私は躊躇しない。
    すぐに排除するよ」

ほむら「私は争いに来たんじゃない。お願いをしに来たの」

織莉子「お願い……?」

キリカ「こんな奴の言うこと聞く必要なんてないよ!
    そうだ、こいつもあいつの目を逸らすために利用……」

ほむら「鹿目まどかを助けたい。それが私の願い」

キリカ「っ!?」



194:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 02:23:41.82 ID:+psLcEQp0

キリカ「どうして恩人の名前を?恩人と知り合いなの?」

ほむら「あの子は私の……たった1人の、大切な友達なの」

織莉子「まどかさんを助けたい……それは、あれを止めるということ?
     世界の終末という運命を変えるということ?
     貴方が私たちに協力してくれるということかしら」

ほむら「そうであるとも、ないとも言えるわ」

織莉子「…………」

ほむら「私の言っていることが分からないのなら……鹿目まどかの運命を視てみなさい」

織莉子「なんですって?」

ほむら「どうせいつかは至るのなら……今ここで視なさい。そして、私の話を聞いて欲しい」

織莉子「まどかさんの、未来、を…………ぇ……?」

キリカ「……織莉子?」

織莉子「…………ぁ……ぁあ……そんな、そんな……!」



196:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 02:27:42.80 ID:+psLcEQp0

キリカ「織莉子!顔が真っ青だ!大丈夫!?織莉子!」

織莉子「……まどかさんが、あれだった……」

キリカ「えっ……」

織莉子「世界を滅ぼす魔女……その正体が、まどかさんだった……!」

キリカ「え。え? 恩人が?恩人があれ?そんな。
   恩人が、あれだって。あれが恩人だって。そんな……」

ほむら「あなた達は……まどかを殺すつもりだったわね。
    そうやって魔女化を阻止し、世界を救うつもりだった。
    でも、私の目的は違う。私の目的は、まどかを絶対に魔女になんてさせないこと。
    契約なんてさせないこと。まどかに、普通の女の子として生き続けてもらうこと」

織莉子「っ……」

ほむら「私の目的は、あなた達と同じであり正反対。だから……私はあなた達にお願いに来たの」

織莉子「……鹿目まどかを殺すな。そういうこと?」



199:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 02:33:12.00 ID:+psLcEQp0

ほむら「……そうよ」

雰囲気が変わった……。
美国織莉子、やっぱり簡単に説得されてはくれないみたいね。

織莉子「つまり貴方は、この世界を滅ぼすつもりかしら?」
    
ほむら「…………」

織莉子「私はもう知っているわ。もう視ているもの。貴方の方法では世界を救うことはできない」

ほむら「……そうね。私は今まで何度も何度も失敗してきた。
    色々な方法で、同じ方法で、何度も繰り返し挑んでは、失敗してきた」



202:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 02:41:08.74 ID:+psLcEQp0

キリカ「何度も何度もだって?何を言って……」

織莉子「……やっぱり。それなら貴方の存在が理解できるわ。
    貴方は時間を繰り返し、何度も何度も同じ光景を見てきたのね」

ほむら「…………」

織莉子「でも……そうであれば尚の事。貴方には世界を救えない。
     それを貴方自身が証明してしまっていることに気付かないの?」

ほむら「今までは確かに駄目だった。でも今回は違う」

織莉子「同じだわ。私は知っている。貴方は、今回も失敗するわ。今までと同じように、失敗する」

ほむら「違うわ。今回は今までと違う。この時間軸には……あなたたちが居る」



204:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 02:44:40.26 ID:+psLcEQp0

織莉子「……私たちが協力すれば、鹿目まどかを殺さなくても世界を救える。
    貴方は、そう思っているのね」

ほむら「その通りよ。あなたが視た未来は、あなたが干渉することでいくらでも変えられる。
    今までだって、そうやって少しずつ未来を変えてきたのでしょう?」

織莉子「鹿目まどかの魔女ほどではないにしても、ワルプルギスの夜は現時点では最大級の魔女。
    勝てるかどうかも分からない相手に挑むより、私は……確実な方法を取るわ」

ほむら「っ……」

今回なら……美国織莉子がまどかと親しく接しているこの時間軸なら。
まどかを殺すことを躊躇するかも知れない、そう思った。
でも、彼女の意志がこれほどまでに固いなんて……。

やっぱり、駄目なの……?
今回もやっぱり、美国織莉子と敵対するしか……

キリカ「あ、あのさ、織莉子。私は、どんな魔女にだって負けないよ?」

ほむら「っ!」



207:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 02:49:36.90 ID:+psLcEQp0

キリカ「たとえその……ワルなんとかの夜が相手だって。私は負けたりなんかしないよ」

織莉子「キリカ、貴方……」

キリカ「あ、え、まぁ、その、えっと、もちろん、私は織莉子の判断に従うよ。でも、だから、あの……」

揺れてる……?
意外だわ。
呉キリカの方がまどかを殺すことに躊躇うだなんて……。
でも、それならまだ諦めるわけには……!

ほむら「……美国織莉子。
    あなたは覚えていないでしょうけど、私はあなたに言われたことがあるわ。
    “自分は道が昏いなら自ら陽を灯す。違う道に逃げ続けている貴方とは違う”と」



209:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 02:52:02.44 ID:+psLcEQp0

織莉子「……それが何か?」

ほむら「私はあなた達が歩もうとしている道よりも、より明るい道を示した……。
    それなのに今、違う道に逃げようとしているのは、誰かしらね」

織莉子「っ……黙りなさい、馬鹿なことを言わないで。私は……!」

まどか「あの、すみませーん……」

織莉子「ッ!」

ほむら「っ……!?」

まどか「わたし、忘れ物を……えっ?ほむらちゃん……?」



211:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 02:56:01.57 ID:+psLcEQp0

まどか!?
こんな時に、なんてタイミングで……!

キリカ「!織莉子、待って!」

ほむら「っ……!」

まどか「お、織莉子さん?」

しまった!
まどかに気を取られた一瞬のうちに、美国織莉子はもう攻撃の態勢を……!
まずい、変身を、時間を、駄目、このタイミングじゃ、間に合わな……

ほむら「ッ……まどか、逃げてぇえッ!!」

織莉子「……ごめんなさい」

まどか「え……」



213:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 03:01:12.46 ID:+psLcEQp0

ほむら「…………え……?」

まどか「あ、あの……えっと……?」

織莉子「…………」

キリカ「織莉子……?」

もう、無理だと、おしまいだと思った……でも……。
美国織莉子は、まどかを攻撃しなかった……?

織莉子「ごめんなさい、お父様……。私は、機会を一度、みすみす、逃します……」

まどか「……?」

織莉子「……どうぞ、まどかさん。忘れ物はこれでしょう?」

まどか「えっ、あ、はい……」



216:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 03:04:21.69 ID:+psLcEQp0

織莉子「……あなた、まだ名前を聞いてなかったわね」

ほむら「……暁美、ほむら」

織莉子「暁美さん……。あなたに、協力してあげるわ」

ほむら「!本当に……!」

織莉子「ただし、全て協力するわけではない。
     詳しいことは……また後日、お話しましょう。
     今日はもう、帰っていただくわ。まどかさんを、送って差し上げて」

まどか「え、えっと……?」

織莉子「さようなら、まどかさん。また一緒にお茶を飲める日が来ることを、楽しみにしてるわ」

まどか「……は、はい。それじゃ、失礼します……」



217:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 03:07:34.67 ID:+psLcEQp0




キリカ「織莉子、きみ……」

織莉子「貴方、私があの子に攻撃しようとした時、“待って”と言ったわね。
    私たちの救世を成し遂げる最大の機会だったのに……どうしてあんなことを言ったの?」

キリカ「それは、その、えっと、あの、だって、あの……」

織莉子「怒ってるわけじゃないわ。ただ訊いてるだけだから。落ち着いて話して?」

キリカ「う……。そりゃあ、織莉子は私の一番で、全部の中で一番で、
    全てにおいて優先順位は一番だ。そして恩人は二番だ。
    織莉子が一番で、恩人は二番…。でも……」

織莉子「でも?」

キリカ「……まどかは、私の二人目の友達なんだ」



220:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 03:12:26.72 ID:+psLcEQp0

織莉子「……そう」

キリカ「それじゃあさ、織莉子は……織莉子はどうして、さっき攻撃しなかったの?
    暁美ほむらは防御も回避も反撃も間に合ってなかった。
    やろうと思えばやれたはずなのに。どうしてやらなかったの?」

織莉子「まどかさんの姿を見た時はもちろん、やるつもりだったわ。
    でも……あの子に名前を呼ばれたら……体が止まってしまったの。
    私だって、本当は、あの子を……」

キリカ「織莉子……」

そう、あの子は……私を私として見てくれる二人目の子。
それも初めてできた、私を私として慕ってくれる、可愛らしい後輩……。
だから私は、出来るのなら、本当に出来るのなら、あの子を殺したくなんてない。

……それでも。

織莉子「それでも私は、自分の使命を忘れない。私の使命は、この世界を救うこと。
    暁美ほむらには一応の協力姿勢を見せるけれど、必要に迫った時には……」

キリカ「うん……わかってる。恩人は確かに恩人で、友人だ。私たちの世界を守ってくれた。
    でも、あの子が今度は私たちの世界を滅ぼそうとするのなら……。
    私は、恩人でも友人でも、故人にすることができる」



222:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 03:17:10.97 ID:+psLcEQp0

帰り道

ほむら「鹿目さん、あなた……彼女の正体を知ってたの?」

まどか「正体って……魔法少女のこと?」

ほむら「……やっぱり、知ってたのね」

美国織莉子の変身に対しての反応から推測はできたけれど……。

ほむら「いつ、どこで知ったの?」

まどか「あ、うん……。実はね、今日みんなと別れたあと、魔女に襲われちゃって……。
    その時に織莉子さんとキリカさんが助けてくれたの」

ほむら「っ……そう、だったの」

そう言えば不自然に消えた結界が1つあったけれど、まさかこの子が巻き込まれていたなんて。
まどかを守るはずの私がこの子の危険に気付きすらせずに、
まどかを殺そうとしていた彼女たちがこの子を救った……皮肉なこともあるものね。



228:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 03:21:36.02 ID:+psLcEQp0

ほむら「……さっきは、驚かせてしまってごめんなさい。
    ちょうどあなたが来たのと同時に、魔女の気配がしたから……」

まどか「あっ、そうだったんだ。えっと、ほむらちゃんも……」

ほむら「えぇ、魔法少女よ」

まどか「それじゃ、ほむらちゃんも契約して……?」

ほむら「……えぇ、そうね。契約して、魔法少女になったわ」

まどか「…………」

ほむら「鹿目さん?」

まどか「あ……ううん、ごめんね。その……ほむらちゃんはさ。今、幸せじゃ、ないの……?」

ほむら「え……?」



230:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 03:24:46.97 ID:+psLcEQp0

まどか「あ、えっとね、えっと……織莉子さんに、言われたんだ。
    絶対に魔法少女なんかになるな、って。今の幸せな生活も、全部なくなっちゃうから、って。
    そ、そうなの?魔法少女って、そんなに辛いものなの……?」

ほむら「……彼女の言う通りよ。魔法少女なんて、絶対にならない方が良い。
    魔女との戦いは命がけだし、実際に……私の先輩も、友達も、みんな命を落としたわ。
    数え切れないほどの死を、私は見てきた」

まどか「っ……」

ほむら「それに、願いが叶ったからと言って、それが必ずしも良いことだとは限らない。
    他人の幸せを願ったのに、結果として他人も自分も不幸にしてしまった子もいる」

まどか「そ、そんなのって……」

ほむら「……あなた、まだ契約を持ちかけられてはいないわね?」

まどか「う、うん……」



231:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 03:28:54.85 ID:+psLcEQp0

ほむら「これから先、あなたに奇跡を約束して取り入ろうとするものが現れるかもしれない。
    でも、絶対にそいつの言いなりになっては駄目よ。約束して」

まどか「お……織莉子さんにも、同じこと言われたよ……」

ほむら「!そう……。それなら、わかってくれるわね」

まどか「うん……。最初はちょっと、かっこいいななんて思っちゃったけど……。
    キリカさんや織莉子さん、ほむらちゃんにもおんなじこと言われちゃったら、
    やっぱりわたしの考えが甘かったんだな、って……。ありがとう、ほむらちゃん」

ほむら「分かってくれたなら良いの。あなたは、魔法少女になんてなる必要はないわ」

……美国織莉子も、私と同じことを……。
考えは似ているはずなのに、どうしてここまで食い違ってしまうのかしら。

でも今回はなんとか協力まで漕ぎ付けた。
今までの時間軸とは、何もかもが違う。
この時間軸なら、今度こそきっと、まどかを救えるかも知れない……。
いや、救い出してみせる……!



232:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 03:32:30.60 ID:+psLcEQp0

翌日、放課後

まどか「――さやかちゃん、さやかちゃん?」

さやか「……へっ?あ、ご、ごめん、何?」

仁美「一緒に帰ろうと、さっきから何度も言ってますのに……」

まどか「今日1日中ぼーっとしてたし……ううん。
    今日だけじゃなくて、最近なんだか変じゃない?何かあったの?大丈夫?」

さやか「あー、あはははは!ごめんごめん!
    いやー、最近ね、久し振りに漫画読み返してたら止まらなくなっちゃって……。
    それでちょーっと寝不足気味なのよね!」

仁美「まぁ……。でも、良かったですわ。てっきり病気か何かかと思って心配しておりましたのよ?」

まどか「ただの寝不足なら良いんだけど……」



233:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 03:35:40.21 ID:+psLcEQp0

さやか「悪いね、心配かけちゃってさ!それから更に申し訳ないんだけど、
    あたし今日ちょっと用事があって……待たせといてごめん!先に帰るね!」

まどか「あっ……行っちゃった」

仁美「寝不足という割には、ずいぶん元気ですのね……」

ほむら「…………」

最近、美樹さやかの様子が何かおかしい。
まさか、キュゥべえの接触を受けた……?
いや、それは考えがたい。
美樹さやかに接触しておいてまどかを無視するなんて、考えられない。

だとすれば、何か他の理由……?
それとも私の考えすぎで、本当にただの寝不足?

……気になるけれど、正直今はそれどころじゃない。
特に今日は、私も外せない大切な用事があるのだから。



237:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 03:39:08.14 ID:+psLcEQp0




ほむら「……こんにちは」

キリカ「…………」

織莉子「意外と早かったわね。急いで来てくれたのかしら」

ほむら「あなたなら私が来る時間も知っていたんじゃないの?」

織莉子「私だって、いつでも未来を視ているわけじゃないわ。魔力だって使うのだから。
    これから協力する上では、予知能力をあまり万能なものと思ってもらっては困るわね」

ほむら「万能でなくて助かったわ。まどかを殺される前にあなたたちに会えたから」

キリカ「ねえ!キミはそんな話をしに来たの?早くこれからのことについて話そうよ!」

ほむら「……そうね、ごめんなさい。これからの話を始めましょう」



238:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 03:42:42.63 ID:+psLcEQp0

織莉子「まず確認させてもらいたいのだけど……貴方の魔法は、時間操作ね?」

ほむら「その通りよ。基本的には、時間を止めるだけだけど」

織莉子「時間を巻き戻す魔法は、あまり多くは使えない?」

ほむら「えぇ。だから私が戦闘で使うのは、時間停止だけ」

織莉子「そう。私たちの魔法については知っているの?
     貴方は既に私たちに“会っている”のでしょう?」

ほむら「そうね……一度だけ。ただ、呉キリカさん。あなたの魔法についてはあまり知らないわ。
    速度操作、ということで良いのかしら」

キリカ「間違ってはいないけど惜しいね。私のは速度低下。速さを上げるのはできないよ」

織莉子「1つ……訊いても良いかしら」

ほむら「構わないわ。何?」

織莉子「その世界の私たちは……救世を成し遂げることができたの?」



239:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 03:45:29.47 ID:+psLcEQp0

ほむら「……えぇ。あなたたちは、あなたの目標を達成したわ」

織莉子「それはつまり……」

ほむら「まどかを殺すことで、世界を救った」

そう、まどかは殺された。
みんな絶望を乗り越えて、協力して。
全員でワルプルギスの夜を越える望みが生まれたと思った、次の瞬間。
まどかは殺された。
せっかく希望が生まれたのに、こいつらに、まどかは……。
こいつらのせいで、まどかは……。

キリカ「っ!」

織莉子「……貴方」

ほむら「…………ごめんなさい。嫌なことを思い出してしまって……。
    話を本筋に戻しましょう。確認するべきことはまだあるわ」

織莉子「えぇ……そうね。話を進めましょう」



241:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 03:48:41.34 ID:+psLcEQp0

ほむら「美国さん、あなたは“全て協力するわけではない”と言っていたわね。
    あれは、どういう意味かしら。あなたはどの程度協力してくれるの?」

織莉子「まず……ワルプルギスの夜との戦いだけど。
     これを手伝うのはキリカだけ。私は離れた場所で待機しておくわ」

ほむら「……なぜ?」

織莉子「鹿目まどかを監視するためよ。彼女があいつに唆されないよう、私が監視する。
     だから、私は戦えないわ。そもそも私の能力は戦闘では回避くらいにしか役に立たない。
     貴方の時間停止とキリカの速度低下があれば、私の予知は必要ないでしょう」

……協力するわけでないと言う割には、十分に協力的ね。

確かに彼女の言う通りかも知れない。
今までは全員であいつと戦うことしか考えていなかったけれど、
ワルプルギスの夜との戦いの間、誰かがまどかを見張っていれば、
キュゥべえに唆されて契約してしまうこともなくなる……。



244:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 03:52:17.68 ID:+psLcEQp0

美国織莉子の魔法なら、監視の効果は十分すぎるほど期待できる。
けれど、不安がないわけじゃない。
それはまどかの監視ではなく……。
本当に2人だけであいつに勝てるのか。

確かに、呉キリカは強い。
魔法少女狩りなんて事件を起こして、本人はまったく無事でいられるくらいだ。
その戦闘能力の高さは、並みの魔法少女を遥かに上回っているのだろう。
でも……。

ほむら「正直、戦力は少しでも多い方が良いのだけど。加勢は期待できないかしら」

織莉子「言ったでしょう。私が加わったところで、大した戦力にはならないわ。
    確かに攻撃の回避率は上がるでしょうけど、それだけよ。
    それなら鹿目まどかを見張っていた方が効果的だとは思わない?」

ほむら「……そうね」



245:次さるったら寝るお:2012/11/01(木) 04:00:13.58 ID:+psLcEQp0

織莉子「もし戦力に不安があると言うのなら、更に仲間を増やすという手もあるわ。
     見滝原と風見野には素質を持った子が居る。
     彼女たちに魔法少女になってもらえばワルプルギスの夜を倒せる可能性は上がると思うのだけど」

ほむら「……私は、あの子たちにも魔法少女になって欲しくない」

キリカ「へー。暁美ほむらはすごいね、すごいすごい。
    恩人だけでなくその子たちまで守ろうとしてる。キミは聖人にでもなるつもりなのかな?」

ほむら「そんなつもりはないわ」

織莉子「犠牲を出さずに全てを救うつもり?
     そんな甘いことを言っているようでは、覚悟が足りていないように感じてしまうわね」

ほむら「……犠牲なら、今まで嫌と言うほど出してきた。でもそれでは駄目だったの。
    だから今度は、違う方法を試してみるだけよ。
    それに、戦い慣れていない魔法少女なんて、足手まといになるだけ。
    ワルプルギスの夜が来るまで十分な時間があるわけではないのだから。そうでしょう?」



246:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 04:02:39.52 ID:+psLcEQp0

織莉子「……まぁ、その通りね。それに、あまりキュゥべえに見滝原周辺をうろつかれても迷惑だし。
    そのために魔法少女狩りなんて起こしたんですもの」

ほむら「その魔法少女狩り、まだ続けるつもり?」

織莉子「えぇ。本当はあれの正体を見つけたらやめるつもりだったけれど、
    少なくともワルプルギスの夜が来るまでまどかさんから目を逸らさないといけないのでしょう?
    だったら、まだ続けるわ。……残念だけど、これも仕方のない犠牲よ」

ほむら「…………」

キリカ「まさか止めたりなんてしないよね?それとも何か、キミには良い案があるの?」

ほむら「……いいえ。わかったわ、魔法少女狩りを続けてちょうだい。
    あの子からキュゥべえの目を逸らすために」



247:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 04:05:57.75 ID:+psLcEQp0

キリカ「ちぇっ、なんだ。“続けてちょうだい”だって。結局人任せか」

ほむら「私はあまり目立ちたくないの。
    私が目を付けられれば、傍にいるまどかの存在に気付かれてしまう恐れがある」

織莉子「キリカ、気持ちはわかるけれど暁美さんの言う通りよ。
     まどかさんから目を逸らしたいのなら、暁美さんには大人しくしておいてもらった方が良いわ」

キリカ「ま、全然良いんだけどさ。今までだって私1人で余裕だったんだしね」

織莉子「でも、あれの正体が分かった今なら、少しだけあなたの負担を減らしてあげられるわ。
     まどかさんから目を逸らすための、必要最低限の戦いで済ませられる」

キリカ「そっか。ありがとう織莉子!」



251:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 04:09:01.24 ID:+psLcEQp0

ほむら「今日話しておくべきことはこのくらいね。
    ワルプルギスの夜対策については、また後日、私の家で話し合いましょう」

キリカ「ワルプルギスの夜対策ぅ?そんなのするのー?」

ほむら「あいつの強さは、私が一番よく知ってる。
    いくらあなたが強いと言っても、何の対策もなしに勝てるほど甘い相手じゃないわ」

織莉子「貴方がそう言うのなら、そうなのでしょうね」

ほむら「理解が早くて助かるわ」

キリカ「ふーん……ま、私は織莉子に従うよ。その対策ってのやれば良いんでしょ?
    でも魔法少女狩りの方もあるからね。あんまり時間は取れないよ」

ほむら「えぇ……わかってるわ。それじゃあ、また後日、私の家で」



252:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 04:11:54.41 ID:+psLcEQp0




キリカ「ねえ、織莉子。ホントに暁美ほむらのこと信用しても良いの?
    今日暁美ほむらが見せた顔。織莉子も見たよね?あれはかなり危ないよ」

織莉子「確かにあれは……私たちのことを本気で憎んでいる表情だった。
     でも、彼女は私たちを裏切ることはないわ」

キリカ「どうして?」

織莉子「それほど憎んでいる相手に協力を願い出るということは、相当の覚悟が要るはず。
     彼女の意志が揺らがない限り、裏切ろうなんてしない。
     それに、私の魔法を知っている以上、下手なことはできないはずでしょう?」

キリカ「……だったら良いんだけどさ」

織莉子「貴方も、変に彼女に敵対意識を持ったりしては駄目よ。
     私たちの世界を守るためですもの。
     手を組んだ相手のことは信用して、精一杯協力しないと」

キリカ「うん……。織莉子がそう言うなら」

織莉子「良い子ね、キリカ」



254:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 04:14:43.28 ID:+psLcEQp0

翌朝

今のところは、順調に行っている。
美国織莉子も呉キリカも、一応は私を信じてくれているようだ。
問題は、ワルプルギスの夜への対策を3人でどの程度立てられるかと言うことね。
魔法少女狩りをまだ続けるというのであれば、日時も臨機応変に設定しないと……。

まどか「おはよう、ほむらちゃん」

仁美「おはようございます」

ほむら「おはよう。……美樹さんは、まだ来てないの?」

まどか「あ、えっとね。さやかちゃん、今日はちょっと遅れるから先に行ってて、だって」

ほむら「……そう」



257:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 04:18:31.06 ID:+psLcEQp0

学校に着いて、しばらく経った。

美樹さやか……この時間軸では大丈夫のはずだけど、やっぱり少し気になってしまう。
ただ寝坊して遅れているだけの可能性だって……むしろ、そう考えるのが普通なのに。
イレギュラー続きの時間軸で、少し神経質になりすぎているのかしら……。

さやか「おはよー、みんな!」

まどか「!さやかちゃんだ。おはよう、さやかちゃん!」

良かった、登校はしてきたようだ。
安心し、声の方を向く。
すると……

恭介「みんな、おはよう」

中沢「おっ?今日は夫婦揃って登校かよ!見せ付けてくれるじゃねーか、おい!」

恭介「あはは、からかわないでくれよ」

さやか「ふ、夫婦って、もう!気が早いって!」



258:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 04:19:46.32 ID:UsKG9kiS0

ほむ・・・



259:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 04:20:16.88 ID:dEsMYuiI0

気が早いなんて台詞が出るということは、これは告白して成功したか?



260:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 04:20:36.67 ID:+psLcEQp0

まどか「あれ……?さやかちゃん、いつもは“そんなんじゃない”って否定するのに……」

仁美「…………」

さやか「いやー、ごめんねみんな、遅れちゃって」

まどか「先に行ってて、って……もしかして、上条くんと一緒に登校するためだったの?」

さやか「えへへ……うん、まぁね」

ほむら「……美樹さん」

さやか「!ほむら……。あのさ、昼休み、ちょっと時間良いかな」

ほむら「えぇ……構わないわ。ちょうど私も、あなたに話を聞きたいと思っていたの」



261:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 04:23:04.69 ID:+psLcEQp0

昼休み

ほむら「それで、あなたの用件は何?」

さやか「うん……その、ほむらにはなんて言ったら良いのか。実はまだ、考えがまとまってないんだ」

ほむら「……私に、何か言うことがあるの?」

さやか「えっと……あたしさ。恭介と、ちゃんと、正式に付き合うことになったんだよ」

ほむら「……!やっぱり、そうだと思ったわ。良かったじゃない、おめでとう」

さやか「え、あぁ、うん……ありがとう」

ほむら「でも、どうしてそれをわざわざ私1人に?
    さっき、みんなの居るところで話せば良かったのに」



265:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 04:25:14.67 ID:+psLcEQp0

さやか「いや、それは……だって、ほむらがああ言ってくれたから、あたしは……。
    ほむらさ、言ってくれたでしょ?“早く告白した方が良い”って」

ほむら「言ったわね」

さやか「えっと、さ。だから、その……お、お礼を言うべきなのか、
    謝るべきなのか……ちょっと、わかんなくて」

ほむら「謝る?」

さやか「す、好きだったんだよね?恭介のこと……」

ほむら「……誰が?」

さやか「えっ?だからさ、ほむらも恭介のこと、好きだったんでしょ?」

ほむら「え?」



267:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/11/01(木) 04:29:07.90 ID:dEsMYuiI0

あぁ、そう受け取れるような会話でもあったな



次→ほむら「仲間になってくれる魔法少女が……」【後編】

関連記事

まどか☆マギカSS   コメント:0   このエントリーをはてなブックマークに追加
コメント一覧
コメントの投稿