いぬまる「たまこせんせー、ナーヴギア貰ったんだー」

2012-09-03 (月) 18:13  その他二次創作SS ソードアート・オンライン いぬまるだしっ   4コメント  
1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:19:37.45 ID:c8KmxBuu0

たまこ「えっ?ナーヴギアってまさか?」

いぬまる「そのまさかさ!」

たまこ「へぇー、すごいじゃないいぬまる君
あれって中々手に入らないんでしょ?」

いぬまる「うんー!知り合いのおじさんから貰ったんだー」

たまこ「でもね、いぬまるくん…」

いぬまる「?」

たまこ「ナーヴギア付けたまま幼稚園に
来るのは危ないからやめて!!」

いぬまる「だってほら…僕って何か被ってないと落ち着かないから…」

たまこ「ならその前にパンツをはいて!
ナーヴギアつけたまま下半身露出してたら
今以上に危ないスタイルだから!」



eval.gif『アクセル・ワールド』+『ソードアート・オンライン』ドラマCD




2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:20:17.92 ID:c8KmxBuu0

いぬまる「もう1個貰ったからたまこせんせーにもあげるねー」

たまこ「えっ?いいの!こんなの貰って」

いぬまる「うんー、あとたまこせんせーに
一緒にやってほしいゲームがあるんだー」

たまこ「えっ、どんなゲームなの?」

いぬまる「ソードアートオンライン、略してSAOって言うんだー
普通のRPGとは違って魔法が無いんだってー」

たまこ「へー、確かナーヴギアの
ゲームってコントローラーが要らないのよね」

いぬまる「そう…体まるごとコントローラーなのさ!」

いぬまる「今ならたまこちゃんにもソフトと一緒に上げちゃうぜFo~」

たまこ「そのノリはよくわからないけど、ありがとう」



3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:20:57.61 ID:RDqnJpUm0

こりゃ珍しい



4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:21:19.81 ID:c8KmxBuu0

~休日~

たまこの部屋

たまこ「うわー、緊張するなー こういうゲーム初めてだし」

たまこ「確かこれってオンラインゲームなのよね
オンラインゲームなんて学園物しかやった事ないし楽しみだなー」ワクワク

たまこ「えっとこれで大丈夫なのよね…」

たまこ「リンク・スタート」

ゲーム内

たまこ「あっ、まずはキャラメイクからなのね」

たまこ「うーん、名前はどうしようかなー」

たまこ「まぁ普通にタマコでいっか」

たまこ「性別は…まぁ女で大丈夫よね」

たまこ「容姿もこんな感じで…」

システム「このキャラクターで登録します、よろしいですか?」

たまこ「はいっと…よしっ出来た!」

たまこ「確か、いぬまる君は最初の町に居るって言ってたけど…」



6:>>5 以前立てたスレの加筆修正版です 未完だったので:2012/08/30(木) 18:26:32.45 ID:c8KmxBuu0

アインクラッド第一階層


タマコ「ここが最初の町なのね」

がやがや…がやがや…

男プレイヤー「なんだよ…アレ、なんで下半身露出してんだよ…」
男プレイヤー2「確かベータテストの時にはそんな事出来なかったはずだけど…」

女プレイヤー「うわっ、何あの人…」

タマコ「(絶対いぬまる君だそれ…)」

タマコ「(てか前にも思ったけどなんで
オンラインゲームでまでそのスタンスを通すの!?)」



7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:27:16.14 ID:c8KmxBuu0

男プレイヤー「うわっアイツあの女の子の所に行くぞ」

男プレイヤー2「ハラスメント行為でBANされるぜ…」

???「たまこせんせー!!」

タマコ「(うわまたごっつい顔出てきた…)」

???「たまこせんせーでしょ?僕、いぬま…おっと
危ねぇ危ねぇ、ゲームで本名を出すのはマナー違反だった…ヒヒ」

タマコ「いぬまるくんでしょ!そんな事よりももっと大事な所のマナーが守れてない!」

いぬまる「いやぁせめてゲームでくらいは自由で居たいなと」

タマコ「現実に疲れた中間管理職の人みたいな事言ってるけど
いぬまる君は現実でも何時も自由でしょ!」

タマコ「てか、いぬまる君はどう言う名前で登録してきたの?」

いぬまる「僕名前をそのまま英語にしてみたんだー」

<ドッグスフィア>

タマコ「いぬまる君…これじゃいぬまるじゃなくて球体の犬なんじゃ…」

いぬまる「…」

タマコ「…」



9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:28:41.19 ID:c8KmxBuu0

いぬまる「たまこせんせー、とりあえずフィールドに出よう!」

タマコ「あぁ、先々いかないでいぬまるくん!
てかせめて下半身に何か装備して!」


フィールド


いぬまる「とりあえず、たまこせんせーに装備あげるね」

つダークリパルサー

タマコ「うわなんか、ごっつい奴出てきた!」

タマコ「てかこの剣今の私には装備できないみたいなんだけど…」

いぬまる「あっ、間違えた タマコ先生にはこっち」

つ どうのつるぎ



10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:29:28.64 ID:c8KmxBuu0

タマコ「うわー、すごいホントに重いんだー
でもこんなのホントに戦闘でちゃんと使えるの?」

いぬまる「ただ振り回す事も出来るけどスキルがあったら
勝手に手が動くから大丈夫だよー、ほら」

モンスター「ぐおー」

<<スター・スプラッシュ>>八連撃

いぬまる「はぁっ!」ズバババババババッターン

モンスター「…」

タマコ「いやちょっと待って、これって
今日サービス開始したばかりのゲームなのよね?
絶対それ初期スキルじゃないでしょ!」

いぬまる「さっき、下半身の装備外したら勝手に出てたんだー」

タマコ「そんな条件で出るのそれ!?」



13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:30:07.63 ID:c8KmxBuu0

数十分後

タマコ「はぁー、つかれたー」

いぬまる「そろそろ町に戻る?」

タマコ「そうね…結構レベルも上がったし」

タマコLv4

いぬまる「うんー、僕も1つレベル上がったんだー」

タマコ「えっ?でも結構いぬまる君戦ってたよね
なんで1つしか上がらないんだろう」

いぬまる「うーん、なんでだろう」

ドッグスフィアLv62

タマコ「元のレベルが高すぎっ!」

いぬまる「これもさっき下半身の装備を外したら…」

タマコ「なんでこのゲームそんな変質者を優遇するスタンスなの!?
優遇しすぎてゲームバランス崩壊しかけてるじゃない!」



15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:30:49.26 ID:c8KmxBuu0

いぬまる「あれー、レベルが下がってスキルがなくなっちゃった…」

ドッグスフィアLv5

タマコ「やっぱりバグかなんかだったのよ、残念ねいぬまる君」

いぬまる「…」

いぬまる「ねー、たまこせんせー…」

タマコ「何もそこまで落ち込まなくても…何?いぬまる君」

いぬまる「一回ウィンドウ開いてみて、そっちで」

タマコ「え?…」

いぬまるタマコ「「ログアウトボタンがない…」」

たまこ「えっとレベルを見るのに開いた時はあったわよね…何で急に…」

いぬまる「とにかく町に戻ってみよう!皆も同じなのかもしれないし」

たまこ「そうね…まさかログアウト出来ないなんて事…」

タマコ「早く、町に戻ってどうなってるのかを…」

タマコ「ってうわっ!なにこれ体が勝手に上に!」

いぬまる「テレポートだー!!」



16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:31:19.42 ID:c8KmxBuu0



がやがやがやがや

男プレイヤー「おいどうなってんだよこれ」

男プレイヤー2「さぁな、運営がすぐに直すだろ」

女プレイヤー「どうするんだよこれ…」

女プレイヤー2「可愛いおにゃのこのまま
一生ログアウトしたくない漏れとしては大歓喜www」

がやがやがやがや

タマコ「うわーやっぱり…でも話を聞いてるとただの不具合みたいよ?」

いぬまる「じゃあ直るまで待つー?」

タマコ「そうねどっかの店で装備でも…」

【Warning】【System Announcement】………



18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:31:49.60 ID:c8KmxBuu0

タマコ「あっ上に何か表示…うわそこからなんか出てきた…って
何…あのフードを被ったでかいモンスター」

いぬまる「確か町にはモンスターは出ないはずだから…
多分GM(ゲームマスター)だと思うけど、何でだろう」

フード被り「プレイヤーの諸君、私の世界へようこそ」

いぬまる「私の…?」

タマコ「世界…?」

タマコ「確かにGM…って言うんだっけ?ゲームを
運営してるなら私の世界って言ってもおかしくは無いけど今更なんで…」

フード被り「私の名前は茅場晶彦。
今やこの世界をコントロール出来る唯一の人間だ」

いぬまる「なっ…なんだってー!!Ω ΩΩ」



19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:32:26.13 ID:c8KmxBuu0

タマコ「一人で驚いてる様で悪いけどどう言う事なの?いぬまる君」

いぬまる「うんー、えっと茅場晶彦って人は
このゲームの開発ディレクターなんだー」

タマコ「なるほどね、それで【私の世界】か
でもなんでわざわざこんな所にディレクターさんが?」

いぬまる「最近のジャンプの編集者よりは、誠意が見られるよね」

タマコ「そうかもしれないけど、今すごい人数の人を敵に回しちゃったわよ!?
現役連載してたら次の号に何も言われずに載ってないかもしれない事を平気で言わないで!」

茅場「プレイヤー諸君は、既にメインメニューから
ログアウトボタンが消滅していることに気づいていると思う」

茅場「しかし、ゲームの不具合ではない
繰り返す、これは不具合ではなくソードアートオンライン本来の仕様である」

タマコ「えっ…それってどう言う…」

いぬまる「富樫さんもログインしてたら間違いなく物語が完結しなくなるよね」

タマコ「だから色んな人を敵に回しちゃダメだって!」



20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:33:05.14 ID:c8KmxBuu0

茅場「そして仕様ではない一部のバグの修正を行わせてもらった
内容は 下半身を露出すると<<スター・スプラッシュ>>が
正規条件を満たさず出るバグ」

茅場「下半身を露出すると本来のレベルよりも60高く表示され
ステータスもそれに比例して上がるバグ」

茅場「下半身を露出するとアイテム欄に
『ダークリパルサー』『ランベントライト』『エクスカリバー』が追加されるバグ 」

茅場「下半身を露出するとシステムアカウントにアクセスできるバグ…etc」

タマコ「だから変質者優遇されすぎ!!」

いぬまる「確か僕にゲームくれたおじさんが追加したんだー
少しでも変質者への偏見が無くなる様にって」

タマコ「むしろ増やしてるじゃない!」



21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:33:46.57 ID:c8KmxBuu0

茅場「そして、諸君は今後この城の頂を極めるまで
ゲームから自発的にログアウトする事は出来ない」

タマコ「えっ?それじゃクリアまでログアウト出来ないって事!?」

茅場「……また、外部の人間の手による、ナーヴギアの停止
あるいは解除もありえない、もしそれが試みられた場合……」

タマコ「何なのこの間…」

いぬまる「もったいぶらずに早く言ってちょーだいよっ!ねっ?」

タマコ「ノリが軽すぎっ!」

茅場「ナーヴギアの信号素子が発する高出力マイクロウェーブが
諸君の脳を破壊し、生命活動を停止させる」

タマコ「うそ…じゃあ死ぬって事?」

いぬまる「……」

タマコ「…」

周りのプレイヤー「…」

いぬまる「計画通り(ニヤッ)」

タマコ「!?」

周りのプレイヤー「!?」



23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:34:32.49 ID:c8KmxBuu0

いぬまる「月君の真似やってみたけどどうだったー?」

タマコ「今のタイミングでその真似はやめて!怖すぎて冗談に聞こえないから!」

クライン「はは…何言ってんだアイツ、おかしいんじゃねぇのか
んなことできるわけねぇ、ナーヴギアは…ただのゲーム機じゃねぇか」

クライン「脳を破壊するなんて…んな真似が出来るわけねぇだろ
そうだろ!キリト!!」

タマコ「あそこで誰かが叫んでるわね…
そりゃ私だって信じられないけど…」

タマコ「あっもう1人誰か居るわね
何か言おうとしてる…っていぬまるくんどこ行くの!?」

キリト「…原理的にh 」

いぬまる「原理的には、ありえなくも無いけど…でもハッタリに決まってる」

キリト「いや、それ俺が言おうとしたセリf 」

いぬまる「だっていきなりナーヴギアの電源コードをひっこぬけば
とてもそんな高出力の電磁波は出力できないはずだ」

いぬまる「大容量のバッテリーでも内臓されてない…限り…」

クライン「おっ、おう…」



25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:35:22.63 ID:c8KmxBuu0

タマコ「もう!勝手に行ったら困るじゃない!
てかその人達は…?」

いぬまる「この人が言おうとしてた台詞を言ってあげたんだー!」

タマコ「それってはた迷惑なんじゃ…」

クライン「なんだアンタら、こっちは今いっぱいいっぱいなんだよ…」

キリト「すまないけど…とてもふざけてられる状態じゃ…」

タマコ「ほんっとうにすいません!ほら、いぬまるくんも謝って」

いぬまる「うんーっ!」しり向け

タマコ「…」

キリト「…」

クライン「…」

タマコ「行こうか」

いぬまる「…」



26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:35:39.05 ID:8uPOtnmBO

いぬまるくんがジョセフみたいな
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B005106VIY/




27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:36:07.03 ID:c8KmxBuu0

タマコ「はぁ…いぬまるくんどうして勝手な事するの!」

いぬまる「何かに導かれたんでつい…」

タマコ「いぬまるくんはドラクエの勇者じゃないでしょ!」

タマコ「でも確かにいぬまるくんの言う通りよね
大容量バッテリーでもないと…ないと…」

タマコ「いや、あるかもしれない…」ガタガタ

タマコ「確かなんかの雑誌でナーヴギアの重さの3割くらいは
バッテリーの重さって…」

いぬまる「じゃあ…」

タマコ「脳を焼ききる事自体は不可能じゃない…」

茅場「より具体的に言えば、十分間の外部電源切断
二時間のネットワーク回線切断、ナーヴギア本体のロック解除
または分解または破壊の試み…以上のいずれかの条件によって
脳破壊シークエンスが実行される」

茅場「この条件は、すでに外部世界では
当局およびマスコミを通じて告知されている」



28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:36:54.51 ID:c8KmxBuu0

茅場「ちなみに現時点でプレイヤーの家族友人等が
警告を無視して強制除装を試みた例が少なからず存在する」

茅場「残念ながら既に213名のプレイヤーが
アインクラッド及び現実世界から永久脱退している」

タマコ「そんな…」

いぬまる「あれー?」

タマコ「どうしたのいぬまるくん」

いぬまる「じゃあログインしてる間自分の体ってどうなってるんだろー」

タマコ「確かに…それは一番気になるわね…そっその…排泄とかは」

茅場「諸君が、向こう側においてきた肉体の心配をする必要は無い」

茅場「現在、あらゆるテレビ、ラジオ、ネットメディアは
この状況を、多数の死者が出ているという事も含め
繰り返し報道している。諸君のナーヴギアが強引に
除装される危険は既に低くなっているといってよかろう」

茅場「今後、諸君の現実の体はナーヴギアを装着したまま
二時間の回線切断猶予時間のうちに病院その他の施設へと搬送され
厳重な介護体制の下に置かれるはずだ」

茅場「諸君には、安心して…ゲーム攻略に励んで欲しい」



30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:38:04.83 ID:c8KmxBuu0

タマコ「あっ、良かった…じゃあさっきみたいな心配も…って
そうじゃなくて!うわわ!どうしよう!いぬまるくん!!」

いぬまる「たまこせんせー、落ち着いて!
落ち着いてふとしくんの顔を思い出せば…」

タマコ「なんで今ここでふとしくん!?」

いぬまる「一人暮らしの部屋のベッドでうんちが…」

タマコ「いや!それ以上言わないで!想像したくない!」

茅場「しかし、十分に留意してもらいたい
諸君にとってもはやソードアートオンラインはただのゲームではない
もう1つの現実というべき存在だ」

茅場「今後ゲームにおいてあらゆる蘇生手段は機能しない
ヒットポイントがゼロになった瞬間、諸君のアバターは永久に消滅し
そしてナーヴギアによって脳を破壊される」

タマコ「うそ…じゃあここで死んだらおしまいって事!?」

いぬまる「…」

???「まったく…馬鹿馬鹿しいにも程があるわ
こんなゲームさっさと終わらせちゃいましょ ね、いぬまるくん」



31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:38:39.18 ID:c8KmxBuu0

いぬまる「あっ!すずめちゃん!」

タマコ「えっ!?すずめちゃんも来てたの!?」

すずめ「ふふっ、いぬまるくんに誘われたのは
せんせーだけじゃないのよ」

いぬまる「すずめちゃんはねー、ベータテストの経験者なんだー!」

タマコ「ベータテストって事は…じゃあ人よりも一歩早くプレイしてるのね
じゃあすずめちゃんが居れば少しは安心…」

すずめ「いや、そーでも無いかも…」

タマコ「え?どう言うこと?」

すずめ「色んなモンスターとかを
正規サービスが始まってから見てきたけど…
ベータテストの時より確実に強くなってるよ、AIとか」

すずめ「だから私が居ても大丈夫って保障には…」

タマコ「そんな…」

すずめ「でも、大丈夫 先の考えはまとめてあるから」

すずめ「そんな事よりも…問題は攻略面なのよ」



33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:39:10.19 ID:c8KmxBuu0

タマコ「って言うと?」

すずめ「この城…アインクラッドはここ含めて全部で
第百層まであるのはさっき聞いたでしょ?」

すずめ「その各層にボスが居るんだけどそのボスを討伐するには
基本的にサーバーの上位プレイヤーが最低20人以上必要なのは
ベータテストで既に調べられて解ってるから…」

タマコ「20人くらいなら今ログインしてる人の数を考えたら
すぐに集まるんじゃないの?と言うか100人以上集まる気が…」

すずめ「今ログインしてるプレイヤーのうちの半数以上は
あたしの予想だけど、第一層のこのフロアから出ないつもりだと思うわ
まず絶対に死なないし。住居も宿もあるから安全に暮らすなら圧倒的に良い環境よ」

すずめ「それにタマコせんせーはもしかすると死ぬかもしれないって所に
喜んで行こうと思う?ゲームだけど遊びじゃないのよもうこのSAOは」

タマコ「…」

すずめ「けど、前線にデメリットしか無い訳じゃないわ
まずは装備に必要な素材を集められるから、ボス討伐でも無い限り
フロア内での移動の安全はある程度保障されるわ、半狂乱のプレイヤーキラーも
今後出ないとは言いきれないし、自分の身は自分で守れる様にしないと」

すずめ「後は、この世界の通貨『コル』が他のプレイヤーよりも
前線メンバーは常に多く手に入るわ、コルさえあれば
住居も買えるし、装備も整えられるし食事は豪華になるしで一石二鳥よ」



35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:41:05.38 ID:c8KmxBuu0

タマコ「別に確か食事にステータスUPする機能とかも
無かったし食事なんてしなくても良いんじゃ…」

すずめ「タマコせんせー!?ゲームでそう言う事言っちゃうのは
タブーでしょ!?ナニ考えてるのよー!」

タマコ「さっきまで遊びじゃないって言ってたのに!?」

すずめ「それとこれとは別!!それにこのゲームって
実際におなかが減ってる訳じゃないけど空腹感は来るんだからね
一応は食べないと、多分正気じゃいられないわよ」

タマコ「へぇ…そうなんだ」


茅場「…それでは最後に諸君にとってこの世界が
唯一の現実であるという証拠を見せよう」

茅場「諸君のアイテムストレージに、私からの
プレゼントを用意してある確認してくれたまえ」



39:>>1 さるくらったので別ブラから:2012/08/30(木) 18:50:08.71 ID:c8KmxBuu0

タマコ「えっ…これって…手鏡?」

すずめ「みたいね…」

いぬまる「…」

タマコ「どうしたのいぬまるくん?」

いぬまる「僕のアイテムだけ…<<山田のおやじ>>だったんだけど…」

タマコ「…なにそれ」

すずめ「…何かのカードゲームのカードよね…?それ」

茅場「ああ、すまない。こちらの手違いだ はいこれ」つ手鏡

タマコ「以外とフェアだし!?しかも手渡しって!」

いぬまる「わーい、粗品だー」

タマコ「…これって普通の鏡よね?」

すずめ「まさか、本当にただの
粗品プレゼントって訳じゃないわよね、何かあるんでしょう?茅場さん」

茅場「無論、もうじきわかるだろう」



40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:51:07.98 ID:c8KmxBuu0

タマコ「うわっまぶしい!」

すずめ「ちょっ何よこれぇ!」

いぬまる「ホワイトアウトー!!」

タマコ「…あれ?」

いぬまる「わー!たまこせんせーの姿だー!」

すずめ「ちょっ、どうなってるのよこれ!」

タマコ「見た感じ…皆元の自分の姿に戻ってる…のかな?」

タマコ「てか男が圧倒的に多くなってるし…そうよね…」


がやがやがやがや


「おいお前誰だよ!」「そっちこそ!!」やいのやいの


タマコ「うわー、皆混乱してるー!どっどうしよ!」

すずめ「先生が取り乱してどうするのよ!、ほら落ち着いて!」

タマコ「だっ、だってぇ…」



41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:54:34.80 ID:c8KmxBuu0

タマコ「って…あれ…?あそこに場違いな白ヒゲを生やした人が…
どっかで見たことある様な…って」

いぬまる「理事長だ!しかもあれは女性アバター専用の装備では!?」

りっ…理事長ーッ!!

理事長「ふむ、中々面白いでは無いか
面白いから女装をするそれも当たり前の事だ」

タマコ「理事長先生!女性アバター作って
プレイしてた言い訳にしてはそれは苦しすぎます!」

理事長「む、君達も来ておったのかね」

タマコ「理事長先生もなんでこんな所に!?」

理事長「何、少々気になったのでな 少しだけ様子見にと
来て見たが…やはりこういった娯楽はろくな事が無いな、予想通りだ」

タマコ「いや、がっつり性別偽って
エンジョイしようとしてた人が言っても説得力が皆無なんですが…」



43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:55:25.24 ID:c8KmxBuu0

理事長「…そのなんだ、この事は内密にしておいてくれないか」

タマコ「それは今こうして女装してる姿についてですか?」

理事長「そうだ、それでは失礼する」

タマコ「…」いぬまる「…」 すずめ「…」


理事長ーッ!!



44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:56:27.32 ID:c8KmxBuu0

茅場「以上で、ソードアートオンラインの
正式サービスのチュートリアルを終了する」

茅場「プレイヤー諸君の検討を祈る」

キャー!わーわー!

「クソーここから出せよ!!」

「いやぁぁぁぁ!!帰して!帰してよぉぉぉ!」

タマコ「あわわ、どうしよう…」

すずめ「とりあえず行くわよ!たまこ先生、いぬまるくん」

タマコ「行くってどこへ…」

すずめ「ここを出て少しした所にある次の町よ
もしさっきの話が本当ならここいら周辺は
皆必死にモンスターを狩ってレベルを上げるために勤しむわ」



46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:57:48.21 ID:c8KmxBuu0

すずめ「無論、私達もそうするつもりよ
でもそれじゃここでは効率が悪すぎるのよ」

タマコ「……モンスターがまた沸くのを待つはめになるわけね」

すずめ「そう、だから少し離れた次の村を拠点にするわ」

タマコ「…次の町へ」

すずめ「行くわよ!!」

いぬまる「うんーっ!!」

~こうして2年もの歳月が過ぎた~



47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 18:59:36.51 ID:c8KmxBuu0

アインクラッド七十四層 迷宮区

タマコ「ふう、そっちはどう?いぬまるくん」

いぬまる「うんーっ!全部倒したよー」

すずめ「こっちも完了よ、これでここらのリザードマンロードは全滅かしら」

タマコ「早く、五十層のアルゲードまで戻らないと
日が暮れちゃうわ!急がないと」

すずめ「しっかし、今日で2年になるのよね…」

タマコ「えっ?…」

すずめ「ログインしてからよ、ここに」

タマコ「あぁ…もうそんなに時間が…」

すずめ「驚きよねぇ、こうして3人全員揃って
生き残ってしかも最前線を行き来してるなんて」

タマコ「正直言って奇跡としか…」

すずめ「んでもっとおどろきなのが…」


いぬまる「この木の実デミダスコーヒーの味がするー!」



48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 19:00:39.66 ID:c8KmxBuu0

タマコ「いぬまるくんが大規模ギルドのリーダーなのよね…」

すずめ「んでこの3人がそのギルドの幹部と…
はぁー、昔じゃ考えられないわよねー」

タマコ「しかもギルド名が<<幼稚園>>ってね」

すずめ「まぁこれも元々幼稚園に居た面子がほとんど皆
このゲームにログインしてたから起きた事なんだけど…」

~2年前 ログイン初日から数ヵ月後~

すずめ「ギルドを作るですってぇ!?」

いぬまる「うんーっ!」



49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 19:02:03.82 ID:c8KmxBuu0

タマコ「ちょっいぬまるくん!何言ってるか解ってるの!?」

いぬまる「だってもう拠点だって用意できたし!」

タマコ「どこなのよ!それ!」

いぬまる「十層にある一番大きな城を買ったんだー!」

すずめ「えっ!?あんなでかい城を買う金なんてどこに…」

いぬまる「<<山田のおやじ>>がNPC買取で5千万コルくらいになったから…」

タマコ「だからなんでそんなゲームバランス破綻してるの!?」

すずめ「それになんで急にそんなことを…」

いぬまる「幼稚園の皆と会ったんだー!だからこの
お金で幼稚園の皆でギルドを作ろうって!」

タマコ「えっ!皆って…」

いぬまる「うんーっ呼んでくるねー」



50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 19:04:55.82 ID:c8KmxBuu0

数分後

たかし「よぉ、たまこ先生」

けんた「いやぁ、いぬまるくん以外にもたまこ先生も居るなんて…」

モッちゃん「これだけ居れば無敵だよね」

ひろ「うわぁ、なんか感動」

タマコ「えっ、なんでなんで!?なんで皆来てるの!?」

けんた「僕達も僕のお父さんが貰ってきてくれた
ナーヴギアでログインしたからだよ!いぬまる君も誘ったけど家に誰も居なかったから…」

タマコ「へぇ…なんかすごい偶然ね」

竹千代「無論、じいもついておるのじゃ」

じい「どうも、先生」

タマコ「よく昇天しませんでしたね…」



51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 19:09:44.55 ID:c8KmxBuu0

園長「もうっ居るなら居るって言ってくれて良いのに!」

タマコ「うわ!園長先生まで!」

たいが「俺も居るぜ!ゲームの事なら任せな!」

タマコ「たいがくんまでー!うわーなんだこの幼稚園!」キラキラ

みなみ「皆、ギルド作るんなら一言で良いから教えてくれても良いのに~」

タマコ「なんでこのゲームでがっつりガチメイク出来るのかは
突っ込まないですけど、合コンとかやるためのギルドじゃないですからね」

みなみ「もうっ、それくらいわかってるわよ!」

タマコ「いや多分今回のゲームも出会い系として使ってましたよね!?
しかもまだ諦めついてないとかたち悪過ぎるじゃないですか!!」



54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 19:12:38.34 ID:c8KmxBuu0

タマコ「しかしまぁ…これだけ心強い味方が居れば
最前線での攻略も夢じゃないわね!!」

すずめ「そうよね!!リアルで交友があるギルドで
数十人規模だったら連携はどこにも負けないし!」

たいが「この七光りのタイガーが居る限りは負けないよ、フフフ」

皆「いや、それは皮肉になっちゃうんじゃ…」



55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 19:14:21.73 ID:c8KmxBuu0

???「あのー…」

タマコ「さぁ!じゃあそろそろ十層に行きましょう!」

???「いや、その誰か忘れてませんかね?」

いぬまる「あー、いなご先生だー!」

タマコ「うわっ!!何時からいたんですか!」

いなご「ゲーム開始した時から居ましたよー!」

園長「じゃあ…これでギルド<<幼稚園>>設立ね!」
~回想終わり~
すずめ「そういやあの時は誰がリーダーになるかで揉めたわよねぇ」

タマコ「結局十層の本拠地を
買ってくれたからって理由でいぬまるくんになったんだっけ」

すずめ「そうそう、まぁ実力もダントツでトップだから
誰も文句は言えないんだけどね」

タマコ「とりあえず、五十層の宿に泊まるとして
明日はどうする?」

すずめ「そうね…やっぱりここはリーダーに聞いたら良いんじゃない?」

タマコ「ふふっ…そうね おーい!いぬまるくーん!」

いぬまる「デミタス、ギザオイシス!」



57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 19:15:52.92 ID:c8KmxBuu0

いぬまる「そうそう、皆には言ってなかったんだけど」

すずめタマコ「?」

いぬまる「明日他のギルドと一緒にボス攻略しに行くんだー」

すずめ、タマコ「「えぇぇぇぇぇぇ!!!!!」」

タマコ「ちょっ、急すぎるわよ!どう言う事!?」

すずめ「そうよ!今まで最前線とは言ってもボス攻略なんて
一度も混ざった事無いわけだし…」

いぬまる「最前線の精鋭部隊の中に入れてもらう事になったんだー」

タマコ「ちょっそれ何時決まったの!?」

いぬまる「ついさっき決まったのさっ!」

タマコ「うそぉ!?」

すずめ「えーっそんなの聞いてないよー!じゃあ早く装備用意しないと…」

いぬまる「じゃあ僕は十層に居る皆に言って来るねー」



58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 19:17:32.93 ID:c8KmxBuu0

当日

がやがやがやがや…

タマコ「すごい数ね…」

園長「それはそうよ、討伐部隊だもの」

たいが「気を引き締めてかからないと命をすぐ持ってかれるぞ…
なんでも噂によると今回のフロアのボスの部屋は
転移結晶(テレポート用アイテム あなぬけのひも的な)が
使えないらしいからな…」

たかし「マジかよ、俺いっぱい倉庫から下ろして来ちゃったぜ」

モッちゃん「返してきなよ、ふとしくん僕もついてくから」

たかし「おう、ありがとよ 後たかしだからな」

タマコ「時間が無いんだから早く戻ってくるのよー!」



59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 19:18:56.91 ID:c8KmxBuu0

第七十四層 迷宮区

「ここがボスフロアの扉か?」「ああ、全員到着次第開けるそうだ」
がやがや

タマコ「うわー緊張するなーどうしよ
こんな事ならもっと装備を良くしとくんだったなぁ…」

いぬまる「大丈夫だよたまこせんせー!」

タマコ「てかいぬまるくん今日は珍しく…
ってか初めてじゃない!?いぬまるくんの下半身に装備が!!」

いぬまる「うんーっ!後武器はグラットンソードにしてみたんだ!」

けんた「その白い鎧かっこいいなぁ…いいなぁ、いぬまるくん」

いぬまる「なぁにそれほどでもない…今度酒屋でおごってやろう」

ひろ「今日は何時にもまして謙虚だなぁいぬまるくん」

タマコ「…ん?待てよ…白い鎧にグラットンソード…謙虚な姿勢…」

タマコ「完全にブロントさんだこれ!」



60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 19:20:09.50 ID:c8KmxBuu0

                        △
                       ) (
                        | .|
                  /(.._..| .|.._..)ヽ
     謙  虚  な     >.─<>─.<   ナ  イ  ト
                  ヾ ̄ヾ |√ ")'
 /\ー―、_               < .| .>        _   _/|>7~~>
<   >-、  _ ̄ヽ^、ヽヽ~ヽ^、ー--、 .|,--、  ,―、  / // ̄ _    / /
 \∠/ヽ ヽ~ 〉ヽヽ ヽヽ ヽヽ D ) l ∩.l / ∧ヽ / ///~//\)/ /
   ヽ  ヽ = <ヽ ヽヽ ヽヽ  ´、 |. | |.|./ //| ∨ //ヽ///  |\/
    ヽ  ヽ ヽ_」 ヽ、ヽヽ ヽヽ |~| || U |/ // | / // / メ,/   |
    ヽ/ヽ    _/ヽ ~~ 〉、_| |__|.、--','_// |__// | / /\|
    <   L- ̄/ヽ 二二/ '-' ' < | >~ '-'  '--'   |/  /
     ヽ∠― ̄            |.|.|          \__/
                       |.|.|
                       |.|.|
                       < | >
                       ∨



61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 19:22:36.33 ID:c8KmxBuu0

タマコ「そんなのどこで手に入れたの!?」

いぬまる「グラットンソードは鍛冶屋で作ってもらったんだー!」

けんた「別ゲーの奴持って来ちゃってたの!?」

たかし「俺も一応こんな奴持ってるんだが…エリクサーとか」

竹千代「そういえばつい最近ベヒーモスなるモンスターを狩ったな」

すずめ「私もつい最近チョコボって言うペッドが…」

タマコ「さっきから聞いてたら、FF化の波押し寄せすぎじゃない!?」

「おっ全員揃ったみたいだな」「行くぞー!」

園長「ほら、貴方達ふざけてないで早く行くわよ!」

いなご「うぅ…マジでこえぇよ、逃げれば良かった…ひぃ」

すずめ「男ならぴぃぴぃ泣かないの!ほらっ!」

タマコ「園児に慰められる先生って…」

たいが「よしっ行くか!」

ぎぃぃぃぃぃぃぃ



63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 19:27:50.41 ID:c8KmxBuu0

~ボスフロア~
「あっ、アイツだ!」「いやでも前情報であんな奴って聞いたか?」「いや…」

THE MASTER EROS

いぬまる「あれは!伝説の珍レスラー!マスター・ザ・エロス!」

タマコ「なにあれ!?あれ本当にこのフロアのボスなの!?」

ヒースクリフ「いや…違…え?何あれ…マジで…え?」

血盟騎士団員「だっ…団長が困惑してる…」



64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 19:30:47.57 ID:c8KmxBuu0

ボス「面白いから、プレイヤーを倒す それも当たり前の事だ」

タマコ「いやあれどう考えても理事長よね!?どうなってるのこれ」

ヒースクリフ「あっ、いや…自分もあんなものを製作企画段階で見た覚えは…」

ヒースクリフ「っは!しまった!!」

全員「…いやアンタも誰だよ」



65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 19:36:48.33 ID:c8KmxBuu0

いぬまる「マスター・ザ・エロスがボスなら…弱点はブーイングだ!!」

タマコ「ぶ…ブーイング?」

いぬまる「マスター・ザ・エロスは登場するたび強烈な
ブーイングを受けて耐え切れず引退したから…多分トラウマのはず!」

タマコ「なっ…なるほど、よくわからないけど ブーブー!!」

「ブーブー!」「でてけー!」「出て行きなさいよこの変態!」

ブーブー!ブーブー!
.
..
...

ヒースクリフ「何これ」



66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 19:39:27.50 ID:c8KmxBuu0

ボス「ぐっ・・・やめろ・・・あの悪夢が・・・」

タマコ「よっ、よし!!理屈はわからないけど効いてる!!」

すずめ「ていうか、誰も理事長がなんで
ボスキャラになってるかは突っ込まないのね」

ブーブー!ブーブー!

ヒースクリフ「…ブーブー!」

ボス「ぐ・・・ぐわああああああああ」

タマコ「やっ…やった!!ボスのHPバーが無くなった!」



68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 19:45:17.29 ID:c8KmxBuu0

~数日後~

タマコ「はぁ、記事になったのは良いけど有名プレイヤーってのも困り物ね」

すずめ「新聞のインタビューに!なんて言って
今もこうして四六時中拘束だもんねー」

いぬまる「報酬は、900000コルで良い」

タマコ「いぬまる君はとりあえず、その貰ったコルを返しなさい」



71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 19:49:28.35 ID:c8KmxBuu0

すずめ「…あぁ、とりあえずもう話す事も無いし
帰ってもらっていい?ずっと寝てないんですけどー」

記者「あ、はい お疲れ様ですー」

バタン

タマコ「そういえば理事長ってまだ生きてるのかしら?」

いぬまる「この前プレイヤーが生きてるかどうか確かめる場所で
確認してみたけどまだ生きてたよー」

タマコ「ますます謎は深まるばかりね…」

理事長「面白ければ良いのだ、ゲームは
命を本当の意味でかけたゲームなどただの恐喝だ」

タマコ「うわぁ!?理事長!?」



72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 19:53:13.81 ID:c8KmxBuu0

理事長「すまなかったな、驚かせてしまって」

タマコ「それよりも!この前のボス!どう言う事ですかあれ!?」

理事長「……実は私はSAOを監視していたのだ」

いぬまる「SAOを…」

すずめ「監視…?」

理事長「実は現実世界では、SAO被害者の救済のために
今警察が対策本部を置いている その先陣を切って
実際に中に飛び込んできたのだ」

タマコ「いやあの性別偽ってエンジョイしてたのは?」

理事長「だからそれは内密にと…」

タマコ「あっそこは普通に楽しんでたんですか」



73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 19:56:40.67 ID:c8KmxBuu0

理事長「私が今ログインに使っている媒体は
ログインとログアウトが強制的に出来る様になった物だ
SAO製作元のアーガスの社員に警察が作らせた物だ」

理事長「実は、この事件は予想できた…だが止められなかった
事が発覚したのはアーガス社員のタレコミで、それが発売直後だった」

理事長「そこで警察関係の古い親友に頼まれてここに来た次第だ」

タマコ「へ、へぇ…何か知らないけど大変みたいですね…」



75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 20:01:14.30 ID:c8KmxBuu0

理事長「サーバーは突き止めたが、一時的にでも
サーバーの電源を落とせば全員の命が危ぶまれる」

理事長「そこでゲームクリアのために派遣されたのが私だ
一時的ではあるがボスデータにもクラッキング出来たのだが
そこのデータを見る限りはクリアすると開放されるというのはまず間違いない」

理事長「そして前回の反応を見る限り、おそらく事の首謀者は
ギルド血盟騎士団の団長 ヒースクリフだ」

タマコ「確かあの最強と名高いプレイヤーですよね?」

すずめ「ユニークスキル<神聖剣>なんてのも持ってたわね」



77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 20:04:25.62 ID:c8KmxBuu0

理事長「アイツを突付けば、何か出るに違いない
だが…おそらくシステムアカウントを握ってるのも奴だろう」

いぬまる「システムアカウント?」

理事長「このゲーム全ての事象に手を加えられるアカウントの事だ
…と言ってもわからんか、簡単に言えばなんでも出来る権利と言う事だ」

タマコ「その存在があるから危なすぎて手が出せないと…」

理事長「そう言う事だ、察しの良い奴はあの場でもう
ヒースクリフが関係者だと悟っているだろうな 口には出さんが」



83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 20:24:11.87 ID:c8KmxBuu0

タマコ「理事長はつまりどうしたいんですか?」

理事長「簡潔に言うと君達に協力を依頼したい」

タマコ「私達なんかで良ければ…皆快く協力してくれると思いますよ!」

すずめ「えぇー、こんな変態の言う事聞きたくないよ→」

いぬまる「そうだよ、兄ちゃ→ん」

タマコ「そんなどっかの双子みたいなゴネり方されても…」



84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 20:29:11.90 ID:c8KmxBuu0

理事長「具体的には、次の探索が続いてるフロアのボス討伐で
ヒースクリフをおびき出し、そこで突きつける」

すずめ「なるほど…普段はギルドの本拠にいるか
護衛数人に守られてるヒースクリフも討伐中なら
護衛隊もそれぞれボス討伐に目が行く…」

タマコ「そこを突く訳ですね、でも大丈夫なんですか?」

理事長「正直言えば、君達の体の事を思っての最後の手段だ
これ以上体が寝たきり状態だとリハビリでは補いきれない程
筋肉の機能も低下するだろう 園児等は特にそうだ」

タマコ「確かに…この子達の体なんて成長期真っ盛りのはずですもんね…」

理事長「だからこそだ、それでは面白くないだろう?」



85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 20:34:38.61 ID:c8KmxBuu0

タマコ「…(この人意外と良い人かもしれない)」

タマコ「はい、がんばってヒースクリフの目論見を崩してやりましょう!」

すずめ「…なんだ結構良い奴じゃん」

タマコ「マスター・ザ・エロスのくだりで帳消しだけどね!」

いぬまる「そうと決まったら、まずは皆に事情を話さないとねー」

すずめ「えぇ、私達は10層に戻って伝えてくるわ!」

タッタッタ…

理事長「あぁ…あの男は多分茅場本人…あの反抗的な目…
妻を私から寝取ったのだ…許せん!私のSMプレイライフを奪うとは!」

タマコ「あっ、やっぱダメだわこの人」



90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 20:44:18.51 ID:c8KmxBuu0

~数日後~
ギルド<幼稚園>本部10層

すずめ「いよいよ、討伐の日時が決まったわよ!!」

けんた「あと心強い助っ人も!」

園長「本当!?後、助っ人って?」

けんた「<黒の剣士>で有名な血盟騎士団員キリトさんと!」

すずめ「血盟騎士団副団長のアスナさん!」

キリト「まさか自分以外にもアイツが怪しいと思ってる人が居たなんて…」

アスナ「うわぁー、本当に小さい子供ばっかりね」

すずめ「いぬまる君が事情を話したら、あっさり計画を快諾してくれたわ」

タマコ「すごいじゃない!敵陣のトップが協力なんて!」

キリト「言っておくが、敵は<血盟騎士団>じゃないよな?
そうじゃないと言いきれないならすぐにでも降りる」

タマコ「えぇ、もちろんよ 敵はあのヒースクリフ…」



93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 20:46:53.12 ID:c8KmxBuu0

キリト「しかしあれだけヘマをして俺と
アスナと貴方達以外気づかないなんて…」

アスナ「皆ちょっとおかしくなってるんだよ
私だって前までは団長の事結構盲信ぎみだったし」

キリト「それだけじゃ無い気もするな…
なんだか言い表せないけどモヤモヤする…」

いぬまる「あ、先に来てたんだー」

アスナ「キッ…キャー!!!」

キリト「だからお前はパンツをはけって!アスナは落ち着け!」

タマコ「あっ、私このいぬまる君の状況に馴れきってた…なんかダメな気がする」

アスナ「普通にダメですよー!」



94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 20:51:34.66 ID:c8KmxBuu0

理事長「よし、駒は揃ったみたいだな」

キリト「……アンタは?」

園長「紹介するわ、身構えなくても大丈夫だから 味方よ」

理事長「いや、自分で言う 私の名前はステータスを見てくれれば解るだろう?
一応、皆からは<理事長>と呼ばれているがな」

キリト「じゃあ俺も理事長と呼ばせて貰うかな」

理事長「今回の奇襲作戦は、思わぬ助っ人もあったが
これでかなりスムーズに事が進む様になった」

理事長「いくら、討伐部隊がギルドの垣根を越えてるとは言え
やはりギルド同士である程度は固まる物だ」

理事長「そこに我々の様な部外者が入ればやはり眼に留まるだろう
そこでヒースクリフの横にキリト君がついて貰いボス討伐直後に奇襲をかけて貰う」



95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 20:56:37.84 ID:c8KmxBuu0

キリト「……アンタも薄々気づいてるだろ?」

キリト「アイツが<イモータルオブジェクト>なのを」

タマコ「イモータルオブジェクトってあれよね…?
壊せない障害物とかに攻撃したら発生するメッセージの…っは!」

すずめ「何よそれ…じゃあアイツを倒す方法なんて殆ど無いじゃない!」

理事長「いや、それで良いのだ アイツをうむを言わさずに
倒してしまえばそれこそ、ゲームクリアまで進まねばならない」

理事長「そこで勝負を仕掛けるんだ、おそらく一時的に
クラックしたデータを見る限り100層の相手はヒースクリフ自身だ」

理事長「このゲームの仕様で一部の層以外のボスには
イモータルオブジェクトの属性はつけれない…」

理事長「つまり、アイツ自身も正々堂々とした勝負を望んでいる訳だ」

キリト「ふざけた奴だ…何が正々堂々だ アイツと俺達じゃそもそも
立場すらまったく異なる位置に居るってのに…」



96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 20:59:56.18 ID:c8KmxBuu0

理事長「だが、その勝負の場になるまでは
アイツも属性を解除するつもりは無いのだろう」

理事長「だが、その勝負の場である100層を昇っていては
本当に時間がなくなってしまう だから75層で勝負をしかけ決着をつけるんだ」

キリト「アイツを、勝負させる気にしろって事か…?」

理事長「それしかない、そこからは全力で私達がバックアップしよう」

キリト「…わかった、それで行こう」



98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 21:08:33.63 ID:0t+7cgndO

書いてるのが作者本人だったら笑えるよな
あれっていまなにしてるの?



100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 21:12:36.96 ID:FyicG8bA0

>>98
なんで終わっちゃったんだ…



101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 21:13:36.16 ID:mjEgJWDQ0

>>100
元々10巻で終わる予定だったらしいけど
なんやかんやあって11巻になったって話聞いた



97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 21:07:09.23 ID:c8KmxBuu0

~ボス討伐当日~
「おぉ、よしっ」「やったか!」「これで次の層かぁ…」

キリト「………」

理事長「いまだ」チラッ

キリト「…ッ!!」シュタッ

キィィン!!


……
【immortal object】

ヒースクリフ「……どう言うつもりかね?」



99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 21:11:23.26 ID:c8KmxBuu0

「なんだ!?」「どう言うつもりだおい…」「なんだよPKか…?」

がやがや…がやがや…

ヒースクリフ「どうやら、気づいてしまった様だな」

キリト「アンタに勝負を申し込む、100層じゃなくて ここで!!」

ヒースクリフ「ほう…100層のボスが私だと知っていたのか」

キリト「あぁ、そこの理事長さんが教えてくれたよ」

理事長「…私の妻を寝取った張本人…許さんぞぉ!!」

ヒースクリフ「え、いやソレは知らないが」

理事長「…えっ?」

ヒースクリフ「確かに今私の元には女性は居るが
交際していたと言うのは聞いた事が無い」

理事長「…えっ?」

ヒースクリフ「えっ?」



102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 21:16:59.27 ID:c8KmxBuu0

キリト「隙ありッ!!」

ヒースクリフ「なっ…謀ったか!!卑怯なぁぁぁぁぁ…」

システムアナウンス「ゲームがクリアされました ゲームが…」

タマコ「え」

すずめ「え」

理事長「え」

アスナ「え」

全員「え、いや今のタイミングは無いわ」

キリト「…えぇ~…?」



103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 21:18:37.83 ID:Pg2jFiU00

ソロプレイの時点で予兆はあったが

キリトやはり空気読めない子だったか…



104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 21:23:50.63 ID:c8KmxBuu0

~ゲームクリアから数ヵ月後~

たまこ「いやぁ…いたたた…」

琥太郎「おいおいたまこ大丈夫か?まだ歩いちゃダメなんだろ?」

たまこ「…でも今日は皆の卒園式だから…」

琥太郎「…ならがんばってこい!!」

幼稚園

園長「それではこれで卒園式を終了とするわ」

みなみ「良かったですよねー、まだみんな小さくて」

たまこ「一番のターゲット層だった中高生が2年も寝たきりだったら
致命的ですからねぇ、普通の学校への復学も困難だろうし」

イナゴ「結局…ほとんど喋らせてもらえませんでしたー…」

園長「でもまぁ、あの子達ならこの激動の世の中も生き抜いていけるわ」

たまこ「…はい!そうですね!」

おわり



105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 21:25:49.57 ID:7w/H4Xkd0





109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 21:30:39.59 ID:ardWhw8M0

面白かった
乙ですよー



108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 21:29:18.50 ID:yOFo/rG60

手羽先先輩が出なかったのが残念でならない



107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/30(木) 21:26:49.44 ID:evb0nBD90

いぬまるの名に恥じない終わり方だった

乙!



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コメント一覧
26047. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/09/03(月) 23:46 ▼このコメントに返信する
懐かしいな
26052. 名前 : あ◆WVb5vgCk 投稿日 : 2012/09/04(火) 01:06 ▼このコメントに返信する
最後ネタバレっぽくてなえたー!(笑)
26214. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/09/08(土) 19:04 ▼このコメントに返信する
酷いネタバレを食らった気がするがまあいいか…
しかしすごく不思議な組み合わせだ
26823. 名前 : 名無し@SS好き◆- 投稿日 : 2012/09/22(土) 20:31 ▼このコメントに返信する
ネタバレ注意って書いとけや糞管理人が
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