まとめ依頼よりまとめさせていただきました。ありがとうございます。
1:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 13:50:28.54 ID:
SEopnbmA0
コードギアス~反逆のルルーシュR2から6年後
C.C「いよいよ明日からか。長かったな」
ルルーシュ「別に俺はこれまでと同じ生活で良かったんだ。それをわざわざ・・・」
C.C「私に文句を言っても仕方ないだろ、いろいろな手続きをしたのはジェレミアだぞ?」
ルルーシュ「全く、あいつは何を考えているんだ・・・。今の俺は堂々と世間に顔を晒して
生活できる人間ではないというのに」
C.C「悪逆皇帝はゼロに殺されたからな」
ルルーシュ「そうだ!なのに何故今更学校などに行かなければならん!」
C.C「仕方ないだろ『これ以上皇帝陛下に日陰の生活をさせるわけにはいかない』と
聞かないんだからな」
ルルーシュ「何が日陰だ、俺はそれを承知の上でゼロレクイエムを敢行したというのに
だいたい、この顔で堂々と外に出てみろ!大騒ぎになって終わりだ!学校に通うなど論外だな」
アーニャ「それは問題ない、これがある」
ルルーシュ「アーニャ・・・・いつからいた?」
アーニャ「ずっと前から」
ルルーシュ「そうか・・・・で、何だこれは?」
コードギアス 双貌のオズ (1) (カドカワコミックス・エース)
3:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 13:53:18.07 ID:
SEopnbmA0
アーニャ「変装用フェイスマスクに眼鏡とカツラ」
ルルーシュ「変装だと?俺に変装して学校に通えというのか!?」
アーニャ「そう」
ルルーシュ「フン、馬鹿げてる!そうまでして学校に行く必要などない!
俺はこれまで通り静かに暮らせればそれでいいんだ」
C.C「お前は良くてもジェレミアが納得しないぞ」
ルルーシュ「あいつは何故そうまでして俺を学生に戻したいんだ・・・」
アーニャ「ジェレミアはルルーシュに普通の生活をしてほしいだけ」
ルルーシュ「俺が望んでいない以上、それはただのお節介なんだよアーニャ」
アーニャ「もう入学手続きは終えてる。今更逃げられない」
ルルーシュ「いいや、今からなら電話一つで何とでもなる!」
アーニャ「電話線は切った」
ルルーシュ「フン、固定電話などなくても携帯が」
C.C「お前の携帯はさっき私が水に沈めた」
ルルーシュ「お前ら・・・・・」
C.C「諦めろルルーシュ。大人しく言うとおりにするんだな」
5:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 13:55:48.68 ID:
SEopnbmA0
ルルーシュ「今もスザクはゼロの仮面を被り続けているというのに
たった6年ちょっとで俺だけが人並みの生活に戻る事などできるはずがないだろ!」
アーニャ「大丈夫、スザクは優しい。許してくれる」
ルルーシュ「仮にあいつが良いと言ったとしても、俺が嫌なんだ!」
アーニャ「ルルーシュ、わがまま言っちゃ駄目」
ルルーシュ「わがままを言ってるのはどっちだ!
だいたい変装などして、万が一素顔を見られたらどうする!?」
C.C「皇帝ルルーシュは聴衆の面前で死んだ。それは誰もが知ってる歴史的事実だ
その後に顔形がそっくりな人間が現れたところで、他人の空似で済まされるだろう」
ルルーシュ「それだけで済むとは思えんな」
C.C「だとしても、皇帝ルルーシュ生存説なんて都市伝説のようなものが流行る程度で
実際にその真意を確かめようなんて輩はまず出てこない」
ルルーシュ「それはそうだが・・・・しかし」
アーニャ「実際に通ってみて駄目そうだったら止めてもいい
それならジェレミアも納得してくれるはず」
C.C「だそうだぞ、どうする?」
ルルーシュ「・・・・・フン、仕方ない。暫く通って、頃合を見て辞めればいいか」
アーニャ「ありがとうルルーシュ!ジェレミアも喜ぶ」
7:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 14:00:06.54 ID:
SEopnbmA0
ルルーシュ「で、何て大学だ?」
アーニャ「・・・何が?」
ルルーシュ「明日から通う大学だ!何て大学に押し込んだ?」
アーニャ「だいがく?ルルーシュが通うのは高校。大学じゃない」
ルルーシュ「何だと!?俺はもう成人してるんだぞ!?通うなら普通大学だろ!」
C.C「いいじゃないか、お前の最終学歴はアッシュフォード学園中退だろ?
だったら高校から再スタートするのが自然だな」
ルルーシュ「アッシュフォードに通っていた当時ですら高校教育など
退屈で仕方なかったというのに・・・またあの身にならない授業を受けろというのか・・・」
アーニャ「大丈夫、ルルーシュは編入扱い。三年生からのスタート
大学は来年になってから通えばいい」
ルルーシュ「クソ、こんな事なら自分で学校を探せばよかった!」
アーニャ「ルルーシュが行くのは西宮にある県立北高校
特に盛んな運動部もない極普通の高校。これはジェレミアの配慮」
ルルーシュ「それはどうも・・・・西宮か、ここからじゃ電車通学だな・・・・」
アーニャ「安心して、既に神戸~西宮間の一年分の定期を購入済み」
ルルーシュ「それはどうも・・・」
8:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 14:04:34.76 ID:
SEopnbmA0
C.C「そういえば名前はどうしたんだ?」
アーニャ「勿論偽名を使った。名前はルルーシュのままだけど
苗字はランペルージにした」
C.C「なんだ昔と同じか・・・つまらんな」
アーニャ「ルルーシュの部分を残したのはジェレミアの指示だけど・・・大丈夫?
私は名前も変えた方が良いと言ったんだけど」
ルルーシュ「いや、それでいい」
C.C「そういえばお前はブリタニアから隠れてる時もルルーシュという名前だけは
変えなかったな。愛着でもあるのか?」
ルルーシュ「自分の名前に愛着がないのなんてお前くらいだよC.C」
C.C「失礼な、私はこのシーツーという名前に十分愛着を持っているぞ」
ルルーシュ「親からもらった名前はどうした?」
C.C「さぁな、忘れた」
ルルーシュ「フン、魔女が」
アーニャ「それからルルーシュ、ギアスの件だけど」
ルルーシュ「何か分かったのか!?」
9:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 14:08:16.36 ID:
SEopnbmA0
アーニャ「うん、この世界にはジェレミア以外にもまだギアス能力者がいるみたい」
ルルーシュ「なに!?・・・・いや、しかしV.Vが能力を与えた者はジェレミア以外
全員始末した。C.Cが能力を与えたのは最近では俺とマオの二人だけ
俺はコードと引き換えにギアスを失い、マオは死んだ・・・つまり、今現在この世界で
ギアスを使えるのはジェレミアだけのはず」
C.C「そのジェレミアの能力も、ギアスではなく正確にはギアスキャンセラーだ
自分以外に能力者がいない今となっては何の役にも立たんな」
アーニャ「V.Vが与えた側に討ちもらしがあった可能性は?」
ルルーシュ「・・・・0だと断言はできないが、限りなく0に近いはずだ。ギアス教団を襲撃した際も
以前教団の内部にいたロロから情報を得た上で、決して討ちもらす事のないよう
綿密に計画を立ててから実行したからな」
アーニャ「でも別に能力者がいるのであれば、討ちもらしがあったとしか考えられない」
ルルーシュ「それはそうだが・・・そもそもその情報は何処で入手したものなんだ?」
アーニャ「機関っていう組織の人間からの情報みたい」
ルルーシュ「きかん?それはどういう組織なんだ?」
アーニャ「そこに関しては今ジェレミアが調べてる。詳細は分かり次第報告する」
10:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 14:12:31.87 ID:
SEopnbmA0
アーニャ「かなり大きな組織みたい。ジェレミアも調査に手間取ってる
でもジェレミア以外にもギアス能力者がいるという情報は確かなもの」
ルルーシュ「ギアスの存在を知っている組織か・・・・黒の騎士団や
超合衆国から派生した組織かもしれないな」
C.C「どうだろうな、お前の件でギアスの存在は多くの人間の知るところとなった
それ以外の所から独自にギアスを調査しだす連中が現れても不思議ではないぞ」
ルルーシュ「いずれにしろ、唯一ギアスを与える事のできる媒介者はこの世に俺一人
どれだけ調査しようが徒労でしかないな」
C.C「それだけは断言できるぞ、今現在コードを得ているのはお前だけだ
V.Vが所持していたコードはシャルルと共に消滅してしまったからな」
ルルーシュ「そう考えるとやはりV.Vが与えた側に討ちもらしがいたと考えるのが自然か・・・
アーニャ、他に分かったことは?」
アーニャ「その能力者のギアスは自分の望みや願いを現実に反映させる事ができるものらしい」
ルルーシュ「望みや願いを現実に?」
アーニャ「そう」
ルルーシュ「何だそのふざけた能力は・・・。で、その能力者が何処にいるかは分かるのか?」
アーニャ「機関は把握してるらしく、常にその人間を監視してるらしいけど
こっちはまだその情報は掴めてない」
C.C「監視か、一時期の誰かさんと同じ状況だな」
11:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 14:20:09.21 ID:
SEopnbmA0
ルルーシュ「フン」
アーニャ「最新の情報はこれだけ、残念ながらルルーシュのコードを消す為の手がかりは
未だに何も出てきてない」
ルルーシュ「そうか・・・。やはりコードを消し去る事など不可能なのかもしれんな」
アーニャ「諦めちゃ駄目、少なくともジェレミアは諦めない『陛下に不死の苦しみを
味あわせるわけにはいかない!』が口癖。毎日一生懸命調べてる」
ルルーシュ「あぁ、お前達には本当に感謝している」
アーニャ「秘密裏にギアスを研究してる組織は沢山ある、中には国家主導で行ってる所もあるくらい」
C.C「だろうな。ギアスさえあれば世界の覇権を握る事だって可能だ
表では超合衆国などと言っていても、本心はそれだ。人は長らく平和が続くとそれに
飽きてしまい、すぐにまた戦争を起こす。世の常だ」
アーニャ「だからきっと新しい情報だって出てくる!希望を捨てちゃ駄目!」
ルルーシュ「・・・あぁ、分かったよアーニャ。C.C、残念ながらお前の考える通りにはならん
この世界は二度と戦争など起こさない!スザク・・・いや、ゼロがいるからな!」
C.C「悪逆皇帝から世界を救った英雄ゼロか・・・・だが最近ではそのゼロに対して不満を
持ってる連中もいるようだぞ?反超合衆国を掲げるテログループまで出てきてる始末だ」
ルルーシュ「自爆テロで一般人を巻き込んでるような連中だろ?あんなのでは世界は変えられない
何か大きな行動をしようとした所で、武力に勝る黒の騎士団に潰されるのがオチだ」
C.C「武力によってそれを征するのであれば、それはもう立派な戦争だぞルルーシュ?」
13:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 14:24:14.34 ID:
SEopnbmA0
アーニャ「とにかく、機関とコードの件は引き続き調査しとくから
ルルーシュは明日からちゃんと学校通って。いい?」
ルルーシュ「・・・あぁ、分かってる」
C.C「お前が昼間学校に行くとなると私はその間一人になるのか・・・
さて、どうやって暇を潰したものか・・・」
ルルーシュ「いつもみたいに寝てればいいだろ・・・」
----------
------
--
----文芸部室
ハルヒ「退屈ねぇ」
みくる「そうですねぇ」
ハルヒ「何か事件でも起きないかしら・・・」
キョン「何物騒なことを言ってるんだお前は。ようやく世界的に平和が訪れたというのに」
ハルヒ「それは間違ってるわよキョン!平和なのは先進国と一部の発展途上国だけ
中東やアフリカでは今も内紛やらテロやらで大変なの!」
キョン「あぁそうかい。じゃあいっそ中東かアフリカにでも行ったらどうだ?
退屈な日々から一気に解放されるぞ?」
14:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 14:30:01.95 ID:
SEopnbmA0
ハルヒ「ぶっ飛ばすわよ!」
キョン「ちょっと前までは日本だってブリタニアの植民地支配をうけてたんだ
お前は当時の非日常が楽しかったのか?楽しくないだろ?毎日日本人が殺されて
ブリタニア人がデカイ態度で堂々と街中を闊歩してたあの時を
楽しかったなんて言う奴がいるんだとしたらそりゃただのアホだ」
ハルヒ「誰も戦争始めろだなんて言ってないでしょアホキョン!
この退屈な日々を少しでも紛らわしてくれるようなちょっとした事件でいいのよ!
泥棒とか、殺人事件とか!!」
キョン「泥棒やら殺人事件なんて日本中でしょっちゅう起きてるだろ・・・」
ハルヒ「私たちの身近で起きないと意味ないじゃない!」
キョン「それを物騒だと言ってるんだ」
ハルヒ「はぁ、本当退屈すぎるわ・・・」
古泉「文化祭や体育祭も秋ですし、当分はこれといったイベントもないですね」
キョン「修学旅行があるじゃないか!十分大きなイベントだろ!」
ハルヒ「修学旅行?行き先が海外とかならちょっとは楽しめるんだけどねぇ
何で今時東京なの?大昔の学生じゃないんだからもう少しまともな所連れてきなさいよ!」
古泉「海外はまだ情勢不安定なところが多いようですし、我々は受験生ですからね
学校側がその辺を考慮した上で決めたのでしょう。まぁ、それでも高校三年の修学旅行が
東京というのは個人的にも無いと思いますけど」
16:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 14:34:47.69 ID:
SEopnbmA0
みくる「でも確か私たちが修学旅行で東京にいる間ゼロが来日するんですよね?」
ハルヒ「え?そうなの?」
古泉「えぇ、東京で行われる終戦記念式典に参列するようですよ
ブリタニアのナナリー首相や、中華連邦の天子様もいらっしゃるようです」
ハルヒ「ふーん、まぁナナリーとか天子なんかはどうでもいいけど
ゼロは一度生で見てみたいわね!」
キョン「日本が元の状態に戻れたのはゼロのお陰だしな。俺も見てみたいもんだ」
ハルヒ「私は別にアンタ程ゼロに心酔してないけど、英雄とか言われてる人だしね
やっぱり興味はあるわ」
キョン「俺だって別に心酔はしてないさ。たださっきも言ったけど今の日本があるのは
ゼロのお陰と言っていいだろうから、その辺を感謝してるだけさ」
古泉「しかし、世の中にはそのゼロを敵視してる方々もいるようですよ」
キョン「何が気に食わんのかね。どうせ皇帝ルルーシュに手も足もでなかったような連中が
今になっていろいろと文句を言ってるだけだろ」
ハルヒ「前から思ってたんだけど、皇帝ルルーシュってゼロ並に謎の多い人物よね!」
キョン「どの辺が?」
ハルヒ「全部よ全部!!急に現れたかと思ったらそのまま皇帝になったり
貴族制を廃止してナンバーズを解放したかと思ったら恐怖政治で国民を縛ったり
やってることに統一性がないのよね!」
17:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 14:40:35.27 ID:
SEopnbmA0
キョン「独裁者の考えなんか俺達凡人には到底理解できんさ」
ハルヒ「本当にただの独裁者だったのかしら・・・何か引っかかるのよねぇ
出来る事なら尋問してやりたいくらいだわ!」
キョン「残念だがルルーシュはとっくの昔に故人だ。尋問は不可能だぞ」
ハルヒ「分かってるわよそんな事!でも会ってみたかったわ皇帝ルルーシュ
どんな人物だったのか凄く気になる!同じ意味でやっぱりゼロにも会ってみたいわね!」
古泉「では行ってみませんか?記念式典」
ハルヒ「そうね、どうせ東京なんて言っても今更行く所もないし!
みんなもそれでいい?」
キョン「別に構わんぞ」
みくる「私も大丈夫ですぅ」
長門「・・・」コクッ
ハルヒ「じゃあ決まりね!SOS団は全員終戦記念式典に参加するわよ!!」
キョン「(何だか急に元気ハツラツになったな・・・。ハルヒがこんな顔をすると
その後にロクでもない事が起きると相場が決まってる・・・やれやれだ)」
20:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 14:45:16.02 ID:
SEopnbmA0
------翌日
キーン コーン カーン コーン
岡部「はーい全員席つけー」
ガヤ ガヤ ガヤ
岡部「えーっ、突然だがこのクラスに留学生が来る事になった」
キョン「(留学生?)」
谷口「先生!!女ですか!?」
岡部「残念だったな谷口、男だ」
谷口「何だ男かよ・・・」
岡部「何だとは何だ、失礼な奴だな。おーい、入ってきていいぞー!」
ガラガラ
岡部「じゃあ、自己紹介してくれ」
ルルーシュ「ルルーシュ・ランペルージです。よろしくお願いします」
ザワ ザワ ザワ
「ルルーシュだって」 「悪逆皇帝と同じ名前じゃん」ヒソヒソ
21:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 14:50:42.60 ID:
SEopnbmA0
岡部「こらー静にしろ!ルルーシュ君はEUからの留学生だ
ブリタニアとは一切関係ないぞ、変な事を言わないように!」
女子A「ねぇ、よく見ると超格好良くない!?」
女子B「私も思った!イケメン、イケメン!」
谷口「フン、気に入らねぇ!」
岡部「ルルーシュくん、後ろの開いてる所が君の席だ」
ルルーシュ「分かりました」
スタスタ
ルルーシュは自分の机に鞄を置きイスに腰を下ろした
ハルヒ「・・・・怪しいわね」
キョン「何がだ?」
ハルヒ「こんな中途半端な時期に留学生が来るなんて不自然だわ!
きっと何か裏があるわよあのルルーシュって奴には!」
キョン「留学生が来るのに相応しい時期なんてあるのか?」
ハルヒ「ぜーったい何かあるわ!これはSOS団で調べる必要があるわね!」
キョン「俺の質問は無視かい・・・」
22:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 14:50:44.38 ID:vlNQ7hJoO
wktk
24:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 15:00:42.63 ID:
SEopnbmA0
------放課後
キーン コーン カーン コーン
女子A「ルルーシュくんバイバーイ!」
女子B「また明日ぁ~」
ルルーシュ「えぇ・・・(あぁ・・・やっと終わった。それにしても何て退屈な一日だ
この生活を約一年?ありえない・・・何も得るものないし、もう辞めよう)」
キョン「あのぉ~ルルーシュくん、ちょっといいかな?」
ルルーシュ「ん?何です?」
キョン「いや、あの・・・実は君に用があるって奴がいてさ。呼んで来るようにって頼まれたんだ
悪いけどちょっとだけ付き合ってくれないか?」
ルルーシュ「用があるのは向こうなのに、自ら出向かず人を使って呼び出しですか」
キョン「いや・・・本当悪いと思ってる。登校初日の放課後から面倒だろうが
君に来てもらわないと俺が怒られるんだ、頼む」
ルルーシュ「はぁ・・・・いいですよ、で?何処に行けばいいんです?」
キョン「旧館の文芸部室だ、案内するから付いてきてくれ」
ルルーシュ「(全く、面倒だな・・・)」
二人は文芸部室へ向かった
25:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 15:07:07.11 ID:
SEopnbmA0
-----廊下
キョン「本当悪いな、面倒だろうけど辛抱してくれ」
ルルーシュ「いいですよ別に。で、その人は何の用があって俺を呼び出したんです?」
キョン「そいつはこの学校・・・いや、この国を代表する程奇天烈な女でな
この時期に留学生が来るのはおかしい、何か裏があるってんで、君に直接
留学の経緯なんかを聞きたいんだとさ」
ルルーシュ「ほぅ・・・・・ん?女?」
キョン「あぁ、呼び出したのは涼宮ハルヒ、女だ。意外だったか?」
ルルーシュ「いや、てっきり男だとばかり」
キョン「見た目は女だが中身は男みたいなもんだから間違っちゃいないかもな
とにかくとんでもない奴だから、きっと失礼な事を連呼するだろう
今の内に俺が謝っておく、本当にすまん!」
ルルーシュ「はは、そこまで言われると逆にだんだん会いたくなってきたよ
その涼宮ハルヒという人に」
キョン「後々後悔するぞその発言は・・・・。ついた、ここが文芸部室だ」
ルルーシュ「(どんな奴か知らんが、少しは暇潰しになるかな)」
27:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 15:10:35.29 ID:
SEopnbmA0
-----文芸部室
ガチャッ
キョン「おーい、連れてきたぞぉ」
ハルヒ「遅いわよキョン!待ちくたびれたじゃないの!」
キョン「あのな、お前も同じクラスなんだから何もいちいち呼び出さないで
教室で話せば良かったんじゃないか?」
ハルヒ「警察だって尋問する時は個室でやるのよ?教室なんかでやったら
誰の耳に入るか分からないじゃない!」
ルルーシュ「(俺は尋問をうけるのか・・・)」
キョン「このやかましいのがさっき話した涼宮ハルヒだ」
ルルーシュ「君の前の席に座ってる人だろ?」
キョン「まだ一日目なのによくそんな事覚えてるな。特に自己紹介もしてないのに」
ハルヒ「怪しいわ・・・やっぱりアンタただ者じゃないわね!私のSOS団を内偵してる
敵のスパイか何かでしょ!?」
キョン「SOS団の敵っていったい何だよ」
ハルヒ「生徒会の連中とか!」
キョン「SOS団の内情を調べる為に生徒会がわざわざ留学生を送り込んだってのか?」
28:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 15:15:31.38 ID:
SEopnbmA0
ハルヒ「可能性は0ではないわ!」
キョン「いや、0だろ!」
ルルーシュ「なぁ、さっきから言ってるエスオーエスダンってのは何なんだ?」
ハルヒ「私達の部活の名称よ!」
ルルーシュ「ここは文芸部室だろ?君達は文芸部員ではないのか?」
ハルヒ「違うわよ!部室は借りてるだけで、ここではSOS団として活動してるの!」
ルルーシュ「なるほど・・・・ところでそのSOSってのは何の略なんだ?」
ハルヒ「世界を大いに盛り上げる為の涼宮ハルヒの団!略してSOS団よ!!」
ルルーシュ「・・・・・・(想像以上だなこの女、C.Cといい勝負だ)」
キョン「(当然の事ながら呆れてるな)」
ルルーシュ「まぁいいか・・・俺に聞きたい事があるんだろ?
時間がもったいないからやるなら早くやろう」
ハルヒ「ふーん、随分と余裕じゃないの!いいわ、じゃあさっそく始めましょう!古泉くん!」
古泉「分かりました。ではこれよりルルーシュさんにいくつか質問をします。答えにくいものに
関しては黙秘していただいて構いませんが、あまり多いと涼宮さんが納得しない
恐れがありますのでできるだけ答えてください」
ルルーシュ「君は?」
30:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 15:18:45.42 ID:
SEopnbmA0
古泉「失礼しました、自己紹介が先でしたね。僕は古泉一樹と申します」
ハルヒ「ちなみにそこにいるメイド姿の子は朝比奈みくるちゃん!二回目の三年生を
むかえてるダブリっ娘!そんでずっと本を読んでるのが長門有希、同学年よ!」
みくる「もぉ、涼宮さ~ん!!それは黙っててくださぁ~い!」
ハルヒ「あはは、ごめんみくるちゃん!」
ルルーシュ「(高校を留年する奴なんて会長くらいのものだと思っていたが・・・世界は広いな)」
古泉「各々の紹介も終わりましたし、そろそろよろしいでしょうか?」
ルルーシュ「どうぞ」
古泉「ではまずあなたの名前を教えてください」
ルルーシュ「そんな所から始めるのか?まぁいい・・・ルルーシュ・ランペルージだ」
古泉「出身は?」
ルルーシュ「EU、イギリス領のマンチェスター」
古泉「御両親の事を簡単に説明してください」
ルルーシュ「母の名前はメアリー・ランペルージ。極普通の専業主婦だ
父はジョン・ランペルージ。国立大学の教授をしている」
古泉「今回北高へ留学する事となった経緯を教えてください」
31:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 15:22:38.06 ID:
SEopnbmA0
ルルーシュ「経緯?」
古泉「日本語も御上手ですし語学留学ではないですよね?
北高は取り立てて偏差値が高いわけでもなく、かと言って運動部が盛んなわけでもない
何故そのような普通の学校への留学を決めたのでしょうか?」
ルルーシュ「日本の文化に昔から興味があったから、人生経験という名目で
親に頼んで留学を許可してもらったんだ。とにかく一度日本に住んでみたくてね
日本にさえこれれば学校なんて何処でも良かったんだ」
古泉「なるほど。ではあなたはブリタニアという国をどう思いますか?」
ルルーシュ「唐突だな・・・栄光盛衰。四字熟語で表すならこれが一番しっくりくるかな
かつてはその圧倒的武力で世界を牛耳っていたが、皇帝ルルーシュが倒れ
超合衆国が成立した今ではその発言力も低く、各国に過去の戦争責任を追及される日々
まぁ、自業自得と言えばそれまでだけど」
古泉「ではこれが最後の質問です」
ルルーシュ「ん?もう最後の質問なのか?」
古泉「えぇ。ずばりあなたはこの世に宇宙人や未来人、超能力者がいると思いますか?」
ルルーシュ「それが最後の質問か?いるんじゃないかな
特に宇宙人に関してはその存在を否定してる連中の方がどうかしてる
広大な宇宙、地球以外にも生物のいる惑星があったって何ら不思議じゃない」
古泉「ありがとうございました。以上で質問は終わりです」
ルルーシュ「(この問答にいったい何の意味があるんだ?)」
32:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 15:25:04.53 ID:vlNQ7hJoO
ルルーシュも超能力者だよな
33:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 15:28:31.32 ID:
SEopnbmA0
古泉「涼宮さん、終わりました。採点をお願いします」
ルルーシュ「採点?」
古泉「実は先ほどの質問は全て涼宮さんが考えたものなんです
あなたの回答の仕方によって涼宮さんが100を満点として採点する事になってたんです」
ルルーシュ「はぁ?その採点結果の良し悪しで何が変わるんだ?」
古泉「80点以上なら合格、それ以下ならば不合格になります」
ルルーシュ「話が全く見えんな・・・何だその合格、不合格というのは?」
古泉「合格ならばあなたは晴れてSOS団の団員に、不合格ならばこのままお帰りいただきます」
ルルーシュ「・・・・おい、俺がいつこのおかしな団に入りたいと言った?」
キョン「残念だがSOS団への入団に関してその人個人の意思はあまり関係しないんだ
ハルヒが気に入った時点で即入団。古泉や朝比奈さんもそうだった」
ルルーシュ「何て身勝手な女だ・・・。冗談じゃない!俺は御免だ!
こんな何の活動をしてるのかも分からない団に入るくらいなら、今すぐ国に帰る!」
キョン「(どんだけ入りたくないんだよ・・・まぁ気持ちは分かるが)」
ハルヒ「ちょっと何勝手に話し進めてるのよ!誰もまだアンタを合格だなんて言ってないでしょ!
国に帰るだのなんだの、そういう事は合格してから言いなさい!ていうかあんな回答で
合格できるとでも思ってるの?片腹痛いわ!SOS団を舐めないでちょうだい!」
ルルーシュ「フン、だったらさっさと不合格を言い渡してくれ!俺は忙しいんだ!」
34:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 15:34:28.38 ID:
SEopnbmA0
ハルヒ「いいわ、じゃあ発表するわよ!アンタの点数は・・・・100点!!合格よ!!」
キョン「合格なのかよ!!」
ルルーシュ「何っ!!?おいどういう事だ!?」
ハルヒ「ふふーん、予想外の合格に感無量って所かしら?素直に喜びなさいよ」
ルルーシュ「ふざけるな!!お前さっきは不合格を臭わせていただろう!?」
ハルヒ「あれは合格した時の喜びを倍にする為の作戦よ!一度落としといて持ち上げる!
その方が落差があっていいでしょ?」
ルルーシュ「何を基準に点数を決めたのか知らんが、俺はSOS団などには
絶対に入らないぞ!」
ハルヒ「新入団員が団長に口答えするなんて10年早いわよルルーシュ!!」
ルルーシュ「誰が新入団員だ!!!」
キョン「諦めろルルーシュ。こいつに目をつけられたのが運のつきだ
言い出したら物事がそうと決まるまで突き進むのがハルヒだ
理論武装で戦っても勝ち目はないぞ」
ルルーシュ「・・・・・・・・くっ!!!」
ハルヒ「その通り!!キョン、アンタもたまには良い事いうじゃない!」
キョン「おいそこ、誰も褒めたわけじゃないぞ」
35:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 15:38:10.64 ID:
SEopnbmA0
-------その日の帰り道
古泉「いや~、ここに来て新しい団員が加わるとは意外でしたね
去年も今年も新一年生は誰も入団させなかったので、涼宮さんは現状のメンバーに
満足しているものだとばかり思っていましたが」
キョン「まだあいつが入ると決まったわけじゃないだろ?結局拒否したまま
途中で帰っちまったしよ」
古泉「涼宮さんが望んでいる以上、彼は必ずSOS団に入る事になります
我々がそうだったようにね」
キョン「しかしハルヒの奴は何でルルーシュに目をつけたんだ?
あいつの言うとおり中途半端な時期に来た留学生だからか?」
古泉「それだけではないでしょうね。何か感じるものがあったのでしょう
ルルーシュという名前もある程度関係してるのかもしれません」
キョン「悪逆皇帝か?」
古泉「えぇ、昨日言っていましたからね。皇帝ルルーシュに会いたいと」
キョン「名前が同じってだけで他はまるで違うがな。皇帝の方は茶髪じゃなくて黒髪だし
眼鏡もかけてない。名前が同じってだけで目をつけられたんだとしたら
心の底から同情するぜ」
古泉「しかし顔はどことなく似ていると思いませんか?」
38:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 15:43:22.87 ID:
SEopnbmA0
キョン「思わんね。ところであの質問には何の意味があったんだ?」
古泉「何の意味もないでしょうね。涼宮さんは最初から彼をSOS団に入れるつもり
だったのでしょうから、仮にあの質問全てを黙秘したところで
結果はまず間違いなく100点だったでしょう」
キョン「はぁ~・・・・全く無意味な事ばかりする奴だ。最初から素直に入ってくださいと
お願いすりゃいいのによ。それならあんなに怒らすこともなかったろうに」
古泉「涼宮さんが宇宙人未来人超能力者を望んだ結果、僕と長門有希、朝比奈みくるが集まった
となると、ルルーシュ・ランペルージという人間もかなり怪しくなってきますね」
キョン「俺と同じただの一般人枠かもしれないだろ?」
古泉「勿論その可能性もありますが、違う可能性もあります。取り敢えず彼に関しては
機関の人間が調査する事になるでしょう。それでなくても学校関係者は
全員調べているのに、登校初日にいきなりSOS団入りですからね。もう徹底的にやると思います」
キョン「長門や朝比奈さんの意見も聞いてみたらどうだ?」
古泉「勿論御二人も調査をするでしょうね。ただ基本的に我々機関と宇宙人の一派
未来人の一派は情報交換などは一切していません。それぞれが同じ学校、同じ部室で毎日
顔を合わせてる現状は奇跡と言ってもいいです。敵対関係とまでは言いませんが
決して友好な関係とも言えません」
キョン「でもお前個人は長門や朝比奈さんに対して悪く思ってたりはしてないんだろ?」
古泉「えぇ、今のはあくまで組織同士での話です。悪く思うどころか、今はSOS団の方々に対し
当初では考えられないくらいの感情を抱いてますよ」
39:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 15:47:22.56 ID:
SEopnbmA0
キョン「そういや前にもそんな事言ってたな」
古泉「とにかく、何か分かったらすぐあなたに報告します」
--------
------
---
------ルルーシュのマンション
ウィーン
C.C「やっと帰ったか。随分遅かったな」
ルルーシュ「・・・・あぁ」
C.C「何だ、ご機嫌斜めだな。学校で嫌な事でもあったのか坊や?」
ルルーシュ「誰が坊やだ!少々頭の痛い連中に絡まれてノイローゼ気味なんだ
悪いが暫く一人にしてくれ」
C.C「ほぅ、たった一日でお前をそこまで弱らせるとはなかなか大した奴もいるものだな」
ルルーシュ「クソ、こんな事ならやっぱり学校など行くべきではなかった・・・」
ウィーン
ジェレミア「陛下、御帰りになっていたのですか。学校の方はどうでしたか?」
42:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 15:54:38.50 ID:
SEopnbmA0
ルルーシュ「その呼び方は止めろと何度も言ってるだろ!!
俺はもう皇帝じゃないんだ!」
ジェレミア「も、申し訳ありません陛下!!あっ・・・・」
ルルーシュ「はぁ~・・・・」
ジェレミア「あの、ところで学校の方は?」
ルルーシュ「最悪だ!よりにもよってよくもあんなとんでもない女のいる学校へと
放り込んでくれたな!!お前は事前にきちんと下調べしたのか!?」
C.C「ほぅ、お前の悩みの種は女だったのか」
ジェレミア「女!?陛下、それはもしや涼宮ハルヒという娘ではありませんか?」
ルルーシュ「ん?そうだが・・・・・何でお前があいつの事を知っているんだ?」
ジェレミア「実は今日は例の件について進展がありましたので御報告にきたのです」
ルルーシュ「例の件?機関とかいう組織ともう一人のギアス能力者の件か?」
ジェレミア「はい。どうやら機関というのはギアスを研究してる組織ではなく
ある人物の監視を目的とした組織のようです」
ルルーシュ「そのある人物というのがもう一人の能力者か?」
ジェレミア「そうです」
43:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 15:57:35.88 ID:
SEopnbmA0
ルルーシュ「監視の目的は?やはりギアスか?」
ジェレミア「いいえ、機関はその者を神だと認識しているようです」
ルルーシュ「神?」
ジェレミア「『すべての人や物は神であるその者が5年前にその形態や記憶を
予め保った状態で創造した』というのが彼らの考えのようです」
ルルーシュ「フン、まるで危ない新興宗教だな。だいたいそいつらは何を根拠にそんな事を言ってるんだ?」
ジェレミア「その者には自分の願望を現実に反映する事ができるという特殊な
能力があるというのはアーニャから聞きましたよね?」
ルルーシュ「あぁ、なるほど。その能力を目の当たりにしてそいつを神だと誤解しているのか
人知を超えた力である事は事実だから分からなくもないが、それだと過去の俺も
機関とやらからは神に見えたわけか」
ジェレミア「いえ、どうやらその者の力はギアスとは全く無関係の物だったようです」
ルルーシュ「なに!?ギアスじゃないだと!?」
ジェレミア「はい、ギアスよりももっと強い能力。機関の者曰く、ギアスという能力すら
その者の願望によって生み出されたものだと」
ルルーシュ「馬鹿な・・・・だいたい何故ギアスじゃないと断言できる?」
ジェレミア「その者が能力を得たのは5年前。5年前と言えばV.Vもシャルル前皇帝陛下も
もうこの世にはいませんし、唯一のコード所有者は陛下のみです。
つまりその者がギアス能力者であるならば、陛下が契約者でないと説明がつきません」
45:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 16:03:46.89 ID:
SEopnbmA0
ジェレミア「しかし陛下はこれまで誰とも契約を結んでいない
つまりその者の能力はギアスではなくもっと別の何かというわけです」
ルルーシュ「待て、その5年前という数字は何故そう言いきれる?」
ジェレミア「機関の者曰く、『分かるから』だそうです。5年前のある日彼らは
その者に力を与えられ超能力者となり、何故そうなったのか、力を与えたのは誰なのか
という事を同時に認識したそうです」
ルルーシュ「超能力者?機関の連中は超能力を使えるのか?」
ジェレミア「どうやらそのようです。ある一定の条件を満たすと、人知を超えた力を
自在に扱う事ができるとか」
ルルーシュ「それもギアスとは関係ないのか・・・」
C.C「ギアスだって端から見たらとても信じられない能力なんだ。他にもおかしな能力
があったって何ら不思議ではないだろう。寧ろギアスという非現実的な能力の存在を
知ってるお前は、もっとあっさり他の能力の事を理解してもいいと思うぞ」
ルルーシュ「・・・・・」
ジェレミア「そして、ここからが一番大事なところなのですが」
ルルーシュ「なんだ?」
ジェレミア「機関が神と崇めている者、その者こそが陛下と同じ学校に通っている
涼宮ハルヒという娘なんです」
ルルーシュ「何だと!!?」
46:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 16:08:33.16 ID:
SEopnbmA0
ルルーシュ「あいつが神だっていうのか?笑えない冗談だ・・・」
ジェレミア「現在涼宮ハルヒは機関の監視下にあります。と言っても涼宮ハルヒ本人は
監視されてるなどという自覚は全くないようですが」
ルルーシュ「という事は当然あの女の周りの人間に関しても調べているんだろうな」
ジェレミア「えぇ、恐らく今回の事で陛下もその対象になっているかと」
ルルーシュ「機関とやらがどの程度の組織かは知らんが、どんなに調べた所で
俺の正体がバレるような事はまずないだろう。情報操作は徹底してあるからな」
ジェレミア「それは間違いありません!どんなに調べても今の陛下は
EUイギリス領出身の留学生、ルルーシュ・ランペルージという情報しか出てきません」
ルルーシュ「ならば問題はないな」
ジェレミア「ただこれも信じ難い情報なのですが・・・」
ルルーシュ「何だ?」
ジェレミア「涼宮ハルヒを監視しているのは機関だけでなく、宇宙人と未来人も
同様の事を行っているようで・・・」
ルルーシュ「超能力者の次は宇宙人に未来人か・・・・もうわけが分からんな」
ジェレミア「現代の人間ならまだしも、宇宙人の一派や未来人の一派の情報収集力は
我々の常識でははかれません」
ルルーシュ「こちらの情報操作など簡単に見破られる可能性もあるという事か」
47:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 16:13:45.29 ID:
SEopnbmA0
ルルーシュ「機関とかいう組織だけでも厄介だと言うのに、そこに宇宙人に未来人か・・・
手を誤ると何をされるか分かったものじゃないな」
C.C「監視対象の近くに現れた人物が実は死んだはずの悪逆皇帝ルルーシュだった
そんな事がバレたら確かに何をされるか分からんな。まぁ無事では済まないだろう」
ジェレミア「御安心を、何があっても陛下の事は私が御守りします!」
ルルーシュ「・・・いつ正体がバレるか分からない以上、こちらから手を打つ必要があるな
涼宮を一番近い所で監視している末端の人間と話をする必要があるか・・・」
C.C「ではまずその末端の連中を探し出すところからだな」
ルルーシュ「いや、もう目星はついてる」
C.C「ほぅ」
ジェレミア「流石は陛下・・・・」
ルルーシュ「機関や涼宮の件は俺に任せてくれ。お前は引き続きコードの件を頼む」
ジェレミア「イエス・ユア・マジェスティ」
C.C「フン、何だか楽しそうだなルルーシュ」
ルルーシュ「ずっと退屈な生活をしてきたからな。正直こんなにワクワクするのは久しぶりだ」
C.C「やれやれ、相手はかつてのブリタニアよりもたちの悪そうな連中だと言うのに
ま、返り討ちに合わないように気をつけるんだな」
49:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 16:17:50.39 ID:
SEopnbmA0
-------翌日の放課後
キーン コーン カーン コーン
キョン「・・・・・」
ルルーシュ「・・・・さっきからずっと俺の近くにいるが、涼宮に部室に連れて来いとでも
頼まれたのか?」
キョン「あぁ、家に帰す前に何が何でも連れて来いとさ」
ルルーシュ「お前も大変だな。で、あいつは?」
キョン「とっくに部室に行ったよ。SOS団なんてもんに関わりたくないってのは
当然の心理だが、あいつが入れると言った以上逃げ切るのは至難の業だぞ?」
ルルーシュ「誰が逃げると言った?」
キョン「へ?でもお前昨日は」
ルルーシュ「昨日は突然の事で驚いていただけだ。家で冷静に考えた結果
部活に入るのも悪くはないと思ってね」
キョン「部活どころか同好会として認められてるかどうかも怪しい集まりだぞ?いいのか?」
ルルーシュ「人生経験さ、ああいう奇妙な女に付き合ってみるのも悪くない」
キョン「悪い事だらけだぞ・・・・ま、部活に来てくれるなら俺は助かるが」
50:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 16:22:41.51 ID:
SEopnbmA0
---------廊下
ルルーシュ「宇宙人や未来人、超能力者を見つけて一緒に遊ぶ?」
キョン「あぁ、それがハルヒがSOS団を結成した理由だ。笑っていいぞ」
ルルーシュ「主な活動内容は?」
キョン「特に何も。基本放課後は部室で各々時間潰して終わりだ。俺と古泉はゲーム
朝比奈さんはお茶入れ、長門は読書でハルヒは・・・何してるんだろうなあいつは?」
ルルーシュ「まるで娯楽部だな」
キョン「ただ月に何回か貴重な休日を潰される事もあるぞ」
ルルーシュ「その時は何をしてるんだ?」
キョン「特に何も。不思議探しと銘打って、街を散策して丸一日を棒に振るだけだ」
ルルーシュ「つまりまとめると、SOS団というのは特に何かをする部活ではないという事か?」
キョン「まぁそういうことになるな。前言を撤回するなら今だぞ?」
ルルーシュ「いや、一度入ると決めた以上入るよ。ま、場合によっては途中で抜けるかも
しれないけどな」
キョン「それができるなら俺がとっくにそうしてるさ。それをさせてくれないのが涼宮ハルヒだ」
ルルーシュ「確かに手強そうだな。そうだ、お前今夜時間はあるか?話したいことがあるんだが」
52:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 16:29:23.13 ID:
SEopnbmA0
キョン「話したいこと?」
ルルーシュ「あぁ。どうだろう?都合が悪いようなら日を改めるが」
キョン「別にいいぜ。時間と場所は?」
ルルーシュ「深夜1時に北高のグランドに来てくれ。古泉一樹や長門有希
朝比奈みくるも呼んである」
キョン「古泉達も?というか1時って随分遅いな・・・・」
ルルーシュ「明日は土曜で休日なんだ、少しくらい遅くても問題ないだろ?」
キョン「まぁな」
ルルーシュ「それじゃあよろしく頼む」
キョン「(話したい事か・・・古泉の言うとおり本当にあいつもただ者じゃないのか?
実は異世界人ですだなんて告白だったら引っくり返るぞ
それにしても俺だけじゃなく古泉達まで呼んだってのはいったい・・・)」
ルルーシュ「(これで条件は全てクリアされた。後はC.Cとアーニャを忍ばせれば・・・)」
54:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 16:34:15.22 ID:
SEopnbmA0
--------文芸部室
ガチャッ
キョン「うーっす」
ハルヒ「遅いわよキョン!ちゃんとルルーシュを連れてきたんでしょうね!?」
キョン「連れてきたさ、後ろを見ろ」
ルルーシュ「別に連れてこられたわけじゃない。俺は自分の意思でここに来たんだ」
ハルヒ「ふーん、それはつまりSOS団に入るって事かしら?」
ルルーシュ「あぁ、そうとってもらって構わない」
ハルヒ「随分素直ね、昨日とはえらい違いだわ!私に逆らっても無駄だって事を
この一日で悟ったようね!なかなか賢いじゃないの!」
ルルーシュ「(このやかましい女の何処にそんな力があるというんだ・・・
願望を現実に反映する事ができる能力。あれだけ拒否していた俺が結局SOS団に入ったのも
やはりこいつの能力が影響しているのか?)」
古泉「いや~、仲間が増えるというのは良い事ですね。改めまして、古泉一樹です
よろしくお願いしますルルーシュさん」
ルルーシュ「ルルーシュ・ランペルージです。こちらこそよろしく」
古泉「しかしそのお名前ですと、これまで嫌な思いをした事も多々あるんじゃないですか?」
55:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 16:40:36.10 ID:
SEopnbmA0
ルルーシュ「まぁね。よりにもよって悪逆皇帝と同じ名前だから
病院や学校なんかでは何度か気まずい経験をしたよ」
みくる「誰もが知ってる名前ですもんねぇ」
ルルーシュ「えぇ、まぁ一生ついて回る事でしょうから今は特に気にしてません」
ハルヒ「ねぇ、一応聞くけどアンタ皇帝ルルーシュの親戚とかじゃないわよね?」
ルルーシュ「は?」
ハルヒ「だって珍しいでしょルルーシュなんて名前?」
ルルーシュ「名前が同じだからって何で親戚である可能性を疑う
せめて苗字が同じなら分かるが」
ハルヒ「じゃあ違うの?」
ルルーシュ「残念ながらな」
ハルヒ「なーんだ、つまんない」
キョン「何がつまらんのか知らんが、仮にこいつが悪逆皇帝の親類だとしたら
それはつまりルルーシュ自体もブリタニア皇族って事だぞ?ありえんだろ
まぁブリタニアは皇族制自体もう廃止されてるが」
ルルーシュ「俺が皇帝ルルーシュの親戚だとしたら、お前は何をするつもりだったんだ?」
ハルヒ「そんなの決まってるじゃないの!皇帝ルルーシュの謎を解き明かす為に
アンタを辿って他の旧ブリタニア皇族に会っていろんな情報を聞き出すわ!」
57:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 16:45:03.53 ID:
SEopnbmA0
ルルーシュ「皇帝ルルーシュの謎?」
ハルヒ「そうよ!皇帝ルルーシュには謎が多いの!私はその謎を解き明かしたいのよねぇ
それには当時皇帝の近くにいた、或いは近くにいた可能性のある人の話を聞くのが一番でしょ?」
ルルーシュ「具体的にどの辺りが謎なんだ?」
ハルヒ「まず一番の謎は何であんなにすんなり皇帝の座に座れたのかって事ね!」
ルルーシュ「前皇帝のシャルルを殺し、その事を世界に公表したからだろ?
確か一連の流れが生中継されてたはずだが」
ハルヒ「皇帝を殺した事とその後そいつが皇帝になる事は直結しないわ!
だいたいそんな事で他の皇族達が納得するわけないじゃない!」
古泉「確かにそうですね。当時のブリタニアは皇族同士が次の皇帝の座を巡り
競い続けていたようですし、急に現れた皇族が皇帝を殺したから
次期皇帝には自分がなると言ったところで納得できるものは一人もいないでしょう」
キョン「でもみんな納得して大合唱してたじゃないか。オール・ハイル・ルルーシュって」
ハルヒ「それがおかしいのよね!第一皇女のギネヴィアなんかはルルーシュの事を最初
しれ者って言ってたのよ?それがいきなり人が変わったように・・・・怪しすぎるわ!」
ルルーシュ「・・・なるほど、それがお前の言う皇帝ルルーシュの謎か」
ハルヒ「他にもいっぱいあるんだけどね、まぁそれはいいわ
今日は決めなきゃいけない事もあるし」
58:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 16:51:04.72 ID:
SEopnbmA0
キョン「決めなきゃいけないこと?何だそれは?」
ハルヒ「修学旅行の件に決まってるじゃない!もう一ヶ月しかないのよ!?」
キョン「この間まで修学旅行なんて特に興味ないって言ってたのは何処の誰だ・・・」
ハルヒ「あの時はあの時、今は今よ!」
キョン「どうせ終戦記念式典の話を聞いて気が変わったんだろ?
そんなにゼロに会いたいのか?」
ハルヒ「うるさいわね!アンタだって会いたそうにしてたじゃないの!!」
ルルーシュ「終戦記念式典?さっきから何の話をしてるんだ?」
古泉「そういえばあなたにはまだ話していませんでしたね。実は一ヵ月後三年生には
修学旅行というイベントがあるのですが、その行き先が東京でして」
ルルーシュ「なに!?東京!!?」
古泉「?どうかしましたか?」
ルルーシュ「い、いや・・・続けてくれ」
古泉「その日にちと東京で行われる終戦記念式典の日にちが丁度重なっているので
戦没者を追悼する為我々も出向こうという話を以前していたんですよ」
ルルーシュ「そうか・・・」
キョン「まぁそれは建前で、本音は生でゼロを見てみたいだけなんだけどな」
60:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 16:56:21.00 ID:
SEopnbmA0
ルルーシュ「そういえば式典にはゼロを始め超合衆国に加盟してる各国の代表も数多く出席する
とテレビでやってたな。なるほど、本命はそれか」
キョン「で、今更お前は何を決めようって言うんだ?」
ハルヒ「別の日に行くところよ!他に何があるっていうのよ?」
キョン「は?」
ハルヒ「修学旅行は三泊四日なのよ?三日目は式典に出るって決まったけど
二日目の自由時間はまだ何処に行くのか全然決めてないじゃない!!」
キョン「そういやそうだったな」
みくる「あのぉ、私遊園地に行きたいですぅ」
ハルヒ「却下!!」
みくる「ひぇ・・・・」
キョン「じゃあスカイツリーなんてどうだ!?戦後日本復興の象徴、一度は登ってみたいだろ?」
ハルヒ「それも却下!!」
キョン「・・・あのなぁ、じゃあお前は何処で何がしたいんだ?」
ハルヒ「残念だけど、何をするかはもう決まってるの!
決まってないのは何処に行くかという事だけよ!」
キョン「はぁ・・・じゃあまず何をするのかを発表してくれ・・・」
62:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 17:02:05.43 ID:
SEopnbmA0
ハルヒ「勿論不思議探しをするわよ!!この辺には不思議な事がなくても
人口の多い東京ならきっと何かがあるはずだわ!それを探すの!」
キョン「orz・・・・・せっかくの修学旅行時にまであんな事をせにゃならんのか」
ハルヒ「何よ、何か文句でもあるの?」
キョン「・・・いいや」
ルルーシュ「なるほど、それで何処を探すのかを決めようとしていたのか」
ハルヒ「そう!流石に東京中を探索するわけにもいかないし、ある程度場所に狙いを定めて
やろうと思ってるの!何処がいいと思う?個人的には租界の外がいいと思うんだけど!」
キョン「租界の外はまだ治安が悪いから出歩くなと岡部が言ってただろ」
ハルヒ「フン、岡部の諸注意なんてSOS団には関係ないわ!ここでは私がルールブックよ!」
ルルーシュ「じゃあ新宿ゲットーなんてどうだ?」
ハルヒ「その心は?」
ルルーシュ「最近は復興が進んできているようだがあそこは元々戦地だ
面白いものが眠っている可能性があるかもしれないぞ?それに」
ハルヒ「それに?」
ルルーシュ「新宿ゲットーといえばゼロが最初に行動を起こしたとされる場所だ
ファンとしては一度行ってみたいんじゃないのかと思ってな」
65:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 17:06:21.42 ID:
SEopnbmA0
ハルヒ「別にファンじゃないわよ!キョンと一緒にしないでちょうだい!」
キョン「いや、俺も違うぞ・・・」
ルルーシュ「でも面白そうな場所だと思うぞ、不思議を探すのにはもってこいだ」
ハルヒ「うーん、そうね!じゃあそうしましょ!!行き先は新宿ゲットーで決まり!
みんなもいいわね?」
古泉「えぇ」
長門「・・・・」コクッ
みくる「ゲ、ゲットーなんて行って大丈夫なんですかぁ?怖い人がいっぱいいるんじゃ・・・」
ハルヒ「大丈夫よみくるちゃん!SOS団に手を出そうなんて不逞の輩が現れたら
私がケチョンケチョンにしてあげるから!!」
みくる「は・・・はぁ」
キョン「ったく、何でお前はそんなに積極的なんだ?」
ルルーシュ「早いところ意見を出しとかないとあいつの事だ、新宿ゲットーよりも
更にタチの悪そうな場所を選択しかねないだろ?」
古泉「確かにそうですね、賢明な判断だと思います」
キョン「はぁ~・・・・」
67:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 17:10:16.02 ID:
SEopnbmA0
--------その日の帰り道
古泉「えぇ、僕も言われましたよ。話したい事があるので1時にグランドに来てくれとね」
キョン「長門や朝比奈さんにも声をかけてあるらしいが、あいつは何を話そうとしているんだ?」
古泉「さぁ、皆目検討もつきませんね。ただいちいち呼び出すくらいですから
重要な話である事は間違いないでしょう」
キョン「機関の調査とやらの結果はどうだったんだ?」
古泉「昨日の今日ですからまだ十分に調べられてはいませんが
彼が部室で答えた内容に関しては全て裏が取れました」
キョン「部室で答えた内容?あぁ、家族構成やら出身地の事か」
古泉「えぇ、ある程度捏造してるかと思っていましたが、どうやら全て事実のようです
彼はEUイギリス領出身のルルーシュ・ランペルージで間違いありません
ただ、分かったのはそれだけでまだ何者であるかという事までは不明ですが」
キョン「異世界人である可能性もあるのか?」
古泉「えぇ、ですから今後も調査は続ける予定です」
キョン「いっその事今夜本人に聞いてみたらどうだ?その方が話が早いだろ」
古泉「仮に彼が異世界人だとして、その勢力の規模も、我々の敵なのかそうでないのかも
分かりませんからね。正体が分かるまでそのような行為はできません」
69:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 17:14:47.32 ID:
SEopnbmA0
古泉「機関は今突如として現れた第四の勢力をかなり警戒しています
できるだけこちらの正体が悟られないよう、慎重に調べる必要があるので
直接聞くというのはやはり難しいでしょうね」
キョン「今夜の話とやらで向こうから正体を明かしてくれるかもしれんぞ?」
古泉「どうでしょう、それなら助かりますが・・・」
キョン「それに俺と同じようにただの一般人である可能性だって微量ながらあるんだろ?」
古泉「本当に微量ですがね。涼宮さんが絡んでいる以上、やはり彼は普通の人間だとは
思えませんが」
キョン「はぁ~、どうなることやら」
------
---
-
-----深夜1時半(北高グランド)
キョン「ハァ、ハァ、すまん遅くなった!」
古泉「珍しいですね、あなたがここまで約束の時間に遅れるというのは」
キョン「11時くらいにウトウトしちまって・・・すいませんでした朝比奈さん」
みくる「大丈夫です!気にしないでください」
71:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 17:19:07.91 ID:
SEopnbmA0
キョン「長門もすまん!」
長門「・・・いい」
キョン「ルルーシュ、本当に・・・・ってあれ?ルルーシュもまだ来てないのか?」
古泉「えぇ」
キョン「フー、助かったぜ。あいつ怒ったら怖そうだからな」
古泉「それにしても、自分で呼び出しておいて30分以上も遅刻というのは
少々引っかかりますね」
キョン「まさかすっぽかしたのか?」
古泉「流石にそれはないと思いますが・・・」
みくる「あ、来ましたよルルーシュ君!」
昇降口方面から歩いてきたルルーシュがキョン達と少し離れた場所で立ち止まる
ルルーシュ「やっと全員揃ったか・・・随分と待たせてくれたなキョン」
キョン「何言ってんだ!俺よりもお前の方が遅いじゃないか!」
古泉「もしかして、実はとっくにこちらへいらしていたのですか?」
ルルーシュ「あぁ、君達が来るずっと前からね」
古泉「分かりませんね、では何故早々に姿を現さなかったのですか?」
73:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 17:24:43.71 ID:
SEopnbmA0
ルルーシュ「その質問の答えは後々分かる事になる
お前達はまず俺の質問にだけ答えてもらう」スッ
古泉「!!!」
ルルーシュが右手を上げると上空から二機のナイトメアが猛スピードで降下し
キョン達を囲むように着地して、ライフルの銃口を四人に向けたまま静止した
ドスン! ドスン!
キョン「ぬわっ!!」
みくる「きゃぁぁぁぁぁ!!!」
長門「・・・・」
古泉「やはり一筋縄ではいきませんね・・・」
キョン「ナ、ナイトメア!?どうしてこんな所に??おいルルーシュ、お前の仕業か!?」
ルルーシュ「見れば分かるだろ」
古泉「これはヴィンセント・・・ブリタニアが戦時中に開発した第七世代のナイトメアフレームですね
そしてこっちのは・・・まさかモルドレッド!?」
キョン「おい、何だそのモルなんちゃらってのは?」
75:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 17:29:39.07 ID:
SEopnbmA0
古泉「かつてブリタニアに存在したナイト・オブ・ラウンズ。そのメンバーであった
ナイトオブシックス、アーニャ・アールストレイム卿の専用機です」
キョン「ナイト・オブ・ラウンズの専用機だ?何でんなもん持ってんだよ・・・
ルルーシュ、お前は何者なんだ!?」
ルルーシュ「俺が何者であるかという前に、まずはお前達の事をはっきりさせてもらおう」
古泉「しかし手荒ですね、銃口を突きつけられた状態での問答は最早脅迫ですよ?」
ルルーシュ「こうでもしないとお前達とは対等に話が出来そうになかったのでな
何しろ宇宙人に未来人、超能力者が相手では、このくらいやらないと
我が身の安全も保障できない」
キョン「!!?」
みくる「ふぇっ・・・」
古泉「既に御存知でしたか、我々の正体は」
ルルーシュ「あぁ、だが誰がどれに当てはまるのかまではまだ半信半疑でな
まずはそこから答えてもらう。機関に所属している超能力者は・・・古泉、お前か?」
古泉「御名答です」
ルルーシュ「では未来人は?」
みくる「わ、私ですぅ・・・」
ルルーシュ「宇宙人は?」
76:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 17:30:50.67 ID:vceAK9qk0
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\ ヽ i | / / /
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__ わ た し で す --
二 / ̄\ = 二
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/ / / | i, 丶 \
77:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 17:31:52.89 ID:0TICgneO0
なんだ>>76
78:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 17:31:59.30 ID:UwgTexxS0
>>76
お前か
81:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 17:33:14.91 ID:OJlDgoUbO
>>76
不意打ちやめろwwww
79:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 17:32:50.12 ID:
SEopnbmA0
長門「・・・わたし」
ルルーシュ「大方予想通りだな。だがこれだけはいくら考えても分からなかった
キョン、お前はいったい何なんだ?涼宮の近くにいる以上、お前もタダ者ではないんだろう?」
キョン「残念だが俺はタダ者だ。宇宙人でも未来人でも超能力者でもない
普通の人間だ」
ルルーシュ「・・・・」
ルルーシュは古泉を見る
古泉「彼の言っている事は事実ですよ!嘘ではありません。というか、この状況で嘘はつけません」
ルルーシュ「・・・まぁいいだろう」
古泉「その物言いですと、涼宮さんの能力に関しても御存知のようですね」
ルルーシュ「あぁ、お前達機関の人間があいつを神と崇めてる事もな」
古泉「厳密に言うとそれは少し違います。機関の中でも意見が割れてましてね
神と崇める者もいれば、そうでないと主張する者もいます」
ルルーシュ「お前はどっちなんだ?」
古泉「前者です」
ルルーシュ「フン、だろうな」
82:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 17:36:04.26 ID:
SEopnbmA0
みくる「ふぇぇぇぇ・・・・」ガクガク
キョン「おいルルーシュ、このナイトメア何とかならんか!?
さっきから朝比奈さんの震えが止まらんのだが・・・」
ルルーシュ「心配しなくても、お前達が何もしなければこちらも何もしない
さっきも言ったがこれはあくまで俺がお前達と対等に話す為に必要な演出にすぎない」
キョン「だそうです、大丈夫ですよ朝比奈さん」
みくる「ふぇぇ・・・怖いぃ」ガクガク
古泉「そろそろ答えていただきませんか?先ほど何故早々に姿を見せなかったのかという問いと
あなたの正体に関して」
ルルーシュ「俺が姿を見せなかったのは、お前達を観察していたからだ」
古泉「観察?」
ルルーシュ「宇宙人の勢力、未来人の勢力、超能力者の勢力がどの程度の
結びつきを持っているのか、それを確認する為だ。警戒する謎の留学生からの突然の呼び出し
お前達に横の繋がりがあるのなら、俺が来るまでの間にある程度話し合いをするはずだからな」
古泉「なるほど」
ルルーシュ「しかし、話し合いどころか長門有希は終始沈黙し続け、朝比奈みくると古泉一樹
の間にも会話らしい会話は殆どなかった。つまりお前達の勢力に横の繋がりはなく
俺に関する事も一切情報交換をしておらず、尚且つ今夜ここに無策で来たという推測が立った」
85:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 17:40:07.94 ID:
SEopnbmA0
ルルーシュ「だからわざわざ遅れて出てきたんだ。始めから30分後に出ると決めていた
キョンの遅刻は少々気にはなったが、彼が加わった後も観察を続けたところで
何か変化が起こるとは思えなかったのでな」
古泉「もし観察中に我々が怪しい行動、話合いをしていた場合は
どうする予定だったんです?」
ルルーシュ「今夜は姿を現さず、諦めて家路に向かうお前達を個別に拉致し
一人ずつ尋問する予定だった」
キョン「なっ・・・・」
みくる「ひぃぃぃ・・・」
ルルーシュ「正直それはあまりしたくなかったから、お前達に横の繋がりがなくて
感謝しているところだ」
キョン「で?ルルーシュ、お前はいったい何者なんだ!?いい加減教えてくれ!」
ルルーシュ「百聞は一見にしかず。口で説明するよりもこうした方が早いな」バサッ
ルルーシュはフェイスマスクとカツラ、眼鏡を外しキョン達に素顔を見せた
キョン「!!?」
古泉「これは・・・」
長門「・・・」
みくる「ふぇぇぇ!?こ、皇帝ルルーシュ!!?」
86:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 17:44:49.87 ID:
SEopnbmA0
ルルーシュ「そうだ、俺はルルーシュ・ヴィ・ブリタニアだ!!」
キョン「嘘だろおい・・・皇帝ルルーシュはゼロに殺されたはずじゃ」
古泉「衆人環視の中で確かに刺されたはず・・・何故生きているのです?」
ルルーシュ「何故生きているかか・・・そうだな、まずはその説明が必要か
古泉、お前ギアスという能力を知っているな?」
古泉「えぇ」
キョン「何だ、そのギアスってのは?」
古泉「王の力と呼ばれる他者の思考や人体に干渉する特殊能力の事です
そういえばあなたにはまだ教えていませんでしたね」
キョン「思考や人体に干渉する能力?そりゃまんまハルヒの謎パワーの事じゃねーか」
古泉「涼宮さんの能力はギアスとは関係ありません。一時期我々もその可能性は疑ったのですが
ギアスはコードを所有している者との契約がなければ発現しない能力です
しかし過去に涼宮さんがそういった者と接触したという事実はありませんでした」
キョン「コード?また新しい言葉が出てきたぞ・・・何が何だか分からん」
古泉「恐らく僕よりも長門さんの方が御詳しいでしょう、説明していただけますか?」
長門「ギアスというのは個人の努力等で得られる力ではない。不老不死のコードというものを
所持している者と契約して始めて得られる力」
88:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 17:48:20.89 ID:
SEopnbmA0
長門「発現する能力は個々の性格や願望などが影響する為、人それぞれ異なる事が多い
能力発動の際には片目、或いは両目から赤い鳥のような紋章が浮かび上がり
コード所有者以外の者なら誰でも使用可能」
キョン「何だそれ・・・」
長門「ギアスは使用し続けるごとにその力を増していく。力を制御しきれなくなると暴走し
ONとOFFの切り替えができなくなる。しかしそれらを乗り越え、一定以上に能力を増大
させた者は、ギアスを失い不老不死のコードを得て新たな媒介者となる」
ルルーシュ「そこまで調査済みとは恐れ入った。流石は宇宙人といったところか
やはり情報戦では勝ち目は無かったようだ。こちらから正体を明かしたのは正解だったな」
キョン「いやちょっと待て、そのギアスってのと死んだはずのアンタが生きてる事と
何の関係があるんだ?」
古泉「つまりあなたはコードを所有しているギアスの媒介者という事ですね?」
ルルーシュ「そういう事だ、理解が早くて助かる」
キョン「は?つまりこいつは不老不死って事か?」
古泉「えぇ、だからゼロに刺されても死ななかったのでしょう」
ルルーシュ「俺がまだ生きている理由、御理解いただけたかな?」
92:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 17:52:32.65 ID:
SEopnbmA0
古泉「えぇ、しかし新たな疑問が」
ルルーシュ「何だ?」
古泉「何故そんなあなたがわざわざ変装までしてこの学校に通っているのです?
何か理由がないと到底理解し難いのですが」
キョン「まさか皇帝の座に返り咲く為にハルヒの力を利用しようとしてるのか!?
だから北高に入って俺たちに近づいたとか?」
古泉「恐らくそれはないでしょう。さっきも言いましたが彼はギアスの媒介者です
元の地位に返り咲く為に人知を超えた力が必要ならば、わざわざ涼宮さんに近づかずとも
自ら手当たり次第に契約者を作り、利用すればいいだけです」
ルルーシュ「それに先に近づいてきたのは俺ではなく、お前達の方だろ」
キョン「そ、そういえばそうだな・・・」
ルルーシュ「涼宮の能力の事は昨日知ったばかりだ。俺が北高に入った理由に
涼宮は一切関係してないし、他に特別な理由もない。この学校に入ったのは・・・
そうだな、軽いアクシデントのようなものだ」
古泉「それは本当ですか?」
ルルーシュ「あぁ。それに俺が北高に来た理由付けなら、最も納得のいく解釈が他にあるだろう?」
古泉「何です?」
ルルーシュ「『涼宮ハルヒがそれを望んだから』これで十分だろう?特にあの女を神と
崇めてるお前にとってはな」
95:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 17:56:06.77 ID:
SEopnbmA0
古泉「確かにそう考えるのが一番シックリきますね。実際この間涼宮さんは
そのような事を口に出していましたし」
ルルーシュ「あいつは心のどこかで皇帝ルルーシュ、或いはゼロに会いたいと願ったのだろう
その結果俺がここへ来る事になってしまったわけだ」
キョン「ん?何でそこでゼロが出てくるんだ?皇帝ルルーシュに会いたいと願って
お前が来るのは分かるが、ゼロに会いたいと願ってお前が来るってのはおかしいだろ」
ルルーシュ「何もおかしな事はないさ。何故なら、ゼロの正体は俺なのだからな」
キョン「・・・・・・は?」
みくる「ふぇ・・・!?」
ルルーシュ「厳密に言うと、だったと言った方が正しいか」
キョン「何をわけの分からん事を言ってるんだ!あんたがゼロ!?ありえないだろ!」
ルルーシュ「何故ありえない?」
キョン「だってあの時アンタを刺したのはゼロで・・・」
ルルーシュ「あの時仮面を被っていたのが本物であると証明できるのか?
偽者かもしれないぞ?」
キョン「いや・・・そりゃそうだが」
98:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 17:59:13.56 ID:
SEopnbmA0
古泉「あの時あなたを刺したゼロが本物か偽者かの区別は、それこそゼロ本人か
ゼロの正体を知っている者にしかできませんよ」
ルルーシュ「その通りだ。自分で言っておいて何だが、そもそもゼロの正体に
本物も偽者もないんだよ。ゼロというのは個人を示す名前ではなくあくまで記号だからな」
キョン「言っている意味がさっぱり分からんのだが」
古泉「つまりあの仮面を被れば誰もがゼロになり得るわけで、それを本物か偽者かと
追求することに何の意味も無いという事ですか?」
ルルーシュ「そういうことだ」
キョン「無茶苦茶な理論だな・・・」
古泉「しかしその場合ですと、涼宮さんがゼロを望んだ場合過去にあの仮面を被った経験のある
人々全員が召喚対象になります。確か終戦間際、黒の騎士団は日本人を中華連邦に移す為
100万人近い人々にゼロの格好をさせた事がありましたよね?候補者の数は膨大です
何故そのような人数の中からあなたが選ばれたのでしょうか?」
ルルーシュ「推察だが、涼宮の中のゼロとはただ姿形を似せた者ではなく
実際に黒の騎士団を率いブリタニアと戦っていた者の事なんだろう」
古泉「つまり、あなたがそうだと?」
ルルーシュ「あぁ。クロヴィスを殺したのも、黒の騎士団を結成したのも、ブラックリベリオンを
仕掛けたのも全部俺だ」
キョン「百歩譲ってそれが本当だとして、じゃあ何でお前は終戦間際自分で作った黒の騎士団と
戦ってたんだ?それもゼロとしてではなく、皇帝ルルーシュとして!意味が全く分からん!」
111:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 18:21:07.14 ID:
SEopnbmA0
古泉「同感です。そろそろ明確な説明をいただけませんか?それがない限り
あなたがゼロであったという事を信じることなど出来るわけがありません」
ルルーシュ「別にいいが、かなり長くなるぞ?」
古泉「僕は構いませんよ」
キョン「俺も大丈夫だ。説明できるもんならしてみろ!」
ルルーシュ「そうだな・・・何処から話せばいいだろう。
まずは俺がブリタニアにいた頃から話をしようか」
ルルーシュは自分がゼロになった理由と
クロヴィス殺害からゼロレクイエムを起こすまでの経緯を事細かに説明した
ルルーシュ「以上だ、何か質問はあるか?」
キョン「・・・・・・・・・・・じゃ、じゃあ何だ・・・今ゼロの仮面を被ってるのは
巷じゃ裏切りの騎士って言われてるあの枢木スザクだってのか?」
ルルーシュ「あぁ。さっきそういっただろ?」
みくる「ふぇぇぇ・・・そんな裏事情があったなんて・・・」
114:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 18:23:21.51 ID:
SEopnbmA0
古泉「わざとあからさまな独裁政治を行い、世界中の人々の憎しみを自分一人に集め
ゼロの仮面を被せた枢木スザクに討たせる!結果世界は愚かな戦争を止め
話し合いという手段でもって外交を行うようになる。悪の元凶たる皇帝ルルーシュを討ち滅ぼした
ゼロは正義と平和の象徴として人々の心の支えになる。まさに今の世界そのままですね」
ルルーシュ「勿論今話した事を裏付ける証拠は何処にもない。信じるか信じないかは
お前達次第だ」
古泉「ここまで明確な回答をいただいた以上信じないわけにはいきませんよ
それにしても、まさかあの大事件にそのような裏があったとは・・・・面白いですね」
キョン「駄目だ・・・まだ頭の整理が追いつかん」
古泉「事件後は身を潜めて生活していたが、涼宮さんの能力が作用した結果
あなたは北高へ通う事となり、我々と相対する現状へと至ったわけですね」
ルルーシュ「そうだ。正直お前達の正体を知った時はどうしたものかと悩んだが
下手な嘘をつくより全てを話し、理解を求めた方が安全だと思ってな」
古泉「だから自ら告白なさったのですか」
ルルーシュ「こちらから正体を明かすのと、黙っていた正体をお前らに明かさせるのとでは
その後の関係性を考えても雲泥の差だからな。お前らが相手では
何をされるか分かったもんじゃない」
古泉「機関は基本話し合い重視ですので、後からあなたの正体が割れたとしても
手荒な真似はしなかったと思いますよ」
ルルーシュ「お前の組織じゃない、俺が恐れていたのはこの二人の組織だ」
115:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 18:27:55.17 ID:
SEopnbmA0
みくる「へ!?」
長門「・・・・・・」
古泉「なるほど、そうでしたか。まぁ、確かに分かる気がします
僕が逆の立場でも、恐らく一番脅威に感じるのは朝比奈さんや長門さんの一派でしょうし」
みくる「わ、私達も乱暴な事はしませ~ん!」
ルルーシュ「お前はどうなんだ長門有希?」
長門「・・・時と場合による」
ルルーシュ「フン、やはりこちらから打ち明けたのは正解だったか」
古泉「それで、あなたはこれから我々とどのような関係を築きたいとお考えなのでしょうか?」
ルルーシュ「互いに不利益になるような事は避け、互いに干渉しない関係というのはどうだろう?
今のお前達は実際そんな感じなのだろう?」
古泉「まぁそうですね。ただ我々は時と場合によっては干渉しあったりもしますよ?」
ルルーシュ「そうなのか?まぁその辺はお前達に合わせるさ。この中では一番後輩だしな」
キョン「話がまとまったならとっとこのナイトメアと、俺たちに向けられた銃を何とかしてくれ
さっきから生きた心地がせん」
ルルーシュ「あぁ、そうだな。C.C、アーニャ、もういいぞ!」
119:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 18:34:34.02 ID:
SEopnbmA0
ルルーシュが合図を送るとキョン達に向けられた銃口は別の方向へと移動し
ナイトメアのコクピットハッチが開き中から二人の女性が姿を現した
アーニャ「・・・終わり?」
ルルーシュ「あぁ、終わりだ。話はついた、ご苦労だったな」
C.C「全く、こんな夜中に迷惑な話だ。夜更かしは美容の敵だというのに
ルルーシュ、この貸しはでかいぞ?」
キョン「パイロットは女だったのか(しかも両方可愛い!)」
古泉「元ナイト・オブ・シックス、アーニャ・アールストレイム・・・どうやら本物のようですね」
キョン「元ラウンズが護衛かよ、どうなってんだあいつのコネクションは?」
古泉「こちらの御二人はあなたの協力者ですか?」
ルルーシュ「そうだ。アーニャの事は知ってるみたいだな、いい機会だからもう一人の方も
紹介しておいてやる。あいつはC.C、俺の前にコードを所持していた者だ」
古泉「つまりあなたにギアスを与えた人物ですね」
ルルーシュ「あぁ、今はコードもギアスも持たないただの人間だがな」
C.C「フン、ただの人間でいられる事の喜びはお前達には分かるまい」
123:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 18:40:56.53 ID:
SEopnbmA0
アーニャ「・・・・・・」ジー
みくる「あ、あのぉ・・・私の顔に何かついてますかぁ?」
アーニャ「・・・・・・」ジー
みくる「・・・・あのぉ」
アーニャ「・・・・・・」ジー
みくる「ひぃぃぃ、キョンくーん!」ガバッ
キョン「だ、大丈夫ですか朝比奈さん!おい、あんたさっきから何で
朝比奈さんを凝視してるんだ?怖がってるじゃないか!」
アーニャ「・・・・なんか、声が似てるから」
長門「・・・・・・」
C.C「確かお前が宇宙人だったな、ずっとモニターで見ていたが
お前さっきから顔色一つ変えんな・・・・不感症か何かか?」
ツンツン
C.Cは指で長門の脇腹を突き始めた
ツンツン ツンツン ツンツン
長門「・・・・・・・」
124:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 18:45:06.75 ID:
SEopnbmA0
ルルーシュ「おい、止めろC.C!!そいつに関しては何をしでかすか分からん!
あまり刺激するな!」
C.C「他人に止めろと言われると止めたくなくなるのは何でだろうなルルーシュ」
ツンツン ツンツン ツンツン
ルルーシュ「止めろと言っているだろ!?相手は宇宙人だぞ!?」
ツンツン ツンツン ツンツン
長門「・・・・・・・・・止めて、くすぐったい」
C.C「お?ようやく反応したか!もしかして怒ってるのか?」
長門「・・・・・」
C.C「何だ、ちゃんと感情があるんじゃないか。だったら能面ぶってないで
もっと表情に出したらどうだ?その方が人生楽しいぞ」
長門「・・・・・」
古泉「では僕はこの辺で失礼させていただきます。今夜は有意義な会談が出来て
本当に良かったです。これからよろしくお願いします」
ルルーシュ「こちらこそよろしく頼む」
古泉「では、失礼します」
128:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 18:53:39.57 ID:
SEopnbmA0
古泉はその場を去った
キョン「じゃあ俺達も帰りましょうか朝比奈さん」
朝比奈「はい・・・・」
ルルーシュ「先輩は俺が送りますよ、この時間帯に年頃の女性の一人歩きは危険ですからね」
キョン「なに?・・・・お前よからぬ事を考えてるんじゃないだろうな?」
ルルーシュ「フン、お前じゃあるまいし」
キョン「何だと!?」
朝比奈「だ、大丈夫です!私一人でも・・・」
アーニャ「駄目、危ないから私がモルドレッドで送っていく」
朝比奈「へ?へ?モルドレッドでってどういう意味で・・・キャー!!!」
アーニャは無理矢理朝比奈さんを担ぎモルドレッドのコックピットに乗せ
機体を発進させた
バシューッ
キョン「・・・・なんて強引な奴だ。ハルヒ級だな」
ルルーシュ「長門有希、一応聞くがお前は夜道大丈夫なのか?心配なら送っていくが?」
長門「大丈夫」
131:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 19:03:57.74 ID:
SEopnbmA0
ルルーシュ「そうか、気をつけろよ」
長門「・・・・」コクッ
長門はその場を去った
キョン「はぁ・・・じゃ、俺も帰るか」
ルルーシュ「送っていこうか?」
キョン「気持ちの悪い事を言うな」
ルルーシュ「はは、冗談だ」
キョン「しかし不思議だ・・・6年前にテレビで見てたあの皇帝ルルーシュと
今こうして話しをてると思うと」
ルルーシュ「人生というのはいつ何が起こるか分からない、良い勉強になっただろう?」
キョン「生憎だが、その手の勉強は高校入学以来何度も復習してる」
ルルーシュ「涼宮ハルヒのお陰でか?」
キョン「あぁ、あいつと出会ってから俺の平穏な日常は激変しちまった」
ルルーシュ「人によっては羨ましがるだろうな、今のお前の立ち位置は」
キョン「そんな物好きがいるとは思えんな」
133:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 19:08:18.75 ID:
SEopnbmA0
ルルーシュ「お前はいろんな意味でかなり恵まれたポジションにいると思うよ
ただの人間でありながら涼宮ハルヒに引き寄せられ、周囲で起こる事件に何度も巻き込まれる
退屈な日常に飽き飽きしている人間にとって今のお前はまさに理想の塊だろうな」
キョン「代われるものなら代わってやりたいね」
ルルーシュ「残念ながらそれは無理だ。これはお前にのみ与えられた特権
お前はきっと特別な存在なんだよキョン。この世界にとって、そして涼宮ハルヒにとってもな」
キョン「・・・・・・」
------------
-------
---
-
------東京租界空港
ジノ「いやー、かなり待たせちゃったね!ごめんごめん、税関でトラブっちゃってさ!」
カレン「遅すぎ!!ていうかあんた今度は何持ち込もうとしたのよ?」
ジノ「オーストラリアで見つけた珍獣の角なんだけど、駄目だってさ。
カレンにプレゼントしようと思ったんだけどなぁ」
カレン「・・・いらないわよ、そんなの」
135:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 19:12:08.72 ID:
SEopnbmA0
------車内
ジノ「悪いな、迎えに来てもらっただけじゃなく帰りの運転までさせちゃって!」
カレン「別にいいわよ、アンタの荒い運転だと落ち着いて乗ってられないし」
ジノ「車の運転ってちまちましててどうも好きになれないんだよなぁ
ナイトメアでぶっ飛ばすのに慣れてるせいかなぁ」
カレン「最近もナイトメアに乗ってるの?」
ジノ「いや、終戦以降一回も乗ってないよ」
カレン「じゃあナイトメアは関係ないじゃない、性格の問題ね」
ジノ「痛いところつくなぁ」
カレン「で、今回は何で帰ってきたの?」
ジノ「そりゃ勿論、カレンの顔を見に」
カレン「茶化さないで!!何か理由があるから帰ってきたんでしょ?
知ってるのよ私、ロイドに呼び出されたんでしょ?」
ジノ「何だ、知ってるのか。じゃあロイドさんに直接聞けばよかったじゃないか」
カレン「だっていくら聞いても教えてくれないだもんあのオヤジ!」
ジノ「あの人変わってるからなぁ」
136:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 19:16:14.50 ID:
SEopnbmA0
カレン「あいつに何だって言って呼び出されたの?答えないと空港に引き返すわよ」
ジノ「答える、答えるよ・・・・内緒にしとくようにって言われてるんだけどなぁ
まぁ仕方ないか、実はさ」
--------
----
--
-
-------東京租界ロイドの研究室
ロイド「セシルくん、このおにぎりなんだけど・・・」
セシル「あっ、気付きました!今日は隠し味にはちみつを入れてみたんです!」
ロイド「隠し味?はちみつの味しかしないんだけど・・・全然隠れてないよねこれ」
セシル「お口に合いませんでしたかぁ?今日はジノ君が来る日だから
沢山作ってきたんですが・・・」
ロイド「沢山って、どれくらい?」
セシル「10個以上は作ったと思います」
ロイド「10個・・・(彼に頑張ってもらうしかないね)」
138:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 19:20:51.43 ID:
SEopnbmA0
ウィーーン
ロイド「噂をすれば、ようやく来たようだね」
ジノ「こんちはー」
セシル「いらっしゃいジノ君・・・・ってあれ?カレンさんも一緒?」
カレン「こんにちはセシルさん」
セシル「こんにちは、今日って紅蓮のテストの日だっけ?」
カレン「いえ、今日はジノの送迎のついでに寄ってみただけです
そこの人に言いたい事があったんで」
ロイド「ん?それって僕の事?」
カレン「えぇそうですよ!!聞いたわよ、アンタがジノを呼び出した理由!!」
ロイド「困るなぁ、内緒にしてっていったのに」
ジノ「いや~、すいません。ていうかカレン、お前まだナイトメアに乗ってるのか?
紅蓮のテストがどうとか言ってたけど」
セシル「カレンさんには大学の授業の合間を縫って私たちのナイトメア開発に
協力してもらってるの!」
ロイド「ウフフ~、彼女程優秀なデバイサーはなかなかいないからね!
本当いつも助かってるよ」
140:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 19:27:34.58 ID:
SEopnbmA0
カレン「おだてて誤魔化そうったってそうはいかないわよ!ジノを呼び出した理由
何で私に黙ってたの!?」
ロイド「そうしろって言われたからだよ、コーネリア元殿下にね」
カレン「コーネリアに?」
ロイド「そう。実はジノ君を呼び出すようにと連絡してきたのはあの人なんだけどね
その時僕が、じゃあカレン君にも手伝ってもらった方がいいんじゃないですかって言ったら
平和な生活を取り戻した普通の大学生を元の世界に連れ戻すような事は
しちゃいけないって怒られちゃってさ。あの人もだいぶ変わったよねぇ」
カレン「あいつがそんな事を・・・」
ジノ「ていうか、俺も今は普通の一般市民なんだけど・・・・俺は元の世界に戻ってもいいんだ・・・」
ロイド「コーネリア元殿下曰く、仕事もしないで世界中歩き回ってるような放浪者は
例外だそうだよ」
ジノ「失礼だなぁ、旅先で必要に応じてちゃんとしてますよ!仕事」
カレン「コーネリアが変な気を回してくれたのはありがたいけど、結局私も知っちゃったんだから
詳しい事を説明してもらうわよ!」
ジノ「そうそう、詳しい事を教えてよ。ざっくりとした情報しか受けてないんだから
来月の終戦記念式典に反超合衆国の連中がテロを仕掛けようとしてるんだろ?」
ロイド「そうだよ。ま、詳しい事はセシルくんお願い」
141:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 19:31:54.76 ID:msP8l6gfP
ジノにまともな役があるSSは久しぶりだ
142:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 19:32:01.05 ID:
SEopnbmA0
セシル「来月行われる終戦記念式典の場で、反超合衆国の過激派で知られる組織が
テロを行い、ゼロ及び式典に参列する各国の代表を抹殺するとの情報が入ったの」
ジノ「何処の組織だいそれ?過激派って言っても今そういうのいっぱいあるでしょ?」
セシル「それがそれまで沢山あった組織が最近一つにまとまったらしくて・・・」
ジノ「一つにまとまった?あのイカれた連中が?確か一つ一つ微妙に主義主張とか
異なってなかった?」
ロイド「どうやら優秀な指導者が上に立ったのが原因みたいだよ。詳しい事は分からないけど」
ジノ「へー、またゼロみたいなのが現れたって事か」
カレン「ちょっと、ゼロとそんなのを一緒にしないでちょうだい!!」
セシル「一つ一つは大した勢力ではなかったんだけど、これらが一つにまとまった今
その勢力は黒の騎士団と比較しても遜色のないレベルにまで達してるそうよ
だから最近は超合衆国や黒の騎士団の中でもこのテログループへの対策案ばかりが
議論されてるの」
ジノ「そこへ来て式典でテロをするって情報が流れてきたわけか」
セシル「えぇ、だからあなたを呼んだのよジノ君。あなたには当日ナイトメアに乗って
式典会場周辺の警備を行ってもらいます」
ジノ「それは別にいいんだけどさ、何も俺がいなくたって今の黒の騎士団にも
沢山優秀なパイロットがいるんだろ?何でわざわざ俺を呼んだんだい?」
146:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 19:41:20.25 ID:
SEopnbmA0
ロイド「当日黒の騎士団のナイトメアや戦闘機は日本には来ないよ」
カレン「は?何でよ?」
ロイド「終戦記念式典は平和への祈りを込めたものらしくてね、大掛かりな軍隊の出入りは
一切禁じられてるんだよ。だから当日会場を警備しているのは日本の警察と自衛隊のみ」
カレン「はぁ?何よそれ?事前にテロの情報が入ってるんでしょ?」
ロイド「例外はないそうだよ。ちなみにこの決定を下したのは今の超合衆国代表ね
まぁ仕方ないよ、テロを警戒して黒の騎士団の軍隊を総動員しちゃったら
式典のムードぶち壊しだからね」
カレン「だからって・・・警察と自衛隊だけだなんて」
セシル「だから私たちは警察と自衛隊の他に、少数精鋭による別の部隊を組織するようにと
扇首相から要請を受けたの」
カレン「扇さんから!?」
セシル「えぇ。その組織のリーダーがコーネリア元殿下で、最初にジノ君に
白羽の矢が立ったって事なの」
ジノ「なるほど・・・・ハハ、ちょっと面白くなってきたな」
カレン「何処がよ馬鹿!!セシルさん、その部隊に私も参加させてください!!
ただ見ているだけなんてできない!」
セシル「どうしますかロイドさん・・・?」
148:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 19:43:28.34 ID:GjwtkJLC0
扇まだ首相なのか
あっという間に不信任で終わってると思った
150:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 19:44:03.07 ID:1AN5uo+K0
6年も扇が首相だなんてありえない
174:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/07/24(火) 20:11:39.56 ID:msP8l6gfP
>>150
嫁のほうかもしれない
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ハルヒ「皇帝ルルーシュに会いたいわ!!」【中編】
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