前編→セイバー「シロウは結局誰を選ぶのですか?」士郎「勿論―――」
146:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 00:55:12.39 ID:
3lld63CP0
士郎「じゃ、セイバー、イリヤ。留守番頼むな」
セイバー「はい」
イリヤ「いつ帰ってくるの?」
士郎「夕方には帰ってくるから」
イリヤ「わかったわ」
セイバー「いってらっしゃい」
士郎「行ってきます」
セイバー「……」
イリヤ「……」
セイバー「さて、何をしましょうか」
イリヤ「セイバーはいつもなにしてるの?」
セイバー「そうですね……瞑想していることのほうが多いですね」
イリヤ「つまり何もしてないのね?」
セイバー「そんなことは……!!」
イリヤ「……」
147:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 00:58:21.37 ID:
3lld63CP0
縁側
イリヤ「……」
イリヤ(お昼ごはんも士郎は用意してくれてるし)
イリヤ(ただ黙って士郎の帰りを待っていればいいのかな……?)
ライダー「……」スタスタ
イリヤ「おでかけ?」
ライダー「はい。アルバイトに」
イリヤ「働いてるの?」
ライダー「この家でお世話になる以上は」
イリヤ「……」
ライダー「では」
イリヤ「……そっか」
イリヤ「そうよ。何もしないなんて駄目よ。きっと士郎に愛想を尽かされるもの」
イリヤ「でも……何をしたら……?」
イリヤ「というか、どうやったら働けるの……?」
149:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 01:02:06.28 ID:
3lld63CP0
街
イリヤ「……」キョロキョロ
イリヤ「あの」
「はい?」
イリヤ「私を使ってみない?」
「……は?」
イリヤ「この私ならなんでもこなしてみせるわ」
「いや、小学生は流石に雇えないから」
イリヤ「小学生……!?」
「こんな昼から出歩いて、学校はいいの?」
イリヤ「失礼ね……私は―――」
キャスター「あらー、こんなところにいたの?」
イリヤ「!?」
「なに、おたくの子ども?」
キャスター「ほほほ。ほら、行きましょう」
152:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 01:05:52.06 ID:
3lld63CP0
イリヤ「はなして!!」
キャスター「なにしているの、アインツベルンのご息女がこんな街中で」
イリヤ「あなたこそ!!」
キャスター「私は食材の買出しよ」
イリヤ「あぁ……また人間を溶解させるってわけ?」
キャスター「そんなことしないわ」
イリヤ「どうだか」
キャスター「それより、本当に何をしていたの?」
イリヤ「見てわからない?仕事を探してたの」
キャスター「なんのために?」
イリヤ「それは……あの……士郎のために……」
キャスター「あなた……まさか……」
イリヤ「……う、うん」
キャスター「なるほど……。ねえ、専業主婦ってわかるかしら?」
イリヤ「え?」
157:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 01:12:16.69 ID:
3lld63CP0
キャスター「家で夫のためにできうる限りのことをするの」
イリヤ「それは?」
キャスター「お料理、お掃除、お洗濯。毎日それらをこなし、夫がいつ帰ってきてもいいようにすべての準備を整えるの」
イリヤ「……」
キャスター「無理に外で働こうとしなくても、家でできること、しなくてもならないことは山ほどあるわ」
イリヤ「そっか」
キャスター「がんばりなさい。専業主婦もつらいわよ」
イリヤ「……やるわ」
キャスター「そう」
イリヤ「じゃないと……何の為に城を出たかわからないもの」
キャスター「……応援ぐらいはしてあげる」
イリヤ「ありがとう……貴女にお礼をいうなんて癪だけど」
キャスター「可愛くないわね……。じゃあ、これをあげるわ」
イリヤ「なにこれ?」
キャスター「お守り。坊やと仲良くなるためのね」
158:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 01:12:52.18 ID:EY7tZ0f40
最強のお守りがきたか・・・
159:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 01:15:23.36 ID:
3lld63CP0
衛宮邸
イリヤ(士郎に嫌われたんじゃあ……意味ないもの……)
イリヤ(城を出たんだから……一人で全部やらないと……!!)
イリヤ「よし……!!」
セイバー「おかえりなさい。どうしました?」
イリヤ「掃除するの」
セイバー「掃除……ですか?毎日、シロウがしていますが」
イリヤ「それでもするの!!」
セイバー「そ、そうですか」
イリヤ「……」
セイバー「……」
イリヤ「で、掃除ってどうすればいいの?」
セイバー「掃除機や雑巾を使うものでは?」
イリヤ「掃除機ってどこ?」
セイバー「それは向こうに」
160:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 01:18:07.45 ID:
3lld63CP0
イリヤ「これね」
セイバー「ええ。ここのコードを引っ張って」
イリヤ「うんうん」
セイバー「ここに差込み、あとは手元のスイッチを入れれば」
ゴォォォ
イリヤ「すごい!」
セイバー「どうぞ」
イリヤ「うん……」ゴクリ
イリヤ「……」カチッ
ゴォォォォ
イリヤ「おぉぉ……?!」
セイバー「……」
イリヤ「これでいいのね。なるほど、簡単じゃない」
セイバー「大丈夫ですか?」
イリヤ「問題ないわ。魔術よりも簡単だから」
162:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 01:20:25.17 ID:
3lld63CP0
廊下
イリヤ「よいしょ……よいしょ……」ゴォォォ
イリヤ「……この壷が邪魔ね」
イリヤ「動かさないと……」
イリヤ「ふぬぬ……」
イリヤ「……重い」
イリヤ「セイ―――」
イリヤ「駄目よ。一人でやらないと」
イリヤ「ふぬぬ……!!」
ゴリゴリ……
イリヤ「あ、うごい―――」
ガシャーン!!!
イリヤ「……」
164:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 01:20:45.38 ID:ep2OZkNo0
やっちまったな…
166:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 01:23:27.97 ID:QzUpjMZD0
壺割って涙目のイリヤをなでなでしたい
170:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 01:25:04.46 ID:
3lld63CP0
イリヤ「……」ゴォォォ
イリヤ「よし。あとはこの壷を……」
セイバー「イリヤ、今すごい音が―――」
イリヤ「……」
セイバー「イリヤ……?」
イリヤ「なによ!!」
セイバー「いえ……壷が割れてませんか?」
イリヤ「直すわよ!!」
セイバー「そ、そうですか」
イリヤ「これぐらいなんでもないもん」
セイバー「……」
イリヤ「―――ほら、直った」
イリヤ「次は士郎の部屋を掃除しないとっ」
セイバー「がんばってください」
171:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 01:26:14.23 ID:/S8BdS600
さすがは錬金術に秀でたアインツベルン家だ
173:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 01:28:09.63 ID:
3lld63CP0
士郎の部屋
イリヤ「よいしょ……」ゴォォォ
イリヤ「これは……ここに置いておけばいいかな?」
イリヤ「……」ゴォォォ
ガガガガガガ!!
イリヤ「な、なに!?」
イリヤ「ちょっと!!なによ!!どうしちゃったの!?」
イリヤ「……?」
イリヤ「もしもし?」
イリヤ「……」
イリヤ「……」カチッ
ゴォォォォ
イリヤ「なんでもないみたいね」
イリヤ「よし!」ゴォォォ
175:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 01:32:21.00 ID:
3lld63CP0
イリヤ「こんなものかな」
イリヤ「次は……」
イリヤ「お風呂ね」
イリヤ「……」テクテク
イリヤ「……」ガララッ
イリヤ「どうやればいいのかしら……?」
イリヤ「……雑巾ね」
イリヤ「でも雑巾って……これでいいか」
イリヤ「あとは……拭けばいいわよね」
イリヤ「……」ゴシゴシ
イリヤ「……」
イリヤ「セラはもっと泡まみれになってた気がする……」
イリヤ「そうだ!」
イリヤ「昨日の頭髪用のを使えば……」シュッシュッ
イリヤ「うんうん。泡立つ、泡立つ」
176:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 01:33:17.87 ID:SRloxr6A0
可愛い
178:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 01:36:49.19 ID:
3lld63CP0
イリヤ「ふぅ……」
イリヤ「次はこの雑巾を洗わないと」
イリヤ「確か士郎は……」
イリヤ「この箱の中に入れていた気がする……」
イリヤ「……」ポイッ
イリヤ「……」
イリヤ「……あれ?動かない」
イリヤ「なによ。なんで動かないの?!」バンバン
イリヤ「むー……」
イリヤ「何か起動させるためのものがいるのかしら?」
イリヤ「そうか……きっと量が足りないんだ。士郎はいつももっと多くの衣類をこの中にいれてたもんね」
イリヤ「じゃあ……」
イリヤ「私の服をいれよう」
イリヤ「タンスにいっぱい入ってるし、いけるはず」タタタッ
179:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 01:38:37.28 ID:WcLaLQeMO
あぁぁあぁ
180:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 01:39:56.69 ID:
3lld63CP0
イリヤ「よいしょ……よいしょ……」ポイッ
イリヤ「……」
イリヤ「あれ?」
イリヤ「そんな……まだ足りないっていうの……?」
セイバー「何をしているのですか?」
イリヤ「セイバー、これが動かないの」
セイバー「洗濯機ですか?ここを押せばいいのです」
イリヤ「そうなの?」
セイバー「はい。衣類を洗うのですか?」
イリヤ「うん!」
セイバー「わかりました。では―――」
イリヤ「あ、私が押すからいい」ポチッ
ウィィィィィン!!
イリヤ「うごきだした!」
セイバー「洗剤はいれましたか?」
182:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 01:43:31.46 ID:
3lld63CP0
イリヤ「これ?」
セイバー「それは体を洗うようのものです。洗濯用のはこっちです」
イリヤ「そうなの?」
セイバー「はい」
イリヤ「変な粉ね」
セイバー「それを入れるのです」
イリヤ「どれくらい?」
セイバー「シロウはいつも二杯ぐらいいれてますね」
イリヤ「じゃあ、二杯でいいや」
セイバー「……」
ウォンウォンウォン
イリヤ「回ってる回ってる。これでいいのね」
セイバー「しばらくすれば止まりますので、そのときもう一度洗剤をいれるのです」
イリヤ「そうなの?」
セイバー「ええ。シロウはいつもそうしていますね。どうしてかは知りませんが」
181:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 01:42:27.61 ID:O9D0Mh6V0
セイバーちゃんがかわいい
183:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 01:45:26.11 ID:HNYSsC3mO
セイバーはそこまでみてるなら普段から手伝えよwww
184:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 01:47:21.04 ID:
3lld63CP0
イリヤ「……」ジーッ
イリヤ「暇ね……」
ウィィィン!
イリヤ「……」
イリヤ「あ。とまった?」
イリヤ「よし!」
イリヤ「……洗剤をもう一回いれるのよね」ポイッ
イリヤ「……」
イリヤ「士郎っていつもこんな風に待ってるんだ」
イリヤ「すごいなぁ……」
イリヤ「ううん……だからこそ、私が代わりにしないと」
イリヤ「……」
ウォンウォンウォン
イリヤ「ふわぁぁ……」
187:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 01:51:59.57 ID:
3lld63CP0
士郎「―――イリヤ」
イリヤ「ふぁ?」
士郎「起きたか」
イリヤ「あれ?士郎……どうかしたの?」
士郎「もう四時だぞ?」
イリヤ「そうなの?」
士郎「セイバーがここまで運んできたって。なんか洗濯機の前で寝てたらしいな」
イリヤ「あ!洗濯物!!」
士郎「イリヤ、それなんだけど」
イリヤ「なに?」
士郎「正直、洗濯した服はもう着れない」
イリヤ「なんで?」
士郎「あのな。どんな服でも洗濯機なら洗えるってわけじゃないんだ」
イリヤ「……?」
士郎「生地が縮むこともあるし、最悪穴があくことだってある。あと……色落ちも酷かった」
189:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 01:58:44.92 ID:
3lld63CP0
イリヤ「……どういうこと?」
士郎「洗濯するものっていうのはちゃんと考えないといけないんだ」
イリヤ「そうなんだ……」
士郎「あと―――」
イリヤ「え?」
士郎「掃除機で何か固いものとか吸わなかったか?」
イリヤ「えっと……あ、うん」
士郎「中で詰まってて、取り出すのが大変だった」
イリヤ「私ね、士郎のためにがんばったの」
士郎「……」
イリヤ「これからは洗濯とか掃除とかちゃんとできるよ」
士郎「イリヤ、風呂掃除もしてくれたんだよな?」
イリヤ「ピカピカだったでしょ?」
士郎「……ぬめりとかとれてなかったし、シャンプーでこするのは意味ないから。シャンプーが空になるほどがんばってくれたみたいだけど」
イリヤ「……もしかして、私は今、士郎に怒られてるの?」
190:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 01:59:18.41 ID:agw7ATZE0
そんな責めるような言い方シロウしないって思ったけどほとんどイリヤの私物だったな
191:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:04:02.96 ID:
3lld63CP0
士郎「いや、今度から注意してくれればいい」
イリヤ「うん」
士郎「じゃあ―――」
桜「先輩」
凛「……」
士郎「なんだ?」
イリヤ「なによ?」
凛「イリヤは何もしないでくれる?」
イリヤ「え……?」
士郎「遠坂!!」
凛「士郎は今、かなりソフトに言ったけど、掃除機はほぼ潰れかけだったし、洗濯機も中がめちゃめちゃ。貴女の服のせいでね」
士郎「そんなことないだろ。あれぐらい―――」
桜「……」
凛「……」
イリヤ「なによ……なによぉ!!文句があるならいいなさいよ!!」
192:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:06:12.10 ID:G8doVBWi0
修羅場ってまいりました
193:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:06:43.31 ID:EY7tZ0f40
これだから小姑は・・・頑張ってる姿を認めてやれよ
196:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:07:37.45 ID:
3lld63CP0
凛「じゃあ、言わせてもらうけど。貴女が何かすると士郎の仕事が無駄に増えるだけよ」
イリヤ「……!?」
士郎「遠坂、やめろ」
凛「これなら何もせずに黙っているセイバーのほうがマシね」
イリヤ「……」
士郎「遠坂、いい加減にしろ」
凛「士郎に認められようと必死になるのはわかるけど、ありがた迷惑よ」
士郎「……」
イリヤ「士郎……?」
士郎「なんだ?」
イリヤ「そうなの?」
士郎「え……?」
イリヤ「私はなにもしないほうがいいの……?」
士郎「それは……」
イリヤ「……ごめんなさい」
200:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:11:51.50 ID:
3lld63CP0
居間
セイバー「……」
イリヤ「……」
セイバー「どうしました?」
イリヤ「別に」
セイバー「そうですか」
イリヤ「ねえ?」
セイバー「はい?」
イリヤ「セイバーはその……何もできないからなにもしないの?」
セイバー「いえ。そういうわけではありませんが。シロウは家事が好きですから、任せているだけです」
イリヤ「そうなんだ。でも、それって嫌われないの?」
セイバー「無論、家事をしないかわりに私はこの家の警護をしていますので」
イリヤ「……」
セイバー「仕事がないわけではない。仕事とは自分から作るものだと思いますので」
イリヤ「そっか……」
203:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:14:15.35 ID:sII7pTqY0
不覚にもセイバーがかっこよく見えた
201:
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2012/01/03(火) 02:12:38.60 ID:4bDD73ro0
さすが自宅警備員さん
202:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:14:00.44 ID:Uv9qhBmc0
セイバーさんエイプリルフールの時その自宅警備すら手抜いてたじゃないですかー!
204:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:16:14.40 ID:0tt+yuOp0
無駄知識 エミヤ君の家には結界があるのでアサシンとキャスター以外不法侵入しても気づく
そしてアサシンならセイバーに気づかれないまま殺せるので……
205:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:16:43.60 ID:
3lld63CP0
縁側
イリヤ(自分ができることを仕事にする……)
イリヤ(私は士郎のためになにができるのかな……?)
イリヤ「……考えるまでもないか」
イリヤ「何もできないなぁ」
イリヤ「桜もセイバーもいるし……凛もいるし……」
イリヤ「ここでは私にできることなんてなにもなかった……」
イリヤ「はぁ……」
士郎「イリヤ、ごはんができたぞ」
イリヤ「……ねえ、士郎?」
士郎「ん?」
イリヤ「私のこと……好き?」
士郎「何回同じこと言わせるんだ?」
イリヤ「……でも、このままじゃ、私のこと嫌いになるんでしょ?」
士郎「なんでさ?」
208:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:21:17.95 ID:
3lld63CP0
イリヤ「だって……」
士郎「なんだ、遠坂に言われたこと気にしてるのか?」
イリヤ「……」
士郎「いいんだよ。イリヤはなにもしなくて」
イリヤ「……」
士郎「俺がイリヤのことは全部―――」
イリヤ「違うの!」
士郎「え?」
イリヤ「私は……士郎のためになにかしてあげたいの!」
士郎「イリヤ……」
イリヤ「だって……やっと士郎が私を選んでくれたのに……何もできないなんて……」
士郎「いや、だってイリヤはずっとセラとリズにお世話されてきたんだから、仕方ないじゃないか」
イリヤ「なによ!!士郎のわからずや!!」
士郎「あ、イリヤ!!」
214:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:24:50.13 ID:
3lld63CP0
イリヤの部屋
イリヤ「士郎のバカ……」
イリヤ「それが苦痛になるってなんでわからないのよ……」
イリヤ「……」
イリヤ「……」ゴソゴソ
イリヤ「何がお守りよ……効き目なんてないじゃない!!」
イリヤ「こんなもの―――」
トントン
イリヤ「……だれ?」
セイバー「私です」
イリヤ「なに?」
セイバー「食事はどうされますか?」
イリヤ「いらないわ」
セイバー「では、私が貴女の分を食べても?」
イリヤ「いいわよ。好きにして」
215:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:27:43.40 ID:QzUpjMZD0
アルトリアのクラスは乞食
216:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:27:54.46 ID:Tpxqg3Th0
セイバーゴミすぎ
218:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:30:18.35 ID:VXtugwFs0
セイバーwwww
励ましに来たのかと思えばwwww
220:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:31:49.38 ID:
3lld63CP0
セイバー「イリヤ、それがシロウを悲しませることになるとわかっていますか?」
イリヤ「え?」
セイバー「貴女のために作った料理が冷めしまうとシロウはとても悲しそうな目をします」
イリヤ「……」
セイバー「夫婦とはそういうことを分かり合えないと務まらない。私はそう思います」
イリヤ「……」
セイバー「シロウに悪気はありません。ただ、貴女に優しすぎるだけです。今までのこと、切嗣のことがそうさせているのかもしれません」
イリヤ「セイバー……」
セイバー「貴女がどれだけ真剣のなのかは今日一日でわかりました。そもそもシロウが選んだことです。間違いなんてあるはずがないのですが」
イリヤ「じゃあ……どうしたらいいの?」
セイバー「シロウは貴女を素直に受け入れてくれます。なんでも言いましょう。貴女がしたいこと、求めることを」
イリヤ「嫌われない?」
セイバー「その程度で嫌悪するというのなら、私がシロウを斬ります」
イリヤ「……」
セイバー「では、お待ちしています。冷める前に居間へ来てください」
222:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:32:54.57 ID:QgqJx5tH0
セイバーさん格好良い!
俺だけはセイバーさんのこと信じてたよ
225:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:35:07.76 ID:SRloxr6A0
セイバーの評価大幅アップ
226:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:36:29.32 ID:
3lld63CP0
居間
大河「あれ?イリヤちゃんは?」
士郎「セイバー?」
セイバー「彼女次第でしょう」
凛「……」
桜「姉さんが強く言い過ぎたんじゃ?」
凛「なによ。あれぐらい言わないとイリヤはわかんないでしょ」
士郎「……」
大河「なに?イリヤちゃんと喧嘩でもしたの?」
士郎「いや。俺が怒らせた」
大河「あのイリヤちゃんを?もうだめじゃないの。あの子、見かけによらず繊細なんだから」
凛「そう?」
大河「私が言うんだから間違いはな―――」
イリヤ「士郎?」
士郎「イリヤ……」
230:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:40:52.12 ID:
3lld63CP0
イリヤ「あの……」
士郎「ん?」
セイバー「……」
大河「なになに?何の話?」
セイバー「シロウ、イリヤは話があるようですから別室に移動しては?」
士郎「そうなのか?」
イリヤ「う、うん……」
士郎「じゃあ、行こうか」
セイバー「……」
凛(あのセイバーが空気を読んだ……)
桜(セイバーさんが空気を読んだ……)
大河「話ってなにー?!私もきくー!!」
凛「はいはい。私たちはご飯を頂きましょう」
桜「ですね」
大河「なによー!!!わたしだけのけものかぁ!!」
232:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:42:03.96 ID:W3CcqfbE0
セイバーいい子やった
233:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:42:42.25 ID:fuVFseMS0
このセイバーはできる子
234:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:43:14.80 ID:SRloxr6A0
空気の読めるセイバー久しぶりにみた
236:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:45:08.98 ID:
3lld63CP0
士郎「それで話って?」
イリヤ「あのね……お城に帰る」
士郎「え?」
イリヤ「ごめんね、士郎。でもこれ以上、迷惑はかけられないから」
士郎「なんでさ!!俺は―――」
イリヤ「私が嫌なの」
士郎「……」
イリヤ「凛や桜に何を言われてもいいけど……士郎に優しくされるのが辛いから」
士郎「イリヤ……」
イリヤ「だから、お城に戻るね」
士郎「それはどんなに止めても無駄なのか?」
イリヤ「うん。止めるならここにバーサーカー呼ぶ」
士郎「……わかった。荷物をまとめるの手伝おうか?」
イリヤ「いいわ。それぐらい一人でできるから」
士郎「そうか」
239:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:48:45.28 ID:
3lld63CP0
翌日 アインツベルン城
セラ「お帰りなさいませ」
リズ「おかえり、イリヤ。シロウとラブラブした?」
イリヤ「ううん、してない」
バーサーカー「……」
イリヤ「バーサーカー、ごめんね?」
バーサーカー「……」フルフル
セラ「お疲れになったでしょう。今、お部屋に―――」
イリヤ「セラ」
セラ「はい」
イリヤ「私に家事を教えなさい」
セラ「は?」
イリヤ「これはお願いじゃないわ。命令よ」
セラ「ですが、そのようなことをお嬢様に―――」
イリヤ「いいから」
240:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:52:19.89 ID:
3lld63CP0
翌日
セラ「で、では……あの……掃除から」
イリヤ「うん」
リズ「……」
バーサーカー「……」
セラ「掃除と一言にいいましても、場所によって方法を変えなければなりません」
リズ「……」メモメモ
バーサーカー「……」メモメモ
セラ「こういった大理石を―――」
イリヤ「そんなのどうでもいいわ。和室を掃除する場合はどうするの?」
セラ「わ、和室ですか?」
リズ「知りたい」
バーサーカー「……」コクコク
セラ「どうして……」
イリヤ「早く教えなさい」
241:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:52:27.74 ID:aQcfgVjx0
嫌いじゃない展開だな
243:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:53:15.28 ID:QzUpjMZD0
バーサーカー!ハウス!
244:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:53:31.78 ID:SRloxr6A0
バーサーカー可愛い
245:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:54:41.96 ID:XSuOiW8d0
ヘラクレスは紳士だからな
246:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 02:55:02.74 ID:
3lld63CP0
翌日
セラ「洗濯ですが―――」
リズ「イリヤ、色物は別で洗うって知ってた?」
イリヤ「当然でしょ。それぐらい常識よ」
バーサーカー「……」パチパチ
イリヤ「ふふん」
セラ「すばらしい。もう教えることはなにもありません」
イリヤ「手洗いにしたほうがいい服の種類とかあるんでしょ?教えて」
セラ「な……」
リズ「知りたい」
バーサーカー「……」コクコク
セラ「わ、わかりました。教えます。いいですか―――」
イリヤ「ふんふん」
251:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:00:02.84 ID:
3lld63CP0
翌日
セラ「えー……今日は料理をするのですが……」
イリヤ「よし!!」
リズ「イリヤのエプロンかわいい」
イリヤ「でしょ?」
バーサーカー「……」モエモエ
セラ「お嬢様はあぶないので、刃物などは手にしないようにして―――」
イリヤ「包丁を持たないと食材が切れないでしょ!!」
リズ「セラ、バカなの?」
セラ「なんですと!??」
バーサーカー「……」ハァ
セラ「あ、あああ、貴方にまで哀れみを目を向けられるとおもいませんでしたぁ!!」
イリヤ「ほら。銀杏切りとかなんかいっぱいあるんでしょ?」
リズ「粉みじん切り得意」
セラ「わかりました!!わかりました!!教えます!!怪我だけには注意してください!!」
252:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:00:04.48 ID:G9AG389M0
でも家事をしてイリヤの手が荒れるとか嫌だな
253:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:00:05.72 ID:ynt8KIkN0
応援したくなるな!
256:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:01:53.97 ID:ste3UGo00
バーサーカーがいちいちかわいい
259:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:06:20.64 ID:
3lld63CP0
数日後
イリヤ「んしょ……んしょ……」ゴシゴシ
セラ「お嬢様!!!」
イリヤ「なに?」
セラ「なんて格好でなんてことをしているのですかぁ!!」
イリヤ「いや、バーサーカーがどうせならメイド服で掃除してみたらって。気合が入るって」
セラ「あぁぁぁ……なんてこと……」フラッ
リズ「イリヤ」
イリヤ「なに?」
リズ「グッジョブ。窓も床もピカピカ」
イリヤ「ふふ。コツがつかめてきたの」
バーサーカー「……」パチパチ
イリヤ「さてと、次はトイレ掃除ね」
セラ「いけません!!!それだけはぁ!!!」
リズ「セラ、過保護。めっ」
262:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:09:09.91 ID:tm+sQfxK0
これは巧妙に仕組まれたリズスレ
263:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:10:09.32 ID:V9pZxV9m0
ロリブルマならぬロリメイドか
264:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:10:41.38 ID:
3lld63CP0
翌日 中庭
イリヤ「バーサーカー!!足場をもってきてー!!」
バーサーカー「……」トテトテ
イリヤ「ありがと」
バーサーカー「……」コク
イリヤ「よいしょ……っと」
バーサーカー「……」オロオロ
イリヤ「大丈夫。洗濯物ぐらい干せるんだから。それより、私のこの下着、嗅いでみて」
バーサーカー「……」クンクン
イリヤ「いい匂いするでしょ?柔軟剤ってやつをいれてみたの」
バーサーカー「……」クンクン
イリヤ「はい、もうだめ」
バーサーカー「……」シュン
イリヤ「これが終わったらご飯の準備しないとね」
バーサーカー「オォォォォォォォォ!!!!」
270:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:15:56.45 ID:
3lld63CP0
厨房
イリヤ「……」トントン
セラ「あぁ……」
イリヤ「……」ザンッ
セラ「ひぃぃ!!」
リズ「セラ、やかましい」
セラ「お嬢様が……お嬢様がぁ……」
リズ「大丈夫。イリヤ、器用だから。指なんて切らない」
セラ「もしものことがあってからじゃ遅いのです!!」
リズ「セラ、うざい」
セラ「なんですってぇ!!!!」
イリヤ「あとは……」
イリヤ「これをフライパンで……」
セラ「火傷に気をつけてください!!」
リズ「イリヤ、ふぁいとー」
274:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:19:49.27 ID:
3lld63CP0
イリヤ「……」ドキドキ
セラ「……」モグモグ
バーサーカー「……」モグモグ
リズ「これは……」
セラ「とっても美味です!!」
リズ「中まで火が通ってない。一言でいうと美味しくない」
バーサーカー「……」コクコク
セラ「リーゼリット!!なんてことを!!!」
イリヤ「そっか。どこが悪かったのかしら?」
セラ「え……」
イリヤ「教えて」
セラ「あの……」
イリヤ「いいから。むしろ酷評してくれないと上達なんてしないでしょ?」
リズ「イリヤ、えらい。可愛い」
セラ「……熱する時間が足りないのは勿論ですが、その前の下ごしらえから―――」
271:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:16:36.29 ID:Uv9qhBmc0
セラおかあさんかわいい
275:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:22:45.17 ID:
3lld63CP0
数週間後 衛宮邸
セイバー「……」
ピンポーン
セイバー「……む?」
セイバー「誰でしょうか……?」スタスタ
セイバー「はい?」
イリヤ「あけて」
セイバー「イリヤ?」
ガララッ
イリヤ「……」
セイバー「シロウはまだ学校ですが」
イリヤ「知ってる。セイバー、キッチンを借りるわよ」
セイバー「え?イリヤ?」
イリヤ「……」スタスタ
セイバー「……?」
276:
忍法帖【Lv=40,xxxPT】 :2012/01/03(火) 03:23:23.59 ID:4bDD73ro0
セイバーが毒味か
278:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:24:49.99 ID:u9IhiZod0
花嫁修業虎の穴
279:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:25:25.27 ID:
3lld63CP0
居間
イリヤ「こんなものね」
セイバー「なにをしていたのですか?」
イリヤ「下拵えよ」
セイバー「はぁ……」
イリヤ「次は掃除ね」
セイバー「……」
イリヤ「私の城に比べたら士郎の家なんて豆粒を磨くぐらいの労力だわ」
セイバー「あの……」
イリヤ「さぁー!!やるわよー!!」
セイバー「がんばってください」
イリヤ「……えっと。掃除用具は?」
セイバー「そこを出て右にいってください。突き当たりにあります」
イリヤ「ありがと」
284:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:28:26.10 ID:
3lld63CP0
イリヤ「―――そろそろ洗濯物を取り込まないとね」
イリヤ「ふんふーん」
イリヤ「よし」
イリヤ「えーと……セイバー!!」
セイバー「はい?」
イリヤ「アイロンは?」
セイバー「アイロンですか……たしか……」ゴソゴソ
イリヤ「あ、とりあえず出しておいて。その間にお米洗って仕掛けとくから」
セイバー「わ、わかりました」
イリヤ「いそげ……いそげ」パタパタ
セイバー「見違えましたね……何があったのでしょうか?」
セイバー「さてと……アイロンは……」
セイバー「これですね」
286:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:31:42.87 ID:
3lld63CP0
キッチン
イリヤ「よいしょ……よいしょ……」
セイバー「アイロン、出しておきました」
イリヤ「ありがとう。ちょっときて」
セイバー「なんでしょうか?」
イリヤ「これ、味見して」
セイバー「はい……」
イリヤ「どう?」
セイバー「大変、美味です。シロウやリン、サクラとはまた違う味付けですね」
イリヤ「よかったぁ」
セイバー「……あの」
イリヤ「これでご飯もよし!アイロンがけしなきゃ!!」パタパタ
セイバー「……」
289:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:34:35.45 ID:
3lld63CP0
イリヤ「ふんふーん」
セイバー「あの」
イリヤ「なに?」
セイバー「一体……なにがあったのですか?」
イリヤ「……士郎のためにがんばったの」
セイバー「え……」
イリヤ「ただそれだけよ」
セイバー「そうですか」
イリヤ「士郎のためなら……なんでもできるって思える。不思議ね」
セイバー「そうですね」
イリヤ「セイバー、畳んでいってくれる?」
セイバー「承知しました」
イリヤ「丁寧にね」
セイバー「はい」
イリヤ「って、そうじゃない!!これはこう畳むの!!」
290:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:35:07.77 ID:G9AG389M0
愛だな
288:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:33:19.09 ID:Uv9qhBmc0
セイバーの立場がどんどん隅っこに追いやられるな…
292:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:36:47.39 ID:LpdXZjSz0
唯一の欠点すら克服してしまうイリヤ。それに比べてセイバーときたら……
311:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 04:01:12.67 ID:LpdXZjSz0
セイバー(美味しい料理が食べられる)
294:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:38:34.06 ID:
3lld63CP0
夕方
士郎「ただいま、セイ―――」
イリヤ「……」
士郎「イリヤ……」
イリヤ「……っ」
士郎「イリヤ、いつ来たんだ?」
イリヤ「―――士郎!!!会いたかった!!!」
士郎「うわっ!イリヤ、急に抱きつくな。あぶないだろ!!」
イリヤ「しろう!しろう!!しろー!!!」
士郎「イリヤ……どうしてなんの連絡もくれなかったんだ?」
イリヤ「だって……途中で士郎の声きいちゃうと……挫折するかもって……」
士郎「何してたんだ?」
イリヤ「それは……とにかくこっち!!ご飯の用意、できてるから!!」
士郎「あ、ああ」
297:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:43:51.74 ID:
3lld63CP0
士郎「うまい……うまいじゃないか、イリヤ!!すごいな!!」
イリヤ「でしょ?」
セイバー「間違いなく、シロウに匹敵する腕前です」
士郎「この短期間で……」
イリヤ「料理なんて魔術と一緒よ。すこしコツを掴めばいくらでも応用できるわ」
士郎(遠坂と同じようなこといってるな)
セイバー「……イリヤ?」
イリヤ「なに?」
セイバー「これからはどうするのですか?」
イリヤ「それは……」
士郎「……」
イリヤ「士郎!!私と結婚して!!」
士郎「ぶっ!!」
イリヤ「一度、ふっておいてこんなこというのは反則だってわかってるけど……私は士郎のことを愛してるから!!」
士郎「……」
300:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:47:34.58 ID:
3lld63CP0
イリヤ「やっぱり……虫がよすぎる?」
士郎「いや……俺が一度ふられたことに驚いてる」
イリヤ「え?」
士郎「俺はずっとイリヤのこと愛してたから」
イリヤ「士郎!!」
士郎「これからはずっと一緒な」
イリヤ「うん!!絶対に離さないから!!」
士郎「そうか。それは怖いな」ナデナデ
セイバー「……」
セラ「―――では、あの部屋はわたしが」
リズ「セラ、ずるい。私もシロウの部屋がいい」
セラ「だ、だれが衛宮士郎と合部屋を求めました!?」
リズ「愛部屋……セラ、やらしい」
セラ「ぎぎ……!!」
士郎「なにやってんだ?」
301:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:50:05.13 ID:Uv9qhBmc0
セラはやらしいなあ!
307:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:54:02.27 ID:/K+AKhXq0
毎晩4Pかよ
しかもロリ貧乳巨乳の合わせ盛り
308:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:54:23.44 ID:
3lld63CP0
リズ「あ、シロウ。グーテンターク」
士郎「うん。グーテンターク」
イリヤ「ごめんね、士郎。二人……じゃなかったセラがどうしてもついてきたいって」
士郎「なんでさ?」
セラ「そんなの勿論、お嬢様の求婚を断った場合、打ち首にするためです。惜しくも失敗しましたが」
士郎「こわ……」
セラ「あと。私たちもここに住みます」
士郎「なに?!」
セイバー「どうしてですか?」
リズ「セラ、シロウの側室になるってきかない。側室は私だけでいいのに」
セラ「お黙り!!」
士郎「でも、イリヤはセラから独り立ちするために料理を勉強したんじゃないのか?」
セラ「そうです。ですが、メイドとして主君にお仕えできないのは存在意義を失うようなもの。ですので―――」
セイバー「なんでしょう?」
リズ「シロウとイリヤの夫婦生活を支援する」
310:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 03:59:49.48 ID:
3lld63CP0
士郎「はぁ!?!?」
イリヤ「やめてよね!!」
セラ「いいえ。こればっかりはご命令でも背かせていただきます」
セイバー「つまり、この家で家事手伝いをすると?」
セラ「ええ。無論、城の清掃も手を抜くつもりはありませんが」
イリヤ「どうする?」
士郎「うーん……」
セイバー「……」
リズ「お願い。シロウ。傍にいたい」
セラ「こら!!リーゼリット!!あまりそうやって胸をおしつけないように!!」
リズ「あ、嫉妬?ジェラシー?」
セラ「ちがいます!!!淑女としてのあれを説いただけです!!」
リズ「あれ?あれってなに?」
士郎「言ってもきかなそうだな……。イリヤはどう思う?」
イリヤ「私はここに嫁いできたんだもの。旦那の意見に沿うわ」
312:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 04:04:35.82 ID:
3lld63CP0
数日後 居間
イリヤ「こらぁ!!今日はわたしでしょぉ!!」
セラ「いえ。私です」
桜「あの!!先輩のお弁当係は私に決まったはずじゃあ!!」
セラ「だれが決めましたか?」
凛「朝からうっさいわね……相変わらず……」
セイバー「おはようございます、リン」
士郎「ほら、今日はイリヤの当番だろ。二人は下がれ」
リズ「おはよう、シロウ」
士郎「おはよ―――って、リズ!!下着姿はだめだ!!」
セラ「あなた!!ここに来てから緩みっぱなしですよ!!」
リズ「このほうが楽」
セラ「そういうことじゃありません!!」
イリヤ「士郎!!美味しいお弁当つくるからねー!!」
士郎「うん。期待してる」
315:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 04:08:00.68 ID:
3lld63CP0
凛「桜、いくわよ」
桜「はーい」
ライダー「いってらっしゃい、桜」
士郎「じゃ、みんな留守番頼んだ」
セイバー「はい」
リズ「任せて。蟻一匹いれない」
セラ「ふん」
イリヤ「士郎!!」
士郎「なんだ?」
イリヤ「ん……」
士郎「!?!?」
イリヤ「―――いってらっしゃい」
リズ「行ってきますのチュー。私もする。イリヤだけ、ずるい」
セイバー「くっ……この戦い……負けられない!!」
士郎「やめろ!!い、いってきます!!」
317:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 04:09:11.86 ID:ste3UGo00
別の戦争が起こってる
319:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 04:11:53.51 ID:
3lld63CP0
セラ「あ……」
リズ「イリヤ、じゃあ掃除する?」
イリヤ「当たり前でしょ」
セイバー「……」
ライダー「あなたもなにかしたらどうですか?」
セイバー「警備をしています」
ライダー「はぁ……」
イリヤ「いいじゃない。セイバーはそのままで」
セラ「ですね。何かしているほうが驚きます」
リズ「うん」
セイバー「ということです、ライダー」
ライダー「皮肉ですよ?」
イリヤ「さてと、お掃除しよっと!!」
セラ「お嬢様はおやすみになっていたほうが!!」
イリヤ「大丈夫よ!!」
320:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 04:15:21.80 ID:
3lld63CP0
夕方
イリヤ「……そろそろかな」
セイバー「……イリヤ」
イリヤ「なに?」
セイバー「シロウを導いてあげてください」
イリヤ「うん……任せて。どこまで生きられるかわからないけど、最後まで士郎の傍にいるから」
セイバー「はい」
士郎「―――ただいまぁ」
イリヤ「しろうー!!」ドタドタ
士郎「イリヤ、ただいま」
イリヤ「おかえり!―――あ、そうだ。今日はまだ言ってなかったわね」
士郎「え……?ああ、そうだな。それじゃあ、頼む」
イリヤ「―――士郎、だーいすき!!」
END
321:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 04:15:47.22 ID:yPG+Opfj0
乙
327:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 04:16:25.69 ID:Uv9qhBmc0
乙なんだぜ
336:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 04:18:29.64 ID:r+2fkIWF0
冬木の美しき乙
341:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 04:21:11.83 ID:hH/AXL010
久しぶりにセイバーがクズじゃないSSを見たわ
まあクズだけども
351:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 04:39:48.58 ID:MsRelULnO
セイバーさんが人間関係で役に立つなんて珍しいな
まあそれ以外は開き直った自宅警備員だが
379:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 10:56:51.78 ID:obc+EJec0
良いものを見た
347:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/01/03(火) 04:23:28.32 ID:G9AG389M0
イリヤがかわいくてよかった乙
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