1:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:09:42.63 ID:
HtOmSbNl0
前作→
α岡部「誰だ貴様は!?」岡部(しまった!!)
の続編を書いてみました
※スレタイの「α岡部」は「β岡部」の誤植です。
今回は、その「β岡部」を「岡部」にして主人公にしたものです。
ややこしくてすみません
3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:11:06.83 ID:HtOmSbNl0
岡部(まゆりを助けるためにDメールを消し続けて、遂に最後のDメールにたどり着いた)
岡部(だが思い出した。そのメールは………)
岡部「……なぁダル、SERNに捕えられた、このメールの内容を覚えてるか?」
ダル「え? ああ、確か「ラジカンで俺が刺されたみたい」ってやつっしょ?」
ダル「さすがにあれはもう中二病ってレベルじゃないっしょ」
岡部(そう、俺のいた世界線では俺のクローンが死んで、その原因はおそらく………)
岡部「………すまない、そのメールを消すのは、今日はやめよう」
ダル・紅莉栖「!?」
4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:13:30.27 ID:HtOmSbNl0
紅莉栖「どうしたの、岡部?」
ダル「ちょ、ここまできてビビるとかオカリンマジチキン」
岡部「……………」
紅莉栖「………言ってみなさい、何があったの?」
岡部「………あっちの世界線ではラジ館で俺のクローンが死んでいた」
紅莉栖「クローン!? ちょっと待って、それってどういう…」
岡部「だが、問題はそこじゃないんだ」
岡部「それだけならどんなによかったことか……」
紅莉栖「!? それ以上に大きな問題があるっていうの?」
岡部「実は、あっちの世界線ではまゆりが………」
紅莉栖「………まさか、あっちの世界線でもまゆりが死んで…」
岡部「まゆりが………マッチョなんだ」
紅莉栖 ( ゚д゚)
ダル「…………日本語でおk」
5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:14:22.11 ID:HtOmSbNl0
岡部「ちくしょう、なんでだよ」
岡部「俺に、選べってのかよ………死んだまゆりか、マッチョなまゆりかを!!」ガッガッ
紅莉栖(何が何だかわからない…………)
紅莉栖「…………いや、ぶっちゃけ岡部が何を言ってるかわからないけどさ」
紅莉栖「何ていうかその、岡部にとってのまゆりっていう存在はその程度のものなの?」
岡部「!? それはどういう…」
紅莉栖「そっちの世界線でまゆりの見た目がどうなのかは知らない」
紅莉栖「でも、どんなにマッチョでも、まゆりはまゆりなんでしょ?」
岡部「!!」
岡部「………ああ、そうだったな」
岡部「何を迷ってたんだろうな、俺は」
岡部「ありがとう紅莉栖、目が覚めたよ」
紅莉栖「………あ、そう、それは良かった」
紅莉栖(何かもうツッコむのも面倒くさいわ)
6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:15:19.71 ID:HtOmSbNl0
まゆり「トゥットゥルー♪まゆしぃでーす」ガチャ
ダル「おっ、噂をすればまゆ氏降臨」
紅莉栖「Good morning.」
岡部「………まゆり」ジッ
まゆり「……どうしたの、オカリン?」
まゆり「そんなに見つめられると照れるのです//」
岡部「………いや、なんでもない」
岡部「お前のその姿を、目に焼き付けておきたかっただけだ」
まゆり「え? オカリン?」
岡部「お前のその可憐な姿は忘れないよ」スッ
まゆり「えっ!?// オカリン、突然何を…」
岡部「………さようなら、きれいなまゆり」ポチッ
グョオオオオオオォォン
8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:16:04.29 ID:HtOmSbNl0
グニョオオオオオォォン
岡部「っ…………」フラッ
ダル「? どうしたん、オカリン?」
岡部「……いや、何でもない」
岡部「そういえばダル、SERNのとの聖戦のことは覚えているか?」
ダル「……SERNって素粒子物理学のアレ?」
ダル「ハァ、何というか………中二病乙」
岡部「…………そうか」
岡部(……勝ったんだ)
岡部(遂に俺は勝ったんだ、SERNとの戦いに)
岡部(………だが、問題はそこではない)
10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:16:49.21 ID:HtOmSbNl0
岡部(大丈夫だ、覚悟は決めた)スゥゥゥ、ハァァァ
岡部「なぁダル、そういえば…」
ダル「うん? どうしたん?」グッグッ
岡部「…………ちょっと待て、ダルよ、今は一体何をやっているんだ?」
ダル「何って引越しの準備っしょ?」
岡部「引越し!? 何故そんなことを…」
ダル「いや、ここは天井低いから別のラボを探そうって言い始めたのオカリンだお」
ダル「やはりデキる男は違いますなあ」
岡部「えっ? それは一体どういう……」
11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:17:24.09 ID:HtOmSbNl0
ドシーーーーーン
岡部「!?」
岡部「何だ、この地響きは!?」
ダル「おお、まゆ氏が帰ってきたか」
岡部「………まゆり?」
岡部(………なんだろう)ドクン
ズシーーーーーン
岡部(何かすごくイヤな予感がする)ドクンドクン
ドア「」バンッ
まっちょしい「もう、二人ともサボらないでほしいのです」ムキッ
岡部「は………はうあああああああああああああああ!?」
岡部「前より大きくなってるうううううううううううううう!?」
9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:16:30.14 ID:XbQSkKO60
体重的には重荷だな
12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:18:17.10 ID:7sHEaCCS0
_
σ λ
~~~~
/ ´・ω・) <トゥットゥルー
_, ‐'´ \ / `ー、_ 支援なのです
/ ' ̄`Y´ ̄`Y´ ̄`レ⌒ヽ
{ 、 ノ、 | _,,ム,_ ノl
'い ヾ`ー~'´ ̄__っ八 ノ
\ヽ、 ー / ー 〉
\`ヽ-‐'´ ̄`冖ー-/
13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:18:26.00 ID:HtOmSbNl0
まっちょ「よいしょ」グイッ
ダル「流石まゆ氏、タンスを片手で持ち上げるとは!!」
まっちょ「えっへへー、まゆしぃはそんなに褒められると照れるのです」
岡部「ハァ、ハァ……」ガクガク
まっちょ「どうしたの、オカリン?」
岡部「………いや、ちょっと気持ちの整理をさせてくれ」
岡部(何でだ、前見たときはせいぜい普通のボディビルダーくらいの大きさだったはずだ……)
岡部(なのに、どうして……)
「ちょっと岡部、橋田、あんたたちも手伝いなさいよ。流石に階段上り下りは疲れるわ」
岡部「!!」
岡部「この声は………」
14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:19:15.38 ID:HtOmSbNl0
ダル「おお牧瀬氏、わかったお」
岡部「!!」
岡部(良かった、この世界線でも紅莉栖はラボメンなのか!!)
岡部(まゆりのショックが想像以上だった俺にとっての唯一の希望!!)
岡部「………フッ、助手よ、階段ごときで疲れるとはいくらなんでも運動不…」
岡部「」
きんに紅莉栖「しょうがないじゃない、流石に冷蔵庫持ちながら階段はキツイわよ」ムキムキッ
岡部「あああああ、うわあああああああああああああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:20:27.83 ID:HtOmSbNl0
まっちょ「あっ、あとはまゆしぃがやっとくよ」ヒョイ
きんにく「うん、お願いね」フゥ
ダル「いやあ、二人とも随分大きくなりましたなあ」
ダル「まゆ氏も牧瀬氏もそろそろ3m越えたんじゃね?」
まっちょ「もう、ダルくんったら。そんなのとっくに超えてるのです」
きんにく「私ももうすぐまゆりに追いつきそうね」
ダル「まぁ、でも胸の大きさはまゆ氏の圧勝な件について…」
きんにく「………Pardon me?」ゴゴゴゴゴゴゴゴ
ダル「………冗談だお」
岡部「………何だよこれ」
岡部「何だよこれ!!!??」
38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:36:34.73 ID:EF1OpGcd0
助手は予想外
42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:37:48.58 ID:Lpn1feg70
こんな世界線嫌すぎるwww
17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:21:48.71 ID:HtOmSbNl0
・・・・・・・・・・・・・・
まゆり「…………なんか今日のオカリンちょっと変なのです」
まゆり「全然話してくれないし、すぐ目を逸らすし……」
紅莉栖「さあ、変なのはいつものことだからもう気にならないわ」
岡部(……そうか、二人とも一応元には戻れるみたいだな)
岡部(だが、いくらまゆりが助かる世界線とはいえ、こんなのはあんまりにも………)
PLLLLLLLLLLLLLLLLLLLL
ダル『はい、橋田です』
ダル『………え? 誰? オカリンに代われって?』
ダル「おーい、オカリン電話だお」
18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:22:30.66 ID:HtOmSbNl0
岡部「? ………誰だ」
ダル「いや、なんか阿万音鈴羽とかいう女の人から…」
岡部「鈴羽!?」
岡部(どういうことだ、何故この時代に……)
ダル「とりあえず代わるお」スッ
岡部『……俺だ』スッ
鈴羽『オカリンおじさん? 今すぐラジ館の屋上に来て!!』
岡部「!!」
20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:23:26.27 ID:HtOmSbNl0
ラジ館屋上
岡部「ウソ……だろ……」
まゆり「わー、なにあれー?」
紅莉栖「これは……?」
ダル「何かのロボじゃね?」
岡部(どうして……どうしてタイムマシンがここに!?)
「……岡部倫太郎?」
岡部「鈴羽!?」
岡部「何で、何でお前がここに!?」
鈴羽「オカリンおじさん、なんだよね?」
岡部(おじさん……?)
21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:24:20.76 ID:HtOmSbNl0
鈴羽「おじさんにお願いがあるの!」
鈴羽「あたしに協力して過去を変えて!!」
岡部「………何だと?」
岡部「まさか、また未来でSERNによるディストピアが起こっているとでもいうのか!?」
鈴羽「??」
鈴羽「SERNって、なに……?」
岡部(!! SERNを知らない? なら、どうして…)
鈴羽「SERNっていうのは何か知らないけど……」
鈴羽「ディストピアは………起こってるよ」
22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:25:22.11 ID:HtOmSbNl0
岡部「え………?」
岡部「そんな、SERNじゃないとしたら誰が一体そんなことを……?」
鈴羽「それは……」
まゆり「ねえ紅莉栖ちゃん、でぃすとぴあって何?」
紅莉栖「人権を抑圧された極端な管理社会、みたいなものね」
鈴羽「!!」
鈴羽「まさか、そこにいるのは……牧瀬紅莉栖と、椎名まゆり!?」バッ
26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:26:30.23 ID:HtOmSbNl0
紅莉栖「あれ、もしかして私たちのこと知ってるの?」
まゆり「うーん、でもごめんなさい、まゆしぃは覚えてないのです」
鈴羽「……………」
岡部「おい鈴羽、一体どうしたんだ? この二人が何か……」
鈴羽「…………暗黒四天王」
岡部「え?」
鈴羽「力こそが絶対と言って世界征服をし、ディストピアを構築した巨大組織」
鈴羽「その内部の最強の戦闘集団、暗黒四天王のうちの二人だよ」
岡部「なっ!?」
27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:27:31.50 ID:265aeIjg0
まさかの展開
28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:27:57.99 ID:HtOmSbNl0
鈴羽「あたしのいた時代、2036年は力あるものが力なきものを支配する世界だった」
鈴羽「弱き者に人権などない。そんな世界が構成される」
岡部「待て、ってことは、武力で世界が征服されたのか!?」
鈴羽「そう。それほどまでにその組織の力は強大だった」
鈴羽「狙撃も戦車も零戦もまるで歯が立たないし、それでも日に日にその力を増して行った」
岡部「そんな………」
ダル「…………中二病患者が増えた件について」
29:>>24 何故脱いだww:2011/11/17(木) 22:29:37.41 ID:HtOmSbNl0
岡部「どうしてそんなことになった」
岡部「いや、そもそもどうしてまゆりや紅莉栖があんなことになったんだ!?」
まゆり「あんなこと?」
岡部「お前は、そんなマッチョになる能力などなかっただろ!!」
まゆり「うーん、よくわからないけど、いつの間にかできるようになってた気がするのです」
まゆり「でも、いつのことだかはわからないのです」
鈴羽「………恐らくそうなったのは、2010年7月28日」
鈴羽「そうだよね?」
岡部「!!」
岡部(そう、あの日なんだ、まゆりが突然ああなったのは)
30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:30:28.05 ID:HtOmSbNl0
鈴羽「原因はわかってる」
鈴羽「2010年7月28日に、大規模な時空断層が確認された」
岡部「時空断層?」
鈴羽「うん。世界線がそこで切れて、ずれてしまったような状態」
鈴羽「そしてその断層は世界の法則を崩落させてしまった」
鈴羽「その結果、人間が物理法則を無視する程の力を手にしてしまった」
岡部「!!」
岡部「何故、そんなことが………」
鈴羽「それは…………」
鈴羽「その時、深刻なタイムパラドックスが起きてしまったからだよ」
32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:31:41.90 ID:HtOmSbNl0
岡部「タイムパラドックス………?」
鈴羽「そう。過去改変がその世界に大きな矛盾を生んでしまうことでそれは起こる」
鈴羽「本来は起こりえない世界の矛盾が生まれてしまうことによって、ね」
鈴羽「その時間、ラジ館で普通ならありえないことが起きてしまった」
鈴羽「オカリンおじさんなら、もう何があったのかわかってるんじゃないかな?」
岡部「!!」
岡部「まさか…………」
鈴羽「そう」
鈴羽「タイムマシンに乗ってきたオカリンおじさんが、その時間のオカリンおじさんに遭遇してしてしまった」
鈴羽「その時に、タイムパラドックスが発生したんだよ」
33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:32:42.75 ID:HtOmSbNl0
岡部(ということは、あれはクローンではなく、未来から来た俺だったのか………)
鈴羽「………だから、オカリンおじさん」
鈴羽「あたしと一緒に7月28日に行って、過去を変えてほしいんだ!!」
岡部「!!」
鈴羽「そして、これから起こるディストピアを、一緒に回避しよう?」
岡部「………そういうことか」
岡部「だが………断る!!」
鈴羽「!?」
34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:33:52.29 ID:HtOmSbNl0
岡部「ここは、α世界線の鈴羽の、フェイリスの、ルカ子の、何人もの願いを犠牲にしてやっとたどり着いた世界線なんだ」
岡部「何度も何度も失敗して、やっとまゆりを助けられたっていうのに」
岡部「それを、無駄にしろって言うのかよ!!」
鈴羽「……そっか、いろいろ訳ありみたいだね」
鈴羽「でも、これを見ても同じことが言える?」スッ
岡部「何だ………これは?」
鈴羽「……オカリンおじさんの、形見だよ」
岡部「!?」
35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:34:32.93 ID:HtOmSbNl0
岡部「俺の、形見……?」
鈴羽「正確に言うと、オカリンおじさんの最期が映ってるDVD」
岡部「タイムマシンに乗らなかった場合の俺は、死んだのか………?」
鈴羽「うん」
鈴羽「15年後、オカリンおじさんはレジスタンスの筆頭として公開処刑される」
鈴羽「これは、このままオカリンおじさんがタイムマシンに乗らなかった場合の世界線の現状だよ」
鈴羽「もし世界線を変えなければ、15年後、世界はこうなる」
鈴羽「でも、できれば見ない方がいいと思う。こんな最期は、あまりにも辛い……」
岡部「………覚悟はできてる、見せてくれないか?」
鈴羽「…………わかったよ」ピッ
36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:35:30.41 ID:HtOmSbNl0
――――――――――――――――――――――――――――――――――
「キャー助けてー」ガッ
「ちょ、やめ、やめてく…」ブシャアアァァ
岡部「ハァ、ハァ………」ガクガク
まっちょしい「さぁ、貴様もそろそろ観念するのだな」
岡部「待て、助、助けて……」ガタガタ
「お待ちください!!」
岡部「!?」
まっちょ「紅莉栖か………」
きんに紅莉栖「この男は、私に止めを刺させてください」スッ
まっちょ「…………いいだろう」
37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:36:08.26 ID:HtOmSbNl0
きんにく「さあ、岡部、終わらせましょう」スッ
岡部(くっ、だが、まゆりに比べ…)
きんにく「まゆりに比べれば………、とか思ってるでしょ?」ボソッ
岡部「!?」
きんにく「もう私はあの頃の私じゃない」グッ
ゴオオオオオオオオオオ
岡部「紅莉……栖………?」
ムキムキムキムキムキ・・・・・・・
岡部「なっ!?」
岡部(紅莉栖の筋肉が、さらに巨大化して………?)
カッ
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:36:56.68 ID:HtOmSbNl0
まっちょ「…………ほう」
まっちょ「奴め、遂にあの境地に達したか」ククク
「」ゴオオオオオォォォォォ
岡部「な……………」ガタガタガタ
スーパーきんにくりす「…………私の胸囲は53万です」ゴゴゴゴゴゴゴゴ
岡部「何だよ、これ…………」
岡部「何だよこ…!!」
プチッ
――――――――――――――――――――――
40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:37:08.87 ID:265aeIjg0
いろいろとひでえwwwww
41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:37:48.49 ID:HtOmSbNl0
鈴羽「……結局このままオカリンおじさんは牧瀬紅莉栖の膨張する筋肉に押し潰されて死んだ」
岡部「」ガタガタ
岡部(何だよこれ………こんな死に方、あんまりだ!!)
岡部「鈴羽………」ガタガタ
鈴羽「なに?」
岡部「まゆりと紅莉栖が元に戻るなら…………い、今すぐにでも過去に行こう!!」バッ
鈴羽「うん、わかったよ」バッ
鈴羽「そうそう、携帯は混線するとまずいから置いて行ってね」
岡部「ああ、わかった」ポイッ
鈴羽「行くよ!!」ポチッ
シュイイイイィィィン
ダル・紅莉栖「……………何ぞこれ」
43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:38:59.31 ID:HtOmSbNl0
鈴羽「よし、着いた」タッ
鈴羽「今この時間にはこのオカリンおじさんと、元からこの時間にいた岡部Ⅰと、前にタイムマシンでやって来た岡部Ⅱの三人のオカリンおじさんがいるはずだよ」
鈴羽「ちょっとややこしいけど、注意してね」
岡部「………誰に説明してるんだ?」
鈴羽「ほら、無駄口たたいてないで」
鈴羽「私は帰りのタイムマシンを調整しておくから!!」
岡部「あ、ああ」ダッ
45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:40:23.26 ID:HtOmSbNl0
ザッ
岡部「…………ここだ」
岡部(あの時、奴がこの階段を下りたから、二人の俺は接触してしまった)
岡部(だから、このように階段に使用禁止と書いておけば………)
「」カツカツ
岡部「来た!!」
岡部Ⅱ(よし、まずは俺に接触しないようにしながら紅莉栖を探す)
岡部Ⅱ「…………ん?」
岡部Ⅱ「階段が、使用禁止だと!?」
46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:41:05.00 ID:HtOmSbNl0
岡部Ⅱ「………仕方ない、少々面倒だが、回り道を…」
岡部(よし、かかった!!)
「トゥットゥルー」
岡部「!?」
まゆり「オッカリーン、まゆしぃなのでーす」
岡部(しまった、そういえばまゆりはここにいるんだった!!)
47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:42:07.71 ID:HtOmSbNl0
岡部(ダメだ、今まゆりをあっちの俺に接触させるわけにはいかない)
まゆり「オカリンオカリン」
岡部「何だ!!」
まゆり「まゆしぃのメタルうーぱがいないのです」
岡部「メタルうーぱ? お前のことだ、どうせその辺に落として…」
岡部Ⅱ「」ツルッ
岡部Ⅱ「ぬわー、こんなところに落ちていたメタルうーぱを踏んで滑ってしまったあああああああ!!」ステーン
岡部「なっ!?」
49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:43:02.16 ID:HtOmSbNl0
岡部Ⅱ「はぶっ、へばっ、ほげっ」ズシャアァァ
岡部(階段を転がり落ちて……!? おい待て、このままでは……)
岡部Ⅱ「くそ、俺としたことが………」
「おい!!」
岡部Ⅱ「!?」
岡部Ⅰ「誰だ貴様は!?」
岡部Ⅱ(しまった!!)
岡部「」
52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:44:09.05 ID:HtOmSbNl0
まゆり「待ってよ、どうしたのオカリ…」ドクン
岡部「………まゆ、り?」
おや、まゆりのようすが………
テレレレ テンテンテンテンテンテンテンテーン×2(BGM:例のアレ)
まっちょしぃ「トゥットゥルー」ムキムキムキムキ
おめでとう、まゆりはまっちょしぃに進化した!!
岡部「ほわああああああああああああああああああああ!?」ガクガクガクガク
53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:45:17.80 ID:HtOmSbNl0
岡部(どうして、どうしてだ)
岡部(………そうか、結局世界線は集束するのか)
岡部「ダメなんだ、結局俺は運命を変えられないんだ………」ガクッ
まっちょ「ちょっと行ってくるね、オカリン」シュバッ
岡部「……………ハハハ」
岡部「ハハハハハハ、もう俺はどうやっても筋肉の呪縛から逃れられないんだ………」
岡部「どうやっても、世界線はそう収束していくんだ」
岡部「もう疲れたよ、俺は…」
54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:46:08.14 ID:HtOmSbNl0
鈴羽「オカリンおじさん!!」バッ
岡部「鈴羽?」
岡部「………すまない、結局俺は何もできなかった」
岡部「俺では、何も救えない…」
鈴羽「何言ってるの?」
鈴羽「だって、失敗も何も作戦はまだ始まってもいないよ?」
岡部「え?」
55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:46:25.88 ID:265aeIjg0
どうなるか予想つかないんだけど
56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:47:14.88 ID:d1voEGSX0
どういうことなの・・・
57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:47:30.47 ID:HtOmSbNl0
鈴羽「ああ、そういえば言ってなかったね、作戦内容を」
岡部「どういうことだ?」
鈴羽「二人の岡部倫太郎が出会うこと」
鈴羽「多分これは世界線の収束によって変えられない運命と化している」
岡部「!?」
岡部「じゃあ、俺たちは何のために……」
鈴羽「だから、今回の私たちの目的はタイムパラドックスを止めることじゃない」
鈴羽「世界線を、完全に『混沌の狭間(シュタインズゲート)』へとシフトすることだよ」
58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:48:37.53 ID:HtOmSbNl0
岡部「『混沌の狭間(シュタインズゲート)』……?」
鈴羽「うん」
鈴羽「世界がタイムパラドックスによって完全に崩壊する刹那に現れると言われる世界線」
鈴羽「全ての法則が失われた、妄想が現実へと変わる世界」
鈴羽「自分ならその事象を起こせると信じる心が強ければ強いほど、大きな力を発揮できる世界」
鈴羽「そこにたどり着くために、オカリンおじさんにはもう一度、もっと大規模なタイムパラドックスを起こしてほしい」
鈴羽「そして、混沌の狭間にたどり着いて世界の法則を支配し、世界をあるべき姿に再構築してほしいんだ」
岡部「!?」
59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:49:47.99 ID:HtOmSbNl0
岡部「………俺に、神になれとでもいうのか?」
鈴羽「まぁ、そういうとらえ方もできるのかな」
鈴羽「別におじさんに世界を支配してほしいんじゃない」
鈴羽「元あるべき姿に、戻してほしいだけなんだ」
鈴羽「おじさんには、それができる資質があるから!」
岡部「………そうか」
岡部「わかった。なら、俺は何をすればいい?」
鈴羽「今は、まだ法則の欠落部分が少ない」
鈴羽「これじゃあ多少の法則変化は起きても、世界を再構築することなんてできない」
鈴羽「だからこれから、タイムパラドックスをもっと大きくしてほしい」
鈴羽「そしてその後、もし混沌の狭間にたどり着いたら、そこで世界を再構築して!!」
60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:50:41.94 ID:HtOmSbNl0
岡部「世界の再構築をする……か」
岡部「…………フッ、こんな規模の妄想、中二病の俺ですらしたこと無かったのにな」
岡部「それがまさか現実になるとは」
鈴羽「お願い、できる?」
岡部「…………ああ、任せておけ」
岡部「この世界は既に我が手中にあり!!」ダッ
鈴羽「………頼んだよ、オカリンおじさん」
鈴羽「あたしには、別にやることがあるから」ダッ
61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:51:58.43 ID:HtOmSbNl0
岡部「ハァハァ…………」ダッ
岡部「確か、この辺で………」
まっちょ「」ワイワイ
岡部Ⅱ「」ガヤガヤ
岡部Ⅰ「」ワイワイ
岡部「いた!! よし、あそこに割って入れば…」
「動かないで」スッ
岡部(なっ………いつの間に背後をとられた!?)
萌郁「久しぶり………いや、始めましてに、なるの?」
岡部「この声は………萌郁!?」
62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:53:18.38 ID:HtOmSbNl0
岡部「どうしてお前がここに!?」
萌郁「………答える必要はない」
萌郁「あなたを、あっちの岡部君たちに会わせる訳にはいかないから」
岡部「っ!? 俺のことを知ってる!? …………まさか」
萌郁「話が早くていい」スッ
ドゥン
ムキム桐生「私は暗黒四天王の一人、桐生萌郁」
ムキムキ「組織の指示に従い、タイムマシンに乗ってあなたたちの野望を止めに来た」
63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:54:33.32 ID:HtOmSbNl0
岡部(なっ……未来からの刺客!? クソッ、聞いてないぞ)
ムキムキ「あなたを混沌の狭間に行かせるわけにはいかない」
ムキムキ「だから………ここで、死んで」グッ
岡部(やられるっ!?)バッ
岡部「っおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」カッ
ゴガガガガガガッ
ムキムキ「っ!?」ザザザザザザ
ムキムキ「私の攻撃を、止めた………?」ハァハァ
岡部「っ………」
岡部「今のは、一体………?」
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:55:33.57 ID:HtOmSbNl0
----------------------
鈴羽「世界がタイムパラドックスによって崩壊する刹那に現れると言われる世界線」
鈴羽「全ての法則が失われた、妄想が現実へと変わる世界」
鈴羽「おじさんには、それができる資質があるから!」
----------------------
岡部(まさか、今のは俺の力なのか?)
岡部(世界を支配した、あの暗黒四天王を怯ませるほどの闘気が!!)
岡部「フフフフ、フーッハッハッハ」
岡部「やはり、俺は選ばれし者だったようだな!!」
65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:56:43.38 ID:HtOmSbNl0
ムキムキ「あり得ない、この私がただの人間に……」バッ
岡部「ただの人間? それは俺に向かって言っているのか?」ガシッ
ムキムキ「」ゾクッ
岡部「………覚えておくがいい。我が名は鳳凰院凶真」
岡部「この世界を混沌へと誘う狂気のマーッドサイエンティストだッ!!」キラッ
ムキムキ「なっ、目が、光って………」
カッ
ムキムキ「バカ……な………!?」シュウウゥ
萌郁「」ドサッ
岡部「フン、他愛ない」
岡部「暗黒四天王ともあろう者がこんな出来合いの魔眼程度で一撃とはな………」
岡部「っと、こんなことをしている場合ではない、すぐに俺を追わなければ!!」ダッ
66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:57:30.12 ID:HtOmSbNl0
ザッ
萌郁「」
暗黒まっちょしぃ「………この、四天王の面汚しが!!」グッ
暗黒紅莉栖「お、落ち着いてください、まゆり様!」
黒まっちょ「………まあいい、こいつは四天王の中でも最弱。元々使えぬ存在だったのだ」
黒まっちょ「紅莉栖よ」
黒紅莉栖「はっ。あとは私にお任せください」スッ
黒まっちょ「ああ。一応相手は、あの岡部倫太郎だ」
黒まっちょ「心してかかるように」
黒紅莉栖「………はい、了解しました」シュバッ
67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:58:30.30 ID:HtOmSbNl0
黒まっちょ「………さて」
黒まっちょ「隠れてないでそろそろ出てきたらどうですか?」
鈴羽「………やはり気づいてたんだね」ザッ
黒まっちょ「………あなたの謀反は我々にとってこの上なき痛手です」
黒まっちょ「何故………何故我々を裏切ったのですか!?」
黒まっちょ「暗黒四天王最強の女、阿万音鈴羽ともあろう方が!!」
鈴羽「…………」
68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 22:59:19.69 ID:HtOmSbNl0
鈴羽「………まゆりさんもわかってるんでしょ?」
鈴羽「どんなに表向きだけ冷徹にしていても、あたしにはわかってる」
鈴羽「あなたは、優しい人だから………」
黒まっちょ「………もういい」
黒まっちょ「あなたがあくまであの方に刃向うというのならば」ゴゴゴゴゴ
黒まっちょ「私はあなたを倒す!!」バッ
鈴羽「………いいよ」スッ
ドゥン
黒まっちょ「っ………!!」ビリビリ
鈴覇王「さぁ来な、椎名まゆり………」ゴゴゴゴゴゴゴゴ
黒まっちょ「………はああああああああああああああっ!!」ダッ
ゴシャアアアアアアァァァッ
70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:01:17.80 ID:kRoCRHC80
なんだよこれ・・・!
71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:04:27.91 ID:HtOmSbNl0
岡部「」タッタッ
岡部(あの時は確か、倉庫に俺が倒れていた)
岡部(それなら、あの俺が殺される前にたどり着かなくては……)
「止まりなさい」
岡部「…………!!」ザッ
岡部「やはり、お前か」
黒紅莉栖「………お願い、引き返して」
黒紅莉栖「この先に進むというなら、私はまた岡部を殺さなくちゃいけない」
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:05:52.64 ID:HtOmSbNl0
岡部「………すまない、紅莉栖」
岡部「お前がそこをどかないのなら、俺はお前を倒してでも進まなければならない」
黒紅莉栖「そう………」ドゥン
暗黒きんに紅莉栖「残念ね」ゴゴゴゴゴゴ
岡部「!!」バッ
岡部(何だ、この凄まじい闘気は………同じ四天王でもここまで違うものなのか!?)
黒きんにく「さよなら」シュバッ
岡部「なっ、速……」
ボッ
73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:06:44.40 ID:HtOmSbNl0
――――――――――――――――――――――――――――――
岡部(……………何だ?)
岡部(俺は、死んだのか?)
岡部「すまない、俺はここまでのようだ…………」
「何を情けないことを言っている」
岡部「!?」
岡部Ⅰ「それが狂気のマッドサイエンティスト、鳳凰院凶真のいうセリフか!」
岡部「何故、俺がここに…………?」
74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:07:36.50 ID:HtOmSbNl0
岡部Ⅱ「力が欲しいのだろう? 世界を変えられる力が」
岡部Ⅰ「ならば我々の力を貴様に託そう」
岡部「待て、どういうことだ、何故俺に協力を……」
岡部Ⅰ「……………正直、あんなまゆりを見るのは心苦しい」
岡部Ⅱ「それに、どうせ俺一人じゃ何も救えないのだろう?」
岡部Ⅱ「だから、俺たちの力をお前に託す」
岡部Ⅱ「俺たちの望んだ世界を、きっとお前の手で…………」スウッ
岡部Ⅰ「まゆりを、よろしく頼む」スウッ
岡部「そうか………」
岡部「……………ああ、任せておけ」グッ
――――――――――――――――――――――――――――――――――
75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:08:21.37 ID:HtOmSbNl0
ボッ
岡部「っ…………!?」グッ
黒きんにく「なっ………」
黒きんにく(私の初撃を避けた!?)
黒きんにく「偶然よ、こんな…………」グッ
ボバッ
黒きんにく「そんな…………!?」
岡部(少しギリギリだが………見える!! 紅莉栖の動きが!!)
77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:09:03.82 ID:HtOmSbNl0
バコオオオオッ ズシャアアアアァァッ
岡部「うおおおおおおおおおおおおお!!」バッ
黒きんにく「はッ!!」ゴウッ
ズギャンッッッ・・・・ボウウウウゥゥン
黒きんにく「っ…………」ハァハァ
岡部「ぐっ…………」ハァハァ
黒きんにく「………まさか筋肉化してない状態で私とここまでやるなんて、さすが岡部ね」
岡部「筋肉化……だと?」ハァハァ
黒きんにく「ええ。これができる人とできない人では機関銃とエアガンくらいの差がある」
黒きんにく「普通の人ならさっきの衝撃波で粉微塵のはずよ?」
78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:09:41.79 ID:HtOmSbNl0
岡部「そうか………やはりお前は本気で俺を殺そうとしている訳か」ハァハァ
黒きんにく「ええ。始めにそう言ったでしょ?」
岡部「………お前は、何とも思わないのか?」
黒きんにく「何が?」
岡部「人を殺すことに、抵抗が無いのかと聞いている!!」
黒きんにく「…………さぁね」
黒きんにく「人なんてもう何十万人殺したかわからないから」
黒きんにく「抵抗なんてあったら、精神がもたない」
80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:10:35.67 ID:HtOmSbNl0
岡部「っ!?」
岡部「…………ふざけるなよ」
岡部「こんなんじゃないだろう、お前はッ!!」バッ
黒きんにく「」パシッ
岡部「なっ……!?」
岡部(軌道を完全に読まれた!?)
黒きんにく「フンッ」バキッ
岡部「ぐ、うあああああああああ!?」ドサッ
黒きんにく「油断したわね、岡部」
81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:11:33.06 ID:HtOmSbNl0
岡部(くそっ、体が動かない………)
岡部(所詮俺が何人集まろうとも世界は変えられないのか?)
黒きんにく「終わりにしましょう、岡部……」スッ
岡部「俺は………」
「諦めないで!!」
岡部「!!」
82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:12:26.24 ID:HtOmSbNl0
鈴羽「ダメだよ、オカリンおじさん。こんなところで諦めたら」
岡部「鈴羽………?」
黒きんにく「なっ…………まさか、鈴羽様!?」
岡部「!?」
岡部「鈴羽様……? おい、それはどういうことだ!?」
鈴羽「ごめんね、オカリンおじさん」
鈴羽「あたしの正体は暗黒四天王最強の女、阿万音鈴羽なんだ」
岡部「何、だと………」
鈴羽「………でも安心して、あたしはオカリンおじさんの味方だよ」スッ
黒まっちょ「」ドサッ
黒きんにく「なっ、まゆり様!?」
鈴羽「椎名まゆりはもう倒した」
84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:13:30.71 ID:HtOmSbNl0
岡部「なっ!?」
岡部「そうか………なら!!」
鈴羽「…………だけど、あたしが手助けするのはここまでだよ」
岡部「!? 待て、どういうことだ!」
鈴羽「あたしたちはもう、たどり着いているんだよ、『混沌の狭間(シュタインズゲート)』に」
岡部「!!」
鈴羽「オカリンおじさんはわかっていない。混沌の狭間では、身体能力なんて二の次」
鈴羽「信じて、オカリンおじさん自身の力を!!」
岡部「俺の、力…………?」
鈴羽「おじさんが一人で牧瀬紅莉栖でさえも倒せないようなら、どの道あたしたちに未来は無い」
鈴羽「だから…………頑張って!!」
85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:14:12.03 ID:HtOmSbNl0
黒きんにく「いいんですか、鈴羽様。あの方に逆らったらどうなるか………」
鈴羽「…………命を懸ける覚悟は、できてるよ」
鈴羽「あたしはあたしの道を行く」
黒きんにく「…………そうですか」
黒きんにく「なら、あなたは私の敵です」
黒きんにく「岡部倫太郎を殺したら、次はあなたの番です!!」バッ
86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:14:50.67 ID:HtOmSbNl0
黒きんにく「終わりにしよう、岡部……」スッ
岡部「俺は………」
黒きんにく「さよなら………」グッ
岡部「俺はッ!!」カッ
ゴウゥゥゥッ
黒きんにく「!?」
黒きんにく「何だ、この凄まじいエネルギーは………」
黒きんにく「まさか、ここに来て筋肉化だとッ!?」
鈴羽「………いや、違うよ」ニッ
87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:15:44.73 ID:HtOmSbNl0
岡部「…………」ゴオオオォォォ
黒きんにく「何? 岡部が持っているのは………サイリウムセーバー?」
-----------------------
鈴羽「自分ならその事象を起こせると信じる心が強ければ強いほど、大きな力を発揮できる世界」
-----------------------
岡部(……………そう、ここは俺のためにあるような世界線)
岡部「信じるんだ、俺の中二力を………」
黒きんにく「なっ………中二スカウターの数値が上がっていく…………」
黒きんにく「8000……12000……23000、まだ………!!」
岡部「…………卍……解!!!」ゴゥン
岡部『無明解奪丸!!』バッ
ドウウウウウウウウウウゥゥゥゥン
89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:16:30.84 ID:HtOmSbNl0
岡部「」シュバッ
黒きんにく「!!」
ファッ・・・・・・・・
黒紅莉栖「なっ………私の筋肉がしぼんだ!?」シュウゥ
岡部「我が斬魄刀『解奪丸』は全ての構造を解き明かし、その力を奪う」
黒紅莉栖「いや、だからそれサイリウムセーバーでしょ!!」
岡部「フッ、お前が何を言ってるのか俺には理解しかねるな」
90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:17:12.35 ID:HtOmSbNl0
黒紅莉栖「このっ………でも!!」ドゥン
黒きんにく「その程度で暗黒四天王と呼ばれ幾多の戦場を超えてきた私に勝てるとでも?」ゴオオォォ
岡部「………もう止めておけ、紅莉栖」スッ
黒きんにく「なっ………」
黒きんにく(速い!! いつの間に私の後ろに………!?)
ファッッ・・・・・・・
黒紅莉栖「バカな、そんな………」シュウゥ
岡部「無駄だ、卍解した解奪丸の速さの前では、俺を肉眼でとらえることはできん」
91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:17:45.83 ID:HtOmSbNl0
黒紅莉栖「………ウフフフフ、アハハハハハハ」
黒きんにく「いいよ岡部、楽しくなってきたじゃない!!」ドゥン
岡部「楽しく………?」
岡部「ふざけるなっ!!!」ゴウッ
黒きんにく「っ!?」ビリビリ
岡部「………俺は、お前の、まゆりの、そんな姿は見たくなかった」ギリ
黒きんにく「………ハッ、タイムパラドックスを起こした本人が何を言ってるんだか」
岡部「そういうことじゃない!!」
黒きんにく「!!」
92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:18:41.67 ID:HtOmSbNl0
岡部「前の世界線で、お前は言ってくれたよ」
岡部「どんなにマッチョでも、まゆりはまゆりだって」
岡部「だから、俺はどんな姿でも、紅莉栖は紅莉栖だって」
岡部「そう、思おうとしてたんだ」
黒きんにく「…………」
岡部「なのに、なんでだよ」
岡部「ディストピア? 暗黒四天王?」
岡部「人を殺すのに抵抗が無い? 戦うのが楽しい?」
岡部「お前たちはそんなんじゃないだろう!!」
岡部「俺は今のお前たちを認めない………だから、俺は…」
黒きんにく「………なんでよ」ボソッ
岡部「え?」
黒きんにく「あんたなんて何も………何も知らないくせにっ!!」
93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:19:38.88 ID:HtOmSbNl0
岡部「…………どういうことだ?」
黒きんにく「……………知ってる? 私のいた時代の岡部を殺したのは私なんだよ?」
岡部「………知ってる」
黒きんにく「私は本当はね、岡部を監視するためにラボメンになった」
黒きんにく「岡部は、私とパパを殺そうとした人だったから」
岡部「!?」
黒きんにく「もし少しでも変な動きをしたら警察に通報してやろうって、そう思ってた」
黒きんにく「…………でもさ、あんたは全然悪い人なんかに見えなかった」
黒きんにく「中二病で、訳のわからないことばっかり言って、変な奴だったけど」
黒きんにく「でも、仲間には優しくて、一緒にいて楽しくて………」
黒きんにく「一緒にいて、いつの間にか、多分私は岡部のことを好きになっていた………」
岡部「紅莉栖…………」
94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:20:24.31 ID:HtOmSbNl0
黒きんにく「だけど、そう気づいたときには、私にはもう、そんなことを言う資格はなかった」
黒きんにく「私の手は、もう血に染まっていたから」
黒きんにく「そして何も言えないまま、レジスタンスの筆頭だった岡部の処刑が決まってしまった」
黒きんにく「だから、せめて最後は私の手で終わらせたかった」
黒きんにく「でも、本当は苦しかった」
黒きんにく「もう、岡部の苦しんでる姿なんて見たくないよ………」
黒きんにく「なのに、私はまた岡部を殺さなきゃならない」
黒きんにく「もう、いやだよ……」シュウウゥゥ
黒紅莉栖「………助けてよ、岡部ぇ」グスッ
岡部「…………紅莉…」
ドバッ
95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:20:56.95 ID:HtOmSbNl0
鈴羽「なっ………」
岡部「…………え?」
黒紅莉栖「岡、部………」ドサッ
岡部「紅莉栖…………?」
黒紅莉栖「」ドクドク
岡部「紅莉栖ううううううううううううううううう!!」
97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:21:38.94 ID:HtOmSbNl0
岡部「…………畜生」
岡部「畜生、誰がこんなこと、を……!!」
「……………」ゴオオオオオオオオォォ
岡部「!?」ゾクッ
岡部(何だ、この威圧感は!?)
岡部(顔を上げることさえできない………一体、こいつは!?)
鈴羽「っ!! ………思ったより、来るのが早かったね?」
88:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:16:00.95 ID:RFJN4Bk00
フェイリスだけは許してくれ
98:>>88 すまない………:2011/11/17(木) 23:22:48.34 ID:HtOmSbNl0
岡部(…………そうか)
岡部(………最初、暗黒四天王というネーミングセンスを聞いて、もしかしたらと思った)
岡部(だが、今ので確信した)
岡部(この力を手に入れて初めて肌で感じられるようになった相手の強さ)
岡部(今の俺をここまで震え上がらせる程の中二力の持ち主を俺は一人しか知らない)
岡部「そうか、やはりお前が全ての黒幕か………フェイリス!!」
フェイリス「………久しぶりだニャ、凶真!!」
101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:23:49.15 ID:HtOmSbNl0
岡部「どうして………どうして紅莉栖を!!」
フェイリス「クーニャンはもう使えないのニャン」
岡部「!?」
フェイリス「敵に助けを請うなど滑稽千万」
フェイリス「当然の施しだニャン」
岡部「この………外道がああああああああ!!」ダッ
フェイリス「まったく、凶真は………」スッ
岡部「卍解、『無明…』」
フェイリス「遅すぎるニャ」バッ
岡部「なっ、速……」
フェイリス『ニャンニャン・クリアー!!』
フッ・・・・
102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:24:49.77 ID:HtOmSbNl0
岡部「っ、俺の解奪丸が消滅した!?」
フェイリス「やっぱり凶真の中二力の練りこみはまだまだニャン」
フェイリス「凶真の力はフェイリスに比べればまだまだ児戯も同然」
フェイリス「しかもマンガの真似事に奔るなど愚の骨頂」
フェイリス「そんなものは、所詮小学生の遊びと同じだニャン!!」ゴオオォォ
岡部「なっ………フェイリスの体が、光って…」
フェイリス「真の強者たる者、ただ思いつくままに全てを自分の中に還す」
フェイリス「自分の存在が、絶対であることが自明の理であるように!!」
鈴羽「嘘っ、中二スカウターの数値が見たこともないような数字に膨れ上がって……」ピピピピピピ
スカウター「」ボンッ
鈴羽「あ、あたしの中二スカウターが、壊れて…」フラッ
103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/11/17(木) 23:26:28.85 ID:HtOmSbNl0
岡部「っ…………負けるかああああああああああ!!!」
岡部『永久の凍土(エターナル・フォースブリザアアァァァドッ!!!!)』キィイイィィィィィ
フェイリス「……全然期待外れだニャン」スッ
「」パリンッ
岡部「なっ………俺の、技が砕けただと?」
フェイリス「………そうやって相手の力を恐れ、呑まれている時点で、凶真の負けは決まってるんだニャン」スッ
フェイリス「永久の闇に消えよ、『無次元の迷宮!!(ゼロ・ラビリンス)』」
ガラガラガラガラ・・・・・・
岡部「なっ………空間が虚空に飲み込まれて……」
フェイリス「さようなら、凶真。永遠に…」
岡部「ああああああああああああああああああああああああ」
岡部「このDメールを消したら、まゆりがマッチョになる………」【後編】
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