1:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/24(金) 23:10:59.85 ID:e0zMq4adP
佐天「御坂さんの大切なものってなんだろう……
よーし……佐天サーチ!」
ピピピッ!
佐天「お、見えた見えた。このツンツン頭の男の人が大切なものって訳ね。
後姿のイメージって事は恋人ではないって事かな~?
これを奪っちゃったら御坂さん悔しがるだろうなぁ、羨ましがるだろうなぁ……」
キュピーン
佐天「おっ、奪取方法の分析が終わった感じ!
なになに……?対象は女性との素敵な出会いを求めている?
えっちな女性だとなお良しかぁ……ふふ」
9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/24(金) 23:29:51.86 ID:d/Z5u6PY0
このスレには可能性を感じる
11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/24(金) 23:34:37.65 ID:e0zMq4adP
佐天「よーし!レベル5に勝てると思ったらやる気沸いてきた~!ふぉぉおおお!!
服はセクシーな感じで……いや、素敵な出会いって事は清楚な方がいいよね。
さすが私!冴えてる!待っててねツンツン頭の人!」
~~~~~~~
青ピ「あ~、空から猫耳美少女でも降ってこーへんかなー。」
上条「そんな非現実的な事起きる訳ねーだろ。」
土御門「暇だにゃ~、みんなでカラオケでも行くかい?」
上条「俺は金無いからいいわ、悪いな。
今月はマジでやばいんだ……」
青ピ「この三人でカラオケなんて久々やとおもたのになぁ……
上やん一人の分くらいおごったるで?土御門くんが」
土御門「自分で言ったなら自分でおごれよにゃ~
まあ上やん一人分くらい出せるけど」
上条「それは悪いって!また今度ちゃんと割り勘で行こうぜ!
今日は小麦粉が安いって事忘れてた!じゃあな!」
土御門「普通の学生が小麦粉に食いつくなんてにゃー……」
青ピ「知らんのか?小麦粉は魔法の粉やで」
15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/24(金) 23:42:54.23 ID:e0zMq4adP
キュピーン
佐天「む、新たな情報受信……【対象は小麦粉を欲しがっている】
どういう事これ?!まだレベル低すぎて処理能力がやばい!
よくわかんないけど小麦粉買いに猛ダッシュ!」
~~~~~~
上条「ハァッハァッ……このスーパーだったはず。
あっ!みんな小麦粉買ってる!間違いねぇ!やべぇ!
うぉおおおおお!!」
佐天「早く!早く!対象が通り過ぎちゃう!
小麦粉小麦粉……あった!あれだ!」
上条・佐天「「ラスト一個ぉおおおおお!!」」
ガシッ!
28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/25(土) 00:04:03.62 ID:036bZvWLP
佐天「へっ?!」
上条「あっ?!」
佐天(や、やばい……!小麦粉を手に入れる前に対象に接触してしまうなんて……!
でもこの小麦粉はどうしても必要!!)
上条(くっ……!この子可愛い……ッ!
だが、俺にとっては命に関わる重大なアイテム!譲る訳にはいかない!)
佐天「わ、私の方が触れるの早かったですよね?だから購入権は私にあります。」
上条「い、いやいや……私の方が0.5秒ほど早かったですよ?見間違えたんじゃないですか?」
バチバチバチバチ……
佐天「……とにかくこれは私が貰いますから!」ダッ!!
上条「なっ!ま、待て!」ガシッ!
佐天「いやっ!離して~!どうしても小麦粉がいるの~!!」
38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/25(土) 00:44:00.52 ID:036bZvWLP
上条「今回は俺に譲ってくれ!次は君に譲るから!」
佐天「それなら私も次は譲るから今回は下さいよ~!」
グググググ……
上条「紙製だから引っ張っちゃだめだ!落ち着け!」
佐天「引っ張ってるのはあなたでしょー!」
ビリッ……!
佐天・上条「「あっ!!」」
ビリビリビリビリッ!!!
上条「NO~~~~!!!!」
佐天「うわー……やっちゃった」
上条「ビリビリー!ビリビリー!はっはっはっは!!」
店員「お、お客さん!落ち着いてください!!」
美琴「ん?……なんかそこのスーパーからあいつの声が聞こえたような」
40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/25(土) 00:57:40.48 ID:036bZvWLP
佐天(これは……御坂さんの大切なものを奪ったって事になるのかな?)
上条「はっはっはっはっは!終わった!今日はスフィンクスの丸焼きだ!」
美琴「あんた何やってんのよ……あら、佐天さんじゃない。一体何があったの?」
佐天「えーっと……」カクカクシカジカ
──────────
美琴「ふーん……たかが小麦粉一つで狂うなんて……どういう生活してるんだか。
ちょっとあんた!正気に戻りなさい!」
ビリビリビリビリッ!!!
上条「ぎゃああああああああ!!!」
佐天「ちょっとやりすぎなんじゃ……」
美琴「これくらいやらないと駄目なのよ、このバカは」
上条「…………はっ!お、俺は何を……」
42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/25(土) 01:09:54.80 ID:036bZvWLP
美琴「はぁ……話は聞いたわよ、なんか小麦粉の奪い合いになって……」
上条「ああああああああ!!!」
美琴「落ち着けっ!!」
ビリッ
上条「はうっ!」
美琴「小麦粉なら私が買ってあげるから正気に戻りなさい!」
上条「み、御坂さん?!今なんと……?」
美琴「小麦粉くらい私が買ってあげるって言ったのよ」
佐天「御坂さん、そこにあった広告の小麦粉以外はこれしかないみたいですよ……」
上条「こ、これは…………【大地の恵みの小麦粉】800gで5980円(税込み)…………」バタッ
美琴「いちいちリアクションが大きいのよ!これしかないのなら仕方ないわね。」
上条「御坂様!!あなたは天使だ!!この地上に舞い降りた女神だ!!」
美琴「……///だ、だからリアクション大きいっての!さっさとレジ行くわよ!なんか見られてるし」
43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/25(土) 01:11:54.24 ID:4ODr/icS0
上条さんwww
45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/25(土) 01:13:02.15 ID:DOngSHEtO
小麦粉takeeeeeee
47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/25(土) 01:29:51.43 ID:036bZvWLP
─────────
美琴「はいっ。」
上条「はひっ……こ、小麦粉様」
美琴「なんで小麦粉に敬語使ってんのよ……それにしてもあんた相当やばい生活をおくってるみたいね。」
佐天「く……なんか良い雰囲気だし、私蚊帳の外だし。
所詮世の中お金が全てなのね……。
あ、もしかして小麦粉を譲れば良かったのかも……」
ポンポン
佐天「ん?」
店員「あのー……小麦粉の弁償をして頂きたいのですが……」
佐天「え?!普通そんなのある?!まあいいや……広告のやつだし」
店員「いえ……先程の方が叫びながら他の商品も壊していたので……」
佐天「え~~~?!!不幸だ~~~~!!!」
49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/25(土) 01:42:22.90 ID:036bZvWLP
佐天「くっそー、もうお金ないし!全財産搾り取られた!
そうだ!あの人の大切なものを……ふっふっふ」
ピピピッ!
佐天「きた!なになに……?小麦粉?
現金な人だなぁ……あれだけ落ち込んでたもんね。」
キュピーン
佐天「えーっと、奪取方法は……小麦粉を目の前で奪って地面にぶちまける
ってそのままじゃん!
さすがにこれはできないけど、とりあえず尾行してみよう」
──────────
インデックス「とうま遅いんだよ、もうお腹ぺこぺこなんだよ」
53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/25(土) 01:55:24.20 ID:036bZvWLP
上条「御坂さん……本当にすいません。
お礼に料理を振舞いたい所ですがお金が……」
美琴「いいわよ別に、そんな事されても気使うし……。
……そ、それならさ!あんたの家で鍋でもしない?」
上条「あの……お金が……」
美琴「私が出すわ、この際同じよ。」
上条「でも鍋は危険なんです……量が決まってないからブラックホールのように……」
美琴「?じゃあいっぱい買い込んで行きましょ、野菜なら安いしね」
佐天「まるで夫婦だ……でも良い事聞いた!鍋するなら私も材料買って押しかけよう!
お肉なら歓迎されるはず……!えーっと手持ちは……
あら…………無い!お金が無い!!なんで!
こうなったら頼りは…………初春待っててねー!!」
───────────────
初春「ひっ……!」ゾワッ
54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/25(土) 02:03:12.05 ID:036bZvWLP
美琴「カニがあるわよ、カニ鍋にする?」
上条(いっ?!一杯3980円……?!突っ込んだら負けなのか……?)
上条「お、おいしそうですね……」
美琴「じゃあカニ鍋に決定ね、後は……」
──────────────
バンッ!
佐天「う~い~は~る~!!お金貸して~!!」
初春「さ、佐天さん!またですか?!」
佐天「すぐ返すからさ~、今日は緊急なの!お願い!」
初春「もう……すぐ返してくださいよ、はい」
つ5千円
佐天「よっ!千両役者!男前!じゃあまたね!」
タッタッタッ……
初春「なんだったんだろう……」
56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/25(土) 02:15:25.66 ID:036bZvWLP
美琴「いっぱい買っちゃったね~。」
上条「え、ええ……ほんとにいっぱいですね」
上条(1万円を超える鍋なんて……鍋は庶民の食べ物じゃなかったのか?)
美琴「よいしょ……っと」
上条「あ、俺が持つよ。1%の恩返しにもならないと思うけど。よっと」
美琴「あ、ありがと///」
上条「お前はこれを運んでくれ、くれぐれも慎重にな」
つ小麦粉
美琴「…………」
──────────────
佐天「この5千円でありったけのお肉をください!!」
肉屋「景気がいいねーお嬢ちゃん、何をするんだい?」
佐天「お鍋をしようと思ってるんです!」
肉屋「そうか、じゃあおっちゃんが選んであげよう。」
57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/25(土) 02:24:29.13 ID:036bZvWLP
上条「ただいまー。」
インデックス「おかえりなんだよ!お腹と背中がくっつきそうなんだよ!!」
美琴「……お邪魔しまーす」
インデックス「短髪?何しにきたの……?」
上条「インデックス!失礼だろ!今日の鍋パーティの主催御坂美琴さんだぞ!」
インデックス「鍋?!この家では禁じられたあの鍋なんだよ?!」
上条「落ち着け!おかしくなってるぞ!」
美琴「大袈裟だっつーの!さ、早速準備しましょう。」
インデックス「今日は久しぶりにお腹いっぱい食べれるかも!」
59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/25(土) 02:38:25.97 ID:036bZvWLP
上条「よっと……鍋ってでかいな。こんなにでかかったか。」
インデックス「野菜多いね……お肉は?」
上条「肉もちゃんとあるだろ、カニもあるんだぞ」
インデックス「少ないんだよ!野菜だけじゃお腹いっぱいにならないんだよ!」
美琴「私あんまりお肉食べないから……ごめんね」
上条「い、インデックス!なんて事を言うんだ!
すまん御坂!これも全部普段から肉を与えてない俺のせいで……」
美琴「今からじゃお肉屋さん閉まってるわよねぇ……」
ピンポーン
上条「はーい」タッタッタッ
佐天「あのー、今日スーパーでちょっと揉めたあたしですー。
お詫びの品を持ってきました~。」
上条「え?!い、いやいや!そんなの全然かまいませんよ?
っていうかなんで俺の家……」
佐天「た、たまたま見つけたんです。たまたま……」
62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/25(土) 02:46:20.48 ID:036bZvWLP
上条「とりあえず家に上がってください。
あ、一緒に鍋でも食べますか?」
佐天「えー、いいんですかー?」
インデックス「駄目なんだよ!食べる量が減っちゃうんだよ!」
美琴「子供か!……佐天さんじゃない!どうしたの?」
佐天「えへへ、こんばんは……
今日揉めたお詫びにこれ持って来ました」
上条・インデックス「「これは?!」」
佐天「肉です。」
美琴「お詫びに肉って……変わってるわね佐天さん」
インデックス「入室を許可するんだよ!」
上条「こんなにいっぱい……ありがとうございます。
じゃあ早速食べましょうか。」
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/25(土) 02:56:14.02 ID:036bZvWLP
グツグツ……
一同「「「「「いただきまーす!」」」」」
上条「これもう煮えてるぞ、食えインデックス」
インデックス「はふはふ……このお肉は?」
上条「それはまだ駄目だ、ピンク色だろ」
美琴「まるで保護者ね……佐天さんも遠慮しないで食べてね」
佐天「頂いてまーす!」モグモグ
黒子「お野菜は体にいいんですのよ。はい、お姉さま」
上条「インデックス!肉ばっかり食うな!」
インデックス「こんなにあるんだから大丈夫なんだよ!」ムシャムシャムシャ……
佐天(みんな楽しそうだなぁ……私の当初の目的は一体なんだったんだろう
御坂さんもレベル5とはいえ普通の女の子なんだよね……
…………やーめた、もうこの能力は封印しよう。
せっかく手に入れた能力だけど……使い道ないもんね。)
66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/25(土) 02:57:02.91 ID:7uzq/ElA0
何で居るんですの
68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/25(土) 03:08:03.14 ID:036bZvWLP
上条「ふー…………もう食えん」
インデックス「お腹いっぱいなんだよ!」
美琴「結局最後の雑炊はほとんどこの子が平らげたわね……恐ろしい子」
佐天「お鍋おいしかったです!ありがとうございました!」
上条「お肉もおいしかったですよ、こちらこそありがとう。」
美琴「もうこんな時間……そろそろ帰らないとね」
インデックス「短髪!またお鍋の材料持って来るんだよ!楽しみにしてるんだよ!」
美琴「はいはい……また持ってきてあげるわ」
上条「またみんなでやりたいな、鍋パーティ。俺も楽しみにしてるぞ」ニコッ
美琴「///!しょ、しょうがないわね……!そこまでいうならまたやりましょう!
次はいつにしようかしら///」
上条「じゃあ送ってくよ、真っ暗だしな。」
佐天「わ、私は大丈夫です。今日は本当にありがとうございました!
それじゃっ!」ピュー
上条「あら?」
71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/25(土) 03:19:25.60 ID:036bZvWLP
タッタッタッタッ……
佐天(やっぱり私間違ってた……御坂さんの大切なものを奪おうだなんて、
改めて考えたら寒気がするよ……
御坂さんあんなに可愛いのに……泣かせたら駄目だよね。
ずっと欲しかった自分の能力……それこそ私の大切なもの……
これがケジメのつけ方だよね……)
ピピピッ!
佐天(そう……私の大切なものは…………
【初 春 の パ ン ツ】)
佐天(ん???)
キュピーン
佐天(奪取方法は……寝ている隙に剥ぎ取る。)
佐天「ごめん……これを最後にするから……初春待っててねー!!」
────────────────
初春「ひっ……!」ゾワッ
~完~
67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/25(土) 03:06:20.43 ID:WeaRXhhU0
なんか佐天能力スレにしては珍しく平和に終わった。のか?
74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/06/25(土) 03:32:19.72 ID:G/rVr5vq0
乙、面白かったよ。
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