1:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:14:00.12
ID:T/pSv9jSo
伊織「なによこれ」ペラッ
伊織「ルール? うわ、カタカナばっかりね……漢字使いなさいよ」
~~ミキノート ルール~~
・このノートに書かれたコトをミキがみたらやるの
・書かれたことはだいたいやるけど、ヘンなこと書いちゃダメだよ?
伊織「書くわけないでしょ!」
2:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:14:44.09
ID:T/pSv9jSo
伊織「はあ……ひとりで何やってるのかしら。私」
伊織「ミキノート、ね……」
伊織「……」
伊織「……いや、こんな遊びに付き合ってる場合じゃ」バッ
伊織「……」
伊織「……ああもう!」ペラッ
3:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:15:15.24
ID:T/pSv9jSo
伊織「……やっぱり書き直して」
美希「ありがとーなの」バッ
伊織「ひゃあ!? アンタいたの!?」
美希「うん。だって、ノート見ないとでしょ?」
伊織「言いなさいよ! 私がひとりごと言ってるときどんな気持ちだったのよ」
美希「見てなかったことにするの。ごめんね?」
4:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:15:46.33
ID:T/pSv9jSo
伊織「そういう問題じゃ……」
美希「さてさて、でこちゃんはなんて書いたのかな~?」
伊織「あっ! か、返しなさい!」
美希「なんで? ミキノートに書いたことは取り消せないの」
伊織「そんなわけないでしょ」
美希「どれどれ……」
5:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:16:26.70
ID:T/pSv9jSo
伊織「……」
美希「……」
伊織「な、なんか言いなさいよ」
美希「あ、うん……えっと、本当にこれでいいの?」
伊織「ノートに書いたことはやってくれるんでしょ」
美希「うん」
6:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:16:57.31
ID:T/pSv9jSo
伊織「じゃあ、その……よろしく」
美希「オッケーなの。にしても、でこちゃんがミキとお昼寝したいなんてね~」
伊織「ばっ! そう書いてないでしょうが!」
美希「そういう意味でしょ?」パッ
『寝るときにそばにいてほしい』
伊織「うう……書くんじゃなかったわ」
7:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:17:52.09
ID:T/pSv9jSo
美希「でこちゃん、ずっと忙しいもんね。ほらほら、ソファー行こ!」
伊織「言っておくけど、別にあやしてほしいじゃないから!」
美希「分かってるの。よーしよし」
伊織「わかってないじゃない!」
美希「コーフンすると寝れないよー?」
伊織「う……」
8:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:18:22.60
ID:T/pSv9jSo
――――
美希「……あふ。ミキもちょっと寝ちゃった」
美希「あ、やよいなの」
美希「やーよい」
やよい「美希さん! あの、このノートって」
美希「うん。ミキノートなの!」
9:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:18:53.01
ID:T/pSv9jSo
やよい「美希さんのノートですか?」
美希「そうだけど、そうじゃないカンジ。ミキにお願いしたいこと、書いてみて」
やよい「お願い、お願い……な、なんでもいいんですかっ」
美希「あんまりヘンなことはダメ。えっちなこととか!」
やよい「え、えっ……だ、だいじょうぶです! そんなの!」
10:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:19:26.24
ID:T/pSv9jSo
美希「あはっ、冗談なの。なにかない?」
やよい「うーん……あっ!」カキカキ
やよい「お願いします!」
美希「はいなの」
『おそうじを手伝ってください!』
美希「お掃除?」
11:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:19:56.03
ID:T/pSv9jSo
やよい「実は、事務所の大掃除がまだ終わってないんです。小鳥さんと頑張ったんですけど」
美希「あ、みんなで窓拭いたりしたやつ!」
やよい「はいっ。まだ給湯室まわりが手つかずなんです」
美希「わかったの。一緒にやろっ」
やよい「ありがとうございます! ふたりでやるときっとすぐです!」
12:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:20:41.08
ID:T/pSv9jSo
――――
やよい「ふーっ、おわりましたー」
美希「けっこうガンコだったのー」
やよい「ありがとうございました!」
美希「こっちこそ、いつもありがとーなの。やよいのおかげで事務所キレイだし」
やよい「えへへっ」
13:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:21:14.11
ID:T/pSv9jSo
やよい「じゃあ、休憩しましょうか」
美希「そーだね」
雪歩「お疲れ様、ふたりとも」
真「お疲れ様~」
美希「ふたりとも、読み合わせ終わった?」
真「バッチリ!」
14:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:21:50.16
ID:T/pSv9jSo
雪歩「真ちゃんと一緒のドラマって久しぶりだよね。ドキドキするなぁ」
真「ボクのほうがドキドキだよ。雪歩、演技うまいから」
雪歩「ええっ!? わ、私なんて全然」
やよい「雪歩さんはすっごく上手ですよね! 別の人になっちゃったみたいです」
美希「そうだね」
雪歩「み、みんな……恥ずかしいよぅ」
15:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:22:35.45
ID:T/pSv9jSo
美希「あっ、そうだ。ふたりとも、ミキノートになにか書いた?」
雪歩「ミキノート?」
真「あ、これ? なんかすごいデスノートっぽいね」ペラッ
美希「それは言わないお約束なの」
真「なるほどね……ボクは特にお願いしたいことないなあ。雪歩、なんかある?」
16:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:23:12.27
ID:T/pSv9jSo
雪歩「わ、私? 私は……ええと、うーん」
美希「なんでもいいの。ヘンなことじゃなかったら」
雪歩「美希ちゃんにお願いしたいこと……あ」カキカキ
真「思いついた?」
雪歩「うん」
17:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:24:07.15
ID:T/pSv9jSo
雪歩「お願いします」
美希「はいなの」ペラッ
『メイクを教えて下さい』
やよい「あっ! 私も教えてほしいですーっ」
美希「メイクかあ、ミキかんたんなことしかしてないよ?」
18:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:24:41.05
ID:T/pSv9jSo
雪歩「私、もう高3なのに全然そういうの分からなくて……」
真「ボクも分かんないかも。なんとなくやってるけど」
美希「みんな元からかわいいもんね」
雪歩「そ、そういうわけじゃないけど……将来のために、教えてほしい、です」
美希「いいよ。やよいと真くんも一緒でいい?」
雪歩「うん! もちろん!」
19:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:25:45.42
ID:T/pSv9jSo
美希「じゃあ、ちょっと荷物とってくるの」
真「……雪歩っていまメイクしてる?」
雪歩「その、簡単な下地とアイラインぐらい……」
やよい「すごいです! 私、なんにもしてません」
真「なんにもしてなくてこんな白いのかぁ……」
やよい「ま、真さん?」
20:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:26:41.39
ID:T/pSv9jSo
美希「おまたせなのー。じゃあ、ミキのやり方を見せるね」
雪歩「はいっ」
真「はーい」
やよい「はい!」
美希「うんうん。元気があって先生はうれしいの!」
21:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:27:11.27
ID:T/pSv9jSo
――――
雪歩「ありがとう美希ちゃん。帰ったらやってみるね」
真「ボクも!」
やよい「私もお母さんの借りてやってみます!」
美希「みんなすっごく真面目だったの。ノートとかとってたし」
真「書かないと忘れちゃうから……」
22:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:27:55.91
ID:T/pSv9jSo
雪歩「それにしても、美希ちゃんはなんでノート作ったの?」
美希「ヒマだったんだもん」
真「そんな理由なんだ……」
美希「最近、みんなと遊んでなかったしね」
やよい「たしかに久しぶりですね」
貴音「おはようございます」
23:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:28:33.26
ID:T/pSv9jSo
真「あ、貴音!」
貴音「おや?」
やよい「貴音さん、美希さんにお願いしたいことないですか?」
雪歩「美希ちゃんへのお願いをノートに書くと、叶えてくれるんです」
貴音「なるほど……」カキカキ
24:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:29:55.24
ID:T/pSv9jSo
雪歩「四条さん、どんなお願いするのかな」
真「見当もつかないね……」
貴音「では、これで」
美希「ありがとーなの」ペラッ
『美味しいらぁめんを作ってください』
美希「なるほどねー。貴音、ミキ料理はゼンゼンだけど、それでもいい?」
25:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:31:04.03
ID:T/pSv9jSo
貴音「はい。手料理を食べてみたいのです」
やよい「あ、それなら手伝いますよ!」
貴音「なんと!」
美希「やよいがいたら百人力なの!」
やよい「真さんと雪歩さんも、待っててくださいね」
美希「なんだか燃えてきたの!」
26:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:31:30.57
ID:T/pSv9jSo
真「やった! 待ってるよ」
雪歩「袋麺のアレンジって楽しいよね」
貴音「袋麺、ですか?」
美希「えっ、ラーメン作るんだよね」
貴音「はい。麺やスープにこだわった、美味しいらぁめんをぜひ」
やよい「麺やスープ……」
27:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:31:57.39
ID:T/pSv9jSo
真「お店みたいな、ってこと?」
美希「貴音」
貴音「はい」
美希「……パスなの!」
貴音「なんと!」
美希「このノートは絶対じゃないの……」
28:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:32:34.88
ID:T/pSv9jSo
貴音「なんでも叶えてくれる企画だとばかり」
真「なんの説明もしてないもんね」
やよい「番組とかじゃないですよ~」
貴音「……それでは」カキカキ
貴音「これでいかがでしょう?」
美希「どれどれ?」
29:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:33:17.09
ID:T/pSv9jSo
『皆でらぁめんを食べに行きたいです』
美希「うん。いいよ」
貴音「ふふっ。最近はあまり皆で食事をしていないものですから」
真「そうだね。じゃあ行こっか」
やよい「貴音さんのおすすめ、食べてみたいですーっ」
雪歩「わ、私も!」
30:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:33:44.92
ID:T/pSv9jSo
貴音「では、歩きながら説明しましょう……」
真「オッケー」
貴音「それにしても、なぜあのようなノートをはじめたのですか?」
美希「ああ、それはね……」
ガタン
31:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:34:11.97
ID:T/pSv9jSo
――――
ガチャリ
小鳥「ただいまぁ」
小鳥「あら? 誰もいなくなっちゃってた?」
小鳥「……ミキノート。なにかしらこれ」
小鳥「……えっ! 美希ちゃんがなんでもしてくれるノート!?」
小鳥「も、もしかして神様が落としたんじゃ……」
32:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:34:55.40
ID:T/pSv9jSo
小鳥「……」カキカキ
伊織「ふあーあ……小鳥……?」
小鳥「ひゃっ! い、伊織ちゃん! 見て見てこのノート!」バッ!!
伊織「ああ、それ美希の……きゃあ!?」
小鳥「美希ちゃんがなんでもやってくれるノートなんですって!」
伊織「アンタ何ページ分書いてんのよぉ!?」
つづかない
33:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2020/01/12(日) 00:36:05.35
ID:T/pSv9jSo
終わりです。最後までありがとうございました。
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