湊友希那「雑談」

2019-08-20 (火) 12:01  その他二次創作SS バンドリ!   0コメント  
183: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/31(木) 23:41:25.32 ID:4bsrTqkA0


――ファミレス――

湊友希那「…………」

氷川紗夜「…………」





184: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/31(木) 23:42:34.62 ID:4bsrTqkA0


友希那「この前」

紗夜「はい」

友希那「本を読んだの」

紗夜「どんな本ですか?」

友希那「猫を乗せたタクシーの物語よ」

紗夜「ああ、小さな頃にドラマを少し見た覚えがあります。三毛猫を助手席に乗せて営業するタクシーの話ですね」

友希那「ええ、それね。それで思ったんだけど……猫って可愛いわよね」

紗夜「そうですね。動物というのは基本的にみんな愛くるしいですから、癒されますね」

友希那「紗夜は犬の方が好きなのよね」

紗夜「ええ。ですが、可愛いものを嫌いな人はそうそういないですから、猫も好きですよ」

友希那「そう。私も、猫の方が好きだけど犬だってそれなりに好きよ」

紗夜「はい」




185: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/31(木) 23:43:01.77 ID:4bsrTqkA0


友希那「…………」

紗夜「…………」




186: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/31(木) 23:43:38.54 ID:4bsrTqkA0


友希那「動物と言えば」

紗夜「はい」

友希那「アニマルセラピーってあるわよね」

紗夜「ありますね」

友希那「医療の場にも可愛い動物が活躍しているということは、私たちもそれを取り組むべきなのではないかしら」

紗夜「と言うと?」

友希那「いつぞやかに、スタジオに戸山さんを連れてきたじゃない?」

紗夜「ああ……猫のあとに連れてきた時の」

友希那「ええ。だから私たちも、猫と一緒に音楽――」

紗夜「湊さん」

友希那「……ごめんなさい。私のミスだわ」

紗夜「いいえ」

友希那「お詫びにポテトでも頼むわね」ピンポーン

紗夜「お詫びであればそれを断るのも湊さんに失礼ですしお言葉に甘えさせて頂きます」




187: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/31(木) 23:44:27.37 ID:4bsrTqkA0


ウェイトレス「ご注文をお伺いします」

友希那「大盛りフライドポテトを1つと、ドリンクバーを2つお願いします」

ウェイトレス「かしこまりました」

友希那「飲み物をとってくるわ。紗夜は何がいいかしら」

紗夜「……ウーロン茶をお願いします」

友希那「コーラとかじゃなくていいの?」

紗夜「何故、そのようなことを聞くんですか?」

友希那「いつもポテトを食べている時は炭酸を飲んでいるような気がしたからよ」

紗夜「そうですかそれでは湊さんの親切心を裏切る訳にもいきませんからコーラをお願いします」

友希那「いえ、別にウーロン茶でも」

紗夜「コーラでお願いします」

友希那「分かった。それじゃあ行ってくるわ」

紗夜「…………」

紗夜「湊さん、よく見ているわね……」




188: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/31(木) 23:45:31.16 ID:4bsrTqkA0


友希那「お待たせ」

紗夜「いえ。ありがとうございます」

友希那「…………」

紗夜「…………」

友希那「話を戻すけど」

紗夜「はい」

友希那「可愛いものっていいわよね」

紗夜「ええ、そうですね」

友希那「紗夜は何か飼ってみたい動物はいない?」

紗夜「一番は犬……ですが、鳥もいいんじゃないかと思います」

友希那「へぇ、鳥」

紗夜「はい。場所も取りませんし、インコは歌を覚えたりしますから」

友希那「…………」

紗夜「これくらいはセーフでは?」

友希那「……そうね。セーフにしましょう」

紗夜「よかった」




189: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/31(木) 23:46:07.40 ID:4bsrTqkA0


友希那「小鳥も確かに可愛いわね」

紗夜「ええ。この前、ネットでこんな動画を見つけました」スッ

友希那「なになに……音に合わせて歩くオカメインコの動画……」

紗夜「はい。飼い主さんがおもちゃの太鼓を叩く音が好きらしくて、ご機嫌で机の上を歩き回る動画です」

友希那「見てみても?」

紗夜「是非」

友希那「ちょっとスマホ借りるわね」

紗夜「どうぞ」

友希那「…………」

紗夜「…………」

紗夜のスマホ<トコトコトコトコ...




190: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/31(木) 23:46:41.08 ID:4bsrTqkA0


友希那「……ふふ」

紗夜「可愛いですよね」

友希那「ええ。叩くのをやめると足を止めて『やめるの?』という風に飼い主さんを見つめるところなんか、とても愛らしいわ」

紗夜「そうですよね。私も飼うならこんな小鳥がいいですね」

友希那「あまり気にしていなかったけれど、確かに小鳥という選択肢もいいわね」

紗夜「でしょう?」

友希那「……あら、この紗夜のお気に入りリスト……」

紗夜「なにか?」

友希那「……いえ、なんでもないわ。ありがとう、スマホ返すわね」

紗夜「どういたしまして」

友希那(お気に入り動画にやたらと『ツグミの鳴き声』とか『ツグミの生態』とかあったけれど……鳥が好きなだけよね)

紗夜(そういえばこのお気に入りリスト、思わず登録したツグミの動画がたくさんあったわね……まぁお気に入りなのに間違いはないし、湊さんも変な邪推はしないでしょう)




191: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/31(木) 23:47:07.59 ID:4bsrTqkA0


友希那「…………」

紗夜「…………」




192: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/31(木) 23:47:58.32 ID:4bsrTqkA0


ウェイトレス「お待たせしました。大盛りフライドポテトでございます」コトッ

友希那「どうも」

ウェイトレス「ごゆっくりどうぞ」

友希那「どうぞ、紗夜」

紗夜「ええ、頂きます」

友希那「まぁ私も食べるんだけど」

紗夜「…………」モグモグ

友希那「……そういえば」モグモグ

紗夜「湊さん、食べながら喋るのはお行儀がよくありません」

友希那「そうね」

紗夜「…………」モグモグモグモグ

友希那(流石紗夜……ポテトを食べるペースが異様に早いわね。なんだか取りづらいわ)モグ、モグ

紗夜(湊さんはあまり食べないのかしら。なら全部頂いてしまいましょう)モグモグモグモグ




193: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/31(木) 23:49:03.20 ID:4bsrTqkA0


紗夜「……ごちそうさまでした」

友希那「…………」

紗夜「湊さん? どうかしましたか?」

友希那「いえ……ポテトってこうやって食べるものだったか少し考えていて……」

紗夜「ポテトは冷める前に食べるのが礼儀だと思いますが」

友希那「そういうことじゃなくて、例えば……リサとあこが私たちのようにポテトを食べているとするじゃない?」

紗夜「はい」

友希那「そうしたら、こう……お互いにポテトをつまみながら、色々なことを話すと思うの」

紗夜「そうですね。宇田川さんと今井さんならそうするでしょうね」

友希那「私の印象では、そういう方がファミレスのポテトの正しい食べ方のような気がするのよ」

紗夜「なるほど。確かにそれも一理あるかもしれません」

友希那「でしょう?」




194: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/31(木) 23:50:20.27 ID:4bsrTqkA0


紗夜「ですが、湊さん」

友希那「何かしら」

紗夜「食事の作法というのは国や文化、宗教によって千差万別です。それでもそれらの根幹にあるのは食材への感謝に違いありません」

友希那「そうね」

紗夜「であれば、宇田川さんや今井さんは話のつまみとして食べることが一番の感謝だとしていて、私と湊さんは美味しいうちに食べることを一番の感謝だとしている。ただそれだけの違いです」

友希那「……そうなのかしら」

紗夜「はい。誰が正しくて誰が間違っている、なんて定義すること自体が間違いなのです。全員がポテトに対してそれぞれの信念と正解を持っているんです」

友希那(そんなに高尚な話だったかしら)

紗夜「これはきっと音楽にも――」

友希那「紗夜」

紗夜「……すみません。少し興が乗り過ぎました」

友希那「いいのよ。気持ちは分からないでもないから」

紗夜「お詫びと言っては何ですが、ドリンクバーのおかわりを持ってきます」

友希那「じゃあ……温かいココアを」

紗夜「分かりました」

友希那「…………」

友希那「……紗夜って時々、とても饒舌になるわよね」

紗夜「お待たせしました」

友希那「ありがとう」

紗夜「いえ」




195: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/31(木) 23:50:50.03 ID:4bsrTqkA0


友希那「…………」

紗夜「…………」




196: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/31(木) 23:51:39.46 ID:4bsrTqkA0


友希那「そういえば」

紗夜「はい。先ほど言いかけた言葉ですか?」

友希那「いいえ。……あれ、さっきはどんな話をしようとしていたんだっけ……」

紗夜「たまにありますよね、そういうことも」

友希那「ええ。モヤモヤするんだけど、思い出してみれば本当に下らないことだったりするのよね」

紗夜「分かります。私はあまりないけれど、日菜がよくそんなことを言ってきますから」

友希那「へぇ、日菜が。確かに簡単に想像できるわね」

紗夜「はい。よく私の部屋に来ては『なに話そうとしたか忘れちゃった』と言って、そのまま部屋にずっと居座ったりしますから」

友希那「それは最初から紗夜に構ってもらいたいだけなんじゃないのかしら?」

紗夜「そうでしょうか? 日菜のことだからパッと思い付いたことをスッと忘れているだけのような気がしますけど」

友希那「それもあるとは思うけれど、やっぱり一番は紗夜と一緒にいたいってことだと思うわよ」

紗夜「……言われてみるとそんな気もしてきますね」




197: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/31(木) 23:52:27.85 ID:4bsrTqkA0


友希那「ええ。日菜だって気が済めばすぐに自分の部屋に戻るでしょうし」

紗夜「いえ、あの子の気が済むまで、と言っていると夜が明けていたりしますから」

友希那「そうなの?」

紗夜「はい。この前の休日は日菜も私の部屋で寝ていました」

友希那「仲が良いわね。いいことだと思うわよ」

紗夜「ええ。ただ、別に同じ部屋で寝るのは構わないのですが……」

友希那「何かあるの?」

紗夜「たまに寝ぼけて私のベッドに潜り込んでくるのはどうかと思います」

友希那「別に姉妹ならいいんじゃないかしら?」

紗夜「大人しくしているならいいんですけど、大抵強く抱き着いてきて寝苦しい思いをするので……」

友希那「ああ、紗夜がたまに眠そうにしている日があるのはそのせいなのね」

紗夜「そこだけ直してくれれば特に文句はないのですが……寝相は言っても直すのが難しいでしょうから、半ば諦めていますね」

友希那「そうね。姉として受け入れるしかないわね」

紗夜「はい」




198: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/31(木) 23:53:17.58 ID:4bsrTqkA0


友希那のスマホ<ピッ

友希那「あら?」

紗夜「おや?」

友希那「もう動画撮影のタイマーが作動したわね」

紗夜「ええ。案外早かったですね」

友希那「ふふ、音楽の話題を禁止してもしっかり雑談が出来ていたわね」

紗夜「はい。もうそれなりに付き合いも長いですから、これくらい簡単ですね。あとはこれを今井さんに見せれば……」

友希那「リベンジ達成ね。あの子ってば、音楽の話題を禁止したら私たちが何も話せないと思ってる節がまだあるものね」

紗夜「まぁ、お互い少しルール違反をしそうでしたけど」

友希那「それくらいは目を瞑ってくれるわよ」

紗夜「そうですね。一応もう少し動画を撮っておきますか?」

友希那「そうね。ぐうの音も出ないほど完璧な雑談をリサに見せてあげましょう」

紗夜「はい」


……………………




199: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/31(木) 23:54:11.91 ID:4bsrTqkA0


――後日 CiRCLE・スタジオ――

スマホ<ソウネ、アネトシテウケイレルシカナイワネ

友希那「どうかしら、リサ?」

紗夜「私と湊さんだって、音楽の話題を禁止されてもこうして雑談が出来るんですよ」

今井リサ「……ふ、ふふ、そうだね」

友希那「……? どうしてそんな笑っているのかしら?」

リサ「いや、なんていうか、ちょっとね?」

紗夜「私と湊さんの想像ではもう少し驚いたり褒めたりするものだと思っていましたが」

リサ「褒められると思ってたんだ……ふふ……」

友希那「何がそんなにおかしいのかしらね?」

紗夜「さぁ……?」

リサ(いきなりドヤ顔でスマホ渡されて、こんな動画見せられたらこうなるよ)

リサ(2人とも生真面目すぎて微笑ましいっていうか……)

リサ(黙々とポテト食べ続ける紗夜とそれを見てちょっと呆然としてる友希那とかすごく小動物っぽくて可愛いし……思い出すだけで口がにやけそうだよ)




200: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/31(木) 23:55:10.59 ID:4bsrTqkA0


リサ「うんうん、2人ともやれば出来るんだね。すごいすごい」

友希那「これくらい当然よ」フンス

紗夜「ええ、湊さんの言う通りです」フンス

リサ「すごい得意気……ふふ、かわいい……」

友希那「リサ?」

リサ「あ、ううん何でもないよ。……あれ、続きの動画もあるんだ?」

紗夜「あっ、それは」

リサ「どれどれ、こっちは……」

友希那「ちょっとリサ、そっちは……」

スマホ<ソウイエバ、サヨトコンナニチカイコトッテナカッタワネ...

リサ「え」

スマホ<ソウ...デスネ...デモ、ワルイキハシマセン

リサ(ファミレスの席に隣同士で座って、なんか肩と顔を寄せ合ってる……?)




201: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/31(木) 23:55:46.47 ID:4bsrTqkA0


友希那「そ、そっちはまた別件になったから、違うやつだから」

紗夜「そ、その通りです。それはNGというかお蔵入りというか、そういうのですから」

リサ(しかもなんか2人とも慌ててる……)

スマホ<ソウネ。タマニハ...イイワネ

友希那「リ、リサ? そろそろスマホを返してくれないかしら?」

紗夜「え、ええ。その先は特に面白いこともなにもないですから、見ても何もないですよ?」

リサ「……もうちょっと見てみたいなぁ」

友希那「それはダメよ、断固拒否するわ」

リサ「そこをなんとか――って、紗夜? どしたの、アタシの後ろに立って?」

紗夜「……それを見せる訳にはいきません」ガシッ

リサ「えっ」

紗夜「湊さん、私が今井さんを捕まえているうちに早くスマホを」

友希那「ナイスプレ―よ、紗夜」スッ

リサ「ああ、取られちゃった」

友希那「まったく……人が嫌がることをしてはいけないのよ、リサ」

紗夜「ええ、その通りです。それにあれは一時の気の迷いですから」




202: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/31(木) 23:56:24.18 ID:4bsrTqkA0


リサ「……一時の気の迷いって、2人で何してたの?」

友希那「…………」

紗夜「…………」

リサ「友希那? 紗夜?」

友希那「……それは」

紗夜「……私と湊さんの秘密です」

リサ「……そうなんだ」

リサ(めっちゃ気になる。今度友希那の部屋に泊まりに行ってこっそり見てみよ)

友希那(あのリサの顔……何かよからぬことを企てているわね)

紗夜(湊さんの手、意外と柔らかいのよね……って、私は何を考えているのかしら……)


そんな三者三様の思惑が入り乱れる練習に、りんりんとあこちゃんが首を傾げることになるのでしたとさ。

おわり




203: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/31(木) 23:57:32.54 ID:4bsrTqkA0


おまけ


――ファミレス――

友希那「さて、もう一度動画撮影を開始したけど……何か話題ってあるかしら?」

紗夜「……そういえば」

友希那「何かあるのね?」

紗夜「はい。最近、白金さんから電子書籍を勧められました」

友希那「電子書籍って、あの、スマホで本が読めるっていう?」

紗夜「それですね。今は月額で読み放題のサービスもあって、なかなか種類も豊富みたいです」

友希那「へぇ……ネットってすごいのね」

紗夜「パソコンで世界中の人と一緒にゲームが出来るくらいですから」

友希那「それで、何か面白い本があったのかしら?」

紗夜「面白いかどうかは別ですけど、ネット通販の最大手が提供している月額読み放題サービスで、よく実用書などを読みます」

友希那「実用書……」

紗夜「それで、今回の目的に合った『会話が15分以上続けられるようになる漫画』というのを昨日読んできました」

友希那「そんな本まであるのね」

紗夜「湊さんも読んでみませんか?」

友希那「そうね。作曲――ええと、これからの人生において何かの糧になるかもしれないから」

紗夜「では折角なので一緒に読みましょうか」

友希那「そうしたら……私が紗夜の隣に行けばいいかしらね」

紗夜「ええ、お願いします」

友希那「それじゃあ、ちょっと隣に失礼するわね」スッ

紗夜「はい、どうぞ」




204: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/31(木) 23:58:12.42 ID:4bsrTqkA0


友希那「それで、これが電子書籍というものなのね」

紗夜「指先一つでページが捲れますし、場所も取らないのでなかなか便利ですよ」

友希那「へぇ……」

紗夜「ただ、白金さんは『小説なんかはやっぱり本という媒体で読みたい』と言っていましたね。私もそれには共感が出来ます」

友希那「確かに、紙の匂いや感触っていうのもいいものね」

紗夜「はい。ああ、話が逸れましたね。それで、これがその会話が続くという本です」

友希那「ふむふむ……会話は気持ちのキャッチボール……」

紗夜「ええ。難しくああだこうだと考えるより、相手を見て、相手と自分の気持ちを合わせることが大事のようです」

友希那「なるほどね……それにしても」

紗夜「はい?」

友希那「やっぱり2人で1つのスマホを覗き込むのは少し窮屈ね」

紗夜「そうですね。タブレット端末なんかがあればもっと読みやすいのでしょう……けど」

友希那「……けど?」




205: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/31(木) 23:58:41.71 ID:4bsrTqkA0


紗夜「いえ……なんというか……言葉にするのが難しいのですが……湊さんが近いな、と」

友希那「そういえば、紗夜とこんなに近いことってなかったわね……」

紗夜「そう……ですね……でも、悪い気はしません」

友希那「そうね。たまには……いいわね」

紗夜「……ええ」

友希那「…………」

紗夜「…………」

友希那「つ、次のページに行きましょうか」スッ

紗夜「え、ええ」スッ

友希那「あ」

紗夜「あ」

友希那(紗夜と手が……)

紗夜(湊さんと手が……)




206: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/31(木) 23:59:11.10 ID:4bsrTqkA0


友希那(普段ギターを弾いているところを見ているけど……やっぱり紗夜の指って綺麗よね……)

紗夜(いつも力強くマイクを握って歌っているけれど……湊さんの手、柔らかいわね……)

友希那「ご、ごめんなさい、紗夜」

紗夜「い、いえ、こちらこそ……」

友希那「…………」

紗夜「…………」

友希那(……マズいわね)

紗夜(何を話したらいいか分からなくなってしまったわ……)

友希那(……でも)

紗夜(……けど)

友希那&紗夜(何故だか沈黙が妙に心地いい……)


おわり




207: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/02/01(金) 00:00:23.63 ID:DLRpjE/M0


何話していいか分からないので雑談って苦手です。

そういうアレでした。




元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1544965078/

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