163:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/09(水) 05:16:03.18
ID:us+s0Eec0
山吹沙綾「出られない部屋」
※キャラ崩壊してます。
164:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/09(水) 05:16:44.91
ID:us+s0Eec0
――弦巻邸――
弦巻こころ「ということなのよ!」
山吹沙綾「……え?」
市ヶ谷有咲「……は?」
こころ「紗夜とつぐみ、とーっても幸せそうだったの! だからあなたたちにも入って欲しの」
沙綾「えぇっと……?」
有咲「話は分かったけど、なんでそれに私と沙綾が……」
こころ「香澄が言っていたわよ? 沙綾と有咲はどう見ても好き同士なのに、全然素直じゃないんだー、って」
沙綾「ええ……?」
有咲「弦巻さんに何言ってんだあのアンポンタンは……」
こころ「じゃあそういうことだから! 楽しんでいって頂戴!」ガチャ、パタン
165:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/09(水) 05:17:47.06
ID:us+s0Eec0
沙綾「……行っちゃった」
有咲「ていうか楽しんでいって頂戴って……まさか?」
沙綾「…………」ガッ、ガッ
沙綾「……ドア開かないし、そのまさかっぽいね」
有咲「マジかよ……この部屋がそうなのかよ……」
沙綾「うん……」
有咲「はぁ……」
沙綾「…………」
有咲「…………」
166:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/09(水) 05:18:53.02
ID:us+s0Eec0
沙綾「えぇと、どうしよっか、有咲」
有咲「どうしようもこうしようも……出るためにはやるしかねーじゃん」
沙綾「まぁそうだよね。なんだっけ、モニターの前のボタンを押すんだっけ」
有咲「みたいなこと言ってたなぁ」
沙綾「モニターの前のボタン……アレかな。これ見よがしに置いてある」
有咲「それだな。どんなお題が出てくるか知らないけど……まぁあの真面目な紗夜先輩と羽沢さんがすんなり出来るようなもんが出てくるんだし、無理難題が出る訳じゃないだろ」
沙綾「……でもつぐみ、紗夜先輩が絡むとたまにおかしくなるんだよね」
有咲「え、マジで?」
沙綾「マジで。紗夜先輩と出かける時はすごい気合入ったおめかししてるし、羽沢珈琲店に紗夜先輩がいると笑顔が5割増しで輝くし」
有咲「マジかよ。次から羽沢さんを見る目が変わりそうだよ……って、今はそれはどうでもいいか」
沙綾「そうだね、とりあえずぱっぱと押して部屋から出ないと。香澄たちを待たせる訳にはいかないし」
有咲「まぁまだ蔵練(蔵で練習の略)まで3時間くらいあるけどな」
沙綾「それでも一応ね? それじゃあ押すよー」ポチ
有咲「ん」
167:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/09(水) 05:19:30.53
ID:us+s0Eec0
モニター<ブゥン
モニター『 … … お題 』
モニター『虫歯があることを白状しないと出られない部屋』
沙綾「虫歯?」
有咲「え」
沙綾「虫歯があることを白状って、なんだかびっくりするくらい拍子抜けだったね」
有咲「そ、そ、そう……だな」
168:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/09(水) 05:20:03.66
ID:us+s0Eec0
沙綾「……有咲?」
有咲「な、なに?」
沙綾「まさかとは思うけど……」
有咲「な、なんだよその目は?」
沙綾「私は虫歯はないよ。有咲は?」
有咲「あ、ああある訳ねーだろ、そんなガキじゃねーんだから……は、はは……」
沙綾「でも、部屋の扉開かないみたいだよ?」
有咲「……なんでだろーなー? 不思議だなー」
沙綾「…………」
有咲「…………」
169:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/09(水) 05:20:46.30
ID:us+s0Eec0
沙綾「ちょっとあーんしてみて、有咲」
有咲「な、なんでだよ!?」
沙綾「いやほら、確認しないと」
有咲「い、いやいや! だったらまず沙綾の方から……」
沙綾「いいよ。口開けるから見てみて」アーン
有咲「…………」
沙綾「ありふぁ?」
有咲「あ、ああうん、すごく健康的な歯だな」
沙綾「ん、ありがと。じゃあ次は有咲だね?」
有咲「…………」フイ
沙綾「有咲ぁ? どうして顔を背けるのかなぁ?」
170:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/09(水) 05:21:20.56
ID:us+s0Eec0
有咲「い、いや……ほら、なんてーか……な? 口の中って自分でもあんま見るもんじゃねーし、そういうとこ見られるのちょっと恥ずかしいっていうか……」
沙綾「私は見せたのに?」
有咲「そ、それは……ていうかまずそこだよ! 沙綾は恥ずかしくなかったのかよ!?」
沙綾「別に有咲にならいいかなって私は思うよ」
有咲「なっ、なんだよそれっ!」
沙綾「そのままの意味だけど」
有咲「意味深だよ! ちゃんと想像してみろよっ、無防備に口を開けて、口の中を全部見られるって!」
沙綾「うーん……確かにそう考えるとちょっと恥ずかしい……かも?」
有咲「だろ!?」
171:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/09(水) 05:22:27.60
ID:us+s0Eec0
沙綾「でも有咲、それを私にやらせたよね?」
有咲「うぐ……」
沙綾「有咲、恥ずかしいことは私にやらせるのに自分はやらないんだ。酷いなぁ」
有咲「べ、別に私は強要してねーし! 沙綾が自分から開いたんだろ!?」
沙綾「有咲が開けっていうから開いたのに……恥ずかしかったなぁ、有咲に口の中全部見られたの……」
有咲「ちょ、そ、そんな風に言うなよ」
沙綾「だから今度は私の番だよね?」
有咲「……え?」
沙綾「今度は私が有咲の口を開いていい番だよね?」ズイ
有咲「いや、ちょ、ち、近くねーか沙綾?」
沙綾「近くない近くない。これも仕方のないことだから。ほらほら、早くしないと練習に遅刻しちゃうよ?」
有咲「いや、だからってこんな……!」
172:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/09(水) 05:23:09.27
ID:us+s0Eec0
沙綾「往生際が悪いなぁ。それなら……えい」ギュム
有咲「なんで私の顔を両手でホールドすんだよ!?」
沙綾「だって有咲、逃げるし」
有咲「に、逃げてねーって!」
沙綾「じゃあちゃんとこっちに顔向けて、お口あーん出来る?」
有咲「…………」
沙綾「有咲?」
有咲「……そ、それは……恥ずかしいから……やっぱ無理……」
沙綾「…………」ゾクゾク
173:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/09(水) 05:23:47.60
ID:us+s0Eec0
沙綾「ふ、ふふ……」
有咲「……さ、沙綾? なんか、笑顔が怖くなってない?」
沙綾「気のせいだと思うよ?」
有咲「気のせいか……? なんかすげー嫌な予感がするけど……」
沙綾「気のせい気のせい。別に、有咲の恥ずかしがってる顔が素敵だなぁとかもっと意地悪したいなぁとかそのあとすごく優しくしたいなぁとか全然思ってないよ」
有咲「ぜってー気のせいじゃねーだろ!?」
沙綾「さ、有咲。お口あーんしよ?」
有咲「だ、だからそれは恥ずかしいんだって!」
沙綾「ダメだよー、ちゃんと見せてくれないと。虫歯があるって白状しないと出られない部屋なんだから」
有咲「だ、だから……はっ、そうか!」
沙綾「ん?」
174:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/09(水) 05:24:51.47
ID:us+s0Eec0
有咲「私、実は虫歯があるんだ! ちょっと昔に出来たやつだけど!」
ドア<カチャ
有咲「開いた! ほら、今ドアから音した! だから沙綾、ちょっと離れ――」
沙綾「気のせいじゃない?」
有咲「気のせいじゃねーよ!」
沙綾「私には聞こえなかったなぁ」
有咲「嘘つけ!」
沙綾「まぁ確かに有咲の言う通りドアは開いたかもしれないね。でもさ、有咲の口の中に虫歯があることは確実だよね?」
有咲「い、いや、まぁそうだけど……」
沙綾「よくないなー、それはよくない。ちゃんとどこにあるか確認しないと」
有咲「ど、どうして沙綾がそんなこと確認するんだよ!?」
沙綾「有咲のこともっと知りたいから、かな?」
有咲「んなっ……」
175:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/09(水) 05:25:39.14
ID:us+s0Eec0
沙綾「ねぇ有咲。有咲のこと……恥ずかしいところも隠したい場所も、全部見せて欲しいな」
有咲「ちょ、そんな……」
沙綾「私に見せるの、嫌?」
有咲「や、やめろって……そんなの……」
沙綾「嫌なら振りほどいて欲しいな」
有咲「……ぅぅ」
沙綾「振りほどかないんだ? 有咲、本当は見せたいんだ?」
有咲「耳元でそんなこと囁かないでくれ……違うんだよ……」
沙綾「何が違うの? 恥ずかしいんだよね? 恥ずかしいのに、でも嫌じゃないんだよね?」
有咲「それは……」
176:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/09(水) 05:26:38.35
ID:us+s0Eec0
沙綾「ふふっ。やっぱり有咲、すっごく可愛いなぁ」
有咲「…………」フイ
沙綾「こーら。ちゃんとこっちに向いてないとダメだよ? ほら、怖くないよ。大丈夫だよ。ね? 痛いことはしないから、有咲の顔を見せて欲しいな」
有咲「……わ、分かったよ……」
沙綾「ちゃんとこっち向けたね。えらいえらい。それじゃあほら、あーんして?」
有咲「……そ、それは」
沙綾「やっぱり恥ずかしい? それなら……私が開けてあげよっか?」
有咲「いや、それはもっと恥ずかしい……や、やめろって……頼むから、私の口元に指を這わせないで……」
沙綾「やめてほしい? やめてほしいなら、ちゃんと態度で示して欲しいなぁ」
有咲「……どうすりゃいいんだよ」
沙綾「私の顔を見て、嫌だって言ってくれたらいいよ。有咲が本当に嫌がることはしたくないから」
有咲「…………」
177:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/09(水) 05:27:16.48
ID:us+s0Eec0
沙綾「言えない? そっかぁ、言えないんだ。有咲も本当は嫌じゃないんだ? 恥ずかしいだけで、本当は嬉しいんだ?」
有咲「う、うるせー……沙綾なんてキライだ……」
沙綾「ふふ、ごめんね。イジワルしすぎちゃったね」
有咲「……知るかっ」
沙綾「本当に可愛いなぁ、有咲は。さ、それじゃああーん、しよっか?」
有咲「…………」
沙綾「大丈夫だよ。有咲がちゃんとあーん出来るまで待ってるから。もう急かさないよ。ゆっくりでもいいんだよ」
有咲「…………」
沙綾「頑張れるかな? 頑張れるよね? 有咲はやれば出来る女の子だもんね。しっかり出来るまでちゃんと見守ってるからね」
有咲「……あ、あーん……」
沙綾「えらいえらい。ちゃんとあーん出来たね。それじゃあ、ちょっと確かめさせてもらうね?」ナデナデ
有咲「ふあ……」
178:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/09(水) 05:27:55.83
ID:us+s0Eec0
沙綾「虫歯さんはどこかなぁ。可愛い有咲を苦しめる悪い子はどこかなぁ」
有咲「…………」
沙綾「あ、見つけた。右の奥歯だね。磨きづらいところに出来ちゃったんだ」
有咲「……うぅ」
沙綾「大丈夫だよ。恥ずかしくないよ。歯を磨いてたって、大人だって虫歯は出来るんだから。ちゃんと治しに行こうね?」
有咲「…………」
沙綾「あ、もしかして……歯医者さんが怖いのかな? 大丈夫だよ。そうしたら私が一緒に行ってあげるから。怖いことなんてないよ。大丈夫。私がちゃんと見守ってるからね?」
有咲「……うん」
沙綾「有咲はいい子だね。えらいえらい。恥ずかしいのに頑張って見せてくれてありがとね。もうお口閉じて平気だよ」ナデナデ
有咲「ん……」
179:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/09(水) 05:28:56.53
ID:us+s0Eec0
沙綾「さ、それじゃあ……」
有咲「あ……」
沙綾「次はこころから歯ブラシ借りてきて、有咲の歯磨きしてあげるよ」
沙綾「もう二度と有咲を苦しめる虫歯が出来ないように、歯も舌も、口の中の隅々まで、全部綺麗にしてあげるからね?」
有咲「…………」
有咲「……うん」
沙綾「素直な可愛い有咲も大好きだよ」
有咲「私も……沙綾のことだいすき……」
このあとめちゃくちゃ歯磨きした。練習には遅刻した。
おわり
180:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/09(水) 05:29:46.61
ID:us+s0Eec0
参考にしました
診断メーカー
ありさーやは『虫歯があることを白状しないと出られない部屋』に入ってしまいました。
120分以内に実行してください。
https://shindanmaker.com/525269
リベンジのつもりでした。普通に惨敗しました。関係ありませんけど化物語の歯磨きするシーンが好きです。本当にごめんなさい。
181:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/01/09(水) 22:14:02.26 ID:CohD1xEhO
ゾクッとしたヤバイヤバイ…
元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1544965078/
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