1:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 01:21:11.81 ID:
3y1O0JNy0
悪魔「は?」
男「すまん間違えた、お前の方が力がほしい」
悪魔「あ~…そういう事……どういう事だ?」
男「お前の力があればなんでもできるだろ?」
悪魔「出来ない事もあるが人間が望みそうな事ならばできるだろう」
男「だからお前の力が欲しい」
悪魔「それでおまえは何をするんだ?」
男「オレのする事は決まってるさ」
悪魔「ふん?」
男「オレは悪になる、ただただ悪いだけの存在になる」
悪魔「はぁ?」
8:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 01:25:56.13 ID:
3y1O0JNy0
悪魔「それと私の力になんの関係が」
男「力がある奴にはわからない悩みか」
男「良いか?この世界には悪と正義がある」
男「しかしいかんせん正義がチカラを持ちすぎている」
男「そんな世界じゃ悪事はしにくいんだよ、どんなに頑張っても銃で撃たれればそれでお終いだ」
悪魔「それは正義とて同じ事だろう」
男「絶対数が違うんだよ、それに日本じゃ一般人は銃を持てない」
悪魔「確かに一理ある、しかしそれでもだ。わざわざ悪になる必要はあるまい?」
男「そうだな、確かに無い。でもそれがいい」
13:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 01:33:00.37 ID:
3y1O0JNy0
悪魔「それが良い?」
男「そう」
悪魔「私はてっきり厨二病とやらをこじらせた童の様に、世界共通の敵が出来れば戦争が~などと言い出すのかと思ったが」
男「戦争があっても無くてもオレにはあまり関係ないからな」
男「それに本当にそうかどうかは実際にやってみて結果を見ればわかる」
悪魔「何を考えてるんだ?」
男「特に何も」
悪魔「面白そうではあるが……」
男「ならそれでお願いします」
悪魔「だが対価も相当大きくなるぞ?」
男「……仕方ないだろ」
悪魔「よしならば契約は成立だ、私は対価としてお前の寿命をもらっていく」
14:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 01:34:56.82 ID:
3y1O0JNy0
男「寿命?どのくらいだ?」
悪魔「片手で数えられるくらいだ」
男「そんなもんか」
悪魔「お前の寿命はあと三日だ」
男「あぁ~…はいはい、そっちのパターンね」
悪魔「不服か?」
男「まぁ三日もありゃ色々できるだろ」
悪魔「意外とあっさりしてるいるな」
男「もう力は渡ったのか?」
悪魔「そのはずだ」
15:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 01:37:48.84 ID:
3y1O0JNy0
男「さて、どうするか」
悪魔「決めて無かったのか?」
男「まぁな、取り敢えず人でも殺してみようか」
悪魔「小さいな」
男「あのビルをドミノの様に倒したら面白そうだと思わないか?」
悪魔「前言撤回だ、意外とスケールが大きいな」
男「行き当たりばったりで良いんだよこんなの」
悪魔「私も少しついて行こう、面白そうだ」
男「好きにしろ」
16:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 01:41:51.74 ID:
3y1O0JNy0
男「行く道がてら人でも殺しておこうか」
悪魔「止めはしないさ」
男「お、第一村人」
おばちゃん「あら男くんおはよう」
男「おはようございます」グチャ
おばちゃん「………」ピクピク
男「あっけないな」
悪魔「後悔したか?」
男「そんな事考えてたらオレの寿命がムダになるだろ」
悪魔「それはそうだが……なにか思わないのか?」
男「あっけないって言っただろ」
悪魔「それだけか……」
17:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 01:46:11.75 ID:
3y1O0JNy0
ビル街
男「歩くと意外と遠いな」
悪魔「少しは隠したらどうだ?服が返り血だらけで人間が注目しているぞ」
男「30人くらい殺したからな」
悪魔「それでも何も思わないのか?」
男「そうだな、思わない」
悪魔「喜んだりとかは」
男「息をするように悪事を働くのがオレの目標だからな、いちいち喜んではいれないさ」
悪魔「……」
男「でも殺すだけってのも能がないか」
悪魔「好きにしろ」
19:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 01:49:39.29 ID:
3y1O0JNy0
男「取り敢えずこのビルをあっちに倒せばドミノみたいになるか?」
悪魔「無理だろうな」
男「カメハメハみたいなの出せないのか?」
悪魔「おまえは悪魔をなんだと思ってるんだ」
男「意外と何も出来ないんだな」
悪魔「少しけってやればあれぐらい簡単におれるさ」
ウーゥーウーゥーウーゥー
男「警察が来たな」
悪魔「警察?」
男「簡単に言えば正義だ」
悪魔「なるほど」
20:
みてなくても適当に終わらせて寝るけどね:2011/05/28(土) 01:53:04.41 ID:
3y1O0JNy0
男「やはり悪として正義との戦いは避けて通れないよな」
悪魔「そういうものか」
男「そういうものだ」
悪魔「どうするんだ?」
男「取り敢えず手足を切断して警察に送り届ける」
悪魔「さらっと言うな」
男「落し物扱いでいいかな?」
悪魔「人間は落し物じゃないだろ」
男「自分で動けないなら落し物と変わらないだろ」
悪魔「その発想は無かった」
21:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 01:57:33.92 ID:
3y1O0JNy0
男「こっち来た」
警察「そこの男止まりなさい!」
男「嫌です」ズパッ
警察「~~っ!?ぐぁぁぁぉぁぁ!!?」
男「ダルマさん完成」
警察2「何をしている!!撃つぞ!!」空に向かってパーン
悪魔「あれはなんだ?」
男「拳銃、一発威嚇で撃たないと打てないらしいよ」
警察2「武器を捨ててうつ伏せになれ!」
男「武器なんて、持ってないけどね」テコテコ
警察「ひいっ!」パーン
男「いてっ」
22:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 02:01:04.87 ID:
3y1O0JNy0
男「とりあえずこれもダルマさんか、乙武三号の完成」ズパッズパッ
警察「ひぃぃぃいぃぃ、い、命だけは!」
男「そう言われると殺したくなる」グチャ
男「一人いれば問題ないよね?」
悪魔「私に聞くな」
男「それもそうか」
男「次はこのビルを片っ端から……」
悪魔「……」
23:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 02:05:21.61 ID:
3y1O0JNy0
夜、瓦礫の街
男「一日がかりで街一個か」
悪魔「三日じゃたりなそうだな」
男「残念だ、世界は広いな」
悪魔「そうだな」
バタバタバタバタ
男「ヘリコプターがうるさいな」
悪魔「あれも殺すか?」
男「届かないだろ」
悪魔「ジャンプしろよ」
男「いいよ、どうせテレビだろ?みんなが怖がってくれるしちょうどいい」
24:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 02:08:49.43 ID:
3y1O0JNy0
悪魔「しかし結局殺すか手足ちぎるくらいしかしてないな」
男「他になにか?」
悪魔「いや、強姦とか拉致監禁とかあるだろ」
男「それはなんか自分の欲望はいっちゃうからなんか違う気がするんだよね」
悪魔「……よくわからないな」
男「わかりやすくて一番純粋な悪ってやっぱり殺人だと思うわけよ」
悪魔「そういうものか」
男「多分」
26:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 02:12:46.14 ID:
3y1O0JNy0
次の日
男「おはよう」
悪魔「戦車に囲まれて起きる朝は最悪だな」
男「そうか?少しワクワクするぞ」
悪魔「なんで?」
男「つまりオレはそれだけ恐れられてる、それだけの悪だって事だろ?」
悪魔「そうかもしれないが…」
男「はぁ、取り敢えず殺して来る」
悪魔「行ってらっしゃい」
27:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 02:17:46.55 ID:
3y1O0JNy0
一時間後
男「次から次に湧いて来て困った」
悪魔「そう……か」
男「どうした?」
悪魔「少し後悔してる」
男「後悔?」
悪魔「悪魔が言うのもなんだが、やはり狂ってる」
悪魔「見ていて良い気分はしないな」
男「なら見なきゃ良い」
悪魔「……帰る」
男「あぁそうしろ」
男「そうだ、最後にさ。ワープとか出来ないのか?」
悪魔「だからお前は悪魔をなんだと思っている」
男「意外と穴だらけの力だな」
悪魔「うるさい」
29:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 02:21:35.94 ID:
3y1O0JNy0
三日目
男「ダメだな、一応都心は落としたけど他の国はもう間に合わないな」
男「核兵器をスローインしてみたかった」
?「ちょっとまったー」
男「ん?」
ガチムチ男「日本の平和を乱す奴はオレが許さん!」
男「おぉ~ヒーローっぽいセリフ」
男「マァ良いや殺す」
30:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 02:27:27.39 ID:
3y1O0JNy0
十分後
男「あれぇ……おかしいな……なんでオレが負けてるんだろう」
ガチムチ男「はっはっは、正義は勝つからだ」
男「俺には悪魔の力が…」
ガチムチ男「それも聞いた、しかし私には天使が味方しているんだ」
男「天…使?」
悪魔「すまないな人間」
男「あぁ…そう言う事か」
悪魔「やはりお前の力の使い方は間違ってると思うんだ」
男「……例えば?」
悪魔「信念が無い」
男「なるほどなぁ……でもそれお前が言っちゃダメだろ」
男「悪魔が良い事してんじゃねぇよ」
悪魔「こいつからもしっかりと寿命は貰ったからな、良い事ばかりしたわけじゃないよ」
32:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 02:31:30.88 ID:
3y1O0JNy0
男「ちゃっかりしてんなぁ」
悪魔「次は信念も決めて頑張ると良い」
男「次があれば次は正義がやりたいな」
悪魔「ワガママな奴だ」
男「ワガママか…次の信念はそれにしようか、自分のワガママの為に世界を振り回す」
男「なんかよくないか?」
悪魔「それじゃあその時は私を呼んでくれ」
男「それじゃ、また今度」
悪魔「そうだな」
FIN
33:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 02:34:21.98 ID:
3y1O0JNy0
ってことで終わり
信念も何も無い悪ってどうなるんだろうって考えてたらできたら短編です
やっぱり悪い事する理由までつけられて実は善人みたいにされると萎えるけど
信念が無い悪もつまらないなって思って書いてみた
オレの中で理想の悪はジャマール帝国
35:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 02:42:55.62 ID:aHxQ12w80
リアルの厨二くさい書き口だった
36:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 02:45:04.61 ID:
3y1O0JNy0
>>35
出来るだけキャラに個性が出ない様にしたらこうなった
34:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 02:40:30.26 ID:C70xVz+C0
いや、普通に面白った
37:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/28(土) 02:55:38.53 ID:5so8iHebO
考えが中二っぽいけど、わからんでもない
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