5:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 00:25:55.35 ID:
/Cy49WCQ0
ロレンス「えっ、いや嫌ならいいんだ」
ホロ「嫌じゃ、そもそも飯は雄が調達するものではないかや?」
ロレンス「狼だとな」
ホロ「わっちは狼でありんす」
ロレンス「わかったわかった。俺が悪かった」
ホロ「フン。して、何故急にそんなたわけた事を言い出したのかや?」
6:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 00:26:02.70 ID:Frt3QixIO
期待
7:
期待はしないで、多分短編:2011/05/02(月) 00:27:35.48 ID:
/Cy49WCQ0
ロレンス「それは……」
ホロ「それは?」
ロレンス「ホロの手料理を食べてみたいなと……」
ホロ「理由になっておらぬ」
ロレンス「だから、それで人の間では理由になるんだ。まぁ、いい忘れてくれ」アセアセ
ホロ「……ふ~ん、そう言う事かや」
ロレンス「な、なにがだ」
ホロ「わっちを侮るでない、今までの主の反応から大体想像はつく、成る程のぉ~わっちの手料理かや?」
11:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 00:30:24.87 ID:
/Cy49WCQ0
ロレンス「ッツ、もういい」
ホロ「普段散々料理されておるのに、まだ食べたり無いと、そう申すのかや?」
ロレンス「そうだな、お前は名コックだったな。人を料理する」
ホロ「いつも嬉しそうに料理されるのを待つ羊がおるとついの」
ロレンス「……はぁ」グシグシ
ホロ「だが、特別じゃ」ペシッ
ロレンス「俺だけにしかやらないって?」
ホロ「たわけ。料理を作ってやると言っておるのじゃ」
ロレンス「えっ」
14:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 00:33:17.22 ID:
/Cy49WCQ0
ホロ「主の気持ちも汲んでやらぬとな」ニヤニヤ
ロレンス「……」
ホロ「ほれ、はや支度せい」
ロレンス「支度?」
ホロ「材料が無いと料理のしようがないじゃろ、まさか独りで買いに行けとは言うまいな?」
ロレンス「勿論だ、ちょっと待ってろ」ドタバタ
ロレンス「さっ行きますか」スッ
ホロ「うむ」ダキッ
17:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 00:36:13.20 ID:
/Cy49WCQ0
~市場~
ホロ「色んなものがあるの」
ロレンス「あぁ、この辺の流通の拠点だからな、色んな物が集まる」
ホロ「ふむ、して何が食べたいのかや?」
ロレンス「この辺では魚が美味しいらしい」
ホロ「魚ぁ……わっちは肉がよい」
ロレンス「おい、俺の好きな物を作ってくれるのではないのか?」
ホロ「うむ、主が本当に好きなものを考えたら肉になるはずじゃが」
ロレンス「うん?あっ……はぁ、わかったよ」ポンッ
ホロ「流石主じゃ」
18:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 00:37:11.84 ID:Pccr5LXzi
にやにやする
22:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 00:42:52.95 ID:RjRAGpeiO
ホロの栄養になりたい
20:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 00:40:31.72 ID:
/Cy49WCQ0
ロレンス「さて、こんなものかな」
ホロ「肉に野菜と、それに酒とパンだけじゃが」
ロレンス「流石に手の込んだものは初心者には求めない、煮て焼いてくれるだけで十分さ」
ホロ「ふむ、優しいの主は」
ロレンス「後は一緒に食べる人がいれば満足」
ホロ「じゃな、ではさっそく宿に帰り、窯を借りるとするかや」
ロレンス「あぁ」
24:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 00:43:34.67 ID:
/Cy49WCQ0
~宿~
ロレンス「では、お借りします」
ロレンス「借りれたよ、使っていいってさ」
ホロ「うむ、それでは主よ。部屋で待っててくりゃれ」
ロレンス「あぁ」
ホロ「あ、あまり期待するでは無いぞ」
ロレンス「あぁ」クス
27:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 00:48:23.47 ID:
/Cy49WCQ0
ホロ「さて、料理の一つや二つ。わっちにかかれば簡単なもんじゃ」
ジュー
ホロ「ふむ、味見じゃ味見」パクパクパクッ
ホロ「ふむ、塩が足りぬ、それに火も弱いか」
バサッ ゴォー
ホロ「そうじゃ、今の内に野菜を切って煮るかの」
トントン、チリチリ
ホロ「野菜はこれぐらいでよいか、ん?なんか焦げ臭い」クンクン
ホロ「あー!、に、肉が……」
28:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 00:49:39.94 ID:
/Cy49WCQ0
ロレンス「ホロどうした?大きな声をあげて」ドタドタ
ホロ「主よ来るでない」
ロレンス「どうした」
ホロ「み、見ないでくりゃれ」
ロレンス「あー、まぁ、たしょうがない。食べれない事もないだろ」
ホロ「うぅ」
30:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 00:52:11.93 ID:
/Cy49WCQ0
~部屋~
ロレンス「さて、食べようか」
ホロ「……すまぬ」シュン
ロレンス「そんなに気にするな、初めてだったんだから。仕方が無い」
ホロ「……慰められると余計惨めになりんす」
ロレンス「はは」パクッ
ロレンス「うっ。」
(肉は焦げてる、そして塩辛い。野菜は生煮え……)
ホロ「……」パクッ
ロレンス「なかなか個性的だな」
ホロ「主の優しさは今は逆効果じゃ、無理をせずとも良い。」
31:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 00:54:24.58 ID:
/Cy49WCQ0
ロレンス「いや全部食べるよ、せっかくホロが作ってくれたんだし、勿体無い」
ホロ「それはどっちの事じゃ?」ジー
ロレンス「金の方かな」
ホロ「そこはわっちの気持ちというべきじゃろ、まぁ言われたら言われたで余計に惨めになるだけじゃがな」
ロレンス「はは」パクッ
33:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 00:56:17.19 ID:
/Cy49WCQ0
~次の朝~
ロレンス「ホロ、朝飯買ってきたぞ」
ホロ「うむ、すまぬ」パクッ
ホロ「そうじゃ主よ。この後はどうするのじゃ?」
ロレンス「そうだな、明日には街を立つから仕入れをしに街をまわるかな」
ホロ「ふむ、ではわっちは夜まで宿で待っておるか」
ロレンス「ん?ついて来ないのか?」
ホロ「この街にはこりごりじゃ」
34:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 00:57:42.89 ID:
/Cy49WCQ0
ロレンス「はは、なら金を少し置いていくから、昼は好きに食べてくれ。」
ホロ「うむ」
ロレンス「無駄使いするなよ」
ホロ「……わかっておる」ヒラヒラ
ロレンス「行ってくる」
ホロ「……」フリフリ
バタン
ホロ「……」ムクッ
37:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 01:00:15.68 ID:
/Cy49WCQ0
~夜~
ロレンス「なかなか、いい品が安く手に入ったな。上手くいけば次の街ではホロに贅沢させれるな」ニコニコ
ガチャ
ロレンス「ホロ、遅くなった。夜飯食べにいこう」
ロレンス「あれ?ホロは?」
40:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 01:01:53.05 ID:
/Cy49WCQ0
ホロ「おーい、主よ。下に降りてきてくりゃれ」
ロレンス「なんだ下にいたのか」
ロレンス(あっいい匂い)
ロレンス「なんだ、ホロ?」
ホロ「主よ、リベンジじゃ」
ロレンス「なんだ、ホロまた作ったのか?」
ホロ「むっ!あのままでは賢狼の名が廃るでな。さぁ、食ってくりゃれ」
41:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 01:03:32.68 ID:
/Cy49WCQ0
ロレンス「あぁ」
ロレンス(匂いは旨そうだ)
パクッ
ロレンス「う、旨い。」
ホロ「どうじゃ」
ロレンス「旨いよ、ホロ。それもとてつも無く」
ホロ「当たり前じゃ、ここの料理人に料理の基本を教えて貰ったからの」
「そもそもわっちは昔から馳走ばかり食べておったからな、料理の基本さえ押さえて鼻と耳をフルに使えばこの程度造作もないでありんす」フンッ
43:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 01:06:46.59 ID:
/Cy49WCQ0
ロレンス(流石ホロ、飲み込みが早い。確かに料理に使われる香草もその鼻でかぎ分ける程だからな、しかしこれは旨い)パクパク
ロレンス「あっ、ホロは食べないのか?」
ホロ「ん?わっちはよい。十分に食べておる」
ロレンス「あっ味見でか」
ホロ「まぁ、それもあるが、主の美味しそうに食べる姿で腹はいっぱいじゃ」
45:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 01:08:19.58 ID:
/Cy49WCQ0
ロレンス「そうか」パクパク
ホロ「……」ヒョイパクッ
ロレンス「おい、お腹は一杯じゃなかったのか?」
ホロ「うむ、良く考えたらわっちばかり腹を膨らませても悪い気がしての」パクパク
ロレンス「はは……ホロ」
ホロ「ん?」
ロレンス「本当に美味しいよ、ありがとう」
ホロ「うむ。」
ロレンス「しかし、困ったな」
ホロ「なにがじゃ?」
ロレンス「これで俺はホロに胃袋まで押さえられた事になる」
ホロ「うむ、ならこれで体まで押さえたことになるの」ダキッ
終わり
57:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 01:23:18.18 ID:Gt8bS9Zu0
狼SSとは珍しい
51:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/05/02(月) 01:11:12.36 ID:14z2I4l10
乙
また書いてほしいな
同作者→
ホロ「記憶喪失?」
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