1:
◆cgcCmk1QIM 2018/01/04(木) 18:39:11.40
ID:R409ZOpN0
・アイドルマスターシンデレラガールズの二次創作です。
・独自解釈を含みます。
2:
◆cgcCmk1QIM 2018/01/04(木) 18:40:27.75
ID:R409ZOpN0
きっかけ、ですか。
扇風機がね、落ちてきたんです。
あっ、違いますよ? お部屋に置いて夏に使う小さいのじゃなくて、天井についていて、照明と一緒になっていて、いつものんびりくるくるまわっている、あの……そう、それです! へえ、あれってシーリングファンという名前なんですね。
あの冬の日、それが私たち二人の上に落っこちて来たんです。
ふふ、びっくりですよね? 実は私も、あのときはとてもびっくりしました。
でも、それが私―――高森藍子が白菊さんのことを知りたいと思ったきっかけだったのは、間違いないことです。
実のところ、それまで私は白菊さんに何か、特別の興味を持っていたわけではありませんでした。
私の所属しているプロダクションは大きくて、白菊さんとは担当プロデューサーさんも違います。 その上、あのころ白菊さんはスカウトされてから間もなくて、ほとんど接点なかったんです。
だから、これはおそらくですけれど、あの日シーリングファンが落ちてこなかったら私と白菊さんは『あまり親しくない同僚』のままだったんじゃないでしょうか。 そう考えると、人の縁って不思議ですね。
私達のプロダクションが入っている建物は大きなビルディングで、毎日いろいろな人が出入りしています。 私がお世話になってるPさんの事務所は10階なんですが、エレベーターはいつもめまぐるしく動いていて、一階に降りようとしてもけっこう待つって感じでなんです。
あの日、レッスンを終えた夕暮れ時もそんな感じ。 一度20階まで上がったエレベーターが19、18、17……って、各駅停車でゆっくりゆっくり降りてきて。
ようやく乗り込んだ帰りのエレベーターで、私は白菊さんと一緒になったんです。