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◆U.8lOt6xMsuG 2020/04/09(木) 23:00:21.61
ID:hRNMvv4S0
いつもジャージな荒木比奈さんが、ファッションを学ぶSSです
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◆U.8lOt6xMsuG 2020/04/09(木) 23:01:16.12
ID:hRNMvv4S0
のどかで気分が良い昼下がりだ。中庭の桜を眺めながらコーヒーを啜る。一人花見の気分になった。
「失礼しま……あ~、プロデューサーさんサボってるっス~」
「サボってないよ、休憩中」
扉が開き、担当アイドルの荒木比奈が部屋に入ってきた。レッスン終わりの報告だろう。コーヒーをもう一杯淹れなきゃな、と窓から離れインスタントコーヒーの入った棚へ向かう。
「砂糖は2つでいい?」
「あ~…今日は3つでお願いしまス」
「はぁ~い」
コポコポとお湯をマグカップに入れていく。この時の香りが俺は好きだった。ソファに座った彼女へ、いつもより一個分だけ砂糖の多いコーヒーを差し出した
自分もデスクに戻って、スリープモードのパソコンを起こす。伸びをしてから、キーボードを叩き始めた
「プロデューサーさんおじゃましま~す。あぁ、比奈さんお待たせ。雑誌持ってきたよ」
と、2分ほどすると奈緒さんもやってきた。今日はダンスレッスンで、比奈とはスケジュールが少しズレてたんだっけ。奈緒さんは女性向けのファッション雑誌を比奈に見せている
「おぉ、それがウワサの……」
「ウワサのって。普通の雑誌だよ。」
「いやぁそういうのって買った事ないんスよねぇ……だから、ちょっと初邂逅で……」
「まぁいつもジャージだもんね……」
ああ、比奈が頼んだのかな? アイドルとしてファッションを気にかけてくれるのは嬉しいことだ。いつもジャージだし。変装しなくてもバレない、同じジャージ5着持ってるって言ってたけど、ちょっと新しい試みをしようと思ってるのかな
「まず、アタシはこういうのが比奈さんに合うと思うんだけど……」
「えぇ~、ちょっと可愛すぎません?」
「似合うって! 比奈さんなにげスタイルも良いんだし!」
盛り上がっている。二人の談義の邪魔をしないよう、タイピングの音を小さくするよう心がけた。
そのとき