。 123 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/05(木) 19:38:32.03 ID:
mU03l9kAO 禁書「ごはんを食べさせてくれると、嬉しいな?」
上条「お、おう」
何故かベランダに引っかかってた銀髪のシスターさん(インデックスというらしい)を下ろし、腐ってなさそうな食材を炒めて出した。
美味しそうに食べてくれて上条さんも嬉しいです、はい。
禁書「ごちそうさま」
上条「って、まだ半分くらい残ってるじゃねえか。食っちまっていいんだぞ?」
禁書「私は敬虔なシスターだから、贅沢をする訳にはいかないかも。それに、こう見えて結構少食なんだよ?」
上条「そっか。じゃあ残りは俺が食うか」ガツガツ「ごちそうさま。っと、そろそろ学校行かねえと」
禁書「行ってらっしゃい。ごちそうしてくれたお礼に、食器やお部屋の片付けは私がしておくんだよ」
上条「え? いや、そこまでしてくれなくても」
禁書「一飯の恩義に報いるのに、これぐらいするのは当たり前かも! じゃあ、気をつけてね!」
そう言って俺を笑顔で送り出すインデックス。
……なんだろう、なんか、悪くねえな、こういうの。
124 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/05(木) 19:42:11.76 ID:
mU03l9kAO 帰り道、いつもの女子中学生が絡んでくる。
上条「またかビリビリ」
美琴「ビリビリじゃなくてみこ……いや、御坂、って呼びなさいよ、この、バカ///」
首から上を真っ赤にしてそっぽを向くビリビリ。
以前不良に強引なナンパをされてるのを助けて(実際にはビリビリが自力で追い払ったんだが)以来、毎日しつこく「恋人になれ」と言い寄ってくる。
正直可愛いし満更でもないんだが、彼女にしてしまうのはなんか違う気がするので、毎回やんわりと断っている。
上条「なあ、今日はマジで勘弁してくれねえか? 人を待たせてるんだ」
美琴「へっ? ま、まさか彼女持ち、しかも同棲中!?」
俺の言葉を聞いた途端、一瞬で青ざめるビリビリ。
てかよくそこまで話を発展させられるな。
125 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/05(木) 19:45:03.30 ID:
mU03l9kAO 上条「いや待てなんでそうなる! まあ、女の子ってとこは間違ってねえけど」
美琴「えっ? じゃあなに? お母様かお姉さんか妹さんか義姉妹か従姉妹が来てるとかそういう事? そうよねそうなのよねそうだって言ってよこの馬鹿!」
俺に掴みかかって激しく揺らしながら訊いてくるビリビリ。
お前なんでそんなに必死なの?
てかお母様ってお前結婚を前提に付き合う気満々ですかビリビリさん。
上条「あーうんまあそんな感じですよ! だから今日はこれで!」
そう言って俺は腕をほどき、足早にビリビリから離れ家路を急ぐ。
美琴「今度ちゃんと紹介しなさいよー!」
とかなんとか叫んでいるが、無視して寮まで突っ走る。
126 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/05(木) 19:46:26.06 ID:
mU03l9kAO なんとか寮に帰ってくると、自室からいい匂い。
上条「ただい……ま?」
中に入ると、二足の靴がきれいに並べられていた。
……ん? 二足?
俺は慌てて台所に向かう。
そこにいたのは、
禁書「あ、お帰りなさいとうま。ほら、ステイルもご挨拶!」
修道服の上にエプロンを付けたインデックスと、
ステイル「あ、ええと、こんばんは。お邪魔してるよ」
同じくエプロンと三角巾を付けた、赤髪のドデカい神父。
上条「ええと、インデックスの知り合い?」
禁書「そうだよ、ステイルっていうの。とうまが留守だから勝手に上がっちゃ駄目って言ったのに上がってきたから、罰として料理を手伝って貰ってるの」
ステイル「くそ、なんで僕がこんな事を……」
なにやら小声でブツブツ文句を言っている割に妙に嬉しそうに手伝っているように見えるのは上条さんの気のせいでせうか?
127 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/05(木) 19:48:05.57 ID:
mU03l9kAO 禁書「ステイルは私を追いかけてきた魔術結社の一員なんだけど、礼儀知らずな行いは神様が見過ごしても私が見過ごさないかも」
ステイル「だからと言って料理を手伝わせるなんてね……屈辱だよ」
とか言いつつ、さっきからニヤケっぱなしですよステイルさん?
ひょっとしてこの神父、マゾというやつなんだろうか?
三人で食卓を囲む俺達。
上禁ス「「「いただきます」」」
上条「そういえば、どうやって食材調達したんだ?」
禁書「逃げてる時に露出の多い方の追っ手からお財布をくすねておいたの」
上条「おい修道女」
ステイル「というか、なんで僕まで一緒に食事をしなくちゃならないのかな?」
禁書「食事はなるべく多い人数で食べた方が美味しいんだよ!」
128 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/05(木) 19:49:11.83 ID:
mU03l9kAO 上条「あー分かる分かる! 賑やかな方が満腹感が違うっつーか、そんな感じするよな!」
禁書「そうだよね! まだ会って間もないのに、あなたとはとっても気が合いそうかも!」
ステイル「……ふん」ムスッ
上条「おやおやー? なーに拗ねてるんですかーステイル君?」ニヤニヤ
ステイル「べっ別に拗ねてなんかいないさ///」プイッ
禁書「私がとうまとばっかりお話してるから妬いちゃったのかな?」ニヤニヤ
ステイル「そっそんな事はないって言ってるだろ!///」
玄関をノックする音が聞こえたので、俺は玄関に向かう。
扉を開けると、半ベソをかいたヘソ出しルックのセクシーなおねいさんが立っていた。
神裂「あの、ここに私の仲間が来ていませんか?」グスッ
上条「仲間って、ステイルの事か? いるけど」
129 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/05(木) 19:50:09.59 ID:
mU03l9kAO 神裂「失礼します」グスッ
そう言って丁寧に靴を揃えて部屋に上がると、凄い勢いでステイルのもとへ向かう半ベソおねいさん。
神裂「ステイルー! 貴方という人は! 貴方という人はあああ!」グスッ
ステイルの胸ぐらを片手で掴み上げるヘソ出しおねいさん。
なにそのかいりきこわい。
ステイル「うわっ! か、神裂! 何故ここに?!」
神裂「私のお財布を返しなさいこのド素人があああ!」グスッ
ステイル「なっ!? 僕は断じて盗ってないぞ!」
いやいや神裂さん、盗ったのはそのツンデレ神父じゃなくて
禁書「あっごめん借りっぱなしだったんだよ。ついでにちょっと使っちゃった」テヘッ
そうそう、こっちの腹黒シスターですよってお前はもうちょっと反省の色を見せなさい。
神裂「そうでしたか。なら問題ありません」キリッ
上条「いいのかよ!? てか立ち直り早っ!」
神裂「そんな事より、お腹が空きました。私もいただいていいでしょうか?」
どこの暴食医師だあんたは。
130 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/05(木) 19:52:27.33 ID:
mU03l9kAO 食事の後、魔術結社の二人からインデックスの境遇を知らされる。
実はインデックスも同じ結社の人間で、なんでも10万3000冊の魔道書を記憶している魔道図書館らしい。
その魔道書を保存しておく為に毎年記憶を消す必要があるとか。
上条「いや待った。それはおかしいぞ?」
ステイル「なんだって?」
神裂「どういう事です?」
上条「いいか、記憶には誰に会って何したとかを覚えとくエピソード記憶とか魔道書を読んで覚えた知識記憶って風に色んな記憶領域があってな?」
今日の補習ちゃんと聞いててよかったー。
ありがとう小萌先生!
上条「それぞれの記憶はその領域を圧迫したりはしないんだ……つまり、インデックスには何か一年毎に記憶を消さなきゃ生きられない『仕掛け』が施されてる可能性が高い!」
神裂「ッ! まさか……いえ、有り得ない話ではありませんね」
ステイル「くそっ! 僕達はあの女狐に騙されていたのか!」
131 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/05(木) 19:54:11.98 ID:
mU03l9kAO そんな訳で、俺は普段人の手が届かないインデックスの喉に手を突っ込む。
途端に俺はなにかに弾かれ、インデックスが別人のように無機質な声を出す。
「----警告、第三章第二節」
俺は構わずインデックスに突っ込む。
そして彼女の前に現れた結界を右手で突き破り、『首輪』を破壊する。
「『 首輪、』致命的な、破壊……再生、不可……消」
大した被害もなく状況終了。
数日後。
イギリス清教から俺宛に親書が届いた。
英語を読めないので、持ってきたステイルに読んでもらう。
『上条当麻殿
貴殿が「首輪」を破壊されたしとの報告を受けたりたので、インデックスの保護責任者を貴殿にお願いしたきにつきなのよ。
あ、拒否権は存在したらないのでよろしくたのみたるなのよ。
最大主教・ローラ=スチュアート』
上条「………………えーっと」
ステイル「言いたい事は分かる。だからこそ、そっとしておいてやってほしい」シクシク
神裂「だからあいつには教わるなとあれほど……」シクシク
上条「お二人も苦労なさってるんですね……」
禁書「これからよろしくね、とうま!」
132 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/05(木) 19:55:08.96 ID:
mU03l9kAO ……あ、そういえば。
ビリビリにインデックスの事どう説明しよう?
親戚……はさすがに苦しいよなあ。
ホームステイ……もなんっかヤバい気がする。
どうすりゃいいんだちくしょう!
上条「何か違う意味で不幸だーー!」
133 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/05(木) 20:00:33.94 ID:
mU03l9kAO 終わり
※変更点
・少食で律儀だけど意外と黒いインデックス
・既にデレている美琴さん(ただし病み気味)
・ただのツンデレイル
・お財布が親友の神裂さん
以上
134 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/05(木) 20:01:38.32 ID:XKJ6RjKto
乙
この状況で不幸とか言っちゃう上条さんは殴ってもいい 135 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/05(木) 20:17:57.32 ID:Vz2+vstto
なんかイージーなのに女関係がどんどんハードになってく上条さんが見えた 137 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/05(木) 20:29:21.48 ID:TRrwHKQ6o
>>133乙
原作は戦闘ノーマル女関係イージー
こっちは戦闘イージー女関係インフェルノ
つまり総合的にはこちらの方が難易度が上な気がする
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