1:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/05(土) 15:44:13.65
ID:D/I+W4Fr0
ザバーン! ビュゴオオオオォォォォ!! バシャーン!
「うおっ!?い、今にも船から落ちそうだ……しっかりつかまってないと!」
「ぐっ……!よりによって……こんな嵐に見舞われるとはな……ッ!」
「こうも波が激しいと……どこに敵がいるかも検討が……!」
「とにかく!今は鎮守府を目指して進むしかないわ!」
「というより、それしか出来まセーン!」
「皆さん!お互いを見失わないように!油断していると波にさらわれます!」
「………」ギュッ
(もし、アンパンマンが本当にいたら……こんな時、助けに来てくれるのかな……?)
「……ふふっ」
(見つけた……魚雷、発射!)バシュッ!
「……嫌な予感がするわ」
「こんな状況に嫌な予感も何も無いだろう!?」
「落ち着け!でないと逸れてしまう!」
ズドオオオオォォォォン!!
「あぐっ!?」大破
「っ!扶桑さん!?」
「と、突然魚雷が……ゴホッ!」
「何だと!?くそっ!敵に見つかったか!」キョロキョロ
「……♪」
(焦ってる焦ってる……海上を探しても見つけられる訳ないのに……私は潜水艦だから♪)
「どこ!?どこにいるの!?」キョロキョロ
(まずい……艦娘達の燃料や弾薬は残り僅か……このままじゃ全員……ッ!)
「……とにかく逃げるぞ!今戦うのは無理だ!」
「「「「「了解!」」」」」
「あ……あぁ……!」
(ど、どうしよう……嫌!沈むのは嫌ぁ!助けて……誰か助けてぇ!)ガクガク
「……あの駆逐艦、情けなく震えてるわね……今度はあの子に!」バシュッ
「……っ!ま、まずい!」
「……っ!」ガクガク
「間に合えええええぇぇぇぇぇぇっ!」ギュイーン!
――ズドオオオオォォォォン…!!
2:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/05(土) 15:45:10.39
ID:D/I+W4Fr0
「ぐっ……!」
「て、提督!?」
「「「「「提督ッ!!」」」」」
(船底をやられたか……こりゃ確実に沈むな……くそっ!でも……!)
「……俺なら大丈夫だ!皆は早く逃げろ!」ゴボゴボ
「提督!提督っ!」
「そんな……無理です!それに提督の船が沈んで……!」
「俺に構うな!お前達は早く逃げろぉ!」
「出来るわけないじゃないですカ!提督、今助け……」
「そうはさせない!」
ズドオオオオォォォォン!!
「がはっ……!」大破
「金剛!?」
「ふふっ……威勢だけは良いのね。でも……ボロボロの貴女達なんかに、私は負けない!」
「潜水ヨ級……お前のせいだったのか……!」
「いいから逃げろぉ!」
「あぁ……あぁぁぁぁっ!」ガクガク
(私のせいだ……私のせいで提督が……!)
ゴオオオオオォォォォォッ!!
「「「「「「……!?」」」」」
ズオオオオオオオオオオオオオオッ!!
「……そ、そんな!」
「こんな時に……津波!?」
「あー……流石に津波に巻き込まれるのはまずいわね。避難避難っと」チャポン
「ちょっ!?自分だけ逃げるつもり!?待ちなさい!」
(あ……津波が目の前に……!)
「……ここまで、ですね」ギリッ
「……っ」
(はは……艦娘達はともかく、俺は助からないよな……鎮守府の命運、お前達に託したぞ……!)
「そんな……嫌!嫌あああああああああああああああああああああああああああああああッ!!」
バシャアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァンッ!!!
3:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/05(土) 15:46:36.05
ID:D/I+W4Fr0
――
ウサ子「そ、それでどうなったの!?」
ピョン吉「落ち着きなって!まだ続きがあるんだから……ね?みみせんせい」
みみせんせい「えぇ。この後津波に巻き込まれた艦娘達は、提督を探す為に皆で協力して頑張るのよ?」
カバオ「でもお話なんでしょ~?多分見つかるよぉ」
ピョン吉「ったく、カバオはいつもそんなんだから……」
みみせんせい「ふふっ……お話でも、その人が真心を込めて書けば……本当の物語と同じくらいの世界が広がっているのよ?」
カバオ「そーゆーもんなんだ……」
クリームパンダ「……提督さんは無事なのかな?」
メロンパンナ「う~ん……でも、諦めずに探し続ければきっと……!」
ちびぞう「うんっ!アンパンマンだったら絶対に諦めないぞ!」
ウサ子「えぇ!アンパンマンなら、きっと見つけ出してくれるわ!」
「ほう……なら、オレ様だって諦めるわけにはいかないなぁ~……?」
全員「!?」
ばいきんまん(だだんだん)「ハッヒフッヘホー!」
カバオ「ば、ばいきんまん!?」
ドキンちゃん「ドキンちゃんもいまーす!」
ホラーマン「ホラーマンもですね~!」
ばいきんまん「いつもアンパンマンにやられてるオレ様への当てつけだな~!?オレ様、もう怒ったぞー!」
ばいきんまん「皆まとめてやっつけてやるー!」バシューン
カバオ「うわああああああ!」
ピョン吉「に、逃げろぉー!」
ウサ子「きゃああああああっ!」
ばいきんまん「何が艦娘だ!提督だ!こんな本なんて……」バッ
みみせんせい「あぁっ!本が……!」
ばいきんまん「こうしてやるー!あ、そぉれぇ!」ビシュッ
本「」ヒュウウウウゥゥゥゥ…
キラン
ピョン吉「みみせんせいの本が……!」
ばいきんまん「次はお前達だー!」ギラッ
全員「うわああああああっ!」
ちびぞう「あだっ!」コテッ
メロンパンナ「ちびぞうくん!」
ばいきんまん「なーっはっはっは!踏み潰してやるー!」
ちびぞう「あわわわわ……!?」
カバオ「どうしようどうしよう!?」
みみせんせい「みなさーん!こういう時は……せーのっ!」
4:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/05(土) 15:47:23.15
ID:D/I+W4Fr0
『アンパンマーン!』
5:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/05(土) 15:48:52.97
ID:D/I+W4Fr0
キラン
アンパンマン「……!」ビュンッ
アンパンマン「アンキーック!」ドガッ!
ばいきんまん「どわぁ!?」
ドキンちゃん「きゃあ!?」
ホラーマン「ホラー!?」
ズシャーン!
全員「アンパンマン!」
アンパンマン「やめるんだ!ばいきんまん!」
ばいきんまん「出たなお邪魔虫めぇー!今日こそお前をやっつけてやるー!」ブォン!
アンパンマン「っ!」ヒョイ
ばいきんまん「こーのこのこのこのこのこの!このぉ!」ズバババババ
アンパンマン「ふっ!はっ!」ヒョイヒョイ
ドキンちゃん「ちょっと!全然当たってないじゃない!」
ホラーマン「やっぱり、相変わらずですね~」
カバオ「頑張れー!アンパンマーン!」
ピョン吉「負けるなー!」
ちびぞう「そこだぞう!」
アンパンマン「ふんっ!」ガシッ
ばいきんまん「な、何ぃ!?」
ばいきんまん(腕を掴まれた!?)
アンパンマン「そぉーれっ!」グルグル…ズシャーン!
ばいきんまん「だぁぁぁ~っ!?」
クリームパンダ「やったぁ!」
6:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/05(土) 15:50:26.73
ID:D/I+W4Fr0
ドキンちゃん「もー!何やってんのよ!」
ホラーマン「またバラバラですね、ホラ~……」
ばいきんまん「っぐ……!よくもやったな!今度はこうだぁ!」バシャッバシャッ
アンパンマン「うわっ!」ヒョイ
メロンパンナ「水鉄砲!?アンパンマン、避けて!」
ばいきんまん「それそれそれそれそれそれそれぇ!」バシャッバシャッバシャッ
アンパンマン「っ!」ヒョイヒョイヒョイ
ばいきんまん(ようし!このまま追い詰めて……!)
アンパンマン「っ……でぇい!」ドガッ
ばいきんまん「だぁ~!?オレ様の水鉄砲が……!」
ゴボゴボゴボ…!
ばいきんまん「グボボッ!ガボッ!?」
ばいきんまん(み、水鉄砲がへし折られたせいで……水が逆流して……!)
ドキンちゃん「ばぶぼばびばばびぼ(何とかしなさいよ)ー!」
ホラーマン「ぼぶべぶぼ(そうですよ)~!」
アンパンマン(今だ!)ビュンッ
ばいきんまん「ガボガボ……ガバァ!」ブゥンッ
ばいきんまん(くそっ!こうなったらバイキンパーンチ!)
7:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/05(土) 15:52:02.14
ID:D/I+W4Fr0
アンパンマン「アーンパーンチ!」
ズガアアアアアアアァァァァンッ!
ばいきんまん「どわあああああぁぁぁぁぁ~っ!」グルグルグルグル
ドキンちゃん「きゃあああああああぁぁぁぁぁぁっ!」グルグルグルグル
ホラーマン「ホラホラァァァァァァァァァァァァァァ!」グルグルグルグル
ばいきんドキンホラー「バイバイキーン!」ヒュウウウウゥゥゥゥ…
キランッ
全員「やったぁ!」ピョンピョン
カバオ「やっぱりアンパンマンは強いね!」
ピョン吉「でも、みみせんせいの本が……」
アンパンマン「本?一体どうしたの?」
ウサ子「あのね?ばいきんまんったら、ミミせんせいが持ってた本を投げ飛ばしちゃったの……」
アンパンマン「何だって!?どの辺りに?」
ちびぞう「えっと……あっちの方だったかな……」
アンパンマン「ありがとう。みみせんせい、必ず僕が見つけ出しますから!」ビュン
みみせんせい「ありがとう、アンパンマン……!」
クリームパンダ「待って!僕も行くっ!」
メロンパンナ「あっ、クリームパンダちゃん!」
8:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/05(土) 15:53:01.24
ID:D/I+W4Fr0
――
ばいきんドキンホラー「だあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」グルグル
本「………」
本「」カッ
パシュウウウウウウウンッ…!
ばいきんドキンホラー「あああぁぁぁ……!」シュルルルルルルルル…ッ!
シュポンッ!
シーン…
――
クリームパンダ「う~んと……多分この辺りだと思うけど……」キョロキョロ
アンパンマン「女の子が表紙の本なんだよね?」キョロキョロ
メロンパンナ「えぇ。海の上に立ってる絵なんだけど……」キョロキョロ
本「………」チョコン
クリームパンダ「あっ、あった!」
アンパンマン「良かった……どこも破れてないみたい」
メロンパンナ「後はみみせんせいに返すだけね」
本「………」キラン
9:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/05(土) 15:53:55.88
ID:D/I+W4Fr0
全員『それいけ!アンパンマン』
アンパンマン『とどけ!艦娘たちと提督の想い』
10:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/05(土) 15:55:47.43
ID:D/I+W4Fr0
今回はここまでです。
恐らく週1回前後の更新になると思います。
13:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/09(水) 19:12:28.44
ID:z/dTIV/A0
――
ばいきんまん「どわあああああああああぁぁぁぁぁぁっ!」バシャアアアアアアアアン!
ばいきんまん(こ、このままじゃ沈む!UFOモードに切り替えて……!)カチャカチャ
バシューン
ばいきんまん「ハヒィ……もう少しで海底に沈むとこだったのだ……」ザバァ
ドキンちゃん「ちょっと!狭いじゃない……!」ギュムギュム
ホラーマン(あっ、ドキンちゃんが私の近くに……幸せですね、ホラー♪)ギュムギュム
ばいきんまん「くっそー!アンパンマンの奴……次こそはオレ様がけちょんけちょんに…………ん?」チラッ
金剛「ぐすっ……提督ゥ……」ポロポロ
長門「くそっ!私達が油断したせいで……ッ!」ギリッ
足柄(どうして……どうして私達が助かって、提督があんなことに……!)
妙高(提督……どうかご無事で……!)
扶桑「……っ」
ばいきんまん「あれは……さっきカバオ達が言ってた艦娘?じゃ、じゃあ……オレ様はあの本の中に入り込んじゃったのか!?」
ドキンちゃん「ええっ!?私達、またおとぎの国に来ちゃったの!?」
ホラーマン「いえ、周りを見る限りでは……おとぎの国には見えませんが……」キョロキョロ
ばいきんまん「……ん?」チラッ
潮「………」ポロポロ
ばいきんまん(まだいたのか……にしても何でこいつだけ後ろの方に……)
潮「私のせいだ……」ポロポロ
ばいきんまん「……?」
14:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/09(水) 19:15:30.77
ID:z/dTIV/A0
潮「私のせいで提督が……もっと……もっと私がしっかりしていれば……!」ポロポロ
ばいきんまん「………」
ドキンちゃん「……ちょっとばいきんまん。どうしたのよ?」
ホラーマン「そうですよ!このままだと私達、この世界に閉じ込められっぱなしですよ?ホラー!」
ばいきんまん「ハッ!?そうだったのだ!くそっ!何とかしてここから出る方法を……」
ズドーン! バシャーン!
ばいきんまん「どわっ!?な、何だ何だ!?」
ドキンちゃん「あっちからよ!」
戦艦ル級「ちっ……外したか」
ばいきんまん(こいつは……確か表紙にいた、艦娘達の敵だったか)
ドキンちゃん「ちょっと!何すんのよ!」
ホラーマン「そうですよ!ドキンちゃんがケガをしたらどうするんですか!」
戦艦ル級「……ん?よく見たら艦娘じゃないな。はぁ……こんな弱そうな奴に構ってる暇はない!」
ばいきんまん「何だと!?オレ様を弱そうな奴呼ばわりするとは……見てろー!」カチャカチャ
バシューン!
ばいきんまん(スーパーモグリン潜水型)「これならどうだー!」
ル級「な、何!?一瞬で潜水艦になる……だと……!?」
ばいきんまん「へ?いや、これは潜水艦じゃなくてもぐりん……」
ドキンちゃん「似たようなものじゃないの」
ル級「………」
ル級(こいつ……ただの黒い弱そうな奴だと思ったが、その潜水艦技術を見る限り……かなりの実力者だな……!)
15:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/09(水) 19:17:23.55
ID:z/dTIV/A0
ばいきんまん「ってそんなことはどうでも良い!オレ様の強さを見せて……」
ホラーマン「そう言いながら、いつもアンパンマンにやられてますよね。ホラー」
ばいきんまん「うるさーい!」
ル級「……すまない。お前は強い奴だったのか」
ばいきんまん「ハヒ?急にどうしたんだ?」
ル級「こんな凄いものを作れるとはな……相当の技量を持っていると見た」
ばいきんまん「………」
ドキンちゃん(ちょっと、どうするのよ?また面倒なことに巻き込まれそうよ?)
ばいきんまん(……いや、これはチャンスなのだ!)
ばいきんまん「……なーっはっはっは!そうかそうか!オレ様の強さを思い知ったか!」
ル級「……そこでだ。私達の仲間にならないか?」
ばいきんドキンホラー「仲間?」
ル級「私達深海棲艦は、艦娘達が憎い……そう、全員沈めてしまいたいほどに……!」
ばいきんまん「………」
ル級「お前のその技術があれば、艦娘達に目にものを見せることが出来るんだ!頼む!私達にその技術を提供してくれないか!」
ドキンちゃん「……どうするのよ?ばいきんまん」
ばいきんまん「………」
ばいきんまん(こいつのさっきの攻撃は……オレ様のUFOが吹っ飛ばされそうな勢いだったな。だとすれば……)
ホワンホワンホワン…
アンパンマン『な、何だあれは!?』
ばいきんまん『ハッヒフッヘホー!オレ様達の新しい手下だぁ!いけぇー!』
ル級『はい!ばいきんまん様!アンパンマン!これでも喰らえー!』ズドンズドンズドン
アンパンマン『あわわわわ……!?』
ドカアアアアアァァァァァンッ!
アンパンマン『うわあああああああああああああっ!』グルグルグル…
アンパンマン『バイバイアーン!』ヒュウウウゥゥゥ…
キラン
ばいきんまん『なーっはっはっは!オレ様完全大勝利ー!』
16:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/09(水) 19:18:38.66
ID:z/dTIV/A0
ばいきんまん(こいつらを利用すれば、アンパンマンにも勝てるかも……グッフッフッフ……)ニヤリ
ホラーマン(またろくでもないことを考えてますね……)
ばいきんまん「……ようし!オレ様がお前達を艦娘に負けないぐらい強くしてやる!」
ル級「おぉ!頼りにしているぞ!」
ばいきんまん「任せるのだ!ハッヒフッヘホー!」
ばいきんまん(見てろよアンパンマン!今度こそお前を……倒す!)ゴゴゴゴゴ
ドキンちゃん「……それより私、お腹すいたー!」
ばいきんまん「えぇ~!?このタイミングで!?あの、先にアンパンマンを倒すための準備を……」
ドキンちゃん「早く食べ物を探してー!」
ばいきんまん「とほほ……」
――
アンパンマン「はい、みみせんせい」つ本
みみせんせい「ありがとう、アンパンマン!」
ピョン吉「ねぇねぇせんせい!さっきの続きを聞かせて!」
ちびぞう「気になって仕方ないぞう!」
クリームパンダ「あっ、僕も僕も!」
メロンパンナ「ふふっ……クリームパンダちゃんたら♪」
みみせんせい「それじゃあさっきの続きを…………えっ?」
ウサ子「どうしたの?」
みみせんせい「それが……次のページを見て?」
全員「……あぁっ!」
メロンパンナ「深海棲艦達が……艦娘達を襲ってる!?」
クリームパンダ「えっ?えっ?このお話って、こんな暗い話だったの?」
みみせんせい「いえ、そんなはずは……」
17:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/09(水) 19:19:46.36
ID:z/dTIV/A0
メロンパンナ(前にもこんなことが……もしかして!)
メロンパンナ「みみせんせい!その本って、せんせいが持っていた本ですか?」
みみせんせい「いいえ。随分前にやかんまんさんと皆で行った、あの図書館で……」
アンパンマン「……!」
メロンパンナ「やっぱり……」
クリームパンダ「え?どういうこと?」
カバオ「メロンパンナちゃん?」
アンパンマン「……みみせんせい。その本を、1日だけ貸して貰っても良いですか?」
みみせんせい「え?それは良いけど……どうして?」
メロンパンナ「……確かめたいことがあるんです」
クリームパンダ「???」
パン工場
ジャムおじさん「うぅむ、本の内容が突然暗く……」
アンパンマン「はい。みみせんせいが言うには、元々は明るい話だったらしいんです」
バタコさん「おかしいわね……本の内容が変わるなんて……」
チーズ「あんあん!」
メロンパンナ「これって、あの時と同じで……」
ジャムおじさん「……本の中の世界で、何かが起きたのかもしれない」
全員「……!」
クリームパンダ「あの……皆、何の話をしてるの?」
メロンパンナ「あ……ごめんね?昔、こんなことがあって――」
説明中……
クリームパンダ「……凄ぉい!絵本の中に!?」
アンパンマン「うん。そこでカボちゃん……今のシンデレラ姫達を助けたことがあるんだ」
メロンパンナ「その時は、ばいきんまんがちょっかいをかけたせいで……ガラゴンがアンパンマンや私達がガラスのくつを奪ったと勘違いして……」
クリームパンダ「そうだったんだ……でも、そのガラゴンっていう怪物も王子様だったんだよね?」
ジャムおじさん「そうだよ。2人とも呪いをかけられていて……特にガラゴンは自分が王子様だったことを忘れていたんだ」
18:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/09(水) 19:21:44.05
ID:z/dTIV/A0
クリームパンダ「……つまり、それと同じことが起こってるってこと?」
ジャムおじさん「………」
バタコさん「………」
アンパンマン「でも、その本の中に入る方法が……」
メロンパンナ「そうなの。あの時はホッピーが導いてくれたんだけど……」
チーズ「あぅん……」
クリームパンダ「………」
ジャムおじさん「……とにかく、本を隅々まで調べてみよう!」
全員「はい!」
――
鎮守府
大淀「そんな……提督が……!」
長門「……っ」ジワッ
陸奥「長門姉……」
金剛「嵐の中に、更に潜水艦が紛れ込んでいたなんテ……私達がもっと警戒していれば、こんなことにハ……ううっ!」ポロポロ
比叡「お姉様……」
榛名「提督……どうして……どうしてぇ!」ポロポロ
霧島(……潜水ヨ級、次にあった時が……貴女の最期です!)
山城「姉様……よくご無事で……!」
扶桑「……でも、提督は守れなかった。私達が帰って来られても意味無いのよ!提督と一緒に……皆で……!」ジワッ
那智「そんな無茶をしたのか……あいつは!」
羽黒「司令官、さん……」ポロポロ
妙高「………」
足柄(許さない……絶対、許さないから……!今度会った時は……!)
19:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/09(水) 19:22:29.53
ID:z/dTIV/A0
駆逐艦寮
潮「………」ポロポロ
漣(潮ちゃん……相当追い詰められてるね……無理も無いけど……)
曙「だから、それは潮のせいじゃないってば!」
潮「そんなことないよ!私が……私があの時、怖がって動かなかったから……!」ポロポロ
朧「でも……提督を沈めかけたのは深海棲艦なんだよ?だから潮は……」
潮「でも……でも……!」ポロポロ
漣「それにご主人様はそんなことで死ぬほどヤワじゃないって!今までも何度か危ない目に遭ったけど、絶対私達のところに帰って来てくれた!」
潮「………」ポロポロ
曙「大丈夫よ……あのクソ提督なら、きっと何食わぬ顔で帰って来るわ」
潮「………」ポロポロ
朧「………」
朧(……今の潮には、何を言っても私達の意見は耳に入らないのかも……)
潮「………」ポロポロ
朧曙漣「………」
潮(朧ちゃん達にまで心配かけて……やっぱり私は……)フラフラ
曙「あっ、潮……」
朧「……ううん。今は1人にしてあげようよ。きっと潮も、かなり責任を感じて……」
曙「………」
漣(……潮ちゃん)
20:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/09(水) 19:23:36.03
ID:z/dTIV/A0
浜辺・夕方
ザザー…ザザー…
潮「………」
潮(どうして私は……戦えないんだろう……)
潮(演習でも足を引っ張ってばかり……それに、いざ出撃してもまともに戦えなくて……)
潮(それでも提督は、私のことを見捨てずに……いつも励ましてくれた。こんな私のことを、慰めてくれた)
潮(でも……その提督が、動かなかった私を庇って……それで……!)ジワッ
潮「……っ」グシグシ
潮「………」つ本 スッ
潮(提督がプレゼントしてくれた、私の宝物……)ギュッ
潮(アンパンマンの絵本……いつも提督はこう言ってくれたっけ……)
――
提督『潮、君が持つべきものは……勇気だと思う』
潮『勇気……ですか?』
提督『そう。潮は自分のことをダメだと思い込んでるかもしれないけど、絶対そんなことはない!いつも皆の為に、一生懸命頑張ってるじゃないか!』
潮『そんな……私なんて、まだまだ……』
提督『……ほら』つ本 スッ
潮『え?これって……アンパンマンの絵本?』
提督『ちょっと例えが幼くなるが……アンパンマンも、1度勇気を無くして皆を守れなくなったことがあったんだ』
潮『それって……昔テレビでやってた、あの映画のことですか?』
提督『あぁ。いつもばいきんまんから皆を守ってくれるアンパンマンも、勇気が無くなると逃げてばかりだった』
潮『………』
提督『でもな?その絵本にも書いてあるが……キララ姫を守るために、勇気を振り絞って自らが炎の中に飛び込んで行った』
潮『……!』
提督『今の潮は……この時のアンパンマンと似たような状況なんだ。戦う力は十分に持っている。これは俺が保証する!』
潮『………』
提督『でも、後少し足りないのは……敵に立ち向かって行く勇気なんだ。潮……アンパンマンを目標にして、勇気を持つことを意識してみるのはどうだ?』
潮『提督……』
提督『もちろん、俺だって最大限サポートする。傷ついたなら入渠でもアイスでもバケツでも、俺が出来ることなら何でもしてやる!それが提督ってもんだからな!』
21:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/09(水) 19:24:35.55
ID:z/dTIV/A0
提督『それに、潮にはまだもう1つの目標があるぞ?』
潮『もう1つ……?』
提督『それはな~……もう少し経験を積めば、潮は改二に改装出来るようになる!』
潮『改二……?それって、艦娘の性能を極限まで引き上げる……』
提督『そうだ!君には改二というポテンシャルがある!そうすれば、他の艦娘に負けないぐらいの活躍を見せられるんだ!』
潮『私が、改二に……』
提督『俺は君の実力を知っている。後少しなんだ……潮の本当の力を引き出せるには、後は勇気を持つだけだ!』
潮『……はい。頑張って、みます……!』
提督『そうか……応援してるからな?』
潮『……はいっ!』
――
潮(そう言ってくれたのに……私は提督の期待に応えることも出来ないまま……!)ポロポロ
潮「ぐすっ……えうっ……」ポロポロ
潮「提督……ごめんなさい……本当にごめんなさい……っ!」ポロポロ
潮「私が何も出来なかったから……!」ポロポロ
「ハッヒフッヘホー!」
22:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/09(水) 19:26:09.48
ID:z/dTIV/A0
潮「……!?」
ザバァ!
ばいきんまん(シーボーズ2号)「お前が艦娘……って、全然強くなさそうじゃないか!お前達、いつもこんなへなちょこに負けていたのか?」
ドキンちゃん「わ~!小さくて可愛い~♪」
ホラーマン「ドキンちゃんの方が可愛いですよ!ホラー!」
ヲ級「……この子は元々弱い。駆逐艦の中でも……特に」
潮「え……えぇ!?」
潮(こ、この声って……ばいきんまん!?どうして!?ばいきんまんはアニメや絵本の中の……!)
ばいきんまん「なーっはっはっは!そういうことなら、お前にはこれがお似合いだー!」ブクブクブク!
潮「ひゃあああああああああっ!?」プカプカ
潮(あ、泡の中に閉じ込められちゃった……!)プカプカ
ばいきんまん「どうだ!これから楽に倒せるだろう!」
チ級「いや、こんな子くらい普通に戦っても勝てるわよ」
潮「……!」プカプカ
ドキンちゃん「ちょっと!こんな可愛い子を倒すなんて可哀想じゃない!」
ホラーマン「そうですよ!」
ばいきんまん(えぇ……もう、ドキンちゃんはわがままなんだから……)
ばいきんまん「……なら、手始めにこいつから改造してやるか!」
潮(か、改造!?)プカプカ
ばいきんまん「オレ様が作ったバイキンメカを使えば、こいつをオレ様達の言いなりにだって出来るぞ!」
ドキンちゃん「本当!?」
塩(い、嫌……嫌ぁ!)
ヲ級「いや、こんな弱い奴を奴隷にしたって……」
潮「……っ!」
ドキンちゃん「なら早速やりましょう!色んな服を着せて……♪」
ばいきんまん「そのためには、まずオレ様達の秘密基地(深海鎮守府)に連れて帰らないと……」
潮(や、やだ……やだぁ……誰か助けて……!)
ばいきんまん「それじゃあ、大人しくしてろよ?いざ、オレ様達の秘密基地へー!」
潮「――ッ!!」
23:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/09(水) 19:27:11.82
ID:z/dTIV/A0
潮(助けてええええええええええええええええええっ!)
本「」カッ
パシュウンッ!
24:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/09(水) 19:28:04.88
ID:z/dTIV/A0
ばいきんまん「どわっ!?」
ドキンちゃん「きゃっ!?」
ホラーマン「ホラー!?」
深海棲艦達「……っ!?」
シーン…
ばいきんまん「……き、消えた!?」
ドキンちゃん「おチビちゃんが……」
ホラーマン「怖いですね~恐ろしいですね~……摩訶不思議ですね~」
チ級(……いや、あんたも大概摩訶不思議だけどね)
ヲ級「い、一体どうなって……!?」
フワッ…
ばいきんまん「ん?」
本「」プカプカ…
ばいきんまん「………」
ヲ級「……どうしたの?」
ドキンちゃん「ちょっとばいきんまん。何よ、急に黙り込んじゃって」
ホラーマン(またよからぬことを企んでいそうですね~……)
ばいきんまん「………」
ばいきんまん(……そういうことか。つまりもうすぐ……グッフッフッフ)ニヤリ
チ級「……?」
25:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/09(水) 19:28:47.67
ID:z/dTIV/A0
今回はここまでです。
26:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/09(水) 20:01:17.62 ID:AOavwr4M0
劇場版かな?
27:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/09(水) 23:12:54.11 ID:Jn2XRSGJo
困ったことに脳内再生が余裕だ
乙
30:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/12(土) 14:30:57.52
ID:QUXuNsaN0
ばいきんまん「……今回は引き上げるぞ。あのチビは、きっと強い仲間を呼びに行ったんだ」
ヲ級「強い仲間……大和や武蔵?」
ばいきんまん「……それ以上の強さかもしれないぞ?」
チ級「……!」
ドキンちゃん「もしかして……アンパンマン?」ヒソヒソ
ホラーマン「きっと……いえ、絶対そうに決まってますね、ホラー」ヒソヒソ
ばいきんまん「ようし!その時に備えて、今日はお前達をしっかりパワーアップしてやる!」
ヲ級「……分かった。頼むね?」
ばいきんまん「ハッヒフッヘホー!」
ばいきんまん(……まんまと引っかかったな?)ニヤリ
――
パン工場・夜
ジャムおじさん「……こ、これは!」
アンパンマン「どうしたんですか?」
ジャムおじさん「この本の次のページを見ていたら……ここに!」
クリームパンダ「……あぁっ!」
全員「ばいきんまん!」
メロンパンナ「どうしてばいきんまんが本に……?」
ジャムおじさん「う~ん……きっと、何かの拍子でこの絵本の中に入り込んでしまったのかもしれない!」
バタコさん「でも、一体どうやって……」
チーズ「あんあん……」
アンパンマン「………」
メロンパンナ「もしかして……ばいきんまんのせいで、この本の物語が暗い方向に変わっちゃったのかも」
クリームパンダ「じゃあ早く本の中の艦娘のお姉ちゃん達を助けてあげないと!」
ジャムおじさん「しかし、本の中に入る方法が無いと……」
31:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/12(土) 14:33:29.05
ID:QUXuNsaN0
パシュンッ!
全員「えっ?」
潮「きゃあああああああああああああっ!」ドサッ
クリームパンダ「ぐえっ!?」
アンパンマン「……ほ、本から女の子が!」
ジャムおじさん「こ、これは……!」
潮「……え?私、助かったの……?」オロオロ
メロンパンナ「ホッピーの時と同じ……ということは……!」
バタコさん「……えぇ!私達も絵本に飛び込めば、中の世界に……!」
チーズ「あんあん!」
潮「あ、あの……」
クリームパンダ「と、とりあえず僕から降りてよぉ……重い……!」ジタバタ
潮「あっ……ご、ごめんなさいっ!」スッ
クリームパンダ(はぁはぁ……いきなり僕に乗りかかってくるだもん……)
アンパンマン「……君は一体」
潮「……アンパンマン?」
全員「……え?」
潮「それに……ジャムおじさんやバタコさん、チーズにメロンパンナちゃんに……クリームパンダちゃんも!」
全員「えぇ!?」
32:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/12(土) 14:34:57.38
ID:QUXuNsaN0
アンパンマン「僕達のことを知ってるの!?」
潮「いや、知ってるも何も……えっ、ここって本当にアンパンマンの世界!?私、とんでもないところに来ちゃった!?」オロオロ
ジャムおじさん「……君の話、詳しく聞かせてもらえないかな?」
潮「え?あ、はいっ!実は……」
説明中……
アンパンマン「そうだったんだ……やっぱりばいきんまんが……」
クリームパンダ(潮お姉ちゃんの世界では、アンパンマンは絵本や映画になってるんだ!やっぱりアンパンマンは凄いなぁ……!)
ジャムおじさん「うぅむ、急いで潮ちゃんは元の世界に戻らないと。このままだと、ばいきんまんがどんなイタズラをするか……!」
メロンパンナ「私、カレーパンマンとしょくぱんまんに知らせてくる!」
バタコさん「お願いね、メロンパンナちゃん!」
潮「………」ヘタッ
アンパンマン「どうしたの?」
潮「ごめんなさい……朝から何も食べてなくて……」
アンパンマン「……それなら、僕の顔を食べて?」チギッ
潮「あ……」
アンパンマン「はい、どうぞ!」スッ
潮「……ありがとう、ございます」
潮(これが……本物のアンパンマンの顔……絵本を読んで、何度も食べたいと思ったけど……まさか本当に食べられる時がくるなんて……!)
33:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/12(土) 14:36:33.42
ID:QUXuNsaN0
潮「……あむっ、もぐもぐ……っ!お、美味しい……!」
アンパンマン「本当?良かった……喜んでもらえて」
潮(1口食べただけなのに、口いっぱいに餡子の甘さが広がって……)
潮「……ごくんっ」
潮(飲み込んだら、体の中からあたたかい温もりが伝わって……)
潮「……お陰で元気が出てきました!」
アンパンマン「ふふっ……そう言ってもらえると、僕も凄く嬉しいよ」ニコッ
潮「………」
潮(提督も、よく私にこうやって微笑んでくれたっけ……)
ジャムおじさん「はい、アンパンマン。新しい顔だよ」ポヨンッ
アンパンマン「ありがとうございます、ジャムおじさん!」ピカリン ※顔が光る時の音
潮「………」
潮(アンパンマンの顔の交換……生で見られるなんて……)
カレーパンマン「まさかおとぎの国以外にも、絵本の世界があるなんてな……」
しょくぱんまん「あの図書館の本には、いくつもの世界が広がっているということですね……」
34:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/12(土) 14:37:45.39
ID:QUXuNsaN0
クリームパンダ「とにかく、早く潮お姉ちゃん達の世界を助けに行かなきゃ!」
カレーパンマン「おう!ばいきんまん達を追っ払って、潮ちゃんの世界を守らなきゃな!」
しょくぱんまん「はい!私達に任せて下さい!」
潮「皆さん……本当に、ありがとうございますっ!」
ジャムおじさん「ようし。それじゃあ皆、アンパンマン号に乗って出発しよう!」
全員「はいっ!」
メロンパンナ「潮ちゃんも乗って!本から出てきた貴女がいれば、きっと私達も本の中に入れるはずだから!」
潮「あ……はいっ。分かりました」
パン工場・車庫
本「」
ジャムおじさん「いいかい?行くよ……?」
バタコさん「はい!」
チーズ「あんあんっ!」
アンパンマン「皆、しっかり捕まっててね!」
カレーパンマン「おう!」
しょくぱんまん「もちろんです!」
メロンパンナ「クリームパンダちゃんも!」
クリームパンダ「うん!」
潮「………」
ジャムおじさん「……それっ!」グッ
アンパンマン号「」ブオオオオオン
潮(ぶ、ぶつかっちゃう……!)
全員「……ッ!」
本「」カッ!
35:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/12(土) 14:38:46.35
ID:QUXuNsaN0
本「」ピカアアアアアアアアアッ!
アンパンマン号「」シュルルルルルル…ッ!
シュポンッ!
本「………」
シーン…
36:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/12(土) 14:40:32.51
ID:QUXuNsaN0
――
深海鎮守府
ばいきんまん「………」トンテンカン ギリギリギリ
ドキンちゃん「夜遅くまで工廠に立て籠もって、何作ってるのよ?」
ばいきんまん「グフフ……ここにはオレ様達の世界には無い材料が沢山あるんだ!これにオレ様の頭脳と……」チラッ
バイキン草「」ズオオオオオオオ
ばいきんまん「バイキン草があれば……これでアンパンマンもおしまいだ!なーっはっはっは!」カンカンカン ゴーンゴーン
ホラーマン「……ほっときましょうよ。こうなるとばいきんまんは聞く耳持ちませんよ」
ドキンちゃん「それもそうね……私、もう寝る~……おやすみぃ……」スタスタ
ホラーマン「………」ポツーン
ホラーマン(私1人になってしまいましたね~……暇ですし、この辺りをウロウロしましょうか。ホラー……)カチャカチャ
「……だ」
「……する?」
ホラーマン(……何やら声が聞こえますね。この部屋の奥から……)
レ級「拾ったんだ。この男……沈んでたからさ」
「………」
ネ級「ふ~ん……少なくとも死んではなさそうだね。どうする気なの?」
レ級「そうだなぁ……こんな男、別に私達の敵じゃないし……新入りに引き渡してやるか!」
37:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/12(土) 14:43:54.21
ID:QUXuNsaN0
レ級「おーい新入りー!」
ばいきんまん「ん?どうした?」
ネ級「こいつ、何かに使えない?」
「………」
ばいきんまん「見たことない奴だな……お前達の仲間か?」
レ級「う~ん……敵、なんだけど……その指導者というか……」
ばいきんまん「指導者……つまり、艦娘達の味方みたいなもんだな」
ネ級「そうだね。こいつがいないと、艦娘はまともに活動出来ないらしいから……」
ばいきんまん「ふーん……」
「………」
ばいきんまん「……!」ピーン
ばいきんまん「とりあえずそいつは牢屋にでも閉じ込めておけ!」
レ級「あいあいさー!」
ばいきんまん(グフフ……グッドアイディアを思いついたのだ!)
「うぅ……」
ばいきんまん(深海棲艦だけでなく……こいつにも、オレ様の計画に使わせてもらうぞ?ハッヒフッヘホー!)
38:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/12(土) 14:44:58.26
ID:QUXuNsaN0
――
鎮守府・浜辺
漣「潮ちゃーん!」
曙「もうっ!いくら責任を感じたからって、行方不明になってどうするのよ!?」
朧「とにかく、一刻も早く潮を探さなきゃ!」
漣「そうだよ!もし深海棲艦に襲われてでもしたら……!」
曙「……それもそうね。潮ー!いたら返事しなさーい!」
朧「潮ー!どこ行ったのー!うし…………ん?」チラッ
本「」
漣「何か見つけたの!?」
朧「いや……この本、いつも潮が持ってた……」
曙「それって……まさか……!」
曙(潮……ここで深海棲艦に襲われたんじゃ……!)
カッ
朧曙漣「えっ?」
パシュウウウウウウウンッ!
朧「わっ!」
曙「き、急に辺りが光って……!」
漣「眩しい……っ!」
39:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/12(土) 14:46:41.24
ID:QUXuNsaN0
アンパンマン号「」ズズズズズ…!
曙「お、収まった…………えっ?」
漣「こ、これって……」
朧「アンパンマン号?でも、どうして……」
ガチャッ
潮「皆!」
朧曙漣「潮(ちゃん)!?」
カレーパンマン「よし、何とか無事についたか……」
しょくぱんまん「本当におとぎの国と同じですね……」
朧曙漣「……え?」
ジャムおじさん「成功したみたいだね」
潮「はいっ!あの、ありがとうございました!」
バタコさん「ううん!潮ちゃんこそ良かったわ!元の世界に戻れて!」
朧曙漣「……!?」
クリームパンダ「わぁ~!綺麗な海!」
メロンパンナ「本当……マリンが来てくれた時と同じ……」
朧曙漣「………」
アンパンマン「……ここが潮ちゃんが住んでいた世界なんだね?」
潮「……はい。そこに私の姉妹の朧ちゃん、曙ちゃん、漣ちゃんがいます!」
朧曙漣「……どうなってるのこれぇ!?」
40:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/12(土) 14:47:16.54
ID:QUXuNsaN0
今回はここまでです。
44:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/12(土) 23:44:31.65 ID:oCmSHtrSO
やなせ先生!
艦娘が作るカレーより、カレーパンマンが口から吐き出すカレーのほうが美味いんですよね!
45:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/13(日) 18:38:40.23 ID:7Lzq07Ul0
導入部分でアンパンマンを学校のみんなが呼んで、簡易戦闘やるのは劇場版の流れやね
51:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/16(水) 14:42:15.25
ID:nyKifczO0
――
長門「ま、まさかアンパンマンが本当に実在するとはな……」
金剛「……えーっと、夢ですカ?」
扶桑「いえ……私も同じ光景を見ているので、夢では無いと思います」
クリームパンダ「まさか艦娘のお姉ちゃん達を目の前で見られるなんて、凄いなぁ~!」
メロンパンナ(懐かしいなぁ……ホッピーやシンデレラ姫、元気かなぁ……)
妙高「……本当に現実かどうかを疑いますね」
足柄「えぇ……テレビの中の人物が、本物で出てくるなんてね……」
カレーパンマン「おぉ!ここの台所は立派だなぁ!これなら美味いカレーが作れそうだぜ!」
しょくぱんまん「いえ、ここはオーブンを使って食パンを焼きましょう」
カレーパンマン「お前いつもそうだよなぁ。ピリッと辛いカレーの方が美味いって何度言えば……」
しょくぱんまん「いえいえ、真っ白で清らかな食パンの方が……」
カレーパンマン「ぬぐぐ……!」
しょくぱんまん「むぅ……!」
アンパンマン「2人とも……」
皐月(……ケンカの仕方までアニメと同じだ)
ジャムおじさん「うぅ~む……」マジマジ
山城「え、えっと……」
ジャムおじさん(これは興味深い。見たことの無い技術で出来ている。アンパンマン号に何とか応用出来ないものか……)マジマジ
山城(さっきからジャムおじさんが私の艤装を見つめてきて……少し気まずい……)
チーズ「あんあんっ!」
バタコさん「え?絵本と同じで優しそうな人達ばかりって?ふふっ、チーズったら……」
曙「潮!これは一体どういうことよ!」
潮「それが……私にも分からないの。ばいきんまん達に襲われたと思ったら、いつの間にかアンパンマン達の世界に……」
漣「……そんなバナナ」ボソッ
朧(それって……何年か前の映画だったっけ)
曙「……まぁ、アンパンマンのことは後で良いわ。それよりも……っ!」ダキッ
潮「わっ」
曙「心配したんだから……!もし潮に何かあったと思ったら……!」ギュウッ
潮「……曙ちゃん」
52:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/16(水) 14:43:38.38
ID:nyKifczO0
朧「……そうだよ。あまりに部屋に戻るのが遅いから、浜辺を探してみたら……絵本だけ落ちてて」
漣「もう……!ご主人様がいなくなっただけでもダメージ大きいのに、潮ちゃんまでいなくなっちゃったら……!」
潮「朧ちゃん……それに漣ちゃん……」
曙「………」
朧「………」
漣「………」
潮「………」
潮(本当に……私は皆に迷惑をかけてばっかり。これじゃあ……私なんて、いない方がマシだよね……)
アンパンマン「………」チラッ
潮「……っ」ジワッ
アンパンマン「………」
しょくぱんまん「……アンパンマン?」
アンパンマン「……ううん。何でもないよ」
アンパンマン(……潮ちゃん)
夜・屋上
潮「………」
潮(私は……やっぱり、敵を怖がっちゃうから……まともに戦えないんだよね……)
潮(頭では“倒さないといけない”って分かってるのに……いざ目の前に出てくると、体が動かなくなって……)
潮「………」
潮(……そのせいで、提督が沈んで……いや、行方が分からなくなっちゃった。私があの時……震えてたから……!)
潮(私が、何も出来ない役立たずぢから……っ!)
「……潮ちゃん」
潮「……!」クルッ
アンパンマン「………」
潮「……アンパンマン」
アンパンマン「……隣、良いかな?」
潮「……はい」
53:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/16(水) 14:44:18.01
ID:nyKifczO0
潮「………」
アンパンマン「………」
潮「……アンパンマン」
アンパンマン「……?」
潮「私……提督や朧ちゃん、それに皆の足を引っ張ってばかりで……」
アンパンマン「………」
潮「深海棲艦の前に出ると、足すくんじゃって……まともに戦えなくなっちゃうんです……」
アンパンマン「………」
潮「……提督からは、“アンパンマンみたいに勇気を持て”って言われたんですけど……やっぱり、怖くて……」
アンパンマン「………」
アンパンマン(潮ちゃん……)
潮「それ以上に……いくら敵でも、私達が攻撃すると……苦しんでいる深海棲艦を見るのも、辛くて……」
アンパンマン「……!」
潮「私……艦娘失格、なんでしょうか……どうすればアンパンマンみたいに勇気を持てるんでしょうか……」
アンパンマン「う~ん……潮ちゃんが足を引っ張っているなんて、そんなことは無いと思うよ?今みたいに、皆のことを一生懸命考えて……皆の役に立とうとして……」
潮「………」
アンパンマン「それに……潮ちゃんにしか出来ないことだって、きっとあるよ。どんな人にも、その人にしか出来ない特別なことを持ってるんだ」
アンパンマン(その人達に、僕は今まで沢山助けられてきたから……)
潮「……私にしか、出来ないこと……」
潮(そんなの、あるわけないよ……改二だって、私以外にも改装してもらった人達が……)
54:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/16(水) 14:45:00.95
ID:nyKifczO0
アンパンマン「……深海棲艦を思いやれる優しい心。それも潮ちゃんが出来ることの1つだと思うよ?」
潮「……!」
アンパンマン「でも……潮ちゃん達と深海棲艦とは、仲良く出来ないのかな」
潮「……本当は私も仲良くしたいんです。でも……相手が容赦無く攻撃してくるから……話も通じなくて……」
アンパンマン「………」
潮「……深海棲艦は、正体が一向に分からないんです」
アンパンマン「……え?」
潮「中には私達と見た目が瓜二つな深海棲艦もいて……まるで仲間を傷つけているみたいで、尚更攻撃出来なくなっちゃって……」
アンパンマン「………」
潮「……たまに思うんです。深海棲艦は……元は私達と同じ、艦娘だったんじゃないかって」
アンパンマン「……!」
潮「でも、こんな話……誰も真剣に聞いてくれなくて……そんな中、提督だけは真面目に聞いてくれて……」
アンパンマン「……優しい人だったんだね、提督さんって」
潮「はいっ……私達のことをいつも支えてくれる、とっても良い人です!」
55:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/16(水) 14:46:52.93
ID:nyKifczO0
アンパンマン「……それなら、尚更提督さんを見つけてあげないと!」
潮「……はい」
アンパンマン「………」
潮「………」
アンパンマン「……提督さんが無事かどうかが心配なんだね?」
潮「……はい。私を助けてくれたのに……私のせいで、行方不明になって……!」
アンパンマン「………」
潮「……っ」ジワッ
アンパンマン「………」チギッ
アンパンマン「……はいっ」スッ
潮「あ……ありがとう、ございます。はむっ……もぐもぐ……」
潮(……やっぱり、何度食べても美味しい……それに、元気も出てきて……)
アンパンマン「……僕もね?大切な人がいなくなって、悲しい気持ちになったことがあるんだ」
潮「……!」
アンパンマン「……でも、その人達は皆帰って来てくれたんだ。元気な姿で……」
潮「………」
アンパンマン「……だから、提督さんもきっと潮ちゃん達の元に帰って来てくれる。必ず……!」
潮「………」
アンパンマン「………」
潮(……でも、あれだけの嵐じゃ……)
アンパンマン「………」
56:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/16(水) 14:47:49.01
ID:nyKifczO0
アンパンマン「……僕も探すよ」
潮「……え?」
アンパンマン「潮ちゃんが大切に想っている、提督さんを……一緒に探してあげる。だから潮ちゃん、元気を出して?」
潮「……アンパンマン」
アンパンマン「………」
潮「……どうして、私にそこまでしてくれるんですか?」
アンパンマン「え?う~ん……誰かが悲しんでいたり、困っていた時は……何か自分に出来ることをしてあげたい。ただそれだけかな」ニコッ
潮「………」
潮(やっぱり……アンパンマンは優しいなぁ……)
アンパンマン「………」
潮「……お願い、してもいいですか?」
アンパンマン「もちろん!」ニコッ
潮「……!」パアッ
アンパンマン「ジャムおじさん達も、提督さんを探すための準備をしてるんだ」
潮「………」
アンパンマン「……大丈夫。提督さんはきっと無事だよ。僕と一緒に、明日から頑張ろう!」
潮「……はいっ!」
アンパンマン(……良かった。潮ちゃんが笑顔になってくれて)
59:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/23(水) 14:24:58.49
ID:sSx5i2N+0
――深海鎮守府
ホラーマン「……!」つ双眼鏡
ばいきんまん「何か見つかったか?」
ホラーマン「どうやら、アンパンマン達がこの世界に来ているみたいですね。ホラー」
ドキンちゃん「えっ!?しょくぱんまん様が!?」
ばいきんまん「グッフッフッフ……ついに来たな?ようし!そうと分かれば、全力でバイキンメカを完成させるぞ!お前達!しっかりやるのだー!」
レ級「は~い!」トンテンカン
北方棲姫「わっせ、わっせ……!」
戦艦棲姫(ったく。人使いが……いや、深海棲艦使いが荒いわね)ガンガンッ!
ばいきんまん「こらぁ!そんな強い力で叩いたら、メカに傷がつくだろ!もっと優しくやれぇ!」
戦艦棲姫「はいはい、分かってるわよ」ガンガンッ!
タ級(はぁ……仲間にした途端、私達をこき使って……でも、こいつの技術は本物だし……)トンテンカン
装甲空母姫(にしてもこれ、一体何なのかしら……作ってる途中とはいえ、凄く不気味な感じが……)トンテンカン
ばいきんまん「………」
ドキンちゃん「おチビちゃんにも会いたいけど、それよりしょくぱんまん様に会いたい~!」
ホラーマン「もう少しの我慢です、ホラー」
ホラーマン(私としては、ドキンちゃんがそばにいてくれるだけで幸せなんですね!ホラー!)
ばいきんまん「………」
ばいきんまん(こいつらに作らせているバイキンメカは2つ。1つはアンパンマン達をやっつけるため……もう1つは……)
ばいきんまん「……グフフ」ニヤッ
60:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/23(水) 14:26:20.18
ID:sSx5i2N+0
牢獄
「………」
(う、ん……ここは……)
駆逐棲姫「……気がついたんだ」
「……っ!」
(深海棲艦……一瞬助かったと思ったが、そうはいかなかったか……)
駆逐棲姫「ふふ……どう?とらえられている気分は」
「……ここから出してくれ。早く潮達と合流したい」
駆逐棲姫「それは出来ないよ。貴方は私達のために“利用される”んだから……」
「……っ!」
駆逐棲姫「艦娘達を倒す……武器としてね」
「………」
駆逐棲姫「……あ~、退屈だなぁ。やっぱり見張りよりもメカ開発が良かったかも」
「………」
駆逐棲姫「でも、後少しで艦娘達を倒せると思えば……」
「………」
61:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/23(水) 14:28:14.56
ID:sSx5i2N+0
「……なぁ」
駆逐棲姫「……え?」
「どうしてお前達は……艦娘に敵意を向けるんだ?」
駆逐棲姫「……それを敵の貴方に教えると思う?」
「………」
駆逐棲姫「……でも、丁度暇だったし。特別に話してあげる」
「……!」
駆逐棲姫「何故かというと……」
「………」
駆逐棲姫「……それは私達にも分からない」
「………」
駆逐棲姫「とにかく、艦娘が憎くて仕方がない……それこそ、沈めてやりあいほどに」
「……理由もなく、艦娘を嫌うのか」
駆逐棲姫「うん。気づいた時には、私達は艦娘に憎しみを抱く深海棲艦になってたんだもの。それより前のことなんて1つも覚えてない」
「………」
駆逐棲姫「でも、この感情だけは……本物。視界に映るだけでも身の毛がよだつよ」
「………」
62:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/23(水) 14:29:48.22
ID:sSx5i2N+0
駆逐棲姫「……お喋りが過ぎたみたい。これ以上は言えないよ」
「……そう、か」
駆逐棲姫「………」
「………」
(……まさか、深海棲艦は……いや、それは考え過ぎか?でも……)
駆逐棲姫「………」
(……ってそんなことよりもっと大事なことがあるだろ!)
(潮……それに皆……何とか俺が生きていることを伝えられれば……!)
(でも、ここがどこなのかも分からない……それに見張りが必ずいる……一体どうすればいいんだよ……くそっ!)
駆逐棲姫「………」
駆逐棲姫(……だけど、どうしてかな。この男を見ていると……何かに引っかかるような、よく分からない気持ちが……)
「………」
(皆……!)
駆逐棲姫「………」
駆逐棲姫(……ま、気のせいだよね)
63:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/23(水) 14:30:42.83
ID:sSx5i2N+0
――
早朝・鎮守府厨房
ジャムおじさん「美味しくな~れ、美味しくな~れ……」コネコネ
バタコさん「~♪」トントントン
カレーパンマン「飛びっきり美味いカレーを作るぞー!」グツグツ
鳳翔「………」
間宮「………」
伊良湖「………」
大鯨「………」
鳳翔(す、凄い……あれだけの作業を的確にこなしてます……)
間宮(それに……本当に美味しそう……)
伊良湖(私達が普段作っている食事が霞んで見えます……!)
大鯨(流石ジャムおじさんにバタコさん!何でも作れるって、本当だったんだ……!それにカレーパンマンが作るカレーからも、食欲をそそられる香りが……)
ジャムおじさん「……ようし。後は焼くだけだ」
バタコさん「こっちも、後は盛り付けるだけね♪」
カレーパンマン「よっしゃあ!いつもながら最高の出来だ!」
鳳翔「あの……」
ジャムおじさん「おや?鳳翔さん。私達に台所を提供していただいて、本当にありがとうございました」
鳳翔「いえ、そんな……!」
バタコさん「ここのキッチン、凄く使いやすかったわ!1つ1つの道具がとても綺麗で………まるで生きているみたい!」
間宮「……ふふっ。管理はしっかり行っていますから!」
カレーパンマン「材料も新鮮なものばかりで、作ってる俺も明るい気分になれたなぁ……へへっ」
伊良湖「あ……はいっ。皆に喜んでもらうために、素材選びも慎重に行っています!」
大鯨「………」
ジャムおじさん「……どうかしましたか?」
大鯨「いえ……皆、提督が行方不明になったショックで……ちゃんとご飯を食べてくれるかなって……」
鳳翔間宮伊良湖「ッ!!」
ジャムバタカレー「……!」
64:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/23(水) 14:31:51.12
ID:sSx5i2N+0
カレーパンマン「……確かに、大切な人がいなくなった時だと……どんなに美味い食べ物でも、中々口に入らないよな……」
バタコさん「えぇ……」
ジャムおじさん「………」
大鯨「………」
鳳翔(……提督)
間宮(昨日まで一緒にご飯を食べていたのに……)
伊良湖(まさか……こんなことが起きてしまうなんて……)
ジャムおじさん「………」
ジャムおじさん(確かに、今の艦娘の皆はかなり落ち込んでいる。提督さんがいなくなってしまったショックで……だとしても!)
ジャムおじさん「……私達に出来るのは、温かい食べ物を作って……皆に元気を取り戻してもらうことです」
鳳翔間宮伊良湖大鯨「……!」
バタコさん「……そうね。こんな時こそ、美味しそものを食べてもらって……元気になってもらわないと!」
カレーパンマン「……ジャムおじさんとバタコさんの言う通りだ!俺のカレーを食べれば、どんな人でも笑顔になってくれるんだ!俺としては、こんなに嬉しいことはないぜ!」
鳳翔「……はい。私達も落ち込んでいる場合ではありません!」
間宮「ですね!私達は自分に出来ることを、全力でやりましょう!」
伊良湖「……はい!」
大鯨「……私達も、いつもの作業に戻りましょうか!」
65:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/23(水) 14:36:09.39
ID:sSx5i2N+0
食堂
朝潮「………」
睦月「………」
阿賀野「………」
龍驤「………」
白露「………」
春雨「………」
赤城「………」
加賀「………」
シーン…
メロンパンナ「………」
クリームパンダ「………」
チーズ「………」
メロンパンナ(……やっぱり皆、元気が無いわ)
クリームパンダ(提督さんがいないから……)
チーズ(あぅん……)
潮「………」
漣(……潮ちゃん)
曙「………」
朧(……いつもの習慣で食堂に来たけど、今の状態じゃ……まともにご飯がお腹に入るかどうか……)
66:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/23(水) 14:37:08.76
ID:sSx5i2N+0
ガチャ
全員「!!」
鳳翔「……皆さん!朝ご飯が出来ました!」
間宮「今日はジャムおじさん達と共同で作ったんですよ?」
ジャムおじさん「お代わりも沢山あるからね?」
バタコさん「いーっぱい食べてね?」
カレーパンマン「美味しいカレーもあるぞー!」
長門(……鳳翔、間宮、伊良湖、大鯨)
メロンクリーム(ジャムおじさん!バタコさん!カレーパンマン!)
全員「………」
伊良湖「……はい!いつものように手を合わせて……」
大鯨「いただきますっ!」
全員「……いただきます」
金剛「………」
扶桑「………」
妙高「………」
足柄「………」
金剛(正直、今は食事どころではありませんが……だからこそ、しっかり食べないといけませんネ)
扶桑(……えぇ。折角作ってくれたものを、残すわけにはいかないもの)
妙高(提督……)
足柄(……えぇい!パパッと食べちゃって、早く提督を探すわよ!)
67:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/23(水) 14:38:30.36
ID:sSx5i2N+0
金剛扶桑妙高足柄「あむっ…………んんっ!?」
金剛「……お、美味しいデース!外はカリッ、中はフワッフワ……こんな……こんな美味しいブレッド、生まれて初めて食べましター!」
扶桑「このサラダ……どの野菜もシャッキリしていて、ドレッシングが野菜の美味しさを引き立てて……ほっぺたが落ちそう!」
妙高「このカレーも、辛さが絶妙で……パンと一緒に食べると、凄く合います……!」
足柄「……く、悔しい!私が作るカツカレーよりも、数倍美味しいじゃないの!」
「……お代わり!」
「私も!」
「はぐはぐはぐはぐっ!」
「こらっ!落ち着いて食べなさい!」
「……このスープも最高!」
ジャムおじさん「………」ニコッ
バタコさん「……良かった、喜んでもらえて♪」ニコッ
カレーパンマン「あったり前さ!俺のカレーは世界一だからな!」
68:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/23(水) 14:40:49.25
ID:sSx5i2N+0
潮「………」モグモグ
朧「美味しい……うぅ、手が勝手に……!」
曙「テレビを見た時から美味しそうだとは思ってたけど……まさかここまでだなんて……!」
漣「……メシウマ!」
潮「………」モグモグ
潮(美味しい……でも、こんなに美味しいなら……きっと提督はこう言うのかな……)
提督『おおっ、美味いな!流石ジャムおじさん達だ!鳳翔さん達の作るご飯に負けず劣らずの腕前だな~♪』
潮(……提督と一緒に、食べたかったな)モグモグ
朧「………」
曙「……潮」
潮「……え?あ、うん!美味しいね!」
漣「……これを食べたら、後で私達と一緒に各鎮守府に聞き込みに行こうね?」
潮「……漣ちゃん」
曙「今の潮……見るに堪えないもの。それに……私達だって、クソ提督のことが心配なのよ?」
朧「……うん。潮が悲しいのはよく分かるよ。でも……私も、提督に早く会いたい」
潮「朧ちゃん、曙ちゃん…………ありがとう」
69:
◆8XyqeMzH7M 2015/12/23(水) 14:47:46.51
ID:sSx5i2N+0
アンパンマン「ただいま~!」
しょくぱんまん「ただいま帰りました!」
全員「アンパンマン!しょくぱんまん!」
長門「……どうだった?」
アンパンマン「……この辺りの海を飛んで調べてみたんですけど、見当たりませんでした」
しょくぱんまん「はい……提督さんだけでなく、深海棲艦やばいきんまんも……」
長門「……そうか。すまない」
アンパンマン「いえ、気にしないで下さい!次はもっと遠くの海まで調べてみます!」
しょくぱんまん「今度はカレーパンマン達やジャムおじさん達も加わるので、もっと散策出来ると思います」
長門「……分かった。ありがとう……アンパンマン、しょくぱんまん」
しょくぱんまん「……どういたしまして」ニコッ
アンパンマン「困った時はお互い様ですよ」ニコッ
長門「………」
アンパンマン「………」
しょくぱんまん(……長門さん)
アンパンマン「……提督さんはきっと無事です」
長門「……!」
アンパンマン「僕達も全力で探します。長門さん……一緒に提督さんを見つけ出しましょう!」
しょくぱんまん「アンパンマンの言う通りです!私達皆で探せば、きっと……!」
長門「……そうだな。よし、朝食をすませたら、すぐに提督を探すぞ!」
全員「おー!」
74:
◆8XyqeMzH7M 2016/01/01(金) 18:38:32.40
ID:LEe+4kZn0
――深海鎮守府
空母水鬼「……ばいきんまん」
ばいきんまん「ん?完成したか?」
中間棲姫「アンタが私達をこき使うからね」
バイキンメカ「」ドーン
ばいきんまん「おぉーっ!これだ!まさしく設計図通り!お前達、中々やるじゃないか!」
空母水鬼(褒められてもあまり嬉しくないわね……)
ドキンちゃん「……何これ?」
ホラーマン(どこかで見たことある気がするんですが……)
ばいきんまん(グッフッフ……前にロールパンナをバイキン草で悪の心に染め上げた、あのメカと同じものだ!これさえあれば……)
ばいきんまん「……ようし!早速試してみるのだ!」
空母水鬼「試すって?」
ばいきんまん「牢屋に閉じ込めておいたあの男だ!さっさと連れて来ーい!」
中間棲姫「はいはい。全く……」スタスタ
空母水鬼「いつになったら艦娘達を沈められるのよ……」スタスタ
ばいきんまん「………」
ドキンちゃん「ばいきんまん。このメカって何に使うのよ?」
ホラーマン(戦えそうには見えませんが……ホラー)
ばいきんまん「まぁ見ててよドキンちゃん。今から凄く面白いことになるから……ハッヒフッヘホー!」
牢獄
「………」
(夜が明けるな……くそっ!考えがまとまとまらない!)
ギィィ…
「っ!」
空母水鬼「………」
中間棲姫「………」
「……俺をどうする気だ」
空母水鬼「……さぁね。ほら、さっさと来なさい!」ガシッ
中間棲姫「アンタと違って、こっちは暇じゃないのよ!」ガシッ
「うおっ!こら、離せ!」グググ…
空母水鬼「人間の分際で私達に敵うとでも?」
中間棲姫「大人しくしなさい」
「……っ」
(くっ……!)
75:
◆8XyqeMzH7M 2016/01/01(金) 18:39:53.59
ID:LEe+4kZn0
ばいきんまん「おっ、来たな?」
「ぐっ……離せ!俺は皆のところに帰らなきゃいけないんだ……!」
空母水鬼「だから暴れないでってば!」
中間棲姫「いっそ気絶させて来た方が良かったかしら……」
ばいきんまん「なーっはっはっは!オレ様に目をつけられたのが運の尽きなのだ!諦めろ!」
「……ば、ばいきんまん!?どうして……絵本の中の奴がここにいるんだ!?」
ばいきんまん「ハッヒフッヘホー!お前達をやっつけるために、わざわざ来てやったのだ!」
「何だと……!?そんなことが……」
ドキンちゃん「ところがどっこい!本当の話なのよね~!」
ホラーマン「いやぁ不思議ですね、奇妙ですね、世の中何が起こるか分かりませんね……ホラー」
「……っ!」
(な、何なんだ……信じられないことばかり起こって……一体どうなってるんだ!?)
空母水鬼「……で、こいつをどうするの?」
中間棲姫「その怪しげな機械の中に打ち込むわけ?」
ばいきんまん「怪しげな機械とは何だ!バイキンメカと言えー!」
ドキンちゃん「はいはい。そんなことよりどうするのよ?」
ばいきんまん「そんなことって……まぁいいか。そう!こいつをそのカプセルの中に放り込めぇ!」
空母水鬼「了かーい。ほらさっさと入る!」
「は、離せ!俺をどうする気だ!」
中間棲姫「それはばいきんまんに聞きなさい。私達はあんたを艦娘を倒す手段としか考えてないから」
「……っ!」
76:
◆8XyqeMzH7M 2016/01/01(金) 18:41:05.24
ID:LEe+4kZn0
ドキンちゃん「ねぇ、ばいきんまん……本当にやるの?」
ばいきんまん「あったり前だ!アンパンマンを倒すには、1人でも多くの戦力が必要なのだ!」
ホラーマン「ホラー……アンパンマンのことになると、ばいきんまんは止まりませんからね~……」
空母水鬼「よいしょっと!」ポイッ
「がっ……!」ドサッ
中間棲姫「鍵を閉めて、と」ガチャッ
「お、おい!やめてくれ!出せー!」
ドキンちゃん「ねぇ、凄く暴れてるわよ?」
ばいきんまん「ふんっ!このメカさえ使えば、すぐに大人しくなる!」
「頼む!俺は艦娘達の元に……!」
ばいきんまん「そんなの知ったことかぁ!スイッチオン!」カチッ
バイキン草「」ゴボゴボゴボ…
「うぐっ……ぐうっ!」ガクガク
ばいきんまん「お前はオレ様達の仲間だ!深海棲艦の味方だ!」
「ううっ……!」ガクガク
中間棲姫(カプセルの中に黒い霧が立ち込めてきたけど……不気味ね)
ばいきんまん「艦娘なんて敵だ!倒すべき敵なんだ!お前はオレ様達の命令しか聞かないんだ!」
「あぐっ……!」ガクガク
バイキン草「」ゴボゴボゴボ
「ううっ!がっ……!」ガクガク
空母水鬼(凄く苦しそうね……でも、艦娘を追い詰めるためには仕方ない犠牲よね)
ばいきんまん「艦娘は悪い!何もかもが悪い!お前は艦娘を……アンパンマンを倒すべき、オレ様達の仲間だ!」
「があっ……!」ガクガク
77:
◆8XyqeMzH7M 2016/01/01(金) 18:42:31.51
ID:LEe+4kZn0
ドキンちゃん「……苦しんでるだけで、ちっとも変わってないじゃない」
ホラーマン「その機械、壊れてるんじゃないですかね?ホラー」
ばいきんまん「えぇっ!?そんなはずは……あれだけ調整したのに……」
「……っ!!」ガクガク
ばいきんまん「くそぉ!こうなったらパワー全開だぁ!」カチャカチャ
バイキン草「」ボコボコボコボコッ
「あぐっ!があっ!ああっ!」ガクガク
ばいきんまん「これでどうだ!早くオレ様の言いなりになれぇ!」
「ぐがあっ!あがあっ!がっ……!」ガクガク
(ううっ……う……し…………お……………みん………………………………な………………………………………………)ガクガクガクガク
ドガアアアアアアアァァァァァァンッ!
ばいきんまん「どわぁ!?」
ドキンちゃん「きゃあ!?」
ホラーマン「ホラー!?」
深海棲艦達「きゃあっ!?」
78:
◆8XyqeMzH7M 2016/01/01(金) 18:43:51.91
ID:LEe+4kZn0
シュウウウウゥゥゥゥ…
ドキンちゃん「もぉー!結局こうなるんじゃない!」
ばいきんまん「いや、そんなこといったって……ゲホッゲホッ!」
ホラーマン「やっぱり失敗なんですね、ホラー……」
空母水鬼「……いや、そうじゃないみたいよ」
ばいきんまん「は、ハヒ……?」
中間棲姫「あ、あれ……」スッ
ばいきんまん「……!?」
「………」 ズゴゴゴゴゴ…
ドキンちゃん「ちょ、ちょっと!?何よこの黒い男!?」
ホラーマン「何やら、近づいただけで攻撃してきそうですね……ホラー……」
ばいきんまん「……なーっはっはっは!成功だ!」
「………」
空母水鬼「い、一体どうなってるのよ!?」
ばいきんまん「こいつはもう、さっきまでの奴じゃない!バイキン草の力でパワーアップした……ブラック提督なのだぁ!」
ブラック提督「………」
中間棲姫「ブラック提督……?」
中間棲姫(何というか……憎悪と憎しみだけで生きているような……)
79:
◆8XyqeMzH7M 2016/01/01(金) 18:44:40.00
ID:LEe+4kZn0
ばいきんまん「ぐふふ……後はこいつともう1つの(開発中の)バイキンメカさえあれば、アンパンマンなんてイチコロなのだ!」
空母水鬼「なら、艦娘にだって圧勝出来るよね!」
ばいきんまん「当たり前だ!むしろ艦娘なんて敵じゃないぞ!」
中間棲姫「そうなの?なら私達がやったことは無駄じゃなかったのね!」
ばいきんまん「ようし!残りのバイキンメカを完成させるぞ!お前達は作業に戻れ!」
空母水鬼「えっ……まだやるの?」
ばいきんまん「つべこべ言うな!艦娘に勝てなくても良いのか!?」
中間棲姫「ちぇっ……分かったわよ」
スタスタ…
ブラック提督「………」
ドキンちゃん「……で、さっきから立ってるだけのブラック提督はどうするのよ?」
ばいきんまん「もちろん、お前も作業に移るのだ!」
ブラック提督「………」コクッ
スタスタ…
ホラーマン「随分素直ですね、ホラー……」
ばいきんまん「グッフッフ……あいつはオレ様達の言いなりだからな。いずれたっぷり活躍してもらうぞ……ハッヒフッヘホー!」
ブラック提督「………」
80:
◆8XyqeMzH7M 2016/01/01(金) 18:45:49.97
ID:LEe+4kZn0
――
アンパンマン「それじゃあ、僕達は各地へ飛び回って提督さんを探してみます」
ジャムおじさん「私達はアンパンマン号で、この辺りの街を調べてみよう」
長門「私達は近隣の鎮守府に聞き込み調査を行う」
金剛「あらゆる情報をゲットしますヨ!」
青葉「ビラ配りは青葉にお任せ!」
潮「………」
アンパンマン「……大丈夫。絶対、見つけてあげるから」
潮「アンパンマン……」
カレーパンマン「ようし!写真も貰ったことだし、早速出発しようぜ!」
しょくぱんまん「そうですね。一刻を争う事態ですし!」
クリームパンダ「僕達はアンパンマン達と反対方向の海を探すんだよね?」
メロンパンナ「えぇ。何かあったら、鎮守府で確認しましょう!」
全員「了解!」
アンパンマングループ
アンパンマン「提督さーん!」
しょくぱんまん「どこにいるんですかー?」
カレーパンマン「おーい!提督さんやーい!」
アンパンマン「………」
しょくぱんまん「この辺りにはいないみたいですね……」
カレーパンマン「海は広いからなぁ~……こりゃあ時間がかかりそうだ」
アンパンマン「……でも、何としても見つけてあげないと!」
しょくぱんまん「もちろんです!」
カレーパンマン「おう!潮ちゃんや長門さん達の為だもんな!」
アンパンマン「おーい!提督さーん!」
しょくぱんまん「潮ちゃん達が会いたがってますよー!」
カレーパンマン「いたら返事してくれー!」
81:
◆8XyqeMzH7M 2016/01/01(金) 18:46:39.65
ID:LEe+4kZn0
ジャムおじさんグループ
チーズ「………」つ双眼鏡
バタコさん「どう?」
チーズ「……あうあぅん」フルフル
ジャムおじさん「うぅむ、浜辺にはいないみたいだね」
バタコさん「えぇ……次は街に行ってみましょう」
ジャムおじさん「そうだね。チーズ、1度中に戻っておくれ」
チーズ「あんあんっ!」ガチャッ
ジャムおじさん「ようし!バタコ、チーズ!スピードを上げるよ!」
バタコ「はい!」
チーズ「あんっ!」
アンパンマン号「」ブオオオォォォォ…!
メロンパンナグループ
メロンパンナ「提督さーん!」
クリームパンダ「おーい!どこにいるのー!」
メロンパンナ「………」
クリームパンダ「……中々見つからないね」
メロンパンナ「そうね……そろそろ方角を変えて…………あっ!」
クリームパンダ「どうしたの?メロンパンナお姉ちゃん?」
メロンパンナ「あれ……」
クリームパンダ「……!」
ゴゴゴ…
クリームパンダ「何あれ……雨雲かな?」
メロンパンナ「……あっちには近づかない方が良さそうね」
クリームパンダ「うん……後でアンパンマン達に知らせよう!」
メロンパンナ「えぇ。アンパンマン号なら、嵐の中でも負けないはず……!」
82:
◆8XyqeMzH7M 2016/01/01(金) 18:48:01.24
ID:LEe+4kZn0
艦娘グループ
近隣鎮守府
近隣提督「えっ!?提督が行方不明に!?」
長門「あぁ。この前の嵐の時、深海棲艦から私達を庇って……!」
金剛「……っ」
近隣提督「そうだったのか……あいつ、ついこの間俺と酒を飲み交わしたばっかりなのに……」
足柄(……その様子だと、近隣提督さんは知らなかったのね)
妙高「……もし何か分かったことがあれば、すぐ私達の鎮守府に連絡をお願いします」
近隣提督「分かった。こっちでも艦娘達に提督を探すよう、出来る範囲で呼びかけてみるよ」
扶桑「……ご協力、感謝します!」
潮「……ありがとうございますっ!」
長門「……どこかの鎮守府で保護されている……なんて都合が良いことは起こっているわけないか」
金剛「ですが……こうして提督を探してくれる人を増やすだけでも、今やっていることは無意味ではないデース!」
扶桑「……そうね。私達が行動すれば、少しでも提督を見つけられる可能性を上げられる!」
足柄「えぇ!泣き寝入りするなんて私達らしくないわ!絶対にら諦めないわよ!」
妙高「はい!提督を見つけるまで、足掻き続けます!」
潮「………」
潮(提督……)
青葉「あ、皆さん!」
長門「ん?青葉か。そっちはどうだ?」
青葉「はいっ!私が配ったビラのお陰で、司令官の行方不明事件を幅広く伝えることが出来ました!」
金剛「何だかマスコミみたいな言い方ですネ……」
青葉「……私だって、早く司令官に会いたいんです。ですから、自分に出来ることを全力でやろうと!」
潮「……!」
潮(自分にしか、出来ないこと……)
86:
◆8XyqeMzH7M 2016/01/14(木) 15:07:06.97
ID:P/Jq72cs0
近隣鎮守府2
曙「……というわけで」
近隣提督2「何だって!?それは本当なのかい?」
漣「……はい」
近隣提督2「そうか……分かった。こっちでも探してみるね?」
朧「……ありがとうございます」
曙「………」
漣「……やっぱり、他所の鎮守府に流れついたっていうのは考えにくいのかな……」
朧「みたいだね……でも、探してくれる人が増えれば、それだけ提督が見つかる可能性も上がる」
曙「……えぇ。私達がやってることは、決して無駄じゃないわ!」
漣「それはもちろんだよ!ただ……」
朧「……潮のこと?」
漣「うん……ただでさえ責任を感じてるから、早くご主人様を……提督を、見つけ出してあげたい!」
曙「当たり前でしょ!それに私達だって……」
朧「………」
漣「………」
曙「……っ!」ギリッ
漣「……ごめん。私のせいで暗くなっちゃった」
朧「……ううん。漣の気持ちなら、私達だって痛い程分かるよ。だから尚更、提督を探さないと!」
曙「……そうね。落ち込んでる暇があるなら、とっととクソ提督を見つけるわよ!」
朧漣「うんっ!」
87:
◆8XyqeMzH7M 2016/01/14(木) 15:09:02.01
ID:P/Jq72cs0
――数時間後・鎮守府
アンパンマン「ジャムおじさーん!」
ジャムおじさん「アンパンマン!」
バタコさん「どうだった?」
しょくぱんまん「……ダメです。朝より遠い場所を探しましたけど……」
カレーパンマン「全然見つからなかったな……」
ジャムおじさん「……私達も、街全体を探してみたんだ。でも……」
バタコさん「……見つからなかったわ」
チーズ「あぅん……」
長門「……一応、各鎮守府に捜索の協力は申し出て来たが……」
扶桑「……肝心の提督は見つかりませんでした」
金剛「………」
金剛(提督……本当に、どこに消えてしまったんでしょうカ……)
漣「私達も、あちこちで聞き込み調査をして来たけど……」
曙「……手がかり無しだったわ」
朧「………」
潮「……っ」ジワッ
アンパンマン(……潮ちゃん)
妙高「………」
足柄「………」
メロンパンナ「……アンパンマン」
アンパンマン「……どうしたの?」
クリームパンダ「僕達も提督さんは見つけられなかったけど……代わりに、怪しいものを見かけたんだ」
アンしょくカレー「怪しいもの?」
88:
◆8XyqeMzH7M 2016/01/14(木) 15:09:44.02
ID:P/Jq72cs0
メロンパンナ「遠くの方に、黒い雲が出ていて……」
クリームパンダ「いかにも危なそうだったけど……それこそ嵐が起きそうなぐらい」
艦娘達「嵐……」
クリームパンダ「……あっ!ご、ごめんなさい!」
妙高「……いえ、クリームパンダちゃんは悪くないわ」
足柄「……あの時、私達が油断していなかったら……ッ!」
潮「………」
ジャムおじさん(う~ん……黒い雲と嵐、か……)
バタコさん「………」
チーズ「あうあぅん……」
カレーパンマン「………」
しょくぱんまん「………」
メロンパンナ「………」
クリームパンダ「………」
アンパンマン「………」
アンパンマン(怪しい雲……もしかして、いなくなってしまった提督さんと何か関係があるのかも……)
アンパンマン「……ジャムおじさん」
ジャムおじさん「……うん!明日は、その雲を中心に調べてみよう!」
バタコさん「はい!」
チーズ「あんあん!」
長門「……確かに、そこに行けば提督の手がかりが掴めるかもしれない」
金剛「私も一緒に行きマス!いや、行かせて下サイ!」
扶桑「でも、万が一深海棲艦が現れたとしたら……」
カレーパンマン「大丈夫だって!そん時は俺達が追い払ってやるからさ!」
しょくぱんまん「はい!艦娘の皆さんは、何があっても必ず守ります!」
足柄「カレーパンマン……!」
妙高「しょくぱんまん……!」
漣「やっぱり、アンパンマン達がいてくれると……凄く頼もしいね」
曙「あったり前じゃない!あれだけばいきんまんのメカをボカスカ壊しちゃうぐらいだし!」
朧「むしろ私達より強いんじゃ……」
アンパンマン「あ、あはは……」
89:
◆8XyqeMzH7M 2016/01/14(木) 15:10:52.54
ID:P/Jq72cs0
ジャムおじさん「ようし。それじゃあバタコ、チーズ。皆のために夜ご飯を作ろうか」
バタコさん「はいっ!」
チーズ「あんあん!」
カレーパンマン「ジャムおじさん!俺も手伝うぜ!」
メロンパンナ「私も手伝う!」
クリームパンダ「僕も僕も!」
足柄「……そういえば、もう日が暮れかけてるわね」
金剛「……悔しいですけど、空腹では動けませんネ」
妙高「……提督のためにも、しっかりと食事を取って……明日に備えましょう!」
扶桑「えぇ。私達まで元気が無くなったら、提督が悲しむものね」
潮「………」
潮(提督……)
アンパンマン「………」
しょくぱんまん「それじゃあ私は、間宮さん達のお手伝いをして来ますね!」
長門「……色々とすまないな」
しょくぱんまん「いえいえ。こういう時は、助け合うのが1番ですから!」
漣「……ジャムおじさん達の作ったご飯。凄く美味しいんだよねぇ」
朧「うん。でも、出来れば提督と一緒に食べたかったかも……」
曙「……それは探し出すまでの辛抱ね。さ、食堂に行きましょ。あったかいご飯を食べて、クソ提督を見つけるための体力をつけないと」
スタスタ…
潮「………」
アンパンマン「潮ちゃん……」
潮「……ごめんなさい。私も……今、行きますね?」
アンパンマン「………」
潮「………」スタスタ…
アンパンマン「………」
アンパンマン(……潮ちゃんのためにも、絶対に提督さんを見つけてあげないと!)
90:
◆8XyqeMzH7M 2016/01/14(木) 15:12:14.33
ID:P/Jq72cs0
――深海鎮守府
ドキンちゃん「もぐもぐ……美味しい!魚料理も悪く無いわね!」
ホラーマン「本当ですね~。これならいくらでも食べられますね、ホラー」
ヲ級(……ヲ料理なら任せて)
ドキンちゃん「ごくっ……ところでばいきんまんは?」
ホラーマン「さっき『バイキンメカの最終点検をするのだ!』って言いながら、部屋に篭りっきりですね」
ドキンちゃん「ふ~ん……あ、お代わり!」つ皿 スッ
戦艦棲姫「えっ!?まだ食べるの!?」
港湾棲姫(この子、戦艦以上に食べるんだ……あんなに小さな体なのに、よく入るなぁ……)
ヲ級「……はい」つ料理 コトッ
ドキンちゃん「やったぁ!もぐもぐもぐ……♪」
ホラーマン(幸せそうに食べるドキンちゃん……可愛いですね、ホラー♪)
ばいきんまん「………」ジー バリバリバリ
ブラック提督「………」
ばいきんまん(グッフッフ……あいつらにやらせたお陰で、こんなに早く仕上がったのだ!後はオレ様がちょっとだけ手を加えれば……)バリバリ
ブラック提督「………」
ばいきんまん「……ん?そんなところにいたのか。お前の出番はまだだぞ?」
ブラック提督「………」
ばいきんまん「………」
ばいきんまん(こいつ……バイキン草で染め上げたとはいえ、何を考えてるか分からないな……まぁ、オレ様の言いなりであることは間違い無いのだ!)
ブラック提督「………」
ばいきんまん「……よーしぃ!ボディの改造も終わりっと!オレ様もご飯ご飯~♪」タタタ…
ブラック提督「………」
ドキンちゃん「あら?遅かったじゃない。もう夜ご飯は無いわよ?」
ばいきんまん「……ハヒ?」
ヲ級「この子が全部食べちゃったから……」
ホラーマン「それはもう見事な食べっぷりでしたよ?」
ばいきんまん「ええっ!?そんなぁ……ひどいよドキンちゃん!オレ様の分くらい残しといてよー!」
ドキンちゃん「ばいきんまんが中々来ないからでしょ?それじゃ私はもう寝るから。おやすみぃ……」
ばいきんまん「トホホ……」
ばいきんまん(……くっそぉ!オレ様がこんな想いをするのも、ぜーんぶアンパンマンのせいだ!絶対にやっつけてやるからなぁ!)
91:
◆8XyqeMzH7M 2016/01/14(木) 15:13:37.46
ID:P/Jq72cs0
――鎮守府・深夜
綾波「すぅ……」
敷波「んみゅ……」
朧「提督……その蟹は友達……むにゃ……」
曙「クソ提督ぅ……すや……」
漣「ご主人様……仕事のし過ぎはダメ……すぴー……」
潮「すぅ……すぅ……」
――
漣『初めての建造ですね!』
提督『あぁ!誰が来てくれるんだろうなぁ……今からワクワクする!』
漣『もうっ。ご主人様ったら……子供ですか?』
潮『……特型駆逐艦、綾波型の潮です』
漣『あっ、潮ちゃん!』
潮『あ、漣ちゃん……!』
提督『おおっ!漣の姉妹じゃないか!』
漣『はいっ!ふふっ、いきなり姉と再会(?)させてくれるなんて……ご主人様、太っ腹ぁ!』
提督『はは……偶然だけどな』
潮『あ、あの……』
提督『あ、ごめんごめん。ようこそ、鎮守府へ!俺はここの提督だよ。君を歓迎する!』
潮『えっと……ありがとうございます。もう下がっても良いですか?』
漣『……潮ちゃん。初対面の人が怖いのは少しは分かるけど、いきなりそれは失礼じゃない?』
潮『うぅ……』
提督『……いや、いきなり知らないところに呼び出されたもんだからなぁ。無理もないさ。とりあえず潮には、漣と同じ部屋に住んでもらうけど……それで良いかな?』
潮『……はい』
漣『ご主人様……意外と紳士ですね。てっきり“俺の部屋で寝ろぉ!”とか言うかと』
提督『おいおい……仮にも初対面で、もしそんな反応をする奴が同僚にいたら……流石に引くかなぁ』
漣『……でしょうね。ご主人様は真面目ちゃんですし』
潮『………』
塩(提督……怖そうな人じゃなくて良かったけど……私、ここでうまくやっていけるかなぁ……)
92:
◆8XyqeMzH7M 2016/01/14(木) 15:14:54.91
ID:P/Jq72cs0
・・・÷
潮『うぅ……』※大破
漣『潮ちゃん!しっかりして!』※中破
白雪『ここまでやられるなんて……』ヨロヨロ ※中破
三日月『………』ヨロヨロ ※中破
三日月(私がもっと頑張っていれば……)
提督『おっ、艦隊が帰って来……お、おい!?大丈夫か!?』
漣『ご主人様……すみません。敵が思ったより強くて……』※中破
深雪『ちくしょー!この深雪様でも勝てないなんて……』※中破
提督『敵なんてどうでも良い!皆が沈まず帰って来ることの方が大事だ!よく撤退して来てくれた!それより、被害状況は!?』
白雪『は、はい!潮ちゃんが大破、後は全員中破です!』
提督『分かった!早く入渠するんだ!傷が悪化しないうちに!』
深雪『くそぅ……悔しいなぁ!』ヨロヨロ
白雪三日月『すみません、司令官……』ヨロヨロ
漣『……ありがとうございます』
提督『……潮、歩けるか?』
潮『……っ』
漣『……今は私が背負ってますけど……ううっ!』
提督『漣!?大丈夫か!?』
漣『ごめん、潮……私もちょっと、これ以上背負うのは厳しいかも……』
提督『……分かった。漣は先にドックへ行くんだ。潮は俺が引き受ける』
潮『……!?』
漣『分かりました……』ヨロヨロ
提督『……俺のことは一生嫌ってもらっても良い。でも、今は潮……君の命の方が大切だ!だから……ごめんな!』ヒョイッ
潮『ひゃっ……!』
提督『俺が背負ってドックの入口まで連れて行くから……しばらく我慢してほしい』
潮『………』
提督『潮、頑張れ!ドックにさえつけば、傷は治るからな……!』タタタ…
潮『………』
潮(……本当なら、すっごく怖いはずなのに……提督の背中、あったかい……)
提督『急げ急げ~!』タタタ…
潮『………』ギュッ
潮(……提督、ありがとう……ございます……)
98:
◆8XyqeMzH7M 2016/01/29(金) 17:22:45.07
ID:ryk/dEE90
・・・÷
潮『……戻りました』
提督『……良かった。無事に戻って来てくれたか』
潮『はい。えっと……完全勝利です。敵艦隊、全て撃沈させました』
提督『……そうか、よくやってくれた』ナデ…
潮『あっ……!』
提督『……うわっと!ごめんごめん!つい……』
潮『………』
提督『その……本当にごめん。驚かせて……嫌だったよな?』
潮『………』
提督『………』
潮『……えっと、嫌じゃ……ない、です……///』
提督『……え?』
潮『その……もう1回、やってくれませんか……?///』
提督『………』
提督(今ので絶対嫌われたと思ったんだけど……潮が優しい娘で良かった)
提督『……分かった。いくよ?』
潮『は、はいっ……///』
提督『………』ナデナデ
潮『あ……///』
提督『………』ナデナデ
潮『……///』
潮(……提督だと、不思議と怖くないなぁ……それどころか、気持ち良いような……///)
提督『………』ナデナデ
潮『……えへへ///』
漣『潮ちゃん、随分とデレたなぁ……』
朧『……その言い方だと、最初は怖がってたの?』
漣『うん。でも、ご主人様は滅茶苦茶優しいから……潮ちゃんの方から、歩み寄ってるみたいで……』
朧『……そっか。提督が良い人そうだとは思ってたけど、潮が懐くなら本当に善人だね』
99:
◆8XyqeMzH7M 2016/01/29(金) 17:24:18.52
ID:ryk/dEE90
・・・÷
曙『……綾波型駆逐艦、曙よ』
提督『……これで全員だな』ニコッ
潮『はい……あの、提督。綾波ちゃんや朧ちゃん達を建造してくれて……ありがとうございます……!』※秘書艦
提督『……気にしないで。むしろ遅れてごめん。本当はもっと早く揃えてあげたかったんだけどな……』
潮『そ、そんな!提督は何も悪くありません……!』
曙『……あの、何2人でイチャついてるわけ?』
提督『え?あ、ごめんごめん。ようこそ鎮守府へ!俺がここの提督だ。よろしくな?』
曙『ふ~ん……』
潮『……曙ちゃん、やっと会えたね!』
曙『………』ジトー
提督『……?どうしたんだ?』
曙『……潮に変なことしてないでしょうね?このクソ提督は』
提督『……へ?』
潮『……!』
提督『いや、何を突然……』
曙『あの他人を怖がる潮が……ましてや男のアンタと普通に接するなんておかしいのよ!アンタが何かしたとしか……!』
潮『………』
提督『……曙が思うようなことは、何1つしていない。というか、部下に手を出すわけ無いって』
曙『気安く名前で呼ぶな!このクソ提督!』
提督『……ごめん』
曙『ふんっ!』
提督『………』
提督(これは仲良くなるのに時間がかかりそうだ……まずは人として信頼してもらうことから始めなきゃな……)
潮『………』
100:
◆8XyqeMzH7M 2016/01/29(金) 17:25:14.91
ID:ryk/dEE90
潮『……曙ちゃん』
曙『何よ。それより潮、大丈夫だった?クソ提督に何か変なこと……』
潮『……提督をクソ呼ばわりしないで』プクー
提督『……!』
曙『……はい?』
潮『提督は……えっと、私達のことをしっかり考えてくれる……凄く良い人だよ。だから……曙ちゃんの思うような、酷いことをする人じゃないよ』
提督『………』
提督(潮……)
曙『……な、何よ。潮までクソ提督の肩を持つ気?』
潮『うん』
曙『即答!?』
提督『………』
潮『……ごめんなさい。曙ちゃん、本当は良い子なんです……ただ、提督(職業)のことを信用しなくなっちゃってて……』
提督『潮……』
曙『………』
提督『……えっと、呼び方が思いつかないから……悪いけど、普通に曙と呼ばせてもらう』
曙『………』
提督『俺は絶対、曙に信頼してもらえるような人になってみせる。だから……それまでは、俺のことを信用しなくても良い。ただ、潮達とは仲良くしてもらえないか?』
曙『………』
提督『………』
曙『……そんなこと、クソ提督に言われなくったって分かってるわよ』
潮『もう……曙ちゃんっ!』
提督『……ありがとう、曙』
曙『……ふん』
潮『むぅ……』プクー
朧『あの大人しい潮が怒るなんて……珍しいね』
漣『ふふっ……潮ちゃん、ご主人様にゾッコンみたいですなぁ~……いや、冗談抜きで』
朧『……提督になら、近いうちに曙も心を開くかな?』
漣『ある意味曙ちゃんよりも攻略難易度が高い潮ちゃんを、あそこまでベッタリにしたんだから大丈夫でしょ』
朧『いや、攻略難易度って……』
101:
◆8XyqeMzH7M 2016/01/29(金) 17:26:00.29
ID:ryk/dEE90
・・・÷
提督『………』ウツラウツラ
潮『……提督?大丈夫ですか?』※不動の秘書艦
提督『……ん?あぁ、大丈夫大丈夫。ちょっと眠気がな……』
潮『………』
提督『……潮?』
潮『……提督、ちゃんと睡眠を取ってますか?』
提督『………』
潮『………』ジー
提督『……潮にはお見通しか。ごめん、ここんとこ仕事が忙しくて……仮眠程度にしか……』
潮『やっぱり……無理はダメですよ。体を壊しちゃったら大変です!』
提督『分かってるさ。でも、潮達のためにも……俺が頑張らないと』
潮『……提督はいつも、私達にこう言いますよね?『危なくなったら即撤退!自分の命の方が大事だ!』って……』
提督『当たり前じゃないか。成果を出すことも確かに大事だけど、それ以上に潮達が無事に帰って来てくれる方が…………あっ』
潮『……私が言いたかったこと、伝わりましたか?』
提督『………』
提督(……何やってるんだ俺。潮達を大事に想うのは良いにしても、それで俺の健康まで犠牲にしたら……そのことで、潮達に余計な心配をかけてしまうことになっちゃうじゃないか……!)
潮『………』
提督『……ごめん、潮。今日は早めに切り上げて、ゆっくり休むよ』
潮『……はいっ』
潮(……良かった、提督に気づいてもらえて)
曙『………』
漣『ね?ご主人様は……提督は、私達のためにあそこまで頑張ってくれてるんだよ?』
朧『……本当に、こっちが申し訳なくなるぐらいにね』
曙『………』
漣『……曙ちゃん?』
曙『………』
曙(……潮に免じて、ちょっとだけ信用する。本当にちょっとだけよ!もし少しでも私達に変なことをしたら……!)
102:
◆8XyqeMzH7M 2016/01/29(金) 17:26:33.87
ID:ryk/dEE90
・・・÷
潮『ただいま戻りました』
提督『お帰り。無事で良かったよ』
潮『えっと……夕立ちゃんと時雨ちゃんが中破しちゃいました。ですが、敵艦隊は全て撃沈です』
提督『そうか……夕立と時雨には、ゆっくりドックで休んでもらうように言ってくれるか?』
潮『はい、分かりました』
提督『ありがとう。潮も、もう下がって大丈夫……』
潮『………』
提督『……?』
潮『……提督。その……いつもの、してくれませんか……?///』
提督『……そうだったそうだった。忘れてたよ』
潮『むぅ……』プクー
提督『そう脹れるなよぅ……ほら、な?』ポスッ
潮『あ……///』
提督『……よしよし。えらいぞ~?』ナデナデ
潮『……///』
提督『……もういいか?』
潮『……もう少しだけ、お願いします///』
提督『……ん、分かった』ナデナデ
潮『……えへへ///』
提督『………』ナデナデ
提督(最近、潮がやたら俺に頭を撫でるように言ってくるけど……これをする度に……)
朧『………』ニコニコ
曙『………』ニヤニヤ
漣『………』ニヤニヤ
提督『………』ナデナデ
潮『ん……♪』
提督(露骨に朧達がニヤけてくるんだよなぁ……何か気まずい……///)
潮『……♪』
潮(提督の大きな手……あったかくて、やっぱり安心するなぁ……♪)
103:
◆8XyqeMzH7M 2016/01/29(金) 17:27:03.12
ID:ryk/dEE90
提督『………』スッ
潮『あっ……』
潮(……もうちょっと撫でて欲しかったけど……ううん!ワガママ言っちゃダメ!こうして撫でてもらっただけでも……)
提督『……潮』
潮『……はいっ。何ですか?』
提督『……ごめんな?』
潮『……え?』
提督『俺……もう、潮とは一緒にいられない……』
潮『……あの、どうしたんですか?急に……』
提督『俺は……俺、は……』
潮『……提督?』
提督『ぐっ……!』ピシピシピシ
潮『ひうっ!?』
潮(て、提督の顔が……割れていって……!)
提督『うがぁ……っ!うし、お……!』ピシピシピシピシピシピシ
潮『て、提督……?』
提督『があっ……うぐあっ……!』ピシピシピシピシピシピシピシピシピシ
ビシャアアアアアァァァァァンッ!!
ブラック提督『うがああああああっ!』
潮『っ!?』
潮(そ、そんな……提督が……提督が、深海棲艦に……!?)
ブラック提督『ぐぎぎ……潮……』
潮『っ!提督!?』
ブラック提督『……お前の、せい……だ……!』
潮『……え?』
104:
◆8XyqeMzH7M 2016/01/29(金) 17:27:36.42
ID:ryk/dEE90
ブラック提督『お前が……あの時、怯えていた……せい、で……』
潮『……ッ!!』
潮(あの時って……まさか……!)
ブラック提督『お前が、いなければ……俺ハ……助カってイた、カモ……しレなイ……ノニ……!』
潮『あ……あぁ……!』ガクガク
ブラック提督『どウしてくレル……んだ……俺ハ、オ前に……殺さレタ……ンダぞ……!』
潮『私の、せいで……』ガクガク
ブラック提督『……てやル』
潮『……?』ガクガク
ブラック提督『殺シてやル……お前ヲ、絶対ニ……!』
潮『……ッ!!』
ブラック提督『許さナイ……お前ヲ、絶対ニ許さナイ……っ!』
潮『………』ポロポロ
潮(……私のせいだ。私があの時怯えていたから……提督が……!)ポロポロ
ブラック提督『死ネ……跡形もナク、散レェ!』ブンッ
潮『提督……いや……』ポロポロ
『いやあああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!』
105:
◆8XyqeMzH7M 2016/01/29(金) 17:28:08.09
ID:ryk/dEE90
――
潮「ううっ……あうっ……!」ガクガク
漣「潮ちゃん!潮ちゃんっ!」
潮「ぐぐっ……っはぁ!」ガバッ
朧「気がついた!良かったぁ……」
潮「……あ、あれ?ここは……」
綾波「……大丈夫?凄くうなされてたよ?」
潮「うなされて…………っ!!」
敷波「怖い夢でも見たの?」
潮「……っ」ジワッ
綾波型「!!」
潮「ぐすっ……うぁ……」ポロポロ
曙「……よっぽど怖かったのね?よしよし」ナデナデ
潮「うえぇぇぇん……提督が……提督がぁ……うわぁぁぁん……!」ナデナデ
朧「………」
漣(潮ちゃん……そこまで追い詰められて……)
潮「ぐすっ、えうっ……うわぁぁぁん……!」ナデナデ
敷波「潮……」
綾波「……っ」
潮「ひっく……ぐしゅ……うえぇぇぇん……提督……提督ぅ……!」ナデナデ
曙「………」ナデナデ
曙(……潮が1番参ってるのは分かるけど……私達も……)ナデナデ
潮「うわぁぁぁん……えぐっ……うえぇぇぇん……!」ポロポロ
アンパンマン「………」
しょくぱんまん「潮ちゃん……」
カレーパンマン「……明日は、昨日よりも力を入れて探さねぇとな」
しょくぱんまん「……はい。潮ちゃんや、艦娘の皆さんのためにも……!」
アンパンマン「………」
アンパンマン(……絶対に、提督さんを探し出してあげないと!潮ちゃん……僕が必ず、提督さんに会わせてあげるからね……!)
106:
◆8XyqeMzH7M 2016/01/29(金) 17:29:15.80
ID:ryk/dEE90
今回はここまでです。
遅筆な上に中々進展せず申し訳ありません。
107:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/29(金) 17:44:41.71 ID:jHniYC3Io
良かった赤城さんに捕食されるアンパンマンたちはいなかったんだ…
108:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/29(金) 17:56:40.82 ID:oKgGsFGSO
>>107
逃げてぇ!アンパンマン逃げてぇ!!
110:
◆8XyqeMzH7M 2016/02/10(水) 19:44:16.88
ID:3dbB7ku50
――深海鎮守府
ネ級「ぜぇぜぇ……」
カ級「はぁはぁ……」
ブラック提督「………」
ばいきんまん「ついに……ついに完成なのだ!オレ様の新兵器!新型だだんだん!」
ドキンちゃん「わぁ~…………で、何これ?」
ホラーマン「真っ黒いだだんだんに、色んな機械がくっついているだけに見えますが……」
ばいきんまん「ぐっふっふ……こいつには、いろんな仕掛けがいっぱい用意されているのだ。こいつを使えば、アンパンマンなんてイチコロだ!」
ネ級「……それで、艦娘達にも勝てるの?」
ばいきんまん「当たり前だ!あんな奴らなんて、このメカにかかればケチョンケチョンなのだ!」
カ級「……これで、やっと艦娘を全員沈められる……!」
ばいきんまん「………」
ドキンちゃん「……ばいきんまん」
ばいきんまん「何?ドキンちゃん」
ドキンちゃん「そこの深海棲艦達も一緒に行くんでしょ?こんな大勢だったら、逆に邪魔になっちゃうんじゃ……」
ばいきんまん「大丈夫。新型だだんだんのお腹の部分に、大きなスペースを空けておいたのだ!」
ドキンちゃん「それなら良いけど……でも、あの娘達が素直に言うことを聞いてくれるかしら?今までは、あのおチビちゃん達を倒すためにばいきんまんの言いなりになってたみたいだけど……」
ばいきんまん「………」チラッ
ブラック提督「………」
ばいきんまん「………」
ドキンちゃん「……ばいきんまん?」
ばいきんまん「グフフ……そんな時は奥の手を使うのだ!」
ドキンちゃん「奥の手?」
ばいきんまん(所詮こいつらはメカを作るための人手でしかないのだ。メカが完成しちゃえば、後は……)
ホラーマン「………」
ホラーマン(何やら、また変なことを考えてそうですね。ホラー……)
111:
◆8XyqeMzH7M 2016/02/10(水) 19:45:47.10
ID:3dbB7ku50
ネ級「で、いつ艦娘を沈めに行くの?」
ばいきんまん「もちろん今からだ!お前達、準備は良いな?」
カ級「え?それは無理……」
ばいきんまん「何ぃ!?」
ネ級「いくらなんでも早過ぎない?まだ朝の5時じゃん……もう眠くて眠くて……」
ばいきんまん「うるさーい!お前達はあいつらに勝ちたくないのか!?」
カ級「悪いけど、寝不足じゃロクに攻撃出来ないし……」
ネ級「ここのところ、あんたのメカ作りであまり寝てないのよ……だから先に寝かせて……」
ドキンちゃん(ま、それは言えてるわよね)
ホラーマン(ばいきんまんは人使いが荒いですからね~……)
ばいきんまん「……ほう?オレ様に逆らうのか?」
ネ級「逆らうも何も、当たり前のことでしょ……そっちこそ新入りのくせに偉そうに……」
ばいきんまん「……そうか。ならお前達も、オレ様の言いなりになってしまえ!」
ネ級カ級「……え?」
ばいきんまん「……やれ!ブラック提督!」
ブラック提督「………」スクッ
ネ級「ちょ、ちょっと!何する気よ!?」
ブラック提督「………」スタスタ
カ級(ぶ、ブラック提督が近づいてきた!)
ブラック提督「………」
ばいきんまん「あいつらを真っ黒に染めてしまえー!」
ブラック提督「……!」ズバァンッ!
ネ級「きゃあああああああっ!?」ビシャーンッ!
カ級「ね、ネ級!?」
ばいきんまん「ようし命中!」
ドキンちゃん「な、何よこれ?あの男の人の手から、黒い塊みたいなのが……」
ネ級「………」シュウウウゥゥゥ…
カ級「だ、大丈夫……?」
ネ級「………」
112:
◆8XyqeMzH7M 2016/02/10(水) 19:46:39.71
ID:3dbB7ku50
ブラックネ級「……!」ギラッ
カ級「ひっ!ね、ネ級が真っ黒に……!」
ばいきんまん「なーっはっはっは!どうだ!思い知ったかぁ!」
ホラーマン「一体、どうなってるんですか?」
ばいきんまん「こいつの撃つバイキンビームに当たると、バイキン草のエネルギーに染められて……みーんなオレ様の言いなりになってしまうのだ!」
カ級「そ、そんな!言いなりになるなんて嫌!早くネ級を元に戻して!」
ばいきんまん「やーなこった!お前も大人しくオレ様の言いなりになれぇ!」
ブラック提督「……!」ズバァンッ!
ブラックネ級「……喰らえ」ズバァンッ!
カ級「さ、最初から私達をこうするために…………あがあっ!?」ビシャーンッ!
ばいきんまん「ふん!騙される方が悪いのだ!」
ブラックカ級「っぐ……」シュウウウゥゥゥ…
ドキンちゃん「ばいきんまん。これからどうするのよ?」
ばいきんまん「まずはここにいる連中を全員オレ様達の言いなりにしてやる!そして、オレ様の新型だだんだんで……アンパンマン達がいる鎮守府に攻め込むのだ!」
ドキンちゃん「アンパンマン……ということは、しょくぱんまん様も!?」
ホラーマン「まぁ、全員来るでしょうね……ホラー」
ばいきんまん「ようし!まずは手当たり次第にここを滅茶苦茶にしてやるー!」
ドキンちゃん「おーっ!」
ホラーマン(……にしてもばいきんまん、いつもながら悪どい手を使いますね。ホラー……)
ばいきんまん「やれ!ブラック提督、ブラックネ級、ブラックカ級!」
ブラック提督ネ級カ級「……!」ビシュッ
ブラック提督「……!」
ブラックネ級「……当たれ!」
ブラックカ級「……えいっ」
戦艦ル級「えっ、ネ級!?どうした……うあっ!?」
駆逐棲姫「やめて!仲間同士でこんなこと……きゃあっ!」
空母棲姫「やめてやめてやめて!こないで……ああっ!」
ズバァンッ! ズバァンッ! ズバァンッ!
バチバチッ! ズゴゴゴゴゴ…!
ばいきんまん「いいぞいいぞ~!もっとやれ~!」
ドキンちゃん「やっちゃえー!」
ホラーマン(……私、どうなっても知りませんからね)
113:
◆8XyqeMzH7M 2016/02/10(水) 19:47:21.14
ID:3dbB7ku50
ブラック深海棲艦「………」ズゴゴゴゴゴゴ…
ばいきんまん「ようし!全員揃ったな!オレ様達はこれから、アンパンマン達をやっつけに行く!お前達は、オレ様の言う通りにするのだ!いいな?」
ブラック深海棲艦「………」コクリ
ばいきんまん「ようし!ならさっさとだだんだんの中に乗り込めー!」
ブラック深海棲艦「………」ゾロゾロ
ドキンちゃん「わぁ……皆ばいきんまんの命令に従ってる……」
ばいきんまん「それだけバイキン草の力は強力なんだ。あの力を浴びてしまえば、みーんな悪の心に染まってしまうのだ!」
ホラーマン「にしても、よくこれだけの皆さんがこの建物の中で住んでいましたね……ホラー」
ばいきんまん「そんなことはどうだって良い!あいつらを利用し尽くしてでも、今回こそアンパンマンをやっつけてやるー!」
ドキンちゃん「はいはい、せいぜい失敗しないようにね」
ばいきんまん「大丈夫だって!今度こそ上手くいくのだ!」
ホラーマン(そんなこといって、いつもやられてるじゃないですか……)
ブラック提督「………」
ばいきんまん「……ん?そんなところにいたのか。お前もさっさと入れ!」
ブラック提督「………」
ばいきんまん「何だ?もしかして逆らうのか?」
ブラック提督「………」フルフル
ばいきんまん「じゃあ早く入れ!」
ブラック提督「……っ!」ビシュッ
ばいきんまん「っ!?おい、こら!待てぇ!」
ブラック提督「………」シュタタタタタタ…
ドキンちゃん「……水の上を走って行ったわね」
ばいきんまん「まさか逃げたのか!?くそーっ!どうして……いや、待てよ?確かあの方向って…………ほほう?」
ドキンちゃん「……ばいきんまん?」
ばいきんまん「……オレ様達もあいつに続くのだ!」
ホラーマン「急にどうしたんですか?」
ばいきんまん「あいつが走った先は、アンパンマン達がいる鎮守府だ!きっとあいつは、先に行ってアンパンマン達をパニックにする気だ!オレ様達も行くぞー!」
ドキンちゃん「おー!」
ホラーマン「……行くしかないんですね、ホラー」
114:
◆8XyqeMzH7M 2016/02/10(水) 19:47:59.51
ID:3dbB7ku50
――鎮守府・浜辺
ザザー… ザザー…
潮「………」
潮(提督……)
潮「………」
アンパンマン「………」
ジャムおじさん「……きっと、悪夢にうなされて眠れなかったんだね」
バタコさん「可哀想に……」
チーズ「あうあぅん……」
カレーパンマン「くっそー!俺達がちゃんと、提督さんを見つけてあげていたら……!」
しょくぱんまん「………」
メロンパンナ「………」
クリームパンダ「潮お姉ちゃん……」
アンパンマン「………」
潮「………」
潮(あんな、怖い夢を見ちゃうなんて……私、やっぱりダメ……)
潮(提督に迷惑をかけてばかりで、それでこんなことに……)
潮(……私は、許されないことを……)
潮「………」
潮(……もし提督が生きていたとしても、きっと……私のことを怒って……いや、怒らないはずがないよ……)
潮「………」
朧「……潮」
曙「……あんな夢を見た後で、すぐ寝ろって言う方が無理よね」
漣「うん……潮ちゃん、ずっと泣いてたもんね……」
潮「………」
潮(……許してくれるわけがないよ……私は、提督の命を奪ったんだから……)
潮(私があの時、怯えていなかったら……提督は津波に襲われなかった。いつものように、一緒に鎮守府に帰って……)
潮「………」
ズバァンッ!
潮「……え?」
アンパンマン以外「……!?」
アンパンマン「ッ!」ビュンッ
115:
◆8XyqeMzH7M 2016/02/10(水) 19:48:54.49
ID:3dbB7ku50
アンパンマン「危ないっ!」ガシッ ビュンッ
潮「きゃっ!」
ズバアアアアアァァァァァンッ!
ジャムおじさん「こ、これは一体……!?」
バタコさん「今、黒い光が潮ちゃんを……!」
シュウウウゥゥゥ…
潮「……!?」
アンパンマン(危なかった……もう少し遅かったら、潮ちゃんが……!)
カレーパンマン「まさか、ばいきんまんか!?」
しょくぱんまん「いえ、もしかすると深海棲艦の可能性も……!」
朧「いえ、あんなビームを放つ深海棲艦なんていないはずです!」
曙「そうよ!今まで見たことないもの!」
漣「じゃあ、やっぱりばいきんまん……?でも、UFOは見当たらないし……」
クリームパンダ「お姉ちゃん……」
メロンパンナ「大丈夫よ。落ち着いて」
アンパンマン「………」
潮「……あ、アンパンマン……」
アンパンマン「……大丈夫。僕が絶対に守ってあげるから」
潮「……!」
潮(アンパンマン……だ、ダメっ!私が怯えてたら、アンパンマンまで同じことに……っ!)
メロンパンナ「……見て!」
全員「……!」
ブラック提督「………」ズゴゴゴゴゴゴ…
潮「……!?」
アンパンマン「……?貴方は一体……」
潮「……あ……あぁ……!」ガクガク
アンパンマン「……潮ちゃん?どうしたの?」
潮「そんな……まさか……!」ガクガク
116:
◆8XyqeMzH7M 2016/02/10(水) 19:49:29.88
ID:3dbB7ku50
潮「……提、督……?」ガクガク
ブラック提督「………」ズゴゴゴゴゴゴ…
アンパンマン「……何だって!?」
全員「えぇ!?」
117:
◆8XyqeMzH7M 2016/02/10(水) 19:50:03.89
ID:3dbB7ku50
潮「……っ!」ガクガク
潮(夢で見た、あの姿と同じ……!て、提督……そんな……!)ガクガク
アンパンマン「潮ちゃん!落ち着いて!」
ブラック提督「……っ!」ズバァンッ!
曙「危ない!」
アンパンマン「うわっ!」ヒョイッ
ブラック提督「……!」ズバァンッ!ズバァンッ!ズバァンッ!
アンパンマン「っ!っ!」ヒョイヒョイッ
潮「………」ガクガク
潮(提督が……提督が深海棲艦に……私のせいで……!)ガクガク
漣「ど、どうしようどうしよう!?何か大変なことになってきちゃった!」
朧「とにかく、鎮守府中の艦娘を集めなきゃ!」ダッ
曙「えぇ!全員叩きおこすわよ!」ダッ
漣「あわわわ!?ちょっと待ってー!」ダッ
カレーパンマン「やめろー!」バッ
しょくぱんまん「アンパンマンと潮ちゃんに、何をするんですか!」バッ
ブラック提督「……!」ズバァンッ!ズバァンッ!ズバァンッ!
カレーパンマン「うわっと!」ヒョイッ
しょくぱんまん「ふっ!はっ!」ヒョイッ
「いいぞー!ブラック提督!もっとやれぇ!」
アンパンマン「その声は……!」
潮「……!?」
ザバアアアアアアァァァァァン!
ばいきんまん(新型だだんだん)「ハッヒフッヘホー!」ズシャーン!
全員「……ばいきんまん!」
ドキンちゃん「ドキンちゃんもいま~す!」
ホラーマン「ホラーマンもですね~!」
120:
◆8XyqeMzH7M 2016/02/26(金) 16:17:50.78
ID:wyPcUhmg0
ばいきんまん「見たか!オレ様が真っ黒に染め上げたブラック提督の力は!」
カレーパンマン「ブラック提督だって……!?」
ばいきんまん「そうだ!こいつは海の中に沈んできたのを拾ってきたのだ!それをオレ様が改造したってわけ!」
潮「沈んで……!」
潮(や、やっぱり……提督は……!)
ブラック提督「………」ゴゴゴゴゴゴ
潮「……提、督……」ジワッ
ジャムおじさん「な、何ということだ……!」
バタコさん「じゃあ、提督さんは……」
ばいきんまん「なーっはっはっは!こいつはもう、自分が提督だったことなんて“忘れてるんだ”!」
ブラック提督「………」
潮「ッ!!」
ドキンちゃん「だから私達の言うことしか聞かないってわけ!」
ホラーマン「そうなんですね~」
アンパンマン「何てことを……提督さんを元に戻すんだ!」
ばいきんまん「残念でした~!その方法はオレ様も知らないもんね!いけ!ブラック提督!アンパンマン達をやっつけろ!」
ブラック提督「……!」ズバァンッ!
アンパンマン「うわっ!」ヒョイッ
潮「あ……あぁ……!」ポロポロ
ブラック提督「……!……!」ズバァンッ!ズバァンッ!
アンパンマン「っ!っ!」ヒョイヒョイッ
潮(提督が……提督が……!)ポロポロ
121:
◆8XyqeMzH7M 2016/02/26(金) 16:18:43.73
ID:wyPcUhmg0
ブラック提督「……!」ズバァンッ!
アンパンマン「っ!」ヒョイッ
カレーパンマン「やめろぉ!」
しょくぱんまん「こうなったら、もう戦うしか……」
アンパンマン「ダメだ!戦っちゃいけない!ばいきんまんに操られているだけで、あの人は潮ちゃん達の大切な提督さんだから……!」
カレーパンマン「っ、だけど……!」
ばいきんまん「ふんっ!お前達の相手はあいつだけじゃないぞ!これを見ろ!」カチッ
プュウウウウウゥゥゥゥゥゥ…!
全員「!」
アンパンマン(だだんだんのお腹が開いて……)
潮「……っ!あ、あれって……!」
アンパンマン「潮ちゃん……ま、まさか!」
ばいきんまん「ハッヒフッヘホー!その通り!こいつらは……!」
ブラック深海棲艦「………」ズゴゴゴゴゴゴゴ…
ばいきんまん「オレ様が改造した、ブラック深海棲艦達だぁ!」
ジャムおじさん「何だって!?」
メロンパンナ「ブラック……」
クリームパンダ「深海棲艦……!?」
ドタドタ
長門「提督が帰って来ただって!?」
金剛「どうしてもっと早く言わないんですカ!」
漣「早く早く!潮ちゃんとアンパンマンが……って何コレぇ!?」
曙「し、深海棲艦……!?まさかこんなところまで攻めてくるなんて!」
朧「それに、何かいつもと違うような……」
122:
◆8XyqeMzH7M 2016/02/26(金) 16:19:51.13
ID:wyPcUhmg0
ばいきんまん「このまま鎮守府もろともぶっ壊してしまえー!」
ブラック深海棲艦「……喰らえっ!」ズバァンッ!
メロンパンナ「きゃっ!」ヒョイッ
クリームパンダ「こっちにも黒い光が……!」
ブラックル級「攻撃はこれだけじゃない!てー!」ズドンズドン!
ズガアアァァァァァァンッ!
足柄「きゃあっ!?」
妙高「足柄!?」
足柄「いや、私なら大丈夫だけど……砲撃が当たった場所が……!」
那智「……見事に抉れているな」
羽黒「ただでさえ強力な戦艦が、あそこまで……!」
扶桑「……これは私達も、本気を出さないといけないわね」
山城「あれと戦うんですか……全く、不幸は連鎖的に起こるものね……」
伊勢「でも、やるしかないわ!提督の命と鎮守府の命運がかかってるんだもの!」
日向「あぁ。どうせ避けられない戦いなんだ。それなら真正面からぶつかるしかない!」
ブラックチ級「強力なのは戦艦だけじゃないわよ!てやー!」ズガガガガガガ!
ズドオオオォォォォォン…!
暁「きゃっ!何よこの威力!?壁が吹っ飛んでるじゃない!」
響「くっ……万事休す、か」
雷「ひるんでる場合じゃないわよ!私達も戦わなきゃ!」
電「……な、なのです!電の本気を見せるのです!」
123:
◆8XyqeMzH7M 2016/02/26(金) 16:20:53.51
ID:wyPcUhmg0
潮「……っ」ガクガク
アンパンマン「………」
アンパンマン(怯えている潮ちゃんを、このまま背負っておくのは……まずは安全な所に!)ビュンッ
潮「……アンパンマン?」ガクガク
アンパンマン「……潮ちゃんはここにいて」スッ
潮「あ……」
アンパンマン「……大丈夫。提督さんは、僕達が必ず助けるから……っ!」ビュンッ!
潮「………」
ばいきんまん「いいぞいいぞ!もっとやれ~!」
アンパンマン「やめるんだ!ばいきんまん!」
ばいきんまん「来たな?ふん!オレ様の新型バイキンメカ、超バイキン級戦艦型だだんだんに敵うわけないもんね~!」
カレーパンマン「戦艦型……」
しょくぱんまん「だだんだん……!?」
ドキンちゃん「きゃあ~!しょくぱんまん様ぁ~!いつ見ても素敵~!」
ばいきんまん「ふんっ!お前達なんて、簡単に捻り潰してやるー!」
ドキンちゃん「でも~、しょくぱんまん様はダメよぉ~♪」
ホラーマン「ダメですよ~?」
カレーパンマン「……来るぞ!」
ばいきんまん「いくぞー!喰らえー!」ゴオオオォォォォッ!
アンパンマン「うわっ!?」ヒョイッ
しょくぱんまん「は、速いっ!」
ばいきんまん「もういっちょー!」ゴオオオォォォォッ!
カレーパンマン「うおっと!」ヒョイッ
ばいきんまん「どうだ!オレ様の速さについてこれないだろー!」
カレーパンマン「何だと!?ならこっちから行くぜ!」ビュン
しょくぱんまん「私達も行きましょう!」ビュン
アンパンマン「うんっ!」ビュン
124:
◆8XyqeMzH7M 2016/02/26(金) 16:21:44.60
ID:wyPcUhmg0
アンパンマン「アーンパーンチ!」ガスッ
しょくぱんまん「しょくパーンチ!」ガスッ
カレーパンマン「カレーパーンチ!」グルグルグル… ガスッ
ガスッ ガスッ ガスッ
アンパンマン「……アンパンチが効かない!」
カレーパンマン「くそっ!何て硬さだ!」
ばいきんまん「そんな攻撃じゃビクともしないもんね~!」
アンパンマン「……カレーパンマン、しょくぱんまん!」チラッ
カレーパンマン「おう!」コクッ
しょくぱんまん「はい!」コクッ
アンしょくカレー「……!」ビュンッ!
ばいきんまん「どっからでもかかってこ~い!」
アンしょくカレー「トリプルパーンチ!」グルグルグル
ズガアアアアァァァァンッ!
ばいきんまん「なーっはっはっは!お前達の攻撃はその程度か!」
ジャムおじさん「トリプルパンチも効かないなんて……!」
バタコさん「そんな……!」
ばいきんまん「次はオレ様の番だ!喰らえー!戦艦だだんだんパーンチ!」ブォン
アンパンマン「っ!」ヒョイッ
カレーパンマン「うわっ!?」ヒョイッ
しょくぱんまん「わぁっ!?」ヒョイッ
ズガアアアアアァァァァァンッ!
アンパンマン「……しまった!鎮守府が!」
カレーパンマン「そうか……オレ達が攻撃を避ければ、その分鎮守府が……!」
125:
◆8XyqeMzH7M 2016/02/26(金) 16:22:31.14
ID:wyPcUhmg0
ばいきんまん「あ、そぉーれぇ!」ブォン
カレーパンマン「どわっ!?」ヒョイッ
ズガアアアアアァァァァンッ!
ばいきんまん「あ、オレ様無敵だ最強だぁ~!ど~んなものでもぶっ壊せ~!」ブォン
ズガアアアアアァァァァァンッ!
ジャムおじさん「このままでは、鎮守府が壊れてしまう!」
アンパンマン「……っ!やめるんだ!」ビュンッ
ばいきんまん「おーっとぉ!こいつもプレゼントだー!」ガシャッ
ジャムおじさん「あれは大砲……いかん!アンパンマン、避けるんだ!」
アンパンマン「……!?」
ばいきんまん「これでも喰らえー!」ズドーン!
アンパンマン「っ!」ヒョイッ
ヒュルルルルルル…
ドガアアアアアアアアァァァァァァァンッ!!
カレーパンマン「くっ……なんつー破壊力だ……!」
しょくぱんまん「もしあれを受けてしまったら……!」
ばいきんまん「見たかー!これがオレ様の力だぁ!」
アンパンマン(……このままじゃ、潮ちゃん達が危ないっ!)
126:
◆8XyqeMzH7M 2016/02/26(金) 16:23:07.58
ID:wyPcUhmg0
ブラック空母棲姫「っ!」ドガンドガン!
赤城「やめなさい!」ビシュビシュ
加賀「私達の鎮守府を壊さないで!」ビシュビシュ
蒼龍「鎮守府にまで奇襲をかけるなんて……!」ビシュビシュ
飛龍「そんなの聞いてないって!」ビシュビシュ
翔鶴(全力で攻撃しないと!一瞬の油断が命取りに……!)ビシュビシュ
瑞鶴「翔鶴姉や先輩達に負けてられない!私だって!」ビシュビシュ
ブラック空母棲姫「……こんな攻撃、私達に効くとでも?でやぁぁぁぁっ!」バシュウウウウンッ
ドカアアアアァァァァンッ!
赤城「……嘘」
加賀「衝撃波で……私達の艦載機を全部……っ!」
ブラック空母棲姫「……ふっ!」ビシュビシュ
ズガアアアアアアアアアアンッ!
赤城「あがっ……!」大破
加賀「ぐっ……!」大破
蒼龍飛龍「赤城さんッ!」
翔鶴瑞鶴「加賀さんッ!」
金剛「この間は油断しましたガ……今度は負けませんヨ!」ズドンズドン
榛名「絶対に勝ちます……提督の為にっ!」ズドンズドン
比叡「お姉様を悲しませるなら、容赦しません!」ズドンズドン
霧島「司令を……司令を元に戻して!」ズドンズドン
ブラック戦艦棲姫「……!」キィンキィン
金剛「……砲弾を跳ね返した!?」
ブラック戦艦棲姫「……邪魔」ズガガガガガガガガッ!
金剛「あぐっ……!」大破
榛名「ぐっ……!」大破
比叡「金剛お姉様!」
霧島「榛名お姉様!」
127:
◆8XyqeMzH7M 2016/02/26(金) 16:23:53.84
ID:wyPcUhmg0
妙高「撃ちます!」ズドンズドン
足柄「あの時やられた仕返しよ!」ズドンズドン
那智「お前達もばいきんまんの被害者なんだろうが……私達を攻撃してくるのなら、こっちも戦うぞ!」ズドンズドン
羽黒(めそめそしている場合じゃない!鎮守府を守らないと……!)ズドンズドン
ブラック北方棲姫「艦娘……私達の……敵ッ!!」ドガガガガガガガッ
妙高「きゃあっ!」大破
足柄「がはっ……!」大破
那智「妙高姉さんっ!」
羽黒「足柄姉さん!」
ブラックホ級「全員沈める……ッ!!」ズガガガガガガ!
名取「ひゃあああああっ!」中破
長良「名取!?」
五十鈴「くっ……こいつ、軽巡とは思えない程の火力じゃない!」
ブラックヘ級「お前達なんかに負けてたまるか!喰らえぇ!」ズガガガガガガ!
由良「あぐっ……!」大破
鬼怒阿武隈「由良姉さんッ!」
大井「ッ!こっちだって!」バシュッ
北上「雷巡の力、見せてあげる!」バシュッ
ズバシャアアアアアアアアンッ!
ブラックチ級「……何これ。水鉄砲?」
大井「……嘘」
北上「私達の雷撃が通用しないなんて……!」
ブラックチ級「拍子抜けしちゃった。邪魔だからとっとと沈んで!」スッ
球磨「危ないクマっ!」バッ
大井北上「!?」
ブラックチ級「えいっ!」ズガガガガガガ
球磨「うあっ……!」大破
大井北上「球磨姉さん……ッ!」
128:
◆8XyqeMzH7M 2016/02/26(金) 16:25:34.78
ID:wyPcUhmg0
ブラック装甲空母姫「沈める……絶対に沈めてみせる……!」ビシュビシュビシュ
ズガアアアアアァァァンッ!
瑞鳳「ああっ!ダメ!私達の攻撃が通用してないよ!」
龍驤「絶対絶命やんか!」
飛鷹「諦めちゃダメ!粘り強く戦えば、必ず勝機があるはずよ!」ビシュビシュ
隼鷹「そうさ!こいつらから鎮守府守って提督を取り戻して、早いとこ提督と晩酌したいからな!」ビシュビシュ
千歳「私も同じです!絶対に勝たないと!」ビシュビシュ
千代田「そうだよ!何が何でも鎮守府を守らないと!」ビシュビシュ
ブラック装甲空母姫「……煩わしい。ふっ!」バシュウウウゥゥゥゥンッ!
飛鷹「きゃあっ!?」中破
隼鷹「あがっ!い、今のは効いたな……!」中破
龍驤瑞鳳「飛鷹(さん)!?」
千歳千代田「隼鷹さん!」
レ級「あーもうウザったいなぁ。とっとと沈んでよ!」ズドンズドン
伊勢「そうはいかないわよ!アンタ達なんかに負けてたまるもんですか!」ズドンズドン
日向「絶対にここを死守してみせる!」ズドンズドン
扶桑「提督を……提督を返してっ!」ズドンズドンズドン
山城「姉様を悲しませる奴は……許さないっ!」ズドンズドンズドン
ブラックレ級「はいはい。あんた達なんて一瞬で……ドーン!」ズガガガガガガガガッ!
扶桑「うっ……!」大破
山城「がはっ……!」大破
伊勢「扶桑!」
日向「山城……!」
129:
◆8XyqeMzH7M 2016/02/26(金) 16:27:10.41
ID:wyPcUhmg0
ブラックイ級「くそっ……やっぱりこいつら、硬い……!」スドンズドン
朧「何としても、こいつらの進撃を阻止しないと……!」ズドンズドン
曙「当たれぇ!」ズドンズドン
漣「漣だって、たまには本気出すんだからぁ!」ズドンズドン
ブラックイ級「っ!」ズドンズドン
朧曙漣「でええええええええい!」ズドドドドドド!
ブラックイ級「うぐっ……!」大破
漣「よしっ!このまま防衛して……」
メロンパンナ「メローンパンナの、メロメロパーンチ!」
クリームパンダ「グーチョキパーンチの、グー!」
ばいきんまん「ふんっ!」バッ
メロンパンナ「きゃあっ!?」
クリームパンダ「あぁ~っ!」
アンパンマン「メロンパンナちゃん!クリームパンダちゃん!」
ばいきんまん「えぇい!ちょこまかとうっとおしい!こうしてやる!」ブォン
カレーパンマン「わっ!?」ヒョイッ
ズガアアアアアアアアアアンッ!
ガラガラガラ…
朧曙漣「……え?」
ヒュウウウウウ…!
朧曙漣「きゃあああああああっ!?」
カレーパンマン「しまった!瓦礫が潮ちゃん達に……!」ビュッ
しょくぱんまん「っ!」ビュンッ
カレーパンマン「……っぐ!」ガシッ
しょくぱんまん「い、今のうちに逃げて下さい……!」ガシッ
朧曙「カレーパンマン!」
漣「しょくぱんまん……!」
ばいきんまん「隙ありーっ!」ビカー
アンパンマン(だだんだんの目から、赤い光が……!)
カレーしょく「え?わぁ~っ!?」
バシュウウウウウウンッ!
イ級カレーパンマン「しまった……!」ポンッ
イ級しょくぱんまん「こ、この姿は……?」ポンッ
アンパンマン「カレーパンマン!」
メロンクリーム「しょくぱんまん!」
朧曙漣「嘘……しょくぱんまんとカレーパンマンが、イ級になってる!?」
ばいきんまん「なーっはっはっは!情けない恰好なのだ!」
ドキンちゃん「きゃあ~!そのお姿も素敵~♪」
ホラーマン「ドキンちゃんの方がもっと素敵ですよ、ホラー!」
132:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/11(金) 01:24:12.89
ID:llCpPSqk0
ジャムおじさん「……私達も、アンパンマン号へ!」ダッ
バタコさん「はいっ!」ダッ
チーズ「あんあんっ!」ダッ
イ級カレーパンマン「くそ~!こんな姿になっても……!」ポスッポスッ
イ級しょくぱんまん「諦めませんよ~!」ポスッポスッ
ばいきんまん「ふんっ!お前達なんて……あ、そぉれぇ~!」ブンッ
イ級しょくカレー「うわああああああああっ!」
メロンパンナ「あぁっ!カレーパンマンとしょくぱんまんが……!」
クリームパンダ「だだんだんが腕を振っただけで、吹き飛ばされちゃった!」
アンパンマン「……っ!アンパーンチ!」
ばいきんまん「無駄無駄~!喰らえ~!」ブンッ
ガキイイイイィィィィィィンッ!
アンパンマン「……!」
ばいきんまん「ほらほらどした~♪」ブンッブンッ
アンパンマン「っ!っ!」ヒョイヒョイ
アンパンマン号「」ズザザザザ!
ジャムおじさん「チーズ!ノーズパンチだ!」
チーズ「あんあんっ!」つレバー グイッ
ボヨーン! ガキンッ!
ばいきんまん「そんなへなちょこな攻撃、効くもんか~!お前達にも、これをプレゼントだー!」ビカー
ジャムおじさん「うわああああああっ!」
バタコ「きゃあああああっ!」
チーズ「あんっ!?」
イ級アンパンマン号「」ポンッ!
アンパンマン「ジャムおじさん!バタコさん!チーズ!」
133:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/11(金) 01:25:22.50
ID:llCpPSqk0
朧「……私達もひるんでる場合じゃない!」ダッ
曙「そうよ!このままじゃアンパンマン達が……鎮守府が滅茶苦茶にされる!」ダッ
漣「うんっ!駆逐艦だってやれば出来るところ、思い知らせてやらなきゃ!」ダッ
ばいきんまん「なーっはっはっは!どうだ!オレ様の強さを思い知ったかぁ!」
ドキンちゃん「……ばいきんまん」チョンチョン
ばいきんまん「ん?何ドキンちゃん」
ドキンちゃん「あっちもあっちで頑張ってるみたいよ?」
ばいきんまん「どれどれ~?」
比叡「よくもお姉様を!」ズドンズドン!
霧島「絶対……絶対に負けない……ッ!!」ズドンズドン!
金剛「……大破したって、まだ戦えマス!」ズドン!
榛名「はい!まだ、やれます……!」ズドン!
ブラック戦艦棲姫「っち……やりにくいな……!」ズガガガガガガガ!
那智「まだ負けてないぞ!1対2ならこちらが優勢だ!」ズドンズドン!
羽黒「……ッ!」ズドンズドン!
妙高「……こんなところで、沈むわけには……!」ズドン!
足柄「えぇ!大破が何よ!諦めなければ、絶対勝てるんだから……!」ズドン!
ブラック北方棲姫(……さっきより激しさが増してきてる!)
伊勢「戦艦としての意地があるもの!ここで負けてられないって!」ズドンズドン!
日向「同感だ……私達の鎮守府を、壊滅なんてさせない……!」ズドンズドン!
扶桑「……伊勢や日向に、負けるわけにはいかないわ!」ズドン!
山城「姉様……私だって!」ズドン!
ブラックレ級「おっと!まだまだやれるみたいだね!そうこなくっちゃ!」ズガガガガガガガガ!
長門「陸奥ッ!」
陸奥「えぇ!集中砲撃!よく狙って……」
長門陸奥「てぇーっ!」ズドドドドドドドッ!
ブラックレ級「きゃっ!?ふ、不意打ちなんて卑怯な手を……!」小破
134:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/11(金) 01:26:57.35
ID:llCpPSqk0
ばいきんまん「ほほ~う……あいつら(艦娘)も中々やるな……」
ホラーマン「どうするんですか?」
ばいきんまん「もちろん……」カチッ
超バイキン級戦艦型だだんだん「」ガシャッ ウイーン
アンパンマン「……!?」
アンパンマン(だだんだんの体中から、赤い包みたいな物が……!)
朧「着いた!不気味なメカの真下……!」
漣「ここなら、装甲が薄いと思うけど……」
曙「何にせよ、一気に撃ちこむわよ!朧、漣!真上を狙って……」
ばいきんまん「こうするのだ!皆まとめてイ級にしてやる~!」カチッ!
ビカビカビカビカビカー!
アンパンマン「……ッ!?」
メロンクリーム「え?」
全艦娘「……!」
ポンポンポンッ!
イ級メロンパンナ「きゃっ!?」
イ級クリームパンダ「な、何これぇ!?」
イ級金剛「な、何ですかこれハ!?」
イ級榛名「お、お姉様が……いえ、私達が……イ級に……!?」
イ級妙高「こ、これでは砲撃することすら……!」
イ級足柄「ちょっと!何するのよ~!こんなんじゃ手も足も出ないじゃないの!」
イ級長門「……くっ!私としたことが、あの大きなメカのことを疎かに……ッ!」
イ級扶桑「……大破した挙句、こんな姿にされてしまうなんて……!」
アンパンマン「皆!」
ばいきんまん「ハッヒフッヘホ~!」
朧「……っ!」
曙「皆、イ級にされるなんて……!」
漣「……で、でも!どうして私達は無事なの!?」
朧「……メカの真下にいたから、さっきの変な光線が当たらなかったみたい」
漣「……助かったことを、素直に喜べないかも」
135:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/11(金) 01:28:23.88
ID:llCpPSqk0
アンパンマン「……っ!許さないぞ!ばいきんまん!」クルッ
ばいきんまん「……アンパンマン。何か忘れてないか?」ニヤッ
アンパンマン「……?」
ばいきんまん「さっきまでオレ様の近くにいた、ブラック提督がいなくなっていることを……」
アンパンマン「……ま、まさか!」
ばいきんまん「グフフ……今頃、お前が一生懸命守ろうとした……あの“情けない小娘”のところに行ってるだろうな?」
朧曙漣「!!」
アンパンマン「ッ!潮ちゃん!」ビュンッ!
ばいきんまん「お~っと!お前の相手はオレ様だぁ!」ブンッ!
アンパンマン「うわっ!」ヒョイッ
ばいきんまん「こ~のこのこのこのこの!このぉ!」ブンッブンッ!
アンパンマン「っ!っ!」ヒョイヒョイ
アンパンマン(このままじゃ、潮ちゃんが危ない……!)
朧「……メカは後回し!」ダッ
曙「えぇ!潮を守ることの方が大事よ!」ダッ
漣「潮ちゃん!今行くから!」ダッ
潮「……そ、そんな……!」ガクガク
潮(皆が……皆がばいきんまんにやられて……!)ガクガク
パシャッ…
潮「!?」クルッ
ブラック提督「………」
潮「て、提督……?」
ブラック提督「………」スッ
潮「あ……」
潮(手を……もしかして、元に戻ってくれたのかな……?)
ブラック提督「………」
潮「……あの、提督……私のこと、分かりますか……?」
ブラック提督「……!」バチバチッ
潮「……!?」
136:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/11(金) 01:29:42.76
ID:llCpPSqk0
ブラック提督「………」バチバチバチバチッ
潮「あ……あぁ……!」ガクガク
潮(て、提……督……!)ガクガク
ブラック提督「………」バチバチバチバチッ!
潮「い、嫌……やめて……やめてええええええええええっ!」
朧曙「潮おおおおおおおおおおおおっ!」バシャシャシャシャ
漣「潮ちゃあああああああああんっ!」バシャシャシャシャ
潮「……え?」
朧曙漣「……ッ!」バッ
ブラック提督「……!?」ズバァンッ!
潮「……!!」
朧「ぐっ……!」ビシャーンッ!
曙「あがっ……!」ビシャーンッ!
漣「ひあっ……!」ビシャーンッ!
潮「朧ちゃん!曙ちゃん!漣ちゃんッ!!」
ブラック提督「……ちっ」
朧「………」シュウウウウゥゥゥゥ…
曙「………」シュウウウウゥゥゥゥ…
漣「………」シュウウウウゥゥゥゥ…
潮「……み、皆……まさ、か……」
朧「………」
曙「………」
漣「………」
ブラック朧「……!」ギロッ
ブラック曙「……!」ギロッ
ブラック漣「……!」ギロッ
潮「ひっ……!」ガクガク
137:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/11(金) 01:31:09.71
ID:llCpPSqk0
ばいきんまん「えぇい!すばしっこい奴め!」ブンッブンッ!
アンパンマン「っ!っ!」ヒョイヒョイ
イ級メロンパンナ「えいっ!えいっ!」ポスッポスッ
イ級クリームパンダ「やあっ!それっ!」ポスッポスッ
イ級榛名「お姉様……」
イ級金剛「……私達も行きますヨ!アンパンマン達だって、諦めずに戦ってマース!」
イ級扶桑「……そうね。こんなところで戸惑っていても、何も変わらないわ!」
イ級足柄「……確かに、ここで諦めてるようじゃ艦娘失格よね!」
イ級妙高「えぇ!どんな姿にされようと、私達が艦娘だということは変わりません!」
イ級長門「……そうだ!イ級にされたって、私達は艦娘なんだ!絶対に鎮守府を……そして、提督を再び迎え入れるんだ!」
イ級艦娘「おおーっ!」
イ級しょくぱんまん「はぁはぁ……やっと戻ってこれました……!」
イ級カレーパンマン「さっきはよくもやってくれたな!」
ピョンピョンピョン!
ばいきんまん「どわぁ!?な、何だ!?」
ドキンちゃん「さっきイ級にされた艦娘達が、だだんだんに群がって来てるわよ!?」
ホラーマン「いや~不思議ですね~、凄いですね~、これぞ団結力ですね~!」
イ級翔鶴「例え1人では非力だとしても……!」グググ…
イ級瑞鶴「集まれば、とんでもない力を発揮出来るものよ!」グググ…
アンパンマン「皆さん……!」
イ級メロンパンナ「アンパンマンは潮ちゃんのところに行って!」グググ…
イ級クリームパンダ「ばいきんまんは僕達が足止めしておくから!」グググ…
アンパンマン「……ありがとうっ!」ビュンッ!
ばいきんまん「くそ~っ!離せ~!」
イ級カレーパンマン「そうはいくか!」グググ…
イ級しょくぱんまん「行かせませんよ!」グググ…
138:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/11(金) 01:32:20.87
ID:llCpPSqk0
ブラック朧「……潮」スッ
潮「……っ!」ガクガク
ブラック曙「アンタもブラック化しなさいよ……」スッ
潮「……あ……あぁ……!」ガクガク
ブラック漣「ご主人様みたいに、憎しみだけの存在になるのも……悪くないよ……?」スッ
潮「お、朧ちゃん……曙ちゃん……漣ちゃん……!」ガクガク
ブラック提督「………」スッ
潮「……提、督……!」ガクガク
ブラック提督朧曙漣「……喰らえっ!」バチバチバチッ!
ズバァンッ!
潮「ッ!!」
アンパンマン「……っ!」ビュンッ!
ガシッ!
ブラック提督朧曙漣「……!?」
ドガアアアアアアアアアアンッ!
潮「……え?」
アンパンマン「大丈夫かい?」
潮「……アン、パンマン……!」
アンパンマン「……提督さんだけじゃなく、朧ちゃん達もばいきんまんに……!」
潮「……私のせいで」ジワッ
アンパンマン「え……?」
潮「私が……私が臆病だから……!」ポロポロ
アンパンマン「潮ちゃん……」
ブラック提督「……!」ズバァンッ!
ブラック朧「潮をこっちに渡せ!」ズバァンッ!
ブラック曙「逃がすかぁ!」ズバァンッ!
ブラック漣「潮ちゃん!こっちに来てよ!」ズバァンッ!
アンパンマン「っ!っ!」ヒョイヒョイ
潮「……っ」ポロポロ
139:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/11(金) 01:35:12.40
ID:llCpPSqk0
イ級雪風「例えイ級になったとしても……沈みませんっ!」グググ…
イ級大和(今までで1番の力を振り絞って……!)グググ…
イ級綾波「潮のところへは行かせません……っ!」グググ…
イ級敷波「うちの妹をイジめようだなんて、私が許さないからね……!」グググ…
ばいきんまん「えぇい!こうなったら……こうだぁ!」カチッ
超バイキン級戦艦型だだんだん「」ギュルルルルルルルルッ!
イ級艦娘「きゃあああああああああっ!?」
イ級カレーパンマン「だぁっ!?またかよぉ!?」
イ級しょくぱんまん「で、ですが!これだけ回転すれば吹き飛ばされて……わぁ~っ!」
イ級メロンパンナ「だ、ダメ……きゃああああぁぁ~!」
イ級クリームパンダ「お姉ちゃん……って僕も!?ああぁぁぁ~!」
ばいきんまん「ど、どうだぁ~……まいったかぁ~……!」クラクラ
ドキンちゃん「ちょ、ちょっと……こっちまで目が回ったんだけど……」クラクラ
ホラーマン「め、目の前がまだグルグルします……ホラぁ……」クラクラ
ばいきんまん「し、仕方ないでしょ……こうするしかなかったんだから……こ、このままアンパンマンを追うぞ~!」クラクラ
潮「………」ポロポロ
アンパンマン「………」
潮(私があの時、怯えていなかったら……こんな、こんなことにはならなかったのに……!)ポロポロ
アンパンマン「………」
アンパンマン(潮ちゃん……)
ブラック提督「……!」ズバァンッ!
アンパンマン「っ!」ヒョイッ
ブラック朧「は、早い……!」
ブラック曙「あぁもう!ジッとしてなさいよ!」
ブラック漣「早く潮ちゃんを渡してよ!」
アンパンマン「……提督さん!朧ちゃん!曙ちゃん!漣ちゃん!思い出して!潮ちゃんは……」
ばいきんまん「なーっはっはっは!そいつらにいくら言っても無駄なのだ!」
アンパンマン「……ばいきんまん!」
潮「……!」
ばいきんまん「さっき言ったじゃないか!そいつらは全員、バイキン草の力で心が真っ黒に染められてるんだ!今更何を言ったって無理無理!」
アンパンマン「……っ!」
潮「………」ポロポロ
140:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/11(金) 01:36:50.81
ID:llCpPSqk0
ばいきんまん「……それに、お前みたいな情けない奴に何が出来るんだ?」
アンパンマン「……!」
潮「!!」
ばいきんまん「お前は仲間と一緒にいる時でも、怯えてばかりで足手まといじゃないか!」
潮「………」
ばいきんまん「おまけに1人でもなーんにも出来やしない!お前なんかが艦娘として戦えるわけないのだ!」
潮「………」
ばいきんまん「今だってそうやって怯えてばかりの奴なんて、最初からオレ様の敵ですら……いや」
潮「………」
ばいきんまん「深海棲艦の敵ですらないのだ!」
潮「ッ!!」ジワッ
アンパンマン「っ……ばいきんまん!」
ばいきんまん「ふんっ!お前なんてアンパンマンごと……こうしてやる!」ブンッ!
アンパンマン「っ!」ヒョイッ
ばいきんまん「お前達もやれぇ!」ブンッブンッ!
ブラック提督「……!」ズバァンッ!
ブラック朧「えいっ!」ズバァンッ!
ブラック曙「とっとと当たれ!」ズバァンッ!
ブラック漣「それそれ!」ズバァンッ!
アンパンマン「っ!っ!」ヒョイヒョイヒョイ
潮「………」ポロポロ
潮(そうだ……私は結局、何も出来ない……艦娘失格で……戦力にすらならない……)ポロポロ
潮(今でも、こうやってアンパンマンに守られてばかりで……朧ちゃん達も、私のせいで……)ポロポロ
潮(私なんて……いても足手まといなだけ……)ポロポロ
ユラリ…
潮「あ……」
アンパンマン「……!?」
潮「………」ヒュウウウウウゥゥゥゥ…
アンパンマン「潮ちゃんっ!」ガシッ
ばいきんまん「隙ありぃ~!」ブンッ!
アンパンマン「ッ!」
ガスッ…!
141:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/11(金) 01:38:18.48
ID:llCpPSqk0
アンパンマン「っうぅ……!」
潮「……!」
アンパンマン「顔が歪んで……力が……!」
ばいきんドキンホラー「やったやった~!」
イ級ジャムおじさん「いかん!すぐに新しい顔を焼かなければ!」
イ級バタコさん「はい!」
イ級「あんあんっ!」
ばいきんまん「そうはさせるか~!お前達!何ボサッとしてるんだ!やれ~!」
ブラック深海棲艦「ッ!」ガシャッ!
イ級バタコさん「……!」
イ級ジャムおじさん(このままじゃ、深海棲艦達からの集中攻撃を受けてしまう……!)
イ級艦娘「そうはさせないっ!」ピョンッ!
ブラックタ級「きゃっ!?何よこいつら!?」
イ級秋月「この体の方が、返って身軽に動けます!」グググ…
イ級照月「新しい顔を焼く邪魔は、私達がさせない!」グググ…
ブラック駆逐水鬼「ぐっ……な、何て力なの……!?」
ブラックネ級「イ級になってる癖に……!」
イ級古鷹「1人の力なら弱くても……」グググ…
イ級加古「集まれば超強力ってもんさ!」グググ…
イ級カレーパンマン「今度は吹っ飛ばされないぞ……!」グググ…
イ級しょくぱんまん「えぇ!アンパンマン号を、絶対に守ります……!」グググ…
イ級バタコさん「皆……!」
イ級ジャムおじさん「……ようし!急いで、新しい顔を焼くよ!」
イ級チーズ「あんあんっ!」
ばいきんまん「えぇい!何やってるんだ!こうなったら、残り半分の深海棲艦はこっちにこーい!」
ブラック深海棲艦「了解ッ!」バシャシャシャ
ばいきんまん「アンパンマン!今日こそとどめを刺してやる!」ブンッブンッ!
アンパンマン「っ!っ!」ヒョイヒョイ
潮「あ……あぁ……!」ガクガク
潮(……また、私のせいで……アンパンマンまで……!)ガクガク
147:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/23(水) 17:42:09.54
ID:3t4HS2+X0
ばいきんまん「喰らえーっ!」ドガッ!
アンパンマン「うわぁ……っ!」
潮「きゃっ……!」
潮(吹き飛ばされて……こ、このままじゃ地面に……!)
アンパンマン「……っ!」
ズシャアアアアアアアアアンッ!
潮「………」
潮(あ、あれ?痛くない……ま、まさか……!)
アンパンマン「……うぅ」
潮「……アンパンマン!」
潮(私を抱きかかえるように……私を守るために、自分を犠牲にして……!)ジワッ
アンパンマン「……潮ちゃん、大丈夫かい?」
潮「……はい」ポロポロ
アンパンマン「良かった……」ニコッ
潮「………」ポロポロ
潮(私のせいで……全部私のせいで……!)ポロポロ
ばいきんまん「なーっはっはっは!これでとどめだー!」ブンッ!
潮「……!」
潮(も、もうダメ……!)
アンパンマン「……ッ!!」バッ
ガシッ…!
148:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/23(水) 17:42:48.40
ID:3t4HS2+X0
アンパンマン「……!」グググ…
潮「……アンパンマン!」
ばいきんまん「ちいっ!しぶとい奴め!これならどうだぁー!」ズンッ!
アンパンマン「ううっ……!」グググ…
潮「………」ポロポロ
潮(私がいなかったら……こんなことになってなかったのに……)ポロポロ
アンパンマン「……諦めるもんか!」
潮「……!」
アンパンマン「僕は……諦めない!潮ちゃんを……皆を守るんだ……っ!」グググ…
潮(アンパンマン……!)
ばいきんまん「うるさーい!何が『皆を守る』だ!顔の歪んだアンパンマンなんて……オレ様の敵じゃない!」ズンッ!
アンパンマン「っうぅ……!」グググ…
潮「………」ポロポロ
潮(ダメ……私も戦わなきゃいけないのに……戦わなきゃ、いけないのに……!)ガクガク
ばいきんまん「いつまで持つかな?ハッヒフッヘホー!」
アンパンマン「……っ!」グググ…
潮(怖い……怖いよ……足がすくんで、動けないよ……!)ガクガク
ズバァンッ!
潮「ひうっ!?」
アンパンマン「……!?」
149:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/23(水) 17:43:26.61
ID:3t4HS2+X0
ブラック提督「………」シュウウウゥゥ…
ブラックヲ級「……外したね」
ブラック重巡棲姫「さっきまでミスってなかった癖に」
潮「……っ!」ガクガク
潮(……て、提督……それに……!)ガクガク
ブラック朧「……こんなところにいた」
ブラック曙「逃げられるわけないのに……」
ブラック漣「往生際が悪いなぁ、潮ちゃんは……」
潮(皆、まで……)ガクガク
ばいきんまん「遅いじゃないか!何やってるんだ!」
ブラック防空棲姫「いや、艦娘がイ級になってる割に妙にしつこくて……」
ブラック提督「………」スッ
アンパンマン「……!」グググ…
潮「……提督」ポロポロ
ブラック提督「………」ギュウウウゥゥゥゥン…
潮「……ごめん、なさい……本当に……ごめんなさい……!」ポロポロ
ブラック提督「………」バチバチバチ
潮「私が……あの時、怯えて何も出来なかったから……それで……提督は……!」ポロポロ
ブラック提督「………」ゴゴゴゴゴ
潮「全部、私のせいで……でも……でもっ!他の艦娘の皆さんや……アンパンマン達にまで攻撃するなんて……!」ポロポロ
ブラック提督「………」ズオオオオォォォォ…!
潮「忘れちゃったんですか……?私や漣ちゃん達と一緒に過ごした、鎮守府での日々……それに……!」ポロポロ
ブラック提督「………」ゴゴゴゴゴゴ…!
潮「私に……アンパンマンの絵本をくれたことも……勇気を出してって、励ましてくれたことも……!」ポロポロ
ブラック提督「……!」
潮「全部……無くなっちゃったんですか……?」ポロポロ
ブラック提督「………」
潮「提督……!」ポロポロ
150:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/23(水) 17:44:05.63
ID:3t4HS2+X0
潮「元に戻って下さい……!私が尊敬してた……優しくて、大好きな提督に……!」
ブラック提督「……っ!」
151:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/23(水) 17:44:31.10
ID:3t4HS2+X0
……しお
……う……お
……う……しお……
う……し……お……!
うし……お……!
潮……潮ッ!!
152:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/23(水) 17:45:01.14
ID:3t4HS2+X0
ブラック提督「………」
ばいきんまん「なーっはっはっは!さっき言っただろ!こいつはもう、提督だったことなんて忘れてるのだ!」
潮「………」ポロポロ
ブラック提督「………」
ばいきんまん「やれ!ブラック提督!まずはその情けない奴からやっつけてしまえ!アンパンマンのとどめはオレ様のものだ!」
ブラック提督「………」
潮「……ッ!」ポロポロ
ブラック提督「………」プルプル
ばいきんまん「どうした!?早くやれぇ!」
ブラック提督「……っ」
アンパンマン「……提督、さん?」グググ…
潮「……提、督?」ポロポロ
ブラック提督「………」
ブラック提督「……っ」ジワッ
潮「……!」
ばいきんまん「……お、おい!どうしたんだ!?」
ブラック提督「ううっ……う……!」ポロポロ
潮「っ!提督!?」
アンパンマン「提督さん!?潮ちゃんのことが分かるんですか!?」
ブラック提督「う……うし、お……!」ポロポロ
潮「……今、私の名前を……!」
ばいきんまん「い、一体何が起こってるんだ!?あいつはバイキン草で染め上げたはず……!」
ブラック朧「……もしかして、潮の必死の問いかけで……」
ブラック漣「元に戻っちゃったとか?」
ブラック曙「嘘でしょ……また敵が増えるわけ?」
153:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/23(水) 17:45:28.05
ID:3t4HS2+X0
ブラック提督「うぐっ……!」ポロポロ
潮「提督……提督っ……!」ポロポロ
ばいきんまん「……えぇい!役立たず男め!こうなったらブラック提督ごと、あの役立たずをやっつけろー!」
ブラック朧「言われなくても」バチバチ…
ブラック曙「ったく、厄介事を増やしちゃって」バチバチ…
ブラック漣「全滅ENDしかないってわけか~」バチバチ…
潮「……!」
アンパンマン「……っ!潮ちゃん!逃げて……!」グググ…
潮「で、でも……!」
アンパンマン「僕のことは良いから、早く……!」グググ…
ブラック港湾水鬼「無駄な抵抗はやめることね」カシャッ
ブラック戦艦水鬼「さっさと塵にしちゃわないとね」カシャッ
潮「あ……!」
潮(ダメ……間に合わな……)
ブラック提督「……ッ!」ダッ
ブラック朧曙漣「てー!」ズバァンッ!
ブラック深海棲艦「撃てー!」ズドドドドドドド!
アンパンマン(早く逃げて……!)
ブラック提督「……!」バッ
ドガアアアアアアアアアアアアンッ!
154:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/23(水) 17:46:05.09
ID:3t4HS2+X0
ブラックル級「あんた達しつっこいのよ!」
イ級カレーパンマン「くっ……力の差があり過ぎるぜ……っ!」グググ…
イ級しょくぱんまん「それでも……やるしかありません……っ!」グググ…
ブラックレ級「あーもううっとーしいなぁ!いい加減にしてよ!」
イ級金剛「そうはいきませんヨー!」グググ…
イ級長門「絶対に守ってみせる……!」グググ…
ブラックネ級「くっ……砲撃さえ出来れば、アンタ達なんて一発なのに……!」
イ級扶桑「……私達だって、こんな姿でも艦娘よ!」グググ…
イ級妙高「はい!絶対に離しません……!」グググ…
ブラック駆逐棲姫「な、何て力……!」
イ級足柄「イ級だからとあなどらないで!」グググ…
イ級メロンパンナ(ジャムおじさん!早く……!)グググ…
イ級クリームパンダ(アンパンマンの新しい顔を……!)グググ…
イ級ジャムおじさん「んっ!んっ!」つ生地 コネコネ
イ級バタコさん「……!」つまき ポイポイ
イ級ジャムおじさん「ようし、後はかまどに入れれば……」
ドガアアアアアアアアアアアアンッ…
イ級ジャムバタ「!?」
イ級チーズ「っ!あんあん!」
イ級ジャムおじさん「今の音は……!」
イ級バタコさん「向こうからみたい……!」
イ級ジャムおじさん「……アンパンマン達が危ない!急いで焼こう!」
イ級バタコさん「はい!」
155:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/23(水) 17:46:50.73
ID:3t4HS2+X0
シュウウウウウゥゥゥ…
ばいきんまん「こらぁ!アンパンマンまで吹っ飛ばすつもりか!」
ブラック漣「手加減が効かなくって、つい……」
ブラック朧「これだけの集中攻撃を受ければ、多分……」
ブラック曙「……良くて黒焦げ、最悪灰ね」
ばいきんまん「何だって!?くそー!オレ様がアンパンマンにとどめを刺そうと……」
ブラック飛行場姫「……ちょっと待って」
ばいきんまん「ん?」
ブラック飛行場姫「あれ……」スッ
ばいきんまん「……な、何ぃ!?」
ブラック朧「……そ、そんな!」
ブラック曙「何で……何でそんなバカな真似を……!」
ブラック漣「うわっ……そんな無茶する?」
アンパンマン「……?」グググ…
潮「……?」
潮(あれ……?私達、助かって…………ッ!!)
ブラック提督「………」
潮「……提、督……まさか……」
アンパンマン「……!」グググ…
ブラック提督「………」ユラ…
バタン…
潮「提督!」
アンパンマン「提督さんっ!」グググ…
ブラック提督「うっ……この体なら、持ちこたえると思ったんだけどな……ごほっ……」
潮「そんな……嫌……死なないで……提督……!」ポロポロ
ブラック提督「……うし、お……」
潮「……?」ポロポロ
156:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/23(水) 17:47:18.04
ID:3t4HS2+X0
ブラック提督「ごめん、な……潮達を守るつもりが……こんな、ことになっ……て……」
潮「そんな……私があの時、何も出来なかったから……!」ポロポロ
ブラック提督「いいや……潮は……悪く、ない……さ……俺が勝手に……無茶……した、から……」
潮「そんなことありません!全部私のせいで……!」ポロポロ
ブラック提督「……潮……」
潮「……?」ポロポロ
ブラック提督「……皆を守って……くれ、ない……か……」
潮「……それ、は……」ポロポロ
ブラック提督「……後は……勇気を、出す……だけ……だ……」
潮「……!」
ブラック提督「………」
潮「……提督?」
ブラック提督「………」
潮「提督……嘘、ですよね……まさか……いや、そんな……!」ポロポロ
ブラック提督「………」
潮「あ……あぁ……て、てい……ていとく……!」ポロポロ
ブラック提督「………」
アンパンマン「……!」グググ…
アンパンマン(そんな……提督さんが……!)
潮「いや……いやぁ……ていとく……ていとく……ッ!」ポロポロ
ばいきんまん「あいつ……自分から身代わりになって、アンパンマン達を……!」
ドキンちゃん「バカね~。そんなことしたら無事じゃすまないのに」
ホラーマン「本当ですね~。まさか潮ちゃんの為にそこまでするなんて……よっぽど潮ちゃんが大好きなんですね、ホラー」
ばいきんまん「……なーっはっはっは!あいつのお陰で、オレ様がアンパンマンをやっつけるチャンスが残ったのだ!」
アンパンマン「……!」グググ…
ばいきんまん「覚悟しろアンパンマン!最大パワーだー!」ズンッ!!
アンパンマン「うぐっ……!」グググ…!
157:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/23(水) 17:48:06.84
ID:3t4HS2+X0
潮「………」ポロポロ
潮(また、私のせいで……私が、怯えて何も出来ないせいで……!)ポロポロ
『……潮』
潮「……!」ポロポロ
『君が持つべきものは……勇気だと思う』
潮(……勇気)ポロポロ
『潮は自分のことをダメだと思い込んでるかもしれないけど、絶対そんなことはない!』
潮「………」ポロポロ
『後少し足りないのは……敵に立ち向かって行く勇気なんだ』
潮「………」ポロポロ
潮(そう……私に足りないのは、勇気……)ポロポロ
『俺は君の実力を知っている。後少しなんだ……潮の本当の力を引き出せるには、後は勇気を持つだけだ!』
潮「……!」ポロポロ
潮(私が勇気を出せば……!)ポロポロ
『潮ちゃんにしか出来ないことだって、きっとあるよ。どんな人にも、その人にしか出来ない特別なことを持ってるんだ』
潮(私にしか、出来ないこと……)ポロポロ
『皆のことを一生懸命考えて……皆の役に立とうとして……』
潮「………」ポロポロ
潮(皆の、為に……)ポロポロ
158:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/23(水) 17:48:42.82
ID:3t4HS2+X0
ばいきんまん「ふんぬぅ……!」グググ…!
ドキンちゃん「やっちゃえ~!」
ホラーマン「ホラー?今度こそ勝てそうですね~」
アンパンマン「……っ!」グググ…!
アンパンマン(絶対に……諦めない……ッ!)グググ…!
潮「………」
潮(……そう、だよね。怖がってちゃ……ダメだよね……)
イ級金剛「う、腕が痺れてきましタ……!」グググ…!
イ級長門「負けるな!最後まで踏ん張れ!」グググ…!
イ級扶桑「私達が負ければ……この鎮守府だけでなく、この世界が……!」グググ…!
イ級妙高「そんなこと……絶対にさせません……っ!」グググ…!
イ級足柄「何が何でも……阻止しなきゃ……!」グググ…!
潮(あの時よりも追いつめられてる状況でも……皆は全力で……諦めずに頑張って……)
イ級カレーパンマン「行かせるかぁ……!」グググ…!
イ級しょくぱんまん「アンパンマン号は……!」グググ…!
イ級メロンパンナ「私達が……!」グググ…!
イ級クリームパンダ「守るんだ……!」グググ…!
潮「………」
潮(……出さなきゃ)
イ級ジャムおじさん「……もう少しだ!」
新しい顔「」ゴォゴォ…
イ級バタコさん(お願い……早く……!)
イ級チーズ「……っ!」
潮(私が勇気を出さなきゃ……私が……皆を……守らなきゃ……!)カッ
159:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/23(水) 17:49:16.09
ID:3t4HS2+X0
潮「………」フワッ…
アンパンマン「……潮ちゃん!」グググ…!
ばいきんまん「ん?」
ドキンちゃん「あら?さっきのおチビちゃんが……」
ホラーマン「一体、何が起こるんでしょうか……?」
潮「………」フワフワ…
イ級金剛「あ、あれは……潮!?」
イ級長門「白く輝きながら……浮いている……!?」
イ級扶桑「こんなことって……!」
イ級妙高「……潮ちゃん……まさか……!」
イ級足柄「ど、どうなってるの!?何が起こってるの!?」
潮「………」フワフワ…
イ級カレーパンマン「あれは……!」
イ級しょくぱんまん「潮ちゃん……?」
イ級メロンパンナ「……!」
イ級メロンパンナ(この感じ……もしかして……!)
イ級クリームパンダ「な、何!?何が起こってるの!?」
潮「………」フワッ…
潮(怖がってばかりじゃダメ……私が……!)ピカァ…!
潮(……勇気を出さなきゃ!)カッ
パシュウウウウウウウウウウンッ!
160:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/23(水) 17:49:49.94
ID:3t4HS2+X0
アンパンマン「……あれは!」グググ…!
ばいきんまん「……ハヒ?」
ドキンちゃん「な、何が起こったの……?」
ホラーマン(……もしやこの流れは……)
イ級金剛「……潮ガ!」
イ級長門「……あの姿は!?」
イ級扶桑「潮ちゃん……さっきとは少し違うような……!」
イ級妙高(……やはりそういうことだったんですね!)
イ級足柄「え?あれ、潮ちゃんなの!?凄く輝いてるけど……」
ブラック朧「……あれって」
ブラック曙「……まさか!」
ブラック漣「このタイミングで!?」
イ級カレーパンマン「お、おい!あれ!」
イ級しょくぱんまん「潮ちゃんが……!」
イ級メロンパンナ「やっぱり……!」
イ級クリームパンダ「潮お姉ちゃん……!」
ブラック戦艦棲姫「……え?」
ブラック北方棲姫「そ、そんな……!」
ブラック装甲空母姫「嘘でしょ……!?」
ブラックレ級「こんなことって……!」
161:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/23(水) 17:50:23.81
ID:3t4HS2+X0
潮(改二)「………」キラキラ
潮「……特型駆逐艦、綾波型10番艦……潮改二!参ります!」
162:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/23(水) 17:51:10.30
ID:3t4HS2+X0
今回はここまでです。
164:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/03/23(水) 20:33:18.88 ID:ngvWF79U0
乙。この勝ち確定の熱い展開!
167:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/27(日) 19:29:28.39
ID:hH00i41l0
潮「………」キラキラ
ばいきんまん「……ふん!たかが姿を変えたくらいで、オレ様に敵うもんかー!」ブンッ!
アンパンマン「潮ちゃん!危ない!」グググ…!
潮「……えいっ!」パシュッ!
ズパアアアアアアアアアンッ!
ばいきんまん「うわっ!」フラッ…
ばいきんまん(な、何だ!?今の光の玉は……だだんだんのパンチを跳ね返した……!?)
アンパンマン(今だ!)
アンパンマン「……えぇいっ!」グワンッ!
ばいきんまん「どわぁ~!?」バシャアアアアアアアンッ!
ドキンちゃん「ちょっと!何やってんのよばいきんまん!」
ホラーマン「またバラバラなんですね……」ガラガラガラ…
潮「アンパンマン!大丈夫でしたか!?」
アンパンマン「うん!ありがとう、潮ちゃん!」
ばいきんまん「よくもやったな~!」バッ
アンパンマン「ばいきんまん!もうやめるんだ!」
ばいきんまん「うるさーい!これでも喰らえー!」ブンッ!
アンパンマン「っ!」ヒョイッ
ばいきんまん「こーのこのこのこのこの!このぉ!」ブンブンッ!
アンパンマン「っ!っ!アーンパーンチ!」ガスッ!
ばいきんまん「ふんっ!そんなパンチ、効くもんか!お前達も黙って見てないでやれー!」
ブラック朧「言われなくても!」ズバァンッ!
ブラック曙「さっきから何なのよ!面倒なことばっかり!」ズバァンッ!
ブラック漣「ほいさっさー!」ズバァンッ!
アンパンマン「っ!潮ちゃん!」
潮「………」
潮(私にしか出来ないこと……それは……!)
潮「……朧ちゃん、曙ちゃん、漣ちゃん……ごめんね!えいっ!」パシュッ!
シュルルルルルルルル…! パシュンパシュンパシュン!
ブラック朧「わ、私達のビーム……」
ブラック曙「消し去るなんて……」
ブラック漣「そんなのありぃ!?」
シュパアアアアアアアアッ…!
ブラック朧曙漣「きゃあああああああああっ!?」
168:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/27(日) 19:31:14.58
ID:hH00i41l0
ばいきんまん「なーっはっはっは!仲間を攻撃するなんて、やっぱりお前は役立たずじゃないか!」
潮「いいえ、違います!今のは攻撃したんじゃなくて……」
朧「……え?」キラキラ
曙「私達……一体何を……」キラキラ
漣「さっきまで潮ちゃんを守ろうとしてたはず……」キラキラ
潮「私の力で……皆を元に戻しただけです!」
ばいきんまん「……な、何ぃ!?」
ばいきんまん(バイキン草の力を吹き飛ばしたのか!?そんなバカな!?)
アンパンマン「アーンキーック!」ガスッ!
ばいきんまん「えぇいちょこまかとうっとおしい!」ブンッ!
アンパンマン「っ!」ヒョイッ!
朧「……あの、潮……だよね?」
曙「その姿は……!」
潮「説明は後!今はばいきんまん達を何とかしなきゃ!」
漣「……それもそっか!」
ばいきんまん「戦艦だだんだんパーンチ!」
アンパンマン「アーンパーンチ!」
ドガァ…ッ!
アンパンマン「うわああああああっ!」ヒュー…
ばいきんまん「なーっはっはっは!カッコ悪いぞアンパンマ~ン!お前達は役立たず共をやっつけろー!」
ブラックネ級「はいはい。1人増えたところで大して変わらないし」ガシャッ!
ブラック駆逐棲姫「……負けないもん!」ガシャッ!
ブラック空母棲姫「ひるんでる場合じゃない!」ガシャッ!
ブラック軽巡棲姫「……たかが駆逐艦が改二になったぐらい、私には勝てません!」ガシャッ!
169:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/27(日) 19:32:38.94
ID:hH00i41l0
アンパンマン「潮ちゃん……皆……!」
ばいきんまん「これであいつらもおしまいなのだー!」
朧「……っ!」
漣「ヤバッ!ばいきんまんより先にあっちから攻撃貰いそう!」
曙「まずいわね……この状況じゃ……!」
潮「……!」バッ
朧曙「潮!?」
漣「潮ちゃん!?」
潮「大丈夫!私に任せて!」バッ
曙「何やってんのよ!そんなことしたら……」
ブラックネ級「へ~……あいつみたいに盾になろうってわけ。面白いじゃん!」ズドドドドドドド!
ブラック駆逐棲姫「そういうことなら、容赦しないよ……!」ズドドドドドド!
ブラック空母棲姫「塵になりなさい!」パシュパシュパシュ!
ブラック軽巡棲姫「絶対に沈めます!」ズドドドドドド!
朧曙漣「……っ!」
潮「………」
潮(今まで怯えてばかりで、何も出来なかったけど……今度は私が……!)
潮「……皆を守ります!えいっ!」パシュッ!パシュッ!パシュッ!
ズガァンッ!ズガァンッ!ズガァンッ!
ブラックネ級「……えっ!?」
ブラック駆逐棲姫「私達の攻撃を……」
ブラック空母棲姫「あんな光の玉で、全部吹っ飛ばすなんて……!」
ブラック軽巡棲姫「そ、そんな……!」
シュパアアアアアアアアッ…!
ブラックネ級駆逐空母軽巡棲姫「あがっ……!?」
170:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/27(日) 19:34:27.13
ID:hH00i41l0
朧「……えっ!?」
曙「う、嘘でしょ!?あいつら……」
漣「うわっ、マジか~……あの仮説、正しかったんだ……」
アンパンマン「……あれは!」
ばいきんまん「……なぁっ!?」
潮「………」
「う、ううっ……」
「……え?」
「こ、これは……」
「……!」
潮「……やっぱりそうだったんだ。深海棲艦は……」
鈴谷「あ、頭が重い……」キラキラ
春雨「この姿って……」キラキラ
加賀「……艦、娘……」キラキラ
神通「どうして……」キラキラ
潮「元々、私達と同じ……艦娘……」
イ級鈴谷「えぇっ!?私が……」
イ級春雨「もう1人……!?」
イ級加賀「……そういうことだったのね」
イ級神通「……みたいですね」
ばいきんまん「ど、どういうことだ!?どうしてお前達が艦娘になるんだ!」
潮「思い出して下さい!貴女達は深海棲艦ではありません!昔、どこかの鎮守府で活動していた……艦娘だったはずです……!」
鈴谷「そんなわけ…………ッ!」ピシッ!
春雨(頭の中に……覚えのない光景が……)
加賀(……いえ、これは……確かに経験していて……それなのに……)
神通(私達が沈んで……心の奥底に封印されていた……本当の“記憶”……!)
171:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/27(日) 19:36:40.60
ID:hH00i41l0
ばいきんまん「くっそぉ!残りの深海棲艦もこっちに来ーい!あの厄介な役立たずを先にやっつけ……」
ズドン!ズドン!ズドン!
ばいきんまん「どわっ!?な、何だ!?」
朧「潮を役立たず呼ばわりするなんて……」ズドン!
曙「絶対に許さないから!」ズドン!
漣「鎮守府を壊したこともね!」ズドン!
ばいきんまん「ふんっ!お前達の攻撃じゃビクともしないもんね~!」
ズドォンッ!ドガァンッ!
ばいきんまん「ハヒッ!?」
鈴谷「じゃあ、重巡ならどうかな?」ズドンズドン!
春雨「例え駆逐艦でも、数を増やせば……!」ズドン!
加賀「……全て思い出したわ。私は空母棲姫ではなく……一航戦、加賀よ!」パシュパシュッ!
神通「私達を元に戻してくれた潮ちゃんを……全力で助けます!」ズドンズドン!
潮「皆さん……!」
アンパンマン(皆……!)
ドキンちゃん「な、何なのよこれ!?」
ホラーマン「……やっぱり、こういう流れなんですねぇ」
ばいきんまん「ぐぬぬ……!」
イ級ジャムおじさん「……ようし、出来た!」
新しい顔「」ホカホカ…
イ級バタコさん「急いでアンパンマン号の発射台に!」
イ級チーズ「あんあんっ!」
ばいきんまん「こうなったら先にアンパンマンだけでもやっつけてやるー!」ブンブンブンッ!
アンパンマン「っ!」ヒョイヒョイッ!
潮「そうはさせませんっ!えいっ!」パシュッ!
ズパアアアアアアアアアンッ!
ばいきんまん「どわぁ~!?またかぁー!」バシャアアアアアアアンッ!
172:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/27(日) 19:37:32.95
ID:hH00i41l0
イ級バタコさん「アンパンマーン!」
ばいきんまん「何ッ!?」チラッ
アンパンマン「……!」チラッ
イ級バタコさん「新しい顔よー!」
イ級チーズ「……っ!」カチッ
イ級アンパンマン号「」ポシュンッ!
新しい顔「」ヒュウウウウゥゥゥゥ…!
潮(これでアンパンマンが元気に……!)
ばいきんまん「そうはさせるかぁー!」バッ
全員「ッ!?」
ばいきんまん「あ、そぉーれぇ!」ブンッ!
ポヨンッ!
新しい顔「」ビュウウウウウゥゥゥン…!
アンパンマン「……っ!」
イ級バタコさん「あぁっ!」
イ級ジャムおじさん(アンパンマンの顔が……違う方向に……!)
ばいきんまん「なーっはっはっは!ざまぁ見ろ~!」
イ級金剛「……皆サン!あれ!」
新しい顔「」ヒュルルルルルル…!
イ級長門「……ちょうど私達のところに飛んで来たのか!」
イ級扶桑「それなら……」チラッ
イ級妙高「……はい!」コクッ
イ級足柄「……えぇ!」コクッ
新しい顔「」ヒュルルルルル…!
イ級金剛「いきますヨー!えいっ!」ポンッ!
イ級長門「ようし!やぁっ!」ポンッ!
イ級扶桑「私達でアンパンマンの顔を……んっ!」ポンッ!
イ級妙高「向こうまで……はぁっ!」ポンッ!
イ級足柄「届けなきゃね!んしょ!」ポンッ!
173:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/27(日) 19:38:49.82
ID:hH00i41l0
新しい顔「」ヒュウウウゥゥゥ…!
イ級カレーパンマン「次はオレ達か!そらっ!」ポンッ!
イ級しょくぱんまん「アンパンマンの顔は……ふんっ!」ポンッ!
イ級メロンパンナ「絶対に……えいっ!」ポンッ!
イ級クリームパンダ「アンパンマンに……それっ!」ポンッ!
新しい顔「」ヒュウウウゥゥゥ…!
朧「こっちに来た!んっ!」つ新しい顔 ガシッ!
ばいきんまん「これでアンパンマンに勝ち目は……」
ドキンちゃん「ば、ばいきんまん!」ユサユサ
ばいきんまん「な、何ドキンちゃん?」
ホラーマン「笑ってる内に、あんなことになってますよ?ホラー」
ばいきんまん「あんなことって……あぁーっ!?」
朧「曙!行くよ!やぁっ!」つ新しい顔 ビシュッ!
曙「分かってるわよ!」つ新しい顔 ガシッ
漣「となると次は……」
曙「アンタに決まってるでしょ!ちゃんと受け止めなさいよ!ていっ!」つ新しい顔 ビシュッ!
漣「ぐえっ!?あ、曙ちゃん!強過ぎィ……!」つ新しい顔 ガシッ
ばいきんまん「新しい顔を守る気だな!そうはさせないぞ!踏み潰してやるー!」ブンッ!
漣「ひぃ~!?」
イ級ジャムおじさん「いかん!チーズ!ノーズパンチだ!」
イ級チーズ「あんっ!」つレバー グイッ
ボヨーン! ガキンッ!
ばいきんまん「どわぁっ!?」バシャアアアアアアアンッ!
漣「し、死ぬかと思ったぁ……ってそれどころじゃない!潮ちゃん!行くよー!」
潮「うんっ!」
漣「とりゃー!」つ新しい顔 ビシュッ!
潮「っ!」つ新しい顔 ガシッ!
174:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/27(日) 19:39:27.01
ID:hH00i41l0
潮「アンパンマン!いきます!」
ばいきんまん「や、やめろぉー!」
潮「……えいっ!」つ新しい顔 ビシュッ!
ばいきんまん「あぁーっ!」
新しい顔「」ヒュルルルルル…!
アンパンマン「……!」
ポヨンッ!
グルグルグルグルグル…
アンパンマン「………」ピカリンッ!
アンパンマン「……っ!」ビュンッ!
175:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/27(日) 19:39:58.81
ID:hH00i41l0
アンパンマン「元気100倍!アンパンマン!」ピカアアアアアアアアアッ!
176:
◆8XyqeMzH7M 2016/03/27(日) 19:42:02.92
ID:hH00i41l0
ばいきんまん「し、しまった……ッ!」
ドキンちゃん「ちょっと!どうするのよ!」
ホラーマン「結局いつもの流れですね、ホラー……」
金剛「……えっ!?」パシュンッ!
長門「元の姿に戻った!?」パシュンッ!
扶桑「アンパンマンの光のお陰ね……!」パシュンッ!
妙高「傷も無くなってます!燃料や弾薬も満タンです!」パシュンッ!
足柄「ようし!一気に攻め込むわよ!」パシュンッ!
艦娘「おーっ!」
カレーパンマン「おっ!元に戻ったぜ!」パシュンッ!
しょくぱんまん「今度は油断しません!」パシュンッ!
メロンパンナ「……クリームパンダちゃん!」パシュンッ!
クリームパンダ「うんっ!皆でアンパンマンや潮お姉ちゃん達を助けよう!」パシュンッ!
アンパンマン号「」パシュンッ!
ジャムおじさん「これは……!」パシュンッ!
バタコさん「アンパンマン号も元に戻ってるわ!」パシュンッ!
チーズ「あんあーん!」パシュンッ!
ブラック港湾棲姫「この光……」
ブラックチ級「何だか……穏やかな気持ちになるような……」
ブラック潜水棲姫「……惑わされちゃダメ!私達の敵は艦娘よ!」
潮「………」
潮(早く元に戻してあげないと……私にしか、出来ないことだから……!)
ばいきんまん「……ふんっ!新しい顔が何だ!最後に勝つのはオレ様だー!」
アンパンマン「……いくぞ!ばいきんまん!」バッ
ばいきんまん「うるさーい!皆まとめてやっつけてやるー!」ブンッ!
181:
◆8XyqeMzH7M 2016/04/23(土) 14:56:27.88
ID:V2yIT41L0
ばいきんまん「戦艦だだんだんパーンチ!」ブンッ!
アンパンマン「アンパーンチ!」
ドガァッ!
ばいきんまん「どわぁっ!?」ヨロッ…
しょくぱんまん「しょくパーンチ!」ガスッ!
カレーパンマン「カレーパーンチ!」グルグルグル… ガスッ!
ジャムおじさん「チーズ!ノーズパーンチだ!」
チーズ「あんあんっ!」つレバー グイッ
ボヨーン! ガキンッ!
ばいきんまん「だぁ~っ!?」バシャアアアアアアアンッ!
ドキンちゃん「何やってるのよ!ばいきんまん!」
ばいきんまん「くっそー!まだまだ勝負はこれからだぁー!」バッ!
メロンパンナ「メロメロパーンチ!」グルグルグル…
クリームパンダ「グーチョキパンチの、グー!」
ばいきんまん「えぇい!邪魔だ!」ブンッ!
メロンパンナ「きゃっ!」ガスッ!
クリームパンダ「あぁ~っ!」ドガッ!
ばいきんまん「ふんっ!お前達なんてオレ様の敵じゃ……」
ドオオオォォォォォンッ!
ばいきんまん「うわっ!?今度は何だ!?」
長門「私達も、アンパンマン達に続くぞ!てーっ!」ズドン!
金剛「イエース!バーニング・ラァァァァブッ!」ズドン!
扶桑「不幸な出来事も、自分次第で良い方向に変えられるの!撃てー!」ズドン!
足柄「相手が強敵程燃えてくるわね……覚悟しなさい!」ズドン!
妙高「1人では小さな力でも、集まれば大きな力になるんです!」ズドン!
朧「鎮守府はもちろん、潮のことも……絶対に許さない!」ズドン!
曙「うちの妹を泣かせたこと、後悔させてやるわ!」ズドン!
漣「流石の私も激おこぷんぷん丸なんだよね!」ズドン!
アンパンマン「皆!」
ばいきんまん「うんぬぅ……!どいつもこいつもオレ様の邪魔ばかりして……!」
182:
◆8XyqeMzH7M 2016/04/23(土) 14:57:02.87
ID:V2yIT41L0
潮「えいっ!」パシュッ!パシュッ!パシュッ!
ブラックレ級「きゃあっ!?」
ブラック軽巡棲鬼「あがっ!?」
ブラック防空棲姫「ひうっ!?」
シュパアアアアアアアアッ…!
雷「うぅ……」キラキラ
那珂「あ、あれ……?」キラキラ
阿賀野「私達は……」キラキラ
照月「どうして、こんな姿に……」キラキラ
潮(よしっ!次は向こうの……)
ドオオオォォォォォンッ!
潮「きゃっ!?今のは……」チラッ
赤城「くっ……このメカ、かなりの装甲です……!」つ艦載機 パシュパシュ
加賀「こんな奴、今まで見たことがありません……!」つ艦載機 パシュパシュ
瑞鶴「弱音吐いてる場合!?何が何でも倒さなきゃ私達が死ぬのよ!?」つ艦載機 パシュパシュ
翔鶴「はい!とにかく全力でぶつかるしかないんです!」つ艦載機 パシュパシュ
バシュッ…! ドガアアアアアアンッ!
伊58「うわっ……魚雷が全然効いてないよ!」
伊19「これはかなり苦戦しそうなのね……!」
伊168「相手が戦艦である以上、私達が有利なのは間違いないわ!とにかく攻撃を続けなきゃ!」
伊8「はい!どんなにダメージが小さくても、ノーダメージということはないはずです!」
伊401「そうそう!ありったけの魚雷を浴びせちゃえー!」
ズドーン!ズドーン!
阿武隈「うぅ……やっぱり軽巡の火力じゃ……」
長良「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!」
由良「えぇ!鎮守府を守る為に、自分の出せる力を出すしかないの!」
五十鈴「死ぬ気で鎮守府を守らなきゃ!」
ズドオオオオォォォォン! ドガアアアアアアアンッ!
ホラーマン「あの、ばいきんまん。だだんだんから凄い音がしてますが……」
ばいきんまん「くっそぉ……!こうなったら……!」カチッ
183:
◆8XyqeMzH7M 2016/04/23(土) 14:57:46.58
ID:V2yIT41L0
超バイキン級戦艦型だだんだん「」ジャコンジャコンジャコン!
アンパンマン「……!」
しょくぱんまん「だだんだんから……」
カレーパンマン「大砲が……ま、まさか!」
ばいきんまん「よくもやったなー!お前達まとめてぜーんぶ!このバイキン大砲で吹っ飛ばしてやるー!」
榛名(あ、あんな砲撃を受けたら……!)
青葉(大破どころじゃ済みません……それどころか……!)
大鳳(この町全体が……焼け野原に……!)
アンパンマン「……っ!やめるんだ!」
ばいきんまん「うるさーい!オレ様を怒らせたらどうなるか、思い知らせてやるのだー!喰らえーッ!」つレバー グイッ!
ギュオオオオォォォォォォ…!
全員「ッ!!」
潮「そうはさせません!」バッ
アンパンマン「潮ちゃん!?」
ばいきんまん「ふんっ!1度発射レバーを倒せば、もう止まらないのだ!お前もこのまま塵になってしまえー!」
潮「いえ……」シュウウウゥゥゥゥゥゥ…!
ばいきんまん「……な、何だ!?何をする気だ!?」
潮「絶対に……止めてみせます!えいっ!」パシュンッ!
光の玉「」ギュルルルルルルルル…!
ドキンちゃん「な、何よあれ!?こっちに来るわよ!」
ばいきんまん(ま、まさか……さっきと同じ……!)
ばいきんまん「……そ、そんなヘナチョコ玉にやられるもんか!それぇ!」ブンッ!
ズバアアアアアアアアアンッ!
ばいきんまん「どわぁっ!?」バシャアアアアアアアアンッ!
ホラーマン「やっぱり、さっきと同じですね~……ホラー……」
184:
◆8XyqeMzH7M 2016/04/23(土) 14:58:21.02
ID:V2yIT41L0
光の玉「」ギュルルルルルル…!
潮(……そのままだだんだんの中へ!)
光の玉「」パシュウウウウウウウウンッ!
ばいきんまん「だぁーっ!やめろー!」
ギギギ…!
ばいきんまん「な、何だ!?急に動かなくなったぞ!?」
ドキンちゃん「えぇっ!?」
アンパンマン「……だだんだんの動きが!」
潮「私の力で抑え込みました!」グググ…!
朧「潮……」
曙「そんなことまで……」
漣「すっごい……」
ばいきんまん「何くそー!」
グググ…!
潮「……っ!」
アンパンマン「潮ちゃん!」
潮「アンパンマン……私が食い止めている間に……ッ!」
アンパンマン「っ!うんっ!」ビュンッ!
ばいきんまん「くっそぉ!動け!動けぇ!」ガチャガチャ
アンパンマン「……っ!」キラキラ…!
ドキンちゃん「ば、ばいきんまん!」アセアセ
ホラーマン「あ、アンパンマンが……!」アセアセ
アンパンマン(これは……潮ちゃんと、提督さんと……皆の想いの力だ!)ビュンッ!
ばいきんまん「このっ!このっ!動けと言ったら動けえええええええええっ!」ガチャガチャガチャガチャッ!
185:
◆8XyqeMzH7M 2016/04/23(土) 14:59:00.70
ID:V2yIT41L0
アンパンマン「アーン……ッ!」キラキラキラ…!
ドキンホラー「あわわわ……!?」
ばいきんまん「……ッ!!」
アンパンマン「パーンチッ!」バッ!
ドガアアアアアアアアアアンッ!
アンパンマン「……っえぇい!」バシュウウウウウウンッ!
ばいきんまん「どわああああああああっ!」
超バイキン級戦艦型だだんだん「」フワッ…
潮「……!」
潮(だだんだんが……真っ白に輝きながら浮かび上がって……!)
クルクルクルクルクル…
ドキンホラー(ま、まさか……!)
ばいきんまん(……また……またかぁ……ッ!)ギリッ
カッ!
ズガアアアアアアアアアアアアアアアンッ!
186:
◆8XyqeMzH7M 2016/04/23(土) 14:59:40.24
ID:V2yIT41L0
ばいきんまん「あらああああああああああっ!」グルグルグル…!
ドキンちゃん「きゃああああああああああっ!」グルグルグル…!
ホラーマン「結局こうなるんですねぇ~!」グルグルグル…!
ばいきんドキンホラー「バイバイキーン!」ヒュウウゥゥゥ…
キランッ
全員「やったああああああああああああ!」
長門「守った……私達の鎮守府を、守り切ったぞ!」
足柄「えぇ!アンパンマン達と……皆の勝利よ!」
金剛「………」
妙高「………」
扶桑「………」
長門「……どうしたんだ?」
足柄「鎮守府を守ったのよ?どうして……」
金剛「……1番大切なものを……」
妙高「守れませんでした……」
扶桑「鎮守府だけじゃなくて……」
長門足柄「……!」
潮「………」
ブラック提督「………」
アンパンマン「………」フワッ…
潮「……提、督……」ジワッ
ブラック提督「………」
潮「私……勇気、出せました……提督のお陰で……皆を守ることが出来ました……」
ブラック提督「………」
潮「でも……提督が死んじゃったら……ダメ、なんです……提督がいてくれたから……私は……」
ブラック提督「………」
潮「……頑張れ、たんですよ……?」
ブラック提督「………」
潮「……私が、もっと早く勇気を出していれば……こんな、ことには……ぐすっ……」
ブラック提督「………」
187:
◆8XyqeMzH7M 2016/04/23(土) 15:00:28.45
ID:V2yIT41L0
長門「……そう、だった」
足柄「提督、が……」
金剛「……っ」ジワッ
妙高「鎮守府だけ守れたとしても……」
扶桑「提督を……私達は……守れなかった……」ジワッ
朧「……潮」
曙「……っ」ジワッ
漣「潮ちゃん……提督……」ジワッ
カレーパンマン「……提督さん」
しょくぱんまん「潮ちゃんを守る為に……」
クリームパンダ「そ、そんな……何とか出来ないの!?」
ジャムおじさん「………」
バタコさん「……っ」ジワッ
チーズ「………」
クリームパンダ「……!!」
メロンパンナ「クリームパンダちゃん……」
アンパンマン「………」
アンパンマン(潮ちゃん……)
ブラック提督「………」
潮「提督……目を開けて下さい……もう1度……優しい声を……聞かせて下さい……」ウルウル…
ブラック提督「………」
潮「いつもみたいに……頑張ったなって……頭を……撫でて下さい……」ウルウル…
ブラック提督「………」
潮「提督っ……!」ツー
ポタッ…
ブラック提督「………」
潮「………」ポロポロ
アンパンマン「………」
ブラック提督「………」パァッ…!
潮「……え?」ポロポロ
アンパンマン「……!」
全員「っ!?」
189:
◆8XyqeMzH7M 2016/04/23(土) 15:01:12.92
ID:V2yIT41L0
ブラック提督「………」ピカアアアアアア…!
潮「て、提督……!?」
アンパンマン「こ、これは一体……!」
パシュウウウウウウウウンッ!
潮「きゃっ!」
アンパンマン「っ!」
提督「………」キラキラ…
潮「……っ!提督っ!?」
アンパンマン「提督さん!」
提督「……ん」ムクリ
全員「!!」
提督「うぅ……あ、あれ?俺は……てっきり、死んだと思ったんだけど……」
潮「あ……あぁ……!」プルプル
提督「……ってそんなことより、潮!大丈夫か!?どこにも怪我は……」
潮「……提督っ!」ガバッ
提督「うわっ!?」
潮「良かった……良かったよぉ……ぐしゅ……うえぇぇん……」ポロポロ
提督「……潮」
潮「ひっく……うわぁぁん……!」ポロポロ
アンパンマン「……提督さん。潮ちゃんは、皆を守ろうと……すっごく、頑張っていました。そして……いなくなってしまった提督さん
を……ずっと探して……」
提督「………」
潮「えぐっ……提督ぅ……」ギュウッ
提督「……そう、だったのか。潮……俺や皆の為に……」
潮「……はい。頑張りました……提督のお陰で……勇気を出すことが出来ました……!」ポロポロ
提督「……そうだな。よし、いつもの『アレ』……してあげないとな」スッ
潮「あ……」
190:
◆8XyqeMzH7M 2016/04/23(土) 15:02:04.18
ID:V2yIT41L0
提督「改二、おめでとう……よく頑張ったな」ナデナデ
潮「……はいっ!」ニコッ
アンパンマン「………」
アンパンマン(……良かったね、潮ちゃん。そして提督さんも……)ニコッ
ズドドドドドド…!
アンパンマン潮「……!」
提督「……え?」
金剛「て、テェトクゥ!私達だって……!」ポロポロ
妙高「ずっと……心配、してたんですよ……?」ポロポロ
長門「……すまなかった。私達があの時、油断していたせいで……」ジワッ
扶桑「もう……会えないと思いました……!」ポロポロ
足柄「でも……無事、じゃないけど……とにかく、良かった……!」ジワッ
提督「皆……」
曙「本当よ!潮に散々心配かけて……挙句の果てに、津波にのまれちゃうなんて……どうして自分を犠牲にするのよ!クソ提督……いつ
も言ってたでしょ!『勝つことよりも、皆で鎮守府に帰るのが最優先だ!』って……!」ポロポロ
漣「そうですよ……!いつも口を酸っぱくして言ってた提督が……沈んじゃったら……どうするんですか……!」ポロポロ
朧「……潮だけじゃなく、私達だって……胸が潰されそうな想いだったんですよ……?」ポロポロ
提督「……ごめんな」
艦娘「……でも」ポロポロ
提督「……?」
艦娘「目を覚ましてくれて……本当に良かった……!」ポロポロ
提督「……あぁ!」
しょくぱんまん「提督さん……」
カレーパンマン「くっそぉ……泣かせるなぁ……!」グシグシ
ジャムおじさん「……潮ちゃんの強い想いが、提督さんに……命を灯したんだね」
バタコさん「良かった……!」ポロポロ
チーズ「あんあんっ!」
クリームパンダ「本当に……良かったよぉ……!」ポロポロ
メロンパンナ「えぇ……提督さんが、起きてくれて……!」
195:
◆8XyqeMzH7M 2016/05/07(土) 18:16:07.55
ID:hgXFH6aK0
提督「……さて、元深海棲艦の皆」
鈴谷(元ネ級)「……!」
春雨(元駆逐棲姫)「あ……」
提督「君達は、これからどうするつもりなんだ?」
加賀(元空母棲姫)「………」
神通(元軽巡棲姫)「……私達は、元より1度沈んだ身です。仮に元の鎮守府に戻ったとしても……」
提督「………」
潮「……っ」ジワッ
全員「………」
雷(元レ級)「今まで、深海棲艦が艦娘に戻ったなんてこと……無かったから……」
那珂(元軽巡棲鬼)「……話しても、信じてくれるとは思えないよね」
提督「………」
阿賀野(元軽巡棲鬼)「……1度、人類の敵になった私達に……」
照月(元防空棲姫)「もう、居場所なんて……」
提督「………」
アンパンマン「………」
アンパンマン(皆……)
潮「……提督」ギュッ
提督「………」
提督(……大丈夫だ。潮の気持ちを……無駄になんて、絶対にするもんか……!)
提督「……よし、分かった。そういうことなら……」
艦娘(元深海棲艦)「……っ!」
提督「……君達を全員、俺の鎮守府で引き取らせてもらえないか?」
全員「……え?」
196:
◆8XyqeMzH7M 2016/05/07(土) 18:16:59.04
ID:hgXFH6aK0
提督「あ、もちろん永住を強制するわけじゃないぞ?君達を引き取った後、全員の鎮守府に連絡する」
鈴谷(元ネ級)「連絡……?」
春雨(元駆逐棲姫)「そ、それって……!」
提督「それで向こうの提督から『返してくれ!』と言われれば……それぞれを元いた鎮守府に送っていく」
加賀(元空母棲姫)「……!」
神通(元軽巡棲姫)「……ですが」
提督「……ただ、信じてくれなかったり面会拒否された場合は……申し訳ないけれど、ここに住んでもらうことになる」
雷(元レ級)「……まぁ、それは仕方ないわよね」
那珂(元軽巡棲鬼)「でも……どうしてそこまでしてくれるの?私達は、貴方や皆を追いつめたのに……」
潮「………」
提督「え?あれは我を忘れて暴れてたみたいなもんだろ?そんなことを一々根に持ってたらキリが無いって!」
阿賀野(元軽巡棲鬼)「……!」
照月(元防空棲姫)「あ……!」
提督「話の通じない深海棲艦はともかく……艦娘となれば、俺達提督の大切な仲間なんだ。それを助けようと思うのは、別におかしくないだろ?」ニコッ
艦娘(元深海棲艦)「!!」ジワッ
潮「提督……」
提督「……潮が折角、皆を元に戻してくれたんだ。それなら、後のことは俺がしっかりフォローしないとな!」
艦娘(元深海棲艦)「……ありがとう(ございます)っ!」ガバッ!
提督「うおっ!?こ、こら!皆して抱き着かれると……まぁ、いいか」ナデナデ
艦娘(元深海棲艦)「ぐすっ……うぅっ……」ポロポロ
潮「………」
漣「……あ、もしかして嫉妬してる?」
潮「……えっと、少しだけ」
曙「大丈夫よ。クソ提督、アンタにゾッコンだもの」
朧「うん。提督なら絶対に浮気しないよ。潮を命をかけてまで守ったくらいだし!」
潮「……えへへ///」
197:
◆8XyqeMzH7M 2016/05/07(土) 18:17:31.35
ID:hgXFH6aK0
提督「……それと」クルッ
アンパンマン達「……?」
提督「色々と迷惑をかけちゃって……なんと言ったら良いか……」
アンパンマン「……困った時はお互い様ですよ」ニコッ
しょくぱんまん「はい。ですから……」
カレーパンマン「またばいきんまんがイタズラしに来た時は、いつでも呼んでくれよ!」ニカッ
提督「……ありがとう」ペコッ
艦娘「ありがとうございました!」ペコッ
アンパンマン達「どういたしまして!」ニコニコ
提督「……でも、まさかアンパンマンが本当に助けに来てくれるとは予想外だったなぁ」
アンパンマン「……それは潮ちゃんのお陰ですよ?」
提督「え?」
ジャムおじさん「私達は、潮ちゃんが持っている本から入って来たんです」
提督「……そうなのか?」
潮「はいっ……私も、最初はびっくりしちゃいました……!」
提督「……俺の買った本、そんな凄い代物だったのか」
クリームパンダ「でも、こっちの世界にも艦娘のお姉ちゃん達の本があるんだよ!」
チーズ「あんっ!」
提督「……マジ?」
メロンパンナ「はい。潮ちゃんや皆のこと、沢山書かれています」ニコッ
バタコさん「ただ、ばいきんまんが入り込んじゃったせいで……元々のお話とは、ちょっと変わっちゃったみたいなの」
提督「そうだったのか……」
潮(でも、元の話通りだとしたら……提督は、どうなっちゃってたのかな……)
198:
◆8XyqeMzH7M 2016/05/07(土) 18:18:03.95
ID:hgXFH6aK0
カレーパンマン「……でも、これからどうするんだ?」
クリームパンダ「そうだよ!まだ深海棲艦は、あちこちにいるんでしょ?」
提督(……潮)チラッ
潮(……はい)コクッ
潮「……今までは、私達は戦うことしか出来ませんでした。深海棲艦と話をしようにも、向こうから激しい攻撃を受けてしまうから……」
アンパンマン達「………」
潮「……ですが、これからは……私が色々な海域に赴いて、深海棲艦達を……元の艦娘に戻していこうと思います!」
全員「……!」
提督「あぁ。潮にしか出来ない特別なこと……そう。潮がいれば、深海棲艦を永遠の苦しみから解き放つことが出来る!」
金剛「……まさか、潮が元に戻した深海棲艦は……」
長門「……全員、この鎮守府で引き取るつもりか?」
提督「もちろんさ。元に戻ったとはいえ、行く手を失った艦娘達を放っておくわけにはいかないだろ?それに、中には元いた鎮守府に帰る
娘もいるだろうし……いざとなれば、鎮守府そのものを増設すれば大丈夫だ!」
妙高「……本当に、昔から変わりませんね」ニコッ
扶桑「えぇ。でも、ここの鎮守府にいられたことは……1番の幸せね」ニコッ
足柄「そういう大胆な考え、嫌いじゃないわね!潮ちゃんだけじゃなく、私達も全力で協力するわ!」
艦娘「おー!」
提督「……ありがとう、皆」ニコッ
潮「………」
潮(私にしか出来ないこと……それで、提督のお役に立てるのなら……精一杯、頑張れます!)
199:
◆8XyqeMzH7M 2016/05/07(土) 18:18:54.49
ID:hgXFH6aK0
・・・÷
提督「……これでよし、と」つ本
潮「……やっぱり、帰っちゃうんですよね」
アンパンマン「……うん」
朧「……仕方ないよ。アンパンマン達だって、向こうの世界を守らないといけないから」
漣「お腹を空かせた人にパンをあげたり、ばいきんまんや他の恐ろしい敵から皆を守るんですね分かります」
カレーパンマン「まぁ、ばいきんまんはしょっちゅう暴れるからなぁ……」
しょくぱんまん「時には凄いメカで襲いかかって来る時もありますし……」
潮「………」ジワッ
曙「……潮」
アンパンマン「……でも、大丈夫。潮ちゃんが持ってくれている、その本があれば……またいつでも会えるから」ニコッ
潮「あ……!」
クリームパンダ「そうだよ!潮お姉ちゃんだって、この前僕達の世界に来てたもんね!」
メロンパンナ「ふふっ……あの時、ちょうどクリームパンダちゃんの上に落ちちゃったっけ」
潮「あ……ごめんなさい」
クリームパンダ「あ、ううん!大丈夫大丈夫!だから気にしないで、ね?」アセアセ
ジャムおじさん「……潮ちゃん、提督さん。今度は皆で、パン工場にいらして下さい」ニコッ
バタコさん「もちろん、艦娘の皆さんも!ジャムおじさんと2人で、いっぱいパンを焼いて待ってるからね?」ニコッ
艦娘「……はい!」
潮「………」
アンパンマン「……?」
潮「……アンパンマン、ありがとうございます。私に……大切なことを、気づかせてくれて」ギュッ
アンパンマン「……ううん、それは違う。潮ちゃんは、自分で気がついたんだよ?提督さんを守る為に、勇気を出すことに……」
潮「……確かに、それもあります。けど、アンパンマンと出会えて……そして、提督と過ごして……今までよりも、自分に自信が持てるようになれました!」
提督「潮……」
アンパンマン「……潮ちゃん」
潮「……また、皆で……アンパンマンに、会いに行きますね?」
アンパンマン「……うん。待ってるね、潮ちゃん」ニコッ
200:
◆8XyqeMzH7M 2016/05/07(土) 18:19:29.52
ID:hgXFH6aK0
アンパンマン「それじゃあ……」フワッ
カレーパンマン「またな~!」ノシ
しょくぱんまん「また会いましょう!」ノシ
クリームパンダ「潮お姉ちゃん!提督さん!バイバーイ!」ノシ
メロンパンナ「さようなら~!」ノシ
チーズ「あんっ!」つレバー グイッ
アンパンマン号「」ブォォォォォォォン…
アンパンマン「……またね~!」ノシ
潮「アンパンマーン!皆さーん!さようならー!」ノシ
提督「ありがとうなー!」ノシ
金剛「助けに来てくれて、ベリー感謝デース!」ノシ
長門「今度は、こちらから遊びに行くからなー!」ノシ
妙高「本当に……ありがとうございましたー!」ノシ
扶桑「また、お会いしましょう!」ノシ
足柄「今度来た時は、私のカツカレーをご馳走してあげるから~!」ノシ
朧「潮を救ってくれて、ありがとうございます!」ノシ
漣「サラダバー!」ノシ
曙「その内遊びに行くからー!」ノシ
本「」カッ
パシュウウウウウウウンッ…!
全員「さようならー!」ノシ
シュポンッ!
シーン…
提督「……行っちゃったな」
潮「……はい」
提督「……さて、明日からは忙しくなるな。潮……深海棲艦のこと、よろしくな?」ニコッ
潮「……もちろんです!」ニコッ
201:
◆8XyqeMzH7M 2016/05/07(土) 18:20:20.04
ID:hgXFH6aK0
・・・÷
パン工場
バタコさん「……こうして、提督さん達を見つけた艦娘は……今度は深海棲艦を助ける為、もう1度海中を駆け巡るのでした。おしまい!」
クリームパンダ「……これが潮お姉ちゃん達の、正しい物語なんだね?」
ジャムおじさん「そうだね。提督さんも艦娘の皆も、絵本の中で……一生懸命、頑張っているんだ」ニコッ
カレーパンマン「やっぱりおとぎ話はハッピーエンドでなくっちゃな!」
しょくぱんまん「はい。読み終えた後に、すっきりした気持ちが残ってこそです!」
メロンパンナ「……艦娘の皆のように、私達も頑張らないと!」
チーズ「あんあんっ!」
アンパンマン「ふふっ……」ニコニコ
アンパンマン(……良かった。潮ちゃんや提督さん達が……深海棲艦とも、仲良く出来るようになって……)
バイキン城
ばいきんまん「………」
ドキンちゃん「………」
ホラーマン「………」
ばいきんまん「……あぁ、またやられたのだ……くそぅ……」
ドキンちゃん「アンタが油断するからでしょ……」
ホラーマン「いつもいつも、最後に負けるんですね……ホラー……」
ばいきんまん「うるさーい!後ちょっと!後ちょっとだったのにぃ……!」
ドキンちゃん「……あぁっ!」
ばいきんまん「ハヒッ!?ど、どうしたのドキンちゃん!?」
ドキンちゃん「あのおチビちゃんと一緒に遊ぶの、忘れてたー!」
ホラーマン「潮ちゃんのことですか?」
ばいきんまん(……ま、まさか)
ドキンちゃん「ばいきんまん!今すぐあの本の世界に行って、もう1回おチビちゃんを連れてきてー!」
ばいきんまん「やっぱりぃ~!艦娘も深海棲艦も、もうこりごりだぁー!」
おしまい♪
202:
◆8XyqeMzH7M 2016/05/07(土) 18:24:37.05
ID:hgXFH6aK0
これにて完結です。お待たせして申し訳ございませんでした。
元ネタは既にお気づきの方もいるかと思いますが「空飛ぶ絵本とガラスの靴」です。ただ、全体的な流れは近年の劇場版に沿らせました。
それではHTML依頼を出して来ます。長らくお付き合いいただき、本当にありがとうございました!
207:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/07(土) 21:37:52.19 ID:giDvRtWqO
乙。
ちょっとアンパンマン借りてくる
204:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/05/07(土) 21:01:03.95 ID:6DVm5BgSO
乙乙面白かった
完走お疲れ
元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1449297853/
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