1:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 17:31:46
ID:hwtjUcb/T
まどか「変だよここ……どんどん道が変わっていく」
まどか「やだ! 何かいる!」
さやか「冗談だよね、あたし悪い夢でも見てるんだよね!」
ギンコ「よう、そいつを何処で拾ったんだ? そいつは幻級の蟲だ」
まどか「え、あの? あなたは?」
ギンコ「おっと、こりゃ失敬。通りすがりの蟲師のギンコという」
さやか「えーと、あたしは美樹って違う! 今はそんな事を言っている場合じゃ!」蟲師 全10巻 完結セット (アフタヌーンKC)
5:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 17:33:34 ID:FgJNb2tf0
蟲師だと
2:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 17:32:22 ID:of5FBCs00
こりゃまた変わったことを…
3:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 17:32:51 ID:QI0Y0TrT0
期待
4:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 17:33:26
ID:hwtjUcb/T
ギンコ「アントニーか……まあ、単体ならそう害のある奴じゃないがこんだけ集まってるとあってはな」スー フー
さやか「だからってのんきにタバコなんて吸ってる場合じゃないでしょ!」
まどか「見てさやかちゃん! さっきまでいたのが皆離れていくよ!」
ギンコ「こいつは蟲煙草と言ってな。今吸っている物は蟲除けのものだ」
さやか「た、助かったぁ……」
ギンコ「にしてもここら辺は一体どうしたんだ? 珍しい蟲ばかりだな」
7:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 17:36:44
ID:hwtjUcb/T
マミ「あら……急に使い魔の気配が消えたと思ったら。これは一体どういう事なのかしら」
まどか「同じ制服……!」
ギンコ「蟲師のギンコってもんだ。悪いがさっきまでいた蟲なら、もうどっかに行っちまったぞ」
マミ「虫の形をした使い魔かしら……珍しいわね」
ほむら「……」ザッ
ほむら(この男……今までこんな事は無かったのに、また)ギリッ
9:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 17:39:39
ID:hwtjUcb/T
……
マミ「御互い、無用なトラブルとは無縁でいたいと思わない?」
ほむら「……」クル
まどさや「ほっ……」
マミ「さ……QBの傷を治してあげないとね」パァ
マミ「これで良しと」
QB「ありがとうマミ! 助かったよ!」
マミ「ふふ、お礼はこの子達に、ね?」
QB「どうもありがとう! 僕の名前はキュウベエ!」
QB「鹿目まどか、美樹さやか、君達にお願いがあって来たんだ!」
QB「僕と契約して魔法少女になってほしいんだ!」
ギンコ「ほー……人の姿でないのに喋る蟲だったのか」
QB「?」
マミ「QBが見えるの?!」
11:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 17:42:34
ID:hwtjUcb/T
ギンコ「あんたらと同じ、そういうものが見えるんでね」
マミ「え、と……同じ? この男の人は……?」チラッ
さやか「いやーあたし達もあそこで会ったばかりで」
マミ「……ここで立ち話もあれだし、もしよろしければわたしの家に来ないかしら?」
マミ「大したお持て成しもできないけどもね」
まどか「い、いいんですか?」
マミ「貴方もよろしいかしら?」
ギンコ「急ぎの用事もないし構わんよ」
マミ「遅くなってしまったけれど自己紹介をしないとね。わたしは巴マミよ」
さやか「あ、あたし美樹さやかって言います」
まどか「わたしは鹿目まどかです」
14:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 17:45:49
ID:hwtjUcb/T
マミホーム
さやか「ん~~! このケーキすっごく美味しい!」モグモグモグ
まどか「さ、さやかちゃん……そうだ、ギンコさん。あの、虫って……」
さやか「あーそれそれ! あたしも聞きたかったの! あれもQBも虫には見えないんだけどもさー」
マミ「え? QBが虫?」
QB「訳が分からないよ」
ギンコ「虫と言っても昆虫のような虫じゃない」
ギンコ「命に等しいもの。俺達はそれを『みどりもの』や『蟲』と呼んでいる」
ギンコ「こいつらを見えないヒトと見えるヒトがいるが……お前達は全員見えるようだな」
まどか「それがQBなんですか……?」
ギンコ「少なくとも俺達はそう思っている。まあ大した調査がされていなくて、目撃情報だけなんだがね」
15:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 17:48:49
ID:hwtjUcb/T
マミ「QB、どういう事なの?」
QB「さあ、僕にはさっぱり分からないよ」
マミ「そう……うーん、そうしたら今度は私からいいかしら?」
マミ「QBに選ばれた以上、貴女達にとって魔法少女について知っておかないといけないものね」
マミ「これはソウルジェム……QBと契約した私達魔法少女の証であり、魔力の源なの」
さやか「契約って?」
QB「ぼくは君達の願い事を何でも一つを叶えて上げるよ」
16:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 17:52:14
ID:hwtjUcb/T
さやか「願い事っ!?」
QB「どんな奇跡だって叶えてあげられるよ。けれどその代償に出来上がるのがソウルジェム」
QB「それを手にした者は魔女と戦う使命を課せられるんだ」
ギンコ「随分と虫の良い話だな。蟲の宴でもあるまいし、にわかに信じられんな」
QB「じゃあ、君の言う蟲というものと僕は関係が無いんじゃないかな?」
ギンコ「……」
まどか「願い事かぁ……」
マミ「でも忘れないでね。魔法少女になるって事は貴女達が見たものや、その大元である魔女と戦わなくちゃいけないの」
18:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 17:54:32
ID:hwtjUcb/T
さやか「ええと……話についていけないなぁ。魔女って何? 魔法少女とは違うの?」
QB「願いから生まれるのが魔法少女だとすれば、魔女は呪いから生まれた存在なんだ」
QB「そして魔女は災いの種を世界にもたらす存在なんだ」
さやか「そんなやばい奴がいるのにどうして誰も……ああ、ギンコの言っている見えない人って事か」
QB「確かに普通の人には見えないからね。だけどそれ以上に魔女は結界の奥深くに隠れ住んでいて決して人前には現れないからだね」
マミ「さっき貴女達がいた迷路みたいの所がそうよ。あれに飲み込まれた人間は、普通は生きて帰れないから」
まどか「マミさんはそんなのと戦っているんですか……?」
マミ「ええ、命懸けでね」
20:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 17:57:25
ID:hwtjUcb/T
マミ「それにしても……QBの言う通り蟲というもので無いとしたら」
マミ「何でギンコさんにはQBの姿が見えるのかしら……」
ギンコ「……んー」
ギンコ「蟲を見る為には五感だけでは駄目なんだ。それを補うものを俺達は『妖質』と呼んでいる」
ギンコ「妖質は誰にでも等しく存在する。だが必ず必要ではない感覚である為、人によっちゃあ眠っていたりするんだ」
ギンコ「蟲が見える者は妖質が多いとも言われるし、もしかするとこいつが見える条件に、こいつが絡んでるのやもしれんな」
さやか「う~~ん、何を言っているのかさっぱりだぁ!」
まどか「その妖質っていうのは測定できたりするんですか?」
ギンコ「多く溜め込んじまっている奴から抜く事はできるが、測る方法というのは聞いたことが無いな」
21:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 18:00:38
ID:hwtjUcb/T
まどか「あ……もうこんな時間」
さやか「げっ、そろそろ帰らないとかぁ」
マミ「ギンコさんはこの辺りに住んでいるのかしら?」
ギンコ「生憎俺は旅をしている身だからな。まあなに、暖かい季節だ。どうとでもなるさ」
さやか「ええ?! 野宿すんの?」
まどか「旅って何か理由があるんですか?」
ギンコ「俺は蟲を寄せる体質でね。一つ所に住めば半年でそこを蟲の巣窟にしちまう」
ギンコ「ここら辺は珍しい蟲ばかりだからな。しばらくはここらで調査でもしていくかねぇ」
23:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 18:03:32
ID:hwtjUcb/T
マミ「私は毎日パトロールをして、魔女がいれば退治しているのだけども」
マミ「ギンコさんも一緒に行きますか?」
ギンコ「いいのか? こちらとしては願ったり叶ったりだが」
マミ「ええ、丁度鹿目さん達も見学させたいので……これが地図になります」ガササ
マミ「私達はこの学校に通っていますので、夕方にでも校門の近くにいて下されば」
ギンコ「そいつは助かるよ。それじゃあまた明日な」
まどか「マミさん、ギンコさんさようなら~」
さやか「それではまた明日ー!」
マミ「ええ、気をつけて帰ってね」
24:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 18:07:27
ID:hwtjUcb/T
……夕暮れ
さやか「魔女って中々見つからないんですねぇ」
マミ「ふふ、そう多くても困るけどもね」
まどか「でも大変ですよね……毎日パトロールをしているんですか?」
マミ「ええ、可能な限りね」
さやか「なんだか思っていたのと地味だなぁ。ギンコ! 何か面白い話して! ほら蟲とか変な話いっぱいあるでしょ?」
ギンコ「俺は構わんがマミもいいのか? 移動しながら説明する事もあんだろう」
マミ「急いで全てを教えるわけでもないし……それに私もギンコさんの話を聞いてみたいわ」
ギンコ「そうかい。じゃーまずは黒子を食う蟲からな」
まどか「え?」
さやか「黒子?」
26:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 18:09:45
ID:hwtjUcb/T
マミ「魔力の強い反応……魔女が近いわ」
ギンコ「おい、ありゃあやばくはないか?」
さやか「え? あ! マミさん、あんな所に人が!」
まどか「ま、まさか……」
マミ「大丈夫よ、必ず助けるわ!」バッ
さやか「その人、大丈夫なんですか?」
マミ「ええ、気絶しているだけよ」
マミ「……見て、これが魔女の口付けよ。これをつけられた人はこうして不幸が訪れるのよ」
28:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 18:12:46
ID:hwtjUcb/T
マミ「ここが魔女の結界よ。気休めにしかならないけども」パァ
さやか「うわあ! バットが変形した!」
マミ「これなら少しは身を守れるわ」
ギンコ「それじゃ俺は離れんよう後ろをついて行くとするかね」
マミ「ええ、二人も絶対に私から離れないでね」
さやか「はい!」
まどか「わ、わかりました!」
32:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 18:16:17
ID:hwtjUcb/T
最深部
まどか「あ、あれ……」
さやか「グロい……」
マミ「あれが魔女よ……三人とも下がって!」ドゥン
ギンコ「あれは確か……ゲルトルートか。随分とでかいんだな」
マミ「あっ!」シュルン
まどさや「マミさん!!」
マミ「大丈夫。未来の後輩に格好悪いところは見せられないものね」ドゥン
マミ「これで終わりよ! ティロ・フィナーレ!!」ドッ
33:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 18:18:39
ID:hwtjUcb/T
さやか「景色が戻ってく……」
まどか「マミさん……それは?」
マミ「これはグリーフシード。魔女の卵よ」
さやか「ええ?! これが魔女の……」
QB「その状態なら安全だし、むしろ役に立つ貴重な物なんだ」
マミ「わたしのソウルジェム少し濁っているでしょ?」
まどか「本当だ……」
さやか「初めて見た時は綺麗だったのに」
マミ「魔法を使うと穢れが溜まるけども、グリーフシードを使えば」シュワ
さやか「綺麗になった!」
マミ「これでわたしの消耗した魔力は元通りよ」
34:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 18:21:34
ID:hwtjUcb/T
マミ「……それと」ヒュン
マミ「後一回くらいなら使えるわ」
さやか「え?」
ほむら「これは貴女の獲物よ。貴女だけの物にするといい」ヒュン
マミ「そう、それが貴女の答えね」パシ
ギンコ「魔法少女ってのは、お互い敵対するもんなんかね」
マミ「わたし達にとってグリーフシードは必需品だから、こうして縄張り争いも起こるのよ」
マミ「本当は協力し合うのが一番なんだけども……」
ギンコ「グリーフシード、ね……」
さやか「どうかしたの?」
ギンコ「いやなに、ちょいと考え事があってな」
36:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 18:25:06
ID:hwtjUcb/T
ギンコ「もうこの辺りに魔女ってのはいないんだろ?」
マミ「ええ、反応は無いわ」
ギンコ「なら今日のところはこれでお開きか」
まどか「あの……ギンコさん、もし良かったらあたしの家に泊まりませんか?」
さやか「なんだってー! 遂にまどかが色を知る年になってしまったのかー!?」
まどか「さ、さやかちゃん! その、野宿だなんてやっぱり可哀想だよ」
ギンコ「元々そんな生活だから気遣いは要らんさ。ここらは屋根のある所も多いしな」
マミ「うーん、本当なら私の家が一番都合がいいんでしょうけども」
ギンコ「そー気にすんなって」
39:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 18:28:27 ID:A08bzMXX0
38:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 18:27:51
ID:hwtjUcb/T
……
マミ「ティロ・フィナーレ!!」ズドォォン
さやか「いや~やっぱマミさんってカッコイイねっ!」
マミ「もうっ、危ない事をしているって意識は忘れないでね」
ギンコ「俺としちゃあもうちっと調査しておきたいんだがねぇ」
まどか「あれ? グリーフシードを落とさなかったね」
QB「あれは使い魔だからね。彼らはグリーフシードを持っていないのさ」
さやか「なんかハズレみたいな感じで悪いなー」
マミ「いずれ、分裂元の魔女になるから放っておけないのよ。それに、使い魔だって人間を殺してしまうから余計、ね」
40:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 18:30:35
ID:hwtjUcb/T
ギンコ「マミ、ソウルジェムを貸してくれないか」
マミ「いいけども……どうかしたのですか?」
ギンコ「ちょいと試したいことがあってね。さて」タプン
さやか「なんですぅーそのとっくりぃ。まさかお酒じゃないですよねぇー」
ギンコ「酒じゃない、とは言えんな。この中には光酒ってもんが入っているんだ」
まどか「こうき、ですか?」
ギンコ「光る酒と書く。蟲達の生命の源だ……こいつを」パタタ
さやか「……おお! 綺麗になった!」シュワ
41:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 18:33:20
ID:hwtjUcb/T
マミ「嘘……穢れが消えた」
まどか「凄い! その光酒があればグリーフシード要らずですね!」
ギンコ「ただまあこいつも貴重なもんだからな。完全な代用にはならんだろうな」
マミ「そう……残念だわ」
ギンコ「調達するにもここから遠く離れた所じゃないと手に入らんしな」
さやか「どっかで作ってるんですか?」
ギンコ「光脈筋っていう特殊な土地で催すものがあってな。その時に補給する以外は他から分けてもらうしかないんだ」
42:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 18:36:17
ID:hwtjUcb/T
ギンコ「そういやぁ、今日はこの間の魔法少女は現れなかったな」
さやか「ああ、あの転校生!」
ギンコ「そういやお前らは面識があるんだったか?」
まどか「この間、あたし達のクラスに転校してきたんです。暁美ほむらちゃん、て名前なんですよ」
ギンコ「……転校早々、あそこでお前達と出会ったって事か?」
マミ「そういえば彼女……QBを追いかけていたそうね」
まどか「そうなんです……あたしとQBを会わせたくなかったみたいで」
ギンコ「……」
43:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 18:40:07
ID:hwtjUcb/T
……
マミ「二人は何か願い事は見つかったのかしら?」
さやか「う~んあたしは……まどかは?」
まどか「あたしも……」
マミ「いざ考えるとなると、そうゆうものよね」
ギンコ「マミはどんな願いをしたんだ?」
マミ「……あたしは、考えている余裕さえも無かったから」
まどか「マミさん……」
マミ「後悔はしていないわ。あそこで死んじゃう事に比べたら」
マミ「だからこそ、選択の余地がある子には、きちんと考えた上で決めてもらいたいの」
ギンコ「……」
44:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 18:43:06
ID:hwtjUcb/T
マミ「それじゃあわたしはここで」
まどか「はい、お疲れ様です」
さやか「はーい! 明日もよろしくお願いしまーす!」ブンブン
QB「それじゃあ僕は今日もまどかの家に行くね」
ギンコ「お前ら、帰り道に気をつけろよ」
さやか「あ、あたし明日ちょっと病院に行くのでちょっと遅れるかも……」
マミ「あら……どうかしたのかしら?」
さやか「あたしは元気ですよー。ただちょっと知り合いのお見舞いがあるんですよ」
45:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 18:45:42
ID:hwtjUcb/T
ギンコ(ソウルジェムってのはなんかキナ臭いな)
ギンコ(魔法ってもんを使う事で穢れが溜まるのなら、それは魔法を使う事で発生するものと考えられる)
ギンコ(だが実際のところ、やっているのは穢れの除去だけだ。マミの言う魔力ってもんの補填はしていない)
ギンコ(だとすれば魔法少女の魔力と穢れってのは一体なんだ?)
ギンコ(……)
ギンコ(深入りすべきじゃあ無いかもしれんが、少し調べてみるか)
46:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 18:48:45
ID:hwtjUcb/T
……
ギンコ「あーしまった……遅れちまったか」
ギンコ(流石に律儀に校門前で待ってはいないか)
女子学生A「」ヒソヒソ
女子学生B「」ヒソヒソ
ギンコ「よう、蟲師のギンコってもんだが、巴マミという子の知り合いでね」
ギンコ「どっちに向かったか知らんかね?」
女子学生A「……え? 巴さん?」
女子学生B「ええと……確か二年生の子と一緒に慌てて出て行ったよね?」
47:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 18:52:11
ID:hwtjUcb/T
ギンコ(聞く限りじゃあ何か問題があったな)
ギンコ(ここらは自然が少なくてやり辛いだろうが……どれ、ムグラを使って探すとするか)ギュワッ
(こっちにはいない……ここも違う……こっちも……あれは魔女の結界か)ザザザザ
ギンコ(あの白い壁は……病院か)
ギンコ(見舞いの途中に結界を見つけたってところか……こっちも急がねぇとだな)
ほむら「貴方は……」プラーン
ギンコ「お前さんは確か、ほむらとか言ったか」
48:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 18:54:19
ID:hwtjUcb/T
ギンコ「にしてもなんだってこんな所で宙吊りになってんだ? 使い魔にやられたか?」
ほむら「巴マミに拘束されているだけよ」
ギンコ「時折ちょっかいを出しているようだが一体何が目的なんだ?」
ほむら「……貴方は魔法少女でもないのに、どうしてこんなところにいるのかしら?」
ギンコ「ちょいと俺にもあのインキュベーターが見えるもんでね」
ギンコ「魔女ってのが俺らの範疇のものである可能性が高いもんだから調査をしておきたいんだ」
ほむら「……そう」
ほむら「お願い、急いで巴マミの元に向かって、慎重に戦うように伝えて」
ギンコ「なんだ、心配してんのか? だが、よほどじゃないとマミは負けたりはしないんじゃないか?」
ほむら「……今日の魔女はマミの戦い方とは相性が悪いのよな」
ギンコ「そうかい、ならちょいとばかし急がにゃいかんな」
49:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 18:57:43
ID:hwtjUcb/T
ギンコ(今日は、か……ほむらは何を知っているんだ?)
ギンコ「やっと最奥か……よう、お前ら」
まどか「ギンコさん?!」
さやか「どうやってここに来たの?!」
ギンコ「ちょいと探したら結界を見つけてな。調子はどうだ?」
さやか「そりゃあもう! マミさんの猛攻で魔女もあと一息って感じ!」
ギンコ(相性が悪いと言っていたがどう悪いのやら……)
ギンコ(しかし、この状況じゃ声も届かんだろうし、割って入る訳にもいかんしなぁ)スハー
50:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 19:00:10
ID:hwtjUcb/T
マミ「これで終わりよ!」ドゥゥン
シャルロッテ「……」ニュルン
マミ「……え」
シャルロッテ「……」グワァ
まどさや「マミさん!」
ギンコ「……」フー
シャルロッテ「?」モアッ
シャルロッテ「――! ――!」グググ
まどか「え? 煙草の煙が……」
さやか「なにあれ! 魔女を捕らえた!」
53:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 19:14:00
ID:hwtjUcb/T
ギンコ「どうやら蟲も魔女を同胞とみなした様だな」
ギンコ「こいつは同胞に巻きつくんだ。相手が相手だし長くはもたんだろうがな」
さやか「あ……煙が晴れてく」
ギンコ「マミ、どうもそいつはお前さんとは相性が悪いらしい。止めの一撃は残して戦うんだ」
マミ「え、ええ……ギンコさん、ありがとう」
マミ「仕切りなおしよ……行くわよ!」チャキッ
54:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 19:16:15
ID:hwtjUcb/T
シャルロッテ「」ニュルン
さやか「あーもー! なんなのあいつ! さっきから何度も何度もぉ!」
ギンコ「何かしらのからくりがあるんだろうが……」
マミ「こういう魔女には本体が存在するはずだけども……流石に探す余裕は無いわね!」ドゥンドゥン
ギンコ「……」キョロキョロ
ギンコ「あそこに座ってるぬいぐるみは元からあったもんなのか?」
まどか「え……どうだったかな?」
マミ「! 確かあれは魔女と共に……なら!」ドゥン
マミ「これで終わりよ!」ドドォン
55:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 19:18:20
ID:hwtjUcb/T
シャルロッテ「」プシュゥゥ
さやか「……た、倒した?」
マミ「ええ、あの本体を倒した以上、この魔女はもう復活できないわ」
ギンコ「結界も消えたか……お疲れさん」
マミ「ギンコさん……本当にありがとうございます。もしあの時ギンコさんがいなかったら」ブル
ギンコ「つっても、今回は助言あっての事だったからな」
まどか「助言ですか?」
ギンコ「ああ、いるんだろ? ほむら」
マミ「え?」
さやか「転校生?!」
ほむら「……」
57:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 19:24:09
ID:hwtjUcb/T
ほむら「私からもお礼を言うわ」
ほむら「……」
ギンコ「そういやお前にはまだ名乗ってなかったな。蟲師のギンコってんだ」
ほむら「そう、ありがとう。ギンコ」
マミ「……どういう事なのかしら? まさか貴女がギンコさんに私を助けるように言ったの?」
ギンコ「ああ、マミとは相性が悪いってね。事実、隙を突かれていた訳だしな」
まどか「ほむらちゃん……」
ほむら「勘違いしないで。無関係な貴女達が危険に晒されるのを回避したかっただけよ」
さやか「なるほどぉ。これがツンデレってやつですなぁ~」
58:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 19:27:19
ID:hwtjUcb/T
ギンコ「そうだな……そのお礼ついでにちょいと話を聞かせちゃくれんか?」
ほむら「話?」
ギンコ「ああ、お前に聞きたい事があってな」
マミ「魔女の事なら遠慮なく聞いて下さればいいのに」
ギンコ「いや、個人的なことなんでね。そういうわけでお前達はもう帰って休め」
さやか「うーん、なんか釈然としないけど……ま、あたし達は帰ろっか」
まどか「う、うん」
マミ「……ギンコさん、ないとは思いますが気をつけてくださいね」
ギンコ「なに、心配いらんだろ」
59:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 19:30:31
ID:hwtjUcb/T
ほむら「それで、人払いまでしてどういった用件があるのかしら」
ギンコ「端的に言っちまえばお前達魔法少女に纏わる事だな」
ギンコ「まずはソウルジェムからだ。あれに溜まる穢れを放っておいたらどうなる?」
ほむら「……随分と核心的な事を聞くのね。だいたいの予想通りじゃないかしら?」
ギンコ「何か調べがついている訳じゃあないからな。聞かせてくれ」
ほむら「そう……ソウルジェムに穢れが溜まるとその魔法少女は魔女になるわ」
ギンコ「もしやとは思ったが、本当にそうなのか」
ギンコ「マミはこの事を知っているのか?」
ほむら「知らないし決して伝えないでもらえるかしら? 巴マミがこの事を知ったら錯乱するわ」
60:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 19:33:25
ID:hwtjUcb/T
ギンコ「……」
ほむら「貴方が知りたいのはそれだけかしら?」
ギンコ「いや、もう二つある。お前は……未来を知っている、いや視えているのか?」
ほむら「見えて……?」
ギンコ「……違うか。俺達の生業の蟲ってもんの中には未来や透視の力を与えるモノがいるが」
ギンコ「そいつが絡んでいるわけではないんだな」
ほむら「貴方の言う虫というものがどういうものかは知らないけれど」
ほむら「これは私の魔法少女としての力よ」
62:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 19:36:19
ID:hwtjUcb/T
……
ギンコ「時間を戻す、か」
ほむら「……よくこんな話を信じられるわね」
ギンコ「このくらいならな。俺達の範疇である蟲、その中に"廻陋"という蟲がいる」
ギンコ「そいつに囚われた生き物はその生き物の時間を歪められてしまう、と言われている」
ギンコ「それは同じ時間を繰り返し生かされる事になる……そんな性質を持った蟲がいるぐらいだからな」
ギンコ「それだけ短い時間を戻すくらいなら逆に受け止められちまうな」
ほむら「随分と変わっているのね」
ギンコ「蟲師ってもんは大抵普通じゃあないだろうからな」
63:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 19:39:20
ID:hwtjUcb/T
ギンコ「ああ、そうだ。最後の一つだが、お前はあいつらの敵か? 味方か?」
ほむら「どちらでもないわ……そうね、何れは味方になるわ」
ギンコ「どういう意味だ?」
ほむら「ワルプルギスの夜という魔女が現れるわ」
ほむら「貴方が巴マミに同行して見てきた魔女とは比べ物にならない強力な魔女」
ほむら「あれが現れる時まで巴マミが生きていて説得できれば……味方になるわ」
ギンコ「……」
ギンコ「とりあえずは味方って事にしておくか」トクトク
65:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 19:42:16
ID:hwtjUcb/T
ほむら「それは?」
ギンコ「光酒ってもんだ。一応、ソウルジェムの穢れを取り除く効果がある。よければ使ってくれ」
ほむら「グリーフシードでもないのに?」
ギンコ「マミのソウルジェムで実証済みだ。まあこれは生命そのものとさえ言われているからな」
ほむら「綺麗ね……それにこの香りも」
ギンコ「グリーフシードが余っててどうしようもないくらいなら、飲んじまった方が得かもしれんな」
ほむら「そう……貴重な物をありがとう」
ほむら「……ギンコ、まどかが魔法少女になるのだけは阻止して」
ギンコ「まあ、話を聞いた以上は可能な限り止めるさ」
ギンコ「それとお前達魔法少女をどうにかする方法も調べてはみるが……まあ難しいだろうな」
66:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 19:45:19
ID:hwtjUcb/T
ギンコ「付き合わせちまって悪かったな」
ほむら「気にしなくていいわ」ファサァ
ギンコ「お前には要らんかもしれんが、気をつけてくれ」
ほむら「ええ……貴方がいた時間軸は今までなかったわ」
ほむら「今度こそワルプルギスを倒し、まどかを救ってみせる」
ギンコ「……」
68:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 19:48:27
ID:hwtjUcb/T
ギンコ(ほむらから欲しい情報は聞けたが……)
ギンコ(随分な厄介ごとに首を突っ込んじまったな)ハー
ギンコ(あまり深入りすべきでないとは思っていたが……引き際を誤ったな)
ギンコ(さて、近いところでさやかのやつか)
ギンコ(少し調べてみない事には止めようがないな……)
70:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 19:52:29
ID:hwtjUcb/T
……
上条「諦めろって言われたんだ。先生から直々に……」
上条「今の医学じゃ無理だって。……奇跡や魔法でもない限り、この腕は二度と動かない」
さやか「あるよ……!」
さやか「奇跡も魔法も……」
ギンコ「やれやれ……随分とでかいところだな、ここは」
さやか「ぎ、ギンコ?! どうしてここに?」
ギンコ「腕が動かなくなったヴァイオリニストの噂を聞いてね」
ギンコ「もしもそれが俺達の範疇であるなら、と思ってね」
71:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 19:56:22
ID:hwtjUcb/T
上条「さやかの知り合いかい? あまり……医者には見えないけども」
さやか「知り合いと言えばそうなんだけども、医者じゃない事は間違いないんだよね……」
ギンコ「どれ、ちょいと腕を見せちゃくれんか?」
上条「……どうせ治る事はないんだ。自由に見てくれて構わないよ」
ギンコ「……」ジー
さやか「どうなの……? ギンコになら治せるの?」
ギンコ「……これなら何とでもなるな」
ギンコ「こいつは外科医でなく、俺達蟲師に見せてもらわにゃ治らんよ」
上条「むしし……? とにかく、この腕が治る可能性があるのかい?」
ギンコ「可能性も何も、すぐに動くようにしてやるよ」
72:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 20:03:59
ID:hwtjUcb/T
ギンコ「……」ゴリゴリ
ギンコ「こんなもんかね。こいつを飲み干せば腕が動くようになる」ドロッ
上条「……これを?」ズォォ
ギンコ「まあなんだ、死にはせんよ」
さやか「ギンコ……これ本当に人が飲めるものなの?」
上条「いや、いいよさやか。またヴァイオリンを弾きたいんだ……その為なら!」グイ
上条「……ぅ!」ググ
上条「っ! !」ゴクン
ギンコ「おー……一気に飲む必要はなかったんだがなぁ」
74:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 20:06:13
ID:hwtjUcb/T
上条「はぁっ! はぁっ!」スァ
上条「なんて酷い味だ……汗が吹き出てきたよ」
さやか「きょ、恭介……手が!」
上条「え? あ、ああ……動く。凄い……今まであんなに動かなかったのに!!」
さやか「ギンコ……ありがとう!」
ギンコ「礼なら要らんさ。ただこのままだとお前が人生を棒に振りかねなかったからな」
さやか「うげっ!?」
上条「人生を……? さやか、どういう事か説明してくれるだろうね?」
さやか「あはははは、ギンコってば変な事ばかり言うんだからさー」
75:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 20:09:05
ID:hwtjUcb/T
ギンコ「……蟲というのは生と死の間、者と物の間にいるもの。そして俺達とは在り方の異なる命だ」
ギンコ「そうした蟲達の影響を強く受けすぎた人間は蟲の気を帯びて、あちら側へいってしまう」
ギンコ「だがそれは……一度きりの死よりも想像を絶する修羅だとは思わんか?」
さやか「?」
ギンコ「お前がとろうとした道は、例えそれほどかけ離れていないにせよ人の理からは大きく外れる」
さやか「……あ」
上条「一体何の話だい?」
ギンコ「こいつはお前の腕を治す事と引き換えに、人ではない者になろうとしたんだ」
ギンコ「しっかりと説教をしてやってくれ」
78:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 20:12:14
ID:hwtjUcb/T
……
ギンコ「よう、さやかは今日は来られんだろうよ」
マミ「ええ、さっき連絡を貰ったわ。それなので今日は体験コースは中止よ」
ギンコ「そうかい。それなら俺も今日は自由にしているかね」
マミ「ギンコさんでしたら一緒に来ても構わないのだけども」
ギンコ「なに、ここらでも普通の蟲が見つかったからな。ちょいとそっちの調査もしておきたいのさ」
マミ「そう……急に一人になると少し寂しいわね」フフ
79:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 20:15:34
ID:hwtjUcb/T
ギンコ(とは言ってもそうは見当たらないな)
ギンコ(やはり豊かな土地ではないか……)
ギンコ「ん?」
まどか「仁美ちゃん! どうしちゃったの?!」
ギンコ「なにやってんだありゃあ……」
ギンコ(あの仁美とかいう子の首筋……何か見えたな)
ギンコ(魔女の口付けだとしたら厄介だな)
82:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 20:18:29
ID:hwtjUcb/T
……
まどか「嫌だ……誰か! 助けて!」グネングネン
ドゥンドゥン
まどか「マミ、さん……!」
マミ「鹿目さん、もう大丈夫よ!」ドゥンドゥン
マミ「これで終わりよ! ティロ・フィナーレ!!」ドォォン
ギンコ「お疲れさん、どうやら間に合ったようだな」フゥ
マミ「ええ、ありがとう。ギンコさん」
さやか「まどかあぁ!!」
まどか「さ、さやかちゃん?!」ダキ
さやか「良かった、良かったよぉぉ!」グズグズ
83:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 20:21:09
ID:hwtjUcb/T
ほむら「……」
まどか「ほむらちゃん!」
ほむら「……どうやらまた貴方に助けられたみたいね」
ギンコ「今回ばっかりは使いっ走りになっただけだがな」
ギンコ「まどかを助けたのはマミだ。礼ならそっちにしてくれ」
マミ「あら、言いたくないのなら言わなくても結構よ?」
ほむら「いいえ……ありがとう、巴マミ。ギンコも」
ギンコ「結局俺もか?」
ほむら「……」チラ
さやか「な、何よ転校生……」
ほむら「なんでもないわ」ファサ
ギンコ(ああ、そういう事か)
84:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 20:24:19
ID:hwtjUcb/T
杏子「で、あれがおかしな男?」
QB「そうだよ。何故か僕や魔女が見えているんだ。しかも魔女や使い魔を退ける道具を持っているみたいなんだ」
杏子「そんだけぇ? それで狩場を広げてるってわけじゃないんでしょー」
QB「そうなんだけども、彼が何を考えているのか分からない以上、あまり野放しにしていたくないんだよ」
杏子「……あたしにどうしろってんだい」
QB「マミ達は彼を信用してしまっている。だから杏子には彼を見張っててほしいんだ」
QB「もしも僕の知らないところでグリーフシードを悪用しようとしているとしたら大変な事になる」
杏子「まーむやみにボンボン孵化させられても首が回らなくなるしねー」
杏子「いーわ。協力してあげるよ」
86:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 20:28:06
ID:hwtjUcb/T
マミ「ここね……」
QB「この結界は使い魔のもののようだね」
マミ「……二人はまだ見学を続けるのかしら?」
まどか「え……?」
さやか「あー……あたしらお邪魔ですもんねぇ」
マミ「そういう意味じゃないの」
マミ「この間の戦いの時に感じたわ……」
マミ「あたし一人じゃ、貴女達を満足に守れもしないのに」
マミ「これ以上、魔女狩りに付き合わせてしまうのは危険だわ」
まどか「マミさん……」
ギンコ「そういう事は外に出てからにした方がいいんじゃないか。そら、飛んできたぞ」
マミ「外に……! 逃がさないわよ!」バァン
88:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 20:31:03
ID:hwtjUcb/T
杏子「あーいかわらず、使い魔でも倒してんだねぇ」
マミ「佐倉さん……!?」
さやか「知り合いですか?」
マミ「ええ……隣町の魔法少女よ。それで、どうしてここに?」
杏子「『おかしな男が魔女討伐に同行している』」
杏子「『魔法少女でもなく、グリーフシードが目的でもない』」
杏子「それってさ、すっごい気味が悪くない?」
ギンコ「おいおい……俺は調査に来てるだけでなにも悪さはしてないんだが」
杏子「マミも何でこんな奴を信用しているのかしらないけどさー」ヒュルルル
杏子「邪魔なんだよね!」ヒュンッ
89:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 20:33:36
ID:hwtjUcb/T
ギンコ「うおっ!」バシンッ
ギンコ「おい! 俺は生身の人間だぞ!」ダダ
マミ「止めなさい、佐倉さん!」バッ
杏子「なに? 邪魔する気?」
杏子「だったらマミでも容赦しないよ!」ジャリ
まどか「マミさん!」
さやか「ちょっとあんた! いきなり現れて何なのよ!」
ほむら「……」
まどか「え? あれ? ほむらちゃん?!」
杏子「な、こいつ……いつの間に」
90:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 20:36:34
ID:hwtjUcb/T
ほむら「……佐倉杏子。この男の事は一体誰から聞いたのかしら」
杏子「あんた……一体どうやってここに? いや二対一じゃ分が悪いか……そこにいるQBだよ」ボリボリ
QB「やれやれ、全く君は神出鬼没だね」
ほむら「あなたに言われたくは無いわ」ギッ
マミ「QB? なんでそんな事を?!」
QB「正直、僕はギンコの事をあまりよく思っていないんだ」
QB「僕が見えること自体、常軌を逸しているのに魔女や使い魔に効果のある道具を持っている。とてつもないイレギュラーだと僕は思うね」
QB「とは言え、信用しているマミ達に言っても仕方がないからね」
QB「探りをいれて欲しくて杏子に話したんだけど、まさか正面切ってくるとは思わなかったよ」
杏子「てめぇ!」
稀男「そのイレギュラーってのはお前さんにとっての話かねぇ……」フゥ
マミ「え……?」
まどか「どういう事ですか?」
91:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 20:39:20
ID:hwtjUcb/T
ギンコ「先日、俺がさやかの契約を止めたもんだからな」
まどか「え……さやかちゃん、魔法少女になろうとしてたの?!」
さやか「いやー……あはは、ちょっと事の成り行きでねー」
マミ「美樹さん……」
ほむら「消えなさい、インキュベーター」チャキ
杏子「串刺しになりたいってんなら話は別だけどねぇ」チャキ
QB「やれやれ、暁美ほむらに加え佐倉杏子までそんな態度じゃ、引き下がるしかなさそうだね」
ほむら「……」
ほむら「改めてお礼を言うわ。ギンコ」
ほむら「ここまで……誰も失わずに来れたのは貴方のお陰よ」
ギンコ「そろそろ腹割って話し合っても良いんじゃないか?」
ほむら「……そうね」
93:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 20:42:58
ID:hwtjUcb/T
ほむホーム
さやか「ワルプルギスの夜?」
ほむら「そうよ、最悪の魔女よ。最速なら今週末に見滝原に上陸する。出現範囲はこのあたり、そして時間はこの通りよ」
杏子「このあたりって……根拠はなんだい?」
ほむら「統計よ」
マミ「統計? そんなにこの町にワルプルギスの夜が来ていたの?」
杏子「そんな話聞いた事がないよ」
マミ「でも統計と言うからには以前にも来た事があるはずよね」
まどか「ほむらちゃん、どういう事なの?」
95:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 20:45:34
ID:hwtjUcb/T
……
まどか「ほむらちゃん、あたしの為に……」
ほむら「……だから、お願いまどか。わたしに守らせてっ」ギュ
マミ「……そんな事があったなんて」
杏子「ふーん、なんか5人で戦っていたとか想像できないわー」
さやか「転校生……ごめん、あんたの事誤解してた」
ギンコ「ほむら、ある程度は策はあるのか?」
ほむら「あいつに小細工は効かないわ。完全に総力戦になるだけよ」
ギンコ「そいつはまた何とも言えん状況だな。今回はお前達三人だけなのだろう?」
ギンコ「遠くの町から援軍を呼べんのかねぇ。聞く限りじゃあ、蟲煙草も役に立たんだろうし」
96:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 20:48:14
ID:hwtjUcb/T
ほむら「そうね……他の町の魔法少女を探す事はある程度時間をかければ可能だわ」
ほむら「ただ、早急にとなると話は別よ。……インキュベーターなら把握しているでしょうが、あいつの目的は魔法少女を増やす事」
ほむら「何より、まどかを魔法少女にする事に固執しているわ」
ギンコ「わざわざその確率を下げる事はしないって事か」
まどか「でも、あたしが魔法少女になればワルプルギスの夜にも勝てるんだよね?」
ほむら「……絶対ではないわ。私達が戦って敗北した事もあったのよ」
さやか「それでも少しでも魔法少女が増えた方が勝率上がるんでしょ?」
杏子「なんかあんたの話を聞いていると、新しい魔法少女自体増やしたくないような言い草だな」
杏子「増えると何か不都合があるわけ?」
97:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 20:51:27
ID:hwtjUcb/T
ギンコ「確かな事は何一つ言えんが、魔法少女が生まれると魔女もまた生まれる可能性が高いな」
マミ「え?!」
ギンコ「単純な話この世にソウルジェムが生み出されると、孵化するためだけのグリーフシードも生み出されるんじゃないのかねぇ」
ギンコ「だとすれば、まどかが強力な魔法少女として立った時、後に再び強大な魔女と対峙する事が決まっちまう」
ギンコ「魔法少女になっちまっている三人は仕方が無いとしても、これ以上は増やしたくない。という話には至るな」
ギンコ(と、いう事にしておくか)
ほむら(……ありがとうギンコ)チラッ
マミ「なるほど……確かにそれなら。それにQBも出会ったときから鹿目さんに付きっきりだったし」
さやか「じゃああたし達は何としてでも魔法少女になっちゃいけないわけかぁ」
まどか「……うん、そうだね」
99:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 20:54:24
ID:hwtjUcb/T
ほむら「そんな訳だから巴マミも佐倉杏子もそれまで力を温存しておいてちょうだい」
ほむら「まどか達は当日、避難しておいて」
さやか「そりゃあ、流石に今回ばっかりは見学なんていってられないしね」
まどか「そうだね……」
ギンコ「なあ、そいつが現れる事で発生する被害ってのは、予め予兆があるもんなのか?」
ほむら「どういう事かしら?」
ギンコ「最悪のケースは考えるべきだろう。可能な限り危険を知らせ、避難をしておくべきだ」
102:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 20:57:17
ID:hwtjUcb/T
ギンコ「と言っても中々難しい話なのだろうがな」
まどか「あ……あたし、それをやります!」
まどか「あたしは皆と一緒に戦えないから、せめてそういう事だけでもしたいの」
ギンコ「俺からじゃあ何もできんしなぁ……三人もそれでいいか?」
マミ「私からも周りには伝えては見るけれども、鹿目さん達にも協力してもらったほうがよさそうね」
杏子「あたしは知り合いとかいないしそっちの方が助かるかな」
ほむら「ええ、避難に関してはまどかに任せるわ」
まどか「うん、あたし頑張るからね!」
さやか「えー……まるであたしには期待していないかのような言い方ー」
103:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 21:00:34
ID:hwtjUcb/T
……
ギンコ「……」カサカサ
ギンコ(やはり善い返事はないか)
ギンコ(元々、彼女らの言う魔女にあたる蟲についての文献はごく僅かにしか残っていなかった)
ギンコ(おまけに魔法少女に関するものは読んだ覚えはないからな)
ギンコ(やはり……誰も調査していないと見るべきか)フゥー
ギンコ(淡幽のところは蟲の死の話だけだからなぁ)
ギンコ(イサザあたりにでも当たってみるかね)
104:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 21:03:26
ID:hwtjUcb/T
ほむホーム
ギンコ「……」ピンポーン
ほむら「ギンコ? どうかしたのかしら?」ガチャ
ギンコ「一応こっちで調べている事の報告でもと思ってな」
ほむら「そう、とりあえず上がって頂戴」
マミ「ギンコさん?」
杏子「一体何しにきたのさ」
ギンコ(……)
ギンコ「ちょいとな」
105:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 21:07:12
ID:hwtjUcb/T
ギンコ「お前達はワルプルギスの夜対策で集まっているのか?」
マミ「ええ、そんなところよ」
ほむら「それで、話と言うのは?」
ギンコ「魔法少女であるお前らをどうにか元に戻せないかと調べている」
ギンコ「知人に文も送ってみたが、やはり善い返事は無かった」
ほむら「期待はしていないわ」
ギンコ「まあ、俺も藁に縋る程度の気持ちではあるがな」
ギンコ「ワルプルギスの夜の件が終われば、別の知人に当たってみる」
106:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 21:09:34
ID:hwtjUcb/T
杏子「なんだ? ワルプルギスの夜が来るまでいるっての?」
ギンコ「調査はできんだろうが見ておきたいからな」
マミ「危険なんですよ?」
ギンコ「蟲そのものが安全かと言えば違うからな」
ギンコ「やばそうなら適当に退散するさ。俺の事は気にしないでくれ」
ほむら「ええ。戦いが始まればビルが降ってこようと助ける余裕は無いわ」
マミ「ビ、ビルが?」
ギンコ「……あんなもんが振ってくんのか」
ほむら「正確にはワルプルギスの夜が飛ばしてくるわ」
杏子「シャレにならない力じゃねーか」
107:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 21:12:38
ID:hwtjUcb/T
……
ほむら「来るわよ……」
杏子「いよいよか」
マミ「……」ゴクリ
ギンコ「よう、随分と大荒れだがこいつもワルプルギスの夜の影響か」
ほむら「ええ、来るわよ。ギンコは逃げる準備をして頂戴」
③
ほむら「今度こそ」
①
ほむら「決着を着けてやる!」
108:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 21:16:14
ID:hwtjUcb/T
ギンコ「すっげ……」ビリビリ
杏子「なんてでかさだよ……おい」ゾクッ
ほむら「……」ギリッ
マミ「こんな……本当に勝てるの?」
杏子「勝つも何も、全力でぶつからなければ倒せないでしょ!」
杏子「一番槍は頂くよ!」バッ
ギンコ「止せ! 止めろ!」グッ
杏子「うわ!」ドシン
マミ「え?!」
ほむら「ギンコ?」
109:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 21:18:37
ID:hwtjUcb/T
杏子「いったぁ……どういうつもりだギンコぉ!」
ギンコ「この皮膚にくる感覚……恐らくあれは"ナガレモノ"の一種だ」
ほむら「流れ者?」
ギンコ「発生する理由はあれど目的は無い。生きている事を除けば自然現象と変わらない」
マミ「だからってあれを放っておけっていうの? 危険過ぎるわ!」
ギンコ「お前達は大規模な台風が発生したらどうする? 爆弾でも使ってどうにかするのか?」
ギンコ「俺達ヒトは山の一部だ。自然の理を捻じ曲げる様な事をすれば、生きていく事はできんよ」
杏子「だけどもさ、あれは魔女だ……あたしらが倒さなくてどうするってのさ」
ギンコ「ナガレモノは触れれば憑く。ほむら、お前さんには思い当たる節があるんじゃないか?」
ほむら「……まさか」
112:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 21:21:58
ID:hwtjUcb/T
杏子「じゃあ見す見す見逃せっての?」
ギンコ「確かに相当な被害にはなるだろう」
ギンコ「だがこちらが手を出さなければそれも最小限のものに済むんじゃないか?」
ギンコ「結構な人数が遠方に避難したとも聞く」
マミ「……暁美さん」
ほむら「……」
ギンコ「あれが去った後の世界、それが気に食わなけりゃ時を戻す事だってできるだろう」
ギンコ「あれに勝てるかも分からんのだろ? もしかしたら戦うべきですらないかもしれん」
ほむら「だとしても……あいつが生きている限り、また多くの被害が出るのよ!」
113:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 21:24:18
ID:hwtjUcb/T
ギンコ「飽くまで蟲師としての見解でしかないからな。お前達も納得はできんだろう」
ギンコ「だがもし仮にあいつがまた現れるとして、どうしても打ち勝たねばならんと言うのなら」
ギンコ「今戦う事が必須なのか?」
杏子「……ああ、そういう事か」
マミ「ここは耐えて、次に備えろって事かしら?」
ギンコ「時間があれば多くの魔法少女と協力する事はできるんだろ?」
ほむら「私達で、魔法少女のネットワークを作れと?」
ギンコ「仮にこれが大災害を及ぼすにせよ、お前達三人で勝てるものには見えんがね」
杏子「……」
114:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 21:27:29
ID:hwtjUcb/T
ほむら「……」ギリッ
マミ「暁美さん……」
杏子「判断はほむらに任せるわ。あたしらにはあいつの強さを詳しく知らないわけだしねぇ」
ほむら「……まどか達の所に行くわ。せめて、被害を抑える事くらいなら……」
杏子「そうかい、ならワルプルギスの夜退治は解散だな」
杏子「ま、世話になったからね。手伝いくらいしに着いていってやるよ」
マミ「そうね、鹿目さんや美樹さんが心配だものね」
116:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 21:31:27
ID:hwtjUcb/T
数日後
ギンコ「こいつはまた結構な有様だな」
さやか「うわぁ……町がめっちゃくちゃ……」
マミ「最早復興と呼びうる規模の被害だそうよ」
ほむら「これが本当に最善だったと言えるの?」
ギンコ「さてね……そこまでは分からんよ」
ギンコ「だがまどかが無事、お前さんも無事」
ギンコ「二人の魔法少女と、魔法少女になり得る一人が無事、これが今までにあったのか?」
ほむら「それは……」
まどか「ほむらちゃん……」
118:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 21:34:26
ID:hwtjUcb/T
ギンコ「ま、俺のほうも期待はできんだろうし、どうしてもいやだってんならまた時を戻せばいい」
ギンコ「正直、その力の多用は勧められんが、俺に止められるもんでもねえしな」フゥー
ギンコ「一応、お前さん達に光酒を分けておく。もし、どうしても欲しいって事になったらここに文をくれ」
ギンコ「すぐに来れる訳じゃないからな。ある程度、先を考えた上で文をよこしてくれ」
ほむら「ええ、助かるわ」
さやか「そのうちまた来てくるんでしょ?」
ギンコ「そうだな……何か分かればすぐに来るだろうが、中々こんな所までは来る事が無いからな」
杏子「こんな所ってそんな辺境みたいな場所じゃあないんだからさー」
ギンコ「使い魔を採取する訳にもいかんし、中々調査ができんからなぁ」スハー
120:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 21:36:48
ID:hwtjUcb/T
マミ「でも、何時でもいらしてくださいね。私達は待っていますよ」
まどか「また色んなお話を聞かせて下さいね?」
さやか「そういえばほむらや杏子はギンコさんの話を聞いていないんだっけかぁ? 勿体無いなぁ」
杏子「聞きたければマミにでも聞くからいいさ」
さやか「うそうそ、拗ねないでよ杏子ー。このさやかちゃんが話してあげるからさぁ!」
杏子「逆にうろ覚えになってそうで信じられなさそうだな」
ほむら「佐倉杏子、賢明な判断ね」
さやか「あ、こら転校生ー!」
121:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 21:39:29
ID:hwtjUcb/T
ギンコ「さて、俺はそろそろ行くとするかね」
さやか「もっとゆっくりしていけばいいのにさー」
まどか「これじゃあ道もぐちゃぐちゃなんじゃ……」
ギンコ「あんまし長居しているわけにもいかんしなぁ」
ギンコ「ま、何時来れるかも分からんしな。お前達も達者でやってくれ」
ほむら「ええ……貴方も体には気をつけてちょうだい」
マミ「またお会いできるのを楽しみにしていますね」
ギンコ「ああ、じゃあな」
122:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 21:42:19
ID:hwtjUcb/T
……
ギンコ「……」ザッザッ
ギンコ「ここらで一休みするかねぇ」フゥー
QB「やれやれ、針で板に磔にされた上に変な包みまでされるなんて訳が分からないよ」
ギンコ「死ぬ思いもしたからな。これくらい収穫がなくちゃな」
QB「だったら解剖するなりすればいいじゃないか」
ギンコ「ほむらから聞いたが、お前は死んでもまた沸いて出てくるんだろう」
ギンコ「こうしておけばしばらくは悪さも出来んし、俺も調査ができるからな」
ギンコ「とは言え、ずっと捕らえておく事はできんがな」
ギンコ「まあしばらくは付き合ってもらうぜ、インキュベーター」
ギンコ「インキュベーター……? 幻の蟲じゃねーか」 終
127:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 21:47:41 ID:oIU82idrO
乙
ワルプル素通りとは珍しい
131:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 21:48:32 ID:h3iHTCN2O
乙 みんな無事で良かった
132:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 21:56:06 ID:ZZXLPGZNO
蟲しらんがおもろかった
134:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/10 21:59:19 ID:KM4p5lVR0
意外と再現性高かったし展開も好きだ、乙
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