1:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 16:08:20.77
ID:mXL/vBYN0
ヒュゥゥゥゥ…
ペタッ… ペタッ… ペタッ…
ペンギン「やれやれ、やっと町に着いたか……」
ペンギン「どれ、冷たい氷水でも飲むとしよう……」
ペタッ… ペタッ… ペタッ… ペタッ… ペタッ…
2:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 16:10:09.71
ID:mXL/vBYN0
―酒場―
ペンギン「……」
店主「ペンギンの客が来るなんてのははじめてだ……ご注文は?」
ペンギン「氷水を」
店主「……」ビキッ
店主「お客さん、冷やかしですかい?」
ペンギン「冷やかしじゃない。お冷やをくれ」
店主「ふざけんなッ! うちは酒場なんだ! 酒飲まねえなら出てけッ!」
ペンギン「……」
3:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 16:13:47.66
ID:mXL/vBYN0
女記者「だったら、こういうのはどう?」
店主「!」
女記者「この店で一番高いお酒をちょうだい。あとついでに氷水も」
店主「そんならかまいませんが……」
店主「どうぞ」スッ
女記者「どうも~」グビグビ
女記者「ぷはっ、おいしい!」
女記者「はい、ペンギンさん。氷水(これ)は私からのおごりよ」スッ
ペンギン「……ありがとう」ゴクゴク
ペンギン「うまい」
ペンギン「おかげで、人心地がついたよ」
女記者「ふふっ、それはよかった!」
4:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 16:15:07.91
ID:mXL/vBYN0
女記者「じゃあ、今度は私の頼みを聞いてくれる?」
ペンギン「もちろんだ」
女記者「それじゃ……」
女記者「私、旅をしながらスクープを探してるフリーのジャーナリストなんだけど」ペチャクチャ
女記者「しゃべるペンギンなんて見るの初めてなの! もうワクワクが止まらないわ!」ペチャクチャ
女記者「このチャンスにみっちりきっちり取材させてもらうから、覚悟してちょうだいね!」ペチャクチャ
ペンギン「!」ギョッ
5:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 16:16:46.28
ID:mXL/vBYN0
女記者「ご出身は?」
ペンギン「な、南極だ」
女記者「どうしてこの町に?」
ペンギン「あてのない旅の途中、たどり着いた」
女記者「なぜ旅を?」
ペンギン「ペンギンは飛べない……」
女記者「?」
6:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 16:18:59.74
ID:mXL/vBYN0
ペンギン「南極の外に出られるようなペンギンはごくわずかだ」
ペンギン「俺の仲間のうち、ほとんどは南極で一生を終える」
ペンギン「だから俺は、南極から出られない仲間の分まで、外の世界を見聞しようと思ったんだ」
女記者「なるほどなるほどぉ~」
女記者「それで……」
ペンギン「ま、まだあるのか」
女記者「当然! こんなチャンスめったにないもの!」
7:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 16:21:17.66
ID:mXL/vBYN0
バタンッ!
「おっ、すいてるぜ!」 「ついてるゥ!」 「とっとと酒と肉持ってこいやぁ!」
ゾロゾロゾロ…
店主「ゲ、きやがった……」
ペンギン「……」
女記者「なんなのあいつら?」
店主「この町の鼻つまみ集団ですよ」
店主「普段は町外れにたむろしてて、時折こうやって町に出てきて、タダで飲み食いするんでさ」
女記者「悪い上にどうしようもない奴らね」
店主「特に……」
8:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 16:24:03.89
ID:mXL/vBYN0
ワイワイ… ガヤガヤ…
大男「ガッハッハ、今日は飲むぞぉ!」
剣士「お前はいつも飲んでるだろうが」
店主「あの二人がヤバイ」
店主「ウワサじゃ元傭兵かなんからしくて、恐ろしく腕が立つんでさ」
店主「間違っても取材するようなことしないで下さいよ」
女記者「分かってるわよ! 今の私はペンギンさんに夢中だし!」
ペンギン「夢中になられても困るんだが……」
9:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 16:26:56.65
ID:mXL/vBYN0
手下「――お?」
手下「よそ者の匂いがすると思ったら、こんなとこにいやがった! しかも二匹も!」
店主「お客さん、勘弁して下さいよぉ~」
手下「うるせえ!」
店主「ひっ!」
手下「女と……ペンギン? どういう組み合わせだ、こりゃ?」
女記者「……」
ペンギン「……」
10:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 16:28:44.57
ID:mXL/vBYN0
手下「おい姉ちゃん、なかなか美人じゃねえか。俺と――」
女記者「……!」
ペンギン「よせ」
手下「!」
手下「なんだぁ!? このペンギン喋りやがるのかよ! おっもしれえや!」
ペンギン「……」
手下「おい、ペンギンってのは『ペンペン』って鳴くんだろ!? 鳴いてみせろよ!」
ペンギン「……」
11:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 16:30:47.40
ID:mXL/vBYN0
ペンギン「ペンペ~ン、ペンペ~ン」パタパタ
女記者「!」
手下「……ぷっ」
手下「ギャハハハハッ! ホントにペンペンって鳴くのかよ!」
大男「おい、そんな奴らほっとけ! とっととこっち来て飲もうぜ!」
剣士「……」
手下「へい! あ~、面白かった!」
12:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 16:32:48.75
ID:mXL/vBYN0
女記者「ありがとう、ペンギンさん……」
女記者「あんな鳴き声出すなんて、プライドにさわったでしょうに」
ペンギン「別に気にしちゃいないぜ」
ペンギン「降りかかる火の粉を安全に振り払えるなら、それに越したことはないさ」
ペンギン「俺は暑がりだからな……」
女記者「ペンギンさん……」
13:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 16:34:34.79
ID:mXL/vBYN0
ザワザワ… ガヤガヤ…
「そろそろ出るか!」 「おう、小便したくなっちまった!」 「飲んだ飲んだ~!」
バタンッ!
店主「ふぅ、やっと出ていきやがった! 町の厄病神どもめ……」
女記者「じゃ、私たちも静かに飲み直しましょっか! ペンギンさん!」
ペンギン「ああ」
14:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 16:37:17.30
ID:mXL/vBYN0
……
女記者「ふむふむ、なるほど……」カリカリ
ペンギン(取材はまだ終わらないのか……)
ペンギン(ま、付き合っちまってる俺も俺だが……)
キャーッ!!!
店主「なんだぁ!?」
女記者「悲鳴!? 外からだわ!」
ペンギン「……」
15:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 16:40:42.82
ID:mXL/vBYN0
―町―
ヒューヒュー! ピーピー!
「いいぞーっ!」 「やっちまえーっ!」 「脱がせ脱がせ!」
手下「そうあわてんなって!」
町娘「お、お願い……やめて……」
中年「お願いします! 娘には手を……!」
手下「うるせえ!」
ドゴッ!
中年「ぐぎゃ!」ドサッ
大男「ガッハッハ! とっとと済ませちまえよ!」
剣士「……」
町民A「またあいつらか……」
町民B「どうしようもねえよ。逆らったらこっちが殺されちまう……」
16:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 16:43:29.82
ID:mXL/vBYN0
女記者「なんてひどいことを……!」
ペンギン「……」
女記者(白昼堂々、若い女の子が大勢の男に……!)
女記者(目の前でこんな非道が行われてるというのに、私は見てるだけしかできないの!?)
女記者(いえ、私はジャーナリスト! 出来ることはあるはず! ペンは剣より強いんだから!)
女記者「待ちなさい!」ダッ
ペンギン「! ……おい!」
17:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 16:45:54.64
ID:mXL/vBYN0
手下「なんだ、さっきのよそ者じゃねえか」
女記者「その女性から手をはなしなさい!」
手下「あぁ?」
女記者「でないと……私はあなたたちを記事にして告発するわ!」
手下「は? 記事ィ?」
女記者「そしたら、たちまち兵士たちがやってきて、あなたたちを討伐するわよ!」
手下「なんだと!?」
女記者「おっと、私に手を出さない方がいいわよ!」
女記者「私がある場所に戻らなきゃ、知り合いの兵隊がこの町にやってくる手はずになってるから!」
手下「なに!?」
ザワザワ… ドヨドヨ…
「あいつ、新聞記者か!」 「やべえ……!」 「ど、どうするよ!?」
女記者(よし、ハッタリがきいてる! ジャーナリストだって暴力に勝てるんだから!)
18:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 16:47:29.62
ID:mXL/vBYN0
剣士「大したものだ。武器も使わず、こいつらを怯ませるとは」ザッ…
女記者「!」
剣士「ペンは剣よりも強し、というわけか」
女記者「そ、そういうことよ!」
剣士「だが――」ヒュッ
ズバァッ!
19:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 16:50:29.87
ID:mXL/vBYN0
剣士「俺はそうは思わん」
女記者「……ひっ!」ハラ…
女記者(私の服一枚だけ斬った……!)
剣士「たとえペンの力で俺たちが記事にされて、大勢の兵士たちが押し寄せてきたところで」
剣士「そいつら全員皆殺しにしてしまえば済む話だからな」
女記者「……!」ゾクッ
剣士「覚えておけ」
剣士「剣はペンよりも強いんだ」チャキッ
女記者(ダメだわ……斬られる!)
20:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 16:52:06.70
ID:mXL/vBYN0
ペンギン「……」バッ
剣士「!」
バチィンッ!
剣士「……!」ビリビリ…
ペンギン「やめとけ」
剣士「なんだ、お前は?」
ペンギン「見ての通り、ペンギンだ」
女記者(ペンギンさん、どうして……?)
剣士(今の一撃は羽によるものか……恐ろしく重かった……)
21:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 16:54:10.21
ID:mXL/vBYN0
剣士「なぜ、この女を助けた? 昔からの知り合いというわけではなさそうだが」
ペンギン「彼女には氷水をご馳走になった……」
剣士「なるほど……恩返しというわけか」
手下「クソペンギンが! ……どけっ!」ブオッ
町娘「きゃっ!」ドサッ
手下「剣士さん、そんな鳥はあなたが相手するまでもありませんよ! 俺で十分だ!」
手下「おいペンギン、さっきみたいにペンペン鳴いてみせ――」
ドゴォッ!!!
22:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 16:56:13.10
ID:mXL/vBYN0
手下「あ、う……」ピクピク…
ザワザワ…
剣士「ほう……」
大男「あの野郎、ナメたマネしやがって! ――やっちまえ!」
「よくも仲間を!」 「許さねえ!」 「串刺しにして焼き鳥にしてやる!」
ペンギン「俺は暑がりで火の粉は苦手なんだが……そうもいってられないようだ」
23:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 16:58:18.70
ID:mXL/vBYN0
ペンギン「ぬんっ!」
バチィンッ!
「ぶげっ!」
ペンギン「はっ! だああっ!」
ドカッ! バキッ! ドゴォッ!
「ぐぎゃっ!」 「うげえっ!」 「ぎゃはぁっ!」
女記者(す、すごい……! 荒くれ者たちを次々と……!)
24:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 17:00:58.68
ID:mXL/vBYN0
ヒュゥゥゥゥゥ…
ペンギン「あとはお前たちだけだな」
剣士「……」
大男「ずいぶんと腕が立つペンギンじゃねえか! おもしれえ……!」ニヤッ
大男「見ろ、この筋肉!」ムキムキッ
大男「いっとくが、俺は素手で人間の頭を潰したこともあるんだ!」
大男「てめえもブッ潰してやらぁ!」ガシッ
ペンギン「!」
女記者「ああっ、捕まっちゃった!」
25:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 17:03:32.08
ID:mXL/vBYN0
大男「ガッハッハ、このままペシャンコに――」グググ…
大男「……」グググ…
大男「!?」ググ…
ペンギン「こんなもんか?」グググ…
大男「な、なんだこの硬さは……!?」
ペンギン「こんな力じゃ、南極で鍛え、凍てついた氷のようになった俺の体には通用しないぜ」
大男「ぐうう……!?」
26:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 17:05:45.47
ID:mXL/vBYN0
ペンギン「それにこんな力じゃ、南極から他の大陸まで泳ぎ切るなど到底不可能だ」
ペンギン「南極に生まれなくてよかったな」
大男(パワーで俺が……負ける!?)グググ…
ペンギン「ぬあっ!」ブオンッ
大男「うおおおおっ!?」グルグルグルッ
ドゴォンッ!!!
大男「……」ピクピク…
剣士「大男を力比べで投げ飛ばすとは……やはり、只者ではなかったか」
28:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 17:09:46.37
ID:mXL/vBYN0
剣士「ぜひお前を斬ってみたい……こんな気分は傭兵をしていた頃以来だよ」
ペンギン「……」
剣士「俺はこれまで99人斬ってきたが……100人目はお前で決まりだ」チャキッ
ペンギン「残念だが、それは絶対に不可能だな」
剣士「なぜだ?」
ペンギン「なぜなら……」
ペンギン「ペンギンは一羽二羽で数えるからだ」
剣士「……!」ピクッ
クスクス… ハハハ…
女記者「ぷぷっ……」
29:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 17:13:30.81
ID:mXL/vBYN0
剣士「ペンギン風情がぁぁぁっ!!!」シュバッ
ザシュッ!
ペンギン「!」ブシュッ…
女記者「ああっ!」
女記者(あの剣、なんて切れ味なの!)
30:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 17:15:53.38
ID:mXL/vBYN0
ペンギン「……」ダラ…
剣士「ククク、見たか! 剣はどんなに鍛えられた肉でも切り裂く!」
剣士「ペンより強いだけじゃない……剣はあらゆる武器の中で最強なんだ!」
ペンギン「……」
剣士「トドメだっ!」ダンッ
シュバッ!
剣士「! ……消えた!?」
ペンギン「こっちだ」フワッ
ドゴォッ!
剣士「ぶべっ!」
オオッ…
女記者「すごい! 一撃をかわしつつ、飛び蹴りを決めたわ!」
31:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 17:18:05.50
ID:mXL/vBYN0
剣士(なんて……重い蹴りだ……!)ヨロヨロ…
剣士「う、ぐ……ま、マグレだ……マグレに決まってる!」
ペンギン「マグロは食ったことがないな」
剣士「黙れぇ! ――ちぇいっ!」ブンッ
ペンギン「……」バッ
剣士「また――」
ドガァッ!
剣士「ぐ、ぐほっ……」
剣士「おのれえええええええええええ!!!!!」
シュバッ! ブンッ! シュビッ!
ペンギン「……」バババッ
女記者「剣士の鋭い攻撃を全てアクロバティックにかわしてる……!」
32:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 17:20:16.56
ID:mXL/vBYN0
剣士「ゼェ、ゼェ、ゼェ……あ、悪夢だ……」
剣士「この俺が! 剣士がッ! ペンギンに翻弄されるなんてあってはならない!」
ペンギン「知らなかったのか? ……ペンギンは剣より強いんだぜ」
剣士「ぐうっ……! うおおおおおおおおおおっ!!!」ダッ
ペンギン「はぁっ!」バッ
女記者「ペンギンさんが……飛んだ……!」
33:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 17:22:29.48
ID:mXL/vBYN0
ペンギン「どんなに鋭い剣を持っても、心がナマクラじゃ意味がないぜ」フワッ…
バキィッ!!!
剣士「が、は……っ!」ドサッ…
ワァァァッ!!!
「すげえ!」 「あの無法者どもを一人で倒しちまった!」 「ステキ~ッ!」
女記者「ペンギンさん……」
女記者「今のあなたは……どんな鳥よりも華麗に“飛んでた”わよ」ニコッ
34:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 17:25:42.79
ID:mXL/vBYN0
ワアァァァ……!
中年「娘を助けて下さって、ありがとうございます!」
町娘「ありがとうございました……!」
店主「まさか、あんたがこんなに強かったとは……」
ペンギン「礼などいらん。俺は降りかかってきた火の粉を振り払っただけだ」
ペンギン「それより、近隣に駐屯してる兵士に連絡して、奴らを捕らえさせることだ」
ワイワイ… ガヤガヤ…
女記者「ふふっ、旅のペンギンが一躍町のヒーローね!」
ペンギン「よせ、褒めても何も出ないぜ」
36:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 17:28:35.25
ID:mXL/vBYN0
……
……
ペンギン「……」ペタペタ…
女記者「待って、ペンギンさん!」
ペンギン「なんだ、まだなにか用か?」
女記者「あなたがいなきゃ……私はあの剣士に斬られてたわね」
ペンギン「俺は俺がやりたいようにやっただけだ。礼なんかいらないぜ」
女記者「ええ、お礼はしないわ」
女記者「その代わり、あなたに密着取材させて!」
ペンギン「へ!?」
37:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 17:29:56.66
ID:mXL/vBYN0
ペンギン「なんでそうなる!?」
女記者「だってあなたについていけば、もっともっと刺激的なニュースに出会えそうなんだもの!」
女記者「それに、氷水の件もそうだけど、私みたいなのがついてた方がなにかと便利よ!」
ペンギン「断る……俺は一人旅がしたいんだ」ペタペタ
女記者「ご心配なく! 私は勝手についていくだけだから!」スタスタ
ペンギン「~~~~!」
ペンギン「屁理屈だ!」
女記者「屁理屈で結構!」
38:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/17(日) 17:32:41.06
ID:mXL/vBYN0
女記者「じゃ、取材の続きね! 初デートの場所は?」
ペンギン「南極点だ。吹雪の中、幼馴染のメスペンギンと熱い口づけを……」
女記者「ふむふむ」カリカリ
ペンギン「……! 俺としたことが、つい答えてしまった!」
女記者「うふふ、私は喋らせるのがうまいのよ」
ペンギン(やれやれ……ペンはペンギンより強いのかもしれないな)
~ END ~
元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1529219300/
- 関連記事
-
Amazonの新着おすすめ
おすすめサイトの最新記事