1:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/28(日) 23:48:38.55
ID:hBWhCJ4QO
妹「アンタ……何言ってんの?」
兄「何かさあ、最近流行ってんじゃん?」
妹「いや、初めて聞いたし」
兄「俺も癒されたい! 『ママー!』って甘えたい!」
妹「うわぁ……(ドン引き)」
2:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/28(日) 23:51:35.53
ID:hBWhCJ4QO
3:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/28(日) 23:52:06.26
ID:hBWhCJ4QO
妹「ママーって……だったらお母さんに甘えれば?」
妹「ほら、電話かけなよ。きっと甘えさせてくれるよ」
兄「分かってない……お前はホントに分かってないよ!」
妹「はあ? 分かってないって……そもそも意味不明だってば!」
兄「あのなあ……本物の母親に25歳が甘えられると思ってんのか?」
妹「じゃあ……誰ならいいのよ?」
兄「良い事を聞いてくれた!」
兄「まず、艦こ……」
妹「あーあー聞こえなーい」
兄「な……聞いてきたのはお前だろうが!」
妹「そういうのは二次元でやれっての。わざわざ私に報告する意味あった?」
4:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/28(日) 23:52:45.32
ID:hBWhCJ4QO
兄「それは……だな……」
妹「ん? どーなの?」
妹「わ・た・し・に! なにかして欲しかったんじゃないの?」
兄「ええっと……」
兄「その……」
妹「なんなのよ! 社会人のくせに、なさけないわね!」
兄「そういうお前は、大学生のクセに大人ぶってんじゃねえ!」
妹「なっ……子供だって言いたいわけ!?」
兄「じゅーぶん子供だろうが! ガキん頃からなんも変わってねえよ!」
兄「もう二十歳になるってのにホラー番組怖がるし!」
妹「それは! 怖いんだから仕方ないでしょ!?」
兄「高い所とか暗い所とか怖がるし!」
妹「それは……仕方ないじゃん」
兄「いい年して雷怖がるし!」
妹「それ……は……だって、怖いんだもん……」
兄「いつまでたっても方向音痴は治らないし!」
妹「うぅ……」
5:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/28(日) 23:53:18.69
ID:hBWhCJ4QO
兄「どうだ! まだまだ十分子供だろう!」
妹「……ふえぇ……」
兄「な……泣くなよバカ……」
兄「ただからかっただけだろ? そんな本気にすんなって……」
妹「……ひっぐ……えっぐ……」
兄「……あー、もう……」
兄「悪かったよ、妹。俺が悪かった」
妹「……本当にそう思ってる?」ウルウル
兄「ああ、思ってる」
兄「昔みたいに、何だって一つ聞いてやるよ」
妹「……言ったね? 嘘は駄目だかんね?」
兄「ああ、男に二言は無いさ」
妹「……フッ、引っかかってやんのー!」
兄「へ? ……あーお前! ウソ泣きだったな!」
妹「騙される方が悪いっつーの! やっりー!」
6:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/28(日) 23:58:10.79
ID:hBWhCJ4QO
兄「こんの……さっきのは無し!」
妹「ちょっとー、男に二言は無いんじゃないの?」
兄「うっ……そこをつかれると痛いな」
兄「はー……一体何がお望みですか、ご主人様?」
妹「さっきアンタが言おうとしたこと、今言ってよ」
兄「はぁ? なんでそんなこと……」
妹「言ったら、叶えてあげてもいいけど?」
兄「なっ……お前本気か?」
妹「本気だって。ほら、早く言いなさいよ」
兄「……その……」
兄「……かきをしてほしい」
妹「なに? 聞こえなかったんだけど」
兄「っ! ……耳かきをしてほしい!」
妹「へ? ……は……はあああああ!?////」
9:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/29(月) 00:10:37.23
ID:RhSGOaYUO
兄「ほらな! こうなると思ったから言いたくなかったんだよ!」
妹「バッカじゃないの! ほんっとバカじゃないの!?」
兄「そうだよバカだよ! 悪かったな!」
兄「別に、本当にしてもらえるなんて思っちゃいねーよ!」
妹「っ……ったく」
妹「……いいわよ」
兄「……は?」
妹「してあげるって言ってんの!」
妹「いいからほら! 早く来なさいよ!」
妹「膝枕……してあげるから」
兄「なっ……!」
10:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/29(月) 00:11:04.95
ID:RhSGOaYUO
兄「おま……おまっ……本気か?」
妹「もうっ、しつこい! 早く来なさいよ!」グイッ
兄「わっ、あぶねっ……!」ボスッ
兄(妹の膝……柔らかいな……)
兄(っ……妹と目が合った!)
兄(すぐに逸らしやがって……ったく)
兄(考えてみると……妹の顔を下から見上げるのは、これが初めてかも)
兄(いつも……俺が上から見下ろしてたもんな)
兄(顔が紅潮してる……恥ずかしがってんのか?)
兄(自分からやるって言ったくせに)
妹「も……もう! いつまでこっち見てんのよ!」
妹「こっち向いてたら……いつまでたっても耳かきなんてできないでしょ?」
兄「お……おう、そうだな……」クルッ
妹「っ……アンタの頭、くすぐったい」
兄「あっ……いや、その……わりい」
妹「……うん」
11:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/29(月) 00:16:01.24
ID:RhSGOaYUO
妹「じゃあ……その……始めるから」
兄「あ、ああ……頼んだ」
兄(……あ、入ってきた)
兄「あれ……そういえばさ」
妹「……何? 今集中してるから、あんま話しかけないでほしいんだけど」
兄「あっ、わりい……」
妹「……もう、そこまで言ったんなら言いなさいよ」
兄(どっちなんだよ! ……なんて言えないよなあ)
兄「妹は……誰かに耳かきしたこととか、あったのか?」
妹「……ない……けど……」
兄「そ……そうか」
兄「なら、俺が初めてのお客さんだな!」
妹「……何言ってんの? キモ」
兄「ひ……ひでぇ」
兄(とか言って、口調は少し柔らかくなってんの、自分で気づいてんのかなあこいつ)
12:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/29(月) 00:25:21.37
ID:RhSGOaYUO
妹「……ふぅ……んっ……は……ぁ……」
兄(やばいやばいやばいやばいやばい)
兄(さっきから、妹の吐息が耳にかかってんだけど!)
兄「あの……妹?」
妹「何? 今スゴイいいとこなんだけど」
兄「あの……さっきから、お前の息が……耳にかかって、だな……」
兄「ちょっとくすぐったいんだが……」
妹「?」
妹「……っ!」
妹「~~~~~~~~~~////」
兄(返事がない……聞こえた、よな?)
兄「えっと、妹?」
妹「動くなバカ!」
兄「あっ……はい、すみません」
妹「こっち向いたら……こんな顔……見られたくないし……」
兄「ん? 何か言ったか?」
妹「……何も言ってない」
13:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/29(月) 00:29:45.58
ID:RhSGOaYUO
妹「はい、こっちおしまい」
妹「クルッてして」
兄「っ……」キュン
兄(なんだ、今の……)
兄(まさか……これが俗にいうバブみってやつか!?)
妹「……なんでまたこっち向くわけ?」
兄「いや……何か今、バブみらしきものをだな……」
妹「……わけわかんないし」
妹「なに? お母さんみたいに言って欲しいの?」
兄「……かもしれない」
妹「……ふーん、そうなんだー」ニヤニヤ
妹「いいよー? そこまで言うなら、そうしてあげなくもないよぉ?」
妹「はい、兄? は・ん・た・い……向いて?」
兄「っ……!」ゾクゾク
兄「う……うん」
14:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/29(月) 00:36:18.19 ID:4vUoVD5vo
前とは違う兄妹っぽい?
16:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/29(月) 00:39:04.53
ID:RhSGOaYUO
>>14 前作は関係ないです
15:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/29(月) 00:38:12.61
ID:RhSGOaYUO
兄(この体制……)
兄(服越しだけど……妹のお腹が目の前に……)
兄(なんだかちょっと、暖かいような、包まれているような……)
妹「じゃあ、反対するね~」
妹「かゆい所は、どこかなあ?」
兄(ああ……これがそうなのか)
兄(これが……バブみってやつなのか)
妹「お客さん、気持ちいいですかぁ~?」カキカキ
兄「うん……気持ちいい」
兄「今、スッゴイ……癒されてる」
妹「っ……な、何言ってんのよ……もう」
妹「……」ウズウズ
妹「……少しだけ……」
兄「妹……?」
妹「……」ナデナデ
兄「っ! おまっ……」
兄(妹の奴……頭撫で始めやがった!)
兄「妹? あのだな……その……」
妹「……母性を感じた」
兄「妹……何言ってんだよ」
妹「いいでしょ、私だって」
妹「アンタだって、意味わかんない事言い出したんだから」
兄「それは……そうかもしれないけどさ……」
17:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/29(月) 00:49:10.61
ID:RhSGOaYUO
妹「……はい、おしまい」
兄(え……もう終わりか)
兄「……ああ。ありがとな、妹。気持ちよかったよ」
妹「バッ……バッカじゃないの!?」
妹「そういうこと、当たり前みたいに言わないでよ……」
兄「え? お礼くらい普通だろ?」
兄「ほら、ご褒美だ」ナデナデ
妹「っ~~~~~~~~!」
妹「あっ……アンタ……////」
兄「……?」ナデナデ
妹「……もう……」
兄(てっきり弾かれると思ったんだが……)
兄(子犬みたいに大人しくなっちまった)ナデナデ
兄「……じゃ、じゃあ、俺はもう寝ようかな。明日も早いことだし」
妹「あっ……」
兄(おいおい、そんな寂しそうな顔すんなよ……)
兄「また……頼もうかな。耳かき」
妹「……っ!」パァ
妹「べっ、別に、あれくらいならいつでもやるし……」
兄(……ったく、ホント素直じゃねえ奴)
18:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/29(月) 00:58:14.50
ID:RhSGOaYUO
それからというもの、俺達兄妹の日課が一つ増えた。
妹「……ねえ、アンタ……今日はいいの?」
兄「今日はって……耳かきのこと?」
妹「っ……そ、そう」
兄「んー……昨日もやらなかったっけ?」
妹「別にいいじゃん、そんくらい」
妹「いいから、ほら! 早く来なさいよ」
兄(なんか……半ば強制みたいになってね?)
兄「……分かったよ」ボスッ
妹「フフッ、仕方ないなあ……やってあげるかあ……えへへ」
兄(メッチャ嬉しそうだし……機嫌よくなることでもあったのか?)
兄「ま、まあ……頼むわ」
妹「……フフン」
妹「フー」
兄「っ……!」ゾクゾク
兄「おまっ……息吹きかけんなよ!」
妹「なにぃ? 妹の吐息に欲情してんの? キモ―」
兄「この……早くやれっての、バカ」
妹「はーい、任されました」
妹「……じゃあ、力抜いてね、お兄ちゃん」
兄(こうやって妹に癒される日々も……案外悪くないかもな)
19:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/29(月) 00:59:29.72
ID:RhSGOaYUO
おしまい
まとまってない、短い、オチが無いの三拍子でなんだか申し訳ない
元スレ
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