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【サザエさんSS】『ぼくは一日王子さま』
2016-07-27 (水)
12:01
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 22:30:51.93 ID:SicJqz5o0
～～磯野家～～
カツオ「ボク、一日だけでいいから王子さまになってみたいや」
サザエ「あ～ら、そんなのお安いご用よ！」
カツオ「えっ、本当！？」
サザエ「もちろんよ！きょう一日だけカツオを王子さまにしてあげるわ！」
～～
サザエ「殿下、おやつの時間でございます」
カツオ「うん」
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 22:32:04.34 ID:SicJqz5o0
～～
サザエ「殿下、お散歩でいらっしゃいますか？」
カツオ「うん」
サザエ「どうぞ殿下、お靴にございます」
カツオ「うん」
サザエ「では、ご帰還にはアツアゲを二枚お求めくださいまし」
カツオ「ちぇっ……」
No.13579『ぼくは一日王子さま』
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 22:33:39.11 ID:SicJqz5o0
～～路地～～
カツオ「まったく姉さんったら、ひとづかいが荒いや……」
中島「おーい、磯野じゃないかー！」
カツオ「ん……中島か……」
中島「なんだぁ磯野、お姉さんのお使いか？」
（省略）
中島「へぇ～！磯野が王子さまねぇ～！」
カツオ「まあね……姉さんのせいでだいぶ気分をそがれたけどね」
中島「ハハハ！確かにアツアゲを買いに行かされる王子さまなんて聞いたことないね！」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 22:34:40.20 ID:SicJqz5o0
カツオ「中島はいいよなァ、あまり家の手伝いをさせられなくて……」
中島「いいや、そんなことないよ」
中島「うちだってお爺ちゃんなんかはさ、手伝え手伝えってうるさいんだ」
中島「兄貴にもしょっちゅうこき使われるしさ……」
カツオ「でも、うちの姉さんに比べたら絶対ましだよ」
中島「そうかなぁ……」
カツオ「姉さんったら、ことあるごとにボクに手伝わせようとするんだから……」
カツオ「ほら、このあいだ空き地でみんなで相撲やっただろ？あのときだってさ……」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 22:35:41.07 ID:SicJqz5o0
（回想）
中島「うわあ～っ！！」ﾄﾞｻｯ
西原「カツオの山の勝ちぃ～！」
カツオ「やったぁ！！これでボクが優勝だぁ！！」
サザエ「おめでとうカツオ！」
カツオ「あれっ！？姉さんいつの間に！？」
サザエ「はいカツオ、優勝杯よ」
カツオ「優勝杯って……なんでわざわざナベなんか持ってきたのさ？」
サザエ「おとうふ四丁かってきて！頼んだわよ～！」
カツオ「ちぇっ……」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 22:36:34.86 ID:SicJqz5o0
～～
中島「そういえば、そんなことあったなぁ……」
カツオ「この手の話には事欠かないよ」
中島「なるほど、うちのお爺ちゃんは確かにまだましかもしれないな」
カツオ「やっぱり中島もそう思うだろ？」
中島「でも、そんなこといちいちよく覚えてるなぁ磯野」
カツオ「まあね……」
カツオ「ボクはされた仕打ちは忘れないタイプなんだ」
中島「仕打ちだなんて……オーバーだなぁ磯野は」
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 22:38:52.58 ID:SicJqz5o0
中島「あっ、そうだ磯野」
中島「ボクが代わりにそのアツアゲを磯野んちまで届けてあげようか？」
カツオ「えっ、いいのか中島！？」
中島「もちろん！ボクたち親友じゃないか！せっかくだから協力してやるよ！」
カツオ「さっすが中島！やっぱり持つべきものは親友だよ！」
カツオ「はい、中島」
中島「よし！じゃあ磯野はこのまま散歩してていいぞー」
カツオ「ありがとう中島、恩にきるよ！」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 22:40:36.17 ID:SicJqz5o0
【翌日】
～～かもめ第三小学校～～
カツオ「おはよう！！」ｶﾞﾗｯ
カオリ「あら、噂をすれば来たわよ王子さまが」
早川「磯野クン！中島クンから聞いたわよ！」
カツオ「えっ、聞いたってなにを？」
花沢「決まってんじゃないの、一日王子さまのことよぉ゛！」
カツオ「お、おい……おしゃべりすぎるぞ中島……」
中島「ごめん……きのう磯野んちに行く途中でばったり出会ったもんだから、つい……」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 22:42:26.42 ID:SicJqz5o0
（回想）
カオリ「あら、中島クンじゃない」
中島「やあ、カオリちゃんたち！」
カオリ「おうちのお手伝い？」
中島「まあね……といっても磯野んちのやつだけど……」
早川「えっ？磯野クンちの？」
中島「うん、きょう磯野は一日王子さまなんだってさ」
花沢「へ～え、それで中島クンが磯野クンの代わりをしてるってわけぇ゛！」
カオリ「優しいのねェ中島クンって！」
中島「いやあ～……それほどでもないよ～……！」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 22:43:41.52 ID:SicJqz5o0
～～
中島「というわけなんだ」
カツオ（あぁ……やっぱりボクが自分で行けばよかった……）
カオリ「でも、悪いけど磯野クンって王子さまっていうタイプじゃないわよねぇ～」
カツオ「えぇっ！？カ、カオリちゃん……！？」
早川「そうね、どちらかといえば中島クンのほうが王子さまって顔してるわよね」
カツオ「早川さんまで、そんなぁ……」
中島「いやぁ～！そんなこと言われると照れるよ～！」
カツオ「く～っ！中島のやつ～……」
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 22:48:11.56 ID:SicJqz5o0
花沢「あ゛～ら！カオリちゃんも早川さんも、ちょっと言いすぎよぉ゛！」
花沢「気を落とさないでね磯野クン、あ゛たしにはいつも王子さまのように見えてるわよ゛♥」
カツオ「うっ……ど、どうも……」
花沢「なんてったって未来の不動産王ですものね！うちにとっては正真正銘の王子さまよ！」
花沢「あ゛たしと磯野クンだったら、ぜ～ったいにうちの不動産屋をもっと大きくできるわよ゛！！」
カツオ「ね、ねえ花沢さん……その話はまた今度にしない？」
花沢「ン゛フッ♥！！磯野クンったら、ほんっとうに照れ屋なんだからぁ゛～♥！！」
カツオ「ハァ……」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 22:54:30.78 ID:SicJqz5o0
中島「それはそうと磯野、きのうのことをもっと詳しく聞かせてくれよ」
カオリ「あたしも！もっと聞かせて磯野クン！」
カツオ「う、う～ん……そう言われてもなぁ……」
カツオ「じつはさ……散歩から帰ったらもういつもの姉さんに戻ってて……」
カツオ「結局のところ、ボクが王子さまだった時間は一日どころか15分もなかったんだ」
中島「え～っ！？本当かぁ磯野！？」
早川「それはちょっと可哀想ね……」
花沢「ねえ、だったら今度はあ゛たしたちで磯野クンをもう一日王子さまにしてあげない！？」
カツオ「えっ？」
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 22:55:35.84 ID:SicJqz5o0
【授業中】
花沢「あ゛～ら王子さま、消しゴム落ちたわよ゛♥」
カツオ「は、花沢さん……授業中にまでそう呼ぶのはやめてよ……」
担任「ん……？」
担任「なんだ花沢、その王子さまっていうのは」
花沢「アハッ！！きょう一日だけ、みんなで磯野クンを王子さま扱いしてあげることにしたんです～！！」
担任「ほう……磯野が王子さま？」
カツオ「は、はあ……そういうことになりまして……」
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 22:57:14.54 ID:SicJqz5o0
～～
担任「では磯野、この問題を解いてみなさい」
カツオ「……」ｺｯｸﾘｺｯｸﾘ
花沢「ちょっと、磯野クン……」
担任「磯野！！！！」
カツオ「はっ、はいっ！！！！」
担任「まったく……王子は王子でも磯野は『居眠り王子』といったところだな……」
カツオ「うっ……以後気を付けます……」
クラス一同「クスクス……」
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 22:59:57.19 ID:SicJqz5o0
～～廊下～～
ワカメ「あっ、お兄ちゃん！」
カツオ「よう！ワカメじゃないか！」
カツオ「ボクたち、いま職員室の先生の机までみんなのノートを運んでるところなんだ」
ワカメ「ふ～ん……」
ワカメ「でも、なんでお兄ちゃんのほうが力が強いのに、中島くんのほうがいっぱい持ってるの？」
中島「いやぁ……なんてったって磯野はきょう一日王子さまだからね」
ワカメ「えっ……？王子さま……？」
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 23:02:17.61 ID:SicJqz5o0
カツオ「おい中島、早くしないと次の授業に遅れるぞ！」
中島「あっ、そういえば次は体育だっけ！こうしちゃいられないぞ！」
カツオ「じゃあなワカメ！」
中島「またねワカメちゃん！」
ワカメ「う、うん……」
ミユキ「ね～えワカメちゃん、お兄ちゃんが王子さまって一体どういうこと？」
ワカメ「さあ……あたしにもさっぱり……」
堀川「お兄さんが王子さまだったら、ワカメちゃんもお姫さまだね！」
ワカメ「やだ、聞いてたの堀川くんったら……」
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 23:11:06.51 ID:SicJqz5o0
【給食の時間】
カツオ「やったぁ！！ちくわの磯辺あげだ！！」
花沢「磯野クンの大好物ですものねぇ゛～！！」
花沢「あっ、そうだ！！あ゛たしのもあげるわ磯野クン！！」
カツオ「えっ、いいの花沢さん！？」
花沢「はい王子さま♥！！ア～ンしてぇ゛♥！！」
カツオ「え、えぇ～～っ……！？」
カツオ「は、花沢さん……これって王子さまとはちょっと違うんじゃないかなぁ……」
花沢「いいのいいの！！細かいことは気にしないの！！ほら゛！！ア～ン♥！！」
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 23:18:28.72 ID:SicJqz5o0
～～
早川「磯野クン、今日はどうだった？」
カツオ「いやぁ～！みんなのおかげできょう一日いい気分だったよ！」
中島「あまり王子さまらしいことはさせてやれなかったけど……これで本当によかったのか磯野？」
カツオ「中島、ボクがそんな贅沢いうわけないだろ？」
カツオ「みんなにこんなに優しくしてもらったんだから、これでもう大満足さ！」
カオリ「そう、喜んでもらえてよかったわ」
カツオ「それにしても、このままやってもらいっぱなしじゃ悪いなぁ……」
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 23:19:25.35 ID:SicJqz5o0
カツオ「そうだっ！」
カツオ「こんどはボクがみんなを王子さまやお姫さまにしてあげるよ！」
中島「えっ？」
カツオ「あしたは中島が王子さま、あさってはカオリちゃんがお姫さま……どうかな？」
カツオ「そのつぎは早川さんがお姫さま、そして最後に花沢さん……」
カオリ「面白そうね！」
花沢「い゛～ぞの～ぐん？どうしてあ゛たしは当然のように最後なわけ？」
カツオ「うっ……の、残り物には福があるって言うじゃないか……」
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 23:33:48.65 ID:SicJqz5o0
【その晩】
～～磯野家～～
ワカメ「ねえお兄ちゃん、王子さまっていったい何だったの？」
カツオ「えっ？やぶから棒になんだよワカメ？」
ワカメ「だって、きょう学校で中島くんにそう呼ばれてたじゃない」
カツオ「あぁ、あれのことか……」
～～
サザエ「マア、それで一日王子さまにしてもらったわけ！」
カツオ「べつにボクが自分で頼んだわけじゃないよ、ボクはただ姉さんの話をしただけさ……」
サザエ「カツオったら！！そう何でもかんでもあたしのことを外でぺらぺら喋るのはやめてちょうだい！！」
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 23:38:39.27 ID:SicJqz5o0
サザエ「それにしても……そんな夢みたいなことを考えてるようじゃ、カツオもまだまだ子供ね～！」
カツオ「でも、姉さんだってなれるもんならお姫さまになってみたいでしょ？」
サザエ「い～え！あたしはもうお姫さまなんかに憧れるような歳じゃありませ～ん！」
カツオ「よく言うよ、中身は子供のままのくせに！」
サザエ「なんですって！？！？言ったわねカツオ！！！！」ｽｸｯ
カツオ「うわ～～っ！！！！な、なにもそこまで怒ることないじゃないか～～っ！！！！」
波平「やめんかサザエ！！！！それだから子供だと言われるんだ！！！！」
サザエ「うっ……は、はい……」
23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 23:42:37.88 ID:SicJqz5o0
【後日】
ワカメ「はい、磯野です……えっ、お姉ちゃんですか？」
ワカメ「お姉ちゃん、電話よー！」
サザエ「は～い」
～～
サザエ「ええ、ええ！！もちろん！！ぜひ参加させていただくわ！！」
フネ「ワカメ、サザエに何の用だって？」
ワカメ「それは聞いてないけど、相手は町内会のおばさんだったわ」
フネ「ふうん……ずいぶん嬉しそうけど、いったい何の話をしてるんだろうねぇ……」
24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 23:43:50.01 ID:SicJqz5o0
～～町内しろうと演劇～～
サザエ「ね～え、お願い！！！！あたしにお姫さまやらせてェ～～！！！！」
一同「ダメダメ、あなたはセリフ係！！」
一同「観客席からは見えない場所で台本をめくる役よ！！」
サザエ「ンもう、いじわるゥ……！！」
～～
サザエ「アッカンベェ～（変顔）」
姫様役「プッ……！！か、観客のまえで笑わせないでェ～……！！」
～～
～～～～
25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 23:45:42.99 ID:SicJqz5o0
27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 23:59:43.52 ID:zsVKFRqoo
乙
本当にサザエさん好きなんだな
29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/06(水) 14:08:16.01 ID:9I49TSrdO
（省略）の所でSEが脳内再生される
22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/07/05(火) 23:40:51.69 ID:GLzi74L6o
なんか読んでたら明日月曜日な気がしてきた
～～磯野家～～
カツオ「ボク、一日だけでいいから王子さまになってみたいや」
サザエ「あ～ら、そんなのお安いご用よ！」
カツオ「えっ、本当！？」
サザエ「もちろんよ！きょう一日だけカツオを王子さまにしてあげるわ！」
～～
サザエ「殿下、おやつの時間でございます」
カツオ「うん」
～～
サザエ「殿下、お散歩でいらっしゃいますか？」
カツオ「うん」
サザエ「どうぞ殿下、お靴にございます」
カツオ「うん」
サザエ「では、ご帰還にはアツアゲを二枚お求めくださいまし」
カツオ「ちぇっ……」
No.13579『ぼくは一日王子さま』
～～路地～～
カツオ「まったく姉さんったら、ひとづかいが荒いや……」
中島「おーい、磯野じゃないかー！」
カツオ「ん……中島か……」
中島「なんだぁ磯野、お姉さんのお使いか？」
（省略）
中島「へぇ～！磯野が王子さまねぇ～！」
カツオ「まあね……姉さんのせいでだいぶ気分をそがれたけどね」
中島「ハハハ！確かにアツアゲを買いに行かされる王子さまなんて聞いたことないね！」
カツオ「中島はいいよなァ、あまり家の手伝いをさせられなくて……」
中島「いいや、そんなことないよ」
中島「うちだってお爺ちゃんなんかはさ、手伝え手伝えってうるさいんだ」
中島「兄貴にもしょっちゅうこき使われるしさ……」
カツオ「でも、うちの姉さんに比べたら絶対ましだよ」
中島「そうかなぁ……」
カツオ「姉さんったら、ことあるごとにボクに手伝わせようとするんだから……」
カツオ「ほら、このあいだ空き地でみんなで相撲やっただろ？あのときだってさ……」
（回想）
中島「うわあ～っ！！」ﾄﾞｻｯ
西原「カツオの山の勝ちぃ～！」
カツオ「やったぁ！！これでボクが優勝だぁ！！」
サザエ「おめでとうカツオ！」
カツオ「あれっ！？姉さんいつの間に！？」
サザエ「はいカツオ、優勝杯よ」
カツオ「優勝杯って……なんでわざわざナベなんか持ってきたのさ？」
サザエ「おとうふ四丁かってきて！頼んだわよ～！」
カツオ「ちぇっ……」
～～
中島「そういえば、そんなことあったなぁ……」
カツオ「この手の話には事欠かないよ」
中島「なるほど、うちのお爺ちゃんは確かにまだましかもしれないな」
カツオ「やっぱり中島もそう思うだろ？」
中島「でも、そんなこといちいちよく覚えてるなぁ磯野」
カツオ「まあね……」
カツオ「ボクはされた仕打ちは忘れないタイプなんだ」
中島「仕打ちだなんて……オーバーだなぁ磯野は」
中島「あっ、そうだ磯野」
中島「ボクが代わりにそのアツアゲを磯野んちまで届けてあげようか？」
カツオ「えっ、いいのか中島！？」
中島「もちろん！ボクたち親友じゃないか！せっかくだから協力してやるよ！」
カツオ「さっすが中島！やっぱり持つべきものは親友だよ！」
カツオ「はい、中島」
中島「よし！じゃあ磯野はこのまま散歩してていいぞー」
カツオ「ありがとう中島、恩にきるよ！」
【翌日】
～～かもめ第三小学校～～
カツオ「おはよう！！」ｶﾞﾗｯ
カオリ「あら、噂をすれば来たわよ王子さまが」
早川「磯野クン！中島クンから聞いたわよ！」
カツオ「えっ、聞いたってなにを？」
花沢「決まってんじゃないの、一日王子さまのことよぉ゛！」
カツオ「お、おい……おしゃべりすぎるぞ中島……」
中島「ごめん……きのう磯野んちに行く途中でばったり出会ったもんだから、つい……」
（回想）
カオリ「あら、中島クンじゃない」
中島「やあ、カオリちゃんたち！」
カオリ「おうちのお手伝い？」
中島「まあね……といっても磯野んちのやつだけど……」
早川「えっ？磯野クンちの？」
中島「うん、きょう磯野は一日王子さまなんだってさ」
花沢「へ～え、それで中島クンが磯野クンの代わりをしてるってわけぇ゛！」
カオリ「優しいのねェ中島クンって！」
中島「いやあ～……それほどでもないよ～……！」
～～
中島「というわけなんだ」
カツオ（あぁ……やっぱりボクが自分で行けばよかった……）
カオリ「でも、悪いけど磯野クンって王子さまっていうタイプじゃないわよねぇ～」
カツオ「えぇっ！？カ、カオリちゃん……！？」
早川「そうね、どちらかといえば中島クンのほうが王子さまって顔してるわよね」
カツオ「早川さんまで、そんなぁ……」
中島「いやぁ～！そんなこと言われると照れるよ～！」
カツオ「く～っ！中島のやつ～……」
花沢「あ゛～ら！カオリちゃんも早川さんも、ちょっと言いすぎよぉ゛！」
花沢「気を落とさないでね磯野クン、あ゛たしにはいつも王子さまのように見えてるわよ゛♥」
カツオ「うっ……ど、どうも……」
花沢「なんてったって未来の不動産王ですものね！うちにとっては正真正銘の王子さまよ！」
花沢「あ゛たしと磯野クンだったら、ぜ～ったいにうちの不動産屋をもっと大きくできるわよ゛！！」
カツオ「ね、ねえ花沢さん……その話はまた今度にしない？」
花沢「ン゛フッ♥！！磯野クンったら、ほんっとうに照れ屋なんだからぁ゛～♥！！」
カツオ「ハァ……」
中島「それはそうと磯野、きのうのことをもっと詳しく聞かせてくれよ」
カオリ「あたしも！もっと聞かせて磯野クン！」
カツオ「う、う～ん……そう言われてもなぁ……」
カツオ「じつはさ……散歩から帰ったらもういつもの姉さんに戻ってて……」
カツオ「結局のところ、ボクが王子さまだった時間は一日どころか15分もなかったんだ」
中島「え～っ！？本当かぁ磯野！？」
早川「それはちょっと可哀想ね……」
花沢「ねえ、だったら今度はあ゛たしたちで磯野クンをもう一日王子さまにしてあげない！？」
カツオ「えっ？」
【授業中】
花沢「あ゛～ら王子さま、消しゴム落ちたわよ゛♥」
カツオ「は、花沢さん……授業中にまでそう呼ぶのはやめてよ……」
担任「ん……？」
担任「なんだ花沢、その王子さまっていうのは」
花沢「アハッ！！きょう一日だけ、みんなで磯野クンを王子さま扱いしてあげることにしたんです～！！」
担任「ほう……磯野が王子さま？」
カツオ「は、はあ……そういうことになりまして……」
～～
担任「では磯野、この問題を解いてみなさい」
カツオ「……」ｺｯｸﾘｺｯｸﾘ
花沢「ちょっと、磯野クン……」
担任「磯野！！！！」
カツオ「はっ、はいっ！！！！」
担任「まったく……王子は王子でも磯野は『居眠り王子』といったところだな……」
カツオ「うっ……以後気を付けます……」
クラス一同「クスクス……」
～～廊下～～
ワカメ「あっ、お兄ちゃん！」
カツオ「よう！ワカメじゃないか！」
カツオ「ボクたち、いま職員室の先生の机までみんなのノートを運んでるところなんだ」
ワカメ「ふ～ん……」
ワカメ「でも、なんでお兄ちゃんのほうが力が強いのに、中島くんのほうがいっぱい持ってるの？」
中島「いやぁ……なんてったって磯野はきょう一日王子さまだからね」
ワカメ「えっ……？王子さま……？」
カツオ「おい中島、早くしないと次の授業に遅れるぞ！」
中島「あっ、そういえば次は体育だっけ！こうしちゃいられないぞ！」
カツオ「じゃあなワカメ！」
中島「またねワカメちゃん！」
ワカメ「う、うん……」
ミユキ「ね～えワカメちゃん、お兄ちゃんが王子さまって一体どういうこと？」
ワカメ「さあ……あたしにもさっぱり……」
堀川「お兄さんが王子さまだったら、ワカメちゃんもお姫さまだね！」
ワカメ「やだ、聞いてたの堀川くんったら……」
【給食の時間】
カツオ「やったぁ！！ちくわの磯辺あげだ！！」
花沢「磯野クンの大好物ですものねぇ゛～！！」
花沢「あっ、そうだ！！あ゛たしのもあげるわ磯野クン！！」
カツオ「えっ、いいの花沢さん！？」
花沢「はい王子さま♥！！ア～ンしてぇ゛♥！！」
カツオ「え、えぇ～～っ……！？」
カツオ「は、花沢さん……これって王子さまとはちょっと違うんじゃないかなぁ……」
花沢「いいのいいの！！細かいことは気にしないの！！ほら゛！！ア～ン♥！！」
～～
早川「磯野クン、今日はどうだった？」
カツオ「いやぁ～！みんなのおかげできょう一日いい気分だったよ！」
中島「あまり王子さまらしいことはさせてやれなかったけど……これで本当によかったのか磯野？」
カツオ「中島、ボクがそんな贅沢いうわけないだろ？」
カツオ「みんなにこんなに優しくしてもらったんだから、これでもう大満足さ！」
カオリ「そう、喜んでもらえてよかったわ」
カツオ「それにしても、このままやってもらいっぱなしじゃ悪いなぁ……」
カツオ「そうだっ！」
カツオ「こんどはボクがみんなを王子さまやお姫さまにしてあげるよ！」
中島「えっ？」
カツオ「あしたは中島が王子さま、あさってはカオリちゃんがお姫さま……どうかな？」
カツオ「そのつぎは早川さんがお姫さま、そして最後に花沢さん……」
カオリ「面白そうね！」
花沢「い゛～ぞの～ぐん？どうしてあ゛たしは当然のように最後なわけ？」
カツオ「うっ……の、残り物には福があるって言うじゃないか……」
【その晩】
～～磯野家～～
ワカメ「ねえお兄ちゃん、王子さまっていったい何だったの？」
カツオ「えっ？やぶから棒になんだよワカメ？」
ワカメ「だって、きょう学校で中島くんにそう呼ばれてたじゃない」
カツオ「あぁ、あれのことか……」
～～
サザエ「マア、それで一日王子さまにしてもらったわけ！」
カツオ「べつにボクが自分で頼んだわけじゃないよ、ボクはただ姉さんの話をしただけさ……」
サザエ「カツオったら！！そう何でもかんでもあたしのことを外でぺらぺら喋るのはやめてちょうだい！！」
サザエ「それにしても……そんな夢みたいなことを考えてるようじゃ、カツオもまだまだ子供ね～！」
カツオ「でも、姉さんだってなれるもんならお姫さまになってみたいでしょ？」
サザエ「い～え！あたしはもうお姫さまなんかに憧れるような歳じゃありませ～ん！」
カツオ「よく言うよ、中身は子供のままのくせに！」
サザエ「なんですって！？！？言ったわねカツオ！！！！」ｽｸｯ
カツオ「うわ～～っ！！！！な、なにもそこまで怒ることないじゃないか～～っ！！！！」
波平「やめんかサザエ！！！！それだから子供だと言われるんだ！！！！」
サザエ「うっ……は、はい……」
【後日】
ワカメ「はい、磯野です……えっ、お姉ちゃんですか？」
ワカメ「お姉ちゃん、電話よー！」
サザエ「は～い」
～～
サザエ「ええ、ええ！！もちろん！！ぜひ参加させていただくわ！！」
フネ「ワカメ、サザエに何の用だって？」
ワカメ「それは聞いてないけど、相手は町内会のおばさんだったわ」
フネ「ふうん……ずいぶん嬉しそうけど、いったい何の話をしてるんだろうねぇ……」
～～町内しろうと演劇～～
サザエ「ね～え、お願い！！！！あたしにお姫さまやらせてェ～～！！！！」
一同「ダメダメ、あなたはセリフ係！！」
一同「観客席からは見えない場所で台本をめくる役よ！！」
サザエ「ンもう、いじわるゥ……！！」
～～
サザエ「アッカンベェ～（変顔）」
姫様役「プッ……！！か、観客のまえで笑わせないでェ～……！！」
～～
～～～～
〈￣ヽ
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〈 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ヽ,
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ヽ' 〈＾ー―――＾ 〉 |／
,､二二二二二＿、
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＼＿＿/ ヽ＿＿＿＿＿）
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＿＿_/ / | |＿＿＿| ヽ
＼＿＿/ ヽ＿＿＿＿＿）
乙
本当にサザエさん好きなんだな
（省略）の所でSEが脳内再生される
なんか読んでたら明日月曜日な気がしてきた
元スレ
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よく耳にするとか、印象的なSS集ダンテ「学園都市か」
"楽しすぎて狂っちまいそうだ！"
一方通行「なンでも屋さンでェす」 可愛い一方通行をたくさん見よう
インデックス「ご飯くれるとうれしいな」一方通行「あァ？」 "一方禁書"凄まじいクオリティ
フレンダ「麦野は今、恋をしているんだね」 通称"麦恋"、有名なSS
キャーリサ「家出してきたし」上条「帰って下さい」 珍しい魔術側メイン、見るといーの！
垣根「初春飾利…かぁ…」 新ジャンル定温物質ウヒョオオ！！
美琴「……レベル5になった時の話ねえ………どうだったかしら」 御坂美琴のレベル5に至る努力の経緯
上条「食蜂って可愛いよな」御坂「え？」 ストレートに上食。読めて良かった
一方通行「もっと面白い事してモリモリ盛り上がろォぜ」 こんなキャラが強い作者は初めて見た
美琴「週末は アイツの部屋で しっぽりと」 超かみことを見てみんなで悶えましょう
ミサカ「たまにはMNWを使って親孝行しようぜ」 御坂美琴のDNAは究極に可愛くて凄い
番外個体「 」 番外通行SSの原点かな？
佐天「対象のアナルを敏感にする能力か……」 ス、スタイリッシュアクションだった！
麦野「どうにかして浜面と付き合いたい」 レベル5で楽しくやっていく
ミサカ「俺らのこと見分けつく奴なんていんの？」 蒼の伝道師によるドタバタラブコメディ
一方通行「あァ！？ 意味分からねェことほざいてンじゃねェ！！」 黄泉川ァアアアアアアアアアア！！
さやか「さやかちゃんイージーモード」 オナ禁中のリビドーで書かれた傑作
まどかパパ「百合少女はいいものだ……」 君の心は百合ントロピーを凌駕した！
澪「徘徊後ティータイム」 静かな夜の雰囲気が癖になるよね
とある暗部の軽音少女（バンドガールズ）【禁書×けいおん！】 舞台は禁書、主役は放課後ティータイム
ルカ子「きょ、凶真さん……白いおしっこが出たんです」岡部「」 これは無理だろ(抗う事が)
岡部「フゥーハッハッハッハ！」 しんのすけ「わっはっはっはっは！」 ゲェーッハッハッハッハ！
紅莉栖「とある助手の１日ヽ(*ﾟдﾟ)ノ 」 全編AAで構成。か、可愛い……
岡部「まゆりいいいいいいいいいいいいいいいいいい！！！！！」 SUGEEEEEEEEEEEEEEEEE!!
遊星「またD-ホイールでオナニーしてしまった」 ……サティスファクション!!
遊星「どんなカードにも使い方はあるんだ」龍亞「本当に？」 パワーカードだけがデュエルじゃないさ
ヲタ「初音ミクを嫁にしてみた」 ただでさえ天使のミクが感情という翼を
アカギ「ククク・・・残念、きあいパンチだ」 小僧・・・！
クラウド「……臭かったんだ」 ライトニングさんのことかああああ！！
ハーマイオニー「大理石で柔道はマジやばい」 ビターンビターン！ｗｗｗｗｗ
僧侶「ひのきのぼう……？」 話題作
勇者「旅の間の性欲処理ってどうしたらいいんだろ……」 いつまでも使える 読めるSS
肛門「あの子だけずるい・・・・・・・・・・」 まさにVIPの天才って感じだった
男「男同士の語らいでもしようじゃないか」女「何故私とするのだ」 壁ドンが木霊するSS
ゾンビ「おおおおお・・・お？あれ？アレ？人間いなくね？」 読み返したくなるほどの良作
犬「やべえｗｗｗｗｗｗなにあいつｗｗｗｗ」ライオン「……」 面白いしかっこいいし可愛いし！
一方通行「なンでも屋さンでェす」 可愛い一方通行をたくさん見よう
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名無し＠SS好き:ＱＢ「まどほむがうざすぎて温厚な俺様もとうとう怒りに目覚めた」
名無し＠SS好き:提督「ライダージャンプ！ライダーキック！ライダー浜風犯す！！」
名無し＠SS好き:提督「浜風と一緒に大和ホテル（意味深）に入っちゃったァァッッ！！？？」
名無し＠SS好き:提督「人狼ゲームだとぉ――ッ！！？？ シーズン２ッッ！！」
名無し＠SS好き:提督「今日はクリスマスだ―――ッッッ！！！！！」
名無し＠SS好き:提督「俺は………超ハゲータだッッ！！！」
名無し＠SS好き:提督「陸軍の友人に艦娘達への愚痴を聞いてもらいましたぁッ！！」
名無し＠SS好き:モバP「光が仮面ライダークイズに変身するだとぉ―――ッッ！？」
名無し＠SS好き:モバＰ「晴に声がついたぞぉぉぉぉぉぉ！！！！！！！！」
名無し＠SS好き:モバP「人狼ゲームじゃとぉーーーッッッ！！？？？」
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