1:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 00:30:57.55
ID:vqykU0Za0
2:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 00:32:24.98
ID:vqykU0Za0
*****************************
多聞天『晴明...返答せい晴明』
晴明「ここに...」
多聞天『ゲッターを撃ち滅ぼす算段...つけてきたか?』
晴明「御意。次こそは必ずや仕留めてごらんにいれましょう」
持国天『頼むぞ。我らが、ゲッターに食い荒らされた星々を治めている間になんとしても...』
増長天『そのために貴様を遣わしたのだからな!』
広目天『......』
晴明「承知しております」
晴明(ふん。ゲッター線に恐れをなす小物どもが...見ておれ、いずれはゲッターだけでなく、貴様らも我の前にひれ伏すこととなろうぞ...)
多聞天『では早々にいけい!』
晴明「なりませぬ」
増長天『なにィ!?貴様、我らに逆らうか!』
晴明「いまの時期は...正月でございまする」
多聞天『...なんだと?』
3:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 00:33:21.08
ID:vqykU0Za0
多聞天『正月か...うむ...』
増長天『なにをバカバカしいことを。そんなもの構わず...』
多聞天『ならぬ!』
増長天『!』
多聞天『正月は歳神への祈りの行事...神から行事を破ることは許されぬ』
持国天『増長天...多聞天の言う通りだ』
広目天『いかに我らとは関係のない神とはいえ、祈りを無下に扱うことはイカンぞ』
増長天『す、すまない』
多聞天『気にするな。晴明...おまえもしばし休息をとるがいい。次の戦いへの英気を養うのだ』
晴明「はっ、有難きお言葉...」
******************************
4:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 00:34:12.58
ID:vqykU0Za0
黒平安京
晴明「......」スゥ
側女1「お帰りなさいませ、晴明様」
側女2「鬼の準備は整いました。さあ、今度こそ奴らの息の音を...」
晴明「今日はいい」
側女1「えっ?」
晴明「正月だからな。おせちが喰いたい。おせちを用意せい」
側女2「は、はぁ...」
晴明(精々、最後の休息を楽しむがいいゲッターよ...万全の貴様を討ち取ってこそ、我もまた満たされる...)
5:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 00:34:43.05
ID:vqykU0Za0
早乙女研究所 地下室
キィィン
早乙女「む...」
早乙女(ゲッター線が...?)
6:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 00:35:48.11
ID:vqykU0Za0
早乙女研究所 本棟
ミチル「職員全員に休暇を与えるですって?」
早乙女「ああ」
ミチル「正気?いつ鬼が現れるかわからないのっていうのに」
早乙女「ゲッター線が告げるのだ。『年末年始は敵が来ない』とな...」
ミチル「はあ?どういう意味よ」
早乙女「いやならずっとここにいろ」
ミチル「ったく...肝心なことはいつも隠すんだから。わかった、みんなにはそう伝えとく」
7:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 00:37:01.66
ID:vqykU0Za0
――――――――――――――
東京
竜馬「へへっ、久しぶりの東京か」
竜馬(しばらく離れてたが...もう何十年も前な気がしてくらぁ)
竜馬「―――んで、人が久しぶりの里帰りで感傷に浸ってるってのに...」
弁慶「隼人、東京タワーに上ろうぜ!」
隼人「止めとけ。空なんざゲットマシンに乗ればいつでも見れる。合体すれば宇宙までだ」
竜馬「なんでてめえらまでついてくんだよ!?」
8:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 00:40:21.26
ID:vqykU0Za0
弁慶「いやあ、実は東京に行ったことなくてよ。いつか行ってみたいとは思ってたんだよ」
竜馬「ケッ、てめえはどうせ色町目当てだろうが」
弁慶「それも考えてるけどな。都の女子は綺麗らしいじゃねえか...」グヘヘ
竜馬「言っとくが、絶対に奢らねえからな」
弁慶「わかってるって」
竜馬「隼人、てめえはどうなんだ」
隼人「非常時の際にいつでも呼び出せるよう、ミチルにお前らの御守りを頼まれたんでな」
竜馬「チッ。あの鬼娘、ガキ扱いすんじゃねえよ」
弁慶「...もしかして、ミチルさんとデきちゃってる?」
隼人「んなわけあるか」
9:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 00:41:30.03
ID:vqykU0Za0
ルビー「アー、リョウマサァン!」
竜馬「ん?おお、ルビーじぇねえか。それにアイリも」
アイリ「ヒサシブリネ」
ルビー「ドコイッテタノヨ?サイキンミナクテ、サミシカッタヨ」チュー
竜馬「ちょっと野暮用でよ。今は里帰り中だ」
アイリ「マタアブナイコトシテルノカナ?」
竜馬「どうだかな」ハハハッ
イチャイチャ
弁慶「...どーいうこった」ポカン
10:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 00:42:26.18
ID:vqykU0Za0
ルビー「アレ?ソコノオフタリハ?」
竜馬「なんつーか、腐れ縁って奴よ」
弁慶「む、武蔵坊弁慶といいます」ペコリ
アイリ「ヤダ、カワイイ~」
弁慶「でへへ...」
隼人「...神隼人だ」
ルビー「イイオトコネ、オミセクル?」
隼人「」ギロッ
ルビー「キャッ、コワ~イ」
竜馬「おい、ビビらせんじゃねえよ。ただでさえおめえの顔はイカついんだからよ」
隼人「お前には言われたくない」
11:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 00:43:24.63
ID:vqykU0Za0
ルビー「ワタシタチコレカラシゴトダケド、ミンナドウ?サービススルヨ」
竜馬「ワリィな、今日もあんま金ねえんだわ」
アイリ「チェッ、ザーンネン。ジャアネ、リョウマサンとオトモダチ、ヨイオトシヲ」
竜馬「おう。またな!」
弁慶「竜馬...おまえ、あんな可愛い彼女がいたのか」
竜馬「彼女じゃねえよ。前に助けたことがあるだけだ」
12:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 00:44:56.50
ID:vqykU0Za0
「ヘイ、リョウマ!?」
竜馬「ん?あっ、カルロス!」
カルロス「ハハハ、ヤッパリリョウマダ!アイカワラズビンボクサイネー!」
竜馬「うるせえカルロス!てめえには言われたくねえ!とっととメキシコに帰れ!」
カルロス「オ~ウ、ヤパリリョウマ、チットモカワラナイネ~。アレ、ソコノオフタリハ?」
弁慶「武蔵坊弁慶と申します」
隼人「...神隼人だ」
カルロス「ハハハ、リョウマノオトモダチダケアッテミンナビンボウクサイネ~」
竜馬「馬鹿ヤロウ、てめえ顔面剥がされるぞ!」
カルロス「?」
隼人「......」ゴキゴキ
弁慶「止めろ隼人、気持ちはわかるが落ち着け!」
13:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 00:46:10.97
ID:vqykU0Za0
カルロス「アッ、ソウダ。リョウマガカエッテキテカラワタシタイモノガアタヨ」スッ
竜馬「なんだこの箱?」
カルロス「ヤパリリョウマガイナイトサミシイカラネ。チョットシタプレゼントサ」
カルロス「サッ、アケテゴランヨ」
竜馬「へっ、似合わねえ真似すんじゃねえよ」パカッ
パァン
竜馬「どわぁ!?」
カルロス「ハハハハ、エンターテイメントノオヤクソク、ビックリバコダヨ!ジャアネリョウマ!ヨイオトシヲ!」ダッ
竜馬「待ちやがれ!...クソッ、見失っちまった」
隼人「奴への報復は任せておけ。やつの家に爆薬を仕掛けておいてやる」
弁慶「お前が言うとシャレにならん」
隼人「俺は大マジだ」
弁慶「止めろ!」
14:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 00:49:22.38
ID:vqykU0Za0
鳥竜館(竜馬の道場)
竜馬「......」
弁慶「へえ、ここが竜馬の道場か」
隼人(ここの師範、流一岩...まさかとは思っていたが、竜馬があの有名な空手家の息子だったとはな)
隼人「に、しても...随分と荒れているな。空き巣にでも入られたか?」
竜馬「いや、こいつはジジイからの刺客と戦った時の跡だ。あれ以来戻ってきてねえからよ」
竜馬「...久しぶりじゃねえか、ホントによ」
隼人「お前が感傷に浸るなんて意外だな」
竜馬「まーな。今の俺があるのもここでの親父の地獄の特訓あってこそだ。嫌でも感慨深くならあ」
弁慶「お前が地獄っていうほどやべえのか」
竜馬「泣こうが喚こうが、ヨチヨチ歩きの頃から親父の空手の全てを叩き込まれて、小さい手がグローブくらいに腫れた時にゃあ塩水に浸して砂箱突き。野犬の群に放り込まれることなんざザラだったぜ」
弁慶「...よく生きてたな、お前」
15:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 00:49:58.68
ID:vqykU0Za0
ガララ
竜馬「?」
舎弟「あ、兄貴。さっき人影が入ってくのが見えたんですが...」
ヤクザ「大丈夫よ。あのバカなら、とっくの昔に行方不明に...」
竜馬「誰がバカだって?」ニィ
ヤクザ「ひ、ひょおおおおお!?」ガタガタガタ
16:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 00:51:25.83
ID:vqykU0Za0
ヤクザ「...う、うふふ。ちょうどいいわ。今日の獲物はコイツなの」チャキ
竜馬「ハジキか...」
ヤクザ「あの時の借り、返させてもらうわよ!」グッ
ガシッ
ヤクザ「へ?」
竜馬「おせえんだよ」
―――以下省略―――
ヤクザ「あ、あがが...」ピクピク
舎弟「だから止めとけっていったのに~」ズルズル
17:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 00:52:17.88
ID:vqykU0Za0
竜馬「さて、と。露払いもすんだし、大掃除を始めるか」
弁慶「えっ」
隼人「お前が大掃除...だと?」
竜馬「んだよ、その反応は」
隼人「弁慶、鉄傘を用意しろ。槍が降ってくるかもしれん」
弁慶「おう!急いで買ってくるぜ」
竜馬「てめえら俺を何だと思ってやがる!?」
18:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 00:53:11.29
ID:vqykU0Za0
数時間後
竜馬「ふう...これで終わったな」
弁慶「なあ、そろそろ飯にしようぜ。腹減ってしょうがねえよ」
隼人「いまは...21時か。時間的にも申し分ないな」
竜馬「なら、俺のとっておきのところに連れてってやるよ」
弁慶「本当か!?」
竜馬「ああ。代金はてめえら持ちだけどな」
竜馬(じゃあな、親父。またくるぜ)
19:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 00:54:08.12
ID:vqykU0Za0
ラーメン屋
店主「いらっしゃーい...あっ!」
竜馬「よっ」
店主「竜ちゃんじゃないか!最近めっきり見ないからなにかあったと思ったよ!」
竜馬「へっ。ヤクザなんかにゃ足元掬われねえよ」
店主「それもそうか」アハハ
店主「でも、気をつけなよ?そうやって油断してると、いつか後悔することになるかもしれないからさ」
竜馬「わーってるよ」
弁慶「知り合いなのか?」
竜馬「ああ。困った時はタダで飯を喰わせてくれる気のいい親父よ」
店主「ツケだからね、ツケ!」
20:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 00:55:02.50
ID:vqykU0Za0
ジュー
店主「へーえ。弁慶くんに隼人くんか。男らしい立派な名前じゃないか」
弁慶「お褒めに扱り光栄に思います」ペコリ
隼人「......」プイッ
竜馬「なんだぁ?照れてんのか隼人?」
隼人「寝言は寝ぼけていいな」
店主「しかし驚いたなぁ~。まさかあの喧嘩馬鹿の竜ちゃんに二人もお友達ができるなんてさ」
竜馬「余計なお世話だ!それにこいつらとはただの腐れ縁だ」
店主「それもいいものさ。縁なんて作ろうと思って作れるものじゃないからね。腐れ縁も大切にしなよ。はい、餃子」コト
竜馬「おっ、久しぶりのこの匂い!」
店主「ラーメンももうすぐできるから待ってな」
21:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 00:55:31.92
ID:vqykU0Za0
店主「へいお待ち。年越しそばならぬ年越しラーメンだよ!」
弁慶「おお、待ってましたぁ!いただきまぁす!」
ズルルル
弁慶「うむ、美味い!これが東京のラーメンの味か!」
隼人「...悪くない」
店主「嬉しいこと言ってくれるねえ」
22:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 01:00:20.28
ID:vqykU0Za0
店主「ところで、みんなは初詣にはいかないのかい?」
竜馬「神様とか興味ねえからな。それに、野郎3人で行くもんじゃねえだろ」
隼人「俺もだ。願いで欲しいもん手に入れてなにが面白い?」
弁慶「ここには神社しかないだろ?俺は寺育ちだからなあ」
竜馬「弁慶、むしろお前はいかなきゃなんねえんじゃねえか?」
弁慶「えっ?」
竜馬「寺も神社も同じモンだろうが」
弁慶「お前、マジか...」
隼人「何年前の知識だ。お前が義務教育を受けた時には変わっていたぞ」
竜馬「うるせえ!...ううっ、ちょっと酒がまわってきたな。小便行ってくらぁ」
23:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 01:02:17.00
ID:vqykU0Za0
店主「...お二人さん。ぶっちゃけ、竜ちゃんとつるんでみてどうよ?」
隼人「気苦労なんてレベルじゃねえな。人の意見は聞きやしねえ、無茶ばかりする、自分勝手...悪いところを挙げた方が早いくらいだ」
弁慶「おいおい。言い過ぎじゃねえか?...まあ、否定はしきれねえけどさ」
店主「そんなこったろうと思ったよ。でもね、ああ見えて根はイイ子なんだよ」
隼人「...俺も人に誇れる立場じゃないからな。あいつの良い悪いは興味はないが...力になるときはトコトン力になるってことはわかってるさ」
弁慶「俺も同じだ。少なくとも、あいつを嫌いにはなれねえよ」
店主「それはよかった。これからも竜ちゃんを頼むよ」ニコリ
竜馬「あ~、スッキリした...どうした親父。すげえ笑顔だぞ」
店主「なんでもないよ」
24:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 01:06:00.33
ID:vqykU0Za0
ガララ
竜馬「じゃあな、また来るぜ」
店主「風邪ひくんじゃないよ。あと、今度は溜まったツケを払ってね!」
竜馬「金ができたら、イの一番に払いに来るぜ」
ピシャン
弁慶「いい親父さんだったな」
竜馬「ああ。親父が生きてたころからの付き合いでよ、自分の子供みてえに接してくれたんだ」
隼人「親父もそうだが、ここの味は気に入った。また来るか」
竜馬「は!?」
隼人「なんだ?」
竜馬「い、いや、なんでもねえ」
竜馬(まさかこいつの口から素直な褒め言葉がでるなんてな...)
25:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 01:07:12.44
ID:vqykU0Za0
ゴーン ゴーン
弁慶「おっ、除夜の鐘...もう新年になっちまってたか」
竜馬「しかし、てめえらと会ってもう一年以上かよ」
弁慶「博士に連れてかれて、鬼に襲われて、ゲッターで戦って...」
隼人「ロクな思い出がないな」
竜馬「へっ、退屈するよりは断然いいだろ」
隼人「まあな」
弁慶「あっ、しまった!色町にいくの忘れてた!」
竜馬「今度にしろ、こんど」
隼人「さて、帰るとするか。血で血を洗う、俺たちの戦場に」
26:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 01:08:19.55
ID:vqykU0Za0
――――――――――――――――――
正月明け
早乙女研究所
ビー ビー
職員「巨大鬼獣、接近中!」
竜馬「さぁて、新年一発目の出撃だ。遅れるんじゃねえぞ、てめえら!」
隼人「ふっ、誰にモノを言っている」
弁慶「縁起よく決めろよ、竜馬!」
竜馬「へっ、いくぜ!チェェェンジゲッターワン!」
鬼獣『ゴアアアア!!』
竜馬「ゲッタアアァァビイイィィム!!」
ド ワ オ
27:
◆do4ng07cO. 2015/01/03(土) 01:10:39.58
ID:vqykU0Za0
これで終わりです。読んでくれた方はありがとうございます。
30:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/03(土) 12:40:11.90 ID:v2DpBd5Wo
乙
この三人の距離感好きだわ
28:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/03(土) 08:47:54.25 ID:abb4QulRO
初めて新ゲのSS見れた
乙
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