ﾊﾞｲｸ「走りたいなー…」 : ホライゾーン

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ﾊﾞｲｸ「走りたいなー…」

2013-07-05 (金) 07:01　

オリジナルSS 　

7コメント　

1：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 19:51:41.20 ID:bUT0N3mo0

ﾊﾞｲｸ「このお店に来てからもう1年…」

ﾊﾞｲｸ「お客さんはみんな他を選んで乗って帰って行く…」

店員「いらっしゃいませー」

ﾊﾞｲｸ「またお客さんだ…」

ﾊﾞｲｸ「あの人はどのﾊﾞｲｸに乗って行くんだろう？」

ｽﾀｽﾀｽﾀ…

ﾊﾞｲｸ「あれ？こっちに来る…」

ﾊﾞｲｸ「もしかして私…？」

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5：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 19:53:03.42 ID:bUT0N3mo0

男「ﾊﾞｲｸが喋った！？」

ﾊﾞｲｸ「えっ？えっ？私の声聞こえるの！？」

男「聞こえるよ、ってかﾊﾞｲｸって喋れるのか？」

ﾊﾞｲｸ「喋ってるって言うのかな？わかんないや」

男「なんだそれ」

男「まぁ良いや、なんか面白そうだな」

男「すいませーん、これにします」

店員「ありがとうございまーす」

7：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 19:53:45.19 ID:U9PUUwLU0

優等生HONDA
漢KAWASAKI
変態SUZUKI
YAMAHA←？？？

12：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 19:54:58.66 ID:bUT0N3mo0

ーーーーーーーーーーーーーー

店員「それでは2週間後納車になります」

男「わかりました」

ﾊﾞｲｸ「そんな理由で買うの？」

男「面白そうじゃん？」

店員「はい？」

男「あっ、何でもないですそれじゃあよろしくお願いします」

男(店員には聞こえないのか？)

19：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 19:56:46.16 ID:bUT0N3mo0

数週間後…

店員「いらっしゃいませー」

男「取りに来ましたー」

――――――――――――――――

店員「ご購入ありがとうございます、では気をつけてくださいね」

男「ありがとうございます」

男「よしっ、行くか！」

ｷｭﾙﾙﾙ…ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

24：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 19:58:51.74 ID:bUT0N3mo0

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

男「ねぇねぇ」

ﾊﾞｲｸ「なんでしょう？」

男「お前の声って他の人間には聞こえないの？」

ﾊﾞｲｸ「聞こえないらしいね、納車までの間に他のお客さんや店
員に話しかけても反応なかったし」

男「話しかけてもスルーとか恥ずかしいな」

ﾊﾞｲｸ「信号待ち中に一人でﾊﾞｲｸに話しかけてる男も傍から見たら恥ずかしい人間だと思うけどね」

男「」

26：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:00:25.93 ID:bUT0N3mo0

しばらくして…

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…ｶﾁｯ

男「ここが俺の家な」

ﾊﾞｲｸ「普通だね」

男「普通の人間ですから」

ﾊﾞｲｸ「ﾊﾞｲｸと話せる時点で普通じゃないと思うけどね」

男「あ、そっか」

28：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:02:20.61 ID:bUT0N3mo0

ﾊﾞｲｸ「ねぇ？」

男「何？」

ﾊﾞｲｸ「しばらくお店に置かれたままだったからほこりがすごい

んだよねー…」

男「つまり洗車しろと？」

ﾊﾞｲｸ「ご名答」

30：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:04:25.93 ID:bUT0N3mo0

男「納車前にﾊﾞｲｸ屋に綺麗にして貰ったろ？」

ﾊﾞｲｸ「まぁまぁ、これからの洗車の練習って事で…ね？」

男「なんか乗せられてるなー…」

ﾊﾞｲｸ「まぁ乗せる側ですから」

男「おっ、上手いな」

ﾊﾞｲｸ「じゃあ洗ってね」

男「まかしときー」

男(まんまと乗せられた…)

32：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:06:54.14 ID:bUT0N3mo0

ｻﾞﾊﾟｧｯ

ﾊﾞｲｸ「つめたっ！」

男「文句言うな！」

ｺﾞｼｺﾞｼｺﾞｼｺﾞｼ…

ﾊﾞｲｸ「あー、もうちょい右お願い」

男「はいはい」

ﾊﾞｲｸ「エンジン回りもお願いね」

男「はいはーい」

ｺﾞｼｺﾞｼｺﾞｼｺﾞｼ…

男「おーし、こんなもんだろ！」

ｻﾞﾊﾟｧｯ…ﾌｷﾌｷ…

男(洗車って案外楽しいな)

33：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:09:17.75 ID:bUT0N3mo0

男「…よし、終わった」

男「おーい？どうだー？」

ﾊﾞｲｸ「うーん…まぁ合格かな？」

男「その判定は厳しくないっすか先輩？」

ﾊﾞｲｸ「新人が文句言うでない」

男「もう洗わねーぞ？」

ﾊﾞｲｸ「ごめんごめん、十分満足したよ…ありがとね。」

男「お…おぅ」

男(急に素直になったなｗｗ)

34：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:10:55.97 ID:bUT0N3mo0

―――――――――――――――

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

ﾊﾞｲｸ「ねぇ？」

男「何？また洗車？」

ﾊﾞｲｸ「違う、お腹空いた」

男「ﾊﾞｲｸもお腹空くの？」

ﾊﾞｲｸ「そりゃね」

男「何食べる？カレー？ハンバーグ？それとも…」

ﾊﾞｲｸ「ガソリン！」

男「そこは普通のﾊﾞｲｸなんだね」

35：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:11:35.89 ID:w0+qT7MC0

ﾊﾞ「ｲｸｯ！」

51：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:30:03.07 ID:wFFntfbW0

>>35
声出して笑っちまったwwwwwwww

37：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:12:47.81 ID:bUT0N3mo0

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

ｶﾞｿｽﾀ店員「ｼｬｯｾｪｪｰｰｰｰｰｰｰｰ！」

男「えーっと、軽油満ｔ…」

ﾊﾞｲｸ「食中毒にでもさせる気か？」

男「レギュラー満タンで」

ｶﾞｿｽﾀ店員「レギュラーっすね！レギュラー満タン入りやぁぁぁぁぁっす！！」

男(冗談だってｗ)

ﾊﾞｲｸ(次冗談言ったら殺す)

男(サーセンｗｗｗ)●

39：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:14:36.76 ID:bUT0N3mo0

ｶﾞｿｽﾀ店員「レギュラー満タン入りやぁぁぁっしゃぁぁぁ！」

男&ﾊﾞｲｸ(こいつさっきからうるせぇ)

ｶﾞｿｽﾀ店員「○○円になりゃぁっす！」

男「んじゃ、丁度で」

ｶﾞｿｽﾀ店員「ありゃっしゃぁぁーーーしゅ！(ありがとうございます)」

男&ﾊﾞｲｸ(ｗｗｗｗｗｗ)

40：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:15:47.87 ID:bUT0N3mo0

ﾊﾞｲｸ「お腹いっぱい、動きたくない」

男「満タン入れて動かなくなるﾊﾞｲｸがどこにある」

ﾊﾞｲｸ「ここにいる」

男「嘘つけ」

ｶﾁｯ、ｷｭﾙﾙﾙﾙﾙ…ｷｭﾙﾙﾙﾙﾙ…

ﾊﾞｲｸ「だから言ったでしょ、動きたくないって」

男「なん…だと…」

44：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:21:06.89 ID:bUT0N3mo0

―――――――――――――――――

男「よし、今日はオイル交換するぞ！」

ﾊﾞｲｸ「できるの？怖いから素直にﾊﾞｲｸ屋行こ？」

男「任せなって」ｺﾞｿｺﾞｿ

男「じゃじゃーん、この時の為にメンテナンススタンド買っちゃった」

ﾊﾞｲｸ「それ、上げるのにコツいるよ？倒さないでよ？」

男「任せとけって」

※わからない人の為にメンテナンススタンド参考画像

45：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:22:47.58 ID:bUT0N3mo0

約1時間後…

男「ふぅ…よし、やっと上げられた」

ﾊﾞｲｸ「何回倒されそうになったか…」

男「もうコツは掴んだから大丈夫！」

ﾊﾞｲｸ「もうﾊﾞｲｸ屋行こうよ…」

男「まぁ結果オーライでしょ、ここから先は楽勝、楽勝！」

46：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:24:03.10 ID:bUT0N3mo0

ﾊﾞｲｸ「ところで、何のオイル入れるの？」

男「あっ…………」

ﾊﾞｲｸ「どうしたの？」

男「……エンジンオイル買ってくるの忘れた」

ﾊﾞｲｸ「買って来い」

男「一緒に行こ」

ﾊﾞｲｸ「スタンド上げる時の恐怖はもう嫌だから無理」

男「……チャリで行きます」

47：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:25:52.12 ID:bUT0N3mo0

しばらくして…

男「おまたせー」

ﾊﾞｲｸ「ちゃんと買ってきた？」

男「おう、香り豊かなごまあｂ」

ﾊﾞｲｸ「買ってきたか？」

男「ｻｰｾﾝふざけました、ちゃんと買ってきてあります」

ﾊﾞｲｸ「よろしい」

48：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:27:35.00 ID:bUT0N3mo0

ﾁｮﾛﾁｮﾛ…←オイルを抜いてる音

ﾊﾞｲｸ「あー、この感覚スッキリする」

男「人間で言うウンコしてる時と同じか」

ﾊﾞｲｸ「レディの前で汚い事言わないでよ」

男「えっ、お前女の子のなの？」

ﾊﾞｲｸ「一応そういう事みたい」

男「ピストン付いｔ」
ﾊﾞｲｸ「それ以上言うな！」

男「はい」

50：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:29:04.28 ID:bUT0N3mo0

男「ドレンも締めた事だし新しいオイルを…」

ﾊﾞｲｸ「規定量間違えないでよ？」

男「任せろ、目分量で問題ない！」

ﾊﾞｲｸ「キッチンから計量カップ持ってこい」

男「え？そしたら料理が…」

ﾊﾞｲｸ「男なら料理は目分量でいけるよね？」

男「ｻｰｾﾝ、持ってきます」

52：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:31:11.51 ID:bUT0N3mo0

―――――――――――――――――

男「オイルを入れて…よし、完了！」

ﾊﾞｲｸ「オイル交換で半日かかるってどういうこと？」

男「出来れば良いんだよ、何回もやれば慣れるさ」

ﾊﾞｲｸ「お願いだから次からはﾊﾞｲｸ屋行こ？」

男「……そうします」

53：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:33:04.65 ID:bUT0N3mo0

―――――――――――――――――

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

男「なぁ」

ﾊﾞｲｸ「何ー？」

男「お前っていつも俺が寝てるときって時何してるの？」

ﾊﾞｲｸ「何してるって言われても、自分だけじゃ何も出来ないし、人間と違って寝るわけでもないから一人(一台？)ぼーっとしてるよ」

男「エンジンかけられなくすることはできるのになｗ」

ﾊﾞｲｸ「それとこれとはまた別」

55：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:34:48.19 ID:bUT0N3mo0

男「他のﾊﾞｲｸとかと話す事は出来ないの？」

ﾊﾞｲｸ「なぜかそれは無理見たい」

男「そっか…じゃあかなり退屈だろうな」

ﾊﾞｲｸ「まぁお店にいた頃からだし退屈にはもう慣れたよ」

男「そっか………」

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

57：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:36:31.61 ID:bUT0N3mo0

男「…ちょっとホームセンター寄るよ」

ﾊﾞｲｸ「行くのは男の勝手だけど何買うの？」

男「ちょっとな」

―――――――――――――――――

男「おまたー」

ﾊﾞｲｸ「結構買ったね」

男「まぁね、さぁ帰るぞ」

ﾊﾞｲｸ「はーい」

ｶﾁｯ、ｷｭﾙﾙﾙﾙﾙ…ﾌﾞｫｫｫﾝ…

58：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:38:17.47 ID:bUT0N3mo0

ﾌﾞｩｩｩｩﾝ…ｶﾁｯ

男「帰宅ー」

ﾊﾞｲｸ「帰宅なう」

男「何でﾊﾞｲｸが今時の言葉知ってるんだよ」

ﾊﾞｲｸ「お店に居た頃、よく店員が言葉に出しながらツイッターでつぶやいてたからね」

男「仕事中にやるとは流石はバカッター」

――――――――――――――――

店員「ﾊｯｸｼｭﾝ！誰か噂してるなう」ﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

59：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:38:58.37 ID:9LIuoW8K0

トランスフォーマー思い出した
http://www.amazon.co.jp/dp/B005SZ07Z0/

60：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:40:07.54 ID:bUT0N3mo0

ﾊﾞｲｸ「そんな事より、結構色々と買ってきたのね」

男「まぁね、洗剤やシャンプーとかもついでに買ってきたし」

ﾊﾞｲｸ「あのやつは？」

男「後でのお楽しみっ♪」

ﾊﾞｲｸ「気持ちわるっ…」

その日の夜…

男「ヤッホー」

ﾊﾞｲｸ「こんな夜にどうしたの？今から走る？」

男「さすがに今からは走らないよ。ほらっ、これはなんでしょう？」ﾆﾔﾆﾔ

64：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:43:04.27 ID:bUT0N3mo0

ﾊﾞｲｸ「何ﾆﾔﾆﾔしてんの気持ちわるい。それは…寝袋？」

男「大正解！さっき買ってきたやつはこれでしたー」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

ﾊﾞｲｸ「星でも見るの？残念ながら今日は曇りだよ」

男「違うって、今日からたまには添い寝してやろうかなって」

ﾊﾞｲｸ「その為だけに寝袋買ってきたの？」

男「うん、これなら夜は一人じゃ無いだろ？」

ﾊﾞｲｸ「何でいきなり…？」

男「これなら夜、俺が寝るまでだけど話し相手になるだろ？」

65：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:45:06.29 ID:bUT0N3mo0

ﾊﾞｲｸ「でもそんなこと頼んでないし…」

男「俺の好きでやってる事だし、一人で過ごすよりは良いだろ？」

ﾊﾞｲｸ「うん…まぁ…」

男「流石に雨の日は無理だけどな」

ﾊﾞｲｸ「そこまでは求めてないよ」

男「じゃあ決まりだな！」

ﾊﾞｲｸ「ね…ねぇ…」

男「ん？なんだ？」

ﾊﾞｲｸ「あ…ありがとね……」

男「良いってことよ」

男(こいつ意外と可愛いとこあんな)

66：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:46:46.61 ID:bUT0N3mo0

約10分後…

男「ｸﾞｰ…ｽﾋﾟｰ…zzZ」

ﾊﾞｲｸ「寝るの早っ！」

ﾊﾞｲｸ「でも、隣で寝ているだけでもいつもと違うから何か新鮮…」

ﾊﾞｲｸ「何だろうこの気持ち…」

ﾊﾞｲｸ「こんな事ならいっそ人間に生まれてみたかったな…」

68：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:49:21.42 ID:bUT0N3mo0

――――――――――――――――
ﾌﾞｩｩｩｩﾝ…

ﾊﾞｲｸ「ねぇねぇ」

男「なにー？」

ﾊﾞｲｸ「男ってさ、好きなﾊﾞｲｸとか、乗ってみたいﾊﾞｲｸってあるの？」

男「うーん…特には無いけど何で？」

ﾊﾞｲｸ「私を決めた時、本当は他のﾊﾞｲｸが欲しくてお店に来たのかな、って思って…」

男「あの時は特に乗りたいﾊﾞｲｸは無かったし、お店でじっくりみてから決めようと思ってたから特にこれってのはなかったよ」

ﾊﾞｲｸ「そうなんだ」…ﾎｯ

69：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:51:52.30 ID:bUT0N3mo0

男「…あっ！」

ﾊﾞｲｸ「えっ、何っ？！」ﾋﾞｸｯ

男「好きなﾊﾞｲｸならあったわ」

ﾊﾞｲｸ「えっ…………な、なんなの？」

男「お前だよ」ﾆｺｯ

ﾊﾞｲｸ「えっ！えっ？なに？何なの？」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

男「あっ、回転数上がったｗ」

70：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:53:34.01 ID:bUT0N3mo0

ﾊﾞｲｸ「からかってるの？」

男「からかってないよ」

ﾊﾞｲｸ「えっ？」

男「お前と走ってておもしろいし、そもそも会話が出来るﾊﾞｲｸなんて普通いないでしょ？」

ﾊﾞｲｸ「あ…ありがとう…」

男「何でお礼言ってるんだよｗ」

ﾊﾞｲｸ「うるさいっ！」

男(やっぱり面白いｗｗ)

72：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:56:11.17 ID:bUT0N3mo0

とある日…

男「ちょっと出掛けてくるわ」

ﾊﾞｲｸ「あれ？乗ってかないの？」

男「うん、今日はちょっとね」

ﾊﾞｲｸ(でも、何でヘルメットもってるんだろう…？)

男「じゃあねー」

ﾊﾞｲｸ「いってらっしゃい…」

73：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:57:26.30 ID:bUT0N3mo0

しばらくして…

ﾊﾟｲｨｨｨｨｨｨﾝ…

男「ふぅ…ただいま、やっぱ2stは速いわ」

ﾊﾞｲｸ「おかえり、てかそのﾊﾞｲｸなに？」

男「ん？ちょっとね」

ﾊﾞｲｸ「…あっそ」

男「手洗いうがいしてこよっと」ｶﾞﾁｬﾝ

75：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 20:59:13.22 ID:bUT0N3mo0

ﾊﾞｲｸ(なんなの？このﾊﾞｲｸは)

ﾊﾞｲｸ(まさか…新しいﾊﾞｲｸ…？)

ﾊﾞｲｸ(私、乗り換えられちゃうのかな？)

ﾊﾞｲｸ(そしたらまたお店の中で一人ぼっち…？)

ﾊﾞｲｸ(何で？乗りたいﾊﾞｲｸは無いってこの前言ってたじゃん…)

ﾊﾞｲｸ「ｸﾞｽﾝ...ｸﾞｽﾝ...」

ｶﾞﾁｬｯ

77：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 21:03:00.30 ID:bUT0N3mo0

男「いっけね、鍵挿しっぱだったわ…ん？」

ﾊﾞｲｸ「ｸﾞｽﾝ...ｸﾞｽﾝ...」

男「お前泣いてんのか？どうしたんだ？(ﾊﾞｲｸも泣くんだ…)」

ﾊﾞｲｸ「何で…何でなの…私のどこが悪かったの？見た目？速さ？…性格？」

男「えっ？えっ？いきなりどうした？とりあえず落ち着けって」

ﾊﾞｲｸ「乗り換えられるっていうのに落ち着けるわけ無いじゃん！」

男「えっ…………？」

男「……お前、勘違いしてねーか？」

79：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 21:04:48.43 ID:bUT0N3mo0

ﾊﾞｲｸ「………えっ…何が…？」

男「あのﾊﾞｲｸは俺のじゃないぞ」

ﾊﾞｲｸ「えっ、じゃあ誰のなの？…」

男「ありゃ俺の友達のﾊﾞｲｸだ、明日まで預かっててほしいんだってさ」

ﾊﾞｲｸ「えっ…じゃあ…？」

男「乗り換えなんてしねーよ、友達には悪いけどあのﾊﾞｲｸ喋らないしね」

ﾊﾞｲｸ「それが普通だからね」

男「そうでした」

男「まぁ加速の素晴らしさは認めるがな」

80：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 21:07:46.79 ID:bUT0N3mo0

男「それにまだローン残ってんのに乗り換えなんて出来るかよ」

ﾊﾞｲｸ「男の収入じゃ厳しいね」

男「うるせーやい」

ﾊﾞｲｸ「ｗｗｗｗｗｗ」

次の日…

男「じゃあ友達の所へ返しに行ってくるわ」

ﾊﾞｲｸ「気を付けてね」

男「あいよー」

ｷｭﾙﾙﾙ…ﾊﾞｱｧｧｧｧﾝ!!!

ﾊﾟｧｧｧｧｧｧﾝ…

86：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 21:09:25.48 ID:bUT0N3mo0

男「ただいまー」

ﾊﾞｲｸ「おかえりー」

男「よしっ、出かけるぞ」

ﾊﾞｲｸ「さっき友人さんのﾊﾞｲｸ乗ってったばかりじゃん。疲れてないの？」

男「いいから、いいから」

87：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 21:10:57.53 ID:bUT0N3mo0

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

ﾊﾞｲｸ「何でいきなり？」

男「慣れないﾊﾞｲｸは体制がきつかったし、喋らなくて物足りなかったからね。スッキリしないからお前と走ってスッキリしようかなって」

ﾊﾞｲｸ「そうなんだ、嬉しい…」

男「何で照れてんだよ」

ﾊﾞｲｸ「うるさい！」

男「ｗｗｗｗｗｗ」

88：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 21:13:03.90 ID:bUT0N3mo0

ﾊﾞｲｸ「そういえば、男って友達さんのﾊﾞｲｸが速かったとか言ってたけど飛ばしたくなったりはしないの？」

男「あまりないかなー、まったり走るのが好きだし。てか、お
前はカッ飛ばして走るようなﾊﾞｲｸじゃ無いだろ」

ﾊﾞｲｸ「飛ばしたいなら頑張るから良いんだよ？」

男「むちゃな事なんてさせねーよ。それに、単気筒なんだから飛ばしたら振動凄そうだしな」

ﾊﾞｲｸ「…ありがと」

91：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 21:15:49.36 ID:bUT0N3mo0

――――――――――――――――

男「ただいまー」

ﾊﾞｲｸ「お疲れ様ー」

男「お前こそお疲れ様。やっぱ慣れたﾊﾞｲｸに乗るって良いね」

ﾊﾞｲｸ「疲れなかった？」

男「むしろスッキリしたよ、ありがとな」

ﾊﾞｲｸ「それほどでもー」

95：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 21:17:45.86 ID:bUT0N3mo0

その日の夜…

男「おやすみー」

ﾊﾞｲｸ「おやすみー」

男「zzZ…zzZ…」

ﾊﾞｲｸ「ってもう寝てるし…相変わらず寝るの早いなー…」

ﾊﾞｲｸ「でも、昨日と今日で男が乗り換える気が無いって事がわかったし良かったな」

ﾊﾞｲｸ「それに、会話出来るのが良い所らしいし…」

ﾊﾞｲｸ「このままずっと一緒に走っていたいな…」

男(絶対に乗り換えなんてしないから安心しろよ…zzZ)

105：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 21:27:30.18 ID:scppQcpa0

バイクにも穴はあるんだよな……ｺﾞｸﾘ

106：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 21:27:42.83 ID:pbkir5c30

オイルタンクだと滑りが良さそうだな

117：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 21:40:57.77 ID:bUT0N3mo0

―――――――――――――――

ﾊﾞｲｸ「もうすぐお盆休みだね」

男「そうだねー」

ﾊﾞｲｸ「男はどこか行くの？」

男「会社もお盆休みだから実家に帰省しようかなーって思ってる」

ﾊﾞｲｸ「へー、そうなんだ」

男「結構遠いからちょっとしたツーリングになるね」

ﾊﾞｲｸ「新幹線とかじゃないんだ」

男「ん、遠出は嫌か？」

ﾊﾞｲｸ「そんなこと無いよ、そういや男とツーリングまだ行ってなかったね」

男「そういやそうだね」

118：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 21:42:39.94 ID:bUT0N3mo0

お盆入り…

男「準備おっけー、よし行くか！」

ﾊﾞｲｸ「いつでもおっけー」ﾜｸﾜｸ

男「やけに乗り気だな」

ﾊﾞｲｸ「ツーリングはﾊﾞｲｸにとっても楽しみなの！」

男「はいはい」

ﾊﾞｲｸ「早く行こ！」

男「そう慌てるなって」

ｶﾁｯ…ｷｭﾙﾙﾙ…ﾌﾞｫｫｫｫﾝ

119：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 21:44:25.59 ID:bUT0N3mo0

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

男「のんびりと時間もあるしー」

ﾊﾞｲｸ「滅多にない遠出だからー」

男&ﾊﾞｲｸ「寄り道しよう！」

男&ﾊﾞｲｸ「ｗｗｗｗｗｗｗｗ」

男「海岸沿いでも走るか！」

ﾊﾞｲｸ「良いね、良いね」ﾜｸﾜｸ

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

―――――――――――――――

男「見えてきたねー」

ﾊﾞｲｸ「ほんとだー」

121：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 21:46:47.77 ID:bUT0N3mo0

男「夏だ！海だ！水着ギャルだーーー！」

ﾊﾞｲｸ「少し黙ろうか」

男「ｻｰｾﾝｗｗでも、海なんて久しぶりだなー」

ﾊﾞｲｸ「なんだったら泳いでくれば？」

ﾊﾞｲｸ「…ってあれ？男は？」

男「冷てぇぇぇ！！でもキモちぃぃぃ！！！」

ﾊﾞｲｸ「…って、もう泳いでるし」

123：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 21:48:52.39 ID:bUT0N3mo0

ﾊﾞｲｸ(大の大人が元気だなー…)

男「ワカメめっちゃ採れたー！」

ﾊﾞｲｸ(そんなに採ってどうするの…)

男「そこのネーチャンどっから来たの？彼氏いる？」

ﾊﾞｲｸ(ナンパしてるし…しかもスルーされてる…)

男「…チクショー！こうなったら飛び込みでスッキリしてやる！！」ﾀﾀﾀﾀｯ

ﾊﾞｲｸ(こんな男は誰だって嫌だろうな)

ﾋﾞｯﾀｰｰﾝ！！！

男「いってぇぇぇぇ！！腹打ちしたー！！！」

ﾊﾞｲｸ「呆れて言葉も見つからない」

126：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 21:50:47.85 ID:bUT0N3mo0

数時間後…

男「いやー、結構泳いだわ」

ﾊﾞｲｸ「よく一人でそんなにはしゃげるね」

男「それと身体中がヒリヒリする…」

ﾊﾞｲｸ「そりゃ、一日中泳いでたら日焼けするでしょ」

男「それと腹打ちしたところが痛い…」ｼﾞﾝｼﾞﾝ

ﾊﾞｲｸ「あんな飛び込みするのが悪い」

128：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 21:52:34.63 ID:bUT0N3mo0

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

男「もう暗くなってきたな」

ﾊﾞｲｸ「海で遊びすぎたからね」

男「んじゃ今日はこの辺のキャンプ場でテント張って明日に備えるか」

ﾊﾞｲｸ「そうだね」

――――――――――――――――

男「……よし、やっとテント張れた」

ﾊﾞｲｸ「結構時間かかったね、オイル交換といいテント張りといいセンス無いね」

男「そこまで言うかー？…」ｼｮﾎﾞﾝ

ﾊﾞｲｸ「ゴメン、ゴメン、洗車はセンスあると思うよ」

男「だろっ？俺様の洗車は世界一だからな！」ｴｯﾍﾝ

ﾊﾞｲｸ(男って扱いやすいな)

130：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 21:55:14.74 ID:bUT0N3mo0

男「予定だと明日には実家に着きそうだな」

ﾊﾞｲｸ「本当は今日の予定だったけどね」

男「予定が狂ったんだよ」

ﾊﾞｲｸ「男のせいでね」

男「悪かったな…」

ﾊﾞｲｸ「私は気にしてないから良いよ、それに海岸線走れて気持ち良かったし」

男「なら良かった♪」

ﾊﾞｲｸ(やっぱ扱いやすいｗ)

132：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 21:57:54.53 ID:bUT0N3mo0

男「じゃあ明日に備えて今日は寝ますか」

ﾊﾞｲｸ「りょーかーい」

男「おやすみー」

ﾊﾞｲｸ「おやすみー」

ﾊﾞｲｸ「…なんでこんなに近寄るの？」

男「おばけ出そうで怖いから」

ﾊﾞｲｸ「出るわけ無いでしょ」

???「ﾘｱｼﾞｭｳ…ﾊﾞｸﾊﾂ…ﾘｱｼﾞｭｳ…ｲﾗﾅｲ…」

133：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 21:59:47.90 ID:bUT0N3mo0

男&ﾊﾞｲｸ「！？」

男(ほら！出たじゃん！)ﾋｿﾋｿ

ﾊﾞｲｸ(知らないよ！本当に出るなんて思って無かったし！)ﾋｿﾋｿ

男(…って、こっち来るてるし！)

???「ｵﾏｴﾓ…ﾘｱｼﾞｭｳｶ…?」

男「違います！違います！彼女居ない歴＝年齢です！」

ﾊﾞｲｸ「ｗｗｗｗｗｗｗｗ」

???「…ｿｳｶ…ﾅﾗﾖｳﾊﾅｲ…」ｼｭｳｩｩｩ…

134：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:00:27.43 ID:Mah7n7Lc0

お化けwwww

135：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:01:04.82 ID:jmPpf8CQ0

喋るバイクがいるならお化けがいてもおかしくないしな

136：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:01:29.55 ID:bUT0N3mo0

男「どこか行った…のか？」

ﾊﾞｲｸ「そうみたいね…どことなく>>1の心の叫びにも聞こえたけど」

男「あー怖かった…ってか、何お前笑ってたんだよ！」

ﾊﾞｲｸ「だってｗｗ必死すぎたからｗｗｗｗ」

男「どうせ俺は一生彼女無しですよ…」

ﾊﾞｲｸ「ゴメンゴメンｗ」

139：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:02:58.40 ID:bUT0N3mo0

男「もういい！今度こそ寝る！」

ﾊﾞｲｸ「あーあ、すねちゃったｗおやすみー」

男「おやすみー」

ﾊﾞｲｸ「返事は素直なのねｗ」

男「う、うるさい！」

ﾊﾞｲｸ「ｗｗｗｗｗｗ」

140：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:04:22.91 ID:bUT0N3mo0

次の日の朝…

ﾊﾞｲｸ「おはよー」

男「お…おはよー…」

ﾊﾞｲｸ「元気なさげだけど、どうした…ｗｗｗｗ」

男「笑うなー！」

ﾊﾞｲｸ「だってｗｗ真っ赤ｗｗ男の身体中真っ赤なんだもんｗｗｗ」

男「朝見たら日焼けでこんなんになってたんだよ！」

ﾊﾞｲｸ「昨日の夜は暗くてわからなかったからねｗｗｗｗ」

男「いいから出発するぞ！」

ﾊﾞｲｸ「はいはいｗ」

男「あぁ、日焼けあとが痛い…」ﾋﾘﾋﾘ

142：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:06:45.01 ID:bUT0N3mo0

―――――――――――――――

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

男「とりあえず薬局で塗り薬貰って痛みは引いたけど日焼けあとはどーにもならねーな…」

ﾊﾞｲｸ「まぁ夏だし日焼けあとくらい気にしちゃダメでしょ」

男「ちくしょー…あー、何か面白いこと無いかなー」

ﾊﾞｲｸ「私は十分面白い物を見たから満足だけどね」

男「人の不幸をあざ笑いやがって…」

146：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:09:10.87 ID:bUT0N3mo0

――――――――――――――――
ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

男「あ、交通規制されてる」

男「カウントダウン式の交通規制とは珍しい」

ﾊﾞｲｸ「カブが二台仲良く待ってるね」

男「なぜか左側の人ダルマ積んでるし」

ﾊﾞｲｸ「それにやけにテンション高いね」

男「この光景なんかで見た気がするなー…？」

149：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:11:00.50 ID:bUT0N3mo0

―――――――――――――――

男「そろそろカウントダウン終わるね」

ﾊﾞｲｸ「結構長いのね」

○泉「5、4、3、2、1、0、ＧＯー！」ﾌﾞｫｫｫﾝ…ｶﾞﾁｬ…ﾌﾞｫｫｫｫﾝ!!ｶﾞｼｬｰﾝ!!!

ﾐ○ﾀｰ「」ﾌﾞｩｩｩｩﾝ…

男&ﾊﾞｲｸ「ダルマ積んだカブがウィリーして看板に突っ込んだ！ｗｗｗ」

150：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:12:23.48 ID:bUT0N3mo0

男「大丈夫ですか？ｗｗ」

○泉「…え？な、何がですか？」

○泉「あれ？ﾐ○ﾀｰは？」

男「もう一台のカブなら先行っちゃいましたよ」

○泉「あれ？何で先に行っちゃったの？あか…赤だったのにねー？」

男&ﾊﾞｲｸ「ｗｗｗｗｗｗ」

153：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:14:14.60 ID:bUT0N3mo0

男「ホントに大丈夫ですか？ｗｗ」

○泉「な、何が大丈夫なんですか？」

男「ここから見てたらえらい勢いで前輪が上がっていきましたけど…ｗｗ」

○泉「突っ込んでなんか無いですよ？」

男「でも、安全第一って書いてある看板の所へ突っ込んでいきましたけどｗｗｗ」

155：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:16:00.29 ID:bUT0N3mo0

○泉「大丈夫じゃねぇよ！」

男&ﾊﾞｲｸ「ｗｗｗｗｗｗｗｗｗ」

○泉「なまら恐かったよ！」

○泉「セカンド入ってると思ってある程度スロットル回したら進まなくて、あれ？思ってギアいじったっけロー入っちゃってもうウイリーさ！」

男&ﾊﾞｲｸ「ｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ」

男「次は気を付けて下さいねｗｗｗ」

157：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:17:52.65 ID:NqANxIOI0

水曜どうでしょうかｗｗｗｗｗｗ

158：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:18:39.19 ID:bUT0N3mo0

男「そろそろですよ」

ｶﾌﾞ1「5、4、3、2、1、0、GO！」ｿﾛｰﾘ…

男&ﾊﾞｲｸ「遅っｗｗｗｗｗｗ」

――――――――――――――――

男「いやー、面白いこと起きたねー」

ﾊﾞｲｸ「某旅番組の一部に似てたような気もするけどね」

男「そこは気にしたら負けでしょ」

ﾊﾞｲｸ「ですよねー」

159：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:20:41.51 ID:bUT0N3mo0

――――――――――――――

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

男「そうこうしてるうちに、もうそろそろで実家だな」

ﾊﾞｲｸ「案外時間経つのって早いのね」

男「しかし、懐かしいな」

ﾊﾞｲｸ「何年ぶりなの？」

男「もう就職してから戻ってきてないから5年ぶりくらいかなー」

ﾊﾞｲｸ「そうなんだ」

160：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:22:01.18 ID:Mah7n7Lc0

そろそろ喋るﾊﾞｲｸ発売されても良いよな

161：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:22:45.43 ID:bUT0N3mo0

ﾌﾞｩｩｩｩﾝ…ｶﾁｯ…

男「さぁ、着いたぞー」

ﾊﾞｲｸ「ここが男の実家かー」

男「ただいまー帰って来たよー」ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

母「はーい」ｶﾞﾁｬｯ

162：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:24:42.61 ID:bUT0N3mo0

男「母さんただいま、久しぶり」

母「見ないうちにたくましくなったわね、ﾊﾞｲｸも買っちゃって」

男「良いでしょ、自慢のﾊﾞｲｸだよ」

ﾊﾞｲｸ(そんなふうに思ってくれてたんだ…)

男「てか、父さんは？」

母「中にいるわよ」

男「わかった、挨拶してくる」

165：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:26:37.87 ID:bUT0N3mo0

男「父さん、ただいま」

父「おぉ来たか久しぶりだな」

母「3人そろうのは本当久しぶりね」

父「そうだな」

母「長旅も大変だったでしょ、ご飯食べる？」

男「そうするよ、ありがとう」

167：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:29:10.48 ID:bUT0N3mo0

―――――――――――――――

母「そう言えば、男はいつ帰っちゃうの？」

男「うーん…明後日の朝に出る予定だよ」

父「早いなー」

母「そうね、せっかくこっちに来たんだからもう少し長く居座れば良いのに」

男「仕事とかもあるからね」

父「まぁ、仕事が順調なら何よりだ」

168：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:31:10.48 ID:bUT0N3mo0

―――――――――――――――

男「じゃあ、今日は夜遅いし長距離で疲れたからそろそろ寝るわ」

母&父「おやすみー」

男「おやすみーっの前に…」

ｶﾞﾁｬｯ

ﾊﾞｲｸ(今日は隣にいないのかー…)

男「おーい、今日は隣で寝れなくて悪いな、おやすみ」

ﾊﾞｲｸ「えっ？あぁ、おやすみ！」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

ﾊﾞｲｸ(まっ、おやすみの返事が出来たからいっか♪)

母「何してきたの？」

男「ﾊﾞｲｸ見てきただけだよ、んじゃおやすみ」

170：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:32:56.37 ID:bUT0N3mo0

次の日…

男「おはよー」

母&父「おはよう」

男「帰省しに来たのは良いんだけどいざとなるとやる事思いつかないな」

母「もう二度と来れない訳じゃないんだし、仕事でも疲れてるだろうからゆっくりしたらいいんじゃない？」

父「そうだな、久しぶりでお前と話したかった事も沢山あるしな」

男「それもありだね、確かにもう来れない訳じゃないんだし今回はゆっくりしていくよ」

174：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:34:59.67 ID:bUT0N3mo0

―――――――――――――――

男「何だかんだ話してると時間経つの早いね」

父「もう夕方か、確かに早いな」

男「そういえば父さんってまだバイク乗ってる？」

父「おう、まだバリバリ走れるぞ！」

男「そしたらさ、ちょっと3人で行きたい場所があるからついてきてくれないかな？」

父「いいぞ、そしたら母さんは俺の後ろだな」

母「車買ってから後ろなんて乗ってなかったからなんか久しぶりね」

177：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:36:44.57 ID:bUT0N3mo0

――――――――――――――――

男「二人とも準備はオッケー？」

父&母「オッケー！」

男「じゃあ行くよー」

ﾌﾞｩｩｩｩﾝ…

ﾊﾞｲｸ「どこ行くの？」

男「ん？小さい時、父さんと母さんが休みの日に連れてってくれた所だよ」

ﾊﾞｲｸ「そうなんだ、遠かったりするの？」

男「20分くらいかな？そんなに遠くないよ」

179：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:38:37.29 ID:bUT0N3mo0

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

男「到着ー」

父「おぉ、ここは」

母「昔、男が小さい頃に良く来ていた広場ね」

男「二人とも覚えてたんだ」

母「そりゃ、息子と良く遊んだ所は覚えているわよ」

父「でも、何でここに？」

男「いや、なんか急に懐しく思ってね」

男「大きくなってからは全然来てなかったし」

母「昔はよくここで遊んだりピクニックしたりしたわね」

父「そうだな、懐かしいな。」

180：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:40:59.51 ID:bUT0N3mo0

男「でも、来れて良かったな。ここの雰囲気とか凄い好きだったしここまでの道のりも結構景色が綺麗だからﾊﾞｲｸで走れて楽しかったし」

父「確かにここまでの道の景色は俺も好きだな」

母「あの頃は車であまり見えなかった所もﾊﾞｲｸだとよく見えて良かったわ」

男「結構のんびりできたし、暗くなる前にそろそろ帰ろうか」

父「そうだな」

母「そうね」

―――――――――――――――

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

男「長らく待たせて悪いな」

ﾊﾞｲｸ「全然平気だよ、それに男も言ってたみたいにここの景色も綺麗でとても楽しめたしね」

男「それはよかった」

182：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:42:43.52 ID:bUT0N3mo0

―――――――――――――――

母「男とも明日の朝でお別れね」

父「なんかあっという間だなー」

男「二度と会えない訳じゃないんだから、また休みがあったら
来るよ」

母「そうね、待ってるわ」

男「じゃあ、おやすみ」

母&父「おやすみー」

184：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:44:07.08 ID:bUT0N3mo0

朝…

男「おはよー」

父「おはよう」

母「おはよう、朝食でも食べてから行きなさい」

男「ありがとう、そうするよ」

185：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:47:19.03 ID:nzEN0ZRHP

嫌な予感しかしねえなおい・・・

186：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:49:17.28 ID:bUT0N3mo0

朝食後…

男「ありがとね、また連休取れたら来るよ」

母「気を付けるんだよ」

父「くれぐれも事故なんて起こすなよ？」

男「大丈夫だって、じゃあそろそろ帰るね」

父「気を付けろよー」

男「うん、ありがとうじゃあねー」

父&母「また来てねー」

ｶﾁｯ、ｷｭﾙﾙﾙ…ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

189：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:51:20.05 ID:bUT0N3mo0

―――――――――――――――

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

男「いやー、久しぶりに地元の景色見れたし思い出の場所にも行けたし良かったな」

ﾊﾞｲｸ「本当に嬉しそうだったね」

男「そんなにわかりやすかった？」

ﾊﾞｲｸ「顔見ればわかるよ、凄く嬉しそうな顔してたし」

男「ﾊﾞｲｸも見ることって出来るんだな」

ﾊﾞｲｸ「そこは気にしちゃいけないでしょ」

男「そうするわ」

190：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 22:53:25.83 ID:bUT0N3mo0

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

男「そろそろ地元に近づいてきたね」

ﾊﾞｲｸ「案外早いね」

男「話してたりするとあっという間だな」

ﾊﾞｲｸ「だねー」

ﾊﾞｲｸ「そういえば、帰ったらなにやるの？」

男「決めてないなー、まぁ長距離で疲れてるし仕事も始まるからまずは休息かな」

ﾊﾞｲｸ「そっか、結構距離走ったからね」

男「そうだね、ﾊﾞｲｸもお疲れさま……あっ！危ない！」

ﾊﾞｲｸ「！？」

ｷｷｨｨｨｨｨｨｨｨｰｰｰ…

215：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:16:16.57 ID:bUT0N3mo0

――――――――――――――――

男「………うっ…いってぇ…」

車の男「だ、大丈夫ですか！？」

男「ﾊﾞｲｸ…ﾊﾞｲｸは？………！！」

ﾊﾞｲｸ「……………………」

217：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:18:22.00 ID:bUT0N3mo0

男「おいっ！ﾊﾞｲｸ！大丈夫か？！」

ﾊﾞｲｸ「……お、男？…怪我してない？…大丈夫？」

男「俺は擦り傷程度だから大丈夫だよ、それよりもお前が…」

ﾊﾞｲｸ「ﾌﾌｯ…男は無事だったんだね、良かった……」

男「おいっ！ﾊﾞｲｸ！壊れたとこはどこだ？すぐにﾊﾞｲｸ屋で修理してもらおうな！」

ﾊﾞｲｸ「男、ごめんね……何か、もう無理みたいだよ…………」

男「ﾊﾞｲｸ！？目を覚ませよ！」

ﾊﾞｲｸ「……………………」

218：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:18:50.43 ID:iPNvuP+x0

うわああああああ

220：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:19:25.58 ID:Mah7n7Lc0

やめろ　やめてくれ

223：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:20:17.13 ID:bUT0N3mo0

数日後…

男「事故処理は終わったけど…」

男「ﾊﾞｲｸは壊れたまま…」

男「かなり酷い壊れ方だし、修理したところでまた話せる状態になるかもわからない…でも…」

男「必ず治して見せる！」

230：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:23:43.95 ID:bUT0N3mo0

…ﾊﾞｲｸ屋

店員「いらっしゃいませ、保険屋さんから話は聞いてます。身体が無事で何よりです。ﾊﾞｲｸはうちで保管してありますよ」

男「ありがとうございます。修理の見積もりは出ましたか？」

店員「見積もりは出しましたが損傷具合がかなり酷く、修理するよりも他のﾊﾞｲｸに乗り換えたほうがコストを抑えられると思うのですが…」

男「いや、乗り換えはしません。こいつじゃなきゃダメなんです」

店員「乗り換える事の出来るくらい費用かかると思いますが後悔しませんね？」

男「もちろんです」

店員「…わかりました、お兄さんの熱意確かに受け取りました。必ず治して見せます」

男「ありがとうございます！」

233：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:25:56.21 ID:bUT0N3mo0

男「…それと、後一つお願いしても良いですか？」

店員「なんでしょうか？」

男「治ってから一番最初にエンジンかけたいんですけど…可能ですか？」

店員「全部治してもエンジンがかかるかわからない状態での引き渡しになりますがよろしいですか？」

男「はい、店員さんの腕を信じます！」

店員「…わかりました、では修理が終わり次第連絡しますので都合の良いときに取りに来てください」

男「ありがとうございます！」

235：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:28:05.31 ID:bUT0N3mo0

数週間後…

ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ…ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ…ｶﾞﾁｬｯ

男「はい、もしもし」

店員「あっ、どうも○○オートです。修理が終わりましたのでお電話いれました」

男「わかりました、今から引き取りに行きます」

店員「お待ちしております」

238：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:30:29.57 ID:bUT0N3mo0

ﾊﾞｲｸ屋…

店員「いらっしゃいませ、しっかり整備しましたよ」

男「…ちゃんと約束は守ってありますよね？」

店員「もちろんです、正直エンジンかけていないのでかかるかは不安ですが、大丈夫かと思います」

男「ありがとうございます、それじゃあエンジンかけさせてもらいます」

男(かかってくれ！頼むっ！)

ｶﾁｯ、ｷｭﾙﾙﾙﾙﾙ…

239：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:30:59.86 ID:NqANxIOI0

かかれっ

240：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:31:12.38 ID:O3S91biI0

かかれ！

241：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:31:43.63 ID:Mah7n7Lc0

かかれ　かかれ　かかってくれ！

244：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:33:23.19 ID:bUT0N3mo0

ｷｭﾙﾙﾙﾙﾙ…

男(店員さんも頑張って治してくれたんだ)

ｷｭﾙﾙﾙﾙﾙ…

男(またお前と一緒に走りたい)

ｷｭﾙﾙﾙﾙﾙ…

男(一緒に他愛もないような話をして笑いたい)

ｷｭﾙﾙﾙﾙﾙ…

男(お願いだ、かかってくれ！)

250：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:35:29.37 ID:bUT0N3mo0

ｷｭﾙﾙﾙﾙﾙ…ﾌﾞｫｫﾝ…

男「か…かかった！」

店員「良かったですね、エンジンがかかってこちらも安心しました」

男「ありがとうございました！」

店員「いえいえ、ではお気をつけて」

男「はい、ありがとうございます！」

店員「ありがとうございました」

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

260：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:37:49.13 ID:bUT0N3mo0

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

ﾊﾞｲｸ「やっぱり走ってる時が一番楽しいなー…」ﾎﾞｿｯ

男「ﾊﾞｲｸ、良かったな。またこれで一緒に走れるぞ！」

ﾊﾞｲｸ「…あれ？あなた私の言葉わかるんですか？」

男「…えっ？お前何言ってんだ？」

ﾊﾞｲｸ「やけになれなれしいですねｗでも、懐かしいような感じが…？」

男「お前…まさか記憶喪失…？」

261：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:38:30.05 ID:yrt7y/bs0

ﾉｵｵｵｵｵｵｵｵｯ

まじで『えっ』って声でた

267：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:40:00.17 ID:bUT0N3mo0

男「ﾊﾞｲｸでも記憶喪失ってあるんだな…」

ﾊﾞｲｸ「えっ？どういう事ですか？」

男「簡単に説明すると、俺がお前を選んで沢山走って話してたりしてたが、突然の事故でお前を修理に出したんだよ、んで修理が終わって一安心。と思ったら…それと敬語はやめてくれ」

ﾊﾞｲｸ「その事故のショックで記憶を失ったってこと…？」

男「そういうことだな、ただ記憶喪失つっても、思い出したりする事もあるらしいからな…必ず思い出させてやるよ」

ﾊﾞｲｸ「…ありがとう」

271：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:42:11.76 ID:bUT0N3mo0

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…ｶﾁｯ

ﾊﾞｲｸ「ここが男の家なんだ、普通だね」

男「初めて来たときと同じこと言ってるな」

ﾊﾞｲｸ「同じﾊﾞｲｸが言ってるんだからしょうがないでしょ」

男「まぁそれもそうだな、じゃあ早速始めるか！」

ﾊﾞｲｸ「えっ？何を？」

男「ﾊﾞｲｸの記憶を思い出させよう大作戦！」

ﾊﾞｲｸ「そのまんま、ネーミングセンス無いのね…」

男「たまに出す毒舌も変わらないね」

275：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:44:51.89 ID:bUT0N3mo0

ﾊﾞｲｸ「で、何するの？」

男「まずは洗車かなー」

ﾊﾞｲｸ「でも私整備されたばかりだから綺麗だよ？」

男「思い出させる為なのに綺麗もクソもあるか」

ﾊﾞｲｸ「なんか申し訳ないね」

男「気にすんな、初めて来た時は綺麗なのにお前に洗車頼まれたからな」

ﾊﾞｲｸ「ふーん、記憶無いからわからないや」

男「都合の良いように記憶喪失使いやがって…」

276：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:46:38.22 ID:Mah7n7Lc0

性格はそのままだww　よかった

278：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:47:06.63 ID:bUT0N3mo0

男「じゃあ、始めるか！」

―――――――――――――――

ｻﾞﾊﾟｧｯ……ｺﾞｼｺﾞｼ……

ﾊﾞｲｸ「あっ、もう少し下の方もお願い」

男「やっぱお前、記憶失っても変わらないな」

ﾊﾞｲｸ「記憶は失っても私は私だからね」

男「そういうものなのか…？」

280：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:49:11.05 ID:bUT0N3mo0

―――――――――――――――

ﾌｷﾌｷ……

男「ふぅ…終わった」

ﾊﾞｲｸ「おつかれさま」

男「どうだ？思い出したか？」

ﾊﾞｲｸ「ううん…でも、何か懐かしい感じだった」

男「そっか…まぁ次だ次！」

ﾊﾞｲｸ「はーい」

男「っても、もう夜だから明日にするか」

281：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:51:22.67 ID:bUT0N3mo0

―――――――――――――――

男「じゃあ、寝ますか」

ﾊﾞｲｸ「おやすみー…って、何で寝袋なの？」

男「ん？あぁ、これが習慣になってたからな」

ﾊﾞｲｸ「変なの」

男「これも元はお前を思って始めた事なんだけどな」

ﾊﾞｲｸ「記憶無いからわかりませーん」

男「何言っても無駄だな…」

284：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:53:33.09 ID:bUT0N3mo0

男「まぁいっか、じゃあおやすみー」

ﾊﾞｲｸ「おやすみー」

男「…………zzZ…zzZ」

ﾊﾞｲｸ「寝るの早っ！」

ﾊﾞｲｸ(記憶喪失かー…)

ﾊﾞｲｸ(記憶がある頃は男とどこ走りに行ってたんだろう…)

ﾊﾞｲｸ(どんな会話をしてたのかな？)

ﾊﾞｲｸ(記憶戻って欲しいな…)

286：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:56:11.86 ID:bUT0N3mo0

朝…

男「んー…おはよー…」

ﾊﾞｲｸ「おはよう、良く寝たね」

男「久しぶりに良く寝たわ」

ﾊﾞｲｸ「そうなの？」

男「お前がいつﾊﾞｲｸ屋から戻ってくるのか気になって全然寝付けなかったからね」

ﾊﾞｲｸ「そ…そうなんだ、何かごめんね…」

男「治ったんだし良いよ、記憶だけが問題だけどなｗ」

ﾊﾞｲｸ「うぅー…」

287：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/25(火) 23:58:18.50 ID:bUT0N3mo0

―――――――――――――――

男「……うん、じゃあよろしくな！」ﾋﾟｯ

ﾊﾞｲｸ「誰と電話してたの？」

男「友達だよ、今から来るから」

ﾊﾞｲｸ「何しに来るの？」

男「お前の為だよ」

ﾊﾞｲｸ「私の為？どういう関係があるの？」

男「来ればわかるよ、たぶんね」

291：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/26(水) 00:01:43.48 ID:9Ge42Jjz0

数十分後…

男「そろそろかなー？」

ﾊﾟｲｨｨｨｨｨｨｨｨｨｨﾝ…

男「おっ、きたきた」

ﾊﾞｲｸ(この2st独特の音はどこかで…？)

友達「おまたー、何気初登場！」

男「何わけわからんこと言ってんだよ」

友達「こっちの話しだから気にすんなｗ」

294：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/26(水) 00:03:53.06 ID:9Ge42Jjz0

友達「で、問題児ってのはコイツか？ｗ」

ﾊﾞｲｸ(問題児って…)

男「お前ほど問題児では無いけどな」

友達「スラッと言うなしｗ地味に傷付くわ！」

男「そうは見えねぇけどな」

友達「さすが男！心が読めるねーｗ」

男「はいはい、もう良いからﾊﾞｲｸを並べてくれない？」

友達「はいよーｗ」

299：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/26(水) 00:06:10.64 ID:9Ge42Jjz0

友達「並べたぞーｗ」

男「サンキュー、ﾊﾞｲｸ？どうだ？何か思い出したか？」

ﾊﾞｲｸ「んー、思い出せないけど何かこのﾊﾞｲｸムカつく…」

男「記憶失う前はコイツに嫉妬してたからなｗ」

ﾊﾞｲｸ「そうなの？」

男「うん、泣くほどねｗ」

ﾊﾞｲｸ「うぅ…記憶無いから知らないもん！」

男「ｗｗｗｗｗｗｗ」

302：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/26(水) 00:08:35.05 ID:9Ge42Jjz0

友達「何だお前、本当にﾊﾞｲｸと話せるのかｗ」

男「うん、コイツだけね。てか不思議がらねぇのか？」

友達「俺もﾊﾞｲｸは生きてるって思ってるから全然不思議じゃねーよ、さすがに話すことは出来ないけどなｗ」

男「そっか、なんかこれだけの為に悪いな、飯でも行くか？」

友達「いいよ、俺もお前ら見て触発されたからちょっと風になってくるわ！前らも二人で仲良く走ってきなｗ」

男「ありがと、んじゃまた今度な」

友達「良いってことよｗよし行くぜ、相棒！」

ｶﾞｯ！ﾊﾞｧｧｧﾝ！
ﾊﾟｲｨｨｨｨｨｨｨｨｨｨｨｨｨｨﾝ…

305：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/26(水) 00:10:57.24 ID:9Ge42Jjz0

ﾊﾞｲｸ「行っちゃったね、やけにテンション高い人だったね」

男「常にパワーバンド入ってるからな」

ﾊﾞｲｸ「ﾊﾞｲｸに似ちゃったんだね」

男「かもなｗ」

ﾊﾞｲｸ「この後はどうするの？」

男「うーん、まだ時間もあるしちょっと出かけに行くか！」

ﾊﾞｲｸ「はーい」

306：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/26(水) 00:12:58.22 ID:9Ge42Jjz0

数分後…

男「準備は良いかー？」

ﾊﾞｲｸ「いつでもおっけー」

男「じゃあ行くぞー」

―――――――――――――――

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

男「やっぱ走ってるのが一番良いのかな？」

ﾊﾞｲｸ「う～ん…なんかモヤモヤする感じ…所々見覚えがあるかも…？」

男「おっ、良い感じ？」

307：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/26(水) 00:15:43.32 ID:9Ge42Jjz0

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

男「あっ、あそこなら少しは思い出すかも…」

ﾊﾞｲｸ「あそこって？」

男「行けばわかるかもよ」

―――――――――――――――

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

ｶﾞｿｽﾀ店員「いらっしゃっせぇぇぇぇ！！！」

ﾊﾞｲｸ「このウザさどこかで…」

309：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/26(水) 00:17:49.24 ID:9Ge42Jjz0

男「レギュラー満タンでお願いします」

ｶﾞｿｽﾀ店員「レギュラーっすね？あざぁぁぁっっす！」

男(どう？ウザいっしょ？)

ﾊﾞｲｸ(引き殺したいくらいね)

男(ｗｗｗｗｗｗ)

ﾊﾞｲｸ(でも懐かしいかも…)

ｶﾞｿｽﾀ店員「レギュラー満タン入りゃしたぁぁぁぁぁ！」

男&ﾊﾞｲｸ(やっぱウザいわコイツ)

310：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/26(水) 00:20:04.69 ID:9Ge42Jjz0

ｶﾞｿｽﾀ店員「ありゃっしゅったぁぁぁぁ！」

男(また噛んだｗ)

ﾊﾞｲｸ(噛んでるしｗ)

―――――――――――――――

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

男「どう？思い出せそう？」

ﾊﾞｲｸ「もうちょっとかも…あと少し…喉元まで来てる感じ」

男「う～ん、もう少しか…」

314：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/26(水) 00:22:46.18 ID:9Ge42Jjz0

男「………なあ」

ﾊﾞｲｸ「なにー？」

男「今から行こうとしている所が、もしかしたらお前にとって凄い辛い所かも知れないけど行くか…？」

ﾊﾞｲｸ「…そこに行ったら記憶は戻りそうなの？」

男「あぁ確信は無いけどな、本当はあまり行きたくないけど…」

ﾊﾞｲｸ「…行くよ、記憶が戻るなら辛い所だって行くよ！」

男「……わかった、行こう」

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

315：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/26(水) 00:24:54.31 ID:9Ge42Jjz0

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

男「…………………」

ﾊﾞｲｸ「………………」

男「……そろそろ着くよ」

ﾊﾞｲｸ「……うん」

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…

317：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/26(水) 00:27:04.41 ID:iIMCyNZQ0

事故現場かー、
バイクに事故は憑き物かなーって思う

318：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/26(水) 00:27:16.41 ID:9Ge42Jjz0

ﾌﾞｳｩｩｩﾝ…ｶﾁｯ

男「…着いたよ」

ﾊﾞｲｸ「こ…ここは……」

男「…うん、」

ﾊﾞｲｸ「言わないで！」

ﾊﾞｲｸ「…思い出せそうなの、もう少しだけ待って…」

男「…ああ」

321：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/26(水) 00:33:16.17 ID:9Ge42Jjz0

数分後…

ﾊﾞｲｸ「……ｸﾞｽﾝ……ｸﾞｽﾝ…」

男「…どうした？」

ﾊﾞｲｸ「…わかったよ……ここ、事故現場だよね…？」

男「あぁ…てか、わかったってことは…？」

ﾊﾞｲｸ「…記憶戻ったよ……私、思い出したよ！」

325：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/26(水) 00:35:44.68 ID:9Ge42Jjz0

男「本当か！？」

ﾊﾞｲｸ「うん！男が私を選んでくれたことも、友人のﾊﾞｲｸを預かった事も、私の為に寝袋買ってくれたことも、帰省しに男の実家へ行ったことも…他にも全部、全部思い出したよ！」

男「…かった……ｸﾞｽﾝ…」

ﾊﾞｲｸ「男…？どうしたの？何で泣いてるの？」

男「お前の記憶が戻って本当に良かった……ｸﾞｽﾝ…」

ﾊﾞｲｸ「男……」

329：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/26(水) 00:38:10.82 ID:9Ge42Jjz0

男「もう、絶対あんな目にはあわせないからな…」

ﾊﾞｲｸ「突然の事故だから仕方ないよ…それに、男が軽症で良かったし…」

男「ありがとう、本当にゴメンな…」

ﾊﾞｲｸ「良いって、記憶も戻ったんだし！」

男「…こんな俺でも、これからも乗せてくれるか？」

330：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/26(水) 00:40:35.92 ID:9Ge42Jjz0

ﾊﾞｲｸ「………こんな私でも、これからも乗ってくれますか？♪」

男「ﾊﾞｲｸ……当たり前じゃないか……ｸﾞｽﾝ…」

ﾊﾞｲｸ「また泣いてるしーｗ」

男「な、泣いてなんかないし！」

ﾊﾞｲｸ「ｸｽｯｗ目、赤いよ？ｗ」

男「う…うるさい！」

331：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/26(水) 00:42:20.22 ID:9Ge42Jjz0

ﾊﾞｲｸ「…乗り換えなんて絶対にしないよね？」

男「もちろん、どんなに故障しようと、どんなにお金がかかろうと俺は死ぬまでお前を乗り続けるよ」

ﾊﾞｲｸ「約束だよ？」

男「あぁ、約束だ。一生乗ってやるからにはちゃんと走ってくれよ？」

ﾊﾞｲｸ「男こそ、くたばらずに乗り続けてよね？」

男「もちろんさ」

ﾊﾞｲｸ「……じゃあ」

男&ﾊﾞｲｸ「これからもずっと、よろしくお願いします！」

fin...

368：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/26(水) 02:44:02.09 ID:rUYmLI2v0

バイク免許取りたくなった
一台を大切にしよう

346：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/26(水) 00:49:53.24 ID:V63nGPRE0

俺、晴れたらバイクピカピカに洗車するよ

364：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/26(水) 01:11:46.46 ID:wJ6c6Xxo0

貰ってきたバイク早く直して乗ってやろう…

337：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/26(水) 00:46:07.80 ID:/f+F3GYG0

乙。バイク乗りたくなった。

338：以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします：2013/06/26(水) 00:46:25.16 ID:it2ayNJG0

乙

いい話だった