1:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:26:31.12 ID:
nXkeHhup0
少女「って訳でもないですけどやってみますか?」
ひきこもり「なんで僕?」
少女「たまたまですよ、たまたま」
ひきこもり「それって給料どれくらい?」
ひきこもりの彼女は神なのです。 (HJ文庫)
2:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:27:10.12 ID:
nXkeHhup0
少女「そうですね出来高ですけどぉ、うまくいけば億とか」
ひきこもり「うさんくさいなぁ」
少女「まあまあそう言わずに、どうせ暇でしょう?」
ひきこもり「まあね」
少女「わかってもらえたならこの契約書にサインお願いします」
4:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:27:46.80 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「変なこと書いてない?」
少女「大丈夫です!まともなことも書いてありません」
ひきこもり「・・・白紙だ」
少女「大丈夫ですよ。かのメッシだって紙ナプキンで契約書作ったって話もあるし」
ひきこもり「それはそのあとでしっかりとした契約書作ってるから」
5:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:28:28.44 ID:
nXkeHhup0
少女「まあ気にせずに、名前さえ書いてあれば問題なしです」
ひきこもり「そういうもんかな?」
少女「です!」
ひきこもり「ところでさっきからプカプカ浮いてる君は誰?」
少女「私ですか?私はパイロットですよ」
6:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:28:32.89 ID:95voE5tY0
ワッフルワッフル
8:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:29:00.97 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「パイロット・・・なんの?」
少女「パイロットっていっても本来の意味の方ですよ」
ひきこもり「本来の意味?」
少女「ええ私はパイロット、水先案内人ってやつですよ。」
少女「どうぞ親しみを込めてミサちゃんと呼んでください!」
10:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:30:03.57 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「じゃあミサちゃん、僕は具体的に何をすればいいの?」
ミサちゃん「そうですねぇ。でもそろそろ今日はそろそろ終業時間なのでまた明日」
ひきこもり「えっもう?」
ミサちゃん「この仕事は時間が厳しいんですよ」
13:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:30:46.96 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「そうなんだ、ならしょうがないね。今日は帰るよ」
ミサちゃん「あっそうそう。契約料は振り込んでおきますから」
ひきこもり「そう。ありがと」
ミサちゃん「ではマタ明日、学校から帰ってきたら会いましょう」ブンブン
ひきこもり「僕ひきこもりだよ」ニコッ
14:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:31:31.91 ID:
nXkeHhup0
チュンチュン
ひきこもり(・・・夢?)キョロキョロ
ひきこもり(そりゃあそうだよねひきこもりの僕に仕事なんてあるわけ無いんだから)
ひきこもり(・・・学校行こうかな?ミサちゃんが学校帰ってきたらって言ってたし)
ひきこもり(なんで夢の登場人物の言う事なんて聞こうと思ってるんだろ?)
15:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:32:12.26 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「とか言いながら、かなり久しぶりに外に出てしまった」
ひきこもり(お母さん、泣いてたな・・・たまには、ね)
ひきこもり「まああんまり考えずに行こう」テクテク
16:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:33:06.01 ID:
nXkeHhup0
女子A「ねえアレって」ヒソヒソ
女子B「うわぁ、ひきこもりじゃん」ヒソヒソ
女子C「よく出てこられるよね」ヒソヒソ
ひきこもり(聞こえてるよ。よく出てこられる?別に悪い事なんてしてないし)
ひきこもり(ああいうのは無視に限る)
17:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:33:28.56 ID:zhuHJlJLi
支援
18:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:34:25.56 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり(別に僕がひきこもってるのは虐められたからとかじゃないし)
ひきこもり(ただ・・・なんか嫌だっただけだし)
ひきこもり(やっぱり帰ろう)クルリッ
ひきこもり「校舎まで出てきただけでも前進だよね?」テクテク
19:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:35:23.71 ID:
nXkeHhup0
女子A「あっ帰ってくよ」ケラケラ
女子B「なら最初からこなきゃいいのに」ケラケラ
ひきこもり(はぁ・・・なんか嫌だなぁ)
テクテク
ひきこもり「なんか封筒落ちてる・・・」スッ
ひきこもり「!!!」
20:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:36:54.79 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「なんか札束入ってた・・・」ウーン
ひきこもり「・・・届けよう」
数時間後
男性A「ありがとうございます!」ザッ
ひきこもり「いえいえ、僕は拾っただけですから」ブンブン
男性A「では」ブーン
21:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:37:37.20 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「なんか知らないけどお礼として一割もらえた」ニコニコ
ひきこもり「これって二十万位だよね!」
ひきこもり「しかも良いことをしてもらえたお金・・・」
ひきこもり「うれしいかも」ニコッ
ひきこもり「帰ろう!」ルンルン
22:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:38:15.36 ID:
nXkeHhup0
夜
ひきこもり「結局、学校はいけなかったけど良いことあった」
ひきこもり「お母さんも嬉しそうだし、今日は良い日だ」
ひきこもり「良い日が終わっちゃうのはいやだけど眠いから寝よ」オヤスミー
24:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:39:14.14 ID:
nXkeHhup0
ミサちゃん「おっ!来ましたね」プカプカ
ひきこもり「あれ?いつの間に」キョロキョロ
ミサちゃん「あなたが寝たら、かってに出勤させるシステムです!」
ひきこもり「・・・そうなんだ」
ミサちゃん「そうです!そういえば契約料しっかり届いてます?」
ひきこもり「えっ?」
25:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:40:28.88 ID:
nXkeHhup0
ミサちゃん「学校から帰る途中で貰いませんでしたか?」
ひきこもり「あれが契約料だったの!?」
みさちゃん「足りませんでしたか?」
ひきこもり「充分すぎるくらいだよ」ブンブン
ミサちゃん「よかったです。じゃあさっそくお仕事始めましょう!」
26:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:40:35.58 ID:tapklwOK0
水先案内人ってあれだよな
27:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:41:22.19 ID:
nXkeHhup0
>>26
どれ?
ひきこもり「そうだった何すればいいの?」
ミサちゃん「じゃあ付いてきてください」
ひきこもり「どこいくの?」
ミサちゃん「決まってるじゃないですか」
ミサちゃん「舞台ですよ!」
29:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:42:30.77 ID:
nXkeHhup0
そこにあったのはいわゆる映画の撮影スタジオだった
ひきこもり「何ここ?」
ミサちゃん「ここはですねー、夢の舞台です!」
ひきこもり「なにそれ?オールド・トラフォード?」
ミサちゃん「おや?マニアックなネタを知っていますね!」キャイキャイ
30:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:44:46.87 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「家にいるとやることないから」
ミサちゃん「なるほど!納得です、ひまだからサッカー観戦ってことですね?」
ひきこもり「そういうこと」
ミサちゃん「でも残念ですがここはオールド・トラフォードではないのです」シュン
31:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:45:24.26 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「見ればわかるよ」
ミサちゃん「ですよねー!」キャイキャイ
??「おっ来たね!」
ひきこもり(なんかいきなりメガホンもった髭の男性に話しかけられた!)
ミサちゃん「監督!お疲れ様です!」シュバッ
32:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:46:08.38 ID:
nXkeHhup0
監督「お疲れミサちゃん。それが今回の主演かい?」
ひきこもり「えっ?えっ?」ウオウサオウ
ミサちゃん「では仕事の説明をします!」
ひきこもり「はい」オロオロ
ミサちゃん「いまからあなたにやってもらうのは夢の撮影です!」
ひきこもり「ごめん、意味が分かんない」
35:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:47:39.90 ID:
nXkeHhup0
監督「おいおい、ミサちゃん説明してなかったのか?」
ミサちゃん「時間がなかったのですよー」
監督「やれやれ、じゃあ俺から詳しく説明してやろう」
36:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:48:18.34 ID:
nXkeHhup0
監督「夢ってのは俺やそこにいるミサちゃんをはじめとする夢配給会社が作ってるんだ」
ひきこもり「は?」
監督「まあ話は最後まで聞け」マテマテ
監督「人間が見る夢ってのはみんな違うモノだって思ってるだろ?」
ひきこもり「あたりまえじゃないですか」
監督「ところが実際はそうじゃない」
ひきこもり「・・・」
37:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:49:21.22 ID:
nXkeHhup0
監督「俺たちみたいな夢配給会社が作った物をみんなでシェアしてるだけなんだ」
ひきこもり「・・・」
ミサちゃん「話が唐突過ぎて混乱してますねぇ」ケラケラ
監督「お前はホントになんも説明してないんだな・・・」ガックリ
ミサちゃん「ハハハ」
38:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:50:03.52 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「・・・でも、おかしいじゃないですか!」
監督「ん?何がだ?」
ひきこもり「僕は夢を見るとき自分という視点で夢を見ます!」
監督「だろうな」ウンウン
ひきこもり「でもあなたがたが言うように夢が映画の様なモノだったらありえません!」
39:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:50:53.10 ID:
nXkeHhup0
ミサちゃん「でわここからは私が説明しましょう」バーン
ミサちゃん「確かに夢というのは自分視点であって映画を鑑賞するときのようなメタ視点ではありません」
ひきこもり「・・・メタ?」
監督「高次元のって意味だつまり映画の中という世界の一つ上の次元で物事を俯瞰するってことだよ」ペラペラ
ミサちゃん「説明ありがとうございます」
ひきこもり「はあ」
40:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:52:10.90 ID:
nXkeHhup0
ミサちゃん「ここで撮影するのは簡単に言うと主演抜きの映画みたいなものです」
監督「つまるところ主演は夢を見るやつそのもので俺たちはそいつ主演が活躍するその他の物事を撮影するってことだ」
ミサちゃん「まあといっても夢の中では主演さんも脚本通りにしか動けないですけどね」
42:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:53:03.91 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「でも監督さんは僕のことをさっき主演と呼びましたよね?」
ミサちゃん「かんとくー」ジトー
監督「まあ言葉の綾ってやつだ!俺たちにとっちゃあんたが主演だよ!」ガハハ
ひきこもり「まあ大体理解は出来ました。でもどうしてこんな事をしているんですか?」
監督「知らん!」キッパリ
ひきこもり「えぇえ!」ガクゼン
43:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:53:57.10 ID:
nXkeHhup0
監督「世界はどうしてこういう仕組みなのか?って考えるのは面倒だ!」
ミサちゃん「そうですそうです!」
監督「だから俺は目の前の仕事をこなすだけだ!」ドーンッ
ひきこもり「・・・」
44:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 16:59:14.03 ID:N6KXUL+g0
なんか星新一のでこんな感じのがあった希ガス
45:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:00:34.93 ID:
nXkeHhup0
監督「いいじゃねぇか!寝てる間に仕事が出来て金も貰える最高だ!」
ひきこもり「まあ、確かに・・・」
ミサちゃん「では納得してもらったところで本日の撮影に取りかかりましょう!」
監督「オー!」
ひきこもり(なんなんだこの人達?)
46:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:01:20.34 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり(なんかこれこそが夢じゃないのか?)
監督「おい嬢ちゃん!さっさと始めるぞ」
ひきこもり「・・・ところでどんなシーンの撮影なんですか?」
監督「嬢ちゃんが告白してきた男をぶん殴るシーンだ」ガハハ
ひきこもり「え?」
47:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:03:06.65 ID:
nXkeHhup0
ミサちゃん「大丈夫ですよ、簡単ですから」ニコニコ
監督「よーし舞台班!セットの準備だ!」
監督がそう言うとどこからともなく大量の作業員が湧いてきて学校の屋上というセットを作っていった・・・夕日付で。
同時に僕の服装もかわいいセーラー服に替わっていた。
ひきこもり(どういう仕組みなんだ?)
48:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:03:50.47 ID:
nXkeHhup0
監督「良い感じだな!」マンゾク
ひきこもり「ちょっと質問いいですか?」
監督「いいぞ、言ってみろ」
ひきこもり「さっきの舞台班の人たちは?」
49:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:05:03.54 ID:
nXkeHhup0
ミサちゃん「あの方達は所謂NPCってやつですよ」
ひきこもり「NPC?」
監督「ノンプレイヤーキャラクター、つまりは人格のないモブだよ」
ミサちゃん「監督またも説明ありがとうございます」
50:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:05:50.55 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「モブ・・・あの人達にやらせれないんですか?」
監督「ダメだな、単純な作業なら出来るがNPCに演技はできない。まあエキストラとしては使えるけどな」ガハハ
ミサちゃん「NPCは使い勝手はいいですけど所詮はロボット同じですから」
監督「じゃあ疑問も消えたところで早速撮影いってみよーか!」
52:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:06:43.82 ID:
nXkeHhup0
ミサちゃん「今回はひきこもりさんに告白する男子生徒役、つまりは主演さんを軽く罵って思いっきり殴ってください!」
ひきこもり「・・・なぜ?」
監督「嬢ちゃんは殴られた夢見たことないか?」
ひきこもり「あるようなないような・・・」ウーン
53:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:08:31.33 ID:
nXkeHhup0
監督「とりあえず印象に残る事だけしとけばいいんだよ」ガハハ
ミサちゃん「演技をしやすいように主演さんの代わりにNPCを一人おいておきますね」
ミサちゃん「NPCは一応台詞は言いますので流れでお願いします」
54:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:09:21.44 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「僕の台詞はどうすればいいの?」
監督「てきとうでいいんだ、とにかく罵れ!」
ひきこもり「えー」
ミサちゃん「では張り切っていきましょう!」
監督「アクション!」
57:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:10:32.54 ID:
nXkeHhup0
・・・
男子生徒「実はさ、俺けっこう前からお前のこと・・・」
女子生徒「何それ?」
男子生徒「えっ?」
女子生徒「じゃあ私のこといつも見てたってこと?」
男子生徒「・・・うん」
58:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:11:11.17 ID:
nXkeHhup0
女子生徒「なら私がいつもどんな目にあってるか知ってるよね?」
男子生徒「・・・」
女子生徒「黙って見てたんだ・・・」
男子生徒「でも!君のことが好きなのは本当だ!」
女子生徒「ふざけないで!」ダンッ
59:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:12:13.54 ID:
nXkeHhup0
男子生徒「ヒッ!」
女子生徒「好きな人が虐められてて助けようともしないのねあなた・・・」
男子生徒「違っ!」
女子生徒「あんたみたいなクズは死んじゃえばいいのよ!」
パッーン!
・・・
61:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:13:28.08 ID:
nXkeHhup0
監督「カァートッ!」
ひきこもり「ど、どうでした?」
ミサちゃん・監督「・・・」
63:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:14:12.85 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり(やっぱりダメだったのかなぁ?)オロオロ
ひきこもり(そもそも僕に演技なんて無理だよ)シュン
監督「完璧だ!」ダンッ
ミサちゃん「凄いですね!流石ですよひきこもりさん!」
ひきこもり「え?」
65:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:14:45.45 ID:vToJj/sT0
僕っ子だと…?
66:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:15:00.89 ID:
nXkeHhup0
監督「こんな素晴らしい演技が出来るとは思わなかった」
ミサちゃん「流石私の目には狂いはありませんでした!」ドヤァ
ひきこもり「今のでよかったんですか?」
監督「良かったも何も文句の付け所がねぇ!」
67:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:17:40.14 ID:
nXkeHhup0
ミサちゃん「ホントに鬼気迫るって感じでした!どこかで演劇とか?」
ひきこもり「全然だよ!」ブンブン
ミサちゃん「じゃあこれは才能の賜ですね!」キラキラ
ひきこもり「そんな才能だなんて」テレッ
68:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:18:35.39 ID:
nXkeHhup0
監督「何も恥ずかしがるこたぁねぇ、むしろ誇るべき事だ」ニコッ
ひきこもり「あっありがとうございます!」パアァ
ミサちゃん「じゃあそろそろ時間ですし今日はこの辺にしておきましょう」
監督「じゃあな嬢ちゃんまた明日!」
69:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:19:16.09 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「はい!」ニコッ
監督「良い笑顔だ!その笑顔ひっさげて学校行ってきな」
ひきこもり「ぼっ僕はひきこもりですよ?」シドロモドロ
70:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:21:22.32 ID:
nXkeHhup0
チュンチュン
朝になった・・・
ひきこもり(今日は学校に行こうかな?どうしようかな?)ウーン
ひきこもり(監督さんも行ってこいって言ってたし行ってみようかな・・・)
ひきこもり「笑顔・・・か」
71:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:21:54.47 ID:
nXkeHhup0
僕は鏡にむかって満面の笑みを作る
ひきこもり「ふふっ」
ひきこもり(そういえばあの殴られ役のNPCどっかでみたことあるような?)ウーン
ひきこもり(まあいっか!)
ひきこもり「学校行こっ!」ニコッ
72:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:26:20.63 ID:
nXkeHhup0
今日は教室まで行くことが出来た
・・・でも直ぐに帰ってきた
やっぱりなんか嫌だった・・・。
暇なので少し寄り道することにした。
ひきこもり「うーん公園なんてひさしぶりだなぁ」ノビー
73:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:28:08.76 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり(空が青いのなんて当たり前)
ひきこもり(それの理由を語るのはめんどくさいし、きっと僕には語れない)
七:語りえぬものにはには沈黙しなければならない
ひきこもり(監督さんも知らないし分からないから沈黙してるんだよね・・・きっと)
74:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:30:08.21 ID:
nXkeHhup0
僕はその後数時間空を見て過ごした・・・。
そして、空が青い理由について僕は沈黙した。
そういえば給料はどうなったんだろう?月末払いなのかな?
76:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:32:20.40 ID:
nXkeHhup0
ミサちゃん「来ましたね!」
ひきこもり「うん、強制出勤システムだからね」ニコ
監督「おっなんかイキイキしてるじゃねーか、良いことでもあったのか?」ガハハ
ひきこもり「いいこと?・・・空が、青かったかな」フフッ
77:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:34:30.10 ID:
nXkeHhup0
監督「空が青い?良い理由だな!」ガハハ
ミサちゃん「二人して私をのけ者にします・・・」
ひきこもり「ごめんね」フフッ
監督「じゃあこのテンションのまま撮影と行こうか!」
78:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:36:01.20 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「今日はどんなシーン?」
ミサちゃん「今日はですねー、現実じゃ絶対に出来ないことをしましょう!」
ひきこもり「?」
監督「町中でカーチェイスだ!」フフン
ひきこもり(たしかに現実にはできないな・・・)
79:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:36:56.29 ID:gzq3dfDn0
こういうふいんきの話すごい好きだ
80:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:37:23.72 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「でも僕免許持ってないよ?」
監督「別にいいだろ?あんなのアクセル踏めば走るんだから」ガハハ
ひきこもり「それもそうか」
ミサちゃん「じゃあ始めましょう!」
監督「アクション!」
81:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:37:43.93 ID:tapklwOK0
82:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:39:44.02 ID:
nXkeHhup0
・・・
愉快なドライバー「いつもできないことをするってたのしー!」
加速 加速 加速
愉快なドライバー「どんどんスピード上げちゃうよ!」
加速 加速 ドバギャッ
愉快なドライバー「あぁはねちゃった」ケタケタ
83:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:41:24.07 ID:
nXkeHhup0
愉快なドライバー「でもまあいいよね、加速加速」ルンルン
ドバギャッ! 加速 ドバッ!
ピーポーピーポー
愉快なドライバー「うるさいなぁ、追ってくるなら加速しちゃうよ?」フフフ
加速 グシャッ! グチャ!
・・・
84:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:42:48.82 ID:
nXkeHhup0
監督「カァートッ!」ダンッ
ひきこもり「どうでした?」
監督「良い感じの狂いっぷりだったな」ガハハ
ミサちゃん「すばらしい狂気です!」
ひきこもり「ありがと(・・・なんか複雑)」
85:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:46:40.34 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「そういえば今日は誰が主演だったの?パトカーの中?」
ミサちゃん「轢かれてた人ですよ」ケタケタ
ひきこもり「えっ?」
ミサちゃん「轢かれる夢見たことありません?」
ひきこもり「あるけど・・・」
87:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:51:57.26 ID:
nXkeHhup0
監督「いいじゃねぇか、所詮演技なんだからよ」ガハハ
ひきこもり(まあそうか映画みたいなもんだもんね)
ミサちゃん「疲れましたか?」
ひきこもり「ちょっとね」
監督「案外繊細なんだなお嬢ちゃん」ガハハ
88:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:55:33.41 ID:
nXkeHhup0
ミサちゃん「もう!女の子は繊細なんですよ」プンプン
ひきこもり「僕は女の子って感じじゃ無いけどね」ハハ
ミサちゃん「そういえばなんで僕なんですか?」
ひきこもり「ん?うーんとこれ言うのはなぁ」ウーン
監督「なんだ訳ありか?」
90:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:57:11.20 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「そんなんでもないけどー」
監督「なんだよ焦らすなよ」
ひきこもり「モテチャウジャン」ボソッ
ミサちゃん・監督「え?」
91:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:59:01.50 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「僕が普通にしてたらもてちゃうじゃん」
ミサちゃん・監督「え?」
ひきこもり「中学までは私だったの、そしたらもててもてて」
ミサちゃん「へ、へー」
92:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 17:59:12.86 ID:efw4SSlw0
痛い子なのか
94:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 18:00:54.52 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「そしたら、いじめられていじめられて」ズーン
監督「それで変なキャラを付けたと?」
ひきこもり「まあそれでもいじめられましたけどね」フフ
ミサちゃん「そ、そうだったんですか」
95:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 18:02:12.30 ID:
nXkeHhup0
監督「まあその話はそこら辺して今日はお開きとしよう」
ひきこもり「じゃあおいとまします」
監督「なあお嬢ちゃん、幸せかい?」
ひきこもり「幸せな人間はひきこもりません」ニコッ
96:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 18:03:12.21 ID:
nXkeHhup0
また朝が来た
ひきこもり「ああ憂鬱だ・・・」
ピーポーピーポー
ウーウー
ひきこもり(妙に外が騒がしい・・・)
97:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 18:04:43.64 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「今日は学校行きたくない・・・」
六・四一:世界の中には価値は存在しない
ひきこもり(すこし意味は違うけど、確かに価値はないな・・・)
今日は特に何するでもなく過ごした
外はずっと騒がしかった
99:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 18:06:54.54 ID:tapklwOK0
これは本当に夢なんだろうな
100:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 18:07:52.49 ID:RWjc7OSk0
世にも奇妙な物語っぽいな
101:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 18:08:01.51 ID:
nXkeHhup0
書きためておいた文が終わったのでスピード落ちます
ご容赦下さいまし
みなさんこのあと
かわいいかわいいひきこもりちゃんがどんな目にあうと思いますか?
102:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 18:08:54.72 ID:tapklwOK0
>>101
最終的に死ぬ
そして運命の女神見習いか死神か水先案内人見習いによって復活させられて
ハッピーエンド
103:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 18:09:56.63 ID:gzq3dfDn0
気持ちのいいバッドエンドがいいなあ
104:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 18:11:29.81 ID:
nXkeHhup0
ミサちゃん「あれ?今日はお早いですね?」
ひきこもり「まあちょっとね」
ミサちゃん「まだ監督が来てないのでちょっとまって貰えます?」
ひきこもり「いいけど、そういえば監督ってどんな人?」
ミサちゃん「え?見た目通りちゃらんぽらんな感じですけど」ケタケタ
109:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 18:17:09.23 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「そういう意味じゃなくて」
ミサちゃん「まあ私が連れてきたんですけどよく分かんないですね」ケタケタ
ひきこもり「はあ」
ひきこもり「僕や監督、ミサちゃんの他に人間はいないの?」
ミサちゃん「ここにはいませんねぇ、ほかの夢製作会社のことはしらないですけど」
ひきこもり「そうなんだ(そもそもなんのためにこんな事を?)」
110:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 18:21:49.00 ID:
nXkeHhup0
監督「おや?今日は嬢ちゃんの方が早かったのか」ガハハ
ひきこもり「監督、おはようございます」ペコリ
監督「おはよう!」
ミサちゃん「じゃあ少し早いですけど始めますか?」
ひきこもり「そうだね、今日はどんなシーン?」
111:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 18:24:36.29 ID:
nXkeHhup0
監督「今日はお嬢ちゃんに殺人鬼になってもらう」ドーンッ
ひきこもり「え?」コンワク
ミサちゃん「まあ演技ですけどね」ケタケタ
監督「今日の主演は殺人鬼の被害者だ」
監督「お嬢ちゃんは逃げまどう善良なる小市民を追いつめてバッサリだな」ガハハ
114:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 18:30:04.49 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「なんでそんな感じなの・・・?」
ミサちゃん「刺されたり殺されたりする夢見たことないですか?」
ひきこもり「・・・あるけど」
ミサちゃん「つまり需要が多いんですよ!」
監督「夢なんてのはえてして意味不明だからな」ガハハ
115:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 18:33:55.84 ID:
nXkeHhup0
ミサちゃん「ところで凶器は何にしますか?」
監督「普通ならナイフだが、狂気って感じならチェーンソーなんか良いんじゃないか?」
ひきこもり「なんでもいいですよもう」ハァ
みさちゃん「じゃあチェーンソーで行きましょうか!」ケタケタ
監督「よーいアクション!」
117:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 18:38:37.79 ID:
nXkeHhup0
・・・
殺人鬼「・・・」ブヲォォォン
小市民「た、たすけて」ガクブル
殺人鬼「ねえ、生きたい?それとも逝きたい?」ブヲォォォォン
小市民「い、いきたい」ガクブル
118:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 18:39:14.70 ID:
nXkeHhup0
殺人鬼「そっか逝きたいんだ、フーン」ブヲォォォォン
小市民「なんでこんな事に」ボロボロ
殺人鬼「なんでかな?なんでかな?」
殺人鬼「きっとあなたは小市民だけど善良じゃ無かったからかもしれないね」ニコッ
小市民「えっ?」ズシャッ
119:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 18:39:45.73 ID:
nXkeHhup0
小市民「イヤァァァァァァァ私の右手がぁぁ」ドクドク
殺人鬼「ねえ、斬られるってどんな感じ?」
小市民「え?」ガクガク
殺人鬼「僕は斬られたことないからわかんないんだ」ブヲォォォォン
殺人鬼「教えてよ!」ザクッ
殺人鬼「ねぇ教えてよ!」ザクドビュッ
小市民「・・・」ダラーン
殺人鬼「あれ?死んじゃったの?」
殺人鬼「つまんないなー」ブヲォォォォン
・・・・
120:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 18:45:46.32 ID:XUk10rQx0
なんか雲行きが怪しく…
121:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 18:46:07.71 ID:
nXkeHhup0
監督「カァァトッ!」
ひきこもり「・・・・」
ミサちゃん「どうしました?ひきこもりさん?」
監督「ん?どうした?」
126:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 18:50:10.96 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「いや、なんかこの死んじゃったNPC見たことあるような気がして」
ミサちゃん「そうですか?NPCはテキトーに作ってるんですけど」
監督「他人のそら似じゃねぇのか?」
ひきこもり「そうだよね・・・」
127:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 18:53:23.18 ID:
nXkeHhup0
ミサちゃん「ひきこもりさんは考えすぎですよ」ケタケタ
ひきこもり「今日はもう帰っていいかな?」
みさちゃん「は、はい大丈夫です」
ひきこもり「じゃあね・・・」
監督「・・・」
128:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 19:00:21.75 ID:
nXkeHhup0
新しい朝が来た
決して希望の朝では無いけれど
ひきこもり「学校・・・行こう」
何故だか知らないけど今日は学校に行ける気がした
いつもみたいな嫌な感じがしなかった
131:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 19:05:49.89 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり(なんか人少なくない?)
ひきこもり(空は晴れ渡ってるし、気温も良い感じ時間も間違ってないのに)
ひきこもり(もしかして休校日?それで部活の人しかいないとか?)
ひきこもり(とりあえず教室に行ってみよう)タタッ
132:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 19:10:57.08 ID:
nXkeHhup0
ガラガラ
扉を開けるとそこには異様な光景が広がっていた
綺麗に整頓された机そしてその上に置かれた花瓶全部で2つ
ひきこもり(なんでみんな泣いたり泣きそうな顔してるの?)
ひきこもり(なにがあったのか知りたいけど、聞く人はいないし)
135:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 19:17:36.51 ID:
nXkeHhup0
男子生徒「めずらしいなひきこもりじゃん」
ひきこもり「う、うんちょっと」シドロモドロ
男子生徒「あいかわらずだな」ワハハ
ひきこもり「どうしたの?その・・・ほっぺた」シドロモドロ
彼は大きな湿布をほっぺたに付けていた
137:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 19:25:01.06 ID:
nXkeHhup0
男子生徒「これか?練習中にボールにあたっちまってさ」ケラケラ
ひきこもり「そ、そうなんだ」
男子生徒「でもこんなんで暗い顔できねぇからな」チラッ
そういって彼は花瓶の置いてある机を見た
ひきこもり「な、何があったの?」
少し悪い予感がした・・・
男子生徒「え、知らねーの?」ビックリ
146:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 19:48:28.95 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「学校来ないし、て、テレビとかも見ないから・・・」
男子生徒「・・・実は二人とも自動車に轢かれて死んだんだ」ボソッ
ひきこもり「えっ?」
男子生徒「運転してたやつ相当いかれてたらしくて、猛スピードで町中走り回って」
ひきこもり(そんな・・・まさか)
147:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 19:54:19.24 ID:
nXkeHhup0
男子生徒「噂だけど相当ぐしゃぐしゃだったらしいぜ」
ひきこもり「・・・それで運転してたほうはどうなったの?」
男子生徒「ん?捕まったよ」
ひきこもり「そうなんだ」ホッ
150:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 20:01:37.73 ID:
nXkeHhup0
男子生徒「まああの二人だけじゃなくて家族が被害にあって来てない連中も結構いるよ」
ひきこもり「そ、そうなんだ」フラッ
男子生徒「だ、大丈夫か!?」
ひきこもり「だ、大丈夫」ヘヘ
ガララ
男子生徒「おっと時間か、気分悪かったら直ぐに言えよ!」ニコッ
ひきこもり「う、うん」
152:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 20:07:07.32 ID:
nXkeHhup0
久しぶりに人と話した
そして私は久しぶりに自分の席に座る
担任の先生が神妙な顔で入ってきて
覚悟を決めたように顔を上げ
担任「・・・が亡くなった」
ザワザワ ザワザワ
ひきこもり「え?」
153:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 20:12:48.55 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「え?」
ひきこもり(どうゆうこと?)ガクガク
担任「詳しくは分からないが、先程ご両親と警察の方から電話があった」
ひきこもり(警察って・・・まさか)ガクガク
155:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 20:17:45.52 ID:
nXkeHhup0
そんなこと考えたくない
そんなことありえない
こんなのはただの想像で妄想だ
でも・・・
ひきこもり(視界がぼやける)
ガシャーン!
男子生徒「おい!大丈夫か!?」ユサユサ
ひきこもり(こえでないや・・・)
そして僕の視界は暗転した
159:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 20:24:09.17 ID:
nXkeHhup0
二・〇一:成り立っていることがら、事実は諸事態の存立だ
目が覚めるとそこは保健室だった
保険医「お、目が覚めたか」
ひきこもり「ぼく・・・どうして・・・」
保険医「朝礼中にいきなり倒れたらしい、まあしょうがない」
ひきこもり(しょうがない?)
160:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 20:28:57.36 ID:
nXkeHhup0
保険医「ここ三日でクラスメートが三人もだ、精神的にツライだろう」
ひきこもり「・・・」
保険医「まあ今日は帰りなさい」
ひきこもり「はい、失礼しました」トテトテ
教室に向かう
扉を開ける
花瓶の数が一つ増えていてそこに遺影が飾ってあった
ひきこもり「!!!」
162:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 20:34:15.27 ID:
nXkeHhup0
なんとなく予想していた
そこに映っていたのはチェーンソーで僕が切り刻んだNPCの顔だった
何かが込み上げてくる
男子生徒「お、おい大丈夫か?」
ひきこもり「・・・」ガクブル
僕は鞄をもって駆け出す逃げ出す
164:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 20:39:24.87 ID:
nXkeHhup0
すこしでも遠くに行きたかった
気づけば行く先に黄色のテープが張り巡らされた道にでた
KEEP OUT
見覚えがあった
そう僕はここに来た
夜に来た
チェーンソーを持って来た
逃げる小市民を追って来た
166:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 20:50:11.54 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり(僕が・・・私がやったの?)
自分が何処にいるのかわからなくなる
???「おい!」
ひきこもり「ひっ!」
おもわず飛び退く
そこにいたのは
168:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 20:56:49.72 ID:
nXkeHhup0
男子生徒「大丈夫か?」
ひきこもり「」コクコク
男子生徒「いきなり飛びでていくから驚いたぜ」ハハハ
ひきこもり「なんで追ってきたの?」
男子生徒「なんでって、心配だったからに決まってるだろ?」フフ
169:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 21:00:14.63 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり(意味が分からない)
男子生徒「この感じだとやっぱりアイツは殺されたんだろ」
そう言って彼はテープの先を見る
男子生徒「犯人が捕まってないのに女子一人でこんなところにいたら危ないだろ?」
ひきこもり「うん」コクコク
男子生徒「かえるなら、俺が送るよ」ニコッ
171:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 21:04:21.85 ID:
nXkeHhup0
そう言って彼は僕を家まで送ってくれた
途中私はコンビニで大量に有る物を買い込んだ
彼は不思議そうな顔をしていたが僕は気にしない
そして彼は僕にメールアドレスの書いた紙を渡してきた
男子生徒「何かあったら連絡して」ニコッ
174:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 21:09:07.39 ID:
nXkeHhup0
家に入ってテレビを点けるとニュースが流れていた
「速報ですたった今、昨夜○○市において女子高生を殺害したとみられる男が逮捕されました。男は・・・」
ひきこもり「犯人は私じゃない・・・でも原因は僕じゃないと言い切れない」
やったのは僕?それとも私?
176:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 21:12:39.90 ID:
nXkeHhup0
ひきこもり「逃げたい」
ひきこもり「何処に」
ひきこもり「どこでもいい」
ひきこもり「幸福な世界に?」
六・四三:幸福な世界と不幸な世界は別物である
179:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 21:17:23.48 ID:
nXkeHhup0
夜になった
僕はさっきからずっとテレビ画面を見つめている
こうして眠らないように
コンビニで買った珈琲や紅茶
眠気が覚めると噂のものを繰り返し飲み続けて
朝を迎えよう
180:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 21:21:39.68 ID:
nXkeHhup0
あの世界は夜の夢
夜に寝ないと行くことは出来ない
でも寝てしまえば強制される
ならば寝ない
単純だ朝を迎えてから寝ればいい
単純なことだ・・・
ただそう甘くは無いらしい
私の視界は暗転した
ここは世界の分岐点
182:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 21:27:15.95 ID:
nXkeHhup0
ミサちゃん「契約は履行して頂かないと困ります」プンプン
監督「なにかあったのか?」
ひきこもり「・・・夢が現実に」
監督「はぁ?」
ひきこもり「昨日と一昨日のシーンが現実に成ってたんです!」
191:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 22:01:08.39 ID:
nXkeHhup0
ミサちゃん「そんな筈ありません!夢はあくまで夢です!現実とは関係ないんです!」
ひきこもり「でもっ!」
ミサちゃん「たまたまじゃ無いんですか?」
ひきこもり「たまたま?」
ミサちゃん「そうです!たまたまです!」
ひきこもり「そんなわけないでしょ!こんなにはっきり憶えてるのに!」
194:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 22:06:07.99 ID:
nXkeHhup0
監督「まあまあそこらへんにしな」
ひきこもり「・・・監督さん」
ミサちゃん「監督・・・」
監督「俺はここにきて長いがそういう事が起きたことは一度もない」
ひきこもり「・・・でも」
196:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 22:13:19.85 ID:
nXkeHhup0
監督「嬢ちゃんは思ったより繊細だな」ガハハ
ひきこもり「そう、かな?」
ミサちゃん「もうすこし証拠を集めてきてください!」
監督「今日は帰りな」
ひきこもり「はい」シュン
198:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 22:17:44.28 ID:
nXkeHhup0
朝が来た
証拠とか確証を集めないといけない
色々な場所を見てみた
でも結局何もわからないまま夜になった
202:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 22:26:58.94 ID:
nXkeHhup0
ミサちゃん「なにか分かりましたか?」
ひきこもり「ううん」フルフル
監督「だから考えすぎだって」ガハハ
ミサちゃん「じゃあ気を取り直して今日のシーンを撮りましょう!」
監督「そうだな!」
私には何も言えない
ひきこもり「今日はどんなシーンなの?」オソルオソル
204:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 22:30:29.02 ID:
nXkeHhup0
監督「定番の落ちる夢だ!」
ひきこもり「まさか・・・私が突き落とすの?」
ミサちゃん「違いますよひきこもりさんが落ちるんです」
ひきこもり「えっ?」
監督「さあ行ってみよう!よーい」
いつの間にか私の裏には崖があったそして僕は
監督「アクション!」
落下した
反転した
205:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 22:32:20.62 ID:
nXkeHhup0
アナウンサー「○○市で自動車で12人をはね殺害し、その後クラスメートをチェーンソーで殺害し
逃走中だった○○市の女子高生が本日未明△△市の海岸で死亡しているのが見つかりました。自殺と思われます。
この事件の背後には殺害された生徒が加害者の生徒に対して日常的にイジメを・・・」
ひきこもり「こわいなー、私はこんなことはしないけどね」
ひきこもり「まあ僕にそんな度胸も無いけどね」ケラケラ
ひきこもり(あれ?僕って私だっけ?私って僕だっけ?)
206:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 22:33:06.41 ID:
nXkeHhup0
・・・
ミサちゃん「彼女は良い夢を見れたでしょうか?」クフフ
ミサちゃん「さあ次の『僕』は誰なんでしょう」クフフ
ミサちゃん「私がしっかり導いてあげますこの水先案内人が」
七:語りえぬものには沈黙しなければならない
ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』より
207:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 22:33:46.46 ID:
nXkeHhup0
以上になります
長々とすいませんでした
209:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 22:34:37.50 ID:B+A38/mJ0
乙
211:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 22:36:15.51 ID:y8QXitd60
乙
今まで書いたssある?
初か?
213:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 22:36:48.03 ID:
nXkeHhup0
>>211
初です
214:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 22:38:46.40 ID:XUk10rQx0
乙、久々にいいSSだった
216:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 22:40:51.19 ID:MGW8u67t0
乙
意味が分からないよ
217:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 22:42:01.99 ID:a9xGz5yd0
乙
何が夢で何が現実か
218:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 22:42:55.76 ID:
nXkeHhup0
まあ分からない部分は解釈でってことにしておいてください
208:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/10/13(土) 22:34:12.94 ID:gzq3dfDn0
お疲れ様。面白かった。
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