前回→キルリア「大きくなったら立派なエルレイドになります!」
1:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 11:57:28.13 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「そうだよねぇ、女の子だもの」
サーナイト「い、いいえ。ボク、その……」
メイ「この子、♀じゃないんっすよ。れっきとしたおちんぽです」
マリサ「うそ、マジで? だって、あなたと同じであんぱんツインテールだし、てっきり……」
マタドガス「女装子なんやなwwwwwwwwwwwwww」
サーナイト「女装じゃなくて、えと……リ、リスペクトですよぉ」
マリサ「ああ、いいなあ。私もラルトス捕まえてみよっかなぁ」
メイ「いや、なかなかいないもんですよ。密輸のシンジケートもかなり潰されてますしー」
マリサ「みつゆ……?」
マタドガス「こっちの話なんやなwwwwwww一介のけんきゅういんには関係ないんやなwwwwwwwwww」
マリサ「……けんきゅういんとは言いますが、私ゃまだ大学生ですー」
メイ「そうだったんすかwwww」
マリサ「若い才能が憎いわ。4つ下でリーグ制覇だなんて妬ましい。私なんかホドモエならと思って受験したけど筆記で落ちたわ」
メイ「ぷぎゃーwwwwwwwwwww」
ポケットモンスターブラック2 ホワイト2
3:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 12:03:49.72 ID:
m/tC6iJb0
メイ「センターで里親の募集でも根気強く見てみたらどうです? 周イチくらいで更新されますし」
マリサ「でもねえ、倍率高そうじゃない? そんなに珍しいんならさ」
メイ「あー、うん、まー……」
マリサ「それに、どっかでレポート読んだことあるよ。個体数の減少が著しいポケモンの一種だって」
メイ「それだけに、トレーナーの血がたぎると」
マリサ「……まあね。ホウエン地方チャンピオン、イッシュ地方チャンピオンの手持ちに必ず入ってたって聞くしね」
マタドガス「片やエルレイドwwww片やサーナイトなんやなwwwwwwwwwwwww」
マリサ「それに、レシラムの所有者……例のトレーナーも、サーナイトを手持ちに加えてるんでしょ」
メイ「いやー、モテモテっすなぁサーナイト」
8:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 12:08:53.07 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「……可愛い、可愛いよねぇ、サーナイト」
ドクケイル「まったく、その彼には同情しますわ」
マリサ「ピンポイントでエスパーが刺さるあなたが?」
ドクケイル「ええ、それはもう。アタクシなんぞ、ずっとアゲハントとなって優雅に飛び回る夢がありましたのに」
マリサ「蛾wwwwwwwwwwwwwwwww」
ドクケイル「ケムッソの頃からずっと想ってましたのよ!」
マリサ「ああ、さいですか……」
ドクケイル「なんと冷たい! アタクシのトレーナーならもっと親身になりなさいな」
マリサ「親身、超親身」
ドクケイル「エスパータイプの特集組んでる雑誌など捨てなさい!」
マリサ「いやどす」
9:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 12:14:11.09 ID:
m/tC6iJb0
アギルダー「仲間なら俺もいるぜ」
ドクケイル「アギルダー」
シュバルゴ「アンタばっかりにいいカッコさせるかよ」
マリサ「こ、これがむしタイプのプレッシャーか……」
アギルダー「……しかし、主よ。ついにエスパーに浮気か。嘆かわしい」
マリサ「……一応学生だし? やりたい事は全部やっときたいし」
ドクケイル「早くアタクシのとくせいがいろめがねになるような研究して頂戴!!」
マリサ「無茶言うなや」
10:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 12:20:52.95 ID:
m/tC6iJb0
メイ「マリサさん、うーっす」
マリサ「うーっす……」
メイ「ラルトスちゃん、見つかりました?」
マリサ「全然いねえ。草むら片っ端から歩いてるけど、見つからないものね」
メイ「あれまあ」
マリサ「講義とバイトがない日はイッシュの西側まで足を延ばしてるんだけど、全然だめよ」
メイ「草むら以外にも、そういう地方のセンターに顔は出してます?」
マリサ「やってるけど……私って現住所フキヨセじゃない? なんか必要書類と身分証明書がいるっぽくてさ」
メイ「めんどくせwwwwwwwwww」
マリサ「……しょうがないから、今日は育成にあたっての資料集め。ラルトス族種保全に関するガイドラインだの、エトセトラエトセトラ」
メイ「なるほどねえ……」
35:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 13:49:43.48 ID:DPTyHiRF0
マリサって誰だ?
64:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 15:27:28.83 ID:9G/o3SBk0
BW2の6ばんどうろに「けんきゅういんのマリサ」いるみたいだな
カブルモ、チョボマキという序盤虫パの
12:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 12:25:59.25 ID:
m/tC6iJb0
ドクケイル「……あら、あらあら? マリサがまだ起きてるわ、あら不思議」
マリサ「うわッ、蛾だ!」
ドクケイル「ひどいわ、辛辣だわ。ねむりごなでも当ててやるわ」
マリサ「やめてマジやめて。これだけ目を通し終わったら、いくらでもぶち当てていいから」
ドクケイル「さっきから目を皿のようにして、何の資料なの」
マリサ「『ホウエン地方レッドリスト』、『ホウエン・オーレ条約読本』、『シンオウむかしばなし』」
ドクケイル「……?」
マリサ「ちょっと読み始めたら、止まんなくなっちゃって」
ドクケイル「明日はバイト遅刻ねえ」
マリサ「不吉な事ぬかすな」
13:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 12:32:16.60 ID:
m/tC6iJb0
ドクケイル「綺麗に要点だけノートにまとめてるのね。講義もそれくらい真面目に聞いたらいいのに」
マリサ「カーチャンかあんたは」
ドクケイル「ミミズみたいな字ねえ」
マリサ「ほっときなさいよぉ」
ヌケニン「……『ラルトス族種のとくせいを鑑みるに、以上の仮説は信頼するに足るものであると断言できる』」
ドクケイル「おばけだ!」
マリサ「読むなァ!!」
ヌケニン「『ホウエン地方はその肥沃な大地で、驚くほど多種多様な生態系モデルを構築してきた。他地方ではみられない珍しいケースも……』」
マリサ「おいこらッ、ぬけがらッ! ボールに戻ってなさいっての!!」
ヌケニン「『製作・著作/オダマキ研究所……著者……オダマキ=ユウキ……』」
14:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 12:38:50.21 ID:
m/tC6iJb0
ドクケイル「ホウエンの学者の著書でも読めって課題なのねー」
マリサ「課題じゃなくって……独学……というか、なんというか」
ドクケイル「マリサが勉強熱心だなんて怖い」
マリサ「いいでしょうが!」
ヌケニン「……『オダマキ=ユウキ』……?」
マリサ「ホウエンにおける、ポケモン研究の権威……の、せがれ」
ドクケイル「せがれ? 七光り? おぼっちゃま?」
マリサ「本人もラグラージ使いの凄腕トレーナーらしいんだけど……今は研究職に就いてるんだって」
ドクケイル「みずにじめん? うわッ、キモーイ」
マリサ「……小さい頃から、お父様とフィールドワークをこなしてたって言うだけあって、かなり緻密にレポートが書かれてる」
ドクケイル「ケムッソ! ケムッソの事はどこにあるの!?」
マリサ「すげえどうでもいい」
15:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 12:44:09.37 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「オボンのみの自生地域、マボロシじまの出現頻度、ムロタウン民族伝承考察……やだ、読みたい」
ドクケイル「本題に移りなさいな」
マリサ「……うるさい毒蛾ァ!」
ヌケニン「『ふていけいグループのルーツ』……『ヒトとポケモンのつながり』……」
ドクケイル「……ますますイミフだわ、ワケワカメッチだわ」
マリサ「……要は、ラルトスちゃんを迎えるにあたっての事前学習よ。ラルトス族種についてもいろいろ知りたかったわけだし」
ドクケイル「受け入れ確定!? アタクシ達はもう用済み!?」
マリサ「死ぬまでこきつかってやるから、まずはそらをとぶを覚えて頂戴」
16:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 12:54:41.17 ID:
m/tC6iJb0
ドクケイル「……にしてもォ、ラルトス族種ってェ、人間に人気がある割には、そこまでメディア露出に晒されてない気がするわぁ」
マリサ「あくまでそれは最近に限っての話らしいけどね」
ドクケイル「最近?」
マリサ「デボンやシルフといった企業が、現在のポジションに上り詰めるまで……
その足掛かりに、ラルトスに限らず珍種ポケモンが利用されていたらしいのよ」
ドクケイル「足掛かりってどういう事なの」
マリサ「んーっと、まずコレ。カントーポケモン協会広域指定組織『ロケット団』。当時のジムリーダーがこの組織のトップだったってのが、一時期有名になったわね。
外貨取得と活動資金収集にタマムシ大学やシルフとのコネクションがあって、ポケモンを使ってのビジネスの裏には必ずこの名前があったんですって」
ドクケイル「ヤミの組織ねぇ」
マリサ「タマムシでは賭博場でストライクやミニリュウといった珍種を捌き……一方ではシルフと提携して、人造ポケモンの生成に携わっていた。
ポリゴン、ポリゴン2、ポリゴンZがこれに該当すると言われてるわね」
ドクケイル「かがくのちからって、すげー!」
マリサ「また、その豊富な資金力でジョウトのコガネテレビを買収……シルフを通して、公式なスポンサーにもなっていたらしいのよ」
ドクケイル「規模がでかいわねぇ」
17:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 13:03:58.06 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「ラルトス族種はホウエンのいち地方では、そこまで珍しいポケモンだとは認識がされていなかった。
それこそ、見かければいい事があるかも、レベルの存在だったんでしょうね」
ドクケイル「それが、どうして絶滅危惧種になってるのかしらん」
マリサ「メディアを掌握したロケット団の印象操作……って言えば恰好は良いんだけど。
ロケット団はボール開発産業のトップであるシルフと癒着していた。だからこそ、購買意欲を掻き立てる必要があったのよ。
いかりのみずうみ判例の赤いギャラドス……あれも、珍種を人間の手で作りだし、ボール需要を沸かせるマッチポンプの役割だとも言えるんじゃないかな」
ドクケイル「また古臭い判例ねぇ」
マリサ「それだけキナ臭い動きが昔にあったのよ、やだやだ。
……ロケット団の解散が協会側で正式に発表されても、そうした後ろ暗いビジネスは鳴りを潜めなかった。
そりゃあ、次から次へと確認されていないポケモンが出てくるんだからね。次に目を付けられたのが、ホウエン地方だった」
ドクケイル「ホウエン逃げてぇ」
18:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 13:12:32.82 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「……にしても、このラルトス族種に関しての資料は読んでて胃が痛くなるわ」
ドクケイル「こなぐすりを処方しましょうか」
マリサ「やめてくださいしんでしまいます」
ヌケニン「……『キルリア、サーナイトへの進化は、自然界ではまずみられない。ラルトスそのものに、戦う術はないからだ』」
マリサ「……好きになさいな。そう、ラルトスってのは、本当に闘争心のかけらもないようなポケモンなのよ。
進化形であるサーナイト、キルリアの確認報告があったのも、デボンがシルフからモンスターボールの生産ライセンスを委譲してからだし」
ドクケイル「そりゃあ、狙われるのも当然……珍しいうえにヘナチョコなんだから」
マリサ「ヘナチョコを補うための進化なんだろうけど……そもそも自然には進化できない。八方ふさがりなのよね」
ドクケイル「白黒のリングマみたいねえ」
マリサ「で、どうして進化したのかって言えば……『ふていけいグループ』の論文に書いてあるらしいんだけど」
ドクケイル「もういいわよォ、マリサの説明ヘタックソなんだもの」
マリサ「あんだと」
ドクケイル「それよか、サッサと寝ないとマジでバイト遅刻よぉ、学費払えなくなって『けんきゅういん』から『むしょくのマリサ』よぉ」
マリサ「やめろ」
20:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 13:17:10.22 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「結局遅刻したでござる。おこられたでござる」
ドクケイル「バカでござる」
マリサ「まったくよぉ、年がら年中シキジカの尻ばっかりおっかける仕事のどこが有意義なんだクソが」
ドクケイル「求人雑誌で適当に選んだからでござる」
マリサ「シキジカの尻ばっかりおっかける簡単なお仕事だったからよ」
ドクケイル「でも、おかげで『ふりょうがくせいのマリサ』じゃなくて『けんきゅういんのマリサ』でいられてるんでしょうに」
マリサ「いかすでしょけんきゅういん、履歴書に書けるのよコレ」
ドクケイル「しょっぺぇwwwwwwwww」
21:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 13:21:41.76 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「そして雨にも降られると。マジやってらんねェ」
ドクケイル「だせぇwwwwww『けんきゅういんのマリサ』wwwとくせい『あめふらし』wwwwwwww」
マリサ「蛾のくせに何で平気なのよ」
ドクケイル「りんぷんなめんなwwwwwwwww雨とかはじくしwwwwwwwwwww」
マリサ「ちょっと真上飛びなさいよ、トレーナーへの恩を返しなさい」
ドクケイル「アタクシを傘にするとか……ひどい……ひこうタイプの『おんがえし』とか……」
マリサ「ガホッ、やめろッ、やっぱいいや、ギブ」
ドクケイル「どうですマリサッ、雨風がしのげるでしょう」
マリサ「りんぷんで気管支炎になるわッ、やめろ毒蛾ッ!! 『どくがポケモン』ッ!」
ドクケイル「ひでえ」
23:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 13:28:12.45 ID:
m/tC6iJb0
ドクケイル「おや……何やら、かぐわしい香りがしますな」
マリサ「……あれでしょ、あれ」
ドクケイル「あれとは……ああ、土砂の山、もといゴミの山ねえ」
マリサ「フキヨセ住の私にはありがたいけど、こんなん見ると申し訳ないわ」
ドクケイル「どういう事? どうしてこんな有様になってんのかしらん」
マリサ「ホドモエ、フキヨセ間をつなぐヤーコンロード。その開発の名残よ。
ホドモエの有力者が掘った穴だとかで一時期有名にはなったけど……」
ドクケイル「なったけど?」
マリサ「協会側の斡旋した下請け会社の業務がズサンもいいところだったの。
土砂も廃棄物も全部ごっちゃにして放置、ホドモエ側でゴミ処理もしてるけどほとんど凍結状態」
ドクケイル「その下請け、何やってんのやら」
マリサ「掘削作業半ばに作業員が一人減り、二人減り……最後には会社が自然消滅」
ドクケイル「報われねー」
25:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 13:31:00.23 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「あとは簡単、割れ窓理論。汚れくさった作業用具が土砂と一緒にうち捨てられてればこうもなるわ。
度重なる不法投棄でこのありさまよ。おお、ひどいひどい」
ドクケイル「……へし折れた傘の一本でも刺さってるんじゃないの」
マリサ「グッジョブ毒蛾、ちょっと見ていきましょう」
ドクケイル「『けんきゅういんのマリサ』もとい、『ゴミあさり』『かじばどろぼう』のマリサ」
マリサ「ひでえ」
26:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 13:35:15.26 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「ゆけっ、ヌケニン、ドクケイル、アギルダー!」
アギルダー「俺、推参!」
ドクケイル「すげー、ポケモントレーナーみたいよマリサ」
ヌケニン「……」
マリサ「さっさと傘になるものを探してきて頂戴」
ヌケニン「……」
アギルダー「主よッ、ヌケニンが息をしておらぬ」
マリサ「ぬけがらは呼吸しないでしょ」
アギルダー「ぴくりとも動かぬ」
マリサ「ぬけがらが動くわけないでしょ」
ドクケイル「あらやだ、スモッグ吹いてるんじゃないかしらココ」
アギルダー「ガフッ」
ヌケニン「……」
マリサ「よくやったヌケニン、アギルダー! ゆけっ、シュバルゴ!」
27:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 13:37:05.70 ID:zhAtyVwE0
虫タイプっていいよね
28:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 13:38:23.91 ID:A251vEbv0
ヌケニーン!
29:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 13:40:35.16 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「あら、ホント……丘の向こうでドガースが浮いてるわね」
シュバルゴ「さっきはどくで力尽きたニョロモをアイアントが食べてましたの」
ドクケイル「食物連鎖こわぁ」
マリサ「うわ、何か踏んだ」
ドクケイル「ベトベターよマリサ、気持ち悪いわマリサ。女の子なのに抵抗がないなんて気持ち悪いわマリサ」
マリサ「殺しなさいシュバルゴ、こんにゃろう!」
シュバルゴ「追っ払うだけで十分ですの……」
マリサ「……追っ払いなさいシュバルゴ、こんにゃろう」
マリサ「……たまに動くものを見ればどくタイプ、ひどいもんだなぁ」
31:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 13:44:45.51 ID:
m/tC6iJb0
ドクケイル「……おうおう、かぐわしい香りの源泉……もう一山越えたあたりじゃないかしらん」
マリサ「ふむ……うええ、なんかほんとに臭うわ」
ドクケイル「傘はなければ白衣はクチャボロ、『けんきゅういんのマリサ』さんカッケー」
シュバルゴ「どくの通らないこのシュバルゴがいれば、問題ありませんの」
ドクケイル「シュバルゴさんカッケー」
マリサ「足元もヌカるんでるし……ああ、なんでこんなトコ潜ろうなんて思ったんだろ」
32:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 13:46:43.08 ID:KJS7ZsI50
34:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 13:48:48.58 ID:A251vEbv0
>>32
落ち着け目を覚ませ
その女騎士は昔素っ裸でチョボマキから殻を奪ったド変態だ
33:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 13:48:21.89 ID:
m/tC6iJb0
ドクケイル「おうおう……おう……」
マリサ「どしたの、何があったのさ」
ドクケイル「……あんまり気持ちのいいもんじゃないわー、ひくわー」
マリサ「はい?」
ドクケイル「とりあえず、すぐその右斜め前。そう、そのデカいの気を付けて」
マリサ「……何かしらコレ、コケの生えた冷蔵庫……げっ、うわ臭ッ、なにこれッ、触っちった」
シュバルゴ「ひどい『あくしゅう』ですの……」
ドクケイル「ダストダスの死骸ねえ。コイツが生きていけないって相当よぉ」
マリサ「今日は厄日だわ!!1!」
36:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 13:50:44.03 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「……いやね、ほんとのところ嫌な予感はしてたんよ」
ドクケイル「ひどいもんねえ」
シュバルゴ「はがねが無ければ即死でしたの……スモッグとどくガスでしんでしまいますの」
マリサ「ふーむ……」
マリサ「ひと山越えたら、隠すようにポケモンの死骸が放置されてましたとさ、と」
37:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 13:56:54.44 ID:
m/tC6iJb0
ドクケイル「あら、向こうではレパルダス……あっちではベトベトンがお食事してるわぁ」
マリサ「後者はともかく、前者は感染症でくたばりそうねえ」
シュバルゴ「……ひどい有様なのです」
マリサ「くせえ」
ドクケイル「見たところ、埋められてるのはプルリルかしらん。黄土色になっちゃってるわぁ」
マリサ「それに、バスラオ……うわやべっ、魚介の臭いやばいって、目にくる」
ドクケイル「その上に重なるように……ストライク、タブンネ……ああ、あれミニリュウかしら」
マリサ「最初はブルーシートで全部覆えてたんでしょうけど、夏場の気候で醸されちゃったのね」
ドクケイル「ああ、なるほど……埋めたプルリルからガスがでて、一気に膨れたと」
シュバルゴ「……ひゃああ、これは……なんと……」
ドクケイル「ほらマリサ、はがねムシが媚びてるわ、何かしらん」
38:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 14:02:27.78 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「うぐぅ」
ドクケイル「あら、あらあらまあまあ……」
マリサ「まさかねえ、こんな形で……目にするとは思わなかったわ」
シュバルゴ「……おええ」
ドクケイル「ポリ袋詰めのラルトスの漬物ねえ」
マリサ「……殺すくらいなら、一匹分けてくれればよかったのに」
ドクケイル「だめねー、死後4日は経ってそう。お持ち帰りは諦めましょう」
マリサ「さすがにそれはないわ……ああ、胸糞悪い」
シュバルゴ「この周辺には生息していないポケモンばかりですの」
ドクケイル「まあ、見りゃわかるけど……人間が不良在庫を捨てに来たって感じねえ」
40:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 14:05:47.63 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「……ねえ、あれ」
シュバルゴ「はい?」
マリサ「あの、青いの……動いてない?」
ドクケイル「……あら? あらあら?」
マリサ「あれ、ラルトス……じゃ、なくね?」
ドクケイル「あ、ちょっとちょっとマリサ! 走ると転んでヘドロまみれよぉ」
シュバルゴ「……怖いですの」
ドクケイル「種族値考えたらアンタが一番のアタッカーでしょうにィ!」
シュバルゴ「おっかないですの」
ドクケイル「それでも『ゆうかん』かァ!!」
41:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 14:10:23.26 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「ちょっとあなた達! 救急車呼んでッ!!」
ドクケイル「無茶言うなや」
シュバルゴ「救急って、まさか……」
マリサ「『キルリア』ッ!このキルリア、まだ生きてるよぉ!」
ドクケイル「……これ、ほんとにキルリア?」
シュバルゴ「ラルトスはみんな緑色ですの」
ドクケイル「腐って青くなっちゃったの?」
マリサ「知るかッ」
シュバルゴ「い、い、息があるなら助けないといけませんの!」
マリサ「あたぼーよ。シュバルゴ、『みがわり』! ホドモエのセンターに連絡入れて!」
ドクケイル「承知!」
マリサ「お前じゃねぇ座ってろ!」
43:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 14:13:16.33 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「見たとこ、ギリギリ『ひんし』……さて、どうすっかな……」
ドクケイル「やっぱり、ボールで捕獲した方がいいんじゃないのん?」
マリサ「そうよねえ」
ドクケイル「ヒールボール! ヒールボール!」
マリサ「一介の貧乏学生がそんなお高いもの持てるか!」
ドクケイル「そして取り出したるは秘蔵のプレミアボール。おお、貧乏性貧乏性」
マリサ「店でくれたのよ! いいでしょ!!」
『やったー! キルリアをつかまえたぞ!』
45:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 14:18:46.63 ID:
m/tC6iJb0
メイ『あ、はーい。マジパネェ先輩のいるマジパネェ後輩のメイちゃんです』
マリサ「もしもし、どーも御無沙汰」
メイ『何か用です? 再戦ならいくらでも受け付けますけどー』
マリサ「そりゃまたの機会に。ちょっと、面倒な事になってしまいまして」
メイ『耐久ハピときせきサマヨがカチ合ったとか?』
マリサ「は?」
メイ『ヤケモンを使っていないからですなwwwwwwwwwwwwwwwwww』
マリサ「……」
メイ『ジョークっすよォ。それで、何なんです』
マリサ「えっと……その、わけあって……キルリアをね、つかまえた」
メイ「つかまえた……? トレードでもなくて?」
マリサ「……」
46:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 14:21:21.90 ID:Cmgg5tvR0
実際ハピとサマヨがかちあったらどっちが勝つんだろうな
47:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 14:23:25.85 ID:zV++TLqHO
ツボツボとドータクンかち合ったらドータクン優勢なのはマジ
ランダムでリアルにやった
48:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 14:24:42.39 ID:
m/tC6iJb0
メイ「呼ばれてないのにメイちゃん参上! 風雨の中でも問題ナッシン!」
ゼクロム「バリバリwwwwwwwwバリバリッシュwwwwwwwwwwwww」
マリサ「な、な、な、何、何それ……? ポ、ポケモンなの……?」
ゼクロム「チョリーッスwwwwwwwww夢とォwwww理想の貴公子wwwwゼクロムなんスよwwwwwwwwww」
メイ「超パネェわたしのアッシー君なんすよォ」
ゼクロム「メイちゃんそれマジレトロwwwww言い回しきっつーwwwwwwwww何?wwwwww古すぎwwwwwwwww」
メイ「カムバック、ゼクロム! 次のあなたの出番はこのタマゴが全部孵ってからだよ」
ゼクロム「そらをとぶwwwwwwwwwwドュシュシュンwwwwwwwwwwwww」
マリサ「何あれェ……」
51:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 14:33:19.53 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「はい、この子。さっきのキルリアっていうのは……」
メイ「……わ、『いろちがい』だ。でも、かなり具合悪そう」
マリサ「HP換算上では、ほぼ完治したらしいの。ただ、そのほかのコンディションは回復するまで時間がかかるって」
メイ「なるほどぉ……」
マリサ「……普通に考えたら、一般のトレーナーの私より入院ってかたちにした方がいい筈なのにさ。
既に所有者のついたポケモンだから、さっさと引き取ってってのが本音らしくて」
メイ「公営事業なんてそんなもんっすよォ」
マリサ「そもそもイッシュにキルリアが野生でいるわけないじゃない、トレーナーがいるはずでしょ」
メイ「……逃がされたか、捨てられたかじゃないっすか」
マリサ「その線も、考えられるけど……」
メイ「まあ、センターも大変っちゃ大変なんすよ。『だいすきクラブ』の主張も受けなきゃいけないし、かといって一般業務をおろそかにするわけにもいかない。
タブンネやラッキーに末端業務を任せるほどに、センターって協会の中でも逼迫してる部門なんですよねー」
52:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 14:38:59.09 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「それでさ……育成の経験があるあなたに、ノウハウを教えてもらおうと思って」
マタドガス「AD全振り以外ありえないwwwwwwwwwwwww」
メイ「……つっても、私の場合は戦闘を主軸にしてるトレーナーっすから。弱ったポケモンのリハビリは門外漢なもんで」
マリサ「そっか……」
メイ「わたしの手持ちのサーナイトも、今ちょっと先輩んとこに出張してて。お役に立てそうにないっす……」
ドクケイル「集めた資料に育成の手引きだとかは載ってないの?」
マリサ「そりゃ、あくまで健康体の子のケースでしょ。この子の場合はね……」
メイ「……ふうむ」
54:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 14:43:26.00 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「ただいまー……」
ドクケイル「おかえりー」
マリサ「あー、彼氏欲しい」
ドクケイル「現実逃避かオラァ」
マリサ「シャワー浴びたい。白衣も何もかもがヘドロ臭いんだもの」
ドクケイル「見据えるべき現実あるやろオラァ」
マリサ「わかっとる、黙ってろ毒蛾!!」
ドクケイル「ひぃ」
56:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 14:51:17.91 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「……じゃあ、出すよ。おいでーキルリア……」
ドクケイル「ドキがムネムネものね……」
アギルダー「……」
マリサ「……ボール、おーぷ……うわッ!!」
ドクケイル「マリサぁ、顔! 右のほっぺ!」
マリサ「あいててぇ、何されたん? 私何された?」
アギルダー「ライトグリーンの軌道が見えた。恐らくは『マジカルリーフ』……!」
マリサ「……マジで?」
アギルダー「保険にと発動していたシュバルゴの『まもる』がなければ、危なかったでしょうな」
シュバルゴ「ひぃぃ、軽減とはいえ怖い……ですのぉ」
マリサ「こえー、超こえー……れ、例のあの子は……?」
57:
6ばんどうろ/けんきゅういんのマリサ:2012/08/17(金) 14:56:38.01 ID:
m/tC6iJb0
アギルダー「ヌケニンの『みねうち』を入れた後、その……」
シュバルゴ「主の毛布で拘束しましたの」
マリサ「やってくれるぜ……凍えて眠れってか」
マリサ「は、はいはーい、顔……見せてくれるかなっと」
キルリア「……」
ドクケイル「……あらやだ、美形」
マリサ「……ご機嫌いかが?」
キルリア「……」
マリサ「いいわけ……ないよねえ」
ドクケイル「あー、ぬけがらのせいだー、ぬけがら死ねー、ぬけがら割れちまえー」
ヌケニン「……」
58:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 15:00:35.40 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「ヌケニン、『テレキネシス』ッ!!」
ヌケニン「……」
ドクケイル「なんやて!」
キルリア「……!!」
マリサ「暴れられると困るんで、これだけは着けさせて! 悪いようにはしないから!」
シュバルゴ「『やすらぎのすず』……!」
マリサ「この、こんにゃろ!」
キルリア「……!!」
59:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 15:06:50.07 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「……あがー」
ドクケイル「前途多難やでぇ……」
マリサ「予想はしてたけどさあ、これきっついよ……」
ドクケイル「そりゃあねえ」
マリサ「……あんなに『か弱い』なんて、思ってなかったもの」
ドクケイル「『みねうち』、必要なかったかも」
マリサ「スッゲー自己嫌悪。なんかもー、一発でトレーナー辞めたくなるレベル」
ドクケイル「おう、これからも食わせてくれよな、おう」
マリサ「……『テレキネシス』解いた後、あの子もう一度暴れたでしょ」
ドクケイル「結局、マリサだけで取り押さえられちゃったわねえ」
マリサ「床に組み伏せてさ、正直『しめた』って思ったわけ。手首掴んで、馬乗りにさ」
ドクケイル「……」
マリサ「……綺麗な顔なのにさ、眉をぐちゃぐちゃに歪ませて、あんなに悲しそうな顔するんだよ。反則じゃん」
ドクケイル「マリサのレイプ魔! この悪魔!」
60:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 15:11:23.05 ID:
m/tC6iJb0
ドクケイル「人に慣れてない以前に、人間を完全に嫌悪してるんねー」
マリサ「もォ、こっちが泣きたくなってくるレベル。やばいって……」
ドクケイル「……と、手慣れた様子で台所に立つと。やっぱり腹は減るんね」
マリサ「ちがうー、あの子の分のごはん」
ドクケイル「我々のはどうしたのだ!」
マリサ「普段からそんな私が用意しなくても満足そうじゃねーか」
ドクケイル「正直その辺のきのみで十分なんすよォ」
マリサ「サプリメントでも齧ってろッ!」
61:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 15:18:57.28 ID:
m/tC6iJb0
ドクケイル「いいかおりですな、薬膳粥ですかな?」
マリサ「殻をむいたネコブのみとカイスのみ……水で戻したふっかつそうを入れて、煮込みます」
ドクケイル「はい」
マリサ「で、米をチョロチョロと洗って中パッパ。やーらかくなるまで煮ます」
ドクケイル「はい」
マリサ「で、料理酒とお塩と……ブイヨンがないからコンソメで味をつけます」
ドクケイル「はい」
マリサ「そして弱火で更に煮込みます」
ドクケイル「なげえよ」
63:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 15:22:40.09 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「……キルリア……ちゃん? ほら、ごはんですよ、ごはん」
キルリア「……」
マリサ「マジうまい、マジうまいから。ほら、ほらほら」
キルリア「……」
マリサ「……こ、ここさ、置いとくから。おはしとスプーン、両方置いとくよ」
ドクケイル「わ、レイプマンだ!」
マリサ「やかましいわ! ちょっと私も傷ついてるんだよ!!」
66:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 15:33:12.42 ID:
m/tC6iJb0
メイ「ちょりーっすwwwwwwwwwwww」
ゼクロム「チョリーッスwwwwwwwwwwwwww」
マリサ「お、おっす」
ゼクロム「メガネちゃんテンション低すぎーwwwwwwwwwアゲてこーぜwwwwwwもっとさーwwwwwwwww」
メイ「……それで、一晩いっしょに過ごしてみて、どう? 仲良くなれそうっすか?」
マリサ「まだ、どうとも……というか、無理……くじけそう」
メイ「……どうりで、顔にばんそうこう貼り付けてるわけですね」
マリサ「『マジカルリーフ』だそうで……」
メイ「……その子は少なくとも、人間の手が加えられたポケモンってわけっすよね」
マリサ「まあ、野生のキルリアなんて存在しないという前提で考えれば」
メイ「その子を見つけた場所を考えると、こいつはちょっと厄介かもしれないっすね」
マリサ「厄介……?」
メイ「例のゴミの山、ちょっと見てきたんすよ。やっとホドモエとフキヨセの自治体が動き出したもんで、ついでにね。
恐らく、あれは『商品』『不良在庫』の後始末っす。遺骸から考えたらほぼ間違いないかと」
マリサ「『不良在庫』って、あの死体の山全部……だよね」
67:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 15:42:43.84 ID:
m/tC6iJb0
メイ「上の方どけてみたら予想通り、土の中に山ほどプルリルが埋まってたわけっすよ。
腐敗した他のみずポケモンの死骸もあったし……どうやら、最初はセイガイハの環境保全事業の一環でこの場所が使われたみたいっす」
マリサ「セイガイハでプルリルというと……」
メイ「一部の地域を守る為の防波堤……または、護岸工事でもいいでしょうね。その業務をするに、セイガイハやサザナミの海は危険すぎる。
人間を狙って捕食するプルリルやブルンゲルがいるんすから。恐らく、どこかの下請けがまとめて乱獲したんでしょう」
マリサ「それじゃあ、その上のポケモンたちは……?」
メイ「種類を鑑みるに、カントーやホウエンで捕獲……または、養殖された『需要あるポケモン』っすね。
まだまだいるみたいなんですよ、ポケモンを海路でやりとりしてる連中っていうのは。
足がつかないようにこうして殺してから積み上げたんでしょうけど、その後にケアもせず放置、と……」
マリサ「……」
メイ「セイガイハやサザナミでプルリルを駆除した場合、その死骸を焼却、破砕するのに協会からポケモンが貸し出される筈……
あわよくば、あの死骸の山もまとめて始末してしまおうとか画策してたんじゃないでしょうかね」
69:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 15:51:06.07 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「なんか、やり切れないな……」
メイ「ヤーコンロード掘削中に、一部の業者は撤退しちゃったんですよね? 多分その連中の仕業じゃないでしょか」
マリサ「そう聞いてるね」
メイ「私の先輩怒らせたから、来週までには皆殺しでしょうけど……」
マリサ「おお、こわいこわい」
メイ「……そうだ、これ。お渡ししますよ」
マリサ「うわ、また読むべき書籍が増えた怖い」
メイ「……ラルトス族種について調べてましたから、オダマキ=ユウキについては御存知っすよね」
マリサ「論文をいくつか読んだけど……」
メイ「では、ホウエンチャンピオン……『ハルカ』は?」
マリサ「……いや、名前だけ。ああ、女もサーナイトでリーグを制覇したんだっけ」
メイ「直接ラルトス族種と触れ合った時間で言えば、オダマキ=ユウキよりも長い筈なんです」
マリサ「……」
メイ「これは、私の超パネェ先輩と、そのホウエンのクソパネェ先輩が記した資料なんすよ」
70:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 15:59:05.32 ID:
m/tC6iJb0
メイ「ラルトス族種が絶滅危惧種に指定されたいきさつ……野生ラルトスの生態、特性……ラルトス族種の生存戦略説……」
マリサ「……あのさ、『ふていけいグループのルーツ』って本の表紙がサーナイトだったんだけど、これも……」
メイ「ヒトとの共生関係を極度に求めるポケモンが多くあてはまるのが『ふていけい』グループだという説も、『ハルカ』の提唱したものっすね」
マリサ「やっぱりかー……」
メイ「デスマス、サマヨール、ジュペッタ、シャンデラ、ドガース……そして、ラルトス。これ全部、『ふていけい』っすね。
正直、わたしも先輩から例の生存戦略説を聞いたときは驚きましたけど。実際にサーナイトを目の前にすると、納得できるっす」
マリサ「その生存戦略説ってのは……何?」
71:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 16:02:22.24 ID:wRjQhXaj0
ハルカ超クソパネェ先輩…
72:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 16:06:20.58 ID:
m/tC6iJb0
メイ「端的に、きわめて簡単に言っちゃえばですね。
『戦う為でなく、ヒトに好まれる為に姿を変え、完全に依存する為に進化するという形態をとった』という説なんすよ」
マリサ「ポケモンがそんな進化の方法をとるの!?」
メイ「ラルトスそのものの個体数が少ないのは、繁殖する数に比べて捕食される数の方が圧倒的に多いからなんす。
それでも、余計な手が加わる前のホウエンでは当たり前の食物連鎖の体系でした。
しかし乱獲とポチエナ種の異常繁殖によって、生息地を急激に狭めていった。そうして、年々個体数を減らしていった」
マリサ「……」
メイ「野生のキルリアやサーナイトがいないっていうのは、この説で完全に裏付けができるんすよ」
74:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 16:12:11.86 ID:
m/tC6iJb0
メイ「種族間で用いていたテレパシーは人間の感情を読み取って、顔色を伺う事のみに特化していった……
仮説が出た当初は、各界からは『エルレイドやサーナイトはいわば、隷属を体現したような進化形態』だと揶揄されたらしいっす」
マリサ「あまり気分のいい話じゃないね……」
メイ「……プラズマ団の一部の思想は、この議論への反論から産まれたものとも考えられるんす」
マリサ「確かに、ポケモン解放だ何だと言ってた連中からしたら……これほど扱いやすい議題はないからね」
メイ「そんなプラズマ団も、今やお舟一隻でプカプカ漂流する変態集団っすけどね」
マリサ「……そうなの?」
メイ「ソーナンスwwwwwwwwwwwww」
75:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 16:15:33.34 ID:
m/tC6iJb0
メイ「マリサさんも、ラルトス達は……人間に媚びなきゃ生きられない、カスみたいなポケモンだと思います?」
マリサ「わ、私?」
メイ「種の主体性を母なる自然からじきじきに奪われた状態に生まれ落ちて、このありさま。どう思います?」
マリサ「……」
76:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 16:23:10.07 ID:
m/tC6iJb0
メイ「私の先輩……マジパネェ・レジェンドオブ・トウコ先輩はね、そういう意見にこう言い返したんすよ」
マリサ「……」
メイ「シンオウむかしばなしを突き付けてね。『隷属の意味がわからねぇ。私はポケモンを下に見た覚えがねえ』って、叫んだんすよ」
マリサ「へえ」
メイ「びっくりしたっすよ。発言者はレッドリストの保全プランに対して、スポンサーになってくれるっていう企業だったんですよ?」
マリサ「そりゃ一大事だ……」
メイ「その後、ハルカ先輩やユウキ先輩……シンオウのナナカマド博士にも怒鳴られて、さすがに縮こまってましたけど」
77:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 16:26:13.90 ID:
m/tC6iJb0
メイ「『おんぶにだっこじゃねぇ、逆上がりすんのにケツを少し持ち上げてやるだけなんだ』って、ずっと言い続けてますよ」
マリサ「……そっか」
メイ「ぱなくないっすか? 超ぱないっすよねトウコ先輩。今のうちにサイン貰っといた方がいいっすよ?」
マリサ「……く、ください」
マタドガス「まーたどがーすwwwwwwwwwwwwwwwwww」
78:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 16:33:17.04 ID:
m/tC6iJb0
トウコ「よろしい、ではサインをくれてやろう」
マリサ「ひゃあ」
メイ「うわ、いいなあ! 白衣にサインとかいいなあ! 超イカス」
マリサ「ちょwwwwwwwwwwwww」
トウコ「油性だ。落とせんよ」
マリサ「学校の備品なんすけどwwwwwwwwwwwwwww」
メイ「は? トウコ先輩のサインっすよ?」
マリサ「突然現れてこれとかないわー」
トウコ「愛するメイちゃんのいるところ、私はこの早漏ドラゴンといつでも駆けつけるのだ」
レシラム「そらをとぶくらい朝抜き前だ」
マリサ「ま、また……見た事もないポケモンが……」
レシラム「わたしは超イケメン最強ドラゴンポケモンな現実主義者のレシラム。どうだね、今晩一緒に受精しないかね」
79:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 16:37:48.63 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「……うう、気が重い」
ドクケイル「いっぱいお土産もらったんだからいいじゃないのさ」
マリサ「何であの人達、色のついたかけらとか金の玉いっぱい持ってんだろ……」
ドクケイル「背中にトウコの文字を背負うけんきゅういんのマリサさんかっけーwwwwwwwwww」
マリサ「それよか……心配なのはあの子だって。キルリア……」
ドクケイル「ひゃっひゃっひゃwwwwwwwwwwwwwwww」
マリサ「ラルトス以降の形態になると、トレーナーの感情を敏感に、且つ正確に感知するらしいんよ。
だからさ、迂闊にヘンな事考えられないっつーか……」
ドクケイル「だっしゃっしゃっしゃwwwwwwwwwwwwwwww」
マリサ「うるせえよ!」
80:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 16:38:47.74 ID:wRjQhXaj0
キルリアとか完全に忘れてた
81:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 16:39:46.75 ID:zV++TLqHO
ハートのウロコもたくさん持ってそうだな
82:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 16:40:18.55 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「キ、キルリアー、ぷひぃぃぃぃっぷ」
ドクケイル「www」
マリサ「……へ、返事がないぞー。もえるーわ!」
ドクケイル「……リビングにはいないのね」
マリサ「家出? まさか……そんな事は無い……よね」
ドクケイル「うはwwwwwwwありそうwwwwwwwwww」
マリサ「マジやめて……ストレスで死にそう……」
83:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 16:44:44.06 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「キル……リア……?」
キルリア「……」
マリサ「な、何してんのさぁ。ほら、押入れなんかにいないでさ。おいで」
キルリア「……!」
マリサ「あっづ……!」
ドクケイル「ありゃっ」
マリサ「ね、『ねんりき』……?」
ドクケイル「やはりレイプ魔のつけた傷は深いぷひぃぃぃっぷwwwww」
マリサ「な、何さぁ……か、髪でも梳かしてあげよっか? ほら、おいでよ」
キルリア「……」
84:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 16:48:53.14 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「……あーあ……出てきてくんないよー」
アギルダー「俺には荷が重い……俺のこうげきでは、みねうちでもない限り殺してしまいかねん……」
ドクケイル「アタック前提とかないわー」
シュバルゴ「……おかゆにも、口をつけてないんですの」
マリサ「マジで?」
シュバルゴ「マジですの……」
マリサ「……作り方マズったかなー、何がいけないんだろう」
ドクケイル「手作りとかミエ張らないで、普通に出来合いのもんあげればー?」
マリサ「うっせ!うっせ!」
85:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 16:53:30.80 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「わたしとしても、『可愛い!可愛い!』って思ってる筈なんだけど……伝わってないのか?」
ドクケイル「正直怖いべ?」
マリサ「は、はい」
ドクケイル「アタクシも怖い。ねんりき確1や」
マリサ「弱くね?」
シュバルゴ「……しかし、なぜあの死体の山で……彼女だけが『キルリア』だったのでしょうか」
アギルダー「メイ殿の話では、不良在庫……トカゲのしっぽ切りで殺されたポケモンたちだったと言うが」
マリサ「わかんね……」
86:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 17:01:33.74 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「……いくら心配事があっても、バイトと大学は行かねえとなあ」
ドクケイル「いてらwwwwwwwwwwww」
マリサ「あ?」
アギルダー「……彼女を置いて行けませんな」
マリサ「……まあ、そうだけど」
ドクケイル「むし三匹いりゃあなんとかなるってwwwwwwwwwww」
マリサ「エスパー涙目だろそれじゃあ…」
87:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 17:04:43.26 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「……まったく集中できなかったでござる」
ヌケニン「……」
マリサ「あんたがついて来たってなあ……天候ダメージでも負けるし」
ヌケニン「……」
マリサ「……背中のサインを隠すようにへばりついてくれるのが強みか」
ヌケニン「……」
マリサ「いてえ噛むな」
88:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 17:07:55.27 ID:A251vEbv0
そういやヌケニンって背中の割れ目覗きこんだら
魂吸われるとか言う図鑑説明もあるから背中のガードにはぴったしか
91:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 17:13:20.09 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「普段は静かなるぼっち!身長172㎝けんきゅういんのマリサ、雄たけびをあげてアパートへ帰宅するゥ!」
ヌケニン「……」
マリサ「キルリアちゃんと仲良くなるのを目的にしたこの帰路、無事でかざれるかァーッ」
ヌケニン「すっごォーいッ!!」
マリサ「えっ」
ヌケニン「……」
マリサ「……」
92:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 17:14:20.12 ID:A251vEbv0
えっ
93:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 17:14:22.45 ID:DPTyHiRF0
!?
94:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 17:18:51.80 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「た、た、ただいま」
シュバルゴ「おかえりですの」
マリサ「……彼女、どう?」
ドクケイル「案の定押入れから出てきてくれねーよwwwwwwwwww」
アギルダー「我々むしタイプが迂闊に顔を出して、プレッシャーを与えたくなかったもので」
マリサ「……自分の手持ちを呪うわ」
95:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 17:22:36.27 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「……キルリアちゃーん、ただいまー」
シュバルゴ「……暖簾に腕押しですの」
アギルダー「ポニータに念仏だ」
ドクケイル「バネブーにパルシェンね」
マリサ「それじゃ意味わかんねえよ」
マリサ「……」
ヌケニン「……」
ドクケイル「ヌケニンとはなんと便利なライオットシールドなのでしょう……」
マリサ「わしづかんで盾にするには最適だし……」
ヌケニン「」
99:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 17:31:49.36 ID:
m/tC6iJb0
メイ「……進化する前後、そもそもラルトスの頃からご飯はしっかりもらってたみたいっすね」
マリサ「……」
メイ「多分、電解質不足……意識が戻らないのは、脱水のせいだね」
マリサ「一応、今朝もおかゆ作って家出たんだよ。なのに、なんで……」
シュバルゴ「申し訳ないのです……」
アギルダー「押入れに食器をいっしょに入れて行かれたので、まさかこんな事になるとは……」
ドクケイル「食べてないとは思わなんだ……想定外すなぁ」
マリサ「……ちくしょう」
メイ「あくまで、私やトウコ先輩の想像に過ぎないんすけどね……」
マリサ「……」
メイ「あのキルリア、やはり袋に詰められて死んでいたラルトスと同じ場所にいた、同じ立場のポケモンだったんだと思うんすよ」
100:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 17:41:00.72 ID:
m/tC6iJb0
メイ「食欲がない筈ないんす。嫌だったら、押入れに食べ物を入れられたときに抵抗していた筈だから」
マリサ「確かに、おかゆ渡す時は『ねんりき』も『マジカルリーフ』も撃たれなかった……」
メイ「でも、食べられなかった。それはなーぜーか?」
マリサ「……」
メイ「昨日、アララギ博士が放置されていたラルトスの死骸を解剖して、死因を確認したんす。そしたらっすね。
……胃や食道から、消化されきっていないパンの欠片らしいものが出てきた」
マリサ「もしかして……毒……?」
メイ「ご明察。欠片からは、硫酸タリウムが検出されたらしいっすよ」
マリサ「殺鼠剤じゃない……! 服用すれば、ラッタやミルホッグだってタダじゃすまない!」
メイ「それがパンから出てきたって事は、答えは一つっすよね」
102:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 17:48:24.96 ID:
m/tC6iJb0
メイ「あのキルリアは硫酸タリウムを口にして、奇跡的に死なずに済んだ。ここまではいいんすけどね」
マリサ「……」
メイ「他がラルトスなのに、なぜあの子だけがキルリアなのか。それは恐らく、人間側が特別に肩入れをしていたからだと思うんす。
『いろちがい』だから、だとかの理由こそ釈然とはしない。でも、キルリアに進化しているという事は、トレーナーに準ずる人間との交流が間違いなくあった」
マリサ「持ち上げられて、落とされた……」
メイ「2年前のプラズマ団にも、そういう奴はいたらしいんすよ。使い捨てるつもりでいたポケモンに愛着が湧いて……ってケースがあったんす。
それを考慮したら、あり得ない話ではない。そいつと実際に話をした超パネェトウコ先輩が言うんだから、間違いないっす」
マリサ「そりゃ、そうさね……」
メイ「……」
マリサ「もしそれに近い事がほんとにあったなら、人から貰ったもん食うなんてできないもんな……」
103:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 17:55:46.46 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「私達に悪意があろうがなかろうが、恐らく彼女は拒絶するんだろうなあ」
メイ「……そうっすね。彼女は、身を守る為の条件反射としてそれを身に着けたわけっすから」
マリサ「このまま……仮に、このまま彼女を逃がしたら、どうなる」
メイ「……進化したラルトス族種がそのまま野生として生きられるか……もちろん、決まってるっすよ」
マリサ「……」
メイ「2日……良くて4日でしょう。外敵についてを抜きにすれば、キルリアならばきのみで1週間は生きられるでしょうが、サーナイトの燃費の悪さは筋金入りっす。
摂取カロリーだけは成人男性と同等……サイコパワーの底が深い分、トレーナーから離れればもう生きてはいけない」
105:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 18:00:23.17 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「……そうだよねぇ」
メイ「野生として種として生きていく事を放棄したのが、人畜としてのラルトス族種。言い方は悪いですが、これが真実なんすよ」
マリサ「今、あの子は……どうしてるのかな」
メイ「点滴を打ってるところっすね。明後日にはセンターから退院できるそうで」
マリサ「……」
メイ「あの子を見つけて、後悔してる?」
マリサ「まさか」
メイ「……」
マリサ「……こうなったら、意地でもあの子をわたしの手持ちにしてやる。あんなチビッ子に、なめられてたまるか」
メイ「ひゃっひゃっひゃwwwwwwwwwwwその意気その意気wwwwwwwwwwww」
マタドガス「言うよねーwwwwwwwwwwwwwww」
106:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 18:03:20.10 ID:KJS7ZsI50
登場人物の半分くらい論者じゃねーか
107:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 18:09:05.01 ID:
m/tC6iJb0
キルリア「……」
マリサ「……ごきげんよう、キルリアちゃん」
キルリア「……」
マリサ「……機嫌はいいわけ……ないよね。当たり前だね」
キルリア「……」
マリサ「さて、見ての通り。私は手持ちがありません。頼りのむしポケモンは、全部ボックスの中です」
キルリア「……」
マリサ「……まさに、私の手持ちはあなただけ。手持ちのポケモンは、大事にしないといけないわ」
キルリア「……」
マリサ「だから、毎食食事の支度をさせてもらう」
キルリア「……!」
マリサ「おっと……全部喋る前に、ちょっとばかし感づいた?」
キルリア「……」
マリサ「あなたがおかゆを口にして、しっかり食べてくれるまで……私も何も口にしない」
108:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 18:12:26.19 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「あなたがこれを『安全なもの』だと……」
キルリア「……」
マリサ「あなたが、私を『安全な存在』だと心から認めさせてやるんだから」
キルリア「……」
マリサ「さ、仲良くしましょうね」
キルリア「……」
109:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 18:18:22.24 ID:
m/tC6iJb0
ヌケニン「……」
シュバルゴ「……ほ、ほんとに……絶食プレイやってるんですの!?」
アギルダー「見上げた負けず嫌いなり」
ドクケイル「……下手したら死ぬんじゃね?割とマジで」
アギルダー「……」
ドクケイル「マリサ死んだらさ、誰がアタクシ達をこっから出してくれんの?」
シュバルゴ「……」
ヌケニン「……」
ドクケイル「wwwwwwwwwwwwwwwwwww」
110:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 18:22:55.31 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「……あ、そっか。水もだめか、水も……」
マリサ「おかゆ完成……マジうまそう、さすがわたし」
マリサ「……」
マリサ「はい、今日のご飯できましたー。うまそー」
111:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 18:27:40.54 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「だりぃ……」
マリサ「喉かわいた……」
マリサ「頭いてえ……」
マリサ「あ、そうだ……点滴……点滴替えなきゃ……」
マリサ「……膝がいてー……」
112:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 18:33:12.89 ID:mNuxR9Cg0
相変わらずよく出来てるもんだ
113:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 18:35:43.65 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「……首が起こせねー」
キルリア「……」
マリサ「……我慢強いな……そんなほっそい身体してるのに」
キルリア「……」
マリサ「……わたしの気持ち、読んでみてよ」
キルリア「……」
マリサ「あなたに死んでくれなんて、思ってないからさー……」
キルリア「……」
マリサ「……やべえ、冷めちまってるか。あっため直すから……ちょっと待っててね」
114:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 18:43:26.64 ID:
m/tC6iJb0
ゼクロム「バリバリバリwwwwwwwwバリバリッシュwwwwwwwwwwwwww」
メイ「うるせー」
レシラム「性欲をもてあます」
トウコ「うるせー」
メイ「よりによって、滞空できるメンバーがこいつらしかいないなんてひどいっすね」
トウコ「覗いてねえと何が起きるかわかったもんじゃないからな」
ゼクロム「眼鏡の子wwwwwwwww死ぬwwwwwwwww死んじゃうwwwwwwwww」
レシラム「死ぬ前に土下座すれば一回はぶちこませてくれるだろうか」
メイ「うちに来てうちの隣のハリーセンの妹をファックしてもいいぞ」
115:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 18:49:14.36 ID:A251vEbv0
最低だこの白
116:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 18:51:13.02 ID:
m/tC6iJb0
シナチク「トウコさん、見て……見てください、彼女を……!」
ゼクロム「どれwwwwwwwwwサナちゃんどれwwwwwwww」
レシラム「下着ならいつも見ておるぞ」
トウコ「……きるりゃーちゃんに動きがある……これは……」
メイ「食べるか、それとも……?」
マタドガス「マータドガースwwwwwwwwwwwwww」
メイ「うるせえ!ほんとにうるせえ!」
117:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 18:53:37.66 ID:KJS7ZsI50
キュレムの胃に穴が開きそうな二人
118:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 18:57:37.98 ID:
m/tC6iJb0
シナチク「……『いやしのはどう』……! 確認しました!」
トウコ「きたか!」
レシラム「わたしのライトストーンもいやして欲しいものだ」
メイ「これで何か口にしてもらえれば……ストックのきのみでも何でもいい、お願い……!」
ゼクロム「おれっちはwwwwwwかわうぃー子をペロペロするッシュwwwwwwwwwwwwww」
メイ「『れいとうパンチ』」
サーナイト「……覇ッ!!!」
ゼクロム「痛いwwwww痛いっすよwwwwwwwwサーセンwwwwwwサーセンしたwwwwww」
120:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 19:04:11.96 ID:
m/tC6iJb0
トウコ「おうおう……おう……やるじゃん……やるじゃん……」
メイ「何すか! 何かあったんすか!」
トウコ「……『いやしのはどう』をデレた瞬間と踏んでな、そのまま抱きかかえて」
メイ「はい! はい!」
トウコ「口に含んだおかゆを……」
マタドガス「いやらしいのうwwwwwwwwwwwいやらしいのうwwwwwwwwww」
トウコ「……その、キルちゃんの口にそのまま……」
レシラム「なに? わたしの下のお口は正直だが?」
メイ「……」
ゼクロム「バリバリwwwwwwバリ……」
レシラム「はっはっは、にらまんでくれたまえ。まるで通路の広間で棒立ちする鳥ポケモンのようだぞw」
121:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 19:05:31.99 ID:KJS7ZsI50
レシラムにギガインパクトぶちこみたい
122:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 19:09:04.90 ID:
m/tC6iJb0
メイ「……動かないっすね」
トウコ「せやな」
メイ「……」
トウコ「……」
メイ「死んだとか」
トウコ「……シナチク、どうなん? 何かわかる?」
メイ「サーナイト、あなたは……」
サーナイト「はっ、はひっ」
トウコ「……何してた? おうシナチクよお、お前今さ、何してたあ?」
シナチク「あのですね、そんないかがわしい行為ではなくて……その、あのキルリアから……」
サーナイト「とッ、とんでもなく、い、いやらしい感情が、なが、流れてきてぇ……ボク、ボクたち、『トレース』だからぁ……」
トウコ「誰の許しがあって、姉弟姦に勤しんでんだよォ、なあお姉さまァ」
シナチク「トウコしゃん……」
トウコ「ごめんねメイ、デキの悪い雌豚を教育しなきゃならなくなった、ちょっと降りるわ」
メイ「へい」
124:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 19:19:16.51 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「……3日と19時間……死ぬかと……思った」
キルリア「……」
マリサ「ほら、可愛い顔してるんだから、しかめっ面でいるんじゃないよ」
キルリア「……」
マリサ「……あ、ほら。わたし、今嬉しいよ。スッゲー嬉しい。わかる?」
キルリア「……!」
マリサ「『トレーナーの あかるい きもちが サイコパワーの みなもと。たのしい きぶんに なると クルクル おどる』んでしょ、キルリアってさ」
……他に誰もいないんだからさ。クルクルしてみてくれない?」
キルリア「ひ……」
マリサ「恥ずかしい?」
サーナイト「メ、メイさまぁ」
メイ「はい」
サーナイト「……お、おっきしちゃいました」
メイ「」
126:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 19:27:58.99 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「そうだ。くるくる踊るんならさ、これこれ。これ着けたら可愛いよ」
キルリア「……」
マリサ「うん、可愛い感じ。入院してから、『やすらぎのすず』外しっぱなしだったものね」
キルリア「……」
メイ「あなた、かくとうタイプにしか興味がないんじゃなかったの」
サーナイト「だ、だって……だって……」
メイ「泣かないでよ……下でトウコ先輩にいじめられてくる?」
サーナイト「と、トウコ様……こわいです」
メイ「『あまえる』をナチュラルに繰り出すなッ、この痴漢!!」
128:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 19:39:10.91 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「見事、バイト先をクビになりました」
メイ「wwwwwwwwwwwww」
マリサ「親のコネだったので、親にも盛大に怒られました」
トウコ「wwwwwwwwwwwwwww」
マリサ「どうしようマジで……やばいよ……」
マタドガス「くやしいのうwwwwwwwwwwwww」
ゼクロム「無職チョリーッスwwwwwwwwwwwwwwwwww」
トウコ「wwwwwまあwwwwwわたしのコネもwww紹介してやらん事もないけどなwwwwwwww」
マリサ「……サーセン……オナシャス……」
メイ「4日も無断欠勤はないっすよwwwwwwwwwwww」
キルリア「……」
アギルダー「いかん、泣きそうだ」
ドクケイル「ぬけがら、おめえの出番だ」
ヌケニン「……」
130:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 19:45:29.41 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「……職がないってのはけっこうストレス感じますわ」
メイ「あたしたちーwwwwwまだ14だしーwwwwwwwwww」
トウコ「あたしまだ16だしーwwwwwwwwwwwwww将来とかわかんないwwwwwwww」
マリサ「あなた方はもう名誉職もいいところじゃない……」
メイ「ほら、そうやってネガティブになるとぉ……」
トウコ「キルリアちゃん泣いちゃうwwwwwwww」
マリサ「……いや、その話なんだけど」
メイ「wwwwwwwwwwww」
131:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 19:52:13.60 ID:
m/tC6iJb0
トウコ「他の手持ちと上手く馴染めない……ねえ」
メイ「そりゃ、天敵のむしタイプじゃしょうがないっすよ」
マリサ「人見知りするのかどうかわからないんだけど、その……私から離れてくれないの」
メイ「モテモテじゃないっすか」
トウコ「あーわたしもああやって啖呵切られたら惚れるわー、わたしなら惚れるわー」
マリサ「……どこで覚えたんだかしらないんだけどさ……舌をね、入れようとしてくるのよ」
メイ「は?」
トウコ「わぁ」
マタドガス「はわわwwwwwwwwwwwww」
133:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 19:55:58.58 ID:
m/tC6iJb0
トウコ「……わりぃ、うちのかもしれねえ」
メイ「いや、うちの子かも……♀のラルトスに変な事しないようにとは言ってあるんだけど……」
マリサ「そんなに心当たりが……」
メイ「もーしわけないっす」
マリサ「あ、あと……髪を櫛で梳かしてやるときに、露骨に胸を触ってくるのが……」
トウコ「それシナチク。絶対あいつが教えた」
ドクケイル「痴女祭りwwwwwwwwwwwww」
135:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 20:01:46.81 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「あとは……家に帰ってくると澄ました顔で出迎えるけど、リビングの隅っこに使用済みのティッシュが」
トウコ「……あ、女の子だよね」
マリサ「ええ」
メイ「……うちの子か? たまにボールから出すと一緒に丸まったティッシュ出てくるし」
マリサ「うそだろ……」
136:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 20:07:25.45 ID:
m/tC6iJb0
トウコ「二人とも、そういう事は秘密裏に言っておいた方がいいぜ」
マリサ「うん…」
メイ「うっす」
トウコ「ラルトス族種に共通して言える事はだな。まず『バイ』。どっちでもいけちゃう」
マリサ「まじかよ……」
メイ「あー……わかる。すげえわかる」
138:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 20:11:59.21 ID:
m/tC6iJb0
トウコ「実験で育て屋にはかなり手伝ってもらってるんだが、その時のデータではだな」
マリサ「……」
トウコ「……♂のサーナイト、見境がねえ。違うセクションで預けられてたカイリキーに発情してたケースがある」
メイ「マジかー……」
トウコ「あと、基本的に……エルレイドは結構さっぱりした性格なんだが、サーナイトになると……悪く言や、卑屈になるんだよな」
メイ「そうだ……確かに……」
139:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 20:16:16.51 ID:
m/tC6iJb0
メイ「エルレイドってのは、エルレイドになろうとした瞬間に失格なんすね……」
トウコ「あなたのとこの子はいきなりアウトだったわけね……」
メイ「……まあでも、うちの子可愛いですから。一番」
マリサ「あ?」
トウコ「ん?」
メイ「えっ?」
トウコ「おうメイちゃん。トウコ先輩、ちょっと今何言ってるかわかんなかったんだけどなあ」
メイ「いやいやいや、耳クソが詰まってるならきちんと掃除してください。うちの、サーナイトが、いちばん、かわいい」
140:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 20:22:03.13 ID:
m/tC6iJb0
マリサ「いや(笑)いやいやいや(笑)しばき合いじゃ敵うはずないけど、うちのキルリアが一番可愛いでしょ」
トウコ「トレーナーをニート予備軍に叩き込むようなメンヘラキルリアがよォー、うちのサーナイトより可愛いとかありえんよなァー」
メイ「ディープキスをよその子に布教する変態サーナイトが可愛いとかwwありえん(笑)」
トウコ「てめえらいい度胸してんじゃねえか、うつくしさ部門で相手してやっからカイナこいやカイナ」
141:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 20:28:02.64 ID:
m/tC6iJb0
第2部
┼ヽ -|r‐、. レ |
d⌒) ./| _ノ __ノ
ネタを溜めてきます
147:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 20:44:18.06 ID:0GsxTahz0
乙レイド
146:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 20:38:51.47 ID:zhAtyVwE0
面白い
142:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 20:29:28.72 ID:VEETHZou0
前スレ教えてチョーよ
144:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 20:33:09.36 ID:
m/tC6iJb0
145:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 20:36:04.89 ID:g8fED9S10
さんくす
157:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 21:27:36.72 ID:IlpKSDem0
人間が女しか出ないのはなんか意図があるよな
なんでだ
158:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 21:37:48.90 ID:bS6xrysIO
男主人公なんかがキルリアと旅なんかしたら、サーナイトに進化した瞬間にタガが外れてまう
159:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 21:52:57.75 ID:D+0RApwb0
カイリキー♂にも発情するサーナイト♂と一緒にしたら男主人公の尻が危ない
155:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/17(金) 21:09:15.86 ID:9e8fcGWS0
面白かった。乙
165:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/08/18(土) 01:05:09.56 ID:5NOYhVC90
続き期待してるわ
続編→
チェレン「キミじゃエルレイドにはなれないだろ……メンドーだな」
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