まとめ依頼よりまとめさせていただきました。ありがとうございます。
1:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 19:44:43.64 ID:
qzVXyqy80
TYPE-MOON 10周年記念作品
劇場版Fate 大聖杯!時空を越えた絆
2:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 19:45:09.85 ID:
qzVXyqy80
200X年 冬木市
ヘラクレス「■■■■ー!」チュドーン
士郎「うわああっ!」
セイバー「大丈夫ですか士郎!」
士郎「ああ…なんなんだあいつは…!」
???「衛宮士郎…投影魔術を操る類稀な魔術師…」
士郎「俺の事を知っているのか…?」
セイバー「巷の魔術師襲撃事件は彼女の仕業のようですね…」
士郎「ああ、その時に消えたサーヴァントもいるんだ…間違いない!」
セイバー「油断しないでくださいシロウ、相手から途方も無い魔力を感じます…」
???「この時代での目的は終えました…」
士郎「時代だと!?」
???「あなたにはここで消えてもらいます…」シュン
士郎「何だ!今度は見たことのないサーヴァントまで…!」
赤セイバー「…」
劇場版 遊☆戯☆王 ~超融合!時空を超えた絆~ [Blu-ray]
3:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 19:45:55.69 ID:
qzVXyqy80
203X年 とある廃墟
白野「ふぅ…」
赤セイバー「奏者よ…またあの夢を見たのか?」
アーチャー「君がそんな浮かない顔をしている時は決まってそうだ…」
白野「ああ…30年も前、俺の故郷はテロで滅んだ…今では顔も思い出せない知り合い達も大勢犠牲になった…」
白野「辛うじて生き延びた俺も人々から忘れ去られて眠り続け、そしてこの時代に蘇った…ムーンセルで多くの人を犠牲にして…」
キャス狐「あまり気負わないでくださいね、ご主人様…」
アーチャー「もし君が自分だけが生き残ったことに負い目を感じているのなら、それは大きな間違いだ…」
キャス狐「ムーンセルの一件だって、ご主人様は必死に生き延びようとしただけです…」
キャス狐「その頑張りを認めた神様がご褒美をくれた、きっとそれだけの事なんですよ…」
白野「分かってる…俺は犠牲になった多くの人達の分も生きていかなきゃならないんだ…!」
5:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 19:46:27.50 ID:
qzVXyqy80
赤セイバー「うむ、その意気だ奏者よ!どれ、気分転換に凛でもからかいに…む、なんだあ奴は?」
???「ふふ…」
キャス狐「みこーん!あの仮面の女からなんか凄い殺気を感じます!」
アーチャー「気をつけろ、彼女は只の人間ではなさそうだ!」
赤セイバー「面白い、余が相手をしてやろう!」
白野「頼んだぞセイバー!」
???「クスクス」
赤セイバー「な、なんだこれは!身動きが取れぬ!」ズズズズズ
白野「セイバー!」ダッ
赤セイバー「いかん!奏者よ、来てはならぬ!くうっ…」
キャス狐「セイバーさんが黒い影に飲みこまれた…?」
アーチャー(この能力、もしや…)
???「岸波白野、あなたのセイバーは頂いていきます…この時代と共に滅びてください…」シュン
白野「何だと!?待て!…消えた?」
6:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 19:47:12.87 ID:
qzVXyqy80
キャス狐「あの人はご主人様の名前を知っていた…」
アーチャー「ということは、最初からセイバー…或いは我々のうちの誰かが狙いだったのだろう…」
白野「セイバー…」
ラニ「岸波さん!」
白野「凛とラニか、どうしたんだ?」
金凛「ちょっと調べ物をしていたら古いログを見つけてね…これを見て」ピッピッ
『199X年:冬木市第四次聖杯戦争』
白野「これは…ムーンセルでの戦いの元になったっていう地上の聖杯戦争の記録か…関係者の写真も載ってるな」
アーチャー「ふむ…この女はアイリスフィール・フォン・アインツベルン…当時の聖杯戦争にて、聖杯の器となったホムンクルスだ」
アーチャー「隣の男は衛宮切嗣…アイリスフィールの夫にして、魔術師殺しと恐れられた男だな」
キャス狐「随分と性格の悪そうなイケメンですねぇ…で、これを見せに来たんですか?」
ラニ「いえ、その次の記事です…」ピッ
7:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 19:47:49.92 ID:
qzVXyqy80
『200X年:謎のサーヴァントが出現』
白野「これは…セイバー!どうしてこの時代に!?」
キャス狐「なになに、『突然世界各地に出現したサーヴァント達が次々に魔術師を襲った』」
キャス狐「『襲われた魔術師が使役していたサーヴァント達も暴れ回るようになった』だそうです…」
白野「セイバーが過去へ…しかも魔術師を襲うなんて…」
金凛「こんなデタラメな歴史、初めて聞いたわ…」
アーチャー「待て、この写真に写っているのは…先程の仮面の女だ!」
ゴゴゴゴゴ
白野「なんだ!?」
ラニ「見てください!外が!」
金凛「世界が崩れて行く…?どうして…」
キャス狐「もしかして、セイバーさんが過去に出現したことで歴史が変わり始めた…ってことなんでしょうか…?」
アーチャー「荒唐無稽な話だが、ありえないとも言い切れないな…」
???『この時代と共に滅びてください…』
白野「そうか、これもあいつの仕業か!」
8:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 19:48:33.67 ID:
qzVXyqy80
フォォォォン
白野「何だ!?」
セイヴァー「岸波白野…世界に滅びが迫っています…」
白野「あなたは…確かトワイスのサーヴァント!」
キャス狐「あら…今回はこの人、英霊じゃなくて神様として来たっぽいですね」
アーチャー「それほど深刻な事態というわけか…ところで、君は普段通りでいいのか?仮にも神だったと記憶しているが…」
キャス狐「私は実働部隊のほうが性に合ってるんです!ご主人様とも一緒にいられますしね♪」
キャス狐「まあ、危なくなったらちょーっとだけ本気を出すかもですけど」
白野「それで、どうして俺の所へ…?」
セイヴァー「貴方は世界を救う希望…貴方達を過去へと送り届けます…どうか人の世に救いを…」ピカー
金凛「うっ、眩し……岸波君達が消えた…?」
ラニ「彼らは本当に過去へ向かったのでしょうか…?」
金凛「さあ…とにかく、私達にできるのは無事を祈ることくらいね…」
9:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 19:49:04.05 ID:
qzVXyqy80
200X年 冬木市
士郎「赤いサーヴァント…一体どんな力を秘めているんだ…?」
???「衛宮士郎…あなたはここで消去させてもらいます…花散る天幕!」ゴォッ
セイバー「士郎、危ない!」
士郎「セイバー…うわぁぁっ!」
白野「そうはさせない!」
アーチャー「熾天覆う七つの円環!」ガキィン
士郎「アーチャー!?どうしてお前が…」
???「私を追って時を越えてきたのですか…邪魔が入りましたね、あなたの相手はここまでです…」
アーチャー(間違いない、やはり彼女は…)
???「この時代も私の実験によって滅びるのです…うふふふふ」シュン
白野「待て!セイバーを返せ!…くそっ、逃げられたか…!」
10:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 19:49:36.39 ID:
qzVXyqy80
白野「大丈夫ですか?」
士郎「ああ、これくらいのかすり傷、すぐに治るさ…ところで君は?」
セイバー「見たところあなたも魔術師のようですし、先程の女と無関係とは思えませんが…」
白野「俺は岸波白野…俺のサーヴァントを奪ったあの仮面の女を追って、未来から来ました」
士郎「俺は衛宮士郎。まさか未来人とは驚いたなぁ…ところで、あの二人も君のサーヴァントなのか?」
白野「ええ」
セイバー「その奪われたサーヴァントも合わせて一人で三体も使役しているというのですか…」
士郎「未来のマスターって凄いんだな…おまけに一人は…」
アーチャー「やれやれ、またこの時代に来ることになるとは…つくづく妙なところで縁があるものだな…」
キャスター「この感じ…みこーん!もしかしてこの方、若かりし頃のアーチャーさんですか!?とてもそうは見えませんけど…」
士郎&アーチャー「こいつと一緒にしないでくれ!」
セイバー(と言いつつも息はピッタリなんですね…)
11:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 19:50:21.08 ID:
qzVXyqy80
白野「ところで、あなたはなぜ奴と戦っていたのですか?」
士郎「最近、この街で魔術師が襲われる事件が相次いでね…それを追っていたら奴に遭遇したんだ…」
アーチャー「ふむ…やはりここでの彼女の目的も私達の時代と同様、サーヴァントの強奪と見て間違いないようだな…」
キャス狐「でもでも、それで終わりってわけでもないですよねぇ…何かの目的のために手駒を集めているとか…」
白野「そうだ…士郎さん、俺は何としてもセイバーを救い出さなければならない…」
白野「このままセイバーを奴の思い通りにさせれば、歴史は狂い、世界は滅びてしまう…士郎さん!力を貸してください!」
士郎「もちろん!世界が危ないってのに何もしないわけにはいかないさ!」
白野「士郎さん…ありがとうございます!」
セイバー「ところで、彼女をどうやって探すのですか?おそらく過去へ向かったようですが…」
キャス狐「ええ、それであの人が何かしたのなら、またどこかの歴史に歪みが生まれるはずです」
アーチャー「それがこの時代の記録にも現れているはずだ…だが、魔術関係の記録は大抵隠蔽されているものだ…調べるのは骨が折れるぞ」
士郎「ああ、そういう事なら適任者がいるぞ」
13:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 19:50:50.29 ID:
qzVXyqy80
間桐家
ワカメ「やあ衛宮!君から会いに来てくれるなんて嬉しいよ!」
士郎「ちょっと調べてもらいたいことがあってな…魔術の知識があってネットとかできそうな知り合い、お前しかいなくて…」
ワカメ「いいよいいよ、他ならぬ親友の頼みだからね、喜んで協力させてもらうよ!」カタカタ
白野「えーと、こいつって『あの』間桐慎二…だよな…?」
キャス狐「あのー、私の知ってるワカメと余りにも違いすぎるんですけど…」
アーチャー「君達の言いたいことも分かるが、一応彼も根は素直でいい奴なのだよ…一応はな…」
ワカメ「あった!これじゃないかな」
士郎「…なんてこった!奴の目的はこれだ!」
白野「こんなことが本当に起きたら…!」
セイバー「士郎、外の様子が!」
ゴゴゴゴゴ
アーチャー「ついにこの時代も崩壊を始めたか…」
キャス狐「手遅れになる前に急ぎましょう!」
14:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 19:51:59.46 ID:
qzVXyqy80
199X年 冬木市
アイリ「冬木市についたわ…凄い活気ねぇ…」
四次セイバー「すでに切嗣も、この地に辿り着いている手筈でしたね…?」
アイリ「ええ、私達より半日早い予定でね」
???「いよいよ運命の時…行きなさいサーヴァント達よ!」
四次セイバー「アイリスフィール!危ない!」
アイリ「きゃぁぁぁ!」
チュドーン
切嗣「何だ、今の爆発は…!?」
舞弥『切嗣!街中で謎のサーヴァントが暴れ始めました!マダムとセイバーも襲われて…!』
切嗣「何だと!?」
???「フフフ…これで私の大いなる実験は遂行されました…世界の歴史は変わる…!」
切嗣「奴は一体…うわぁっ!」
白野「こっちです切嗣さん!」グイッ
15:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 19:52:41.93 ID:
qzVXyqy80
切嗣「う…ここは?」
士郎「大丈夫か爺さん!」
白野「手荒な真似をしてすいません…」
切嗣「これは…何が起きたんだ…?アイリは?」
セイバー「アイリスフィールは無事です、切嗣」
白野「俺達は、さっきの事件が起きる30分前にいるんです…」
切嗣「30分前…?君達は一体…それに、なぜセイバーがここに…?」
白野「俺は岸波白野」
士郎「俺はえm…士郎…このセイバーは俺のサーヴァントだ」
切嗣「白野君に、士郎君か…」
白野「俺のことはザビエルで構いません、切嗣さん」
切嗣「なぜ僕のことを…?」
士郎「俺達は未来から来たんだ…これから起きる悲劇から、皆を救うために」
16:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 19:53:08.00 ID:
qzVXyqy80
白野「俺達は、未来の記録を見たんです…」
『199X:冬木市で謎のサーヴァントが暴走 聖杯戦争関係者を含む数千人が死亡』
切嗣「もしや、僕の見たマスクの女が関係しているのか…?」
セイバー「ええ…彼女は、聖杯の器であるアイリスフィールを抹殺しようとしているのです…」
アーチャー「このまま奴の介入を許せば、聖杯戦争の…いや、世界の歴史までもが大きく変わってしまう…!」
士郎「既に未来の世界は滅びようとしているんだ…一緒に戦ってくれ、爺さん!」
白野「俺達の力で、未来を救いましょう!」
切嗣「ああ、話は分かった…士郎、白野、僕で良ければ力を貸すよ」
士郎「よし、爺さんがいれば百人力だぜ!」
切嗣「ところで、どうして君はさっきから僕を爺さん呼ばわりしているんだ?この年でそう呼ばれるのはショックなんだが…」
士郎「え!?い、いや!今はそれどころじゃないだろ!」
切嗣「そうだな、詮索は後にしよう…すぐにアイリに連絡を取って…」
17:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 19:53:52.26 ID:
qzVXyqy80
???「そうはいきません…」シュン
切嗣「お前はさっきの…!」
???「歴戦の魔術師達が揃いましたか…」
セイバー「あなたは何者ですか!なぜあのような恐ろしいことを…!」
???「なぜ…?いいでしょう、私の名はブロッサム…」スッ
士郎「桜!?なんでお前が…」
白野「あなたは確かムーンセルのNPCじゃ…」
ブロッサム「私はあなた達の知る間桐桜ではありません…」
ブロッサム「私は時空を越え、最善の未来を探し求める者…この世界のあらゆる可能性を実験し、それを検証する…」
キャス狐「最善の未来ですって!?」
アーチャー「君のやっていることはただの破壊だ!」
セイバー「人々を犠牲にすることが正しいことだというのですか!?」
ブロッサム「破壊に犠牲…?そうですか、あなた達にはそう見えるのですか…」
ブロッサム「でもそれは違います…正しいと思える未来は間違っていて、一見間違っていると思える未来こそが正しいんです…」
18:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 19:54:48.58 ID:
qzVXyqy80
ブロッサム「考えてみてください…私が何もしなくても世界は既に矛盾だらけじゃないですか…」
ブロッサム「マナの枯渇…多発する紛争…正義という名目の大量殺人…」
ブロッサム「これから行われようとしている聖杯戦争やあなた達の生き様もまた、破壊や犠牲そのものではありませんか?」
ブロッサム「この未だ解決できない人類の悪行を、あなた達は一体どう説明するのですか?」
白野「すぐにはできなくても、いつか人は解決してみせる!」
ブロッサム「その答えはナンセンスです」
白野「だが俺達は聖杯戦争を…」
ブロッサム「終わらせた…冬木や月での聖杯戦争が二度と行われないように聖杯を破壊・封印した…そんなことは百も承知なんですよ!」
ブロッサム「私は遠い未来からやって来ました…世界が滅亡した未来から…」
白野「世界が…滅亡した未来…?」
ブロッサム「その通りです…歴史を放っておけば世界は滅びます…私はその絶望的な未来を変えるためにここに来ました…」
ブロッサム「私は時のあらゆるデータを分析し、この地の聖杯には強大な力があることを突き止めた…」
ブロッサム「そしてその歴史に手を加えることを思いついたんです…」
19:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 19:55:21.14 ID:
qzVXyqy80
白野「未来を変えるために、俺達の生きる世界を滅ぼすというのか…?」
セイバー「今そこに生きている人々や、アイリスフィール達はどうなってもいいというのですか!?」
ブロッサム「そんな小さな犠牲など、この偉大な実験のつまらない一過程に過ぎません…」
士郎「つまらない一過程だと!?」
キャス狐「誰にでも、自分の未来を生きる権利はあるはずです!」
アーチャー「人には未来を変える力がある…私達はそれを信じている!」
ブロッサム「ふふ…面白い…どんな絶望的な未来をも跳ね返す力があなた達にあるというなら、それを証明して見せてください」
白野「ブロッサム!勝負だ!決着をつけよう!」
ブロッサム「いいでしょう…サーヴァントもろともあなた達を叩き潰してあげます!」
士郎「俺は人の命を踏み台にした未来なんて認めない!」
白野「俺達の未来はお前の好きにはさせない!」
切嗣「僕は、平和のために多くの人間を犠牲にしてきた…それでも、お前の行いを見過ごす訳にはいかない!」
3人「行くぞ!」
20:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 19:55:59.33 ID:
qzVXyqy80
ブロッサム「まずは小手調べです…来なさいバーサーカー!」
呂布「■■■■ー!」
白野「あれはラニのバーサーカー…!」
士郎「なんてパワーだ…見ているだけでも押し潰されそうだ…!」
切嗣「この邪悪な気配…狂化した英霊を奴の力で汚染し、思い通りに操っているというのか…」
ブロッサム「この世全ての悪の力で、どんなサーヴァントも私の思いのまま…さあ、どこからでもかかってきなさい!」
白野「士郎さん、切嗣さん、俺から行かせてください…奴はあらゆる時代からサーヴァントを奪い、世界を滅ぼす道具にしている…」
白野「そして、俺のセイバーも奴に利用され、街を破壊し、歴史を狂わせている…」
白野「俺は、各時代の人々や大切な仲間を守るために、この戦い、持てる力の全てを出して戦いたいんです!」
士郎「ああ!」
切嗣「わかった、君のその熱い気持ちを奴にぶつけてやるんだ!」
21:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 19:56:50.21 ID:
qzVXyqy80
白野「はい!行け、アーチャー!キャスター!」
アーチャー「赤原を行け、緋の猟犬!」
キャス狐「炎天よ、奔れ!」
呂布「■■■■…!」
ブロッサム「少しはやるようですが、その程度のサーヴァントでは私のバーサーカーの足元にも及びません…」
白野「二人の攻撃でも倒しきれないのか…なんて耐久力だ…!」
ブロッサム「セイバーを失ったあなたなど、所詮私の敵ではありません!」
白野「くっ…」
ブロッサム「あなた達に面白いものを見せてあげましょう…来なさいバーサーカー!」
ヘラクレス「■■■■ー!」
士郎「お前…!よくもイリヤのサーヴァントを!」
切嗣「バーサーカーが2体も…!」
ブロッサム「私が使役するのはあらゆる時代から集めた最強のサーヴァント達…その力の前に消え去るがいい!」
22:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 19:57:11.72 ID:czF672uT0
なんだそのインチキ効果は!!
23:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 19:57:38.65 ID:
qzVXyqy80
ブロッサム「やっちゃいなさい!バーサーカー!」
ヘラクレス「■■■■ー!」
白野「アーチャー!」
アーチャー「了解した!熾天覆う七つの円環!」ガキィン
ブロッサム「防ぎましたか…ならこの攻撃も受けてみなさい!主砲、放て!」
呂布「■■■■ー!」
白野「キャスター!」
キャス狐「はい!呪層・黒天洞…きゃあっ!」ドゴーン
白野「キャスター!…ぐうっ!」
切嗣「白野!大丈夫か!」
白野「ええ…黒天洞越しにこれ程のダメージを受けるとは…キャスター、暫く下がってくれ」
キャス狐「はい…」
切嗣「バーサーカー2体の攻撃を凌ぐとは、大したものだ…」
士郎「奴のサーヴァントは途方もなく強力かもしれない…でも、俺達の力を合わせればきっと倒せる!」
ブロッサム「敗北の決まった未来の前にどこまでも足掻きますか…面白い、これこそが人間の矛盾」
24:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 19:58:18.82 ID:
qzVXyqy80
士郎「次は俺の番だ!行くぞセイバー!」
セイバー「はい!」
士郎「アーチャー!俺に合わせろ!」
アーチャー「いいだろう…!」
士郎&アーチャー「投影、開始――」
士郎&セイバー「勝利すべき黄金の剣!」ズシャッ
アーチャー「投影、装填…是、射殺す百頭!」ドガガガガ
ヘラクレス「■■■■ー!」
士郎&アーチャー「我が骨子は捻れ狂う…偽・螺旋剣!」チュドーン
呂布「■■■■ー!」
ブロッサム「私のバーサーカーが2体も…ですが調子に乗らないでください!」
切嗣「これが君とセイバーの力か…やるな、士郎!」
士郎「俺達は互いに信じあっているからな…爺さん、あんただって心を開けば…」
切嗣「僕には無理さ…彼女とは生き方も考え方も、何もかもが違いすぎる…」
士郎「それでも、今ここで俺達が力を合わせることはできる…俺達の最強コンビネーションを見せてやろうぜ!」
25:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 19:58:55.43 ID:
qzVXyqy80
白野「さすがだ…二人はこの強敵を前に、怯むことなく心を通じ合せている…」
ブロッサム「ですがあなた達の希望もここまでです…来なさいセイバー!」
赤セイバー「………」
白野「セイバー…よくもセイバーを!」
ブロッサム「セイバーの力は私が存分に発揮してあげます…来なさいライダー!」
ライダー「………」
士郎「ライダーまで…!」
ブロッサム「セイバー、招き蕩う黄金劇場!ライダー、他者封印・鮮血神殿!」
白野「何!?」
キャス狐「みこーん!?何これ、体が重い…んですけど…?」
アーチャー「空間に影響を及ぼし相手を弱体化させる大魔術を重ねがけしてくるとは…」
セイバー「対魔力持ちの私でさえ力が…抜け…」
ブロッサム「さようなら、歴戦の魔術師達よ…ライダー、騎英の手綱!」ゴウッ
26:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 19:59:32.51 ID:
qzVXyqy80
士郎「セイバー!」
セイバー「ええ…全て遠き理想郷!」ドドドドド
切嗣「これは…聖剣の鞘か!上手いぞ士郎!」
士郎「あんたに褒められるとなんか照れくさいな…」
ブロッサム「くっ、小賢しい真似を…!」
切嗣「士郎、君の闘志は僕が受け継ぐ…後は僕に任せてくれ!」
ブロッサム「いくらサーヴァントを守っても無駄ですよ…」
ブロッサム「セイバーとライダーの結界の効果が続く限り、あなた達のサーヴァントは役立たずも同然…」
白野「俺のセイバー…」
切嗣「白野、君のセイバーは僕が取り戻してみせる…!行くぞブロッサム!」
ブロッサム「来なさい、魔術師殺し!」
27:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 20:00:26.34 ID:
qzVXyqy80
切嗣「令呪を以って命ず…来い、僕のセイバー!」シュン
四次セイバー「切嗣、これは一体!?私がもう一人いるではありませんか!それに彼らは…」
切嗣「話は後だ、セイバー…今は目の前の奴を倒すことに専念しろ」
四次セイバー「は、はい!」
士郎「これが親父と共に戦っていた頃のセイバー…」
ブロッサム「新しいサーヴァントが増えたところで同じ事…あなたにも弱体化してもらいます!」
四次セイバー「くっ…力が…」
白野「切嗣さん、俺に構わずセイバーを倒してください…このまま奴に利用されることを、セイバーも望んではいない…」
切嗣「白野…セイバー、ライダーに攻撃を仕掛けろ!」
四次セイバー「はい!」
ブロッサム「小癪な…その状態でも非力なライダーならば倒せるとでも思ったのですか…?迎え撃ちなさい、ライダー!」
ライダー「………!」ガキィン
四次セイバー「くっ、このままでは押し負ける…!」
28:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 20:01:26.93 ID:
qzVXyqy80
切嗣「あいつは僕のセイバーに気を取られている…今だ…!」バーン!
赤セイバー「…!」
ブロッサム「セイバーは囮ですか!しかしそんな銃弾が私のサーヴァントに効くわけが…」
赤セイバー「ぐ…ぁ……!」
ブロッサム「そんな、私の支配が…!?まさか!」
切嗣「そう、僕のお手製の起源弾さ…これで、セイバーの魔術回路はボロボロだ…もちろん君との繋がりもね」
ブロッサム「何!?」
切嗣「複数のサーヴァントを同時に従えようとすれば、一体ごとの繋がりは必然的に弱くなる…」
切嗣「それが非正規な手段によるものなら尚更だ…他者を利用する姑息な手段が裏目に出たな!今だ白野、彼女を呼び戻せ!」
白野「切嗣さん…!令呪を以って命じる…俺の元へ戻れ、セイバー!」シュン
赤セイバー「ハァハァ…すまん、奏者よ…迷惑をかけた…」
白野「気にするな、お前のせいじゃないさ…後は俺達に任せて少し休んでいてくれ」
29:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 20:02:02.63 ID:
qzVXyqy80
士郎「最初から白野のセイバーを奪い返すつもりだったんだな!」
切嗣「ああ…これで黄金劇場の効果は消え、僕達のサーヴァントは力を取り戻す…!」
ブロッサム「ですが未だにライダーと鮮血神殿は健在…回復しきっていないあなた達に勝ち目は…」
切嗣「それはどうかな…?こちらには最強の騎士王が二人いるんだ…」
士郎「その力を合わせれば、奴を倒せる!」
セイバー「行きましょう、過去の私!」
四次セイバー「ええ!約束された…」
セイバー&四次セイバー「勝利の剣!」
ライダー「…!」チュドーン
ブロッサム「くっ、ライダーまでもが…しかし本当の勝負はこれからです!」
切嗣「諦めろ!いい加減、呼べるサーヴァントも打ち止めだろう…」
ブロッサム「いえ、まだです…かくなる上は私自身が…来なさいアヴェンジャー!」
アーチャー「やめろ!それ以上は保てなくなるぞ!」
士郎「サーヴァント…いや、聖杯の中身と融合したのか!」
白野「なんて凄まじい力だ…」
31:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 20:02:59.06 ID:
qzVXyqy80
ブロッサム「私のしもべはあれで全てではありません…来なさい、バーサーカー!セイバー!」
ランスロット「…ar…ur…!」
ガウェイン「………」
セイバー「ランスロット…それにガウェインまで…!」
ブロッサム「行きなさいバーサーカー!」
ランスロット「Ar…thur…!」
士郎「熾天覆う七つの円環!…ぐぅっ!」ガキィン
ブロッサム「まだです!セイバー、転輪する勝利の剣!」
ガウェイン「………!」
白野「アーチャー!」
アーチャー「ああ!熾天覆う七つの円環!」ドオォン
切嗣「何とか凌げたか…上手いぞ士郎、白野!」
ブロッサム「ですがまだ私自身の攻撃が残っています…あなた達は私自らの手で抹殺してあげます!行きなさい触手の皆さん!」
白野「まずい、防ぎきれない!」
全員「うわああっ!」バシィッ
32:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 20:04:17.11 ID:
qzVXyqy80
ブロッサム「よく耐えましたね…しかし、そんなにボロボロではもう次の攻撃は防げないでしょう…これで終わりです、来なさい英雄王!」
ギルガメッシュ「………」
白野「そんな、この局面でさらにサーヴァントを…!」
士郎「しかも、よりにもよってアイツが…!」
ブロッサム「あなた達は、人には絶望の未来を変える力があると言いましたね…しかしこの絶望から何を変えられるというのですか!」
白野「ダメなのか…俺達の未来は…破滅…」
士郎「何だよ白野、もう諦めちまうのか?時空を越えてここまでやってきたってのに?」
切嗣「僕達には命を懸けてでも守りたいものがあるから、時空を越えて出会えた…ならばそこには必ずきっと意味がある」
ブロッサム「何をごちゃごちゃと!アーチャー、天地乖離す開闢の星!」
ギルガメッシュ「………!」グオッ
士郎「自分達の未来が間違っているのかそうでないのか、それは自分自身で決めることさ!…爺さん!俺のセイバーの鞘を!」
切嗣「分かった!セイバー、これを使え!」パシッ
四次セイバー「これは…失われた私の聖剣の鞘!?正直未だに状況が飲み込めませんが…全て遠き理想郷!」ドドドドド
ブロッサム「何!?そんな、これだけの攻撃を全て凌いだというのですか!?」
33:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 20:04:44.64 ID:
qzVXyqy80
切嗣「白野、君の時代にも君の帰りを信じ、君を待つ仲間がいるんじゃないのか?」
白野(凛…ラニ…そしてムーンセルで戦った皆…)
白野「そうだ…士郎さん、切嗣さん、俺は仲間達のためにも決して諦めちゃいけないんだ!」
切嗣「ああ!」
士郎「行け、白野!」
白野「はい!キャスター、行けるか!?」
キャス狐「ええ、宝具の準備は出来てます!」
白野「よし、頼む!」
キャス狐「出雲に神在り…審美確かに…」
セイバー「これは…傷が癒えていく…?」
キャス狐「魂に息吹を…山河水天に天照す…」
四次セイバー「それに、力も漲る…」
キャス狐「是自在にして禊の証…名を玉藻鎮石…」
ブロッサム「何!?サーヴァント達が…!」
キャス狐「神宝宇迦之鏡也!なんちゃって☆」
34:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 20:05:25.20 ID:
qzVXyqy80
キャス狐「ちょーっとだけ本気を出してHPMP回復のおまけ付きです!ご都合主義だけど気にしないでくださいね♪」
赤セイバー「やるではないか、女狐よ…今日のところは礼を言ってやろう!」
白野「セイバー、やれるか?」
赤セイバー「うむ、余に任せるがよい!今一度開け!黄金の劇場よ!」
アーチャー「では私達も行くとしよう、I am the bone of my sword.」
士郎「体は剣で出来ている――」
白野「俺は諦めない!自分が進む未来を!」
士郎「無限の剣で出来ていた――その通りだ、白野!」
切嗣「そうだ白野、僕達はいつだって前に進むしかないんだ…犠牲になった者達のためにも!」
全員「行くぞ!」
切嗣&士郎「セイバー!」
白野「これが俺達の未来に向かう力だ!行け、セイバー!アーチャー!キャスター!」
全員「童女咲き裂く約束された勝利の剣製!」ドゴォォォォォン
ブロッサム「私の実験が間違っていたというのですかぁぁぁぁぁ!」
36:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 20:07:57.37 ID:
qzVXyqy80
切嗣「もう行くのかい?」
士郎「ああ、自分の時代でやり遂げないといけないことが、まだあるからな…」
白野「でも、また会える気がします…」
切嗣「ああ、またいつかきっと会える…形は違えど、その胸に熱い思いがある限り、僕達の絆はずっと繋がっているさ」
フォォォォン
切嗣「行ったのか…やれやれ、柄にもない事を散々言ってしまったな…僕も年をとったものだ…」
切嗣「っと、そういえば士郎に僕との関係を問いただすのを忘れていたな…」
切嗣「まあいい、また近いうちに会える…なぜかそんな気がするからな…」
切嗣(少しは他人に誇れるような生き方をしてみるのも悪くはないかもな…この仕事が無事に終わったら、その時は…)
37:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 20:08:21.83 ID:
qzVXyqy80
アイリ「まったく、さっきは突然いなくなるから驚いたわ…」
四次セイバー「申し訳ありません、令呪で切嗣に呼び出されまして…」
アイリ「そう…ところで、何かいいことでもあったのかしら?心なしか嬉しそうに見えるけど…」
四次セイバー「ふふ、内緒です」
四次セイバー(あの戦いの最中、僅かながら切嗣の心を垣間見ることができた…)
四次セイバー(あれから切嗣はまた口を閉ざしてしまったけれど…)
四次セイバー(これが彼を識るきっかけになるかもしれない…今はそれで十分です)
38:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 20:08:46.56 ID:
qzVXyqy80
200X年 衛宮家
士郎「ただいまー」
イリヤ「おかえりなさいお兄ちゃん!」
桜「先輩、お怪我はありませんでしたか?」
凛「どうやら上手くやってくれたみたいね、私達のサーヴァントも無事に戻ってきたわ」
セイバー「そうですか、それは良かった」
大河「なになに?士郎どこかに行ってたの?それはそうとお腹ペコペコだから早くご飯ちょうだい!」
イリヤ「訪ねてくるなり行儀が悪いわよタイガ!」
セイバー「私もお腹が空きました!」
桜「すぐに準備しますから少し待っていてくださいね」
ワイワイガヤガヤ
士郎(これからも俺は、このかけがえのない日常を守っていくよ…俺を見守っていてくれ、親父…)
39:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 20:09:35.02 ID:
qzVXyqy80
203X年 とある廃墟
赤セイバー「ふぅ、ようやく戻ってこれたな…余は疲れた、早速だが湯浴みがしたい」
キャス狐「呑気な王様ですねー、誰のせいでこんな面倒なことになったと思っているのやら…」
キャス狐「そもそも、頭の中まで筋肉な王様に囚われのお姫様ポジションは似合わないっての」
赤セイバー「余のせいではない!大体、あの戦いで一撃KOされて暫く出番無しのお荷物状態だった超虚弱体質のそなたにだけは言われたくないぞ!」
キャス狐「失礼な!最後の逆転劇は私の宝具の賜物じゃないですか!真打ちは最後に登場、脳ある鷹は何とやらです!」
アーチャー「やれやれ、一仕事終えた後くらいゆっくりと休ませてほしいものだ…あー君達、喧嘩するほど仲がいいという言葉があってだな…」
金凛「まったく、帰ってくるなり騒がしいわね…」
ラニ「どうやらこの世界は救われたようですね」
白野「ああ、色々大変だったよ…」
金凛「まあ、よくやったと褒めてあげるわ…それと…」
金凛&ラニ「おかえりなさい!」
白野「ああ、ただいま!」
40:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 20:10:40.50 ID:
qzVXyqy80
白野(そうだ、俺の帰る場所はここにある…)
白野(ブロッサムが言った絶望の未来は本当か嘘か分からない…)
白野(それでも、未来を決めるのは今を生きる俺達自身だ!)
白野(切嗣さん、士郎さん、俺は守ってみせる!このかけがえのない仲間と、俺達の未来を!)
~完~
42:
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/05/08(火) 20:34:27.26 ID:09DSRA8v0
乙
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