397:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 16:48:52.20 ID:5p+cppfs0
――戦闘中
ジュード「ふっ!はっ!くらえ!」
ミラ「よし!次だ!!」
アルヴィン「レイア!後ろだ!!」
レイア「よっと!!――楽勝!!」
ローエン「レイアさん!まだ来ています!!」
レイア「え?」
魔物「ぐええええん!!」
エリーゼ「危ない!――ティポせんこう!」
魔物「ぐおぉぉぉん……」
レイア「あ……ありがとう、エリーゼ」
エリーゼ「怪我はありませんか?」
レイア「うん!大丈夫だよ!」
401:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 16:51:09.53 ID:5p+cppfs0
アルヴィン「危なかったな」
レイア「う、うん」
ジュード「ミラ、怪我はない?」
ミラ「ああ、大丈夫だ」
ジュード「そう。よかった」
レイア「……」
エリーゼ「レイア、平気ですか?」
レイア「え?うん、大丈夫だよ。ありがとね、エリーゼ」
エリーゼ「いえ……」
ティポ「レイアさー、ちょっと気が緩んでない?」
レイア「え?どうして?」
ティポ「だって、今のなんてわざと魔物に背後とらせてる感じがするしー」
402:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 16:53:13.37 ID:5p+cppfs0
レイア「そ、そんなわけないでしょ!?なにいってるかなー!」
ティポ「ほんとにー??」
レイア「わ、私がわざと迷惑をかけると思うの?」
ティポ「だってさー」
エリーゼ「もう、ティポは黙って」
レイア「はぁ……」
ローエン「まあまあ、怪我がなくてなによりです」
アルヴィン「んじゃ、行こうぜ。日が暮れる前に街に着いときたいしな」
ミラ「うむ。そうだな」
ジュード「じゃあ、行こうか」
レイア「うん」
エリーゼ「……はい」
405:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 16:55:40.68 ID:5p+cppfs0
――夜 街 宿屋
ミラ「ジュード、空腹の感覚だ」
ジュード「じゃあ、先にご飯にしようか」
ローエン「そうしましょう。ミラさんの腹の虫が止まりませんし」
ミラ「うむ。こう煩くては睡眠もできないからな」
ジュード「はいはい」
レイア「あ、今日は私がご飯つくろっか?」
ジュード「え?でも、料理は宿屋の人が……」
レイア「いいからいいから」
ジュード「そ、そう?」
レイア「うん!任せてよ!」
ミラ「期待しているぞ、レイア」
アルヴィン「……なんだ、妙に張り切ってるな」
409:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 16:57:49.97 ID:5p+cppfs0
ローエン「青春ですねえ」
アルヴィン「おいおい、なんか吹っ掛けたのか?」
ローエン「いえいえ。そんなことはいたしません」
アルヴィン「ふーん……」
エリーゼ「あの、ジュード」
ジュード「ん?」
ティポ「レイアって料理できるのー?」
ジュード「えーと、別に下手じゃないけど」
エリーゼ「そうですか」
ジュード「でも、少し心配だな」
ティポ「やっぱり塩と砂糖を間違えるのー?」
ジュード「そういう失敗はしそうだよね……」
ティポ「じゃあ、なんで料理するとかいっちゃうかなー?素直に料理屋さんに作ってもらえばいいのに」
410:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 16:59:54.89 ID:5p+cppfs0
――厨房
レイア「えっと……これとこれを入れて……」
ジュード「レイア」
レイア「あ、ジュード。どうしたの?もう少し待ってて」
ジュード「いや、ミラが様子を見て来て欲しいって言ったからさ」
レイア「そ、そうなんだ……」
ジュード「どう?大丈夫?手伝うことがあれば――」
レイア「いいよいいよ!私、一人で十分だから!」
ジュード「でも……」
レイア「ほらほら!ジュードはみんなのところに戻っててよ!!」
ジュード「う、うん……じゃあ、お願い」
レイア「うん!任せてよ!」
レイア「……はあ……ミラが言ったから、か……」
412:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 17:01:53.67 ID:TYaGdBKe0
胸が痛むな
413:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 17:01:57.80 ID:5p+cppfs0
レイア「おっまたせー!レイア特製のマーボーカレーができたよー!!」
ミラ「おお!マーボーカレーか!素晴らしいな!!」
レイア「お母さん直伝の味をご堪能くださーい」
アルヴィン「じゃあ、遠慮なく」
ローエン「頂きます。うーん、このスパイスの香りがなんとも食欲をそそりますね」
エリーゼ「いただきます……はむはむ……」
ジュード「いただきます……」
ミラ「……」
レイア「ど、どうかな?」
アルヴィン「……」
ローエン「こ、これは……!?」
レイア「え?なになに?」
エリーゼ「……」
ティポ「……からい……まず……略してカズー!!!!」
415:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 17:04:03.47 ID:5p+cppfs0
レイア「……え?」
ジュード「ちょっとティポ!?」
エリーゼ「ティポ!」
ティポ「まずいねエリー!!これただ辛いだけだよね!」
レイア「そ、そんな……」
ティポ「こんなのエリーにだって作れるよ!!」
ミラ「う……む……確かに辛いな……」
アルヴィン「……」
ローエン「辛いのは好きですが……」
レイア「あ、あはは!ご、ごめんねー!!すぐに作りなおすよ!!」
ティポ「からまず!!ジュードが作ってよぉ!」
レイア「あ、の……」
ジュード「ティポ!!」
417:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 17:06:40.32 ID:5p+cppfs0
――厨房
レイア「ご、ごめんね。香辛料を入れ過ぎたかも」
ジュード「どれぐらい入れたの?」
レイア「人数分だから多い方がいいと思って……一瓶分」
ジュード「それは……量が多くなってもそんなにいれたら素材の味がなくなるよ」
レイア「ごめん」
ジュード「料理屋さんに注文しておいたから、もう戻ろう?」
レイア「え……で、でも」
ジュード「レイア、どうかしたの?」
レイア「……ううん。なんでもない」
ジュード「ほら、じゃあ戻ろう?」
レイア「う、うん」
420:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 17:08:42.41 ID:5p+cppfs0
――部屋
エリーゼ「ごちそうさま」
ティポ「おいしかったね、エリー?」
エリーゼ「うん」
レイア「ごめん」
ミラ「レイア、謝る必要はない。レイアは精一杯やってくれた」
レイア「でも……」
ローエン「この失敗を次に活かせばいいのです」
アルヴィン「ああ、そうだな」
ジュード「がんばろう、レイア。僕も協力するから」
レイア「ジュード……うん、ありがとう!」
ティポ「エリー、ああいうのを厚顔無恥っていうんだよねー」
レイア「……!?」
ミラ「言い過ぎだぞ、ティポ」
エリーゼ「……ティポ、めっ」
421:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 17:10:52.15 ID:5p+cppfs0
――深夜
レイア(寝れない……)
レイア(ちょっと外に出てみようかな……)
ミラ「……どうした?」
レイア「あ……ごめん。起しちゃった?」
ミラ「眠れないのか?」
レイア「うん。ちょっと外の空気吸ってくるよ」
ミラ「明日も早い。無理にでも寝ていた方がいいぞ?」
レイア「分かってる。分かってるけど……ごめんね」
ミラ「レイアがそうしたいならそうすればいい」
レイア「うん。すぐに戻ってくるよ」
ミラ「気を付けてな」
レイア「ありがとう」
エリーゼ「……」
424:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 17:12:56.24 ID:5p+cppfs0
――外
レイア「すー……はー……」
レイア「星が綺麗……」
レイア「……はあ……」
レイア「私、何を焦ってるんだろ……」
レイア「……」
アルヴィン「――よう」
レイア「アルヴィン君!?どうしたの、こんな夜中にどこに行ってたの?」
アルヴィン「ちょっとな。レイアこそどうした?」
レイア「なんか眠れなくて」
アルヴィン「ふーん……なあ、なんでそんなに必死になってるんだ?」
レイア「え?」
アルヴィン「ジュード君と一緒に旅をすることになったから張り切ってるのか?」
レイア「それは……」
427:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 17:15:00.05 ID:5p+cppfs0
アルヴィン「まあ、役に立ちたくて逸るのは分かるけどよ、もう少し肩の力を抜いたほうがいいぜ?」
レイア「そ、そうだよね」
アルヴィン「そういう緊張は失敗に繋がる。これ経験者の言葉だから」
レイア「アルヴィン君もそういう経験があるってこと?」
アルヴィン「まあな」
レイア「そっか……うん!じゃあ、そうするよ!ありがとね!」
アルヴィン「背伸びはするな。今の自分ができることだけをやる。それが一番だ」
レイア「うん……そうだよね。私にできることをやればいいんだし……」
アルヴィン「じゃ、俺寝るわ」
レイア「うん。おやすみ」
アルヴィン「ああ」
レイア「……私にできることか……」
429:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 17:16:39.03 ID:JyTRoZed0
今回のアルヴィンはきれいなアルヴィンなのか
430:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 17:17:37.01 ID:5p+cppfs0
――翌日
ジュード「じゃあ、出発しようか」
ミラ「うむ。次の街までは随分と遠そうだから早めに出るのはいいことだな」
ローエン「ですが、どう頑張っても今日中に着くのは不可能でしょう」
ミラ「そうか」
レイア「大丈夫だよ!野宿の準備もちゃんとしてるから!」
ジュード「ホントに?」
レイア「うん!」
ミラ(夜遅くまで起きてた理由はそれか……)
エリーゼ「レイア、大丈夫ですか?目の下にクマが……」
ティポ「真黒だねー」
レイア「へーきだって!ほら、行こうよ!」
ジュード「う、うん」
ミラ「うむ……」
431:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 17:19:56.67 ID:5p+cppfs0
――街道
レイア「ふわぁぁ……」
アルヴィン「随分と眠そうだな」
レイア「え?い、いや違うよ!?今のは暇だから出た欠伸で……」
アルヴィン「そうか」
ローエン「レイアさん、ちゃんと眠れてないのですか?」
レイア「寝たってば。大丈夫!」
ローエン「とてもそうには――」
ミラ「みんな!気をつけろ!!」
ジュード「魔物だ!」
エリーゼ「……!!」
アルヴィン「んじゃ、いっちょやりますかね」
ローエン「いきますよ」
レイア「う、うん!!やるよ!!」
432:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 17:21:58.78 ID:5p+cppfs0
魔物「ぎゃおおおおん!!」
ジュード「はぁぁぁ!!」
ミラ「行くぞ!!」
ローエン「アルヴィンさん!右翼から攻めてください!!」
アルヴィン「了解!!」
ローエン「エリーゼさん!ここで術を!!」
エリーゼ「は、はい!」
ティポ「エリー、がんばれぇ!!」
ローエン「レイアさんは左翼から……挟撃しますよ!!」
レイア「わ、わかったよ!!」
ローエン「これが必勝の陣形です……これなら――」
レイア「きゃ!?」
435:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 17:29:23.58 ID:5p+cppfs0
ジュード「レイア!?」
ミラ「レイア、どうした!?」
レイア「ごめん、躓いちゃった!」
アルヴィン「レイア!!後ろだ!!」
レイア「え……!?」
魔物「ぐおおおおお!!!!」
エリーゼ「ティポお願い!!」
ジュード「レイア!!――魔神拳!!!」
ミラ「仕方のない奴だ!――ジュードはレイアの援護を!」
ジュード「ミラ、一人で大丈夫!?」
ミラ「私はマクスウェルだ。――この程度で退きはしない!」
ジュード「うん!じゃあ、お願い!」
ミラ「心得た!!」
437:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 17:31:31.99 ID:5p+cppfs0
ミラ「――ふう」
ジュード「レイア、大丈夫?」
レイア「あ、ありがとう」
ローエン「お怪我はありませんか?」
レイア「うん、大丈夫」
ジュード「駄目だよ、レイア。ほら、膝をすりむいてる」
レイア「これくらい大丈夫だって」
ジュード「ダメ。ほら、座って」
レイア「うん……」
アルヴィン「んじゃ、ちょっと休憩すっか」
ミラ「そうだな」
レイア「はぁ……みんな、ごめんね?」
438:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 17:33:43.03 ID:5p+cppfs0
エリーゼ「……」
ジュード「――よし、もういいかな?痛みはある?」
レイア「全然ないよ。ありがとう、ジュード」
ミラ「よし。では早く出発しよう。かなり時間を使ってしまったからな」
レイア「あ……」
アルヴィン「ほら、謝る前に足を動かせ」
レイア「アルヴィン君……うん」
ローエン「行きましょう」
エリーゼ「はい」
ジュード「ミラ、足下注意してね」
ミラ「ああ。いつも気にかけてくれるのは嬉しいが、自分のことも気にしたほうがいいぞ?」
ジュード「僕は大丈夫だよ、ミラ」
レイア「……」
442:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 17:38:02.26 ID:5p+cppfs0
――夕方
ミラ「ふむ……そろそろ夜になるな」
ジュード「どうする?もう休む?」
ミラ「……」
レイア「はぁ……はぁ……」
ミラ「レイア、大丈夫か?遅れているぞ?」
レイア「へ、平気だよ!?ほらほら!もう少しいこうよ!!ね?!」
ミラ「しかし……」
アルヴィン「無理すんなって」
ローエン「そうです。無理をしてはいけません」
レイア「む、無理なんて……」
ミラ「……では、もう少し進もうか」
ジュード「ミラ!?」
ミラ「――大丈夫なのだろう?」
レイア「う、うん!ほら、私が休んだ分遅れてるんだから、少しでも進まないと!」
444:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 17:40:56.28 ID:5p+cppfs0
――夜
レイア「はぁ……はぁ……」
ティポ「ジュード君、レイアの様子が変だよ~」
ジュード「レイア、やっぱり……」
レイア「へ、平気だってば」
ローエン「今日はこの辺りで野宿にいたしましょう」
ミラ「そうだな。これ以上は危険だ」
レイア「ご、ごめん……」
ジュード「レイア、水飲む?」
レイア「う、うん」
エリーゼ「レイア……苦しそうです」
レイア「あははー、ごめんね。心配しないで」
ティポ「レイアって体が弱いのー?」
レイア「い、いや、そんなことないけど」
ティポ「でも、このペースだと中々街につけないねー」
447:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 17:43:01.87 ID:5p+cppfs0
レイア「そ、それは……」
ローエン「まあまあ、何事も無理は禁物ですから」
エリーゼ「そうです。ゆっくりいきましょう」
ティポ「でも、ここにいるだけで魔物に襲われる確率があがっちゃうよねー」
レイア「……」
アルヴィン「もう黙れ」
ティポ「いててて!!ひっぱるなー!!」
エリーゼ「ティポをいじめないでください!」
ジュード「ミラ、今日は何を食べたい?」
ミラ「そうだな……ジュードに任せるよ。ジュードの料理ならなんでも構わない」
ジュード「そう……わかった。任せてよ」
レイア「……はぁ」
449:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 17:45:26.21 ID:5p+cppfs0
――食後
エリーゼ「うぅ……」
ティポ「エリー?ねむいのー?」
エリーゼ「うん……すこし」
ミラ「エリーゼ、眠いのなら寝るといい」
ローエン「見張りはどうしますか?」
アルヴィン「俺がやろうか?」
ジュード「僕がやるよ。アルヴィン、結構疲れてるでしょ?」
アルヴィン「そうか?ジュードがいいって言うならお言葉に甘えて先に休ませてもらうけどよ」
レイア「ジュード!私が見張りをするよ!」
ジュード「レイアは休まなきゃだめだよ?」
レイア「でも……」
ミラ「ほら、レイア」
レイア「うん……わかった。おやすみ、ジュード」
ジュード「おやすみ」
454:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 17:47:36.09 ID:5p+cppfs0
エリーゼ「すー……」
ミラ「レイア、今日はもうゆっくりと休んだほうがいい」
レイア「うん、そうする」
ミラ「……」
レイア「ミラ?」
ミラ「なんだ?」
レイア「ミラは寝ないの?」
ミラ「いや、寝る。実は満腹で眠気が酷いんだ」
レイア「ふふ、そうなんだ。マクスウェルでも満腹になると眠たくなるんだね」
ミラ「全く、不便なものだよ」
レイア「……おやすみ」
ミラ「ああ、おやすみ」
455:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 17:49:52.53 ID:5p+cppfs0
ジュード「……」
レイア「ジュード?」
ジュード「レイア?どうしたの?」
レイア「あの、見張り交代しようか?」
ジュード「レイア……なんか変だよ?」
レイア「え?ど、どこが?」
ジュード「隣、座る?」
レイア「うん……」
ジュード「ねえ、レイア?」
レイア「うん?」
ジュード「少し張り切りすぎてない?」
レイア「そ、そうかな?」
ジュード「うん。無理してるようにしか見えない」
レイア「そっか……ごめん」
459:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 17:52:20.67 ID:5p+cppfs0
ジュード「……」
レイア「ねえ、ジュード。私さ、ジュードの……みんなの役に立ちたいんだ」
ジュード「役に?」
レイア「うん。だって無理矢理ついてきちゃったわけだし、その、お荷物だって思われたくないから」
ジュード「レイア……」
レイア「でも駄目だね。もういっぱいみんなに迷惑かけてるし」
ジュード「そう思うなら無理はしちゃダメだって」
レイア「うん。明日から気を付けるよ」
ジュード「でも、レイアが来てくれて正直嬉しいんだ」
レイア「え?」
ジュード「ここら辺の魔物って結構凶暴でさ、僕とエリーゼの治癒術じゃ少しだけ不安だったから」
レイア「そうなんだ……」
ジュード「うん。だから、レイアがいてくれて心強いよ」
レイア「ジュード……うん。私、がんばるね」
461:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 17:54:32.29 ID:5p+cppfs0
エリーゼ「……ミラ、ミラ」
ミラ「――どうした?」
エリーゼ「お、おてあらいに……」
ティポ「ミラ、怖いからついてきてよぉ」
ミラ「……ティポも排泄を行うのか?」
エリーゼ「ティポは……トイレにいったことありません」
ティポ「僕はおトイレにはいかなくてもいいんだよー」
ミラ「そうか。それは羨ましいな」
ティポ「なんでー?」
ミラ「時間のロスが少なくて済む」
ティポ「そっかなぁ?」
エリーゼ「じゃあ、あ、あの……」
ミラ「ああ、行こうか」
463:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 17:56:51.61 ID:5p+cppfs0
エリーゼ「ふう……すっきりしました」
ミラ「そういえば、レイアの姿が見えないな」
ティポ「レイアもトイレかなぁ?」
ミラ「いや……違うようだ。あそこにいる」
エリーゼ「あ……ジュードと一緒です」
ティポ「なんで一緒なのかなー?」
ミラ「二人は幼馴染だからな。特別な話でもあるのだろう」
エリーゼ「あの、ミラ?」
ティポ「ジュード君がとられちゃってもいいのー?」
ミラ「ジュードが取られる?どういう意味だ?」
ティポ「幼馴染とか知らないけど、無理やりついてきてジュード君を横取りしようとしてるんだよー?」
ミラ「ふむ。私は別に何とも思わないが」
468:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 17:59:59.88 ID:5p+cppfs0
エリーゼ「ミラ、なんとも思わないんですか?」
ミラ「何故だ?」
ティポ「だってレイアがジュード君を取ろうとしてるんだよ?」
ミラ「取るも何もジュードは私の所有物ではないからな」
エリーゼ「……でも」
ミラ「ん?」
ティポ「なんか納得できないよねー?」
エリーゼ「う、うん」
ミラ「そうか……エリーゼはジュードとレイアが仲よくしているのが嫌なのか?」
エリーゼ「い、いえ。嫌じゃないです」
ティポ「ジュード君の気を惹こうとしてるのがなんだか許せないよね~」
ミラ「そうなのか?」
エリーゼ「わ、私は別に……」
469:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 18:02:04.78 ID:5p+cppfs0
ジュード「レイア、もう寝た方がいいよ」
レイア「ねえ、ジュード」
ジュード「なに?」
レイア「……ううん、なんでもない。もう寝るね」
ジュード「うん」
レイア「おやすみ」
ジュード「おやすみ」
ジュード「……」
ローエン「――ジュードさん、交代いたしましょう」
ジュード「ローエン。いいの?」
ローエン「ジジイですから少し寝れば十分です。若者はゆっくり寝てください」
ジュード「そっか。じゃあ、休むよ。ありがとう、ローエン」
ローエン「いえいえ」
472:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 18:04:51.71 ID:5p+cppfs0
レイア「うーん……ふう。よし、ねよっと」
ミラ「遅かったな」
レイア「あ、ごめんね」
ミラ「謝ることはない。それよりも早く寝た方がいい」
レイア「うん。――あれ?エリーゼは?」
ミラ「寝る場所を変えたよ。どうやら私とは落ち着かないらしい」
レイア「そうなんだ……」
レイア(確かにミラって無言の圧力があるよね……)
ミラ「ところでレイア?」
レイア「なに?」
ミラ「レイアはジュードを所有したいのか?」
レイア「は?」
475:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 18:07:33.28 ID:5p+cppfs0
ミラ「違うのか?」
レイア「い、意味がわからないけど」
ミラ「人間の感覚はよくわからないが、本で読んだ事はある」
レイア「な、なにが?」
ミラ「女は男を縛っておきたい、とな」
レイア「いや、ジュードを縛りたいなんて思ったこと無いけど」
ミラ「だが、ジュードがイル・ファンに行ったあとはすごくさびしかったのだろう?」
レイア「それは昔から一緒にいたから、離れると寂しいじゃない?」
ミラ「……なるほど。昔からあったものがどこかに行ってしまうと確かに物悲しくはなるか」
レイア「そうそう」
ミラ「ふむ……」
レイア「もう寝るね?」
ミラ「ああ、すまない。時間を取らせたな。お休み、レイア」
レイア「うん、おやすみ」
477:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 18:10:05.83 ID:5p+cppfs0
ジュード「ふう……」
ジュード「あれ?アルヴィンがいない……?」
ジュード「お手洗いかな?……寝よう」
ティポ「ジュードくーん!」
ジュード「わああ!?!ティポ――とエリーゼ!?どうしてこっちにいるの!?」
エリーゼ「あ、あの……」
ティポ「エリーがね、今日はジュード君と一緒に寝たいって」
ジュード「そ、そうなの?」
エリーゼ「だめ……ですか?」
ジュード「でも、どうして?」
エリーゼ「それは……」
ティポ「エリーはね、ジュード君がレイアに取られるのが嫌なんだってさ」
ジュード「え?」
480:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 18:12:29.57 ID:5p+cppfs0
エリーゼ「ティポ!」
ジュード「取られるって……」
エリーゼ「なんでもないです……」
ジュード「そ、そう?」
エリーゼ「……はい」
ジュード「まあ、とりあえず寝ようか?」
エリーゼ「はい」
ティポ「やさしくしてね?」
ジュード「どういうこと?」
エリーゼ「……」
ティポ「エリーはジュード君に腕枕をしてほしいんだよ。友達だからいいよね?」
エリーゼ「もう……ティポ、やめて」
ジュード「腕枕か……これでいいかな?」
エリーゼ「あ、ありがとう、です」
ティポ「ジュード君、優しい~」
482:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 18:15:33.16 ID:5p+cppfs0
アルヴィン「……ん?」
ジュード「すぅ……すぅ……」
エリーゼ「すぅ……」
アルヴィン「どうなってやがる……」
アルヴィン「まあいいか……そういえば」
ティポ「……」
アルヴィン「こいつが例の……信じられねえな」
アルヴィン「というか、ジュード君は何を思ってエリーゼ姫と一緒に寝てるんだ?」
アルヴィン「……」
エリーゼ「じゅーど……ともだち、です……すぅ……」
アルヴィン「ったく……気楽でいいな」
アルヴィン「ガキはよ……」
483:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 18:17:59.16 ID:TYaGdBKe0
これだから優等生はよ・・・
485:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 18:18:45.74 ID:5p+cppfs0
――翌日
ミラ「よし、出発しようか」
レイア「エリーゼ」
エリーゼ「はい?」
レイア「昨日はどこで寝てたの?」
ジュード「僕と一緒に寝てたよ?」
レイア「え?」
ティポ「ジュード君のが気持ちよかったんだよね、エリー?」
レイア「!?」
ジュード「そうなの?」
エリーゼ「はい。とっても安心できました……」
レイア「ええ!?ジュード、何したの!?」
ミラ「おい!何をしている。早く行くぞ」
486:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 18:19:42.18 ID:riF8Kr040
ティポを巧みに利用するエリーゼ可愛い
488:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 18:21:00.83 ID:+i7vn5iwO
エリーゼって全部計算っぽいから怖いよな
489:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 18:21:13.26 ID:5p+cppfs0
――街道
レイア「なんだ腕枕か……びっくりした……」
エリーゼ「ジュード、これ変な草ですよ」
ジュード「ああ、これはね――」
レイア(ジュードってミラのことが気になってるんじゃなかったの……?)
レイア(もしかして本命はエリーゼ……?)
アルヴィン「どした?怖い顔して」
ローエン「ほっほ、ジュードさんとエリーゼさんが仲良くしているのが気になるのですよね?」
レイア「そ、そんなことないよ!!」
アルヴィン「ジュード君は純粋だからな。早くしないとミラ様とエリーゼ姫に取られちゃうぜ?」
レイア「そ、そんなこと……」
ローエン「レイアさん。ここで退いてしまっては永遠に取り返せませんよ?青春とは一度きりなのです」
レイア「……もう、この話は終わり!」
ミラ「そういえば、レイア、エリーゼ、ちょっといいか?」
490:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 18:23:20.02 ID:5p+cppfs0
エリーゼ「なんですか?」
レイア「どうかしたの?」
ミラ「二人の共鳴技がまだなかっただろう?」
レイア「うん」
ティポ「そうだねー」
ミラ「昨日、私がいいのを考えたんだ。是非とも試して欲しい」
レイア「わざわざ考えてくれたの?ありがとう!」
エリーゼ「ありがとう」
ティポ「でも、レイアにできるのー?」
レイア「あ、ひっどいなぁ。できるよ!!」
ジュード「みんな!気を付けて!魔物だ!!」
ミラ「よし。早速試してみようか」
レイア「うん!」
491:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 18:25:27.27 ID:5p+cppfs0
魔物「ぐええええん!!!」
ミラ「よし!行くぞ!!」
アルヴィン「喰らえ!!」
ローエン「ジジイを甘くみないでください」
ジュード「ふっとべ!!」
ミラ「よし!二人とも!!」
レイア「やるよ。エリーゼ!!」
エリーゼ「はい!」
レイア・エリーゼ「――ライオットグライダー!!」
エリーゼ「レイア!掴まってください!」
レイア「よいしょっと!」
エリーゼ「いたっ!」
ティポ「こらー!もっと優しくつかめー!!足をひっぱるなー!!」
レイア「え?あ、ごめん!」
493:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 18:28:32.00 ID:5p+cppfs0
ジュード「よし!もう一回だ!!」
レイア・エリーゼ「――ライオットグライダー!!」
レイア「いくよ!」
エリーゼ「はい!」
レイア(やさしくやさしく……)
エリーゼ「ティポ!もっと高く!!」
ティポ「まかせといてー!」
レイア「よーし!振りまわすよ!――えいや!せいや!!」
エリーザ「痛い!?」
ティポ「こぉらぁ!!エリーに棍棒があってるー!!」
レイア「あ。ごめん!!」
ローエン「レイアさん!手をしっかりとつかんで!!」
レイア「あ――」
ジュード「レイア!危ない!!!」
497:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 18:30:54.78 ID:5p+cppfs0
ミラ「とどめだ!!」
魔物「ぐおぉぉぉ……」
ジュード「レイア、大丈夫?」
レイア「う、うん」
エリーゼ「……」
ティポ「もうーなにやってるのさー。全然、だめじゃないかー」
レイア「ごめんね、ティポ?」
ローエン「ミラさん、今の共鳴技はなかなか難易度が高いように思えますが」
ミラ「だが、空中戦では絶大な効果を発揮する。是非とも使いこなしてほしい」
レイア「うん、がんばるよ!ね、エリーゼ?」
エリーゼ「……」
ティポ「……今の技はあまり使いたくないなー」
レイア「ええ?!なんで!?」
ティポ「だって、エリーの足が抜けそうになるんだもん」
レイア「……そっか。なら仕方ないね。うん、この技は封印だー!」
498:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 18:33:09.52 ID:5p+cppfs0
――数日後 シャン・ドゥ
レイア「エリーゼ……」
エリーゼ「……ティポ……」
ティポ「どうしたの、エリーゼ?」
エリーゼ「もうエリーって呼んでくれないんですね……」
ローエン「今はそっとしておいた方がいいでしょうね……」
ジュード「うん……」
ミラ「よし、じゃあ、そろそろカン・バルクに向かおう」
ジュード「ミラ!」
ミラ「感傷的になっている暇はない。エリーゼがもう動けないというならここでお別れだ」
レイア「そんな酷い……」
ジュード「エリーゼ、どうする?」
アルヴィン「ここで独りにさせるわけにもいかないだろ。連れて行こうぜ」
エリーゼ「……」
499:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 18:35:06.53 ID:+i7vn5iwO
ああ、エリーゼに足手まといと言われるまでの経緯か
確かに本編は説明不足だよな
501:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 18:35:44.96 ID:5p+cppfs0
――街道
エリーゼ「……」
レイア「ねえねえ、エリーゼ!あの岩、変な形してるよー!あはは、面白いねー」
エリーゼ「……」
レイア「ほら、雪がつめたいよー!」
エリーゼ「……」
レイア「はっくちゅん!!あははー、みてみてー鼻水がでちゃったー」
エリーゼ「……」
レイア「エリーゼ、寒くない?温めてあげようか?」
エリーゼ「……」
ローエン「レイアさん……お労しい……」
ジュード「エリーゼ……」
アルヴィン「ま、暫くは仕方ないな」
ミラ「そうだな……このまま再起不能になられては困るが」
504:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 18:38:39.39 ID:5p+cppfs0
――カン・バルク 宿屋
レイア「ねえねえ、エリーゼ。買い物いこっか?」
エリーゼ「……」
レイア「エリーゼってば、聞いてる?」
エリーゼ「……」
ティポ「うるさないなぁ、レイアは。みんなの足を引っ張ってるくせにさ」
レイア「え……」
ミラ「エリーゼ、流石に言い過ぎだ」
アルヴィン「……」
レイア「エリーゼ?どうしてそんなこというかなぁ?」
エリーゼ「……レイア……もうレイアなんて嫌いです!」
ティポ「しんじまえー!!」
ジュード「あ!エリーゼ!!」
レイア「エリーゼ……」
505:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 18:40:43.65 ID:5p+cppfs0
――外
レイア「いたいた!エリーゼ、急に出ていくから心配しちゃったよ」
エリーゼ「……」
ティポ「もういいからどっかいってよ」
レイア「そ、そんなこと出来ないよ!!」
ティポ「どうして?エリーゼはもうレイアのことなんて嫌いなんだよ?」
レイア「エリーゼが私のことを嫌いでも……私はエリーゼのこと好きだもん」
エリーゼ「……」
レイア「確かに私はみんなの足を引っ張ってるよ……分かってる……」
ティポ「じゃあ、故郷に帰れば?」
レイア「そ、それは……」
ティポ「そもそもさー、なんでついてきたわけ?」
レイア「……」
ティポ「自分の能力じゃついていけないって分かってたんでしょー?」
506:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 18:43:28.84 ID:5p+cppfs0
エリーゼ「レイアは……ジュードについていきたかっただけですよね?」
レイア「え……?」
ティポ「そんな半端な覚悟でこの先、やっていけると思ってるわけ?」
レイア「半端じゃないよ!!」
エリーゼ「半端です!」
レイア「違うよ!!」
ティポ「じゃあ、なんでついてきたのー?」
レイア「そ、れは……」
エリーゼ「ほら言えません」
レイア「いや、だから」
ティポ「どうせジュードがミラを連れて帰って来たから焦っただけでしょー?」
レイア「は?」
ティポ「急に出てきてジュードの気を惹こうなんてやめてくれよー」
513:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 18:49:41.96 ID:5p+cppfs0
レイア「わ、私は……そんなこと思って無いよ」
エリーゼ「レイアはもう帰るべきだと思います」
レイア「エリーゼ……本気で言ってるの?」
ティポ「もちろんだよー」
レイア「……」
エリーゼ「……ティポ、そんなこと言っちゃだめ」
レイア「そっか、それがエリーゼの本心なんだね……」
ティポ「なんだよー」
レイア「――でも、このまま帰れないよ」
ティポ「なんでさー」
レイア「だって……だって、このままエリーゼと離れちゃったら、もうエリーゼと会えないもん」
エリーゼ「……」
レイア「友達と会えなくなるのは……とっても寂しいんだよ?」
519:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 18:52:33.45 ID:5p+cppfs0
エリーゼ「レイア……」
レイア「私さ、ずっとジュードと一緒だったの。でも、ジュードは夢のために都会に行っちゃってさ」
エリーゼ「……」
レイア「全然帰ってこないし、手紙も返ってこないから、本当に寂しかった。もうさ、心に穴が開いちゃったみたいだったよ」
ティポ「そうなの?」
レイア「うん。だから、もう会えないって嫌なの。それは誰かに嫌われることよりも怖いから」
エリーゼ「……レイア」
レイア「これからも私はきっと足を引っ張ると思う。だけどさ、もう少しだけ傍に居させてほしいの」
エリーゼ「……」
レイア「お願いします!」
エリーゼ「……」
ローエン「――もういいではありませんか、エリーゼさん」
521:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 18:56:08.00 ID:5p+cppfs0
エリーゼ「ローエン……」
ローエン「エリーゼさん、レイアさんの誠意は十分に伝わったでしょう。次は貴女の番です」
ティポ「どういうことー?」
ローエン「貴女の言葉でレイアさんが傷ついたということに気がついていますか?」
エリーゼ「え……?」
レイア「いや、私は別に……」
エリーゼ「レイア……」
ローエン「エリーゼさん、自分が傷ついたからといって身勝手に言葉の刃を振りまわしてはいけません」
エリーゼ「……」
ローエン「言葉は時として剣にも優る凶器になるのですから」
レイア「ローエン、もういいって。エリーゼの言ってた事は本当なんだし……」
エリーゼ「レイア……ごめんなさい。私、レイアを傷つけてるなんて……おもわ、なくて……」
レイア「エリーゼ……ありがとう」
522:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 18:58:31.36 ID:5p+cppfs0
エリーゼ「え……?」
レイア「やっぱりさ、友達ってこうやって本音で語り合わないとね」
エリーゼ「レイア……許してくれるんですか……?」
レイア「許すもなにも、私がエリーゼに許可を貰わないと。――これからも一緒にいてもいい?」
エリーゼ「も、もちろんです!」
ティポ「足だけは引っ張らないでねー」
エリーゼ「あ、これは!!」
レイア「エリーゼは正直だね。うん、私がんばるから、これからも友達でいようね」
エリーゼ「はい!」
ローエン「ほっほ……やはり若いっていいですねぇ……眩しいです」
ジュード「おーい!」
レイア「あ、ジュード!こっちこっち!!」
エリーゼ「ジュード……」
524:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 19:00:48.05 ID:5p+cppfs0
ジュード「エリーゼ……もう大丈夫?」
エリーゼ「はい……ジュード、ごめんなさい」
ジュード「え?」
エリーゼ「私、ジュードにも酷いことを言ってしまいました」
ジュード「ううん。僕もエリーゼの気持ちを考えないで軽率なことを言ったと思うし」
エリーゼ「ジュード……」
ティポ「ジュードは優しいねー、だいすきー!」
ジュード「うわぁぁ!!だから、かみつかないでったらー!!」
エリーゼ「ふふふ」
レイア「ローエン、みんなは?」
ローエン「みなさんもお二人を探していることでしょう。戻りましょうか」
ジュード「ぷは!――うん、宿屋の前で待ち合わせてるから、行こう」
526:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 19:03:22.38 ID:p2s+xBbn0
本編でエリーゼが謝ってすぐに許しを乞うところ違和感あったから
この展開良いな
527:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 19:03:33.97 ID:5p+cppfs0
――宿屋前
ミラ「そうか、もう大丈夫なんだな」
エリーゼ「ミラ、ごめんなさい」
ミラ「自分の気持ちの整理がついたならもうなにも言わない」
エリーゼ「うん……」
ジュード「じゃあ、そろそろ行こうか」
ローエン「そうですね。ガイアス王に謁見しましょう」
レイア「ふー……なんか緊張してきちゃった」
ティポ「足を引っ張らないですねー」
レイア「もう、大丈夫だよ!」
アルヴィン「んじゃ、行こうぜ。……あんまり行きたくねーけど」
エリーゼ「アルヴィン?」
ミラ「うむ。では、行こうか」
レイア「うん!――ほら、エリーゼ、行こう!」
エリーゼ「はい!」
End
528:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 19:04:36.74 ID:lNjTXBao0
乙
レイアちゃんかわいいな
530:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 19:04:51.30 ID:LvPASkQyi
またひたすらに乙だ!
532:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 19:06:20.94 ID:5p+cppfs0
レイアが足手まといというレッテルを貼られた瞬間に描き始めたSSなので若干変なとこもあるかも
レイアはかわかわ
538:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 19:17:43.75 ID:ILfP+pTW0
>>532
ボス戦ではアイテムスティールと蘇生魔法
雑魚戦では異常な性能のリンク技と超性能なのにな
535:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/17(土) 19:10:33.10 ID:BjuIlzat0
乙かレイア
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