2:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/24(土) 17:27:23.68
ID:ju/8rgv+0
新田弟(以下弟)「ただいまー」
美波「お帰りなさーい」
弟「あれ、姉さんこんな時間に家にいるなんて珍しいじゃんよ」
美波「うん、今日はレッスンやお仕事も無かったし大学も講義は午前だけだったから」
弟「ふーん」
美波「何よその興味無さそうな返事は」
弟「いや、実際にそこまで興味ねーし」
美波「もう、たまには姉弟でコミュニケーション取りましょ?」
弟「やだよ」
美波「ツレないなぁもう。部屋まで付いていっちゃうよ?」
弟「……はぁぁあ~~。分かったよ、宿題もあるから少しだけな」
美波「それでよろしい」
弟(くそ姉貴……)
3:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/24(土) 17:28:52.19
ID:ju/8rgv+0
美波「ねぇ、最近学校はどう? 勉強は付いていけてる?」
弟「一応。試験もまぁそれなりに点数取れてるよ」
美波「うんうん、偉いわね。友だちは出来た?」
弟「そっちもそれなりに。最寄りが同じ奴が何人かいるんだよ」
美波「うちに連れてきたりはしないの?」
弟「出来る訳ねーだろ? ここが新田美波の実家だってバレたらどうなると思ってんだよ」
美波「そ、それもそうね。お姉ちゃん気が回らなかったわ」
弟「仮に姉さんが家に居ない時でも、あの玄関で人は呼べないだろ……」
美波「そ、そうよね……。あ、なら彼女はどう! 高校生ともなるとそういうのもあるでしょう!?」グイッ
弟「鬱陶しいな離れろよ! んなもんいねーよ!」
美波「えぇー。あなたモテそうなのに。お父さんは若い頃常に女の子が側にいたそうよ?」
4:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/24(土) 17:30:12.99
ID:ju/8rgv+0
弟「時代が違うだろ時代が。それに、そういうの興味ないし」
美波「……もしかして断食系ってやつ?」
弟「大袈裟だよ」
美波「でも、年頃なんだしやっぱりそういうのには興味が無いって言うのはお姉ちゃん心配よ?」
弟「なるようにしかならねーよ。そんなに気になるなら事務所の子誰か紹介してよ」
美波「えぇっ!?」
弟「出来ないだろ? アイドルって恋愛禁止だろうし。んじゃそろそろ着替えたいし部屋行くから。あ、付いてくんなよ?」
美波「う、うん……」
美波(事務所の子と弟が付き合う? ……それってつまり将来的には義理の妹になるって事よね?)
美波(流石にマズイ……いいえ、弟が変な女の人にひっかかる位ならむしろ私がしっかりした子を見定めてあげるのもありなんじゃないかしら!?)
美波(……弟に相応しい子を見付けてあげなきゃ!)
美波「美波、やります!」
5:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/24(土) 17:31:11.13
ID:ju/8rgv+0
翌日昼・事務所にて
美波「おはようございます」
ちひろ「おはようございます美波ちゃん」
美波「おはようございますちひろさん」
美波(ちひろさん、かぁ。……ちょっと弟には年上過ぎるかしら? でも、年上の女房は金の草鞋を履いても、って言うし……)
ちひろ「あのー、私の顔に何か付いてます?」
美波「へ? いえいえ、なんでも無いですよ!」
ちひろ「そうですか?」
美波「ところで、年下に興味ってあります?」
ちひろ「はい?」
美波「す、すみませんなんでも無いです!!」
美波(いけないいけない、急にあんなこと聞いたら戸惑っちゃうわよね)
6:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/24(土) 17:32:16.03
ID:ju/8rgv+0
未央「あ、ミナミンおはよー!」
凛「おはよう美波」
卯月「美波さん、おはようございます!」
美波「おはよう3人とも」
美波(NGの3人か……。弟とは年も離れてないし悪くは無いわね)
美波「ねぇ、3人に聞きたいんだけど、男の人とお付き合いするなら年上と年下どっちがいい?」
未央「お、コイバナですかぁ~?」
凛「……そんなに考えたこと無いかな」
卯月「で、ですよね? 私もそういうのはあんまり……」
未央「えぇ~、しぶりんは年上でしょ?」
凛「なんで?」
未央「そりゃあプロデューサーと……ねぇ?」
凛「そういうのじゃ無いからプロデューサーは」
美波(そっか、凛ちゃんはプロデューサーさんのことが……。てことは卯月ちゃんか未央ちゃんかな?)
7:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/24(土) 17:33:17.30
ID:ju/8rgv+0
卯月「美波さん、どうかしましたか?」
美波「ううん、なんでも無いわよ! 仲がいいなーって」
未央「ねぇねぇ、なんで急にそんなこと聞いてきたの? もしかして誰か気になる人が……?」
卯月「そうなんですか!?」
美波「べ、別に私のことじゃないの。まぁ、関係ない訳でも無いんだけど」
未央「なんだか怪しいなぁ~」
美波「じゃ、じゃあ質問を変えるわね。未央ちゃん卯月ちゃん、2人はどんなお姉さんが欲しい?」
卯月「お姉さん、ですかー。やっぱり優しい人がいいですね!」
未央「そうそう。やっぱり優しいのは大事だよ。特にうちなんて上と下両方男だし」
8:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/24(土) 17:34:33.70
ID:ju/8rgv+0
凛「だからか」
未央「なんだとぅ? 誰がガサツで男勝りだってぇ~?」
凛「言ってない言ってない」
美波(優しい、かぁー。私、それなりに優しくしてるわよね?)
美波「なら、例えば私なんかどうかな?」
未央「ミナミンがお姉ちゃん? さいこーだよ!」
卯月「はい! 美波さんとっても優しいですしこんなお姉さんいたら嬉しいですね」
美波「本当に!?」
未央「う、うん……」
凛「ねぇどうしたの美波、今日はなんだか変だよ?」
美波「そ、そうかしら?」
美波(いけないいけない、つい熱くなっちゃったわ)
美波「ありがとう、参考になったわ。それじゃ!」
凛「……なんだったんだろ?」
卯月「さぁ?」
9:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/24(土) 17:35:40.10
ID:ju/8rgv+0
美波「未央ちゃんと卯月ちゃんは要チェックね。さて、他には誰がいるかしら……」
早苗「やっほー美波ちゃん」
心「なーに難しい顔してんだよ☆ 悩み事ならはぁと達に言ってみ??」
美波「……無しですね」
早苗「へ?」
美波「あっ、今晩のデザートに食べる果物を何にしようか悩んでて、お二人の瑞々しい肌を見ていたら梨が頭に浮かんだんですよ!」
心「本当かぁ~?」
美波「はい! じゃあ失礼しますね!!」
タッタッタッタッタッ
早苗「どうしたの美波ちゃん?」
心「しらね☆」
美波(つい本音が……。でも、一回り近い年の差は高校生には可哀想よね。年上だとしても、せめて20代前半……)
美波(うーん、でもどうなのかしら。弟がどんな年上の人と結婚しても私にとっては義理の妹でしょ? やっぱり極端に年が上なのは……」ブツブツ
10:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/24(土) 17:37:03.55
ID:ju/8rgv+0
美穂「あれ、美波さんだ。どうしたんだろう何か呟いてるけど……」
響子「何か考え事かな? 美波さん、どうかしたんですか?」
美波「きゃっ!?」
美穂「うわわっ!」
美波「ご、ごめんなさいね? 考え事していたから驚いちゃって」
響子「いえいえ、こちらこそ。それで、何か悩み事ですか?」
美波(響子ちゃん……! この子ならベストマッチじゃないかしら!? 仮に響子ちゃんがダメでも、弟さんがいるしそっちの意見も聞けそう!)
美穂「み、美波さん……?」
美波「ねぇ響子ちゃん、もしもの話なんだけどね? 弟さんが……早苗さんと結婚するとなったらどう思うかしら?」
響子「……はい?」
美波「あ、早苗さんっていうのはものの例えね? つまり、響子ちゃんより何歳も年上の人が義理の妹になるのはどう? って意味」
響子「……か、考えた事も無いですね。弟もまだまだ結婚出来る年でもありませんし」
美穂「美波さん、もしかして家庭のご事情ですか?」
11:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/24(土) 17:38:24.22
ID:ju/8rgv+0
美波「う、うーん、そうとも言えるしそうでないとも言えるし……」
響子「私自身なら、って話になっちゃいますけど、本当にお互いが好き同士なら年齢の差は関係ないんじゃ無いでしょうか?」
美穂「そうだよね。あ、でも流石にお父さん位の年だと分からないかも?」
美波「なるほどね、参考になるわ。じゃあ、年上と年下ならどっちがいい?」
響子「うーん。今だったら年上って答えるかもしれませんけど、いざ結婚適齢期になったらまた考え方も変わるかもしれません」
美波「わかったわ、ありがとう。それじゃあね!」
美穂「……なんだったんだろう?」
響子「さぁ?」
美波(うーん、やっぱりまだ響子ちゃん自身には明確なビジョンが無さそうね。でも弟の奥さんの最有力候補ではあるわ!)
12:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/24(土) 17:49:21.81
ID:ju/8rgv+0
メアリー「ミナミ! 丁度いいところにいたわネ!」
美波「あら、メアリーちゃんにナターリアちゃん」
ナタ「ミナミ、ナターリアたちに日本語教えてほしいゾ!」
美波「えぇ、勿論いいわよ!」
美波(国際結婚っていうのもありね!」
メアリー「何か言ったかしら?」
美波「ううん、なんでも無いわよ」
美波「・・・という訳よ、どう?」
ナタ「なるほどナ! ミナミは教え方上手いナ!」
メアリー「えぇ、とっても分かりやすかったワ!」
美波「どういたしまして。ところで2人に聞きたいんだけど、国際結婚についてどう思う?」
メアリー「ケッコン? そうね、ダーリンがステイツに来るのもワタシが日本に住むのもどちらでも構わないワ!」
ナタ「そうだナ、ナターリアは日本に住んだとしてもパパやママにたまに会いたいゾ」
美波「やっぱり住む場所は問題よね。相手の国の言葉も覚えなきゃいけないし……」
メアリー「ミナミもケッコンするのかしら?」
美波「ううん、私はそういう予定は無いわよ?」
13:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/24(土) 17:50:09.79
ID:ju/8rgv+0
ナタ「じゃあなんで急にそんなこと聞くんダ?」
美波「こ、こっちの話よ! それじゃ失礼するわね! また何か聞きたかったら何時でも聞いてね!!」
メアリー「サンキュー、ミナミ!」
ナタ「ありがとナ!」
美波「うーん、中々難しいわね……」
仁奈「あ、美波おねーさん!」
薫「こんにちはー!」
美波「……光源氏!?」
仁奈「仁奈は仁奈でごぜーますよ?」
美波「う、ううん! なんでも無いのよ!」
美波(待つのよ美波、流石に仁奈ちゃんたちはマズイわ! ……でも、小さいうちから育てるって手もアリと言えばアリなのかしら?)
14:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/24(土) 17:51:07.00
ID:ju/8rgv+0
薫「お腹いたいのー?」
美波(ほら、こんなにいい子達なんですもの! 青田買いって言葉もあるし、ね?)
仁奈「美波おねーさん、顔がこえーですよ?」
薫「もしかして怒ってるの?」
美波「大丈夫よ、ちょっと考え事をしてたの」
美波(あ、でも弟がロリコン扱いされたりしないかしら? ……将来的ならなんとか?)
美波「それじゃ私はこれで失礼するね? またね!」
薫「ばいばーい!」
仁奈「ばいばいでごぜーますよー!」
美波「うーん、難しいわね。そろそろ選択肢を絞らなきゃ……」
15:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/24(土) 17:52:07.15
ID:ju/8rgv+0
飛鳥「やぁ美波さん。丁度良かった」
美波「飛鳥ちゃん、何かあったの?」
飛鳥「先ほどアナスタシアが貴女の事を探していたよ。何やら心配しているようだ」
美波「アーニャちゃんが私を心配?」
飛鳥「何やら色んな子たちに結婚観とかを聞いて回ってるそうじゃないか。噂になっているよ」
美波「えぇっ!?」
飛鳥「ちなみに僕はそっち方面に関してはノーコメントとさせて頂くよ。紙の上での関係なんて意味がないと思っているからね」
美波「アーニャちゃんが……。………アーニャちゃん?」
飛鳥「美波さん、どうしたんだい?」
美波「そうよ、アーニャちゃんよ!」
飛鳥「ど、どうしたんだい急に? 本当に今日の貴女はどこかおかしいようだ」
16:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/24(土) 17:53:04.43
ID:ju/8rgv+0
美波「ありがとう飛鳥ちゃん! アーニャちゃんはどこにいるのかしら!?」
飛鳥「さ、先ほどレッスンルームの近くで見たね。でも彼女も移動してい「分かったわ、ありがとうっ!」……人の話は最後まで聞いてほしいものだね」
美波「そうよ、アーニャちゃんがいたじゃない! 弟と年も近いし、とっても可愛らしくてキレイで、私の事も慕ってくれているし!」タッタッタッタッ
美波「弟の結婚相手、見付け……アーニャちゃんが弟と結婚?」キキッ
美波「待って、アーニャちゃんが結婚するって事は、つまり……アーニャちゃんと弟が男女の関係になるって事よね?」
美波「……むしろアーニャちゃんの相手が弟なんかでいいのかしら? ううん、アーニャちゃんに限った事じゃないわ……」
美波「でもそうするとどうしたらいいのかしら? 今からでも弟をアーニャちゃんに相応しい男に鍛え上げる?」
美波「となると、先ずはロシア語からかしら……」ブツブツブツ…
17:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/24(土) 17:53:56.90
ID:ju/8rgv+0
梨沙「美波、何やってるの?」
美波「あら梨沙ちゃん」
梨沙「あらじゃないわよ、眉間に皺寄せてブツブツブツブツ。本当にどこか悪いんじゃないの?」
美波「いや、これには事情があるのよ?」
梨沙「ふーん。アタシが聞いてあげましょうか?」
美波「え、梨沙ちゃんが? うーん……。じゃあ、聞いてくれる?」
梨沙「いいわよ」
美波「あのね……。・・・っていう訳なの」
梨沙「あんた、頭いいのにバカなのね」
美波「ひ、酷い!」
梨沙「でもそんなに弟が心配なら、美波が面倒見てあげればいいじゃない」
美波「わ、私が!? でも私と弟は血が繋がってるのよ?」
梨沙「なーに、そんなのアタシがトップアイドルの名声を使って総理大臣になった時に姉弟の結婚も出来るようにしてあげるわよ!」
18:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/24(土) 17:55:08.48
ID:ju/8rgv+0
美波「……法改正?」
梨沙「そ。そのほーかいせー? でね。だから安心しなさい!」
美波「そうか、その手があったのね!」
梨沙「そう、アタシに任せなさい!」
美波「梨沙ちゃん、その話私も協力するわ! 私、梨沙ちゃんの秘書になるわ!!」
梨沙「そう? 美波が秘書なら心強いわね!」
美波「それには先ず勉強よ! 梨沙ちゃん、一緒に頑張りましょうね!!」
梨沙「べ、勉強? それは美波に任せるわ……」
美波「大丈夫、ちゃんと手取り足取り教えてあげるから、ね!」
梨沙「ちょっと、人の話聞きなさいよ!」
美波「さぁ、夢に向かって前進よ!」ガシッ
梨沙「離しなさいよー!!」
それから○年後、的場内閣による法改正により近親者との婚姻も認められるように……なるはずもなく、美波の暴走は複数人の手によって止められた。
19:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/24(土) 17:56:16.99
ID:ju/8rgv+0
以上です。
暴走するちょっとおバカな美波が書いてみたかったので。
それでは失礼します。
元スレ
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