2:
◆OtiAGlay2E 2018/09/13(木)23:49:36
ID:dzm
―劇場控え室。
昴「おーい、ロコー。キャッチボールしようぜー!」
ロコ「うぅ…なんでロコが…。スバル、またコトハにアングリーされますよ?」
昴「へーきだって!今なら琴葉もいないからさ!それに今回は秘策があるんだ」
ロコ「うぅ…絶対に後からアングリーされますからね…それにシークレットプランってなんなんですか…」
昴「それは見てからのお楽しみっと…へへ、じゃあさっそくグローブをはめて…」
???「なにをしようとしてるのかしら?」
3:
◆OtiAGlay2E 2018/09/13(木)23:50:12
ID:dzm
昴「なにってキャッチボール…ってうわあああああ!」
ロコ「いったそばからです…」
琴葉「昴ちゃん、そこに書いてある張り紙が見えなかった?」
昴「うっ…」
琴葉「何回も言ってるはずよね。危ないから控室では野球をしてはいけませんって」
ロコ「どうするんですか。コトハ、かなりアングリーですよ…」ボソボソ
昴「大丈夫。この秘策を使えば…」ボソボソ
琴葉「昴ちゃん?」
4:
◆OtiAGlay2E 2018/09/13(木)23:50:41
ID:dzm
昴「ふっふっふ…甘いぜ琴葉!今日俺たちは野球なんかしてないぜ?」
ロコ「ス、スバル…?」
昴「俺たちがやろうとしてたのは…キャッチボールだからな!」ドヤ
琴葉「……」
ロコ「ス、スバル…?スバルのシークレットプランってもしかして…」
昴「ああ!キャッチボールは禁止されてないだろ?」
5:
◆OtiAGlay2E 2018/09/13(木)23:51:12
ID:dzm
ロコ「そ、そんなクイブルで・・・」
琴葉「ふふ、そうね。昴ちゃん」
昴「だ、だろ?だから俺たちはここでキャッチボールをしてもいいんだよな?」
琴葉「でも昴ちゃん?昴ちゃんがでに持ってるのは何かしら?」
昴「え?ボールとグローブだけど」
琴葉「ボールとグローブはなにをするときに使うのかしら?」
昴「それは…野球…はっ!」
琴葉「そうね。野球をするために使うものね…もうわかったかしら?控室では野球と野球に準ずるものはしてはいけません!」
昴「ちっくしょー!」
ロコ「なんでロコまで~!」
その後昴とロコは琴葉にこってりと絞られたそうな。
6:
◆OtiAGlay2E 2018/09/13(木)23:51:57
ID:dzm
ー別の日、劇場レッスンルーム
亜美「んっふっふ~。真美隊員、例のブツは手に入れたかね?」
真美「いえっさー亜美隊員!ばっちぐーだよ!」
昴「はあ。この前は散々だったよ…」
亜美「あ!昴くんはろはろー」
昴「亜美に真美、何やってるんだ?」
7:
◆OtiAGlay2E 2018/09/13(木)23:52:30
ID:dzm
真美「んっふっふ~。今からボウリング始めるところなんだ。劇場中からペットボトル集めてきたんだかんね。昴くんも一杯やってかないかい?」
昴「なんだよ一杯って…また琴葉や律子に怒られるぞ」
亜美「ふっふっふ」
昴「な、なんだよ」
真美「甘い!甘いよ!甘すぎるよ昴くん!あれを見たまえ!」
昴「あ、あれって『レッスンルームで野球をしてはいけません』の張り紙か?」
亜美「昴くんもよーくしってると思う。あのにっくき張り紙の存在を!」
8:
◆OtiAGlay2E 2018/09/13(木)23:53:29
ID:dzm
昴「そ、そうだ。だから俺たちは野球を…」
真美「そう、この前真美たちも控室でのボウリングを禁止されたばかり…。だが、この亜美隊員が素晴らしいことを思いついたのだ!」
亜美「そう!控室なら禁止されていないのでは、と!」
昴「そ、そうか!禁止されていない場所でやれば…」
真美「どうやら昴くんも気づいてしまったようだね」
亜美「この天才的な思い付きに!」
昴「あ、ありがとう亜美!真美!俺、いってくるよ」
真美「んっふっふ~。どうやら昴くんもまた、我々と同じ遊びを求める者たちだったようだね、亜美隊員」
亜美「そのようですな、真美隊員。…っというわけで亜美たちもパ~っとやっちゃいますか!」
「ふ~ん。何をパ~っとやるのかしら?」
真美「げっ…」
亜美「その声は…」
9:
◆OtiAGlay2E 2018/09/13(木)23:54:10
ID:dzm
―劇場屋上
昴「よーし!準備できたかー?」
エレナ「ばっちりだヨー!」
環「おっけーだぞ!」
奈緒「よーし、先頭打者ホームランいったるからな!覚悟しいや昴!」
ロコ「だからなんでロコも~!」
昴「へへっ、屋上での野球は禁止されてないからな。ここなら広いし思いっきり野球ができるぜ」
ロコ「うぅ…あとでどうなってもロコは知りませんからね…」
エレナ「スバルー?これが終わったらサッカーだからネー?」
昴「わかってるよー!」
10:
◆OtiAGlay2E 2018/09/13(木)23:54:35
ID:dzm
環「サッカー!?環もやるぞ!」
エレナ「もちろんみんなでやろうネ!」
ロコ「バットなアトモスフィアしかフィーリングできません…」
奈緒「まあまあ、今はほっといて楽しもうや。…さあ横山選手バッターボックスに立ちました!準備はええか昴?」
昴「ああ!ばっちりだよ!いくぜ…ピッチャー永吉選手、大きく振りかぶって…」
???「楽しそうね」
11:
◆OtiAGlay2E 2018/09/13(木)23:54:58
ID:dzm
奈緒「そ、その声は…」
琴葉「こんなところで何をやってるのかしら」
エレナ「コ、コトハ…?」
昴「へへっ野球に決まってるだろ」
ロコ「スバル!まずいですよ。この前よりもさらにアングリーなエクスプレッションをしてますよ1」
琴葉「……」
環「」
ロコ「ああ!タマキがフリーズしています!」
12:
◆OtiAGlay2E 2018/09/13(木)23:55:25
ID:dzm
昴「な、なんだよ…ここでの野球は禁止されてないだろ?」
???「やっぱりあの二人の入れ知恵ね」
昴「律子!?」
律子「ここにおんなじことをいって捕まったのが二人いるわ」
亜美「すまない昴くん」
真美「真美たち、もうダメみたいだよ…ガクッ」
律子「この子たちがまた空いたペットボトルを集め始めたから怪しいと思ってたのよ。案の定ってところね」
13:
◆OtiAGlay2E 2018/09/13(木)23:56:09
ID:dzm
奈緒「ま、まずいで…琴葉ひとりでも厄介やっちゅうんに鬼軍曹の律子まで現れてしもたら…」
律子「そこ!聞こえてるわよ!」
琴葉「昴ちゃん。屋上で野球をするなんて危険だと思わなかった?」
昴「い、いいじゃんか。禁止されてないところでやってるんだからさ」
琴葉「ボールがどこかへ飛んでいったらどうするの?」
昴「うっ」
律子「いくらフェンスがあるとはいえ落ちる可能性も否定しきれないわ」
昴「ううっ」
琴葉「それに、屋上にある装置が壊れたりしたらどうするの?」
昴「ううううう…」
14:
◆OtiAGlay2E 2018/09/13(木)23:57:10
ID:dzm
エレナ「リツコもいるから余計に怖いヨ」
ロコ「二人の後ろに般若がいる気がします…」
琴葉「もちろん今後屋上での野球は一切禁止です!」
昴「そ、そんな~」
琴葉「当然の措置です!」
昴「オレたちは遊びたいんだ!劇場で野球をやってもいいじゃないか!」
律子「それエドガーのセリフじゃない。アンタはルカでしょ」
15:
◆OtiAGlay2E 2018/09/13(木)23:58:01
ID:dzm
琴葉「とにかく!ここでの野球は禁止とします!」
エレナ「タマキ、サッカーは大丈夫みたいだね」ボソボソ
環「ホント!?あとでやろう!」ボソボソ
琴葉「そこ?当然サッカーも禁止よ?」
エレナ「えー!」
律子「むしろサッカーのほうが危険度高そうね……」
奈緒「ほ、ほなしゃーないな。野球できひんのなら諦めるしかないわな。昴、諦めてとっとと帰るで」
琴葉「奈緒ちゃん?話はまだ終わってないわよ?」
奈緒「うげっ」
律子「このまま全員控え室。お説教タイムよ」
16:
◆OtiAGlay2E 2018/09/13(木)23:58:24
ID:dzm
亜美「じゃあ、亜美たちはこれで…」
真美「また明日!」
律子「アンタたちも一緒に決まってるでしょ。逃がさないわよ」
真美「りっちゃん様!どうかお布施を!」
亜美「お布施を!」
律子「それをいうならお慈悲じゃない。ダメよ。ほら、みんな早く行きなさい」
昴「…くしょう」
ロコ「うぅ…だからロコは巻き込まれただけです…スバル?」
昴「ちくしょー!オレはただ野球がしたいんだー!」
屋上から吠えた昴の思いむなしく、その後控室で全員正座させられ律子と琴葉からのありがたいお説教を頂戴したそうな。
そして翌日、レッスンルームには『ボウリング禁止』の、屋上には『野球禁止』と『サッカー禁止』の張り紙が追加された。
17:
◆OtiAGlay2E 2018/09/13(木)23:59:10
ID:dzm
―劇場控え室
真美「諸君、集まったかね?」
昴「集まってるぜ」
亜美「よろしい。要注意人物Xは?」
エレナ「コトハは今日はお仕事だからいないヨ」
亜美「よろしい。それでは、これより第七回劇場で遊び隊作戦会議を行う」
18:
◆OtiAGlay2E 2018/09/13(木)23:59:52
ID:dzm
真美「諸君!屋上での敗戦以来、真美たちはあらゆる作戦を実行した!」
亜美「あるときは敵の裏をかき!またあるときは真正面から勝負を挑み!」
真美「しかし、どれもこれも琴葉お姉ちゃんと律っちゃんの手によって失敗に終えた…」
亜美「諸君!今度こそ亜美たちが勝利をつかもうではないか!」」
ロコ「もうギブアップしてもいいと思うんですけど…」
エレナ「でももうほとんど手がないヨ」
昴「廊下を走ることすら禁止されちゃったもんな」
真美「張り紙、だいぶ増えちゃったかんねー」
19:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:00:37
ID:q1G
環「うぅ、たまき全然遊べなくて遊べなくてつまんないぞ」
ロコ「自分たちで首を絞めてるだけな気がします…」
昴「はあー。なにかいい方法ないかなあ」
「めぐみー!いいよー!」
恵美「よーし、いくよ海美!それ!」
真美「この声は?」
亜美「うみみんとめぐちんだね」
昴「エントランスのほうから聞こえるぞ、行ってみよう!」
20:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:01:01
ID:q1G
―劇場エントランス
恵美「よっ!海美結構上手だね」
海美「家でちょっと特訓したんだ!…ほっ!」
昴「おーい!」
海美「あ!すばるん!みんなもいる!」
昴「二人ともなにしてるんだ?バレー?」
恵美「そ。ビーチバレー」
21:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:01:51
ID:q1G
昴「大丈夫か?琴葉に見つかったらまた怒られないか?」
恵美「にゃはは。大丈夫だよ。だって映画の撮影の練習だかんね」
エレナ「映画の?」
環「撮影の?」
昴「練習?」
恵美「ほら、今度超ビーチバレーって映画やるじゃん?だから少しでもビーチバレーに慣れておこうって」
海美「あとからさよちんとなおーとふうちゃんも来るんだ!」
22:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:02:12
ID:q1G
昴「映画…仕事…そうか!その手があったぜ!」
真美「奇遇だね昴くん…真美も同じことを思いついたよ…」
亜美「亜美も亜美も!そうと決まれば行くっきゃないっしょ!」
環「なになに?みんなで遊べるの?」
昴「ああ!これを使えば間違いなしだぜ!」
ロコ「うぅ…またバッドな予感がします…」
昴「サンキュー!これで野球ができるぜ!」
恵美「ありゃ、なんかよくわからなかったけどもう行っちゃった」
23:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:02:49
ID:q1G
―劇場事務室
P「お疲れ様です。あー疲れた疲れた」
真美「こちら真美。目標を補足。律っちゃんの姿は見られず。これより行動にうつる。どうぞ」
亜美「了解。検討を祈る。…というわけで兄ちゃんにとつげきー!」
真美「おつかれ兄ちゃん!ささ、お茶をどうぞ」
亜美「兄ちゃん疲れてない?亜美が肩もんであげる」
昴「ぷ、プロデューサー。お茶淹れてきたぜ」
P「ど、どうしたんだお前たち。柄にもなく」
24:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:03:27
ID:q1G
真美「いやあ。日頃兄ちゃんにいはお世話になってるからね。感謝の意を込めて、ね。ただちょーっとだけお願いを聞いてほしいんだ」
P「やっぱりそこか…」
亜美「お願い兄ちゃん!」
P「で、何をご所望なんだ?ゲームでも買ってほしいのか?」
真美「違うよー!真美たちこんなお仕事したいなーって話なんだけど…」
P「ん?仕事?何がやりたいんだ?」
昴「プロデューサー!オレ、野球ができる仕事がしたい!」
P「や、野球?」
25:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:04:21
ID:q1G
昴「オレも恵美や海美みたいに野球がやりたい!」
亜美「兄ちゃん!」
真美「このとおり!」
P「おまえらそれが目的か…」
昴「なあ、いいだろプロデューサー。みんなで野球がやりたいんだ」
P「っていってもなあ。そんなすぐには無理だぞ」
昴「そんなあ」
真美「それじゃ控室で遊べないよー!兄ちゃん!」
P「ん?ちょっと待て、お前たち本当は控室で遊びたいだけか」
26:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:04:52
ID:q1G
真美「しまった!言っちゃった…」
P「この話やっぱなしな」
亜美「そんな!ひどいよ兄ちゃん!」
P「あたりまえだろ。そんな理由で仕事がとれるか」
ロコ「当然です…」
真美「こうなったらかくなるうえは…」
27:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:05:52
ID:q1G
環「おやぶん~。たまき、みんなと遊べなくてつまんないぞ…」ウルウル
P「ぐっ…ダメダメ。外で遊びなさい外で」
エレナ「でもでも。私たちが公園とかで遊んでたら、ちょっと騒ぎになっちゃうかもしれないよ?」ギュッ
P「ぐっ…っていうか近い!離れなさい!当たる!当たるから!」
環「おやぶん~」ウルウル
エレナ「プロデューサー」ギュー
ロコ「ろ、ロコはノープレイです!」
28:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:06:22
ID:q1G
P「くっ…だがここで折れるわけには…」
真美「兄ちゃん結構頑張ってるね」
亜美「だけどそれがいつまでもつかな?昴くんやっておしまい!」
昴「プロデューサー…」
P「昴…」
昴「お願い、だめ?お兄ちゃん」
P「」
真美「おお~これは破壊力抜群ですな」
亜美「最終手段色仕掛け作戦大成功だね」
29:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:06:45
ID:q1G
―劇場控え室
昴「と、いうわけで!」
奈緒「プロデューサーから私らみたいな野球の企画もろてきたっちゅーわけか」
亜美「亜美たちの作戦勝ちだね」
昴「これで劇場で野球ができるぜ」
奈緒「さすがにそこまでやるとは思ってへんかったわ…で、そこで黙って聞いてる琴葉はどうするんかいな」
琴葉「………」
30:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:07:33
ID:q1G
昴「……………」
琴葉「………」
昴「…………!!」
琴葉「…もう。お仕事の練習なら何も言えないじゃない。しかたないわ。」
昴「…よ、よっしゃあ!」
奈緒「あ、珍しく琴葉が折れた」
美奈子「琴葉ちゃん、準備できてる?」
琴葉「あっ、待っててすぐに行くから」
奈緒「いってしもた…」
31:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:08:13
ID:q1G
昴「よーし!早速野球しようぜ!」
奈緒「私は今回見さしてもらうわ。6人おるしちょうどええやろ」
エレナ「スバルー!次は今度こそ野球だからネ!」
昴「わかってるよー!エレナもサッカーの仕事もらったんだろ?」
真美「さすがにボウリングの仕事はなかったけどねー」
環「くふふ。すばる!たまきはやくやりたいぞ!」
昴「よーし、みんな守備についたかー?」
ロコ「スバル?今度こそファインですよね?」
昴「ロコも聞いただろ。琴葉がオッケーって言ったんだから大丈夫だよ!」
環「すばるはやくはやく!」
32:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:09:02
ID:q1G
エレナ「準備オッケーだヨ!」
亜美「んっふっふ~。昴くんに亜美の球が打てるかな?」
昴「よっしゃー!どんな球でも打ち返してやるぜ!」
奈緒「さすがにガラス割ったらアカンからほどほどにしときよ」
亜美「いくよ昴くん!…それ!」
―バンッ!
昴「おっ!いい球投げるじゃん亜美」
亜美「んっふっふ~。それほどでもあるかもしんないね!」
昴「俺も負けてられないぜ!今度は打つからな!」
亜美「望むところだよ昴くん!」
エレナ「二人とも盛り上がってきたネ!」
真美「目が離せないね!」
ロコ「うう。ロコ、またベリーバットなアトモスフィアをフィーリングしています…」
33:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:09:32
ID:q1G
亜美「ツーストライクスリーボール。追い詰めたよ、昴くん」
昴「へへっ。知らないか亜美。野球はフルカウントから始まるんだぜ?」
奈緒「ちょ、あんまり早く投げすぎたらあかんで!」
亜美「そんなこと言ってられるのもそこまでだよ!…それ!」
昴「読んでたぜそのコース…貰った!」
奈緒(そこから先はスローモーションやったな)
奈緒(ボールは昴のバットに吸い込まれていったように見えたんやけど…)
奈緒(手にかいた汗で滑ったんやろうな。バットがすっぽ抜けて飛んでいってしもた)
奈緒(ただバットが飛んでった方向に誰もおらんかったのは不幸中の幸いやけど…)
―ガシャンッ!
34:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:11:12
ID:q1G
奈緒(その時、全員が固まったわ)
奈緒(投げて打った本人たちも状況のみこめてへんみたいやったな)
奈緒(一瞬止まったと思た時間が動き始めても誰も動くことはできんかった)
奈緒(そりゃ誰も頭が理解できへんかったもんな)
奈緒(ただ唯一わかったことは昴の後ろでボールと割れた窓ガラスが落ちてたことと、外野方向に花瓶が割れて水がこぼれてたそばにバットが落ちてたことだけやな)
ロコ「あ、あわわわわわ」
奈緒「あっちゃー!やってもうた!」
35:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:11:34
ID:q1G
昴「ど、どうして…」
奈緒「昴手に汗かいてたやろ。汗で滑ってバットがすっぽ抜けたんや」
真美「うあうあー!これ律っちゃんと琴葉お姉ちゃんに怒られるだけじゃすまないっしょ!」
亜美「ロコロコなんとか直せないの?」
ロコ「む、無理です!いくらロコでもブレイクしたガラスをリペアするなんて…」
環「ことはに怒られちゃうぞ…」
36:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:11:58
ID:q1G
エレナ「と、とりあえずガラスは片付けたほうがいいんじゃないかな?」
亜美「そ、そうだね!ガラス片付けて証拠隠滅といこうじゃないか!」
奈緒「いや無理やろ、割れたまんまの窓はどうすんねん…」
エレナ「あ!コトハたちは今お仕事だよね?時間はまだあるからいい方法考えようヨ!」
奈緒「いや、劇所から出ていった音しーひんかったからまだいるんとちゃうかな」
真美「このままじゃ琴葉お姉ちゃんが来ちゃうよー!」
37:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:12:20
ID:q1G
昴「俺のせいだ…」
ロコ「ロコのバットなアトモスフィアがヒットするなんて…スバル?」
昴「俺が野球やろうぜなんて言わなかったらこんなことにはならなかったんだ…」
エレナ「スバル…」
「なんかすごい音がしたけどどうしたの?」
38:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:12:45
ID:q1G
真美「こ、この声は…」
環「ことはが来ちゃったぞ」
亜美「うあうあー!いそいで片付けないとマズイよー!」
奈緒「アカン!下手に動き回ったらケガするで!じっとしとき」
琴葉「どうしたの…ってなにこれ!?」
昴「こ、琴葉…」
39:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:13:02
ID:q1G
琴葉「割れたガラスと落ちた花瓶。それにボールとバット…」
真美「うあうあ…」
琴葉「そういうことね…大体理解したわ」
奈緒「あー…琴葉?一応みんな悪気があってやったわけとちゃうで?」
環「うう…」
琴葉「……」
40:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:47:51
ID:q1G
昴「ゴメン琴葉!俺のせいだ!」
琴葉「………」
昴「俺がみんなを野球に誘わなかったらこうならなかったんだ!」
琴葉「……」スッ
エレナ「コトハ…」
琴葉「…大丈夫?怪我はない?」
昴「…琴葉?」
41:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:48:23
ID:q1G
琴葉「よかった。怪我はしてなさそうね。みんなもガラスを踏んで怪我するかもしれないからまだ動かないでね」
昴「…怒らないのか?」
琴葉「えっ?」
昴「琴葉の、言ってたこと無視して…」
昴「勝手に野球、やって…ガラス割って…」
琴葉「…そんなことよりも昴ちゃんたちの安全のほうが先じゃない」
昴「琴葉…」
琴葉「それにしてもほんとによかったわ。アイドルが怪我をしてたら大問題だもの」
昴「……ぐすっ」
琴葉「それに、昴ちゃんたちも十分反省してるみたいだから」
昴「ううっ…ぐすっ…琴葉ぁ…」
42:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:48:57
ID:q1G
琴葉「これでわかった?控室で野球をしてはいけません!」
昴「う、うわあああああああん琴葉ああああああ!」ギュッ
琴葉「あっコラ!危ないから動かないでって言ったのに。フフッ」
真美「いや~、これで一件落着ですな」
亜美「事が平和に収まってよかったよー」
「そんなわけないでしょ」
真美「げげっ」
亜美「その声は……」
律子「誰もお咎めなしとは言ってないわよ。全員ガラスを片付けたらお説教よ」
43:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:50:28
ID:q1G
真美「そりゃないよ律っちゃん~」
亜琴「葉お姉ちゃ~ん。律っちゃんがいじめる~」
琴葉「怒らないとは言ってません!」
エレナ「コトハ~」
昴「……へへっ」
その後、みんなで割れたガラスなどを片付けた後、それはそれは特大級の雷が落ち、琴葉と律子によって劇場で野球をすることの危険性を再三説かれたそうな。
ただ昴だけはこころなしか笑っているように見えたようだ。
44:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:50:55
ID:q1G
―数日後、劇場控え室
真美「昴くんいくよー!」
昴「いいぜ!」
真美「それっ!」
昴「よっ!」
真美「このっ!」
昴「おりゃっ!」
奈緒「なんや、あいつらまたやっとるんかいな」
海美「あっ!バトミントンやってる!混ぜて混ぜて!」
亜美「じゃあ亜美もやるから2対2しよ!」
ロコ「ろ、ロコはもう絶対にジョインしませんからね!」
45:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:51:19
ID:q1G
昴「へへっバトミントンも結構楽しいもんだな」
「昴ちゃん?」
昴「げっ…でた」
琴葉「この前いったばかりじゃない。今度はバトミントンなんて」
真美「知らないの琴葉お姉ちゃん?」
昴「346プロじゃ事務所でバトミントンができるらしいぜ!」
琴葉「よそはよそ!うちはうちです!」
亜美「まあまあ、琴葉お姉ちゃん。ここはどうかこれで一つ、手を打とうじゃないか」
琴葉「そ、それは…!?」
46:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:51:44
ID:q1G
亜美「そう…最近話題のゴージャスセレブシリーズ最新作…その名もゴージャスセレブアイス!」
真美「琴葉お姉ちゃん、これ食べたがってたよね。ここはどうかこれで一つ、見逃してくれないかね?」
奈緒「あいつら買収はじめよった…」
琴葉「だ、ダメなものはダメです!いけません!」
真美「これでも応じないのかね琴葉お姉ちゃん」
亜美「かくなる上は……」
真美「逃げるしかないっしょ!」
琴葉「あっ、コラ!待ちなさーい!」
海美「追いかけっこ!?よーしいくよー!」
47:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:52:48
ID:q1G
美奈子「またやってる」
奈緒「まあまあ。楽しそうやしええやん」
美奈子「ふふっ。そうだね」
琴葉「待ちなさーい!」
昴「へへっ。そう簡単に捕まるもんかよ!」
奈緒「完全に琴葉との追いかけっこを楽しんどる顔やな。うまいこと劇場で遊ぶ手段みつけたみたいやん」
48:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:52:59
ID:q1G
おしまい
49:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:54:24
ID:q1G
まだちょっとおまけが続きますが一応本編はおわりです
50:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:54:46
ID:q1G
―劇場廊下
美奈子「琴葉ちゃん、終わった?」
琴葉「美奈子ちゃん。今終わったとこ」
奈緒「なんや。美奈子も知っとったんか」
美奈子「うん。奈緒ちゃんも?」
奈緒「まあ私らはビーチバレーの練習するときに琴葉から聞かされてたからな」
美奈子「私はお仕事に行くふりをするのを手伝ってって」
51:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:55:18
ID:q1G
琴葉「もともと昴ちゃんたちが真似しそうだったからビーチバレーの練習も反対だったんだけど…」
奈緒「逆に昴たちにお灸を添えるために許したっちゅーわけやな」
琴葉「ええ。昴ちゃんたちのことだからプロデューサーに頼みに行くと思って」
琴葉「野球ができるってなると多分調子にのってああなるとは思ってたから。割れても安全な設計になってる窓ガラスだったしプロデューサーも窓ガラス代くらいはだしてやるって」
奈緒「そこまで計算済みやったちゅうわけか。琴葉もようやるわあ」
52:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:56:13
ID:q1G
琴葉「でも、昴ちゃんたちには悪いことしちゃったかなあ」
美奈子「どうして?」
琴葉「だって野球の企画もサッカーの企画も嘘だったもの」
美奈子「あー、昴ちゃんもエレナちゃんも結構楽しみにしてたよね」
奈緒「それのことなんやけどな。企画通ったらしいわ」
琴葉・美奈子「えっ!?」
53:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:56:40
ID:q1G
奈緒「私もたまたまプロデューサーの机に置いてあった企画書覗いて知ったんやけど、なんでも琴葉からこの話聞いたときにプロデューサーがティンときたんやと。そんで全員で野球とサッカーやる企画本当にとってきたらしいわ」
美奈子「全員ってことは私たちも参加するの?」
琴葉「プロデューサー…わざわざそこまでして…」
奈緒「まあ本人は結構頭下げてまわったらしいけどな。『せっかくだからみんなで楽しめる企画にしよう』やと」
琴葉「……ふふっ。あとでプロデューサーにお礼言っとかなくちゃ」
54:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:57:33
ID:q1G
美奈子「でも私野球もサッカーもあまりやったことないから自信ないなあ」
奈緒「私もサッカーはアニキに教えてもらったことあるから何とかなるけど野球は見るだけやしなあ」
美奈子「奈緒ちゃんいつもスマホで応援してるもんね」
奈緒「こりゃ特訓せなまずいなあ。ってことで美奈子、いまから練習しーひん?」
琴葉「奈緒ちゃん?」
奈緒「はいはい。『控え室で野球をしてはいけません』やろ?練習はまた今度やなあ」
55:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)00:57:52
ID:q1G
美奈子「あっ!じゃあ私の家でいろいろ考えるのはどう?おいしいものもいっぱい作るから!」
奈緒「おっ?それええな!ならごちそうになるわ」
美奈子「琴葉ちゃんは?」
琴葉「じゃあわたしも行こうかしら」
奈緒「3人で作戦会議やな」
美奈子「わっほーい!たっくさん作るからね!」
奈緒「ほ、ほどほどにしといてや…」
56:
◆OtiAGlay2E 2018/09/14(金)01:03:36
ID:q1G
今度こそ終わりです
続きは765プロ野球とアイドルサッカーフェスで
SS速報がなかなか復旧しなさそうなのでちょこちょこ手直ししながらこちらで上げなおすことにしました
それではお目汚し失礼しました
元スレ
http://wktk.open2ch.net/test/read.cgi/aimasu/1536850145/
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