1:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:23:35.51
ID:EJQotliu0
シャニP(以下、P) 「ごふぅ!?」ブフゥ
有栖川夏葉(以下、夏葉) 「んぐっ!?」
小宮果穂(以下、果穂) 「?どうかしたんですか、プロデューサーさん」キョトン
P 「い、いや……」
夏葉 「ちょっと、プロデューサー?」
P 「俺は無実だ!」
夏葉 「話は警察で聞いてもらったらいいわ」ピッポッパ
P 「本当に誤解なんだって!」
2:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:24:08.84
ID:EJQotliu0
P 「果穂、大人のデートなんて言葉、誰から聞いたんだ!?」
果穂 「えっと、チョコ先輩です!」
P 「アイツ……」
夏葉 「……後できっちり叱っておくわ」
P 「任せた」
果穂 「プロデューサーさん?夏葉さん?」
夏葉 「ああ、なんでもないわよ果穂」ニッコリ
3:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:26:11.92
ID:EJQotliu0
P 「……ところで、なんでそんな事を急に言い始めたんだ?」
果穂 「デートって、男の人と女の人が仲良くなる為にやるんですよね!?」
P 「……まぁ、確かにそれはそうだけども」
果穂 「あたし、プロデューサーさんともっと仲良くなりたいんです!」キラキラ
P 「こんないい子になにを吹き込んでるんだ智代子……」ナデナデ
果穂 「えへへ……くすぐったいです」
夏葉 「でも果穂?それなら、大人って言葉は必要ないんじゃないかしら」
果穂 「え?デートって大人じゃないとできないんじゃないんですか?」キョトン
P 「いや、そういう訳じゃ……まぁ、良いか」
4:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:26:59.31
ID:EJQotliu0
P 「でもなぁ……アイドルとデートするのは」
夏葉 「あら、良いじゃない!お願い聞いて上げたら?」
P 「夏葉、反対しないのか?」
夏葉 「そりゃ、他の子だったら止めるかもしれないけど」
夏葉 「でも、果穂に変な事はしないでしょう?」ニッコリ
P 「俺がやらかす前提なのか……」
夏葉 「ふふ、冗談よ」
5:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:27:27.84
ID:EJQotliu0
果穂 「あの……ダメ、ですか?」
P 「いいや、そういう事なら二人で遊びに行こうか」
果穂 「良いんですか!やったーっ!!」ピョコピョコ
夏葉 「良かったわね、果穂」
果穂 「はい、ありがとうございます!」
果穂 「えへへっ……プロデューサーさんとのデート、楽しみです!」ニコニコ
夏葉 「……本当に、何もしないわよね?」ジトー
P 「しねぇよ!!」
6:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:28:33.55
ID:EJQotliu0
―――――
P 「さて、ちょっと早めに来てみたけど……」
果穂 「ぷ、プロデューサーさーん!」タッタッタ
P 「果穂、おはよう」
果穂 「ご、ごめんなさい……遅れちゃいました」ハァハァ
P 「大丈夫だよ、まだ時間前だか、ら……」ボーッ
果穂 「?どうかしたんですか?」
7:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:29:02.24
ID:EJQotliu0
P 「いや、その髪飾り初めて見たなって思ってさ」
果穂 「お母さんが買ってくれたんです!男の人と出かける時に使いなさいって!」
P 「そうか……お母さんが」
果穂 「に、似合ってますか……?」
P 「良く似合ってるよ、とても可愛いと思う」ウンウン
果穂 「ホントですか!?やったー!」
果穂 「えへへっ、早速褒めてもらっちゃいました!」ニコニコ
8:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:29:34.66
ID:EJQotliu0
P 「それじゃ、早速出発するか」
果穂 「はい!あ、でも……」
P 「どうした?」
果穂 「あたし、デートってどういう事したらいいのか分かりません……」シュン
P 「そうだなぁ……果穂でも楽しめそうな施設、少しぶらついて探してみようか」
果穂 「わぁ……!デート、なんだかワクワクしますね!」
P 「あんまりエスコートの期待はしないでくれよ……」ハハハ
9:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:30:23.64
ID:EJQotliu0
果穂 「……そうだ、プロデューサーさん!一つお願いがあるんですけど……」
P 「どうした?」
果穂 「手、繋いでみても良いですか……?」
P 「そうだな、はぐれると困るし繋いでおくか」
P 「ほら、果穂」スッ
果穂 「はいっ!」ギュッ
10:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:31:35.91
ID:EJQotliu0
P 「……あの、果穂?」
果穂 「なんですか?」
P 「なんで恋人繋ぎなんだ?」
果穂 「チョコ先輩が、デートではこうした方が良いよって教えてくれたんです!」
P 「智代子……」
果穂 「……えへへっ、なんだか胸のあたりがポカポカします!」カァア
P 「……そうか」
果穂 「さぁ行きましょう!プロデューサーさん!」グイグイ
P (……俺捕まらないよね?)
11:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:32:57.19
ID:EJQotliu0
―――――
夏葉 「…………」ジーッ
西城樹里(以下、樹里) 「……なぁ、夏葉」
夏葉 「何かしら、樹里」
樹里 「果穂が心配なのは分かるぜ?けどよ……」
園田智代子(以下、智代子) 「あっ、夏葉ちゃん!手繋いだよ!」
夏葉 「ゴメンなさい樹里、今大事なところだから」ジーッ
智代子 「そうだよ樹里ちゃん!プロデューサーさんが変な事しないか見張ってなきゃいけないんだから!」
樹里 「いや、今のお前らには言われたくねーだろ!?」
12:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:33:42.87
ID:EJQotliu0
夏葉 「失礼ね、樹里」(オペラグラスを覗きながら)
智代子 「こういうのは雰囲気だよ?」(サングラスにコート)
樹里 「お前ら、どの口で……」
夏葉 「これは果穂を守るためよ、仕方ないわ」
智代子 「そうだね!……もきゅ」モグモグ
樹里 「流石にプロデューサーが可哀そうに思えて来るぜ……」
13:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:34:30.63
ID:EJQotliu0
樹里 「……それによチョコ、そのパンと牛乳はなんだよ?」
智代子 「そんなの、チョコパンと牛乳に決まってるじゃん!」
樹里 「……わりぃ、何が言いたいのか分からないんだけど」
智代子 「だって、張り込みだよ!?張り込みって言ったらこのセットでしょ!」
樹里 「……それを言うならあんぱんじゃねえの?」
智代子 「ちょ、チョコも甘いもん……一緒みたいなもんじゃん」プクー
14:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:35:08.13
ID:EJQotliu0
樹里 「はぁ……おい凛世、凛世からも何か言ってやって」
杜野凛世(以下、凛世) 「プロデューサー様……」ジーッ
樹里 「……り、凛世?」
凛世 「すみません樹里さん、用事が出来ましたので」スタスタ
樹里 「ってオイ!そっち行ったらダメだって!」ガシッ
凛世 「離してください、プロデューサー様の元へ参らなくては……」グイグイ
樹里 「落ち着け相手は果穂だから!な?」ズルズル
15:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:35:43.09
ID:EJQotliu0
凛世 「……それならば、仕方――」
智代子 「わぁ、恋人繋ぎしてる……!」パァアア
夏葉 「果穂、やるわね……!」
凛世 「…………」グイグイ
樹里 「お前らちょっと黙ってろ!」ズルズル
16:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:36:41.06
ID:EJQotliu0
―――――
P 「…………」ジーッ
果穂 「どうかしたんですか、プロデューサーさん?」キョトン
P 「いや、何でもないよ」
P (アイツら、折角のオフなのに何やってんだ……?)
17:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:37:29.31
ID:EJQotliu0
P 「……おっ、ゲームセンターがあるな」
果穂 「ゲームセンター、ですか?」
P 「ああ、デートには定番だと思うし悪くないだろ」
P 「果穂はゲーセン来たことあるのか?」
果穂 「はい!クライマックスガールズの皆で来ました!」
果穂 「……でも、大人のデートでゲームセンターに入っても良いんでしょうか?」
P 「大人かどうかは別としてだな……ほら、アレ見てみな」
果穂 「アレ……?」
18:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:38:07.14
ID:EJQotliu0
果穂 「わぁっ、男の人と女の人が、仲良くUFOキャッチャーしてます!」キラキラ
P 「ゲーセンだったらああいう風に二人で楽しめるしな」
P 「それにプリクラもある」ウンウン
果穂 「プリクラ……!」キラキラ
P 「果穂は俺とプリクラ撮りたいか?」
果穂 「はい、撮りたいです!」
P 「よし来た!」
19:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:38:37.33
ID:EJQotliu0
―――――
P 「……さて、何から遊びたい?」
果穂 「えっと……あ、アレがやってみたいです!」ビシッ
P 「あれは……ガンシューティングか?」
果穂 「この前、みんなで来た時は出来なくて……」シュン
P 「ん、時間がなかったのか?」
果穂 「いえ、時間はありました!」
果穂 「でも、樹里ちゃんと夏葉さんがやめとこう!って……」
P 「……ああ、納得した」
20:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:39:16.37
ID:EJQotliu0
P 「じゃ、まず操作説明から……」
カクカクシカジカ
P 「……どうだ、分かったか?」
果穂 「大丈夫、だと思います!」コクコク
P 「よし。それじゃ、やってみるか」
果穂 「はい!あたし、初めてだから楽しみです!」
P 「よーし……」ガシャコン
21:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:39:47.11
ID:EJQotliu0
果穂 「……き、来ましたっ!」ワクワク
P (甜花の教えを思い出して……)バンバン
果穂 「えい、えいっ!」バンバン
果穂 「あ、当たらないです……」チラッ
P 「果穂?」バンバン
果穂 「プロデューサーさん、どうすればうまく当たるんですか?」
22:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:40:21.61
ID:EJQotliu0
P 「そうだな……まずは、ちゃんと脇をしめること!」
果穂 「脇を……しめる」シュッ
P 「それで、しっかり狙って……!」
果穂 「狙って……!」
P 「撃つ!」バーン
果穂 「っ!」バーン
果穂 「わぁっ!やりました、プロデューサーさん!」キラキラ
23:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:41:24.10
ID:EJQotliu0
P 「ありがとう、果穂!」カチリ
P 「……カチリ?」ピタリ
~~~~~
大崎甜花(以下、甜花) 『プロデューサーさん……当てるだけなら、誰でもできる』
甜花 『重要なのは、リロード……だから』
甜花 『驚いたり、喜んだりしてても……忘れちゃ、ダメ』
~~~~~
P 「……あっ、やべっ!?」ガチャリ
果穂 「プロデューサーさん!」バーン
P 「果穂!?」
果穂 「えへへ、間に合いました!」
24:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:43:27.35
ID:EJQotliu0
>>23 P 「ありがとう、果穂!」→ P 「よし、よくやった果穂!」
P 「危ない所だった……ありがとな、果穂!」
果穂 「このくらい、お安いごよーです!」ニッコリ
果穂 「それにそれに!なんだか今のヒーローっぽかったですよね!」
P 「おう、助けに来るところなんてまさにヒーローって感じだった!」
果穂 「……よーっし!やるぞーっ!」
P 「……果穂、リロードは忘れないようにな!」
25:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:44:16.04
ID:EJQotliu0
―――――
樹里 「あいつら、なんか兄妹みたいだなー」
智代子 「二人とも、スッゴク楽しそうだね!」
樹里 「ああ、これなら心配いらないかもな……」
夏葉 「あら樹里、よそ見してる場合?」
樹里 「あん?これだけリードしてるんだからどうとでも……」バコン
樹里 「って!夏葉、今甲羅ぶつけやがったな!?」
夏葉 「悔しかったら追いついてみなさーい!」ビューン
26:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:44:50.81
ID:EJQotliu0
樹里 「くっそぉ……お?」
夏葉 「……!?」
樹里 「へへっ、ショートカットみーっけ!」
夏葉 「ちょっと、樹里!卑怯よ!?」
樹里 「先に仕掛けてきたのはそっちだろー?」ニヤニヤ
夏葉 「くぅ……負けないわよ!」ブーン
樹里 「望むところだぜ!」ギュイーン
27:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:45:50.01
ID:EJQotliu0
智代子 「二人とも早いなぁ……って、凛世ちゃん!?」
凛世 「どうか……いたしましたか?」キョトン
智代子 「曲がり過ぎ曲がり過ぎ!曲がり過ぎて逆走してるってば!」
凛世 「左様でしたか……おや」ピロピロ
樹里 「うわっ!雷!?」
夏葉 「小さくなっちゃったわ……」
28:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:46:23.99
ID:EJQotliu0
樹里 「……でも、負けてられ」ヒュー
夏葉 「…………?」
ドーン!!
樹里 「なぁ……!?」
夏葉 「吹き飛ばされたわよ!?」
樹里 「ったく、今度は誰が……!」
智代子 「はい、私っ!」バビューン
夏葉 「智代子!?」
29:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:47:04.52
ID:EJQotliu0
智代子 「やったー!私いっちばーん!」
樹里 「ちょ、チョコに負けた……!」ガーン
凛世 「おめでとう、ございます……智代子さん」
智代子 「えへへ、ありがと凛世ちゃん!」ニコニコ
夏葉 「……もう一回よ」
智代子 「へっ?」
樹里 「だな、負けて終われないぜ……!」
智代子 「な、夏葉ちゃん?樹里ちゃん?」
樹里・夏葉 「「もう一度だ!」よ!」ビシッ
30:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:47:33.62
ID:EJQotliu0
―――――
P 「ふぅ……何回もやっちゃったな」ハハハ
果穂 「プロデューサーさん、スッゴク上手かったです!」
P 「いや……この前教えてもらっただけだよ」
果穂 「誰かと一緒に行ったんですか?」
P 「ん、甜花と一緒にな」
P 「そうだ果穂、今度誘ってみたらどうだ?」
果穂 「だ、大丈夫でしょうか……」
P 「一緒にゲームするくらいなら、喜んで一緒に来てくれると思うぞ?」
果穂 「分かりました!今度誘ってみますね!」
31:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:48:48.86
ID:EJQotliu0
P 「……さて、プリクラの前まで来たんだが」キョロキョロ
P 「種類、多いんだなぁ……あんまり考えた事なかったよ」
果穂 「あっ、この前みんなで撮ったのこれです!」
P 「おっ、それならそれにしてみるか!」
果穂 「はい!お邪魔しまーっす!」
P 「よし、とりあえず入れて……」チャリン
32:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:49:17.01
ID:EJQotliu0
P 「けど俺、あんまり操作分からないんだよなー」
果穂 「そうなんですか?」
P 「ああ、あんまりプリクラ撮る機会がなくてな」
果穂 「だったら、あたしに任せて下さい!」ニッコリ
P 「おっ、自信ありそうだな?」
果穂 「えへへ、チョコ先輩からたっくさん教わりましたから!」
果穂 「プロデューサーさんの事も、いっぱいキラキラさせられます!」キラキラ
P 「お、お手柔らかにな……」
果穂 「任されました!それじゃ……えーと、確か」ピッピッ
果穂 「……はい!これで大丈夫だと思います!」
33:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:49:51.62
ID:EJQotliu0
果穂 「ほら、プロデューサーさん撮りましょう!」ダキッ
P 「!?」
果穂 「?」キョトン
P 「……なんで抱きついたの?」
果穂 「だって、近づかないと映らないじゃないですか!」
P 「……なるほど」
果穂 「ほら、プロデューサーさんもくっついてください!」
P 「……ええい、やけだ!」グッ
果穂 「!えへへ……♪」
果穂 「それじゃ、撮りまーす!はい、チーズ!」パシャリ
P 「……上手く撮れたか?」
果穂 「はい、バッチリです!」
34:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:50:21.75
ID:EJQotliu0
果穂 「それじゃあ……!」キュッキュッ
P 「俺の顔に何描いてるんだ?」
果穂 「サングラスです!」
P 「ほぉ……」
果穂 「渋くてカッコよくありませんか!?」
P 「自分の顔見てカッコイイって言える程の自信はないかな……」
果穂 「似合うと思いますけど……」
35:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:51:21.80
ID:EJQotliu0
P 「……それじゃ、俺はこんなのでも描こうかな」キュッキュ
果穂 「わぁ……!なんだかあたし、お姫様みたいです!」
P 「まぁ、たまにはこういうのもな」
果穂 「よーっし……それじゃ、あたしも!」カキカキ
~~~~~
果穂 「できましたー!」
P 「最近のは写真写りが良いんだなぁ……さ、果穂の分」
果穂 「ありがとうございます!何処に貼ろうかなー」ウキウキ
P 「……あんま人には見えない場所にしておくんだぞ?」
36:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:51:49.20
ID:EJQotliu0
―――――
樹里 「すっかり楽しんじまったなー!」
夏葉 「まったく、樹里ったら本気で遊び過ぎなのよ」
樹里 「そういう夏葉だって騒いでたろー?」
夏葉 「なっ!……まぁ、そうね」
智代子 「また行けたら良いね!」
37:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:52:16.09
ID:EJQotliu0
凛世 「……二人とも、今度はどちらに向かわれるのでしょう?」
夏葉 「あれは……ファミレス、かしら?」
樹里 「ファミレス?なんかデートっぽくねえよな?」
智代子 「デートというか……家族連れ?」
凛世 「家族…………」
樹里 「止まってろよな凛世」グググ
夏葉 「果穂の食べられそうなものが沢山あるから、じゃないかしら?」
樹里 「……ま、イタリアンとか行くより満足できそうだしな」ウンウン
凛世 「お優しいですね……」ウットリ
38:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:52:42.68
ID:EJQotliu0
智代子 「……あれ?でも、ここカップル御用達のお店じゃない?」
樹里 「……は?」ポカン
夏葉 「どういう事、智代子?」
智代子 「う、うん……ここ、カップルジュースが有名なお店なんだ!」
凛世 「かっぷるじゅーす……?」
智代子 「一つのコップに入ったジュースをね、ストローを使って二人で飲むんだよ!」
凛世 「一つの物を……二人で」ホワホワ
樹里 「ざっくりしてんなぁ……」
39:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:53:11.36
ID:EJQotliu0
夏葉 「ねぇ智代子、貴女どうしてそんな事を知っているの?」
智代子 「へっ?」パチクリ
夏葉 「だって、カップルジュースなら相手がいないと……」
智代子 「……そ、そんな事どうだっていいじゃん!?」グルグル
樹里 「でもよ、あんなの一人で頼んだら……」
智代子 「つ、ツイスタ映えするもん!」アワアワ
夏葉 「……食べ物粗末にしたらダメよ?」
智代子 「わ、分かってるよぅ……」ホッ
樹里 「ま、良いじゃねーか!早く行こうぜ!」
40:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:54:12.46
ID:EJQotliu0
―――――
P 「それじゃ、果穂は何が食べたい?」
果穂 「オムライス!オムライスが食べたいです!」
P 「オムライスか……」
果穂 「はい!この前お母さんが作ってくれたオムライスが美味しかったんです!」
P 「あー、懐かしいなぁ……」
果穂 「プロデューサーさん、オムライス久しぶりなんですか?」
P 「そんな事はないが……昔を思い出す味っていうかさ」
41:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:54:51.54
ID:EJQotliu0
P 「ただ……うん、今日はチーズハンバーグにしようかな」
果穂 「ち、チーズハンバーグ……!」ゴクリ
P 「食べたいのか?」
果穂 「食べたいです!あ、でも……」
P 「ん、どうした?」
果穂 「いっぱい食べたら、お腹いっぱいで残しちゃうかもしれません……」
P 「なるほどな……それじゃ、俺と分けっこするか?」
果穂 「あっ、それなら食べられますね!」
果穂 「プロデューサーさんも、欲しかったら遠慮なく言ってくださいね!」
P 「はは、分かったよ」ピンポーン
42:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:56:02.59
ID:EJQotliu0
店員 「はい、ご注文は?」
P 「オムライスとチーズハンバーグ、お願いします」
店員 「畏まりました……他に御座いますか?」
P 「……そういや、ドリンクを決めてなかったな」
P 「果穂、何か飲みたいのとか……」
果穂 「…………」ジーッ
P 「果穂?」
果穂 「あ、あのっ!一つ聞いても良いですか!?」
店員 「はい、どうかしましたか?」
43:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:56:35.63
ID:EJQotliu0
果穂 「このカップルジュースってなんですか!?」
店員 「ああ……一つのカップにストローを差して、お二人で飲んでいただくメニューになっております」
果穂 「二人で……!」
P 「……あの、果穂?」
果穂 「プロデューサーさん!あたし、これ飲んでみたいです!」
果穂 「ダメ、ですか?」シュン
P 「……店員さん」
店員 「はい、なんでしょうか?」
44:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:57:04.36
ID:EJQotliu0
P 「これってカップル限定ですか?」
店員 「!?と、特には……」ギョッ
P 「それじゃ、これも一つください」
果穂 「やったー!楽しみです!」ニコニコ
店員 「…………」ヒキッ
P (あっ、変質者を見る目だ)
45:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:57:49.13
ID:EJQotliu0
―――――
店員 「……お待たせしました、カップルジュースになります」
P 「ありがとうございます」
果穂 「わぁ……!あたし、初めて見ました!」パァアア
果穂 「プロデューサーさん、早速飲みましょう!」
P 「ああ、俺は良いよ」
果穂 「ふぇっ?」キョトン
果穂 「でも、これ二人で飲むものじゃないんですか?」
P 「……それは、まぁそうなんだけどさ」
果穂 「…………」シュン
P 「……分かった、飲もう」
果穂 「!はいっ!」パァアア
46:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:58:17.57
ID:EJQotliu0
果穂 「それじゃ……」チュー
P 「……よし」チュー
果穂 「…………」ジーッ
P (あ、目が合った)
果穂 「…………!」パチクリ
P 「………ん」
果穂 「ぷはぁ……美味しいですね!」キラキラ
P 「……甘いな、こりゃ」ハハハ
果穂 「プロデューサーさん、美味しくなかったんですか?」
P 「いや、美味しかったよ」
47:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:58:56.73
ID:EJQotliu0
果穂 「こんな美味しいのに、どうして皆頼まないんでしょうか……?」ムムム
P 「恥ずかしいからじゃないか?」
果穂 「なるほど!流石プロデューサーさん、頭良いです!」
P 「果穂は恥ずかしくなかったのか?」
果穂 「あ、あたしも恥ずかしかったですけど……」
果穂 「でもそれ以上に、プロデューサーさんの顔が近くにあって嬉しかったです!」パァア
P 「……そうか」
48:
◆SESAXlhwuI 2018/07/06(金) 23:59:24.59
ID:EJQotliu0
果穂 「えへへっ……もう一回飲みましょう!」
P 「ああ、分かった」
P (ジュースも美味しいし、果穂も可愛いんだが……)チラリ
店員 「…………」ジトー
樹里 「…………」ギロッ
夏葉 「…………」ジーッ
P (……針の筵に座ってる気分だ)
49:
◆SESAXlhwuI 2018/07/07(土) 00:00:18.12
ID:gHyNC7Ue0
―――――
P 「ふぅ……食った食った」
果穂 「お腹いっぱいです……」
P 「美味しかったか?」
果穂 「はい!頬っぺたが落ちちゃいそうでした!」
P 「はは、それは何よりだ」
果穂 「プロデューサーさん、分けてくれてありがとうございました!」
P 「良いよ、御礼なんてさ」
果穂 「あたしのオムライス、食べなくて良かったんですか……?」
P 「……美味しそうに食べる果穂が見たかったからな」
P (食べさせる方ならまだしも、食べさせられる方は流石にな……)
50:
◆SESAXlhwuI 2018/07/07(土) 00:01:19.91
ID:gHyNC7Ue0
果穂 「……ん」
P 「果穂、眠いのか?」
果穂 「あっ……だ、大丈夫、です」ウトウト
P 「無理しなくて良い、お腹いっぱいになったら眠くなるもんだしな」
果穂 「プロデューサーさん……」
P 「さて、どこかに休めるところは……」キョロキョロ
P 「おっ、公園の中にベンチがあるじゃないか」トコトコ
51:
◆SESAXlhwuI 2018/07/07(土) 00:02:10.98
ID:gHyNC7Ue0
P 「……よし、これで座れるな」
果穂 「ごめんなさい、折角のデートなのに……」
P 「良いよ、果穂が本調子じゃないなら楽しめないしな」
P 「皆で遊ぶときとかでもそうだったろ?」
果穂 「そう、でした……」
P 「だろ、だから今はお休み」
果穂 「……ぅ」パタリ
52:
◆SESAXlhwuI 2018/07/07(土) 00:02:37.55
ID:gHyNC7Ue0
果穂 「すぅ……すぅ……」スヤスヤ
P 「いつもと違う事ばっかりだったしな……」
P 「もう少し、気を付けるべきだったか」ナデナデ
果穂 「…………♪」ニコニコ
P 「別に、俺にもたれて寝なくても良いのになぁ」フニフニ
53:
◆SESAXlhwuI 2018/07/07(土) 00:03:14.95
ID:gHyNC7Ue0
―――――
智代子 「果穂、寝ちゃったね……」
夏葉 「そうね……果穂ったら、あんなにゆったりしちゃって」
樹里 「良い事言ってるみたいに見えるけど、とりあえずオペラグラスは下ろそうな?」
凛世 「…………」ニコリ
智代子 「凛世ちゃん、羨ましいとか思わないの?」
凛世 「それは……果穂さんも……お疲れのようですし」
凛世 「プロデューサー様は、お優しいですから」フフ
智代子 「……そっか」クスリ
凛世 「また今度、してもらう事に致します」
樹里 「……結局、羨ましいとは思ってるんだな」
54:
◆SESAXlhwuI 2018/07/07(土) 00:04:33.86
ID:gHyNC7Ue0
―――――
果穂 「んん……あれぇ?」
P 「果穂、起きたか」
果穂 「ぷろでゅーさーさん……?」
果穂 「っ!すみません、寝ちゃってました!」ピシッ
P 「良いんだよ、よく眠れたか?」
果穂 「はいっ、気持ち良かったです!」
55:
◆SESAXlhwuI 2018/07/07(土) 00:05:56.15
ID:gHyNC7Ue0
果穂 「……あれ?あたし、プロデューサーさんにもたれてたんですか?」
P 「ああ、肩に頭乗っけてな」
果穂 「ご、ごめんなさい……重かったですよね」シュン
P 「そんな事ないさ、寝顔も可愛かったしな」
果穂 「……な、なんか照れちゃいます」カァアア
果穂 「また、お願いしても良いですか……?」ジーッ
P 「機会があればな」クスリ
果穂 「本当ですか!やったー!」
56:
◆SESAXlhwuI 2018/07/07(土) 00:07:22.55
ID:gHyNC7Ue0
P 「……おっと、もう日が暮れてきたな」
果穂 「あっ、もうそんな時間なんですね!」
P 「今日のデートはここまでだな」
果穂 「デート……」ハッ
P 「果穂、そろそろ帰ろう」
果穂 「……はい」ショボン
P 「…………?」キョトン
57:
◆SESAXlhwuI 2018/07/07(土) 00:08:06.18
ID:gHyNC7Ue0
―――――
P 「…………」トコトコ
果穂 「…………」ギュッ
P 「……果穂、どうかしたのか?」
果穂 「ふぇっ?どうしてですか?」
P 「なんだかさ、さっき妙に落ち込んでた気がしたから」
P 「何か悩みでもあるのか?」
果穂 「いえ、そういう訳じゃないんですけど」
58:
◆SESAXlhwuI 2018/07/07(土) 00:08:36.96
ID:gHyNC7Ue0
果穂 「……あたし、今日ちゃんとデートできたのかなぁって」
P 「もしかして、寝ちゃったこと気にしてるのか?」
果穂 「は、はい……」
果穂 「遊んでるだけでも、デートって言って良いんでしょうか……?」
P 「ふむ、そうだなぁ……」ムム
P 「それじゃ、一つ聞いても良いか?」
果穂 「はい、なんですか?」
P 「今日、楽しかったか?」
果穂 「勿論です!プロデューサーさんといっぱい遊べたし、ご飯も食べましたし!」キラキラ
P 「そうか、それなら良かった」ホッ
59:
◆SESAXlhwuI 2018/07/07(土) 00:09:14.23
ID:gHyNC7Ue0
P 「……デートってのはさ、お互いが仲良く楽しくやれればそれで良いんだよ」
P 「果穂だって、仲良くなる為にデートするって言ったじゃないか」
果穂 「それは、そうかもしれないですけど……」
P 「まぁ、確かに色々形はあるだろうけどな」
P 「でも、お互いが仲良くなれないデートなんて寂しいだけだろ?」
果穂 「…………」パチクリ
P 「今日、俺と果穂は一緒に楽しく遊んで仲良くなった!今日のデートはそれで十分なんだ」
果穂 「……です」ボソリ
60:
◆SESAXlhwuI 2018/07/07(土) 00:10:04.03
ID:gHyNC7Ue0
P 「?」
果穂 「やっぱり!プロデューサーさんはスゴイです!」
果穂 「そっかぁ……仲良くなれたらデート、なんですね!」キラキラ
P 「うん、そういう事だ」コクリ
P (……良かった、納得してくれたみたいだ)
果穂 「……それじゃ、プロデューサーさん。一つお願いがあるんですけど」
P 「ん、どうかしたか?」
果穂 「また今度、あたしとデートしてくれますか!?」
P 「……ああ、今度はもっと色んなところに行こうな」
61:
◆SESAXlhwuI 2018/07/07(土) 00:10:48.55
ID:gHyNC7Ue0
果穂 「……あれ?」ピタリ
P 「どうした、果穂?」
果穂 「あ、アレを見てください!」
P 「ん、アレ……?」
≪お城のような建物≫
P 「…………」
果穂 「す、すっごいお城です……!」キラキラ
P 「……そうだな、大きなお城だな」ヒキッ
果穂 「いつの間に……まさか、隠された基地とか!」キラキラ
62:
◆SESAXlhwuI 2018/07/07(土) 00:11:52.54
ID:gHyNC7Ue0
P 「……よし、果穂。そろそろかえろ」
果穂 「入ってみましょう、プロデューサーさん!」
P 「えっ?」
果穂 「こんなに大きなお城、きっと何かあるに違いありません……!」キラキラ
P 「そ、そりゃあるにはあるだろうけど……」タジタジ
P 「……ダメだ、帰ろう」キッパリ
果穂 「えぇ、なんでですか……?」シュン
P 「それは、その……」
P (言えない、逮捕されるかもしれないなんて言えない!)プルプル
63:
◆SESAXlhwuI 2018/07/07(土) 00:12:19.38
ID:gHyNC7Ue0
P 「……その、だな」
果穂 「…………」ゴクリ
P 「……ほら、あの城は悪の大幹部の城なんだ!」バーン
果穂 「悪の、大幹部……ッ!?」ゴクリ
P 「でもな、果穂のレベルじゃまだ追い返されちゃうんだ」
P 「なにしろ、大幹部だからな!」
果穂 「そっか……あたし、まだアイドルとしてまだまだですもんね」
P 「その通りだ、だからまだここに来るのは早い!」ウンウン
果穂 「……それじゃ、仕方ないですよね」
P 「そうだ、これは仕方のない事なんだ」
64:
◆SESAXlhwuI 2018/07/07(土) 00:13:04.43
ID:gHyNC7Ue0
果穂 「じゃあ、あたしがトップアイドルになったら連れて行ってくれますか!?」キラキラ
P 「えっ」
果穂 「じー…………!」キラキラ
P 「……お、おう!勿論だ!」
果穂 「よーっし!プロデューサーさんと一緒にあそこに行けるように頑張ります!」
P 「……が、頑張ろうな」アセアセ
P 「……ん?」チラッ
樹里 「……流石に、それはやべーんじゃねーの?」ヒキッ
智代子 「…………」ジトー
凛世 「凛世なら、いつでも……」ウットリ
夏葉 「…………」
P 「…………」
夏葉 「…………」ピッポッパ
P 「やめて!!」
おわり
66:
◆SESAXlhwuI 2018/07/07(土) 00:16:08.59
ID:gHyNC7Ue0
最後が書きたかった
果穂は素直でかわいいワンコな小 学生だよ
ここまで読んでくれた方に感謝を
元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1515847435/
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