肇「柚色の柔らかな器」

2018-01-16 (火) 07:01  アイドルマスターSS   0コメント  
1: ◆2HdNXSlK.Q 2018/01/02(火) 09:53:12.22 ID:b72dE8Y00


今回から酉付けていきます。

恋が咲く季節のコミュが尊すぎたので書きました。他意はありません。

あと肇ちゃんが暴走気味です。お読みになる際は、ご注意下さい。




2: ◆2HdNXSlK.Q 2018/01/02(火) 09:58:36.29 ID:b72dE8Y00


柚「だ、だめだよっ! 肇チャン! フリスクのみんながもうすぐここに来るのにっ……!」

肇「そう、ですね…。ですが、柚ちゃんの器はこんなにも固いまま。柔らかくなるまでしっかりねらないと後でお体に障りますよ」

肇「トレーニング後のマッサージは重要だと、トレーナーさんもおっしゃっていました」


柚「そ、それはそうなんだけど…! もうそろそろ、この『手枷』を外してくれてもいいころじゃないカナ!?」ガチャガチャ


肇「それはできません。柚ちゃんからの悪戯の仕返しは、まだ続いているんですよ」ムニュ

柚「ひぅっ! ど、どこ触って…!」

肇「おや、随分と敏感なのですね。今はまだ序の口。これでは先が思いやられますね」クスリッ

柚「(ひぃ~。肇チャン、ノリノリだよぉ! どうしてこんなことに…)」





3: ◆2HdNXSlK.Q 2018/01/02(火) 10:04:58.55 ID:b72dE8Y00


遡ること30分前。



柚「ふい~、レッスン疲れたー!」ダバー

肇「あら、柚ちゃん。今日は随分とお疲れの様子ですね」

柚「そうなんだよぉ! トレーナーさんが柚ばっかり構うからさあ~。ぐでー」


肇「ふふふっ。柚ちゃんが遊びでヘンなステップを追加するからですよ?」

柚「だってさぁ、ずうっと真面目にレッスンしてると私の遊び心がウズウズしちゃってね~。テヘっ!」

肇「なるほど。柚ちゃんらしいですね」

柚「そうそう。これぞ私らしさっ! はあ~、でも、今は流石に元気切れちゃったなぁ。次はお仕事でフリスクのみんなと合流だけど、それまでリフレッシュルームで休憩だー!」グデー


肇「まあ、柚ちゃんったら。ソファーでそのように寝転ぶなんて行儀が悪いですよ」

柚「へへーん! 今は優しい優しい肇チャンしかいないから、平気だよー!」フリフリ


肇「……」ムラッ





4: ◆2HdNXSlK.Q 2018/01/02(火) 10:13:36.97 ID:b72dE8Y00


肇「あっ、そうだ(唐突)。トレーナーさんがおっしゃっていましたが、運動後のマッサージは筋肉の緊張を解して疲労の回復を早めるそうです」

肇「私が柚ちゃんにマッサージをして差し上げます。ささっ、柚ちゃんはそのまま手を楽に伸ばしていて下さい」

柚「ほんとに! わーい、肇チャンやっさしー! じゃあ、お願いしまーす!」


肇「ええ、そのまま手を…」ガチャ

柚「ガチャ?? ん? なにカナ、コレ?」ガチャガチャ

肇「さあ、何でしょう? 当ててみてください」


柚「…手錠?」

肇「ほぼ正解です。柚ちゃんは賢いですね」ナデナデ

柚「エヘヘ。ありがとうー」


肇「正確にはジョークグッズのソフトな手枷です。力を入れても壊れず、手首が傷つくことのないように内側に柔らかい素材を使用している優れものです。悪戯をするには最適なんですよ」

柚「へー、肇チャンは色んなことを知ってるねぇ」

肇「ふふっ。知的で聡明だなんて、柚ちゃんから言われると照れてしまいます」

柚「ソコマデハ言ッテナイヨー」





5: ◆2HdNXSlK.Q 2018/01/02(火) 10:24:00.32 ID:b72dE8Y00


肇「柚ちゃん、以前、私がストレッチをしている時に、悪戯をしてきましたね」

柚「ぎくっ」

肇「それだけに飽き足らず、その後の食事の際には、私があとで食べようと取っておいた練り物を奪いました」

柚「そんなにかまぼこ好きだったの!?」


肇「かまぼこの恨み、今でも忘れていません」

柚「なんか、かまぼこの方が恨みが深そう!?」






6: ◆2HdNXSlK.Q 2018/01/02(火) 10:40:39.77 ID:b72dE8Y00



肇「今は柚ちゃんがヘタっているようなのでその隙を突き、これまでの悪戯の仕返しを敢行します」

柚「ううっ…。わ、分かった! じゃあ、この柚を好きなだけ弄ぶがいいさ! イタズラしてるんだから、イタズラされても文句は言わないヨ!」

肇「よい覚悟ですね。ちなみに私は両利きです」

柚「? それがどったの?」


肇「分かりませんか? 陶芸で土を扱う繊細で正確な手が二本、柚ちゃんを襲うのです。まさか柚ちゃん、私のくすぐりが一般人のそれと同じレベルだと思っていますか?」

柚「……!」

肇「では、行きますよ」


柚「あっ、ちょ、まっ!」

柚「肇チャン、タイム! ストップ! ほんと、タンマ! …ひっ!」


柚「あっ、あっ、あっ、あっ―――」





7: ◆2HdNXSlK.Q 2018/01/02(火) 10:48:11.91 ID:b72dE8Y00


10分後。



柚「あひぃ、あひぃ……。も、もう許して!」

肇「そうですね。少し休憩しましょう」


柚「(くすぐりはまるで地獄のようにカレツだった…。笑い疲れて柚の体力はボドボドだよぉ…)」


肇「おや、柚ちゃん、リフレッシュルームに来る前よりも疲れているではありませんか。一体、誰がこんなことを…?」

柚「肇チャンは鬼なの? 悪魔なの? ちひろサンなの?」


肇「では、今度は本当にマッサージをしてあげましょう。そんなに怯えなくてもいいのですよ、柚ちゃん。ちゃぁんと、優しくしますから」

柚「話を聞いてー! あ、やっ、だめだよ! こ、こないでーーー!」バタバタ


そして冒頭へ。





9: ◆2HdNXSlK.Q 2018/01/02(火) 11:03:12.25 ID:b72dE8Y00


柚「(肇ちゃんはどうしてこうなっちゃったの…? ていうか、くすぐりの時と肇チャンの雰囲気が変わってるよー…。さっきより優しいけど、なんか――」

肇「柚ちゃん」

柚「は、はいっ!」

肇「考えごとをしてはいけません。ちゃんと、私の指の動きを感じ取って下さい」


柚「そ、そんなこと言われても…」

肇「ふむ。取りあえず、上半身を中心に触っていきましょうか。力を抜いて下さいね」

柚「ね、肇チャン。アタシ、…仰向けだよ。上半身のマッサージって……」


肇「ええ、お察しの通りですよ。…柚ちゃん、私と違って中々のお餅をお持ちですが、激しくダンスをされますからいつも辛そうだなと思っていました」

柚「あはは…、そんなご大層なものじゃないよー。肇チャンのプロフィールのサイズとそんなに変わらない変わらない~」

肇「……」ムッ


肇「………」スッ(SRホップステップサマー特訓前の画像を見せる)

柚「…あ、こ、これは~……」

肇「…同じ身長の神崎蘭子さんより実はスタイルが良いんですよね、柚ちゃんは。何か申し開きはありますか?」

柚「あはは…」


肇「……」ムギュ

柚「ひゃわっ……。む、無言で触ってきた!」




10: ◆2HdNXSlK.Q 2018/01/02(火) 11:12:22.28 ID:b72dE8Y00


柚「(…肇チャンは、愛海チャンみたいなことしてくるかと思ったけど、そんなことはなかった…。ちゃんとマッサージっぽくしてくれてる)」

柚「(鎖骨と胸の間の筋かな? 肇チャンの指がそこを強く押してきた)」

肇「ここは小胸筋と言います。凝ったままではリンパの流れが悪くなり、胸に悪影響があります。しっかりほぐしましょうね」


柚「…うん……。…んっ…、…んくっ…!」

柚「(やばっ…。変な声出ちゃう! お、抑えないと…!)」


肇「こら、柚ちゃん。声を抑えてはいけませんよ。リラックスして、自然に息を吐きましょう」


柚「(肇チャンの優しい声が頭に溶け込んで…。抵抗できない……。…う、受け入れちゃうっ…!)」

柚「…うん……。…ふあっ…、…んう……! …はあ……、…あうっ…んん……」


柚「(肇チャンのいつも土を練っている手が、今はアタシの変なとこを触ってる…。指が押し込まれて離れて、押し込まれては離れて…。まるで肇チャンに私が作り直されてるみたいだ…)」

肇「良いですよ。そのまま、私を感じて、私に身を任せて…」ギュッギュッ

柚「(気持ちいい……。手枷をされて、肇チャンに好きなように触られてるのに……。このまま、肇チャンの指を感じていたいと思っちゃうよ……)」


肇「……、柚ちゃん。今、どのような気分ですか? 痛くはありませんか?」

柚「…全然痛くないよ……。…んっ…、気持ち……んんっ…、…いい…。…もっと……、(強く)してもいいよ……」

肇「…」ゾクゾク




11: ◆2HdNXSlK.Q 2018/01/02(火) 11:26:06.82 ID:b72dE8Y00


肇「…分かりました。柚ちゃんの望みの通りにしましょう」

柚「(ん? あれ? アタシ今、マズイ事を口走ったのでは……)」


肇「ふふっ。柚ちゃんという器、私の手で隅の隅まで、余すことなくほぐしてあげますからね」

柚「(肇チャンの手が、柚の禁断の領域へと伸ばされようとしてる……! さ、流石にこれ以上は目撃された時に言い訳できない……! ここで終わりにしないと!)」


柚「は、肇チャン、もうヤメよ! フリスクのみんなに見られたら、アタシ達、パッと見変なことしてると思われるよぉ! 比奈サンが好きな薄い本みたいなことしてると思われるから、ヤメにしよぉ!」



肇「…」ピタリ

柚「…!」ビクッ



肇「……やけにフリスクの方々を気にかけますね。そんなにも皆さんのことがお好きですか?」

柚「あ、当たり前じゃん! 大事な友達だもん!」


肇「じゃあ、わた―――」

柚「肇チャンだって、同じぐらい大事だよ! だから、友達同士でヘンな誤解して欲しくない! 柚は皆とずっと仲良しでいたいから…!」

肇「……!」




12: ◆2HdNXSlK.Q 2018/01/02(火) 11:34:26.32 ID:b72dE8Y00


肇「…ふふ、ごめんなさい。今の質問は少し意地悪でしたね」

柚「わ、分かってくれればいいよ…! じゃあ、手枷……」

肇「でも、手枷は外しませんし、マッサージも続けます」

柚「どえっー! な、なんで!!」


肇「八つ当たりです。同じとは言われましたが、柚ちゃんに大好きだと思われているフリスクの皆さんのこと、ヤケてしまったので…」





肇「…陶芸家だけに、ね」

柚「」





13: ◆2HdNXSlK.Q 2018/01/02(火) 11:38:57.64 ID:b72dE8Y00


柚「う」

肇「う?」




柚「うまくないよーー!!!」


ナ  イ  ヨ  ー


ナ イ ヨ ー 


ナ イ ヨ ー

...




14: ◆2HdNXSlK.Q 2018/01/02(火) 11:47:52.67 ID:b72dE8Y00






ガラガラッ


あずき「ごめんねー、柚ちゃん! 電車が遅れて、遅くなっちゃった!」

柚「…!」ビビクッ

肇「あら、それは大変でしたね」ギュッギュッ

穂乃果「…柚ちゃんと肇さん、何をしていらっしゃるんですか?」


肇「これですか? 『今』は手首のマッサージをしているんです。柚ちゃん、お疲れだったようなので、こうして癒して差し上げてるんです」


忍「ふーん。わっ、柚ちゃん、顔真っ赤でふにゃふにゃだね…。そんなに肇さんのマッサージ、気持ちよかったの?」

柚「………えっ…。…あっ、そう、そうなの! 肇チャンってば、テクニシャンでさー! 肩とか足とか全身やってくれてね、もう最高に気持ちよかったの!」


柚「あ、みんなが来たし、も、もうマッサージは大丈夫だよ、肇チャン!」

肇「そうですか、分かりました」スッ


あずき「えー! 柚ちゃん、いいなー! マッサージ!」

穂乃果「そんなことが…。肇さん、柚ちゃんが大変お世話になったようで、ありがとうございます」ペコリ

肇「いえいえ、私が好きでやったことなので」




15: ◆2HdNXSlK.Q 2018/01/02(火) 11:53:55.51 ID:b72dE8Y00


忍「柚ちゃん、ちゃんと肇さんにお礼いいなよ」

柚「う、うん…。肇チャン、……色々揉んでくれて、あ、ありがと!」

肇「ええ。疲れたらまた、施術して差し上げます」

柚「ああ、うん…! …その内、ね!」


あずき「ああーーー! ていうか、もう現場入りの時間迫ってるよー! 早く行かないと!」

穂乃果「では急がないと。肇さん、慌ただしいですが、もう私たちは行きますね」

忍「じゃあね、肇さん。今度はゆっくり話そうね」

肇「はい、楽しみにしています」


柚「ま、まったねー! 肇チャン!」

肇「…ええ、また」



―――ガラガラ、ピシャッ



肇「……」





16: ◆2HdNXSlK.Q 2018/01/02(火) 11:59:05.72 ID:b72dE8Y00


肇「結局、オチませんでしたか……。…残念、……いえ…、それでこそ柚ちゃんですね……」


肇「……」

肇「今度はもっと良い、最高の道具を用意しておきましょう……。手枷程度の玩具ではなく…ね」ジャラ




肇「……次に会うのが楽しみですね、柚ちゃん。ふふっ…、ふふふっ……」



エンド




17: ◆2HdNXSlK.Q 2018/01/02(火) 12:10:57.46 ID:b72dE8Y00


こんな終わり方になりましたが、次を書く機会があったら柚の逆襲編を書きたいと思います。


あと酉付け前に書いていたのは、下のとか雪美ちゃん系のSSです。

【モバマス】二宮飛鳥 VS 電動マッサージ機

依頼出しておきます。




元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1514854391/

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