1:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:20:33.21
ID:fjQ3P1Zr0
サーバル「食べないよ!」
2:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:20:59.70
ID:fjQ3P1Zr0
――――そんな事があった。
あの時、私は確かにかばんちゃんに食べないよって、そう言った。
狩りごっこ。
一方が一方を獲物に見立てて追いかける、ただそれだけの遊び。
捕まえた相手を本当に食べてしまう、なんて事はないんだ。
3:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:21:29.87
ID:fjQ3P1Zr0
かばんちゃんと最初に出会った時、
逃げるかばんちゃんを狩りごっこがしたいんだと思った私は、
全力で追い掛けて捕まえた。
そしたら、かばんちゃんが泣きそうな顔で食べないでくださーいって、
そう言ったんだ。
4:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:22:13.86
ID:fjQ3P1Zr0
食べないよ!、ってその時私は大声でそう答えた。
ただのごっこだもの、当たり前。
だけど、最近……。
5:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:23:53.87
ID:fjQ3P1Zr0
かばん「…」テクテク
サーバル「…」ジー
かばん「…」
サーバル「…」ジー
かばん「…あの、サーバルちゃん」
サーバル「ん?な、なに?」
かばん「ボクの顔に、何かついてる…?」
サーバル「あ、い、いや別にー?」
6:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:24:34.71
ID:fjQ3P1Zr0
……サーバルちゃんの様子がおかしい事に、
ボクは前から気付いていた。
いつもは普段どおりなんだけれど、ふとした拍子に
無言でじっとボクの顔を見詰めている事がある。
7:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:25:11.37
ID:fjQ3P1Zr0
そんな時のサーバルちゃんの目は、いつものどこか愛嬌のある目じゃなくて
表情のない、何の感情も感じさせないものに思えた。
例えるなら、野生の動物が狩ろうとしている獲物を見つめているような。
8:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:25:46.27
ID:fjQ3P1Zr0
サーバルちゃんは、サンドスターの作用によって
今は人間のような恰好をしているけれど、元は野生のサーバルキャット。
本質的には野生動物なんだ。
その本能が、表面に現れようとしているのかも知れない…。
9:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:26:34.99
ID:fjQ3P1Zr0
かばん「さーて、今日はここらへんで休もっか」
サーバル「うん!丁度いい木のウロがあって良かったね」
ボクとサーバルちゃんは旅を続ける途中で休む時、、
丁度いいほら穴や大きな木のウロがあればそこで休む。
基本的にボクたちは寝るときそばで一緒に眠る。
けど最近、ふと、夜中に目をさましたりすると…。
10:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:27:05.71
ID:fjQ3P1Zr0
かばん「…」
サーバル「…」
かばん(…サーバルちゃんの視線を、背中に感じる)
サーバル「…ウル…」
かばん(サーバルちゃんが、動物ぽいうなり声をあげてるのも聞こえる…)
サーバル「…ルルル…ルル…」
こんな時、サーバルちゃんはボクの背中をあの例の無感情な
野生動物が獲物を狙うような目で見つめているんだろう。
11:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:28:15.60
ID:fjQ3P1Zr0
サーバル「さーって、朝だ!かばんちゃん、今日も頑張って旅しようねー」
かばん「う、うん…」
サーバル「あれ?どうしたの?元気ないよかばんちゃん」
かばん「う、ううん、何でもない、大丈夫」
無事に朝を迎えるたびに、ホッと胸を撫で下ろす。
そんな毎日が続いていた。
12:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:28:59.59
ID:fjQ3P1Zr0
私、最近自分がおかしくなってる事に気がついていた。
ふとしたきっかけで、かばんちゃんから目が離せなくなるんだ。
かばんちゃんの、柔らかそうなほっぺ。
とっても可愛らしい腕。
そして…あの、ほっそりして…綺麗な…
首筋…。
13:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:29:34.27
ID:fjQ3P1Zr0
その時の私の頭の中は、色んな思いが渦巻く。
かばんちゃんの首筋って、どんな味がするんだろう。
それから、あの可愛らしい腕は?
ほっぺは?
14:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:30:00.93
ID:fjQ3P1Zr0
けど、かばんちゃんは言ったんだ。食べないでくださいって。
うん、大丈夫。食べないよかばんちゃん。
大丈夫、大丈夫。…大丈夫だよ。
……大丈夫…だから…
15:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:30:30.48
ID:fjQ3P1Zr0
かばん「…サーバルちゃん?」
サーバル「あ?う、うんなにかばんちゃん?」
かばん「どうしたの?ボクの顔をじっと見て」
サーバル「あ、う、ううん?何でもないよ?」
食べない食べない、食べないよかばんちゃん。
だって、かばんちゃんは大切な友達だもの。
約束を破ったら、嫌われちゃうもんね。
……でも…
16:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:31:17.77
ID:fjQ3P1Zr0
夜
サーバル(…)
かばん「ウルル…ルルル…フゥッ」
サーバル(…サーバルちゃん、もう我慢が限界に来てるみたい…)
かばん「ルル…フゥーッ…」
17:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:31:44.38
ID:fjQ3P1Zr0
サーバル(逃げても、ダメだよね)
かばん「グルッ…ルルル…」
かばん(きっと、簡単に捕まっちゃう)
サーバル「フゥー、フゥーッ…!」
18:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:32:20.99
ID:fjQ3P1Zr0
かばん(…食べられるのって、痛いのかな)
かばん(たぶん、すごく痛いよね)
かばん(…お願い、サーバルちゃん。せめて、痛まないように…)
サーバル「フゥー、フゥー…」
その日、今にも飛びかかろうとする野生動物のような
サーバルちゃんのうなり声を背後に聞きながら、
ボクはいつしか眠りに落ちていった…。
19:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:32:57.59
ID:fjQ3P1Zr0
かばん「…ハッ?」
かばん「…」
かばん「…サーバル…ちゃん?」
まだ薄暗い明け方、ボクは目を覚ました。
ボク、生きてる…。
いや、それよりも隣に寝てたサーバルちゃんがいない?
20:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:33:34.34
ID:fjQ3P1Zr0
かばん「…サーバル、ちゃん」
かばん「サーバルちゃん!」
大声でサーバルちゃんの名前を叫ぶ。
そうしながらボクは思った。
きっと、サーバルちゃんはボクの前から姿を消したんだ。
ボクを食べてしまわないように…。
21:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:34:03.07
ID:fjQ3P1Zr0
かばん「サーバル…ちゃん…」
かばん「ボク達…友達でしょ…?」
かばん「どうして、ボクを一人で置いてくの…?」
かばん「サーバル…ちゃん…」
かばん「サーバルちゃーんっ!」
命が助かった安心感よりも、
寂しさでボクの胸は張り裂けそうだった。
ひどいよ、サーバルちゃん…。
ボクを一人ぼっちで置いてくなんて。
22:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:34:50.90
ID:fjQ3P1Zr0
サーバル「…かばんちゃん」
かばん「さ、サーバルちゃん?」
その時、近くの背の高い草むらから声が聞こえた。
何だ、サーバルちゃん、こんな近くに…。
23:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:35:23.95
ID:fjQ3P1Zr0
かばん「もう、びっくりさせないでよ、サーバ…」
サーバル「…ウル…ルルル…」
草をかきわけ、サーバルちゃんの姿を見つけたときに
ボクは体が固まった。
サーバルちゃんは地面に丸くうずくまり、必死に自分で両腕を押さえ
今にも爆発してしまいそうな何かの衝動と戦っているようだった。
24:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:35:57.38
ID:fjQ3P1Zr0
かばん「さ、サーバルちゃ…」
サーバル「来ないでかばんちゃん!はぁっ、はぁっ…ウルッ、ウルルルッ!」
サーバル「…私、ちょっと前から変なんだ」
サーバル「かっ、かばんちゃんを見てると…」
サーバル「た、食べたくって、食べたくってっ…ルルッ、ルルアーッ!」
かばん「さ、サーバルちゃん…」
25:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:36:27.06
ID:fjQ3P1Zr0
サーバル「け、けどかばんちゃんは、私の大切な、大切な友達だから…」
サーバル「逃げてっ、かばんちゃん!私の抑えが効かなくなる前に、早く!」
かばん「…いいよ、サーバルちゃん」
サーバル「え…?」
26:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:36:53.47
ID:fjQ3P1Zr0
かばん「ボクを、食べてよ…」
サーバル「か、かばんちゃん…!ダメだよ、そんなっ…!ウルルッ…!」
かばん「そんなに苦しんでるサーバルちゃん、放っておけないもの」
サーバル「だ、ダメッ、お願いだから…ウルルゥッ!」
27:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:37:27.76
ID:fjQ3P1Zr0
かばん「ボク達、友達でしょ?」
サーバル「か、かばんちゃん…」
かばん「サーバルちゃんに食べられるなら、ボク、かまわないよ…」
サーバル「か、かばんちゃん、ダメッ…!」
サーバルちゃんはしばらく震えながら地面に蹲っていたが、
しばらくして体の震えがピタリと止まった。
そして…。
28:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:37:57.72
ID:fjQ3P1Zr0
サーバル「…かばん、ちゃん」
サーバル「かばんちゃーんっ!」
かばん「う、うわぁ!?」
最初に出会った時と同じような、天高い、サーバルちゃんのジャンプ。
そして次の瞬間、ボクはサーバルちゃんにのしかかられ、
地面に押し倒されてしまった。
29:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:38:24.11
ID:fjQ3P1Zr0
サーバル「はぁっ、はぁっ、か、かばんちゃんが食べていいって言ったんだからね?」
サーバル「た、食べていいんだよね?かばんちゃん?」
かばん「…うん。食べていいよ、サーバルちゃん」
サーバルちゃんの瞳の瞳孔は完全に開き、
口の端からはよだれが垂れている。
きっと、ずいぶん我慢してたんだ。
ごめんねサーバルちゃん。そんなに辛い思いさせちゃって…。
30:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:38:50.54
ID:fjQ3P1Zr0
サーバル「じゃ、じゃあ、食べるよ?いただきまーす!」
かばん「あっ…!」
ボクの首筋をぺろりとサーバルちゃんがなめた。
恐怖とくすぐったさで、ボクは思わず身を硬くした。
31:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:39:17.75
ID:fjQ3P1Zr0
サーバル「んっ、おいしい、おいしいよかばんちゃん!」
かばん「さっ、サーバルちゃ…!」
クンクンと匂いを嗅いだり、ペロペロとボクの首筋を舐めるサ-バルちゃん。
野性動物の本能的な行動なんだろうか。
今はくすぐったいっけど、今、そのうちに、きっと鋭い痛みが…。
32:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:39:44.22
ID:fjQ3P1Zr0
サーバル「…ふぅ。思ってたよりも」
サーバル「ずっと、おいしいよかばんちゃん…」
サーバルちゃんはボクをあの野生動物の目で見下ろした。
もう、理性の歯止めが完全に失われたんだろう。
ぎらぎら輝く目。ふぅ、ふぅという荒い息遣い。
ボクの見たことのないサーバルちゃんがそこにいた。
33:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:40:11.00
ID:fjQ3P1Zr0
サーバル「…じゃあ」
サーバル「いっただっきまーす!」
かばん「あっ!」
サーバルちゃんの唇が首筋に押し当てられ、ちゅーっと力強く吸われる。
そしてベロベロと舐めあげられたり軽く噛まれたり…。
な、何だか様子が…。
34:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:40:40.18
ID:fjQ3P1Zr0
かばん「ちょ、ちょっとサーバルちゃ…っ」
サーバル「はぁ、はぁ、もう止められないよ!」
かばん「んっ、あっ、くすぐった、んっ!」
サーバル「ずっと、かばんちゃんにこうしたかったんだ、んっ!」
かばん「ンンンーッ!?」
唇を塞がれ、思いっ切りちゅーっと吸われる。
それからほっぺもちゅーっと吸われ、甘噛みされ、ペロペロと舐められる。
サーバルちゃんの唇と舌が、ボクの首筋といわずほっぺといわず
吸ったり舐めたりする。
35:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:41:14.07
ID:fjQ3P1Zr0
サーバル「うみゃみゃみゃみゃーっ!」
かばん「わーっ!?」
サーバルちゃんの鋭い爪でボクは服を引き裂かれてしまった。
そして、裸になったボクを見て…。
36:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:41:41.09
ID:fjQ3P1Zr0
サーバル「はぁ、はぁ、かばんちゃんの胸の、二つのジャパリまん…」
かばん「さ、サーバルちゃん、恥ずかし…」
サーバル「いっただきまーす!」
かばん「わぁーっ!?」
37:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:42:11.34
ID:fjQ3P1Zr0
2時間後
かばん「うう…」
サーバル「あー、おいしかったー」スッキリツヤツヤ
かばん(裸にされて、全身ペロペロ舐められて…)
かばん(は、恥ずかしい…)
サーバル「おいしかったよー、かばんちゃん。今度また食べさせてねー」
38:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:42:44.05
ID:fjQ3P1Zr0
かばん「…あ、あの、サーバルちゃん」
サーバル「ん?なに?」
かばん「た、食べないでください…」
サーバル「ええーっ!?なんでぇー!?」
終
40:
以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします 2018/01/08(月) 19:45:59.65 ID:sRKwvePTO
乙
平和でよかった
元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1515406832/
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