1:
◆Xz1yv1fzOo 2017/10/27(金) 15:31:24.15
ID:REPHzFdU0
ラスティックピースの小話です。
2:
◆Xz1yv1fzOo 2017/10/27(金) 15:32:20.86
ID:REPHzFdU0
朝
女子寮/美由紀の部屋
美由紀「zzz……」
美由紀「んみゅ……」
ピピピ ピピピ ピピピ
美由紀「ん……はふ……」ググーッ
美由紀「ふわぁ……」ゴシゴシ チラ
時計<5:00>ピピピ ピピピ カチッ
美由紀「はふ……よしっ、と」トタトタ
シャーッ
美由紀「うわぁ……まだ少し暗いなー。……とっても早い朝ってこんな感じなんだね」
美由紀「……よしっ、じゃあ準備っと! お着替えお着替え〜」ルンルン
美由紀「……ふわぁぁ。でもまだ眠いや……」アー
3:
◆Xz1yv1fzOo 2017/10/27(金) 15:33:01.83
ID:REPHzFdU0
ガチャ
美由紀「おはようごさいまー……す?」
悠貴「美由紀さん、おはようございますっ!」
真尋「美由紀ちゃーん! おっはよー!」
美由紀「二人とも、おはよー! びっくりした。とっても早起きなんだね」
悠貴「はいっ、今日は真尋さんとランニングなんです!」
真尋「へへっ、誘われたからには早起きしないとってね! 美由紀ちゃんこそどうしたの、すっごい早いね?」
美由紀「ふふふ……これ!」
4:
◆Xz1yv1fzOo 2017/10/27(金) 15:34:21.54
ID:REPHzFdU0
悠貴「わあっ、箒ですか! お掃除するんですねっ」
美由紀「そうだよ! これで事務所の前をお掃除するんだ〜♪」
真尋「そっかー! うーん、誘いたかったけど……なら仕方ないね!」
美由紀「もう、二人に走られちゃったら着いていけないよ〜」
悠貴「大丈夫ですっ、美由紀さん! 私が精一杯サポートしますから♪」
美由紀「そう? なら……って! みゆきはお掃除なの! ダメだってば悠貴ちゃん〜」
悠貴「えへへっ、ごめんなさい♪」
真尋「よしっ、悠貴ちゃん! それじゃ、いこっか!」
悠貴「はいっ! じゃあ美由紀さん、失礼しますねっ」
美由紀「うん! いってらっしゃ〜い♪」
ガチャ パタン
ーーーー
真尋「……あれっ、そういえば美由紀ちゃんが年上なんだ」
悠貴「? 真尋さんっ、どうしました?」
真尋「ううん、なんでもないよ!」
ーーーー
5:
◆Xz1yv1fzOo 2017/10/27(金) 15:35:52.57
ID:REPHzFdU0
美由紀「真尋ちゃんも悠貴ちゃんもすごいな。こんな朝早く起きて……ふわぁ」
美由紀「うー……ちょっと眠いや。何か冷たいもの……」トタトタ
台所
比奈「」トポトポポ
美由紀「あれっ? 比奈ちゃん、おはよー!」
比奈「あ……美由紀ちゃん、おはようっス。……おっとと」トポトポ
美由紀「わー……コーヒーだ。すごいね比奈ちゃん」
比奈「すごい……っスかね? へへ、なんかどうもっス」
美由紀「みゆきはブラックコーヒーダメなの。んんっ! ってなっちゃう」
比奈「んんっ! っスか。それは辛いっスね」
美由紀「そうっすよー」
比奈「そうっスかー」
美由紀「……ふふっ♪」
比奈「……へへっ♪ ところで、何かご用っスか美由紀ちゃん」
美由紀「うん、みゆきちょっと何か飲もうかなって」
比奈「はー、なるほど。えーっと……ああ、うん。なんか色々あるっスよー」
6:
◆Xz1yv1fzOo 2017/10/27(金) 15:36:27.48
ID:REPHzFdU0
美由紀「どれどれー?」ガチャッ
美由紀「あ、カフェオレー♪」
比奈「えーと……ここかな? あった、コップどうぞっス」
美由紀「ありがと、比奈ちゃん!」
比奈「いえいえー」
美由紀「♪〜」ゴクゴク
比奈「ところで美由紀ちゃん、こんな朝早くからどうしたんス?」
美由紀「寮の前をお掃除するの! えーと……あれで!」
比奈「ああ、立派な……竹箒? っスね」
美由紀「でしょ!」
比奈「へへ、偉いっスねー」ナデナデ
美由紀「ありがと〜♪」
7:
◆Xz1yv1fzOo 2017/10/27(金) 15:37:22.21
ID:REPHzFdU0
比奈「ふふ……さて、アタシも帰る用意しとかないと」
美由紀「比奈ちゃん、泊まってたんだ?」
比奈「っス。いやあ、鑑賞に白熱してたらいつの間にか……って、これは美由紀ちゃんには聞かせられないっスね」
美由紀「えー? もう、きになるよー!」
比奈「美由紀ちゃんには不健康なお話っスから……美由紀ちゃん、大人になってもちゃんと寝るんスよ」ナデナデ
美由紀「? よくわかんない……」
比奈「はは……じゃあ、アタシはここらで〜」
美由紀「うん! 比奈ちゃん、気をつけてねー!」フリフリ
トタトタ……
美由紀「……比奈ちゃん、コーヒーなんて大人だなあ」
美由紀「あ、ちょびっとだけポットに……おためしに少しだけ」
美由紀「……んんっ! やっぱりまだだめ……」
ーーーー
8:
◆Xz1yv1fzOo 2017/10/27(金) 15:38:16.09
ID:REPHzFdU0
美由紀「おっそうじ、おそうじ〜♪」トテトテ
飛鳥「……おや、そこに見えるのは美由紀かい」
美由紀「あっ、飛鳥ちゃん! おはよー!」
飛鳥「ああ、おはよう。……こんな朝早くから奇遇だね」
美由紀「だねー! 飛鳥ちゃんも早起きなんだ」
飛鳥「ちょっと違うね……運命のいたずらってヤツさ」
美由紀「えーと……なんとなく起きちゃったの?」
飛鳥「……どうだろうね」
9:
◆Xz1yv1fzOo 2017/10/27(金) 15:38:54.07
ID:REPHzFdU0
美由紀「なるほど〜。あ、ねえねえ飛鳥ちゃん、何してたの?」
飛鳥「ただ赴くままに、歩いていただけさ。人が全くいないこの空間を味わいながら、ね」
美由紀「お散歩してたんだね!」
飛鳥「ふふっ、 まあ言うなれば」
美由紀「へえ〜……みゆきもお散歩好きだよ! 道に迷ったりもしちゃうけど……」
飛鳥「そうか。……まあキミのことだ、迷っても帰るべき所はしっかりと理解ってるんだろう?」
美由紀「うん! 太陽が見えたらわかるよ!」
飛鳥「フッ……対したものだね、キミは。称賛に値するよ」
美由紀「? えっと……うん!」
飛鳥「……ああ、誉めてるのさ」
美由紀「なるほどー! ありがと、飛鳥ちゃん!」
飛鳥「ボクにはないスキルさ……どうやっているのか、とても興味深い」
美由紀「んー、太陽と時間だけでわかるよ?」
飛鳥「……成程。やはりボクには難しそうだ」
美由紀「そんなことないよ〜……時間? あ! もうこんな時間なんだ、ごめんね飛鳥ちゃん!」
飛鳥「? ああ、なんだかわからないが……また会おう、美由紀」
トタトタ……
飛鳥「……箒、ね」
10:
◆Xz1yv1fzOo 2017/10/27(金) 15:39:57.21
ID:REPHzFdU0
女子寮前
ガチャン
美由紀「よいしょっ……と」トントン
美由紀「よしっ、それじゃ始めるぞー!」グイーッ
サッ サッ
美由紀「♪〜」
サッ サッ
美由紀(落ち葉がいっぱいだねー。今さら気づいたけど)
サッ サッ
美由紀(よく見ないと気づかなかったなあ。いつも通ってた道だからすごく……)
美由紀(……いつも、かぁ。もうここの道もなれて来たんだなあ)
サッ
美由紀(……お父さん、元気にしてるかなあ。お母さん、ご飯いっぱい食べてるかなあ)
美由紀(お家でも、おそうじのお手伝いしてたな、なんだか懐かしいや……)
サッ
美由紀(……)
11:
◆Xz1yv1fzOo 2017/10/27(金) 15:41:07.44
ID:REPHzFdU0
スタスタ
P「……おっ、美由紀か?」
美由紀「あっ、Pさん! おはようございまーす!」
P「おお、女子寮の掃除か」
美由紀「うん! ……あ、ちょっと待っててね。ササッと掃いて……っと」
美由紀「よしっ、キレイな道のできあがり! どう、Pさん?」
P「うーん、凄く綺麗になったな。えらいぞ美由紀」
美由紀「えへへ〜♪ うん、やっぱり早起きすると良いことあるね! 朝からPさんとも会えたし!」
P「ははは、そんなに会えて嬉しかったのか?」
美由紀「うんっ! だってPさんだもん」
P「それはどうも」ナデナデ
美由紀「えへへ♪」
P「……よしっ、じゃあ俺も手伝ってあげようか」
美由紀「え、Pさんも? いいの?」
P「ああ、今日は早起きしたんでな。時間はまだまだ余裕がある」
美由紀「わーい♪ えへへ、そしたら二倍キレイになるね〜♪」
P「よし、じゃあ……俺は手で拾っていこうか」
美由紀「うん、お願いします!」
12:
◆Xz1yv1fzOo 2017/10/27(金) 15:41:50.62
ID:REPHzFdU0
サッ サッ
美由紀「♪〜」
ヒョイ ヒョイ
P「美由紀、すごい楽しそうだな」
美由紀「うん、楽しいよ! みんなが住んでる女子寮だもん。楽しいし、嬉しいの!」
P「そうかそうか、それならよかった」
美由紀「♪~」
サッ サッ
P「……」
美由紀「……」
美由紀「……今日朝起きてね、色んな人と会ったんだ」
P「寮の皆か」
美由紀「うん! 朝でもみんなはここにいるんだなって。なんだか不思議な気分だったの」
13:
◆Xz1yv1fzOo 2017/10/27(金) 15:42:40.31
ID:REPHzFdU0
P「あー、なんとなくわかるかもしれん。こう……暗いし、まだ夜の続きみたいで誰もいないような気分なんだよな」
美由紀「そうそう! でも起きてる人はいて、でも気分は夜で……なんだかわからなくなってきちゃうね」
P「なんだか複雑だなあ……」
美由紀「たしかにね~。……とにかく、いつどんな時に来てもやさしいみんながいてくれるって思って……なんだかうれしい気分なの」
P「ふふっ、美由紀はみんなのことがだいすきなんだな」
美由紀「うん! みんなみんな、と〜っても優しいしきれいだし……みゆき、ここに住んでるみんながだーいすき!」
美由紀「もちろん、ここに住んでない人も……お父さんやお母さんも、地元のお友だちも、近所の人達も、みんなみんなだいすきだよ!」
P「……そっか」
美由紀「うんっ! みんなのためにできるんなら……みゆき、すっごく頑張れちゃうの」
14:
◆Xz1yv1fzOo 2017/10/27(金) 15:43:46.65
ID:REPHzFdU0
P「うん、やっぱり……美由紀は偉いな。とっても」
美由紀「えへへ……照れちゃうよ」
P「美由紀、その心は大事に……とっても大事にしていくんだぞ。これから将来、その心は美由紀をとっても良い大人にしてくれるから」
美由紀「……うんっ!」
P「……それにな。美由紀がみんなを好きなように……」チラッ
美由紀「?」
タッタッタッ……
P「みんなも、美由紀のことが好きみたいだな」
悠貴「おーい、美由紀さーん!」タッタッタッ
真尋「美由紀ちゃーん!」タッタッタッ
15:
◆Xz1yv1fzOo 2017/10/27(金) 15:44:25.18
ID:REPHzFdU0
美由紀「あ、二人ともー! お帰りなさい! ……あ、それって」
悠貴「はいっ! えっと、私たちも……」スッ
真尋「掃除、手伝おっかなって! 事務所から借りてきたんだ!」スッ
美由紀「わぁ……ありがとう、悠貴ちゃん、真尋ちゃん!」
比奈「……あ、ちょっと出遅れちゃった感じっスかね?」
飛鳥「いや、そうでもないさ。まだ終わってはいないみたいだからね」
美由紀「比奈ちゃんに飛鳥ちゃん!」
比奈「いやまあ、ちょっとだけならアタシもお手伝いしましょうかなーと……」
飛鳥「……ふとした気まぐれさ。でもまあ、たまにはこういうことも良いだろう……ってね」
美由紀「わぁ……みんな、ありがとう!」
P「ふふ、よかったな美由紀」
美由紀「……うんっ! みゆき、すっごく幸せ♪」
終
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