1:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 00:01:29.29
ID:dI+mrwXz0
朝倉「命乞いのつもり?」
キョン「違う! 冗談でもそんなことを言えば奴らが……っ!」
朝倉「冗談だと思う?」
朝倉「死ぬのっていや? 殺されたくない? わたしには有機生命体の死の概念がよく理解出来ないけど」
キョン「朝倉、今ならまだ間に合う! 撤回してくれ!」
朝倉「無駄なの」
朝倉「ねえ、あきらめてよ。結果はどうせ同じことになるんだしさあ」
キョン「もうだめだ……奴らが……くる……っ!」
ガラガラッ!
2:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 00:03:10.88
ID:dI+mrwXz0
谷口「うぃーっす」
谷口「WAWAWA忘れ物~って、うお!」
谷口「キョン、お前こんなところで何してんだ?」
キョン「谷口!」
朝倉「どうしてあなたがこの空間に割り込めるの!?」
谷口「状況がよくわからねーが、要するに情報統合思念体急進派が暴走したってことでいいのか?」
キョン「いや、俺にはわからん」
谷口「朝倉……がっかりだぜ。お前は俺様美的ランキングAAランクプラスだったのによお」
谷口「キョンに危害を加えるってんなら……」
谷口「今のお前は……『チンカス』に格下げだ」
3:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 00:05:49.40
ID:dI+mrwXz0
朝倉「なんだっていいわよ。それよりどうしてこの空間……っ!」
シュワシュワシュワ!
朝倉「痛っ! 痛い! 何よこの赤い球は!」
赤い球「んっふ」ホワワーン
古泉「あなたのために、参上しました」
キョン「古泉!」
朝倉「あなたまで……っ!」
古泉「『キョンくん原理』という言葉をご存知ですか?」
朝倉「知らないわよ!」
古泉「『キョンくん観測す、故にホモあり』」
古泉「要するにこの世界のホモは、キョンくんが観測することによって初めてその存在が確立される、というワケです」
4:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 00:07:27.26
ID:dI+mrwXz0
朝倉「意味がわからないことを言わないで!」
キョン「お前にキョンくん言われたくないぜ。気色悪い」
古泉「んっふ。これは手厳しい」
古泉「おっと、どうやら『同志』がまた一人」
朝倉「まだいるの!?」
ブウウウウウウウウウウウン
ガッシャアアアアアアアアン
朝倉「タ、タクシー!?」
「ふふ、学校の中を突っ走るなんて初めての経験ですよ」
新川「ですが、キョンくんのことを想うと出来てしまう……これが恋というものですな」
朝倉「誰!?」
5:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 00:09:03.91
ID:dI+mrwXz0
新川「おっとこれは失礼を。わたくし、『涼宮ハルヒの退屈』に収録されている『孤島症候群』にて執事をやらせていただく、新川と申します」
新川「以後お見知りおきを」ニコッ
古泉「新川さんは僕の同志です。色々な意味でね」
朝倉「なんだっていいわよ! それよりどうやっ」
ジワジワジワ
朝倉「熱っ! 熱い! 何よこの熱気は!」
「いやあ、キョンくんのピンチだって聞いて、いても勃ってもいられなくてね」
大森「ほら、ストーブ持ってきたよ」
朝倉「もっと誰よこのオッサン!?」
大森「大森電器っていうしがない店の店長だよ。詳しくは『涼宮ハルヒの溜息』、あるいは『サムデイ イン ザ レイン』を見てくれれば分かると思うなあ」
古泉「大森さんは、SOS団自主製作映画のスポンサーになってくれる予定の方です」
朝倉「予定って何よ!?」
6:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 00:11:16.11
ID:dI+mrwXz0
朝倉「何なのよあんたたち! 私の情報制御空間をいともたやすく……っ!」ゾクゾクゾクッ
朝倉「なによ、この感覚……これは……恐怖!?」
谷口「おいでなすったぜ、アイツが……!」
古泉「んっふ。真打登場といったところでしょうか」
新川「彼こそが救世主……!」
大森「誰も彼には敵わない……!」
カツン……カツン……
国木田「やあ、キョン。どうやら大変みたいだね」
キョン「国木田!」
朝倉「国木田……くん……!?」
7:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 00:13:47.56
ID:dI+mrwXz0
朝倉「どうしてあなたが……!」
国木田「どうして、と聞かれても困るなあ」
国木田「僕らは『ホモ』だからね」
国木田「『キョンくん原理』により、キョンがいるところには必ず現れる」
国木田「それが僕たち……『キョンくんを愛し隊』さ」
谷口「へへ」
古泉「んっふ」
新川「ふふ」
大森「えへへ」
キョン「」
朝倉「気色悪い……」
8:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 00:15:15.60
ID:dI+mrwXz0
キョン「朝倉逃げろ……っ! こいつらは普通じゃないんだ!」
朝倉「たかが人間が私に勝てると思う?」
朝倉「さっきは遅れをとったけど、あなたたちを消させてもらうわ!」
朝倉「パーソナルネーム古泉一樹を敵性と判定。当該対象の有機情報連結を解除するわ」
古泉「おや僕ですか。困ったものです」
朝倉「許可が下りたわ! 消えなさい」
古泉「では奥の手を出すしかないみたいですね……」ボロン
キョン「」
朝倉「汚いもの見せないでよっ!」
古泉「んっふ」
9:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 00:20:10.54
ID:dI+mrwXz0
朝倉「どうして……? 情報連結解除がうまくいかない……!」
古泉「僕のイチモツには大量の情報が詰まっています。そしてそれは今も増え続けている……!」
古泉「その速さは宇宙の膨張速度に匹敵すると言われています」
古泉「情報統合思念体でさえ、その速度には追い付けないでしょうね」
朝倉「そんな……! 一体なんの情報が……!」
古泉「それはひとえに『愛』と呼ばれるものですよ。んっふ」ウインク
キョン「こっちを見るな。気色悪い」
朝倉「ちっ! こうなったら強硬手段で行くしかないわねっ!」バッ
キョン「朝倉のやつ、ナイフで……! 逃げろ、谷口!」
谷口「それには及ばねえよ」
10:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 00:22:45.12
ID:dI+mrwXz0
谷口「WAWAWA、忘れもの~」ガチャ
朝倉「なっ!?」
谷口「俺は忘れ物を取りに行くとき、空間にドアを創ることができるのさ」
谷口「ん? 忘れ物はなんだって?」
谷口「おいおい。お前以外に誰がいるんだよ、なあキョン?」
キョン「うるせえ! 誰も聞いてねえ!」
朝倉「猫型ロボットみたいなことして……!」
朝倉「もう許さないわっ!」
キョン「朝倉のやつ、槍のようなものを出しやがった……!」
キョン「大森さんっ! 危ない!」
ギュオッ!!!!
11:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 00:25:00.94
ID:dI+mrwXz0
パパパパパパ
朝倉「は?」
大森「いやあ、持ってきておいて良かったよ」
朝倉「エアガンで全部撃ち落とした……?」
大森「これは商店街の山土さんが作った特注のエアガンさ」
大森「SOS団の映画撮影用に作っておいたんだけど、ちょっと威力が強すぎるかなあ」
キョン「そんな危険なものを作らないでください!」
朝倉「どいつもこいつもふざけたやつ……!」
朝倉「もう怒ったわ……っ!」
キョン「朝倉の腕が光に包まれ、触手のように延びていく……!」
12:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 00:28:53.99
ID:dI+mrwXz0
朝倉「死になさい」
ギュオッ!
キョン「新川さんっ!」
新川「なあに、心配ご無用。私は執事ですゆえ」
新川「『料理』も仕事のうち……っ!」
スパスパスパッ!
キョン「朝倉の延びた腕が切り刻まれていく!」
新川「お待たせしました」
新川「宇宙人のセコンド・ピアット ~初めての唇はキョンくんの味~ でございます」
朝倉「……」
13:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 00:30:14.93
ID:dI+mrwXz0
朝倉「いい加減にしてよっ!」
朝倉「人間ごときが、情報統合思念体に逆らうなんて……っ!」
国木田「情報統合思念体がなんだっていうんだい?」
国木田「僕らは『ホモ』なんだよ」ドン!
朝倉「こんなのふざけてるわよ……」グス
国木田「朝倉さん、キミだって本当はこんなことしたくないんだろう?」
朝倉「は?」
国木田「朝倉さんの本当の気持ちはわかるよ。だってキョンを殺すなんて考えただけでもおぞましいもの」
国木田「キミは情報統合思念体急進派に操られているだけなのさ」
朝倉「国木田くん、あなた何を言って……」
国木田「朝倉さん、キミを解放する……!」
14:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 00:33:15.19
ID:dI+mrwXz0
国木田「古泉くん! 新川さん!」
古泉「お任せあれ」ボロン
新川「承知」ボロン
国木田「谷口っ! 大森さん!」
谷口「おうよっ!」ボロン
大森「ようし!」ボロン
キョン「」
朝倉「」
15:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 00:35:46.77
ID:dI+mrwXz0
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
朝倉「ものすごい情報量……これは……!」
古泉「ワームホールですよ」
キョン「ワームホール!?」
新川「我々の力が集まればこの程度はたやすい」
谷口「ワームホールは空間に風穴を開ける……!」
大森「そしてワームホールが辿り着く先は……!」
朝倉「はっ! あれは情報統合思念体!」
国木田「さて、と」ボロン
朝倉「ま、まさか!」
国木田「そのまさかさ!」
国木田「僕のイチモツは『特別』でねっ! 情報生命体をも貫く!」
16:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 00:36:52.49
ID:dI+mrwXz0
国木田「いっけえ!」ズブリ
情報統合思念体「!!!!!?????」
国木田「キョンに手出しはさせないぞ!」
朝倉「く、くるってる……」
国木田「うおおおおおおおおおお」パンパン
古泉「流石ですね」
新川「美しい」
谷口「いくつものオチを奪ってきたイチモツは一味違うぜ!」
大森「これはSOS団の映画に出すべきだよ」
国木田「いくぞ! 情報統合思念体! キョンに手を出したことを後悔するんだね!」
国木田「ああああああああああああああっっっっ!」
18:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 00:41:49.71
ID:dI+mrwXz0
国木田「ふう……」
キョン「……ど、どうなったんだ……?」
古泉「無事、イッたみたいです」
朝倉「……そんなまさか」
キョン「朝倉?」
朝倉「情報統合思念体と連絡が取れない……!」
朝倉「まさか本当に彼は情報生命体を犯したというの……!」
国木田「普通なら無理だろうさ」
国木田「でも僕は普通じゃない」
国木田「愛する者がいるからね」チラッ
キョン「ひっ……」
19:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 00:43:06.34
ID:dI+mrwXz0
朝倉「そんな。私が、間違っていたというの……」
古泉「人間は間違える生き物です。そしてそれは宇宙人も同じ」
新川「我々はあなたを許します」
谷口「朝倉、お前も本当の自分の気持ちに気づいているんじゃないのか?」
大森「素直になりなよ、朝倉さん……!」
朝倉「……」
朝倉「うん……」
朝倉「私、本当はキョンくんのことが好きっ!」
キョン「えっ」
朝倉「初めて会ったときから好きだったの! キョンくん、付き合って!」
国木田「図に乗るなよメス豚があっ!!!!」ドゴォッ!!
朝倉「ぐはぁ!」
20:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 00:45:44.79
ID:dI+mrwXz0
谷口「朝倉、ルール違反にもほどがあるってもんだぜ」
古泉「困ったものです」
新川「『キョンくんを愛し隊』は、いついかなる時も紳士でなければなりません」
大森「たかが女がキョンくんと付き合えると思ったのかい?」
朝倉「どうすれば……」
国木田「朝倉さんには足りないものがある」
朝倉「それは……いったい……」
国木田「決まってるだろう」
国木田「これさ」ボロン
キョン「」
21:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 00:47:51.26
ID:dI+mrwXz0
谷口「素直になれよ、朝倉」ボロン
古泉「『キョンくん観測す、故にホモあり』ですよ」ボロン
新川「紳士は時に野獣にもなるのです」ボロン
大森「キミが欲しいものはこれ、だろう?」ボロン
朝倉「みんな……」
朝倉「ありがとう、わたしが間違っていたわ」
朝倉「残った最後の力を振り絞って……!」
キョン「やめろ朝倉! 早まっちゃいけない!」
朝倉「ありがとう、キョンくん」
朝倉「でも言うじゃない?」
朝倉「『やらなくて後悔するよりも、やって後悔したほうがいい』って、ね」
キョン「やめろおおおおっ!!!!!」
22:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 00:50:45.38
ID:dI+mrwXz0
ドーン!
朝倉「これが……イチモツ……!」ビンビン
谷口「SSSランクプラス、だな。やるじゃねえか朝倉」
古泉「んっふ。これは強力なライバル出現ですね」
新川「上品かつ雄々しい。また禍々しくもある……!」
大森「ようこそ、こちら側へ」
朝倉「みんな……私、頑張る!」ビンビン
朝倉「みんなに認められるように……! 一生懸命……!」ビンビン
ドゴオオオオオオ
長門「一つ一つのプログラムが甘い」
長門「天井部分の空間閉鎖も、情報封鎖も甘い。だからわたしに気づかれる。侵入を許す」
朝倉「」ビンビン
長門「……」
長門「ユニーク」
23:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 00:52:24.59
ID:dI+mrwXz0
キョン「長門、助けてくれ!!!」
長門「わかった」
朝倉「ちょっと待って……!」
国木田「ダメだよ朝倉さん」
朝倉「どうして? このままじゃ、あの女にキョンくんが……」
国木田「キョンは誰にも邪魔されず 自由でなんというか救われてなきゃあダメなんだ。独りで静かで豊かで……」
国木田「それに無理やり襲ったりしたら、キョンがかわいそうだろう?」
朝倉「そうね、ありがとう! 国木田くん、いえリーダー!」
国木田「朝倉さん、僕はリーダーじゃないよ」
朝倉「えっ、じゃあ一体だれが」
国木田「リーダーは、『キョンくんを愛し隊』の創始者……」
国木田「そして彼女もまた『特別』――!」
24:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 00:54:06.91
ID:dI+mrwXz0
――1年5組
岡部「ハアハア」シコシコ
岡部「くそ、俺のクラスのキョンくん……たまらん」シコシコ
岡部「教師としてずっと我慢してたが……もうだめだ!」シコシコ
岡部「俺の物にしてやる……そして犯してやる……! めちゃくちゃに……!?」スパッ
岡部「あああああああああああっ!? 俺のイチモツがっ!」ブシャアアアア
「キョンくんはねーみんなのものなんだよ」
「だからそういうことしちゃダメなんだよ」
岡部「誰だお前は!!!」
「はさみ! 明日の図工で使うの!」チョキチョキチョキ
岡部「あああああああああああっ!!!!!」
「えへへ」
キョン妹「『キョンくんを愛し隊』のリーダーとして、これからもがんばらないとねっ!」ビンビン
完
25:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 00:55:52.48
ID:dI+mrwXz0
29:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 01:14:53.53 ID:DOhqYP9kO
佐々木のさの字も出てないんですがそれは
27:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 01:04:55.97 ID:IIJposw2o
ええぞええぞ!
26:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/09/26(火) 01:00:25.65 ID:k/PNkJ0zO
何故軌道修正をしなかったのかと小六百三十八年問い詰めたい
元スレ
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1506351688/
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