1:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/25(土) 23:00:24.347
ID:RBrCwDFE0.net
ガヴリール「お前らそのために下界に来てたのか?」
サターニャ「ええそうよ!」
ヴィーネ「千年に一度、魔界の王を決める戦いが人間界で行われるの」
サターニャ「人間界に来た百人の悪魔が最後のひとりになるまで戦うルールなのよ!」
ガヴリール「へー、大変だな。がんばれよ」
サターニャ「がんばれよじゃないわよ!大悪魔になるためにあんたも協力しなさい!!」
3:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/25(土) 23:03:30.973
ID:RBrCwDFE0.net
ガヴリール「は?なんで私が」
ラフィエル「お話は聞かせていただきました」シュッ
サターニャ「うわあああ!?」
ラフィエル「この赤い本がサターニャさんの本なのですね」パラパラ
サターニャ「う…そうだけど…、まさかあんた読めるの??」
ラフィエル「はい!読めます!」パタン
サターニャ「えっ……うそ、まじ……?」
ガヴリール「なんで微妙そうな顔してんだよ」
5:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/25(土) 23:06:18.548
ID:RBrCwDFE0.net
サターニャ「だって本が読めるってことは、私のパートナーってことじゃないの……」
ガヴリール「良かったな見つかって、喜べよ」
サターニャ「素直に喜べない……けど、仕方ないわね!ラフィエル!あんたは私を大悪魔にすべく手伝ってもらうわよ!」
ラフィエル「まあ嘘なんですが」
サターニャ「はぁ!?紛らわしい嘘ついてんじゃないわよ!!………でも、そ、そう、あんたじゃないのね」
ラフィエル「なーんで少し嬉しそうなんですか?」ニコニコ
6:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/25(土) 23:07:40.597
ID:RBrCwDFE0.net
ガヴリール「ヴィーネの本は?」
ヴィーネ「これよ」スッ
ガヴリール「んじゃ貸してみ、試しに見てやるよ」
ヴィーネ「えっ………う、うん…」
ガヴリール「?」
パラパラ
ガヴリール「うーん、ごめん、私じゃ読めないみたいだな」
ヴィーネ「………そう、残念ね」ホッ
ガヴリール「(嬉しそうな顔してるぞ?)」
7:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/25(土) 23:08:45.191
ID:RBrCwDFE0.net
ガヴリール「(パートナーには本が読めるらしいけど、どういう感覚なんだろうな……)」スッ
ガヴリール「(……………)」パラパラ
ガヴリール「うわっ……」
サターニャ「どしたのよガヴリール嫌そうな声出して」
ガヴリール「この本読めるんだが…」
ラフィエル「えっ」
ヴィーネ「それって」
サターニャ「私の本!?」
ガヴリール「うそだああああああ!!!!!最悪だあああ!!!!!!………あーわり、読めなかったわ、残念残念」
サターニャ「今更誤魔化してんじゃないわよ!!!!」
9:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/25(土) 23:10:42.931
ID:RBrCwDFE0.net
ガヴリール「何でよりによってお前の本が読めるんだよ!ヴィーネの本が読めたら……普段の恩返しに手伝う気にもなるのにな」
サターニャ「私だって嫌よ!!なんでよりによってライバルのあんたなのよガヴリール!!」
ガヴリール「最初に言っとくけど、私はお前の大悪魔になる手伝いなんか絶対しないからな」
サターニャ「何でよ!!本が読めるのはあんただけなんだから手伝いなさいよ!」
ガヴリール「何でお前のために労力使わなきゃなんないんだよ、勝手にやってろ」
11:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/25(土) 23:13:06.484
ID:RBrCwDFE0.net
翌日
プルルルル
ガヴリール「はいもしもし」
サターニャ『ガヴリール!さっそくライバルの悪魔を探しに行くわよ!数を減らさないと大悪魔への道も遠のいてしまうわ!』
ガヴリール「うるせーアホ」ピッ
プルルルル
ガヴリール「なんだ?」
サターニャ『勝手に切ってんじゃないわよ!!!』
ガヴリール「」ピッ
ピンポーン
ガヴリール「ん?」
15:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/25(土) 23:15:20.106
ID:RBrCwDFE0.net
ガチャ
ヴィーネ「…………」
ガヴリール「ヴィーネ、どうしたんだ?」
ヴィーネ「あんたの部屋を掃除して、ご飯作りに………と、あと…少し頼みたいことがあって…」
ガヴリール「うん?」
ヴィーネ「私のこの本を燃やしてほしいの」
ガヴリール「は?」
17:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/25(土) 23:17:35.964
ID:RBrCwDFE0.net
ガヴリール「でもこの本は……」
ヴィーネ「そう、本が燃えたら魔界に帰る。それが王を決める戦いのルールよ。自分じゃ燃やすことはできないからガヴにやって欲しいの」
ガヴリール「いや駄目だろ、燃やしたらヴィーネは魔界に帰っちゃう……」
ヴィーネ「いいのよ、人間界にいたって……私達は戦いあわなきゃいけないだけだもの」
ガヴリール「そしたら、私の世話は誰がするんだよ!?」
ヴィーネ「………あんたねぇ」
ガヴリール「じょ、冗談だよ。とにかく私は燃やさないからな!いいじゃん戦わなくたって。今まで通り普通に暮らせばさ」
19:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/25(土) 23:19:12.405
ID:RBrCwDFE0.net
夜
プルルルル
ガヴリール「サターニャうるせえ」
ラフィエル『ガヴちゃん?』
ガヴリール「あっラフィだったか、ごめん」
ラフィエル『うふふ、サターニャさんと仲が良いんですね♪』
ガヴリール「んなわけねーだろ!で、何の用だ?お前が連絡よこすなんて珍しいな」
ラフィエル『ええ、ガヴちゃんに相談したいことがありまして…』
20:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/25(土) 23:22:15.641
ID:RBrCwDFE0.net
…
ガヴリール「ええ!?ヴィーネの本が読めたのか!?」
ラフィエル『はい、ですが……思わず読めないと嘘をついてしまったんです』
ガヴリール「何で………」ハッ
―「いいのよ、人間界にいたって……私達は戦いあわなきゃいけないだけだもの」
ラフィエル『ヴィーネさんの顔を見ていたら、読めるとは言えませんでした。私が読めないと言った時、彼女は喜んだんです』
ガヴリール「そうか……あいつ、魔界の戦いに私たちを巻き込みたくないんだろうな…、どこまでも悪魔らしくない奴だ」
21:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/25(土) 23:24:44.058
ID:RBrCwDFE0.net
ガヴリール「そういや今日ヴィーネがうちに来た。本を燃やしてほしいって。もちろん断ったけど……」
ラフィエル『そうなんですね。でも、ヴィーネさんのことを考えると、燃やしてあげるのが彼女のためではないかとも思うんです』
ガヴリール「けど、魔界に帰ったら………もう二度と会えなくなるんだぞ…」
ラフィエル『ガヴちゃん、寂しいんですね』
ガヴリール「な……、う、と、当然だろ。あいつには、その、世話になってるしな…」
ラフィエル『とりあえずもう1度考えてみてください』
ガヴリール「うん……」
25:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/25(土) 23:29:20.201
ID:RBrCwDFE0.net
翌日
ガヴリール「ヴィーネ、帰ろー」
ヴィーネ「う、うん」
テクテク
ヴィーネ「!」ピーン「この気配は…」
ガヴリール「どうした?」
ヴィーネ「ガヴ、一旦こっちの道に…」グイ
悪魔「みつけたわ」ザッ
ヴィーネ「悪魔……」
ガヴリール「?悪魔……!?後ろの奴、本を持って……ってことは、こいつも王候補の!?」
26:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/25(土) 23:30:48.871
ID:RBrCwDFE0.net
悪魔の本の持ち主「ガロン!」
悪魔「はあっ!」ズバアッ
ガヴリール「うわあ!?おい、やめろ!私達は本を持ってないし、戦う気はない!」
悪魔「本、あるみたいだけど?」
ガヴリール「えっ…!」
ヴィーネ「これが私の本よ、燃やしていいから、この子には手を出さないで…!」
ガヴリール「何してんだヴィーネ!?そんなの駄目だ!逃げるぞ」スッ
ガヴリール「(神足通!)」シュタッ
27:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/25(土) 23:33:14.599
ID:RBrCwDFE0.net
ガヴリール「はあはあ……よし、逃げられたか…?」キョロキョロ
ヴィーネ「何してんのよ、ガヴ……」
ガヴリール「それはこっちの台詞だ!何してんだよ!本を出すなんて…!!」
ヴィーネ「せっかく燃やしてもらえる機会だったのよ!?あんたもわかったでしょ、悪魔は引かれ合う…王候補同士がぶつかりやすいようになってるの!私がガヴのそばにいるだけで…ガヴにも、危険が及ぶの……私……もう無理よ…」
ガヴリール「ヴィーネ………」
ガヴリール「………(くそ、なんなんだよ、この魔界の戦いってのは…)」グッ
29:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/25(土) 23:35:50.654
ID:RBrCwDFE0.net
テクテク
ガヴリール「っ!誰だ!?」
サターニャ「………」
ガヴリール「サターニャか…」
サターニャ「悪魔の気配がするから来てみれば……ヴィネットあんた!戦いから逃げるっていうの?」
ヴィーネ「…………」
ガヴリール「ヴィーネはお前と違って優しいんだよ!だから戦いたくないって言ってんだろ……!!」
サターニャ「そんなの知ってるわ。でもこの戦いからは逃れられないのよ!」
ヴィーネ「わかってる…」
30:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/25(土) 23:38:44.822
ID:RBrCwDFE0.net
サターニャ「ガヴリールの瞬間移動で逃げたところで、また気配を追われるんだから、倒すしかないのよ、魔界に帰りたくないんだったらね」
テクテク
ガヴリール「どこに行くんだ?」
サターニャ「さっきの悪魔のところよ、私が倒してくるわ!あんなやつ私ひとりで十分よ」
ガヴリール「………」
ヴィーネ「ガヴ、行かなくていいの?サターニャの本を読めるのはガヴだけよ」
ガヴリール「何でだよ、あいつはひとりで十分らしいぞ。ほっとけよ……」
32:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/25(土) 23:42:23.604
ID:RBrCwDFE0.net
翌日
ガヴリール「サターニャが休み……?」
ヴィーネ「電話にも出ないわ………、ま、まさか……」
ガヴリール「……ちょっとサターニャの家行ってくる」シュタッ
ヴィーネ「あっガヴ…!!」
サターニャ宅
ピンポーン
ガヴリール「おい、サターニャ!開けろ!」バンバン
ガヴリール「(まさかあいつ、一人で戦いに行って……本を燃やされたんじゃ……)」
34:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/25(土) 23:45:03.674
ID:RBrCwDFE0.net
ガチャ
ガヴリール「ってあれ、鍵開いて……」
サターニャ「……………」
ガヴリール「!?おい、サターニャ大丈夫か!?(なんだこれ、すごい大怪我じゃ……)」
サターニャ「…………、その声は、ガヴリールね?」
ガヴリール「お前、昨日………」
サターニャ「ふふ……そうよ……、私はあの悪魔と、一人で戦って………そして勝ったのよ…!本も家に置いとけば……燃やされ、ないし、これぞ、悪魔的戦略(デビルズタクティクス)………」
ガヴリール「勝ったってお前、その大怪我で何言って……」
サターニャ「ガヴリール……あんたの力なんか……借りなくても、私は、大悪魔になってみせる………」
ガヴリール「サターニャ……」
35:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/25(土) 23:48:36.192
ID:RBrCwDFE0.net
ヴィーネ「ガヴ!」
ラフィエル「ガヴちゃん!」
ガヴリール「ヴィーネ、ラフィ…」
ヴィーネ「はあはあ、もう勝手に行っちゃうんだから……」
ラフィエル「それで、サターニャさんは……」
ガヴリール「心配するな、大丈夫だよ。怪我は酷いけど…」
サターニャ「…………」
ヴィーネ「そんな……、ごめんサターニャ……私のために、こんな……」
サターニャ「あんたのため……?何言ってるの、これは私が大悪魔になるためにやったのよ……」
ガヴリール「………お前」
36:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/25(土) 23:50:59.039
ID:RBrCwDFE0.net
ヴィーネ「……ねえ、ガヴ…」スッ
ガヴリール「…………(サターニャの本?)」
ヴィーネ「持ってあげて」
ガヴリール「…………」スッ
サターニャ「返しなさいよ…!!」
ガヴリール「わかった、この本は私が持つ、だからもう無茶な真似すんなよ、わかったか?」
サターニャ「ガヴリール……」
37:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/25(土) 23:53:20.562
ID:RBrCwDFE0.net
翌日
サターニャ「昨日は世話になったわね、ヴィネット!」
ヴィーネ「元気になってよかったわ」
ガヴリール「回復はっや!!」
サターニャ「ふふん、驚いた?ガヴリール!悪魔は体が丈夫なのよ!」
ガヴリール「丈夫ってレベルじゃねーだろ……」
38:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/25(土) 23:55:23.415
ID:RBrCwDFE0.net
サターニャ「また悪魔がこの街に来ても安心しなさい!私が倒してやるんだから!」
ガヴリール「ちっ、めんどくせえけど付き合ってやるか……」
サターニャ「私を大悪魔にすべくきりきり働くことねガヴリール!」
ガヴリール「今すぐ燃やしてぇ」
サターニャ「やめなさいよ!!!」
ガヴリール「忘れんなよ、お前のためじゃなくてヴィーネのためだからな」
サターニャ「ふん、それはついでよ」
ヴィーネ「2人とも……ごめんね」
ラフィエル「……………」
39:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/25(土) 23:58:47.380
ID:RBrCwDFE0.net
放課後
ガヴリール「帰るかー」
ヴィーネ「そうね」
サターニャ「私も一緒に帰ってあげるわ!」
ガヴリール「なんで上から目線なんだよ」
サターニャ「仕方ないでしょ、一緒に行動してるほうが便利なんだから…あーあ、ツイてないわ」
ガヴリール「ほんとツイてねーよ」
ヴィーネ「えええええええっ!!!!!!!」
ガヴリール「!?なんだ急に」
ヴィーネ「わ、私の本が、ないの!」
ガヴサタ「「ええええ?!?!」」
40:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/26(日) 00:01:59.604
ID:lHZDZXsZ0.net
ガヴリール「いつなくなったんだよ!」
ヴィーネ「わからないわ…今朝は持ってきたはずだし……」
サターニャ「ってことは学校の中にあるの?」
ガヴリール「持ち出されてたらそうとも限らない」
ヴィーネ「ど、どうしよう…」
ガヴリール「とにかく探そう!」
サターニャ「ふん、本を盗むなんて悪魔の風上にも置けないわね」
ガヴリール「(きっとこの戦いの事情を知る奴に違いない……)」
ヴィーネ「ラフィにも伝えようと思ったんだけどいないわ…もう帰っちゃったのかも…」
ガヴリール「どちらにせよラフィにも連絡は入れとこう」ピポパ
42:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/26(日) 00:04:46.820
ID:lHZDZXsZ0.net
校庭
ガヴリール「敷地内はあらかた探したよな……」
サターニャ「まずいわね、いつ消えてもおかしくないわよあんた」
ヴィーネ「やめてよ!!」
ガヴリール「待て、燃やすのが目的ならもうとっくに消えてると思う、何か別の目的があって盗ったんじゃないか?」
サターニャ「燃やす以外に目的なんてあるのかしら?」
43:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/26(日) 00:07:31.395
ID:lHZDZXsZ0.net
サターニャ「あっ…!」ピクン
ガヴリール「どした、悪魔か!?」
ヴィーネ「そう、みたい…」ビンビン
サターニャ「もしかしたら、ヴィネットの本を盗った奴かもしれないわ!!」
悪魔「2つの反応があるなんて、一気に2冊燃やせそうね!」ババッ
サターニャ「出たわね!」ザッ
ガヴリール「お前らか?悪魔の本を盗った奴らは!」
悪魔「本を?」
悪魔の本の持ち主「盗った?」
サターニャ「めちゃくちゃ心当たりなさそうな顔してるわ!!」
ガヴリール「よくわからんが戦えばわかるか!」
44:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/26(日) 00:10:07.673
ID:lHZDZXsZ0.net
サターニャ「ガヴリール!大悪魔命令よ!呪文を唱えない!」
ガヴリール「…………あっ」
サターニャ「ん?」
ガヴリール「やべ教室に置いてきたわあれ」
サターニャ「お前本の持ち主クビ…」
46:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/26(日) 00:13:08.360
ID:lHZDZXsZ0.net
ガヴリール「すぐ取ってくるから…」
ラフィエル「その必要はありませんよ」シュタッ
ガヴリール「ラフィエル!?」
ヴィーネ「どこから!?」
サターニャ「って……!?」
ヴィーネ「ラフィが、私の魔本を……しかも、光ってる……?」
ラフィエル「すみませんヴィーネさん、あなたの本は私が勝手に持ち出しました。そして……実は私が、あなたの本の持ち主です」
ヴィーネ「そんな……だってラフィ言ったじゃない、読めなかったって!!」
ラフィエル「あれは嘘です」
ヴィーネ「そんなっ!?」
47:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/26(日) 00:17:22.124
ID:lHZDZXsZ0.net
ラフィエル「嘘をついていた方があなたのためと思っていました……でも、あなたはずっと辛そうでした」
ヴィーネ「………!」
ラフィエル「あなたの日常を守るために、ガヴちゃんとサターニャさんが戦わなくてはいけないことが、あなたにとってとても辛い」
ヴィーネ「そう、ね……私、ガヴやサターニャに戦わせておいて、戦いたくないなんて言って、そのくせみんなといたいって、みんなと遊びたいって、思っちゃってる……本当、ワガママだね…」
ラフィエル「だから、私はあなたの本を手に取りました」
ヴィーネ「!?まさか」
ガヴリール「おいラフィ!」
ラフィエル「ゼルク!」ピカア
48:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/26(日) 00:21:51.614
ID:lHZDZXsZ0.net
ヴィーネ「違うの、駄目なのラフィ!その術は……………ッ、」ドクン
ガヴリール「な、なんだ?ヴィーネの様子が………」
ヴィーネ「…………ッ!!!」バリィ
ラフィエル「こ、これは……?」
サターニャ「なっ……き、聞いたことあるわ、これは…二重人格の術!」
悪魔「!?」
悪魔の本の持ち主「!?」
ヴィーネ「…………」ギロリ
49:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/26(日) 00:27:50.559
ID:lHZDZXsZ0.net
ガヴリール「……あれほんとにヴィーネなのか…??」
ヴィーネ「……ッ!!!」ドシュッドシュッドシュッ
悪魔「ぎゃあああああ!!!!!!」
ヴィーネ「……」タッ
ガヴリール「あっおい!どこ行くんだ!」
ドシュッドシュッドシュッ
キャーーーーーーッ
ウワアーーーーーッ
ガヴリール「何が起こってんだよ…あいつ、他人も見境なく……」
ラフィエル「こ、こんなことになるなんて……」
サターニャ「しょうがないでしょ、知らなかったんだから!ヴィネットがあんな術持ってるなんて!それより今はあいつを止めるのよ!」
ガヴリール「でもどうやって」
サターニャ「本を持ってきなさい、今あいつを止められるのは私だけよ!」
52:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/26(日) 00:31:30.891
ID:lHZDZXsZ0.net
シュタッ
ガヴリール「持ってきた」
サターニャ「ふん、その瞬間移動はなかなか便利じゃない」
ラフィエル「すみませんガヴちゃん、まさかこんなことになるなんて…」
ガヴリール「あんなの誰にも予想できないだろ!それよりありがとなラフィ。ヴィーネのために色々考えてたんだろ?」コオオオ
53:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/26(日) 00:37:48.790
ID:lHZDZXsZ0.net
ガヴリール「お前の呪文くそ恥ずかしいんだよ…………悪魔的行為(デビルズアクション)!!!」ピカア
サターニャ「ヴィネット!目を覚ましなさい!」ビュオッ
ガアン
ヴィーネ「……………」ギギギ
サターニャ「ふん、大悪魔の私に勝てると思うの?」ギギギ
ガアン
サターニャ「私は戦いたいから戦うのよ!あんたがそれを気にする必要なんか全くない!私は…私達はあんたと一緒にいたいのよ!だから、さっさといつものあんたに戻りなさいこの優しすぎる悪魔ー!!!」ドッッ
ヴィーネ「………、サター、ニャ…」
サターニャ「ふん、やっといつもの目に戻ったわね」
55:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/26(日) 00:41:29.683
ID:lHZDZXsZ0.net
ガヴリール「ヴィーネ!」
ラフィエル「ヴィーネさん!」
ヴィーネ「みんな……ごめん、私…」
ラフィエル「いいえ、謝るのはこちらです…」
ヴィーネ「ううん!元はといえば私が…」
ガヴリール「ヴィーネ」
ヴィーネ「ガヴ…」
ガヴリール「お前、服全部破けてるぞ」
ヴィーネ「え……きゃあーーーっなによこれ!?!?」
サターニャ「自分で破ったんじゃない」
ラフィエル「と、とりあえず校舎に戻りましょうか…」
57:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/26(日) 00:45:10.301
ID:lHZDZXsZ0.net
学校
ヴィーネ「ただいま…」コソッ
ガヴリール「おー、それで体の調子はどうだ?」
ヴィーネ「特になんともないと思う…」
ラフィエル「あまり外傷などはなさそうでした」
ヴィーネ「それで、その……みんなに、お願いがあるの」
ガヴリール「?」
ヴィーネ「やっぱり私の本を燃やしてほしい」
サターニャ「はあ!?」
ガヴリール「…………」
ヴィーネ「ラフィとも話して……決めたの」
58:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/26(日) 00:48:14.011
ID:lHZDZXsZ0.net
サターニャ「何言ってんのよ!!あんたは気にしなくていいって…」
ヴィーネ「私もみんなと一緒にいたい、ありがとねサターニャ。でもみんなが好きだからこそ、決めなきゃって思ったの」
サターニャ「そんな…ちょっと、ガヴリール!あんたもなんか言いなさいよ!」
ガヴリール「……そうか」
サターニャ「って何納得してんのよ!!」
ヴィーネ「ありがとう、ガヴ」ギュウ
ガヴリール「お前の目見てたら何も言えなくなっちゃったよ…」ギュウ
ラフィエル「それでは本に火を…」スッ
サターニャ「ああっ…!!」
59:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/26(日) 00:53:13.654
ID:lHZDZXsZ0.net
ガヴリール「元気でな、ヴィーネ」
サターニャ「何なのよこれ!私は嫌よ!認めないわこんなの!」
ヴィーネ「サターニャ、最後に1ついい?」
サターニャ「えっ」
ヴィーネ「この戦いに勝って、サターニャに王様になって欲しいな」
サターニャ「はあ!?当然じゃないそんなの!生まれながらの大悪魔よ私は!!」
ヴィーネ「ありがとう、サターニャが大悪魔になったら、きっと素敵な魔界になると思うの」
サターニャ「わかったわ、待ってなさい!世界を漆黒の闇に染め上げる恐ろしい王になってやるわ!」
ヴィーネ「うん、待ってるから!」
62:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/26(日) 00:57:49.194
ID:lHZDZXsZ0.net
ヴィーネ「みんな、ありがとう」スゥ
本「」メラメラ
…
ラフィエル「行っちゃいましたね…」
ガヴリール「……うん」
サターニャ「……………………」
63:
以下、\(^o^)/でVIPがお送りします 2017/03/26(日) 01:00:16.665
ID:lHZDZXsZ0.net
サターニャ「ガヴリール……」
ガヴリール「なんだ?」
サターニャ「私、王様にならなきゃいけなくなったわ………」
ガヴリール「そうか」
サターニャ「だから………王様になるまでだけでいいから………力を貸しなさい」
ガヴリール「…………、しゃーねーな、お前が王様になるまでだけだからな」
おわり
元スレ
http://viper.2ch.sc/test/read.cgi/news4vip/1490450424/
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